JP3227766B2 - 遠心式圧縮装置用インペラの製造方法 - Google Patents

遠心式圧縮装置用インペラの製造方法

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JP3227766B2
JP3227766B2 JP06670292A JP6670292A JP3227766B2 JP 3227766 B2 JP3227766 B2 JP 3227766B2 JP 06670292 A JP06670292 A JP 06670292A JP 6670292 A JP6670292 A JP 6670292A JP 3227766 B2 JP3227766 B2 JP 3227766B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軸線方向から流入した
流体を圧縮しつつ径方向へ移送する遠心式圧縮装置に関
し、詳しくは、少流量の流体の圧縮を行うインペラの改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、遠心式圧縮装置においては、ケ
ーシングの軸線上に開設された流体の吸込口と、該吸込
口よりケーシング内を軸線方向へ延びたのち径方向へ放
射状に延び、そのケーシング内の径方向に形成された中
空環状部に連通される流体の流路と、上記中空環状部に
開設された流体の吐出口と、上記流路内に摺動自在にか
つケーシングの軸線上に駆動軸を有して収納され、正圧
面および負圧面を有する複数の羽根が外周面の所定間隔
置きに放射線状に設けられたインペラとを備え、インペ
ラ外周面上の羽根の回転駆動により、上記吸込口から吸
込まれた流体をインペラ外周面と流路内面との間で圧縮
しつつ流路を介して中空環状部へ移送して上記吐出口よ
りケーシング外に吐出させるようにしている。
【0003】そして、このようにインペラ外周面上にお
いて流体を圧縮させるオープン型のインペラに設けられ
る羽根は、例えば、ターボ 送風機と圧縮機(昭和63
年8月25日 株式会社コロナ社による初版第1刷発
行)に示されるように、流体の流量を考慮して、羽根枚
数の増加による流体との圧力損失を招かないよう最適の
枚数に設定されている。
【0004】また、上記のものとは異なる遠心式圧縮装
置用インペラとして、インペラの外周面内方において流
体を圧縮するようにしたクローズ型のものもあり、この
クローズ型のインペラは、その外周面内方に、インペラ
の軸線方向に上流端を開口させると共に上記軸線と直交
する径方向に下流端を開口させた複数の孔部状の流路を
外周面に則して所定間隔置きに設けている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、流体の流量
が少流量となる遠心式圧縮装置等において、上述したク
ローズ型のインペラを用いる場合、インペラ自体が小型
化するので、遠心式圧縮装置の高速化・高圧力比化する
に従い複雑化する三次元的な孔部状の流路を穿設などに
より加工するのが非常に困難である。しかも、上記の孔
部状の流路を設けるに当たり、インペラを精密鋳造など
により製造すれば非常に高価なものとなる。
【0006】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、インペラの外周面内方に
孔部状の流路が簡単かつ安価に設けられるようにインペ
ラを分割構成し、高速化・高圧力比化に伴って複雑化す
る三次元的な流路に対応させることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明が講じた解決手段は、ケーシン
グ(2) の軸線(X) 上に開設された流体の吸込口(5) と、
該吸込口(5) よりケーシング(2) 内を軸線(X) 方向へ延
びたのち径方向へ放射状に延び、そのケーシング(2) 内
の径方向に形成された中空環状部(13)に連通される流体
の流路(6) と、上記中空環状部(13)に開設された流体の
吐出口(15)と、上記流路(6) 内に収納され、上記ケーシ
ング(2) の軸線(X) 上に駆動軸(21)を有する略円錐形状
のインペラ(22)とを備え、該インペラ(22)の回転駆動に
より、上記吸込口(5) から吸込まれた流体を圧縮しつつ
流路(6) を介して中空環状部(13)へ移送して上記吐出口
(15)よりケーシング(2) 外に吐出させるようにした遠心
式圧縮装置(1) に供される遠心式圧縮装置用インペラ(2
2)の製造方法として、略円錐形状のハブ部(31)の外周面
(31a) 、またはハブ部(31)の外周面(31a) に対して被冠
する略傘状のシュラウド部(33)の内周面(33a) の一方
に、複数の溝(35), …を所定間隔置きに放射線状に設け
る第1工程と、該第1工程の相隣る溝(35),(35) 間に対
応するハブ部(31)の外周面(31a) またはシュラウド部(3
3)の内周面(33a) の一方に、シュラウド部(33)の内周面
(33a) またはハブ部(33)の外周面(31a) の他方側に突出
するほぞ突起(36)を設ける一方、シュラウド部(33)の内
周面(33a) またはハブ部(31)の外周面(31a) の他方に上
記ほぞ突起(36)を嵌合させるほぞ穴(37)を設ける第2工
程と、該第2工程によるほぞ突起(36), …をほぞ穴(3
7), …に対して嵌合させて、ハブ部(31)の外周面(31a)
に対してシュラウド部(33)の内周面(33a) を被冠させる
第3工程とからなる構成としたものである。
【0008】また、請求項2記載の発明が講じた解決手
段は、上記請求項1記載の発明のほぞ突起(36), …およ
びほぞ穴(37), …の形状を限定し、インペラ(22)の軸線
(X)と直交する方向より視て略直線状に形成する。
【0009】また、請求項3記載の発明が講じた解決手
段は、上記請求項1または2記載の発明の溝(35), …の
形状を限定し、インペラ(22)の回転駆動方向(Y) に対し
て互いに向き合うように対峙する正圧面(38a) および負
圧面(38b) を形成する。
【0010】さらに、請求項4記載の発明が講じた解決
手段は、上記請求項3記載の発明の溝(35), …の形状を
限定し、流体を溝(35), …内へ導く案内となるよう,イ
ンペラ(22)の吸込口(5) 側の端部における正圧面(38a)
を、負圧面(38b) に対して傾斜させたテーパ面(39)に形
成しかつ該テーパ面(39)の先端を、その先端よりもイン
ペラ(22)の吐出口(15)側の正圧面(38a) に対して徐々に
収束する曲面に形成する。
【0011】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の発明では、
インペラ(22)は、略円錐形状のハブ部(31)と略傘状のシ
ュラウド部(33)とに分割され、ハブ部(31)の外周面(31
a) またはシュラウド部(33)の内周面(33a) の一方に複
数の溝(35), …を所定間隔置きに放射線状に設けた後、
相隣る溝(35),(35) 間に対応するハブ部(31)の外周面(3
1a) またはシュラウド部(33)の内周面(33a) の一方に設
けたほぞ突起(36)と、他方に設けたほぞ穴(37)とを嵌合
させることにより、ハブ部(31)の外周面(31a) に対して
シュラウド部(33)の内周面(33a) が被冠されて一体的に
結合され、インペラ(22)の外周面(22a) 内方において流
体を圧縮するようにしたクローズ型のインペラ(22)が構
成されることになる。これにより、流体の流量が少流量
となる遠心式圧縮装置(1) 等に用いられるクローズ型の
インペラ(22)を構成するに当たり、インペラ(22)自体が
小型化していても、インペラ(22)の外周面(22a) 内方に
設けられる孔部状の流路(34), …が、穿設による加工
や、精密鋳造などによる製造に依存することなく、簡単
かつ安価に設けることができる。
【0012】また、請求項2記載の発明では、ハブ部(3
1)の外周面(31a) またはシュラウド部(33)の内周面(33
a) の一方に設けられるほぞ突起(36), …、および他方
に設けられるほぞ穴(37), …が、インペラ(22)の軸線
(X) と直交する方向より視て略直線状に形成されている
ので、ほぞ突起(36), …およびほぞ穴(37), …が簡単に
形成される上、ほぞ突起(36), …およびほぞ穴(37), …
の製作誤差が可及的に小さいものとなり、該両者(36),
(37) の嵌合が円滑になし得られる。
【0013】また、請求項3記載の発明では、複数の溝
(35), …は、インペラ(22)の回転駆動方向(Y) に対して
互いに向き合うように対峙する,正圧面(38a) および負
圧面(38b) とからなるので、流体の流量が少流量となる
遠心式圧縮装置(1) の場合、インペラ(22)は、相隣る溝
(35),(35) 間の幅を大きく採ることによって少流量とな
る流体に対応する狭い溝(35), …が形成されることにな
る。
【0014】しかも、上記の溝(35), …は、溝(35), …
内において減少する単位面積当たりの流体の流通量に応
じて、相隣る溝(35),(35) 間の幅を大きく採りつつイン
ペラの径方向への溝(35)深さを深くして対応させること
が可能となる。
【0015】さらに、請求項4記載の発明では、インペ
ラ(22)の吸込口(5) 側の端部における溝(35), …の正圧
面(38a) が、負圧面(38b) に対して傾斜するテーパ面(3
9)に形成されているので、溝(35), …内への流体の流入
角が大きく広げられ、溝(35), …内へ流体がテーパ面(3
9)に沿って円滑に案内されつつ導かれる。しかも、上記
テーパ面(39)の先端が、その先端よりもインペラ(22)の
吐出口(15)側の正圧面(38a) に対して徐々に収束する曲
面に形成されているので、溝 (35),…内へテーパ面(39)
に沿って導かれた流体は、インペラ(22)の吐出口(15)側
の正圧面(38a)に対して剥離することなく該正圧面(38a)
に終始沿った状態で溝(35), …内を流通することにな
る。
【0016】
【発明の効果】以上の如く、請求項1記載の発明におけ
る遠心式圧縮装置用インペラの製造方法によれば、ハブ
部(31)の外周面(31a) またはシュラウド部(33)の内周面
(33a)の一方に複数の溝(35), …を設けたのちにほぞ突
起(36), …とほぞ穴(37), …とを嵌合させて分割した両
者(31),(33) を一体的に結合して、クローズ型のインペ
ラ(22)を構成したので、インペラ(22)自体が小型化して
も、インペラ(22)の外周面(22a) 内方における孔部状の
流路(34), …を簡単かつ安価に設けることができ、よっ
て遠心式圧縮装置(1) の高速化・高圧力比化するに従い
複雑化する三次元的な流路(34), …に対応させることが
できる。
【0017】また、請求項2記載の発明における遠心式
圧縮装置用インペラの製造方法によれば、ほぞ突起(3
6), …およびほぞ穴(37), …を、インペラ(22)の軸線
(X) と直交する方向より視て略直線状に形成したので、
ほぞ突起(36), …およびほぞ穴(37), …を簡単に形成す
ることができる。しかも、ほぞ突起(36), …およびほぞ
穴(37), …の製作誤差を可及的に小さくでき、該両者(3
6),(37) の嵌合を円滑になし得ることができる。
【0018】また、請求項3記載の発明における遠心式
圧縮装置用インペラの製造方法によれば、複数の溝(3
5), …をインペラ(22)の回転駆動方向(Y) に対して互い
に対峙する正圧面(38a) と負圧面(38b) とで構成したの
で、相隣る溝(35),(35) 間の幅を大きく採って少流量の
流体に対応する狭い溝(35), …を形成することができる
上、溝(35), …内において減少する単位面積当たりの流
体の流通量に応じて溝(35)深さを深くすることもでき
る。
【0019】さらに、請求項4記載の発明における遠心
式圧縮装置用インペラの製造方法によれば、溝(35), …
の正圧面(38a) を、吸込口(5) 側の端部において溝(35)
内への流体の流入角を大きく広げたテーパ面(33)に形成
しつつ該テーパ面(39)の先端を徐々に収束させた曲面に
形成したことにより、溝(35), …内へ円滑に案内した流
体を終始テーパ面(39)に沿わせて溝(35), …内を流通さ
せることができ、流体の圧縮効率を高めることができ
る。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0021】図1に示すように、(1) は小型の冷凍装置
などに用いられる遠心式圧縮装置であって、冷媒ガスを
圧縮して吐出するものである。
【0022】該遠心式圧縮装置(1) は、略円筒形状の密
閉ケーシング(2) 内に遠心圧縮機構(3) が収納されると
ともに、駆動モータ(4) が収納されてなる。上記ケーシ
ング(2) の軸線(X) 上における上端面(2a)には、図示し
ない低圧室に連通する吸込口(5) が開設されている。ま
た、上記ケーシング(2) 内には、上記吸込口(5) から吸
込まれた冷媒ガスを後述する吐出口(15)まで導く流路
(6) が形成されている。
【0023】上記流路(6) は、吸込口(5) よりケーシン
グ(2) 内を軸線(X) 方向へ延びる第1流路(11)と、該第
1流路(11)の先端部 (11a)(図では下端部)に連通さ
れ、その先端部(11a) におけるケーシング(2) の軸線
(X) を中心として径方向へ円盤状(放射状)に広がる第
2流路(12)と、該第2流路(12)の外周縁部に連通され、
上記第1流路(11)の先端部 (11a)におけるケーシング
(2) の軸線(X) を中心とするケーシング(2) 内の周縁部
に配された中空環状部(13)とからなる。さらに、上記中
空環状部(13)には、該中空環状部(13)の流路断面積を拡
大させたチャンバ(14)が設けられており、このチャンバ
(14)には吐出口(15)が開設されている。該吐出口(15)
は、上記ケーシング(2) の軸線(X) に対して直交する側
面(2b)を貫通して高圧室(図示せず)に連通している。
【0024】また、上記第1流路(11)の先端部(11a) 付
近は、その裾を第2流路(12)側へ収束させるよう広げた
略三角形状に形成されており、この第1流路(11)の先端
部(11a) 付近には、上記ケーシング(2) の軸線(X) 上に
駆動軸(21)を有する略円錐形状のインペラ(22)が収納さ
れている。上記駆動軸(21)は、ケーシング(2) 内の底部
にまで延長され、その基端部(図では上端部)および先
端部(図では下端部)がケーシング(2) の軸孔(23),(2
4) に軸受(25),(26) を介して回転自在に嵌挿されてい
る。また、上記駆動軸(21)の中間部分は、上記駆動モー
タ(4) のロータ(4a)に嵌挿されている。さらに、上記駆
動モータ(4) のステータ(4b)は、上記ケーシング(2) 内
の下部に取付けられている。そして、上記流路(6) の内
面(6a)、つまり第1流路(11)の先端部(11a) 付近におけ
る内面(27)および第2流路(12)の基端部(12a) 付近にお
ける内面(28)は、インペラ(22)の外周面(22a) に対して
摺接するよう,インペラ(22)の外周面(22a) に則して湾
曲していて、このインペラ(22)の外周面(22a) と、流路
(6) の内面(6a)(第1流路(11)の先端部(11a) 付近にお
ける内面(27)および第2流路(12)の基端部(12a) 付近に
おける内面(28))との間に、図示しないがインペラ(22)
の外周面(22a) が流路(6) の内面(6a)に対して摺動可能
な摺動空間(空隙)を形成している。この場合、駆動モ
ータ(4) によりインペラ(22)が回転駆動すると、上記吸
込口(5) から第1流路(11)を介して吸込まれた低圧冷媒
ガスが、後述するインペラ(22)の外周面(22a) 内方にお
ける複数の溝(35), …内で圧縮されて高圧冷媒ガスとな
り、この高圧冷媒ガスが第2流路(12)を介して中空環状
部(13)へ移送され、チャンバ(14)を介して吐出口(15)よ
りケーシング(2) 外(高圧室側)に吐出されることにな
る。
【0025】そして、図2ないし図4にも示すように、
上記インペラ(22)としては、その外周面(22a) 内方にお
いて冷媒ガスを圧縮するようにしたクローズ型のものが
用いられている。このインペラ(22)は、略円錐形状のハ
ブ部(31)と、該ハブ部(31)の外周面(31a) に対して内周
面(33a) を被冠させる略傘状のシュラウド(33)とに分割
されている。また、上記シュラウド部(33)の内周面(33
a) には、ハブ部(31)とシュラウド(33)との結合により
構成されるインペラ(22)の外周面(22a) 内方における,
ハブ部(31)の外周面(31a) とシュラウド部(33)の内周面
(33a) との間において、冷媒ガスの主流路(34)を形成す
る複数の溝(35), …が所定間隔置きに放射線状に設けら
れている。該溝(35), …は、インペラ(22)の軸線(X) 方
向に上流端を開口させると共に上記軸線(X) と直交する
径方向に下流端を開口させた孔部状に形成されてなる。
さらに、上記複数の溝(35), …のうち、相隣る溝(35),
(35)間に対応するシュラウド部(33)の内周面(33a) に
は、ハブ部(31)の外周面(31a)側へ突出するほぞ突起(3
6)が内周面(33a) に沿って放射線状に設けられている。
一方、相隣る溝(35),(35) 間に対応するハブ部(31)の外
周面(31a) には、上記ほぞ突起(36)が嵌合するほぞ穴(3
7)が外周面(31a) に沿って放射線状に設けられている。
そして、上記各溝(35)は、インペラ(22)の回転駆動方向
(Y) に対して互いに向き合うように対峙する,正圧面(3
8a) および負圧面(38b) と、その対向面(38a),(38b) 間
を繋ぐ底面(38c) とで形成されている。また、上記溝(3
5)は、冷媒ガスを溝(35), …内へ導く案内となるよう,
インペラ(22)の吸込口(5) 側の端部つまり上流端におけ
る正圧面(38a) を負圧面(38b) の基端に対してβ°傾斜
させたテーパ面(39)に形成されており、該テーパ面(39)
の先端付近は、そのテーパ面(39)の先端よりもインペラ
(22)の吐出口(15)側つまり下流側の正圧面(38a) に対し
て徐々に収束する曲面に形成されている。
【0026】この場合、遠心式圧縮装置(1) は、吸込口
(5) および吐出口(15)間において流通する冷媒ガスの単
位時間当たりの体積流量が数m/h〜数十m/h程
度の少流量型のものであり、インペラ(22)としては、下
流側において最も広がる外径部分で30mm〜60mm
程度のものが用いられている。また、インペラ(22)の外
周面(22a) 内、つまりシュラウド(33)の内周面(33a) 上
における溝(35), …は、インペラ(22)上流側における溝
深さが深く形成されて冷媒ガスの流入が円滑に行われる
ようになっている一方、インペラ(22)下流側における溝
深さが第2流路(12)の流路断面形状に則して浅く(例え
ば2mm〜3mm程度)形成されて冷媒ガスの第2流路
(12)側への流出が円滑に行われるようになっている。
【0027】ここで、遠心式圧縮装置(1) 用インペラ(2
2)の製造方法について説明するが、インペラ(22)として
は、慣性重量を軽減する上で有利なアルミニウムやセラ
ミックスなどの材料が用いられる。
【0028】先ず、第1工程として、ハブ部(31)を略円
錐状に形成するとともに、シュラウド部(33)を略傘状に
形成してインペラ(22)を分割構成する。そして、シュラ
ウド部(33)の内周面(33a) に、複数の溝(35), …を所定
間隔置きに放射線状に設ける。
【0029】次いで、第2工程として、上記第1工程の
相隣る溝(35),(35) 間に対応するシュラウド部(33)の内
周面(33a) に、ハブ部(31)の外周面(31a) 側に突出する
ほぞ突起(36)を設ける。一方、相隣る溝(35),(35) 間に
対応するハブ部(31)の外周面(31a) に上記ほぞ突起(36)
を嵌合させるほぞ穴(37)を設ける。
【0030】その後、第3工程として、上記第2工程に
よる,ほぞ突起(36), …をほぞ穴(37), …に対して嵌合
させて、ハブ部(31)の外周面(31a) に対してシュラウド
部(33)の内周面(32a) を被冠させることにより、ハブ部
(31)とシュラウド部(33)とを結合させて一体的なインペ
ラ(22)を構成する。
【0031】このように、上記実施例では、シュラウド
部(33)の内周面(33a) に複数の溝(35), …を設けたのち
にほぞ突起(36), …とほぞ穴(37), …とを嵌合させて分
割した両者(31),(33) を一体的に結合することにより、
インペラ(22)の外周面(22a)内方において冷媒ガスを圧
縮するようにしたクローズ型のインペラ(22)が構成され
る。これにより、吸込口(5) および吐出口(15)間におい
て流通する冷媒ガスの単位時間当たりの体積流量が数m
/h〜数十m/h程度の少流量型の遠心式圧縮装置
(1) に用いられるクローズ型のインペラ(22)を構成する
に当たり、インペラ(22)自体が小型化していても、イン
ペラ(22)の外周面(22a) 内方に設けられる孔部状の流路
(34), …が、穿設による加工や、精密鋳造などによる製
造に依存することなく簡単かつ安価に設けることがで
き、よって遠心式圧縮装置(1) の高速化・高圧力比化す
るに従い複雑化する三次元的な流路(34), …に対応させ
ることができる。
【0032】また、シュラウド部(33)の内周面(33a) に
設けられるほぞ突起(36), …、およびハブ部(31)の外周
面(31a) に設けられるほぞ穴(37), …が、インペラ(22)
の軸線(X) と直交する方向より視て略直線状に形成され
ているので、ほぞ突起(36),…およびほぞ穴(37), …を
簡単に形成することができる。その上、ほぞ突起(36),
…およびほぞ穴(37), …の製作誤差を可及的に小さいも
のにでき、該両者(36),(37) の嵌合を円滑になし得るこ
とができる。
【0033】さらに、複数の溝(35), …は、インペラ(2
2)の回転駆動方向(Y) に対して互いに向き合うように対
峙する,正圧面(38a) および負圧面(38b) とからなるの
で、冷媒ガスの流量が少流量となる遠心式圧縮装置(1)
であっても、インペラ(22)は、相隣る溝(35),(35) 間の
幅を大きく採ることによって少流量となる冷媒ガスに対
応する狭い溝(35), …を形成することができる。しか
も、上記の溝(35), …は、溝(35), …内において減少す
る単位面積当たりの冷媒ガスの流通量に応じて、相隣る
溝(35),(35) 間の幅を大きく採りつつインペラ(22)の径
方向への溝(35)深さを深くして対応させることが可能と
なり、冷媒ガスの流通量に応じた溝(35),…を形成する
ことができる。
【0034】しかも、溝(35)は、インペラ(22)の上流端
における正圧面(38a) を負圧面(38b) に対してβ°傾斜
させたテーパ面(39)に形成されているので、溝(35), …
内への冷媒ガスの流入角が大きく広げられて、溝(35),
…内へ冷媒ガスがテーパ面(39)に沿って円滑に案内され
つつ導かれる。しかも、テーパ面(39)の先端付近が、そ
のテーパ面(39)の先端よりもインペラ(22)の下流側の正
圧面(38a) に対して徐々に収束する曲面に形成されてい
るので、溝(35), …内へテーパ面(39)に沿って導かれた
冷媒ガスは、インペラ(22)の下流側の正圧面(38a) に対
して剥離することなく該正圧面(38a) に終始沿った状態
で溝(35), …内を流通させることができる。この結果、
冷媒ガスを効率良く圧縮することができる。
【0035】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、その他種々の変形例を包含するものである。
例えば、上記実施例では、シュラウド部(33)の内周面(3
3a)に溝(35), …を設けたが、ハブ部の外周面に複数の
溝が放射線状に設けられていても良い。
【0036】また、上記実施例では、シュラウド部(33)
の内周面(33a) にほぞ突起(36), …を設けたが、相隣る
溝間に対応するハブ部の外周面にほぞ突起が設けられて
いても良い。この場合、ハブ部(31)の外周面(31a) に設
けたほぞ溝(37), …は、相隣る溝間に対応するシュラウ
ド部の内周面に設けられることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インペラの分解斜視図である。
【図2】溝で切断したインペラ嵌合前の縦断面図であ
る。
【図3】インペラ上流側において一部切断したインペラ
嵌合前の横断面図である。
【図4】図3に係るインペラ嵌合後の横断面図である。
【図5】遠心式圧縮装置の縦断面図である。
【符号の説明】
(1) 遠心式圧縮装置 (2) ケーシング (5) 吸込口 (6) 流路 (13) 中空環状部 (15) 吐出口 (21) 駆動軸 (22) インペラ (31) ハブ部 (31a) 外周面 (33) シュラウド部 (33a) 内周面 (35) 溝 (36) ほぞ突起 (37) ほぞ穴 (38a) 正圧面 (38b) 負圧面 (39) テーパ面 (X) インペラの軸線 (Y) インペラの回転駆動方向
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04D 29/28 F04C 15/00 F04D 29/30

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング(2) の軸線(X) 上に開設され
    た流体の吸込口(5)と、該吸込口(5) よりケーシング(2)
    内を軸線(X) 方向へ延びたのち径方向へ放射状に延
    び、そのケーシング(2) 内の径方向に形成された中空環
    状部(13)に連通される流体の流路(6) と、上記中空環状
    部(13)に開設された流体の吐出口(15)と、上記流路(6)
    内に収納され、上記ケーシング(2) の軸線(X) 上に駆動
    軸(21)を有する略円錐形状のインペラ(22)とを備え、該
    インペラ(22)の回転駆動により、上記吸込口(5) から吸
    込まれた流体を圧縮しつつ流路(6) を介して中空環状部
    (13)へ移送して上記吐出口(15)よりケーシング(2) 外に
    吐出させるようにした遠心式圧縮装置(1) に供される遠
    心式圧縮装置用インペラ(22)の製造方法において、 略円錐形状のハブ部(31)の外周面(31a) 、またはハブ部
    (31)の外周面(31a) に対して被冠する略傘状のシュラウ
    ド部(33)の内周面(33a) の一方に、複数の溝(35), …を
    所定間隔置きに放射線状に設ける第1工程と、 該第1工程の相隣る溝(35),(35) 間に対応するハブ部(3
    1)の外周面(31a) またはシュラウド部(33)の内周面(33
    a) の一方に、シュラウド部(33)の内周面(33a)またはハ
    ブ部(31)の外周面(31a) の他方側に突出するほぞ突起(3
    6)を設ける一方、シュラウド部(33)の内周面(33a) また
    はハブ部(31)の外周面(31a) の他方に上記ほぞ突起(36)
    を嵌合させるほぞ穴(37)を設ける第2工程と、 該第2工程によるほぞ突起(36), …をほぞ穴(37), …に
    対して嵌合させて、ハブ部(31)の外周面(31a) に対して
    シュラウド部(33)の内周面(33a) を被冠させる第3工程
    とを有していることを特徴とする遠心式圧縮装置用イン
    ペラの製造方法。
  2. 【請求項2】 ほぞ突起(36), …およびほぞ穴(37), …
    を、インペラ(22)の軸線(X) と直交する方向より視て略
    直線状に形成することを特徴とする請求項1に記載の遠
    心式圧縮装置用インペラの製造方法。
  3. 【請求項3】 溝(35), …には、インペラ(22)の回転駆
    動方向(Y) に対して互いに向き合うように対峙する正圧
    面(38a) および負圧面(38b) を形成することを特徴とす
    る請求項1又は請求項2に記載の遠心式圧縮装置用イン
    ペラの製造方法。
  4. 【請求項4】 溝(35), …は、流体を溝(35), …内へ導
    く案内となるよう,インペラ(22)の吸込口(5) 側の端部
    における正圧面(38a) を、負圧面(38b) に対して傾斜さ
    せたテーパ面(39)に形成しかつ該テーパ面(39)の先端
    を、その先端よりもインペラ(22)の吐出口(15)側の正圧
    面(38a) に対して徐々に収束する曲面に形成することを
    特徴とする請求項3に記載の遠心式圧縮装置用インペラ
    の製造方法。
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