以下、添付図面を参照しながら、実施の形態について説明する。各図において同一または相当する部分には同一の符号を付している。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における換気装置1の構成を簡略化して示す模式図である。図1において、符号OAは外気(Outdoor Air)、符号SAは給気(Supply Air)、符号RAは還気(Return Air)、符号EAは排気(Exhaust Air)をそれぞれ示している。
換気装置1は、本体10と、給気用送風機34と、排気用送風機36と、検知区画部52と、第一シャッター56および第二シャッター58と、CO2センサ50と、制御部70と、を備えている。
本体10は、例えば板金により構成された直方体形状を有している。本実施の形態では、本体10の内部には、熱交換素子12が備えられている。本体10は、例えば部屋の天井裏に隠蔽された状態で設置される。
本体10には、外気吸込口14と、給気吐出口16と、室内空気吸込口18と、排気吐出口20と、給気風路22と、排気風路24と、が設けられている。外気吸込口14は、外気OAを吸い込むための開口である。給気吐出口16は、吸い込まれた外気OAを吹き出すための開口である。室内空気吸込口18は、室内空気である還気RAを吸い込むための開口である。排気吐出口20は、吸い込まれた還気RAを排出するための開口である。本実施の形態では、排気吐出口20および外気吸込口14は、本体10の長手方向の一端面に縦方向に並べて設けられている。給気吐出口16および室内空気吸込口18は、本体10の長手方向の一端面と対向する他端面に縦方向に並べて設けられている。
給気風路22は、外気OAを室内へ供給するための風路であり、外気吸込口14と給気吐出口16とを結ぶ。排気風路24は、室内空気である還気RAを室外へ排出するための風路であり、室内空気吸込口18と排気吐出口20とを結ぶ。本実施の形態では、本体10の内部に熱交換素子12が設けられているので、給気風路22は、熱交換素子12を介して外気吸込口14と給気吐出口16とを結び、排気風路24は、熱交換素子12を介して室内空気吸込口18と排気吐出口20とを結ぶ。
給気風路22は、外気熱交換前風路22aと、外気熱交換後風路22bと、素子内給気風路22cと、を有している。外気熱交換前風路22aは、外気吸込口14と熱交換素子12との間に形成された風路である。外気熱交換後風路22bは、熱交換素子12と給気吐出口16との間に形成された風路である。素子内給気風路22cは、熱交換素子12内の給気風路22である。排気風路24は、室内空気熱交換前風路24aと、室内空気熱交換後風路24bと、素子内排気風路24cと、を有している。室内空気熱交換前風路24aは、室内空気吸込口18と熱交換素子12との間に形成された風路である。室内空気熱交換後風路24bは、熱交換素子12と排気吐出口20との間に形成された風路である。素子内排気風路24cは、熱交換素子12内の排気風路24である。このような構成により、給気風路22と排気風路24とは、熱交換素子12において交差している。
外気熱交換後風路22bと室内空気熱交換後風路24bとは、熱交換素子12および第1仕切壁26により仕切られている。外気熱交換前風路22aと室内空気熱交換前風路24aとは、熱交換素子12および第2仕切壁28により仕切られている。外気熱交換後風路22bと室内空気熱交換前風路24aとは、熱交換素子12および第3仕切壁30により仕切られている。外気熱交換前風路22aと室内空気熱交換後風路24bとは、熱交換素子12と第4仕切壁32と後述する検知区画部52とにより仕切られている。
給気用送風機34は、給気風路22の入口端から出口端へ向かう給気流の流れ、すなわち外気吸込口14から給気吐出口16へ向かう給気流の流れを生成する。給気用送風機34は、例えば、ケーシングと、ケーシング内に収納されたファンと、ファンを回転させるモータとを有している。給気用送風機34は、給気風路22の外気熱交換後風路22bにおいて、給気用送風機34の吐出側が給気吐出口16に連結するように設けられている。排気用送風機36は、排気風路24の入口端から出口端へ向かう排気流の流れ、すなわち室内空気吸込口18から排気吐出口20へ向かう排気流の流れを生成する。排気用送風機36は、例えば、ケーシングと、ケーシング内に収納されたファンと、ファンを回転させるモータとを有している。排気用送風機36は、排気風路24の室内空気熱交換後風路24bにおいて、排気用送風機36の吐出側が排気吐出口20に連結するように設けられている。
給気風路22には、外気OAに含まれる塵埃の目詰まりによる熱交換素子12の性能低下を防止するために、給気エアフィルタ38が設けられている。給気エアフィルタ38は、熱交換素子12に吸い込まれる外気OAの塵埃を取り除くエアフィルタである。給気エアフィルタ38は、給気風路22における熱交換素子12よりも上流側に設置される。本実施の形態では、給気エアフィルタ38は、外気熱交換前風路22aに取り外し可能に設置されている。また、排気風路24には、還気RAに含まれる塵埃の目詰まりによる熱交換素子12の性能低下を防止するために、排気エアフィルタ40が設けられている。排気エアフィルタ40は、熱交換素子12に吸い込まれる還気RAの塵埃を取り除くエアフィルタである。排気エアフィルタ40は、排気風路24における熱交換素子12よりも上流側に設置されている。本実施の形態では、排気エアフィルタ40は、室内空気熱交換前風路24aに取り外し可能に設置されている。
熱交換素子12は、平板紙上に波板紙が接着されたコルゲートシートにより構成された平板状の給気風路である素子内給気風路22cと、平板紙上に波板紙が接着されたコルゲートシートにより構成された平板状の排気風路である素子内排気風路24cと、が交互に多数積層された全熱交換器である。素子内給気風路22cと素子内排気風路24cとは、熱交換素子12において互いに独立して形成されており、互いに交差した状態に設けられている。これにより、熱交換素子12は、給気風路22の素子内給気風路22cを流れる空気と排気風路24の素子内排気風路24cを流れる空気との間で、熱および湿度を交換する全熱交換が可能である。本実施の形態では、熱交換素子12は四角柱形状を有しており、素子内給気風路22cと素子内排気風路24cとは、熱交換素子12において直交して設けられている。すなわち、熱交換素子12では、素子内給気風路22cを流れる空気の進行方向と、素子内排気風路24cを流れる空気の進行方向とは、直交している。
検知区画部52は、給気風路22および排気風路24と仕切られた検知空間54を形成する。本実施の形態では、検知区画部52は、矩形の断面形状を有して、給気風路22の外気熱交換前風路22aと排気風路24の室内空気熱交換後風路24bとの間に設けられており、第4仕切壁32に接続されている。
検知区画部52の壁面には、第一給気風路側開口60aと、第二給気風路側開口60bと、第一排気風路側開口62aと、第二排気風路側開口62bと、が設けられている。第一給気風路側開口60aおよび第二給気風路側開口60bはそれぞれ、給気風路22と検知空間54とを連通する開口である。第一排気風路側開口62aおよび第二排気風路側開口62bはそれぞれ、排気風路24と検知空間54とを連通する開口である。本実施の形態では、第一給気風路側開口60aと第二給気風路側開口60bとは、検知区画部52において互いに対向するように配置されている。第一給気風路側開口60aは、外気吸込口14に近い側に配置され、第二給気風路側開口60bは、熱交換素子12に近い側に配置されている。すなわち、給気風路22において相対的に第一給気風路側開口60aは上流側、第二給気風路側開口60bは下流側に配置されている。また、第一排気風路側開口62aと第二排気風路側開口62bとは、検知区画部52において互いに対向するように配置されている。第一排気風路側開口62aは、排気吐出口20に近い側に配置され、第二排気風路側開口62bは、熱交換素子12に近い側に配置されている。すなわち、排気風路24において相対的に第一排気風路側開口62aは下流側、第二排気風路側開口62bは上流側に配置されている。
CO2センサ50は、検知区画部52の内部に配置され、検知空間54のCO2濃度を検知する。本実施の形態では、CO2センサ50は、検知区画部52の内部において、第一給気風路側開口60aと第二給気風路側開口60bとの間であって、第一排気風路側開口62aと第二排気風路側開口62bとの間の位置に配されている。また、CO2センサ50は、信号線を介して制御部70と通信可能に接続されている。CO2センサ50は、検知した検知空間54内の空気のCO2濃度を制御部70に送信する。なお、CO2センサ50と制御部70との通信は有線通信に限らず、無線通信であってもよい。
第一シャッター56および第二シャッター58は、第一開放状態と第二開放状態とを切り替える開閉手段として換気装置1に設けられている。ここで、第一開放状態は、第一給気風路側開口60aおよび第二給気風路側開口60bが開いており、第一排気風路側開口62aおよび第二排気風路側開口62bが塞がれている、すなわち閉じている状態である。第二開放状態は、第一給気風路側開口60aおよび第二給気風路側開口60bが塞がれており、すなわち閉じており、第一排気風路側開口62aおよび第二排気風路側開口62bが開いている状態である。
本実施の形態では、第一シャッター56は、第一給気風路側開口60aと第一排気風路側開口62aとのいずれか一方を選択的に塞ぐことにより、第一給気風路側開口60aの開閉と第一排気風路側開口62aの開閉とを行う。具体的には、第一シャッター56が第一給気風路側開口60aを塞いでいる場合、第一給気風路側開口60aは閉じており、第一排気風路側開口62aは開いている。第一シャッター56が第一排気風路側開口62aを塞いでいる場合、第一給気風路側開口60aは開いており、第一排気風路側開口62aは閉じている。第一シャッター56には、例えばモータ等の不図示の駆動手段が設けられている。第一シャッター56は、この駆動手段により第一給気風路側開口60aを塞ぐ位置から第一排気風路側開口62aを塞ぐ位置まで移動可能に構成されている。
また、第二シャッター58は、第二給気風路側開口60bと第二排気風路側開口62bとのいずれか一方を選択的に塞ぐことにより、第二給気風路側開口60bの開閉と第二排気風路側開口62bの開閉とを行う。具体的には、第二シャッター58が第二給気風路側開口60bを塞いでいる場合、第二給気風路側開口60bは閉じており、第二排気風路側開口62bは開いている。第二シャッター58が第二排気風路側開口62bを塞いでいる場合、第二給気風路側開口60bは開いており、第二排気風路側開口62bは閉じている。第二シャッター58には、例えばモータ等の不図示の駆動手段が設けられている。第二シャッター58は、この駆動手段により第二給気風路側開口60bを塞ぐ位置から第二排気風路側開口62bを塞ぐ位置まで移動可能に構成されている。
第一シャッター56と第二シャッター58とが連動し、第一給気風路側開口60aと第二給気風路側開口60bとを開き、第一排気風路側開口62aと第二排気風路側開口62bとを閉じることで、第一開放状態となる。第一開放状態では、第一給気風路側開口60aを介して給気風路22の外気熱交換前風路22aと検知空間54とが連通しており、また第二給気風路側開口60bを介して給気風路22の外気熱交換前風路22aと検知空間54とが連通している。このため、外気熱交換前風路22a内の空気、すなわち外気熱交換前風路22aを流れる外気OAは、第一給気風路側開口60aおよび第二給気風路側開口60bを介して検知空間54に流入する。十分な時間が経過すると外気熱交換前風路22a内の空気のCO2濃度と検知空間54内の空気のCO2濃度とが同等になるので、この状態でCO2センサ50により検知空間54内の空気のCO2濃度を検知することで、外気OAのCO2濃度を検知することができる。また、給気風路22の外気熱交換前風路22aと検知空間54とは、第一給気風路側開口60aと第二給気風路側開口60bとの二つの開口を介して連通しているので、例えば、給気風路22において上流側にある第一給気風路側開口60aから外気熱交換前風路22a内の空気が検知空間54に流入し、給気風路22において下流側にある第二給気風路側開口60bから検知空間54内の空気が外気熱交換前風路22aに流出することにより、検知空間54内の空気の流れがスムーズになり、短時間で検知空間54内の空気を外気熱交換前風路22a内の空気に入れ替えることができる。
また、第一シャッター56と第二シャッター58とが連動し、第一給気風路側開口60aと第二給気風路側開口60bとを閉じ、第一排気風路側開口62aと第二排気風路側開口62bとを開くことで、第二開放状態となる。第二開放状態では、第一排気風路側開口62aを介して排気風路24の室内空気熱交換後風路24bと検知空間54とが連通しており、また第二給気風路側開口60bを介して排気風路24の室内空気熱交換後風路24bと検知空間54とが連通している。このため、室内空気熱交換後風路24b内の空気、すなわち室内空気熱交換後風路24bを流れる室内空気である還気RAは、第一排気風路側開口62aおよび第二排気風路側開口62bを介して検知空間54に流入する。十分な時間が経過すると室内空気熱交換後風路24b内の空気のCO2濃度と検知空間54内の空気のCO2濃度とが同等になるので、この状態でCO2センサ50により検知空間54内の空気のCO2濃度を検知することで、室内空気のCO2濃度を検知することができる。また、排気風路24の室内空気熱交換後風路24bと検知空間54とは、第一排気風路側開口62aと第二排気風路側開口62bとの二つの開口を介して連通しているので、例えば、排気風路24において上流側にある第二排気風路側開口62bから室内空気熱交換後風路24b内の空気が検知空間54に流入し、排気風路24において下流側にある第一排気風路側開口62aから検知空間54内の空気が室内空気熱交換後風路24bに流出することにより、検知空間54内の空気の流れがスムーズになり、短時間で検知空間54内の空気を室内空気熱交換後風路24b内の空気に入れ替えることができる。
制御部70は、換気装置1の動作を制御する。図2は、換気装置1の制御構成を示すブロック図である。本実施の形態では、制御部70は、信号線によって、給気用送風機34、排気用送風機36、CO2センサ50、第一シャッター56および第二シャッター58のそれぞれと電気的に接続されている。制御部70は、第一シャッター56および第二シャッター58の動作を制御して、第一開放状態と第二開放状態とを切り替える。また、制御部70は、CO2センサ50により検知されたCO2濃度に基づいて、給気用送風機34および排気用送風機36の風量を制御し、換気装置1の換気運転を制御する。
制御部70の機能は、例えば、図3に示したハードウェア構成の処理回路として実現される。図3は、処理回路のハードウェア構成の一例を示す図である。制御部70の機能は、例えば、図3に示すプロセッサ72がメモリ74に記憶されたプログラムを実行することにより、実現される。また、複数のプロセッサおよび複数のメモリが連携して上記機能を実現してもよい。また、制御部70の機能のうち一部を電子回路として実装し、他の部分をプロセッサ72およびメモリ74を用いて実現するようにしてもよい。
また、制御部70には、使用者が換気装置1を操作するためのリモコン76が信号線を介して通信可能に接続されている。リモコン76は、使用者から換気装置1の動作に関する各種指令を受け付け、制御部70に送信する。リモコン76は、例えば運転のオンとオフの切替え、換気風量の切替え、運転モードの切替え等が可能に構成されている。
次に、換気装置1の動作について、図4および図5を参照して説明する。図4は、換気装置1における風量切替閾値と換気風量との関係の一例を示す図である。図5は、換気装置1の風量制御のフローチャートである。本実施の形態では、換気装置1は、換気風量の少ない弱風量で運転する弱風量運転と、弱風量よりも換気風量の多い強風量で運転する強風量運転と、の2段階の換気風量で運転可能に構成されている。
換気装置1において、使用者がリモコン76を操作することにより電源が投入されると制御が開始される。ここで、換気装置1の換気風量は初期設定として弱に設定されており、第一シャッター56および第二シャッター58は初期状態として第一開放状態に設定されている。すなわち、初期状態として、第一シャッター56は第一排気風路側開口62aを塞いでおり、第二シャッター58は第二排気風路側開口62bを塞いでいる。制御部70は、給気用送風機34および排気用送風機36を制御し、弱風量運転を行う(ステップST1)。これにより、弱風量にて給気風路22を外気OAが流れ、排気風路24を室内空気である還気RAが流れる。
続いて、制御部70は、第一シャッター56および第二シャッター58を制御して、第一開放状態に切り替えるまたは第一開放状態を維持する(ステップST2)。具体的には、制御部70は、第一シャッター56を動作させて第一排気風路側開口62aを塞ぎ、第二シャッター58を動作させて第二排気風路側開口62bを塞ぐ。これにより、第一給気風路側開口60aと第二給気風路側開口60bとが開放されるので、給気風路22の外気熱交換前風路22aを流れる外気OAが、第一給気風路側開口60aおよび第二給気風路側開口60bを介して検知空間54に流入する。一方で、第一排気風路側開口62aと第二排気風路側開口62bとは閉鎖されているので、排気風路24の室内空気熱交換後風路24bを流れる還気RAは検知空間54に流入しない。
ステップST3では、制御部70は、予め設定された安定時間T1が経過したか否かを判定する。安定時間T1は、検知空間54内の空気のCO2濃度と給気風路22の外気熱交換前風路22a内の空気のCO2濃度とが同等になるまでにかかる時間であり、制御部70に記憶されている。安定時間T1が経過したと判定された場合(ステップST3、YES)、ステップST4に進む。安定時間T1が経過していないと判定された場合(ステップST3、NO)、安定時間T1が経過するまでステップST3を繰り返す。
ステップST4では、CO2センサ50は、検知空間54内の空気のCO2濃度を検知し、検知したCO2濃度の情報を制御部70に送信する。制御部70は、CO2センサ50により検知されたCO2濃度の情報を受信する。ステップST2およびステップST3により検知空間54内の空気のCO2濃度は給気風路22の外気熱交換前風路22a内の空気のCO2濃度、すなわち外気OAのCO2濃度と同等になっているので、制御部70は、CO2センサ50により検知されたCO2濃度を外気OAのCO2濃度として取得する。
ステップST5では、制御部70は、ステップST4で取得した外気OAのCO2濃度と予め設定されたCO2濃度基準値との差分αを算出する。差分αは、下記式(1)により算出される。
差分α=外気OAのCO2濃度-CO2濃度基準値 ・・・(1)
ここで、CO2濃度基準値には、例えば、一般的な大気のCO2濃度である400ppmが設定される。これは、通常、換気が行われる部屋の換気風量の設計を行う場合、外気のCO2濃度が一般的な大気のCO2濃度である400ppmである場合を前提として設計されるためである。図4に示すように、例えば外気OAのCO2濃度が450ppmである場合、(1)式により差分αは50ppmと算出される。
ステップST6では、制御部70は、差分αに基づいて補正後の風量切替閾値を算出する。ここで、風量切替閾値は、換気装置1が換気風量を変更するか否かを判定するときに基準として参照する値である。補正後の風量切替閾値は、下記式(2)により算出される。
補正後の風量切替閾値=補正前の風量切替閾値+差分α ・・・(2)
図4に示すように、例えば初期設定として風量切替閾値が800ppmに設定されていた場合、(2)式により補正後の風量切替閾値は850ppmと算出される。
ここで、差分αがマイナス値である場合、すなわち外気OAのCO2濃度がCO2濃度基準値よりも小さい場合、補正後の風量切替閾値は補正前の風量切替閾値よりも小さくなるが、このような場合には、(2)式による風量切替閾値の補正を行わずに、補正後の風量切替閾値を補正前の風量切替閾値と等しくしてもよい。
続いて、ステップST7では、制御部70は、第一シャッター56および第二シャッター58を制御して、第二開放状態に切り替える。具体的には、制御部70は、第一シャッター56を動作させて第一給気風路側開口60aを塞ぎ、第二シャッター58を動作させて第二給気風路側開口60bを塞ぐ。これにより、第一排気風路側開口62aと第二排気風路側開口62bとが開放されるので、排気風路24の室内空気熱交換後風路24bを流れる室内空気である還気RAが、第一排気風路側開口62aおよび第二排気風路側開口62bを介して検知空間54に流入する。一方で、第一給気風路側開口60aと第二給気風路側開口60bとは閉鎖されているので、給気風路22の外気熱交換前風路22aを流れる外気OAは検知空間54に流入しない。
ステップST8では、制御部70は、予め設定された安定時間T2が経過したか否かを判定する。安定時間T2は、検知空間54内の空気のCO2濃度と排気風路24の室内空気熱交換後風路24b内の空気のCO2濃度とが同等になるまでにかかる時間であり、制御部70に記憶されている。安定時間T2が経過したと判定された場合(ステップST8、YES)、ステップST9に進む。安定時間T2が経過していないと判定された場合(ステップST8、NO)、安定時間T2が経過するまでステップST8を繰り返す。
ステップST9では、CO2センサ50は、検知空間54内の空気のCO2濃度を検知し、検知したCO2濃度の情報を制御部70に送信する。制御部70は、CO2センサ50により検知されたCO2濃度の情報を受信する。ステップST7およびステップST8により検知空間54内の空気のCO2濃度は排気風路24の室内空気熱交換後風路24b内の空気のCO2濃度、すなわち室内空気である還気RAのCO2濃度と同等になっているので、制御部70は、CO2センサ50により検知されたCO2濃度を室内空気のCO2濃度として取得する。
ステップST10では、制御部70は、室内空気のCO2濃度が補正後の風量切替閾値以上であるか否かを判定する。室内空気のCO2濃度が補正後の風量切替閾値以上であると判定された場合(ステップST10、YES)、制御部70は、給気用送風機34および排気用送風機36を制御し、強風量運転を行う(ステップST11)。これにより、強風量にて給気風路22を外気OAが流れ、排気風路24を室内空気である還気RAが流れる。その後、ステップST13に進む。
室内空気のCO2濃度が補正後の風量切替閾値以上ではない、すなわち室内空気のCO2濃度が補正後の風量切替閾値未満であると判定された場合(ステップST10、NO)、制御部70は、給気用送風機34および排気用送風機36を制御し、弱風量運転を行う(ステップST12)。これにより、弱風量にて給気風路22を外気OAが流れ、排気風路24を室内空気である還気RAが流れる。その後、ステップST13に進む。
例えば、図4に示すように補正後の風量切替閾値が850ppmであった場合、室内空気のCO2濃度が850ppm未満であれば、換気装置1は弱風量運転を行い、室内空気のCO2濃度が850ppm以上であれば、換気装置1は強風量運転を行う。
ステップST13では、制御部70は、予め設定された更新時間T3が経過したか否かを判定する。更新時間T3は、外気OAのCO2濃度の検知を行う間隔を定めるものであり、制御部70に記憶されている。更新時間T3が経過したと判定された場合(ステップST13、YES)、ステップST2に戻り、ステップST2からステップST4を通して新たに外気OAのCO2濃度が取得される。更新時間T3が経過していないと判定された場合(ステップST13、NO)、ステップST9に戻り、室内空気のCO2濃度に基づく換気装置1の換気風量の制御が行われる。
更新時間T3は、使用者がリモコン76を操作して任意に設定可能である。更新時間T3は、例えば1日や1月に設定され、1日に1回や1月に1回の頻度で外気OAのCO2濃度の検知および風量切替閾値の補正が行われる。
このような換気装置1の運転動作により、外気OAのCO2濃度がCO2濃度基準値から変化した場合に、CO2濃度基準値からの外気OAのCO2濃度の変動量に基づいて風量切替閾値が自動的に補正され、補正後の風量切替閾値に基づいて換気風量が制御される。
外気のCO2濃度は、自然が豊かな場所と東京等の大都市とでは異なる。例えば、自動車が多く通る幹線道路の近くの場所では、一般的な大気のCO2濃度である400ppmよりも大きく、500ppmとなる場所がある。この場合、人が活動する前の室内のCO2濃度も同じく500ppmとなる。また、外気のCO2濃度は年々上昇しており、ここ10年で約10%上昇している。したがって、換気装置の設置から10年後には、一般的な大気のCO2濃度も400ppmよりも大きくなっており、例えば440ppmとなっている可能性がある。
また、一般的に、換気装置では、外気のCO2濃度が一般的な大気のCO2濃度である400ppmである場合を前提として、風量の切替えを行うCO2濃度の閾値が設定されている。人の活動によって室内のCO2濃度が400ppm増加した場合に換気風量を切り替えたいとすると、風量切替閾値は800ppmとなる。しかしながら、実際の外気のCO2濃度が500ppmである場合、人が活動する前の室内のCO2濃度も500ppmとなる。このため、風量切替閾値が800ppmに設定されてしまうと、人の活動によって室内のCO2濃度が300ppm増加したときに換気風量が切り替わってしまい、人の活動によるCO2濃度の増加が想定よりも100ppm少ない状態で換気風量が切り替わることになる。すなわち、想定より早いタイミングで換気風量が切り替わるため、人の活動量に対して不必要に多く換気することになり、その分換気装置のエネルギー消費が大きくなる。
上述した換気装置1の運転動作では、外気OAのCO2濃度に基づいて風量切替閾値が補正され、補正後の風量切替閾値に基づいて換気風量が切り替えられるので、室内のCO2濃度における外気OAのCO2濃度の変動の影響を除いた換気風量の切替えが可能となる。すなわち、外気OAのCO2濃度の変動のみにより室内のCO2濃度が上昇した場合には、換気風量の切替えが実施されない。このため、換気装置1は、外気OAのCO2濃度がCO2濃度基準値から変化した場合でも、予め設定された人の活動量に対応した室内のCO2濃度の変動に応じて換気風量を切り替えることが可能であり、人の活動量に対応した適切な換気風量を維持することができる。
以上に説明したように、本実施の形態に係る換気装置1は、外気OAを吸い込むための外気吸込口14と、吸い込まれた外気OAを吹き出すための給気吐出口16と、室内空気である還気RAを吸い込むための室内空気吸込口18と、吸い込まれた室内空気を排出するための排気吐出口20と、外気吸込口14と給気吐出口16とを結ぶ給気風路22と、室内空気吸込口18と排気吐出口20とを結ぶ排気風路24と、が設けられた本体10と、給気風路22において外気吸込口14から給気吐出口16へ向かう給気流の流れを生成する給気用送風機34と、排気風路24において室内空気吸込口18から排気吐出口20へ向かう排気流の流れを生成する排気用送風機36と、給気風路22および排気風路24と仕切られた検知空間54を形成しており、給気風路22と検知空間54とを連通する第一給気風路側開口60aおよび第二給気風路側開口60bと、排気風路24と検知空間54とを連通する第一排気風路側開口62aおよび第二排気風路側開口62bと、が設けられた検知区画部52と、第一給気風路側開口60aおよび第二給気風路側開口60bを開き、第一排気風路側開口62aおよび第二排気風路側開口62bを閉じた第一開放状態と、第一給気風路側開口60aおよび第二給気風路側開口60bを閉じ、第一排気風路側開口62aおよび第二排気風路側開口62bを開いた第二開放状態と、を切り替える開閉手段である第一シャッター56および第二シャッター58と、検知区画部52の内部に配置され、検知空間54のCO2濃度を検知するCO2センサ50と、第一開放状態と第二開放状態との一方に第一シャッター56および第二シャッター58に切り替えさせ、CO2センサ50により検知されたCO2濃度に基づいて給気用送風機34および排気用送風機36の風量を制御する制御部70と、を備えるものである。
このような構成により、第一開放状態では、第一給気風路側開口60aおよび第二給気風路側開口60bが開き、第一排気風路側開口62aおよび第二排気風路側開口62bが閉じているので、検知空間54は第一給気風路側開口60aと第二給気風路側開口60bとの二つの開口を介して給気風路22と連通している。このため、例えば、第一給気風路側開口60aから給気風路22内の空気、すなわち外気OAが検知空間54に流入し、第二給気風路側開口60bから検知空間54内の空気が給気風路22に流出することにより、検知空間54内の空気の流れがスムーズになり、開口が一つの場合に比べてより短時間で検知空間54内の空気を外気OAに入れ替えることができる。この状態でCO2センサ50により検知空間54のCO2濃度を検知することで、外気OAのCO2濃度を検知できる。また、第二開放状態では、第一給気風路側開口60aおよび第二給気風路側開口60bが閉じ、第一排気風路側開口62aおよび第二排気風路側開口62bが開いているので、検知空間54は第一排気風路側開口62aと第二排気風路側開口62bとの二つの開口を介して排気風路24と連通している。このため、例えば、第二排気風路側開口62bから排気風路24内の空気、すなわち室内空気である還気RAが検知空間54に流入し、第一排気風路側開口62aから検知空間54内の空気が排気風路24に流出することにより、検知空間54内の空気の流れがスムーズになり、開口が一つの場合に比べてより短時間で検知空間54内の空気を室内空気に入れ替えることができる。この状態でCO2センサ50により検知空間54のCO2濃度を検知することで、室内空気のCO2濃度を検知できる。このように、第一シャッター56および第二シャッター58により第一開放状態または第二開放状態に切り替えた後、検知空間54内の空気を、給気風路22を流れる外気OAまたは排気風路24を流れる室内空気に速やかに入れ替えることができるので、外気OAのCO2濃度と室内空気のCO2濃度とのそれぞれをCO2センサ50によってより短い時間で検知することができる。
また、制御部70は、給気用送風機34および排気用送風機36を運転させたまま、第一開放状態と第二開放状態との一方に第一シャッター56および第二シャッター58に切り替えさせ、CO2センサ50によりCO2濃度を検知する。本実施の形態において、第一開放状態では、第一給気風路側開口60aと第二給気風路側開口60bとの二つの開口を介して検知空間54と給気風路22とが連通しているが、第一排気風路側開口62aと第二排気風路側開口62bとは閉じられているので、検知空間54と排気風路24とは互いに仕切られている。このため、給気用送風機34が運転している状態で、給気風路22と連通している検知空間54のCO2濃度をCO2センサ50により検知している間、排気用送風機36を運転してもCO2濃度の検知に影響はなく、換気装置1による室内の換気を継続できる。また、第二開放状態では、第一排気風路側開口62aと第二排気風路側開口62bとの二つの開口を介して検知空間54と排気風路24とが連通しているが、第一給気風路側開口60aと第二給気風路側開口60bとは閉じられているので、検知空間54と給気風路22とは互いに仕切られている。このため、排気用送風機36が運転している状態で、排気風路24と連通している検知空間54のCO2濃度をCO2センサ50により検知している間、給気用送風機34を運転してもCO2濃度の検知に影響はなく、換気装置1による室内の換気を継続できる。このように、換気装置1では、給気風路22を流れる外気OAのCO2濃度と排気風路24を流れる室内空気のCO2濃度とのそれぞれの検知を適切に実施しつつ、適切な換気風量を維持することができる。
CO2センサ50は、第一給気風路側開口60aと第二給気風路側開口60bとの間と、第一排気風路側開口62aと第二排気風路側開口62bとの間と、の少なくとも一方に配置されている。このような構成により、第一給気風路側開口60aと第二給気風路側開口60bとを結ぶ空気の流れの中や第一排気風路側開口62aと第二排気風路側開口62bとを結ぶ空気の流れの中にCO2センサ50が配置されるので、CO2センサ50が検知するCO2センサ50の周囲の空気が給気風路22を流れる外気OAや排気風路24を流れる室内空気により速やかに入れ替わることができる。これにより、外気OAのCO2濃度と室内空気のCO2濃度とのそれぞれをCO2センサ50によってより短い時間で検知することができる。
制御部70は、第一開放状態においてCO2センサ50により検知されたCO2濃度に基づいて風量切替閾値を算出し、第二開放状態においてCO2センサ50により検知されたCO2濃度と風量切替閾値とを比較した結果に基づいて給気用送風機34および排気用送風機36の風量を変更する。第一開放状態では検知空間54と給気風路22とが連通しているので、この状態でCO2センサ50により検知されたCO2濃度は給気風路22を流れる外気OAのCO2濃度と等しいと考えられる。よって、風量切替閾値は外気OAのCO2濃度に基づいて算出される。また、第二開放状態では検知空間54と排気風路24とが連通しているので、この状態でCO2センサ50により検知されたCO2濃度は排気風路24を流れる室内空気のCO2濃度と等しいと考えられる。よって、室内空気のCO2濃度と風量切替閾値とを比較した結果に基づいて給気用送風機34および排気用送風機36の風量が変更される。このような動作により、外気OAのCO2濃度を考慮した風量切替閾値が設定されるので、風量切替閾値に外気OAのCO2濃度の変動を反映させることができる。そして、外気OAのCO2濃度の変動が反映された風量切替閾値と室内空気のCO2濃度とを比較した結果に基づいて給気用送風機34および排気用送風機36の風量を変更することで、外気OAのCO2濃度の変動を考慮した適切な換気風量を維持することができる。
なお、本実施の形態では、換気装置1に開閉手段として第一シャッター56および第二シャッター58が設けられていたが、これに限らない。例えば、開閉手段として、第一給気風路側開口60a、第二給気風路側開口60b、第一排気風路側開口62aおよび第二排気風路側開口62bにそれぞれ、各開口を開閉するダンパが設けられ、制御部70が各ダンパを連動させることにより、第一開放状態と第二開放状態とを切り替えるようにしてもよい。
また、換気装置1に熱交換素子12が設けられていたが、これに限らない。換気装置1において給気風路22と排気風路24とが仕切られていれば、熱交換素子12は換気装置1に設けられていなくてもよい。
換気装置1は、弱風量運転と強風量運転との2段階の換気風量で運転可能に構成されているとしたが、これに限らない。例えば、換気装置1は、換気風量の少ない弱風量で運転する弱風量運転と、弱風量よりも換気風量の多い中風量で運転する中風量運転と、中風量よりも換気風量の多い強風量で運転する強風量運転と、の3段階の換気風量で運転可能に構成されていてもよい。この場合には、風量切替閾値として、第一風量切替閾値と、第一風量切替閾値よりも大きい第二風量切替閾値と、の二つを設定し、室内空気のCO2濃度が第一風量切替閾値未満である場合は弱風量運転とし、室内空気のCO2濃度が第一風量切替閾値以上第二風量切替閾値未満である場合は中風量運転とし、室内空気のCO2濃度が第二風量切替閾値以上である場合は強風量運転としてもよい。
上述した換気装置1の運転動作において、初期設定として換気風量が弱に設定されているとしたが、これに限らず、強に設定されていてもよいし、使用者がリモコン76を操作することにより弱または強に設定されるようにしてもよい。また、第一シャッター56および第二シャッター58は初期状態として第一開放状態に設定されているとしたが、第二開放状態に設定されていてもよい。
風量切替閾値の初期設定は、例えば工場出荷時に予め設定されていてもよいし、使用者がリモコン76を操作して設定できるようにしてもよい。また、風量切替閾値には、例えば2000ppm等の上限値を設定し、外気OAのCO2濃度に基づく補正後の風量切替閾値が上限値よりも大きくならないように制限してもよい。
実施の形態2.
次に、実施の形態2について、図6を参照して説明する。図6は、本実施の形態における換気装置101の構成を簡略化して示す模式図である。なお、本実施の形態のうち、実施の形態1と同様の部分の説明は省略する。
本実施の形態における換気装置101は、検知区画部152と開閉手段との構成が実施の形態1における換気装置1と異なっている。図6に示すように、検知区画部152は、円筒状に形成されており、その内部空間が検知空間154である。より具体的には、検知区画部152は、円環状の断面形状を有して、図6の紙面に垂直な方向に延びて設けられている。検知区画部152は、給気風路22の外気熱交換前風路22aと排気風路24の室内空気熱交換後風路24bとの間に設けられており、第4仕切壁32に接続されている。
検知区画部152の給気風路22側の壁面には、第一給気風路側開口160aと、第二給気風路側開口160bと、の二つの開口が設けられている。第一給気風路側開口160aは、外気吸込口14に近い側に配置され、第二給気風路側開口160bは、熱交換素子12に近い側に配置されている。また、検知区画部152の排気風路24側の壁面には、第一排気風路側開口162aと、第二排気風路側開口162bと、の二つの開口が設けられている。第一排気風路側開口162aは、排気吐出口20に近い側に配置され、第二排気風路側開口162bは、熱交換素子12に近い側に配置されている。
CO2センサ50は、検知区画部152の内部において中央部分に配置されている。
また、換気装置101には、開閉手段として第三シャッター156が設けられている。第三シャッター156は、第一給気風路側開口160aおよび第二給気風路側開口160bの二つの開口と、第一排気風路側開口162aおよび第二排気風路側開口162bの二つの開口と、のいずれか一方を選択的に塞ぐ。本実施の形態では、第三シャッター156は、半円弧状の断面形状を有しており、検知区画部152の内周面に沿って配置されている。第三シャッター156には、例えばモータ等の不図示の駆動手段が設けられている。第三シャッター156は、この駆動手段により排気風路24側に位置する状態から給気風路22側に位置する状態まで、検知区画部152の内周面に沿って回動可能に構成されている。第三シャッター156が排気風路24側に位置する場合、第三シャッター156は半円弧状の断面形状を有しているので、第一排気風路側開口162aおよび第二排気風路側開口162bの二つの開口が同時に塞がれる。このとき、第一給気風路側開口160aおよび第二給気風路側開口160bの二つの開口は開いており、第一開放状態となる。また、第三シャッター156が給気風路22側に位置する場合、第一給気風路側開口160aおよび第二給気風路側開口160bの二つの開口が同時に塞がれる。このとき、第一排気風路側開口162aおよび第二排気風路側開口162bの二つの開口が開いており、第二開放状態となる。
第三シャッター156は、信号線によって制御部70と電気的に接続されている。制御部70は、第三シャッター156の動作を制御して、第一開放状態と第二開放状態とを切り替えることができる。
本実施の形態における換気装置101では、開閉手段は、第一給気風路側開口160aおよび第二給気風路側開口160bの二つの開口と、第一排気風路側開口162aおよび第二排気風路側開口162bの二つの開口と、のいずれか一方を選択的に塞ぐ一つの第三シャッター156である。このような構成により、第一給気風路側開口160aと第二給気風路側開口160bとの二つの開口が開いた第一開放状態と、第一排気風路側開口162aと第二排気風路側開口162bとの二つの開口が開いた第二開放状態との切替えを、一つの第三シャッター156で実施できる。このため、実施の形態1と比較して、制御するシャッターの数を減らすことができ、低コスト化を図ることができる。
なお、各実施の形態を、適宜、組み合わせたり、変形や省略したりすることも、実施の形態で示された技術的思想の範囲に含まれる。