JP2022155844A - ガスセンサ - Google Patents

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Abstract

Figure 2022155844000001
【課題】測定精度の改善が図られたガスセンサを提供する。
【解決手段】本発明の一側面に係るガスセンサは、ガス導入口及びガス排出部を備えるガスセンサ素子と、複数の多孔質層を備え、ガスセンサ素子を覆うように構成される保護部材と、を備える。複数の多孔質層は、最も内側に配置される第1多孔質層、及び当該第1多孔質層の外側に配置される第2多孔質層を含む。第1多孔質層の気孔率は、第2多孔質層の気孔率より大きくなるように構成される。ガス導入口及びガス排出部は、第1多孔質層により覆われる。保護部材において、ガス導入口及びガス排出部の間に、ガスの流れを制限するように構成される制限部が設けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガスセンサに関する。
従来、固体電解質で構成されるガスセンサの開発が進んでいる(例えば、特許文献1)。一例では、ガスセンサは、車両の排ガスを監視するために、車両の排気管内に配置される。このガスセンサが水に濡れてしまうと、ヒータにより固体電解質を活性化する効率が低下してしまい、ガスセンサの始動までにかかる時間(起動時間)が長くなってしまう。ガスセンサの起動時間が長くなってしまうと、車両におけるエンジンの始動と共にガスの監視ができない等の問題が生じてしまう。そのため、ガスセンサ素子の被水を抑制する(耐被水性を高める)ための様々な対策が検討されている。
特許文献2には、複数の保護層(多孔質層)によりガスセンサ素子を覆うことが提案されている。特許文献2で提案される保護層では、内側に配置される(すなわち、素子に接する)第1保護層の気孔率が、外側に配置される第2保護層よりも大きくなっている。このような構造を有する保護層によれば、ガス導入口へのガスの通路を確保しつつ、保護層内への水の浸入を効果的に防ぐことができ、ガスセンサ素子が直接的に水に濡れるのを抑制することができる。その結果、ガスセンサ素子の耐被水性を高め、ガスセンサ素子の起動時間を短縮することができる。
特開2018-040746号公報 特開2015-059758号公報
本件発明者らは、従来の保護層には、次のような問題点があることを見出した。すなわち、近年、ガスセンサの測定精度の更なる向上が求められている。しかしながら、一般的に、ガスセンサ素子には、例えば、ポンプアウトしたガスを排出する電極等のガス排出部が設けられる。このガス排出部は、ガス導入口の近くに配置される場合がある。この場合に、第1保護層の気孔率が大きくなっていることにより、ガス排出部から排出されるガスが、第1保護層を介してガス導入口に流れ込んで、測定対象のガスと混ざってしまい、これによって、ガスセンサの測定精度に悪影響を及ぼしてしまう(例えば、測定精度の悪化を招く、キャリブレーションを複雑にする等)可能性がある。
本発明は、一側面では、このような事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、測定精度の改善が図られたガスセンサを提供することである。
本発明は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
本発明の一側面に係るガスセンサは、ガス導入口及びガス排出部を備えるガスセンサ素子と、複数の多孔質層を備え、前記ガスセンサ素子を覆うように構成される保護部材と、を備える。複数の多孔質層は、最も内側に配置される第1多孔質層、及び当該第1多孔質層の外側に配置される第2多孔質層を含む。前記第1多孔質層の気孔率は、前記第2多孔質層の気孔率より大きくなるように構成される。前記ガスセンサ素子の前記ガス導入口及び前記ガス排出部は、前記第1多孔質層に接するように前記保護部材で覆われる。前記保護部材は、前記ガス導入口及び前記ガス排出部の間に、前記ガス導入口及び前記ガス排出部を覆う部分よりも前記第1多孔質層の厚みがガスの流れを抑制する程度に小さくなっていることで前記第2多孔質層が前記ガス導入口及び前記ガス排出部の間を制限するように構成される制限部を有する。
当該構成では、ガスセンサ素子のガス導入口及びガス排出部は、保護部材の第1多孔質層に接するように覆われる。加えて、ガス導入口及びガス排出部の間には、ガスの流れを抑制するように構成された制限部が設けられる。この制限部により、ガス排出部から排出されるガスがガス導入口に侵入するのを抑制することができる。これにより、ガス排出部から排出されたガスが測定対象のガスに混ざるのを抑制することができるため、ガスセンサの測定精度の向上を図ることができる。なお、一例では、第1多孔質層の厚みがガスの流れを抑制する程度に小さくなっていることは、制限部において第1多孔質層が存在していないこと又は制限部における第1多孔質層の平均厚さが、ガス導入口及びガス排出部を覆う部分の第1多孔質層の最大厚さの30%未満であることにより構成されてよい。ガスの流れを抑制することは、好ましくは、ガスの流れを遮断することにより構成されてよい。
上記一側面に係るガスセンサにおいて、前記ガス導入口及び前記ガス排出部それぞれを覆う部分の前記第1多孔質層の断面形状はアーチ形に構成されてよい。アーチ形は、中央ほど厚みが大きく、端ほど厚みの小さく構成される。当該構成によれば、第1多孔質層において、ガス導入口及びガス排出部それぞれを覆う部分の断面形状をアーチ形にすることで、ガス導入口及びガス排出部の間に制限部を有効に設けることができ、これらの間のガスの流れを効果的に遮断することができる。そのため、ガスセンサの測定精度の向上を図ることができる。加えて、アーチ形を採用することで、保護部材の強度を高めることができる。
上記一側面に係るガスセンサにおいて、前記制限部は、前記第1多孔質層が存在していないことにより、前記第2多孔質層が前記ガス導入口及び前記ガス排出部の間を制限するように構成されてよい。第1多孔質層が存在していないことは、保護部材内でガス導入口及びガス排出部間の通路を仮定した場合に、この仮定通路の少なくとも一部で第1多孔質層が途切れていることに対応する。当該構成によれば、ガス導入口及びガス排出部の間に制限部を有効に設けることができ、これらの間のガスの流れを効果的に遮断することができる。そのため、ガスセンサの測定精度の向上を図ることができる。
上記一側面に係るガスセンサにおいて、前記制限部は、前記制限部における前記第1多孔質層の平均厚さが、前記ガス導入口及び前記ガス排出部を覆う部分の前記第1多孔質層の最大厚さの30%未満であることにより、前記第2多孔質層が前記ガス導入口及び前記ガス排出部の間を制限するように構成されてよい。当該構成によれば、上記指標を満たすように第1多孔質層の厚みを小さくすることで、ガス導入口及びガス排出部の間に制限部を有効に設けることができ、これらの間のガスの流れを効果的に遮断することができる。そのため、ガスセンサの測定精度の向上を図ることができる。
上記一側面に係るガスセンサにおいて、前記保護部材の前記ガス導入口を覆う部分は、前記第1多孔質層及び前記第2多孔質層の2つの多孔質層により構成されてよい。保護部材において、ガス導入口を覆う部分に多孔質層を積層すればするほど、ガス導入口にガスが流れ込み難くなり、ガスセンサの応答性が損なわれてしまう恐れがある。当該構成によれば、ガス導入口を覆う部分の多孔質層の数を2層に抑えることで、ガス導入口の対被水性を高めつつ、ガスセンサの応答性を確保することができる。
上記一側面に係るガスセンサにおいて、前記ガスセンサ素子は、第1面及び前記第1面と接する第2面を有してよく、前記ガス導入口は、前記第1面に配置されてよく、前記ガス排出部は、前記第2面に配置されてよい。前記第1面及び前記第2面の間の角部は面取りされていてよく、前記制限部は、面取りされた前記角部に配置されてよい。当該構成によれば、ガス導入口及びガス排出部をそれぞれ異なる面に配置し、第1面及び第2面の間の面取り部分に制限部を配置することで、ガス導入口及びガス排出部の間でガスの流れを効果的に遮断することができる。そのため、ガスセンサの測定精度の向上を図ることができる。
上記一側面に係るガスセンサにおいて、前記ガスセンサ素子は、第3面を更に有してよく、前記ガスセンサ素子は、前記第3面側に配置されるヒータを更に備えてよい。前記第3面を覆う部分の前記第1多孔質層の厚みは、前記ガス排出部を覆う部分の前記第1多孔質層の厚みよりも小さくなっていてよい。当該構成によれば、第1面及び第2面に加えて、ヒータの近傍に位置する面(第3面)の少なくとも一部にも保護部材が被覆していることで、ガスセンサの強度を高めることができる。また、ヒータが設けられる場合に、保護部材において、ヒータに近接する部分とガス排出部に近接する部分とを比較すると、ガス排出部に近接する部分の方でクラックが生じやすい。これに対して、当該構成によれば、ガス排出部に近接する部分(第2面)における第1多孔質層の厚みをヒータに近接する部分(第3面)における第1多孔質層の厚みより大きくすることで、クラックの生じる可能性を抑えることができる。
上記一側面に係るガスセンサにおいて、前記ガスセンサ素子には、前記保護部材に覆われていない部分が存在してよい。前記ガスセンサ素子は、前記保護部材に覆われていない部分に配置されたガス検出部を更に備えてよい。当該構成によれば、保護部材の覆われていない部分にガス検出部を配置することで、保護部材に覆われているガス排出部から排出されるガスがガス検出部の方に流れるのを効果的に制限することができる。これにより、ガス排出部から排出されるガスの影響を抑制することができるため、ガス検出部の検出精度の向上を図ることができる。
上記一側面に係るガスセンサにおいて、前記ガスセンサ素子は、積層された複数の固体電解質層を備えてよく、前記複数の固体電解質層のうち積層方向の少なくとも一方の最も外側に配置される固体電解質層の少なくとも一部の面は絶縁層により覆われていてよく、前記絶縁層の覆われている部分において、前記ガスセンサ素子は、前記絶縁層を介して前記保護部材に覆われるように構成されてよい。絶縁層は、保護部材の多孔質層と同一の材料で構成可能である。そのため、固体電解質層で構成されるガスセンサ素子をそのまま保護部材の多孔質層で被覆するよりも、絶縁層を介して被覆した方がガスセンサ素子と保護部材との接着性を高めることができる。これにより、保護部材の剥離し難いガスセンサを提供することができる。
本発明によれば、測定精度の改善が図られたガスセンサを提供することができる。
図1は、実施の形態に係るガスセンサの構成の一例を概略的に示す長手方向に垂直な断面の模式図である。 図2は、実施の形態に係るガスセンサの構成の一例を概略的に示す長手方向に平行な断面の模式図である。 図3は、実施の形態に係るガスセンサ素子の構成の一例を概略的に示す断面模式図である。 図4は、変形例に係るガスセンサの構成の一例を概略的に示す長手方向に垂直な断面の模式図である。 図5は、変形例に係るガスセンサの構成の一例を概略的に示す長手方向に平行な断面の模式図である。 図6は、変形例に係るセンサ素子の構成の一例を概略的に示す断面模式図である。 図7は、変形例に係るガスセンサの構成の一例を概略的に示す長手方向に平行な断面の模式図である。 図8は、変形例に係るセンサ素子の構成の一例を概略的に示す断面模式図である。 図9は、変形例に係るガスセンサの構成の一例を概略的に示す長手方向に垂直な断面の模式図である。 図10は、変形例に係るガスセンサの構成の一例を概略的に示す長手方向に平行な断面の模式図である。 図11は、Ip0の直線率を説明するための図である。
以下、本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。ただし、以下で説明する本実施形態は、あらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。つまり、本発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。
[構成例]
図1は、本実施形態に係るガスセンサSの構成の一例を概略的に示す長手方向に垂直な断面の模式図である。図2は、本実施形態に係るガスセンサSの構成の一例を概略的に示す長手方向に平行な断面の模式図である。図1は、図2のB-B線の断面を模式的に示し、図2は、図1のA-A線の断面を模式的に示す。
本実施形態では、ガスセンサSは、軸を有し、長手方向(軸線方向)に沿って延びるように構成される。長手方向は、図1の紙面に垂直な方向であり、図2の左右方向である。ガスセンサSは、長手方向それぞれの端として先端及び後端を有している。長手方向の一方の端(図2の左側の端)が先端、他方の端(図2の右側の端)が後端である。本実施形態に係るガスセンサSは、ガスセンサ素子100及び保護部材200を備える。
<ガスセンサ素子>
本実施形態に係るガスセンサ素子100は、長手方向に沿って延びるように構成されている。図1及び図2の例では、ガスセンサ素子100は、直方体状に形成されている。しかしながら、ガスセンサ素子100の形状は、このような例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。
本実施形態では、ガスセンサ素子100は、長手方向それぞれの端部として先端部及び後端部を有している。ガスセンサ素子100は、先端部がガスセンサSの先端の方を向くように配置される。ガスセンサ素子100は、先端部の面として前面150を有している。ガスセンサ素子100は、長手方向に垂直な鉛直方向(図1及び図2の上下方向)それぞれの端面として上面110及び下面120を有している。また、ガスセンサ素子100は、長手方向に垂直な水平方向(図1の左右方向、図2の紙面に垂直な方向)それぞれの端面として第1側面130(図1の右側の面)及び第2側面140(図1の左側の面)を有している。
図1及び図2に示されるとおり、上面110は、第1側面130、第2側面140、及び前面150と接している。下面120も、第1側面130、第2側面140、及び前面150と接している。上面110及び第1側面130の間の角部191、上面110及び第2側面140の間の角部192、上面110及び前面150の間の角部193、下面120及び第1側面の間の角部、並びに下面120及び第2側面の間の角部はそれぞれ面取りされている。上面110における角部(191、192、193)の面取りは、連続していてもよいし、或いは途切れていてもよい。なお、角部191~193、下面120及び第1側面の間の角部、並びに下面120及び第2側面の間の角部のうちの少なくともいずれかの面取りは省略されてよい。また、図2の一例では、下面120及び前面150の間の角部は面取りされていないが、面取りされてもよい。同様に、ガスセンサ素子100の後面側の各角部も面取りされてもよい。
ガスセンサ素子100は、ガス導入口10及びガス排出部(後述する外側ポンプ電極23)を備えるように構成される。ガスセンサ素子100は、ガス導入口及びガス排出部を備え、任意のガス成分の濃度を測定するように構成されていれば、当該ガスセンサ素子100の構成は、特に限定されなくてよく、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。以下、ガスセンサ素子100の構成の一例を示す。
図3は、本実施形態に係るガスセンサ素子100の構成の一例を概略的に示す断面模式図である。図3における各方向は、図2と同様である。ガスセンサ素子100は、それぞれがジルコニア(ZrO2)等の酸素イオンの伝導性固体電解質層により構成される第1基板層1、第2基板層2、第3基板層3、第1固体電解質層4、スペーサ層5、及び第2固体電解質層6の6つの層が、図3の断面視で下側から順に積層された構造を有している。これら6つの層を形成する固体電解質は、緻密質なものであってよい。緻密質は、気孔率が5%以下であることを指す。
ガスセンサ素子100は、例えば、各層に対応するセラミックスグリーンシートに、例えば、所定の加工、配線パターンの印刷等の工程を実行した後にそれらを積層し、更に、焼成して一体化させることで製造される。一例として、ガスセンサ素子100は、複数のセラミックス層の積層体である。本実施形態では、第2固体電解質層6の上面が、ガスセンサ素子100の上面110を構成し、第1基板層1の下面が、ガスセンサ素子100の下面120を構成し、各層1~6の各側面が、ガスセンサ素子100の各側面(130、140)を構成する。
ガスセンサ素子100の一先端部であって、第2固体電解質層6の下面及び第1固体電解質層4の上面の間には、ガス導入口10、第1拡散律速部11、緩衝空間12、第2拡散律速部13、第1内部空所20、第3拡散律速部30、及び第2内部空所40が、この順に連通する態様にて隣接形成されるように構成されている。
ガス導入口10、緩衝空間12、第1内部空所20、及び第2内部空所40は、スペーサ層5をくり抜いた態様にて設けられた上部を第2固体電解質層6の下面で、下部を第1固体電解質層4の上面で、側部をスペーサ層5の側面で区画されるガスセンサ素子100内部の空間である。
第1拡散律速部11は、2本の横長の(図面に垂直な方向に開口が長辺方向を有する)スリットとして設けられる。また、第2拡散律速部13及び第3拡散律速部30それぞれは、図面に垂直な方向に延びる長さが第1内部空所20及び第2内部空所40それぞれよりも短い孔として設けられる。第2拡散律速部13及び第3拡散律速部30については、後述で詳細に説明する。なお、ガス導入口10から第2内部空所40に至る部位をガス流通部とも称する。
ガス流通部よりも先端側から遠い位置には、第3基板層3の上面及びスペーサ層5の下面の間であって、側部を第1固体電解質層4の側面で区画される位置に基準ガス導入空間43が設けられている。基準ガス導入空間43には、例えば、大気等の基準ガスが導入される。ただし、ガスセンサ素子100の構成は、このような例に限定されなくてよい。他の一例として、第1固体電解質層4は、ガスセンサ素子100の後端まで延びるように構成されてよく、基準ガス導入空間43は省略されてよい。この場合、大気導入層48が、ガスセンサ素子100の後端まで延びるように構成されてよい。
大気導入層48は、多孔質アルミナから成り、基準ガス導入空間43を介して基準ガスが導入されるように構成されている。加えて、大気導入層48は、基準電極42を被覆するように形成されている。
基準電極42は、第3基板層3の上面及び第1固体電解質層4の間に挟まれるように形成され、その周囲には、上記基準ガス導入空間43に接続する大気導入層48が設けられている。基準電極42は、第1内部空所20内及び第2内部空所40内の酸素濃度(酸素分圧)の測定に使用される。詳細は後述する。
ガス導入口10は、ガス流通部において、外部空間に対して開口してなる部位である。
本実施形態では、図1及び図2に示されるとおり、ガス導入口10は、各側面(130、140)に配置される。つまり、ガス流通部は、各側面(130、140)において開口を有するように構成される。本実施形態における各側面(130、140)は、第1面の一例である。一方、前面150では、ガス流通部は、緻密なセラミックス層15により閉塞されている。セラミックス層15は、例えば、ジルコニア(ZrO2)等の材料により構成されてよい。ガスセンサ素子100は、当該ガス導入口10を通じて外部空間からガスセンサ素子100内に被測定ガスを取り込むように構成される。
第1拡散律速部11は、ガス導入口10から取り込まれた被測定ガスに対して、所定の拡散抵抗を付与する部位である。
緩衝空間12は、第1拡散律速部11より導入された被測定ガスを第2拡散律速部13へと導くために設けられた空間である。
第2拡散律速部13は、緩衝空間12から第1内部空所20に導入される被測定ガスに対して、所定の拡散抵抗を付与する部位である。
被測定ガスが、ガスセンサ素子100外部から第1内部空所20内まで導入されるにあたって、外部空間における被測定ガスの圧力変動(被測定ガスが自動車の排気ガスの場合であれば排気圧の脈動)によってガス導入口10からガスセンサ素子100内部に急激に取り込まれた被測定ガスは、直接第1内部空所20へ導入されるのではなく、第1拡散律速部11、緩衝空間12、第2拡散律速部13を通じて被測定ガスの濃度変動が打ち消された後、第1内部空所20へ導入されるようになっている。これにより、第1内部空間へ導入される被測定ガスの濃度変動はほとんど無視できる程度のものとなる。
第1内部空所20は、第2拡散律速部13を通じて導入された被測定ガス中の酸素分圧を調整するための空間として設けられている。係る酸素分圧は、主ポンプセル21が作動することによって調整される。
主ポンプセル21は、第1内部空所20に面する第2固体電解質層6の下面のほぼ全面に設けられた天井電極部22aを有する内側ポンプ電極22と、第2固体電解質層6の上面(ガスセンサ素子100の上面110)の天井電極部22aと対応する領域に外部空間に露出する態様にて設けられた外側ポンプ電極23と、これらの電極に挟まれた第2固体電解質層6とによって構成されてなる電気化学的ポンプセルである。
内側ポンプ電極22は、第1内部空所20を区画する上下の固体電解質層(第2固体電解質層6及び第1固体電解質層4)、及び側壁を与えるスペーサ層5にまたがって形成されている。具体的には、第1内部空所20の天井面を与える第2固体電解質層6の下面には天井電極部22aが形成され、また、底面を与える第1固体電解質層4の上面には底部電極部22bが形成される。そして、それら天井電極部22a及び底部電極部22bに接続するように、側部電極部(図示省略)が、第1内部空所20の両側壁部を構成するスペーサ層5の側壁面(内面)に形成されている。つまり、内側ポンプ電極22は、該側部電極部の配設部位においてトンネル形態の構造で配設されている。
内側ポンプ電極22及び外側ポンプ電極23は、多孔質サーメット電極(例えば、Auを1%含むPt及びZrO2により構成されるサーメット電極)として形成される。なお、被測定ガスに接触する内側ポンプ電極22は、被測定ガス中の窒素酸化物(NOx)成分に対する還元能力を弱めた材料を用いて形成される。
ガスセンサ素子100は、主ポンプセル21において、内側ポンプ電極22及び外側ポンプ電極23の間に所望のポンプ電圧Vp0を印加して、内側ポンプ電極22及び外側ポンプ電極23の間に正方向又は負方向にポンプ電流Ip0を流すことにより、第1内部空所20内の酸素を外部空間に汲み出し、又は外部空間の酸素を第1内部空所20に汲み入れ可能に構成される。第1内部空所20内の酸素を外部空間に汲み出す場合に、汲み出される酸素は、外側ポンプ電極23から排出される。本実施形態に係る外側ポンプ電極23は、ガス排出部の一例である。外側ポンプ電極23の配置される上面110は、第2面の一例である。
また、第1内部空所20における雰囲気中の酸素濃度(酸素分圧)を検出するために、内側ポンプ電極22、第2固体電解質層6、スペーサ層5、第1固体電解質層4、第3基板層3、及び基準電極42により、主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル80(すなわち、電気化学的なセンサセル)が構成されている。
ガスセンサ素子100は、主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル80における起電力V0を測定することで第1内部空所20内の酸素濃度(酸素分圧)を特定可能に構成される。更に、起電力V0が一定となるようにVp0をフィードバック制御することでポンプ電流Ip0が制御されている。これにより、第1内部空所20内の酸素濃度は所定の一定値に保つことができる。
第3拡散律速部30は、第1内部空所20で主ポンプセル21の動作により酸素濃度(酸素分圧)が制御された被測定ガスに所定の拡散抵抗を付与して、該被測定ガスを第2内部空所40に導く部位である。
第2内部空所40は、第3拡散律速部30を通じて導入された被測定ガス中の窒素酸化物濃度の測定に係る処理を行うための空間として設けられている。NOx濃度は、主として、補助ポンプセル50により酸素濃度が調整された第2内部空所40において、測定用ポンプセル41の動作により測定される。
第2内部空所40では、ガスセンサ素子100は、第1内部空所20において酸素濃度(酸素分圧)が予め調整された後、第3拡散律速部を通じて導入された被測定ガスに対して、補助ポンプセル50による酸素分圧の調整を更に行うように構成されている。これにより、第2内部空所40内の酸素濃度を高精度に一定に保つことができるため、係るガスセンサ素子100において、精度の高いNOx濃度の測定が可能となる。
補助ポンプセル50は、補助ポンプ電極51、外側ポンプ電極23(外側ポンプ電極23に限られるものではなく、ガスセンサ素子100と外側の適当な電極であれば足りる)、及び第2固体電解質層6により構成される補助的な電気化学的ポンプセルである。補助ポンプ電極51は、第2内部空所40に面する第2固体電解質層6の下面の略全体に設けられた天井電極部51aを有する。
係る補助ポンプ電極51は、先の第1内部空所20内に設けられた内側ポンプ電極22と同様なトンネル形態の構造で、第2内部空所40内に配設されている。つまり、第2内部空所40の天井面を与える第2固体電解質層6に対して天井電極部51aが形成され、また、第2内部空所40の底面を与える第1固体電解質層4には、底部電極部51bが形成される。そして、それらの天井電極部51aと底部電極部51bとを連結する側部電極部(図示省略)が、第2内部空所40の側壁を与えるスペーサ層5の両壁面にそれぞれ形成される。これにより、補助ポンプ電極51は、トンネル形態の構造を有している。
なお、補助ポンプ電極51も、内側ポンプ電極22と同様に、被測定ガス中の窒素酸化物成分に対する還元能力を弱めた材料を用いて形成される。
ガスセンサ素子100は、補助ポンプセル50において、補助ポンプ電極51及び外側ポンプ電極23の間に所望の電圧Vp1を印加することにより、第2内部空所40内の雰囲気中の酸素を外部空間に汲み出し、又は外部空間から第2内部空所40内に汲み入れ可能に構成される。
また、第2内部空所40内における雰囲気中の酸素分圧を制御するために、補助ポンプ電極51、基準電極42、第2固体電解質層6、スペーサ層5、第1固体電解質層4、及び第3基板層3により、補助ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル81(すなわち、電気化学的なセンサセル)が構成されている。
なお、この補助ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル81にて検出される起電力V1に基づいて電圧制御される可変電源52にて、補助ポンプセル50がポンピングを行う。これにより、第2内部空所40内の雰囲気中の酸素分圧は、NOxの測定に実質的に影響がない低い分圧にまで制御されるようになっている。
また、これと共に、そのポンプ電流Ip1が、主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル80の起電力の制御に用いられるようになっている。具体的には、ポンプ電流Ip1は、制御信号として主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル80に入力され、その起電力V0が制御されることにより、第3拡散律速部30から第2内部空所40内に導入される被測定ガス中の酸素分圧の勾配が常に一定となるように制御されている。NOxセンサとして使用する際は、主ポンプセル21と補助ポンプセル50との働きによって、第2内部空所40内での酸素濃度は約0.001ppm程度の一定の値に保たれる。
測定用ポンプセル41は、第2内部空所40内において、被測定ガス中の窒素酸化物濃度の測定を行う。測定用ポンプセル41は、測定電極44、外側ポンプ電極23、第2固体電解質層6、スペーサ層5、及び第1固体電解質層4により構成される電気化学的ポンプセルである。測定電極44は、第2内部空所40に面する第1固体電解質層4の上面であって第3拡散律速部30から離間した位置に設けられる。
測定電極44は、多孔質サーメット電極である。測定電極44は、第2内部空所40内の雰囲気中に存在するNOxを還元するNOx還元触媒としても機能する。更に、測定電極44は、第4拡散律速部45によって被覆されている。
第4拡散律速部45は、アルミナ(Al23)を主成分とする多孔体にて構成される膜である。第4拡散律速部45は、測定電極44に流入するNOxの量を制限する役割を担うと共に、測定電極44の保護膜としても作用する。
ガスセンサ素子100は、測定用ポンプセル41において、測定電極44の周囲の雰囲気中における窒素酸化物の分解によって生じた酸素を汲み出して、その発生量をポンプ電流Ip2として検出可能に構成される。
また、測定電極44の周囲の酸素分圧を検出するために、第2固体電解質層6、スペーサ層5、第1固体電解質層4、第3基板層3、測定電極44、及び基準電極42により、測定用ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル82(すなわち、電気化学的なセンサセル)が構成されている。測定用ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル82にて検出される電圧(起電力)V2に基づいて可変電源46が制御される。
第2内部空所40内に導かれた被測定ガスは、酸素分圧が制御された状況下で第4拡散律速部45を通じて測定電極44に到達することとなる。測定電極44の周囲の被測定ガス中の窒素酸化物は還元されて(2NO→N2+O2)酸素を発生する。そして、この発生した酸素は測定用ポンプセル41によってポンピングされることとなるが、その際、測定用ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル82にて検出される制御電圧V2が一定となるように可変電源の電圧Vp2が制御される。測定電極44の周囲において発生する酸素の量は、被測定ガス中の窒素酸化物の濃度に比例するものであるから、測定用ポンプセル41におけるポンプ電流Ip2を用いて被測定ガス中の窒素酸化物濃度が算出されることとなる。
また、測定電極44、第1固体電解質層4、第3基板層3、及び基準電極42を組み合わせて、電気化学的センサセルとして酸素分圧検出手段を構成するようにすることで、測定電極44の周りの雰囲気中のNOx成分の還元によって発生した酸素の量と基準大気に含まれる酸素の量との差に応じた起電力を検出することができる。これにより、被測定ガス中の窒素酸化物成分の濃度を求めることも可能である。
また、第2固体電解質層6、スペーサ層5、第1固体電解質層4、第3基板層3、外側ポンプ電極23、及び基準電極42から電気化学的なセンサセル83が構成されている。ガスセンサ素子100は、このセンサセル83によって得られる起電力Vrefによりセンサ外部の被測定ガス中の酸素分圧を検出可能に構成されている。
以上の構成を有するガスセンサ素子100において、主ポンプセル21及び補助ポンプセル50を作動させることにより、酸素分圧が常に一定の低い値(NOxの測定に実質的に影響がない値)に保たれた被測定ガスを測定用ポンプセル41に与えることができる。したがって、ガスセンサ素子100は、被測定ガス中の窒素酸化物の濃度に略比例して、NOxの還元によって発生する酸素が測定用ポンプセル41より汲み出されることで流れるポンプ電流Ip2に基づいて、被測定ガス中の窒素酸化物濃度を特定可能に構成されている。
更に、ガスセンサ素子100は、固体電解質の酸素イオン伝導性を高めるために、ガスセンサ素子100を加熱して保温する温度調整の役割を担うヒータ70を備えている。図3の例では、ヒータ70は、上記発熱部72及びリード部73に加えて、ヒータ電極71、ヒータ絶縁層74、及び圧力放散孔75を更に備えている。リード部73は、スルーホールにより構成されてよい。
本実施形態では、ヒータ70は、ガスセンサ素子100において、上面110に対向する下面120側に配置される。すなわち、ヒータ70は、ガスセンサ素子100の厚み方向(鉛直方向/積層方向)において、ガスセンサ素子100の上面110よりもガスセンサ素子100の下面120に近い位置に配置されている。この下面120は、第3面の一例である。
ヒータ電極71は、第1基板層1の下面(ガスセンサ素子100の下面120)に接する態様にて形成されてなる電極である。ヒータ電極71を外部電源と接続することにより、外部からヒータ70へ給電することができるようになっている。
発熱部72は、第2基板層2及び第3基板層3に上下から挟まれた態様にて形成される電気抵抗体である。発熱部72は、リード部73を介してヒータ電極71と接続されており、該ヒータ電極71を通して外部より給電されることにより発熱し、ガスセンサ素子100を形成する固体電解質の加熱と保温を行う。
また、発熱部72は、第1内部空所20から第2内部空所40の全域に渡って埋設されており、ガスセンサ素子100全体を上記固体電解質が活性化する温度に調整することが可能となっている。
ヒータ絶縁層74は、発熱部72の上下面に、アルミナ等の絶縁体によって形成されてなる絶縁層である。ヒータ絶縁層74は、第2基板層2及び発熱部72の間の電気的絶縁性、並びに第3基板層3及び発熱部72の間の電気的絶縁性を得る目的で形成されている。
圧力放散孔75は、第3基板層3を貫通し、基準ガス導入空間43に連通するように設けられてなる部位であり、ヒータ絶縁層74内の温度上昇に伴う内圧上昇を緩和する目的で形成されてなる。
<保護部材>
図1及び図2に示されるとおり、保護部材200は、ガスセンサ素子100の少なくとも一部を覆うように構成される。図1及び図2に示される一例では、保護部材200は、ガスセンサ素子100の先端側の一部を被覆するように構成される。具体的には、保護部材200は、ガスセンサ素子100の前面150全域及び各面(110、120、130、140)の先端側の一部を被覆している。ただし、保護部材200の被覆範囲は、このような例に限定されなくてよい。ガスセンサ素子100のガス導入口10及びガス排出部(外側ポンプ電極23)が被覆されていれば、保護部材200によりガスセンサ素子100を被覆する範囲は、特に限定されなくてよく、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。他の一例では、保護部材200は、ガスセンサ素子100の全体を被覆するように構成されてよい。
保護部材200は、複数の多孔質層を備える。各多孔質層は、例えば、アルミナ等の材料により構成されてよい。保護部材200は、ガスセンサ素子100に当該材料を適宜溶射することで形成することができる。他の一例では、保護部材200は、スラリーコートにより構成されてよい。本実施形態では、複数の多孔質層は、最も内側に配置される第1多孔質層211~215、及び第1多孔質層211~215の外側に配置される第2多孔質層220を含む。「最も内側に配置される」とは、ガスセンサ素子100を収容する空間側に配置されることであり、「第1多孔質層の外側に配置される」とは、第1多孔質層よりも外部空間側に配置されることである。
なお、図1及び図2の一例では、複数の多孔質層は、第1多孔質層211~215及び第2多孔質層220の2つの多孔質層により構成されている。すなわち、保護部材200において、第1多孔質層211~215及び第2多孔質層220以外の他の多孔質層は存在していない。しかしながら、複数の多孔質層の構成は、このような例に限定されなくてよい。他の一例では、第1多孔質層211~215及び第2多孔質層220以外の1つ以上の他の多孔質層が存在してもよい。他の多孔質層は、第1多孔質層211~215及び第2多孔質層220の間及び第2多孔質層220の外側の少なくともいずれかに配置されてよい。なお、保護部材200が3つ以上の多孔質層を含む場合であっても、保護部材200のガス導入口10を覆う部分は、第1多孔質層(213、214)及び第2多孔質層220の2つの多孔質層により構成されてよい。これにより、ガス導入口10を覆う部分の多孔質層の数を2層に抑えることで、ガス導入口10の耐被水性を高めつつ、ガスセンサSの応答性を確保することができる。
第1多孔質層211~215の気孔率は、第2多孔質層220の気孔率よりも大きくなるように構成される。一例として、第1多孔質層211~215の気孔率は、30%~70%であってよく、第2多孔質層220の気孔率は、10%~40%であってよい。第1多孔質層211~215及び第2多孔質層220の間の気孔率の差は、20%~50%であってよい。第1多孔質層211~215間で気孔率は一定でなくてもよい。なお、第1多孔質層211~215及び第2多孔質層220の寸法は、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。一例として、第1多孔質層211~215の厚みは、700μm以下であってよく、好ましくは50μm~500μmであってよい。第2多孔質層220の厚みは、700μm以下であってよく、好ましくは200μm~500μmであってよい。
ガスセンサ素子100のガス導入口10及び外側ポンプ電極23は、第1多孔質層(211、213、214)に接するように保護部材200により覆われる。図1及び図2の一例では、第1多孔質層211は、外側ポンプ電極23及びガスセンサ素子100の上面110の先端側の一部を覆うように構成されている。第1多孔質層212は、ガスセンサ素子100の下面120の先端側の一部を覆うように構成されている。第1多孔質層(213、214)は、ガス導入口10及びガスセンサ素子100の各側面(130、140)の先端側の一部を覆うように構成されている。第1多孔質層215は、ガスセンサ素子100の前面150を覆い、各第1多孔質層(213、214)に連続するように構成されている。
保護部材200は、ガス導入口10及び外側ポンプ電極23の間に制限部231~233を有するように構成される。制限部231~233は、ガス導入口10及び外側ポンプ電極23を覆う部分(第1多孔質層(211、213、214))よりも第1多孔質層の厚みがガスの流れを抑制する程度に小さくなっていることで、第2多孔質層220がガス導入口10及び外側ポンプ電極23の間のガスの流れを制限するように構成される。制限することは、ガスの流れを抑制することであり、好ましくは、ガスの流れをある程度遮断することである。
本実施形態では、制限部231~233は、第1多孔質層が存在していないことにより、第2多孔質層220がガス導入口10及び外側ポンプ電極23の間のガスの流れを制限するように構成される。第1多孔質層が存在していないことは、保護部材200内でガス導入口10及び外側ポンプ電極23の間のガスのあらゆる通路を仮定した場合に、仮定通路の少なくとも一部で第1多孔質層が途切れていること、換言すると、保護部材200内でガス導入口10及び外側ポンプ電極23の間に連続する通路が形成できないこと、により構成される。
制限部231~233は、保護部材200内における、ガス導入口10及び外側ポンプ電極23間の上記仮定通路上の任意の位置に配置されてよい。一例として、本実施形態では、ガス導入口10は、各側面(130、140)に配置され、外側ポンプ電極23は、上面110に配置されている。各側面(130、140)及び上面110の間の角部(191、192)は面取りされている。制限部(231、232)は、面取りされた角部(191、192)に配置される。また、前面150を被覆する第1多孔質層215は、各側面(130、140)を被覆する第1多孔質層(213、214)と連続しており、上面110及び前面150の間の角部193も面取りされている。制限部233は、面取りされた角部193に配置される。各部の寸法は、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。一例として、面取り部分の寸法は、50μm~300μmであってよい。
本実施形態では、ヒータ70が、ガスセンサ素子100の下面120側に配置されており、下面120の先端側の一部が、第1多孔質層212により被覆されている。この下面120を覆う部分の第1多孔質層212の厚みは、外側ポンプ電極23を覆う部分の第1多孔質層211の厚みよりも小さくなっていてよい。下面120の少なくとも一部も第1多孔質層212で覆うようにすることで、ガスセンサSの強度を高めることができる。また、第1多孔質層211の厚みを第1多孔質層212の厚みよりも大きくすることで、保護部材200において、ヒータ70側よりも外側ポンプ電極23側の強度を高めることができる。これにより、外側ポンプ電極23近傍でクラックが生じる可能性を低減することができる。ただし、第1多孔質層211~215の厚みは、このような例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。また、第2多孔質層220の厚みも、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。保護部材200の各構成部分の寸法は、実施の形態(例えば、ガスセンサ素子100の形状、寸法等)に応じて適宜決定されてよい。
また、本実施形態では、第2多孔質層220は、第1多孔質層211~215を被覆するように構成されている。第2多孔質層220(保護部材200)の外形は、直方体状に形成されている。ガス導入口10及び外側ポンプ電極23それぞれを覆う部分の第1多孔質層(211、213、214)の断面形状はアーチ形に形成されている。「断面形状」は、ガス導入口10及び外側ポンプ電極23(ガス排出部)それぞれが配置される面に垂直な断面の形状である。本実施形態では、第1多孔質層(211、213、214)の断面形状の一例は、図1に示される。同様に、第1多孔質層(212、215)の断面形状も、アーチ形に形成されている。アーチ形は、中央ほど厚みが大きく、端ほど厚みが小さい形状である。図1及び図2の一例では、各第1多孔質層211~215は、完全な円弧状に形成されているが、アーチ形は、中央付近で厚みが大きく、端部付近で厚みが小さくなっていれば、このような完全な円弧状でなくてもよい。第1多孔質層211~215が、アーチ形に形成されていることで、保護部材200の強度を高めることができる。ただし、保護部材200、第1多孔質層211~215、及び第2多孔質層220の形状はそれぞれ、このような例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。
<特徴>
以上のとおり、本実施形態に係るガスセンサSによれば、ガスセンサ素子100のガス導入口10及び外側ポンプ電極23(ガス排出部)は、保護部材200の第1多孔質層(211、213、214)に接するように覆われる。加えて、保護部材200内において、ガス導入口10及び外側ポンプ電極23間には、ガスの流れを抑制するように構成された制限部231~233が設けられる。この制限部231~233により、外側ポンプ電極23から排出されるガスがガス導入口10に侵入するのを抑制することができる。これにより、外側ポンプ電極23から排出されるガスが測定対象のガスに混ざるのを抑制することができるため、ガスセンサSの測定精度の向上を図ることができる。
また、上記特許文献2で提案される従来のセンサでは、第1保護層によりガスセンサ素子の先端部全域を覆った後に、第1保護層全域を第2保護層で覆っている。この第1保護層の割合が大きくなるほど、強度が低下するという問題点が生じ得る。一方で、第1保護層の気孔率を第2保護層の気孔率に近付けると、ガス導入口にガスが侵入し辛くなり、ガスに対する応答性が損なわれてしまうという問題点が生じ得る。そのため、カバーの耐久性とガスに対する応答性との両立が困難であった。これに対して、本実施形態に係るガスセンサSによれば、制限部231~233で第1多孔質層の厚みが小さくなっている(上記実施形態では、存在していない)ことで、保護部材200全体における第1多孔質層の量を少なくすることができる。これにより、第1多孔質層211~215及び第2多孔質層220の間で気孔率が変化する領域を小さくすることができる。そのため、本実施形態によれば、第1多孔質層211~215、特に、ガス導入口10を覆う第1多孔質層(213、214)の気孔率を大きくすることで、ガスに対する応答性を確保したままで、保護部材200全体の強度の向上を期待することができる。
また、本実施形態では、第1多孔質層(211、213、214、215)がアーチ形に形成されている。制限部231~233は、第1多孔質層が存在していないことにより構成されている。ガス導入口10及び外側ポンプ電極23は異なる面に配置されており、これらが配置される面の間の角部(191、192)は面取りされ、制限部(231、232)は、面取りされた角部(191、192)に配置されている。これらにより、制限部231~233を有効に設けることができ、ガス導入口10及び外側ポンプ電極23間のガスの流れを効果的に制限することができる。そのため、ガスセンサSの測定精度の更なる向上を図ることができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、前述までの実施形態の説明は、あらゆる点において本発明の例示に過ぎない。上記実施形態には、種々の改良及び変形が行われてよい。上記実施形態の各構成要素に関して、適宜、構成要素の省略、置換及び追加が行われてもよい。また、上記実施形態の各構成要素の形状及び寸法は、実施の形態に応じて適宜変更されてよい。例えば、以下のような変更が可能である。なお、以下では、上記実施形態と同様の構成要素に関しては同様の符号を用い、上記実施形態と同様の点については、適宜説明を省略した。以下の変形例は適宜組み合わせ可能である。
(I)制限部の構成
上記実施形態では、制限部231~233は、第1多孔質層が存在していないことにより、第2多孔質層がガスの流れを制限するように構成されている。しかしながら、制限部の構成は、このような例に限定されなくてよい。他の一例では、制限部は、制限部における第1多孔質層の平均厚さが、ガス導入口及びガス排出部を覆う部分の第1多孔質層の最大厚さの30%未満であることにより、第2多孔質層がガス導入口及びガス排出部の間を制限するように構成されてよい。
図4は、本変形例に係るガスセンサSAの構成の一例を概略的に示す長手方向に垂直な断面の模式図である。図5は、本変形例に係るガスセンサSAの構成の一例を概略的に示す長手方向に平行な断面の模式図である。図4は、上記図1に対応する断面を模式的に示し、図5は、上記図2に対応する断面を模式的に示す。
本変形例において、保護部材200Aは、第1多孔質層211A~215A及び第2多孔質層220を含む。第1多孔質層211A~215Aは、上記実施形態における第1多孔質層211~215に対応する。本変形例では、第1多孔質層211A~215Aは、連続している。各制限部231A~233Aは、上記実施形態における各制限部231~233に対応し、面取りされた角部191~193に配置される。各制限部231A~233Aにおける第1多孔質層291A~293Aの平均厚さは、ガス導入口10及び外側ポンプ電極23(ガス排出部)を覆う部分の第1多孔質層(211A、213A、214A)の最大厚さの30%未満であるように構成される。好ましくは、第1多孔質層291A~293Aの平均厚さは、第1多孔質層(211A、213A、214A)の最大厚さの20%未満であるように構成されてよい。これにより、各制限部231A~233Aは、第2多孔質層220がガスの流れを制限するように構成される。これらの点を除き、ガスセンサSAは、上記実施形態に係るガスセンサSと同様に構成されてよい。
なお、第1多孔質層(211A、213A、214A)の最大厚さは、ガス導入口10及び外側ポンプ電極23(ガス排出部)それぞれの近傍の範囲において適宜測定されてよい。一例として、最大厚さの位置は、ガス導入口10及び外側ポンプ電極23(ガス排出部)それぞれの直上であることが好ましい。最大厚さは、700μm以下であることが好ましく、50μm~500μmであることが更に好ましい。また、一例として、各制限部231A~233Aの平均厚さは、15μm~200μmであることが好ましい。
本変形例によれば、上記指標に基づいて、各制限部231A~233Aにおける第1多孔質層291A~293Aの平均厚さを小さくすることで、上記実施形態と同様に、ガスの流れを制限するのに有効な制限部231A~233Aを設けることができる。これにより、ガス導入口10及び外側ポンプ電極23間のガスの流れを効果的に遮断することができる。そのため、本変形例によれば、ガスセンサSAの測定精度の向上を図ることができる。
(II)ガス排出部の数
上記実施形態では、ガスセンサ素子100におけるガス排出部(外側ポンプ電極23)の数は、1つである。しかしながら、ガスセンサ素子に設けられるガス排出部の数は、1つに限られなくてよく、2つ以上であってもよい。すなわち、ガスセンサ素子は、1つ以上の他のガス排出部を更に備えてよい。この場合に、ガスセンサ素子には、保護部材により覆われていない部分が存在してよく、他のガス排出部は、保護部材に覆われていない部分に配置されてよい。
(III)ガス検出部
上記実施形態では、ガスセンサ素子100は、ガス検出部として測定電極44を備えている。しかしながら、ガス検出部は、これに限られなくてよい。ガス検出部の数、構成、及び配置は、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。他の一例として、ガスセンサ素子には、保護部材により覆われていない部分が存在してよく、ガスセンサ素子は、保護部材に覆われていない部分に配置されたガス検出部を更に備えてよい。
図6は、本変形例に係るガスセンサ素子100Bの構成の一例を概略的に示す断面模式図である。図6は、上記図3に対応する断面を模式的に示す。ガスセンサ素子100Bは、第2固体電解質層6の上面(ガスセンサ素子100Bの上面110)にNH3の検知に用いられる検知電極65を備えている。一例では、検知電極65は、Auを所定の比率で含むPt(換言すると、Pt-Au合金)及びジルコニアの多孔質サーメット電極として形成されてよい。ガスセンサ素子100Bにおいて、検知電極65、基準電極42、及び両電極(65、42)の間に存在する固体電解質層により、混成電位セル86が構成される。これにより、ガスセンサ素子100Bは、混成電位の原理に基づいて、両電極(65、42)近傍におけるNH3の濃度の相違に起因して電位差が生じることを利用して、被測定ガス中のNH3の濃度を測定するように構成される。この混成電位セル86を構成する部分は、NH3ガスセンサ部と称してもよい。
検知電極65は、構成材料であるPt-Au合金の組成を好適に定めることにより、所定の濃度範囲について、NH3ガスに対する触媒活性が不能化される。つまり、Pt-Au合金の組成を調整することで、検知電極65におけるNH3ガスの分解反応を抑制することができる。これにより、ガスセンサ素子100Bにおいて、検知電極65の電位が、当該濃度範囲のNH3ガスに対して選択的に、その濃度に応じて変動する(相関を有する)ように構成される。換言すると、検知電極65は、当該濃度範囲のNH3ガスに対して、電位の濃度依存性が高くなる一方で、測定対象のガスにおける他の成分に対しては、電位の濃度依存性が小さくなる特性を有するように構成される。
詳細には、ガスセンサ素子100Bにおいて、検知電極65は、検知電極65を構成するPt-Au合金粒子の表面におけるAu存在比を好適に定めることで、0ppm~500ppm(少なくとも、0ppm~100ppm)の濃度範囲において、検知電極65の電位のNH3ガス濃度に対する依存性が顕著であるように構成される。
なお、Au存在比とは、検知電極65を構成する貴金属粒子の表面のうち、Ptの露出している部分に対するAuの被覆している部分の面積比率を意味する。貴金属粒子の表面に対しAES(オージェ電子分光法)分析を行うことでより得られるオージェスペクトルにおけるAu及びPtについての検出値を用い、以下の式1によりAu存在比を算出してよい。
Au存在比=Au検出値/Pt検出値・・・(式1)
Ptの露出している部分の面積が、Auにより被覆されている部分の面積と等しい場合、Au存在比は1となる。
検知電極65のAu存在比が0.25以上であれば、検知電極65の電位は、0ppm~500ppmの濃度範囲において、NH3ガス濃度に対して顕著な依存性を示す。特に、検知電極65のAu存在比が0.40以上であれば、検知電極65の電位は、少なくとも0ppm~100ppmの濃度範囲において、NH3ガス濃度に対して顕著な依存性を示す。なお、Au存在比の上限は、特に限定されなくてよい。極端には、検知電極65を構成する貴金属粒子の表面全てがAuにより被覆されていてよい。他の一例では、検知電極65は、Auのみによって構成されてもよい。Pt-Au合金により構成される検知電極65を、スクリーン印刷及びその後の固体電解質層と電極との一体焼成(共焼成)により形成する場合、Au存在比は2.30以下とするのが好ましい。Auの融点(1064℃)が焼成温度よりも低いため、Au存在比が過度に大きいと、検知電極65が融解してしまう可能性があるからである。これは、検知電極65をAuのみにて形成する場合も同様である。
なお、Au存在比は、相対感度係数法に基づいて、貴金属粒子の表面に対しXPS(X線光電子分光法)分析を行うことにより得られるAu及びPtについての検出ピークのピーク強度から算出することも可能である。この手法により算出されるAu存在比の値と、AES分析の結果に基づいて算出されるAu存在比の値とは、実質的に同一とみなすことができる。
また、(式1)によるAu存在比の算出は、検知電極65以外の電極でも行われてよい。一例として、内側ポンプ電極22及び補助ポンプ電極51は、Au存在比が0.01以上0.3以下となるように設けられるのが好ましい。これにより、内側ポンプ電極22及び補助ポンプ電極51において、酸素以外に対する触媒活性を低減することができ、酸素に対する選択的分解能を高めることができる。より好ましくは、内側ポンプ電極22及び補助ポンプ電極51それぞれのAu存在比は、0.1以上0.25以下であり、更に好ましくは、0.2以上0.25以下である。
一方、基準電極42は、その周囲を基準ガス導入空間43につながる大気導入層48により覆われている。そのため、ガスセンサ素子100Bが使用される際には、基準電極42の周囲は、絶えず大気(酸素)で満たされる。よって、ガスセンサ素子100Bの使用時には、基準電極42は、常に一定の電位を有する。
これにより、ガスセンサ素子100Bの使用時には、混成電位セル86において、少なくとも0ppm~500ppmの濃度範囲におけるNH3ガスに対して、検知電極65及び基準電極42の間に、被測定ガス中のNH3ガスの濃度に応じた電位差EMFが生じる。そのため、電位差EMFに基づいて、被測定ガス中のNH3ガスの濃度を測定することができる。検知電極65は、上記ガス検出部の一例である。
図7は、本変形例に係るガスセンサSBの構成の一例を概略的に示す長手方向に平行な断面の模式図である。図7は、上記図2に対応する断面を模式的に示す。ガスセンサSBでは、保護部材200は、上面110の先端側の一部を被覆している。検知電極65は、外側ポンプ電極23と同様に、ガスセンサ素子100Bの上面110に配置されている。この上面110において、外側ポンプ電極23は、保護部材200(第1多孔質層211)に覆われている部分に配置されるのに対して、検知電極65は、保護部材200に覆われていない部分に配置される。これらの点を除き、本変形例に係るガスセンサSB及びガスセンサ素子100Bは、上記実施形態に係るガスセンサS及びガスセンサ素子100と同様に構成されてよい。
本変形例によれば、保護部材200の覆われていない部分に検知電極65を配置することで、上記外側ポンプ電極23から排出されるガスが検知電極65に到達するのを効果的に遮断することができる。これにより、上記外側ポンプ電極23から排出されるガスが検知電極65の測定対象のガスに混ざるのを抑制することができるため、ガスセンサSBの測定精度の向上を図ることができる。なお、ガス排出部及びガス検出部の種類は、上記外側ポンプ電極23及び検知電極65に限られなくてよい。ガス排出部により排出されるガス及びガス検出部により検出するガスそれぞれの種類は、ガスセンサ素子の構成、測定成分等の実施の形態に応じて適宜選択されてよい。
(IV)ガスセンサ素子の構成
上記実施形態におけるガスセンサ素子100の各構成要素に関して、適宜、構成要素の省略、置換及び追加が行われてもよい。固体電解質層を積層することでガスセンサ素子を構成する場合、ガスセンサ素子は、複数の固体電解質層を含んでいれば、積層する固体電解質層の数は、適宜変更されてよい。この場合、複数の固体電解質層のうち積層方向の少なくとも一方の最も外側に配置される固体電解質層の少なくとも一部の面は絶縁層により覆われてよい。加えて、絶縁層の覆われている部分において、ガスセンサ素子は、絶縁層を介して保護部材に覆われるように構成されてよい。
図8は、本変形例に係るガスセンサ素子100Cの構成の一例を概略的に示す断面模式図である。図8は、上記図3に対応する断面を模式的に示す。本変形例に係るガスセンサ素子100Cは、上記実施形態と同様に、6つの固体電解質層(第1基板層1、第2基板層2、第3基板層3、第1固体電解質層4、スペーサ層5、及び第2固体電解質層6)を備える。これら6つの固体電解質層のうち、積層方向の最も外側に配置される固体電解質層は、第1基板層1及び第2固体電解質層6である。図8の一例では、第2固体電解質層6の上面は、全体的に絶縁層91に被覆されており、第1基板層1の下面は、全体的に絶縁層92に被覆されている。各絶縁層(91、92)は、例えば、アルミナ等の材料により構成されてよい。これらの点を除き、ガスセンサ素子100Cは、上記実施形態に係るガスセンサ素子100と同様に構成されてよい。
各絶縁層(91、92)に覆われている部分において、ガスセンサ素子100Cは、各絶縁層(91、92)を介して保護部材200に覆われるように構成されてよい。本変形例によれば、各絶縁層(91、92)は、保護部材200の各多孔質層と同一の材料で構成可能である。そのため、複数の固体電解質層で構成されるガスセンサ素子100Cをそのまま保護部材200の多孔質層で被覆するよりも、各絶縁層(91、92)を介して被覆した方がガスセンサ素子100Cと保護部材200との接着性を高めることができる。これにより、保護部材200の剥離し難いガスセンサを提供することができる。
なお、本変形例において、2つの絶縁層(91、92)のうちのいずれか一方は省略されてよい。第1基板層1の下面及び第2固体電解質層6の上面の少なくとも一方は、部分的に露出していてよい。換言すると、第1基板層1の下面及び第2固体電解質層6の上面の少なくとも一方において、各絶縁層(91、92)により被覆されていない領域が存在してよい。また、絶縁層91は、外側ポンプ電極23の部分も被覆していてよい。これにより、外側ポンプ電極23は、保護部材200(第1多孔質層211)に直接的には接していなくてもよい。上記検知電極65も同様である。
(V)ガス導入口及びガス排出部の配置
上記実施形態では、ガス導入口10は、各側面(130、140)に配置されており、外側ポンプ電極23(ガス排出部)は、上面110に配置されている。しかしながら、ガス導入口及びガス排出部の配置は、このような例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。他の一例として、上記実施形態において、第1側面130及び第2側面140の少なくとも一方の開口は省略されてよい。すなわち、ガス導入口10は、第1側面130及び第2側面140のいずれか一方に配置されてよい。更に他の一例として、ガス導入口10は、第1側面130及び第2側面140に代えて、前面150に配置されてよい。
図9は、本変形例に係るガスセンサSDの構成の一例を概略的に示す長手方向に垂直な断面の模式図である。図10は、本変形例に係るガスセンサSDの構成の一例を概略的に示す長手方向に平行な断面の模式図である。図9は、上記図1に対応する断面を模式的に示し、図10は、上記図2に対応する断面を模式的に示す。
本変形例に係るガスセンサSDでは、各側面(130、140)において、ガス流通部は、緻密なセラミックス層16により閉塞されている。セラミックス層16は、上記実施形態に係るセラミックス層15と同様に構成されてよい。一方で、ガス導入口10は、前面150側に開口している。すなわち、ガス導入口10は、前面150に配置される。本変形例では、前面150が、第1面の一例である。この点を除き、ガスセンサSDは、上記実施形態に係るガスセンサSと同様に構成されてよい。本変形例によれば、上記実施形態と同様に、測定精度の向上が図られたガスセンサSDを提供することができる。
[実施例]
本発明の効果を検証するため、以下の実施例及び比較例に係るガスセンサを作製した。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
ガスセンサの構成に上記図1及び図2に示される構成を採用し、ガスセンサ素子の構成に上記図3に示される構成を採用することで、第1実施例に係るガスセンサを作製した。第1実施例では、2層の多孔質層(第1多孔質層及び第2多孔質層)により保護部材を構成した。ガス導入口及びガス排出部を覆う第1多孔質層の断面形状はアーチ形を採用した。また、ガス導入口をガスセンサ素子の各側面に配置し、ガス排出部をガスセンサ素子の上面に配置し、各側面及び上面の間の角部を面取りした。制限部は、ガス導入口及びガス排出部の間の面取りした角部に配置した。また、制限部は、第1多孔質層を存在しないようにすることで構成した。
第1実施例における制限部の面取りを省略することで、第2実施例に係るガスセンサを作製した。第1多孔質層の平均厚さが、ガス導入口及びガス排出部を覆う部分の第1多孔質層の最大厚さの3%である制限部に、第2実施例における制限部を置き換えることで、第3実施例に係るガスセンサを作製した。ガス導入口及びガス排出部を覆う部分の第1多孔質層の最大厚さの18%である制限部に、第1実施例における制限部を置き換えることで、第4実施例に係るガスセンサを作製した。第3実施例における制限部の第1多孔質層の平均厚さを、ガス導入口及びガス排出部を覆う部分の第1多孔質層の最大厚さの28%に変更することで、第5実施例に係るガスセンサを作製した。第3実施例~第5実施例において、ガス導入口及びガス排出部を覆う部分の第1多孔質層の最大厚さは、150μmであった。第1実施例におけるガス導入口及びガス排出部を覆う部分の第1多孔質層の断面形状を矩形状に変更し、第1多孔質層及び第2多孔質層の境界線がガスセンサ素子に対しておおよそ平行になるようにすることで、第6実施例に係るガスセンサを作製した。
一方、第1実施例において、ガス導入口を覆う第1多孔質層を省略し、ガス排出部を覆う第1多孔質層の断面形状を第6実施例と同じに変更し、制限部を省略することで、第1比較例に係るガスセンサを作製した。第1実施例において、ガス排出部を覆う第1多孔質層を省略し、ガス導入口を覆う第1多孔質層の断面形状を第6実施例と同じに変更し、制限部を省略することで、第2比較例に係るガスセンサを作製した。第1実施例において、制限部を省略することで、第3比較例に係るガスセンサを作製した。第4実施例における制限部の第1多孔質層の平均厚さを、ガス導入口及びガス排出部を覆う部分の第1多孔質層の最大厚さ(150μm)の32%に変更することで、第4比較例に係るガスセンサを作製した。第4比較例における制限部の第1多孔質層の平均厚さを、ガス導入口及びガス排出部を覆う部分の第1多孔質層の最大厚さの63%に変更することで、第4比較例に係るガスセンサを作製した。
作製した各実施例及び各比較例に係るガスセンサのガス導入口に、濃度5%の酸素を含むガス及び濃度20.5%の酸素を含むガスをそれぞれ供給し、それぞれのガスで検出されるポンプ電流Ip0の値を測定した。そして、各実施例及び各比較例に係るガスセンサについて、以下の式2~式4の演算により、ポンプ電流Ip0の直線率(%)を算出した。
直線率(%)=(線分ADの傾き/線分ABの傾き)×100 ・・・(式2)
線分ADの傾き=Ip0(20.5%)の値/20.5 ・・・(式3)
線分ABの傾き=Ip0(5%)の値/5 ・・・(式4)
なお、Ip0(20.5%)は、濃度20.5%の酸素を含むガスに対するIp0の値を示し、Ip0(5%)は、濃度5%の酸素を含むガスに対するIp0の値を示す。
図11は、上記Ip0の直線率を説明するための図である。上記線分AB及び線分ADは、図11に示されるとおりである。ガスに含まれる酸素の濃度が大きくなるにつれて、ガス排出部から排出される酸素がガス導入口に侵入する量が増えると、酸素濃度に対するIp0の傾きが大きくなっていく。ガス導入口及びガス排出部の間のガスの流れを制限し、ガス排出部から排出される酸素が測定対象のガスに混ざるのを抑制するほど、このような傾きの増加を防ぐことができ、算出される直線率(%)が100に近付いていく。つまり、算出される直線率(%)が100に近いほど、キャリブレーションしやすく(どの濃度帯でも同様に酸素濃度を測定可能である)、かつ測定精度の向上が図られている(すなわち、理想的である)ことを示す。そこで、各実施例及び各比較例に係るガスセンサについて、算出された直線率(%)と理想値(100%)との差分に基づいて、Ip0の直線性を評価した。100%からの差分が、5%未満を「A」と評価し、5%以上30%未満を「B」と評価し、30%以上を「C」と評価した。以下の表1は、Ip0の直線性を評価した結果を示す。表1の「第1層」は第1多孔質層を示し、「第2層」は第2多孔質層を示す。
Figure 2022155844000002
表1の評価結果に示されるとおり、各実施例は、各比較例に比べて、Ip0の直線性が良好であった。この結果から、本発明によれば、測定精度の向上が図られたガスセンサを提供可能であることが分かった。また、第4比較例に比べて、第5実施例によれば、Ip0の直線性を改善することができた。この結果から、制限部における第1多孔質層の厚みを小さくすることで制限部を設ける場合に、制限部における第1多孔質層の平均厚さを、ガス導入口及びガス排出部を覆う部分の第1多孔質層の最大厚さの30%未満にすることで、制限部を有効に設けることができ、ガス導入口及びガス排出部の間のガスの流れを効果的に遮断できることが分かった。更には、第4実施例の評価結果から、制限部における第1多孔質層の平均厚さを、ガス導入口及びガス排出部を覆う部分の第1多孔質層の最大厚さの20%未満にすることで、ガス導入口及びガス排出部の間のガスの流れをより効果的に遮断できることが分かった。これらの結果から、上記実施形態及び変形例によれば、測定精度の向上が図られたガスセンサを提供可能であるが検証できた。
S…センサ、
100…ガスセンサ素子、
110…上面(第2面)、120…下面(第3面)、
130…第1側面(第1面)、140…第2側面(第1面)、
150…前面(第1面)、
191~193…角部、
10…ガス導入口、23…外側ポンプ電極(ガス排出部)、
65…検知電極(他のガス排出部)、
70…ヒータ、
200…保護部材、
211~215…第1多孔質層、220…第2多孔質層、
231~233…制限部

Claims (9)

  1. ガス導入口及びガス排出部を備えるガスセンサ素子と、
    複数の多孔質層を備え、前記ガスセンサ素子を覆うように構成される保護部材と、
    を備えるガスセンサであって、
    複数の多孔質層は、最も内側に配置される第1多孔質層、及び当該第1多孔質層の外側に配置される第2多孔質層を含み、
    前記第1多孔質層の気孔率は、前記第2多孔質層の気孔率より大きく、
    前記ガスセンサ素子の前記ガス導入口及び前記ガス排出部は、前記第1多孔質層に接するように前記保護部材で覆われ、
    前記保護部材は、前記ガス導入口及び前記ガス排出部の間に、前記ガス導入口及び前記ガス排出部を覆う部分よりも前記第1多孔質層の厚みがガスの流れを抑制する程度に小さくなっていることで前記第2多孔質層が前記ガス導入口及び前記ガス排出部の間を制限するように構成される制限部を有する、
    ガスセンサ。
  2. 前記ガス導入口及び前記ガス排出部それぞれを覆う部分の前記第1多孔質層の断面形状はアーチ形である、
    請求項1に記載のガスセンサ。
  3. 前記制限部は、前記第1多孔質層が存在していないことにより、前記第2多孔質層が前記ガス導入口及び前記ガス排出部の間を制限するように構成される、
    請求項1又は2に記載のガスセンサ。
  4. 前記制限部は、前記制限部における前記第1多孔質層の平均厚さが、前記ガス導入口及び前記ガス排出部を覆う部分の前記第1多孔質層の最大厚さの30%未満であることにより、前記第2多孔質層が前記ガス導入口及び前記ガス排出部の間を制限するように構成される、
    請求項1又は2に記載のガスセンサ。
  5. 前記保護部材の前記ガス導入口を覆う部分は、前記第1多孔質層及び前記第2多孔質層の2つの多孔質層により構成される、
    請求項1から4のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  6. 前記ガスセンサ素子は、第1面及び前記第1面と接する第2面を有し、
    前記ガス導入口は、前記第1面に配置され、
    前記ガス排出部は、前記第2面に配置され、
    前記第1面及び前記第2面の間の角部は面取りされており、
    前記制限部は、面取りされた前記角部に配置される、
    請求項1から5のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  7. 前記ガスセンサ素子は、第3面を更に有し、
    前記ガスセンサ素子は、前記第3面側に配置されるヒータを更に備え、
    前記第3面を覆う部分の前記第1多孔質層の厚みは、前記ガス排出部を覆う部分の前記第1多孔質層の厚みよりも小さくなっている、
    請求項6に記載のガスセンサ。
  8. 前記ガスセンサ素子には、前記保護部材に覆われていない部分が存在し、
    前記ガスセンサ素子は、前記保護部材に覆われていない部分に配置されたガス検出部を更に備える、
    請求項1から7のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  9. 前記ガスセンサ素子は、積層された複数の固体電解質層を備え、
    前記複数の固体電解質層のうち積層方向の少なくとも一方の最も外側に配置される固体電解質層の少なくとも一部の面は絶縁層により覆われており、
    前記絶縁層の覆われている部分において、前記ガスセンサ素子は、前記絶縁層を介して前記保護部材に覆われるように構成される、
    請求項1から8のいずれか1項に記載のガスセンサ。
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