JP2022161592A - 放電電極装置およびコロナ放電電源装置 - Google Patents
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Abstract
【目的】本発明は、コロナ放電させる放電電極装置およびコロナ放電電源装置に関し、従来の電極の間でコロナ放電させるのではなく、電極間に存在する誘電体板の高周波絶縁破壊電圧とコロナ放電させる気体などの高周波絶縁破壊電圧との違いに着目し、コロナ放電させる気体等のみに高周波絶縁破壊を発生させてコロナ放電させ、コロナ放電させる電極の消耗を無くすことを目的とする。【構成】電気絶縁性の誘電体の板あるいはシートで形成した誘電体板と、誘電体板の1つの面上に、密着して形成してその周囲にコロナ放電させる第1の電極と、第1の電極に対向し、誘電体板の他の面上に、密着して形成した該第1の電極との間に高周波高電界を形成する第2の電極とを備え、第2の電極と第1の電極との間に高周波高電圧を印加して高周波高電界を発生させ、第1の電極の周囲にコロナ放電を発生させる。【選択図】 図1
Description
本発明は、コロナ放電させる放電電極装置およびコロナ放電電源装置に関するものである。
従来、高分子樹脂の表面を改質してつるつるの表面を、小さな凹凸あるいはトゲトゲ状にする方法と1つとして、大気コロナ放電中を通す手法がある。
このコロナ放電を起こした中を高分子樹脂を通過させることにより、プラズマ中の活性化したイオンが樹脂の表面を適切に凹凸化、あるいはギザギザ化する。
高分子樹脂の表面が小さな凹凸形状になると、撥水性から親水性に変化する。例えば、応用製品として、海苔を干す簾の表面は小さな凹凸化があると都合がよい。これにより、海水から引き揚げた海苔は相応の密着性を有するが、高分子樹脂表面がツルツル状態では、この密着性は得られず、簾に海苔がつかない。
このように高分子樹脂の表面改質処理は、大気中でコロナ放電を起こして行われている。この放電電極の材質は、従来は、金属類(例えば、ステンレス、タングステン等)が使われていた。
上述した従来のコロナ放電させる電極の放電材料として、図6に示すように、金属類(ステンレス、タングステン、アルミなど)を使用した場合には、コロナ放電プラズマ下で多量に発生するオゾンO3のために、極めて短時間(速いものは1週間程度)で電極22の表面が酸化してしまい、電極(放電電極)22の表面からの電子の供給が円滑に行われなくなってしまい、使用できなくなってしまう欠点があった。
また、放電電極(電極22)が短時間(1週間程度)で表面が酸化して放電ができなくなり、放電電極を交換することが要求されてしまう欠点もあった。
これらの欠点を解消するために、コロナ放電プラズマ下で酸化しない電子導電性ガラスの焼結膜に、上記金属電極(ステンレス、タングステン等)を置き換えることにより、上記放電電極22の酸化を防ぐごとはできる。
これらを改良し、実際に使用すると、外部配線の取出し部(電源供給部)に近いところでは放電(コロナ放電)は安定、中央部では不安定となり、1か月程度でコロナ放電しなくなってしまう。
これを解決するために、電子導電性ガラスの燒結膜の下にアルミ焼結膜を形成して改善できた。
しかし、コロナ放電させるとその電子導電性ガラス焼結膜の熱的等の変質により電極の寿命が未だ短いという問題が依然として残っていた。
以下簡単に図6の従来技術について説明する。
図6において、セラミック基板21は、電極22を保持するためのセラミック製の基板、例えば1mm厚程度のアルミナ基板である。
電極22は、コロナ放電させる金属性の電極であって、燒結、蒸着、薄板を固定等して形成した電極である。
外部配線24は、電極22に図示のハンダ25で電気的に接続し、高周波高電圧を電極22の間に印加するためのものである。
高周波電源25は、外部配線24を介して電極22の間に、高周波高電圧を印加し、コロナ放電させる電源である。
次に、動作を簡単に説明する。
図6において、高周波電源25から高周波高電圧(例えば6.5KV,30KHzの高周波高電圧)を、外部配線24を介して電極22の間に印加すると、当該電極22の間に大気中でコロナ放電が発生する。ここでは、大気中のため窒素と酸素のコロナ放電の色のピンク色と青色の混じったコロナ放電が観察できる。
本発明者らは、従来のコロナ放電による電極の消耗を無くすために、電極の間でコロナ放電させるのではなく、電極間に存在する誘電体板の高周波絶縁破壊電圧とコロナ放電させる気体などの高周波絶縁破壊電圧との違いに着目し、前者を後者よりも高くし、かつ前者が絶縁破壊しなく、後者が絶縁破壊する範囲内の高周波高電圧を印加し、コロナ放電させる気体のみに高周波絶縁破壊を発生させてコロナ放電させ、コロナ放電させる電極の消耗を無くすることができことを発見した。
更に、放電電極間に印加する高周波高電圧に垂下特性を持たせ、コロナ放電からアーク放電への移行やコロナ放電の停止を抑止し、安定したコロナ放電を持続かつ電極の消耗をなくすことができることを発見した。
そのため、コロナ放電させる放電電極装置において、電気絶縁性の誘電体の板あるいはシートで形成した誘電体板と、誘電体板の1つの面上に、密着して形成してその周囲にコロナ放電させる第1の電極と、第1の電極に対向し、誘電体板の他の面上に、密着して形成した該第1の電極との間に高周波高電界を形成する第2の電極とを備え、第2の電極と第1の電極との間に高周波高電圧を印加して高周波高電界を発生させ、第1の電極の周囲にコロナ放電を発生させるように構成する。
また、コロナ放電させる放電電極装置において、電気絶縁性の誘電体の板あるいはシートで形成した2枚の誘電体板と、2枚の誘電体板の1つの面上に、密着してそれぞれ形成してコロナ放電させるそれぞれの第3の電極と、2枚の誘電体板上にそれぞれ形成した第3の電極を外側としてその内側を所定間隔を開けて対向して該2枚の誘電体板を固定するスペーサとを備え、2つの誘電体板のそれぞれの第3の電極の間に高周波高電圧を印加して高周波高電界を発生させ、第3の電極に対応する誘電体板の内側と他の1つの誘電体板の内側との間でコロナ放電を発生させるように構成する。
また、コロナ放電させる放電電極装置において、電気絶縁性の誘電体の中空の棒状に形成した2本の誘電体中空棒と、2本の誘電体中空棒の中空部分の内部の面に、密着してそれぞれ形成してコロナ放電させるそれぞれの第4の電極と、2本の誘電体中空棒を、所定間隔を開けて対向して固定するスペーサとを備え、2本の誘電体中空棒のそれぞれの第4の電極の間に高周波高電圧を印加して高周波高電界を発生させ、第4の電極に対応する誘電体中空棒の外側と他の1本の誘電体中空棒の外側との間でコロナ放電を発生させるように構成する。
これらの際に、誘電体板あるいは誘電体中空棒の2組のうち、1組を導電性板あるいは導電性棒で置き換え、置き換えた導電性板あるいは導電性棒を前記第3の電極あるいは前記第4の電極とするようにしている。
また、誘電体板の高周波高電圧における絶縁破壊電圧は、コロナ放電させる気体の高周波高電圧における絶縁破壊電圧よりも、大きいようにしている。
また、第1の電極と前記第2の電極の間に、第3の2つの電極の間に、あるいは第4の2つの電極の間に、印加する高周波高電圧は、これら両電極の間に流れる高周波電流経路中に存在するコロナ放電させる気体の高周波絶縁破壊電圧よりも高く、誘電体板の高周波絶縁破壊電圧よりも低い、範囲内の高周波電圧を印加するようにしている。
また、誘電体板の厚さは、20μm以上、3mm以下とするようにしている。
また、コロナ放電は、大気圧中で発生させるようにしている。
また、密着して形成した第1の電極、第2の電極、第3の電極、および第4の電極は、半田、焼結膜、蒸着膜、メッキ膜により作製するようにしている。
また、半田は、Snの合金からなる半田とするようにしている。
また、コロナ放電中に他の電気絶縁性の誘電体の板あるいはシートを挿入し、高電位のコロナ放電を抑止するようにしている。
また、コロナ放電中に電気絶縁性の誘電体の板あるいはシートを挿入し、窒素のコロナ放電を抑制し、酸素のコロナ放電を持続させるようにしている。
また、第1の電極と第2の電極の間に、2つの第3の電極の間に、あるいは第4の電極の間に、印加する高周波高電圧は、コロナ放電電流の増大に伴い高周波高電圧の上昇の割合を低下させてアーク放電への移行を抑止する垂下特性を持たせたるようにしている。
また、コロナ放電させる気体を、誘電体である液体とするようにしている。
2つの電極の間に誘電体を挿入して該2つの電極の間に高周波高電圧を印加してコロナ放電させるコロナ放電電源装置において、2つの電極の間に、出力巻線から出力される高周波高電圧を印加する高周波昇圧トランスと、高周波昇圧トランスの出力電圧の各正、各負、あるいは正と負の両者の波形において、出力電流の増大に伴い出力電圧を減少させる垂下特性を持たせ、コロナ放電からアーク放電への移行を抑止、あるいはコロナ放電の停止を抑止する垂下特性手段とを備えるコロナ放電電源装置とするようにしている。
この際、垂下特性手段は、高周波昇圧トランスの高周波磁気回路の閉ループ中にギャップを設け、あるいは非磁性体の板を挿入し、出力電流の増大に伴う磁束量の増大分を減少させ、コロナ放電からアーク放電への移行を抑止、あるいはコロナ放電の停止を抑止するようにしている。
また、垂下特性手段は、高周波昇圧トランスの入力巻線に印加する入力電圧の各正、各負、あるいは正と負の両者の波形において、入力電流の増大に伴い入力電圧の増加分を減少させ、コロナ放電からアーク放電への移行を抑止、あるいはコロナ放電の停止を抑止するようにしている。
本発明は、上述したように、電極間に存在する誘電体板の高周波絶縁破壊電圧とコロナ放電させる気体等の高周波絶縁破壊電圧との違いに着目し、前者を後者よりも高くし、かつ前者が絶縁破壊しなく、後者が絶縁破壊する範囲内の高周波高電圧を印加し、コロナ放電させる気体等のみに高周波絶縁破壊を発生させてコロナ放電させることにより、コロナ放電させる電極の消耗を無くすることができた。
また、電極がコロナ放電により直接に照射されないので、電極の材料が従来のタングステンなどの高融点材料でなく、低温半田、燒結膜、蒸着膜、メッキ膜等で作製しても、その消耗を無くすことができ、更に、電極の作製が極めて簡単、かつ低コストで作製できる。
また、高周波絶縁破壊電圧以上の電界の印加された気体、液体等をコロナ放電させるために、必要な気体等のみにコロナ放電させ、効率良好にコロナ発生させることが可能となった。
また、供給する高周波高電圧に垂下特性を持たせ、コロナ放電からアーク放電への移行あるいはコロナ放電の停止を抑止しかつコロナ放電を安定に持続させることができ、しかも、電極の消耗を無くすことができた。
図1は本発明の1実施例構造図を示す。
図1の(a)は誘電体板(アルミナ板等)、1枚の例(リング状のコロナ放電)を示 し、図1の(b)は誘電体板(アルミナ板等)、2枚の例(平行なコロナ放電)を示し、図1の(c)誘電体中空棒(アルミナ中空棒等)、2本の例(ほぼ平行なコロナ放電)を示す。
図1の(a)において、(a-1)は側面図を示し、(a-2)は上面図を示し、(a-3)は(aー2)の側面図を示す。
図1の(a)において、誘電体板1は、高周波高電圧を印加して電界を発生させる誘電体の板、フィルムであって、例えばアルミナ板、ポリイミド板、PET板、マイカ板などの誘電体のフィルム、板である。一様な厚さ(20μmから3mm程度)であればよい。コロナ放電により加熱されたり、オゾン酸化が発生するので、これらに強い材料が望ましい。以下の実験では、アルミナ板を用いた。尚、誘電体板1は、コロナ放電させる気体(大気中では窒素、酸素の気体)に比して、高周波破壊電圧(電界)が高いものであればよい。誘電体板1の厚さは、後述するように、高周波高電圧(電界)を電極間に印加したときに、誘電体板1に印加される高周波高電界が該誘電体板1の高周波絶縁破壊電界を超えず、かつ、コロナ放電の対象の気体、液体、固体等の高周波絶縁破壊電界を超える、範囲内の高周波電圧を印加できる場合の、厚さであって、通常、20μmから3mm程度の厚さである。
電極(低温半田等)2は、誘電体板1の面(ここでは、1枚の表と裏の面)に低温半田(Snを含む合金であって、例えばSn,Biの合金であり、融点140℃程度の低温半田、特願2020-219193参照)を図示のように、半田付けして形成した電極であって、高周波高電圧を印加する電極である。ここでは、誘電体板1の表面に横長のストリップ状に低温半田付けして形成し、裏面に少しオーバーサイズのストリップ状の低温半田付けして形成し、それぞれからリード線4を低温半田付けする。
コロナ放電3は、誘電体板1の表の電極2と、裏の電極2との間に高周波高電圧を印加すると、ここでは、少しサイズの小さい表の電極2の周囲に幅を持った横長のリング状に発生したコロナ放電である。
リード線4は、誘電体板1の表の電極2、裏の電極2にそれぞれ高周波高電圧を印加するためのものである。
図1の(a)の動作を説明する。
図1の(a)において、リード線4を介して誘電体板1の表面の電極2と、裏面の電極2との間に高周波高電圧を印加すると、ここでは、少しサイズの小さい表面側の電極2の周囲に所定幅を持つたリング状のコロナ放電が発生する。このコロナ放電3の幅は、高周波高電圧を高くするに従い幅が広がり、更に高くすると誘電体板1が絶縁破壊し、コロナ放電からアーク放電に移行、ないし誘電体板1が絶縁破壊してコロナ放電が停止してしまうので、該誘電体1が絶縁破壊などしなく、コロナ放電を持続する高周波高電圧の範囲内に制限する必要がある。例えば50μ厚のポリイミド板では、コロナ放電は1.2KVppから2.0KVppの範囲で安定的に発生(30KHz)し、これを超えると絶縁破壊し、以下であるとコロナ放電が発生しなかったので、コロナ放電が安定的に持続する範囲内に自動的になるように高周波高電圧にはいわゆる垂下特性(図5とその説明参照)を持たせる必要がある(後述する)。
図1の(b)において、(b-1)は側面図(長い方向)を示し、(b-2)は側面図(短い方向)を示す。
図1の(b)において、誘電体板1は、ここでは、2枚を対向して配置したものであって、高周波高電圧を印加して電界を発生させる誘電体の板であり、例えばアルミナ板、ポリイミド板、PET板、マイカ板などの誘電体のフィルム、板である。一様な厚さ(20μmから3mm程度)であればよい。コロナ放電により加熱されたり、オゾン酸化が発生するので、これらに強い又は、相応に放熱性(熱伝動性)の良い材料が望ましい。以下の実験では、アルミナ板を2枚、用いた。尚、2枚の誘電体板1は、コロナ放電させる気体、液体、固体(例えば大気中では窒素、酸素の気体)に比して、高周波破壊電圧(電界)が高いものであればよい。誘電体板1の厚さは、後述するように、高周波高電圧(電界)を電極間に印加したときに、誘電体板1に印加される高周波高電界が該誘電体板1の高周波絶縁破壊電界を超えず、かつ、コロナ放電の対象の気体、液体、固体等の高周波絶縁破壊電界を超える、範囲内の高周波高電圧を印加できる場合の、厚さであって、20μmから3mm程度の厚さである。図1の(a)に比して電極間に2枚の誘電体板1が存在するので、図1の(b)の場合には半分程度に薄くした方が望ましい。以下の実験では、誘電体板1は、図1の(a)は1枚で1mm厚、図1の(b)は2枚で、各0.65mm厚のアルミナ板を用いた。
電極(低温半田等)2は、2枚の対向する誘電体板1の外側の面に低温半田(Snを含む合金であって、例えばSn,Biの合金であり、融点140℃程度の低温半田)を図示のように、半田付けして形成した電極であって、高周波高電圧を印加する電極である。ここでは、2枚の対向する誘電体板1の外側の面に、横長のストリップ状に低温半田付けをそれぞれして形成し、それぞれからリード線4を低温半田付けする。
コロナ放電3は、2枚の対向する誘電体板1の外側の電極間に高周波高電圧を印加すると、2枚の対向する誘電体板の内部の間に、垂直方向に平行に発生したコロナ放電である。
リード線4は、2枚の対向する誘電体板1の外側の電極2にそれぞれ高周波高電圧を印加するためのものである。
図1の(b)の動作を説明する。
図1の(b)において、リード線4を介して2枚の対向する誘電体板1の外側の電極2の間に高周波高電圧を印加すると、2枚の対向する誘電体板1の間の内部に垂直方向に平行に所定幅のコロナ放電が発生する。このコロナ放電3は、高周波高電圧を高くするに従い強度が高くなり、更に高くすると誘電体板1が絶縁破壊し、コロナ放電からアーク放電に移行、ないし誘電体板1が絶縁破壊してコロナ放電が停止してしまうので、該誘電体1が絶縁破壊しない高周波高電圧の範囲内に制限する必要がある。このため、コロナ放電が安定的に持続する範囲内の高周波高電圧になるように、いわゆる垂下特性(図5とその説明参照)を持たせ、アーク放電ないし絶縁破壊しないようにする必要がある(後述する)。
図1の(c)において、(c-1)は側面図を示し、(c-2)は(c-1)の側面図を示す。
図1の(c)において、誘電体中空棒(誘電体板)1は、ここでは、2本を対向して配置したものであって、高周波高電圧を印加して電界を発生させる誘電体の中空棒であり、例えばアルミナ、ポリイミド、PET、石英などの誘電体の中空棒である。一様な厚さ(肉厚、外形と内径の差であって、20μmから3mm厚程度)であればよい。コロナ放電により加熱されたり、オゾン酸化が発生するので、これらに強い材料が望ましい。以下の実験では、アルミナ中空棒を2本、用いた。尚、2本の誘電体中空棒1は、コロナ放電させる気体、液体、固体(例えば大気中では窒素、酸素の気体)に比して、高周波破壊電圧(電界)が高いものであればよい。誘電体中空棒1の厚さ(肉厚)は、後述するように、高周波高電圧(電界)を電極間に印加したときに、誘電体中空棒1に印加される高周波高電界が該誘電体中空棒1の高周波絶縁破壊電界を超えず、かつ、コロナ放電の対象の気体、液体、固体等の高周波絶縁破壊電界を超える、範囲内の高周波高電圧を印加できる場合の、厚さであって、20μmから3mm程度の厚さである。図1の(a)に比して電極間に2本の誘電体中空棒1が存在するので、図1の(c)の場合には半分程度に薄くした方が望ましい。以下の実験では、誘電体中空棒1は、図1の(c)は2本で、1mm肉厚のアルミナ中空棒1をそれぞれ用いた。
電極(低温半田等)2は、2本の対向する誘電体中空棒1の内部に低温半田(Snを含む合金であって、例えばSn,Biの合金であり、融点140℃程度の低温半田、特願2020-219193参照)を図示のように、流し込んで形成した電極であって、高周波高電圧を印加する電極である。ここでは、2本の対向する誘電体中空棒1の内部に低温半田をそれぞれ流し込んで形成し、これらにリード線を低温半田付けする。
コロナ放電3は、2本の対向する誘電体中空棒1の内部の電極2の間に高周波高電圧を印加すると、2本の対向する誘電体中空棒1の間に、垂直方向にほぼ平行に発生したコロナ放電である(図4の(c)参照)。
図1の(c)の動作を説明する。
図1の(c)において、リード線を介して2本の対向する誘電体中空棒1の内部の電極2の間に高周波高電圧を印加すると、2本の対向する誘電体中空棒1の外側に、垂直方向に平行に所定幅のコロナ放電が発生する。このコロナ放電3は、高周波高電圧を高くするに従い強度が高くなり、更に高くすると誘電体中空棒1が絶縁破壊し、コロナ放電からアーク放電に移行、ないし誘電体中空棒1が絶縁破壊してコロナ放電が停止してしまうので、該誘電体中空棒1が絶縁破壊しない高周波高電圧の範囲内に制限する必要がある。このため、コロナ放電が安定的に持続する範囲内の高周波高電圧になるように、いわゆる垂下特性(図5とその説明参照)を持たせ、アーク放電ないし絶縁破壊しないようにする必要がある(後述する)。
次に、図2のフローチャートの順番に従い、図1の(a),(b)の製造方法を詳細に説明する。
図2は、本発明の製造フローチャートを示す。
図2の(a)は、誘電体板が1枚の場合(リング状にコロナ放電が発生)の製造フローチャートである。
図2の(a)において、S1は、誘電体板を用意する。これは、図1の(a)の1枚の誘電体板1として、例えば後述する図4の(a)で用いた1mm厚のアルミナ板1を用意する。
S2は、誘電体板の表側に、誘電電極(表)を形成する。これは、既述した図1の(aー2)に示す、誘電体板1の表側の細いストリップ状の電極2を、低温半田で超音波を印加して半田付けする。
S3は、誘電体板の裏側に、誘電電極(裏)を形成する。これは、既述した図1の(aー1)と(aー3)に示す、誘電体板1の裏側の広いストリップ状の電極2を、低温半田で超音波を印加して半田付けする。
S4は、上記放電電極(表)、放電電極(裏)にリード線をそれぞれ半田付けする。これは、図1の(a-2)に示すように、S2,S3で作製した放電電極(表)、放電電極(裏)に、リード線4をそれぞれ低温半田付けし、高周波高電圧を電極2の間に印加できるようにする。
以上によって、既述した図1の(a)の1枚の誘電体板1からなる放電電極を製造できたこととなる。そして、リード線4の間に高周波高電圧を印加すると、後述する図4の(a),(a-1)に示すような、リング状のコロナ放電を発生することが可能となる。
図2の(b)は、誘電体板が2枚の場合(平行なコロナ放電が発生)の製造フローチャートである。
図2の(b)において、S11は、誘電体板を2枚、用意する。これは、図1の(b)の2枚の誘電体板1として、例えば後述する図4の(b)で用いた0.65mm厚のアルミナ板1を2枚、用意する。
S12は、2枚の誘電体板の裏側に、放電電極(裏)をそれぞれ形成する。これは、既述した図1の(bー1)、(b-2)に示す、2枚の対向する誘電体板1の裏側に細いストリップ状の電極2を、低温半田で超音波を印加してそれぞれ半田付けする。
S13は、2枚の放電電極(裏)にリード線をそれぞれ半田付けする。これは、図1の(b-1)に示すように、S12で作製した2枚の対向する放電電極(裏)に、リード線4をそれぞれ低温半田付けし、高周波高電圧を電極2の間に印加できるようにする。
S14は、2枚の放電電極(裏)を外側にして内側を対向させ、両端(あるいは一方の端)にスペーサを挿入して所定距離(例えば1ないし5mm間隔)の対向面を形成する。これは、既述した図1の(b-1)、(b-2)に示すように、2枚の放電電極(裏)を外側にして内側を対向させ、一端、あるいは両端にスペーサ(例えばアルミナ板)を入れて間隔が1ないし5mm程度になるように固定する(低温半田で半田付けして固定する)。尚、酸素、窒素のオゾンが発生するので、これに浸食されない金属で固定する(錫の合金半田が望ましい)。、
以上によって、既述した図1の(b)の2枚の誘電体板1からなる放電電極を製造できたこととなる。そして、リード線4の間に高周波高電圧を印加すると、後述する図4の(b)に示すような、2枚の対向した誘電体板1に垂直方向に平行にコロナ放電を発生することが可能となる。そして、このコロナ放電の帯状の中をフィルムを通過させ、コロナ放電エッチングを行って、例えば表面に微小な凹凸を形成し、親水性等を改質できる。
以上によって、既述した図1の(b)の2枚の誘電体板1からなる放電電極を製造できたこととなる。そして、リード線4の間に高周波高電圧を印加すると、後述する図4の(b)に示すような、2枚の対向した誘電体板1に垂直方向に平行にコロナ放電を発生することが可能となる。そして、このコロナ放電の帯状の中をフィルムを通過させ、コロナ放電エッチングを行って、例えば表面に微小な凹凸を形成し、親水性等を改質できる。
また、図1の(c)の2本の誘電体中空棒(誘電体板)1の場合も、図2の(b)と同様に、アルミナ中空棒1の内部に低温半田を流し込んで内面に超音波半田付けして電極を形成し、これら電極にリード線をそれぞれ低温半田付けして作製した。
図3は、本発明の応用例(高電位のコロナ放電抑制)を示す。この図3は、図1の(bー1)の2枚の対向する誘電体板1の間に発生したコロナ放電中に、薄い他の誘電体板5を挿入し、コロナ放電の高電位成分の抑制を行う応用例を模式的に示す。
図3において、他の誘電体板5は、2枚の対向する誘電体板1の間に発生させたコロナ放電中に挿入する薄い誘電体板5の例を模式的に示したものである。例えば20μ厚程度の紙(洋紙、例えばコピー用紙、10から20wt%CaCO3含有)は炭酸カルシウムを多く含み、これを1枚、更に2枚と挿入すると、コロナ放電がピンク青色(大気中の窒素と酸素のコロナ放電のピンク色、青色の混じったピンク青色)となっていたものが、青色に変化し、酸素オゾンの発生となることが観察された。これを用いて、不要な高電位の窒素オゾンの発生を減少ないし無くし、所望の酸素オゾンのみによるフィルムなどの改質やコロナ・酸素オゾンによる不純物の除去(コロナ・オゾン酸化による除去)が可能となった。
尚、図1の(c)の2本の誘電体中空棒1を用いた場合も図3と同様に、コロナ放電中に他の誘電体板1を挿入した所望のコロナ放電のみに制限することができる。
図4は、本発明のコロナ放電例を示す。
図4の(a)は、アルミナ板、1枚の例(リング状のコロナ放電)を示す。これは、既述した図1の(a)の1枚の誘電体板1の表面に細長いストリップ状の電極の周囲にコロナ放電が発生している様子を示す写真である。ここで、用いた誘電体板1は、厚さは1mmのアルミナ板である。電極の低温半田10は、超音波を印加してSn,Bi合金からなる約140℃融点の低温半田を半田付けしたものである。
図4の(aー1)は、(a)の687時間経過後の写真を示す。電極2の形状は、(a)と比較してその形状が殆ど変化せず、電極の消耗は687時間経過しても無いことが実験で判明した。
図4の(b)は、アルミナ板、2枚の例(平行なコロナ放電:アルミナ板の間隔2mm)を示す。これは、既述した図1の(b)の2枚の対向する誘電体板1の間に、平行にコロナ放電が発生している様子を示す写真である。ここで、用いた2枚の誘電体板1は、厚さは0.65mmのアルミナ板である。電極の低温半田10は、超音波を印加してSn,Bi合金からなる約140℃融点の低温半田を半田付けしたものである。平行なコロナ放電は、2枚の誘電体板1の間で安定かつ持続してコロナ放電が発生しつつけた。この2枚の対応する誘電体板1の間に発生したコロナ放電中に、外部から薄いシート、板を挿入して通過させ、改質を行うことが可能となった。また、コロナ放電の面に金属性の電極がなく、ここではアルミナ板であるため、電極の消耗は発生しなかった。
図4の(c)は、アルミナ中空棒、2本の例(ほぼ平行なコロナ放電)を示す。これは、既述した図1の(c)の2本の対向する誘電体中空棒1の間に、ほぼ平行にコロナ放電が発生している様子を示す写真である。ここで、用いた2本の誘電体中空棒1は、外形5mmのアルミナ中空棒である。電極の低温半田は、超音波を印加してSn,Bi合金からなる約140℃融点の低温半田を半田付けしたものである。ほぼ平行なコロナ放電は、2本の誘電体中空棒1の間で安定かつ持続してコロナ放電が発生しつつけた。この2本の対向する誘電体中空棒1の間に発生したコロナ放電中に、外部から薄いシート、板を挿入して通過させ、改質を行うことが可能となった。また、コロナ放電の面に金属性の電極がなく、ここではアルミナ中空棒であるため、電極の消耗は発生しなかった。更に、2本の誘電体中空棒1を、コロナ放電させたい気体、液体、更に穴を開けた固体中に挿入し、コロナ放電させることができる融通性がある。
図5は、本発明の出力電圧・電流(垂下特性)の説明図を示す。この図5は、図1の(a)、(b)、(c)の電極の間に印加する高周波高電圧について、外部の高周波電源から供給する高周波電圧の電圧・電流特性に垂下特性を持たせ、コロナ放電する範囲内の電圧を超えてアーク放電したり、絶縁破壊してコロナ放電が停止してしまう自体を自動的に抑止する様子を模式的に示したものである。
ここで、既述した図1の(a)の1枚の誘電体板1として例えばポリイミドフィルム50μm厚を用いた場合には、コロナ放電開始電圧は約1.2KVppであり、2KVppで誘電体板1が絶縁破壊(あるいはアーク放電へ移行)し、コロナ放電が停止したので、コロナ放電の高周波高電圧の範囲は1.2KVppから2KVppであり、これを超えると急激に電流が増大するので、これを避ける、あるいは軽減するために、コロナ放電の電圧範囲(例えばポリイミドフィルム50μtの場合には1.2から2KVpp)を超えた場合(超える範囲に近かづいた場合)には電流の増加に伴い電圧の変化分を小さくあるいは更に低下させる、いわゆる垂下特性(図5の模式図参照)を持たせ、コロナ放電を安定に持続させることが可能となった。
この垂下特性の手段としては、高周波高電圧を出力する高周波トランスの磁束の閉ループ中にギャップを設け、あるいは非磁性体のフィルム、シートを入れ(例えば10μmないし2mm厚程度、実験では25μmを2枚の合計50μmを入れた)、コロナ放電の持続する高周波高電圧範囲内になるように自動制御(調整)する。これにより、電極間に印加される高周波高電圧の正、負、あるいは正と負の各波形について、コロナ放電の電圧範囲を超える、あるいは超えそうになる電圧になったときにその電流に応じて当該電圧を抑制し、コロナ放電の電圧範囲を超えないように自動制御し、誘電体板の絶縁破壊ないしアーク放電への移行を抑止することが可能となった。
また、同様に、垂下特性手段として、高周波高電圧を電極間に出力する高周波トランスの入力電圧の正、負、あるいは正と負の波形について、コロナ放電の電圧範囲を超える、あるいは超えそうになる電圧になったときにその入力電流に応じて当該入力電圧の波形の上昇を抑制ないし低下させ(垂下特性を持たせ)、コロナ放電の電圧範囲を超えないように自動制御し、誘電体板の絶縁破壊ないしアーク放電への移行を抑止することが可能となる。
コロナ放電電圧範囲は誘電体板1の種類、厚さ、更に図1の(b)の誘電体1の間の間隔(気体等の間隔)に依存してコロナ放電電圧範囲が個別に決まる。
例えば上述したポリイミドフィルム50μm厚の場合には、図1の(a)の構成で、1.2KVから2.0KVpp(周波数10から50KHz)となる。
同様に、図4の(b)の2枚の誘電体板1として0.65mm厚を用い、誘電体板1の間隔を1.65mmにした場合には、コロナ放電電圧範囲は約8KVppから15KVppないし20KVpp程度(表面微小リーク電流などにより変動、周波数10から50KHz)となる。
従って、誘電体板1が1枚あるいは2枚、更に、誘電体板1を2枚(2本)用いた場合にはその間隔に依存してコロナ放電電圧範囲が決まるので、実験により求め、そのコロナ放電電圧範囲内になるように、高周波電源装置の垂下特性を調整する必要がある。具体的には例えば高周波出力トランスの磁気ループ中に設けるギャップ長を調整、あるいは高周波昇圧トランスの一次巻線に印加する入力電圧の正、負、あるいは正と負の各波形について、入力電流の増加に伴い制限ないし減少させる垂下特性の調整を行う必要がある。これら調整により、コロナ放電電圧範囲内になるように、電極間に印加される高周波高電圧の正、負、あるいは正と負の波形の電圧が自動調整され、安定かつ持続したコロナ放電を発生させ、かつ電極の消耗をなくすことができる。
1:誘電体板(誘電体中空棒)
2:電極(低温半田等)
3:コロナ放電
4:リード線
5:他の誘電体板
21:セラミック板
22:電極
24:外部配線
25:高周波電源
2:電極(低温半田等)
3:コロナ放電
4:リード線
5:他の誘電体板
21:セラミック板
22:電極
24:外部配線
25:高周波電源
Claims (17)
- コロナ放電させる放電電極装置において、
電気絶縁性の誘電体の板あるいはシートで形成した誘電体板と、
前記誘電体板の1つの面上に、密着して形成してその周囲にコロナ放電させる第1の電極と、
前記第1の電極に対向し、前記誘電体板の他の面上に、密着して形成した該第1の電極との間に高周波高電界を形成する第2の電極と
を備え、
前記第2の電極と前記第1の電極との間に高周波高電圧を印加して高周波高電界を発生させ、前記第1の電極の周囲にコロナ放電を発生させることを特徴とする放電電極装置。 - コロナ放電させる放電電極装置において、
電気絶縁性の誘電体の板あるいはシートで形成した2枚の誘電体板と、
前記2枚の誘電体板の1つの面上に、密着してそれぞれ形成してコロナ放電させるそれぞれの第3の電極と、
前記2枚の誘電体板上にそれぞれ形成した第3の電極を外側としてその内側を所定間隔を開けて対向して該2枚の誘電体板を固定するスペーサと
を備え、
前記2つの誘電体板のそれぞれの第3の電極の間に高周波高電圧を印加して高周波高電界を発生させ、前記第3の電極に対応する誘電体板の内側と他の1つの誘電体板の内側との間でコロナ放電を発生させることを特徴とする放電電極装置。 - コロナ放電させる放電電極装置において、
電気絶縁性の誘電体の中空の棒状に形成した2本の誘電体中空棒と、
前記2本の誘電体中空棒の中空部分の内部の面に、密着してそれぞれ形成してコロナ放電させるそれぞれの第4の電極と、
前記2本の誘電体中空棒を、所定間隔を開けて対向して固定するスペーサと
を備え、
前記2本の誘電体中空棒のそれぞれの第4の電極の間に高周波高電圧を印加して高周波高電界を発生させ、前記第4の電極に対応する誘電体中空棒の外側と他の1本の誘電体中空棒の外側との間でコロナ放電を発生させることを特徴とする放電電極装置。 - 請求項2あるいは請求項3に記載の誘電体板あるいは誘電体中空棒の2組のうち、1組を導電性板あるいは導電性棒で置き換え、該置き換えた導電性板あるいは導電性棒を前記第3の電極あるいは前記第4の電極としたことを特徴とする放電電極装置。
- 前記誘電体板の高周波高電圧における絶縁破壊電圧は、コロナ放電させる気体の高周波高電圧における絶縁破壊電圧よりも、大きいことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の放電電極装置。
- 前記第1の電極と前記第2の電極の間に、前記第3の2つの電極の間に、あるいは前記第4の2つの電極の間に、印加する高周波高電圧は、これら両電極の間に流れる高周波電流経路中に存在する前記コロナ放電させる気体の高周波絶縁破壊電圧よりも高く、前記誘電体板の高周波絶縁破壊電圧よりも低い、範囲内の高周波電圧を印加することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の放電電極装置。
- 前記誘電体板の厚さは、20μm以上、3mm以下としたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の放電電極装置。
- 前記コロナ放電は、大気圧中で発生させることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の放電電極装置。
- 前記密着して形成した第1の電極、第2の電極、第3の電極、および第4の電極は、半田、焼結膜、蒸着膜、メッキ膜により作製したことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の放電電極装置。
- 請求項9に記載の半田は、Snの合金からなる半田としたことを特徴とする放電電極装置。
- 前記コロナ放電中に他の電気絶縁性の誘電体の板あるいはシートを挿入し、高電位のコロナ放電を抑止したことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の放電電極装置。
- 請求項11において、前記コロナ放電中に電気絶縁性の誘電体の板あるいはシートを挿入し、窒素のコロナ放電を抑制し、酸素のコロナ放電を持続させることを特徴とする放電電極装置。
- 請求項1から請求項12に記載の前記第1の電極と第2の電極の間に、前記2つの第3の電極の間に、あるいは前記第4の電極の間に、印加する高周波高電圧は、コロナ放電電流の増大に伴い該高周波高電圧の上昇の割合を低下させてアーク放電への移行を抑止する垂下特性を持たせたことを特徴とする放電電極装置。
- 請求項1から請求項13に記載のコロナ放電させる気体を、誘電体である液体としたことを特徴とする放電電極装置。
- 2つの電極の間に誘電体を挿入して該2つの電極の間に高周波高電圧を印加してコロナ放電させるコロナ放電電源装置において、
前記2つの電極の間に、出力巻線から出力される高周波高電圧を印加する高周波昇圧トランスと、
前記高周波昇圧トランスの出力電圧の各正、各負、あるいは正と負の両者の波形において、出力電流の増大に伴い出力電圧を減少させる垂下特性を持たせ、コロナ放電からアーク放電への移行を抑止、あるいはコロナ放電の停止を抑止する垂下特性手段と
を備えたことを特徴とするコロナ放電電源装置。 - 前記垂下特性手段は、前記高周波昇圧トランスの高周波磁気回路の閉ループ中にギャップを設け、あるいは非磁性体の板を挿入し、出力電流の増大に伴う磁束量の増大分を減少させ、コロナ放電からアーク放電への移行を抑止、あるいはコロナ放電の停止を抑止したことを特徴とする請求項14に記載のコロナ放電電源装置。
- 前記垂下特性手段は、前記高周波昇圧トランスの入力巻線に印加する入力電圧の各正、各負、あるいは正と負の両者の波形において、入力電流の増大に伴い入力電圧の増加分を減少させ、コロナ放電からアーク放電への移行を抑止、あるいはコロナ放電の停止を抑止したことを特徴する請求項14に記載のコロナ放電電源装置。
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