JP2022168468A - 車体前部構造 - Google Patents

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    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D21/00Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted
    • B62D21/15Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted having impact absorbing means, e.g. a frame designed to permanently or temporarily change shape or dimension upon impact with another body
    • B62D21/157Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted having impact absorbing means, e.g. a frame designed to permanently or temporarily change shape or dimension upon impact with another body for side impacts

Abstract

【課題】自車のフロントサイドフレームの前端と高さが異なる相手車両とのすれ違いを抑制できると共に、フロントサイドフレームの前端部外側のSOT衝突による衝突エネルギーを吸収すること。【解決手段】車体前部構造10は、前後方向に延設された中空形状のフロントサイドフレーム11と、フレーム11の内部に配置されたL字断面形状の第一補強板21a,21b,21cと、フレーム11の内部で第一補強板21a~21cの前方側に配置された第二補強板22と、を備える。フレーム11は、前後方向に延設された稜線を備え、第一補強板21a~21cは、L字断面形状の稜線をフレーム11の稜線に重ね合わせるように配置されている。第二補強板22は、後端側よりも前端側が車幅方向外側にオフセットしているとともに、後端側が第一補強板21a~21cの前端側と前後方向に整列している構成とした。【選択図】図1

Description

本発明は、車体両側のフロントサイドフレームで衝突エネルギーを吸収する車体前部構造に関する。
フロントサイドフレーム(サイドフレームともいう)で衝突エネルギーを吸収する車体前部構造として、例えば特許文献1に記載のものがある。この車体前部構造は、サイドフレームの前端から所定長さ離間した位置より後方側の側面に、コ字断面のスチフナを重ねて接合することによりサイドフレームを補強した構造となっている。この構造によって、サイドフレーム本体の軸心から外側に外れた位置に衝突する、いわゆる微小ラップ衝突でも、サイドフレーム本体をスチフナと共に変形させて衝撃エネルギーを吸収可能となっている。
特許4783761号公報
上記特許文献1の構造では、サイドフレームの前端から所定長さ離間したスチフナ前端までのサイドフレーム前方部分は、スチフナが無いサイドフレーム板のみの構造となっている。このため、サイドフレーム前方部分に微小ラップ衝突があった場合、この衝突エネルギーによってサイドフレーム前方部分が車幅方向に大きく変形する場合がある。フレーム前方部分が大きく変形すると、スチフナ接合部分の変形が少なくなって衝突エネルギーを十分に吸収できなくなってしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、微小ラップ衝突時にフロントサイドフレームの前方部分を大きく変形させること無く衝突エネルギーを吸収できる車体前部構造を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明の車体前部構造は、前後方向に延設された中空形状のフロントサイドフレームと、前記フロントサイドフレームの内部に配置されたL字断面形状の第一補強板と、前記フロントサイドフレームの内部で前記第一補強板の前方側に配置された第二補強板と、を備え、前記フロントサイドフレームは、前後方向に延設された稜線を備え、前記第一補強板は、L字断面形状の稜線を前記フロントサイドフレームの稜線に重ね合わせるように配置され、前記第二補強板は、後端側よりも前端側が車幅方向外側にオフセットしているとともに、前記後端側が前記第一補強板の前端側と前後方向に整列していることを特徴とする。
本発明では、微小ラップ衝突時にフロントサイドフレームの前方部分を大きく変形させること無く衝突エネルギーを吸収できる車体前部構造を得ることができる。
本発明の実施形態に係る自動車の車体前部構造としてのフロントサイドフレームの車幅方向外側の側面図である。 フロントサイドフレームのコ字断面内に配置されたL字断面の複数の第一補強板を示す斜視図である。 フロントサイドフレームのコ字断面内に配置されたL字断面の複数の第一補強板及び第一及び第二バルクヘッドを示す斜視図である。 図3のIV-IV断面図である。 本実施形態の自動車の車体前部構造の側面図である。 図5に示す矢印IVで指し示す車体斜め前方側から車体前側を矢視した構造を示す斜視図である。 図6に示す連結プレートを外した際の構造を示す斜視図である。 図5のIV-IV断面図である。 図5のV-V断面を上から見た断面図である。 フロントサイドフレームの3点の折れ点を示す平面図である。 バンパビームエクステンションを示す斜視図である。 フロントサイドフレームの上方向への折れ曲がりの状態を示す側面図である。 フロントサイドフレームに結合されたバルクヘッドを示す斜視図である。 図13のXIV-XIV断面図である。
<実施形態の構成>
本発明の実施形態について、図1~図14を参照して詳細に説明する。説明において、同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、各図中において、矢印で示す「前後」は自動車(図示せず)の前後方向、「左右」は自動車の幅方向、「上下」は鉛直上下方向をそれぞれ示している。
図1は本実施形態の自動車の車体前部構造としてのフロントサイドフレーム11(フレーム11)の車幅方向外側の側面図である。図2はフレーム11のコ字断面内に配置されたL字断面の複数の第一補強板21a,21b,21cを示す斜視図である。図3はフレーム11のコ字断面内に配置されたL字断面の複数の第一補強板21a,21b,21c及び第一バルクヘッド25a及び第二バルクヘッド25bを示す側面図である。図4は図3のIV-IV断面図である。
図1に示すように、車体前部構造10は、車体両側に直線状に延設されたフレーム11の車幅方向外側(単に、外側ともいう)に開口するコ字断面内に、車体後方側から前端まで順に、第1補強板21と、第2補強板22(図7参照)とが結合されている。第1補強板21はフレーム11の車体後方側を補強するスチフナであり、第2補強板22はフレーム11の車体前方側を補強するものである。
車体前方側の第二補強板22は、後端側22bから前端側に向かうに従って外側に湾曲状に曲がる(オフセットする)(図9参照)断面視でコ字状を呈している。
第1補強板21は、複数の第一補強板21a,21b,21cで構成されている。第一補強板21aは、フレーム11のコ字断面内の下方側に結合され、第1補強板21aの前端と第2補強板22の後端とが当接して整列する状態に結合されている。第1補強板21b,21cは、フレーム11のコ字断面内の上側に結合されている。
下側の第一補強板21aは、図2に示すようにL字断面形状を成し、図4の断面図に示すように、フレーム11のコ字断面内下方側の縦面と横面とが付き合う角による稜線11j1に、第一補強板21aのL字断面下方側の角による稜線を合わせて結合されている。
上側の第一補強板21b,21cは、図3に示すようにL字断面形状を成し、図4に第一補強板21bを代表して示すように、フレーム11のコ字断面内上方側の角による稜線11j2に、第一補強板21bのL字断面上方側の角による稜線11j2を合わせて結合されている。
図1乃至図4に示すように、フレーム11の中空部には、当該中空部を前後に仕切る壁状の第一バルクヘッド25a及び第二バルクヘッド25bが設置されている。第一バルクヘッド25a及び第二バルクヘッド25bは、上下左右にフランジを有しており、当該フランジがフレーム11の上下面及び左右面に結合されている。また、第一バルクヘッド25aは、上側の第一補強板21bの後端部と下側の第一補強板21aの中間部とに跨って設置されている。第二バルクヘッド25bは、上側の第一補強板21cの中間部部と下側の第一補強板21aの後端部とに跨って設置されている。図4に示すように、フレーム11の開口は、後述のバックプレート15で閉塞されている。
次に、図5はフレーム11の車幅方向内側の側面図である。図6は図5に示す矢印VIで指し示す車体斜め前方側から車体前側を矢視した構造を示す斜視図である。図7は図6に示す連結プレート16を外した際の構造を示す斜視図である。図8は図5のVIII-VIII断面図である。図9は図5のIX-IX断面を上から見た断面図である。
図5に示すように、車体前部構造10は、両側のフレーム11の外側に延設されたアッパメンバ12を備える。アッパメンバ12は、図示せぬタイヤの上方から車体前方部分に掛けてアーチ状に湾曲し、図7に示すように、アッパメンバ12の車体における前端側が、フレーム11の前端側と隣り合わせで配設されている。
図5に示すフレーム11は、後方側の断面形状がいわゆるハット形を呈している。具体的には、フレーム11の後方側は、概略コ字断面形状(図8参照)となったコ字断面部11cと、コ字断面部11cの開口側端部から上下に延びるフランジ11a,11bと、を有している。一方、フレーム11の前方側は、図7に示すように、コ字断面部11cから連続しつつ車幅方向及び上下方向に拡がるコ字断面拡大部11eとなっている。コ字断面部11c及びコ字断面拡大部11eは、特許請求の範囲における「フレーム本体」に相当する。
コ字断面拡大部11eは、コ字断面部11cのようなフランジ11a,11bが無く、上壁11e1と、車幅方向内側(単に、内側ともいう)の内側壁11e2と、内側壁11e2から外側に下方傾斜する傾斜壁11e3と、コ字断面拡大部11e及びコ字断面部11cの双方の外側の開口を閉塞するバックプレート15(図11参照)による外側壁11e4とを備える。なお、コ字断面拡大部11e及びコ字断面部11cの双方は、請求項記載のフレーム本体を構成する。
フレーム11は、バックプレート15による開口の閉塞により、車体前後方向(前後方向ともいう)に延在する中空フレーム形状の中空部となっている。更に、フレーム11のコ字断面拡大部11eの前端とアッパメンバ12の前端とが、図6に示すように、連結プレート16で連結されている。
また、図7に示す中空フレーム形状となったコ字断面拡大部11eの内部には、この内部を車幅方向の左右に分割するように車体前後方向に沿って鉛直状に立設して延在する第二補強板22が固定されている。
第二補強板22は、フレーム11内を外側壁11e4に離間しながら外側壁11e4に沿って後方側へ延在し、図1に示すように、その延在した後端部22bがコ字断面内に結合されている。その後端部22bは、この端が、破線で示すフレーム11の折れ点11nに位置する状態に結合され、第一補強板21の前端に当接している。
この第二補強板22は、図9に示すように、コ字断面部11cの内側壁からコ字断面拡大部11eの前端に向けて車幅方向外側に傾斜し、バックプレート15との間に中空部に連続する閉断面11kを形成する。
第二補強板22の下端部22aは、図7に示すように、フレーム11の外側壁11e4の下端部と結合されている。この結合により、フレーム11の車体前方側のコ字断面拡大部11eが上下に延びる大きな断面形状となっている。
コ字断面拡大部11eは、図5に示すように、フレーム11の車体後方側から前端に向かって上下方向に徐々に開くラッパ形状を成している。より詳細には、フレーム11の上面は、ほぼ一定の高さで前後に延びており、フレーム11の下面は、前端に向かうほど下がるように傾斜している。この上下に開くラッパ形状に沿って、図7に示すように、フレーム11内に第2補強板22が配設されている。この構成によって、相手車両とのすれ違い衝突時に、この荷重入力(矢印Y1)が第2補強板22で補強されたラッパ形状をスムーズに伝わって、フレーム11の後方側のコ字断面部11cへ伝達される。
更に、コ字断面拡大部11eは、図9に示すように、フレーム11の車体後方側から前端に向かって外側に徐々に開くラッパ形状を成している。より詳細には、フレーム11の車幅内側の面は、前後方向にまっすぐ延びており、フレーム11の車幅外側の面は、前端に向かうほど車幅外側に位置するように傾斜している。この外側に開くラッパ形状に沿って、フレーム11内に第2補強板22が配設されている。この構成によって、相手車両とのアッパメンバ12への微小ラップ衝突時に、衝突による斜め方向の荷重入力が第2補強板22で補強されたラッパ形状をスムーズに伝わって、フレーム11の後方側の折れ点11g,11h,11i(図10)に向けて集中的に伝達される。
図10のフレーム11を上から見た平面図に示すように、フレーム11のコ字断面部11cは、車体前後方向に少なくとも3点の折れ点11g,11h,11iを有する。折れ点11g,11h,11iは、前方からこの順番に配置されている。折れ点11b,11iは、フレーム11の車幅外側面に設けられ、折れ点11hは、フレーム11の車幅内側面に設けられている。各折れ点11g,11h,11iは、く字状の谷部分であり、矢印Y2で示す方向の微小ラップ衝突荷重が、フレーム11内に結合された第2補強板22(図1)から第1補強板21a,21b,21c(図1)に伝達され、車幅方向にジグザグに折れ曲がるようになっている。
第一補強板21a,21b,21c(の少なくとも1つ)は、図4に示すフレーム11の少なくとも1つの稜線11j1又は稜線11j2に沿って配置されている。この配置された第一補強板21a,21b,21cの車両前後方向に延在する途中には、第一補強板21a,21b,21cとフレーム11のコ字断面との双方に架かって第一バルクヘッド25a及び第二バルクヘッド25bによるバルクヘッド25が結合されている。これらのバルクヘッド25a,25bの近傍には、フレーム11に脆弱部としての上記折れ点11h,11iが形成されている。脆弱部は、折れ点としての屈曲形状以外に、ビードや穴等であってもよい。
このように、フレーム11を補強するバルクヘッド25の近傍に脆弱部を形成することにより、衝突時の力が、バルクヘッド25による補強部分近傍の脆弱部に集中するので、フレーム11を第一補強板21a,21b,21cと共に確実に折ることができる。
この折れ曲がりは、図10に破線11Zで示すようにフレーム11が第一補強板21a,21b,21cと共にジグザグ形状に折れ曲がる。更に説明すると、衝突時に、コ字断面部11cの折れ点11gが第一補強板21a,21bと共に、矢印Ygで示す車幅方向の車体内側位置に折れ曲がる。更に、折れ点11hが第一補強板21a,21b,21cと共に、矢印Yhで示す車幅方向の車体外側位置に折れ曲がることで、フレーム11Zのようにジグザグ形状に折れ曲がる。
上述の他に、第一補強板21a,21b,21cは、図14に示すフレーム11の少なくとも2つの稜線11j1,11j2に沿って配置されるようにしてもよい。この配置された第一補強板21a,21b,21cの車両前後方向に延在する途中には、第一補強板21a,21b,21cとフレーム11のコ字断面との双方に架かって第一バルクヘッド25a及び第二バルクヘッド25bによるバルクヘッド25が結合されている。これらのバルクヘッド25a,25bの近傍には、フレーム11に脆弱部としての上記折れ点11h,11iが形成されている。
この構成では、微小ラップ衝突時に、第一補強板21a,21b,21cもフレーム11の2つの稜線11j1,11j2と共に折れるので、衝突エネルギー吸収量を増大できる。
図3に示すように、バルクヘッド25は、少なくともエンジンマウント締結部としての第一バルクヘッド25aと、サブフレーム締結部としての第二バルクヘッド25bである。
第一バルクヘッド25aは、内部に円柱状の空洞を有して上部が開口し、車幅方向外側に膨出した膨出部25a1を備え、膨出部25a1の開口から空洞にナット26が差し込まれて嵌合固定されている。ナット26は、内部にネジ穴が形成された円筒形状の上に円環部が固定された形状を成し、円環部が膨出部25a1の上に露出して固定されている。このナット26の円環部からエンジンマウントのボルトが螺合されて締結されるようになっている。
第二バルクヘッド25bは、内部に円柱状の空洞を有して下部が開口し、外側に膨出した膨出部25b1を備え、膨出部25b1の開口から空洞にナット27が差し込まれて嵌合固定されている。ナット26は、膨出部25b1の下に円環形状部が露出して固定されている。このナット27の円環部からサブフレームのボルトが螺合されて締結されるようになっている。
図11は車体左側のフレーム11の部分を右前方側から見た斜視図である。フレーム11の前端とアッパメンバ12の前端とを連結する連結プレート16の前面に、外観箱型を車幅方向に切断して示したバンパビームエクステンション(エクステンションともいう)13が固定されている。エクステンション13は、連結プレート16の前面に固定された連結プレート16と同形状の角型のプレート13aの前に、上下方向に延びる仕切壁13bで断面眼鏡形状に仕切られた箱型部13cが固定されて成る。
仕切壁13bは、図9に示すように、第二補強板22の上下方向に延びる前端と対向する位置に配置されている。この両者の対向状態によって、車体前方からの相手車両等の衝突荷重が、エクステンション13の仕切壁13bから第二補強板22へ伝達される。
図2に示す第一補強板21a,21b,21cは、車体重量、即ち軽い車体又は重い車体に応じて材質を次のように変更することが好ましい。
即ち、軽い車体では、L字断面形状の第一補強板21a,21b,21cを、板厚が1.0~2.0mmで、材質を普通鋼板の270MPa級の引張強度とするのが好ましい。
重い車体では、L字断面形状の第一補強板21a,21b,21cを、板厚が1.0~2.0mmで、材質をハイテン鋼板の440~980MPa級の引張強度とするのが好ましい。
第一補強板21a,21b,21cは、図3に示すように、下側の第一補強板21aの前端が、上側の第一補強板21bの前端よりも所定長さL1前方に突き出ている。
図12に示すように、フレーム11は、フロアパネル31の下方から上方傾斜するリヤエンド部材18の前端側に接合されている。なお、リヤエンド部材18は、フロアパネル31の下方から、ハンドル34が突き出るインストルメントパネル33の前側に立ち上がって配置されたダッシュロア32の下面に沿って配置されている。つまり、フレーム11は、フロアパネル31より上方で水平で前方に延在するように屈曲する形状となっている。このため、微小ラップ衝突で符号11Aで示すように、フレーム11の先端が上向きに持ち上がる変形が生じる虞がある。
しかし、フレーム11の下側の第一補強板21aの前端が、上側の第一補強板21bの前端よりも所定長さ前方に突き出ている構成では、衝突時にフレーム11が符号11Aで示すように持ち上がる変形が抑制される。
第一補強板21a,21b,21cは、図4に示すように、上側の第一補強板21b,21cの後端と、下側の第一補強板21aの後端とが、車体前後方向の同一位置で且つ第3の折れ点11i(図10参照)に配置されている。この構成によって、折れ点11g,11h,11iの内の最後方の折れ点11iが、第一補強板21a,21b,21cの有る個所と無い箇所との剛性差により折れ易くなる。なお、上側の第一補強板21bは、請求項記載の上側第一補強板を構成する。下側の第一補強板21aは、請求項記載の下側第一補強板を構成する。
図13に示すように、膨出部25a1にナット26を保持する第一バルクヘッド25aの周縁部25a2は、フレーム11のコ字断面内に配設された上下の第一補強板21a,21bに重ねられて接合されている。更に、第一バルクヘッド25aは、フレーム11の上側のフランジ11aに重なる状態に所定幅で延在する上延在部25a3と、フレーム11の下側のフランジ11bに重なる状態に所定幅で延在する下延在部25a4とを備える。
図13のXIV-XIV断面図である図14に示すように、第一バルクヘッド25aの上延在部25a3及び下延在部25a4は、フレーム11の上下のフランジ11a,11bとバックプレート15との間に挟持されて接合されている。
図12に示すように、フレーム11の後端は、ダッシュロア32の傾斜面からフロアパネル31の下面に亘って延在するリヤエンド部材18の前端側に接合されている。このように構成すれば、異なる複数の車種に対して、フレーム11を水平な直線部分だけ作成すれば済むので、金型が安価となる。
<実施形態の効果>
次に、上述した本実施形態の車体前部構造の特徴構成及びその効果について説明する。車体前部構造10は、車幅方向内側に車体前後方向に延設されたフロントサイドフレーム11を有する。
(1)車体前部構造10は、前後方向に延設された中空形状のフロントサイドフレーム11と、フレーム11の内部に配置されたL字断面形状の第一補強板21a,21b,21cと、フレーム11の内部で第一補強板21a~21cの前方側に配置された第二補強板22と、を備える。フレーム11は、前後方向に延設された稜線を備え、第一補強板21a~21cは、L字断面形状の稜線をフレーム11の稜線に重ね合わせるように配置されている。第二補強板22は、後端側よりも前端側が車幅方向外側にオフセットしているとともに、後端側が第一補強板21a~21cの前端側と前後方向に整列している構成とした。
この構成によれば、フレーム11の前方側に微小ラップ衝突があった場合、フレーム11の前方側には第二補強板22が配設されているので、フレーム11の前方部分が大きく変形すること無く、第二補強板22から、第二補強板22に整列した第一補強板21a,21b,21cに微小ラップ衝突荷重を伝達できる。この伝達によって、フレーム11が第一補強板21a,21b,21cと共に変形して衝突エネルギーを吸収できる。つまり、微小ラップ衝突時にフレーム11の前方部分を大きく変形させること無く衝突エネルギーを吸収できる。
(2)
フレーム11は、車幅方向外側に開口するコ字断面形状のコ字断面部11c及びコ字断面拡大部11eの双方によるフレーム本体と、その開口を閉塞して車両前後方向に延びる中空部を形成するバックプレート15とを備える。第二補強板22は、後端がフレーム本体の内側壁に当接するとともに、後端から前端に向けて車幅方向外側に傾斜し、バックプレート15との間に閉断面11k(図9)を形成し、閉断面11kは中空部と連続する構成とした。
この構成によれば、微小ラップ衝突荷重がフレーム11の前部の閉断面11kから後部に伝達されるので、フレーム11の後部の変形を促進できる。
(3)フレーム11の前端には、筒状のバンパビームエクステンション13が設置され、第二補強板22の前端は、エクステンション13の中空部を車幅方向に仕切る仕切壁13bと車幅方向で重なる位置に配置されている構成とした。
この構成によれば、微小ラップ衝突荷重が、エクステンション13の仕切壁13bから第二補強板22へ効率良く伝達されるので、第二補強板22及び第一補強板21a,21b,21cの稜線の変形を促進できる。
(4)フレーム11には、第一補強板21a,21b,21cがフレーム11の少なくとも1つの稜線11j1又は稜線11j2に沿って配置され、第一補強板21a,21b,21cの途中に、第一補強板21とフレーム11の双方に架かってバルクヘッド25が結合され、結合されたバルクヘッド25の近傍に脆弱部(折れ点11h,11i)が形成されている構成とした。
この構成によれば、フレーム11を補強するバルクヘッド25の近傍に脆弱部を形成することにより、衝突時の力が、バルクヘッド25による補強部分近傍の脆弱部に集中する。このため、フレーム11を衝突で確実に折ることができると共に、第一補強板21a,21b,21cもフレーム11と共に稜線で折ることができるので、衝突エネルギーの吸収量を増大できる。
(5)バルクヘッド25は、少なくともエンジンマウント締結部としての第一バルクヘッド25a及び、サブフレーム締結部としての第二バルクヘッド25bであって、第一バルクヘッド25aは上面にネジ穴が開口したナット26を備え、第二バルクヘッド25bは下面にネジ穴が開口したナット27を備える構成とした。
この構成によれば、第一バルクヘッド25aのナット26にエンジンマウントのボルトを螺合して締結し、第二バルクヘッド25bのナット27にサブフレームのボルトを螺合して締結した状態で、フレーム11を脆弱部としての折れ点11g,11h,11iで折ることができる。従って、フレーム11の全長に亘って衝突エネルギーの吸収に寄与できる。
(6)フレーム11は、前後方向に延びる上下二つの稜線11j1,11j2を有し、第一補強板21a,21b,21cは、上側の稜線11j2に沿って配置されたL字断面形状の上側第一補強板21bと、下側の前記稜線11j1に沿って配置されたL字断面形状の下側第一補強板21aと、を有する。第一補強板21a,21b,21cの前後方向の中間位置に、フレーム11の中空部を前後に仕切るバルクヘッド25が設けられ、フレーム11は、バルクヘッド25の近傍に脆弱部(折れ点11h,11i)を有する構成とした。
この構成によれば、微小ラップ衝突時に、第一補強板21a,21b,21cがフレーム11の2つの稜線11j1,11j2で折れるので、衝撃エネルギーの吸収量を、より増大できる。
(7)下側第一補強板21aの前端は、上側第一補強板21bの前端よりも前方に配置されている構成とした。
この構成によれば、フレーム11の下側の第一補強板21aの前端が、上側の第一補強板21bの前端よりも所定長さ前方に突き出ているので、衝突時にフレーム11が符号11Aで示すように持ち上がる変形(図12の符号11A参照)を抑制し、フレーム11の3つの折れ点11g,11h,11iでの車幅方向へのジグザグの変形を促進できる。
(8)脆弱部は、フレーム11に前後方向に互いに離間して複数形成された折れ点11g,11h,11iであり、上側第一補強板21bの後端と下側第一補強板21aの後端とが、車体前後方向の同一位置に配置され、且つ複数の折れ点の内、最後方の折れ点と同位置に配置されている構成とした。
この構成によれば、折れ点11g,11h,11iの内の最後方の折れ点11iが、第一補強板21a,21b,21cの有る個所と無い箇所との剛性差により折れ易くなるので、3つの折れ点11g,11h,11iでの折れ曲がりを促進できる。
(9)フレーム11は、コ字断面の上下の縁から上側と下側に延在するフランジ11a,11bを備える。バルクヘッド25(第一バルクヘッド25a及び第二バルクヘッド25b)としての一方を代表する第一バルクヘッド25aは、上側のフランジ11aに重なる状態に所定幅で延在する上延在部25a3と、下側のフランジ11bに重なる状態に所定幅で延在する下延在部25a4とを備える。バルクヘッド25は、車幅方向の中央の内部にナット26を保持し、第一バルクヘッド25aの周縁部25a2が、フレーム11のコ字断面内に上下に配設された第一補強板21a,21bに重ねられて接合されると共に、上延在部25a3及び下延在部25a4が、フレーム11の上側と下側のフランジ11a,11bと、フランジ11a,11bに接合されてコ字断面の開口を閉塞するバックプレート15との間に挟持されて接合されている構成とした。
この構成によれば、第一補強板21a,21bで補強されるフレーム11にバルクヘッド25を容易に組付け可能となり、フレーム11の任意の位置のバルクヘッド25にエンジンマウントやサブフレームをボルト固定できる。
以上、本実施形態に係る車体構造について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
10 車体前部構造
11 フロントサイドフレーム
11A 上方に折れ曲がったフロントサイドフレーム
11Z ジグザグ形状のフロントサイドフレーム
11a,11b フランジ
11c U字断面部
11e コ字断面拡大部
11e1 上壁
11e2 内側壁
11e3 傾斜壁
11e4 外側壁
11g,11h,11i,11n 折れ点
11j1,11j2 稜線
11k 閉断面
12 アッパメンバ
12a 前端部
13 バンパビームエクステンション
13a プレート
13b 箱型部
15 バックプレート
18 リヤエンド部材
21a,21b,21c 第一補強板
22 第二補強板
22a 第二補強板の下端部
22b 第二補強板の後端部
25 バルクヘッド
25a 第一バルクヘッド
25b 第二バルクヘッド
25a1,25b1 膨出部
25a2 周縁部
25a3 上延在部
25a4 下延在部

Claims (9)

  1. 前後方向に延設された中空形状のフロントサイドフレームと、
    前記フロントサイドフレームの内部に配置されたL字断面形状の第一補強板と、
    前記フロントサイドフレームの内部で前記第一補強板の前方側に配置された第二補強板と、を備え、
    前記フロントサイドフレームは、前後方向に延設された稜線を備え、
    前記第一補強板は、L字断面形状の稜線を前記フロントサイドフレームの稜線に重ね合わせるように配置され、
    前記第二補強板は、後端側よりも前端側が車幅方向外側にオフセットしているとともに、前記後端側が前記第一補強板の前端側と前後方向に整列している
    ことを特徴とする車体前部構造。
  2. 前記フロントサイドフレームは、車幅方向外側に開口するコ字断面形状のフレーム本体と、当該開口を閉塞して車両前後方向に延びる中空部を形成するバックプレートとを備え、
    前記第二補強板は、後端が前記フレーム本体の内側壁に当接するとともに、前記後端から前端に向けて車幅方向外側に傾斜し、前記バックプレートとの間に閉断面を形成し、当該閉断面は前記中空部と連続する
    ことを特徴とする請求項1に記載の車体前部構造。
  3. 前記フロントサイドフレームの前端には、筒状のバンパビームエクステンションが設置され、
    前記第二補強板の前端は、前記バンパビームエクステンションの中空部を車幅方向に仕切る仕切壁と車幅方向で重なる位置に配置されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の車体前部構造。
  4. 前記フロントサイドフレームには、前記第一補強板が当該フロントサイドフレームの少なくとも1つの稜線に沿って配置され、当該第一補強板の途中に当該第一補強板と当該フロントサイドフレームの双方に架かってバルクヘッドが結合され、前記バルクヘッドの近傍に脆弱部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の車体前部構造。
  5. 前記バルクヘッドは、少なくともエンジンマウント締結部としての第一バルクヘッド及び、サブフレーム締結部としての第二バルクヘッドであって、当該第一バルクヘッドは上面にネジ穴が開口したナットを備え、当該第二バルクヘッドは下面にネジ穴が開口したナットを備える
    ことを特徴とする請求項4に記載の車体前部構造。
  6. 前記フロントサイドフレームは、前後方向に延びる上下二つの稜線を有し、
    前記第一補強板は、上側の前記稜線に沿って配置されたL字断面形状の上側第一補強板と、下側の前記稜線に沿って配置されたL字断面形状の下側第一補強板と、を有し、
    前記第一補強板の前後方向の中間位置に、前記フロントサイドフレームの中空部を前後に仕切るバルクヘッドが設けられ、
    前記フロントサイドフレームは、前記バルクヘッドの近傍に脆弱部を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の車体前部構造。
  7. 前記下側第一補強板の前端は、前記上側第一補強板の前端よりも前方に配置されている
    ことを特徴とする請求項6に記載の車体前部構造。
  8. 前記脆弱部は、前記フロントサイドフレームに前後方向に互いに離間して複数形成された折れ点であり、
    前記上側第一補強板の後端と前記下側第一補強板の後端とが、車体前後方向の同一位置に配置され、且つ複数の折れ点の内、最後方の折れ点と同位置に配置されている
    ことを特徴とする請求項6に記載の車体前部構造。
  9. 前記フロントサイドフレームは、コ字断面の上下の縁から上側と下側に延在するフランジを備え、
    上側のフランジに重なる状態に所定幅で延在する上延在部と、下側のフランジに重なる状態に所定幅で延在する下延在部とを有するバルクヘッドを備え、
    前記バルクヘッドは、車幅方向の中央の内部にナットを保持し、前記バルクヘッドの周縁部が、前記フロントサイドフレームのコ字断面内に上下に配設された前記第一補強板に重ねられて接合されると共に、前記上延在部及び前記下延在部が、前記フロントサイドフレームの上側と下側のフランジと、当該フランジに接合されて前記コ字断面の開口を閉塞する前記バックプレートとの間に挟持されて接合されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の車体前部構造。
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