JP2022163477A - 半導体装置、電力変換装置および半導体装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ソース電極と複数の第1ゲート電極および複数の第2ゲート電極との間の静電容量を低減することができ、かつ複数の第1ゲート電極および複数の第2ゲート電極のうち一部に発熱が集中することを抑制することができる半導体装置、電力変換装置および半導体装置の制御方法を提供する。【解決手段】半導体装置100は、ソース電極21と、複数の第1絶縁膜31と、複数の第2絶縁膜32と、複数の第1ゲート電極410と、複数の第2ゲート電極420と、第1金属配線51と、第2金属配線52とを備えている。複数の第2ゲート電極420は、第1ゲート電極410に対して絶縁されている。第2金属配線52は、第1金属配線51に対して絶縁されている。第1金属配線51は、複数の第1ゲート電極410同士を接続している。第2金属配線52は、複数の第2ゲート電極420同士を接続している。【選択図】図6
Description
本開示は、半導体装置、電力変換装置および半導体装置の制御方法に関するものである。
半導体チップは、自動車およびエアーコンディショナー等が有している様々な電力機器のスイッチング制御に用いられている。電力用の半導体チップは、パワー半導体チップとも呼ばれる。パワー半導体チップにおいて、スイッチング速度を向上させることでスイッチング損失を低減させるために、ゲート電極とソース電極との間の静電容量を低減させる必要がある。例えば、特開2001-284586号公報(特許文献1)に記載の絶縁ゲート型半導体装置(半導体装置)では、ソース電極の一部に切欠部が設けられている。ソース電極の切欠部に対応するゲート電極は、使用されない。よって、ゲート電極とソース電極との間において、使用されないゲート電極に対応する拡散層も使用されない。したがって、ゲート電極とソース電極との間の静電容量が低減されている。
上記公報に記載の半導体装置では、全てのゲート電極のうち使用されるゲート電極に電流が集中する。これにより、電流が集中したゲート電極に発熱が集中する。したがって、使用されないゲート電極によってゲート電極とソース電極との間の静電容量を低減した場合には、複数のゲート電極のうち一部に発熱が集中するという課題がある。
本開示は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ソース電極と複数の第1ゲート電極および複数の第2ゲート電極との間の静電容量を低減することができ、かつ複数の第1ゲート電極および複数の第2ゲート電極のうち一部に発熱が集中することを抑制することができる半導体装置、電力変換装置および半導体装置の制御方法を提供することである。
本開示の半導体装置は、ソース電極と、複数の第1絶縁膜と、複数の第2絶縁膜と、複数の第1ゲート電極と、複数の第2ゲート電極と、第1金属配線と、第2金属配線とを備えている。複数の第1ゲート電極の各々は、複数の第1絶縁膜の各々を介してそれぞれソース電極に接続されている。複数の第2ゲート電極の各々は、複数の第2絶縁膜の各々を介してそれぞれソース電極に接続されている。複数の第2ゲート電極は、第1ゲート電極に対して絶縁されている。第2金属配線は、第1金属配線に対して絶縁されている。第1金属配線は、複数の第1ゲート電極同士を接続している。第2金属配線は、複数の第2ゲート電極同士を接続している。
本開示の半導体装置によれば、複数の第1ゲート電極および複数の第2ゲート電極に交互に電圧を印加することができる。したがって、複数の第1ゲート電極および複数の第2ゲート電極の全てに同時に電流が流れる場合よりも、ゲート電極とソース電極との間の静電容量を低減することができる。また、複数のゲート電極のうち一部に発熱が集中することを抑制することができる。
以下、実施の形態について図に基づいて説明する。なお、以下では、同一または相当する部分に同一の符号を付すものとし、重複する説明は繰り返さない。
実施の形態1.
図1~図7を用いて、実施の形態1に係る半導体装置100の構成を説明する。
図1~図7を用いて、実施の形態1に係る半導体装置100の構成を説明する。
図1および図2に示されるように、半導体装置100は、ソース電極21と、複数の第1絶縁膜31と、複数の第2絶縁膜32と、複数の第1ゲート電極410と、複数の第2ゲート電極420と、第1金属配線51と、第2金属配線52とを含んでいる。本実施の形態に係る半導体装置100は、半導体基板10をさらに含んでいる。複数の第1絶縁膜31の各々は、複数の第1酸化膜415の各々をそれぞれ含んでいる。複数の第2絶縁膜32の各々は、複数の第2酸化膜425の各々をそれぞれ含んでいる。半導体装置100は、1つの半導体チップ内に、ソース電極21と、複数の第1ゲート電極410と、第1絶縁膜31と、第2絶縁膜32と、複数の第2ゲート電極420と、第1金属配線51と、第2金属配線52とを含んでいる。
半導体装置100は、例えば、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)または金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET:Metal Oxide Semiconductor Field Transistor)として構成されている。本実施の形態において、半導体装置100は、金属酸化物半導体電界効果トランジスタとして構成されている。半導体装置100は、半導体装置100に印加されるゲート電圧を制御することでコレクタからエミッタに流れる電流およびドレインからソースに流れる電流を制御するように構成されている。本実施の形態において、半導体装置100は、半導体装置100に流れる電流をスイッチングするように構成されている。すなわち、半導体装置100は、スイッチング素子として構成されている。本実施の形態において、半導体装置100は、電力用の半導体装置として構成されている。電力用の半導体装置は、パワー半導体装置とも呼ばれる。
図1に示されるように、半導体基板10上には、ソース電極21、第1絶縁膜31および第2絶縁膜32、第1金属配線51および第2金属配線52が配置されている。本実施の形態において、第1方向DR1は、半導体基板10上における第1金属配線51の長手方向である。このため、第1金属配線51および第2金属配線52は、第1方向DR1に沿って延びている。第2方向DR2は、半導体基板10上における第1金属配線51の短手方向である。第3方向DR3は、第1方向DR1および第2方向DR2の各々に直交する方向である。
半導体基板10の後述される耐圧保持領域11は、ソース電極21から第1絶縁膜31および第2絶縁膜32に向かう方向から見て、ソース電極21の外周を全周にわたって囲んでいる。
図2に示されるように、半導体基板10は、耐圧保持領域11(図1参照)、裏面電極12、n+ドレイン層13、n-拡散層14、p拡散層15、p+拡散層16およびn+拡散層17を含んでいる。裏面電極12、n+ドレイン層13、n-拡散層14およびp拡散層15は、第3方向DR3に沿って順に積層されている。p+拡散層16およびn+拡散層17は、p拡散層15上に配置されている。
ソース電極21は、主電極として構成されている。ソース電極21は、半導体基板10、第1絶縁膜31および第2絶縁膜32の上に配置されている。ソース電極21は、p+拡散層16およびn+拡散層17に接続されている。
複数の第1絶縁膜31の各々は、複数の第1ゲート電極410の各々をそれぞれ覆っている。これにより、複数の第1ゲート電極410の各々は、ソース電極21に対して絶縁されている。複数の第1絶縁膜31の各々の幅(第1方向DR1に沿った寸法)は、複数の第1ゲート電極410の各々の幅よりも大きい。
複数の第1ゲート電極410の各々は、複数の第1絶縁膜31の各々を介してそれぞれソース電極21に接続されている。複数の第1ゲート電極410の各々は、複数の第1酸化膜415の各々に覆われている。複数の第1ゲート電極410の各々は、第1酸化膜415およびp+拡散層16を介してソース電極21に接続されている。複数の第1ゲート電極410は、半導体基板10の表面からn-拡散層14まで埋め込まれている。
複数の第2ゲート電極420は、第1ゲート電極410に対して絶縁されている。複数の第2ゲート電極420の各々は、複数の第2絶縁膜32の各々を介してそれぞれソース電極21に接続されている。複数の第2ゲート電極420の各々は、複数の第2酸化膜425の各々に覆われている。複数の第2ゲート電極420の各々は、第2酸化膜425およびp+拡散層16を介してソース電極21に接続されている。複数の第2ゲート電極420は、半導体基板10の表面からn-拡散層14まで埋め込まれている。
図3に示されるように、第1金属配線51は、第1ゲート電極410に電気的に接続されている。第1金属配線51は、第1絶縁膜31に設けられた第1コンタクトホールCH1を通って複数の第1ゲート電極410に接続されている。これにより、複数の第1ゲート電極410および第1金属配線51は、第1金属配線51に電圧が印加された場合に同電位になるように構成されている。第1金属配線51は、複数の第2ゲート電極420に接続されていない。第1金属配線51は、複数の第2ゲート電極420に対して絶縁されている。
図4に示されるように、第2金属配線52は、第2ゲート電極420に電気的に接続されている。第2金属配線52は、第2絶縁膜32に設けられた第2コンタクトホールCH2を通って複数の第2ゲート電極420に接続されている。これにより、複数の第2ゲート電極420および第2金属配線52は、第2金属配線52に電圧が印加された場合に同電位になるように構成されている。第2金属配線52は、複数の第1ゲート電極410に接続されていない。第2金属配線52は、複数の第1ゲート電極410に対して絶縁されている。
図5に示されるように、第1金属配線51と第2金属配線52とは、間隔を空けて配置されている。なお、図5では、説明の便宜のため、ソース電極21(図1参照)が図示されていない。このため、第2金属配線52は、第1金属配線51に対して絶縁されている。本実施の形態において、第1金属配線51は、複数の第1絶縁膜31および複数の第2絶縁膜32の各々の長手方向に第1金属配線51の長手方向が直交するように配置されている。第2金属配線52は、複数の第1絶縁膜31および複数の第2絶縁膜32の長手方向に第2金属配線52の長手方向が直交するように配置されている。複数の第1絶縁膜31の各々および複数の第2絶縁膜32の各々は、第2方向DR2に沿って延びている。
図6に示されるように、第1金属配線51は、複数の第1ゲート電極410同士を接続している。第2金属配線52は、複数の第2ゲート電極420同士を接続している。なお、図6では、説明の便宜のため、ソース電極21(図1参照)、複数の第1絶縁膜31(図1参照)および複数の第2絶縁膜32(図1参照)が図示されていない。
望ましくは、複数の第1ゲート電極410の個数は、複数の第2ゲート電極420の個数と同じである。さらに望ましくは、複数の第1ゲート電極410の各々および複数の第2ゲート電極420の各々は、それぞれ交互に配置されている。言い換えると、複数の第1ゲート電極410の各々および複数の第2ゲート電極420の各々は、1本おきに配置されている。
本実施の形態において、複数の第1ゲート電極410の各々および複数の第2ゲート電極420の各々は、第2方向DR2に沿って延びている。複数の第1ゲート電極410は、複数の第2ゲート電極420から第1方向DR1に沿った間隔を空けて配置されている。
本実施の形態において、第1金属配線51および第2金属配線52は、複数の第1ゲート電極410の各々および第2ゲート電極420の各々に対して直交するように配置されている。第1金属配線51は、複数の第1ゲート電極410の端部に接続されている。第2金属配線52は、第1金属配線51から第2方向DR2に沿った間隔を空けて、複数の第2ゲート電極420の端部に接続されている。
図7に示されるように、本実施の形態において、複数の第1コンタクトホールCH1の各々の第2方向DR2に沿った位置は、複数の第2コンタクトホールCH2の各々の第2方向DR2に沿った位置に対してずれている。なお、図7では、説明の便宜のため、ソース電極21(図1参照)、複数の第1絶縁膜31(図1参照)および複数の第2絶縁膜32(図1参照)が図示されていない。また、複数の第1コンタクトホールCH1、複数の第2コンタクトホールCH2、第1金属配線51および第2金属配線52の外形が破線によって示されている。
なお、図示されないが、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420は、使用されないゲート電極(不使用ゲート電極)を含んでいてもよい。この場合、ゲート電極とソース電極21との間の静電容量を使用されないゲート電極(不使用ゲート電極)の分だけ低減することができる。
次に、図2および図8~図10を用いて、実施の形態1に係る半導体装置100の制御方法を説明する。
図8に示されるように、半導体装置100の制御方法は、複数の第1ゲート電極410の各々に複数の第1ゲート電極410の各々の閾値電圧以上の電圧が印加される工程S101と、複数の第2ゲート電極420の各々に複数の第2ゲート電極420の各々の閾値電圧以上の電圧が印加される工程S102とを含んでいる。本実施の形態に係る閾値電圧とは、例えば、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の閾値電圧である。
図9に示されるように、複数の第1ゲート電極410の各々に複数の第1ゲート電極410の各々の閾値電圧以上の電圧が印加される工程S101(図8参照)において、半導体装置100の第1金属配線51に電圧が印加される。これにより、複数の第1ゲート電極410の各々に複数の第1ゲート電極410の各々の閾値電圧以上の電圧が印加される。なお、複数の第1ゲート電極410の各々に複数の第1ゲート電極410の各々の閾値電圧以上の電圧が印加される工程S101は、図9および図10の第1の期間T1に対応している。
具体的には、複数の第1ゲート電極410の各々に複数の第1ゲート電極410の各々の閾値電圧以上の電圧が印加される工程S101(図8参照)において、ソース電極21と第1金属配線51との電圧差が第1ゲート電極410の閾値電圧以上になるように、電圧が複数の第1ゲート電極410の各々に印加される。このとき、ソース電極21の電位は、裏面電極12の電位よりも低い。また、ソース電極21と第2金属配線52とが同電位にされる。これにより、図2に示されるように、裏面電極12からソース電極21に向かって電流V1が流れる。複数の第1ゲート電極410の各々に印加される工程S101において、電流は、複数の第1ゲート電極410の各々に流れる一方で、複数の第2ゲート電極420に流れない。
複数の第2ゲート電極420の各々に複数の第2ゲート電極420の各々の閾値電圧以上の電圧が印加される工程S102において、半導体装置100の第2金属配線52に電圧が印加される。これにより、複数の第2ゲート電極420の各々に複数の第2ゲート電極420の各々の閾値電圧以上の電圧が印加される。なお、複数の第2ゲート電極420の各々に複数の第2ゲート電極420の各々の閾値電圧以上の電圧が印加される工程S102は、図9および図10の第2の期間T2に対応している。
具体的には、複数の第2ゲート電極420の各々に複数の第2ゲート電極420の各々の閾値電圧以上の電圧が印加される工程S102において、ソース電極21と第2金属配線52との電圧差が第2ゲート電極420の閾値電圧以上になるように、電圧が複数の第2ゲート電極420の各々に印加される。この時、ソース電極21の電位は、裏面電極12の電位よりも低い。また、ソース電極21と第1金属配線51とが同電位にされる。これにより、図2に示されるように、裏面電極12からソース電極21に向かって電流V2が流れる。複数の第2ゲート電極420の各々に印加される工程S102において、電流は、複数の第2ゲート電極420の各々に流れる一方で、複数の第1ゲート電極410に流れない。
言い換えると、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420のいずれか一方の電圧が閾値以上である場合、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420のいずれか他方の電圧は閾値電圧未満である。本実施の形態において、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420のうち、閾値電圧以上の電圧が印加された一方は、使用側ゲート電極とも呼ばれる。本実施の形態において、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420のうち、閾値電圧未満の電圧が印加された他方は、待機側ゲート電極とも呼ばれる。
複数の第1ゲート電極410の各々に複数の第1ゲート電極410の各々の閾値電圧以上の電圧が印加される工程S101(図8参照)と複数の第2ゲート電極420の各々に複数の第2ゲート電極420の各々の閾値電圧以上の電圧が印加される工程S102(図8参照)とは、交互に繰り返される。言い換えると、図9および図10に示されるように複数の第1ゲート電極410が使用側ゲート電極である第1の期間T1と、複数の第2ゲート電極420が使用側ゲート電極である第2の期間T2とが交互に繰り返される。また、図10に示されるように、半導体装置100がスイッチング動作をするように、半導体装置100が制御される。
以上より、第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420のいずれか一方に電流が流れている状態と複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420のいずれか他方に電流が流れている状態とが交互に繰り返されるように、半導体装置100が制御される。
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
実施の形態1に係る半導体装置100によれば、図6に示されるように、第1金属配線51は、複数の第1ゲート電極410同士を接続している。第2金属配線52は、複数の第2ゲート電極420同士を接続している。このため、複数の第1ゲート電極410に閾値電圧以上の電圧が印加されている状態と複数の第2ゲート電極420に閾値電圧以上の電圧が印加されている状態とを交互に切り替えることができる。よって、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420の全てに同時に閾値電圧以上の電圧が印加されることはない。これにより、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420に対応する拡散層の全てに同時に電流が流れることはない。したがって、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420に対応する拡散層の全てに同時に電流が流れる場合よりも、ソース電極21と複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420との間の静電容量を低減することができる。すなわち、ソース電極21と複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420との間の静電容量を低減することができる。
実施の形態1に係る半導体装置100によれば、図6に示されるように、第1金属配線51は、複数の第1ゲート電極410同士を接続している。第2金属配線52は、複数の第2ゲート電極420同士を接続している。このため、複数の第1ゲート電極410に閾値電圧以上の電圧が印加されている状態と複数の第2ゲート電極420に閾値電圧以上の電圧が印加されている状態とを交互に切り替えることができる。よって、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420の全てに同時に閾値電圧以上の電圧が印加されることはない。これにより、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420に対応する拡散層の全てに同時に電流が流れることはない。したがって、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420に対応する拡散層の全てに同時に電流が流れる場合よりも、ソース電極21と複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420との間の静電容量を低減することができる。すなわち、ソース電極21と複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420との間の静電容量を低減することができる。
ソース電極21と複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420との間の静電容量を低減することができるため、半導体装置100のスイッチング損失を低減することができる。
図6に示されるように、第1金属配線51は、複数の第1ゲート電極410同士を接続している。第2金属配線52は、複数の第2ゲート電極420同士を接続している。このため、第1金属配線51および第2金属配線52に交互に電圧を印加することによって、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420に交互に閾値電圧以上の電圧を印加することができる。よって、複数の第1ゲート電極410に閾値電圧以上の電圧が印加されている状態と複数の第2ゲート電極420に閾値電圧以上の電圧が印加されている状態とを交互に切り替えることができる。これにより、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420の一方に集中して電流が流れ続けることを抑制することができる。したがって、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420の一部に発熱が集中することを抑制することができる。
複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420の一部に発熱が集中することを抑制することができる。このため、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420の電気特性が変動することを抑制することができる。また、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420の破壊耐量の低下を抑制することができる。
図6に示されるように、複数の第1ゲート電極410の個数は、複数の第2ゲート電極420の個数と同じである。このため、複数の第1ゲート電極410の発熱量と複数の第2ゲート電極420の発熱量とは、同じである。よって、半導体装置100内における発熱を均一にすることができる。したがって、半導体装置100を容易に冷却することができる。
図6に示されるように、複数の第1ゲート電極410の各々および複数の第2ゲート電極420の各々は、それぞれ交互に配置されている。このため、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420が並べられた半導体基板10の面内方向において、複数の第1ゲート電極410の各々および複数の第2ゲート電極420の各々の静電容量を均一にすることができる。具体的には、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420がまとめて配置されている場合よりも、複数の第1ゲート電極410の各々および複数の第2ゲート電極420の各々の静電容量を半導体基板10の面内方向において均一にすることができる。よって、スイッチング時において複数の第1ゲート電極410の各々および複数の第2ゲート電極420の各々に電流の偏りを生じることを抑制することができる。したがって、スイッチング時において複数の第1ゲート電極410の各々および複数の第2ゲート電極420の各々の破壊耐量の低下を抑制することができる。
実施の形態1に係る半導体装置100の制御方法によれば、図8に示されるように、複数の第1ゲート電極410の各々に複数の第1ゲート電極410の各々の閾値電圧以上の電圧が印加される工程と複数の第2ゲート電極420の各々に複数の第2ゲート電極420の各々の閾値電圧以上の電圧が印加される工程とは、交互に繰り返される。ソース電極21と複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420との間の静電容量を低減することができる。また、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420の一部に集中して電流が流れ続けることを抑制することができる。したがって、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420の一部に発熱が集中することを抑制することができる。
実施の形態2.
次に、図11~図13を用いて、実施の形態2に係る半導体装置100の制御方法を説明する。実施の形態2は、特に説明しない限り、上記の実施の形態1と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
次に、図11~図13を用いて、実施の形態2に係る半導体装置100の制御方法を説明する。実施の形態2は、特に説明しない限り、上記の実施の形態1と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
本実施の形態に係る半導体装置100では、図11および図12に示されるように、複数の第1ゲート電極410の各々に複数の第1ゲート電極410の各々の閾値電圧以上の電圧が印加される工程S101(図8参照)において、複数の第2ゲート電極420の各々には、0Vよりも大きく複数の第2ゲート電極420の各々の閾値電圧よりも小さい電圧が印加される。また、複数の第2ゲート電極420の各々に複数の第2ゲート電極420の各々の閾値電圧以上の電圧が印加される工程S102(図8参照)において、複数の第1ゲート電極410の各々には、0Vよりも大きく複数の第1ゲート電極410の各々の閾値電圧よりも小さい電圧が印加される。すなわち、使用側ゲート電極に閾値電圧が印加された状態において、待機ゲート電極には0Vよりも大きく待機ゲート電極の閾値電圧よりも小さい電圧(待機電圧)が印加される。なお、図11において、複数の第1ゲート電極410に流れる電流の時間変化は、実線によって示されている。また、図12において、複数の第2ゲート電極420に流れる電流の時間変化は、実線によって示されている。なお、図13に示されるように、第1の期間T1および第2の期間T2のいずれにおいても、半導体装置100には電流が流れる。
比較例に係る半導体装置の制御方法と比較しながら、実施の形態2に係る半導体装置100の制御方法の効果を説明する。
比較例に係る半導体装置の制御方法では、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420のうち閾値以上の電圧が印加されていない一方(待機側ゲート電極)の電圧は、0Vである。ゲート酸化膜(第1酸化膜415および第2酸化膜425)および半導体基板10に欠陥を多く含んでいる場合、ゲート電圧の掃引方向に沿ってドレイン電流の電流値が変動することがある。図14に示されるように、ドレイン電流の電流値の変動は、欠陥にドレイン電流によって電荷が溜まることで、欠陥に溜まった電荷の分だけ閾値電圧が見かけ上上昇することによって発生する。なお、ゲート酸化膜中および半導体基板10に欠陥を多く含んでいる半導体チップとは、例えば、炭化珪素(SiC)等の電力用半導体チップである。
比較例に係る半導体装置の制御方法では、待機側ゲート電極の電圧が0Vであるため、欠陥に溜まった電荷の分だけ閾値電圧が見かけ上上昇する。このため、ドレイン電流の電流値の変動が生じる。
これに対して、本実施の形態では、図11および図12に示されるように、複数の第1ゲート電極410の各々に複数の第1ゲート電極410の各々の閾値電圧以上の電圧が印加される工程S101(図8参照)において、複数の第2ゲート電極420の各々には、0Vよりも大きく複数の第2ゲート電極420の各々の閾値電圧よりも小さい電圧が印加される。また、複数の第2ゲート電極420の各々に複数の第2ゲート電極420の各々の閾値電圧以上の電圧が印加される工程S102(図8参照)において、複数の第1ゲート電極410の各々には、0Vよりも大きく複数の第1ゲート電極410の各々の閾値電圧よりも小さい電圧が印加される。このため、待機側ゲート電極に電圧が印加されている。よって、待機側ゲート電極の欠陥に電荷を溜めることができる。したがって、ドレイン電流の電圧値が欠陥によって変動することを抑制することができる。
実施の形態3.
次に、図15を用いて、実施の形態3に係る半導体装置100の構成を説明する。実施の形態3は、特に説明しない限り、上記の実施の形態1と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
次に、図15を用いて、実施の形態3に係る半導体装置100の構成を説明する。実施の形態3は、特に説明しない限り、上記の実施の形態1と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
図15に示されるように、本実施の形態に係る半導体装置100では、複数の第1ゲート電極410の個数は、複数の第2ゲート電極420の個数と異なっている。
本実施の形態において、複数の第1ゲート電極410の個数は、複数の第2ゲート電極420の個数よりも多い。具体的には、図15では、複数の第2ゲート電極420の個数に対する複数の第1ゲート電極410の個数の比は、3である。これにより、第1金属配線51には、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420のうち、3/4のゲート電極が接続されている。第2金属配線52には、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420のうち、1/4のゲート電極が接続されている。
本実施の形態では、3つの第1ゲート電極410が連続して並べられている。3つの第1ゲート電極410に対して1つの第2ゲート電極420が配置されている。このため、3つの第1ゲート電極410および1つの第1ゲート電極410が繰り返されて配置されている。
なお、複数の第2ゲート電極420の個数に対する複数の第1ゲート電極410の個数の比は3に限られず、適宜に決められてもよい。
なお、図示されないが、半導体装置100に含まれる金属配線の個数は、第1金属配線51および第2金属配線52の2つに限られず、3つ以上であってもよい。
次に、実施の形態3に係る半導体装置100の制御方法を説明する。
低周波において半導体装置100がスイッチングする場合には、複数の第1ゲート電極410に電圧が印加される。高周波において半導体装置100がスイッチングする場合には、複数の第2ゲート電極420に電圧が印加される。
低周波において半導体装置100がスイッチングする場合には、複数の第1ゲート電極410に電圧が印加される。高周波において半導体装置100がスイッチングする場合には、複数の第2ゲート電極420に電圧が印加される。
続いて、第1の比較例および第2の比較例に係る半導体装置と比較しながら、実施の形態3に係る半導体装置100の効果を説明する。
第1の比較例および第2の比較例に係る半導体装置では、ゲート電極とソース電極21との間の静電容量は、固定されている。第1の比較例に係る半導体装置の複数のゲート電極の個数は、第2の比較例に係る半導体装置の複数のゲート電極の個数と同じである。第1の比較例に係る半導体装置は、使用されないゲート電極(不使用ゲート電極)を含んでいる。第2の比較例に係る半導体装置では、複数のゲート電極の全てが使用される。
半導体装置100がスイッチング素子として用いられる場合、スイッチングにおけるエネルギー損失(通電損失)は、スイッチング時のエネルギー損失および通電時のエネルギー損失の和である。第1の比較例に係る半導体装置のように、不使用ゲート電極が多いほど、ゲート電極とソース電極21との間の静電容量が小さい。このため、図16および図17に示されるように、半導体装置100は高速でスイッチングすることができる。しかしながら、不使用ゲート電極が多いほど、通電時に電子がソース電極21に抜ける経路が増える。このため、図18に示されるように、通電時のエネルギー損失が大きい。
他方、第2の比較例に係る半導体装置のように、使用されるゲート電極が多いほど、ゲート電極とソース電極との間の静電容量が大きい。このため、図19および図20に示されるように、半導体装置のスイッチング速度が遅い。また、図21に示されるように、スイッチング時のエネルギー損失が大きい。
半導体装置のスイッチングの回数(周波数)は、半導体装置の動作状況によって異なっている。例えば、半導体装置が電気自動車用のモーターに用いられる場合、モーターの始動の際には、モーターの回転速度が遅いのでスイッチング回数が少なく、通電時の損失がエネルギー損失の大部分を占める。一方、電気自動車用のモーターが加速されてからは、モーターの回転速度が速いのでスイッチング回数が多く、スイッチング時の損失がエネルギー損失の大部分を占める。すなわち、モーターの状態によって、通電時の損失およびスイッチング時の損失のいずれがエネルギー損失の大部分を占めるかが異なっている。
したがって、半導体装置100は、スイッチング回数が多い(高周波である)場合にはスイッチング時の損失が小さく、スイッチング回数が少ない(低周波である)場合には通電時の損失が小さいことが好ましい。
第1の比較例および第2の比較例に係る半導体装置では、ゲート電極とソース電極21との間の静電容量が固定されているため、通電時の損失およびスイッチング時の損失のいずれがエネルギー損失の大部分を占める。このため、エネルギー損失が大きい。
これに対して、本実施の形態に係る半導体装置100によれば、図15に示されるように、複数の第1ゲート電極410の個数は、複数の第2ゲート電極420の個数と異なっている。このため、低周波において半導体装置100がスイッチングする場合には、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420のうち個数が多い方を用いることができる。よって、低周波において半導体装置100がスイッチングする場合には、エネルギー損失の大部分を占めるスイッチング時のエネルギー損失を低減することができる。また、高周波において半導体装置100がスイッチングする場合には、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420のうち個数が少ない方を用いることができる。よって、高周波において半導体装置100がスイッチングする場合には、エネルギー損失の大部分を占める通電時のエネルギー損失を低減することができる。以上より、エネルギー損失の大部分が通電時の損失およびスイッチング時の損失のいずれであるかに対応することができる。したがって、エネルギー損失を低減することができる。
図15に示されるように、複数の第1ゲート電極410の個数は、複数の第2ゲート電極420の個数と異なっている。複数の第1ゲート電極410同士および複数の第2ゲート電極420同士は、第1金属配線51および第2金属配線52によってそれぞれ接続されている。このため、第1金属配線51および第2金属配線52が複数のゲート電極のうちいずれのゲート電極に接続されるかのみを変更することによって、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420の個数を変更することができる。このため、ゲート電極を作り溜めておき、第1金属配線51および第2金属配線52の接続位置のみを変更することで、異なる静電容量を有する半導体装置100を作り分けることができる。したがって、異なる静電容量を有する半導体装置100の製造のリードタイムを短くすることができる。
本実施の形態に係る半導体装置100の制御方法によれば、低周波において半導体装置100がスイッチングする場合には、複数の第1ゲート電極410に電圧が印加される。高周波において半導体装置100がスイッチングする場合には、複数の第2ゲート電極420に電圧が印加される。これにより、エネルギー損失の大部分が通電時の損失およびスイッチング時の損失のいずれであるかに対応することができる。したがって、エネルギー損失を低減することができる。
実施の形態4.
次に、図22~図25を用いて、実施の形態4に係る半導体装置100の構成を説明する。実施の形態4は、特に説明しない限り、上記の実施の形態1と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
次に、図22~図25を用いて、実施の形態4に係る半導体装置100の構成を説明する。実施の形態4は、特に説明しない限り、上記の実施の形態1と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
図22に示されるように、本実施の形態に係る半導体装置100は、表面電極22と、層間絶縁膜6と、第1電極パッド71と、第2電極パッド72とをさらに含んでいる。
表面電極22は、ソース電極21(図23参照)の全体を覆っている。このため、表面電極22の表面積は、ソース電極21(図23参照)の表面積よりも大きい。なお、本実施の形態における表面積とは、第3方向DR3に沿って見た場合における面積である。
図23および図24に示されるように、表面電極22は、ソース電極21と、第1金属配線51の一部と、第2金属配線52の一部と、層間絶縁膜6とを覆っている。層間絶縁膜6は、ソース電極21と表面電極22との間に配置されている。層間絶縁膜6は、第1金属配線51および第2金属配線52を覆っている。
図24に示されるように、層間絶縁膜6には、第1貫通孔TH1と、第2貫通孔TH2とが設けられている。第1貫通孔TH1および第2貫通孔TH2は、層間絶縁膜6を貫通している。第1電極パッド71は、第1貫通孔TH1を通って第1金属配線51に電気的に接続されている。第2電極パッド72は、第2貫通孔TH2を通って第2金属配線52に電気的に接続されている。第1電極パッド71および第2電極パッド72は、表面電極22および層間絶縁膜6から露出している。
次に、実施の形態4に係る半導体装置100の製造方法を説明する。
まず、半導体基板10上に、第1絶縁膜31、第2絶縁膜32、第1金属配線51、第2金属配線52、複数の第1ゲート電極410(図23参照)および複数の第2ゲート電極420(図23参照)が形成される。続いて、図25に示されるように、層間絶縁膜6が形成される。層間絶縁膜6は、櫛形の形状を有している。
まず、半導体基板10上に、第1絶縁膜31、第2絶縁膜32、第1金属配線51、第2金属配線52、複数の第1ゲート電極410(図23参照)および複数の第2ゲート電極420(図23参照)が形成される。続いて、図25に示されるように、層間絶縁膜6が形成される。層間絶縁膜6は、櫛形の形状を有している。
続いて、層間絶縁膜6の第1貫通孔TH1(図24参照)および第2貫通孔TH2(図24参照)が写真製版およびエッチングによって形成される。続いて、図22に示されるように、表面電極22が形成される。すなわち、第1ゲート電極410および第2ゲート電極420と第1金属配線51および第2金属配線52とが配線される工程と、表面電極22が形成される工程とは別の工程である。
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
実施の形態4に係る半導体装置100によれば、図23および図24に示されるように、表面電極22は、ソース電極21と、第1金属配線51の一部と、第2金属配線52の一部とを覆っている。このため、図22に示されるように、表面電極22の面積は、ソース電極21の面積よりも大きい。よって、半導体装置100を図示されない外部機器に接続する際に、ソース電極21よりも大きい面積を有する表面電極22を外部機器に接続することができる。よって、半導体装置100を外部機器に容易に接続することができる。また、表面電極22にソース電極21よりも多くのボンディングワイヤを接合することができる。これにより、半導体装置100の発熱を低減することができる。
実施の形態4に係る半導体装置100によれば、図23および図24に示されるように、表面電極22は、ソース電極21と、第1金属配線51の一部と、第2金属配線52の一部とを覆っている。このため、図22に示されるように、表面電極22の面積は、ソース電極21の面積よりも大きい。よって、半導体装置100を図示されない外部機器に接続する際に、ソース電極21よりも大きい面積を有する表面電極22を外部機器に接続することができる。よって、半導体装置100を外部機器に容易に接続することができる。また、表面電極22にソース電極21よりも多くのボンディングワイヤを接合することができる。これにより、半導体装置100の発熱を低減することができる。
実施の形態5.
次に、図26を用いて、実施の形態5に係る半導体装置100の構成を説明する。実施の形態5は、特に説明しない限り、上記の実施の形態1と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
次に、図26を用いて、実施の形態5に係る半導体装置100の構成を説明する。実施の形態5は、特に説明しない限り、上記の実施の形態1と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
図26に示されるように、本実施の形態に係る半導体装置100の複数の第1ゲート電極410の少なくてもいずれかは、複数の第2ゲート電極420の各々とは異なる長さを有している。図26では、複数の第1ゲート電極410は、複数の第2ゲート電極420の各々よりも短い短電極411を有している。
高周波において半導体装置100がスイッチングされる場合には、短電極411に電圧が印加される。低周波において半導体装置100がスイッチングされる場合には、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420のうち短電極411ではないゲート電極に電圧が印加される。
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
実施の形態5に係る半導体装置100によれば、図26に示されるように、複数の第1ゲート電極410の少なくてもいずれかは、複数の第2ゲート電極420の各々とは異なる長さを有している。本実施の形態では、複数の第1ゲート電極410は、複数の第2ゲート電極420の各々よりも短い短電極411を有している。短電極411の静電容量は、他のゲート電極の静電容量よりも小さい。このため、短電極411のスイッチング速度は、他のゲート電極のスイッチング速度よりも大きい。このため、高周波においてスイッチングする回数が多い場合に、短電極411を使用することで、スイッチング損失および通電損失を低減することができる。
実施の形態5に係る半導体装置100によれば、図26に示されるように、複数の第1ゲート電極410の少なくてもいずれかは、複数の第2ゲート電極420の各々とは異なる長さを有している。本実施の形態では、複数の第1ゲート電極410は、複数の第2ゲート電極420の各々よりも短い短電極411を有している。短電極411の静電容量は、他のゲート電極の静電容量よりも小さい。このため、短電極411のスイッチング速度は、他のゲート電極のスイッチング速度よりも大きい。このため、高周波においてスイッチングする回数が多い場合に、短電極411を使用することで、スイッチング損失および通電損失を低減することができる。
低周波において半導体装置100がスイッチングされる場合には、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420のうち短電極411ではないゲート電極に電圧が印加される。複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420のうち短電極411ではないゲート電極は、短電極よりも大きいチャネル断面積を有している。このため、通電時の損失を低減することができる。また、ゲート電極の先端のn-拡散層14側の電界が緩和される。このため、ホールおよび電子の電離が低減される。よって、スイッチング時に耐圧が劣化することを抑制することができる。
実施の形態6.
本実施の形態は、上述した実施の形態1~5に係る半導体装置を電力変換装置に適用したものである。本開示は特定の電力変換装置に限定されるものではないが、以下、実施の形態6として、三相のインバータに本開示を適用した場合について説明する。
本実施の形態は、上述した実施の形態1~5に係る半導体装置を電力変換装置に適用したものである。本開示は特定の電力変換装置に限定されるものではないが、以下、実施の形態6として、三相のインバータに本開示を適用した場合について説明する。
図27は、本実施の形態に係る電力変換装置を適用した電力変換システムの構成を示すブロック図である。
図27に示す電力変換システムは、電源PW、電力変換装置200、負荷300から構成される。電源PWは、直流電源であり、電力変換装置200に直流電力を供給する。電源PWは種々のもので構成することが可能であり、例えば、直流系統、太陽電池、蓄電池で構成することができるし、交流系統に接続された整流回路やAC/DCコンバータで構成することとしてもよい。また、電源PWを、直流系統から出力される直流電力を所定の電力に変換するDC/DCコンバータによって構成することとしてもよい。
電力変換装置200は、電源PWと負荷300の間に接続された三相のインバータであり、電源PWから供給された直流電力を交流電力に変換し、負荷300に交流電力を供給する。電力変換装置200は、図27に示すように、直流電力を交流電力に変換して出力する主変換回路201と、主変換回路201を制御する制御信号を主変換回路201に出力する制御回路203とを備えている。
負荷300は、電力変換装置200から供給された交流電力によって駆動される三相の電動機である。なお、負荷300は特定の用途に限られるものではなく、各種電気機器に搭載された電動機であり、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車、鉄道車両、エレベーター、もしくは、空調機器向けの電動機として用いられる。
以下、電力変換装置200の詳細を説明する。主変換回路201は、スイッチング素子と還流ダイオードを備えており(図示せず)、スイッチング素子がスイッチングすることによって、電源PWから供給される直流電力を交流電力に変換し、負荷300に供給する。主変換回路201の具体的な回路構成は種々のものがあるが、本実施の形態に係る主変換回路201は2レベルの三相フルブリッジ回路であり、6つのスイッチング素子とそれぞれのスイッチング素子に逆並列された6つの還流ダイオードから構成することができる。主変換回路201の各スイッチング素子および各還流ダイオードの少なくともいずれかは、上述した実施の形態1~4のいずれかの半導体装置に相当する半導体装置100が有するスイッチング素子又は還流ダイオードである。6つのスイッチング素子は2つのスイッチング素子ごとに直列接続され上下アームを構成し、各上下アームはフルブリッジ回路の各相(U相、V相、W相)を構成する。そして、各上下アームの出力端子、すなわち主変換回路201の3つの出力端子は、負荷300に接続される。
また、主変換回路201は、各スイッチング素子を駆動する駆動回路(図示なし)を備えているが、駆動回路は半導体装置100に内蔵されていてもよいし、半導体装置100とは別に駆動回路を備える構成であってもよい。駆動回路は、主変換回路201のスイッチング素子を駆動する駆動信号を生成し、主変換回路201のスイッチング素子の制御電極に供給する。具体的には、後述する制御回路203からの制御信号に従い、スイッチング素子をオン状態にする駆動信号とスイッチング素子をオフ状態にする駆動信号とを各スイッチング素子の制御電極に出力する。スイッチング素子をオン状態に維持する場合、駆動信号はスイッチング素子の閾値電圧以上の電圧信号(オン信号)であり、スイッチング素子をオフ状態に維持する場合、駆動信号はスイッチング素子の閾値電圧以下の電圧信号(オフ信号)となる。
制御回路203は、負荷300に所望の電力が供給されるよう主変換回路201のスイッチング素子を制御する。具体的には、負荷300に供給すべき電力に基づいて主変換回路201の各スイッチング素子がオン状態となるべき時間(オン時間)を算出する。例えば、出力すべき電圧に応じてスイッチング素子のオン時間を変調するPWM制御によって主変換回路201を制御することができる。そして、各時点においてオン状態となるべきスイッチング素子にはオン信号を、オフ状態となるべきスイッチング素子にはオフ信号が出力されるよう、主変換回路201が備える駆動回路に制御指令(制御信号)を出力する。駆動回路は、この制御信号に従い、各スイッチング素子の制御電極にオン信号又はオフ信号を駆動信号として出力する。
本実施の形態に係る電力変換装置では、主変換回路201を構成する半導体装置100として実施の形態1~5に係る半導体装置を適用するため、複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420のうち一部に発熱が集中することを抑制することができ、かつソース電極21と複数の第1ゲート電極410および複数の第2ゲート電極420との間の静電容量を低減することができる電力変換装置200を実現することができる。
本実施の形態では、2レベルの三相インバータに本開示を適用する例を説明したが、本開示は、これに限られるものではなく、種々の電力変換装置に適用することができる。本実施の形態では、2レベルの電力変換装置としたが3レベルやマルチレベルの電力変換装置であっても構わないし、単相負荷に電力を供給する場合には単相のインバータに本開示を適用しても構わない。また、直流負荷等に電力を供給する場合にはDC/DCコンバータやAC/DCコンバータに本開示を適用することも可能である。
また、本開示を適用した電力変換装置は、上述した負荷が電動機の場合に限定されるものではなく、例えば、放電加工機やレーザー加工機、又は誘導加熱調理器や非接触給電システムの電源装置として用いることもでき、さらには太陽光発電システムや蓄電システム等のパワーコンディショナーとして用いることも可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
21 ゲート電極、22 表面電極、31 第1絶縁膜、32 第2絶縁膜、51 第1金属配線、52 第2金属配線、100 半導体装置、200 電力変換装置、201 主変換回路、203 制御回路、300 負荷、410 第1ゲート電極、420 第2ゲート電極、PW 電源。
Claims (10)
- ソース電極と、
複数の第1絶縁膜と、
複数の第2絶縁膜と、
前記ソース電極に前記複数の第1絶縁膜の各々を介してそれぞれ接続された複数の第1ゲート電極と、
前記ソース電極に前記複数の第2絶縁膜の各々を介してそれぞれ接続され、かつ前記複数の第1ゲート電極に対して絶縁された複数の第2ゲート電極と、
第1金属配線と、
前記第1金属配線に対して絶縁された第2金属配線とを備え、
前記第1金属配線は、前記複数の第1ゲート電極同士を接続しており、
前記第2金属配線は、前記複数の第2ゲート電極同士を接続している、半導体装置。 - 前記複数の第1ゲート電極の個数は、前記複数の第2ゲート電極の個数と同じである、請求項1に記載の半導体装置。
- 前記複数の第1ゲート電極の各々および前記複数の第2ゲート電極の各々は、それぞれ交互に配置されている、請求項2に記載の半導体装置。
- 前記複数の第1ゲート電極の個数は、前記複数の第2ゲート電極の個数と異なっている、請求項1に記載の半導体装置。
- 表面電極をさらに備え、
前記表面電極は、前記ソース電極と、前記第1金属配線の一部と、前記第2金属配線の一部とを覆っている、請求項1~4のいずれか1項に記載の半導体装置。 - 前記複数の第1ゲート電極の少なくともいずれかは、前記複数の第2ゲート電極の各々とは異なる長さを有している、請求項1~5のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 請求項1~6のいずれか1項に記載の半導体装置を有し、入力される電力を変換して出力する主変換回路と、
前記主変換回路を制御する制御信号を前記主変換回路に出力する制御回路と、
を備えた電力変換装置。 - ソース電極と、前記ソース電極に接続された複数の第1ゲート電極と、前記ソース電極に接続されかつ前記複数の第1ゲート電極に対して絶縁された複数の第2ゲート電極と、前記複数の第1ゲート電極同士を接続している第1金属配線と、前記第1金属配線に対して絶縁されかつ前記複数の第2ゲート電極同士を接続している第2金属配線とを備えた半導体装置の前記第1金属配線に電圧が印加されることで、前記複数の第1ゲート電極の各々に前記複数の第1ゲート電極の各々の閾値電圧以上の電圧が印加される工程と、
前記半導体装置の前記第2金属配線に電圧が印加されることで、前記複数の第2ゲート電極の各々に前記複数の第2ゲート電極の各々の閾値電圧以上の電圧が印加される工程とを備え、
前記複数の第1ゲート電極の各々に前記複数の第1ゲート電極の各々の閾値電圧以上の電圧が印加される工程と前記複数の第2ゲート電極の各々に前記複数の第2ゲート電極の各々の閾値電圧以上の電圧が印加される工程とは、交互に繰り返される、半導体装置の制御方法。 - 前記複数の第1ゲート電極の個数は、前記複数の第2ゲート電極の個数よりも多く、
低周波において前記半導体装置がスイッチングする場合には、前記複数の第1ゲート電極に電圧が印加され、
高周波において前記半導体装置がスイッチングする場合には、前記複数の第2ゲート電極に電圧が印加される、請求項8に記載の半導体装置の制御方法。 - 前記複数の第1ゲート電極の各々に前記複数の第1ゲート電極の各々の閾値電圧以上の電圧が印加される工程において、前記複数の第2ゲート電極の各々には、0Vよりも大きく前記複数の第2ゲート電極の各々の閾値電圧よりも小さい電圧が印加され、
前記複数の第2ゲート電極の各々に前記複数の第2ゲート電極の各々の閾値電圧以上の電圧が印加される工程において、前記複数の第1ゲート電極の各々には、0Vよりも大きく前記複数の第1ゲート電極の各々の閾値電圧よりも小さい電圧が印加される、請求項8または9に記載の半導体装置の制御方法。
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JP2021068423A Pending JP2022163477A (ja) | 2021-04-14 | 2021-04-14 | 半導体装置、電力変換装置および半導体装置の制御方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2022163477A (ja) |
-
2021
- 2021-04-14 JP JP2021068423A patent/JP2022163477A/ja active Pending
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