JP2022173945A - ショーツ型ナプキン、及び、ショーツ型ナプキン群 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイズの違いに応じてフィット性が異なることが見た目で分かりやすいショーツ型ナプキンを提供する。【解決手段】吸収性本体(10)と、胴回り部(20)と、を有し、第1のサイズを有するショーツ型ナプキン(1)であって、胴回り部(20)は、複数の溶着部(60)を有し、左右方向に伸縮性を備えており、展開状態の平面視において、吸収性本体(10)と胴回り部(20)とが重複する重複領域(R1)と、重複しない非重複領域(R2)とを有し、重複領域(R1)及び非重複領域(R2)の何れか一方において、単位面積当たりに設けられた溶着部(60)の合計の面積が、ショーツ型ナプキン(1)と同一のブランド名及びサブブランド名を有し、且つ、第2のサイズを有する他のショーツ型ナプキン(1)における面積とは異なっている。【選択図】図6

Description

本発明は、ショーツ型ナプキン、及び、ショーツ型ナプキン群に関する。
従来、ショーツ型ナプキン等の吸収性物品を販売する際に、同一のブランド名やサブブランド名を付し、且つ、MサイズやLサイズ等、複数のサイズを揃えた商品群として市場に流通させることが広く行われている。そして、このような吸収性物品において、サイズ毎に伸縮性の強さ等を調整することによって、各サイズに応じて良好なフィット性を実現する方法が知られている。例えば、特許文献1には、異なるサイズの吸収性物品において、胴回り部(ベルト)に設けられる弾性部材(弾性撚糸)の力プロファイルを変更して弾性係数を調整することで、適切な装着性を実現する手段が開示されている。
特開2016-523634号公報
特許文献1のように異なるサイズのショーツ型ナプキンにおいて、胴回り部における伸縮性を変更したとしても、外見上、伸縮性の違いが認識され難いという問題があった。すなわち、サイズの違いによって吸収性物品のフィット性がどのように異なるのか、使用者が見た目で判断することは困難であった。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、サイズの違いに応じてフィット性が異なることが見た目で分かりやすいショーツ型ナプキンを提供することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、互いに交差する上下方向と左右方向とを有し、吸収性本体と、腹側胴回り部及び背側胴回り部が、前記左右方向の両端部において一対のサイド接合部によって互いに接合された胴回り部と、を有し、第1のサイズを有するショーツ型ナプキンであって、前記胴回り部は、肌側シートと、非肌側シートと、前記肌側シートと前記非肌側シートを接合する複数の溶着部を有し、前記左右方向に伸縮性を備えており、展開状態の平面視において、前記一対のサイド接合部よりも前記左右方向の内側で、前記吸収性本体と前記胴回り部とが重複する重複領域と、前記吸収性本体と前記胴回り部とが重複しない非重複領域とを有し、前記重複領域及び前記非重複領域の何れか一方において、単位面積当たりに設けられた前記溶着部の合計の面積が、前記ショーツ型ナプキンと同一のブランド名及びサブブランド名を有し、且つ、第2のサイズを有する他のショーツ型ナプキンにおける前記面積とは異なっている、ことを特徴とするショーツ型ナプキンである。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、サイズの違いに応じてフィット性が異なることが見た目で分かりやすいショーツ型ナプキンを提供することが可能である。
ナプキン1の概略斜視図である。 展開かつ伸長状態のナプキン1を厚さ方向の肌側から見た平面図である。 図2のA-A断面模式図である。 吸収性本体10の平面図及び断面図である。 ナプキン1を市場に流通させる際のパッケージの一例について表す図である。 溶着部60のパターンの配置について表す平面図である。 図7A及び図7Bは、溶着部60の3種類の配置パターンについて説明する図である。 ナプキン1の胴回り部20の表面に形成される皺について説明する図である。 図9A及び図9Bは、溶着部対60を利用して、胴回り部20に線状弾性部材26を取り付ける方法について説明する図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
互いに交差する上下方向と左右方向とを有し、吸収性本体と、腹側胴回り部及び背側胴回り部が、前記左右方向の両端部において一対のサイド接合部によって互いに接合された胴回り部と、を有し、第1のサイズを有するショーツ型ナプキンであって、前記胴回り部は、肌側シートと、非肌側シートと、前記肌側シートと前記非肌側シートを接合する複数の溶着部を有し、前記左右方向に伸縮性を備えており、展開状態の平面視において、前記一対のサイド接合部よりも前記左右方向の内側で、前記吸収性本体と前記胴回り部とが重複する重複領域と、前記吸収性本体と前記胴回り部とが重複しない非重複領域とを有し、前記重複領域及び前記非重複領域の何れか一方において、単位面積当たりに設けられた前記溶着部の合計の面積が、前記ショーツ型ナプキンと同一のブランド名及びサブブランド名を有し、且つ、第2のサイズを有する他のショーツ型ナプキンにおける前記面積とは異なっている、ことを特徴とするショーツ型ナプキン。
このようなショーツ型ナプキンによれば、サイズの大きいナプキンでは、単位面積当たりに設けられる溶着部の面積(面積率)をなるべく小さくすることで、着用者の身体の凹凸に応じて胴回り部が変形しやすくなり、良好なフィット性を得やすくなる。一方、サイズの小さいナプキンでは、着用者の身体の凹凸が小さいことから、溶着部の面積率を高めたとしても胴回り部の良好なフィット性が得やすく、また、溶着部の面積率を高めることによって、身体にフィットした際の胴回り部の変形後の形状を維持しやすくすることができる。したがって、ナプキンのサイズの違いに応じて溶着部の面積率を変更することで、フィット性が異なることを見た目で分かりやすくすることができる。
かかるショーツ型ナプキンであって、前記肌側シート及び前記非肌側シートの少なくとも一方は、前記左右方向に伸縮可能な伸縮性シートであり、前記重複領域のうち、前記吸収性本体の前記左右方向の両端部と重複する端部領域において、単位面積当たりに設けられた前記溶着部の合計の面積が、前記第1のサイズを有する前記ショーツ型ナプキンと前記第2のサイズを有する前記ショーツ型ナプキンとで異なっている、ことが望ましい。
このようなショーツ型ナプキンによれば、端部領域における溶着部の面積率が小さければ、胴回り部の伸縮性が吸収性本体に作用しやすくなり、吸収性本体と着用者の肌との間に隙間を生じ難くすることができる。また、端部領域における溶着部の面積率が大きければ、吸収性本体に過度な伸縮性が作用し難くなり、着用者の肌に弾性部材の跡が付いたり、違和感を生辞させたりすることを抑制できる。したがって、ナプキンのサイズ毎に端部領域における溶着部の面積率を異ならせることで、吸収性本体のフィット性の違いや横漏れし難さの違いを、見た目で分かりやすくすることができる。
かかるショーツ型ナプキンであって、前記端部領域において、単位面積当たりに設けられた前記溶着部の合計の面積は、サイズの大きいナプキンほど小さい、ことが望ましい。
このようなショーツ型ナプキンによれば、端部領域における溶着部の面積率を小さくすることによって、当該端部領域に対して胴回り部の伸縮性を作用しやすくすることができる。したがって、サイズの大きいナプキンであっても、吸収性本体の両端部が着用者の臀部の広い範囲にフィットしやすくなり、高いフィット性を備えることが見た目で分かりやすくなる。
かかるショーツ型ナプキンであって、前記端部領域が背側に設けられている、ことが望ましい。
このようなショーツ型ナプキンによれば、背側に端部領域が設けられていることにより、着用時において、臀部の広い範囲で吸収性本体の両端部と着用者の肌との間に隙間が生じ難く、高いフィット性を備えることが見た目で分かりやすくなる。
かかるショーツ型ナプキンであって、前記端部領域において、単位面積当たりに設けられた前記溶着部の合計の面積は、前記上下方向において前記端部領域と同じ位置、且つ、前記左右方向において前記端部領域の内側に位置する領域において、単位面積当たりに設けられた前記溶着部の合計の面積以下である、ことが望ましい。
このようなショーツ型ナプキンによれば、端部領域の内側では溶着部の面積率が大きく、胴回り部及び吸収性本体が収縮し難くなるため、着用者の身体に対して吸収性本体が面でフィットしやすくなる。一方、端部領域では、溶着部の面積率が小さく、胴回り部が伸縮しやすくなるため、吸収性本体の両端部が着用者の身体に押し付けられ、排泄物の横漏れ等を抑制しやすくすることができる。
かかるショーツ型ナプキンであって、前記端部領域において、単位面積当たりに設けられた前記溶着部の合計の面積は、前記上下方向において前記端部領域と同じ位置、且つ、前記左右方向において前記端部領域の外側に位置する領域において、単位面積当たりに設けられた前記溶着部の合計の面積以上である、ことが望ましい。
このようなショーツ型ナプキンによれば、当該端部領域の両外側では、端部領域と比較して胴回り部が過度に伸縮することが抑制されやすくなる。したがって、異なるサイズのナプキン間で外観形状の統一性が崩れてしまうことが抑制される。これにより、ナプキン群としての外観を揃えつつ、着用者の身体形状に応じてフィット性を高めることができる。
かかるショーツ型ナプキンであって、前記胴回り部の上端部には、前記左右方向に伸縮可能な胴回り弾性部材が設けられており、前記非重複領域のうち、前記胴回り弾性部材が設けられている領域において、単位面積当たりに設けられた前記溶着部の合計の面積が、前記第1のサイズを有する前記ショーツ型ナプキンと前記第2のサイズを有する前記ショーツ型ナプキンとで異なっている、ことが望ましい。
このようなショーツ型ナプキンによれば、着用時において着用者の胴回りにしっかりとフィットする必要がある腹側胴回り部及び背側胴回り部の上端部において、ナプキンのサイズ毎に溶着部の面積率が異なっていることで、ユーザーは、ナプキンのサイズの違いによる胴回り周辺でのフィット性の違いを、見た目で分かりやすくなる。
かかるショーツ型ナプキンであって、前記背側胴回り部において、前記非重複領域のうち、前記胴回り弾性部材が設けられている領域において、単位面積当たりに設けられた前記溶着部の合計の面積が、前記第1のサイズを有する前記ショーツ型ナプキンと前記第2のサイズを有する前記ショーツ型ナプキンとで異なっている、ことが望ましい。
このようなショーツ型ナプキンによれば、背側胴回り部では、ナプキンのサイズの違いによって、着用対象者の臀部の膨らみの大小が大きくなるため、胴回り弾性部材と重複する領域において、ナプキンのサイズ毎に溶着部の面積率を異ならせることによって、ナプキンのサイズの違いに応じて臀部のふくらみに対するフィット性も異なっていることが、見た目で判断しやすくなる。
かかるショーツ型ナプキンであって、前記胴回り部は、不織布からなる非肌側シートと、前記非肌側シートの肌側に積層され、伸縮性不織布からなる肌側シートと、を有し、自然状態において前記胴回り部が前記左右方向に収縮した際に、前記非肌側シートが非肌側に凸変形した非肌側凸部と、前記肌側シートが非肌側に凸変形した肌側凸部と、が形成され、前記非肌側凸部の肌側面と、肌側凸部の非肌側面とが接触する部分を有する、ことが望ましい。
このようなショーツ型ナプキンによれば、非肌側シートの非肌側凸部によって形成される皺の内側(肌側)に、肌側シートの肌側凸部が充填されたような状態となる。これにより、皺の形状が安定して視認しやすくなることから、ユーザーはナプキンのサイズの違いによるフィット性の違いを直感的に理解しやすくなる。
かかるショーツ型ナプキンであって、前記重複領域は、単位面積当たりに設けられた前記溶着部の合計の面積が他の領域よりも高くなった高面積率領域を有し、腹側における前記高面積率領域の前記左右方向の幅よりも、背側における前記高面積率領域の前記左右方向の幅の方が小さくなる部分を有している、ことが望ましい。
このようなショーツ型ナプキンによれば、背側において、腹側よりも溶着部の面積率が高い部分が狭くなるため、胴回り部や吸収性本体が変形しやすくなる。したがって、臀部の膨らみ等によって腹側と比較して凹凸が大きい背側でも、ナプキンをしっかりとフィットさせやすくすることができる。
かかるショーツ型ナプキンであって、前記上下方向の下端における前記高面積率領域の前記左右方向の幅よりも、前記高面積率領域の前記左右方向の幅の方が小さくなる部分を有している、ことが望ましい。
このようなショーツ型ナプキンによれば、上下方向下端の股下部では、溶着部の面積率をなるべく高くして剛性を高くすることで、吸収性本体の剛性を高く保ち、着用時に着用者の両脚に挟まれた場合であっても、吸収性本体がよれてしまうことを抑制しやすくなる。一方、股下部よりも背側は、臀部の膨らみ等により凹凸が大きいため、胴回り部や吸収性本体を変形しやすくすることで、良好なフィット性を実現しやすくなる。
かかるショーツ型ナプキンであって、前記胴回り部は、厚さ方向において一枚のシート部材からなる部分を有しており、当該一枚のシート部材からなる部分にも複数の前記溶着部が設けられている、ことが望ましい。
このようなショーツ型ナプキンによれば、胴回り部のうち一枚のシート部材からなる部分に複数の溶着部を設けることで、当該シート部材の剛性が高まり、ナプキンの製造工程において脚回り開口を正確に裁断しやすくすることができる。これにより、ナプキンの外観(脚回り開口の形状)を良好なものとすることができる。
かかるショーツ型ナプキンであって、前記吸収性本体は、前記上下方向に沿って伸縮する吸収体弾性部材を有しており、前記ショーツ型ナプキンの前記上下方向における上端から下端までの長さに対して、前記吸収体弾性部材による伸縮性が作用している部分の長さの割合が、前記第1のサイズを有する前記ショーツ型ナプキンと前記第2のサイズを有する前記ショーツ型ナプキンとで異なっている、ことが望ましい。
このようなショーツ型ナプキンによれば、吸収体弾性部材の有効長を調整することで、異なるサイズのナプキン毎に吸収性本体の見た目のサイズを併せやすくなり、また、実際に吸収性本体による後ろ漏れ等を抑制し易くすることができる。
また、第1のサイズを有する第1ショーツ型ナプキンと、第2のサイズを有する第2ショーツ型ナプキンと、を含んだショーツ型ナプキン群であって、前記第1ショーツ型ナプキン及び前記第2ショーツ型ナプキンは、それぞれ同一のブランド名及びサブブランド名を有し、前記第1ショーツ型ナプキン及び前記第2ショーツ型ナプキンの各々は、互いに交差する上下方向と左右方向とを有し、吸収性本体と、側胴回り部及び背側胴回り部が、前記左右方向の両端部において一対のサイド接合部によって互いに接合された胴回り部と、を有し、前記胴回り部は、肌側シートと、非肌側シートと、前記肌側シートと前記非肌側シートを接合する複数の溶着部を有し、前記左右方向に伸縮性を備えており、展開状態の平面視において、前記一対のサイド接合部よりも前記左右方向の内側で、前記吸収性本体と前記胴回り部とが重複する重複領域と、前記吸収性本体と前記胴回り部とが重複しない非重複領域とを有し、前記重複領域及び前記非重複領域の何れか一方において、単位面積当たりに設けられた前記溶着部の合計の面積が、前記第1ショーツ型ナプキンと前記第2ショーツ型ナプキンとで異なっている、ことを特徴とするショーツ型ナプキン群が明らかとなる。
このようなショーツ型ナプキン群によれば、サイズの大きいナプキンでは、単位面積当たりに設けられる溶着部の面積(面積率)をなるべく小さくすることで、着用者の身体の凹凸に応じて胴回り部が変形しやすくなり、良好なフィット性を得やすくなる。一方、サイズの小さいナプキンでは、着用者の身体の凹凸が小さいことから、溶着部の面積率を高めたとしても胴回り部の良好なフィット性が得やすく、また、溶着部の面積率を高めることによって、身体にフィットした際の胴回り部の変形後の形状を維持しやすくすることができる。したがって、ナプキンのサイズの違いに応じて溶着部の面積率を変更することで、フィット性が異なることを見た目で分かりやすくすることができる。
===実施形態===
本発明の実施形態に係るショーツ型吸収性物品の一例として、ショーツ型ナプキン1(以下では、単に「ナプキン1」とも呼ぶ)について説明する。
<ナプキン1の基本的構造>
図1は、本実施形態に係るナプキン1の概略斜視図である。図2は、展開かつ伸長状態のナプキン1を厚さ方向の肌側から見た平面図である。図3は、図2のA-A断面模式図である。
なお、ナプキン1の「伸長状態」とは、ナプキン1が備える各弾性部材(例えば、後述する吸収体弾性部材50や、肌側シート22,23等)を伸長させることにより、ナプキン1全体(製品全体)を皺なく伸長させた状態、具体的には、ナプキン1を構成する各部材(例えば、後述する非肌側シート21及び肌側シート22,23等)の寸法がその部材単体の寸法と一致又はそれに近い寸法になるまで伸長させた状態のことを言う。
ナプキン1は、図1に示すように、互いに直交する「上下方向」と「左右方向」と「前後方向」とを有している。また、図3に示すように、各部材が積層された方向である「厚さ方向」を有している。上下方向のうち、着用者がナプキン1を着用した状態において着用者の胴側となる方を「上側」とし、着用者の股下側となる方を「下側」とする。また、前後方向のうち、着用時に着用者の腹側となる方を「前側」とし、着用者の背側となる方を「後側」とする。また、厚さ方向のうち、着用者がナプキン1を着用した状態において着用者の肌と接触する側を「肌側」とし、その反対側を「非肌側」とする。
また、ナプキン1は、図2に示される展開状態において、互いに直交する「縦方向」と「横方向」とを有している。「縦方向」は、ショーツ型における上下方向に沿った方向であり、「横方向」は、ショーツ型における左右方向に沿った方向である。
本実施形態のナプキン1は、経血等の液体を吸収する液吸収性の吸収性本体10と、吸収性本体10の非肌側に配置され、ナプキン1の着用時には着用者の胴回りに配置される胴回り部20と、を備えている。
(吸収性本体10)
図4は、吸収性本体10の平面図及び断面図である。本実施形態の吸収性本体10は、図2に示すように、縦方向(すなわち吸収性本体10の長辺方向)がナプキン1の上下方向に沿った平面視略長方形状である。そして、図3及び図4に示すように、吸収性本体10は、縦方向(上下方向)に沿った吸収性コア11と、吸収性コア11よりも肌側に配置されたトップシート12と、トップシート12と吸収性コア11との間に配置されたセカンドシート13と、吸収性コア11よりも非肌側に配置されたバックシート14と、バックシート14の非肌側に配置されたサイドシート15とを有している。
吸収性コア11は、経血等の液体を吸収して保持する部材であり、例えば高吸収性ポリマー(SAP)が混入したパルプ繊維等の液体吸収性繊維により形成される。なお、吸収性コア11は、ティッシュペーパーや不織布等の液透過性のシート部材(コアラップシート)によって、覆われていても良い。
トップシート12は、着用時において着用者の肌に接触し得る液透過性のシート部材であり、例えば親水性のエアスルー不織布やスパンボンド不織布等により形成される。本実施形態では、図4の断面図のように、トップシート12の左右方向の両側端部が、吸収性コア11の左右方向の両外側において厚さ方向の肌側から非肌側に折り返されて、吸収性コア11とバックシート14との間に挟み込まれるように構成されている。
セカンドシート13はトップシート12とほぼ同等の機能及び構成を有するシート部材であり、トップシート12の非肌側面に積層されている。なお、吸収性本体10において、セカンドシート13は必ずしも設けられていなくても良い。
バックシート14は、吸収性コア11に吸収された経血等の液体が外部に漏れ出すことを抑制するための通気性且つ液不透過性のシート部材であり、例えば樹脂フィルム等により形成される。
サイドシート15は、バックシート14の非肌側に積層されたシート部材であり、例えば、SMS(スパンボンド‐メルトブローン‐スパンボンド)不織布等の疎水性の不織布が用いられる。また、本実施形態において、サイドシート15は一対の防漏壁部30,30を形成する。
防漏壁部30は、吸収性本体10の左右方向の両側に一対設けられ、所謂立体ギャザーに相当する部位である。ナプキン1の着用時には、該防漏壁部30が、吸収性本体10の左右方向の両側から着用者の肌側に起立することにより、経血等の排泄液が吸収性本体10の外側に漏出することを抑制する。
本実施形態において、サイドシート15は、図4の断面図に示されるように、吸収性コア11の左右方向(横方向)の両外側に延出しつつ、吸収性本体10の左右方向の両端部にて厚さ方向の肌側に折り曲げられ、端部15tが吸収性コア11よりも肌側に配置される。また、端部15tでは、図4のように、サイドシート15が折り返されることによって厚さ方向に積層された状態となっており、積層されたサイドシート15,15の間には防漏壁弾性部材31が設けられている。ナプキン1の着用時には、該防漏壁弾性部材31が発現する伸縮性に基づいて、防漏壁部30の端部15tが縦方向(上下方向)に沿って収縮することにより、端部15tの自由端側が着用者の肌側に起立する。
また、吸収性本体10には、吸収性コア11の密度が周囲の部分よりも高くなった高密度部40が設けられている。高密度部40は、吸収性本体10を構成する各部材を厚さ方向に圧搾することによって形成されている。本実施形態の高密度部40は、図4に示されるように、ドット状の圧搾部が複数並ぶことによってそれぞれ線状に形成された第1高密度部41と、第2高密度部42と、第3高密度部43とを有している。このような高密度部40が設けられることにより、吸収性コア11の液体吸収性繊維がばらけて形状が崩れてしまうことが抑制される。また、ナプキン1の着用時には、該高密度部40が折れ曲がり起点となることによって、吸収性コア11が着用者の身体形状に応じて三次元的に変形しやすくなり、着用者の身体にフィットしやすくなる。
また、吸収性本体10には、縦方向(上下方向)に沿って伸縮する吸収体弾性部材50が複数設けられている。吸収体弾性部材50は、例えば糸ゴムによって形成され、吸収性コア11よりも非肌側(具体的には、バックシート14とサイドシート15との間)に、縦方向(上下方向)に伸長した状態で配置されている。本実施形態のナプキン1では、図4に示されるように、左右方向に所定の間隔を空けて5本の吸収体弾性部材50が設けられている。吸収体弾性部材50の伸長倍率は2.7~3.2倍程度とすることが好ましい。なお、弾性部材の「伸長倍率」とは伸長状態の弾性部材の長さを自然状態の弾性部材の長さで割った値である。吸収体弾性部材50の伸長倍率を漏壁弾性部材31よりも強い倍率に設定することで、吸収性本体10が厚さ方向の非肌側から収縮しやすくなり、ナプキン1着用時に、着用者の身体に収性本体10をフィットしやすくすることができる。つまり、吸収体弾性部材50が発現する伸縮性によって吸収性本体10が着用者の股下部に密着しやすくなり、経血等の排泄液を漏れにくくすることができる。
(胴回り部20)
胴回り部20は、1枚若しくは複数枚のシート部材によって構成され、本実施形態では非肌側シート21と、肌側シート22,23とを備えている(図3参照)。また、以下の説明では、胴回り部20のうち、縦方向において、中央位置CLよりも前側(腹側)の部分を腹側胴回り部20f、中央位置CLよりも後側(背側)の部分を背側胴回り部20bとも呼ぶ。
非肌側シート21は、ナプキン1の最も非肌側に配置される非伸縮性のシート部材であり、例えばスパンボンド不織布やSMS不織布等により形成される。本実施形態で、非肌側シート21は、図2の平面視で示されるように、縦方向の中央部(中央位置CLを含む部分)において左右方向内側に向かって括れた形状を有している。
肌側シート22は、縦方向の前側(腹側)において非肌側シート21の肌側に積層された伸縮性を有するシート部材(伸縮シート)である。肌側シート22(伸縮シート)は、例えば、伸縮性不織布により形成される。「伸縮性不織布」とは、伸縮性を有する伸縮性繊維、及び伸縮性繊維よりも収縮性の低い伸長性繊維を含み、ギア延伸等の適宜な延伸処理が施された不織布である。本実施形態の肌側シート22は、伸縮性繊維として、弾性を有する熱可塑性エラストマーの一種であるポリウレタン系エラストマーの繊維を用いることが可能であり、伸長性繊維として、非弾性を有する熱可塑性樹脂の一種であるポリオレフィン系樹脂のポリプロピレン(PP)の繊維を用いることが可能である。
肌側シート22は、所定のパターンに基づいて配置される複数の溶着部60(図7参照)によって非肌側シート21と接合されており、これにより、腹側胴回り部20fに、少なくとも左右方向に沿った伸縮性が付与される。本実施形態において、溶着部60は、超音波溶着等の公知の接合手段を用いて形成されている。溶着部60の配置パターンの詳細については後で説明する。
肌側シート23は、縦方向の後側(背側)において非肌側シート21の肌側に積層された伸縮性を有するシート部材である。肌側シート23は、肌側シート22と同様の構成を有している。すなわち、肌側シート23は、伸縮性不織布によって形成され、点在する複数の溶着部60(図6参照)によって非肌側シート21と接合されている。これにより、背側胴回り部20bに、少なくとも左右方向の伸縮性が付与される。
また、腹側胴回り部20f及び背側胴回り部20bの上端部には、それぞれ糸ゴム等の胴回り弾性部材25が左右方向に沿って伸縮可能に設けられている。このような胴回り弾性部材25が設けられることにより、胴回り開口1bにおけるフィット性がより高まり、ナプキン1の着用時に、胴回り部20の位置ずれを抑制することができる。この胴回り弾性部材25の少なくとも一部は、厚さ方向に見たときに肌側シート22,23とそれぞれ重複するように配置されていることが望ましい(図2及び図3参照)。このようにすれば、胴回り弾性部材25が発現する左右方向の伸縮性と、肌側シート22,23が発現する左右方向の伸縮性とが連動して、着用者の胴回りにおけるナプキン1のフィット性をより高めることができる。
ナプキン1は、図2に示す展開状態から、吸収性本体10の縦方向における中央位置CL(図2において一点鎖線で示す)を折り位置として吸収性本体10及び胴回り部20が縦方向(前後方向)に二つ折りされる。当該二つ折りの状態において、前後方向に重なり合った腹側胴回り部20fの横方向(左右方向)両端部20fe,20feと、背側胴回り部20bの横方向(左右方向)両端部20be,20beとがシール溶接等の公知の接合手段を用いて接合され、サイド接合部20weが形成される。これにより、二つ折りされた胴回り部20(20f及び20b)が前側(腹側)と後側(背側)とで環状につながって、図1に示すような一つの胴回り開口1a及び一対の脚回り開口1bが形成され、ショーツ型のナプキン1となる。
また、本実施形態のショーツ型のナプキン1は、複数種類のサイズを有するナプキン群として市場に流通される。例えば、図2に示される伸長且つ展開状態のナプキン1において、縦方向の長さL1、及び、横方向の長さW1を適宜変更することにより、着用者の身体の大きさに応じてSサイズ、Mサイズ、Lサイズ、XLサイズ等、複数種類のナプキン1が形成される。そして、これら複数種類のサイズを有するナプキン群は、同一のブランド名及びサブブランド名を付して市場に流通される。
図5は、ナプキン1を市場に流通させる際のパッケージの一例について表す図である。ナプキン1は、同一サイズのナプキン1を複数個ずつ包装した包装体100(パッケージ)として市場に流通する。包装体100は、SMS不織布や樹脂フィルム等の包装材を図5のように袋状に形成し、その内部に、折り畳まれた状態のショーツ型のナプキン1を単数若しくは複数個収容している。包装体100の表面には、少なくとも、ブランド名110と、サブブランド名120と、サイズ表記130とが表示されている。ブランド名110は、ナプキン1を含むナプキン群の銘柄を表す情報であり、例えば、「ソフィ(登録商標)」等である。サブブランド名120は、同一のブランド内における異なる商品の名称を表す情報であり、例えば「超熟睡」等である。サイズ表記130は、ショーツ型のナプキン1のサイズを表す情報であり、例えば、上述したS,M,L,XL等のサイズが表示される。
ショーツ型のナプキン1の包装体100において、ブランド名110及びサブブランド名120は、全てのサイズのショーツ型のナプキン1について共通である。一方、サイズ表記130は、ナプキン1のサイズによって異なっている。例えば、Lサイズのショーツ型のナプキン1の包装体100と、XLサイズのショーツ型のナプキン1の包装体100とでは、サイズ表記130が異なるが、ブランド名110及びサブブランド名120は同一である。ユーザーは、小売店の店頭等でこのような包装体100を視認することにより、所望のブランドのショーツ型のナプキン1(例えば、「ソフィ」「超熟睡」等)について、必要なサイズの製品を間違えずに選択することができる。なお、ナプキンは経血の量に応じてショーツに貼って使用するものであり、昼用、夜用のような長さの異なる同一ブランドを使用するが、本実施形態のようなショーツ型ナプキンは胴回りにフィットさせて使用するものである。よって適切なサイズのショーツ型のナプキン1を間違えずに購入できることが重要である。
従来、このように複数種類のサイズを有するナプキン群では、基本的な構造や外観形状が共通であるため、ユーザーは、ナプキンのサイズの違いに応じてフィット性がどのように異なっているのか、一見して理解し難いという問題が生じていた。例えば、サイズの異なるショーツ型のナプキンや一般的に販売されているパンツ型おむつ等の吸収性物品において、弾性部材(伸縮シート等)の伸長倍率が変更されていたとしても、見た目には同じ吸収性物品に見えるため、ユーザーはサイズの違いに応じてフィット性が異なることを一見して把握することが困難であった。
そこで、本実施形態のナプキン1では、サイズ毎に溶着部60の配置パターンを変更することにより、サイズの違いによるフィット性の違いを、見た目で分かりやすくしている。以下、溶着部60とフィット性との関係について説明する。
<ナプキン1のサイズと溶着部60の配置パターンとの関係>
図6は、溶着部60のパターンの配置について表す平面図である。なお、同図6は、ナプキン1の製造工程において、胴回り部20を構成する基材シート(非肌側シート21及び肌側シート22,23)を溶着部60によって厚さ方向に接合した状態について表している。つまり、図6は、脚回り開口1bを形成するためのカッティングが行われる前の胴回り部20について表している。
図6に示される展開且つ伸長状態の胴回り部20(ナプキン1)を厚さ方向に見たとき(平面視)において、吸収性本体10と胴回り部20とが重複する領域を重複領域R1(図6で太線の内側の領域)とし、吸収性本体10と胴回り部20とが重複していない領域を非重複領域R2(図6で太線の外側の領域)とする。そして、ナプキン1はA,B,Cの3つの領域に区分されている。図6では、非重複領域R2において斜線でハッチングされた部分を領域Aとする。また、重複領域R1において、吸収性本体10の左右方向の両端部と重複する、クロスハッチングされた部分を領域Cとする(以下、領域Cを「端部領域」とも呼ぶ)。また、ナプキン1で領域A及び領域C(端部領域)以外の部分を、領域Bとする。
図7A及び図7Bは、溶着部60の3種類の配置パターンについて説明する図である。図7Aは、ナプキン1のサイズと、図6の領域A~Cに設けられる溶着部60の配置パターンとの関係を表した表である。なお、図7Aでは、M,L,XLの3種類のサイズについて例示しているが、これ以外のサイズ(例えばS)があっても良い。図7Bは、ナプキン1に形成される溶着部60の3種類の配置パターンを示している。図7Bのパターン1~3は、何れも複数の溶着部60が断続的に並ぶことによって形成されている。また、各パターンでは、個々の溶着部60の大きさや形状が異なっている。したがって、これら3つのパターンでは、単位面積あたりに設けられる溶着部60の合計の面積(以下「面積率」とも呼ぶ)が異なっている。具体的には、3つのパターンのうち、パターン1の面積率が最も大きく、パターン2はパターン1よりも面積率が小さく、パターン3はパターン2よりも面積率が小さくなっている。
ナプキン1では、図6の領域C(重複領域R1)及び領域A(非重複領域R2)の少なくとも何れかにおいて、M~LXのサイズ毎に溶着部60の配置パターンを変更している。言い換えると、或るサイズのナプキン1で領域C若しくは領域Aにおいて単位面積あたりに設けられている溶着部60の合計の面積(面積率)は、他のサイズのナプキン1で領域C若しくは領域Aにおいて単位面積あたりに設けられている溶着部60の合計の面積(面積率)と異なっている。
例えば、Lサイズのナプキン1の領域Aには、パターン2の溶着部60が設けられているのに対して、XLサイズのナプキン1の領域Aには、パターン3の溶着部60が設けられている(図7A参照)。すなわち、Lサイズのナプキン1の領域Aにおける溶着部60の面積率よりも、XLサイズのナプキン1の領域Aにおける溶着部60の面積率の方が小さくなっている。胴回り部20のうち領域Aは、吸収性本体10と重複しておらず着用時に着用者の肌と直接接触しやすい部分である。そして、胴回り部20に設けられる溶着部60の面積率が小さいほど、非肌側シート21と肌側シート22,23とが接合されている割合が小さくなるため、胴回り部20の剛性が低く変形が生じやすくなり、着用者の身体にフィットしやすくなる。
そこで、XLサイズのナプキン1では、領域Aにおいて溶着部60の面積率をなるべく小さくする(パターン3)ことで、着用者の身体の大きな凹凸に応じて胴回り部20を変形させやすくすることができる。これにより、着用者の肌を被覆する面積が大きいXLサイズのナプキン1でも良好なフィット性を実現することができる。一方、Lサイズ(Mサイズ)のナプキン1では、XLサイズと比較して被覆面積が小さく、着用者の身体の凹凸も小さいことから、溶着部60の面積率を高めた(パターン2)としても、胴回り部20の良好なフィット性を維持しやすい。また、溶着部60の面積率を高めることで、身体にフィットした際の胴回り部20の変形後の形状を維持しやすくすることができる。
これにより、異なるサイズのナプキン1の各々について良好なフィット性を実現することができる。そして、異なるサイズ毎に溶着部60のパターンが異なっていることによって、ユーザーはナプキン1のフィット性が異なることを視覚的に認識することが可能となる。すなわち、ナプキン1のサイズの違いによるフィット性の違いを、見た目で分かりやすくすることができる。
なお、ナプキン1の胴回り部20は、左右方向に伸縮性を備えていることから、自然状態において左右方向に収縮した際に表面に複数の皺が形成される。そしてこのような皺は、胴回り部20が柔軟で変形しやすいほど形成されやすくなるため、ナプキン1のサイズに応じて溶着部60の面積率を異ならせることにより、胴回り部20に形成される皺の形状や大きさも異ならせることができる。そして、ユーザーはこのような皺を視認することによっても、ナプキン1のサイズの違いによるフィット性の違いを直感的に理解することができる。
ここで、「自然状態」とは、ナプキン1を所定時間放置したときの状態である。例えば、製品状態のナプキン1をパッケージから取り出した後、腹側胴回り部20f及び背側胴回り部20bを左右方向の両外側に引っ張り、胴回り部20を「伸長状態」として、この伸長状態を15秒間継続させた後、ナプキン1の引っ張りを解除して机等の平面に置く。そして、このような平面平置きで5分間経過させた状態を自然状態とする。
また、ナプキン1(胴回り部20)の領域C(端部領域)においても、ナプキンのサイズに応じて単位面積あたりに設けられている溶着部60の合計の面積(面積率)が異なっている。この領域C(端部領域)は、重複領域R1のうち、吸収性本体10の背側で左右方向の両側部に位置する部分であり(図6参照)、ナプキン1の着用時において着用者の臀部に沿って配置される部分である。したがって、領域Cにおいて吸収性本体10と着用者の肌との間に隙間が生じると、排泄物の横漏れやフィット性の悪化が生じやすくなる。特に、XLサイズのように大きいナプキンでは、サイズの小さいナプキンと比較して、吸収性本体10と着用者の肌との間の隙間が大きくなりやすい。
そこで、本実施形態では、ナプキンサイズに応じて領域C(端部領域)における溶着部60の面積率を異ならせている。例えば、溶着部60の面積率が小さければ、当該領域Cにおいて胴回り部20が変形しやすくなり、肌側シート23(伸縮シート)による伸縮性が吸収性本体10に作用しやすくなる。その結果、吸収性本体10が着用者の肌に押し付けられやすくなり、肌との間に隙間を生じ難くすることができる。逆に、溶着部60の面積率が大きければ、領域Cにおいて、過度な伸縮性が作用し難くなり、着用者の肌に弾性部材の跡が付いたり、着用者の肌に違和感を生辞させたりすることを抑制することができる。このようにすれば、溶着部60の面積率の大小に応じて、吸収性本体10の両側部におけるフィット性の違いや横漏れし難さの違いを、見た目で分かりやすくすることができる。
図7に示されるように、本実施形態のナプキン1では、ナプキンサイズが大きいものほど領域C(端部領域)における溶着部60の面積率を小さくしている。これにより、サイズの大きいナプキンほど、領域Cにおいて、肌側シート23(伸縮シート)による伸縮性が作用しやすくなり、吸収性本体10と着用者の肌との間に隙間が生じ難くなる。したがって、吸収性本体10の両側部が着用者の臀部の広い範囲にフィットしやすくなり、便等の排泄物の横漏れを抑制すると共に、高いフィット性を備えることが見た目で分かりやすくなる。一方、サイズの小さいナプキンでは、吸収性本体10と着用者の肌との間に生じる隙間が元から小さいため、サイズの大きいナプキンと比較して領域Cにおける溶着部60の面積率を大きくしても良好なフィット性を実現しやすく、また、狭い範囲に過度な伸縮性が作用し難いことが見た目で分かりやすくなる。
なお、ナプキン1では、吸収性本体の縦方向(上下方向)における背側に領域C(端部領域)が設けられている。上述したように、この領域C(端部領域)は、ナプキン1の着用時において、面積が大きく吸収性本体10との間で隙間が生じやすい臀部に位置する部位である。したがって、背側に領域Cが設けられていることにより、臀部の広い範囲で、吸収性本体10の両側部と着用者の肌との間に隙間が生じ難くなり、高いフィット性を備えることが見た目で分かりやすくなる。
また、ナプキン1の重複領域R1のうち、領域C(端部領域)に設けられた溶着部60の面積率は、上下方向(縦方向)において領域C(端部領域)と同じ位置、且つ、左右方向(横方向)において領域C(端部領域)の内側に位置する部分(領域Bの一部)に設けられた溶着部60の面積率以下となっている。すなわち、ナプキン1では、吸収性本体10の両側部と重複する領域Cにおける胴回り部20の伸縮性の大きさが、当該領域Cによって挟まれた領域Bにおける胴回り部20の伸縮性の大きさ以上となっている。したがって、ナプキン1の背側において、重複領域R1のうち左右方向の中央部では胴回り部20が伸縮し難く、吸収性本体10も収縮し難いため、着用者の身体に対して吸収性本体10が面でフィットしやすくなる。一方、重複領域R1のうち左右方向の両側部では、胴回り部20が伸縮しやすく、吸収性本体10が着用者の身体に押し付けられるため、排泄物の横漏れ等を抑制しやすくすることができる。
また、領域C(端部領域)に設けられた溶着部60の面積率は、上下方向(縦方向)において領域C(端部領域)と同じ位置、且つ、左右方向(横方向)において領域C(端部領域)の外側に位置する部分(領域Aの一部)に設けられた溶着部60の面積率以上となっている。すなわち、ナプキン1では、吸収性本体10の両側部と重複する領域Cにおける胴回り部20の伸縮性の大きさが、当該領域Cの両外側に隣接する領域Aにおける胴回り部20の伸縮性の大きさ以下となっている。したがって、領域Cの両外側において胴回り部20が過度に伸縮することが抑制されやすくなる。特に、サイズの大きいXLサイズやLサイズでは、領域Aと領域Cとで伸縮性が同等(溶着部60のパターンが同じ)であるため、胴回り部20が過度に伸縮し難くなり、異なるサイズのナプキン間で外観形状の統一性が崩れてしまうことが抑制される。これにより、外観を揃えながら、着用者の身体形状に応じてフィット性を高めたナプキン群とすることができる。
また、重複領域R1において、溶着部60の面積率が高い部分の左右方向における幅は、腹側よりも背側の方が小さいことが望ましい。本実施形態のナプキン1では、重複領域R1のうち領域Bにおいて、他の領域よりも溶着部60の面積率が高くなっている(パターン1)。この面積率が高くなっている領域Bを高面積率領域とすると、図6に示されるように、腹側における高面積率領域(領域B)の左右方向の幅WR1fよりも、背側における高面積率領域(領域B)の左右方向の幅WR1bの方が小さくなる部分を有している(WR1f>WR1b)。このような関係が成立している部分では、背側において腹側よりも溶着部60の面積率が高い部分が狭くなるため、胴回り部20や吸収性本体10が変形しやすくなる。したがって、臀部の膨らみ等によって腹側と比較して凹凸が大きくなっている背側でも、ナプキン1をしっかりとフィットさせやすくすることができる。
さらに、重複領域R1において、溶着部60の面積率が高い部分の左右方向における幅は、股下部(上下方向の下端部)よりも背側の方が小さいことが望ましい。本実施形態のナプキン1では、図6に示されるように、縦方向の中央位置CL(上下方向の下端位置)における高面積率領域(領域B)の左右方向の幅WR1cよりも、背側における高面積率領域(領域B)の左右方向の幅WR1bの方が小さくなる部分を有している(WR1c>WR1b)。上下方向下端の股下部は、ナプキン1の着用時に着用者の両脚に挟まれることにより吸収性本体10が左右方向に圧縮されてよれやすくなる部分である。そこで、股下部では、溶着部60の面積率をなるべく高くすることで、剛性を保ちやすくしておくことが望ましい。一方、股下部よりも背側は、上述のように臀部の膨らみ等により凹凸が大きいため、溶着部60の面積率を低くして胴回り部20や吸収性本体10を変形しやすくしておくことが望ましい。このようにすることで、身体の凹凸に対する良好なフィット性を実現しつつ、股下部において吸収性本体10がよれてしまうことを抑制することができる。
なお、溶着部60は、基本的に、厚さ方向に積層された非肌側シート21と肌側シート22,23とを接合するために形成される。但し、厚さ方向にシート部材が積層されていない部分に溶着部60が形成されていても良い。ナプキン1では、図6において非重複領域R2のうち領域Bの部分、すなわち、厚さ方向において非肌側シート21が一枚だけ設けられている領域にも溶着部60が配置されている。胴回り部20のうち一枚のシート部材(非肌側シート21)のみで構成されている部分は、剛性が低く容易に変形してしまうため、ナプキン1の製造工程において、脚回り開口1bを形成するためにシート部材を裁断する際に、正確に裁断を行うことが困難となる場合がある。これに対して、一枚のシート部材の部分に複数の溶着部60からなるパターンを形成することで、当該シート部材の剛性が高まり、脚回り開口1bを正確に裁断しやすくすることができる。これにより、ナプキン1の外観(脚回り開口b1の形状)を良好なものとすることができる。また、吸収体弾性部材50により吸収性本体が縦方向に縮んだ際の外観を向上させることができるとともに、サイズによって足回り開口b1の大きさが異なるため、吸収体弾性部材50によって縦方向に収縮した際の足回り開口部b1にある一枚のシート部(非肌側シート21)が縮んでできる皺の形状がサイズによって異なることによっても、サイズの違いを認識させることができる。
また、本実施形態のナプキン1において、吸収性本体10に設けられる吸収体弾性部材50の伸縮性が発現している部分の長さ(以下、「有効長」とも呼ぶ)は、ナプキン1のサイズ毎に異なっている。具体的には、ナプキン1の上下方向における上端から下端までの長さ(所謂、股上寸法)に対する吸収体弾性部材50の有効長が、サイズ毎に異なっている。例えば、図2で、吸収体弾性部材50の有効長L50は、ナプキン1の股上寸法(L1×1/2)の長さに応じて適当に調整される。仮に、全てのサイズのナプキン1で、吸収体弾性部材50の有効長が同じであった場合、ナプキン1の股上部分に対して吸収性本体10が占める割合がサイズ毎に異なってしまい、見た目のバランスが悪くなったり、吸収性本体10による吸収性能が悪化して排泄物の漏れが生じたりするおそれがある。これに対して、本実施形態では、吸収体弾性部材50の有効長を調整することで、異なるサイズのナプキン1毎に吸収性本体10が占める割合を併せやすくなり、また、実際に吸収性本体10で排泄物漏れが発生することを抑制することができる。
また、ナプキン1では、胴回り部20の表面に形成される皺の形状を崩れ難くすることにより、サイズ毎に異なる皺が形成されることをユーザーに認識させやすくしている。図8は、ナプキン1の胴回り部20の表面に形成される皺について説明する図である。図8Aは、伸長状態の胴回り部20の断面模式図を表し、図8Bは、収縮して皺が形成された状態の胴回り部20の断面模式図を表している。
胴回り部20は、不織布からなる非肌側シート21の肌側に、伸縮性不織布(伸縮シート)からなる肌側シート22,23が積層された2層構造を有している。胴回り部20が伸長状態であるときには、図8Aのように積層されたシート部材がいずれも平面状となっている。この状態から、伸縮シート(肌側シート22,23)の収縮力に基づいて胴回り部20が左右方向に収縮すると、非肌側シート21の一部が厚さ方向の非肌側に凸変形した非肌側凸部21cを形成する。この非肌側凸部21cが胴回り部20の皺となる。また、肌側シート22(23)(伸縮性不織布)には、収縮性の低い伸長性繊維が含まれているが、当該伸長性繊維は左右方向に収縮し難いため、肌側シート22(23)の一部が非肌側シート21と同様に厚さ方向の非肌側に凸変形して肌側凸部22c(23c)を形成する。
そして、図8Bのように、非肌側シート21の非肌側凸部21cの肌側面に、肌側シート22(23)の肌側凸部22c(23c)の非肌側面が接触するように重なり合う。すなわち、非肌側シート21の非肌側凸部21cの内側(肌側)に肌側シート22(23)の肌側凸部22c(23c)が充填されたような状態となる。これにより、皺の形状が安定しやすくなって、ユーザーが皺を視認しやすくなることから、ナプキン1のサイズの違いによるフィット性の違いを直感的に理解しやすくなる。
また、図6では、ナプキン1をA~Cの3つの領域に区分し、ナプキン1のサイズ毎に当該領域中に設けられる溶着部60の配置パターンが変更されていたが、A~C以外の他の領域において溶着部60の配置パターンを変更しても良い。例えば、腹側胴回り部20f及び背側胴回り部20bの上端部に設けられている胴回り弾性部材25と重複する領域において、溶着部60の配置パターンがナプキン1のサイズ毎に異なっていても良い。言い換えると、胴回り部20の非重複領域R2において、胴回り弾性部材25と重複する部分の単位面積当たりに設けられた溶着部60の面積率が、ナプキン1のサイズ毎に異なっていても良い。腹側胴回り部20f及び背側胴回り部20bの上端部は、ナプキン1の着用時において着用者の胴回りにしっかりとフィットする必要がある部分である。そのため、当該部分において、ナプキン1のサイズ毎に溶着部60の面積率が異なっていることで、ユーザーは、ナプキン1のサイズの違いによって胴回り周辺においてフィット性が異なることを、見た目で分かりやすくなる。
特に、背側胴回り部20bでは、ナプキン1のサイズの違いによって、着用対象者の臀部の膨らみの大小が大きくなるため、当該臀部の膨らみにしっかりと背側胴回り部20bをフィットさせる必要がある。そのために、背側胴回り部20bの上端部に設けられている胴回り弾性部材25と重複する領域において、ナプキン1のサイズ毎に溶着部60の面積率を異ならせることがより望ましい。これにより、ナプキン1のサイズの違いに応じて臀部のふくらみに対するフィット性も異なっていることが、見た目で判断しやすくなる。
また、胴回り部20の領域の区分が、図6に示される区分とは異なっていても良い。例えば、図6の領域Aがさらに区分され、左右方向の中央部を領域A1、両端部を領域A2として、ナプキン1のサイズ毎に領域A1とA2とで溶着部60の配置パターンが異なるようにしても良い。このようにすることで、ナプキン1の重複領域R1や非重複領域R2において、フィット性を調整したい部位に設けられる溶着部60の面積率をより細かく設定することができる。
また、本実施形態のナプキン1で、図2の縦方向(上下方向)における吸収性本体10の長さは、背側(後側)の方が腹側(前側)よりも長くなっていることが望ましい。すなわち、縦方向において、中央位置CLよりも後側における吸収性本体10の長さが、中央位置CLよりも前側における吸収性本体10の長さよりも長いことが望ましい。ナプキン1の着用時には、着用者が座った姿勢や仰向けに寝た姿勢でいる時間が長く、経血等が背側(後側)に流れやすい。そこで、吸収性本体10を縦方向の中央位置CLよりも背側(後側)にシフトして配置することで、背側における吸収性本体10の面積が大きくなり、経血等の後ろ漏れを抑制し易くすることができる。
同様に、図2の縦方向(上下方向)における吸収体弾性部材50の伸縮性が発現している部分の長さ(有効長)は、背側(後側)の方が腹側(前側)よりも長くなっていることが望ましい。すなわち、縦方向において、中央位置CLよりも後側における吸収体弾性部材50の有効長が、中央位置CLよりも前側における吸収体弾性部材50の有効長よりも長いことが望ましい。背側領域では着用者の臀部の溝が、縦方向に沿って長く延びているため、排泄物の後ろ漏れを抑制するためには、臀部側において吸収性本体10のフィット性を高めておく必要がある。そのため、後側では吸収体弾性部材50の有効長を長くして吸収性本体10に対して伸縮力が作用する範囲を大きくすることで、吸収性本体10を着用者の肌(臀部)にピタッとフィットさせやすくすることができる。一方、腹側領域では、背側と比較して着用者の身体形状が平坦であるため、吸収体弾性部材50の有効長を短くして収縮力が作用する範囲を狭くしても、排泄漏れ等は生じ難く、また、着用者の腹側に過度な締め付け力を作用させ難くすることができる。
===その他===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。
上述の実施形態では、ショーツ型吸収性物品の一例としてショーツ型ナプキン1について説明されていたが、本発明は、ナプキン以外の他の吸収性物品にも適用可能である。例えば、ショーツ型吸収性物品は、子供用や成人用のパンツ型(ショーツ型)のおむつや、パンツ型(ショーツ型)吸収パッド等であっても良い。
上述の実施形態では、胴回り部20の肌側シート22,23を伸縮シート(伸縮不織布)とすることで、胴回り部20に左右方向に沿った伸縮性が付与されていたが、伸縮シート以外の弾性部材を用いて胴回り部20に伸縮性が付与されていても良い。例えば、以下のように糸ゴム等の線状弾性部材26を複数設けることによって胴回り部20に伸縮性が付与されるのであっても良い。
図9A及び図9Bは、溶着部対60を利用して、胴回り部20に線状弾性部材26を取り付ける方法について説明する図である。溶着部対60を利用して線状弾性部材26を取り付ける際には、上下方向(縦方向)に隣り合う一対の溶着部61,62を溶着部対60sとして、当該溶着部対60sによって線状弾性部材26が上下方向の両側から挟み込まれるように、溶着部61,62の上下方向における間隔を調整して配置する。
図9Aの例では、溶着部対60sをなす一対の溶着部61,62は、上下方向に間隔GH60を空けて配置される。そして、間隔GH60大きさは、所定の伸長倍率まで伸長した状態の線状弾性部材26の直径d26tと同寸又はそれよりも若干大きい寸法に設定されている(GH60≧d26t)。つまり、伸長状態の線状弾性部材26は、溶着部対60Sの上下方向の間に配置される。なお、上下方向において隣り合う2つの溶着部対60s、60sの間隔は、GH60よりも大きくても良い。すなわち、図7Bに示されるような各パターンで配置される溶着部60において、線状弾性部材26を上下に挟み込む位置に配置される一対の溶着部60,60(溶着部対60s)のみについて上下方向の間隔GH60が調整されていれば良い。
この状態から、線状弾性部材26が伸長状態から緩和されると、図9Bに示すように、線状弾性部材26は左右方向に収縮しつつ上下方向に拡大し、自然状態における直径d26は溶着部対60Sの上下方向の間隔GH60よりも大きくなる(d26>GH60)。すなわち、溶着部61,62によって、線状弾性部材26が上下方向に挟圧された状態となる。その結果、線状弾性部材26が胴回り部20に取り付けられる。
このようにして胴回り部20に伸縮性が付与されている場合でも、上述のようにナプキン1のサイズ毎に、一対のサイド接合部20we,20weよりも左右方向の内側において、溶着部60の配置パターンや胴回り部20の表面に形成される皺の形状を変更することで、ユーザーは、サイズの違いに応じてフィット性が異なることを見た目で認識しやすくなる。
1 ナプキン(ショーツ型ナプキン、吸収性物品)、
1a 胴回り開口、1b 脚回り開口、
10 吸収性本体、
11 吸収性コア、12 トップシート、13 セカンドシート、14 バックシート、
15 サイドシート、15t 端部、
20 胴回り部、
20f 腹側胴回り部、20fe 端部、
20b 背側胴回り部、20be 端部、
20we サイド接合部、
21 非肌側シート、21c 非肌側凸部、
22 肌側シート(伸縮シート)、22c 肌側凸部、
23 肌側シート(伸縮シート)、23c 肌側凸部、
25 胴回り弾性部材、
26 線状弾性部材、
30 防漏壁部、
31 漏壁弾性部材、
40 高密度部、
41 第1高密度部、42 第2高密度部、43 第3高密度部、
50 吸収体弾性部材、
60 溶着部、60s 溶着部対、
61 溶着部、62 溶着部、
100 包装体、
110 ブランド名、120 サブブランド名、130 サイズ表記、
R1 重複領域、
R2 非重複領域、
CL 中央位置(二つ折り線)

Claims (14)

  1. 互いに交差する上下方向と左右方向とを有し、
    吸収性本体と、
    腹側胴回り部及び背側胴回り部が、前記左右方向の両端部において一対のサイド接合部によって互いに接合された胴回り部と、
    を有し、
    第1のサイズを有するショーツ型ナプキンであって、
    前記胴回り部は、肌側シートと、非肌側シートと、前記肌側シートと前記非肌側シートを接合する複数の溶着部を有し、前記左右方向に伸縮性を備えており、
    展開状態の平面視において、前記一対のサイド接合部よりも前記左右方向の内側で、前記吸収性本体と前記胴回り部とが重複する重複領域と、前記吸収性本体と前記胴回り部とが重複しない非重複領域とを有し、
    前記重複領域及び前記非重複領域の何れか一方において、単位面積当たりに設けられた前記溶着部の合計の面積が、
    前記ショーツ型ナプキンと同一のブランド名及びサブブランド名を有し、且つ、第2のサイズを有する他のショーツ型ナプキンにおける前記面積とは異なっている、ことを特徴とするショーツ型ナプキン。
  2. 請求項1に記載のショーツ型ナプキンであって、
    前記肌側シート及び前記非肌側シートの少なくとも一方は、前記左右方向に伸縮可能な伸縮性シートであり、
    前記重複領域のうち、前記吸収性本体の前記左右方向の両端部と重複する端部領域において、単位面積当たりに設けられた前記溶着部の合計の面積が、前記第1のサイズを有する前記ショーツ型ナプキンと前記第2のサイズを有する前記ショーツ型ナプキンとで異なっている、ことを特徴とするショーツ型ナプキン。
  3. 請求項2に記載のショーツ型ナプキンであって、
    前記端部領域において、単位面積当たりに設けられた前記溶着部の合計の面積は、サイズの大きいナプキンほど小さい、ことを特徴とするショーツ型ナプキン。
  4. 請求項3に記載のショーツ型ナプキンであって、
    前記端部領域が背側に設けられている、ことを特徴とするショーツ型ナプキン。
  5. 請求項2~4の何れか1項に記載のショーツ型ナプキンであって、
    前記端部領域において、単位面積当たりに設けられた前記溶着部の合計の面積は、
    前記上下方向において前記端部領域と同じ位置、且つ、前記左右方向において前記端部領域の内側に位置する領域において、単位面積当たりに設けられた前記溶着部の合計の面積以下である、ことを特徴とするショーツ型ナプキン。
  6. 請求項2~5の何れか1項に記載のショーツ型ナプキンであって、
    前記端部領域において、単位面積当たりに設けられた前記溶着部の合計の面積は、
    前記上下方向において前記端部領域と同じ位置、且つ、前記左右方向において前記端部領域の外側に位置する領域において、単位面積当たりに設けられた前記溶着部の合計の面積以上である、ことを特徴とするショーツ型ナプキン。
  7. 請求項1~6の何れか1項に記載のショーツ型ナプキンであって、
    前記胴回り部の上端部には、前記左右方向に伸縮可能な胴回り弾性部材が設けられており、
    前記非重複領域のうち、前記胴回り弾性部材が設けられている領域において、単位面積当たりに設けられた前記溶着部の合計の面積が、前記第1のサイズを有する前記ショーツ型ナプキンと前記第2のサイズを有する前記ショーツ型ナプキンとで異なっている、ことを特徴とするショーツ型ナプキン。
  8. 請求項7に記載のショーツ型ナプキンであって、
    前記背側胴回り部において、
    前記非重複領域のうち、前記胴回り弾性部材が設けられている領域において、単位面積当たりに設けられた前記溶着部の合計の面積が、前記第1のサイズを有する前記ショーツ型ナプキンと前記第2のサイズを有する前記ショーツ型ナプキンとで異なっている、ことを特徴とするショーツ型ナプキン。
  9. 請求項1~8の何れか1項に記載のショーツ型ナプキンであって、
    前記胴回り部は、不織布からなる非肌側シートと、前記非肌側シートの肌側に積層され、伸縮性不織布からなる肌側シートと、を有し、
    自然状態において前記胴回り部が前記左右方向に収縮した際に、前記非肌側シートが非肌側に凸変形した非肌側凸部と、前記肌側シートが非肌側に凸変形した肌側凸部と、が形成され、
    前記非肌側凸部の肌側面と、肌側凸部の非肌側面とが接触する部分を有する、ことを特徴とするショーツ型ナプキン。
  10. 請求項1~9の何れか1項に記載のショーツ型ナプキンであって、
    前記重複領域は、単位面積当たりに設けられた前記溶着部の合計の面積が他の領域よりも高くなった高面積率領域を有し、
    腹側における前記高面積率領域の前記左右方向の幅よりも、背側における前記高面積率領域の前記左右方向の幅の方が小さくなる部分を有している、ことを特徴とするショーツ型ナプキン。
  11. 請求項10に記載のショーツ型ナプキンであって、
    前記上下方向の下端における前記高面積率領域の前記左右方向の幅よりも、前記高面積率領域の前記左右方向の幅の方が小さくなる部分を有している、ことを特徴とするショーツ型ナプキン。
  12. 請求項1~11の何れか1項に記載のショーツ型ナプキンであって、
    前記胴回り部は、厚さ方向において一枚のシート部材からなる部分を有しており、当該一枚のシート部材からなる部分にも複数の前記溶着部が設けられている、ことを特徴とするショーツ型ナプキン。
  13. 請求項1~12の何れか1項に記載のショーツ型ナプキンであって、
    前記吸収性本体は、前記上下方向に沿って伸縮する吸収体弾性部材を有しており、
    前記ショーツ型ナプキンの前記上下方向における上端から下端までの長さに対して、前記吸収体弾性部材による伸縮性が作用している部分の長さの割合が、前記第1のサイズを有する前記ショーツ型ナプキンと前記第2のサイズを有する前記ショーツ型ナプキンとで異なっている、ことを特徴とするショーツ型ナプキン。
  14. 第1のサイズを有する第1ショーツ型ナプキンと、
    第2のサイズを有する第2ショーツ型ナプキンと、
    を含んだショーツ型ナプキン群であって、
    前記第1ショーツ型ナプキン及び前記第2ショーツ型ナプキンは、それぞれ同一のブランド名及びサブブランド名を有し、
    前記第1ショーツ型ナプキン及び前記第2ショーツ型ナプキンの各々は、
    互いに交差する上下方向と左右方向とを有し、
    吸収性本体と、
    腹側胴回り部及び背側胴回り部が、前記左右方向の両端部において一対のサイド接合部によって互いに接合された胴回り部と、
    を有し、
    前記胴回り部は、肌側シートと、非肌側シートと、前記肌側シートと前記非肌側シートを接合する複数の溶着部を有し、前記左右方向に伸縮性を備えており、
    展開状態の平面視において、前記一対のサイド接合部よりも前記左右方向の内側で、前記吸収性本体と前記胴回り部とが重複する重複領域と、前記吸収性本体と前記胴回り部とが重複しない非重複領域とを有し、
    前記重複領域及び前記非重複領域の何れか一方において、単位面積当たりに設けられた前記溶着部の合計の面積が、前記第1ショーツ型ナプキンと前記第2ショーツ型ナプキンとで異なっている、ことを特徴とするショーツ型ナプキン群。

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