本発明によるシェアリングシステム及びシェアリング方法について、好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して以下に詳細に説明する。
[一実施形態]
一実施形態によるシェアリングシステム及びシェアリング方法について図面を用いて説明する。図1は、本実施形態によるシェアリングシステムを示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態による電動移動体10は、シェアリングシステム12において用いられ得る。電動移動体10としては、例えば電動自転車が挙げられ得る。電動移動体10は、本実施形態によるシェアリングシステム12を運営する事業者から各々の利用者(ユーザ)に貸し出され得る。また、電動移動体10は、複数のユーザ間で共有され得る。
シェアリングシステム12は、ステーション22、即ち、サイクルポートを含む。ステーション22は、シェアリングシステム12を運営する事業者によって設置され得る。複数のステーション22が、街中の様々な場所に設けられ得る。例えば、鉄道の駅の近隣地、幹線道路の近隣地、商業施設の近隣地等にステーション22が設けられ得るが、これに限定されるものではない。各々のステーション22には、複数の電動移動体10が駐車され得る。
ステーション22には、電動移動体10をロックするためのステーションロック機構38が備えられ得る。ステーションロック機構38の数は、当該ステーション22に配される電動移動体10の配置予定台数に応じて設定され得る。ステーションロック機構38がロックしている状態においては、当該ステーションロック機構38にロックされた電動移動体10は搬出不能である。電動移動体10をロックしていたステーションロック機構38のロックが解除されると、当該電動移動体10は搬出可能となる。なお、ステーションロック機構38がステーション22に備えられていなくてもよい。
ユーザは、シェアリングシステム12に対してユーザ登録を行い得る。即ち、ユーザに関する情報、即ち、ユーザ情報が、シェアリングシステム12に登録され得る。ユーザ情報には、当該ユーザに対して付与された識別情報であるユーザ識別情報が含まれ得る。ユーザ情報は、管理サーバ28に格納され得る。管理サーバ28に格納されるユーザ識別情報は、登録識別情報とも称され得る。
シェアリングシステム12に登録したユーザは、電動移動体10の利用を申請し得る。ユーザは、電動移動体10の利用を申請した後、ステーション22に赴き、電動移動体10を受け取り得る。ユーザは、電動移動体10の利用が完了した後、当該電動移動体10をステーション22に返却し得る。返却先となるステーション22は、当該電動移動体10を受け取ったステーション22であってもよいし、当該電動移動体10を受け取ったステーション22とは異なるステーション22であってもよい。
シェアリングシステム12は、インターネット等のネットワーク24を利用したクライアントサーバ型のシステムによって構成され得る。シェアリングシステム12には、情報処理端末26と、管理サーバ28と、管理機30とが含まれ得るが、これに限定されるものではない。情報処理端末26と、管理サーバ28と、管理機30とは、ネットワーク24に接続され得る。
管理機30は、各々のステーション22に備えられ得る。管理機30は、当該ステーション22に配される電動移動体10を管理し得る。管理機30には、プロセッサ、メモリ、入出力インターフェース等を含むコンピュータが備えられ得る。また、管理機30には、通信モジュールが更に備えられ得る。管理機30は、ステーションロック機構38の動作を制御し得る。電動移動体10を貸し出す際には、当該電動移動体10をロックしていたステーションロック機構38のロックを所定時間だけ解除し得る。また、電動移動体10が返却された際には、ステーションロック機構38を制御することによって当該電動移動体10をロックし得る。管理機30は、ステーション22に配されている電動移動体10から供給される情報、即ち、移動体情報を取得し得る。かかる移動体情報には、当該電動移動体10の識別情報である移動体識別情報が含まれ得る。また、移動体情報には、後述するバッテリ100の残量、即ち、バッテリ残量等が含まれ得る。管理機30は、取得した移動体情報を管理サーバ28に送信し得る。
情報処理端末26は、ユーザによって所持され得る。情報処理端末26としては、例えば、携帯型の電子機器等が挙げられ得る。かかる携帯型の電子機器としては、例えばスマートフォン等が挙げられ得るが、これに限定されるものではない。情報処理端末26には、演算部160と、記憶部162と、通信部164と、操作部166と、表示部168とが備えられ得る。また、情報処理端末26には、不図示のスピーカ、不図示のマイク等が更に備えられ得る。なお、情報処理端末26には、これらの構成要素以外の構成要素も備えられ得るが、ここでは説明を省略する。情報処理端末26には、後述するように、本実施形態によるシェアリング方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが予めインストールされ得る。
演算部160は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサ(processor)、即ち、処理回路(processing circurity)によって構成され得る。
演算部160には、制御部170と、表示制御部176とが備えられ得る。制御部170は、情報処理端末26の全体の制御を司る。表示制御部176は、表示部168の画面表示の制御を司る。制御部170と、表示制御部176とは、記憶部162に記憶されているプログラムが演算部160によって実行されることによって実現され得る。
なお、制御部170、表示制御部176の少なくとも一部が、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の集積回路によって実現されるようにしてもよい。また、制御部170、表示制御部176の少なくとも一部が、ディスクリートデバイスを含む電子回路によって構成されるようにしてもよい。
記憶部162には、不図示の揮発性メモリと、不図示の不揮発性メモリとが備えられ得る。揮発性メモリとしては、例えばRAM(Random Access Memory)等が挙げられ得る。不揮発性メモリとしては、例えばROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等が挙げられ得る。データ等が、例えば揮発性メモリに記憶され得る。プログラム、テーブル、マップ等が、例えば不揮発性メモリに記憶され得る。記憶部162の少なくとも一部が、上述したようなプロセッサ、集積回路等に備えられていてもよい。
情報処理端末26には、無線通信等を行い得る通信部164が備えられ得る。情報処理端末26は、当該情報処理端末26に備えられた通信部164と、ネットワーク24とを介して、シェアリングシステム12の管理サーバ28にアクセスし得る。また、通信部164は、例えば、無線LANを用いた通信をも行い得る。より具体的には、通信部164は、Wi-Fi(登録商標)規格等に基づく無線通信をも行い得る。通信部164には、不図示の近距離無線通信モジュールが備えられ得る。近距離無線通信モジュールとしては、例えば、Bluetooth(登録商標)規格に対応した通信モジュールが用いられ得る。
操作部166は、情報処理端末26のユーザが当該情報処理端末26を操作する際に用いられ得る。表示部168には、不図示の表示素子が備えられている。表示素子としては、例えば、液晶表示素子、有機エレクトロルミネッセンス表示素子等が用いられ得る。このような表示素子が備えられた不図示のタッチパネルによって、操作部166と表示部168とが構成されるようにしてもよい。
なお、情報処理端末26が、タブレット端末、ウェアラブル端末等であってもよい。また、情報処理端末26が、デスクトップ型のパーソナルコンピュータ、ラップトップ型のパーソナルコンピュータ等であってもよい。
管理サーバ28は、シェアリングシステム12を運営する事業者の管理センタ29等に設置され得るが、これに限定されるものではない。管理サーバ28には、演算部150と、記憶部152と、通信部154とが備えられ得る。なお、管理サーバ28には、これらの構成要素以外の構成要素も備えられ得るが、ここでは説明を省略する。管理サーバ28の少なくとも一部が管理センタ29外に備えられた他のサーバ等によって構成されていてもよい。記憶部152には、本実施形態によるシェアリング方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが予めインストールされ得る。
演算部150は、例えば、CPU、GPU等のプロセッサ、即ち、処理回路によって構成され得る。
演算部150には、制御部156と、取得部157と、生成部158とが備えられ得る。制御部156は、管理サーバ28の全体の制御を司る。制御部156と、取得部157と、生成部158とは、記憶部152に記憶されているプログラムが演算部150によって実行されることによって実現され得る。
なお、制御部156、取得部157、生成部158の少なくとも一部が、ASIC、FPGA等の集積回路によって実現されるようにしてもよい。また、制御部156、取得部157、生成部158の少なくとも一部が、ディスクリートデバイスを含む電子回路によって構成されるようにしてもよい。
記憶部152には、不図示の揮発性メモリと、不図示の不揮発性メモリとが備えられ得る。揮発性メモリとしては、例えばRAM等が挙げられ得る。不揮発性メモリとしては、例えばROM、フラッシュメモリ等が挙げられ得る。データ等が、例えば揮発性メモリに記憶され得る。プログラム、テーブル、マップ等が、例えば不揮発性メモリに記憶され得る。記憶部152の少なくとも一部が、上述したようなプロセッサ、集積回路等に備えられていてもよい。また、記憶部152には、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等が更に備えられ得る。
記憶部152には、ユーザに関する情報、即ち、ユーザ情報が記憶され得る。上述したように、ユーザ情報には、当該ユーザに対して付与された識別情報であるユーザ識別情報が含まれ得る。上述したように、記憶部152に記憶されるユーザ識別情報は、登録識別情報とも称され得る。また、記憶部152には、電動移動体10に対する設定又は操作に関してのユーザの傾向を示す後述する傾向情報が記憶され得る。
通信部154には、例えば、不図示の通信モジュールが備えられている。通信部154は、ネットワーク24を介してデータの送受信を行い得る。
管理サーバ28は、シェアリングシステム12のホストマシンとして機能し得る。管理サーバ28は、登録された複数のユーザの管理を行い得る。また、管理サーバ28は、複数の電動移動体10の管理を行い得る。なお、管理サーバ28は、複数のコンピュータが連携することによって実現されるようにしてもよい。
図2は、本実施形態による電動移動体を示す側面図である。
図2に示すように、電動移動体10には、車体14と、駆動源16とが備えられている。電動移動体10は、バッテリ100等から供給される電力を用いて駆動源16を駆動させることで、アシスト走行等を行い得る。
車体14には、車体フレーム40と、ハンドル42とが更に備えられている。また、車体14には、シート44、即ち、サドルが更に備えられている。車体14には、2つの車輪15f、15rが更に備えられている。車輪一般について説明する際には、符号15を用い、個々の車輪について説明する際には、符号15f、15rを用いる。車輪15f、15rは、車体14の下部に取り付けられている。また、車体14には、バスケット46、即ち、前カゴが更に備えられている。バスケット46は、ハンドル42に対して前方に位置している。
車体フレーム40には、ヘッドパイプ48と、メインフレーム50と、シートパイプ52とが備えられている。ヘッドパイプ48は、車体フレーム40のうちの前部に備えられている。メインフレーム50は、ヘッドパイプ48から後方且つ下方に延在している。シートパイプ52は、メインフレーム50の後端から上方に向かって延在している。
車体フレーム40には、左右一対の第1サブフレーム54が更に備えられている。左右一対の第1サブフレーム54は、シートパイプ52の上部から後方且つ下方に向かって延在するとともに、後輪15rを支持する後輪支持部に連結されている。
車体フレーム40には、左右一対の第2サブフレーム56が更に備えられている。左右一対の第2サブフレーム56は、シートパイプ52の下部から後方に向かって延在するとともに、後輪支持部に連結されている。左右一対の第2サブフレーム56には、後輪15rの回転を制動する不図示の後輪用ブレーキが備えられ得る。
シートパイプ52には、上端部にシート44が備えられたシートポスト74が装着され得る。また、シートパイプ52には、アクチュエータ76が備えられている。アクチュエータ76は、後述するバッテリ100等から供給される電力を用いてシートポスト74を上下に変位させ得る。アクチュエータ76は、シート44の高さ位置を調整する位置調整機構を構成している。
ヘッドパイプ48は、ステアリング軸78を回動自在に保持する。ステアリング軸78の上部には、ハンドル42が備えられている。ステアリング軸78には、下方に向かって延びる左右一対のフロントフォーク80が備えられている。前輪、即ち、車輪15fは、一対のフロントフォーク80の下端部の間に回転自在に軸支されている。一対のフロントフォーク80には、前輪、即ち、車輪15fの回転を制動する不図示の前輪用ブレーキが備えられている。
ハンドル42には、左右一対のグリップ82と、左右一対のブレーキレバー84とが備えられている。右側のブレーキレバー84がユーザによって操作されると、前輪用ブレーキが作動する。左側のブレーキレバー84がユーザによって操作されると、後述する後輪用ブレーキが作動する。電動移動体10には、各々のブレーキレバー84が操作されたか否かを検出する不図示のセンサが備えられている。
メインフレーム50とシートパイプ52とが連結されている部位、即ち、車体14の前後方向における略中間の部位には、クランク軸57が備えられている。左右一対のクランク58が、クランク軸57の両端に接続されている。即ち、左右一対のクランク58が、クランク軸57の両端から延出している。クランク58の延出端部には、左右一対のペダル60が備えられている。クランク軸57には、ワンウェイクラッチ62(図3参照)が備えられ得る。クランク58の回転力は、ワンウェイクラッチ62を介してクランク軸57に伝達され得る。換言すれば、ユーザの踏力、即ち、ユーザがペダル60を漕ぐ力は、ワンウェイクラッチ62を介してクランク軸57に伝達され得る。左右一対のペダル60が漕がれることによって、クランク58が回転し、これにより、クランク軸57が回転する。電動移動体10には、トルクセンサ59A(図3参照)と回転センサ59B(図3参照)とが更に備えられている。トルクセンサ59Aは、クランク軸57の近傍に備えられ得る。回転センサ59Bは、クランク58の近傍に備えられ得る。トルクセンサ59Aは、クランク軸57に加わるトルクを検出し得る。回転センサ59Bは、クランク58の回転を検出し得る。トルクセンサ59Aから出力される信号、即ち、クランク軸57に加わるトルクを示す信号は、後述するECU96(図3参照)に供給され得る。回転センサ59Bから出力される信号、即ち、クランク58の回転を示す信号は、ECU96に供給され得る。回転センサ59Bから出力される信号は、クランク58の回転位置を示し得る。従って、回転センサ59Bから出力される信号に基づいて、クランク58の回転速度、回転方向等が把握され得る。
クランク軸57には、フロントスプロケット64が更に備えられ得る。クランク58の回転力は、ワンウェイクラッチ62及びクランク軸57を介して、フロントスプロケット64に伝達され得る。
後輪15rには、変速機69が備えられている。変速機69には、径が互いに異なる複数のリアスプロケット68が備えられている。複数のリアスプロケット68のうちの1つのリアスプロケット68が図2には示されている。フロントスプロケット64と、リアスプロケット68とには、チェーン66が係合されている。フロントスプロケット64の回転力は、チェーン66を介して、リアスプロケット68に伝達され得る。こうして、リアスプロケット68が回転され得る。リアスプロケット68は、ワンウェイクラッチ70(図3参照)を介して後輪15rに接続されている。後輪15rは、リアスプロケット68の回転に応じて回転し得る。後輪15rには、後輪15rの回転を検出し得る回転センサ59C(図3参照)が備えられている。回転センサ59Cから出力される信号、即ち、後輪15rの回転を示す信号は、ECU96に供給され得る。左右一対の第2サブフレーム56には、後輪15rの回転を制動する不図示の後輪用ブレーキが備えられ得る。
電動移動体10には、駆動源16が更に備えられている。駆動源16は、インホイールモータ、即ち、ハブモータによって構成され得る。インホイールモータは、車輪の軸部、即ち、ハブに装備されるモータのことである。駆動源16は、例えば、前輪15fのハブ17、即ち、軸部に備えられ得る。インホイールモータの不図示のステータは、例えば、一対のフロントフォーク80の下端部の間に固定され得る。前輪15fのリム21は、スポーク19を介してインホイールモータの不図示のロータに固定され得る。前輪15fは、駆動源16を介して回転自在に軸支され得る。前輪15fは、駆動源16によって直接回転され得る。即ち、駆動源16の回転力は、前輪15fに直接伝達され得る。
車体14には、当該車体14に対する施解錠を行い得る施解錠部72、即ち、車体ロック機構が更に備えられ得る。施解錠部72は、例えば、第1サブフレーム54に備えられ得るが、これに限定されるものではない。施解錠部72を施錠状態に設定すると、施解錠部72は、後輪15rの回転を規制し得る。一方、施解錠部72を解錠状態に設定すると、施解錠部72は、後輪15rの回転を許容し得る。このように、施解錠部72は、車体14に対する施解錠を行い得る。後述するように、施解錠部72は、制御部98(図3参照)によって制御され得る。
電動移動体10には、移動体制御装置90が更に備えられている。移動体制御装置90は、例えば、左右一対の第2サブフレーム56の間に設けられ得るが、これに限定されるものではない。
電動移動体10には、バッテリ100が更に備えられ得る。バッテリ100は、シェアリングシステム12の事業者によって車体14に予め取り付けられ得る。
バッテリ100としては、比較的大容量のバッテリが用いられ得る。バッテリ100は比較的大容量であるため、バッテリ100の質量は比較的大きい。バッテリ100は、シェアリングシステム12を提供する事業者の作業員等によって交換又は充電され得る。バッテリ100の出力電圧は、例えば20V以上であることが好ましいが、これに限定されるものではない。また、バッテリ100の容量は、例えば8Ah以上であることが好ましいが、これに限定されるものではない。
バッテリ100は、例えば、シートパイプ52と後輪15rとの間の部位に装着され得る。より具体的には、バッテリ100は、シートパイプ52の長手方向に沿うような姿勢で固定され得る。電動移動体10には、バッテリホルダ104が備えられ得る。バッテリホルダ104は、左右一対の第1サブフレーム54の間及び左右一対の第2サブフレーム56の間に設けられ得る。バッテリ100は、バッテリホルダ104に着脱可能に装着され得る。電動移動体10には、バッテリホルダ104に装着されたバッテリ100をロックするロック装置106が更に備えられ得る。ロック装置106は、シートパイプ52又は第1サブフレーム54に備えられ得る。
バッテリホルダ104には、センサ108、例えば電圧センサ等が備えられている。センサ108は、バッテリ100の状態を検出するためのものである。センサ108によって取得された情報は、ECU96に供給され得る。
図3は、本実施形態による電動移動体の一部を示すブロック図である。図3においては、信号線が破線を用いて示されている。なお、煩雑さを回避するために、多数の信号線のうちの一部の信号線のみが図3には示されている。また、図3においては、電力線等の配線が実線を用いて示されている。
図3に示すように、移動体制御装置90には、PCU(Power Control Unit)94と、ECU96とが備えられ得る。
ECU96には、例えば、演算部89と、記憶部91と、不図示の入出力インターフェースとが備えられている。演算部89は、例えば、CPUのプロセッサ、即ち、処理回路によって構成され得る。演算部89には、制御部98と、認証部99、情報取得部93と、データ取得部88とが備えられている。制御部98と、認証部99と、情報取得部93と、データ取得部88とは、記憶部91に記憶されているプログラムが演算部89によって実行されることによって実現され得る。なお、制御部98、認証部99の少なくとも一部が、ASIC、FPGA等の集積回路によって実現されるようにしてもよい。また、制御部98、認証部99、情報取得部93、データ取得部88の少なくとも一部が、ディスクリートデバイスを含む電子回路によって構成されるようにしてもよい。
記憶部91は、不図示の揮発性メモリと、不図示の不揮発性メモリとによって構成され得る。揮発性メモリとしては、例えばRAM等が挙げられ得る。不揮発性メモリとしては、例えばROM、フラッシュメモリ等が挙げられ得る。データ等が、例えば揮発性メモリに記憶され得る。プログラム、テーブル、マップ等が、例えば不揮発性メモリに記憶され得る。記憶部91の少なくとも一部が、上述したようなプロセッサ、集積回路等に備えられていてもよい。
制御部98は、PCU94等を制御し得る。PCU94には、配線を介してバッテリ100が接続されている。PCU94は、バッテリ100から供給される直流電力を交流電力に変換して駆動源16に供給し得る。制御部98は、バッテリ100から出力される電力を用いて駆動源16を作動させる制御を行い得る。かかる交流電力は、例えば3相交流電力であるが、これに限定されるものではない。なお、駆動源16が直流モータである場合には、直流電力がPCU94から駆動源16に供給され得る。制御部98は、トルクセンサ59Aから供給される信号と、回転センサ59Bから供給される信号とに基づいて、駆動源16に供給される電力を調整し得る。
制御部98は、センサ108から供給される情報に基づいて、バッテリ100の残量、即ち、バッテリ残量を算出し得る。なお、バッテリ100の残量を検出する機能が当該バッテリ100に備えられていてもよい。この場合には、バッテリ100の残量を示す情報が、ECU96に供給され得る。制御部98は、バッテリ100の残量を示す情報を、管理機30、管理サーバ28等に、後述する通信装置97を介して送信し得る。
図3に示すように、ユーザの踏力は、ペダル60、クランク58、ワンウェイクラッチ62、クランク軸57、フロントスプロケット64、チェーン66、リアスプロケット68、ワンウェイクラッチ70、後輪15rの順に伝達され得る。また、バッテリ100の電力がPCU94から駆動源16に供給されることによって、駆動源16が回転され得る。駆動源16の回転力は、前輪15fに伝達され得る。ユーザの踏力が、駆動源16の駆動力によって補助されることによって、ユーザは、電動移動体10を快適に走行させ得る。
電動移動体10には、通信装置97が更に備えられ得る。通信装置97は、ネットワーク24に接続可能である。通信装置97は、近距離無線通信を行い得る。また、通信装置97は、携帯電話網を用いた通信を行い得てもよい。制御部98は、通信装置97を用いて通信を行い得る。制御部98は、電動移動体10がユーザによって使用されている際に、管理サーバ28、管理機30等との間で通信を行い得る。また、制御部98は、電動移動体10がステーション22に配されている際等においても、管理サーバ28、管理機30等との間で通信を行い得る。また、制御部98は、ユーザが所持する情報処理端末26との間で通信を行い得る。
電動移動体10は、GNSS等の不図示の測位システムが更に備えられ得る。測位システムは、電動移動体10の現在の位置を定期的に観測し得る。制御部98は、電動移動体10の現在の位置を示す情報を、通信装置97を介して管理サーバ28、管理機30等に送信し得る。
電動移動体10には、操作入力部43(図2参照)が更に備えられ得る。操作入力部43は、例えば、ハンドル42の幅方向中央部に備えられ得る。操作入力部43には、不図示の電源ボタンが備えられ得る。ユーザは、電源ボタンを操作することにより、電動移動体10の電源のオン/オフを行い得る。ユーザは、アシスト強度の設定を、操作入力部43を介して行い得る。操作入力部43には、不図示のプロセッサ、メモリ、入出力インターフェース、タッチパネル、通信モジュール等が備えられ得る。操作入力部43は、例えば、通信モジュールを用いて通信を行い得る。具体的には、操作入力部43は、制御部98との間で通信を行い得る。また、操作入力部43は、管理サーバ28、管理機30等との間で通信を行い得る。表示画面、即ち、タッチパネルに表示される操作画面には、ECU96から供給される情報が表示され得る。また、かかる表示画面には、管理サーバ28、管理機30等から供給される情報が表示され得る。ユーザは、タッチパネルに表示された操作画面を介して種々の入力を行い得る。なお、操作入力部43とECU96とが配線によって接続されていてもよい。この場合には、操作入力部43とECU96とが配線を介して情報の送受信を行い得る。
ユーザは、電動移動体10を利用したい場合には、情報処理端末26を介して利用の申請を行う。利用の申請がユーザによって行われた場合、管理サーバ28は、当該ユーザが受け取る予定の電動移動体10に関する情報をユーザに通知する。かかる情報には、当該電動移動体10が配されているステーション22の名称、当該電動移動体10をロックしているステーションロック機構38の管理番号、当該電動移動体10の管理番号等が含まれ得る。管理サーバ28は、ユーザが受け取る予定の電動移動体10に対して、登録識別情報を供給する。管理サーバ28から電動移動体10への登録識別情報の供給は、ネットワーク24を介して行われ得る。登録識別情報には、当該電動移動体10を使用する予定のユーザに関する情報であるユーザ識別情報が含まれ得る。管理サーバ28から電動移動体10への登録識別情報の供給は、ユーザが当該電動移動体10を受け取る前に完了するように速やかに行われ得る。管理サーバ28から電動移動体10に登録識別情報が供給されると、当該電動移動体10に備えられた認証部99は、管理サーバ28から供給された登録識別情報を記憶部91に格納する。
利用の申請を行ったユーザが、過去に電動移動体10を利用したことがある場合には、当該ユーザに関しての傾向情報が記憶部152に記憶されている。傾向情報は、電動移動体10に対する設定又は操作に関してのユーザの傾向を示す情報である。当該ユーザに関しての傾向情報が記憶部152に記憶されている場合、管理サーバ28は、当該ユーザが受け取る予定の電動移動体10に対して、傾向情報を更に供給する。管理サーバ28から電動移動体10への傾向情報の供給は、ネットワーク24を介して行われ得る。管理サーバ28から電動移動体10への傾向情報の供給は、ユーザが当該電動移動体10を受け取る前に完了するように速やかに行われ得る。管理サーバ28から電動移動体10に傾向情報が供給されると、当該電動移動体10に備えられた情報取得部93は、管理サーバ28から供給された傾向情報を取得する。情報取得部93は、管理サーバ28から取得した傾向情報を、記憶部91に記憶する。
電動移動体10を借り受けたユーザは、情報処理端末26を用いて認証処理を行う。認証処理においては、当該ユーザに関する情報が情報処理端末26から電動移動体10に対して供給され得る。当該ユーザに関する情報には、当該ユーザに関するユーザ識別情報が含まれ得る。認証部99は、情報処理端末26から供給されたユーザ識別情報と、管理サーバ28から供給された登録識別情報とが一致するか否かを判定する。情報処理端末26から供給されたユーザ識別情報と、管理サーバ28から供給された登録識別情報とが一致することに基づいて、認証部99は、ユーザの認証を行い得る。即ち、認証部99は、当該情報処理端末26を用いて認証処理を行ったユーザを、当該電動移動体10を使用する権限を有するユーザとして認証し得る。認証部99によってユーザの認証が経られていない段階においては、制御部98は、施錠状態になるように施解錠部72を制御する。認証部99によってユーザの認証が行われた場合には、制御部98は、解錠状態になるように施解錠部72を制御する。このように、情報処理端末26を用いて施解錠が行われ得る。
移動体制御装置90に備えられたデータ取得部88は、ユーザが電動移動体10に対して行った設定又は操作に関するデータを以下のようにして取得し得る。
上述したように、シート44の高さは、アクチュエータ76によって調整され得る。アクチュエータ76は、制御部98によって制御され得る。データ取得部88は、制御部98によって調整されたアクチュエータ76の高さに関するデータを取得し得る。
上述したように、アシスト強度の設定は、例えば操作入力部43を介してユーザによって行われ得る。制御部98は、操作入力部43を介して入力される設定情報に基づいて、アシスト強度を調整し得る。データ取得部88は、当該制御部98が設定したアシスト強度に関するデータを取得し得る。
上述したように、クランク58の回転は、回転センサ59Bによって検出され得る。回転センサ59Bから出力される信号は、ECU96に供給される。データ取得部88は、回転センサ59Bから供給される信号に基づいてクランク58の回転を示すデータを取得し得る。上述したように、回転センサ59Bから供給される信号は、クランク58の回転位置を示し得る。従って、回転センサ59Bから供給される信号に基づいて、クランク58の回転速度、回転方向等が把握され得る。
上述したように、クランク軸57に加えられたトルクは、トルクセンサ59Aによって検出され得る。トルクセンサ59Aから出力される信号は、ECU96に供給される。データ取得部88は、トルクセンサ59Aから供給される信号に基づいて、クランク軸57に加えられたトルクを示すデータを取得し得る。
上述したように、後輪15rの回転が、回転センサ59Cによって取得され得る。回転センサ59Cから出力される信号は、ECU96に供給される。データ取得部88は、回転センサ59Cから供給される信号に基づいて、電動移動体10の移動速度を示すデータを取得し得る。
管理サーバ28に備えられた取得部157は、ユーザが電動移動体10に対して行った設定又は操作に関するデータを以下のようにして取得し得る。
取得部157は、ユーザがシート44に対して行った設定に関するデータ、具体的には、シート44の高さの設定に関するデータを取得し得る。シート44の高さの設定に関するデータの取得は、以下のようにして取得部157によって行われ得る。即ち、上述したように、制御部98が調整したアクチュエータ76の高さに関するデータが、データ取得部88によって取得され得る。データ取得部88は、シート44の高さの設定に関するデータを、通信装置97を介して管理サーバ28に送信する。こうして、シート44の高さの設定に関するデータの取得が取得部157によって行われ得る。
取得部157は、ユーザが設定したアシスト強度に関するデータを取得し得る。アシスト強度の設定に関するデータの取得は、以下のようにして取得部157によって行われ得る。即ち、制御部98により設定されたアシスト強度に関するデータが、データ取得部88によって取得され得る。データ取得部88は、アシスト強度の設定に関するデータを、通信装置97を介して管理サーバ28に送信する。こうして、アシスト強度の設定に関するデータの取得が取得部157によって行われ得る。
取得部157は、クランク58の回転を示すデータを取得し得る。クランク58の回転を示すデータの取得は、以下のようにして取得部157によって行われ得る。即ち、回転センサ59Bから供給される信号に基づいて、クランク58の回転を示すデータがデータ取得部88によって取得され得る。データ取得部88は、クランク58の回転を示すデータを、通信装置97を介して管理サーバ28に送信する。こうして、クランク58の回転を示すデータの取得が取得部157によって行われ得る。
取得部157は、クランク軸57に加えられたトルクを示すデータを取得し得る。クランク軸57に加えられたトルクを示すデータの取得は、以下のようにして取得部157によって行われ得る。即ち、トルクセンサ59Aから供給される信号に基づいて、クランク軸57に加えられたトルクを示すデータが、データ取得部88によって取得され得る。データ取得部88は、クランク軸57に加えられたトルクを示すデータを、通信装置97を介して管理サーバ28に送信する。こうして、クランク軸57に加えられたトルクを示すデータの取得が取得部157によって行われ得る。
取得部157は、電動移動体10の移動速度、即ち、走行速度を示すデータを取得し得る。電動移動体10の移動速度を示すデータの取得は、以下のようにして取得部157によって行われ得る。即ち、回転センサ59Cから供給される信号に基づいて、電動移動体10の移動速度を示すデータが、データ取得部88によって取得され得る。データ取得部88は、電動移動体10の移動速度を示すデータを、通信装置97を介して管理サーバ28に送信する。こうして、電動移動体10の移動速度を示すデータの取得が取得部157によって行われ得る。
管理サーバ28に備えられた生成部158は、取得部157によって取得されたデータに基づいて、電動移動体10に対する設定又は操作に関してのユーザの傾向を示す傾向情報を以下のようにして生成し得る。
生成部158は、シート44の高さの設定に関するデータに基づいて、当該シート44の高さの設定に関してのユーザの傾向を示す傾向情報を生成し得る。例えば、ユーザが設定したシート44の高さが、シート44の高さの設定に関してのユーザの傾向を示す傾向情報とされ得る。
生成部158は、アシスト強度の設定に関してのデータに基づいて、アシスト強度の設定に関してのユーザの傾向を示す傾向情報を生成し得る。例えば、ユーザが設定したアシスト強度が、アシスト強度の設定に関してのユーザの傾向を示す傾向情報とされ得る。
生成部158は、クランク58の回転を示すデータと、クランク軸57に加えられたトルクを示すデータとに基づいて、変速機69に対する変速操作に関してのユーザの傾向を示す傾向情報を生成し得る。ユーザによって行われるクランク58の回転と、ユーザによってクランク軸57に加えられるトルクと、変速機69に対するユーザによる変速操作との間には、相関性が存在し得る。例えば、クランク軸57に加わるトルクが比較的大きくなり、クランク58の回転が比較的遅くなってきた場合には、ユーザは、クランク軸57に加わるトルクが小さくなるように、即ち、クランク58の負荷が小さくなるように、変速機69に対する変速操作を行う傾向がある。但し、クランク軸57に加わるトルクがどの程度まで大きくなり、クランク58の回転がどの程度まで遅くなった場合に、変速機69に対する変速操作を行うかは、ユーザによって異なる。また、クランク軸57に加わるトルクが比較的小さくなり、クランク58の回転が比較的速くなってきた場合には、ユーザは、クランク軸57に加わるトルクが大きくなるように、即ち、ペダル60の負荷が大きくなるように、変速機69に対する変速操作を行う傾向がある。但し、クランク軸57に加わるトルクがどの程度まで小さくなり、クランク58の回転がどの程度まで速くなった場合に、変速機69に対する変速操作を行うかは、ユーザによって異なる。生成部158は、クランク58の回転を示すデータと、クランク軸57に加えられたトルクを示すデータとに基づいて、変速機69に対する変速操作に関してのユーザの傾向を示す傾向情報を生成し得る。
生成部158は、電動移動体10の移動速度を示すデータに基づいて、電動移動体10に対する制動操作に関してのユーザの傾向を示す傾向情報を生成し得る。電動移動体10に対する制動操作を行う際の減速度は、ユーザによって傾向が異なる。比較的大きな減速度で制動することを好むユーザも存在するし、比較的小さな減速度で制動することを好むユーザも存在する。減速度は、移動速度、即ち、走行速度を微分することによって算出され得る。生成部158は、ユーザが制動操作を行った際における電動移動体10の移動速度のデータに基づいて、ユーザが制動操作を行った際における減速度を算出する。こうして算出される減速度が、当該ユーザが好む減速度とされ得る。こうして、電動移動体10に対する制動操作に関してのユーザの傾向を示す傾向情報が、生成部158によって生成され得る。
管理サーバ28に備えられた記憶部152は、生成部158によって生成された傾向情報を記憶し得る。
移動体制御装置90に備えられた制御部98は、情報取得部93によって取得された傾向情報に基づいて電動移動体10の設定又は操作を行い得る。制御部98は、シート44の高さの設定に関してのユーザの傾向を示す傾向情報に基づいて、シート44の高さを設定し得る。制御部98は、アシスト強度の設定に関してのユーザの傾向を示す傾向情報に基づいて、アシスト強度を設定し得る。制御部98は、変速操作に関してのユーザの傾向を示す傾向情報に基づいて、変速操作を行い得る。制御部98は、制動操作に関してのユーザの傾向を示す傾向情報に基づいて、制動操作を行い得る。制御部98は、例えば以下のようにして制動操作を行い得る。即ち、制御部98は、例えば、予め決められた操作入力がユーザによって行われた場合に、制動操作を行い得る。かかる操作入力としては、例えば、クランク58を所定の回転速度で所定程度だけ逆回転させる操作が挙げられ得るが、これに限定されるものではない。クランク58の回転は、上述したように、回転センサ59Bによって検出され得る。制御部98は、駆動源16を構成するインホイールモータによって回生ブレーキを作動させることによって、制動を行い得る。
生成部158は、ユーザが電動移動体10を利用する毎に取得部157によって取得されるデータに基づいて傾向情報の更新を行い得る。ユーザが電動移動体10を利用する毎に傾向情報の更新が行われ得るため、傾向情報の精度の向上が図られ得る。
図4は、本実施形態によるシェアリングシステムの動作の例を示すフローチャートである。
ステップS1において、ユーザが情報処理端末26を介して電動移動体10の利用の申請を行う。利用の申請が行われると、管理サーバ28に備えられた制御部156は、当該ユーザが受け取る予定の電動移動体10に関する情報を、通信部154を介してユーザに通知する。上述したように、かかる情報には、当該電動移動体10が配されているステーション22の名称、当該電動移動体10をロックしているステーションロック機構38の管理番号、当該電動移動体10の管理番号等が含まれ得る。この後、ステップS2に遷移する。
ステップS2において、制御部156は、ユーザが受け取る予定の電動移動体10に対して、登録識別情報及び傾向情報を送信する。登録識別情報には、上述したように、当該電動移動体10を使用する予定のユーザに関する識別情報であるユーザ識別情報が含まれ得る。傾向情報は、上述したように、電動移動体10に対する設定又は操作に関してのユーザの傾向を示す情報である。利用の申請を行ったユーザが、過去に電動移動体10を利用したことがない場合には、当該ユーザに関しての傾向情報が記憶部152に記憶されていない。この場合には、制御部156は、傾向情報を電動移動体10に対して送信せず、登録識別情報のみを電動移動体10に送信する。なお、当該ユーザに関しての傾向情報を、予めユーザによって登録された情報に基づいて生成するようにしてもよい。例えば、ユーザの身長を示す情報が予め登録されている場合には、ユーザの身長を示す情報に基づいて、例えばシート44の高さに関しての傾向情報が生成され得る。利用の申請を行ったユーザが、過去に電動移動体10を利用したことがある場合には、当該ユーザに関しての傾向情報が記憶部152に記憶されている。この場合には、制御部156は、登録識別情報及び傾向情報を電動移動体10に送信する。電動移動体10に備えられた認証部99は、管理サーバ28から供給された登録識別情報を、通信装置97を介して取得する。認証部99は、管理サーバ28から供給された登録識別情報を、電動移動体10に備えられた記憶部91に記憶する。電動移動体10に備えられた情報取得部93は、管理サーバ28から供給された傾向情報を、通信装置97を介して取得する。情報取得部93は、管理サーバ28から供給された傾向情報を、電動移動体10に備えられた記憶部91に記憶する。この後、ステップS3に遷移する。
ステップS3において、ユーザによって所持される情報処理端末26が、当該ユーザに関するユーザ識別情報を電動移動体10に対して送信する。なお、ユーザ識別情報の送信は、ユーザが情報処理端末26を操作することによって実行され得る。電動移動体10に備えられた認証部99は、情報処理端末26から供給されるユーザ識別情報を、通信装置97を介して取得する。この後、ステップS4に遷移する。
ステップS4において、認証部99は、情報取得部93によって取得されたユーザ識別情報と、管理サーバ28から供給された登録識別情報とが一致するか否かに基づいて、ユーザの認証を行う。情報処理端末26から供給されたユーザ識別情報と、管理サーバ28から供給された登録識別情報とが一致する場合(ステップS4においてYES)、ステップS5に遷移する。一方、情報処理端末26から供給されたユーザ識別情報と、管理サーバ28から供給された登録識別情報とが一致しない場合(ステップS4においてNO)、ステップS6に遷移する。
ステップS5において、認証部99は、ユーザによる当該電動移動体10の使用を許可する。この後、ステップS7に遷移する。
ステップS6において、認証部99は、ユーザによる当該電動移動体10の使用を許可しない。この後、ステップS8に遷移する。
ステップS7において、電動移動体10に備えられた制御部98は、解錠状態になるように施解錠部72を制御する。この後、ステップS9に遷移する。
ステップS8において、制御部98は、施錠状態が維持されるように施解錠部72を制御する。ステップS8が完了した場合には、図9に示す処理が完了する。
ステップS9において、制御部98は、管理サーバ28から供給された傾向情報に基づいて、電動移動体10に対する設定を行う。例えば、シート44の高さの設定に関してのユーザの傾向を示す傾向情報に基づいて、電動移動体10のシート44の高さが設定され得る。また、アシスト強度の設定に関してのユーザの傾向を示す傾向情報に基づいて、電動移動体10におけるアシスト強度が設定され得る。この後、ステップS10に遷移する。
ステップS10において、データ取得部88は、電動移動体10に対して行われた設定を示すデータを取得する。例えば、シート44の高さの再調整がユーザによって行われた場合には、再調整されたシート44の高さの設定に関してのデータが、データ取得部88によって取得され得る。また、アシスト強度の再調整がユーザによって行われた場合には、再調整されたアシスト強度に関してのデータが、データ取得部88によって取得され得る。この後、ステップS11に遷移する。
ステップS11において、制御部98は、管理サーバ28から供給された傾向情報に基づいて、電動移動体10に対する操作を行う。具体的には、変速操作に関してのユーザの傾向を示す傾向情報に基づいて、制御部98は、変速操作を行い得る。また、制動操作に関してのユーザの傾向を示す傾向情報に基づいて、制御部98は、制動操作を行い得る。上述したように、予め決められた操作入力がユーザによって行われることによって、制御部98によって制動制御が行われ得る。この後、ステップS12に遷移する。
ステップS12において、データ取得部88は、データを取得する。具体的には、データ取得部88は、回転センサ59Bから供給される信号に基づいてクランク58の回転を示すデータを取得し得る。また、データ取得部88は、トルクセンサ59Aから供給される信号に基づいて、クランク軸57に加えられたトルクを示すデータを取得し得る。また、データ取得部88は、回転センサ59Cから供給される信号に基づいて、電動移動体10の移動速度を示すデータを取得し得る。この後、ステップS13に遷移する。
ステップS13において、制御部98は、ユーザによる電動移動体10の利用が終了したか否かを判定する。ユーザによる電動移動体10の利用が終了した場合には、ユーザによる電動移動体10の利用が終了したことを示す情報が、管理サーバ28から電動移動体10に供給され得る。制御部98は、かかる情報に基づいて、ユーザによる電動移動体10の利用が終了したか否かを判定し得る。ユーザによる電動移動体10の利用が終了した場合(ステップS13においてYES)、ステップS14に遷移する。ユーザによる電動移動体10の利用が終了していない場合(ステップS13においてNO)、ステップS11以降の処理が繰り返される。
ステップS14において、データ取得部88によって取得されたデータが、通信装置97を介して管理サーバ28に送信される。管理サーバ28に備えられた取得部157は、電動移動体10から送信されたデータを、通信部154を介して取得する。この後、ステップS15に遷移する。
ステップS15において、管理サーバ28に備えられた生成部158は、取得部157によって取得されたデータに基づいて、電動移動体10に対する設定又は操作に関してのユーザの傾向を示す傾向情報を生成又は更新する。この後、ステップS16に遷移する。
ステップS16において、記憶部152は、生成部158によって生成された傾向情報を記憶する。こうして記憶部152に記憶される傾向情報は、当該ユーザが電動移動体10を再び借り受ける際に利用され得る。当該ユーザに関する傾向情報が記憶部152に既に記憶されている場合には、傾向情報の更新が行われ得る。傾向情報が更新されることによって、傾向情報の精度が向上され得る。こうして、図4に示す処理が完了する。
このように、本実施形態によれば、電動移動体10に対する設定又は操作に関してのユーザの傾向を示す傾向情報が、管理サーバ28から電動移動体10に供給され得る。このため、本実施形態によれば、電動移動体10が複数のユーザによってシェアされる場合であっても、各々のユーザに適した設定又は操作が行われ得る。従って、本実施形態によれば、電動移動体10を利用するユーザの快適性の向上に寄与し得る。
本発明についての好適な実施形態を上述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能である。
上記実施形態をまとめると以下のようになる。
シェアリングシステム(12)は、管理サーバ(28)を備えるとともに電動移動体(10)が複数のユーザによって共有されるシェアリングシステムであって、前記電動移動体は、前記ユーザが前記電動移動体に対して行った設定又は操作に関するデータを取得するデータ取得部(88)を備え、前記管理サーバは、前記ユーザが前記電動移動体に対して行った設定又は操作に関するデータに基づいて、前記電動移動体に対する設定又は操作に関しての前記ユーザの傾向を示す傾向情報を生成する生成部(158)と、前記生成部によって生成された前記傾向情報を記憶する記憶部(152)と、を備え、前記電動移動体は、前記ユーザに関しての前記傾向情報を前記記憶部から取得する情報取得部(93)と、前記情報取得部によって取得された前記傾向情報に基づいて前記電動移動体の設定又は操作を行う制御部(98)と、を更に備える。このような構成によれば、電動移動体に対する設定又は操作に関してのユーザの傾向を示す傾向情報が、管理サーバから電動移動体に供給され得る。このため、このような構成によれば、電動移動体が複数のユーザによってシェアされる場合であっても、各々のユーザに適した設定又は操作が行われ得る。従って、このような構成によれば、電動移動体を利用するユーザの快適性の向上に寄与し得る。
前記生成部は、前記ユーザが前記電動移動体を利用する毎に取得されるデータに基づいて前記傾向情報の更新を行うようにしてもよい。このような構成によれば、傾向情報の精度を向上させ得る。
前記生成部は、前記電動移動体に備えられたシート(44)の高さの設定に関するデータに基づいて、前記シートの高さの設定に関しての前記ユーザの傾向を示す前記傾向情報を少なくとも生成し、前記制御部は、前記シートの高さの設定に関しての前記ユーザの傾向を示す前記傾向情報に基づいて前記シートの高さを設定するようにしてもよい。
前記生成部は、前記電動移動体におけるアシスト強度の設定に関してのデータに基づいて、前記アシスト強度の設定に関しての前記ユーザの傾向を示す前記傾向情報を少なくとも生成し、前記制御部は、前記アシスト強度の設定に関しての前記ユーザの傾向を示す前記傾向情報に基づいて前記アシスト強度を設定するようにしてもよい。
前記生成部は、前記電動移動体に備えられたクランク(58)の回転を示すデータと、前記電動移動体に備えられたクランク軸(57)に加えられたトルクを示すデータとに基づいて、前記電動移動体に備えられた変速機(69)に対する変速操作に関しての前記ユーザの傾向を示す前記傾向情報を少なくとも生成し、前記制御部は、前記変速操作に関しての前記ユーザの傾向を示す前記傾向情報に基づいて前記変速操作を行うようにしてもよい。
前記生成部は、前記電動移動体の移動速度を示すデータに基づいて、前記電動移動体に対する制動操作に関しての前記ユーザの傾向を示す前記傾向情報を少なくとも生成し、前記制御部は、前記制動操作に関しての前記ユーザの傾向を示す前記傾向情報に基づいて前記制動操作を行うようにしてもよい。
シェアリング方法は、電動移動体が複数のユーザによって共有されるシェアリング方法であって、前記ユーザが前記電動移動体に対して行った設定又は操作に関するデータを取得するステップ(S10、S12)と、前記ユーザが前記電動移動体に対して行った設定又は操作に関するデータに基づいて、前記電動移動体に対する設定又は操作に関しての前記ユーザの傾向を示す傾向情報を生成する生成ステップ(S15)と、前記生成ステップにおいて生成された前記傾向情報を記憶部に記憶する記憶ステップ(S16)と、前記ユーザに関しての前記傾向情報を前記記憶部から取得する情報取得ステップ(S2)と、前記情報取得ステップによって取得された前記傾向情報に基づいて前記電動移動体の設定又は操作を行うステップ(S9、S11)と、を有する。