JP2022156157A - インクジェットプリンターシステム及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザーの管理負担を軽減するインクジェットプリンターシステム等の提供。
【解決手段】インクジェットプリンターシステム3は、インクジェットヘッド12と、インクジェットヘッド12のフラッシングを行うフラッシング機構14と、制御部16と、記憶部17と、通信部18と、を含む。制御部16は、フラッシングを行った後の第1タイミングにおいて、フラッシングを自動的に行うかについてユーザーに許可を求める。記憶部17は、フラッシング履歴を記憶する。通信部18は、フラッシングが行われないまま第2タイミングが経過した場合に端末装置20からユーザーにフラッシングを促させるために、端末装置20にフラッシング履歴を送信する。
【選択図】 図1
【解決手段】インクジェットプリンターシステム3は、インクジェットヘッド12と、インクジェットヘッド12のフラッシングを行うフラッシング機構14と、制御部16と、記憶部17と、通信部18と、を含む。制御部16は、フラッシングを行った後の第1タイミングにおいて、フラッシングを自動的に行うかについてユーザーに許可を求める。記憶部17は、フラッシング履歴を記憶する。通信部18は、フラッシングが行われないまま第2タイミングが経過した場合に端末装置20からユーザーにフラッシングを促させるために、端末装置20にフラッシング履歴を送信する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、インクジェットプリンターシステム及びプログラム等に関する。
従来、携帯端末等の端末装置が、インクジェットプリンター等の対象機器から、対象機器のイベントに関して通知を受け取るシステムが知られている。特許文献1には、端末装置が対象機器からメンテナンスに関する情報を受信できるシステムが開示されている。
特許文献1に開示されている手法では、例えば対象機器の電源がオンになっていない場合を考慮していなかった。
本開示の一態様は、インクジェットヘッドと、前記インクジェットヘッドのフラッシングを行うフラッシング機構と、前記フラッシングを行った後の第1タイミングにおいて、前記フラッシングを自動的に行うかについてユーザーに許可を求める制御部と、フラッシング履歴を記憶する記憶部と、前記フラッシングが行われないまま第2タイミングが経過した場合に管理装置から前記ユーザーに前記フラッシングを促させるために、前記管理装置に前記フラッシング履歴を送信する通信部と、を含むインクジェットプリンターシステムに関係する。
また、本開示の一態様は、定期的なメンテナンスを必要とする対象機器と通信可能な端末装置が読取可能なプログラムであって、現在時刻を取得し、前記対象機器と通信可能な状態でいる間に、前記対象機器で前記メンテナンスが行われた履歴を取得し、前記現在時刻と前記履歴に基づいて前記対象機器の前記メンテナンスを行うべき第2タイミングになったかどうかを判断し、前記第2タイミングになったことに基づいて自発的に前記メンテナンスを行うことについて、ユーザーに対し案内を行うことを前記端末装置に実行させるプログラムに関係する。
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本開示の必須構成要件であるとは限らない。
図1は、本実施形態のシステム1の構成例を説明するブロック図である。本実施形態のシステム1は、対象機器10と、端末装置20を含む。対象機器10は、制御部16と、記憶部17と、通信部18を含む。対象機器10は、例えばプリンターであるが、パーソナルコンピューター、ウェアラブル機器、生体情報測定機器、ロボット、映像機器又は物理量計測機器等でもよい。なお、ウェアラブル機器はスマートウォッチ或いはアクティビティトラッカー等をいう。また、生体情報測定機器は、脈拍計或いは歩数計等をいう。また、映像機器はカメラ或いはプロジェクター等をいう。また、物理量計測機器は、温度計或いは体重計等をいう。また、ここでいうプリンターは複合機を含む。複合機とは、プリンター機能以外の機能を含むプリンターをいい、プリンター機能以外の機能は、コピー機能、ファックス機能又はスキャナー機能等であるが、他の機能でもよい。
なお、本実施形態の対象機器10が含む構成は上記に限定されず、他の構成要素を追加してもよい。例えば、図1に示すように、本実施形態の対象機器10は、後述するインクジェットヘッド12とフラッシング機構14をさらに含むことにより、インクジェットプリンター100とすることもできる。また、図1への図示を省略しているが、他の構成要素として操作部や表示部等をさらに追加することもできる。
制御部16は、対象機器10の各部の制御処理を行う。例えば制御部16は通信部18の制御処理を行うが、記憶部17からの情報の読み出し処理、記憶部17への情報の書き込み処理、不図示の操作部からの操作情報の入力処理、不図示の表示部への情報の表示処理等を行うこともできる。また、対象機器10がインクジェットプリンター100である場合、制御部16はフラッシング機構14をさらに制御する。また、図示は省略するが、制御部16はインクジェットヘッド12を駆動する不図示の駆動機構等をさらに制御することもできる。
制御部16はプロセッサーにより実現できる。例えば本実施形態の各処理は、プログラム等の情報に基づき動作するプロセッサーと、プログラム等の情報を記憶する記憶部17により実現できる。プログラムは、例えばメンテナンスを実行するプログラムである。例えば対象機器10がインクジェットプリンター100である場合、後述するフラッシングを実行するプログラムである。また、プロセッサーは、例えば各部の機能が個別のハードウェアーで実現されてもよいし、或いは各部の機能が一体のハードウェアーで実現されてもよい。例えば、プロセッサーはハードウェアーを含み、そのハードウェアーは、デジタル信号を処理する回路及びアナログ信号を処理する回路の少なくとも一方を含むことができる。例えば、プロセッサーは、回路基板に実装された1又は複数の回路装置や、1又は複数の回路素子により構成することもできる。プロセッサーは、例えばCPU(Central Processing Unit)であってもよい。但し、プロセッサーはCPUに限定されるものではなく、GPU(Graphics Processing Unit)、或いはDSP(Digital Signal Processor)等、各種のプロセッサーを用いることが可能である。またプロセッサーはASIC(Application Specific Integrated Circuit)によるハードウェアー回路であってもよい。またプロセッサーは、アナログ信号を処理するアンプ回路やフィルター回路等を含んでもよい。
記憶部17は、対象機器10内の当該プログラムやデータ等を予め記憶する。データとは例えば後述するメンテナンス履歴に関する情報等であるが、より具体的には、対象機器10がインクジェットプリンター100の場合、後述するフラッシング履歴に関する情報等である。記憶部17は不揮発性メモリーであり、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)やフラッシュメモリーなどで実現できるが、磁気記憶装置或いは光学式記憶装置等で実現してもよい。なお、EEPROMは例えばフローティングゲート型のメモリーセルなどにより実現できる。また、フラッシュメモリーは、例えばMONOS(Metal Oxide Nitride Oxide Silicon)のメモリーセルなどにより実現できる。また、磁気記憶装置は、例えば、HDDである。また、光学式記憶装置は、例えば、CD-ROM或いはDVD-ROM等である。
通信部18は、ネットワークを介して、端末装置20に所定の方式で通信接続される通信インターフェースである。通信部18は、有線での通信であればケーブルが接続されるコネクターであり、無線での通信であればアンテナである。通信用IC(Integrated Circuit)などの半導体装置を通信部18の一部とみなしてもよい。なお、所定の通信規格とは、例えば、Wi-Fi(登録商標)やBluetooth(登録商標)等の無線通信の規格や、Ethernet(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)等の有線通信の規格であえる。本実施形態では、Wi-Fiで通信を行うものとする。また、所定の通信規格が前述のWi-Fiの規格に従う場合、不図示のアクセスポイントを介することで、端末装置20との無線通信が実現できる。具体的には、当該アクセスポイントは、自己の識別情報が解読可能なようにビーコン等の無線通信用電波を定期的に発信している。また、当該アクセスポイントの識別情報は、例えば、SSID(Service Set Identifier)である。また、対象機器10がアクセスポイントからの電波を受信したとき、ユーザーが対象機器10に所定のパスワードを入力することで、当該アクセスポイントと接続することが可能になる。また、ユーザーは、対象機器10を再度同一のアクセスポイントと接続する場合は、ユーザーはパスワードの入力を行うことなく、対象機器10を当該アクセスポイントと自動的に接続することができる。また、アクセスポイントは、ルーターとも呼ぶことができる。また、本実施形態では、「通信規格に従った通信接続」のことを、適宜、単に「接続」と記載する。
インクジェットヘッド12は、不図示のキャリッジに搭載され、当該キャリッジの移動に伴って、不図示の印刷媒体にインクを吐出する。当該キャリッジは、例えば、図示は省略するが、インクジェットヘッド12に供給するインクを貯留した、4色のインクカートリッジが搭載されている。4色のインクカートリッジは、シアンのインクを貯留したシアンインクカートリッジと、ブラックのインクを貯留したブラックインクカートリッジと、イエローのインクを貯留したイエローインクカートリッジと、マゼンダのインクを貯留したマゼンダインクカートリッジを含む。なお、当該キャリッジと異なる場所に配置した4色のインクカートリッジから、インクチューブを介してインクジェットヘッド12にインクを供給してもよい。
インクジェットヘッド12は、図示等は省略するが、インクを吐出する多数のインクノズルを含む。当該インクノズルは、ノズル孔の形成面に、複数のノズル列として配置される。当該インクノズルは、シアンノズル列と、ブラックノズル列と、イエローノズル列と、マゼンダノズル列を含む。シアンノズル列は、前述のシアンインクカートリッジから供給されたインクを吐出する。同様に、ブラックノズル列は、前述のブラックインクカートリッジから供給されたインクを吐出し、イエローノズル列は、前述のイエローインクカートリッジから供給されたインクを吐出し、マゼンダノズル列は、前述のマゼンダインクカートリッジから供給されたインクを吐出する。インクジェットヘッド12は、図示は省略するが、アクチュエーターの駆動によって、インクカートリッジから供給されたインクが充填されたキャビティー内の圧力を変化させることにより、キャビティーに連通する当該インクノズルからインクを吐出する。また、当該アクチュエーターは、例えばピエゾ素子によって実現することができる。
フラッシング機構14は、対象機器10のメンテナンスの一例としてのフラッシングを実行する機構である。具体的には図示等は省略するが、インクジェットヘッド12から劣化したインクの排出を強制的に行う。劣化したインクとは、例えば増粘したインク、異物を含んだインク、気泡を含んだインク等である。劣化したインクの排出は、例えば不図示の吸引ポンプによってインクノズル内部を負圧にすることにより実現することができる。本実施形態では、定期的に当該フラッシングを行うことによって、インクジェットヘッド12を良好な状態に保つことができるものとする。なお、フラッシング機構14は、インクの排出作業を印刷媒体から離れた位置において行うための搬送機構をさらに含んでもよい。また、以降の説明において、インクジェットヘッド12をフラッシングすることを、単にフラッシングと呼ぶことがある。
端末装置20は、例えばスマートフォン等の携帯端末やタブレット型PC(Personal Computer)等である。端末装置20は、端末装置制御部22と、端末装置通信部24と、端末装置記憶部26と、端末装置表示部28を含むが、他の構成をさらに含んでもよい。端末装置制御部22は、端末装置通信部24や、端末装置記憶部26や、端末装置表示部28等の各部を制御する。端末装置制御部22は、前述の制御部16と同様のハードウェアーによって実現できる。端末装置通信部24は、前述の通信部18と同様に、所定の通信規格に従う通信インターフェースである。端末装置記憶部26は、前述の記憶部17と同様に、不揮発性メモリーで実現できる。端末装置表示部28は、ユーザーに対し後述の案内を表示するが、例えばタッチパネルとして、不図示の端末装置操作部として機能してもよい。
本実施形態において、ユーザーは、対象機器10のメンテナンスに関する専用のソフトウェアーを端末装置20にインストールすることで、端末装置20は対象機器10から送信されるメンテナンス履歴のパケットを受信し、メンテナンス履歴に基づく情報を端末装置表示部28で閲覧等することができる。なお、以降の説明において、メンテナンス履歴に関するパケットを受信することを、単にメンテナンス履歴を受信すると表記することがある。これにより、ユーザーは端末装置20を操作することで、対象機器10のメンテナンスに関する管理を行うことができる。より具体的には、対象機器10がインクジェットプリンター100である場合、端末装置20は、インクジェットプリンター100を管理する管理装置200であると考える事もできる。以上のことから、本実施形態のシステム1は、インクジェットプリンター100と管理装置200を含むインクジェットプリンターシステム3であると考えることもできる。
なお、図1では一の対象機器10が一の端末装置20と接続しているように図示してあるが、複数の対象機器10が一の端末装置20と接続してもよいし、一の対象機器10が複数の端末装置20と接続してもよい。この場合、一の対象機器10は、複数の端末装置20をそれぞれ識別できるものとする。端末装置20が対象機器10を識別する場合も同様である。
前述したように、本実施形態の対象機器10のメンテナンス行うメンテナンスプログラムが記憶部17に記憶されている。具体的には、例えば対象機器10がインクジェットプリンター100である場合、フラッシングを行うフラッシングプログラムが記憶部17に記憶されている。例えば、ユーザーが不図示のメンテナンス実行ボタンを選択すると、制御部16はメンテナンスプログラムを起動し、対象機器10のメンテナンスを自動で行うことができる。同様に、対象機器10がインクジェットプリンター100である場合、インクジェットプリンター100は自動でフラッシングを行うことができる。メンテナンス実行ボタンは、操作部に含まれるが、これに限らず、例えば表示部がタッチパネルである場合、当該タッチパネルにメンテナンス実行ボタンアイコンとして表示してもよい。また、制御部16は、タイマー割り込み処理等を追加することによって、一定時間経過する毎に自動的にメンテナンスを実行することもできる。例えば、制御部16は、第1タイミングで、ユーザーにメンテナンスを行うべきか否かを確認する報知をする。
図2は、本実施形態の手法に関する、対象機器10と端末装置20の処理の関係を説明する図である。なお、図示は省略するが、対象機器10がインクジェットプリンター100である場合、インクジェットプリンター100と管理装置200の処理の関係と考えることもできる。
制御部16は、メンテナンス履歴を記憶部17に記憶させ、通信部18を介して、メンテナンス履歴を端末装置20に送信する。メンテナンス履歴は、例えば対象機器10が最後にメンテナンスを行った時刻情報を含む。より具体的には、本実施形態のメンテナンス履歴は、フラッシング機構14が最後にフラッシングを行った時刻の情報である。そして、制御部16は、例えば前述の所定の通信規格に準拠したパケットのデータ部分に、最後に行ったメンテナンスの時刻情報を含め、当該パケットを、通信部18を介して端末装置20に送信する等の制御を行う。
端末装置20は、内部もしくは外部の時計から現在時刻の取得を継続して行う。そして、端末装置制御部22は、対象機器10からデータが送信されているか否かについて常時確認する処理を行い、対象機器10からデータが送信されていると判断した場合、当該データを受信する。そして、端末装置20は、当該データの中にメンテナンス履歴が含まれていた場合、当該メンテナンス履歴に含まれるメンテナンス時刻情報に基づいて第2タイミングを決定する。第2タイミングとは、当該メンテナンス時刻情報に基づいて、次回のメンテナンスを行うべき時刻に関するタイミングである。対象機器10がインクジェットプリンター100である場合、同様に、管理装置200は、インクジェットプリンター100から送信されたパケットのデータ部分にフラッシング履歴が含まれていた場合、当該フラッシングが最後に行われた時刻に基づいて第2タイミングを決定する。
その後、端末装置20は、再度のメンテナンスが行われなることなく、第2タイミングが経過した場合、メンテナンスを行うことを推奨する旨や、メンテナンスを自動的に行う許可を求める旨の案内を、ユーザーに行う。具体的には、例えば端末装置制御部22は、取得した現在時刻と、第2タイミングの時刻とを比較する処理を行い、現在時刻が第2タイミングと一致するか第2タイミング以降であると判断した場合、メンテナンスを行うことを推奨する旨等の通知をユーザーに行うことで、案内を実現することができる。案内を受けた端末装置制御部22は、前述のメンテナンスプログラムを起動させ、所定の画面表示を行い、ユーザーにメンテナンスを推奨する等の表示を行う。このようにすることで、端末装置20は、対象機器10から受信したメンテナンス履歴に基づいて、ユーザーに対してメンテナンスを促すことを、所望のタイミングで行うことができる。なお、案内は上記に限らず任意の方法で行ってよく、例えば所定のメールサーバーを介して電子メールを送信することで案内を実現してもよい。
以上のように、本実施形態のシステム1は、制御部16と、記憶部17と、通信部18と、を含む。制御部16は、メンテナンスを行った後の第1タイミングにおいて、メンテナンスを自動的に行うか、ユーザーに許可を求める。記憶部17は、メンテナンス履歴を記憶する。通信部18は、端末装置20にメンテナンス履歴を送信する。
より具体的には、本実施形態のインクジェットプリンターシステム3は、インクジェットヘッド12と、インクジェットヘッド12のフラッシングを行うフラッシング機構14と、制御部16と、記憶部17と、通信部18と、を含む。制御部16は、フラッシングを行った後の第1タイミングにおいて、フラッシングを自動的に行うか、ユーザーに許可を求める。記憶部17は、フラッシング履歴を記憶する。通信部18は、フラッシングが行われないまま第2タイミングが経過した場合に端末装置20からユーザーにフラッシングを促させるために、端末装置20にフラッシング履歴を送信する。
このようにすることで、ユーザーは、第1タイミングにおいてインクジェットプリンター100からフラッシングを行うことを推奨する旨の報知を受け、さらに、第2タイミングにおいて管理装置200からフラッシングを行うことを推奨する旨の報知を受けることができる。これにより、管理装置200は、ユーザーにインクジェットプリンター100のフラッシングを自発的に行わせることを促進できるので、インクジェットヘッド12の不具合の発生を防止することができる。さらに、第2タイミングにおいて管理装置200からフラッシングを行うことを推奨する旨の報知を行うために、インクジェットプリンター100から管理装置200にフラッシング履歴を送信することで、第2タイミングにおけるインクジェットプリンター100の状態を問わず、ユーザーに対してフラッシングを促すことができる。これにより、ユーザーは、インクジェットプリンター100の状態を考慮せずに、管理装置200からの案内を待機するのみで、フラッシングのタイミングを把握することができる。これにより、フラッシングにおけるユーザーの負担を軽減することができる。
また、本実施形態の手法は、プログラムとしてとらえてもよい。つまり、本実施形態のプログラムは、定期的なメンテナンスを必要とする対象機器10と通信可能な端末装置20が読取可能なプログラムである。本実施形態のプログラムは、現在時刻を取得し、対象機器10と通信可能な状態でいる間に、対象機器10でメンテナンスが行われた履歴を取得し、現在時刻と履歴に基づいて対象機器10のメンテナンスを行うべき第2タイミングになったかどうかを判断する。また、本実施形態のプログラムは、第2タイミングになったことに基づいて自発的にメンテナンスを行うことについて、ユーザーに対し案内を行うことを端末装置20に実行させる。また、本実施形態の手法は、方法としてとらえてもよい。これにより、第2タイミングにおける対象機器10の状態を問わず、ユーザーに対してメンテナンスを促すことができる。これにより、ユーザーは、対象機器10の状態を気にすることなく、端末装置20からの案内を待つだけでメンテナンスのタイミングを把握することができる。これにより、メンテナンスにおけるユーザーの負担を軽減することができる。
なお、本実施形態の手法は上記に限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、端末装置20は、対象機器10の状態に応じて、異なる態様でユーザーに案内を行ってもよい。以降、図3を用いて対象機器10の状態について説明し、図4、図5、図6、図7を用いて、システム1のより詳細な処理の流れについて説明する。なお、図3~図7に示す内容はインクジェットプリンター100、管理装置200、インクジェットプリンターシステム3についても同様であるため、以降、説明を適宜省略する。
図3は、対象機器10がとる状態遷移の例について説明する図である。本実施形態では、対象機器10が電源ケーブルと接続されていない、即ち電力供給されていない状態を非通電状態という。対象機器10は、非通電状態においては、所定の例外を除いて、動作することはできない。所定の例外とは、例えば対象機器10の不図示の内部バッテリーによって動作する時計機能が存在する場合等である。なお、電力供給は、電源ケーブル以外にバッテリー等の接続により行ってもよいが、以降の説明では電源ケーブルの接続により対象機器10に電力供給を行うものとする。
ユーザーが対象機器10を電源ケーブルと接続し、例えば操作部に含まれる電源スイッチを選択することで、対象機器10のブートプログラムが起動し、対象機器10は非通電状態から通常状態に遷移する。なお、ここでの通常状態は、対象機器10を構成する各機能への電源供給に制限が無くの対象機器10のすべての構成が駆動状態又は駆動可能な状態をいう。各機能とは、図1等に不図示の機能を含む。なお、対象機器10は、電源ケーブルを接続すれば、当該電源スイッチを選択しなくても、自動的に当該ブートプログラムを起動できるようにしてもよい。つまり、ユーザーが対象機器10を電源ケーブルと接続すれば、自動的に非通電状態から通常状態に遷移するようにしてもよい。
その後、通常状態の対象機器10に対して何ら入力が無いまま一定時間が経過した場合、対象機器10は通常状態から、節電状態に遷移する。なお、図示は省略するが、ユーザーが操作部を操作する等によって、対象機器10を通常状態から節電状態に遷移できるようにしてもよい。ここでの節電状態は、対象機器10の一部の構成に対して電源供給等の制限を行うことで、対象機器10の消費電力を削減する状態をいい、省電力状態とも呼ばれる。電源供給等の制限とは、例えば所定の構成に対して電力供給を停止させることや、通常状態において動作するクロックよりも動作周波数の低いクロックにより当該所定の構成を動作させることをいう。
なお、本実施形態の対象機器10において、通信部18を構成するIC又はモジュールの機能は、節電状態において停止しないものとする。つまり対象機器10は、図4で後述するメンテナンス履歴送信(ステップS130)に関するデータを送信することや、図6で後述するメンテナンス実行指示(ステップS422)によるコマンドを受信すること等を、節電状態においても、できるものとする。
また、対象機器10の状態遷移は、図3に示すものに限らない。例えば、節電状態をさらに複数種類に分類してもよい。例えば、第1節電状態と、当該第1節電状態よりも消費電力がより少ない第2節電状態を設けてもよい。例えば、第1節電状態において、さらに電源スイッチ周辺の不図示のランプを消灯する等によって、より消費電力の少ない第2節電状態を実現することができる。なお、この場合、ユーザーから第2節電状態にある対象機器10を見ると、疑似的に電源スイッチがオフになっているように見える。このようにすることで、ユーザーは電源ケーブルを対象機器10に接続した後は、電源をオフにしたか否かについて気にせずに対象機器10を使用することができる。あるいは、節電状態がなく、非通電状態と通常状態だけであってもよい。
通常状態又は節電状態において、電源供給を切断すると、対象機器10は、前述の非通電状態に遷移する。言い換えれば、対象機器10から電源ケーブルを外すと、対象機器10は、前述の非通電状態に遷移する。また、非通電状態でない状態を通電状態とよぶ。本実施形態では通常状態と節電状態とが通電状態である。
図4は、本実施形態の対象機器10と端末装置20の処理の流れを説明する図である。なお、図4において、矢印の下方向が時間の進行方向を示すが、それぞれの軸の長さが具体的な時間の長さを示すとは限らない。後述の図5~図7においても同様である。
端末装置20はネットワーク上に存在する機器を探索し、本実施形態の処理を行う機能を有している機器を特定する。ユーザーは端末装置20を操作し、特定された機器の中からメンテナンスの案内を行わせたい機器を対象機器10として選択する。するとこれに応じて端末装置20は、選択された対象機器10に端末装置識別情報を送信する。具体的には、端末装置通信部24は、前述の所定の通信規格に準拠したパケットを、通信部18に送信する。当該パケットのデータ部分は、前述の端末装置識別情報を含む。
そして対象機器10は、端末装置識別情報を記憶する。具体的には、制御部16は、送信されたパケットを解析し、データ部分に含まれる端末装置識別情報を記憶部17に記憶する制御を行う。前述の通り、記憶部17は不揮発性メモリーであるから、対象機器10の電源を切っても、当該端末装置識別情報は記憶部17に保存される。
また、通信部18は、端末装置20に対して、対象機器識別情報を送信する。具体的には、通信部18は、前述のデータ部分に対象機器識別情報を含むパケットを、端末装置通信部24に送信する。
そして、端末装置制御部22は、同様に、対象機器識別情報を端末装置記憶部26の不揮発性メモリーに記憶する制御を行う。これにより、端末装置20の電源を切っても、当該対象機器識別情報は当該端末装置記憶部26に保存される。その後、図2等で前述したように、対象機器10のメンテナンスが行われた場合、対象機器10は、記憶している対象機器識別情報で特定される端末装置20に、メンテナンス履歴を送信する。すなわち、端末装置識別情報とは、対象機器10が端末装置20を特定して通信を行うための情報である。
以上のように、本実施形態のシステム1は、ユーザーの指示に応じて、対象機器10に対して端末装置20の識別情報を登録し、対象機器10が端末装置20に履歴を送信する。具体的には、本実施形態のインクジェットプリンターシステム3の記憶部17は、ユーザーの指示に応じて、管理装置200の識別情報を登録し、通信部18は、登録されている識別情報によって特定される管理装置200にフラッシング履歴を送信する。このようにすることで、フラッシング履歴等を所望の管理装置200に送信することができる。これにより、ユーザーは所望の管理装置200を用いてインクジェットプリンター100のフラッシングを管理できる。
その後、対象機器10は、メンテナンスを実行する(ステップS110)。このメンテナンスが完了した時刻がメンテナンス時刻である。そして、対象機器10は、メンテナンス時刻を記憶する(ステップS120)。具体的には、制御部16は、メンテナンスが実行されたあと、不図示のリアルタイムクロック等や外部の時計が示す時刻の情報を記憶部17に記憶する制御を行うことで、ステップS120の処理を実現できる。
そして、対象機器10は、メンテナンス履歴送信(ステップS130)を行う。メンテナンス履歴のパケットのデータ部分は、前述のメンテナンス時刻の情報や、前述の対象機器10の状態を示す情報等を含む。メンテナンス履歴を受信した端末装置20は、時刻取得(ステップS300)を行う。具体的には、図2と同様に、メンテナンス時刻情報を取得し、当該メンテナンス時刻情報に基づいて第2タイミングとする時刻を決定する処理を行う。本実施形態では、ステップS130と、ステップS300の処理は略同一のタイミングで行われ、このタイミングをタイミングt0とする。なお、図4において、タイミングt0以降、対象機器10のメンテナンスは行われないものとし、端末装置20の電源はオンの状態が継続しているものとする。
対象機器10は、タイミングt0以降、間隔P1おきにメンテナンス履歴送信(ステップS130)を行う。具体的には、制御部16は、公知のタイマー割り込み処理等を用いることで、間隔P1おきにメンテナンス履歴送信(ステップS130)を行うことを実現できる。
また、対象機器10は、タイミングt0から第1期間が経過した後の第1タイミングt1において、メンテナンス促進報知(ステップS200)を行う。メンテナンス促進報知(ステップS200)は、対象機器10が自らユーザーに対してメンテナンスを推奨し、ユーザーにメンテナンスの許可を求める報知である。具体的には、前述の案内と同様に、制御部16は、タイミングt0において、第1タイミングt1を決定し、現在時刻と比較する処理によって、メンテナンス促進報知(ステップS200)を実現できる。そして、制御部16は、例えば表示部にメンテナンスを推奨し、メンテナンスの許可を求める旨の表示する制御を行うことで、メンテナンス促進報知(ステップS200)を実現できる。なお、メンテナンスを推奨し、メンテナンスの許可を求める旨の表示とは、例えば後述する図6のA2に示す表示等であるが、これに限らず、例えば不図示のランプを用いて表示する等、異なる態様の表示にしてもよい。
なお、図4への図示は省略するが、第2タイミングt2を経過する前に再度のメンテナンス(ステップS110)が行われた場合、そのメンテナンスに応じてステップS130と、ステップS300の処理が行われ、そのタイミングが新たなタイミングt0となる。
一方、端末装置20は、タイミングt0から第2期間P2が経過した第2タイミングt2において、案内(ステップS400)を行う。案内(ステップS400)の具体的な処理は後述する。なお、第2タイミングt2を経過する前に再度のメンテナンス(ステップS110)が行われた場合、メンテナンス履歴送信(ステップS130)によって、最新のメンテナンス時刻情報を含むデータが端末装置20に送信される。端末装置制御部22は、当該データに基づいて再度の時刻取得(ステップS300)を行い、第2タイミングt2を再度決定し直す。これにより、第2タイミングt2を経過する前に再度のメンテナンス(ステップS110)が行われた場合、もともとの第2タイミングt2になっても案内は行われない。
また、前述の第2期間P2は、間隔P1より長い。つまり、本実施形態のシステム1において、対象機器10が履歴を取得したときからメンテナンスを行うべきと判断したとき迄の間隔である第2期間P2は、対象機器10が履歴を取得したときから再度履歴を取得するとき迄の間隔P1より長い。間隔P1が第2期間P2より長いと、対象機器10が再度のメンテナンスを行ったことによりメンテナンス履歴送信(ステップS130)を送信する前に、メンテナンスが行われていないと誤認した端末装置20がユーザーに対して案内(ステップS400)を行ってしまい、ユーザーに二重のメンテナンスを行わせる不都合が生じ得る。このようにすることで、当該不都合を回避し、端末装置20はユーザーに対して適切なタイミングで案内(ステップS400)を行うことができる。なお、図4に示すように、前述の第1期間を間隔P1より長くしてもよい。より具体的には、本実施形態のインクジェットプリンターシステム3の通信部18は、フラッシングを行ってから第1タイミングt1迄の間隔である第1期間より短い間隔P1でフラッシング履歴を繰り返し送信する。このようにすることで、管理装置200は、ユーザーにフラッシングを促す指示を、適切なタイミングで行うことができる。
また、第2タイミングt2は、第1タイミングt1よりも遅いタイミングになっている。つまり、本実施形態のシステム1は、第1タイミングt1において、ユーザーにメンテナンスの許可を求める報知を対象機器10から行い、第1タイミングt1は、第2タイミングt2よりも早いタイミングである。対象機器10自身がメンテナンス促進報知(ステップS200)を行う前に端末装置20が案内(ステップS400)を行うと、ユーザーが戸惑う可能性が有る。その点、本実施形態の手法を適用することで、メンテナンス促進報知(ステップS200)が案内(ステップS400)より早く行われる。これにより、端末装置20は、ユーザーに対して適切なタイミングで案内(ステップS400)を行うことができる。また、より具体的に、本実施形態のインクジェットプリンターシステム3において、第1タイミングt1は、第2タイミングt2よりも早いタイミングであるととらえることもできる。このようにすることで、管理装置200は、ユーザーにフラッシングを促す指示を、適切なタイミングで行うことができる。
次に、案内(ステップS400)の詳細について説明する。端末装置制御部22は、対象機器10の状態を先ず確認する。具体的には、フローチャートの図示は省略するが、端末装置制御部22は、対象機器10に対して、状態の問い合わせのコマンドを送る。端末装置制御部22は、対象機器10から問い合わせに対する応答がない場合は、対象機器10が非通電状態であると判断する。また、端末装置制御部22は、対象機器10から問い合わせに対する応答を受信した場合、応答のパケットに含まれるデータに基づいて、対象機器10の状態が通常状態であるか、節電状態であるかを判断する。そして、端末装置制御部22は、対象機器10の状態に応じて、図5~図7に示す処理を、それぞれ行う。
図5は、対象機器10が非通電状態のときにおける、案内(ステップS400)の具体的な処理の流れを説明する図である。端末装置20は、時間軸の図示は省略するが、前述の第2タイミングt2を経過すると、ユーザーに対し、表示(ステップS410)を行う。具体的には、端末装置制御部22は、端末装置表示部28に、A1に示すようなメンテナンスを推奨する旨の表示を行う。図5の表示は、後述する図6のA2や図7のA3に示す表示と異なり、ユーザーにメンテナンスの許可を求める旨の表示は含まれない。そのため、ユーザーはA1に示した画面表示を閉じることで、案内(ステップS400)は終了する。対象機器10が非通電状態にあるということは、前述の通り、対象機器10に電力が供給されていないことであるため、対象機器10は何もできず、ユーザーにメンテナンスの許可を求めることに意味が無いからである。
このようにすることで、ユーザーは、非通電状態にある対象機器10がメンテナンスを要することを認識できる。そのため、ユーザーは、この案内に応じて対象機器10に通電させることで、適切なタイミングでメンテナンスを行わせることができる。なお、対象機器10は通電されたことに応じて自動的にメンテナンスを開始してもよいし、自動的にメンテナンスを開始するのではなく、改めてユーザーがメンテナンスの指示をしたことに応じてメンテナンスを開始するようにしてもよい。従来は、そもそも電源が入っていない対象機器10のメンテナンスを通知する手法は提案されていなかった。
図6は、対象機器10が通常状態のときにおける、案内(ステップS400)の具体的な処理の流れを説明する図である。端末装置20は、時間軸の図示は省略するが、前述の第2タイミングt2を経過すると、ユーザーに対し、表示(ステップS420)を行う。具体的には、端末装置制御部22は、端末装置表示部28に、A2に示すようなメンテナンスを推奨し、メンテナンスの許可を求める旨の表示を行う。さらに、ユーザーがメンテナンスを許可した場合、つまり、A2に示す画面にて「はい」を選択した場合、端末装置20は、メンテナンス実行指示(ステップS422)を対象機器10に送信する。その後、対象機器10は、メンテナンスの実行(ステップS424)を行う。
図7は、対象機器10が節電状態のときにおける、案内(ステップS400)の具体的な処理の流れを説明する図である。端末装置20は、時間軸の図示は省略するが、前述の第2タイミングt2を経過すると、ユーザーに対し、表示(ステップS430)を行う。具体的には、端末装置制御部22は、端末装置表示部28に、A3に示すようなメンテナンスを推奨し、メンテナンスの許可を求める旨の表示を行う。なお、A3に示す表示は、図6のA2に示す表示と同様である。節電状態は、対象機器10に電力が供給され、メンテナンスが実行可能な点で、通常状態と共通するからである。
図6と同様にユーザーがメンテナンスを許可した場合、つまり、ユーザーがA3に示す画面で「はい」を選択した場合、端末装置20は、メンテナンス実行指示(ステップS432)を対象機器10に送信する。なお、図7のメンテナンス実行指示(ステップS432)に含まれるデータは、図6のメンテナンス実行指示(ステップS422)に含まれるデータに、後述するステップS434やステップS438を実行する指示のデータを含んでもよい。
制御部16は、メンテナンス実行指示(ステップS432)によるパケットを、通信部18を介して受信した後、対象機器10の状態を節電状態から通常状態に遷移させる(ステップS434)。そして制御部16は、対象機器10が通常状態に遷移した後、図6のステップS424と同様に、メンテナンスの実行(ステップS436)を行う。その後、制御部16は、対象機器10の状態を通常状態から節電状態に遷移させる(ステップS438)。
以上のように、本実施形態のシステム1は、ユーザーから、案内に応じてメンテナンスを行わせるように指示されたことに応じて、節電状態の対象機器10を通常状態に移行させ、対象機器10にメンテナンスを行わせ、メンテナンスを行った後に、対象機器10を節電状態に移行させる。より具体的には、本実施形態のインクジェットプリンターシステム3は、管理装置200から、フラッシングを行わせるように指示されたことに応じて、節電状態から通常状態に移行し、通常状態に移行したのちに、フラッシング機構14はフラッシングを行い、フラッシングを行った後に、節電状態に移行する。フラッシングの実行時においてインクジェットプリンター100が節電状態であるということは、インクジェットプリンター100が稼働していない状況であるから、フラッシングの終了後にインクジェットプリンター100の状態を通常状態で維持する必要は無い。この点、本実施形態の手法を適用することで、フラッシングの実行後におけるインクジェットプリンター100の状態を、速やかに節電状態に自動で移行することができる。これにより、ユーザーはフラッシングの実行後に、インクジェットプリンター100の状態を手動で節電状態に戻さなくても節電することができる。これにより、メンテナンスにおけるユーザーの負担を軽減することができる。
なお、本実施形態の手法は上記に限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、変形例として、端末装置20は、図4の案内(ステップS400)を行う前に、対象機器10に対してメンテナンス履歴を確認する処理を追加してもよい。例えば端末装置20の電源が入っていなかった場合、最新のメンテナンス履歴が端末装置20に反映されていない状態で、案内(ステップS400)が実行される場合がある。この場合、メンテナンスが再度行われたにも関わらず、当該メンテナンスを行った履歴が反映されない状態で案内(ステップS400)が実行すると、不要なメンテナンスをユーザーに促すことになる。その点、当該手法を適用することで、端末装置20は、時刻取得(ステップS300)を改めて行う等の処理を行うことによって、不要なメンテナンスをユーザーに促すことを防止できる。
なお、ユーザーが案内を見ている間に第三者が対象機器10を操作してメンテナンスを行わせたことに、端末装置20が送られてきたメンテナンス履歴に基づいて気づいた場合は、ユーザーに対してメンテナンスが行われた旨を通知して案内を終了してもよい。また、メンテナンスの種類は上述したフラッシングに限られない。フラッシングに代えて或いはフラッシングに加えて他のメンテナンスを行うものであってもよい。また、メンテナンス履歴は、最後にメンテナンスを行った時刻の情報だけでなく、それまでに行ったメンテナンスの時刻の情報を含んでいてもよいし、メンテナンスを長時間行う必要があったか短時間で済んだか、というような時刻以外の情報も含めてもよい。また、複数のメンテナンスがある場合に、全てのメンテナンスについての情報をメンテナンス履歴に含めてもよいが、一のメンテナンスについての情報のみをメンテナンス履歴に含めてもよい。一のメンテナンスについての情報のみをメンテナンス履歴に含める場合は、複数のメンテナンスのうち最も頻繁にメンテナンスを行うべきメンテナンスについての情報のみをメンテナンス履歴に含めることが望ましい。また、対象機器10と端末装置20とは、一対一でなくてもかまわない、いずれか一方、又は双方が複数存在していてもかまわない。
以上のように、本実施形態のインクジェットプリンターシステムは、インクジェットヘッドと、インクジェットヘッドのフラッシングを行うフラッシング機構と、制御部と、記憶部と、通信部と、を含む。制御部は、フラッシングを行った後の第1タイミングにおいてフラッシングを自動的に行うかについてユーザーに許可を求める。記憶部は、フラッシング履歴を記憶する。通信部は、フラッシングが行われないまま第2タイミングが経過した場合に端末装置からユーザーにフラッシングを促させるために、端末装置にフラッシング履歴を送信する。
このようにすることで、第2タイミングにおいて管理装置からフラッシングを行うことを推奨する旨の報知を行うために、インクジェットプリンターから管理装置にフラッシング履歴を送信することで、第2タイミングにおけるインクジェットプリンターの状態を問わず、ユーザーに対してフラッシングを促すことができる。これにより、ユーザーは、インクジェットプリンターの状態を考慮せずに、管理装置からの案内を待つだけでフラッシングのタイミングを把握することができる。これにより、フラッシングにおけるユーザーの負担を軽減することができる。
また、管理装置から、フラッシングを行わせるように指示されたことに応じて、節電状態から通常状態に移行し、通常状態に移行したのちに、フラッシング機構はフラッシングを行い、フラッシングを行った後に、節電状態に移行してもよい。
このようにすることで、フラッシングの実行後におけるインクジェットプリンターの状態を、節電状態に自動で移行することができる。
また、記憶部は、ユーザーの指示に応じて、管理装置の識別情報を登録し、通信部は、登録されている識別情報によって特定される管理装置にフラッシング履歴を送信してもよい。
このようにすることで、ユーザーは所望の管理装置を用いてインクジェットプリンターのメンテナンスを管理できる。
また、通信部は、フラッシングを行ってから第1タイミング迄の間隔より短い間隔でフラッシング履歴を繰り返し送信してもよい。
このようにすることで、管理装置は、ユーザーにフラッシングを促す指示を、適切なタイミングで行うことができる。
また、第1タイミングは、第2タイミングよりも早いタイミングであってもよい。
このようにすることで、管理装置は、ユーザーにフラッシングを促す指示を、適切なタイミングで行うことができる。
また、本実施形態のプログラムは、定期的なメンテナンスを必要とする対象機器と通信可能な端末装置が読取可能なプログラムに関係する。また、本実施形態のプログラムは、現在時刻を取得し、対象機器と通信可能な状態でいる間に、対象機器でメンテナンスが行われた履歴を取得し、現在時刻と履歴に基づいて対象機器のメンテナンスを行うべき第2タイミングになったかどうかを判断する。また、本実施形態のプログラムは、第2タイミングになったことに基づいて自発的にメンテナンスを行うことについて、ユーザーに対し案内を行うことを端末装置に実行させる。
このようにすることで、第2タイミングにおける対象機器の状態を問わず、ユーザーに対してメンテナンスを促すことができる。これにより、ユーザーは、対象機器の状態を考慮せずに、端末装置からの案内を待つだけでメンテナンスのタイミングを把握することができる。これにより、メンテナンスにおけるユーザーの負担を軽減することができる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本開示の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本開示の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本開示の範囲に含まれる。またインクジェットプリンターシステムやプログラム等の構成・動作も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
1…システム、3…インクジェットプリンターシステム、10…対象機器、12…インクジェットヘッド、14…フラッシング機構、16…制御部、17…記憶部、18…案内部、20…端末装置、22…端末装置制御部、24…端末装置通信部、26…端末装置記憶部、28…端末装置表示部、100…インクジェットプリンター、200…管理装置、t0…タイミング、t1…第1タイミング、t2…第2タイミング、P1…間隔、P2…第2期間
Claims (6)
- インクジェットヘッドと、
前記インクジェットヘッドのフラッシングを行うフラッシング機構と、
前記フラッシングを行った後の第1タイミングにおいて、前記フラッシングを自動的に行うかについてユーザーに許可を求める制御部と、
フラッシング履歴を記憶する記憶部と、
前記フラッシングが行われないまま第2タイミングが経過した場合に管理装置から前記ユーザーに前記フラッシングを促させるために、前記管理装置に前記フラッシング履歴を送信する通信部と、
を含む、ことを特徴とするインクジェットプリンターシステム。 - 請求項1に記載のインクジェットプリンターシステムにおいて、
前記管理装置から、前記フラッシングを行わせるように指示されたことに応じて、節電状態から通常状態に移行し、
前記通常状態に移行したのちに、前記フラッシング機構は前記フラッシングを行い、
前記フラッシングを行った後に、前記節電状態に移行することを特徴とするインクジェットプリンターシステム。 - 請求項1又は2に記載のインクジェットプリンターシステムにおいて、
前記記憶部は、前記ユーザーの指示に応じて、前記管理装置の識別情報を登録し、
前記通信部は、登録されている前記識別情報によって特定される前記管理装置に前記フラッシング履歴を送信することを特徴とするインクジェットプリンターシステム。 - 請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載のインクジェットプリンターシステムにおいて、
前記通信部は、前記フラッシングを行ってから前記第1タイミング迄の間隔より短い間隔で前記フラッシング履歴を繰り返し送信することを特徴とするインクジェットプリンターシステム。 - 請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載のインクジェットプリンターシステムにおいて、
前記第1タイミングは、前記第2タイミングよりも早いタイミングであることを特徴とするインクジェットプリンターシステム。 - 定期的なメンテナンスを必要とする対象機器と通信可能な端末装置が読取可能なプログラムであって、
現在時刻を取得し、
前記対象機器と通信可能な状態でいる間に、前記対象機器で前記メンテナンスが行われた履歴を取得し、
前記現在時刻と前記履歴に基づいて前記対象機器の前記メンテナンスを行うべき第2タイミングになったかどうかを判断し、
前記第2タイミングになったことに基づいて自発的に前記メンテナンスを行うことについて、ユーザーに対し案内を行うことを前記端末装置に実行させることを特徴とするプログラム。
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