JP2022174956A - 回転電機 - Google Patents
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Abstract
【課題】コストの上昇、渦電流の発生およびトルクリプルの発生を抑制できる回転電機を提供すること。
【解決手段】回転電機1のステータ10において、ティース部12は、コイル14が巻き回されるティース本体部16と、磁性体からなり、ティース本体部16の径方向内方の端部から径方向内方および周方向に延出し、コイル14が巻き回されない鍔部17と、を有している。鍔部17は、ティース本体部16の径方向内方の端部から径方向内方に延出する鍔基部18と、鍔基部18から周方向に延出する鍔延出部19と、を有している。鍔延出部19は、径方向内方に配置された第1鍔延出部19Aと、径方向外方に配置された第2鍔延出部19Bとを有している。
【選択図】図2
【解決手段】回転電機1のステータ10において、ティース部12は、コイル14が巻き回されるティース本体部16と、磁性体からなり、ティース本体部16の径方向内方の端部から径方向内方および周方向に延出し、コイル14が巻き回されない鍔部17と、を有している。鍔部17は、ティース本体部16の径方向内方の端部から径方向内方に延出する鍔基部18と、鍔基部18から周方向に延出する鍔延出部19と、を有している。鍔延出部19は、径方向内方に配置された第1鍔延出部19Aと、径方向外方に配置された第2鍔延出部19Bとを有している。
【選択図】図2
Description
本発明は、回転電機に関する。
従来の回転電機にあっては、ステータコアのティース部の先端側に略環状の押さえ部材を設け、この押さえ部材によりコイルをヨーク部に押さえつける技術が知られている(特許文献1参照)。特許文献1に記載の回転電機において、押さえ部材は、先端側に配置された環状の非磁性体と、この非磁性体とコイルとの間に配置された環状の磁性体とを有しており、非磁性体および磁性体によりフラックスバリアを構成している。
特許文献1に記載の回転電機によれば、ロータからの磁束が押さえ部材の磁性体に引き寄せられるため、磁束がコイルに鎖交せずにティース部に入る。また、非磁性体がティース部の先端側に配置されているため、磁性体をティース部の先端部から後退して配置することができる。これにより、特許文献1に記載の回転電機は、磁性体の磁束密度による飽和を抑制させて、渦電流損失を低減させることができる。
しかしながら、特許文献1に記載の回転電機にあっては、押さえ部材をティース部に追加したことにより、部品点数や組み立て工程が増加し、コストが上昇するおそれがあった。また、押さえ部材は、磁性体よりもロータの外周面に近い位置に非磁性体を有しているため、押さえ部材を通過する磁束量がティース部に流れる磁束量と比較して小さくなり、ロータの回転時に押さえ部材とティース部との間のトルクの変動量が大きくなり、トルクリプルが発生しやすくなるおそれがあった。
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたもので、コストの上昇、渦電流の発生およびトルクリプルの発生を抑制できる回転電機を提供することを目的としている。
本発明は、上記目的を達成するため、コイルが設けられた磁性体からなるステータコアを有するステータと、複数の永久磁石が埋め込まれたロータコアを有するロータと、を備え、前記ステータコアは、環状のヨーク部と、前記ヨーク部の内周面から径方向内方に突出するティース部と、を有する回転電機であって、前記ティース部は、前記コイルが巻き回されるティース本体部と、磁性体からなり、前記ティース本体部の径方向内方の端部から径方向内方および周方向に延出し、前記コイルが巻き回されない鍔部と、を有し、前記鍔部は、前記ティース本体部の径方向内方の端部から径方向内方に延出する鍔基部と、前記鍔基部から周方向に延出する鍔延出部と、を有し、前記鍔延出部は、径方向内方に配置された第1鍔延出部と、径方向外方に配置された第2鍔延出部とを有していることを特徴とする。
本発明によれば、コストの上昇、渦電流の発生およびトルクリプルの発生を抑制できる回転電機を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る回転電機は、コイルが設けられた磁性体からなるステータコアを有するステータと、複数の永久磁石が埋め込まれたロータコアを有するロータと、を備え、ステータコアは、環状のヨーク部と、ヨーク部の内周面から径方向内方に突出するティース部と、を有する回転電機であって、ティース部は、コイルが巻き回されるティース本体部と、磁性体からなり、ティース本体部の径方向内方の端部から径方向内方および周方向に延出し、コイルが巻き回されない鍔部と、を有し、鍔部は、ティース本体部の径方向内方の端部から径方向内方に延出する鍔基部と、鍔基部から周方向に延出する鍔延出部と、を有し、鍔延出部は、径方向内方に配置された第1鍔延出部と、径方向外方に配置された第2鍔延出部とを有していることを特徴とする。これにより、本発明の一実施の形態に係る回転電機は、コストの上昇、渦電流の発生およびトルクリプルの発生を抑制できる。
以下、本発明に係る回転電機の一実施例について、図面を用いて説明する。
図1において、本実施例に係る回転電機1は、永久磁石をロータ内部に埋め込んだ埋込磁石同期回転電機(Interior Permanent Magnet Synchronous Motor:以下、IPMSMという)である。回転電機1は、例えばハイブリッド自動車や電気自動車に駆動源として搭載するのに好適な性能を有している。
回転電機1は、環状に形成されたステータ10と、ステータ10内に回転自在に収容されたロータ20とを備えている。ロータ20は、軸心Oを中心に回転する回転軸2に固定されており、回転軸2と一体回転するようになっている。ステータ10の外周面11A側には、図示しないハウジングが設けられており、このハウジングに回転電機1が収容されている。ステータ10の内周面11Bとロータ20の外周面21Aとの間には空隙が設けられている。
ステータ10は、図示しないモータケースに固定されている。ステータ10は、環状のステータコア11を備えている。ステータコア11は、高透磁率の磁性体からなる電磁鋼板を、回転軸2の軸線に沿った軸方向に積層したものからなる。
ステータコア11は、環状のヨーク部15と、このヨーク部15の内周面から径方向の内方側に突出する複数のティース部12と、を有している。ティース部12は、周方向に沿って複数設けられている。周方向に隣り合うティース部12の間には、溝状の空間であるスロット13が複数形成されている。
径方向とは、上述の軸方向と直交する方向を示す。径方向の内方側とは、径方向において回転軸2に近い側を示し、径方向の外方側とは、径方向において回転軸2から遠い側を示す。周方向とは、回転軸2を中心とする円周方向を示す。
ステータコア11の各スロット13には、ステータコア11の周方向に沿ってW相、V相、U相の三相のコイル14がそれぞれ配置されている。W相、V相、U相の各コイル14は、それぞれのティース部12に分布巻されている。
ステータ10は、コイル14に三相交流が供給されることで、周方向に回転する回転磁界を発生させる。ステータ10で発生した磁束は、ロータ20に鎖交するようになっている。これにより、ステータ10は、ロータ20を回転させることができる。
ロータ20は、環状のロータコア21と、複数の永久磁石対23と、磁極部24とを含んで構成されている。
ロータコア21は、回転軸2の軸線に沿った軸方向に、高透磁率の磁性体である電磁鋼板を積層したものからなる。ロータコア21には、ロータ20の周方向に沿って複数のスリット対22が形成されている。ロータコア21の内周面21Bは回転軸2に固定されている。
スリット対22は、一対のスリット22A、22Bからなる。一対のスリット22A、22Bは、径方向の内方側から径方向の外方側、すなわちステータ側に向かって広がるV字型になるよう設けられている。
一対のスリット22A、22Bには、永久磁石23A、23Bが嵌め込まれている。一対の永久磁石23A、23Bは、径方向の内方側から径方向の外方側、すなわちステータ側に向かって広がるV字型に配置され、永久磁石対23を構成する。
永久磁石23Aと永久磁石23Bとは、同一の極性面が互いに対向するように配置されている。これにより、永久磁石23Aと永久磁石23Bとの間には、対向する極性面と同一の極性を有する磁極部24が形成される。このように、磁極部24は、V字型に配置された永久磁石23A、23Bの極性によってN磁極又はS磁極として形成される。
一対の永久磁石23A、23Bは、周方向に隣り合う永久磁石対23同士で極性面の向きが逆向きとなるよう配置されている。これにより、磁極部24は、周方向に隣り合う磁極部24同士で極性が逆、すなわち逆極性となる。したがって、ロータ20においては、周方向にN磁極の磁極部24(図1中、「N」と記載)とS磁極の磁極部24(図1中、「S」と記載)とが交互に形成される。
このように、ロータ20は、一対の永久磁石23A、23BをV字型に配置した永久磁石対23が複数設けられた逆突極構造を有している。
回転電機1は、このような逆突極構造をロータ20が有しているため、一対の永久磁石23A、23Bの間を通る軸方向(以下、d軸方向という)のインダクタンスが、周方向に隣り合う永久磁石対23の間を通り、d軸と電気的・磁気的に直交する軸方向(以下、q軸方向という)のインダクタンスよりも小さい特性を有している。
したがって、逆突極構造では、永久磁石対23が発生するマグネットトルクに加えて、d軸方向のインダクタンスとq軸方向のインダクタンスとの差に応じたリラクタンストルクを発生することができる。これにより、回転電機1におけるトルク密度を向上させることができる。
また、ロータコア21には、一対の永久磁石23A、23Bに隣接するようにして、第1のフラックスバリア25Aおよび第2のフラックスバリア25Bが形成されている。第1のフラックスバリア25Aおよび第2のフラックスバリア25Bは、磁束の回り込みを制限するための空隙である。
第1のフラックスバリア25Aは、一対の永久磁石23A、23Bの外周側の端部に隣接してそれぞれ形成されている。第2のフラックスバリア25Bは、一対の永久磁石23A、23Bの間であって、これらの永久磁石23A、23Bの内周側の端部に隣接して形成されている。
なお、ロータコア21に永久磁石23A、23Bを嵌め込む前の状態では、永久磁石23A、23Bのそれぞれに対応するスリット22A、22Bおよび第1のフラックスバリア25Aおよび第2のフラックスバリア25Bは、これらが連続する一体化した空間を形成している。
図2に示すように、本実施例において、ティース部12は、コイル14が巻き回されるティース本体部16と、コイル14が巻き回されない鍔部17と、を有している。鍔部17は、磁性体からなり、ティース本体部16の径方向内方の端部から径方向内方および周方向に延出している。このように、本実施例では、磁性体からなるステータコア11のティース部12の一部として、鍔部17が形成されている。
鍔部17は、ティース本体部16の径方向内方の端部から径方向内方に延出する鍔基部18と、鍔基部18から周方向に延出する鍔延出部19と、を有している。鍔延出部19は、径方向内方に配置された第1鍔延出部19Aと、径方向外方に配置された第2鍔延出部19Bとを有している。
第1鍔延出部19Aは、周方向に延出することにより、ロータ20と対向する面積を確保するとともに、コイル14が配置されたスロット13に磁束が入り込むことを抑制している。第2鍔延出部19Bは、周方向に延出することにより、コイル14をロータ20の外周面21Aから径方向外方に離れた位置に位置決めしている。
なお、図2において、ティース部12におけるティース本体部16と鍔部17との境界を破線で表している。また、鍔部17における鍔基部18と鍔延出部19との境界を破線で表している。これらの破線は、ティース部12の各部位の境界位置を明確にするための仮想線である。
鍔延出部19は、第1鍔延出部19Aと第2鍔延出部19Bとを径方向に接続する接続面19Cを有している。接続面19Cは、周方向に凹む凹曲面に形成されている。したがって、第1鍔延出部19Aの基部と第2鍔延出部19Bの基部とが、凹曲面からなる接続面19Cによって弧を描くように滑らかに連続している。
第1鍔延出部19Aは、第2鍔延出部19Bよりも周方向に延出している。このため、周方向に隣り合う第1鍔延出部19A同士の距離は、周方向に隣り合う第2鍔延出部19B同士の距離よりも小さくなっている。
ここで、周方向に隣り合う第1鍔延出部19Aの間の距離をL1とし、周方向に隣り合う第2鍔延出部19Bの間の距離をL2としたとき、2.9<L2/L1<6.2が成り立つように構成することが好ましい。
また、周方向に隣り合うティース本体部16の径方向内方側の端部の間の距離をL3としたとき、9.6<L3/L1<24が成り立つように構成することが好ましい。
以上のように、本実施例に係る回転電機1において、ティース部12は、コイル14が巻き回されるティース本体部16と、磁性体からなり、ティース本体部16の径方向内方の端部から径方向内方および周方向に延出し、コイル14が巻き回されない鍔部17と、を有している。また、鍔部17は、ティース本体部16の径方向内方の端部から径方向内方に延出する鍔基部18と、鍔基部18から周方向に延出する鍔延出部19と、を有している。そして、鍔延出部19は、径方向内方に配置された第1鍔延出部19Aと、径方向外方に配置された第2鍔延出部19Bとを有している。
ここで、一般的に、ロータ20の回転時に発生する高周波磁束は、ロータ20の外周面21Aとステータ10の内周面11Bの近傍との間に多く分布する。このため、仮にロータ20の外周面21Aに近いコイル14に高周波磁束が鎖交した場合、コイル14に渦電流が発生してしまう。本実施例では、ステータ10の内周面11Bの近傍である鍔部17にはコイル14が巻き回されておらず、鍔部17に第2鍔延出部19Bが設けられていることにより、コイル14をロータ20の外周面21Aから径方向外方に離れた位置に位置決めすることができる。そのため、従来技術のような押さえ部材等の部材を別途用いることなく、図3に示すように、ステータ10の内周面11Bの近傍で高周波磁束がコイル14に鎖交することを抑制でき、渦電流が発生することを抑制できる。
また、鍔部17が磁性体からなるため、鍔部17を、別途制作することなくティース部12の一部として形成でき、コストの上昇を抑制できる。
また、鍔部17の第1鍔延出部19Aが磁性体からなるため、ロータ20の外周面21Aとステータ10の内周面11Bで磁束が錯交する領域を大きくすることができ、従来技術と比較してトルクリプルの発生を抑制できる。
この結果、コストの上昇、渦電流の発生およびトルクリプルの発生を抑制できる。
また、本実施例に係る回転電機1において、鍔延出部19は、第1鍔延出部19Aと第2鍔延出部19Bとを径方向に接続する接続面19Cを有し、接続面19Cは周方向に凹む凹曲面に形成されている。
これにより、第1鍔延出部19Aの表面と第2鍔延出部19Bの表面とを、凹曲面からなる接続面19Cによって滑らかに連続させることができる。このため、図3に示すように、鍔延出部19を通る磁束線の間隔が狭くなることを防止できるので、磁気飽和により磁束密度が低下することを抑制でき、トルクリプルの発生を抑制できる。
詳しくは、図6に示すように、本実施例では、ティース部12の第1鍔延出部19Aを周方向に走る磁束線F11および磁束線F12が、凹曲面からなる接続面19Cに沿って滑らかに径方向の外方に向きを変えることができる。このため、磁束線F11と磁束線F12との間隔D1を大きくすることができ、磁気飽和の発生を抑制できる。
一方、図7に示す比較例に係る回転電機1Aは、径方向に直線的に延びる接続面19Dを備えており、この接続面19Dによって第1鍔延出部19Aと第2鍔延出部19Bとが接続されている。このため、接続面19Dは、第1鍔延出部19Aおよび第2鍔延出部19Bに直交しており、第1鍔延出部19Aおよび第2鍔延出部19Bの基部同士を滑らかに接続していない。
そのため、比較例に係る回転電機1Aにあっては、ティース部12の第1鍔延出部19Aを周方向に走る磁束線F21および磁束線F22は、接続面19Dに沿うように径方向の外方に向きを変えるときに屈曲し、磁束線F21と磁束線F22との間隔D2が小さくなるため、磁気飽和の抑制効果が最適ではない。
そのため、比較例に係る回転電機1Aにあっては、ティース部12の第1鍔延出部19Aを周方向に走る磁束線F21および磁束線F22は、接続面19Dに沿うように径方向の外方に向きを変えるときに屈曲し、磁束線F21と磁束線F22との間隔D2が小さくなるため、磁気飽和の抑制効果が最適ではない。
また、本実施例に係る回転電機1において、第1鍔延出部19Aは、第2鍔延出部19Bよりも周方向に延出している。
このように、ロータ20の外周面21Aにより近い第1鍔延出部19Aの方が、第2鍔延出部19Bと比較して周方向へ長くなっていることにより、ロータ20の外周面21Aにより近い位置で錯交する磁束量を増加させることができ、第2鍔延出部19Bから延びた磁束がロータ20の外周面21Aと錯交する場合と比較して、モータトルクを増加させることができる。
また、本実施例に係る回転電機1において、周方向に隣り合う第1鍔延出部19Aの間の距離をL1とし、周方向に隣り合う第2鍔延出部19Bの間の距離をL2としたとき、2.9<L2/L1<6.2が成り立つように構成することが好ましい。
このようにすることで、トルクリプル率を最小値まで抑制できる。トルクリプル率とは、トルクリプルの発生率である。
ここで、図4(A)、(B)、(C)、(D)は、トルクリプル率と鍔部17の寸法比率(L2/L1)との相関関係を示す図である。図4の縦軸はトルクリプル率を示しており、上に行くほど値が大きくなっている。また、横軸はL2/L1を示しており、右に行くほど値が大きくなっている。
図4において、点(B)はL2/L1を2.9とした場合のトルクリプル率であり、点(C)は、L2/L1を6.2とした場合のトルクリプル率である。また、点(A)はL2/L1を2.9より小さくした場合のトルクリプル率であり、点(D)はL2/L1を6.2より大きくした場合のトルクリプル率である。
図4から分かるように、点(B)から点(C)の間において、トルクリプル率が最小値(図4には数値を記していないが約1%である)で概ね一定となっている。また、L2/L1が点(B)より小さくなるほどトルクリプル率が大きくなり、L2/L1が点(D)より大きくなるほどトルクリプル率が大きくなっている。
図5(A)、(B)、(C)、(D)は、それぞれ図4の点(A)、(B)、(C)、(D)における回転電機1の磁束分布を示している。図5(B)、(C)は、周方向に隣り合う第1鍔延出部19Aの間の距離L1(図2参照)を十分に狭くすることができるため、ロータ20の回転時の第1鍔延出部19Aの磁束密度の変化を小さくすることができ、トルクリプルの発生を最も抑制できる。
また、図5(B)、(C)は、接続面19C(図2参照)の曲率を十分に小さくし、緩い湾曲の接続面19Cを形成することができるため、第1鍔延出部19Aからティース本体部16(図2参照)へと向かう磁束の間隔が小さくなり、鍔部17における磁束密度を減少させることができる。したがって、磁気飽和の発生を最も抑制できるので、トルクリプルの発生を最も抑制できる。
ここで、L3/L1が大きくなるほど、ティース本体部16の内周側の端部の周方向の幅が大きくなる。このため、ロータ20の外周面21Aとティース本体部16の内周面が対向する面積が増加し、この対向面積が増加すると、磁束が変化した際の磁束量の急激な変化が少なくなる。そのため、L3/L1が大きいほど、トルクリプルの発生を好適に抑制できるようになる。
一方で、L3/L1が大き過ぎる場合は、鍔延出部19における磁束線の間隔が小さくなり、第2鍔延出部19Bと第1鍔延出部19Aとの間で磁束の短絡が発生しやすくなるので、短絡の発生による第1鍔延出部19Aでの磁気飽和が増加し、磁気飽和の増加によってトルクリプルが増加することが考えられる。
そこで、本実施例に係る回転電機1において、周方向に隣り合うティース本体部16の径方向内方側の端部の間の距離をL3としたとき、9.6<L3/L1<24が成り立つように構成することが好ましい。
これにより、第2鍔延出部19Bと第1鍔延出部19A間での磁束の短絡を抑制でき、トルクリプルが発生することを抑制できる。
図5(B)、(C)は、何れも9.6<L3/L1<24が成り立つように構成されている。図5(B)、(C)は、第2鍔延出部19Bから第1鍔延出部19Aへの磁束の短絡を最も抑制でき、トルクリプルの発生を最も抑制できる。
なお、回転電機1は、ハイブリッド自動車や電気自動車の駆動源としてだけでなく、例えば風力発電や工作機械などの駆動源としても好適に用いることができる。
本発明の実施例を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
1...回転電機、10...ステータ、11...ステータコア、12...ティース部、14...コイル、15...ヨーク部、16...ティース本体部、17...鍔部、18...鍔基部、19...鍔延出部、19A...第1鍔延出部、19B...第2鍔延出部、19C...接続面、20...ロータ、21...ロータコア、23A,23B...永久磁石、L1...距離(周方向に隣り合う第1鍔延出部の間の距離)、L2...距離(周方向に隣り合う第2鍔延出部の間の距離)、L3...距離(周方向に隣り合うティース本体部の径方向内方側の端部の間の距離)
Claims (5)
- コイルが設けられた磁性体からなるステータコアを有するステータと、
複数の永久磁石が埋め込まれたロータコアを有するロータと、を備え、
前記ステータコアは、
環状のヨーク部と、
前記ヨーク部の内周面から径方向内方に突出するティース部と、を有する回転電機であって、
前記ティース部は、
前記コイルが巻き回されるティース本体部と、
磁性体からなり、前記ティース本体部の径方向内方の端部から径方向内方および周方向に延出し、前記コイルが巻き回されない鍔部と、を有し、
前記鍔部は、
前記ティース本体部の径方向内方の端部から径方向内方に延出する鍔基部と、
前記鍔基部から周方向に延出する鍔延出部と、を有し、
前記鍔延出部は、径方向内方に配置された第1鍔延出部と、径方向外方に配置された第2鍔延出部とを有していることを特徴とする回転電機。 - 前記鍔延出部は、前記第1鍔延出部と前記第2鍔延出部とを径方向に接続する接続面を有し、
前記接続面は、周方向に凹む凹曲面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。 - 前記第1鍔延出部は、前記第2鍔延出部よりも周方向に延出していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転電機。
- 周方向に隣り合う前記第1鍔延出部の間の距離をL1とし、周方向に隣り合う前記第2鍔延出部の間の距離をL2としたとき、2.9<L2/L1<6.2が成り立つことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の回転電機。
- 周方向に隣り合う前記ティース本体部の径方向内方側の端部の間の距離をL3としたとき、9.6<L3/L1<24が成り立つことを特徴とする請求項4に記載の回転電機。
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JP2021081027A JP2022174956A (ja) | 2021-05-12 | 2021-05-12 | 回転電機 |
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