JP2022166921A - 車両用表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】駐車時に、車両の運転者が、車両と駐車枠線との位置関係を適切に把握すること。【解決手段】車両用表示装置10は、車両の側面側に取り付けられ、車両の側面側下方を撮影する左サイドカメラ11および右サイドカメラ12と、車両のAピラーの延伸方向に沿って、左サイドカメラ11および右サイドカメラ12が撮影した映像を表示させる左表示部15および右表示部16と、車両が駐車することを検出する駐車検出部24と、駐車検出部24によって車両が駐車することが検出された場合、左表示部15および右表示部16に、左サイドカメラ11および右サイドカメラ12が撮影した映像を表示させる表示制御部23と、を備え、左サイドカメラ11および右サイドカメラ12は、左サイドカメラ11および右サイドカメラ12の撮影範囲に存在する車両の側面に平行な物体がAピラーの延伸方向となるような向きに設定されている。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用表示装置に関する。
車両用表示装置として、車両の側方や後方をカメラで撮影し、車両の運転者が死角などを含む範囲を確認できるシステムが存在する(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。また、車両の進行方向や駐車範囲などを撮影した画像に重畳させて表示するシステムもある。また、車両の周囲を撮影する複数のカメラの映像を視点変換および合成し、車両を上方から見たような映像を表示するシステムもある。
特開2016-082329号公報 特開2017-178024号公報
特許文献1のようなデジタルサイドミラーは、光学式のサイドミラーを代替するものである。このため、車両の側後方の確認には適切であるが、奥行方向(画面縦方向)のサイズが小さく、車両と駐車枠線との平行度が適切に表現できない。直観的に車両と駐車枠線との平行度を確認することが困難である。
特許文献2のように車両のAピラーに車両の側方の映像を投射した場合であっても、直観的に車両と駐車枠線との平行度を確認することが困難である。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、駐車時に、車両の運転者が、車両と駐車枠線との位置関係を適切に把握することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る車両用表示装置は、車両の側面側に取り付けられ、前記車両の側面側下方を撮影するサイドカメラと、前記車両のAピラーの延伸方向に沿って、前記サイドカメラが撮影した映像を表示させる表示部と、前記車両が駐車することを検出する駐車検出部と、前記駐車検出部によって前記車両が駐車することが検出された場合、前記表示部に、前記サイドカメラが撮影した映像を表示させる表示制御部と、を備え、前記サイドカメラは、前記サイドカメラの撮影範囲に存在する前記車両の側面に平行な物体が前記Aピラーの延伸方向となるような向きに設定されている。
また、本発明の別の態様に係る車両用表示装置は、車両の側面側に取り付けられ、前記車両の側面側下方を撮影するサイドカメラと、前記車両のAピラーの延伸方向に沿って、前記サイドカメラが撮影した映像を表示させる表示部と、前記車両が駐車することを検出する駐車検出部と、前記駐車検出部によって前記車両が駐車することが検出された場合、前記表示部に、前記サイドカメラが撮影した映像を表示させる表示制御部と、を備え、前記表示制御部は、前記サイドカメラの撮影範囲に存在する前記車両の側面に平行な物体が前記Aピラーの延伸方向となるように、前記サイドカメラが撮影した映像を前記表示部に表示させる。
本発明によれば、駐車時に、車両の運転者が、車両と駐車枠線との位置関係を適切に把握することができるという効果を奏する。
図1は、第一実施形態に係る車両用表示装置の構成例を示すブロック図である。 図2は、右表示部に表示された右側面側下方の映像の一例を説明する図である。 図3は、第一実施形態に係る車両用表示装置における処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図4は、第二実施形態に係る車両用表示装置の構成例を示すブロック図である。 図5は、第三実施形態に係る車両用表示装置の構成例を示すブロック図である。 図6は、第四実施形態に係る車両用表示装置の構成例を示すブロック図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る車両用表示装置の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態により本発明が限定されるものではない。
[第一実施形態]
(車両用表示装置)
図1は、第一実施形態に係る車両用表示装置の構成例を示すブロック図である。車両用表示装置10は、車両の駐車時に駐車を支援する。車両用表示装置10は、車両に搭載されている。車両用表示装置10は、車両に載置されているものに加えて、可搬型で車両において利用可能な装置であってもよい。
図1を用いて、車両用表示装置10について説明する。車両用表示装置10は、左サイドカメラ11と、右サイドカメラ12と、左表示部15と、右表示部16と、表示制御装置20とを有する。
左サイドカメラ11は、車両の左側面側に取り付けられ、車両の左側面側下方を撮影する。左サイドカメラ11は、左表示部15による確認範囲を撮影する。左サイドカメラ11は、例えば左サイドミラーに取り付けられる。左サイドカメラ11の撮影画角は、水平方向の画角が例えば60~90°、上下方向の画角が例えば60~90°である。左サイドカメラ11は、左サイドカメラ11の撮影範囲に存在する車両の左側面および車両の左側面に平行な物体が左側のAピラーの延伸方向となるような向きで撮影されるように設定されている。言い換えると、左サイドカメラ11は、左サイドカメラ11の撮影範囲における車両の左側面と平行な方向が左側のAピラーの延伸方向と平行になるような向きに設定されている。本実施形態では、左サイドカメラ11は、撮影した映像を回転させずに、映像処理部22による切り出し処理のみで左表示部15に表示させる。言い換えると、左サイドカメラ11は、撮影した映像を回転することなく、撮影画角が車両の左側面下方が平行に撮影されるように設置されている。左サイドカメラ11は、撮影した映像を表示制御装置20の映像データ取得部21へ出力する。
車両の左側面に平行な物体は、例えば、車両の左側面側下方に位置する駐車枠線、柵および壁を含む駐車区画を区画する物体などの駐車時に目印となる物体、または、路面である。
Aピラーの延伸方向とは、例えば、Aピラーの長尺方向における中心線の延伸方向、または、Aピラーの端部の延伸方向である。
右サイドカメラ12は、車両の右側面側に取り付けられ、車両の右側面側下方を撮影する。右サイドカメラ12は、右表示部16による確認範囲を撮影する。右サイドカメラ12は、例えば右サイドミラーに取り付けられる。右サイドカメラ12の撮影画角は、水平方向の画角が例えば60~90°、上下方向の画角が例えば60~90°である。右サイドカメラ12は、右サイドカメラ12の撮影範囲に存在する車両の右側面および車両の右側面に平行な物体が右側のAピラーの延伸方向となるような向きで撮影されるように設定されている。言い換えると、右サイドカメラ12は、右サイドカメラ12の撮影範囲における車両の右側面と平行な方向が右側のAピラーの延伸方向と平行になるような向きに設定されている。本実施形態では、右サイドカメラ12は、撮影した映像を回転させずに、映像処理部22による切り出し処理のみで右表示部16に表示させる。言い換えると、右サイドカメラ12は、撮影した映像を回転することなく、撮影画角が車両の右側面下方が平行に撮影されるように設置されている。右サイドカメラ12は、撮影した映像を表示制御装置20の映像データ取得部21へ出力する。
車両の右側面に平行な物体は、例えば、車両の右側面側下方に位置する駐車枠線、柵および壁を含む駐車区画を区画する物体などの駐車時に目印となる物体、または、路面である。
左表示部15は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイなどを含むディスプレイである。左表示部15は、表示制御装置20の表示制御部23から出力された映像信号に基づき、車両の左側面側下方の映像を表示する。左表示部15は、運転者から視認容易な位置に配置されている。左表示部15は、車両のAピラーの延伸方向に沿って設置され、左サイドカメラ11が撮影した映像を表示させる。本実施形態では、左表示部15は、左側のAピラーに取り付けられている。本実施形態では、左表示部15は、Aピラーの延伸方向に沿った形状の表示画面を有する。
左表示部15に表示される範囲は、車両の左側面側下方の一部と、車両の左側面側下方から例えば50cm程度まで左方の範囲である。
右表示部16は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイなどを含むディスプレイである。右表示部16は、表示制御装置20の表示制御部23から出力された映像信号に基づき、車両の右側面側下方の映像を表示する。右表示部16は、運転者から視認容易な位置に配置されている。右表示部16は、車両のAピラーの延伸方向に沿って設置され、右サイドカメラ12が撮影した映像を表示させる。本実施形態では、右表示部16は、右側のAピラーに取り付けられている。本実施形態では、右表示部16は、Aピラーの延伸方向に沿った形状の表示画面を有する。
右表示部16に表示される範囲は、車両の右側面側下方の一部と、車両の右側面側下方から例えば50cm程度まで右方の範囲である。
図2は、右表示部16に表示された右側面側下方の映像の一例を説明する図である。図2においては、右側面側下方が撮影された映像100には、右側面側下方の車体101と、右側の駐車枠線102とが表示される。図2に示す例では、右表示部16に表示されている映像100は、右側面側下方の車体101と、右側の駐車枠線102とが平行な状態である。車体101が駐車枠線102に対して平行ではない場合、車体101に対して駐車枠線102が傾いた状態の映像100が表示される。また、車体101と駐車枠線102との間隔が適切ではない場合、右表示部16には、駐車枠線102が表示されない。車体101と駐車枠線102との間隔が適切ではない場合とは、車体101の下方に駐車枠線102がある場合や、車体101から例えば50cm以上離間した位置に駐車枠線102がある場合などである。図2は、右表示部16の表示例について説明したが、左表示部15についても同様である。
表示制御装置20は、車両の駐車時に車両の左側面側下方の映像および右側面側下方の映像を表示する。表示制御装置20は、例えば、CPU(Central Processing Unit)や映像処理用プロセッサなどで構成された演算処理装置である。表示制御装置20は、図示しない記憶部に記憶されているプログラムをメモリにロードして、プログラムに含まれる命令を実行する。表示制御装置20は、映像データ取得部21と、映像処理部22と、表示制御部23と、駐車検出部24とを有する。表示制御装置20には図示しない内部メモリが含まれ、内部メモリは表示制御装置20におけるデータの一時記憶などに用いられる。表示制御装置20は、一または複数の装置で構成されていてもよい。
映像データ取得部21は、車両の左右側方側の下方を撮影した映像データを取得する。より詳しくは、映像データ取得部21は、左サイドカメラ11および右サイドカメラ12が出力した映像データを取得する。映像データ取得部21は、取得した映像データを映像処理部22に出力する。
映像処理部22は、駐車検出部24によって車両が駐車することが検出された場合、左サイドカメラ11および右サイドカメラ12で撮影した映像データから、左側面側下方の映像および右側面側下方の映像を生成する。映像処理部22は、撮影した映像データを、左表示部15および右表示部16に合わせて切り出し処理する。映像処理部22は、生成した左側面側下方の映像および右側面側下方の映像を表示制御部23に出力する。
表示制御部23は、映像処理部22で生成した左側面側下方の映像および右側面側下方の映像を、左表示部15および右表示部16に表示させる。表示制御部23は、駐車検出部24によって車両が駐車することが検出された場合、左表示部15および右表示部16に、左サイドカメラ11および右サイドカメラ12が撮影し、映像処理部22で生成された映像を表示させる。
図2の例においては、右表示部16に表示された右側面側下方の映像100には、車両の右側面側下方の車体101と、駐車枠線102とが表示されている。
駐車検出部24は、車両が駐車すること、言い換えると、車両が駐車操作中であることを検出する。より詳しくは、駐車検出部24は、車両の駐車開始から駐車終了までの間を車両が駐車操作中であるとして検出する。駐車検出部24は、車両が駐車動作を開始すること、および、車両が駐車動作を終えることを検出する。駐車検出部24は、車両のギア操作情報など、駐車開始トリガまたは駐車終了トリガとなる車両情報を、CAN(Controller Area Network)や車両の状態をセンシングする各種センサなどから取得する。駐車検出部24は、車両情報として、CANや各種センサなどから取得した駐車時に行われたステアリング操作の操作情報を取得する。駐車検出部24は、車両情報として、GPS(Global Positioning System)受信機を使用して取得した車両の現在位置を示す現在位置情報を取得する。
駐車開始は、駐車開始トリガが検出されたことで判定する。駐車開始トリガとは、例えば、シフトポジションが「リバース」とされたことをいう。または、駐車開始トリガとは、車両の進行方向が車両の後方となったことをいう。または、駐車開始トリガは、ユーザ操作など任意のトリガが適用されてもよい。
駐車開始トリガは、車両情報から車両が減速、停止、後退などが行われ、かつ、左サイドカメラ11または右サイドカメラ12が撮影した映像から駐車枠線を検出したこととしてもよい。
駐車開始トリガは、車両の現在位置が駐車場であることを含んでもよい。駐車開始トリガとは、例えば、車両の現在位置情報と地図情報に基づき、車両の現在位置が駐車場であり、シフトポジションが「リバース」とされたこととしてもよい。駐車開始トリガとは、車両の現在位置が駐車場であり、車両の進行方向が車両の後方となったこととしてもよい。
駐車終了は、駐車終了トリガが検出されたことで判定する。駐車終了トリガとは、例えば、シフトポジションが「リバース」から他のポジションとなったことをいう。また、駐車終了トリガの他の例としては、シフトポジションが「パーキング」となったことや、例えば5秒以上の時間、速度がゼロとなったこと、エンジン停止などである。または、駐車終了トリガは、ユーザ操作など任意のトリガが適用されてもよい。
駐車開始トリガが検出されてから駐車終了トリガが検出されるまでの間、車両は駐車操作中である。
(車両用表示装置における処理)
次に、図3を用いて、車両用表示装置10の表示制御装置20における処理の流れについて説明する。図3は、第一実施形態に係る車両用表示装置10における処理の流れの一例を示すフローチャートである。図3に示す処理は、車両が動作している期間は定期的に実行されてもよく、車両の現在位置が駐車場など駐車を行う可能性のある位置となった場合に、処理が開始されてもよい。
表示制御装置20は、駐車開始を判定する(ステップS101)。より詳しくは、表示制御装置20は、駐車検出部24の検出結果に基づいて、駐車開始トリガの有無を判定する。言い換えると、表示制御装置20は、駐車開始トリガの有無に基づいて、左側面側下方の映像および右側面側下方の映像の表示を開始するか否かを判定する。表示制御装置20は、駐車検出部24の検出結果に基づいて、駐車開始トリガがないと判定した場合(ステップS101でNo)、処理を終了する。表示制御装置20は、駐車検出部24の検出結果に基づいて、駐車開始トリガがあると判定した場合(ステップS101でYes)、ステップS102に進む。
駐車開始トリガがあると判定した場合(ステップS101でYes)、表示制御装置20は、撮影および表示を開始する(ステップS102)。より詳しくは、まず、表示制御装置20は、左サイドカメラ11および右サイドカメラ12による撮影を開始する。そして、表示制御装置20は、映像データ取得部21によって左サイドカメラ11および右サイドカメラ12が撮影した映像データを取得する。そして、表示制御装置20は、映像処理部22によって、左サイドカメラ11および右サイドカメラ12で撮影した映像データから、左側面側下方の映像および右側面側下方の映像を生成する。そして、表示制御装置20は、表示制御部23によって、映像処理部22で生成した左側面側下方の映像および右側面側下方の映像を、左表示部15および右表示部16に表示させる。表示制御装置20は、ステップS103へ進む。
表示制御装置20は、駐車終了を判定する(ステップS103)。より詳しくは、表示制御装置20は、駐車検出部24の検出結果に基づいて、駐車終了トリガの有無を判定する。言い換えると、表示制御装置20は、駐車終了トリガの有無に基づいて、左側面側下方の映像および右側面側下方の映像の表示を終了するか否かを判定する。表示制御装置20は、駐車終了トリガがあると判定した場合(ステップS103でYes)、ステップS104へ進む。表示制御装置20は、駐車終了トリガがないと判定した場合(ステップS103でNo)、ステップS103の処理を再度実行する。
駐車終了トリガがあると判定した場合(ステップS103でYes)、表示制御装置20は、撮影および表示を終了する(ステップS104)。より詳しくは、表示制御装置20は、左サイドカメラ11および右サイドカメラ12による撮影を終了する。表示制御装置20は、表示制御部23によって、左側面側下方の映像および右側面側下方の映像の、左表示部15および右表示部16への表示を終了する。
(効果)
上述したように、本実施形態は、車両が駐車操作をしている間、左側面側下方の映像および右側面側下方の映像を、車両のAピラーの延伸方向に沿って、左表示部15および右表示部16に表示する。本実施形態では、左サイドカメラ11および右サイドカメラ12は、撮影範囲に存在する車両の側面に平行な物体がAピラーの延伸方向となるような向きに設定されている。このように、本実施形態によれば、駐車時に、車両の運転者が、車両と駐車枠線との位置関係を適切に把握することができる。本実施形態によれば、駐車時に、車両の運転者が、直観的に車両の側面と駐車枠線との平行度を確認することができる。
本実施形態は、このような表示により、車両の運転者は、駐車時に車両が駐車枠線に対してどの程度傾いているのかを直観的に確認することができる。本実施形態は、Aピラーが車両後方に向けて傾いている車両に対して有用である。本実施形態によれば、運転者は、Aピラーに表示される左側面側下方の映像および右側面側下方の映像を、Aピラーの傾きによって、あたかもAピラーに備えられた光学ミラーで車両の側面下方を見ているように確認を行うことができる。
本実施形態によれば、駐車時は、運転者が左右方向や後方を目視確認するため、センターコンソールなどに表示される後方画像のみではなく、左右の目視確認を行いながら、車両の駐車枠線に対する位置関係を確認することができる。本実施形態は、左右のAピラーに左側面側下方の映像および右側面側下方の映像を表示することで、左右方向の目視確認を促すことができる。
本実施形態では、左サイドカメラ11および右サイドカメラ12で撮影した映像データを、回転処理などを行うことなく、Aピラーに表示させることができる。
[第二実施形態]
図4を参照しながら、本実施形態に係る車両用表示装置10Aについて説明する。図4は、第二実施形態に係る車両用表示装置10Aの構成例を示すブロック図である。車両用表示装置10Aは、基本的な構成は第一実施形態の車両用表示装置10と同様である。以下の説明においては、車両用表示装置10と同様の構成要素には、同一の符号または対応する符号を付し、その詳細な説明は省略する。車両用表示装置10Aは、前カメラ13A、後カメラ14A、左サイドカメラ11Aおよび右サイドカメラ12Aと、中央表示部17Aとを有する点と、映像データ取得部21Aと映像処理部22Aと表示制御部23Aとにおける処理とが第一実施形態と異なる。本実施形態では、車両用表示装置10Aは、車両を上方から俯瞰したように視点変換処理を行った俯瞰映像を表示する。
本実施形態では、左サイドカメラ11A、右サイドカメラ12A、前カメラ13Aおよび後カメラ14Aは、俯瞰映像用カメラである。俯瞰映像用カメラは、広角撮影可能なカメラであり、光軸が車両の前後左右の各側面に直交した方向を向いている。
左サイドカメラ11Aは、俯瞰映像用カメラである。左サイドカメラ11Aは、車両の左側方に配置され、車両の左側方を中心とした周辺を撮影する。左サイドカメラ11Aは、例えば、水平方向180°程度の撮影範囲を撮影する。撮影範囲は、俯瞰映像の表示範囲より車両の左側方に広い範囲を含む。左サイドカメラ11Aは、撮影した映像を表示制御装置20Aの映像データ取得部21Aへ出力する。
右サイドカメラ12Aは、俯瞰映像用カメラである。右サイドカメラ12Aは、車両の右側方に配置され、車両の右側方を中心とした周辺を撮影する。右サイドカメラ12Aは、例えば、水平方向180°程度の撮影範囲を撮影する。撮影範囲は、俯瞰映像の表示範囲より車両の右側方に広い範囲を含む。右サイドカメラ12Aは、撮影した映像を表示制御装置20Aの映像データ取得部21Aへ出力する。
前カメラ13Aは、俯瞰映像用カメラである。前カメラ13Aは、車両の前側に取り付けられ、車両の前方を中心とした周辺を撮影する。前カメラ13Aは、例えば、水平方向180°程度の撮影範囲を撮影する。撮影範囲は、俯瞰映像の表示範囲より車両の前方に広い範囲を含む。前カメラ13Aは、撮影した映像を表示制御装置20Aの映像データ取得部21Aへ出力する。
後カメラ14Aは、俯瞰映像用カメラである。後カメラ14Aは、車両の後側に取り付けられ、車両の後方を中心とした周辺を撮影する。後カメラ14Aは、例えば、水平方向180°程度の撮影範囲を撮影する。撮影範囲は、俯瞰映像の表示範囲より車両の後方に広い範囲を含む。後カメラ14Aは、撮影した映像を表示制御装置20Aの映像データ取得部21Aへ出力する。
このような左サイドカメラ11A、右サイドカメラ12A、前カメラ13Aおよび後カメラ14Aで、車両の全方位を撮影する。
中央表示部17Aは、例えば、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイなどを含むディスプレイである。中央表示部17Aは、例えばナビゲーションシステムなどと共用する表示部でもよい。中央表示部17Aは、表示制御装置20Aの表示制御部23Aから出力された映像信号に基づき、車両の俯瞰映像を表示する。中央表示部17Aは、運転者から視認容易な位置に配置されている。本実施形態では、中央表示部17Aは、センターコンソールに取り付けられている。
映像データ取得部21Aは、車両の左右方向を撮影した映像に加えて、車両の前方および後方を撮影した映像データを取得する。より詳しくは、映像データ取得部21Aは、左サイドカメラ11A、右サイドカメラ12A、前カメラ13Aおよび後カメラ14Aが出力した映像データを取得する。
映像処理部22Aは、駐車検出部24によって車両が駐車することが検出された場合、左サイドカメラ11Aおよび右サイドカメラ12Aが撮影した映像に対して切り出しおよび回転処理を行って、左表示部15および右表示部16に表示させる左側面側下方の映像および右側面側下方の映像を表示制御部23Aに出力する。より詳しくは、映像処理部22Aは、映像データを、左表示部15および右表示部16に合わせて切り出し処理する。映像処理部22Aは、左サイドカメラ11Aおよび右サイドカメラ12Aの撮影範囲に存在する車両の側面および車両の側面に平行な物体がAピラーの延伸方向となるように、切り出した映像データを、左表示部15および右表示部16に合わせて回転処理する。
映像処理部22Aは、駐車検出部24によって、車両が駐車することが検出された場合、左サイドカメラ11A、右サイドカメラ12A、前カメラ13Aおよび後カメラ14Aが撮影した映像データを視点変換処理、切出処理および合成処理を行って、中央表示部17Aに表示させる俯瞰映像を表示制御部23Aに出力する。より詳しくは、映像処理部22Aは、映像データに対して、車両の上方から見下ろすように視点変換処理を行う。視点変換処理の方法は、公知のいずれの方法でもよく、限定されない。映像処理部22Aは、視点変換処理を行った映像データから所定の範囲の映像を切り出す切出処理を行う。映像処理部22Aは、切出処理を行った映像データを合成する合成処理を行う。
表示制御部23Aは、駐車検出部24によって、車両が駐車することが検出された場合、左サイドカメラ11Aおよび右サイドカメラ12Aの撮影範囲に存在する車両の側面に平行な物体がAピラーの延伸方向となるように、映像処理部22Aによって処理された左側面側下方の映像および右側面側下方の映像を左表示部15および右表示部16に表示させる。
表示制御部23Aは、駐車検出部24によって車両が駐車することが検出された場合、左サイドカメラ11A、右サイドカメラ12A、前カメラ13Aおよび後カメラ14Aが撮影した映像データから生成された俯瞰映像を中央表示部17Aに表示させる。
上述したように、本実施形態によれば、俯瞰映像用カメラを用いても、左側面側下方の映像および右側面側下方の映像を左表示部15および右表示部16に表示することができる。
本実施形態によれば、駐車時は、運転者が左右方向や後方を目視確認するため、センターコンソールなどに表示される俯瞰画像のみではなく、左右の目視確認を行いながら、車両の駐車枠線に対する位置関係を確認することができる。本実施形態は、左右のAピラーに左側面側下方の映像および右側面側下方の映像を表示することで、左右方向の目視確認を促すことができる。
[第三実施形態]
図5を参照しながら、本実施形態に係る車両用表示装置10Bについて説明する。図5は、第三実施形態に係る車両用表示装置10Bの構成例を示すブロック図である。車両用表示装置10Bは、基本的な構成は第一実施形態の車両用表示装置10と同様である。車両用表示装置10Bは、左投射部15Bおよび右投射部16Bと、投射制御部23Bとを有する点で、第一実施形態と異なる。
Aピラーは、投射された映像が適切に視認できるように構成されている。Aピラーは、例えば再帰性反射素材などで覆われている。左投射部15Bおよび右投射部16Bは、車両の車室内天井部分などに設置されている。
左投射部15Bは、左側のAピラーに映像を投射可能に配置される。左投射部15Bは、左側のAピラーに、Aピラーの延伸方向に沿った形状の映像が投射される。左投射部15Bは、左側のAピラーに向かい合って配置される。左投射部15Bは、例えば、液晶表示素子を使用したプロジェクタ、または、レーザ光源を使用したプロジェクタである。左投射部15Bは、表示制御装置20Bの投射制御部23Bが出力した制御信号に基づいて、映像を投射する。
右投射部16Bは、右側のAピラーに映像を投射可能に配置される。右投射部16Bは、右側のAピラーに、Aピラーの延伸方向に沿った形状の映像が投射される。右投射部16Bは、右側のAピラーに向かい合って配置される。右投射部16Bは、例えば、液晶表示素子を使用したプロジェクタ、または、レーザ光源を使用したプロジェクタである。右投射部16Bは、表示制御装置20Bの投射制御部23Bが出力した制御信号に基づいて、映像を投射する。
投射制御部23Bは、駐車検出部24によって、車両が駐車することが検出された場合、映像処理部22が生成した映像データを、左投射部15Bおよび右投射部16Bによって投影させる。投射制御部23Bは、車両が駐車しているとき、左側面側下方の映像および右側面側下方の映像を、左投射部15Bおよび右投射部16Bを介して、Aピラーにそれぞれ投射する。投射制御部23Bが左投射部15Bおよび右投射部16Bに投射させる映像データは、第一実施形態と同様に、車両の左右側面が撮影範囲に平行となるように設置されている左サイドカメラ11および右サイドカメラ12の映像データを投射してもよい。また、第二実施形態と同様に、俯瞰映像用の左サイドカメラ11Aおよび右サイドカメラ12Aの映像データに回転処理を行った映像を投射してもよい。
上述したように、本実施形態は、Aピラーに左側面側下方の映像および右側面側下方の映像を投射することができる。
[第四実施形態]
図6を参照しながら、本実施形態に係る車両用表示装置10Cについて説明する。図6は、第四実施形態に係る車両用表示装置10Cの構成例を示すブロック図である。車両用表示装置10Cは、枠線検出部25Cを有する点と、映像処理部22Cと表示制御部23Cにおける処理とが第一実施形態と異なる。
枠線検出部25Cは、駐車検出部24によって車両が駐車することが検出された場合、駐車枠線を検出する。より詳しくは、枠線検出部25Cは、左サイドカメラ11および右サイドカメラ12が撮影した映像データから、車両の周辺に位置する白線を駐車枠線として検出する。映像データから、白線を検出する方法は、公知の技術を使用可能である。
映像処理部22Cは、駐車検出部24によって車両が駐車することが検出された場合、左側面側下方の映像および右側面側下方の映像に、枠線検出部25Cが検出した駐車枠線を強調する表示を重畳した重畳映像を生成する。
強調する表示とは、表示する映像に含まれる駐車枠線の位置に、駐車枠線とは異なる色の線を重畳して表示する。または、表示する映像に含まれる駐車枠線のエッジ部分を強調するように囲むような図形を重畳して表示する。または、表示する映像に含まれる駐車枠線の位置に、駐車枠線より太さを太くした線を重畳して表示する。強調する表示は、上述した例に限定されない。
表示制御部23Cは、駐車検出部24によって、車両が駐車することが検出された場合、映像処理部22Cが生成した重畳画像を左表示部15および右表示部16に表示させる。
上述したように、本実施形態は、Aピラーに左側面側下方の映像および右側面側下方の映像において、駐車枠線を強調して表示することができる。本実施形態によれば、駐車時に、車両の運転者が、車両と駐車枠線との位置関係を容易に把握することができる。
図示した車両用表示装置の各構成要素は、機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていなくてもよい。すなわち、各装置の具体的形態は、図示のものに限られず、各装置の処理負担や使用状況などに応じて、その全部または一部を任意の単位で機能的または物理的に分散または統合してもよい。
車両用表示装置の構成は、例えば、ソフトウェアとして、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。上記実施形態では、これらのハードウェアまたはソフトウェアの連携によって実現される機能ブロックとして説明した。すなわち、これらの機能ブロックについては、ハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、または、それらの組み合わせによって種々の形で実現できる。
上記に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものを含む。さらに、上記に記載した構成は適宜組み合わせが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において構成の種々の省略、置換または変更が可能である。
上記に記載した実施形態においては、駐車時に、左側面側下方の映像および右側面側下方の映像を、左表示部および右表示部に表示させる構成であるが、左右のいずれか一方に対する表示であってもよい。例えば、車両の左右における駐車枠線が検出された側に対して、表示を行うこととしてもよい。
10 車両用表示装置
11 左サイドカメラ
12 右サイドカメラ
15 左表示部
16 右表示部
20 表示制御装置
21 映像データ取得部
22 映像処理部
23 表示制御部
24 駐車検出部

Claims (5)

  1. 車両の側面側に取り付けられ、前記車両の側面側下方を撮影するサイドカメラと、
    前記車両のAピラーの延伸方向に沿って、前記サイドカメラが撮影した映像を表示させる表示部と、
    前記車両が駐車することを検出する駐車検出部と、
    前記駐車検出部によって前記車両が駐車することが検出された場合、前記表示部に、前記サイドカメラが撮影した映像を表示させる表示制御部と、
    を備え、
    前記サイドカメラは、前記サイドカメラの撮影範囲に存在する前記車両の側面に平行な物体が前記Aピラーの延伸方向となるような向きに設定されている、
    車両用表示装置。
  2. 車両の側面側に取り付けられ、前記車両の側面側下方を撮影するサイドカメラと、
    前記車両のAピラーの延伸方向に沿って、前記サイドカメラが撮影した映像を表示させる表示部と、
    前記車両が駐車することを検出する駐車検出部と、
    前記駐車検出部によって前記車両が駐車することが検出された場合、前記表示部に、前記サイドカメラが撮影した映像を表示させる表示制御部と、
    を備え、
    前記表示制御部は、前記サイドカメラの撮影範囲に存在する前記車両の側面に平行な物体が前記Aピラーの延伸方向となるように、前記サイドカメラが撮影した映像を前記表示部に表示させる、
    車両用表示装置。
  3. 前記サイドカメラが撮影した映像から、駐車枠線を検出する枠線検出部をさらに備え、
    前記表示制御部は、前記サイドカメラが撮影した映像に対して前記枠線検出部が検出した駐車枠線を強調表示した映像を表示させる、
    請求項1または2に記載の車両用表示装置。
  4. 前記表示部は、前記Aピラーに取り付けられ、前記Aピラーの延伸方向に沿った形状の表示画面を備える、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
  5. 前記表示部は、前記Aピラーに、前記Aピラーの延伸方向に沿った形状の映像を投射する投射部を備える、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
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