JP2022161332A - 自動二輪車用タイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】直進走行時の耐摩耗性能を維持しつつ、コーナリング時のグリップ性能を向上させた自動二輪車用タイヤを提供する。【解決手段】トレッド部2を含む自動二輪車用タイヤである。トレッド部2は、ベースゴム層10と、ベースゴム層10のタイヤ半径方向外側に配され、かつ、トレッド部2の接地面を構成するキャップゴム層11とを含む。キャップゴム層11は、タイヤ軸方向の中央部に配されたクラウンキャップ部12と、クラウンキャップ部12のタイヤ軸方向の両側に配された一対のショルダーキャップ部13とを含む。クラウンキャップ部12の0℃における損失正接であるtanδcと、ショルダーキャップ部13の0℃における損失正接であるtanδsと、ベースゴム層10の0℃における損失正接であるtanδbとは、下記式(1)を満足する。tanδc<tanδs≦tanδb …(1)【選択図】図2
Description
本発明は、自動二輪車用タイヤに関する。
従来、トレッドゴムを改善した自動二輪車用タイヤが種々提案されている。例えば、下記特許文献1には、トレッドゴムのショルダーゴム層に、ベースゴム層よりもオイル成分の配合量が多いゴム組成物を用いることにより、優れた耐久性能及び操縦安定性を発揮できる自動二輪車用空気入りタイヤが提案されている。
近年では、自動二輪車の高性能化に伴い、コーナリング時のグリップ性能に優れた自動二輪車用タイヤが求められている。しかしながら、自動二輪車用タイヤにおいて、前記グリップ性能を向上させると、直進走行時の耐摩耗性能を損ねる場合がある。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出なされたもので、直進走行時の耐摩耗性能を維持しつつ、コーナリング時のグリップ性能を向上させた自動二輪車用タイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、トレッド部を含む自動二輪車用タイヤであって、前記トレッド部は、ベースゴム層と、前記ベースゴム層のタイヤ半径方向外側に配され、かつ、前記トレッド部の接地面を構成するキャップゴム層とを含み、前記キャップゴム層は、タイヤ軸方向の中央部に配されたクラウンキャップ部と、前記クラウンキャップ部のタイヤ軸方向の両側に配された一対のショルダーキャップ部とを含み、前記クラウンキャップ部の0℃における損失正接であるtanδcと、前記ショルダーキャップ部の0℃における損失正接であるtanδsと、前記ベースゴム層の0℃における損失正接であるtanδbとは、下記式(1)を満足する。
tanδc<tanδs≦tanδb …(1)
tanδc<tanδs≦tanδb …(1)
本発明の自動二輪車用タイヤにおいて、前記ショルダーキャップ部のタイヤ半径方向内側における前記ベースゴム層の厚さは、前記クラウンキャップ部のタイヤ半径方向内側における前記ベースゴム層の厚さよりも大きいのが望ましい。
本発明の自動二輪車用タイヤにおいて、前記ベースゴム層は、タイヤ軸方向の中央部からタイヤ軸方向の両外側に向かって厚さが連続的に大きくなっているのが望ましい。
本発明の自動二輪車用タイヤにおいて、前記ショルダーキャップ部のJIS-A硬度は、前記クラウンキャップ部のJIS-A硬度に対して-2度から+5度の範囲であるのが望ましい。
本発明の自動二輪車用タイヤにおいて、前記クラウンキャップ部の接地面のタイヤ軸方向の最大幅は、前記トレッド部の接地面のタイヤ軸方向の最大幅の20%~60%であるのが望ましい。
本発明の自動二輪車用タイヤにおいて、前記クラウンキャップ部のタイヤ半径方向内側において、前記ベースゴム層の厚さは、前記トレッド部を構成するトレッドゴムの総厚さの10%~40%であるのが望ましい。
本発明の自動二輪車用タイヤにおいて、前記トレッド部の接地面には、複数の溝が設けられており、前記複数の溝のそれぞれの深さは、前記キャップゴム層の厚さよりも小さいのが望ましい。
本発明の自動二輪車用タイヤは、上記の構成を採用したことによって、直進走行時の耐摩耗性能を維持しつつ、コーナリング時のグリップ性能を向上させることができる。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態の自動二輪車用タイヤ1(以下、単に「タイヤ」ということがある。)の正規状態のタイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面図である。本実施形態のタイヤ1は、オンロードでのスポーツ走行に適した自動二輪車の後輪用のタイヤである。但し、本発明のタイヤは、このような態様に限定されるものではない。
図1は、本実施形態の自動二輪車用タイヤ1(以下、単に「タイヤ」ということがある。)の正規状態のタイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面図である。本実施形態のタイヤ1は、オンロードでのスポーツ走行に適した自動二輪車の後輪用のタイヤである。但し、本発明のタイヤは、このような態様に限定されるものではない。
「正規状態」とは、各種の規格が定められた空気入りタイヤの場合、タイヤが正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填され、しかも、無負荷の状態である。各種の規格が定められていないタイヤの場合、前記正規状態は、タイヤの使用目的に応じた標準的な使用状態であって無負荷の状態を意味する。本明細書において、特に断りがない場合、タイヤ各部の寸法等は、前記正規状態で測定された値である。
「正規リム」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めているリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば"Measuring Rim" である。
「正規内圧」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
図1に示されるように、本実施形態のタイヤ1は、トレッド部2、一対のサイドウォール部3及び一対のビード部4を含む。サイドウォール部3は、トレッド部2のタイヤ軸方向の両側に連なっている。ビード部4は、サイドウォール部3のタイヤ半径方向内側に連なっている。トレッド部2は、キャンバー角が大きい旋回時においても十分な接地面積が得られるように、一方のトレッド端Teと他方のトレッド端Teとの間の接地面が、タイヤ半径方向外側に凸で円弧状に湾曲している。
本実施形態のタイヤ1は、一方のビード部4から一方のサイドウォール部3、トレッド部2、他方のサイドウォール部3を経て他方のビード部4に至るカーカス6を含む。
カーカス6は、例えば、複数のカーカスコードを含むカーカスプライ6Aを含む。本実施形態のカーカス6は、例えば、2枚のカーカスプライ6Aで構成されている。カーカスプライ6Aは、本体部6a及び折返し部6bを含んでいる。本体部6aは、トレッド部2から両側のサイドウォール部3を経て両側のビード部4のビードコア5に至る。折返し部6bは、本体部6aに連なりビードコア5の廻りをタイヤ軸方向の内側から外側に折返されている。
トレッド部2には、例えば、ベルト層7が設けられている。ベルト層7は、例えば、タイヤ周方向に対して10~45°に傾斜した複数のベルトコードを含むベルトプライを含む。本実施形態のベルト層7は、1枚のベルトプライで構成されているが、複数のベルトプライが重ねられるものでも良い。このようなベルト層7は、トレッド部2を効果的に補強することができる。
図2には、トレッド部2の拡大図が示されている。図2に示されるように、トレッド部2は、カーカス6及びベルト層7のタイヤ半径方向外側に配されたトレッドゴム2Gを含む。トレッド部2のトレッドゴム2Gは、ベースゴム層10と、ベースゴム層10のタイヤ半径方向外側に配され、かつ、トレッド部2の接地面を構成するキャップゴム層11とを含む。
キャップゴム層11は、タイヤ軸方向の中央部に配されたクラウンキャップ部12と、クラウンキャップ部12のタイヤ軸方向の両側に配された一対のショルダーキャップ部13とを含む。
本発明では、クラウンキャップ部12の0℃における損失正接であるtanδcと、ショルダーキャップ部13の0℃における損失正接であるtanδsと、ベースゴム層10の0℃における損失正接であるtanδbとは、下記式(1)を満足する。
tanδc<tanδs≦tanδb …(1)
tanδc<tanδs≦tanδb …(1)
本明細書において、「損失正接tanδ」は、JIS-K6394の規定に準じて、次に示される条件で、株式会社岩本製作所製の「粘弾性スペクトロメータ」を用いて測定した値である。
初期歪み:10%
振幅:±1%
周波数:10Hz
変形モード:引張り
測定温度:0℃
初期歪み:10%
振幅:±1%
周波数:10Hz
変形モード:引張り
測定温度:0℃
本発明では、上述の構成を採用したことにより、直進走行時の耐摩耗性能を維持しつつ、コーナリング時のグリップ性能を向上させることができる。その理由としては、以下のメカニズムが推察される。
本発明では、ショルダーキャップ部13の前記損失正接tanδsが、クラウンキャップ部12の損失正接tanδcよりも大きいため、直進走行時に接地するクラウンキャップ部12では相対的に発熱性が低く、その耐摩耗性能を維持することができる。一方、コーナリング時に接地するショルダーキャップ部13は、トレッドゴム2Gの変形によって適度に発熱し、コーナリング時に優れたグリップ性能を発揮できる。
また、本発明では、ベースゴム層10の前記損失正接tanδbが、ショルダーキャップ部13の前記損失正接tanδs以上とされているため、ベースゴム層10で高い発熱性が期待できる。これにより、クラウンキャップ部12が接地する直進走行時や比較的小さいキャンバー角でのコーナリング時では、トレッドゴム2Gの変形量が小さいため、ベースゴム層10の発熱は小さく、直進走行時の耐摩耗性能が維持される。また、ショルダーキャップ部13が接地するコーナリング時では、トレッドゴム2Gの変形量が大きいため、ベースゴム層10が適度に発熱してショルダーキャップ部13のグリップ力をさらに高めることができる。本発明では、このようなメカニズムにより、直進走行時の耐摩耗性能を維持しつつ、コーナリング時のグリップ性能を向上させることができると考えられる。
以下、本実施形態のさらに詳細な構成が説明される。なお、以下で説明される各構成は、本実施形態の具体的態様を示すものである。したがって、本発明は、以下で説明される構成を具えないものであっても、上述の効果を発揮し得るのは言うまでもない。また、上述の特徴を具えた本発明のタイヤに、以下で説明される各構成のいずれか1つが単独で適用されても、各構成に応じた性能の向上は期待できる。さらに、以下で説明される各構成のいくつかが複合して適用された場合、各構成に応じた複合的な性能の向上が期待できる。
本実施形態では、クラウンキャップ部12の前記損失正接tanδc(以下、単に「tanδc」という場合がある。)、ショルダーキャップ部13の前記損失正接tanδs(以下、単に「tanδs」という場合がある。)、ベースゴム層10の前記損失正接tanδb(以下、単に「tanδb」という場合がある。)は、それぞれ、例えば、0.20~1.60とされる。より具体的には、tanδcは、例えば、0.20~0.90であり、望ましくは0.70~0.90である。tanδsは、例えば、0.80~1.40であり、望ましくは0.90~1.10である。tanδbは、例えば、0.80~1.60であり、望ましくは1.00~1.20である。
また、tanδsは、例えば、tanδcの105%~140%であり、望ましくは105%~120%である。tanδbは、tanδsよりも大きいのが望ましい。tanδbは、より望ましくはtanδsの100%~140%であり、さらに望ましくは105%~120%である。これにより、上述の効果を発揮しつつ、各ゴム層の剥離等の損傷を抑制することができる。
ショルダーキャップ部13のJIS-A硬度は、クラウンキャップ部12のJIS-A硬度に対して-2度から+5度の範囲であるのが望ましい。これにより、上述の効果を発揮しつつ、車体を倒し込むときの手応えの過渡特定が向上し、かつ、クラウンキャップ部12とショルダーキャップ部13との境界の偏摩耗を抑制することができる。
本明細書において、JIS-A硬度とは、JIS- K6253に基づき、デュロメータタイプAにより測定される25℃におけるゴムの硬度を意味する。
同様に、ベースゴム層10のJIS-A硬度は、ショルダーキャップ部13のJIS-A硬度に対して-2度から+5度の範囲であるのが望ましい。これにより、コーナリング時におけるベースゴム層10とショルダーキャップ部13との剥離を抑制することができる。
なお、上述の特徴を有するゴム層は、ゴム製造時に用いられる公知の材料を適宜組み合わせることにより、得ることができる。
ショルダーキャップ部13のタイヤ半径方向内側におけるベースゴム層10の厚さは、クラウンキャップ部12のタイヤ半径方向内側におけるベースゴム層10の厚さよりも大きいのが望ましい。このようなベースゴム層10は、直進走行時の耐摩耗性能を維持しつつ、コーナリング時のグリップ性能を確実に高めることができる。
さらに望ましい態様では、ベースゴム層10は、タイヤ軸方向の中央部からタイヤ軸方向の両外側に向かって厚さが連続的に大きくなっている。これにより、車体を倒し込むときの手応えの過渡特性が向上し得る。
ショルダーキャップ部13の接地面の中心位置(タイヤ横断面における接地面の長さ方向の中心位置である。)における、ベースゴム層10の厚さt2は、タイヤ赤道C上におけるベースゴム層10の厚さt1の望ましくは1.5倍以上、より望ましくは1.8倍以上であり、望ましくは2.5倍以下、より望ましくは2.2倍以下である。これにより、直進走行時の耐摩耗性とコーナリング時のグリップ性能がバランス良く向上する。
クラウンキャップ部12のタイヤ半径方向内側において、ベースゴム層10の厚さは、トレッド部2を構成するトレッドゴム2Gの総厚さ(接地面からベルト層の外面までの厚さである。)の10%以上が望ましく、より望ましくは10%~40%である。また、クラウンキャップ部12のタイヤ半径方向内側において、ベースゴム層10の最小の厚さ(本実施形態では、タイヤ赤道C上での厚さt2である。)は、トレッドゴム2Gの総厚さの10%~20%である。これにより、クラウンキャップ部12の耐摩耗性能が確実に維持される。
クラウンキャップ部12の接地面のタイヤ軸方向の最大幅W2は、トレッド部2の接地面のタイヤ軸方向の最大幅W1(図1に示す)の20%~60%であり、望ましくは20%~40%である。これにより、直進走行時及び比較的小さいキャンバー角でのコーナリング時の耐摩耗性能が確実に維持される。
本実施形態のトレッドゴム2Gは、上述のベースゴム層10及びキャップゴム層11のみで構成されており、他のゴム部材が配されていない。これにより、上述の効果が確実に発揮される。但し、本発明は、このような態様に限定されるものではない。
トレッド部2の接地面には、複数の溝15が設けられても良い。この場合、複数の溝15のそれそれの深さは、キャップゴム層11の厚さよりも小さいのが望ましい。換言すれば、ベースゴム層10が溝15の内面で露出しないのが望ましい。これにより、トレッド部2の摩耗が進行してもベースゴム層が露出せず、優れた耐摩耗性能及び操縦安定性が持続して発揮される。
以上、本発明の一実施形態の自動二輪車用タイヤが詳細に説明されたが、本発明は、上記の具体的な実施形態に限定されることなく、種々の態様に変更して実施され得る。
図1の基本構造を有するサイズ180/55R17の自動二輪車用タイヤ(後輪用タイヤである。)が、表1~2の仕様に基づき製造された。また、比較例として、クラウンゴムが単一のゴムで構成されたタイヤが試作された。比較例のタイヤは、上述の事項を除き、実施例のタイヤと実質的に同じ構成を備えている。各テストタイヤの直進走行時の耐摩耗性能、直進走行時のグリップ性能、コーナリング時のグリップ性能及び操縦安定性がテストされた。各テストタイヤの共通仕様やテスト方法は、以下の通りである。
リムサイズ:MT5.50
タイヤ内圧:250kPa
テスト車両:排気量1000cc
リムサイズ:MT5.50
タイヤ内圧:250kPa
テスト車両:排気量1000cc
<直進走行時の耐摩耗性能>
上記テストタイヤで一般道を10000km走行したときの、トレッド部の中央部の残存するゴム厚さが測定された。結果は、比較例の前記ゴム厚さを100とする指数であり、数値が大きい程、前記ゴム厚さが大きく、耐摩耗性能が優れていることを示す。
上記テストタイヤで一般道を10000km走行したときの、トレッド部の中央部の残存するゴム厚さが測定された。結果は、比較例の前記ゴム厚さを100とする指数であり、数値が大きい程、前記ゴム厚さが大きく、耐摩耗性能が優れていることを示す。
<直進走行時のグリップ性能、コーナリング時のグリップ性能及び操縦安定性>
上記テストタイヤでサーキットを走行したときの、直進走行時のグリップ性能、コーナリング時のグリップ性能及び操縦安定性が、運転者の官能により評価された。それぞれの結果は、比較例を100とする評点であり、数値が大きい程、良好であることを示す。
テストの結果が表1~2に示される。
上記テストタイヤでサーキットを走行したときの、直進走行時のグリップ性能、コーナリング時のグリップ性能及び操縦安定性が、運転者の官能により評価された。それぞれの結果は、比較例を100とする評点であり、数値が大きい程、良好であることを示す。
テストの結果が表1~2に示される。
テストの結果、実施例のタイヤは、直進走行時の耐摩耗性能を維持しつつ、コーナリング時のグリップ性能を向上させていることが確認できた。また、実施例のタイヤは、優れた操縦安定性を発揮していることも確認できた。
2 トレッド部
10 ベースゴム層
11 キャップゴム層
12 クラウンキャップ部
13 ショルダーキャップ部
10 ベースゴム層
11 キャップゴム層
12 クラウンキャップ部
13 ショルダーキャップ部
Claims (7)
- トレッド部を含む自動二輪車用タイヤであって、
前記トレッド部は、ベースゴム層と、前記ベースゴム層のタイヤ半径方向外側に配され、かつ、前記トレッド部の接地面を構成するキャップゴム層とを含み、
前記キャップゴム層は、タイヤ軸方向の中央部に配されたクラウンキャップ部と、前記クラウンキャップ部のタイヤ軸方向の両側に配された一対のショルダーキャップ部とを含み、
前記クラウンキャップ部の0℃における損失正接であるtanδcと、前記ショルダーキャップ部の0℃における損失正接であるtanδsと、前記ベースゴム層の0℃における損失正接であるtanδbとは、下記式(1)を満足する、
自動二輪車用タイヤ。
tanδc<tanδs≦tanδb …(1) - 前記ショルダーキャップ部のタイヤ半径方向内側における前記ベースゴム層の厚さは、前記クラウンキャップ部のタイヤ半径方向内側における前記ベースゴム層の厚さよりも大きい、請求項1に記載の自動二輪車用タイヤ。
- 前記ベースゴム層は、タイヤ軸方向の中央部からタイヤ軸方向の両外側に向かって厚さが連続的に大きくなっている、請求項1又は2に記載の自動二輪車用タイヤ。
- 前記ショルダーキャップ部のJIS-A硬度は、前記クラウンキャップ部のJIS-A硬度に対して-2度から+5度の範囲である、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の自動二輪車用タイヤ。
- 前記クラウンキャップ部の接地面のタイヤ軸方向の最大幅は、前記トレッド部の接地面のタイヤ軸方向の最大幅の20%~60%である、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の自動二輪車用タイヤ。
- 前記クラウンキャップ部のタイヤ半径方向内側において、前記ベースゴム層の厚さは、前記トレッド部を構成するトレッドゴムの総厚さの10%~40%である、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の自動二輪車用タイヤ。
- 前記トレッド部の接地面には、複数の溝が設けられており、
前記複数の溝のそれぞれの深さは、前記キャップゴム層の厚さよりも小さい、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の自動二輪車用タイヤ。
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