JP3682461B1 - 削岩機搭載台車における穿孔位置決め制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】走行可能な台車14に対し、多関節ブーム11を介して、削岩機13を搭載したガイドシェル12を支持したドリルジャンボ1における穿孔位置決め制御方法であって、ガイドシェル12の少なくとも2箇所以上に発光ダイオード8A1、8B1を設けるとともに、前記ドリルジャンボ1上の少なくとも2箇所以上に撮像装置9A、9Bを夫々設け、穿孔前に、前記ドリルジャンボ1の座標及び姿勢、前記撮像装置9A、9Bの各設置座標を既知とした状態で、前記撮像装置9A、9Bの画像G1,G2に写る発光ダイオード8A1、8B1の座標を3次元画像処理によって求めることにより、前記ガイドシェル12の位置及び方向を計測し、前記削岩機13を所定の穿孔位置まで移動させる。
【選択図】図4
Description
そこで、本発明の第1の課題は、ガイドシェル、ブームを作動させるサーボ機構を有しない既存の削岩機搭載台車に対し、極簡単に穿孔位置決め制御機能を持たせることが可能であるとともに、位置測定精度が良好でかつ一組のシステムによって複数のブーム制御が可能な削岩機搭載台車における穿孔位置決め制御方法を提供することにある。
前記ガイドシェルの長手方向に間隔をおいた少なくとも2箇所以上にマーカーを設けるとともに、前記削岩機搭載台車上の少なくとも2箇所以上に撮像装置を夫々設け、
穿孔前に、前記削岩機搭載台車の座標及び姿勢、前記撮像装置の各設置座標を既知とした状態で、前記各撮像装置の画像に写るマーカーの座標を3次元画像処理によって求めることにより、前記ガイドシェルの位置及び方向を計測し、前記削岩機を所定の穿孔位置まで移動させることを特徴とする削岩機搭載台車における穿孔位置決め制御方法が提供される。
ところで、前記3次元画像処理は、3次元空間の位置計測技術として一般に知られている方法である。詳しくは後述するが、この方法は、座標を知りたい箇所にマーカー(目印)を取り付けるとともに、光軸が平行になるように設置された2台のCCDカメラ等の撮像装置を配置し、必要に応じて撮像装置側から光源を照射し、画像内で最も輝度の高い前記マーカーを特定し、三角測量の原理により対象物の座標を求めるものである。
ガイドシェルの位置及び方向を正確に測量するには、前記ガイドシェルに設けるマーカーは、各マーカーを識別可能とするために、各マーカーの色を異ならせることが望ましい。
前記発光体としては、例えば発光ダイオード、白熱灯などを挙げることができる。特に、前記マーカーとして発光ダイオード等の発光体を使用する場合には、撮像装置と対象点との距離がかなり離れていても、或いは対象点の近傍に他の光源が存在していても、画像処理によって容易に対象点の識別が可能となる。
〔第1形態例〕
〔削岩機搭載台車1の構造〕
ドリルジャンボ1は、図1に示されるように、多関節ブーム11を介して、削岩機13を搭載したガイドシェル12を、走行可能な台車14により支持した構造を成す穿孔装置である。
前記多関節ブーム11、ガイドシェル12及び削岩機13からなる穿孔装置本体10は、具体的には図2に示されるように、台車14の基台15上にブーム台16を旋回軸17によって枢着し、このブーム台16に伸縮ブーム18の基端を俯仰軸19によって枢着している。伸縮ブーム18は基端ブーム18Aと先端ブーム18Bとからなり、先端ブーム18Bが基端ブーム18Aに対して伸縮自在にスライドするようになっている。前記基台15とブーム台16との間には旋回用油圧シリンダ20、伸縮ブーム18の基端ブーム18Aとブーム台16との間には俯仰用油圧シリンダ21が設けられており、これによって伸縮ブーム18は、旋回、俯仰可能となっている。
図1に示すように、このドリルジャンボ1にはコンピュータを用いた演算装置2と無線通信機3が搭載されている。演算装置2は、予め計画された穿孔パターンに従った位置決め用座標データが入力されている。
前記ドリルジャンボに対し、図1、図2等に示されるように、前記ガイドシェル12の2箇所以上に、図示例ではガイドシェル12の前端及び後端の2箇所に夫々、マーカー(目印)として発光ダイオード8A1、8B1(8A2、8B2)を設けるとともに、前記ドリルジャンボ1上の少なくとも2箇所以上、図示例では2箇所に撮像装置(以下、CCDカメラという。)9A、9Bを夫々設ける。前記CCDカメラ9A、9Bの設置位置は、ドリルジャンボ1の後方側に設けた後述の視準ターゲット7A、7Bの座標とドリルジャンボ1の姿勢が判れば、演算により前記CCDカメラ9A、9Bの座標は求まるようになっている。
前記各発光ダイオード8A1、8B1(8A2、8B2)は、どの位置に設けられたものかの識別を可能とするために、夫々発光色を異ならせるのが望ましい。すなわち、発光ダイオードの発光色としては、赤、緑、橙、青の四色があるので、発光ダイオード8A1、8B1(8A2、8B2)をこれら四色のうち異なる色の組合せとするのがよい。
前記ドリルジャンボ1の後方側には、図1に示されるように、その孔部2箇所に視準ターゲット7A、7Bを設置するとともに、前記ドリルジャンボ1の後方側に前記視準ターゲット7A、7Bの座標を測定可能な測量機器4(例えばトータルステーション)を設置する。また、前記測量機器4には無線通信機5が接続され、前記ドリルジャンボ1の演算装置2に接続された無線通信機3と通信可能になっているとともに、前記無線通信機5にはコンピューター6が接続され、該コンピューター6の情報も前記演算装置2と無線通信機3,5を介して送受信可能となっている。なお、前記演算装置2と測量機器4,コンピューター6との通信は有線によって行ってもよい。
以下、前記削岩機13の穿孔位置決め制御方法について詳述する。
先ず最初に、図1に示されるように、ドリルジャンボ1を切羽Sへの穿孔のために切羽手前に定位させる。ドリルジャンボ1を定位させたならば、測量機器4により、ドリルジャンボ1の後方面に設けた視準ターゲット7A、7Bを視準することにより、ドリルジャンボ1の位置座標及び姿勢を算出するとともに、ドリルジャンボ1上に設けたCCDカメラ9A、9Bの設置座標を演算により求め確定する。
この演算を繰り返し、削岩機13の位置を常時把握しながら、所定の穿孔位置まで移動させるようにする。
一方のガイドシェル12についても全く同様の手順により、前記発光ダイオード8A2及び発光ダイオード8B1との相対位置から削岩機13のビット13aの位置座標と方向とが求まる。この演算を繰り返し、削岩機13の位置を常時把握しながら、所定の穿孔位置まで移動させるようにする。
(1)上記形態例では、前記発光ダイオード8は、ガイドシェル12の先端及び後端にのみ設けるようにしたが、例えば図6に示されるように、前記ガイドシェル12の先端と後端との間にも所定の間隔で発光ダイオード8C1、8D1(8C2、8D2)を設けるようにしてもよい。発光ダイオード8がガイドシェル12の先端と後端とのみにしか設けられていない場合には、障害物によりガイドシェル12の先端側及び後端側の一方が視認不能となると、ガイドシェル12の位置座標及び方向が認識できないことになるが、本例のようにガイドシェル12の長手方向に沿って4箇所に発光ダイオード8A1、8B1、8C1、8D1(8A2、8B2、8C2、8D2)を設けることにより、例えば前記ガイドシェル12の先端部分が視認できなくても最低2箇所の発光ダイオードの座標を求めることができれば、前記ガイドシェル12の位置座標及び方向を正確に計測することができる。
または、前記多関節ブームの各関節部及び/又は先端に発光ダイオードを設けるとともに、前記建設機械外の設置点座標が既知とされる少なくとも2箇所以上に撮像装置を夫々固定的に設けておき、前記各撮像装置の画像に写る発光ダイオードの座標を3次元画像処理によって求めることにより各関節部及び/又は先端の位置を計測し、前記多関節ブームを所定の位置まで移動させるようにする。
(4)上記形態例では、ガイドシェル12に取り付けた各発光ダイオード8A1、8B1(8A2、8B2)を識別するために、各ダイオード色を異ならせるようにしたが、同色の発光ダイオードを使用した場合でも、位置計測を行いたい発光ダイオードを順に点灯させることにより、誤認無く計測が可能となる。すなわち、各発光ダイオードを点灯及び消灯制御可能としておき、座標を計測した発光ダイオードのみを点灯させ、その座標を3次元画像処理によって求める手順を、順に繰り返すことにより、各発光ダイオードの位置を誤認することなく計測することができる。
Claims (3)
- 走行可能な台車に対し、多関節ブームを介して、削岩機を搭載したガイドシェルを支持した削岩機搭載台車における穿孔位置決め制御方法であって、
前記ガイドシェルの長手方向に間隔をおいた少なくとも2箇所以上にマーカーを設けるとともに、前記削岩機搭載台車上の少なくとも2箇所以上に撮像装置を夫々設け、
穿孔前に、前記削岩機搭載台車の座標及び姿勢、前記撮像装置の各設置座標を既知とした状態で、前記各撮像装置の画像に写るマーカーの座標を3次元画像処理によって求めることにより、前記ガイドシェルの位置及び方向を計測し、前記削岩機を所定の穿孔位置まで移動させることを特徴とする削岩機搭載台車における穿孔位置決め制御方法。 - 前記マーカーは、色を異ならせることによりそれぞれを識別可能としてある請求項1記載の削岩機搭載台車における穿孔位置決め制御方法。
- 前記マーカーとして、発光体又は球体を用いる請求項1〜2いずれかに記載の削岩機搭載台車における穿孔位置決め制御方法。
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