JP2022170043A - ガス供給システムおよびガス供給方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 気化させたガスを安定して連続的に供給することができるガス供給システムを提供する。【解決手段】 ガス供給システム100は、第1気化部12A、第1コントロール弁14A、第1絞り部24A、第1圧力センサ26Aを有し流量制御されたガスを供給する第1気化供給装置10Aと、第2気化部12B、第2コントロール弁14B、第2絞り部24B、第2圧力センサ26Bを有し流量制御されたガスを供給する第2気化供給装置10Bと、制御機器30と、下流側の共通流路8とを備え、第1気化供給装置10Aは、第1流量と第1流量よりも小さい第2流量とに制御されたガスを共通の流路に交互に供給し、第2気化供給装置10Bは、第3流量と第3流量よりも小さい第4流量とに制御されたガスを共通の流路に交互に供給し、共通流路8に一定の制御流量でガスを流すように構成されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、ガス供給システムおよびガス供給方法に関し、特に、気化供給装置を用いて生成したガスを連続的に安定して供給することができるガス供給システムおよびガス供給方法に関する。
半導体製造設備又は化学プラント等において、原料ガスやエッチングガスなどの種々のプロセスガスがプロセスチャンバへと供給される。供給されるガスの流量を制御する装置としては、マスフローコントローラ(熱式質量流量制御器)や圧力式流量制御装置が知られている。
圧力式流量制御装置は、コントロール弁とその下流側の絞り部(例えばオリフィスプレートや臨界ノズル)とを組み合せた比較的簡単な構成によって、各種流体の質量流量を高精度に制御することができるので、広く利用されている(例えば、特許文献1)。圧力式流量制御装置は、コントロール弁の一次側の供給圧力が大きく変動しても安定した流量制御が行えるという、優れた流量制御性を有している。
近年、半導体デバイスの製造において、シリコン窒化膜(SiNx膜)やシリコン酸化膜(SiO2膜)などの絶縁膜の形成のために、HCDS(Si2Cl6:Hexachlorodisilane)ガスが材料として用いられている。HCDSは、低温で分解・反応させることができる材料であり、約450~600℃での低温半導体製造プロセスを可能にする。
ただし、室温でHCDSは液体(沸点:約144℃)であるので、液体のHCDSをプロセスチャンバの手前で気化させてから供給することがある。特許文献2には、HCDSや有機金属材料(例えばTEOS:オルトケイ酸テトラエチル)に利用可能な気化供給装置が開示されている。
上記の気化供給装置では、HCDSや有機金属の液体原料が原料タンクから気化部へと圧送され、気化部においてヒータによって加熱される。気化部で生成された原料ガスは、下流側のコントロール弁を用いて流量が制御されたうえで、プロセスチャンバへと供給される。
特許第3546153号公報 国際公開第2021/054135号
ただし、気化器を用いて液体原料からガスを生成して連続的に供給する場合、ガスの消費量が、気化部でのガス生成量を上回ることなどによって、圧力式流量制御装置の上流側の供給圧力の低下が生じる場合があった。この場合に、流量制御が適切に行えず、所望流量で連続的にガスを流すことが困難になる場合があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、気化供給装置を用いて生成したHCDSガスや有機金属ガスなどの原料ガスを安定して供給することができるガス供給システムおよびガス供給方法を提供することをその主たる目的とする。
本発明の実施態様に係るガス供給システムは、原料が貯留されヒータを有する第1気化部と、前記第1気化部の下流側流路に設けられた第1コントロール弁と、前記第1コントロール弁の下流側流路に設けられた第1絞り部と、前記第1コントロール弁と前記第1絞り部との間のガス圧力を測定する第1圧力センサとを備え、流量制御されたガスを供給する第1気化供給装置と、原料が貯留されヒータを有する第2気化部と、前記第2気化部の下流側流路に設けられた第2コントロール弁と、前記第2コントロール弁の下流側流路に設けられた第2絞り部と、前記第2コントロール弁と前記第2絞り部との間のガス圧力を測定する第2圧力センサとを備え、流量制御されたガスを供給する第2気化供給装置と、前記第1気化供給装置および前記第2気化供給装置に接続された制御機器と、前記第1気化供給装置の下流側流路と前記第2気化供給装置の下流側流路と夫々連通する共通の流路とを備えており、前記第1気化供給装置は、第1流量と、前記第1流量よりも小さいゼロを含む第2流量とに制御されたガスを前記共通の流路に交互に供給し、また、前記第2気化供給装置は、第3流量と、前記第3流量よりも小さいゼロを含む第4流量とに制御されたガスを前記共通の流路に交互に供給し、前記共通の流路に一定の制御流量でガスを流すように構成されている。
上記のガス供給システムは、典型的には、前記第1気化供給装置の前記第1コントロール弁を介して前記第1流量でガスを流す期間と、前記第2気化供給装置の前記第2コントロール弁を介して前記第3流量でガスを流す期間とを時間的にずらすことによって、主流となるガス供給路が切り替わるように構成されている。
ある実施形態において、前記第2流量および前記第4流量がゼロ以外の流量であり、前記第1コントロール弁と前記第2コントロール弁とが完全に閉じないように開状態に維持される。
ある実施形態において、前記第1気化供給装置が前記第1流量で前記共通の流路にガスを供給する期間において、前記第2気化供給装置が前記第4流量で前記共通の流路にガスを供給し、前記第2気化供給装置が前記第3流量で前記共通の流路にガスを供給する期間において、前記第1気化供給装置が前記第2流量で前記共通の流路にガスを供給するように構成されている。
ある実施形態において、前記第1流量と前記第4流量との合計流量が、前記第2流量と前記第3流量との合計流量に同一である。
ある実施形態において、前記第1流量と前記第3流量とが同じ流量であり、前記第2流量と前記第4流量とが同じ流量であり、前記第1気化供給装置が前記第1流量で前記共通の流路にガスを供給する期間と、前記第2気化供給装置が前記第3流量で前記共通の流路にガスを供給する期間とが交互に複数回繰り返される。
ある実施形態において、前記第1気化供給装置が前記第1流量で前記共通の流路にガスを供給する期間と前記第2気化供給装置が前記第3流量で前記共通の流路にガスを供給する期間との重複期間が設けられている。
ある実施形態において、前記第1気化部と前記第2気化部が同一の形状かつ同一の容積を有し、前記第1気化供給装置が前記第1流量で前記共通の流路にガスを供給する期間の長さと、前記第2気化供給装置が前記第3流量で前記共通の流路にガスを供給する期間の長さとが同じである。
ある実施形態において、前記第1気化供給装置は、前記第1コントロール弁の上流側のガス圧力を測定する第1供給圧力センサを備え、前記第2気化供給装置は、前記第2コントロール弁の上流側のガス圧力を測定する第2供給圧力センサを備え、前記第1供給圧力センサの出力が所定値以上のときのみ前記第1コントロール弁を介して前記第1流量でガスを流し、前記第2供給圧力センサの出力が所定値以上のときのみ前記第2コントロール弁を介して前記第3流量でガスを流すように構成されている。
ある実施形態において、原料が貯留されヒータを有する第3気化部と、前記第3気化部の下流側流路に設けられた第3コントロール弁と、前記第3コントロール弁の下流側流路に設けられた第3絞り部と、前記第3コントロール弁と前記第3絞り部との間のガス圧力を測定する第3圧力センサとを備え、流量制御されたガスを供給する第3気化供給装置をさらに備え、前記第3気化供給装置は前記制御機器に接続されるとともにその下流側流路が前記共通の流路に連通しており、前記第3気化供給装置は、第5流量と、前記第5流量よりも小さいゼロを含む第6流量とに制御されたガスを前記共通の流路に交互に供給し、前記共通の流路に一定の制御流量でガスを流すように構成されている。
本発明の実施形態に係るガス供給方法は、原料が貯留されヒータを有する第1気化部と、前記第1気化部の下流側流路に設けられた第1コントロール弁と、前記第1コントロール弁の下流側流路に設けられた第1絞り部と、前記第1コントロール弁と前記第1絞り部との間のガス圧力を測定する第1圧力センサとを備える第1気化供給装置と、原料が貯留されヒータを有する第2気化部と、前記第2気化部の下流側流路に設けられた第2コントロール弁と、前記第2コントロール弁の下流側流路に設けられた第2絞り部と、前記第2コントロール弁と前記第2絞り部との間のガス圧力を測定する第2圧力センサとを備える第2気化供給装置と、前記第1気化供給装置および前記第2気化供給装置に接続された制御機器と、前記第1気化供給装置の下流側流路と前記第2気化供給装置の下流側流路が夫々連通する共通の流路を備えたガス供給システムにおいて実行される前記共通の流路に一定の制御流量でガスを流すためのガス供給方法であって、前記第1気化供給装置から前記共通の流路にガスを第1流量で流しながら、前記第2気化供給装置から前記共通の流路に前記第1流量よりも小さい第4流量で流すステップ(a)と、前記ステップ(a)の後、前記第1気化供給装置から前記共通の流路に前記第1流量よりも小さく前記第4流量に対応する第2流量で流しながら、前記第2気化供給装置から前記共通の流路に前記第1流量に対応する第3流量で流すステップ(b)とを含み、前記ステップ(a)と前記ステップ(b)とが複数回繰り返し実行される。
本発明の実施形態に係るガス供給システムおよびガス供給方法によれば、気化供給装置を用いて生成したガスを所望流量で安定的に供給することができる。
本発明の実施形態に係るガス供給システムの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るガス供給システムで用いられる気化供給装置の例示的な構成を示す図である。 下流側のコントロール弁を開閉したときのバルブ制御信号SVおよび気化供給装置で生成されるガスの圧力(供給圧力P0)の変化を示すグラフである。 第1気化供給装置および第2気化供給装置のそれぞれにおける、コントロール弁動作制御のための入力信号、出力信号、および、絞り部下流側の圧力(下流圧力P2)を示すグラフであり、各コントロール弁を100%-0%交互駆動した場合を示す。 第1気化供給装置および第2気化供給装置のそれぞれにおける、コントロール弁動作制御のための入力信号、出力信号、および、絞り部下流側の圧力(下流圧力P2)を示すグラフであり、各コントロール弁を90%-10%交互駆動した場合を示す。 本発明の別の実施形態に係るガス供給システムの構成を示す図である。 本発明の別の実施形態に係るガス供給システムで採用されるコントロール弁の動作制御を示す図である。
本出願人は、特願2020-183375において、プロセスチャンバに接続された共通流路に対して上流側で並列に設けられた気化供給装置で生成したガスを、時間的にずらしてそれぞれの経路から順次的に供給することによって、下流側に絶え間なく比較的大流量でガスを供給できる構成を開示している。
ただし、上記の構成では、絞り部を用いないことで大流量のガスを流しやすい反面、流量制御の安定性が十分でない場合があった。特に、流路の切り替え時に流量の変動が生じる場合があった。そこで、本発明の実施形態では、絞り部を備える圧力式流量制御装置を用いて、各流路でのガスの流れを制御するとともに、ガスの主供給経路を順次切り替えて気化供給装置から順番にガスを流すことによって、安定してガス供給を行うようにしている。
また、本発明の1実施態様においては、ガスの主供給路を順次切り替えるときに、主供給路でない流路も完全に閉じ切るのではなく、多少はガスを流す状態を継続させる、すなわちコントロール弁を完全に閉じない状態に維持する。これによって、特に主供給路の切り替え時における下流側の圧力変動を抑制し、よりスムーズにガスの供給を行うことができることがわかった。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施形態によるガス供給システム100を示す。ガス供給システム100は、下流側の共通流路8に対して並列に接続された複数の気化供給装置、ここでは第1気化供給装置10Aおよび第2気化供給装置10Bを備えている。第1気化供給装置10Aおよび第2気化供給装置10Bは、ともに制御回路30(または制御機器)に接続されており、制御回路30によって互いに独立して動作させることができる。
図示する制御回路30は、第1気化供給装置10Aおよび第2気化供給装置10Bの外部に設けられているが、これに限られず、例えば、第1気化供給装置10Aまたは第2気化供給装置10Bの一方に内蔵されていてもよく、あるいは、第1気化供給装置10Aと第2気化供給装置10Bとに分散して配置されていてもよい。
第1気化供給装置10Aおよび第2気化供給装置10Bの上流側は、例えば貯液タンクに収容された液体原料である液体原料ソース2に接続されている。本実施形態において、液体原料ソース2は、第1気化供給装置10Aと第2気化供給装置10Bとの両方に対して共通に接続されている。ただし、他の態様において、第1気化供給装置10Aと第2気化供給装置10Bとに対して、個別に液体原料ソース2が設けられていてもよい。
液体原料としては、例えば、HCDS(Si2Cl6)や、TEOS(オルトケイ酸テトラエチル)、TMGa(トリメチルガリウム)、TMAl(トリメチルアルミニウム)などの有機金属が用いられる。以下の実施形態では、HCDSを気化させて供給する例について説明する。HCDSの沸点は約144℃であり、190℃における蒸気圧は約250kPa absである。
第1気化供給装置10Aおよび第2気化供給装置10Bの下流側は、共通流路8を介してプロセスチャンバ4に連通している。ガス供給システム100において、第1気化供給装置10Aで生成したガスと、第2気化供給装置10Bで生成したガスとの両方を、プロセスチャンバ4に供給可能である。プロセスチャンバ4には、真空ポンプ6が接続されており、プロセスチャンバ4や連通する流路内を真空引きすることができる。
次に、図1および図2を参照しながら、第1気化供給装置10Aおよび第2気化供給装置10Bの詳細構成について説明する。なお、図2は、第1気化供給装置10Aおよび第2気化供給装置10Bとして用いられる気化供給装置の具体構成例を示し、特許文献2にも記載されている縦型の気化供給装置に対応している。
図1に示すように、第1気化供給装置10Aおよび第2気化供給装置10Bは、それぞれ、第1および第2気化部12A、12Bと、第1および第2気化部12A、12Bの下流側に設けられた圧力式流量制御装置20A、20Bと、圧力式流量制御装置20A、20Bの上流側の供給圧力P0(すなわち気化部12A、12Bで生成されたガスの圧力)を測定する第1および第2供給圧力センサ16A、16Bを有している。また、本実施形態の第1気化供給装置10Aおよび第2気化供給装置10Bは、第1および第2気化部12A、12Bの上流側に配置された第1および第2液体補充弁18A、18Bをそれぞれ有している。
第1および第2圧力式流量制御装置20A、20Bは、第1および第2コントロール弁14A、14Bと、その下流側に設けられた第1および第2絞り部24A、24Bと、これらの間の圧力(絞り部上流側の圧力:上流圧力または制御圧力)P1を測定する第1および第2圧力センサ26A、26Bを備えている。
第1および第2コントロール弁14A、14Bは、それぞれ、第1および第2圧力センサ26A、26Bの出力に基づいてフィードバック制御され、これによって、上流圧力P1を所望流量に対応する圧力に維持することが可能である。第1および第2圧力式流量制御装置20A、20Bは、絞り部24A、24Bの下流側の圧力を測定する下流圧力センサ(図示せず)を備えていても良い。下流圧力センサは、第1および第2圧力式流量制御装置20A、20Bのそれぞれに設けられていても良いし、共通の1つが設けられていても良い。
以下、特に区別する必要がない場合、第1気化供給装置10Aおよび第2気化供給装置10Bを単に気化供給装置10と称し、第1および第2気化部12A、12Bを単に気化部12と称し、第1および第2圧力式流量制御装置20A、20Bを単に圧力式流量制御装置20と称し、第1および第2コントロール弁14A、14Bを単にコントロール弁14と称し、第1および第2絞り部24A、24Bを単に絞り部24と称し、第1および第2圧力センサ26A、26Bを単に圧力センサ26または上流圧力センサ26と称し、第1および第2供給圧力センサ16A、16Bを単に供給圧力センサ16と称し、第1および第2液体補充弁18A、18Bを単に液体補充弁18と称することがある。
圧力式流量制御装置20は、臨界膨張条件P1/P2≧約2(ここで、P1は上流圧力、P2は絞り部24の下流側の圧力である下流圧力、約2は窒素ガスの場合)を満たすとき、絞り部24を通過するガスの流速は音速に固定され、質量流量は下流圧力P2によらず上流圧力P1によって決まるという原理を利用して流量制御を行う。臨界膨張条件を満たすとき、流量Qは、Q=K1・P1(K1は流体の種類と流体温度に依存する定数)によって与えられる。
また、絞り部24の下流側の圧力(下流圧力P2)を測定する下流圧力センサが設けられている場合、上記の臨界膨張条件を満足しない場合であっても、上流圧力P1と下流圧力P2とに基づいて、Q=K2・P2m(P1-P2)n(ここでK2は流体の種類と流体温度に依存する定数、m、nは実際の流量を元に導出される指数)から流量Qを算出することができる。
圧力式流量制御装置20は、測定された上流圧力P1(または、上流圧力P1と下流圧力P2)に基づいて算出された流量Qが、入力された設定流量に近づくように、フィードバック制御によってコントロール弁14の開度調整を行う。これによって、絞り部24の下流側に設定流量でガスを流すことができる。上記のようにして演算により得られた流量は、流量出力値として外部に表示されてもよい。
気化供給装置10の気化部12は、ヒータ13a(図2参照)を備えており、液体原料が貯留される気化室12a(図2参照)を加熱して液体原料を気化させることができる。液体原料は、供給圧力P0がヒータ設定温度に対応する蒸気圧に達するまで気化される。例えば、ヒータによってHCDSが190℃に加熱されているとき、供給圧力P0が、当該温度の蒸気圧である約250kPaに達するまではHCDSが気化し、その後、飽和状態となって供給圧力P0は約250kPaに保たれる。
供給圧力センサ16は、供給圧力P0を測定するために設けられており、供給圧力センサ16としては、例えば、ダイヤフラムに生じた歪の大きさから圧力を測定するタイプの圧力センサが用いられる。供給圧力センサ16は、供給圧力P0が、定格流量に対応する上流圧力P1に比べて十分に大きいかどうかを確認するために用いることができる。
図2に示すように、気化供給装置10は、液体補充弁18の上流側において、ヒータを有する予加熱部11を有していてもよい。予加熱部11は、気化部12における気化を補助するために設けられており、流路からの拡張部として形成された予加熱室11aにおいて液体原料Lを予め加熱しておくことによって、気化部12における必要熱量を低下させ、気化時の材料温度低下を抑制することができる。
予加熱部11を側面から加熱するヒータ(図示せず)、気化部12を側面及び底面から加熱するヒータ13a、および、圧力式流量制御装置20やその下流流路を側面及び底面から加熱するヒータ13bは、それぞれ独立して動作可能である。典型的には、予加熱部11のヒータ温度は、気化部12のヒータ温度よりも低く設定され、圧力式流量制御装置20のヒータ温度は、気化部12のヒータ温度よりも高く設定される。
各部に設けられるヒータは、例えば、伝熱部材とこれに固定される発熱素子とによって構成される。伝熱部材としては、例えばアルミニウム製の厚板材が用いられ、発熱素子としては例えばカートリッジヒータが用いられる。また、これ以外にも、ヒータとしては、ジャケットヒータを用いることもできる。
また、図2に示すように、本実施形態の気化供給装置10は、コントロール弁14の下流側に設けられたストップバルブ17、液体補充弁18と気化部12との間に設けられたパージ用三方弁19a、および、ストップバルブ17の下流側に設けられたパージ用三方弁19bを備えている。ストップバルブ17は、気化供給装置10からのガスの供給の停止を確実に行うために用いられる。液体補充弁18およびストップバルブ17としては、AOV(空気駆動弁)などが好適に用いられる。また、パージ用三方弁19a、19bもAOVなどから構成され、パージガスを切り替えて流すために用いられる。パージ用三方弁19aでは、弁体を閉じるとパージガスの入口が閉じられ液体原料の流路が連通し、また、弁体を開くとパージガスの入口が開いて気化部内と連通しパージガスを流すことが可能になる。パージ用三方弁19bでは、弁体を閉じるとパージガスの入口が閉じられストップバルブ17の下流とプロセスチャンバとが連通し、また、弁体を開くとパージガスの入口が開いてプロセスチャンバと連通しパージガスを流すことが可能になる。
図2に示した気化供給装置10では、縦型構成が採用されており、予加熱部11の上に気化部12が設けられ、気化部12の上に圧力式流量制御装置20やストップバルブ17などが設けられている。ただし、気化供給装置10は、上記の縦型構成に限られず、予加熱部11、気化部12、圧力式流量制御装置20が横方向に一列に配置された構成を有していても良く、任意の態様で構成され得る。
上述したように、圧力式流量制御装置20のコントロール弁14は、任意開度に調整可能な弁(比例弁)であり、圧力センサ26の出力に基づいてその開度がフィードバック制御される。コントロール弁14としては、例えば、ピエゾ素子駆動型バルブ(ピエゾバルブと称することがある)が用いられる。ピエゾバルブは、ピエゾ素子に印加する駆動電圧を制御することによって、ダイヤフラム弁体14aの弁座への押し付け力を変化させることができ、これによって任意の開度に開くことができる。絞り部24としては、例えば、オリフィスプレートや臨界ノズルが用いられる。
以上に説明した気化供給装置10において、液体原料ソース2から液体原料Lが気化供給装置10の気化部12または予加熱部11に供給される。液体原料Lは、例えば、加圧した不活性ガスを貯液タンクに供給して液体原料Lを一定圧力で押し出すことによって圧送される。気化部12への液体原料Lの供給量は、液体補充弁18の開閉時間などを制御することにより調整可能である。
また、気化部12においては、ヒータを用いて液体原料Lを加熱することで原料ガスGが生成される。コントロール弁14を閉じた状態でガスの生成を行うことによって、供給圧力P0は蒸気圧にまで上昇する。その後、コントロール弁14を開放すれば、気化供給装置10の下流側に原料ガスGを流すことができる。
図3は、気化供給装置10において、供給圧力P0が蒸気圧(ここでは246kPa abs)に維持された状態から、設定流量に基づくバルブ制御信号SVに従ってコントロール弁14を所定期間(ここでは1秒間)だけ1パルス分開いたときの供給圧力P0の変化を示すグラフである。
図3からわかるように、コントロール弁14が開かれると、上流にたまっていたガスが下流側に流出し、このとき、供給圧力P0は初期圧力から時間と共に低下する。これは、気化部12でのガス生成量よりもコントロール弁14を介して流れ出るガスの量の方が多かったためである。そして、1パルス分のガス供給が終了し、バルブ制御信号SVが0%に戻ると、コントロール弁14は閉じられ、気化部12でのガスの生成が進むとともに供給圧力P0は回復する。
このように、それぞれの気化供給装置10は、ガス消費量がガス生成量を上回っているときにも、パルス的には所望流量でガスを流すことができる。したがって、気化供給装置10を複数用意して並列に接続し、時間をずらして気化供給装置10から順次的にガス供給を行えば、制御流量でガスを連続的に供給することが可能である。本実施形態では、第1気化供給装置10Aからのガスのパルス的な供給動作と、第2気化供給装置10Bからガスのパルス的な供給動作とを交互に繰り返して行う。より具体的には、制御回路30が、第1コントロール弁14Aの開放期間と、第2コントロール弁14Bの開放期間とを時間的にずらすように動作制御を行うことによって、第1気化部12Aからのガスと第2気化部12Bからのガスとを共通流路8に順次的に流す。
図4は、第1気化供給装置10Aおよび第2気化供給装置10Bのそれぞれにおける、コントロール弁14A、14Bの動作を制御する流量入力信号、流量出力信号、および、絞り部下流側の圧力(下流圧力P2)を示すグラフである。IN(1)、OUT(1)は、第1気化供給装置10Aへの流量入力信号(外部装置からの指令信号)および第1気化供給装置10Aから出力される流量出力信号(実際の流量に対応する信号)を示す。また、IN(2)、OUT(2)は、第2気化供給装置10Bへの流量入力信号および第2気化供給装置10Bから出力される流量出力信号を示す。また、P2は、絞り部24の下流側に設けた下流圧力センサの出力を示す。なお、流量入力信号および流量出力信号は、定格流量を100%としたときの比率で流量が与えられたときのものを示している。
図4に示すように、第1気化供給装置10Aと第2気化供給装置10Bには、パルス的な流量入力信号IN(1)、IN(2)が交互に送られ、これによって、第1気化供給装置10Aと第2気化供給装置10Bとから共通流路8には交互にガスが送られる。これによって、一定の制御流量(ここでは100%流量)に対応する流量で、継続的にプロセスチャンバ4にガスを供給することができる。図4に示す例では、それぞれの気化供給装置10A、10Bにおいて、100%流量と0%流量とで交互にガスを流す動作、すなわち、パルス的な開閉動作が交互に行われている。
なお、図4において、流量入力信号IN(1)、IN(2)は矩形波の信号であるのに対して、流量出力信号OUT(1)、OUT(2)がそうではない主な理由は、立ち上がり時においては、流量入力信号に基づいてコントロール弁14A、14Bを駆動するときに、オーバーシュートを防止するために、実際には多少緩やかな一次遅れ系の制御によりコントロール弁14A、14Bの開放動作が行われるためである。また、コントロール弁14A、14Bは、測定した上流圧力P1に基づいてフィードバック制御(PID制御)されるため、開度調整に多少の時間的な遅れが生じる。このため、急峻な流量立ち上がりとはならずに、図示するような流量出力信号が得られている。
また、立下り時においては、コントロール弁14A、14Bを急速に閉じたとしても、コントロール弁14A、14Bと絞り部24A、24Bとの間に残存したガスの流出が生じる。このため、ガス流量(および上流圧力P1)は急にゼロとならず指数関数的に減衰する。圧力式流量制御装置20A、20Bにおいて、流量出力信号OUT(1)、OUT(2)は、第1および第2圧力センサ(上流圧力センサ)26A、26Bの出力に基づいて生成されたものであり、上流圧力P1に対応するものである。
また、流量入力信号IN(1)、IN(2)がゼロの期間にも、流量出力信号OUT(1)、OUT(2)はゼロではない値(ここでは10%流量以下の値)をとっていることがわかる。この理由は、いずれかの流路のコントロール弁14A、14Bを閉じたときにも、他方は開いており、絞り部24A、24Bの下流側でガスが流れた状態にあるので、閉じた側の流路においても、絞り部24A、24Bとコントロール弁14A、14Bとの間の上流圧力P1がゼロまでは低下しなかったためである。
このように、ガス供給システム100においては、最初に双方のコントロール弁14A、14Bが閉じられて供給圧力P0(図3参照)が十分に高い圧力に維持されている状態から、まず、第1コントロール弁14Aのみを所定期間(ここでは1秒間)だけパルス的に開く。このとき、第1コントロール弁14Aの下流側にガスが流れるとともに、供給圧力P0はガスの消費と共に減少することとなる。一方、上記期間において、第2コントロール弁14Bは閉じられたままであり、第2気化供給装置10Bからはガスが流れない。
次に、第1コントロール弁14Aの開放期間が終了すると、第1コントロール弁14Aが閉じられるとともに、第2コントロール弁14Bのみを所定期間(ここでは1秒間)だけパルス的に開く。このとき、第2コントロール弁14Bの下流側にガスが流れ、第2気化供給装置10Bにおける供給圧力P0は減少する。一方、この期間において、第1コントロール弁14Aは閉じられたまま維持されるので、第1気化供給装置10Aからはガスが流れず、また、第1気化供給装置10Aにおける供給圧力P0が回復し、次のパルス的なガス供給を行う圧力まで回復させることができる。
その後も同様にして、第1コントロール弁14Aを所定期間だけ開く動作と、第2コントロール弁14Bを所定期間だけ開く動作とが交互に順次的に繰り返される。これにより、第1気化部12Aからのガスの供給と第2気化部12Bからのガスの供給とが交互に切り替えて繰り返し行われ、プロセスチャンバ4に連続的にガスを供給することができる。
次に、他の態様のガス供給動作について説明する。図5は、図4に示した例とは異なり、各コントロール弁14A、14Bを、90%-10%流量に対応する開度に交互に開度制御した例を示している。以下、主流量(ここでは90%流量)を第1流量または第3流量等と称し、コントロール弁14A、14Bを完全閉鎖しないために空けておくための副流量(ここでは10%流量)を第2流量または第4流量等と称することがある。主流量は、副流量よりも十分に大きいものである。副流量には、図4に示した例のように0%流量も含まれるものとする。また、主流量でガスが流れている供給路を主供給路と称することがある。
図4と図5とを比較してわかるように、90%-10%流量でコントロール弁14の開度調整を行った時の方が、主供給路切り替え時の下流圧力P2の変動が抑制されている。これは、コントロール弁14を完全に閉じる動作を行わないことによって、立ち上げ時の流量不安定を抑制できたからであると考えられる。コントロール弁14(特にピエゾバルブ)は、完全閉状態では、ガス圧力による弁体の押し上げに対抗するため、ばね等の付勢手段によって弁座に弁体が強く押し付けられるように構成されている。このため、開状態とした直後においては流れの不安定を引き起こすおそれがある。
したがって、図5に示したように、より安定的した流れでガスを供給するためには、主供給路を切り替えて交互にガスを流すときに、非主供給路側のコントロール弁14も、少しは開けておくことが有効であると考えられる。ただし、大きく開けすぎると、ガス消費量の増加によって、供給圧力P0の回復が遅れることになる。この観点からは、副流量は、0%流量~30%流量、より具体的には5%流量~20%流量に設定されることが好適である。
なお、図5には、主流量(第1流量または第3流量)と副流量(第2流量または第4流量)との組み合わせとして90%-10%流量の例を示したが、これに限られない。例えば、80%-20%流量や85%-15%流量としてもよい。
また、所望の流量が定格流量である場合、典型的には、主流量と副流量との合計が定格流量(100%流量)に設定される。ただし、これに限られず、所望の制御流量が定格よりも低い場合、合計流量を制御流量に適合させるようにすればよいことは言うまでもない。さらに、主供給量切り替え時等において実際のガス流量が低下する場合などは、制御流量が定格流量であっても、例えば、100%-10%流量で交互にガスを供給し、すなわち、合計110%流量でガスを流すように制御しても良い。主流量と副流量とは任意に設定されてよく、気化供給装置10A、10Bでそれぞれ別々の主流量-副流量の設定が用いられても良いし、ガス供給の途中で主流量-副流量の設定が変更されてもよい。
また、上記の実施形態では、第1気化供給装置10Aが主流量でガスを流す期間の長さと、第2気化供給装置10Bが主流量でガスを流す期間の長さとが同じ(ここでは1秒間)に設定されている。これは、第1気化部12Aと第2気化部12Bとが同一形状かつ同一容積を有し、ガス生成能力や開弁中の供給圧力P0の低下特性が同等に設定されているからである。ただし、これに限られず、気化部12のガス生成能力が異なる場合などには、第1気化供給装置10Aが主流量でガスを流す期間と第2気化供給装置10Aが主流量でガスを流す期間の長さが異なっていても良い。
また、上記のように複数の気化供給装置10からのパルス的なガス供給を組み合わせて連続的なガス供給を行うときに、コントロール弁14を開放している期間中の供給圧力P0は所定値(例えば150kPa abs)以上であることが求められる。そして、このために、コントロール弁14の開放直前の供給圧力P0も、十分に大きいものであることが求められる。
このため、制御回路30は、第1供給圧力センサ16Aの出力が所定値以上のときのみに第1コントロール弁14Aを閉から開にして第1気化部12Aからガスを流し、同様に、第2供給圧力センサ16Bの出力が所定値以上のときのみに第2コントロール弁14Bを閉から開にして第2気化部12Bからガスを流すように構成されていてもよい。また、ガス供給中に供給圧力センサ16の出力が所定閾値にまで低下したときに、コントロール弁14を自動的に閉じて供給圧力P0を回復させるように構成されていてもよい。
以下、図6および図7を参照しながら、別の態様によるガス供給システム200を説明する。図6および図7は、別の態様によるガス供給システム200の構成および適用されるコントロール弁14A、14B、14Cの駆動信号を示す。なお、図1に示した実施形態と同様の要素には同じ参照符号を付すとともに詳細な説明を省略する。
図6に示す別の態様のガス供給システム200では、第1気化供給装置10Aおよび第2気化供給装置10Bに加えて、第3気化供給装置10Cが設けられている。第3気化供給装置10Cも共通流路8に連通しており、第1~第3気化供給装置10A、10B、10Cは、共通流路8の上流側で並列に接続されている。
第3気化供給装置10Cもまた、第1および第2気化供給装置10A、10Bと同様に、ヒータを有する第3気化部12Cおよび第3供給圧力センサ16Cと、その下流側に設けられた第3圧力式流量制御装置20Cと、第3気化部12Cへの液体の供給を制御する液体補充弁18Cとを備えている。第3圧力式流量制御装置20Cは、第3コントロール弁14Cと、第3絞り部24Cと、これらの間に配置された上流圧力センサ(第3圧力センサ)26Cとによって構成されている。制御回路30は、第1~第3気化供給装置10A、10B、10Cに接続されている。
図7に示すように、本実施形態のガス供給システム200では、各コントロール弁14A、14B、14Cを、時間をずらせて主流量で順次的に所定期間だけガス供給を行うように動作制御する。図示する例では、まず、第1コントロール弁14Aを介して主流量(ここでは80%流量)でガスを流す期間A1が設けられ、次に、第2コントロール弁14Bを介して主流量でガスを流す期間B1が設けられ、次に、第3コントロール弁14Cを介して主流量でガスを流す期間C1が設けられる。所定のコントロール弁を介して主流量でガスを流している期間、他のコントロール弁を介しては、副流量(ここでは10%流量)でガスが流されている。
その後、第3コントロール弁14Cを主流量から副流量に切り替えるタイミングで、再び第1コントロール弁14Aを主流量に設定する期間A2が設けられ、順次、再び第2コントロール弁14Bを主流量に設定する期間B2および第3コントロール弁14Cを主流量に設定する期間C2が設けられる。このようにして、第1~第3気化供給装置10A、10B、10Cから、順次的に繰り返し主供給路を切り替えてガスを供給することで、プロセスチャンバ4には、制御された流量でのガス供給を連続的に行うことが可能である。
また、図7に示すように、本実施形態では、各コントロール弁14を開くときにランプ制御が採用されており、時間とともにコントロール弁の目標開度が増加する制御が行われる。また、このランプ制御によるコントロール弁14の開動作は、他のコントロール弁の立ち下げ前に重複して実行され、主供給路の切り替えのタイミングで重複期間OLが設けられている。重複期間OLにおいては、2つのコントロール弁を介して主流量でガスが流れ得る状態となる。
このように、コントロール弁14の開閉動作には、わずかな重複期間が設けられていてもよい。わずかな重複期間を設けることによっても、下流圧力P2の変動抑制効果が見込めることが本発明者によって確認されている。したがって、より安定的にガス供給を行える可能性がある。
コントロール弁14を開き始める期間、すなわち、流量立ち上げ時のバルブの開度制御は、上記のランプ制御によるものに限られず、二次関数的または一次遅れで目標値が増加する制御など、種々の制御を採用し得る。また、流量立ち上げ時と同様に、流量立ち下げ時においても、漸次的に目標開度が減少するような種々の制御を採用することもできる。
以上、本発明の実施形態について説明したが種々の改変が可能である。例えば、気化部12の内部の液体原料の補充を行うために、供給圧力センサ16を用いて供給圧力P0を監視し、回復期間後の供給圧力P0が所定閾値を下回ったときに、液体補充弁18を所定期間だけ開くようにしてもよい。また、気化部12に設けられた液面計の値や供給されたガス量に基づいて液体原料を補充してもよい。
また、上記には、並列接続された2つまたは3つの気化供給装置を用いてガス供給システムを構成する例を説明したが、4つ以上の気化供給装置を用いてガス供給システムを構成してもよいことはもちろんである。
本発明の実施形態によるガス供給システムおよびガス供給方法は、例えば、半導体製造プロセスに用いられるガスを気化により生成し、これをプロセスチャンバに連続的に供給するために好適に利用される。
2 液体原料ソース
4 プロセスチャンバ
6 真空ポンプ
8 共通流路
10 気化供給装置
10A 第1気化供給装置
10B 第2気化供給装置
12 気化部
12A 第1気化部
12B 第2気化部
14 コントロール弁
14A 第1コントロール弁
14B 第2コントロール弁
16 供給圧力センサ
16A 第1供給圧力センサ
16B 第2供給圧力センサ
18 液体補充弁
18A 第1液体補充弁
18B 第2液体補充弁
20 圧力式流量制御装置
20A 第1圧力式流量制御装置
20B 第2圧力式流量制御装置
24 絞り部
24A 第1絞り部
24B 第2絞り部
26 圧力センサ
26A 第1圧力センサ
26B 第2圧力センサ
30 制御回路
100 ガス供給システム

Claims (10)

  1. 原料が貯留されヒータを有する第1気化部と、前記第1気化部の下流側流路に設けられた第1コントロール弁と、前記第1コントロール弁の下流側流路に設けられた第1絞り部と、前記第1コントロール弁と前記第1絞り部との間のガス圧力を測定する第1圧力センサとを備え、流量制御されたガスを供給する第1気化供給装置と、
    原料が貯留されヒータを有する第2気化部と、前記第2気化部の下流側流路に設けられた第2コントロール弁と、前記第2コントロール弁の下流側流路に設けられた第2絞り部と、前記第2コントロール弁と前記第2絞り部との間のガス圧力を測定する第2圧力センサとを備え、流量制御されたガスを供給する第2気化供給装置と、
    前記第1気化供給装置および前記第2気化供給装置に接続された制御機器と、
    前記第1気化供給装置の下流側流路と前記第2気化供給装置の下流側流路と夫々連通する共通の流路と
    を備えたガス供給システムであって、
    前記第1気化供給装置は、第1流量と、前記第1流量よりも小さいゼロを含む第2流量とに制御されたガスを前記共通の流路に交互に供給し、また、前記第2気化供給装置は、第3流量と、前記第3流量よりも小さいゼロを含む第4流量とに制御されたガスを前記共通の流路に交互に供給し、前記共通の流路に一定の制御流量でガスを流すように構成されている、ガス供給システム。
  2. 前記第2流量および前記第4流量がゼロ以外の流量であり、前記第1コントロール弁と前記第2コントロール弁とが完全に閉じないように開状態に維持される、請求項1に記載のガス供給システム。
  3. 前記第1気化供給装置が前記第1流量で前記共通の流路にガスを供給する期間において、前記第2気化供給装置が前記第4流量で前記共通の流路にガスを供給し、前記第2気化供給装置が前記第3流量で前記共通の流路にガスを供給する期間において、前記第1気化供給装置が前記第2流量で前記共通の流路にガスを供給するように構成されている、請求項1又は2に記載のガス供給システム。
  4. 前記第1流量と前記第4流量との合計流量が、前記第2流量と前記第3流量との合計流量に同一である、請求項1から3のいずれかに記載のガス供給システム。
  5. 前記第1流量と前記第3流量とが同じ流量であり、前記第2流量と前記第4流量とが同じ流量であり、前記第1気化供給装置が前記第1流量で前記共通の流路にガスを供給する期間と、前記第2気化供給装置が前記第3流量で前記共通の流路にガスを供給する期間とが交互に複数回繰り返される、請求項4に記載のガス供給システム。
  6. 前記第1気化供給装置が前記第1流量で前記共通の流路にガスを供給する期間と前記第2気化供給装置が前記第3流量で前記共通の流路にガスを供給する期間との重複期間が設けられている、請求項3に記載のガス供給システム。
  7. 前記第1気化部と前記第2気化部が同一の形状かつ同一の容積を有し、前記第1気化供給装置が前記第1流量で前記共通の流路にガスを供給する期間の長さと、前記第2気化供給装置が前記第3流量で前記共通の流路にガスを供給する期間の長さとが同じである、請求項5に記載のガス供給システム。
  8. 前記第1気化供給装置は、前記第1コントロール弁の上流側のガス圧力を測定する第1供給圧力センサを備え、前記第2気化供給装置は、前記第2コントロール弁の上流側のガス圧力を測定する第2供給圧力センサを備え、
    前記第1供給圧力センサの出力が所定値以上のときのみ前記第1コントロール弁を介して前記第1流量でガスを流し、前記第2供給圧力センサの出力が所定値以上のときのみ前記第2コントロール弁を介して前記第3流量でガスを流すように構成されている、請求項1から7のいずれかに記載のガス供給システム。
  9. 原料が貯留されヒータを有する第3気化部と、前記第3気化部の下流側流路に設けられた第3コントロール弁と、前記第3コントロール弁の下流側流路に設けられた第3絞り部と、前記第3コントロール弁と前記第3絞り部との間のガス圧力を測定する第3圧力センサとを備え、流量制御されたガスを供給する第3気化供給装置をさらに備え、前記第3気化供給装置は前記制御機器に接続されるとともにその下流側流路が前記共通の流路に連通しており、
    前記第3気化供給装置は、第5流量と、前記第5流量よりも小さいゼロを含む第6流量とに制御されたガスを前記共通の流路に交互に供給し、前記共通の流路に一定の制御流量でガスを流すように構成されている、請求項1から8のいずれかに記載のガス供給システム。
  10. 原料が貯留されヒータを有する第1気化部と、前記第1気化部の下流側流路に設けられた第1コントロール弁と、前記第1コントロール弁の下流側流路に設けられた第1絞り部と、前記第1コントロール弁と前記第1絞り部との間のガス圧力を測定する第1圧力センサとを備える第1気化供給装置と、
    原料が貯留されヒータを有する第2気化部と、前記第2気化部の下流側流路に設けられた第2コントロール弁と、前記第2コントロール弁の下流側流路に設けられた第2絞り部と、前記第2コントロール弁と前記第2絞り部との間のガス圧力を測定する第2圧力センサとを備える第2気化供給装置と、
    前記第1気化供給装置および前記第2気化供給装置に接続された制御機器と、
    前記第1気化供給装置の下流側流路と前記第2気化供給装置の下流側流路が夫々連通する共通の流路と
    を備えたガス供給システムにおいて実行される前記共通の流路に一定の制御流量でガスを流すためのガス供給方法であって、
    前記第1気化供給装置から前記共通の流路にガスを第1流量で流しながら、前記第2気化供給装置から前記共通の流路に前記第1流量よりも小さい第4流量で流すステップ(a)と、
    前記ステップ(a)の後、前記第1気化供給装置から前記共通の流路に前記第1流量よりも小さく前記第4流量に対応する第2流量で流しながら、前記第2気化供給装置から前記共通の流路に前記第1流量に対応する第3流量で流すステップ(b)と
    を含み、前記ステップ(a)と前記ステップ(b)とが複数回繰り返し実行される、ガス供給方法。
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