JP2022164490A - 車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、少なくとも電動機を駆動力源とする車両の制御装置に関する。
少なくとも電動機を駆動力源とする車両がよく知られている。例えば、特許文献1に記載の電気自動車がそれである。特許文献1には、車両の衝突が検知されると、クラッチを解放して電動機とドライブシャフトとの間の連結を解除し、電動機の三相オン制御を行って電動機を回転停止させた後、コンデンサの放電制御を行うことが記載されている。
ところで、電動機と駆動輪との間に流体式伝動装置を備えた車両であった場合、三相オン制御により電動機の回転速度がゼロになっても駆動輪が回転している場合には、流体式伝動装置が駆動輪に引き摺られて回転し、さらに流体式伝動装置に連れ回されて電動機が再び回転する虞がある。その結果、三相オン制御の完了後に電動機が再び回転することで、コンデンサの放電制御ができなくなる虞がある。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、電動機と駆動輪との間に流体式伝動装置を備えた車両において、車両衝突時のコンデンサの放電制御を確実に行うことができる制御装置を提供することにある。
第1発明の要旨とするところは、(a)少なくとも電動機を含む駆動力源と、前記電動機と駆動輪との間の動力伝達経路に設けられている流体式伝動装置と、を備える車両に適用され、車両衝突が検知されると、前記電動機の回転を停止させる方向のトルクを発生させ、前記電動機が回転停止すると、前記電動機を制御するインバータに並列に設けられたコンデンサの電荷を放電する放電制御を実行する制御部を備える、車両の制御装置であって、(b)前記制御部は、前記放電制御を実行するに当たって、前記流体式伝動装置のタービンの回転速度が所定回転速度に低下したことを条件にして前記放電制御を実行することを特徴とする。
第2発明の要旨とするところは、第1発明において、前記電動機には、クラッチを介してエンジンが動力伝達可能に接続されており、前記制御部は、車両衝突が検知されると前記クラッチを解放させることを特徴とする。
第3発明の要旨とするところは、第1発明または第2発明において、前記制御部は、前記電動機が回転停止したか否かを、前記電動機の回転停止過渡期における前記電動機のステータコイルの電流値に基づいて判定することを特徴とする。
第4発明の要旨とするところは、第1発明から第3発明の何れか1に記載の車両の制御装置において、前記車両は、前記流体式伝動装置と前記駆動輪との間の動力伝達経路に設けられ、その動力伝達経路を断接する油圧式の摩擦クラッチをさらに備えることを特徴とする。
第1発明の電動機と駆動輪との間の動力伝達経路に流体式伝動装置を備えた車両では、車両衝突後に駆動輪が回転すると、流体式伝動装置に駆動輪の回転が伝達され、さらに流体式伝動装置に連れ回されて電動機が回転することで、放電制御を行えなくなる虞がある。これに対して、第1発明によれば、流体式伝動装置のタービンの回転速度が所定回転速度以下に低下したことを条件にして放電制御が実行されるため、電動機が回転停止した状態で確実に放電制御を実行することができる。
第2発明によれば、電動機にクラッチを介してエンジンが動力伝達可能に接続されている車両において、車両衝突が検知されるとクラッチが解放されるため、車両衝突後にエンジンに連れ回って電動機が回転することが防止される。
第3発明によれば、電動機が回転停止したか否かが、電動機の回転停止過渡期における電動機のステータコイルの電流値に基づいて判定されるため、電動機の回転速度を検出するセンサが車両衝突によって故障した場合であっても、電動機の回転停止の可否を判定することができる。
第4発明によれば、流体式伝動装置と駆動輪との間の動力伝達経路を断接する油圧式の摩擦クラッチをさらに備えることで、車両衝突時にその摩擦クラッチが解放されると駆動輪の回転がタービン側に伝達されなくなるものの、例えば、摩擦クラッチの油圧アクチュエータの残圧によって摩擦クラッチの解放に遅れが生じると、車両衝突後に駆動輪が回転したとき、その回転が摩擦クラッチを介して流体式伝動装置に伝達されて電動機が回転することとなる。これに対して、流体式伝動装置のタービンの回転速度が所定回転速度以下に低下したことを条件にして放電制御が実行されるため、駆動輪の回転が電動機側に伝達されることがなくなった状態で放電制御を確実に実行することができる。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が適用された車両10の概略構成を説明する図であると共に、車両10における各種制御のための制御機能および制御系統の要部を説明する図である。図1に示す車両10は、走行用の駆動力源である、エンジン12および電動機MGを備えたハイブリッド車両である。また、車両10は、エンジン12および電動機MGの動力を駆動輪14に伝達する車両用駆動装置16(以下、駆動装置16)を備えている。駆動装置16は、駆動力源であるエンジン12および電動機MGと、K0クラッチ20と、トルクコンバータ22と、自動変速機24等と、をケース18内に備えている。なお、トルクコンバータ22が、本発明の流体式伝動装置に対応している。
エンジン12は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の公知の内燃機関である。エンジン12は、後述する電子制御装置90によって、車両10に備えられたスロットルアクチュエータや燃料噴射装置や点火装置等を含むエンジン制御装置50が制御されることによりエンジン12の出力トルクであるエンジントルクTeが制御される。
電動機MGは、電力から機械的な動力を発生させる発動機としての機能および機械的な動力から電力を発生させる発電機としての機能を有する回転電気機械であって、所謂電動機ジェネレータである。電動機MGは、車両10に備えられたインバータ62を介して、車両10に備えられた高圧電池である高圧バッテリ64に接続されている。電動機MGは、後述する電子制御装置90によってインバータ62が制御されることにより、電動機MGの出力トルクであるMGトルクTmが制御される。MGトルクTmは、例えば電動機MGの回転方向がエンジン12の運転時と同じ回転方向である正回転の場合、加速側となる正トルクでは力行トルクであり、減速側となる負トルクでは回生トルクである。具体的には、電動機MGは、エンジン12に替えて或いはエンジン12に加えて、インバータ62を介して高圧バッテリ64から供給される電力により走行用の動力を発生する。また、電動機MGは、エンジン12の動力や駆動輪14側から入力される被駆動力により発電を行う。電動機MGの発電により発生させられた電力は、インバータ62を介して高圧バッテリ64に供給される。高圧バッテリ64は、電動機MGに対して電力を授受する高電圧の蓄電装置(高圧電池)である。前記電力は、特に区別しない場合には電気エネルギも同意である。前記動力は、特に区別しない場合にはトルクや力も同意である。
K0クラッチ20は、エンジン12と駆動輪14との間の動力伝達経路におけるエンジン12と電動機MGとの間に設けられたクラッチである。すなわち、エンジン12が、K0クラッチ20を介して電動機MGに動力伝達可能に接続されている。また、トルクコンバータ22は、K0クラッチ20を介してエンジン12に接続されているとともに、電動機MGに直接接続されている。なお、K0クラッチ20が、本発明のクラッチに対応している。
自動変速機24は、トルクコンバータ22に連結されており、トルクコンバータ22と駆動輪14との間の動力伝達経路に介在させられている。トルクコンバータ22および自動変速機24は、各々、エンジン12と駆動輪14との間の動力伝達経路の一部を構成している。また、駆動装置16は、自動変速機24の出力回転部材である変速機出力軸26に連結されたプロペラシャフト28、プロペラシャフト28に連結されたデファレンシャルギヤ30、デファレンシャルギヤ30に連結された1対のドライブシャフト32等を備えている。また、駆動装置16は、エンジン12とK0クラッチ20とを連結するエンジン連結軸34、K0クラッチ20とトルクコンバータ22とを連結する電動機連結軸36等を備えている。
電動機MGは、電動機連結軸36に動力伝達可能に連結されている。電動機MGは、エンジン12と駆動輪14との間の動力伝達経路、特にはK0クラッチ20とトルクコンバータ22との間の動力伝達経路に動力伝達可能に連結されている。つまり、電動機MGは、K0クラッチ20を介することなくトルクコンバータ22および自動変速機24と動力伝達可能に連結されている。見方を替えれば、トルクコンバータ22および自動変速機24は、各々、電動機MGと駆動輪14との間の動力伝達経路の一部を構成している。トルクコンバータ22および自動変速機24は、各々、エンジン12および電動機MGの各々からの駆動力を駆動輪14へ伝達する。
トルクコンバータ22は、エンジン12および電動機MGと駆動輪14との間の動力伝達経路に設けられている。トルクコンバータ22は、電動機連結軸36と連結されたポンプ翼車22a、および、自動変速機24の入力回転部材である変速機入力軸38と連結されたタービン翼車22bを備えている。ポンプ翼車22aは、K0クラッチ20を介してエンジン12と連結されているとともに、直接的に電動機MGと連結されている。ポンプ翼車22aはトルクコンバータ22の入力部材であり、タービン翼車22bはトルクコンバータ22の出力部材である。電動機連結軸36は、トルクコンバータ22の入力回転部材でもある。変速機入力軸38は、タービン翼車22bによって回転駆動されるタービン軸と一体的に形成されたトルクコンバータ22の出力回転部材でもある。トルクコンバータ22は、駆動力源(エンジン12、電動機MG)の各々からの駆動力を流体を介して変速機入力軸38へ伝達する流体式伝動装置である。トルクコンバータ22は、ポンプ翼車22aとタービン翼車22bとを連結するロックアップクラッチ40(以下、LUクラッチ40)を備えている。LUクラッチ40は、トルクコンバータ22の入出力回転部材を連結する直結クラッチであり、公知のロックアップクラッチである。
LUクラッチ40は、車両10に備えられた油圧制御回路42から供給される調圧されたLU油圧によりLUクラッチ40のトルク容量であるLUクラッチトルクが変化させられることで、作動状態つまり制御状態が切り替えられる。LUクラッチ40の制御状態としては、LUクラッチ40が解放された状態である完全解放状態、LUクラッチ40が滑りを伴って係合された状態であるスリップ状態、およびLUクラッチ40が係合された状態である完全係合状態がある。
自動変速機24は、例えば不図示の1組または複数組の遊星歯車装置と、複数の係合装置CBと、を備えている、公知の遊星歯車式の自動変速機である。係合装置CBは、例えば油圧アクチュエータにより押圧される多板式或いは単板式のクラッチやブレーキ、油圧アクチュエータによって引き締められるバンドブレーキなどにより構成される、油圧式の摩擦係合装置(摩擦クラッチ)である。係合装置CBは、各々、油圧制御回路42から供給される調圧されたCB油圧によりそれぞれのトルク容量であるCBトルクが変化させられることで、係合状態や解放状態などの制御状態が切り替えられる。また、係合装置CBが係合されることでその係合装置CBを介して動力が伝達されることから、係合装置CBは、トルクコンバータ22と駆動輪14との間の動力伝達経路に設けられ、その動力伝達経路を断接する油圧式の摩擦クラッチとして機能する。また、係合装置CBには、車両発進時において係合される係合装置C1が含まれており、車両発進時に係合装置C1が係合されることで車両10が発進させられ、車両停止時には係合装置C1が解放されることで、自動変速機24の動力伝達が遮断される。なお、係合装置CB(特に係合装置C1)が、本発明のトルクコンバータと駆動輪との間の動力伝達経路を断接する油圧式の摩擦クラッチに対応している。
自動変速機24は、係合装置CBのうちの何れかの係合装置が係合されることによって、変速比(ギヤ比ともいう)γat(=AT入力回転速度Ni/AT出力回転速度No)が異なる複数の変速段(ギヤ段ともいう)のうちの何れかのギヤ段が形成される有段変速機である。自動変速機24は、後述する電子制御装置90によって、ドライバ(=運転者)のアクセル操作や車速V等に応じて形成されるギヤ段が切り替えられる、すなわち複数のギヤ段が選択的に形成される。AT入力回転速度Niは、変速機入力軸38の回転速度であり、自動変速機24の入力回転速度である。また、AT入力回転速度Niは、トルクコンバータ22の出力回転部材の回転速度でもあり、トルクコンバータ22の出力回転速度であるタービン回転速度Ntと同値である。従って、AT入力回転速度Niは、タービン回転速度Ntで表すことができる。AT出力回転速度Noは、変速機出力軸26の回転速度であり、自動変速機24の出力回転速度である。
K0クラッチ20は、図示しない油圧アクチュエータにより押圧される多板式或いは単板式のクラッチにより構成される湿式または乾式の摩擦係合装置である。K0クラッチ20は、後述する電子制御装置90により油圧アクチュエータの作動状態が制御されることによって、係合状態や解放状態などの制御状態が切り替えられる。K0クラッチ20において、油圧制御回路42から調圧されたK0油圧が油圧アクチュエータに供給されると、K0クラッチ20のトルク容量であるK0トルクが変化させられることで、K0クラッチ20の制御状態が切り替えられる。
K0クラッチ20の係合状態では、エンジン連結軸34を介してポンプ翼車22aとエンジン12とが一体的に回転させられる。すなわち、K0クラッチ20は、係合されることによってエンジン12と駆動輪14とを動力伝達可能に連結する。一方で、K0クラッチ20の解放状態では、エンジン12とポンプ翼車22aとの間の動力伝達が遮断される。すなわち、K0クラッチ20は、解放されることによってエンジン12と駆動輪14との間の連結を切り離す。電動機MGはポンプ翼車22aに連結されているので、K0クラッチ20は、エンジン12と電動機MGとの間の動力伝達経路に設けられて、その動力伝達経路を断接するクラッチ、すなわちエンジン12と電動機MGとを断接するクラッチとして機能する。つまり、K0クラッチ20は、係合されることによってエンジン12と電動機MGとを連結する一方で、解放されることによってエンジン12と電動機MGとの間の連結を切り離す断接クラッチである。
駆動装置16において、K0クラッチ20が係合された場合でのエンジン12から出力される動力は、エンジン連結軸34から、K0クラッチ20、電動機連結軸36、トルクコンバータ22、自動変速機24、プロペラシャフト28、デファレンシャルギヤ30、およびドライブシャフト32等を順次介して駆動輪14へ伝達される。また、電動機MGから出力される動力は、K0クラッチ20の制御状態に拘わらず、電動機連結軸36から、トルクコンバータ22、自動変速機24、プロペラシャフト28、デファレンシャルギヤ30、およびドライブシャフト32等を順次介して駆動輪14へ伝達される。
車両10は、機械式のオイルポンプであるMOP58および電動式のオイルポンプであるEOP60を備えている。MOP58は、ポンプ翼車22aに連結されており、駆動力源(エンジン12、電動機MG)により回転駆動させられて駆動装置16にて用いられる作動油OILを吐出する。EOP60は、図示しないポンプ用モータにより回転駆動させられて作動油OILを吐出する。MOP58およびEOP60が吐出した作動油OILは、油圧制御回路42へ供給される。
また、車両10は、電動機MGの作動状態を制御するインバータ62と、高圧バッテリ64と、システムメインリレー66(以下、SMR66)と、コンデンサ68と、DCDCコンバータ70と、補機バッテリ72と、を備えている。
インバータ62は、内部に公知のスイッチング素子を備えており、後述するMGECU96からの指令に基づく駆動トルクまたは回生トルクが電動機MGにおいて得られるようにスイッチング素子が制御される。図1に示すインバータ62と電動機MGとを繋ぐ3本の線(Lu、Lv、Lw)は、電動機MGのステータコイル78を構成する三相巻線に繋がる配線に対応している。
高圧バッテリ64は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池などの充放電可能な二次電池から構成され、インバータ62に対して電力を授受可能に構成されている。SMR66は、高圧バッテリ64とインバータ62との間に設けられ、高圧バッテリ64とインバータ62との間の高電圧回路の接続および遮断を行うリレーである。SMR66は、SMRB(システムメインリレープラス側)およびSMRG(システムメインリレーマイナス側)を備えている。SMR66の接続時には、SMRBおよびSMRGが接続(オン)されることで、高圧バッテリ64の電力をインバータ62に供給可能になる。また、SMR66の遮断時には、SMRGおよびSMRBが遮断(オフ)されることで、高圧バッテリ64とインバータ62との間の電力供給が遮断される。SMR66は、後述するHVECU92から出力される指令信号に応じて断接状態が切り替えられる。
コンデンサ68は、高圧バッテリ64の電流を平滑化するために設けられている。コンデンサ68は、電動機MGを制御するインバータ62に並列に設けられている。DCDCコンバータ70は、高圧バッテリ64の出力電圧を降圧して補機バッテリ72に充電する降圧コンバータである。補機バッテリ72は、DCDCコンバータ70によって降圧された電力が蓄電される蓄電装置である。補機バッテリ72の電力は、例えばエンジン12を始動させるためのスタータモータ74に供給されるように構成されている。
車両10は、車両10の走行制御など各種制御を実行する制御装置である電子制御装置90を備えている。電子制御装置90は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより車両10の各種制御を実行する。電子制御装置90は、必要に応じて、ハイブリッド制御用ECU92(以下、HVECU92)、エンジン制御用ECU94(以下、EGECU94)、電動機制御用ECU96(以下、MGECU96)などの各種制御装置を含んで構成される。HVECU92、EGECU94、およびMGECU96は、通信線46を介して互いに通信可能とされている。
電子制御装置90には、車両10に備えられた各種センサ等(例えばエンジン回転速度センサ100、タービン回転速度センサ102、出力回転速度センサ104、MG回転速度センサ106、アクセル開度センサ108、スロットル弁開度センサ110、ブレーキスイッチ112、バッテリセンサ114、MG温度センサ116、加速度センサ118、電圧センサ120)による検出値に基づく各種信号等(例えばエンジン12の回転速度であるエンジン回転速度Ne、AT入力回転速度Niと同値であるタービン回転速度Nt、車速Vに対応するAT出力回転速度No、電動機MGの回転速度であるMG回転速度Nm、運転者の加速操作の大きさを表す運転者のアクセル操作量であるアクセル開度θacc、電子スロットル弁の開度であるスロットル弁開度θth、ホイールブレーキを作動させるためのブレーキペダルがドライバによって操作されている状態を示す信号であるブレーキオン信号Bon、高圧バッテリ64のバッテリ温度THbatやバッテリ充放電電流Ibatやバッテリ電圧Vbat、電動機MGの温度THm、車両加速度α、コンデンサ電圧VHなど)が、それぞれ供給される。
HVECU92は、車両10のハイブリッド走行を実行するためのハイブリッド制御手段としてのハイブリッド制御部122を機能的に備えている。ハイブリッド制御部122は、例えば駆動要求量マップにアクセル開度θaccおよび車速Vを適用することで、運転者による車両10に対する駆動要求量を算出する。前記駆動要求量マップは、予め実験的または設計的に求められて記憶された関係すなわち予め定められた関係である。また、ハイブリッド制御部122は、伝達損失、補機負荷、自動変速機24の変速比γat、高圧バッテリ64の充電可能電力や放電可能電力等を考慮して要求駆動パワーを実現するように、エンジン12を制御する指令をEGECU94に出力するとともに、電動機MGを制御する指令をMGECU96に出力する。EGECU94は、HVECU92からの指令を受けて、前記要求駆動パワーを実現するようにエンジン12を制御するエンジン制御指令信号Seをエンジン制御装置50に出力する。同様に、MGECU96は、HVECU92からの指令を受けて、前記要求駆動パワーを実現するように電動機MGを制御するMG制御指令信号Smをインバータ62に出力する。
また、ハイブリッド制御部122は、例えば高圧バッテリ64の充電状態値SOCが所定値未満になるなどして高圧バッテリ64の充電制御が必要と判断されると、エンジン12を駆動させて電動機MGの回生による充電制御を実行することもできる。
次に、上記のように構成される車両10において、車両10の走行中に衝突が発生したときの作動について説明する。電子制御装置90は、車両10の衝突(車両衝突)が検知されると、電動機MGを回転停止させる方向の引き摺りトルクを発生させ、電動機MGが回転停止するとコンデンサ68の電荷を放電する放電制御を実行する機能を備えている。
電子制御装置90は、車両衝突時に作動する、ハイブリッド制御部122と、衝突判定手段としての衝突判定部124と、リレー遮断手段としてのリレー遮断部126と、回転停止制御手段としての回転停止制御部128と、回転停止判定手段としての回転停止判定部130と、放電制御手段としての放電制御部132と、を機能的に備えている。本実施例では、HVECU92が、ハイブリッド制御部122、衝突判定部124、およびリレー遮断部126を機能的に備え、MGECU96が、回転停止制御部128、回転停止判定部130、および放電制御部132を機能的に備えている。なお、衝突判定部124、回転停止制御部128、回転停止判定部130、および放電制御部132が、本発明の制御部に対応している。
衝突判定部124は、車両10の走行中に衝突が検知されたか否か、すなわち車両衝突が発生したか否かを判定する。衝突判定部124は、例えば、車両衝突時に作動するエアバッグシステムの作動信号が出力されたか否かに基づいて、車両衝突が検知されたか否かを判定する。
ハイブリッド制御部122は、車両衝突が検知されると、車両10の電源を遮断(「Ready-OFF」)するのと並行して、エンジン12を停止させる指令をEGECU94に出力するとともに、K0クラッチ20を解放させる指令を油圧制御回路42に出力する。これより、エンジン12の燃料供給を停止するフューエルカットが実行されてエンジン12が停止させられる。また、K0クラッチ20を制御するソレノイドがK0クラッチ20の解放側に作動することで、K0クラッチ20が解放される。例えば、ソレノイドに駆動電流が供給されるとK0クラッチ20が係合されるように構成される場合には、ソレノイドへの駆動電流が停止されることでK0クラッチ20が解放される。
次いで、リレー遮断部126は、高圧バッテリ64からの電力供給を遮断するためSMR66を遮断する。このとき、電動機MGに電力供給可能な状態でSMR66が遮断されると不具合が生じる虞があることから、リレー遮断部126は、インバータ62への電力供給を一時的に遮断(インバータゲート遮断)した後、SMR66を遮断する。
回転停止制御部128は、SMR66が遮断されると、電動機MGの回転を停止させる回転停止制御を実行する。回転停止制御部128は、電動機MGの回転を停止させる方向に作用する引き摺りトルク(回転制動トルク)を発生させる回転停止制御としての三相オン制御を実行する。なお、三相オン制御については公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
回転停止判定部130は、放電制御を行うに当たって電動機MGが回転停止したか否かを判定する。回転停止判定部130は、電動機MGの回転停止過渡期において、電動機MGのステータコイル78を構成する三相巻線の各相(U相、V相、W相)の電流値の二乗和ISが、所定値IX以下か否かに基づいて電動機MGの回転停止を判定する。前記電流値の二乗和ISは、U相の電流値を電流値Iu、V相の電流値を電流値Iv、W相の電流値を電流値Iwとしたとき、下式(1)から算出される。所定値IXは、予め実験的または設計的に定められ、電動機MGが回転停止したと判断できる微小な値に設定されている。このように、電動機MGの回転停止が、MG回転速度センサ106によって検出されるMG回転速度Nmではなく、電動機MGの回転停止過渡期における電動機MGのステータコイル78を構成する三相巻線の各電流値(Iu、Iv、Iw)の二乗和ISに基づいて判定されることで、MG回転速度センサ106が車両衝突によって故障した場合であっても、電動機MGの回転停止を判定することができる。なお、前記各電流値(Iu、Iv、Iw)は、インバータ62に内蔵されている電流センサによって検出されるものとする。
IS=(Iu2+Iv2+Iw2)1/2・・・(1)
IS=(Iu2+Iv2+Iw2)1/2・・・(1)
ここで、電動機MGを停止させて放電制御を実行するに当たって、電動機MGのMG回転速度Nmが回転停止したと判定された場合であっても、車両衝突後も駆動輪14が回転していると、駆動輪14の回転が自動変速機24を介してタービン翼車22bに伝達され、さらにトルクコンバータ22における流体の引き摺りによってポンプ翼車22aおよび電動機連結軸36に回転が伝達される場合がある。このとき、三相オン制御が停止していると電動機MGが再び回転し、放電制御を実行できなくなる虞がある。なお、車両10が衝突すると、車速Vの低下に伴ってLUクラッチ40および自動変速機24の係合装置CB(係合装置C1)が解放されるものの、例えば係合装置CB(C1)の油圧アクチュエータの残圧などによって係合装置CB(C1)の解放に遅れが生じると、車両衝突後に駆動輪14が回転したとき、その回転が自動変速機24の係合装置CB(C1)を介してトルクコンバータ22に伝達されて電動機MGが回転させられる。
これに対して、回転停止判定部130は、電動機MGが回転停止したことを判定すると、さらに、タービン翼車22bの回転速度であるタービン回転速度Ntが、予め設定されている所定回転速度Nts以下になったか否かを判定する。所定回転速度Ntsは、予め実験的または設計的に定められ、例えば、タービン翼車22bの回転によって、電動機MGの回転軸である電動機連結軸36が連れ回らないタービン回転速度Ntの上限値に設定されている。電動機MGの回転停止が判定された後に、さらにタービン回転速度Ntが電動機連結軸36が連れ回らない回転速度まで低下したかが判定されることで、電動機MGが回転停止した後に再び電動機MGが回転することがなくなる。なお、タービン翼車22bが、本発明のタービンに対応している。
回転停止制御部128は、電動機MGが回転停止し、且つ、タービン回転速度Ntが所定回転速度Nts以下になると、三相オン制御を停止する。一方、回転停止制御部128は、電動機MGが回転停止してもタービン回転速度Ntが所定回転速度Ntsよりも高い場合には、電動機MGが再び回転する可能性があるため、三相オン制御を継続する。このように、電動機MGが回転停止し、且つ、タービン回転速度Ntが所定回転速度Nts以下になるまで三相オン制御が継続されることで、三相オン制御を停止した後に電動機MGが再び回転する虞がなくなる。
放電制御部132は、電動機MGの回転停止が判定され、且つ、タービン回転速度Ntが所定回転速度Nts以下になったことが判定されると、電動機MGによる放電制御を開始する。回転停止制御部128は、電動機MGにd軸電流が流れるようにインバータ62を制御する放電制御を実行することで、電動機MGからトルクが出力されることなくコンデンサ68の電荷が放電される。また、上述したように、放電制御を実行するに当たって、電動機MGが回転停止し、且つ、タービン回転速度Ntが所定回転速度Nts以下に低下したことを条件にして放電制御が実行されるため、電動機MGが再び回転する虞のない状態下で放電制御が確実に実行される。
放電制御部132は、放電制御の実行中にコンデンサ68のコンデンサ電圧VHを随時検出し、コンデンサ電圧VHが予め定められている所定圧VX以下になったか否かに基づいて放電制御の停止を判定する。所定圧VXは、予め実験的または設計的に定められ、例えば、コンデンサ68の電荷が放電されて感電の危険がなくなったと判断できる電圧の閾値に設定されている。放電制御部132は、コンデンサ電圧VHが所定圧VXよりも高い場合には放電制御を継続する。一方、放電制御部132は、コンデンサ電圧VHが所定圧VX以下になった場合には放電制御を停止する。
図2は、電子制御装置90の制御作動の要部を説明するフローチャートであって、走行中に車両10が衝突したときの放電制御に関する制御作動を説明するフローチャートである。このフローチャートは、車両走行中において繰り返し実行される。
先ず、衝突判定部124に対応するステップ(以下、ステップを省略)S10において、走行中に車両衝突が検知されたか否かが判定される。S10の判定が否定される場合、本ルーチンが終了させられる。S10の判定が肯定される場合、ハイブリッド制御部122の制御機能に対応するS20において、車両10の電源が遮断され(「Ready-OFF」)、さらにエンジン12が停止されるとともに、K0クラッチ20が解放される。次いで、リレー遮断部126の制御機能に対応するS30において、インバータ62への電力供給が一時的に遮断された後(インバータゲート遮断)、SMR66が遮断される(SMR遮断)。回転停止制御部128の制御機能に対応するS40では、三相オン制御が実行されることで、電動機MGの回転を停止させる方向の引き摺りトルク(回転制動トルク)が発生させられる。この引き摺りトルクによって電動機MGのMG回転速度Nmが低下させられる。回転停止判定部130の制御機能に対応するS50では、電動機MGの三相巻線を流れる各電流値(Iu、Iv、Iw)の二乗和ISが所定値IX以下か否かに基づいて、電動機MGが回転停止したか否かが判定される。S50の判定が否定された場合、S40に戻って三相オン制御が継続して実行される。S50の判定が肯定された場合、回転停止判定部130の制御機能に対応するS60において、トルクコンバータ22のタービン翼車22bのタービン回転速度Ntが所定回転速度Nts以下か否かが判定される。S60の判定が否定される場合、S40に戻り、S50およびS60の判定がともに肯定されるまで三相オン制御が継続して実行される。S60の判定が肯定される場合、電動機MGが再び回転することがないものと判断され、回転停止制御部128の制御機能に対応するS70において、三相オン制御が停止させられる。放電制御部132の制御機能に対応するS80では、電動機MGにd軸電流が流れるようにインバータ62を制御する放電制御が実行される。放電制御部132の制御機能に対応するS90では、放電制御に伴ってコンデンサ電圧VHが所定圧VX以下になったか否かが判定される。S90の判定が否定される場合、S80に戻り、放電制御が継続して実行される。S90の判定が肯定されると、本ルーチンが終了させられる。
上述のように、本実施例によれば、電動機MGが回転停止し、且つ、トルクコンバータ22のタービン翼車22bのタービン回転速度Ntが所定回転速度Nts以下に低下したことを条件にして放電制御が実行されるため、タービン回転速度Ntが低下し、電動機MGが再び回転することがなくなるまで三相オン制御が継続されることで、電動機MGが回転停止した状態で確実に放電制御を実行することができる。
また、本実施例によれば、電動機MGにK0クラッチ20を介してエンジン12が動力伝達可能に接続されている車両10では、車両衝突が検知されるとK0クラッチ20が解放されるため、車両衝突後にエンジン12に連れ回って電動機MGが回転することが防止される。また、電動機MGが回転停止したか否かが、電動機MGの回転停止過渡期における電動機MGのステータコイル78を構成する三相巻線の電流値(Iu、Iv、Iw)に基づいて判定されるため、電動機MGのMG回転速度Nmを検出するMG回転速度センサ106が車両衝突によって故障した場合であっても、電動機MGの回転停止の可否を判定することができる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例では、車両10に備えられるエアバッグシステムの作動信号を検出することで、車両衝突の発生を判定するものであったが、この態様に限定されない。例えば、車両加速度αが所定値を超えたか否かに基づいて、衝突の発生を判定するものであっても構わない。または、車両10の特定の部位に歪みセンサを設け、歪みセンサによって検出される歪み量に基づいて衝突の発生を判定するものであっても構わない。
また、前述の実施例では、電動機MGの回転停止が、電動機MGのステータコイル78を構成する三相巻線の各電流値(Iu、Iv、Iw)に基づいて判定するものであったが、MG回転速度センサ106によって検出されるMG回転速度Nmに基づいて判定するものであっても構わない。また、三相巻線の各々の電流値(Iu、Iv、Iw)から判定する必要はなく、三相巻線のうち二相(例えばU相、V相)の電流値(Iu、Iv)の二乗和に基づいて電動機MGの回転停止を判定するものであっても構わない。
また、前述の実施例では、HVECU92が、ハイブリッド制御部122、衝突判定部124、およびリレー遮断部126を機能的に備え、MGECU96が回転停止制御部128、回転停止判定部130、および放電制御部132を機能的に備えるとしたが、本発明は、必ずしもこれに限定されない。例えば、HVECU92およびMGECU96が共通のECUで構成される場合には、そのECUがこれらの制御部を機能的に備えることとなる。また、上記各制御部の機能を、異なるECUが機能的に備えるものであっても構わない。このように、各制御部の機能が実行される範囲において、ECUの構成が適宜変更されても構わない。
また、前述の実施例では、車両10は、エンジン12および電動機MGを駆動力源とするハイブリッド車両であったが、本発明は、必ずしもハイブリッド車両に限定されない。例えば、電動機MGのみを駆動力源とする電気自動車であっても本発明を適用することができる。
また、前述の実施例では、自動変速機24として遊星歯車式の自動変速機を例示したが、この態様に限らない。例えば、自動変速機24は、公知のDCT(Dual Clutch Transmission)、公知のベルト式無段変速機などであってもよい。自動変速機24がDCTである場合には、2系統の各入力軸にそれぞれ繋がる係合装置の一方の係合装置が本発明の摩擦クラッチに相当する。自動変速機24がベルト式無段変速機である場合には、ベルト式無段変速機とともに備えられた公知の前後進切替装置が有する前進用クラッチ及び後進用ブレーキのうちの一方の係合装置が本発明の摩擦クラッチに相当する。
また、前述の実施例では、流体式伝動装置としてトルクコンバータ22が用いられたが、この態様に限定されない。例えば、流体式伝動装置として、トルクコンバータ22に替えて、トルク増幅作用のないフルードカップリングなどの他の流体式伝動装置が用いられてもよい。
また、前述の実施例では、インバータ62とコンデンサ68とが別個に設けられているが、コンデンサ68がインバータ62内に内蔵されるものであっても構わない。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両
12:エンジン(駆動力源)
14:駆動輪
20:K0クラッチ(クラッチ)
22:トルクコンバータ(流体式伝動装置)
22b:タービン翼車(タービン)
62:インバータ
68:コンデンサ
78:ステータコイル
90:電子制御装置(制御装置)
124:衝突判定部(制御部)
128:回転停止制御部(制御部)
130:回転停止判定部(制御部)
132:放電制御部(制御部)
CB:係合装置(摩擦クラッチ)
MG:電動機(駆動力源)
12:エンジン(駆動力源)
14:駆動輪
20:K0クラッチ(クラッチ)
22:トルクコンバータ(流体式伝動装置)
22b:タービン翼車(タービン)
62:インバータ
68:コンデンサ
78:ステータコイル
90:電子制御装置(制御装置)
124:衝突判定部(制御部)
128:回転停止制御部(制御部)
130:回転停止判定部(制御部)
132:放電制御部(制御部)
CB:係合装置(摩擦クラッチ)
MG:電動機(駆動力源)
Claims (4)
- 少なくとも電動機を含む駆動力源と、前記電動機と駆動輪との間の動力伝達経路に設けられている流体式伝動装置と、を備える車両に適用され、車両衝突が検知されると、前記電動機の回転を停止させる方向のトルクを発生させ、前記電動機が回転停止すると、前記電動機を制御するインバータに並列に設けられたコンデンサの電荷を放電する放電制御を実行する制御部を備える、車両の制御装置であって、
前記制御部は、前記放電制御を実行するに当たって、前記流体式伝動装置のタービンの回転速度が所定回転速度以下に低下したことを条件にして前記放電制御を実行する
ことを特徴とする車両の制御装置。 - 前記電動機には、クラッチを介してエンジンが動力伝達可能に接続されており、
前記制御部は、車両衝突が検知されると前記クラッチを解放させる
ことを特徴とする請求項1の車両の制御装置。 - 前記制御部は、前記電動機が回転停止したか否かを、前記電動機の回転停止過渡期における前記電動機のステータコイルの電流値に基づいて判定する
ことを特徴とする請求項1または2の車両の制御装置。 - 前記車両は、前記流体式伝動装置と前記駆動輪との間の動力伝達経路に設けられ、該動力伝達経路を断接する油圧式の摩擦クラッチをさらに備える
ことを特徴とする請求項1から3の何れか1に記載の車両の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021070010A JP2022164490A (ja) | 2021-04-16 | 2021-04-16 | 車両の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021070010A JP2022164490A (ja) | 2021-04-16 | 2021-04-16 | 車両の制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022164490A true JP2022164490A (ja) | 2022-10-27 |
Family
ID=83742623
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021070010A Pending JP2022164490A (ja) | 2021-04-16 | 2021-04-16 | 車両の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022164490A (ja) |
-
2021
- 2021-04-16 JP JP2021070010A patent/JP2022164490A/ja active Pending
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