JP2022172063A - 水性廃液を処理する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】リグノセルロース系供給原料からのフルフラールの製造中に得られた水性廃液流を処理する方法を提供する。【解決手段】有機溶媒、フルフラール及び水を含有する水性廃液流を共沸蒸留に付して、留出物流並びにバイオメタン化によってさらに減少させ得る低BOD及びCOD値を有する、処理された廃液流を得る。【選択図】なし

Description

本発明は、水性廃液を処理する方法に関する。特に、本発明は、リグノセルロース系供給原料からのフルフラールの製造中に得られた水性廃液流を処理する方法を提供する。とりわけ、この方法は、共沸蒸留技術を用いて水性廃液流から有機溶媒を同時に蒸留及び回収するためのプロセスを含む。前記プロセスは特に、水と共沸混合物を形成するフルフラールのための溶媒として有機溶媒、例えば、MIBK(メチルイソブチルケトン)及びISP(イソホロン)を含有する水性廃液流の処理に関する。さらに、前記プロセスは、前記廃液流のCOD(化学的酸素要求量)及びBOD(生化学的酸素要求量)を実質的に減少させる。
バイオマス供給原料、特にリグノセルロース系バイオマス、例えば、種々の産業部門、すなわち農業のような産業部門の低価値の副生成物として生成される廃棄物流等は、とりわけ世界的な気候変動に関する化石燃料の代替品である。リグノセルロース系バイオマスは、それだけには限らないが、例えば農業(例えば空果房、トウモロコシの茎、わら、バガス)又は林業(例えば製材工場、パルプ工場の残留物)等の種々の産業部門の低価値の副生成物として生成される廃棄物流を含む、地球上で最も豊富に利用可能な再生可能供給原料である。
リグノセルロース系バイオマス[LCM]は通常、約35~55%セルロース、15~35%ヘミセルロース及び15~35%リグニンから構成されている。リグノセルロース系バイオマスを処理することによって入手可能な生成物の1つは、フルフラールである。
世界的な気候の保護に関しては、例えば、プロセスステップを減らし、廃棄物及び環境汚染を回避し、それによって現在のコスト及び将来世代のための努力を削減することによる、フルフラールを製造するための最適化された方法及びプロセスが必要とされている。
工業用水性廃液流は、例えばフルフラールの製造において生じるので、様々な量の有機又は無機物質を含有していることがある。これらの廃液流は、自然河川への放出又は工業的もしくは農業的活動における再利用の前に厳しい化学的又は生物学的処理を必要とする。工業用廃液の組成上の複雑さは、それらが生成されるプロセスに依存し、これらの廃液の安全及び効果的な処理にとって重要な側面である。これらの廃液の多くの有機汚染成分は、化学合成に使用される共通溶媒である。自然界で分解するのが難しく、且つ異なる生物形態に有害である、複雑な性質をもつ他の有機成分もある。異なるタイプの物理的、化学的又は生物学的プロセスを用いた、工業用水性廃液又は廃水流の多くの処理方法が記載されている。しかしながら、これらのプロセスの選択は、処理プロセスの効果的な使用のために処理すべき廃液の組成的性質及び使用された全体的な方法の肯定的な結果に大きく依存する。
フルフラール製造の方法では、1種以上の有機溶媒は、水と一緒に酸触媒脱水中に使用され、前記反応の完了時に、反応物は有機相と水相に分離される。形成されたフルフラールは、前記有機相に入るが、水相は、可溶性反応廃棄物-生成物を含有する。この水相又は水性廃液流は、可溶性形態で使用される約2重量%の有機溶媒も含有している。これらの有機溶媒及び反応廃棄物-生成物は、前記流のCOD及び/又はBODを実質的に増加させ、効果的なバイオメタン化及び廃棄の問題を引き起こす。良好な量の有機溶媒を有する廃液は、微生物成長を停止又は阻害するその傾向のために、生物学的プロセスで効果的に処理されず、それは生物学的プロセスによる廃液処理の重要な要件である。
したがって、処理された廃液流のCOD及びBOD値が減少するように、フルフラールの製造中に得られる水性廃液流を処理する方法が必要とされている。
本発明の目的は、処理された廃液流が低COD及びBOD値を有するように、フルフラールの製造中に生成する水性廃液流を処理する方法を提供することであった。
本発明の別の目的は、そのバイオメタン化がより効果的に起こりそれによりCOD及びBOD値がさらに減少するので、処理された廃液流中の有機溶媒がより少ない量で存在するように、フルフラール製造中に得られた水性廃液流を処理する方法を提供することであった。
種々のバイオマス供給原料、特にキシロースを含有するリグノセルロース系バイオマス廃棄物流からフルフラールを製造するための効率的な方法、特に連続的なプロセスを提供することが本発明の目的であった。方法は、とりわけ生成物としてフルフラールだけでなく添加された有機溶媒も完全に回収されるという点で、先行技術の従来のプロセスと比較して改善されるべきであり、すなわち適用可能な場合には中間生成物及び/又は残余物は、フルフラール及び添加された有機溶媒を本質的に含まない。
残余物に関してCOD及び/又はBODが減少した、経済的な観点からも好ましい方法を提供することがさらなる目的であった。
可能な限り多くの量の生成物(フルフラール)及び有機溶媒が回収される方法を提供することも目的であった。
驚くべきことに、少なくとも1種の有機溶媒、フルフラール及び水を含有する水性廃液流が共沸蒸留に付された場合、水性廃液流のCODは、水性廃液流の元のCOD値の30%~45%減少し、水性廃液流のBODは、水性廃液流の元のBOD値の20%~40%減少することが判明している。
さらに、処理された廃液流がバイオメタン化ステップに付された場合、CODは、処理された廃液流のCOD値の45%~85%減少し、BODは、処理された廃液流のBOD値の35%~80%減少する。
したがって、水性廃液流では、全COD減少は、水性廃液流の元のCOD値の70%~90%であり、全BOD減少は、水性廃液流の元のBOD値の55%~85%である。
その上、留出物流は、上部有機層と下部水層を含み、その成分は、主要有機及び水相にそれぞれ再循環させることができ、したがってフルフラールを製造する方法の全効率を高める。
本発明の目的は、本発明の請求項1に記載された事項によって解決されている。従属請求項、並びに説明及び実施例は、本発明のさらなる実施形態を示す。
本明細書に開示された本発明の方法は、水と共沸混合物を形成できる有機溶媒及びフルフラールを回収する新しい方法を提供する。
以下では、本発明の特定の実施形態について説明する。
1. ある実施形態では、現在特許請求されている発明は、少なくとも1種の有機溶媒、フルフラール及び水を含有する水性廃液流を共沸蒸留に付して留出物流及び処理された廃液流を得ることによる、水性廃液流を処理する方法を対象とする。
2. 水性廃液流が、
i) リグノセルロース系バイオマスを鉱酸又は有機酸で前処理して、キシロースを含有する可溶性C5糖画分を得るステップ、
ii) ステップi)で得た可溶性C5糖画分のpHを調整するステップ、
iii) pH調整された可溶性C5糖画分を少なくとも1種の有機溶媒で処理して、水相及び有機相を含む供給流を得るステップ、
iv) ステップiii)で得た供給流を10分以上~2時間以下の範囲の期間、160℃以上~220℃以下の範囲の温度に付して、フルフラールを含む反応物を得るステップ、
v) ステップiv)の反応物をろ過して、液体画分を得るステップ、並びに
vi) ステップv)で得た液体画分を相分離に付し、フルフラール及び少なくとも1種の有機溶媒を含む有機相、並びに少なくとも1種の有機溶媒、フルフラール及び水を含む水性廃液流を得るステップ
によって得られる、実施形態1に記載の方法。
3. 少なくとも1種の有機溶媒が、環状ケトン、ジアルキルケトン及びベンゼン誘導体からなる群から選択される、実施形態1又は2に記載の方法。
4. 環状ケトンが、イソホロン、シクロヘキサノン及びシクロペンタノンからなる群から選択される、実施形態3に記載の方法。
5. ジアルキルケトンが、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、ジプロピルケトン、エチルブチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、メチルプロピルケトン及び5-メチル-2-ヘキサノンからなる群から選択される、実施形態3に記載の方法。6. ベンゼン誘導体が、トルエン、キシレン、sec-ブチルフェノール、ジフェニルオキシド及びメチルフェニルケトンからなる群から選択される、実施形態3に記載の方法。
7. 少なくとも1種の有機溶媒が、少なくとも2種の有機溶媒である、実施形態1から6の一項以上に記載の方法。
8. 少なくとも2種の有機溶媒が、環状ケトン、ジアルキルケトン及びベンゼン誘導体からなる群から選択される、実施形態7に記載の方法。
9. 少なくとも2種の有機溶媒が、イソホロン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルiso-ブチルケトン、メチルエチルケトン、ジプロピルケトン、エチルブチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、メチルプロピルケトン、5-メチル-2-ヘキサノン、トルエン、キシレン、sec-ブチルフェノール、ジフェニルオキシド及びメチルフェニルケトンからなる群から選択される、実施形態7に記載の方法。
10. 少なくとも2種の有機溶媒が、メチルイソブチルケトン及びイソホロンである、実施形態7又は8に記載の方法。
11. メチルイソブチルケトン及びイソホロンが、95:5及び60:40の範囲の比で存在する、実施形態10に記載の方法。
12. メチルイソブチルケトン及びイソホロンが、80:20の比で存在する、実施形態10又は11に記載の方法。
13. ステップiii)における水相と有機相の比が、1:0.5~1:3.5の範囲である、実施形態2に記載の方法。
14. ステップiii)における水相と有機相の比が、1:0.75~1:3.2の範囲である、実施形態2に記載の方法。
15. ステップi)における鉱酸又は有機酸が、硫酸、リン酸、シュウ酸又はそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態2に記載の方法。
16. ステップi)における可溶性C5糖画分のpHが、1以上~2以下の範囲に調整されている、実施形態2に記載の方法。
17. ステップiv)において温度が170℃以上~210℃以下の範囲である、実施形態2に記載の方法。
18. ステップiv)において温度が180℃以上~200℃以下の範囲である、実施形態2に記載の方法。
19. ステップiv)が、反応容器で実施される、実施形態2に記載の方法。
20. 反応容器が、オートクレーブ容器、撹拌槽、機械的撹拌式撹拌槽型又は連続型、バッチ型密閉式撹拌槽型反応器、プラグフロー反応器、連続撹拌槽型反応器及び連続プラグフロー反応器からなる群から選択される、実施形態19に記載の方法。
21. ステップv)において反応物が、固体-液体分離器、デカンター、又はデカンター遠心分離機を用いてろ過される、実施形態2に記載の方法。
22. ステップvi)の有機相が、55重量%以上~70重量%以下の範囲のメチルイソブチルケトン、10重量%以上~20重量%以下の範囲のイソホロン及び5重量%以上~10重量%以下の範囲のフルフラールを含む、実施形態2から10の一項以上に記載の方法。
23. 水性廃液流のpHが、1以上~2以下の範囲である、実施形態1又は2に記載の方法。
24. 共沸蒸留が、80℃以上~100℃以下の範囲の温度で実施される、実施形態1に記載の方法。
25. 共沸蒸留が、90℃以上~98℃以下の範囲の温度で実施される、実施形態1に記載の方法。
26. 共沸蒸留が、94℃以上~96℃以下の範囲の温度で実施される、実施形態1に記載の方法。
27. 共沸蒸留が、650mmHg以上~760mmHg以下の範囲の圧力で実施される、実施形態1に記載の方法。
28. 水性廃液流中の少なくとも1種の有機溶媒の濃度が、0.05重量%以上~2重量%以下の範囲である、実施形態1又は2に記載の方法。
29. 水性廃液流中のメチルイソブチルケトンの濃度が、0.15重量%以上~0.85重量%以下の範囲である、実施形態1又は2に記載の方法。
30. 水性廃液流中のイソホロンの濃度が、0.05重量%以上~0.45重量%以下の範囲である、実施形態1又は2に記載の方法。
31. 水性廃液流中のフルフラールの濃度が、0.1重量%以上~0.5重量%以下の範囲である、実施形態1又は2に記載の方法。
32. 水性廃液流中の水の濃度が、50重量%以上~99重量%以下の範囲である、実施形態1又は2に記載の方法。
33. 水性廃液流中のメチルイソブチルケトン、イソホロン、フルフラール及び水が、1.5:1:1:200及び3:1:2:2000の範囲の比である、実施形態1又は2に記載の方法。
34. 処理された廃液流が、メチル-イソブチルケトン、イソホロン、及びフルフラールを本質的に含まない、実施形態1に記載の方法。
35. 留出物流が相分離ステップに付されて、上部有機層及び下部水層を得る、実施形態1に記載の方法。
36. 上部有機層が、ステップvi)の有機相と混合される、実施形態35に記載の方法。
37. 下部水層がステップvi)の水性廃液流と混合される、実施形態35に記載の方法。
38. 共沸蒸留後に水性廃液流のCODが水性廃液流の元のCOD値の30%~45%減少し、水性廃液流のBODが水性廃液流の元のBOD値の20%~40%減少する、実施形態1から37の一項以上に記載の方法。
39. 共沸蒸留の後に、処理された廃液流のバイオメタン化のステップをさらに含む、実施形態1又は2に記載の方法。
40. 処理された廃液流がバイオメタン化ステップに付された場合、CODは、処理された廃液流のCOD値の48%~85%減少し、BODは、処理された廃液流のBOD値の35%~80%減少する、実施形態1から39の一項以上に記載の方法。
41. 水性廃液流では、全COD減少は、水性廃液流の元のCOD値の70%~90%であり、全BOD減少は、水性廃液流の元のBOD値の55%~85%である、実施形態1から40の一項以上に記載の方法。
42. フルフラールのための溶媒としてMIBK(メチル-イソブチル-ケトン)及びISP(イソホロン)を用いたフルフラールを製造するための方法であって、MIBK、ISP及びフルフラールが1つの蒸留ステップで水性廃液から除去される、方法。
用語の定義
以下の説明は、本発明の一般的な原理を例示する目的でなされており、本明細書で特許請求される本発明の概念を限定するものではない。さらに、本明細書に記載された特定の特徴は、種々の可能な組合せ及び並べ替えのそれぞれにおける他の記載された特徴と併せて使用することができる。
本明細書で特に定義しない限り、全ての用語には、明細書から示される意味、並びに当業者によって理解される及び/又は辞書、論文等に定義された意味を含む、それらの可能な限り広い解釈が与えられるべきである。
本明細書で使用する用語、リグノセルロース系バイオマスは、農業(例えば空果房、トウモロコシの茎、わら、バガス)又は林業(例えば製材工場、パルプ工場の残留物)並びに未使用材料(例えば木材、エネルギー用サトウキビ(energy cane))のような種々の産業部門の低価値の副生成物として生成される廃棄物流を含むことを理解されたい。
用語、C5糖画分は、C5及びC6糖オリゴマー(それぞれペントサン及びグルコサン)、好ましくはモノマー(ペントース及びヘキソース)、より好ましくは主にそれだけには限らないが、アラビノース、リボース、リブロース、キシロース、キシルロース、及びそれらのエーテル化又はエステル化誘導体を含むペントース、最も好ましくは単量体の純キシロース、を含有する加水分解物流を表す。
用語、供給流は、不溶性画分が除去され、キシロース及び酸を含む可溶性水性C5糖画分が有機溶媒と混合された、酸前処理されたリグノセルロース系バイオマスを指す。
フルフラールを含む反応物は、供給流が高圧反応器中で10分以上~2時間以下の範囲の期間、160℃以上~220℃以下の範囲の高温に付されると得られる。
用語、共沸蒸留は、一般に、別の成分を添加して不均一な新しい低沸点共沸混合物を生成(例えば、2つの不混和性液相を生成)する特定の技術を指す。
用語、4成分共沸混合物は、4つの成分を有する共沸混合物を指す。
用語、水性廃液流は、反応物の液体画分の相分離において、有機相を除去した後に得られる水相を指す。
用語、留出物流は、水性廃液流の共沸蒸留後に得られる流れを指す。留出物流は、上部有機層及び下部水層を含む。
用語、底部は、処理された廃液流を指す。処理された廃液流は、MIBK、ISP及び/又はフルフラールを本質的に含まない。処理された廃液流は、バイオメタン化に付されて、COD及びBOD値をさらに減少させる。
処理された廃液流に関して、用語「本質的に含まない」は、微量の成分MIBK、ISP及び/又はフルフラールが混合物中に存在する可能性があるのみ、とりわけ前述の化合物の定性的及び/又は定量的検出のための分析方法による結果が、0.1重量%未満の濃度となることを意味する。例えば、MIBKの濃度は、0重量%以上~0.05重量%以下の範囲であり、ISPの濃度は、0.01重量%以上~0.05重量%以下の範囲であり、フルフラールの濃度は、0.02重量%以上~0.08重量%以下の範囲である。
バイオメタン化は、有機物質が嫌気条件下で微生物学的にバイオガスに変換されるプロセスを指す。微生物は、メタン及び二酸化炭素への生化学的変換のカスケードを介して有機物を分解する。
化学的酸素要求量(COD)は、測定した溶液中の反応によって消費され得る酸素の量を示す尺度である。これは通常、溶液の体積に対して消費される酸素の質量で表される。COD試験は、水中の有機物の量を容易に定量化するのに使用することができる。CODは、廃液が受け入れる水域に与える影響を判断する手段を提供することにより、水質に関して有用である。
生物学的酸素要求量(BOD)は、特定の時間に対してある温度で所与の水試料中に存在する有機物質を分解するために好気性生物に必要とされる溶存酸素の量を指す。BOD値は、20℃で5日間のインキュベーション中に試料1リットル当たり消費される酸素のミリグラム単位で最も一般的に表され、水の有機汚染の指標としてしばしば使用される。
明細書及び添付の特許請求の範囲で使用したように、単数形「a」、「an」及び「the」は、特に指定のない限り、複数の指示対象を含むことも留意しなければならない。
本明細書で使用する用語「約」は、値と組み合わせると、特に指定のない限り、基準値の±10%を指す。例えば、約50℃の温度は、温度50℃±5℃等を指す。
本発明で与えられている量の任意の表示は、特に指定がない場合、重量による量の表示としてみなすべきである。
本発明の反応又はプロセスステップは、760mmHgの大気圧で実施される。当業者は、沸点、蒸留温度等が、ステップが実施される系の大気圧又は圧力に依存するという事実を知っている。したがって、圧力の変化は、沸点、蒸留温度等の変化を引き起こす。それにもかかわらず、当業者は、温度測定のような単純な方法によって、又は先行技術の表を用いてこれらの変化を決定する。
本発明では、用語「及び/又は」には、関連する列挙された項目の1つ以上の任意及び全ての組合せが含まれる。
工業用廃液、すなわち水性廃液流から有機溶媒を回収するための好ましい実施形態のプロセスフロー図を示している。プロセスの異なる要素が特定され、本発明の特徴を説明するために、プロセス中の異なる流れの方向性が示されている。
本発明は、共沸蒸留技術を用いて、フルフラールの製造中に生成される水性廃液流を処理する方法を提供する。
本発明の一実施形態では、リグノセルロース系バイオマス、例えばLCM廃棄物流等、からフルフラールを調製するための方法において、前処理後、酸処理されたリグノセルロース系バイオマスのキシロースを含むC5糖画分を分離し、有機溶媒を水性反応混合物中で使用する熱化学的プロセスによってフルフラール調製に付す。反応が完了した後、反応物を有機相と水相に分離する。有機相は、フルフラールとMIBK(メチルイソブチルケトン)、イソホロン(ISP)等のように使用される有機溶媒のほとんどを含有する。水相は、可溶性フミン及び少量の有機成分を、熱化学的処理の生成物及び副生成物と共に使用される溶媒からもたらされて約2重量%以下で含有する。前記水相は、水性廃液流を形成し、それはその中の多量の有機物質のために高いCOD及びBODを有する。
水性廃液流は、少なくとも1種の有機溶媒、フルフラール及び水を含有する。
本発明の一実施形態では、少なくとも1種の溶媒は、環状ケトン、ジアルキルケトン及びベンゼン誘導体からなる群から選択される。
本発明の別の実施形態では、環状ケトンは、イソホロン、シクロヘキサノン及びシクロペンタノンからなる群から選択される。
本発明のさらに別の実施形態では、ジアルキルケトンは、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、ジプロピルケトン、エチルブチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、メチルプロピルケトン及び5-メチル-2-ヘキサノンからなる群から選択される。
本発明の別の実施形態では、ベンゼン誘導体は、トルエン、キシレン、sec-ブチルフェノール、ジフェニルオキシド及びメチルフェニルケトンからなる群から選択される。
本発明のある実施形態では、少なくとも1種の有機溶媒は、少なくとも2種の有機溶媒である。
本発明の別の実施形態では、少なくとも2種の有機溶媒は、環状ケトン、ジアルキルケトン及びベンゼン誘導体からなる群から選択される。
本発明のさらに別の実施形態では、少なくとも2種の有機溶媒は、イソホロン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、ジプロピルケトン、エチルブチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、メチルプロピルケトン、5-メチル-2-ヘキサノン、トルエン、キシレン、sec-ブチルフェノール、ジフェニルオキシド及びメチルフェニルケトンからなる群から選択される。
本発明の好ましい実施形態では、少なくとも2種の有機溶媒は、メチルイソブチルケトン及びイソホロンである。
本明細書に開示された本発明の方法は、水性廃液流の処理(精製)を本質的に対象とする。
一実施形態では、本発明は、フルフラールのための溶媒としてMIBK(メチルイソブチルケトン)及びISP(イソホロン)を用いてフルフラールを製造するための方法を対象としており、ここでMIBK、ISP及びフルフラールは、1つの蒸留ステップで水性廃液から除去される。
この1つの蒸留ステップにより、フルフラールのためのMIBK及びISP等の添加された有機溶媒、並びに生成物フルフラールは、水性廃液がMIBK、ISP及び/又はフルフラールを本質的に含まないように除去される。
本発明の別の実施形態では、1つの蒸留ステップは、共沸蒸留である。
留出物は、再利用のために純粋な形態で前記有機溶媒を分離するため、また本発明のプロセスで形成された廃液のCOD及びBODを減少させるためにも使用される。
さらなる実施形態では、1つの蒸留ステップは、4成分共沸混合物の蒸留である。
別の実施形態では、1つの蒸留ステップは、不均一な共沸蒸留である。これにより、例えばデカンテーションによって又は分液漏斗を用いて、また1つの代替法では蒸留ステップなしで、留出物の上部有機相を底部水相から非常に簡単に分離することができる。
さらなる実施形態では、MIBK、ISP、フルフラール及び水が、大気圧で約88℃の沸点を有する4成分共沸混合物として1つの蒸留ステップで除去される。
1つの蒸留ステップは、一実施形態において、大気圧で80℃~100℃、好ましくは90℃~98℃、とりわけ94℃~96℃の温度で実施される。
別の実施形態では、水性廃液中のMIBKの濃度は0.15重量%~0.85重量%であり、ISPの濃度は0.05重量%~0.45重量%であり、フルフラールの濃度は0.1重量%~0.5重量%であり、水の量は95重量%~98重量%である。水性廃液は、少なくとも50重量%、60重量%、好ましくは70重量%、80重量%、より好ましくは90重量%、91重量%、92重量%、93重量%、94重量%、とりわけ少なくとも95重量%の水を含む。
一実施形態によれば、水性廃液は、有機相中の液体画分と水性廃液との相分離の結果である。
水性廃液中のMIBK:ISP:フルフラール:水の比は、1.5:1:1:200~3:1:2:2000の間である。
さらなる主題は、MIBK、ISP、フルフラール及び水の4成分、好ましくは不均一な共沸混合物であり、ここで、MIBKの濃度は約55~65%であり、ISPの濃度は約20重量%~25重量%であり、フルフラールの濃度は約12重量%~18重量%であり、したがって水の濃度を含む合計量は100%である。加えて、水は、4成分共沸混合物の形成のために、少なくとも0.1重量%の濃度で存在しなければならない。
一実施形態では、本発明の方法は、前記1つの蒸留ステップを含み、ここで、4成分共沸混合物においてMIBKの濃度は約55重量%~65重量%であり、ISPの濃度は約20重量%~25重量%であり、フルフラールの濃度は約12重量%~18重量%であり、したがって水の濃度を含む合計量は100重量%である。加えて、水は、4成分共沸混合物の形成のために、少なくとも0.1重量%の濃度で存在しなければならない。
ある実施形態では、4成分共沸混合物は、大気圧で沸点が70℃以上~90℃以下の範囲である。
一実施形態によれば、1つの蒸留ステップ後の処理された水性廃液は、MIBK、ISP及び/又はフルフラールを本質的に含まない。
別の実施形態では、本発明による方法は、1つの蒸留ステップの前に以下のステップのうちの少なくとも1つを含む:
ステップ1:酸前処理されたリグノセルロース系バイオマス、例えばLCM廃棄物流等から得られたキシロースを含むC5糖画分を提供すること;酸前処理されたリグノセルロース系バイオマスから不溶性画分を任意選択で除去してキシロースを含有する可溶性C5糖画分を得ること;可溶性C5糖画分のpHを調整すること;並びに有機溶媒MIBK及びISPと混合すること;
ステップ2:混合物を加熱することによってフルフラール中のキシロースを変換すること;ステップ3:固体画分を分離すること;及び/又は
ステップ4:ステップ3の液体画分から有機相を分離し、フルフラールを単離すること。
本発明の別の実施形態では、前記プロセスは、7つのステップを含む:
ステップ1] 供給流の調製;
ステップ2] 反応物の調製;
ステップ3] 反応物のろ過;
ステップ4] 相分離;
ステップ5] 共沸蒸留;
ステップ6] バイオメタン化;及び
ステップ7]留出物流の処理。
ここで、各ステップは、有機溶媒の回収のために、及び前記水性廃液流の安全且つ環境に優しい処理のために、必要に応じて具体的に又は任意選択で実施される1つ以上の要素を含んでいてもよい。当業者は、本明細書に開示された本発明の目的を行なうために使用され得るこれらの要素の異なる変形形態及び/又は組合せを理解されよう。
ステップ1:供給流の調製
本発明の一実施形態では、リグノセルロース系バイオマス、例えばLCM廃棄物流等を鉱酸又は有機酸で前処理し、不溶性画分を除去する。前処理は、好ましくはH2SO4、H3PO4、シュウ酸及びそれらの混合物からなる群から選択される鉱酸又は有機酸で実施することができる。
残りの可溶性画分は、キシロース及び酸を水流中に含む。前記可溶性画分のpHは、塩基で1~2の間になるように調整され、供給流を形成する溶媒の混合物と混合される。使用した溶媒は、MIBK:ISP比が95:5~60:40の間、好ましくは80:20のMIBKとイソホロンである。加えて、トルエン、ジフェニルオキシド、sec-ブチルフェノール、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、ジプロピルケトン、エチルブチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、メチルプロピルケトン、5-メチル-2-ヘキサノン、キシレン、メチルフェニルケトン又はそれらの組合せのような他の有機溶媒も使用してもよい。
一実施形態では、このステップにおける水相対有機相の比は、重量で1:0.5~1:3.5、好ましくは1:0.75~1:3.2になるように調整されている。
一実施形態では、本発明に基づくプロセスの間に追加の塩(もしくは複数の塩)又はその水溶液は添加されない。1つの代替法では、本発明に基づくプロセスの酸前処理に追加の塩(もしくは複数の塩)又はその水溶液は添加されない。それぞれ本発明の溶液である流れは、とりわけステップ1において、塩、特に硫酸塩及び/又はリン酸塩を含んでいてよく、それはin situでの化学反応のために形成されるが、塩の活性な付加は起こらない。
塩は、本発明に基づいて、酸と塩基との間の化学反応から生じる化合物として定義されており、その酸の水素原子は塩基のカチオンで置換されている。カチオンは、金属カチオン又は第四級アンモニウムカチオンである。
ステップ2:反応物の調製
1つの代替法では、キシロース及び酸を含むリグノセルロース系バイオマスC5糖画分の酸処理の可溶性画分を含む又はそれからなる流体は、反応容器に放出される。
本発明の別の実施形態では、前記供給流は、高圧反応器中で160℃~220℃の間、好ましくは170℃~210℃の間、より好ましくは180℃~200℃の間の高温に、10分~2時間の間付して、反応物の形成をもたらす。このステップで使用した反応器は、CSTRバッチ型、機械的撹拌式撹拌型又は連続型であってよく、滞留時間は、160℃~220℃の間の高温で10分~2時間の間である。これらの条件では、供給流中に存在するキシロースは、酸性脱水によってフルフラールに変換される。
本発明の一実施形態では、前記反応容器は、オートクレーブ容器である。本発明の別の実施形態では、前記反応器は、バッチ型密閉式撹拌槽型反応器である。本発明のさらに別の実施形態では、前記反応器は、プラグフロー反応器である。本発明のさらに別の好ましい実施形態では、前記反応器は、連続撹拌槽型反応器又は連続プラグフロー反応器である。
代替法では、使用した反応器は、撹拌槽型、機械的撹拌式撹拌型又は連続型であってよい。
変換後、90%超のキシロースの1つの代替法では、反応物全体が次の処理ステップに付される。
ステップ3:反応物のろ過
本発明の一実施形態では、ステップ2の前記反応物を室温まで冷却し、固体画分は、本発明の一実施形態では、固体-液体分離器を用いて、例えばろ過によって又はデカンターもしくはデカンター遠心分離機を用いて、液体画分から分離される。これにより、前記反応物から不溶性フミンが除去される。
ステップ4:相分離
本発明の別の実施形態では、前記液体画分は、相分離ステップに付されて、水相と主要有機相に分離される。次いで、前記主要有機相は、水相[a.k.a.(別名)水性廃液流]から取り出され、NaHCO3によって7にpH調整される。前記主要有機相は、一実施形態では、全て重量で64重量%のMIBK、16重量%のイソホロン及び8重量%のフルフラールを含む。次いで、通常の蒸留に付し、純粋な有機成分を回収する。
前記水性廃液流は、1つの蒸留ステップに付されるが、一実施形態では共沸蒸留(ステップ)操作に付される。
ステップ5:共沸蒸留
本発明の一実施形態では、少なくとも2種の有機溶媒及びフルフラール並びに未反応糖、可溶性フミン及び可溶性塩を含む前記水性廃液(流)は、共沸蒸留操作に付される。廃液のpHは、1.8~2の間であり、暗色である。前記水性廃液流のCOD及びBODも極めて高い。
COD及びBODを減少させ、有機成分を回収するために、前記流れを、大気圧で、80℃~100℃、好ましくは90℃~98℃、とりわけ94℃~96℃で共沸蒸留に付す。前記共沸蒸留は、留出物流及び底部流(処理された廃液流とも呼ばれる)に、投入流(input stream)すなわち水性廃液流に対してCODの最大40%減少及び最大35%のBOD減少を生じさせる。このステップは、前記処理された廃液流の品質を、COD及びBOD減少の点から改善し、さらにバイオメタン化に付される。
場合により、反応物のろ過後、微量の溶媒及び生成物を含有する分離された固体フミン[ステップ3から]は、前記水性廃液流と混合されて、それから余分な有機成分を回収する。
ステップ6:バイオメタン化
本発明の一実施形態では、前記処理された廃液流[ここでは、より少ない量の有機成分しか含有していない]は、酸化マグネシウムを用いてそのpHを6に上げた後、嫌気性バイオメタン化のステップに付す。バイオメタン化後の最終流のpHは7.7であり、この処理は、投入流、すなわち処理された廃液流値に対して、CODで少なくとも45%減少及びBODで少なくとも35%減少を示す。本発明のプロセスのCOD全体の減少は、元の値、すなわち水性廃液流の値の最大85%であり、BOD全体の減少は、最大80%である。
ステップ7:留出物流の処理
本発明のさらに別の実施形態では、前記留出物流は、2相、上部有機層及び下部水層を含む。
前記上部有機層は分離後、回収するために主要有機相と混合する。そして有限量の有機成分を有する前記下部水層を前記水性廃液流と混合し、処理してプロセスの全効率を上げる。
従属請求項のものを含む、本発明の種々の実施形態は、任意の所望の方法で互いに組み合わせることができる。次に本発明は、以下の非限定的な実施例によって説明する。
一実施形態では、フルフラールを製造するためのプロセスは、参照により組み込まれている、出願PCT/IB2016/050138に開示されているものと類似しており、本発明に基づくフルフラールの製造中に得られる水性廃液流を処理する方法をさらに含む。
以下では、本発明の特定の実施形態について説明する:
1. MIBK(メチル-イソブチル-ケトン)、ISP(イソホロン)及びフルフラールが1つの蒸留ステップで水性廃液から除去される、フルフラールのための溶媒としてMIBK及びISPを用いたフルフラールを製造するための方法。
2. 1つの蒸留ステップが共沸蒸留である、実施形態1に基づく方法。
3. 1つの蒸留ステップが4成分共沸混合物の蒸留である、先の実施形態のいずれかに基づく方法。
4. 1つの蒸留ステップが不均一共沸蒸留である、先の実施形態のいずれかに基づく方法。
5. MIBK、ISP、フルフラール及び水は、大気圧で沸点が88℃の4成分共沸混合物として1つの蒸留ステップで除去される、先の実施形態のいずれかの方法。
6. 1つの蒸留ステップが、大気圧で80℃~100℃、好ましくは90℃~98℃、とりわけ94℃~96℃の温度で実施される、先の実施形態のいずれかに基づく方法。
7. 水性廃液中のMIBKの濃度が0.15%~0.85%であり、ISPの濃度が0.05%~0.45%であり、フルフラールの濃度が0.1%~0.5%である、先の実施形態のいずれかに基づく方法。
8. 4成分共沸混合物中のMIBKの濃度が約55%~65%であり、ISPの濃度が約20%~25%であり、フルフラールの濃度が約12%~18%である、先の実施形態のいずれかに基づく方法。
9. 水性廃液が、有機相中の液体画分と水性廃液の相分離の結果である、先の実施形態のいずれかに基づく方法。
10. 1つの蒸留ステップ後の処理された水性廃液が、MIBK、ISP及び/又はフルフラールを本質的に含まない、先の実施形態のいずれかに基づく方法。
11. 1つの蒸留ステップの前に以下のステップ:
ステップ1:酸前処理されたリグノセルロース系バイオマスから得られたキシロースを含むC5糖画分を提供すること並びに有機溶媒MIBK及びISPと混合すること、
ステップ2:混合物を加熱することによってフルフラール中のキシロースを変換すること、ステップ3:固体画分を分離すること、
ステップ4:ステップ3の液体画分から有機相を分離し、フルフラールを単離すること
のうちの少なくとも1つを含む、先の実施形態のいずれかに基づく方法。
12. ステップ1において不溶性画分が、酸前処理されたリグノセルロース系バイオマスから除去される、実施形態11に基づく方法。
13. それぞれの混合物のpHが、少なくとも1つのステップで調整される、実施形態1、11及び/又は12に基づく方法。
14. 請求項1の1つの蒸留ステップの留出物が、有機相と水相に分離される、先の実施形態のいずれかに基づく方法。
15. 処理された廃液流が、嫌気性バイオメタン化に付される、先の実施形態のいずれかに基づく方法。
利点
フルフラールの製造中に生成される水性廃液流を処理する本発明の方法は、以下の利点のうちの1種以上を与える:
1. 水性廃液流の全COD及びBOD値は、それぞれ、水性廃液流の元のCOD値の70%~85%、及び水性廃液流の元のBOD値の55%~80%減少する。
2. 水性廃液流を処理する方法では、バイオメタン化がより効果的に起こり、それによりCOD及びBOD値がさらに減少するので、処理された廃液流中の有機溶媒が、確実により少ない量になる。
3. 留出物流の上部有機層及び下部水層は、それぞれ主要有機相及び水相と混合し、それによってフルフラールを製造する方法の全効率が上がる。
以下に提供される実施例は、当業者に理解され得る変形形態に関してどんな制限もなく本発明のより広い有用性を与える。種々の実験結果の非限定的な要約は、実施例及び表に示され、それは水性有機工業用廃液の効果的な処理のために共沸蒸留技術を使用するプロセスの有利で新規な態様を実証する。
本発明を一般的に記載したので、例示のみを目的とし、特に指定のない限り限定するものではない、本明細書で提供される特定の具体例を参照することにより、さらなる理解を得ることができる。
化合物
メチルイソブチルケトン
イソホロン、
リグノセルロース系バイオマスの酸前処理のために使用される硫酸、
pH調整のために使用されるNaOH、NaHCO3、及びMgO、
はSigma-Aldrichから入手可能である。
方法
水性廃液流中のメチルイソブチルケトン、イソホロン、フルフラール及びヒドロキシルメチルフルフラール(HMF)、留出物及び処理された廃液流の分析は、標準的なガスクロマトグラフィー(GC)手順を用いて行なわれる。例えば、研究室の分析手順は、国立再生可能エネルギー研究所(NREL)のウェブサイトhttp://www.nrel.gov/で入手可能である。
化学的酸素要求量(COD)は、水及び廃水の検査のための米国公衆衛生協会の標準的な方法に従って測定される。第22版2012年、No 5-20~5-21頁(section 5220 D. Closed Reflux Colorimetric Method)及び、
生物学的酸素要求量(BOD)は、水及び廃水の検査のための米国公衆衛生協会の標準的な方法に従って測定される。第22版2012年、No 5-5~5-10頁(section 5210 B. 5-Day BOD Test)。
[実施例1]
酸前処理されたリグノセルロース系バイオマス廃棄物流、例えば、サトウキビバガスから、重量で20重量%キシロースを含む濃縮供給原料流約3.5kgを得た。この流れは、前記前処理反応で使用された約2重量%の硫酸も含んでいた。次いで前記流れは、50%NaOH溶液又は酸化マグネシウム粉末を用いてpH値1.6になるようにpH調整した。次いでメチルイソブチルケトン(MIBK)2800g及びイソホロン700gの混合物(80:20の比)をこの流れに添加し、反応混合物を形成した。この反応混合物は、650RPMで作動する密閉式撹拌槽型反応器中で180℃の温度に1時間さらした。熱処理の完了後、そのようにして得た反応物を室温まで冷却し、反応物中に残った固体[固体フミン]をろ過によって除去し、2相:主要有機相と水相に分離させた。次いで前記主要有機相は、水相[別名実施例2及び3の水性廃液流]から取り出され、NaHCO3によって7になるようにpH調整した。主要有機相は、蒸留に付されて、フルフラール、MIBK及びイソホロンを回収した。上記のような手順に従って複数のバッチから水性廃液流が得られた。そして前記水性廃液流は、以下の実施例に開示された本発明のプロセスに付した。
[実施例2]
実施例1から得られた水性廃液流は、有機成分として4100ppm(0.41%重量/重量)のMIBK、1600ppm(0.16%重量/重量)のイソホロン、2600ppm(0.26%重量/重量)のフルフラール及び1800ppm(0.18%重量/重量)のHMF(ヒドロキシメチルフルフラール)並びに未反応糖、可溶性フミン、可溶性塩等を含んでいた。廃液のpHは、約1.8であり、暗色であった。この流れの化学的酸素要求量(COD)は、110000ppmで高く、生物学的酸素要求量(BOD)は、28000ppmであった。CODを減少させ、有機成分を回収するために、前記水性廃液流11.5kg(11500g)を95℃で共沸蒸留に付した。水性廃液の前記共沸蒸留は、留出物流と呼ばれる留出物1.9kg(1900g)をもたらした[これは実施例5のように処理した]。留出物は、上部有機層50.70g及び下部水層1851.3gを含んでいた。前記共沸蒸留の蒸留底部流は、処理された廃液流を形成した。前記処理された廃液流のCODは、75,000ppmに減少した。したがって、前記共沸蒸留ステップは、有機溶媒及びフルフラール生成物の回収/再循環を助けただけではなく、CODをこのステップの初期値の32%減少させた。この操作は、フルフラールプロセスの全体的な経済性を改善し、バイオメタン化の対象となるように前記処理された廃液流の品質をさらに改善した。前記処理された廃液流は、MIBKを含有せず、100ppm(0.01%重量/重量)のイソホロン、500ppm(0.05%重量/重量)のフルフラール及び2100ppm(0.21%重量/重量)のHMFを有機成分として含有していた[表1参照]。有機溶媒を回収するための前記共沸蒸留ステップは、水と共沸混合物を形成することが可能な溶媒の90%超を除去した。次に、前記処理した廃液流は、さらに酸化マグネシウムを用いて約6にpH調整した。この廃液を次いで嫌気性バイオメタン化のステップに付した。バイオメタン化反応器への前記廃液流の流速は、10~30L/日の間であった。排出流(outlet stream)のpHは約7.8であった。処理された廃液流の最終CODは、45日後に約16,500ppmであり、CODにおける約78%のステップ減少を示す。共沸蒸留及びバイオメタン化後のCODの全体的な減少は、水性廃液流の元のCOD値の85%であった。同様に、水性廃液流のBOD値は、共沸蒸留ステップ後に、すなわち水性廃液流の元のBOD値の20%実質的に減少し、さらなるバイオメタン化ステップによって、すなわち処理された廃液流のBOD値の73%減少した。したがって、共沸蒸留及びバイオメタン化後のBODの全体的な減少は、水性廃液流の元のBOD値の79%であった[表1]。
Figure 2022172063000001
[実施例3]
実施例1から得られた水性廃液流は、有機成分として6900ppm(0.69%重量/重量)のMIBK、2700ppm(0.27%重量/重量)のイソホロン、3300ppm(0.33%重量/重量)のフルフラール及び1600ppm(0.16%重量/重量)のHMF並びに未反応糖、可溶性フミン、可溶性塩等を含んでいた。廃液のpHは、約1.8であり、暗色であった。この流れの化学的酸素要求量(COD)は、72,000ppmで高く、生物学的酸素要求量(BOD)は、29000ppmであった。CODを減少させ、有機成分を回収するために、前記水性廃液流700gを95℃で共沸蒸留に付した。水性廃液の前記共沸蒸留は、留出物流と呼ばれる留出物7.5gをもたらした。留出物は、上部有機層7.5g及び下部水層110.2gを含んでいた。前記共沸蒸留の蒸留底部流は、処理された廃液流を形成した。前記処理された廃液流のCODは、43,000ppmに減少した。したがって、前記共沸蒸留ステップは、有機溶媒及びフルフラール生成物の回収/再循環を助けただけではなく、CODをこのステップの初期値の40%減少させた。この操作は、フルフラールプロセスの全体的な経済性を改善し、バイオメタン化の対象となるように前記処理された廃液流の品質をさらに改善した。前記処理された廃液流は、100ppm(0.01%重量/重量)のMIBK、200ppm(0.02%重量/重量)のイソホロン、800ppm(0.08%重量/重量)のフルフラール及び1900ppm(0.19%重量/重量)のHMFを有機成分として含有していた[表2参照]。有機溶媒を回収するための前記共沸蒸留ステップは、水と共沸混合物を形成することが可能な溶媒の90%超を除去した。次に、前記処理した廃液流は、さらに酸化マグネシウムを用いて約6にpH調整した。この廃液を次いで嫌気性バイオメタン化のステップに付した。処理された廃液流の最終CODは、30日後に約22,000ppmであり、CODにおける約48%のステップ減少を示す。共沸蒸留及びバイオメタン化後のCODの全体的な減少は、水性廃液流の元のCOD値の70%であった。同様に、水性廃液流のBOD値は、共沸蒸留ステップ後に実質的に減少し、すなわち水性廃液流の元のBOD値の31%実質的に減少し、さらなるバイオメタン化ステップによって、処理され
た廃液流のBOD値の35%減少した。したがって、共沸蒸留及びバイオメタン化後のBODの全体的な減少は、水性廃液流の元のBOD値の55%であった。
Figure 2022172063000002
[実施例4]
実施例1の分離された固体フミンも、溶媒及び生成物を含有していた。これらの有機化合物は、他の溶媒及び他の方法で洗浄することによって容易に回収することができなかった。前記固体フミンは、任意選択で実施例2の前記水性廃液流に添加されて、それから前記有機成分を回収した。このようにして、前記有機成分を除去した後の固体フミンを処理し、エネルギー生成のためにボイラーで将来使用するために安全に保管された。
[実施例5]
実施例2の前記留出物流は、2相を含んでおり、その上部有機層は50.7gであり、水層は1.85kg (1851.3g)であった。前記上部有機層は単離後、実施例1の主要有機相と混合し、処理した。有限量の有機成分を含有する前記水層は、実施例1の前記水性廃液流と再循環させ、本発明のプロセスの一般的な効率を上げた。

Claims (18)

  1. 少なくとも1種の有機溶媒、フルフラール及び水を含有する水性廃液流を共沸蒸留に付して留出物流及び処理された廃液流を得ることによる、水性廃液流を処理する方法。
  2. 水性廃液流が、
    i) リグノセルロース系バイオマスを鉱酸又は有機酸で前処理し、キシロースを含有する可溶性C5糖画分を得るステップ、
    ii) ステップi)で得た可溶性C5糖画分のpHを調整するステップ、
    iii) pH調整された可溶性C5糖画分を少なくとも1種の有機溶媒で処理して、水相及び有機相を含む供給流を得るステップ、
    iv) ステップiii)で得た供給流を10分以上~2時間以下の範囲の期間、160℃以上~220℃以下の範囲の温度に付して、フルフラールを含む反応物を得るステップ、
    v) ステップiv)の反応物をろ過して、液体画分を得るステップ、並びに
    vi) ステップv)で得た液体画分を相分離に付し、フルフラール及び少なくとも1種の有機溶媒を含む有機相、並びに少なくとも1種の有機溶媒、フルフラール及び水を含む水性廃液流を得るステップ
    によって得られる、請求項1に記載の方法。
  3. 少なくとも1種の有機溶媒が、環状ケトン、ジアルキルケトン及びベンゼン誘導体からなる群から選択される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 環状ケトンが、イソホロン、シクロヘキサノン及びシクロペンタノンからなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
  5. ジアルキルケトンが、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、ジプロピルケトン、エチルブチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、メチルプロピルケトン及び5-メチル-2-ヘキサノンからなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
  6. ベンゼン誘導体が、トルエン、キシレン、sec-ブチルフェノール、ジフェニルオキシド及びメチルフェニルケトンからなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
  7. 少なくとも1種の有機溶媒が、少なくとも2種の有機溶媒である、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 少なくとも2種の有機溶媒が、環状ケトン、ジアルキルケトン及びベンゼン誘導体からなる群から選択される、請求項7に記載の方法。
  9. 少なくとも2種の有機溶媒が、イソホロン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、ジプロピルケトン、エチルブチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、メチルプロピルケトン、5-メチル-2-ヘキサノン、トルエン、キシレン、sec-ブチルフェノール、ジフェニルオキシド及びメチルフェニルケトンからなる群から選択される、請求項7に記載の方法。
  10. 少なくとも2種の有機溶媒が、メチルイソブチルケトン及びイソホロンである、請求項7又は8に記載の方法。
  11. 共沸蒸留が、80℃以上~100℃以下の範囲の温度で実施される、請求項1に記載の方法。
  12. 共沸蒸留が、650mmHg以上~760mmHg以下の範囲の圧力で実施される、請求項1に記載の方法。
  13. 水性廃液流中の少なくとも1種の有機溶媒の濃度が、0.05重量%以上~2重量%以下の範囲である、請求項1又は2に記載の方法。
  14. 水性廃液流中のメチルイソブチルケトンの濃度が、0.15重量%以上~0.85重量%以下の範囲である、請求項1又は2に記載の方法。
  15. 水性廃液流中のイソホロンの濃度が、0.05重量%以上~0.45重量%以下の範囲である、請求項1又は2に記載の方法。
  16. 水性廃液流中のフルフラールの濃度が、0.1重量%以上~0.5重量%以下の範囲である、請求項1又は2に記載の方法。
  17. 共沸蒸留の後に、処理された廃液流のバイオメタン化のステップをさらに含む、請求項1又は2に記載の方法。
  18. フルフラールのための溶媒としてMIBK(メチル-イソブチル-ケトン)及びISP(イソホロン)を用いたフルフラールを製造するための方法であって、MIBK、ISP及びフルフラールが1つの蒸留ステップで水性廃液から除去される、方法。
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