JP2022163749A - 固定構造及び固定対象物の固定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】固定対象物を被固定部材に容易に安定して固定できる、固定構造及び固定対象物の固定方法を提供する。【解決手段】固定構造100は、固定対象物を被固定部材に接着する接着剤30と、被固定部材に接着された固定対象物の接着部26と接着剤30とを跨ぎ、接着剤30により被固定部材に接着されるシール部材40とを備える。【選択図】図4
Description
本開示は、固定構造及び固定対象物の固定方法に関する。
ケーブル、配線等をハーネスクリップ又は結束バンドにより被固定部材に固定する固定構造が知られている。特許文献1では、ハーネスクリップは、ケーブルを挿通させた状態で保持する把持部と把持部から延設された両側締結部とを有し、重ね合わされた両側締結部が、1本のネジ部材で被固定部材に固定されている。特許文献1の被固定部材は、例えば、レンジフードのフード部である。また、特許文献2は、複数の配線を、被固定部材に形成された第1挿通部および第2挿通部を挿通する結束バンドで、被固定部材に結束固定する結束固定構造を、開示している。特許文献2の被固定部材は筐体の壁部である。
特許文献1と特許文献2では、ケーブル、配線等を固定するために、被固定部材に貫通孔を設けなければならない。したがって、特許文献1と特許文献2の固定構造を、気密性を要する被固定部材に適用することは、困難である。
また、特許文献1と特許文献2の固定構造を用いて、電気機器を収容する筐体にケーブルを固定する場合、貫通孔を形成する時に生じる粉塵による電気機器の故障を防ぐために、筐体に予め貫通孔を形成しなければならない。したがって、ケーブルの固定位置の変更が困難であり、収納する電気機器に応じた複数種類の筐体を予め用意しなければならない。さらに、特許文献1と特許文献2では、ハーネスクリップを固定するネジ部材又は結束バンドが被固定部材の外面から突出するので、被固定部材と他の部材、構造物等との間に空間を設ける必要がある。
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、固定対象物を被固定部材に、容易に安定して固定できる、固定構造及び固定対象物の固定方法を提供することを目的とする。
固定構造は、接着剤とシール部材とを備える。接着剤は、固定対象物を被固定部材に接着する。シール部材は、被固定部材に接着された固定対象物の接着部と接着剤とを跨ぎ、接着剤により被固定部材に接着される。
本開示によれば、固定対象物を被固定部材に接着剤とシール部材とにより固定するので、被固定部材に貫通孔を形成する必要がなく、固定対象物を被固定部材に容易に安定して固定できる。
以下、実施形態に係る固定構造について、図面を参照して説明する。
<実施形態1>
図1~図10を参照して、実施形態1に係る固定構造100について説明する。本実施形態では、制御盤10を例に固定構造100を説明する。後述する制御盤10の筐体12が被固定部材の一例であり、後述するケーブル20が固定対象物の一例である。
図1~図10を参照して、実施形態1に係る固定構造100について説明する。本実施形態では、制御盤10を例に固定構造100を説明する。後述する制御盤10の筐体12が被固定部材の一例であり、後述するケーブル20が固定対象物の一例である。
制御盤10は、図1に示すように、筐体12内にケーブル20により接続されている電気機器18、電気部品等を収容している。電気機器18としては、変圧器、スイッチング電源等が挙げられる。また、電気部品としては、電磁リレー、ブレーカー、インバーター等が挙げられる。
制御盤10の筐体12は、箱形で、ケーブル20、電気機器18、電気部品等を収容する。筐体12の開口は、開閉扉13により開閉される。また、筐体12内には、棚板14が筐体12の内側側面12Aと内側側面12Bとの間に設けられている。棚板14の上には、例えば、電気機器18が設置される。筐体12と開閉扉13と棚板14は鉄板から形成され、筐体12と開閉扉13と棚板14の表面は塗料又はメッキによって覆われている。
ケーブル20は、図2に示すように、金属を引き延ばして形成された素線を複数捩り合わされた導体22と、導体22の外周を覆い、導体22を電気的に絶縁する保護被覆24とを有する。保護被覆24は絶縁体から形成される。
ケーブル20は、制御盤10の筐体12に収容されている電気機器18、電気部品等を電気的に接続する。ケーブル20の両端は、コネクタ又ははんだ付けによって、電気機器18、電気部品等に接続されている。ケーブル20は、図1と図3に示すように、固定構造100により、筐体12の内側側面12Aに固定される。なお、理解を容易にするために、図3において、ケーブル20が延びる方向を+X方向と、内側側面12Aに平行でX方向に垂直な方向を+Y方向と、+X方向と+Y方向とに垂直な方向を+Z方向とする。
固定構造100は、図4に示すように、ケーブル20を筐体12の内側側面12Aに接着する接着剤30と、ケーブル20の内側側面12Aに接着された接着部26と接着剤30とを跨ぐシール部材40と、を備える。シール部材40は、接着剤30により筐体12の内側側面12Aに接着されている。
接着剤30は、例えば、硬化剤混合型の接着剤である。接着剤30は、ケーブル20とシール部材40を筐体12の内側側面12Aに接着する。
シール部材40は、ケーブル20の接着部26と接着剤30とを跨ぐ。シール部材40は、接着剤30を覆い、接着剤30を保護する。シール部材40は、薄いシート形状を有し、変形可能な樹脂から形成される。シール部材40は、接着剤30を保護するために、水分、紫外線、酸素等の浸入を防ぐ樹脂から形成されることが好ましい。シール部材40は、例えば、シリコン樹脂から形成される。
本実施形態では、固定構造100は、ケーブル20を筐体12の内側側面12Aに接着剤30により接着し、接着剤30と接着剤30を覆うシール部材40とによってケーブル20を固定する。したがって、筐体12に貫通孔を設ける必要がなく、筐体12の気密性を確保できる。また、筐体12の外側に突出する部材がないため、筐体12の外側に干渉を回避するための空間を設ける必要がない。さらに、ケーブル20を固定する位置を容易に変更でき、また、筐体12の種類を削減できる。
また、シール部材40が接着剤30を保護するので、接着剤30の劣化を抑制できる。
また、シール部材40が接着剤30を保護するので、接着剤30の劣化を抑制できる。
ケーブル20の固定方法を説明する。本実施形態では、2本のケーブル20を1つの固定構造100により固定する場合について説明する。
まず、ケーブル20の固定方法において使用する固定治具60を説明する。ケーブル20を筐体12の内側側面12Aに固定する場合に、固定治具60は、図5に示すように、シール部材40を介して筐体12の内側側面12Aに取り付けられる。なお、理解を容易にするために、図5においてケーブル20が延びる方向をX方向と、内側側面12Aの面内においてX方向に垂直な方向をY方向と、X方向とY方向とに垂直な方向をZ方向として説明する。
固定治具60は、図6と図7に示すように、直方体形状であり、先端部62に溝部64を有する。シール部材40が溝部64に沿って先端部62に取り付けられる。溝部64は、図7に示すように、固定する本数のケーブル20を収める。本実施形態では、固定する本数は2本である。固定治具60を筐体12に容易に取り付けるために、固定治具60は磁石から形成されている。また、本実施形態では、シール部材40の先端部62への取り付けを容易にするために、図示しない粘着層が先端部62に設けられている。
固定治具60のX方向の長さL1は、図6に示すように、シール部材40のX方向の長さL3よりも短い。また、固定治具60のY方向の長さL2は、シール部材40を溝部64に沿って先端部62に取り付けた場合に、シール部材40のY方向の長さL4よりも短い。すなわち、固定治具60の先端部62に取り付けられたシール部材40は、固定治具60の先端部62からはみ出す。
図8は、ケーブル20の固定方法を示すフローチャートである。ケーブル20の固定方法は、ケーブル20と筐体12の内側側面12Aの固定位置の少なくとも一方に接着剤30を塗布する塗布工程(ステップS10)と、ケーブル20を筐体12の内側側面12Aの固定位置に配置する配置工程(ステップS20)と、固定治具60の先端部62にシール部材40を取り付けるシール部材取り付け工程(ステップS30)と、シール部材40が、ケーブル20を跨ぎ、接着剤30により筐体12の内側側面12Aに貼り付けられた状態に、固定治具60を筐体12の内側側面12Aに取り付ける固定治具取り付け工程(ステップS40)と、固定治具60を筐体12の内側側面12Aから取り外す取り外し工程(ステップS50)と、を含む。
まず、接着剤30とシール部材40とを準備する。接着剤30は、例えば、硬化剤混合型の接着剤である。また、シール部材40は、図9に示すように、薄い変形可能なシート状部材である。シール部材40は、例えば、シリコン樹脂から形成される。
図8に戻り、塗布工程(ステップS10)では、ケーブル20と筐体12の内側側面12Aの固定位置の少なくとも一方に接着剤30を塗布する。本実施形態では、ケーブル20の筐体12の内側側面12Aに固定される部分、すなわちケーブル20の接着部26に接着剤30を塗布する。
配置工程(ステップS20)では、接着剤30を塗布された2本のケーブル20を内側側面12Aの固定位置に配置する。本実施形態では、接着剤30を塗布されたケーブル20の接着部26を内側側面12Aの固定位置に配置する。これにより、ケーブル20の接着部26が、図10に示すように、内側側面12Aの固定位置に貼り付けられる。
図8に戻り、シール部材取り付け工程(ステップS30)では、固定治具60の先端部62に、先端部62の溝部64に沿ってシール部材40を取り付ける。この場合、シール部材40は、図6に示すように、固定治具60の先端部62からはみ出す位置に、固定治具60の先端部62に取り付けられる。本実施形態では、粘着層が先端部62に設けられているので、シール部材40を固定治具60の先端部62に容易に取り付けることができる。さらに、シール部材40が固定治具60の先端部62からはみ出す位置に取り付けられているので、固定治具取り付け工程(ステップS40)において、固定治具60を筐体12の内側側面12Aに取り付けた場合に、接着剤30が固定治具60に付着せず、固定治具60を速やかに再使用できる。
固定治具取り付け工程(ステップS40)では、図5に示すように、先端部62にシール部材40を取り付けられた固定治具60を、筐体12の内側側面12Aに取り付ける。この場合、シール部材40は、接着剤30を押し広げ、ケーブル20の接着部26を跨ぎ、接着剤30により筐体12の内側側面12Aに貼り付けられた状態となる。本実施形態では、固定治具60が磁石から形成され、筐体12は鉄板から形成されているので、固定治具60の先端部62を筐体12の内側側面12Aに吸着させて、固定治具60を筐体12の内側側面12Aに容易に取り付けることができる。また、固定治具60は、ケーブル20を筐体12の内側側面12Aに近接した状態で、内側側面12Aの固定位置に保持し続けることができる。したがって、ケーブル20を容易かつ確実に内側側面12Aの固定位置に固定できる。
図8に戻り、取り外し工程(ステップS50)では、接着剤30が硬化した後に、固定治具60を筐体12の内側側面12Aから取り外す。固定治具60を筐体12の内側側面12Aから取り外す場合、シール部材40は硬化した接着剤30により筐体12の内側側面12Aに接着されているので、シール部材40は固定治具60から剥がれ、固定構造100が形成される。なお、接着剤30が硬化する前に、固定治具60を筐体12の内側側面12Aから取り外すと、シール部材40は固定治具60の先端部62に残る。したがって、固定治具60を筐体12の内側側面12Aから取り外す場合に、シール部材40が固定治具60と筐体12の内側側面12Aのどちらに残るかによって、接着剤30が硬化したか否かを判断することもできる。
以上によって、2本のケーブル20を筐体12の内側側面12Aに固定できる。
以上によって、2本のケーブル20を筐体12の内側側面12Aに固定できる。
以上のように、固定構造100は、ケーブル20を筐体12の内側側面12Aに接着剤30により接着し、接着剤30と接着剤30を覆うシール部材40とによってケーブル20を固定するので、筐体12に貫通孔を設ける必要がなく、固定構造100はケーブル20を筐体12に容易に安定して固定できる。また、ケーブル20の固定方法は、固定治具60を用いてシール部材40を貼り付け、ケーブル20を容易かつ確実に内側側面12Aの固定位置に固定できる。
<実施形態2>
実施形態1では、制御盤10の筐体12を被固定部材の一例と、ケーブル20を固定対象物の一例とした。被固定部材は制御盤10の筐体12に限られない。また、固定対象物はケーブル20に限られない。例えば、被固定部材は、表面に凹凸を有する鋳物筐体であってもよい。また、固定対象物は、被固定部材に取り付けられ、物理量を測定する測定部であってもよい。本実施形態では、回転電機70の筐体72を被固定部材の一例と、熱電対80の測温部82を固定対象物の一例として、本実施形態の固定構造110を説明する。
実施形態1では、制御盤10の筐体12を被固定部材の一例と、ケーブル20を固定対象物の一例とした。被固定部材は制御盤10の筐体12に限られない。また、固定対象物はケーブル20に限られない。例えば、被固定部材は、表面に凹凸を有する鋳物筐体であってもよい。また、固定対象物は、被固定部材に取り付けられ、物理量を測定する測定部であってもよい。本実施形態では、回転電機70の筐体72を被固定部材の一例と、熱電対80の測温部82を固定対象物の一例として、本実施形態の固定構造110を説明する。
回転電機70は、例えば、電動機である。回転電機70は、外装として筐体72を有している。筐体72は、鍛造により鉄から形成される。回転電機70は電気機械の一例である。電気機械の他の例としては、民生用電気機器、通信機械、電気計測器等が挙げられる。
熱電対80は、回転電機70の温度測定に用いられる。熱電対80の測温部82が、図11と図12に示すように、固定構造110により回転電機70の筐体72に固定される。熱電対80は、補償導線84を介して、図示しない温度計測器に接続されている。熱電対80は、白金、白金ロジウム合金等から形成されている。なお、理解を容易にするために、図11における測温部82の固定位置において、熱電対80が延びる方向を+X方向と、筐体72に垂直で筐体72の外側方向を+Z方向と、+X方向と+Z方向とに垂直な方向を+Y方向として説明する。また、熱電対80の測温部82は、被固定部材に取り付けられ、物理量を測定する測定部の一例である。被固定部材に取り付けられ物理量を測定する測定部の他の例としては、磁気センサが挙げられる。
本実施形態の固定構造110は、図12に示すように、熱電対80の測温部82を筐体72に接着する接着剤30と、測温部82と接着剤30とを跨ぐシール部材40とを備える。シール部材40は、接着剤30により筐体72に接着されている。接着剤30は、実施形態1と同様に、例えば硬化剤混合型の接着剤である。シール部材40は、実施形態1と同様に、例えばシリコン樹脂から形成される。シール部材40は、接着剤30を覆い、接着剤30を保護する。なお、本実施形態では、熱電対80の測温部82全体が固定対象物の接着部に相当する。
本実施形態においても、固定構造110は、熱電対80の測温部82を筐体72に接着剤30により接着し、接着剤30とシール部材40とによってケーブル20を固定する。熱電対80の測温部82を接着剤30により接着するので、固定構造110は、表面に凹凸を有する筐体72であっても、測温部82を密着させることができる。また、固定構造110では、筐体72に貫通孔を設ける必要がなく、さらに、熱電対80の測温部82を固定する位置を容易に変更できる。また、シール部材40が接着剤30を保護するので、接着剤30の劣化を抑制できる。
熱電対80の測温部82の固定方法は、実施形態1におけるケーブル20の固定方法と同様である。ここでは、熱電対80の測温部82の固定方法おいて使用する固定治具60Aを説明する。
固定治具60Aは、図13と図14に示すように、筐体72の表面に沿う曲面を有する先端部62Aに、熱電対80の測温部82を収める溝部64Aを有する。シール部材40が、実施形態1の固定治具60と同様に、溝部64Aに沿って先端部62Aに取り付けられる。固定治具60Aの溝部64Aは、図14に示すように、熱電対80が延びる+X側の側面で開口している。固定治具60Aは、実施形態1の固定治具60と同様に、固定治具60は磁石から形成され、先端部62Aに図示しない粘着層を設けられている。
本実施形態では、先端部62Aが、筐体72の表面に沿う曲面を有し、測温部82を収める溝部64Aが、熱電対80が延びる+X側の側面で開口しているので、固定治具取り付け工程(ステップS40)において固定治具60Aを筐体72に取り付けた場合、固定治具60Aが揺れ動くことはない。したがって、固定治具60Aは、測温部82を筐体72に近接した状態で筐体72の固定位置に保持し続け、測温部82を容易かつ確実に接着剤30により接着できる。
以上のように、固定構造110は、熱電対80の測温部82を筐体72に接着剤30により接着し、接着剤30と接着剤30を覆うシール部材40によってケーブル20を固定する。したがって、筐体72に貫通孔を設ける必要がなく、固定構造110は熱電対80の測温部82を筐体72に容易に安定して固定できる。また、固定治具60Aは、熱電対80の測温部82を容易かつ確実に接着剤30により接着できる。
<変形例>
以上、複数の実施形態を説明したが、本開示は、上記の実施形態に限定されず、本開示の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
以上、複数の実施形態を説明したが、本開示は、上記の実施形態に限定されず、本開示の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
シール部材40は、水分と紫外線と酸素に限らず、接着剤30を劣化させる気体と液体と光のうちの少なくとも一つの接着剤30への侵入又は入射を遮ることが好ましい。
シール部材40は、固定治具60、60Aの先端部62、62Aに取り付けられる面に、粘着層を有してもよい。この場合、固定治具60、60Aの先端部62、62Aに粘着層を設けなくともよい。
実施形態1と実施形態2のシール部材40は変形可能な樹脂から形成されているが、シール部材40は薄く柔軟な鉄板から形成されてもよい。薄く柔軟な鉄板から形成されたシール部材40は磁石から形成された固定治具60、60Aに吸着されるので、固定治具60、60Aの粘着層を除くことができる。
シール部材40は、図15に示すように、ケーブル20の接着部26又は熱電対80の測温部82と接着剤30とを覆う面と反対側の面40aに、予め設定された図形42を有してもよい。図形42は、撮像装置、3次元スキャナ等の検出装置により識別される識別図形として機能する。検出装置によって図形42を識別し、ケーブル20又は測温部82の固定位置を判別することにより、固定位置をデータベース化でき、さらに、固定状態の検査、シミュレーションと現物との合わせ込み等を容易に行うことができる。
図形42は、図15に示す十字に限られず、2次元バーコード、QR(Quick Response)コード等であってもよい。また、シール部材40は面40aに予め設定された色を有してもよい。予め設定された色は、図形42と同様に、検出装置により識別される識別色として機能する。予め設定された色としては、例えば、蛍光色が挙げられる。
接着剤30は、硬化剤混合型の接着剤に限られない。接着剤30は、例えば、加熱硬化型の接着剤であってもよい。
実施形態1の固定治具60と実施形態2の固定治具60Aは磁石から形成されているが、固定治具60、60Aを形成する材料は磁石に限られない。例えば、固定治具60は、図16と図17に示すように、樹脂から形成された本体部66と、本体部66に埋め込まれた板状の磁石68とを備えてもよい。本体部66は、例えば、接着剤30に対して親和性が低いフッ素樹脂から形成される。本体部66を接着剤30に対する親和性が低い樹脂から形成することにより、接着剤30の固定治具60への付着が抑えられる。したがって、固定治具60の大きさを、先端部62に取り付けられたシール部材40がはみ出す大きさに設定する必要がなくなる。さらに、シール部材40を固定治具60の先端部62に取り付ける場合、シール部材40の位置決め精度を緩めることができる。
固定対象物は、ケーブル20と熱電対80の測温部82に限られず、配線、コード、各種センサ等であってもよい。被固定部材は、制御盤10の筐体12と回転電機70の筐体72に限られず、電気機械の筐体、電子機器、電子部品、工作機械等であってもよい。
実施形態1の固定方法における塗布工程(ステップS10)では、ケーブル20の接着部26に接着剤30を塗布しているが、筐体12の内側側面12Aの固定位置に接着剤30を塗布してもよい。また、ケーブル20の接着部26と筐体12の内側側面12Aの固定位置とに接着剤30を塗布してもよい。
実施形態1の固定方法では、塗布工程(ステップS10)の後に配置工程(ステップS20)を実施しているが、配置工程(ステップS20)の後に塗布工程(ステップS10)を実施してもよい。例えば、ケーブル20の接着部26を内側側面12Aの固定位置に配置した後に、接着剤30をケーブル20の接着部26に塗布してもよい。
10 制御盤、12 制御盤の筐体、12A,12B 内側側面、13 開閉扉、14 棚板、18 電気機器、20 ケーブル、22 導体、24 保護被覆、26 接着部、30 接着剤、40 シール部材、40a 面、60,60A 固定治具、62,62A 先端部、64,64A 溝部、66 本体部、68 磁石、70 回転電機、72 回転電機の筐体、80 熱電対、82 測温部、100,110 固定構造、L1,L2,L3,L4 長さ
Claims (8)
- 固定対象物を被固定部材に接着する接着剤と、
前記被固定部材に接着された前記固定対象物の接着部と前記接着剤とを跨ぎ、前記接着剤により前記被固定部材に接着されるシール部材と、を備える、
固定構造。 - 前記シール部材は前記接着剤を保護する、
請求項1に記載の固定構造。 - 前記シール部材は、前記接着剤への光の入射と、前記接着剤への気体の侵入と、前記接着剤への液体の浸入の少なくとも1つを遮る、
請求項2に記載の固定構造。 - 前記シール部材は、前記固定対象物の前記接着部と前記接着剤とを覆う面と反対側の面に、予め設定された図形又は色を有している、
請求項1から3のいずれか1項に記載の固定構造。 - 前記固定対象物がケーブルであり、
前記被固定部材が制御盤の筐体又は電気機械の筐体である、
請求項1から4のいずれか1項に記載の固定構造。 - 前記固定対象物が物理量を測定する測定部である、
請求項1から4のいずれか1項に記載の固定構造。 - 固定対象物と被固定部材の固定位置の少なくとも一方に接着剤を塗布する、塗布工程と、
前記固定対象物を前記被固定部材の前記固定位置に配置する、配置工程と、
固定治具の前記固定対象物を収める溝部を有する先端部にシール部材を取り付ける、シール部材取り付け工程と、
前記固定治具の前記先端部に取り付けられた前記シール部材が、前記固定対象物を跨ぎ、前記接着剤により前記被固定部材に貼り付けられた状態に、前記固定治具を前記被固定部材に取り付ける、固定治具取り付け工程と、
前記固定治具を前記被固定部材から取り外す、取り外し工程と、を含む、
固定対象物の固定方法。 - 前記シール部材取り付け工程では、前記シール部材は、前記溝部に沿い前記先端部からはみ出した状態で、前記先端部に取り付けられる、
請求項7に記載の固定対象物の固定方法。
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JP2021068764A JP2022163749A (ja) | 2021-04-15 | 2021-04-15 | 固定構造及び固定対象物の固定方法 |
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2021
- 2021-04-15 JP JP2021068764A patent/JP2022163749A/ja active Pending
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