JP2022162276A - インペラ、ポンプ装置及びインペラの製造方法 - Google Patents

インペラ、ポンプ装置及びインペラの製造方法 Download PDF

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Eigo Yamashita
智大 伊藤
Tomohiro Ito
英明 柳川
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Abstract

【課題】小型で流路面積を確保することができるインペラ及びポンプ装置を提供する。【解決手段】本発明の一形態にかかるインペラは、回転軸方向に交差して延設するシュラウドと、前記シュラウドの前記第1方向の一方側の面に配置され、前記回転軸方向に交差する方向に延びるとともに、回転軸側の端部においてシュラウド側の一部が、前記回転軸から離れる方向に退避した逃げ部を有する、羽根と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、インペラ、ポンプ装置及びインペラの製造方法に関する。
液体を圧送する手段として、モータと、モータにより駆動されるポンプと、を備えるポンプ装置が知られている。このようなポンプ装置は、ポンプ室に収容されるインペラをモータにより回転駆動することで、液体を増圧して二次側に圧送する(例えば、特許文献1参照)。主板、羽根、側板等の部品を製造し、レーザ溶接やプロジェクション溶接により一体に接合するインペラでは、インペラハブと羽根が干渉しないように設計する必要があり、羽根の入口径はインペラハブの形状によって制約される。昨今製品の小型化が求められており、インペラの軸長を短くすることが望まれるが、限られた軸長と側板長さにおいて十分な流路面積を確保することは困難である。
特開2018-60983号公報
本発明は、小型で流路面積を確保することができるインペラ、ポンプ装置及びインペラの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一形態にかかるインペラは、回転軸方向に交差して延設するシュラウドと、
前記シュラウドの前記回転軸方向の一方側の面に配置され、前記回転軸方向に交差する方向に延びるとともに、回転軸側の端部において前記シュラウド側が部分的に前記回転軸から離れる方向に退避した逃げ部を有する、羽根と、を備える。
本発明によれば、小型で流路面積を確保することができるインペラ、ポンプ装置及びインペラの製造方法を提供することが可能となる。
本発明の第1実施形態にかかるポンプ装置の構成を一部断面で示す側面図。 同ポンプ装置の構成を示す側面図。 同実施形態にかかるポンプ装置のインペラの構成を示す斜視図。 同インペラの平面図。 同インペラの下面図。 同インペラの構成を示す断面図。 同インペラの斜視図。 同インペラの羽根の配置を示す斜視図。 同インペラの羽根の斜視図。 同インペラの内側端面の設計点の説明図。 比較例としてのインペラの断面図。 比較例としてのインペラの断面図。
以下、本発明の一実施形態に係るインペラ及びポンプ装置について、図1乃至図12を用いて説明する。図1はポンプ装置の構成を一部断面で示す側面図であり、図2はポンプ装置を他の方向から見た側面図である。図3はインペラの斜視図であり、図4及び図5はインペラの平面図及び下面図である。図6はインペラの断面図であり、図7及び図8はインペラの一部を示す斜視図である。図9は羽根の斜視図である。図10は、同インペラの内側端面の設計点の説明図であり、図11及び図12は比較例としてのインペラの断面図である。なお、説明のため、各図において適宜構成を省略して示している。
図1に示すように、ポンプ装置1は、例えば、多段のタービンポンプである。ポンプ装置1は、モータ11と、モータ11に接続されたインペラ30を有する1段または複数段のポンプ部12と、を備える。また、ポンプ装置1は、インバータや複数の制御基板を収容する制御盤に接続される。
モータ11はケーブルによって制御盤に接続される。モータ11は複数のインバータを介して制御基板に接続され、制御基板に搭載された制御部の制御によって回転数制御される。
ポンプ部12は、回転軸21と、ポンプケーシング22と、ポンプケーシング22に収容されるインペラ30と、を備える。
回転軸21(主軸)は、モータ11に接続される。回転軸21はポンプ部12のインペラ30を固定可能に構成されている。回転軸21は軸受部材に軸支される。
ポンプケーシング22は、ポンプ吸込口及びポンプ吐出口を備えるとともに、複数のインペラ30を収容する。ポンプケーシング22は、例えばステンレス材で構成され、回転軸21の先端側に設けられた小径の円筒状の吸込部と、吸込部に連続して設けられた収容部と、収容部の外周から連通して上方向に向かう円筒状の吐出部と、を一体に備えて構成され、所定の流路を形成する。ポンプケーシング22の軸方向基端側にはケーシングカバー23が組み付けられる。このケーシングカバー23にモータ11が固定されている。
インペラ30は、例えばクローズドタイプのプレスインペラである。インペラ30は、主板である第1シュラウド31と、第1シュラウド31に対向配置される側板である第2シュラウド32と、一対のシュラウド31,32の間に配された羽根33と、備え、流体を通過可能に形成されている。
インペラ30は、鋼板等の金属板をプレス加工し、第1シュラウド31、第2シュラウド32、及び羽根33を形成し、形成された第1シュラウド31、第2シュラウド32、及び羽根33をレーザ溶接により一体に接合して構成されるプレスインペラである。
インペラ30は、3次元羽根車であり、例えば羽根33の延出方向において断面形状が変化する。例えばインペラ30において、羽根33は、少なくとも一部において、羽根の延設方向に直交するとともに回転軸方向である第1方向に沿う断面が、第1方向及びシュラウド31の延設方向または接線方向に対して傾斜する、延設方向あるいは接線方向を有する。本実施形態において、羽根33の少なくとも一部の延出方向が第1方向及びシュラウド31の延設方向に対して傾斜する。
第1シュラウド31は、円板形状に構成される。第1シュラウド31は、第1方向に交差する面に沿って延設される。第1シュラウド31は、平板状であり、例えば第1方向に直交する方向に沿って、延設される。
第1シュラウド31の中心部にインペラハブ31aが設けられている。インペラハブ31aは、シュラウド31の中心部に一体に設けられた円筒状部材であり、第1シュラウド31から軸方向の一方と他方にそれぞれ突出する。インペラハブ31aは回転軸21の周りに配されるとともに回転軸21方向の一部が拡径する外面を有する。例えば本実施形態においてインペラハブ31aの少なくとも一部は第1シュラウド31側に向けて外径が漸次拡大する円錐台形状に構成される。インペラハブ31aの中心部には位置決め用の二面幅を有する挿通孔31bが形成されている。この挿通孔31bに、回転軸21が固定される。インペラハブ31aは第1シュラウド31側に外径が拡大する。なお、インペラハブ31aは、第1シュラウド31と一体に構成されていても、別体として構成されていてもよい。例えば第1シュラウド31の中心に開口部が形成され、当該開口部に筒状のインペラハブ31aが設けられていてもよい。
第2シュラウド32は、第1方向において、第1シュラウド31の一方側に対向配置される。第2シュラウド32は、軸方向に見た平面視の外形が円形に形成されている。第2シュラウド32は、流体を吸込む円形の吸込マウス32aを有している。シュラウド32の吸込マウス32aの外周縁部分がポンプケーシング22の内部に、ライナリングを介して回動可能に支持される。
第2シュラウド32は、第1方向に沿う断面視において、外周部位が第1方向に直交する面方向に沿って延びるとともに、中心部位の吸込マウス32aが第1方向に沿って延びる円筒状に形成される。第2シュラウド32の第1方向他方側の表面が、羽根33の端面33eに溶接され、接合される。
羽根33は第1シュラウド31の第1方向の一方側の面に配置され、回転軸21方向に交差する方向に延びる。羽根33は、一対のシュラウド31、32間に一枚または複数枚設けられる。羽根33は、その一方の端部が、シュラウド31、32の中心側に、その他方の端部がシュラウド31、32の外周縁に配置される。
羽根33は、第1シュラウド31の一方の主面と第2シュラウド32の他方の主面との間において立設されている。羽根33は、軸方向に見た平面視においてシュラウド31、32の中心、すなわちインペラ30の回転中心からの径が各位置で異なる形状、例えば渦巻形状やインボリュート形状に形成されている。また、羽根33は回転軸21方向に沿った断面視において、回転軸21に対して傾斜または湾曲する部位を有する三次元形状に構成されている。羽根33は回転中心に向かうにつれて羽根片33aの第1方向に対する傾斜角度が増加する。羽根33は、インペラ30の回転によって、第2シュラウド32の吸込マウス32aから吸い込まれた水を外周側のインペラ吐出口30bへ案内する。
羽根33は内周側の少なくとも一部において、延設方向あるいはその接線方向が第1方向及び回転軸に直交して放射状に広がるシュラウド方向である第2方向に対して傾斜する板状に構成された羽根片33aと、第1シュラウド31側に配される接合端片33bと、第2シュラウド32側に配される接合端片33cと、を連続して一体に有する。
すなわち、羽根33の内周側の部位は、羽根33の延設方向に直交するとともに第1方向に沿う断面視において、接合端片33b,33cが羽根片33aよりも、第1方向に対する角度が小さくなるように構成されている。すなわち、羽根33は、シュラウド31、32の一方側の面から立設される方向に延びるとともにシュラウド31,32に接合される接合端片33b,33cと、接合端片33b、33cに対して傾斜または曲成される羽根片33aと、備える。
羽根片33aは、外周端部においては第1方向に沿って延びており、回転軸21に近づくにつれて第1方向に対する傾斜角が増加するように捩れている。羽根片33aの両端にそれぞれ接合端片33b,33cが連続して配される。
一対の接合端片33b,33cは対向するシュラウド31,32の表面に沿う端面を有する。すなわち、第1接合端片33b及び第2接合端片33cは対向する第1シュラウド31または第2シュラウド32の表面に沿う接合端面33d,33eを有する。例えば、第1接合端片33b及び第2接合端片33cは対向するシュラウド31,32に対して容易に溶接できる表面形状に構成される。例えば、接合端面33d,33eとシュラウド31,32の間隔が所定の値以内となるように、羽根33の厚さやシュラウド31,32と接合端面33d,33eのなす角が設定される。好ましくは、シュラウド31,32の表面と接合端面33d,33eとの間に形成される隙間の最大値が所定間隔、例えば0.5mm以下、に構成される。
羽根33の一方側の接合端片33bの端面33dは第1方向に直交する面に沿って延び、第1シュラウド31の表面に倣う表面を有し、第1シュラウド31に溶接される。羽根33の他方側の接合端片33cの端面33eは、第2シュラウド32の外周部位の表面に倣う表面、すなわち第1方向に直交する面方向に沿って延び、第2シュラウド32に溶接される。
本実施形態において一例として、第1接合端片33b及び第2接合端片33cは、第1シュラウド31及び第2シュラウド32の延出方向と直交する方向である軸方向に沿って延出している。
羽根33の外形は、第1シュラウド31に接合される端面33dと、第2シュラウド32に接合される端面33eと、外周縁側において端面33d,33eを結ぶ外側端面33fと、外周縁側において端面33eから第1シュラウドに向けて延びる内側端面33gと、内側端面33gの第1シュラウド31側の端部と端面33dの内側端とを結ぶ逃げ面33hと、に囲まれる。すなわち、羽根33は、第1シュラウド31側のコーナー部が、切りかかれた形状である。羽根33は、延設方向の一端側である回転軸21側の端部において、回転軸21側の端面のうち軸方向一方側である第1シュラウド31の部分が、延設方向に、回転軸21から離れる方向に退避した、逃げ部33iを有する。すなわち、羽根33の回転軸21側の端面は、内側端面33gと、内側端面33gの第1シュラウド31側の端部から第1シュラウド31に至る一部が、回転軸21から離れる方向に傾斜または湾曲する逃げ面33hと、を有する。内側端面33gは、第2シュラウド32の吸込マウス32aの内側の領域に配置される。すなわち、内側端面33gは、インペラ30を吸込み側から軸方向に見たとき、シュラウド32の吸込マウス32a内に、内側端面33gが見える位置に配置され、内側端面33gの最も外周側の端部が吸込マウス32aの開口に沿って配置される。図10に示すように、内側端面33gは、例えばインペラハブ31aの第1シュラウド31との交点よりも回転軸21に近接した位置を設計起点として設計され、当該設計起点から、マウス部、すなわち吸込マウス32aに至る斜面に沿って設定される。そして、設計起点から所定距離、切りかかれている。言い換えると、設計起点から径方向及び軸方向において一定距離離れた部位が内側端面33gの端部となる。
すなわち、例えば、図12に、比較例としてロストワックス鋳造により構成されたインペラ230を示す。比較例にかかるインペラ230は、インペラハブ231aの吸込み部側の外縁を第1シュラウド231に投影した、直径φD0となる円上の位置P0を、設計起点とし、当該設計起点から、第2シュラウド32の吸込マウス32a(マウス部)の開口内縁の位置P2とを結ぶラインに沿って羽根233の端面が設計される。本実施形態にかかるインペラ30は、このようなロストワックス鋳造により構成されたインペラ230と同様の位置を設計起点として羽根33の端面を設定しながら、第1シュラウド31側の一部を部分的に退避させるように切り欠くことで、羽根33とインペラハブ31aとの干渉を回避できる。したがって、他の実施形態として図11に示すように、例えばインペラハブ31aの最外面位置である直径φD1の円上の点P1や、さらにP1の外方に僅かな隙間を確保した直径φD1’の円上の位置P1’を設計起点として羽根33の端面を設定する場合よりも、回転軸心に近い小径の直径φD0の円上の点を設計起点としている。言い換えると、内側端面33gを延長した仮想線と第1シュラウド31の主面との交点は、羽根33の内側端面33gや逃げ面33hよりも、回転軸寄りの位置に配置される。さらに、本実施形態において、内側端面33gを延長した仮想線と第1シュラウド31の主面との交点は、第1シュラウド31側に拡大するインペラハブ31aの外面と第1シュラウド31との交点よりも、回転軸よりの位置に配置される。
例えば本実施形態において羽根片33aは、外周側の外側端面33fが第1方向に沿って延び、回転軸21に近づくにつれて第1方向に対する傾斜角が増加するように捩れている。
逃げ面33hは、インペラハブ31aの拡径する外面に対向する位置に配される。また、逃げ面33hは、軸方向に見た場合に、インペラハブ31aの外周縁に沿って、インペラハブ31aに対して一定の所定の間隔開けて、円形状に形成される。
本実施形態において、第2接合端片33cと羽根片33aの中途部までの第2シュラウド32側の部位の端面によって内側端面33gが形成される。また、羽根片33aの中途部から第1シュラウド31側の端部までの部位と、第1接合端片33bの内側の端面によって、逃げ面33hが形成される。
回転軸21方向において、逃げ面33hの寸法は、羽根33の回転軸21側の端面の全長の1/3以上1/2以下に設定される。
インペラ30は、例えば、鋼板をプレス成型することにより別々に形成された、第1シュラウド31、第2シュラウド32、及び羽根33を溶接により接合する。本実施形態にかかるインペラの製造方法は、第1シュラウド31と、第2シュラウド32と、羽根33と、をそれぞれ成形する工程と、成形により構成された第1シュラウド31、第2シュラウド32、及び羽根33をレーザ溶接により接合して組付ける工程と、を備える。なお、インペラハブ31aは第1シュラウド31と別体として成型され、シュラウド31と羽根33を接合する工程に先だってインペラハブ31a第1シュラウド31に形成された開口部に接合される。羽根33は、鋼板をプレス加工することにより、延設方向の一端側の端部の端面において、縁設方向と交差する第1方向における一方の一端が、延設方向に退避する逃げ部33iを有する、所定の形状に構成される。
組付け工程において、まず第2シュラウド32に羽根33を溶接し、さらに羽根33を挟んで、インペラハブ31aが設けられた第1シュラウド31と第2シュラウド32とを対向配置させて、レーザ溶接により接合することで、インペラ30が完成する。このとき、第2シュラウド32の一方側に突出する羽根33の一方側の端面33dが、先にインペラハブ31aが設けられた第1シュラウド31の表面に対向して当接し、溶接により接合される。
ポンプ装置1において、モータ11の回転によりインペラ30が回転することで、各インペラ30は吸込マウス32aから流体を吸込み、羽根33と第1シュラウド31と第2シュラウド32との間に形成される流路に沿って流体を案内し、インペラ30の外周側に形成されるインペラ吐出口30bから流体を吐出する。最も一次側のインペラ30はポンプ吸込口を経て吸込マウス32aから流体を吸い込む。インペラ吐出口30bから流出した流体は、ポンプケーシング22によって二次側に配されるインペラ30の吸込マウス32aに案内される。最も二次側に配されるインペラ30のインペラ吐出口30bから吐出された流体は、ポンプ吐出口から排出される。
本実施形態にかかるインペラ30及びポンプ装置1によれば、羽根33の回転軸21側の端部がシュラウド側の一部が回転軸21から離れる方向に退避した逃げ部33iを有する構成としたことにより、小型にて流路面積を確保することができる。すなわち、羽根33の内側の端面を一部切り欠いて逃げ面33hを有する構成としたことにより、例えば、図12に例示するロストワックス鋳造により構成されたインペラ230と同様の位置に内側端面33gを配置できる。したがって、入口面積、すなわち羽根33の第2接合端面33dが第1シュラウド31と接合される部位の内側の端部の径φD0を小さくすることができる。すなわち例えば鋳造によってシュラウドと羽根を製造する場合、表裏のシュラウドと羽根とを、ろう型を貼り合わせて製造するため、羽根の入口径φD0を小さくして流路面積を確保することができるが、個別にプレスにより製造したシュラウド及び羽根を溶接するプレスインペラにおいては、インペラハブと羽根が干渉しないように、羽根をインペラハブの最大径よりも大きい径を起点して設計する必要がある。このため、羽根の入口はインペラハブの形状に左右されることとなり流路面積を確保することが難しかった。しかしながら、上記実施形態によれば、羽根33の回転軸21側の端面のうち、インペラハブ31aに対向する第1シュラウド31側の一部だけを切り欠いて逃げ部33iを形成することで、羽根33の設計点を大幅に変更せずに、羽根の形状を維持しながら、流路面積を確保することが可能となる。したがって、軸長さW0や側板長さW1を増やす必要がなく、小型化が可能となる。さらに、インペラ30は逃げ部33iを設けることにより、例えばインペラハブ31aの第1シュラウド31側の外面が拡径するような形状であっても、設計点を維持しながら第2シュラウド32の吸込マウス32aの開口内縁に至る端面に沿って羽根33の端面を設計できる。したがって、羽根33の位置に合わせてインペラハブ31aの径を小さくする必要もなく、強度を維持できる。また、外周側のインペラ吐出口30bの幅W2も大きくする必要がないため、製造も容易であり、応力集中も抑制できる。また、羽根数も維持できるため工程を大きく変更する必要もない。
さらに、インペラ30において、羽根33の少なくとも一部が、断面視において、第1方向及びシュラウド31の延設方向または接線方向に対して傾斜または湾曲する羽根片33aと、シュラウド31に直交する方向に対する傾斜角度が羽根片33aよりも小さくなる方向に延設されシュラウド31に接合される接合端片33bと、備える構成により、溶接面積を確保しやすく、製造が容易となる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態において、一例として一対のシュラウドが主軸と直交する方向に延びる平板状であるとともに、一対のシュラウドに接合される一対の接合端片を有する構成を例示したが、これに限られるものではない。例えば他の実施形態として接合端片33b,33cを備えない構成であってもよい。この場合においても内側の端面の第1シュラウド側の一部を、退避させることで、干渉を防ぎ、かつ、羽根33の設計点を大幅に変更せずに、羽根の形状を維持しながら、流路面積を確保することが可能となる。
また、上記実施形態において、インペラハブ31aが第1シュラウド31と別体で構成された例を示したが、これに限られるものではなく、インペラハブ31aが第1シュラウド31に一体に成型される構成であってもよい。例えば第1シュラウド31の成型時にインペラハブ31aが第1シュラウド31に一体に設けられていてもよい。
また上記実施形態においてインペラ30は第2シュラウド32を備えるクローズドタイプである例を示したが、これに限られるものではなく、例えばオープンタイプのインペラであってもよい。
上記実施形態において、インペラ30は、鋼板をプレス成型することにより第1シュラウド31と、第2シュラウド32と、羽根33と、をそれぞれ形成し、レーザ溶接する例を示したが、これに限られるものではなく、例えば樹脂製としてもよい。例えば樹脂成型により、1シュラウド31と、第2シュラウド32と、羽根33と、をそれぞれ形成し、第1シュラウド31、第2シュラウド32、及び羽根33を超音波溶着または振動溶着により接合して組付けることでインペラを構成してもよい。
あるいは、プレスに限らず、インペラハブをインサートして構成する樹脂製のインペラであってもよい。すなわち、主軸挿入部品と羽根が別体とした構成において、羽根の端面の一部を切り欠いて退避させることで、小型を維持しつつインペラハブとの干渉を避けることができる。なお、上記実施形態においては羽根側に逃げ部を形成したが、例えばインペラハブの外面の、羽根が形成された所定箇所を、軸心側に凹むように切り欠き、インペラハブ側に逃げ部を形成してもよい。
また、上記実施形態では多段のポンプ装置を例示したが、インペラの数は上記に限られるものではない。例えば単段であってもよい。また、インペラに設けられる羽根の数も何枚であってもよい。また、タービンポンプを例示したが、これに限られるものではなく、種々のポンプ装置に適用可能である。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1…ポンプ装置、11…モータ、12…ポンプ部、21…回転軸、22…ポンプケーシング、23…ケーシングカバー、30…インペラ、31…第1シュラウド、31a…インペラハブ、31b…挿通孔、32…第2シュラウド、32a…吸込マウス、33…羽根、33a…羽根片、33b…接合端片、33c…接合端片、33d…接合端面、33e…接合端面、33f…外側端面、33g…内側端面、33h…逃げ面、33i…逃げ部。


Claims (11)

  1. 回転軸方向に交差して延設するシュラウドと、
    前記シュラウドの前記回転軸方向の一方側の面に配置され、前記回転軸方向に交差する方向に延びるとともに、回転軸側の端部において前記シュラウド側が部分的に前記回転軸から離れる方向に退避した逃げ部を有する、羽根と、を備えるインペラ。
  2. 前記羽根の前記回転軸側の端面は、前記回転軸に沿う内側端面と、前記内側端面の前記シュラウド側の端部から前記シュラウドに至る部位が前記回転軸から離れる方向に傾斜または湾曲する逃げ面と、を有する請求項1に記載のインペラ。
  3. 前記回転軸方向において、前記逃げ面の寸法が、前記羽根の回転軸側の端面の全長の1/3以上1/2以下である、請求項1または2に記載のインペラ。
  4. 前記羽根の少なくとも一部は、断面視において、前記回転軸方向及び前記シュラウドの延設方向または接線方向に対して傾斜または湾曲する羽根片と、前記シュラウドに直交する方向に対する角度が前記羽根片よりも小さくなる方向に延設され前記シュラウドに接合される接合端片と、備える、請求項1乃至3のいずれかに記載のインペラ。
  5. 前記シュラウドは、前記回転軸の周りに配される筒状のインペラハブを備える、請求項2乃至4のいずれかに記載のインペラ。
  6. 前記インペラハブは前記回転軸方向の一部が拡径する外面を有し、
    前記インペラハブの前記拡径する外面に対向する位置に前記逃げ面が配される、請求項5に記載のインペラ。
  7. 前記回転軸方向において前記羽根を挟んで対向配置される一対の前記シュラウドを備え、前記羽根は、少なくとも一方の前記シュラウド側の一部が、前記回転軸から離れる方向に退避した前記逃げ部を有する請求項1乃至6のいずれかに記載のインペラ。
  8. 前記シュラウド及び前記羽根は、鋼板がプレス成型されて構成される、請求項1乃至7のいずれかに記載のインペラ。
  9. 前記シュラウド及び前記羽根は、樹脂成型により構成される、請求項1乃至7のいずれかに記載のインペラ。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載のインペラと、
    前記インペラに固定される回転軸と、
    前記インペラを収容するポンプケーシングと、を備えるポンプ装置。
  11. シュラウドを形成する工程と、
    金属板をプレス加工して、延設方向の一端側の端部の端面の、前記延設方向と交差する第1方向の一端が、前記延設方向に退避する、羽根を形成する工程と、
    前記羽根の第1方向の一端側の端面と前記シュラウドを対向配置させ、第1方向の一端側の端面を、前記シュラウドの表面に溶接する工程と、
    を備える、インペラの製造方法。

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