JP2004232525A - 同心二つ割り羽根車及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】遠心ポンプ特に低速度形遠心ポンプの羽根車の製造を容易にする。
【解決手段】羽根を囲む前部シュラウドと後部シュラウドの部分で中心部分と外周部分とに同心二つ割りし、第1の部材Aと第2の部材Bとして別々に製造し、接着あるいは機械的接合により一体の羽根車とする。第1の部材Aには枚数の少ない(例えば3枚の)入口羽根11aを設け、第2の部材Bには枚数の多い(例えば6枚の)出口羽根11bを設ける。そして、入口羽根11aと出口羽根11bとが周方向にずれた配置となるよう組み付ける。また、入口羽根11aは、内周側端部が回転軸線に対しねじれつつ羽根車目玉17まで張り出すねじれ形状とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠心ポンプ特に低速度形遠心ポンプの羽根車として好適で製造容易な羽根車及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
低速度形遠心ポンプ(渦巻きポンプ)の羽根車として、渦巻き状に配置した複数枚の羽根を前後からシュラウド(囲い)で囲って各羽根間に羽根通路を形成した羽根車(インペラー)が従来から知られている(例えば、非特許文献1参照)。この羽根車は、より詳細には例えば図3に示すとおりで、回転軸Cの周りに渦巻き状に配置される複数枚(例えば5枚)の羽根1と、これら複数枚の羽根1を回転軸方向の前後から囲んで各羽根1間に内周側の羽根入口2から外周側の羽根出口3に至る羽根通路4を形成する前部シュラウド5および後部シュラウド6と、前部シュラウド5の内周側に連設され羽根入口2を回転中心線方向の前方に向け開口させる羽根車目玉7と、後部シュラウド6の内周側に連設されポンプ軸(図示せず)を貫挿させる羽根車ボス8とを有している。そして、この種の羽根車は、従来、羽根出口幅が小さくて、一体鋳造が困難であるため、回転軸方向の前後に2分割し、前部シュラウド5と羽根車目玉7とを一体に鋳造し、羽根1と後部シュラウド6と羽根車ボス8とを別途一体に鋳造し、前部シュラウド5から羽根1を通って後部シュラウド6に抜ける一連のビス穴9を設け、組み合わせ、ビス穴9にビス10を通してかしめる方法で、一体の羽根車としていた。
【0003】
【非特許文献1】
大町昌義著「うず巻ポンプの設計」パワー社、
1971年3月20日、P.42−47
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、回転中心線方向の前後に2分割して鋳造し、組み合わせて、ビス止めする上記従来の羽根車は、合わせ面やビス穴の精度を出す加工が容易でなく、また、かしめ作業が必要で、製造が難しい。
【0005】
この発明は、比速度の小さい低速度形遠心ポンプの羽根車として好適で製造容易な同心二つ割り羽根車及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、回転軸の周りに渦巻き状に配置される複数枚の羽根と、これら複数枚の羽根を回転軸方向の両側から囲んで各羽根間に内周側の羽根入口から外周側の羽根出口に至る羽根通路を形成するシュラウドと、少なくとも回転軸方向一側のシュラウドの内周側に連設され羽根入口を回転軸方向の前方に向け開口させる羽根車目玉と、ポンプ軸を貫挿させる羽根車ボスとを有する遠心ポンプの羽根車であって、複数枚の羽根を囲むシュラウドの所定位置で中心部分と外周部分とに分割して径方向同心二つ割りとした二つの部材を構成要素とし、それら二つの部材を接着または機械的接合により一体化してなることを特徴とする同心二つ割り羽根車を提供する。この羽根車は、片吸い込み式ポンプの羽根車であってよく、また、両吸い込み式ポンプの羽根車であってもよい。
【0007】
複数枚の羽根は、中心部分と外周部分とで枚数を異ならせ、中心部分の羽根数を少なくし、外周部分の羽根数を多くして、それら中心部分の羽根と外周部分の羽根を分割位置において相互に周方向にずれた配置とするとともに、中心部分の各羽根を、内周側端部が回転中心線に対しねじれつつ羽根車目玉まで張り出すねじれ形状とするのがよい。外周部分の羽根は、ねじれの無い渦巻き羽根の形状であるのがよい。そして、中心部分の羽根は、例えば2〜4枚とするのがよい。
【0008】
また、この発明は、回転軸の周りに渦巻き状に配置される複数枚の羽根と、これら複数枚の羽根を回転軸方向の両側から囲んで各羽根間に内周側の羽根入口から外周側の羽根出口に至る羽根通路を形成するシュラウドと、少なくとも回転軸方向一側のシュラウドの内周側に連設され羽根入口を回転軸方向の前方に向け開口させる羽根車目玉と、ポンプ軸を貫挿させる羽根車ボスとを有する遠心ポンプの羽根車の製造方法として、複数枚の羽根を囲むシュラウドの任意の位置で中心部分と外周部分とに分割して径方向同心二つ割りとした二つの部材を構成要素として、それぞれを別々に形成し、それら二つの部材を組み合わせ、接着または機械的接合により一体化して羽根車とすることを特徴とする同心二つ割り羽根車の製造方法を提供する。
【0009】
この同心二つ割り羽根車の製造方法において、外周部分を構成する部材は、羽根数、羽根出口幅、羽根出口角の少なくともいずれか一つを異ならせて複数種用意し、要求されるポンプ性能に応じてそのいずれか一種を選択し、中心部分を構成する部材と組み合わせ、一体化して羽根車とするものであってよい。
【0010】
本発明において、羽根車を中心部分と外周部分とに径方向に同心二つ割りとする位置(分割位置)は、複数枚の羽根を挟む前部シュラウドおよび後部シュラウドの部分の任意の位置であってよい。また、羽根の分割位置、前部シュラウドの分割位置、後部シュラウドの分割位置は、径方向の同じ位置であってもよく、異なる位置であってもよい。
【0011】
こうして任意の位置で径方向に同心二つ割りとした羽根車の中心部分および外周部分を構成する二つの部材は、それぞれを別々に鋳造することができ、羽根通路が径方向に分割され、中心部分および外周部分のそれぞれにおいて、通路長が短小化するとともに通路形状が単純化するため、通路間隙が小さくても鋳造が容易で、通路間隙の小さい羽根出口を含む外周部分の鋳造も可能である。
【0012】
そして、別々に鋳造した二つの部材は、径方向に同心二つ割りであるため、容易かつ確実に組み付けることができ、接着により、あるいは溶着、圧接、溶接、焼きばめ、冷やしばめや、接合部分をネジ加工することによるネジ接合等の機械的接合により、精度を損なうことなく容易かつ確実に接合することができる。
【0013】
そのため、本発明によれば、従来の回転中心線方向の前後に2分割した構成の羽根車に比べ、羽根車の製造が格段に容易となる。
【0014】
また、本発明の羽根車は、中心部分の羽根数を少なくし、例えば2〜4枚とすることにより、低速度形ポンプの羽根車の羽根入口の面積の減少を防ぐことができるとともに、製造が容易となる。そして、その中心部分の羽根は、羽根数を少なくするとともに、各羽根を、内周側端部が回転軸線に対しねじれつつ羽根目玉部まで張り出すねじれ形状とすることにより、羽根入口で水等を羽根通路内部へスムーズに流入させるガイド(インデューサ)として機能させ、吸い込み性能を確保することが可能となる。
【0015】
そして、このように中心部分は羽根数を少なくし、ねじれ形状として、製造容易で且つ吸い込み性能を確保できるものとする一方で、外周部分の羽根数を多くすることにより、ポンプ効率を高め、発生揚程を大きくすることができる。
【0016】
また、このように中心部分の羽根と外周部分の羽根の枚数を異ならせるとともに分割位置において相互に周方向にずれた配置とすることにより、羽根設計の自由度が大きくなり、特に、羽根出口を構成し圧力を発生する外周部分の羽根数、羽根出口幅、羽根出口角等の設計の自由度が大きくなる。そして、圧力を発生する外周部分の羽根数を多くし、また、羽根出口角を大きくして、発生揚程を増大させるようにでき、そのため、羽根車外径を小さくすることができ、それにより、羽根出口幅を大きく取る設計ができるようになり、鋳造等が容易となる。
【0017】
本発明の羽根車において、中心部分の羽根は、主として吸い込み用のガイドとして機能し、流入した液体を吸い込み、軸方向から外周方向へスムーズにガイドする。そして、外周部分の羽根は、主として圧力発生用として機能し、中心部分の羽根から外周方向へ流出する液体をスムーズな流れのまま流入させることにより、圧力を発生し、羽根出口から流出させる。中心部分の羽根数と外周部分の羽根数が異なり、分割位置において羽根が相互にずれていても、中心部分の羽根から流出する液体を大きな抵抗なくスムーズに外周部分の羽根通路に流入させることはでき、羽根車として機能上問題を生じない。
【0018】
本発明は、比速度200以下程度の低速度形遠心ポンプの羽根車に好適である。
【0019】
また、本発明は、鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、銅合金等、鉄あるいは非鉄金属を材料とする羽根車をはじめ、プラスチック等の樹脂類、セラミックその他を材料とする羽根車にも適用でき、また、鋳造、プレス加工、焼結等様々な方法で製造する羽根車に適用できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
図1の(a)および(b)は、本発明の実施の形態の羽根車の一例を示している。この羽根車は、片吸い込み式ポンプの羽根車で、比速度200以下程度の低速度形遠心ポンプ(渦巻きポンプ)の半径流型の羽根車を、中心部分を構成する第1の部材Aと外周部分を構成する第2の部材Bとに径方向同心二つ割りとし、それら第1の部材Aと第2の部材Bを構成要素として組み合わせ、接着または機械的接合により一体化したものである。
【0022】
第1の部材Aおよび第2の部材Bは、鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、銅合金等、鉄あるいは非鉄金属を材料とするものである。その他、プラスチック等の樹脂類その他を材料とするものであってもよい。これらの材料を使用し、例えば鋳造により第1の部材Aおよび第2の部材Bを別々に製造する。その他、プレス加工、焼結等様々な方法で製造するものであってもよい。また、中心部分と外周部分との分割位置Dは、複数枚の羽根(入口羽根11a、出口羽根11b)を挟む前部シュラウド(中心前部シュラウド15a、外周前部シュラウド15b)および後部シュラウド(中心後部シュラウド16a、外周後部シュラウド16b)の部分の任意の位置であってよい。
【0023】
こうして別々に製造した第1の部材Aと第2の部材Bは、例えば接着剤により接合し一体の羽根車とする。接合方法は、他に、溶着、圧接、溶接、焼きばめ、冷やしばめや、接合部分をネジ加工することによるネジ接合等の機械的接合であってよい。
【0024】
第1の部材Aは、回転軸Cの周りに渦巻き状に配置される3枚の入口羽根11aと、これら3枚の入口羽根11aを回転軸方向の前後から囲んで各入口羽根11a間に内周側の羽根入口12から分割位置Dまでの入口羽根通路14aを形成する中心前部シュラウド15aおよび中心後部シュラウド16aと、中心前部シュラウド15aの内周に連設され羽根入口12を回転軸方向の前方に向け開口させる羽根車目玉17と、中心後部シュラウド16aの内周側に連設された羽根車ボス18とが一体に形成されたものである。
【0025】
また、第2の部材Bは、回転軸Cの周りに渦巻き状に配置される6枚の出口羽根11bと、これら6枚の出口羽根11bを回転軸方向の前後から囲んで各外周羽根11b間に分割位置Dから最外周の羽根出口13までの出口羽根通路14bを形成する外周前部シュラウド15bおよび外周後部シュラウド16bとが一体に形成されたものである。
【0026】
この例では、第1の部材Aと第2の部材Bの分割位置Dは、図1の(a)に示すように、羽根(入口羽根11aと出口羽根11b)の部分、前部シュラウド(中心前部シュラウド15aと外周前部シュラウド15b)の部分、後部シュラウド(中心後部シュラウド16aと外周後部シュラウド16b)の部分の全てで径方向の同じ位置である。なお、この分割位置Dは、図1の(c)に示すように、後部シュラウド(中心後部シュラウド16aと外周後部シュラウド16b)の部分に段差のあるものであってもよく、図1の(d)に示すように、第2の部材Bの後部シュラウドの部分の背面に当て板19を設けるものであってもよい。
【0027】
第1の部材Aと第2の部材Bは、図1の(b)に示すように、3枚の入口羽根11aと6枚の出口羽根11bが分割位置において相互に周方向にずれた配置となるよう組み付ける。こうして組み付けた状態で、中心前部シュラウド15aと外周前部シュラウド15b、中心後部シュラウド16aと外周後部シュラウド16bは、それぞれ段差なくつながり、入口羽根11aと出口羽根11bを囲む前部シュラウドおよび後部シュラウドを構成する。
【0028】
そして、この例では、第1の部材Aの各入口羽根11aは、内周側端部が回転軸線に対しねじれつつ羽根車目玉17まで張り出すねじれ形状とし、第2の部材Bの各出口羽根11bは、ねじれのない通常の羽根形状としている。
【0029】
なお、この例では、第1の部材Aに設けた入口羽根11aが3枚で、第2の部材Bに設けた出口羽根11bが6枚であるが、入口羽根11aの枚数及び出口羽根11bの枚数は適宜変更してもよい。
【0030】
入口羽根11aの羽根数は少なくし、例えば2〜4枚とするのが好適である。また、出口羽根11bは、入口羽根11aより羽根数を多くするのがよい。特に、入口羽根11aの羽根数と出口羽根11bの羽根数は、入口羽根通路14aから流出する液体が大きな抵抗なくスムーズに出口羽根通路14bに流入するよう配置するのがよい。
【0031】
このように入口羽根11aの羽根数を少なくすることにより、羽根入口12の入口面積の減少を防ぐことができるとともに、製造が容易となる。また、入口羽根11aを内周側端部が回転軸線に対しねじれつつ羽根目玉部まで張り出すねじれ形状とすることにより、羽根数が少なくても吸い込み性能が確保できる。そして、出口羽根11bの羽根数を多くすることで、発生揚程を確保できる。
【0032】
また、入口羽根11aと出口羽根11bの枚数を異ならせ、分割位置において相互に周方向にずれた配置とするため、羽根設計の自由度が大きく、特に、圧力を発生する出口羽根11bを多くし、また、羽根出口角を大きくして、発生揚程を増大させるようにでき、その分、羽根出口幅を大きく取る設計とすることができ、また、羽根車外径を小さくすることができて、鋳造が容易となる。
【0033】
また、この羽根車は、外周部分を構成する第2の部材Bを、羽根数、羽根出口幅、羽根出口角の少なくともいずれか一つを異ならせて複数種用意し、要求されるポンプ性能に応じてそのいずれか一種を選択し、中央部分を構成する第1の部材Aと組み合わせ、一体化するようにしてもよい。
【0034】
また、図1の例では、羽根(入口羽根11a、出口羽根11b)、前部シュラウド(中心前部シュラウド15a、外周前部シュラウド15b)および後部シュラウド(中心後部シュラウド16a、外周後部シュラウド16b)の分割位置が全て径方向の同じ位置であるが、この分割位置Dは、例えば図2に示すように、羽根(入口羽根11aと出口羽根11b)と、前部シュラウド(中心前部シュラウド15aと外周前部シュラウド15b)と、後部シュラウド(中心後部シュラウド16aと外周後部シュラウド16b)とで異なる任意の位置に設定してもよい。このように分割位置Dを部位により異なる任意の位置に設定することは、特に、セラミック、焼結(メタルインジェクションモールド)等で有効である。
【0035】
以上、実施の形態の一例として、片吸い込み式ポンプの羽根車の場合を説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、両吸い込み式ポンプの羽根車に適用することも勿論可能である。
【0036】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、羽根車を任意の位置で径方向に同心二つ割りとした二つの部材で構成することにより、それぞれの部材において通路長を短小化できるとともに通路形状を単純化することができて、鋳造等による羽根車の製造が容易となる。
【0037】
そして、本発明の羽根車は、中心部分の羽根数を少なくし、ねじれ形状とすることにより、製造容易とし且つ吸い込み性能を確保することができるとともに、外周部分の羽根数を多くして、ポンプ効率を高め、発生揚程を大きくするようにできる。
【0038】
また、本発明の羽根車は、中心部分の羽根と外周部分の羽根の枚数を異ならせるとともに分割位置において相互に周方向にずれた配置とすることにより、羽根設計の自由度が大きくなる。そして、圧力を発生する外周部分の羽根数を多くし、また、羽根出口角を大きくして、発生揚程を増大させるようにでき、その分、羽根出口幅を大きく取る設計とすることができ、また、羽根車外径を小さくすることができて、鋳造等による製造が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の羽根車の子午断面図(a)、前部をカットした平面図(b)、接合部の変形例を示す断面図(c)および(d)である。
【図2】本発明の実施の形態の他の例を示す羽根車の子午断面図(a)および前部をカットした平面図(b)である。
【図3】従来の羽根車の子午断面図(a)および後部構成要素の平面図(b)である。
【符号の説明】
11a 入口羽根
11b 出口羽根
12 羽根入口
13 羽根出口
14a 入口羽根通路
14b 出口羽根通路
15a 中心前部シュラウド
15b 外周前部シュラウド
16a 中心後部シュラウド
16b 外周後部シュラウド
17 羽根車目玉
18 羽根車ボス
A 第1の部材
B 第2の部材
C 回転軸
D 分割位置

Claims (6)

  1. 回転軸の周りに渦巻き状に配置される複数枚の羽根と、これら複数枚の羽根を回転軸方向の両側から囲んで各羽根間に内周側の羽根入口から外周側の羽根出口に至る羽根通路を形成するシュラウドと、少なくとも回転軸方向一側のシュラウドの内周側に連設され前記羽根入口を回転軸方向の前方に向け開口させる羽根車目玉と、ポンプ軸を貫挿させる羽根車ボスとを有する遠心ポンプの羽根車であって、
    前記複数枚の羽根を囲むシュラウドの所定位置で中心部分と外周部分とに分割して径方向同心二つ割りとした二つの部材を構成要素とし、それら二つの部材を接着または機械的接合により一体化してなることを特徴とする同心二つ割り羽根車。
  2. 前記複数枚の羽根は、前記中心部分と前記外周部分とで枚数を異ならせ、前記中心部分の羽根数を少なくし、前記外周部分の羽根数を多くして、それら中心部分の羽根と外周部分の羽根を分割位置において相互に周方向にずれた配置とするとともに、前記中心部分の各羽根を、内周側端部が回転中心線に対しねじれつつ前記羽根車目玉まで張り出すねじれ形状としたことを特徴とする請求項1記載の同心二つ割り羽根車。
  3. 前記外周部分の羽根は、ねじれの無い渦巻き羽根の形状である請求項2記載の同心二つ割り羽根車。
  4. 前記中心部分の羽根を2〜4枚としたことを特徴とする請求項2又は3記載の同心二つ割り羽根車。
  5. 回転軸の周りに渦巻き状に配置される複数枚の羽根と、これら複数枚の羽根を回転軸方向の両側から囲んで各羽根間に内周側の羽根入口から外周側の羽根出口に至る羽根通路を形成するシュラウドと、少なくとも回転軸方向一側のシュラウドの内周側に連設され前記羽根入口を回転軸方向の前方に向け開口させる羽根車目玉と、ポンプ軸を貫挿させる羽根車ボスとを有する遠心ポンプの羽根車の製造方法であって、
    前記複数枚の羽根を囲むシュラウドの任意の位置で中心部分と外周部分とに分割して径方向同心二つ割りとした二つの部材を構成要素として、それぞれを別々に形成し、それら二つの部材を組み合わせ、接着または機械的接合により一体化して羽根車とすることを特徴とする同心二つ割り羽根車の製造方法。
  6. 前記外周部分を構成する部材は、羽根数、羽根出口幅、羽根出口角の少なくともいずれか一つを異ならせて複数種用意し、要求されるポンプ性能に応じてそのいずれか一種を選択して前記中心部分を構成する部材と組み合わせ、一体化して羽根車とすることを特徴とする請求項5記載の同心二つ割り羽根車の製造方法。
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