JP2022160263A - 燃料電池システム、制御装置、及び制御プログラム - Google Patents

燃料電池システム、制御装置、及び制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】低温環境下で排水異常エラーが発生した場合に、メンテナンス員の出動を回避する。【解決手段】燃料電池システムは、燃料電池モジュールから排出される排ガスから得られる水を、燃料電池モジュールに導入する改質水として貯留する改質水貯留部32Aを含む改質水タンク32と、改質水貯留部32Aからオーバーフローした水を貯留し、かつ、貯留した水を外部に排出する第1排水路102及び排水配管104が接続された排水貯留部32Bと、排水貯留部32Bからオーバーフローした水を直接外部に排出する第2排水路105が接続された余剰分貯留部32Cと、排水異常のエラーを検知し、かつ、外部環境の温度が相対的に低温であることを示す条件を満たす場合に、自システムの少なくとも一部を停止し、所定の解除条件を満たす場合に、排水異常のエラーを解除する制御を行う制御部を含む制御装置と、を備える。【選択図】図3

Description

本開示は、燃料電池システム、制御装置、及び制御プログラムに関し、詳しくは、電力と湯の供給が可能な燃料電池システム、制御装置、及び制御プログラムに関する。
従来の燃料電池システムの排水方式には、オーバーフロー方式(ドレン水をオーバーフローさせて排出する方式)と、ポンプ送出方式(排水ポンプでドレン水を排出する方式)とがある。これら2つの排水方式を有することにより、ドレン水の余剰分をオーバーフローさせて外部に排出する(例えば、特許文献1参照)。
特開2019-083177号公報
上記特許文献1に記載された従来技術では、ポンプ送出方式のバックアップとして、オーバーフロー方式を有しているため、ドレン水の余剰分をオーバーフローさせて外部に排出することができる。
一方、燃料電池システムの設置エリア、設置場所、稼働している季節によって、外部の排水配管が凍結するケースがある。外部の排水配管を介して排水する方式には、ポンプ送出方式以外にも、ポンプを使用せずに自然流下で排水する自然流下方式が採用され得るが、これとは別に、バックアップ用として、排水配管を介さずに直接外部に排水するオーバーフロー方式が採用される場合がある。これによれば、凍結により排水配管が閉塞してもシステムが故障に至ることはない。
しかしながら、システムによっては、排水配管の凍結により排水できないことで異常状態と判断し、システムがエラー(以下、「排水異常エラー」という。)で停止してしまう場合がある。通常、この排水異常エラーは、安全性の観点から、ユーザが解除できない仕組みになっているため、メンテナンス員の出動が必要となる。
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであって、低温環境下で排水異常エラーが発生した場合に、メンテナンス員の出動を回避することができる燃料電池システム、制御装置、及び制御プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1態様に係る燃料電池システムは、発電を行う燃料電池モジュールと、前記燃料電池モジュールから排出される排ガスから得られる水を、前記燃料電池モジュールに導入する改質水として貯留する改質水貯留部を含む改質水タンクと、前記改質水タンク内に備え付けられ、前記改質水貯留部からオーバーフローした水を貯留し、かつ、貯留した水を外部に排出する第1排水路及び排水配管が接続された排水貯留部と、前記改質水タンク内に備え付けられ、前記排水貯留部からオーバーフローした水を直接外部に排出する第2排水路が接続された余剰分貯留部と、排水異常のエラーを検知し、かつ、外部環境の温度が相対的に低温であることを示す条件を満たす場合に、自システムの少なくとも一部を停止し、所定の解除条件を満たす場合に、前記排水異常のエラーを解除する制御を行う制御部を含む制御装置と、を備える。
また、第2態様に係る燃料電池システムは、第1態様に係る燃料電池システムにおいて、前記燃料電池モジュール、前記改質水タンク、及び前記制御装置を格納する筐体を更に備え、前記第1排水路及び前記第2排水路が、前記筐体内に設けられ、前記排水配管が、前記筐体外に設けられ、前記第1排水路を介して前記排水貯留部に接続されている。
また、第3態様に係る燃料電池システムは、第1態様又は第2態様に係る燃料電池システムにおいて、前記制御装置が、前記排水異常のエラーを検知した場合に、前記燃料電池モジュールが設けられた燃料電池ユニットの周囲で計測された気温を取得する取得部を更に含み、前記外部環境の温度が相対的に低温であることを示す条件が、前記気温が閾値以下であることを含む。
また、第4態様に係る燃料電池システムは、第1態様又は第2態様に係る燃料電池システムにおいて、前記制御装置が、前記排水異常のエラーを検知した場合に、自システムが設置された地域の天候情報を取得する取得部を更に含み、前記外部環境の温度が相対的に低温であることを示す条件が、前記天候情報から得られた気温が閾値以下であることを含む。
また、第5態様に係る燃料電池システムは、第1態様又は第2態様に係る燃料電池システムにおいて、前記制御装置が、前記排水異常のエラーを検知した場合に、当該エラーを検知した時期を示す暦情報を取得する取得部を更に含み、前記外部環境の温度が相対的に低温であることを示す条件が、前記暦情報から得られた時期が相対的に低温な時期であることを含む。
また、第6態様に係る燃料電池システムは、第1態様~第5態様の何れか1の態様に係る燃料電池システムにおいて、前記所定の解除条件が、予め定められたインターバル時間が経過したこと、及び、予め定められた比較的温度の高い時間帯に移行したことの少なくとも一方を含む。
また、第7態様に係る燃料電池システムは、第1態様~第6態様の何れか1の態様に係る燃料電池システムにおいて、前記第1排水路に設けられた排水ポンプを更に備え、前記排水貯留部の排水方式が、前記排水ポンプを用いて排水を行うポンプ送出方式とされている。
また、第8態様に係る燃料電池システムは、第7態様に係る燃料電池システムにおいて、前記制御部が、前記排水異常のエラーを検知し、かつ、前記外部環境の温度が相対的に低温であることを示す条件を満たす場合に、自システムのうちの前記排水ポンプを停止し、所定の解除条件を満たす場合に、前記排水異常のエラーを解除する制御を行う。
また、第9態様に係る燃料電池システムは、第1態様~第6態様の何れか1の態様に係る燃料電池システムにおいて、前記排水貯留部の排水方式が、自然流下で排水を行う自然流下方式とされている。
更に、上記目的を達成するために、第10態様に係る制御装置は、発電を行う燃料電池モジュールと、前記燃料電池モジュールから排出される排ガスから得られる水を、前記燃料電池モジュールに導入する改質水として貯留する改質水貯留部を含む改質水タンクと、前記改質水タンク内に備え付けられ、前記改質水貯留部からオーバーフローした水を貯留し、かつ、貯留した水を外部に排出する第1排水路及び排水配管が接続された排水貯留部と、前記改質水タンク内に備え付けられ、前記排水貯留部からオーバーフローした水を直接外部に排出する第2排水路が接続された余剰分貯留部と、を備えた燃料電池システムの運転を制御する制御装置であって、排水異常のエラーを検知し、かつ、外部環境の温度が相対的に低温であることを示す条件を満たす場合に、自システムの少なくとも一部を停止し、所定の解除条件を満たす場合に、前記排水異常のエラーを解除する制御を行う制御部を含む。
更に、上記目的を達成するために、第11態様に係る制御プログラムは、コンピュータを、第1態様~第9態様の何れか1の態様に係る制御装置が備える制御部として機能させる。
以上詳述したように、本開示の技術によれば、低温環境下で排水異常エラーが発生した場合に、メンテナンス員の出動を回避することができる、という効果を有する。
第1の実施形態に係る燃料電池システムの構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る燃料電池モジュールの構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る改質水タンクの排水構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る制御装置の電気的な構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る制御装置の機能的な構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る制御プログラムによる処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る制御プログラムによる処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る改質水タンクの排水構成の一例を示す図である。 第3の実施形態に係る改質水タンクの排水構成の一例を示す図である。
以下、図面を参照して、本開示の技術を実施するための形態の一例について詳細に説明する。なお、動作、作用、機能が同じ働きを担う構成要素及び処理には、全図面を通して同じ符合を付与し、重複する説明を適宜省略する場合がある。各図面は、本開示の技術を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本開示の技術は、図示例のみに限定されるものではない。また、本実施形態では、本開示の技術と直接的に関連しない構成や周知な構成については、説明を省略する場合がある。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る燃料電池システム10の構成の一例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る燃料電池システム10は、燃料電池ユニット12と、タンクユニット13と、給湯器ユニット14との3ユニットで構成されている。燃料電池ユニット12は、燃料ガス及び水を用いて発電を行い、タンクユニット13は、燃料電池ユニット12で用いる伝熱媒体を蓄える。給湯器ユニット14は、バックアップ熱源機の一例であり、燃料電池ユニット12から供給される湯を目的の温度まで加熱して供給する。なお、燃料電池ユニット12、タンクユニット13、及び給湯器ユニット14は、各々、燃料電池ユニット筐体12A、タンクユニット筐体13A、及び給湯器ユニット筐体14Aを有し、内部に各機器が配置されている。
燃料電池ユニット筐体12A、タンクユニット筐体13A、給湯器ユニット筐体14Aはそれぞれ独立しており、各ユニット12、13、14は、それぞれ別体で構成されている。なお、本実施形態では、燃料電池システム10を3ユニットの構成として示しているが、燃料電池ユニット12及びタンクユニット13を一体とし、給湯器ユニット14との2ユニットの構成としてもよい。
燃料電池システム10の燃料電池ユニット12は、発電を行う燃料電池の一例である燃料電池モジュール20を備えている。燃料電池モジュール20は、ガス供給路21を介して、ガス継手22に接続されており、ガス継手22には、ガス供給管24が接続されている。
ガス供給管24は、ガス本管に接続されており、ガス供給管24には、炭化水素原料の一例であるメタンを主成分とする都市ガス(原料ガス)が供給される。ガス供給路21には、脱硫部26が設けられており、都市ガスに含まれた硫黄分や硫黄化合物が脱硫部26で除去されて燃料電池モジュール20に供給される。
また、燃料電池モジュール20は、供給ポンプ28を有する改質水流入路30を介して改質水タンク32に接続されており、燃料電池モジュール20には、改質水タンク32に貯留された改質水が供給ポンプ28で供給される。この燃料電池モジュール20は、都市ガスと改質水とを改質反応させて水素を生成する水素生成部(改質器)を備えている。
図2は、第1の実施形態に係る燃料電池モジュール20の構成の一例を示す図である。
燃料電池モジュール20は、図2に示すように、筐体201の内部に、改質触媒202、バーナ204、及び燃料電池スタック206を主要な構成として備えている。
改質触媒202は、ガス供給路21と接続されている。この改質触媒202には、脱硫部26にて硫黄化合物が吸着除去された都市ガスがガス供給路21を通じて供給される。この改質触媒202は、供給された都市ガスを、改質水流入路30を通じて供給された改質水(凝縮水)を利用して水蒸気改質する。
バーナ204には、スタック排ガス管210が接続されている。このバーナ204は、スタック排ガス管210を通じて供給されたバーナガス(スタック排ガス)を燃焼し、改質触媒202を加熱する。スタック排ガスは、未反応の水素ガスを含む。そして、この改質触媒202では、脱硫部26から供給された都市ガスから、水素ガスを含む燃料ガスが生成される。この燃料ガスは、燃料ガス管212を通じて燃料電池スタック206の燃料極206Aに供給される。
燃料電池スタック206は、一例として、固体酸化物形の燃料電池スタックであり、積層された複数の燃料電池セル211(図2では1つのみ図示)を有している。各燃料電池セル211は、電解質層206Cと、この電解質層206Cの表裏面にそれぞれ積層された燃料極206Aと空気極206Bとを有している。
空気極206B(カソード極)には、空気ブロワ212が設けられた酸化ガス管214を通じて酸化ガス(筐体の外部の空気)が供給される。この空気極206Bでは、下記式(1)で示されるように、酸化ガス中の酸素と電子とが反応して酸素イオンが生成される。この酸素イオンは、電解質層206Cを通って燃料極206Aに到達する。
(空気極反応)
1/2O+2e →O2- ・・・(1)
一方、燃料極206Aでは、下記式(2)及び式(3)で示されるように、電解質層206Cを通ってきた酸素イオンが燃料ガス中の水素及び一酸化炭素と反応し、水(水蒸気)及び二酸化炭素と、電子が生成される。燃料極206Aで生成された電子は、外部回路を通って空気極206Bに到達する。そして、このようにして電子が燃料極206Aから空気極206Bに移動することにより、各燃料電池セル211において発電される。また、各燃料電池セル211は、発電時に上記反応に伴って発熱する。
(燃料極反応)
+O2- →HO+2e ・・・(2)
CO+O2- →CO+2e ・・・(3)
燃料電池スタック206に接続されたスタック排ガス管210の上流側は、燃料極排ガス管208A及び空気極排ガス管208Bに分岐されており、この燃料極排ガス管208A及び空気極排ガス管208Bは、燃料極206A及び空気極206Bにそれぞれ接続されている。燃料極206Aから排出された燃料極排ガスと、空気極206Bから排出された空気極排ガスとは、燃料極排ガス管208A及び空気極排ガス管208Bを通じて排出されると共に、スタック排ガス管210内にて混合されてスタック排ガスとされる。このスタック排ガスは、燃料極排ガスに含まれる未反応の水素ガスを含んでおり、上述の通り、バーナ204にバーナガスとして供給される。なお、このバーナ204に、バーナ排ガスを排気熱交換部36へ排出する排出路34が接続されている。
排気熱交換部36には改質水タンク32が接続されている。燃料電池モジュール20からの燃焼排ガスは、排気熱交換部36で冷却され、燃焼排ガス中の水蒸気が凝縮される。これにより、燃焼排ガスは、水とガスとに分けられ、水は改質水タンク32へ送られて改質水として再利用される。また、ガスは、排気口15より排気される。
図3は、第1の実施形態に係る改質水タンク32の排水構成の一例を示す図である。
図3に示すように、改質水タンク32には、改質水貯留部32A、排水貯留部32B、及び余剰分貯留部32Cが互いに仕切りを挟んで備え付けられている。改質水貯留部32Aは、排気熱交換部36から排出路34を介して送られた凝縮水を改質水として貯留する。排水貯留部32Bは、改質水貯留部32Aからオーバーフローした水を貯留し、かつ、貯留した水を外部に排出する第1排水路102及び排水配管104が接続されている。筐体内部の第1排水路102及び筐体外部の排水配管104は排水継手102aを介して接続される。余剰分貯留部32Cは、排水貯留部32Bからオーバーフローした水を直接外部に排出する第2排水路105が接続されている。つまり、第1排水路102及び第2排水路105は筐体内部に設けられ、排水配管104は筐体外部に設けられている。
なお、図1に示すように、排水貯留部32Bには、圧抜き弁35から排出される水を導く圧抜き水路41が接続されている。この場合、圧抜き水路41から排水貯留部32Bへ、圧抜き弁35を介して排出される水が流入する。なお、圧抜き弁35及び圧抜き水路41は必須ではなく、これら圧抜き弁35及び圧抜き水路41を設けない構成としてもよい。
排水貯留部32Bには、排水ポンプ100を有した第1排水路102が接続されており、第1排水路102は、排水継手102aに接続された排水配管104を介して、排水受け120に接続されている。排水受け120に流入した排水は、下水等に排出することができる。
改質水タンク32には、排水貯留部32Bの液面を検知する液面センサ33が設けられている。排水ポンプ100は、液面センサ33によって排水貯留部32Bの水が所定量以上になったことを検知した際に作動し、排水貯留部32Bの水を、第1排水路102及び排水配管104を介して、排水設備としての排水受け120へ送出する。
図3を参照して、本実施形態に係る改質水タンク32の排水構成について具体的に説明する。
燃料電池システム10は、メインの排水方式としてポンプ送出方式を有し、バックアップ用の排水方式としてオーバーフロー方式を有している。ポンプ送出方式では、排水ポンプ100によって排水貯留部32B内の水(以下、「ドレン水」ともいう。)が第1排水路102及び筐体外部の排水配管104を介して排水受け120へ導かれる。一方、オーバーフロー方式では、排水貯留部32Bからオーバーフローしたドレン水が余剰分貯留部32Cに貯留され、余剰分貯留部32Cに接続された第2排水路105から排水配管を介さずに直接筐体外部に排出される。
なお、ポンプ送出方式では、排水貯留部32Bに一定量のドレン水が貯まったことを液面センサ33で検知して、排水ポンプ100により排水(間欠的排水)される。このとき、排水配管104が凍結閉塞した場合、排水ポンプ100による排水ができず排水異常エラーが検知される。一方、ドレン水の余剰分は余剰分貯留部32Cからオーバーフローで筐体外部に排出させる。なお、ドレン水の余剰分を貯める余剰分貯留部32Cには筐体外部に延びる第2排水路105が設けられているが、第2排水路105は筐体内部のため、凍結閉塞することはない。
図1に戻り、燃料電池モジュール20からの電力は、インバーター回路38によって交流に変換された後、接続端子40aに接続された供給線92aを介して外部へ供給される。
排気熱交換部36には、伝熱媒体50を排気熱交換部36と貯湯タンク48との間で循環させる熱回収循環路42が接続されている。排気熱交換部36と貯湯タンク48とを接続する熱回収循環路42の一方の流路である第一流路42aには、熱回収ポンプ44及びラジエータ46が設けられている。この第一流路42aのラジエータ46より上流側は、継手42b、42d及び配管42cを介して貯湯タンク48に接続されている。貯湯タンク48には、湯50が貯留されている。
この第一流路42aは、貯湯タンク48の下部に接続されており、貯湯タンク48の下部に貯留した湯50が優先的に排気熱交換部36へ送られる。貯湯タンク48から熱回収循環路42の第一流路42aに供給された湯50は、ラジエータ46で冷却された後、熱回収ポンプ44によって排気熱交換部36へ送られる。なお、ラジエータ46は、供給される湯50が高温の際など必要に応じてファンモータが作動する。
貯湯タンク48から第一流路42aを介して排気熱交換部36へ送られた湯50は、熱回収循環路42の他方の流路である第二流路42eを介して貯湯タンク48に戻される。第二流路42eは、継手42f、42h及び配管42gを介して貯湯タンク48の上部に接続されている。燃料電池モジュール20からの燃焼排ガスの熱は、排気熱交換部36によって湯50へ伝達され、この熱で加熱された湯50は、貯湯タンク48の上部に戻される。
第二流路42eには、圧抜き弁35が設けられている。圧抜き弁35は、第二流路42eの圧力が所定の値以上になった場合に開放される弁体で形成されている。圧抜き弁35により第二流路42eの圧力を逃がし、貯湯タンク48及び熱回収循環路42の内圧が所定内圧P0以上になることが防止されている。
タンクユニット13の貯湯タンク48の下部には、流入側分岐点60aを有する流入路60が接続されている。流入路60は、入側管継手62に接続されている。入側管継手62は、例えば水道管の給水管64に接続されており、流入路60には、上水が供給される。
流入側分岐点60aから燃料電池ユニット12へ、バイパス路74が分岐されている。バイパス路74は、継手74a、継手74bを介して、混合弁72と接続されている。
貯湯タンク48に貯留された上水は、貯湯タンク48の上部に接続された上水供給路400を介して、燃料電池ユニット12内の混合弁72へ送出される。上水供給路400は、継手400a、配管400b、継手400cを介して、燃料電池ユニット12へ通流されている。上水供給路400を通流する上水は、混合弁72、出側継手76、及び出湯管78を介して、給湯器ユニット14に供給される。
混合弁72は、バイパス路74からの上水と貯湯タンク48からの上水とを混合する弁であり、例えば流出温が予め定められた設定温度となるように、流入路60からの上水と貯湯タンク48からの上水との混合比を調整する。
上水供給路400の混合弁72より下流側は、出側継手76に接続されており、出側継手76は、出湯管78を介して、給湯器ユニット14の入水継手80に接続されている。
燃料電池ユニット12には、コントローラとしての制御装置110が設けられている。制御装置110により、燃料電池システム10の動作(つまり、運転)が制御される。制御装置110は、燃料電池ユニット12、タンクユニット13、及び給湯器ユニット14の各々に設けられた各種電装部品の制御を行う。また、制御装置110には、リモコン装置51が接続されている。リモコン装置51は、ユーザからの操作入力を受け付けると共に、燃料電池システム10の状態情報、エラー情報等の各種の情報を表示する。制御装置110は、例えば、各ポンプ28、44、100やインバーター回路38の動作を制御する。
燃料電池ユニット12の筐体内部には、燃料電池ユニット12の周囲の気温を計測するための温度センサSが設けられている。また、燃料電池ユニット12の筐体には、排水異常エラーによりシステムが停止した場合に、排水異常エラーを強制的に解除するための解除スイッチSWが設けられている。解除スイッチSWは、リモコン装置51に設けられていてもよい。
本実施形態に係る燃料電池システム10は、凝縮水を改質水として再利用しつつ、余剰分をドレン水として排水しながら発電を行う。
本実施形態の給湯器ユニット14は、燃料電池ユニット12から供給された湯を更に加熱して排出可能とした潜熱回収型の熱源機である。潜熱回収型の熱源機は、バーナ150の排気中の水蒸気を水(凝縮水)にすることにより、排気中の潜熱を回収して、熱効率を向上させたタイプの熱源機である。図1に示すように、給湯器ユニット14の内部には、二次熱交換器154B、一次熱交換器154A、燃料電池ユニット12からの湯を二次熱交換器154B、一次熱交換器154Aに供給する入水路152、一次熱交換器154Aを加熱する加熱装置としてのバーナ150、バーナ150に燃料ガスを供給するガス供給管24、一次熱交換器154Aを通った湯を排出する給湯路158、配管152の途中に接続されたバイパス路160と給湯路158とに接続された混合弁156、混合弁156から湯を排出する給湯管86、排出される湯の温度を計測する温度センサ(図示省略)、制御装置164等が設けられている。制御装置164は、混合弁156、バーナ150へ送る燃料ガスの流量調整弁(図示省略)等の電装部品を制御する。
なお、図1において、燃料電池ユニット12と給湯器ユニット14とを接近させて記載されているが、実際の住宅においては、燃料電池ユニット12と給湯器ユニット14とはある程度離されている場合がある。
給湯器ユニット14のガス継手82には、ガス供給管24が接続されており、給湯器ユニット14のバーナ150には、ガス供給管24からの都市ガスが供給される。また、給湯器ユニット14の給湯継手84には、給湯管86が接続されており、給湯管86は、湯が利用される給湯箇所へ配索されている。給湯器ユニット14に接続された排水管88は、排水受け120に接続されている。排水管88には、給湯器ユニット14において凝縮により発生した水が流入し、当該凝縮水が排水受け120へ導かれる。
給湯器ユニット14の入水継手80には、入水路152が接続されており、入水路152は、二次熱交換器154Bに接続されている。二次熱交換器154Bは、一次熱交換器154Aと接続され、一次熱交換器154Aは、混合弁156を有する給湯路158を介して給湯継手84に接続されており、混合弁156は、バイパス路160を介して入水路152の入水側分岐点152aに接続されている。混合弁156は、入水路152からの湯と一次熱交換器154Aからの湯とを混合する弁であり、入水路152からの湯と一次熱交換器154Aからの湯との混合比を調整する。
この給湯器ユニット14の制御装置164は、マイコン等を備え、マイコンは、バーナ150での燃焼量を調整して一次熱交換器154Aでの上水の加熱量を制御するとともに、混合弁156の開度を制御する。これにより、制御装置164のマイコンは、給湯管86からの給湯温度がリモコン装置51で設定された設定温度となるように制御する。
図4は、第1の実施形態に係る制御装置110の電気的な構成の一例を示すブロック図である。
図4に示すように、本実施形態に係る制御装置110は、CPU(Central Processing Unit)111と、ROM(Read Only Memory)112と、RAM(Random Access Memory)113と、入出力インターフェース(I/O)114と、記憶部115と、通信部116と、外部インターフェース(以下、「外部I/F」という。)117と、を備えている。
CPU111、ROM112、RAM113、及びI/O114は、バスを介して各々接続されている。I/O114には、記憶部115と、通信部116と、外部I/F117と、を含む各機能部が接続されている。これらの各機能部は、I/O114を介して、CPU111と相互に通信可能とされる。
記憶部115としては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等が用いられる。記憶部115には、燃料電池システム10の動作を制御するための制御プログラム115Aが記憶される。なお、この制御プログラム115Aは、ROM112に記憶されていてもよい。
制御プログラム115Aは、例えば、制御装置110に予めインストールされていてもよい。制御プログラム115Aは、不揮発性の記憶媒体に記憶して、又はネットワークを介して配布して、制御装置110に適宜インストールすることで実現してもよい。なお、不揮発性の記憶媒体の例としては、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、光磁気ディスク、HDD、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、フラッシュメモリ、メモリカード等が想定される。
通信部116は、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等のネットワークに接続されており、天候情報、暦情報等の各種情報を提供可能なWebサーバとの間でネットワークを介して通信が可能とされる。
外部I/F117には、例えば、解除スイッチSW、温度センサS、リモコン装置51、液面センサ33、及び排水ポンプ100等が接続されている。これらの解除スイッチSW、温度センサS、リモコン装置51、液面センサ33、及び排水ポンプ100等は、外部I/F117を介して、CPU111と通信可能に接続される。
ところで、上述したように、システムによっては、排水配管104の凍結により排水できないことで異常状態と判断し、システムが排水異常エラーで停止してしまう場合がある。通常、この排水異常エラーは、安全性の観点から、ユーザが解除できない仕組みになっているため、メンテナンス員の出動が必要となる。
このため、本実施形態に係る制御装置110のCPU111は、記憶部115に記憶されている制御プログラム115AをRAM113に書き込んで実行することにより、図5に示す各部として機能する。
図5は、第1の実施形態に係る制御装置110の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
図5に示すように、本実施形態に係る制御装置110のCPU111は、エラー検知部111A、取得部111B、低温判定部111C、及び排水制御部111Dとして機能する。なお、排水制御部111Dは、制御部の一例である。
エラー検知部111Aは、排水貯留部32Bからの排水に異常があることを示す排水異常エラーを検知する。排水異常エラーと判定する条件には、例えば、排水貯留部32Bの水位が低下しないこと、排水流量が設定値よりも低下すること、等が挙げられる。
取得部111Bは、エラー検知部111Aにより排水異常エラーが検知された場合に、温度センサSにより計測された気温を取得する。なお、ここでいう気温とは、上述したように、燃料電池ユニット12の周囲の気温である。
また、取得部111Bは、排水異常エラーが検知された場合に、システムが設置された地域の天候情報を取得するようにしてもよい。天候情報は、例えば、天候情報を提供するWebサーバからインターネットを介して取得する。天候情報には、地域の天候(晴れ、曇り、雨、雪等)、気温(最高気温/最低気温等)等の情報が含まれる。
また、取得部111Bは、排水異常エラーが検知された場合に、当該エラーを検知した時期を示す暦情報を取得するようにしてもよい。暦情報は、例えば、制御装置110のカレンダ機能を利用して取得してもよいし、暦情報を提供するWebサーバからインターネットを介して取得してもよい。暦情報には、排水異常エラーを検知した月日等の情報が含まれる。
低温判定部111Cは、外部環境の温度が相対的に低温であることを示す条件(以下、単に「低温条件」という。)を満たすか否かを判定する。具体的に、低温条件は、例えば、温度センサSで計測された気温が閾値以下であることを含む。温度センサSによる計測温度を用いる場合、閾値には、例えば、4℃以上7℃以下の範囲で適切な値が設定される。また、燃料電池ユニット12の周囲の気温についての温度履歴を記憶しておいてもよい。温度履歴は、燃料電池ユニット12の周囲の気温を計測して得られた計測温度の履歴である、例えば、温度履歴の各計測温度に、第1排水路102及び排水配管104の水が凍結したか否かを対応付けておき、実際に凍結したときの計測温度を閾値としてもよい。なお、実際に凍結したときの計測温度が複数存在する場合には、これら複数の計測温度のうちの例えば最高温度を閾値とすればよい。
また、天候情報を用いる場合、低温条件は、例えば、天候情報から得られた気温が閾値以下であることを含む。この場合、地域の天候(晴れ、曇り、雨、雪等)、気温(最高気温/最低気温等)等の情報に基づいて、適切な閾値を設定すればよい。
また、暦情報を用いる場合、低温条件は、暦情報から得られた時期が相対的に低温な時期であることを含む。この場合、例えば、排水異常エラーを検知した時期が12月~3月の間である場合に、低温環境と判定してもよい。
排水制御部111Dは、排水異常エラーを検知し、かつ、低温条件を満たす場合に、燃料電池システム10の動作を停止し、所定の解除条件を満たす場合に、排水異常エラーを解除する制御を行う。排水制御部111Dは、低温環境と判定した場合、ユーザインターフェースの一例であるリモコン装置51に、排水異常エラーの表示と共に、凍結閉塞の疑いのため、所定の解除条件を満たせばエラー解除される旨を表示する制御を行う。なお、所定の解除条件は、例えば、予め定められたインターバル時間が経過したこと、及び、予め定められた比較的温度の高い時間帯に移行したことの少なくとも一方を含む。インターバル時間には、排水異常エラーの検知から例えば2時間以上6時間以下の範囲で適切な時間が設定される。比較的温度の高い時間帯とは、例えば、日中の11時~15時の時間帯とされる。
次に、図6を参照して、第1の実施形態に係る制御装置110の作用について説明する。
図6は、第1の実施形態に係る制御プログラム115Aによる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
燃料電池システム10に対して排水制御の指示が実行されると、CPU111により記憶部115に記憶されている制御プログラム115Aが起動され、以下に示す各ステップが実行される。
図6のステップS101では、CPU111が、排水異常エラーを検知したか否かを判定する。排水異常エラーを検知したと判定した場合(肯定判定の場合)、ステップS102に移行し、排水異常エラーを検知していないと判定した場合(否定判定の場合)、ステップS101で待機となる。排水異常エラーと判定する条件には、上述したように、例えば、排水貯留部32Bの水位が低下しないこと、排水流量が設定値よりも低下すること、等が挙げられる。
ステップS102では、CPU111が、低温環境であるか否か、つまり、低温条件を満たすか否かを判定する。低温条件を満たすと判定した場合(肯定判定の場合)、ステップS103に移行し、低温条件を満たさないと判定した場合(否定判定の場合)、ステップS108に移行する。低温条件は、上述したように、例えば、温度センサSで計測された気温が閾値以下であること、天候情報から得られた気温が閾値以下であること、及び、暦情報から得られた時期が相対的に低温な時期であることの少なくとも1つを含む。
ステップS103では、CPU111が、凍結閉塞の疑いがあるため、燃料電池システム10の動作を停止させる。
ステップS104では、CPU111が、例えば、リモコン装置51に排水異常エラーの表示を行うと共に、凍結閉塞の疑いのため、所定の解除条件を満たせばエラー解除される旨を表示する制御を行う。
ステップS105では、CPU111が、所定の解除条件を満たすか否かを判定する。所定の解除条件を満たすと判定した場合(肯定判定の場合)、ステップS106に移行し、所定の解除条件を満たさないと判定した場合(否定判定の場合)、ステップS104に戻り処理を繰り返す。所定の解除条件は、上述したように、例えば、予め定められたインターバル時間が経過したこと、及び、予め定められた比較的温度の高い時間帯に移行したことの少なくとも一方を含む。
ステップS106では、CPU111が、排水異常エラーを解除し、燃料電池システム10を再起動させる。
ステップS107では、CPU111が、終了タイミングが到来したか否かを判定する。終了タイミングが到来しないと判定した場合(否定判定の場合)、ステップS101に戻り処理を繰り返し、終了タイミングが到来したと判定した場合(肯定判定の場合)、本制御プログラム115Aによる一連の処理を終了する。
一方、ステップS108では、CPU111が、凍結閉塞以外の疑いがあるため、燃料電池システム10の動作を停止させる。
ステップS109では、CPU111が、例えば、リモコン装置51に排水異常エラーの表示を行うと共に、メンテナンス員に出動要請を行う必要がある旨を表示する制御を行い、本制御プログラム115Aによる一連の処理を終了する。
このように本実施形態によれば、低温環境下で排水異常エラーが発生した場合に、メンテナンス員の出動を回避することができる。
また、排水異常エラーによりシステムの停止後、所定の解除条件を満たす場合に、エラーを解除することができるため、メンテナンス員の出動を要請する場合と比較して、システムがエラー停止する期間を短縮することができる。
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、排水異常エラーを検知し、かつ、低温条件を満たす場合に、システムを停止する形態について説明した。本実施形態では、排水異常エラーを検知し、かつ、低温条件を満たす場合に、排水ポンプのみを停止する形態について説明する。
上述の図5を参照して、本実施形態に係る排水制御部111Dは、排水異常エラーを検知し、かつ、低温条件を満たす場合に、燃料電池システム10のうちの排水ポンプ100の動作を停止し、所定の解除条件を満たす場合に、排水異常エラーを解除する制御を行う。
本実施形態では、排水ポンプ100の動作のみを停止させ、オーバーフロー方式でドレン水の余剰分を筐体外部に排出しながら、発電を継続させる。このため、発電機会を損失することなく、メンテナンス員の出動を回避することができる。
図7は、第2の実施形態に係る制御プログラム115Aによる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
燃料電池システム10に対して排水制御の指示が実行されると、CPU111により記憶部115に記憶されている制御プログラム115Aが起動され、以下に示す各ステップが実行される。
図7のステップS111では、CPU111が、排水異常エラーを検知したか否かを判定する。排水異常エラーを検知したと判定した場合(肯定判定の場合)、ステップS112に移行し、排水異常エラーを検知していないと判定した場合(否定判定の場合)、ステップS111で待機となる。排水異常エラーと判定する条件には、上述したように、例えば、排水貯留部32Bの水位が低下しないこと、排水流量が設定値よりも低下すること、等が挙げられる。
ステップS112では、CPU111が、低温環境であるか否か、つまり、低温条件を満たすか否かを判定する。低温条件を満たすと判定した場合(肯定判定の場合)、ステップS113に移行し、低温条件を満たさないと判定した場合(否定判定の場合)、ステップS118に移行する。低温条件は、上述したように、例えば、温度センサSで計測された気温が閾値以下であること、天候情報から得られた気温が閾値以下であること、及び、暦情報から得られた時期が相対的に低温な時期であることの少なくとも1つを含む。
ステップS113では、CPU111が、凍結閉塞の疑いがあるため、排水ポンプ100の動作を停止させる。
ステップS114では、CPU111が、例えば、リモコン装置51に排水異常エラーの表示を行うと共に、凍結閉塞の疑いのため、所定の解除条件を満たせばエラー解除される旨を表示する制御を行う。
ステップS115では、CPU111が、所定の解除条件を満たすか否かを判定する。所定の解除条件を満たすと判定した場合(肯定判定の場合)、ステップS116に移行し、所定の解除条件を満たさないと判定した場合(否定判定の場合)、ステップS114に戻り処理を繰り返す。所定の解除条件は、上述したように、例えば、予め定められたインターバル時間が経過したこと、及び、予め定められた比較的温度の高い時間帯に移行したことの少なくとも一方を含む。
ステップS116では、CPU111が、排水異常エラーを解除し、排水ポンプ100を再起動させる。
ステップS117では、CPU111が、終了タイミングが到来したか否かを判定する。終了タイミングが到来しないと判定した場合(否定判定の場合)、ステップS111に戻り処理を繰り返し、終了タイミングが到来したと判定した場合(肯定判定の場合)、本制御プログラム115Aによる一連の処理を終了する。
一方、ステップS118では、CPU111が、凍結閉塞以外の疑いがあるため、燃料電池システム10の動作を停止させる。
ステップS119では、CPU111が、例えば、リモコン装置51に排水異常エラーの表示を行うと共に、メンテナンス員に出動要請を行う必要がある旨を表示する制御を行い、本制御プログラム115Aによる一連の処理を終了する。
このように本実施形態によれば、排水異常エラーにより排水ポンプのみを停止させ、オーバーフロー方式でドレン水の余剰分を筐体外部に排出しながら、発電を継続させることができる。このため、発電機会を損失することなく、メンテナンス員の出動を回避することができる。
[第3の実施形態]
上記第1の実施形態では、メインの排水構成としてポンプ送出方式を採用した形態について説明した。本実施形態では、メインの排水構成として自然流下方式を採用した形態について説明する。
図8及び図9は、第3の実施形態に係る改質水タンク32の排水構成の一例を示す図である。なお、本実施形態では、排水ポンプ100は不要である。
燃料電池システム10は、メインの排水方式として自然流下方式を有し、バックアップ用の排水方式としてオーバーフロー方式を有している。自然流下方式では、自然流下によって排水貯留部32B内のドレン水が第1排水路102及び排水配管104を介して排水受け120へ導かれ、オーバーフロー方式では、排水貯留部32Bからオーバーフローしたドレン水が余剰分貯留部32Cに貯留され、余剰分貯留部32Cに接続された第2排水路105から排水配管を介さずに直接筐体外部に排出される。
正常時は、図8に示すように、自然流下方式でドレン水を排水する。この場合、液面センサ33まで水位は上がらない。一方、異常時(排水配管閉塞時)は、図9に示すように、排水貯留部32Bのドレン水を排水できず、液面センサ33の位置まで水位が上昇し、排水異常エラーが検知される。
上述の図5を参照して、本実施形態に係る排水制御部111Dは、上記第1の実施形態と同様に、排水異常エラーを検知し、かつ、低温条件を満たす場合に、燃料電池システム10の動作を停止し、所定の解除条件を満たす場合に、排水異常エラーを解除する制御を行う。但し、排水異常エラーと判定する条件には、例えば、排水貯留部32Bの水位が上昇すること、等が挙げられる。また、低温条件は、例えば、温度センサSによる計測温度、天候情報、及び暦情報の少なくとも1つにより定められる。所定の解除条件には、例えば、予め定められたインターバル時間が経過したこと、予め定められた比較的温度の高い時間帯に移行したこと、等が挙げられる。
このように本実施形態によれば、メインの排水方式として自然流下方式を採用した場合であっても、低温環境下で排水異常エラーが発生した場合に、メンテナンス員の出動を回避することができる。
以上、上記各実施形態として、燃料電池システム及び制御装置を例示して説明したが、実施形態は、制御装置が備える各部の機能をコンピュータに実行させるためのプログラムの形態としてもよい。実施形態は、このプログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体の形態としてもよい。
その他、上記各実施形態で説明した燃料電池システム及び制御装置の構成は、一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更してもよい。
また、上記各実施形態で説明したプログラムの処理の流れも、一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよい。
また、上記各実施形態では、プログラムを実行することにより、実施形態に係る処理がコンピュータを利用してソフトウェア構成により実現される場合について説明したが、これに限らない。実施形態は、例えば、ハードウェア構成や、ハードウェア構成とソフトウェア構成との組み合わせによって実現してもよい。
10 燃料電池システム
12 燃料電池ユニット
13 タンクユニット
14 給湯器ユニット
20 燃料電池モジュール
32 改質水タンク
32A 改質水貯留部
32B 排水貯留部
32C 余剰分貯留部
33 液面センサ
34 排出路
51 リモコン装置
100 排水ポンプ
102 第1排水路
104 排水配管
105 第2排水路
110 制御装置
111 CPU
111A エラー検知部
111B 取得部
111C 低温判定部
111D 排水制御部
112 ROM
113 RAM
114 I/O
115 記憶部
115A 制御プログラム
116 通信部
117 外部I/F
120 排水受け

Claims (11)

  1. 発電を行う燃料電池モジュールと、
    前記燃料電池モジュールから排出される排ガスから得られる水を、前記燃料電池モジュールに導入する改質水として貯留する改質水貯留部を含む改質水タンクと、
    前記改質水タンク内に備え付けられ、前記改質水貯留部からオーバーフローした水を貯留し、かつ、貯留した水を外部に排出する第1排水路及び排水配管が接続された排水貯留部と、
    前記改質水タンク内に備え付けられ、前記排水貯留部からオーバーフローした水を直接外部に排出する第2排水路が接続された余剰分貯留部と、
    排水異常のエラーを検知し、かつ、外部環境の温度が相対的に低温であることを示す条件を満たす場合に、自システムの少なくとも一部を停止し、所定の解除条件を満たす場合に、前記排水異常のエラーを解除する制御を行う制御部を含む制御装置と、
    を備えた燃料電池システム。
  2. 前記燃料電池モジュール、前記改質水タンク、及び前記制御装置を格納する筐体を更に備え、
    前記第1排水路及び前記第2排水路は、前記筐体内に設けられ、
    前記排水配管は、前記筐体外に設けられ、前記第1排水路を介して前記排水貯留部に接続されている
    請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記制御装置は、前記排水異常のエラーを検知した場合に、前記燃料電池モジュールが設けられた燃料電池ユニットの周囲で計測された気温を取得する取得部を更に含み、
    前記外部環境の温度が相対的に低温であることを示す条件は、前記気温が閾値以下であることを含む
    請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記制御装置は、前記排水異常のエラーを検知した場合に、自システムが設置された地域の天候情報を取得する取得部を更に含み、
    前記外部環境の温度が相対的に低温であることを示す条件は、前記天候情報から得られた気温が閾値以下であることを含む
    請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム。
  5. 前記制御装置は、前記排水異常のエラーを検知した場合に、当該エラーを検知した時期を示す暦情報を取得する取得部を更に含み、
    前記外部環境の温度が相対的に低温であることを示す条件は、前記暦情報から得られた時期が相対的に低温な時期であることを含む
    請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム。
  6. 前記所定の解除条件は、予め定められたインターバル時間が経過したこと、及び、予め定められた比較的温度の高い時間帯に移行したことの少なくとも一方を含む
    請求項1~請求項5の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  7. 前記第1排水路に設けられた排水ポンプを更に備え、
    前記排水貯留部の排水方式は、前記排水ポンプを用いて排水を行うポンプ送出方式である
    請求項1~請求項6の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  8. 前記制御部は、前記排水異常のエラーを検知し、かつ、前記外部環境の温度が相対的に低温であることを示す条件を満たす場合に、自システムのうちの前記排水ポンプを停止し、所定の解除条件を満たす場合に、前記排水異常のエラーを解除する制御を行う
    請求項7に記載の燃料電池システム。
  9. 前記排水貯留部の排水方式は、自然流下で排水を行う自然流下方式である
    請求項1~請求項6の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  10. 発電を行う燃料電池モジュールと、
    前記燃料電池モジュールから排出される排ガスから得られる水を、前記燃料電池モジュールに導入する改質水として貯留する改質水貯留部を含む改質水タンクと、
    前記改質水タンク内に備え付けられ、前記改質水貯留部からオーバーフローした水を貯留し、かつ、貯留した水を外部に排出する第1排水路及び排水配管が接続された排水貯留部と、
    前記改質水タンク内に備え付けられ、前記排水貯留部からオーバーフローした水を直接外部に排出する第2排水路が接続された余剰分貯留部と、を備えた燃料電池システムの運転を制御する制御装置であって、
    排水異常のエラーを検知し、かつ、外部環境の温度が相対的に低温であることを示す条件を満たす場合に、自システムの少なくとも一部を停止し、所定の解除条件を満たす場合に、前記排水異常のエラーを解除する制御を行う制御部を含む
    制御装置。
  11. コンピュータを、請求項1~請求項9の何れか1項に記載の制御装置が備える制御部として機能させるための制御プログラム。
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