JP2022157873A - 直動案内装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】スライダに複雑な給油構造を設けることなく、より簡単な構造で効率的に軌道面に潤滑剤を供給することが可能な直動案内装置を提供する。【解決手段】直動案内装置100は、案内レール11の内部に設けられた潤滑剤流路3と、案内レール11の長手方向端面に設けられ、潤滑剤流路3に接続された潤滑剤給油口2と、案内レール11の側面に設けられ、潤滑剤給油口2を介して潤滑剤流路3に給油された潤滑剤をレール側軌道面13に供給する潤滑剤供給孔7a、7bと、を有する。【選択図】図2
Description
本発明は、往復直線運動する物体をその移動方向に案内するリニアガイドとして、工作機械、射出成形機及び半導体製造装置などで用いられる直動案内装置に関する。
従来、工作機械等で用いられる直動案内装置(リニアガイド装置)は、一般に、レール側転動溝が左右の側面に設けられた案内レールと、この案内レールのレール側転動溝と対向する位置にスライダ側転動溝が設けられたスライダと、レール側転動溝とスライダ側転動溝により構成される負荷転動路及びスライダ内部に設けられた転動体戻り路に充填され、これらの転動路を転動可能な多数の転動体と、を有している。スライダの軸方向両端部にはエンドキャップが装着されており、エンドキャップ内には転動体を方向転換させる方向転換路が形成されている。そして、転動路を転動体が転動することで、案内レールに対してスライダが軸方向に沿って相対移動する。転動路を転動する転動体は、エンドキャップ内で方向転換した後、スライダ内に形成された転動体戻り通路を通って元の位置に戻る。
また、スライダには、移動時の動作を円滑にし、ボール等の転動体が転動する際に発生する金属疲労を抑制するために、グリース等の潤滑剤を転動路に供給する構成が採用されている。潤滑剤を転動路に供給する方法としては、例えば、スライダに組みつけられた循環部品に設けられた供給路を用いる方法が挙げられる。
しかし、小型の直動案内装置には、スライダに給油孔を形成することが困難なものがある。また、直動案内装置を用いる機械の構成によっては、機械構造上、スライダを介して潤滑剤を供給することが困難である。
そこで、案内レールに潤滑剤を供給する構造が組み込まれた種々の直動案内装置が提案されている。
そこで、案内レールに潤滑剤を供給する構造が組み込まれた種々の直動案内装置が提案されている。
例えば、特許文献1及び2には、レール側転動溝(軌道面)の底部に、潤滑剤を流通させるための管状部材を配置させる溝が形成され、管状部材に設けられた孔からレール側転動溝に潤滑剤を供給することができる直動案内装置の給油構造、給油方法及び直動案内装置が開示されている。
また、特許文献3には、案内レールに形成された孔部に潤滑剤容器が収容され、潤滑剤容器の内部から転動溝へ貫通した潤滑剤供給孔に、誘導部材を介して潤滑剤を供給することができる転がり軸受案内装置が開示されている。
また、特許文献3には、案内レールに形成された孔部に潤滑剤容器が収容され、潤滑剤容器の内部から転動溝へ貫通した潤滑剤供給孔に、誘導部材を介して潤滑剤を供給することができる転がり軸受案内装置が開示されている。
しかしながら、上記特許文献1に記載の給油構造及び給油方法、並びに上記特許文献2に記載の直動案内装置を用いる場合には、複数の管状部材(管路部材)と、これらを収容する溝が必要となり、構造が複雑となるという問題点がある。また、上記特許文献3に記載の転がり軸受案内装置を用いる場合には、潤滑剤容器内の潤滑剤が不足する度に、容器の蓋を開けて、潤滑剤を供給する必要があり、作業工程が煩雑になる。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、スライダに複雑な給油構造を設けることなく、より簡単な構造で効率的に軌道面に潤滑剤を供給することが可能な直動案内装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記(1)の構成により達成される。
(1) 側面に軸方向に延びるレール側軌道面を有する案内レールと、
前記案内レールを跨ぐように取り付けられ、前記レール側軌道面と共に転動体転動路を構成するスライダ側軌道面を有し、前記案内レールに対して軸方向に相対移動可能なスライダと、
前記転動体転動路内を、前記スライダの移動に伴って転動する複数の転動体と、
を有する直動案内装置であって、
前記案内レールの内部に設けられた潤滑剤流路と、
前記案内レールの長手方向端面に設けられ、前記潤滑剤流路に接続された潤滑剤給油口と、
前記案内レールの側面に設けられ、前記潤滑剤給油口を介して前記潤滑剤流路に給油された潤滑剤を前記レール側軌道面に供給する潤滑剤供給孔と、を有する直動案内装置。
(1) 側面に軸方向に延びるレール側軌道面を有する案内レールと、
前記案内レールを跨ぐように取り付けられ、前記レール側軌道面と共に転動体転動路を構成するスライダ側軌道面を有し、前記案内レールに対して軸方向に相対移動可能なスライダと、
前記転動体転動路内を、前記スライダの移動に伴って転動する複数の転動体と、
を有する直動案内装置であって、
前記案内レールの内部に設けられた潤滑剤流路と、
前記案内レールの長手方向端面に設けられ、前記潤滑剤流路に接続された潤滑剤給油口と、
前記案内レールの側面に設けられ、前記潤滑剤給油口を介して前記潤滑剤流路に給油された潤滑剤を前記レール側軌道面に供給する潤滑剤供給孔と、を有する直動案内装置。
また、直動案内装置に係る本発明の好ましい実施形態は、以下の(2)~(5)に関する。
(2) 前記潤滑剤流路は、前記潤滑剤給油口から前記案内レールの長手方向に延びる第1流路と、前記第1流路から前記潤滑剤供給孔に向かって延びる第2流路と、を有する(1)に記載の直動案内装置。
(3) 前記案内レールの両側面に、前記潤滑剤供給孔が形成されている、(1)又は(2)に記載の直動案内装置。
(4) 前記案内レールの一方の側面のみに、前記潤滑剤供給孔が形成されている、(1)又は(2)に記載の直動案内装置。
(5) 前記案内レールは、前記一方の側面に対して複数の前記レール側軌道面を有し、隣り合う前記レール側軌道面の間に、前記潤滑剤供給孔が形成されている、(4)に記載の直動案内装置。
(2) 前記潤滑剤流路は、前記潤滑剤給油口から前記案内レールの長手方向に延びる第1流路と、前記第1流路から前記潤滑剤供給孔に向かって延びる第2流路と、を有する(1)に記載の直動案内装置。
(3) 前記案内レールの両側面に、前記潤滑剤供給孔が形成されている、(1)又は(2)に記載の直動案内装置。
(4) 前記案内レールの一方の側面のみに、前記潤滑剤供給孔が形成されている、(1)又は(2)に記載の直動案内装置。
(5) 前記案内レールは、前記一方の側面に対して複数の前記レール側軌道面を有し、隣り合う前記レール側軌道面の間に、前記潤滑剤供給孔が形成されている、(4)に記載の直動案内装置。
本発明によれば、スライダに複雑な給油構造を設けることなく、より簡単な構造で効率的に軌道面に潤滑剤を供給することが可能な直動案内装置を提供することができる。
以下、本発明に係る直動案内装置の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
(第1の実施形態)
まず、図1及び図2を参照して、本発明に係る直動案内装置の第1の実施形態について説明する。
まず、図1及び図2を参照して、本発明に係る直動案内装置の第1の実施形態について説明する。
本実施形態に係る直動案内装置100は、図1に示すように、軸方向に延びる案内レール11と、この案内レール11を跨ぐように取り付けられた断面コ字状のスライダ12と、を備える。
案内レール11の両側面には、それぞれ軸方向に延びるレール側軌道面13が形成されており、スライダ12の両内側面には、それぞれレール側軌道面13に対向する位置に、スライダ側軌道面(図示せず)が形成されており、これらの対向する軌道面により、負荷転動路19が構成されている。そして、負荷転動路19には、複数の転動体15が転動自在に装填され、複数の転動体15の転動を介してスライダ12が案内レール11上を軸方向に沿って相対移動可能に構成されている。
スライダ12は、断面コ字状の両内側面にそれぞれスライダ側軌道面が形成された金属製のスライダ本体12Aと、スライダ本体12Aが枠内に嵌合される樹脂製の枠体16と、枠体16のスライダ12のスライド方向両端部にそれぞれ設けられるエンドキャップ17と、を有する。
枠体16における袖部20の内部には、負荷転動路19を転動する複数の転動体15の循環通路を形成するための戻し通路21が軸方向に貫通して形成されている。また、エンドキャップ17には、負荷転動路19と戻し通路21とを連通して、複数の転動体15を負荷転動路19から戻し通路21に方向転換させるための方向転換路22が形成されている。
そして、エンドキャップ17は、ねじ23等の固定手段を介して枠体16及びスライダ本体12Aに固定されている。これにより、案内レール11のレール側軌道面13とスライダ本体12Aのスライダ側軌道面により構成された負荷転動路19、枠体16に形成された戻し通路21、及びエンドキャップ17に形成された方向転換路22が連通して、複数の転動体15を循環させる転動体転動路が形成され、複数の転動体はこの転動体転動路内をスライダ12に移動に伴って転動する。
また、図2(a)~(c)に示すように、案内レール11の内部には、案内レール11の長手方向端面から長手方向に延びる第1流路5と、第1流路5から案内レール11の両側のレール側軌道面13に向かって延びる第2流路6a、6bと、からなる潤滑剤流路3が形成されている。
案内レール11の端面には、潤滑剤流路3に潤滑剤を給油するための潤滑剤給油口2が形成されており、案内レール11の両側面に形成されたレール側軌道面13には、潤滑剤給油口2を介して潤滑剤流路3に給油された潤滑剤をレール側軌道面13に供給するための潤滑剤供給孔7a、7bが設けられている。すなわち、潤滑剤給油口2と、潤滑剤供給孔7a、7bとは、潤滑剤流路3によって連通している。
案内レール11の端面には、潤滑剤流路3に潤滑剤を給油するための潤滑剤給油口2が形成されており、案内レール11の両側面に形成されたレール側軌道面13には、潤滑剤給油口2を介して潤滑剤流路3に給油された潤滑剤をレール側軌道面13に供給するための潤滑剤供給孔7a、7bが設けられている。すなわち、潤滑剤給油口2と、潤滑剤供給孔7a、7bとは、潤滑剤流路3によって連通している。
なお、潤滑剤給油口2には、流体継手のソケット4が取り付けられており、不図示の潤滑剤供給機に取り付けられた供給管のプラグが接続できるように構成されている。
このように構成された第1の実施形態に係る直動案内装置100においては、所望のタイミングで、潤滑剤供給機の供給管のプラグをソケット4に差し込み、潤滑剤供給機から、潤滑剤給油口2を介して、潤滑剤流路3に潤滑剤を給油する。そうすると、潤滑剤は、第1流路5、第2流路6a、6b及び潤滑剤供給孔7a、7bを介して、レール側軌道面13の表面に流入する。その後、潤滑剤供給孔7a、7bの近傍にスライダ12内の転動体15を通過させることにより、効率的に転動体15の表面を潤滑剤で被覆することができる。
このように、本実施形態によれば、スライダ12に複雑な給油構造を設けることなく、また、スライダ12のサイズが小さい場合であっても、簡単な構造で効率的に軌道面に潤滑剤を供給することができ、スライダ12の動作を円滑にすることができるとともに、転動体15が転動する際に発生する金属疲労を抑制することができる。
上記第1の実施形態では、第2流路6a、6bが、第1流路5から案内レール11の両側のレール側軌道面13に向かって延びる構成としたが、第2流路は案内レール11の一方の側面のみに向かって延びるものであってもよい。
(第2の実施形態)
以下、図3を参照して、本発明に係る直動案内装置の第2の実施形態について説明する。なお、図3において、上記第1の実施形態と同一又は同等部分については、図面に同一符号を付してその説明を省略又は簡略化する。
以下、図3を参照して、本発明に係る直動案内装置の第2の実施形態について説明する。なお、図3において、上記第1の実施形態と同一又は同等部分については、図面に同一符号を付してその説明を省略又は簡略化する。
図3に示すように、案内レール11の左右側面には、レール側軌道面13a、13bが、案内レール11の軸方向に沿って、二条ずつ形成されている。また、潤滑剤供給孔27は、案内レール11の一方の側面のみにおいて、二条の隣り合うレール側軌道面13aとレール側軌道面13bとの間に設けられている。したがって、第2流路26についても、第1流路25と潤滑剤供給孔27とを連通する1本のみが形成されている。
このように構成された第2の実施形態に係る直動案内装置110は、壁のような垂直面に、案内レール11の長手方向を水平に設置する際に有用となる。すなわち、潤滑剤供給孔27が形成されている側面を上方に配置することにより、潤滑剤をレール側軌道面13a、13bに供給する際に、潤滑剤が自重落下することを防止することができる。
また、本実施形態においては、二条のレール側軌道面13a、13bの間に潤滑剤供給孔27が形成されているため、潤滑剤供給機の供給管のプラグをソケット24に差し込み、第1流路25及び第2流路26を介して、潤滑剤供給孔27から流出した際に、潤滑剤は、レール側軌道面13a及び13bの両方の表面に流れ込む。したがって、それぞれのレール側軌道面13a、13bに潤滑剤供給孔27を形成する必要がなく、上記第1の実施形態と同様に、簡単な構造で効率的に軌道面に潤滑剤を供給することができ、スライダ12の動作を円滑にすることができるとともに、転動体15が転動する際に発生する金属疲労を抑制することができる。
なお、本発明は、上記各実施形態に例示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記各実施形態では、本発明をボール状の転動体が使用される直動案内装置に適用する場合を例示したが、これに限定されず、ころ状の転動体が使用される直動案内装置に本発明を適用してもよい。
例えば、上記各実施形態では、本発明をボール状の転動体が使用される直動案内装置に適用する場合を例示したが、これに限定されず、ころ状の転動体が使用される直動案内装置に本発明を適用してもよい。
2、32 潤滑剤給油口
3 潤滑剤流路
4、24 ソケット
5、25 第1流路
6a、6b、26 第2流路
7a、7b、27 潤滑剤供給孔
11 案内レール
12 スライダ
13、13a、13b レール側軌道面
15 転動体
17 エンドキャップ
19 負荷転動路
21 戻し通路
22 方向転換路
100、110 直動案内装置
3 潤滑剤流路
4、24 ソケット
5、25 第1流路
6a、6b、26 第2流路
7a、7b、27 潤滑剤供給孔
11 案内レール
12 スライダ
13、13a、13b レール側軌道面
15 転動体
17 エンドキャップ
19 負荷転動路
21 戻し通路
22 方向転換路
100、110 直動案内装置
Claims (5)
- 側面に軸方向に延びるレール側軌道面を有する案内レールと、
前記案内レールを跨ぐように取り付けられ、前記レール側軌道面と共に転動体転動路を構成するスライダ側軌道面を有し、前記案内レールに対して軸方向に相対移動可能なスライダと、
前記転動体転動路内を、前記スライダの移動に伴って転動する複数の転動体と、
を有する直動案内装置であって、
前記案内レールの内部に設けられた潤滑剤流路と、
前記案内レールの長手方向端面に設けられ、前記潤滑剤流路に接続された潤滑剤給油口と、
前記案内レールの側面に設けられ、前記潤滑剤給油口を介して前記潤滑剤流路に給油された潤滑剤を前記レール側軌道面に供給する潤滑剤供給孔と、を有する直動案内装置。 - 前記潤滑剤流路は、前記潤滑剤給油口から前記案内レールの長手方向に延びる第1流路と、前記第1流路から前記潤滑剤供給孔に向かって延びる第2流路と、を有する請求項1に記載の直動案内装置。
- 前記案内レールの両側面に、前記潤滑剤供給孔が形成されている、請求項1又は2に記載の直動案内装置。
- 前記案内レールの一方の側面のみに、前記潤滑剤供給孔が形成されている、請求項1又は2に記載の直動案内装置。
- 前記案内レールは、前記一方の側面に対して複数の前記レール側軌道面を有し、隣り合う前記レール側軌道面の間に、前記潤滑剤供給孔が形成されている、請求項4に記載の直動案内装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021062348A JP2022157873A (ja) | 2021-03-31 | 2021-03-31 | 直動案内装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021062348A JP2022157873A (ja) | 2021-03-31 | 2021-03-31 | 直動案内装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022157873A true JP2022157873A (ja) | 2022-10-14 |
Family
ID=83559862
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021062348A Pending JP2022157873A (ja) | 2021-03-31 | 2021-03-31 | 直動案内装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022157873A (ja) |
-
2021
- 2021-03-31 JP JP2021062348A patent/JP2022157873A/ja active Pending
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