JP2022158889A - 動力伝達部材、及び圧縮比可変装置 - Google Patents

動力伝達部材、及び圧縮比可変装置 Download PDF

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Masafumi Taki
則明 岡野
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健吾 富沢
kengo Tomizawa
昭宏 飯室
Akihiro Iimuro
健太郎 岩井
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Abstract

【課題】組み立て作業を容易にすることを目的とする。また、ギアシャフトと、ギアシャフトに噛み合うギアとの間で傾きが発生してもギア同士の片当たりを抑制することを目的とする。【解決手段】中間ギアに噛み合うギア51を備えたシャフト55を有し、回転力の伝達に使用される動力伝達部材において、シャフト55とギア51とは別体であり、シャフト55は、ギア51に設けられたスプライン孔51aに嵌合するスプライン軸55aを有し、スプライン軸55aに設けられるスプライン歯55bを、スプライン軸55aの軸方向Xにおいて、そのスプライン歯55bの両端よりも中央側の箇所を高くした形状にした。【選択図】図4

Description

本発明は、動力伝達部材、及び圧縮比可変装置に関する。
回転力の伝達に使用される動力伝達部材として、ギアを備えたシャフト(以下、ギアシャフトと言う)が知られている。例えば、入力側の動力源と出力側の動力伝達要素が回転体であり、かつ、動力源と動力伝達要素が離れている場合に、ギアシャフトが採用される。特許文献1には、内燃機関の圧縮比を可変する圧縮比可変装置において、内燃機関のクランクピンの中心軸に対して、コネクティングロッドの大端部の中心軸を偏心位置に支持可能とする偏心カムを備え、この偏心カムを、中間ギアを介してギアシャフトで回転させる構成が開示されている。
特表2017-503971号公報
ところで、特許文献1に記載するような圧縮比可変装置の場合、組み立て作業を容易にすることが望まれる。また、特許文献1に記載するような圧縮比可変装置の場合、内燃機関の燃焼行程で発生する力などによって内燃機関のクランク部分が弾性変形すると、ギアシャフトに対して中間ギアが傾き、ギアシャフトと中間ギアとが片当たりの状態になるおそれがある。片当たりの状態は、荷重伝達効率の低下を招くだけでなく、寿命、異音、振動などに不利となる。一方、クランク部分が変形しないように強度を高めるには、クランク部分を厚肉化するなどの形状変更や、より強度が高い材料への変更が必要になり、容易ではない。
また内燃機関による回転が高速になった場合に剛性不足が生じないようにギアシャフトの剛性を高めることが望まれる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、組み立て作業を容易にすることを目的とする。また、必須の課題ではないが、本発明は、ギアシャフトと、ギアシャフトに噛み合うギアとの間で傾きが発生してもギア同士の片当たりを抑制し、シャフトの剛性を高めることを目的とする。
所定のギアに噛み合うギアを備えたシャフトを有し、回転力の伝達に使用される動力伝達部材において、前記シャフトと前記ギアとは別体であり、前記シャフトは、前記ギアに設けられたスプライン孔に嵌合するスプライン軸を有し、前記スプライン軸に設けられるスプライン歯を、前記スプライン軸の軸方向において、そのスプライン歯の両端よりも中央側の箇所を高くした形状にしていることを特徴とする。
また、内燃機関のクランクピンとコネクティングロッドの大端部との間に配置され、周方向に沿ってカム厚を徐々に変化させる偏心カムと、前記偏心カムを回転させる動力源と、前記動力源と前記偏心カムとの間の動力伝達部材とを備える圧縮比可変装置であって、前記動力伝達部材は、前記偏心カムを回転させるギアを備えたシャフトを有し、前記シャフトと前記ギアとは別体であり、前記シャフトは、前記ギアに設けられたスプライン孔に嵌合するスプライン軸を一端に有することを特徴とする。
シャフトとギアを別体にすることで、シャフトを前記ギアに噛み合うギアとは反対側から挿入し易くなり、組み立て作業が容易になる効果を奏する。
実施の形態1に係る圧縮比可変装置を搭載するパワーユニットの内部構造を示した図である。 クランクピン及び偏心カムを周辺構成と共に示した図である。 図2の一部を拡大した図である。 ギアシャフトの構成を示した図である。 スプライン歯の拡大図を示した図である。 クランクピンに燃焼室内に発生する圧力が作用した状態を示した図である。 図6の状態のときの断面構造を示した図である。 比較例の説明に供する図である。 変形例の説明に供する図である。 実施の形態2に係る圧縮比可変装置を搭載するパワーユニットの内部構造を示した図である。 位置決め部材近傍を拡大した図である。 図11におけるXII-XII線矢視図である。 ベアリングホルダー近傍を拡大した図である。 ベアリングホルダーの斜視図である。 スペーサーの斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の各実施の形態について説明する。なお、説明中、前後左右および上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号LHは車体左方を示す。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係る圧縮比可変装置10aを搭載するパワーユニット10の内部構造を示した図である。このパワーユニット10は、自動二輪車に搭載されるパワーユニットであり、内燃機関であるエンジン11を備えている。このパワーユニットは、自動二輪車に限定されず、三輪タイプや四輪タイプも含む様々な鞍乗り型車両に搭載されるパワーユニットでもよい。
エンジン11は、クランクシャフト12を、複数の軸受13,14を介して回転自在に支持するクランクケース15と、クランクシャフト12にクランクウェブ16、クランクピン17及びコネクティングロッド(以下、コンロッドと言う)18を順に介して連結された不図示のピストンを摺動自在に収容するシリンダ部20とを備えている。クランクシャフト12には、プライマリギア21が支持される。プライマリギア21は不図示のドリブンギアに噛み合う。
図1では、エンジン11が、クランクケース15からシリンダ部20が前方へ向けて水平に突出する水平エンジン11の場合を示している。図1中、符号C1は、クランクケース15に支持されるクランクシャフト12の軸心を通るクランク軸線を示している。符号C2は、クランクピン17の軸心を通るクランクピン軸線を示している。クランク軸線C1とクランクピン軸線C2は平行である。
圧縮比可変装置10aは、ピストンの上死点の位置が変わるようにクランクピン軸線C2の位置に対して、コンロッド18の大端部18aの中心軸を偏心させることによって、圧縮比を可変させる装置である。この圧縮比可変装置10aは、回転することによってコンロッド18の大端部18aの中心軸の位置を変更させる偏心カム31と、動力源となるモーター32と、モーター32と偏心カム31との間の動力伝達機構33とを備えている。モーター32は、自動二輪車に搭載された制御部41によって回転角度が制御される。この制御部41は、動力伝達機構33の一部の回転位置(本構成ではギアシャフト52の回転位置)を、ポテンショメータ42を介して取得し、取得した回転位置に基づいてモーター32を目標位置に回転制御する。制御部41は、例えば、自動二輪車に設けられたECU(Electronic Control Unit)である。
次に、偏心カム31、動力伝達機構33、及びその周辺構成について説明する。
図2は、クランクピン17及び偏心カム31を周辺構成と共に示した図であり、図1のII-II線矢視図である。偏心カム31は、コンロッド18の大端部18aとクランクピン17との間に配置される部品であり、周方向に沿ってそのカム厚を徐々に変化させる部品である。偏心カム31が基準の位置(上死点)にある場合、コンロッド18の大端部18aの中心軸は、クランクピン軸線C2と一致する。モーター32の動力が動力伝達機構33に伝達されて、偏心カム31が周方向に回動すると、偏心カム31は周方向にそのカム厚が徐々に変化するため、コンロッド18の大端部18aの中心軸は徐々に変位し(例えば、偏心位置C3)、クランクピン軸線C2と一致しなくなる。したがって、偏心カム31を、偏心位置C3に回動させると、コンロッド18の大端部18aの中心軸とクランク軸線C1との距離が変化し、ピストンのストローク量が変化し、圧縮比が変化する。
偏心カム31の外周部には、ギア部31aが一体に設けられている。
動力伝達機構33は、偏心カム31のギア部31aに噛み合う中間ギア50と、中間ギア50に噛み合うギア51を先端に備えたシャフト52(以下、ギアシャフト52と言う)と、ギアシャフト52の基端に設けられた駆動側ギア部53とを備えている。
図3は、図2の一部を拡大した図である。
図2及び図3に示すように、中間ギア50は、クランクウェブ16に回転自在に支持される。この中間ギア50は、偏心カム31のギア部31aに噛み合う大径ギア50aと、ギアシャフト52のギア51に噛み合う小径ギア50bとを備えた2段ギアに構成されている。図中、符号54は、クランクウェブ16との間に中間ギア50を挟んでクランクウェブ16に締結部材54tによって締結される部品である。この部品54は、中間ギア50の脱落を防止する脱落防止部品として機能する。
ギアシャフト52は、クランクシャフト12を貫通してクランクシャフト12と同軸に配置され、一対の軸受56,57を介して回転自在に支持される。このギアシャフト52は、クランクシャフト12の右側方に配置されたカバー58内を通り、モーター32近傍まで延出する。
カバー58内には、パワーユニット10に設けられた不図示のオイルポンプからのオイル(図2の符号Jで示す)が供給され、このオイルによって各軸受56,57が潤滑される。ギアシャフト52の詳細は後述する。
駆動側ギア部53は、ギアシャフト52の基端にキー結合されたウォームギア53aを有し、このウォームギア53aによって、モーター32に設けられたウォームホイールの回転を減速してギアシャフト52に伝達する。なお、駆動側ギア部53の構成は、ウォームギア53aを用いる構成に限定されず、公知の減速機構を適宜に採用可能である。また、モーター32が動力源の場合を例示したが、動力源はモーター32以外でもよい。
図4は、ギアシャフト52の構成を示した図である。
ギアシャフト52は、ギア51とシャフト55が別体であり、シャフト55の先端に、ギア51が揺動自在に取り付けられている。説明の便宜上、ギアシャフト52の軸方向を符号Xで示している。この軸方向Xは、シャフト55の軸方向、ギア51の軸方向、及び、クランクシャフト12の軸方向と一致している。ギア51が揺動する方向は、シャフト55の先端側に傾く方向と、シャフト55の後端側に傾く方向とを含み、図4に符号Rで示す方向を含んでいる。
シャフト55は、ギア51に設けられたスプライン孔51aに嵌合するスプライン軸55aを有している。スプライン孔51aは、孔51aの内周部に軸方向Xに連続する溝51b(以下、スプライン溝51bと適宜に表記する)を周方向に間隔を空けて有する穴である。また、スプライン軸55aは、この軸55aの外周部に、軸方向Xに連続する歯55b(以下、スプライン歯55bと適宜に表記する)を周方向に間隔を空けて有する軸である。スプライン溝51bとスプライン歯55bとは、シャフト55とギア51とを一体的に回転可能に係合する。
スプライン孔51aとスプライン歯55bには、それぞれの軸方向Xの中央に対応する位置に、共通のクリップ60を係止可能な係止溝51c,55cが設けられている。クリップ60には、C形状のリングが用いられ、簡易に装着可能である。このクリップ60は、シャフト55からギア51の脱落を防止する脱落防止部材として機能する。また、クリップ60の位置でシャフト55に対するギア51の移動が規制されるので、クリップ60の位置を基準にしてギア51がシャフト55に対して揺動し易くなる。つまり、クリップ60は、揺動の基準位置を設定する揺動補助部材としても機能する。なお、クリップ60は、C形状のリングに限定されず、脱落防止可能な部材を広く適用可能である。
図4に示すように、各スプライン歯55bを、軸方向Xにおいて、各スプライン歯55bの両端よりも中央側の箇所を高くした形状にしている。これにより、スプライン歯55bとスプライン溝51bとの間の隙間を、スプライン歯55bの中央側の箇所から離れるほど拡げることができる。したがって、スプライン歯55bの中央側の箇所を基準にしてギア51を揺動させ易くなり、かつ、ギア51の揺動角度を拡げ易くなる。
また、本構成では、各スプライン歯55bを、軸方向Xにおいて、各スプライン歯55bの両端から中央にいくに従って高くした山形状にしている。これにより、スプライン軸55aは、軸方向Xで中央に近づくほど径方向外側に張り出すバレル形状に形成される。この構成により、ギア51を中央側の箇所を基準にして滑らかに揺動させ易くなり、ギア51の揺動角度もより拡げ易くなる。
図5は、スプライン歯55bの拡大図を示している。
図5に示すように、各スプライン歯55bの幅を、軸方向Xにおいて、各スプライン歯55bの中央から両端にいくに従って狭くしている(図5中、幅Wa>Wb,Wc)。この形状は、スプライン歯55bの歯幅方向に丸み(ふくらみ)を付けるクラウニング加工によって形成される。これによっても、スプライン歯55bとスプライン溝51bとの間の隙間を、スプライン歯55bの中央側の箇所から離れるほど拡げることができる。したがって、スプライン歯55bの中央側の箇所を基準にしてギア51を揺動させ易くなり、かつ、ギア51の揺動角度も拡げ易くなる。
なお、各スプライン溝51bの幅を、軸方向Xで一定にしてもよい。つまり、スプライン溝51bの間の部分(スプライン孔51a側のスプライン歯55bと言うこともできる)の幅を、軸方向Xで一定にしてもよい。
また、スプライン孔51a側のスプライン歯55bの幅を、スプライン軸55a側のスプライン歯55bと同様に、軸方向Xにおいて、中央から両端にいくに従って狭くしてもよい。また、スプライン軸55a側のスプライン歯55bの幅を、軸方向Xで一定にし、スプライン孔51a側のスプライン歯55bを、軸方向Xの中央から軸方向Xに離れるにしたがって狭くしてもよい。この場合も、スプライン歯55bの中央側の箇所を基準にしてギア51を揺動させ易くなり、かつ、ギア51の揺動角度も拡げ易くなる。
ところで、図6に示すように、燃焼行程で燃焼室内に発生する圧力(指圧)などによってクランクピン17に相対的に強い力F1が作用すると、クランクピン17の左右のクランクウェブ16が、クランクピン17から離れた箇所で左右に拡がるように弾性変形するおそれがある。
この場合の断面構造を図7に示している。図6及び図7に示すように、クランクウェブ16がクランクシャフト12に対して傾くので、ギアシャフト52に対して中間ギア50が傾くことになる。なお、図7中、符号C4は中間ギア50の軸線を示している。
本構成では、ギアシャフト52のギア51がシャフト55に対して揺動自在に構成されるので、ギアシャフト52に対して中間ギア50が傾くと、中間ギア50の傾きに合わせてギア51が傾くことが可能である(図7の符号ARで示す領域を参照)。したがって、ギア51と中間ギア50との噛み合い状態が片当たりになる事態を抑制できる。
特に、本構成では、スプライン軸55aに設けられるスプライン歯55bを、軸方向Xにおいて、スプライン歯55bの両端よりも中央側の箇所を高くした形状にしているので、ギア51と中間ギア50の片当たりを抑制するようにギア51が揺動し易くなり、片当たりになる事態を効果的に抑制できる。
図8には、比較例として、ギアシャフト52のギア51とシャフト55を一体に構成した場合を示している。比較例の場合、ギアシャフト52に対して中間ギア50が傾くと、ギア51と中間ギア50との噛み合い状態が片当たりになり易い(図8の符号ARで示す領域を参照)。片当たりの状態は、荷重伝達効率の低下だけでなく、寿命、異音、振動、及び、圧縮比の高精度なコントロールなどに不利である。
以上説明したように、本構成では、偏心カム31を回転させるギア51を備えたシャフト55を有し、前記シャフト55と前記ギア51とは別体であり、前記シャフト55は、前記ギア51に設けられたスプライン孔51aに嵌合するスプライン軸55aを一端に有するので、シャフト55を前記ギア51とは反対側(クランクケース15外側に相当)から挿入し易くなり、組み立て作業が容易になる効果や、組み立ての自由度が向上する、といった効果を奏する。
また、動力伝達機構を構成するギアシャフト52のスプライン軸55aに設けられるスプライン歯55bを、スプライン軸55aの軸方向Xにおいて、そのスプライン歯55bの両端よりも中央側の箇所を高くした形状に構成することによって、ギアシャフト52に対して中間ギア50が傾いても、ギア51,50同士の片当たりを抑制することができる。したがって、荷重伝達効率の低下を防ぎ、かつ、寿命、異音、振動、及び、圧縮比の高精度なコントロールに有利となる。なお、中間ギア50は、本発明の「ギアシャフト52のギア51が噛み合う所定の対象物」の一例である。
また、スプライン歯55bの幅を、軸方向Xにおいて、そのスプライン歯55bの中央から両端にいくに従って狭くしている。この構成によれば、ギアシャフト52に対して中間ギア50が傾いた際に片当たりとなる事態をより抑制できる。また、スプライン歯55bを、軸方向において、そのスプライン歯55bの両端から中央に行くにしたがって高くした山形状にしている。これによって、ギア51を中央側の箇所を基準にして滑らかに揺動させ易くなり、ギア51の揺動角度も拡げ易くなる。
なお、スプライン歯55bを、スプライン歯55bの両端から中央に行くにしたがって高くした山形状にする構成に限定しなくてもよい。ギアシャフト52に対して中間ギア50が傾いても、中間ギア50の傾きに合わせてギア51が傾くことが可能であれば、スプライン歯55bの形状を適宜に変更してもよい。
また、本構成では、図1及び図2などから明らかなように、シャフト55及びギア51は自転のみで公転しない構成である。一方、中間ギア50及び偏心カム31は、ピストンの摺動に伴ってギア51の周囲を公転する。シャフト55に対してギア51が公転しないので、シャフト55に対してギア51が公転する場合と比べて、シャフト55とギア51の嵌合部に対する負荷を小さくできる。また、公転する相手側(中間ギア50、偏心カム31)の遠心力に伴う外側への歪みの影響を受け難くなる。これらによって、ギアシャフト52の耐久性を確保し易くなる。
さらに、スプライン歯55bとスプライン孔51aには、それぞれの軸方向Xの中央に対応する位置に、共通のクリップ60を係止可能な係止溝51c,55c(図4)が設けられ、クリップ60の位置を基準にして、ギア51がシャフト55に対して揺動する。この構成によれば、クリップ60によりギア51の抜け止めを行うことができる。また、クリップ60の位置を基準にしてギア51が揺動するので、中間ギア50の傾きに合わせてギア51が傾き易くなる。なお、中間ギア50の傾きに合わせてギア51が寄り傾き易くなるようにクリップ60の位置を調整してもよく、つまり、揺動基準の位置を適宜に調整してもよい。
また、上記のギアシャフト52を、圧縮比可変装置10aに採用するので、燃焼行程で燃焼室内に発生する強い圧力F1などで中間ギア50が傾く事態が発生しても、ギアシャフト52と中間ギア50との間の荷重伝達効率の低下を抑えることができる。したがって、耐久性が高く、圧縮比の高精度なコントロールが可能な圧縮比可変装置10aを提供し易くなる。
また、ギアシャフト52は、クランクシャフト12内に回転自在に配置され、中間ギア50は、エンジン11のクランクウェブ16に支持されている。この構成によれば、ギアシャフト52の配置スペースをクランクシャフト12内に確保でき、クランクシャフト12の軽量化にも有利である。したがって、圧縮比可変装置10aの小型軽量化に有利である。
上述の実施形態では、スプライン歯55bを、スプライン軸55aの軸方向Xにおいて、そのスプライン歯55bの両端よりも中央側の箇所を高くした形状に構成することによって、ギアシャフト52に対して中間ギア50が傾いても、ギア51,50同士の片当たりを抑制する場合を説明したが、上記構成を備えて無くてもよい。
ギアシャフト52のギア51とシャフト55を別体とし、シャフト55は、ギア51に設けられたスプライン孔51aに嵌合するスプライン軸55aを有し、スプライン軸55aに設けられるスプライン歯55bとスプライン孔51aには、それぞれの軸方向の中央に対応する位置に、共通のクリップ60を係止可能な係止溝を設け、クリップ60の位置を基準にして、ギア51がシャフト55に対して所定量揺動するように嵌合ガタを確保した構成だけにしてもよい。この構成によっても、ギアシャフト52に対して中間ギア50が傾いても、ギア51,50同士の片当たりを抑制できる動力伝達部材を提供できる。したがって、荷重伝達効率の低下を防ぎ、かつ、寿命、異音、振動、及び、圧縮比の高精度なコントロールに有利となる。
[実施の形態2]
図10は、実施の形態2に係る圧縮比可変装置10aを搭載するパワーユニット10の内部構造を示した図である。本実施の形態2に係る圧縮比可変装置10aは、内燃機関11のクランクピン17とコネクティングロッド18の大端部18aとの間に配置され、周方向に沿ってカム厚を徐々に変化させる偏心カム31と、偏心カム31を回転させるモーター32と、モーター(動力源)32と偏心カム31との間のギアシャフト52とを備える圧縮比可変装置であって、ギアシャフト52は、偏心カム31を回転させるギア51を備えたシャフト55を有し、シャフト55とギア51とは別体であり、シャフト55は、ギア51に設けられたスプライン孔51aに嵌合するスプライン軸55aを一端に有する(図4を参照)。
シャフト55は、他端にモーター32との接続部70を備え、該接続部70の直径L2は、スプライン軸55aの直径L1以上である。
また、シャフト55とクランクシャフト12との間の空間に給油路94が形成され、給油路94には、クランクシャフト12の端部に設けられる位置決め部材72を介してオイルが供給される(後述する図13参照)。
なお圧縮比可変装置10aのその他の構成は、前述した実施の形態(実施の形態1と呼ぶ)に係る圧縮比可変装置と同様なので記載を省略する。
図11は、位置決め部材72近傍を拡大した図である。シャフト55は、径方向への膨らみである、つば部73を有する。シャフト55は、クランクシャフト12を貫通して、クランクシャフト12と同軸に設けられる。クランクシャフト12の端部には位置決め部材72が設けられる。位置決め部材72は、コントロールシャフト用ベアリング77と、クランクシャフト用ベアリング79と、スペーサー81と、シム83,85と、これらを保持するベアリングホルダー87を備える。クランクシャフト用ベアリング79はスペーサー81側にシール部分を備える。シム83,85はシャフト55の軸方向についてコントロールシャフト用ベアリング77の位置を調整するためのスペーサーと言うこともできる。クランクシャフト用ベアリング79は、クランクシャフト12の軸受であり、コントロールシャフト用ベアリング77は、シャフト55の軸受である。コントロールシャフト用ベアリング77とクランクシャフト用ベアリング79は、ベアリングホルダー87に保持され、ベアリングホルダー87は支持部93によって支持される。またシャフト55は、コントロールシャフト用ベアリング77を介してシャフト55のつば部73とロックナット84との間で軸方向に位置決めされている。
図12は、図11におけるXII-XII線矢視図である。オイルは給油路96を通じて供給される。給油路96からのオイルは、ベアリングホルダー87に設けられたオイル受け渡し孔90(図14)と、スペーサー81に設けられたオイル受け渡し孔95(図15)を介して、シャフト55に供給される。また、オイルはクランクシャフト用ベアリング79と、コントロールシャフト用ベアリング77にも供給される。
図13は、ベアリングホルダー87近傍を拡大した図である。ベアリングホルダー87は、内周側にコントロールシャフト用ベアリング77と、スペーサー81と、クランクシャフト用ベアリング79が設けられる。
ここで、図11に示すように、コントロールシャフト用ベアリング77の両端部には、コントロールシャフト用ベアリング77のシャフト55軸方向の位置を調整するために、シム83,85が配される。
シム83は、クランクシャフト用ベアリング79におけるクランクシャフト用ベアリング79側に配置され、シム83とクランクシャフト用ベアリング79との間にスペーサー81が配置される。シム84は、クランクシャフト用ベアリング79におけるクランクシャフト用ベアリング79の反対側に配置される。コントロールシャフト用ベアリング77は、スペーサー81とシム83を介してクランクシャフト用ベアリング79に当接することによって、クランクシャフト用ベアリング79側へは移動しない。シム83は、つば部73に当接したコントロールシャフト用ベアリング77と、スペーサー81との間に空くスペースを埋めるように厚さが調整される。
図14は、ベアリングホルダー87の斜視図である。ベアリングホルダー87は周方向に間隔を空けてオイル受け渡し孔90が設けられる。またベアリングホルダー87の周面の一部に開口するシム厚さ調整窓92を有する。
シム厚さ調整窓92は、少なくともシム83,85の配置領域を外部から視認可能な位置に設けられる。例えば、組み立てをする者は、シム厚さ調整窓92を用いて、コントロールシャフト用ベアリング77の両端部の隙間の大きさを容易に測定し、その隙間を埋められる厚みのシム83、85を選択して配する。これによりコントロールシャフト用ベアリング77のスラスト方向のガタつきなどを抑制し、かつコントロールギア51のスラスト方向のクリアランスを適切に調整することができる。
オイル受け渡し孔90は、ベアリングホルダー87の周方向に間隔を空けて設けられるので、給油路96からのオイルがいずれかのオイル受け渡し孔90に流入し易い。
図15は、スペーサー81の斜視図である。
スペーサー81には、周方向に間隔を空けてオイル受け渡し孔95が設けられるので、オイル受け渡し孔90に流入したオイルが、いずれかのオイル受け渡し孔95に流入し、シャフト55側に供給される。これにより、オイルがベアリングホルダー87の外部からスペーサー81の内部に導かれる。
そして、オイルは、シャフト55とクランクシャフト12の間の空間を給油路94(図10)として、シャフト55の一端方向に送られる。
なお、ベアリングホルダー87の一端にはクランクシャフト用ベアリング79へのオイル滴下を容易にするための給油溝97が備えられている。具体的には、ベアリングホルダー87が回転方向にどの位置に組付けられても滴下可能なように給油溝97は複数設けられている。また、クランクシャフト用ベアリング79のシール部分をスペーサー側とは反対側に設置することにより積極的に給油をしてもよい。このように外周部に複数等間隔でオイル受け渡し孔90および給油溝97を設置することにより、ベアリングホルダー87およびスペーサー81の回転方向の位相決めは不要とでき、組付を容易にできる。
以上説明したように、本構成でも、偏心カム31を回転させるギア51を備えたシャフト55を有し、前記シャフト55と前記ギア51とは別体であり、前記シャフト55は、前記ギア51に設けられたスプライン孔51aに嵌合するスプライン軸55aを一端に有する、といった実施の形態1と同様の構成を有するので、実施の形態1と同様の各種の効果が得られる。
また、圧縮比可変装置10aを構成する前記シャフト55を他端に動力源32との接続部70を備え、該接続部70の直径L2が、前記スプライン軸の直径L1以上である構成にすることによって、シャフト55および結合部の強度を高めることができる。前記接続部70の直径を太くすることができるのは、前記シャフト55と前記ギア51を別体にすることで、前記シャフト55を前記ギアとは反対側から挿入できる構成にした効果である。
また、圧縮比可変装置10aを構成する前記位置決め部材72は、シャフト55を前記クランクシャフト12の軸方向について位置決めし、前記動力源32の支持部93によって径方向に支持される。
この構成によれば、クランクシャフト12とシャフト55の同軸性が向上し、信頼性が上がる。
なお、上述の実施形態は本発明の一態様を示すものであり、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態では、クリップ60によってギア51の脱落を防止する場合を例示したが、この構成に限定しなくてもよい。例えば、図9に示すように、ギアシャフト52の端部に、ギア51の少なくとも一部に当接してギア51の端部側への抜け止めを行う抜け止め部材61を設けるようにしてもよい。この抜け止め部材61は、シャフト55よりも径方向に拡径する板部材で形成され、締結部材62を用いてシャフト55の端部に取り付けられる。簡易な構成でギア51の脱落を防止できる。
また、上述の実施形態では、自動二輪車などの鞍乗り型車両に採用される圧縮比可変装置10a、及び、この圧縮比可変装置10aに使用するギアシャフト52に本発明を適用する場合を説明したが、これに限定しなくてもよい。本発明は、所定のギアに噛み合うギア51を備えたシャフト52を有し、回転力の伝達に使用される動力伝達部材に広く適用可能である。
[上記実施の形態によりサポートされる構成]
上記実施の形態は、以下の構成をサポートする。
(構成1)所定のギアに噛み合うギアを備えたシャフトを有し、回転力の伝達に使用される動力伝達部材において、前記シャフトと前記ギアとは別体であり、前記シャフトは、前記ギアに設けられたスプライン孔に嵌合するスプライン軸を有し、前記スプライン軸に設けられるスプライン歯を、前記スプライン軸の軸方向において、そのスプライン歯の両端よりも中央側の箇所を高くした形状にしていることを特徴とする動力伝達部材。
この構成によれば、ギアを備えたシャフトに対して、前記ギアに噛み合う所定のギアが傾いた場合に、所定のギアの傾きに合わせてギアが傾くことができ、ギア同士の片当たりを抑制することができる。また、シャフトを所定のギアの反対側から挿入し易くなり、組み立て作業が容易になる効果を奏する。
(構成2)前記スプライン歯の幅を、前記スプライン軸の軸方向において、そのスプライン歯の中央から両端にいくに従って狭くしていることを特徴とする構成1に記載の動力伝達部材。
この構成によれば、前記ギアに噛み合う所定のギアが傾いた際に片当たりとなる事態をより抑制できる。
(構成3)前記スプライン歯を、前記スプライン軸の軸方向において、そのスプライン歯の両端から中央に行くにしたがって高くした山形状にしていることを特徴とする構成1又は2に記載の動力伝達部材。
この構成によれば、前記ギアを中央側の箇所を基準にして滑らかに揺動させ易くなり、前記ギアの揺動角度も拡げ易くなる。
(構成4)前記シャフト及び前記ギアは自転のみで公転しない構成とされ、前記所定のギアは、前記ギアの周囲を公転する構造とされていることを特徴とする構成1から3のいずれか一項に記載の動力伝達部材。
この構成によれば、シャフトに対してギアが公転しないので、シャフトに対してギアが公転する場合と比べて、シャフトとギアの嵌合部に対する負荷を小さくできる。また、公転する相手側の遠心力に伴う外側への歪みの影響を受け難くなる。
(構成5)前記スプライン歯と前記スプライン孔には、それぞれの軸方向の中央に対応する位置に、共通のクリップを係止可能な係止溝が設けられ、前記クリップの位置を基準にして、前記ギアが前記シャフトに対して揺動することを特徴とする構成1から4のいずれか一項に記載の動力伝達部材。
この構成によれば、クリップによりギアの抜け止めを行うことができると共に、所定のギアの傾きに合わせてギアが傾き易くなる。
(構成6)前記シャフトの端部には、前記ギアの少なくとも一部に当接して前記ギアの前記端部側への抜け止めを行う抜け止め部材が設けられることを特徴とする構成1から5のいずれか一項に記載の動力伝達部材。
この構成によれば、簡易な構成でギアの抜け止めを行うことができる。
(構成7)所定のギアに噛み合うギアを備えたシャフトを有し、回転力の伝達に使用される動力伝達部材において、前記シャフトと前記ギアとは別体であり、前記シャフトは、前記ギアに設けられたスプライン孔に嵌合するスプライン軸を有し、前記スプライン軸に設けられるスプライン歯と前記スプライン孔には、それぞれの軸方向の中央に対応する位置に、共通のクリップを係止可能な係止溝が設けられ、前記クリップの位置を基準にして、前記ギアが前記シャフトに対して揺動することを特徴とする動力伝達部材。
この構成によれば、この動力伝達部材を採用することによって、ギアを備えたシャフトに対して、前記ギアに噛み合う所定のギアが傾いた場合に、所定のギアの傾きに合わせてギアが傾くことができ、ギア同士の片当たりを抑制することができる。
(構成8)内燃機関のクランクピンとコネクティングロッドの大端部との間に配置され、周方向に沿ってカム厚を徐々に変化させる偏心カムと、前記偏心カムを回転させる動力源と、前記動力源と前記偏心カムとの間の動力伝達部材とを備える圧縮比可変装置であって、前記動力伝達部材は、前記偏心カムを回転させるギアを備えたシャフトを有し、前記シャフトと前記ギアとは別体であり、前記シャフトは、前記ギアに設けられたスプライン孔に嵌合するスプライン軸を一端に有することを特徴とする圧縮比可変装置。
この構成にすることでシャフトをクランクケース外側から挿入可能になる。そうするとギアとシャフトは挿入後に組み付けることができ、組み立て作業が容易になる効果を奏する。
(構成9)前記スプライン軸に設けられるスプライン歯を、前記スプライン軸の軸方向において、そのスプライン歯の両端よりも中央側の箇所を高くした形状にしていることを特徴とする構成8に記載の圧縮比可変装置。
この構成によれば、この圧縮比可変装置を採用することによって、ギアを備えたシャフトに対して、前記ギアに噛み合う所定のギアが傾いた場合に、所定のギアの傾きに合わせてギアが傾くことができ、ギア同士の片当たりを抑制することができる。
(構成10)前記偏心カムと前記ギアとの間に中間ギアが配置され、前記ギアを備えたシャフトは、前記内燃機関のクランクシャフト内に回転自在に配置され、前記中間ギアは、前記内燃機関のクランクウェブに支持されていることを特徴とする構成9に記載の圧縮比可変装置。
この構成によれば、ギアを備えたシャフトの配置スペースをクランクシャフト内に確保し易くなり、クランクシャフトの軽量化にも有利になる。
(構成11)前記シャフトは他端に動力源との接続部を備え、該接続部の直径は、前記スプライン軸の直径以上であることを特徴とする構成8に記載の圧縮比可変装置。
この構成によれば、シャフトの剛性を高めることができる。
(構成12)前記シャフトとクランクシャフトとの間の空間に給油路が形成され、前記給油路には、クランクシャフトの端部に設けられる位置決め部材の外周に設けられた複数の給油穴および給油溝を介してオイルが供給されることを特徴とする構成11に記載の圧縮比可変装置。
この構成によれば、位置決め部材の回転方向の位相決めが不要とでき、組付が容易となる。
(構成13)前記位置決め部材は、シャフトを前記クランクシャフトの軸方向について位置決めし、前記動力源の支持部によって径方向に支持されることを特徴とする構成12に記載の圧縮比可変装置。
この構成によれば、クランクシャフトとシャフトの同軸性が向上し、信頼性が上がる。
10 パワーユニット
10a 圧縮比可変装置
11 エンジン(内燃機関)
12 クランクシャフト
15 クランクケース
16 クランクウェブ
17 クランクピン
18 コネクティングロッド(コンロッド)
18a 大端部
20 シリンダ部
31 偏心カム
32 モーター(動力源)
50 中間ギア(所定のギア)
51 ギア
51a スプライン孔
51b スプライン溝
52 ギアシャフト(動力伝達部材)
55 シャフト
55a スプライン軸
55b スプライン歯
60 クリップ(抜け止め部材)
61,62 抜け止め部材
70 接続部
72 位置決め部材
90 オイル受け渡し孔
93 支持部
94 給油路
97 給油溝
C1 クランク軸線
C2 クランクピン軸線
C3 偏心位置
C4 中間ギアの軸線
X 軸方向

Claims (13)

  1. 所定のギア(50)に噛み合うギア(51)を備えたシャフト(55)を有し、回転力の伝達に使用される動力伝達部材において、
    前記シャフト(55)と前記ギア(51)とは別体であり、
    前記シャフト(55)は、前記ギア(51)に設けられたスプライン孔(51a)に嵌合するスプライン軸(55a)を有し、
    前記スプライン軸(55a)に設けられるスプライン歯(55b)を、前記スプライン軸(55a)の軸方向において、そのスプライン歯(55b)の両端よりも中央側の箇所を高くした形状にしていることを特徴とする動力伝達部材。
  2. 前記スプライン歯(55b)の幅を、前記スプライン軸(55a)の軸方向において、そのスプライン歯(55b)の中央から両端にいくに従って狭くしていることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達部材。
  3. 前記スプライン歯(55b)を、前記スプライン軸(55a)の軸方向において、そのスプライン歯(55b)の両端から中央に行くにしたがって高くした山形状にしていることを特徴とする請求項1又は2に記載の動力伝達部材。
  4. 前記シャフト(55)及び前記ギア(51)は自転のみで公転しない構成とされ、前記所定のギア(50)は、前記ギア(51)の周囲を公転する構造とされていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の動力伝達部材。
  5. 前記スプライン歯(55b)と前記スプライン孔(51a)には、それぞれの軸方向の中央に対応する位置に、共通のクリップ(60)を係止可能な係止溝が設けられ、
    前記クリップ(60)の位置を基準にして、前記ギア(51)が前記シャフト(55)に対して揺動することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の動力伝達部材。
  6. 前記シャフト(55)の端部には、前記ギア(51)の少なくとも一部に当接して前記ギア(51)の前記端部側への抜け止めを行う抜け止め部材(60,62)が設けられることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の動力伝達部材。
  7. 所定のギア(50)に噛み合うギア(51)を備えたシャフト(55)を有し、回転力の伝達に使用される動力伝達部材において、
    前記シャフト(55)と前記ギア(51)とは別体であり、
    前記シャフト(55)は、前記ギア(51)に設けられたスプライン孔(51a)に嵌合するスプライン軸(55a)を有し、
    前記スプライン軸(55a)に設けられるスプライン歯(55b)と前記スプライン孔(51a)には、それぞれの軸方向の中央に対応する位置に、共通のクリップ(60)を係止可能な係止溝が設けられ、
    前記クリップ(60)の位置を基準にして、前記ギア(51)が前記シャフト(55)に対して揺動することを特徴とする動力伝達部材。
  8. 内燃機関(11)のクランクピン(17)とコネクティングロッド(18)の大端部(18a)との間に配置され、周方向に沿ってカム厚を徐々に変化させる偏心カム(31)と、
    前記偏心カム(31)を回転させる動力源(32)と、
    前記動力源(32)と前記偏心カム(31)との間の動力伝達部材(52)とを備える圧縮比可変装置であって、
    前記動力伝達部材(52)は、前記偏心カム(31)を回転させるギア(51)を備えたシャフト(55)を有し、
    前記シャフト(55)と前記ギア(51)とは別体であり、
    前記シャフト(55)は、前記ギア(51)に設けられたスプライン孔(51a)に嵌合するスプライン軸(55a)を一端に有することを特徴とする圧縮比可変装置。
  9. 前記スプライン軸(55a)に設けられるスプライン歯(55b)を、前記スプライン軸(55a)の軸方向において、そのスプライン歯(55b)の両端よりも中央側の箇所を高くした形状にしていることを特徴とする請求項8に記載の圧縮比可変装置。
  10. 前記偏心カム(31)と前記ギア(51)との間に中間ギア(50)が配置され、
    前記ギア(51)を備えたシャフト(55)は、前記内燃機関(11)のクランクシャフト(12)内に回転自在に配置され、
    前記中間ギア(50)は、前記内燃機関(11)のクランクウェブ(16)に支持されていることを特徴とする請求項9に記載の圧縮比可変装置。
  11. 前記シャフト(55)は他端に動力源(32)との接続部(70)を備え、該接続部(70)の直径(L2)は、前記スプライン軸(55a)の直径(L1)以上であることを特徴とする請求項8に記載の圧縮比可変装置。
  12. 前記シャフト(55)とクランクシャフト(12)との間の空間に給油路(94)が形成され、前記給油路(94)には、クランクシャフト(12)の端部に設けられる位置決め部材(72)の外周に設けられた複数のオイル受け渡し孔(90)および給油溝(97)を介してオイルが供給されることを特徴とする請求項11に記載の圧縮比可変装置。
  13. 前記位置決め部材(72)は、シャフト(55)を前記クランクシャフト(12)の軸方向について位置決めし、前記動力源(32)の支持部(93)によって径方向に支持されることを特徴とする請求項12に記載の圧縮比可変装置。
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