JP2022154169A - セメント混合材及びその製造方法、並びに、セメント混合材の品質予測方法 - Google Patents

セメント混合材及びその製造方法、並びに、セメント混合材の品質予測方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2022154169A
JP2022154169A JP2021057073A JP2021057073A JP2022154169A JP 2022154169 A JP2022154169 A JP 2022154169A JP 2021057073 A JP2021057073 A JP 2021057073A JP 2021057073 A JP2021057073 A JP 2021057073A JP 2022154169 A JP2022154169 A JP 2022154169A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
content
clinker ash
surface area
specific surface
ash powder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021057073A
Other languages
English (en)
Inventor
龍一郎 久我
Ryuichiro Kuga
俊一郎 内田
Shunichiro Uchida
靖 冨迫
Yasushi Tomisako
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Taiheiyo Cement Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiheiyo Cement Corp filed Critical Taiheiyo Cement Corp
Priority to JP2021057073A priority Critical patent/JP2022154169A/ja
Publication of JP2022154169A publication Critical patent/JP2022154169A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/91Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

Landscapes

  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

【課題】流動性及び強度発現性に優れた、クリンカアッシュを含むセメント混合材を提供する。【解決手段】クリンカアッシュ粉末を含むセメント混合材であって、クリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積、並びに、クリンカアッシュ粉末の、ムライト、クォーツ、及びトリディマイトの含有率を用いて下記式(1)から得られる数値が、200以上であるセメント混合材。上記ブレーン比表面積/(上記ムライトの含有率+上記クォーツの含有率+上記トリディマイトの含有率) ・・・(1)(ただし、上記式(1)中、ブレーン比表面積の単位はcm2/g、含有率の単位は質量%である。)【選択図】なし

Description

本発明は、セメント混合材及びその製造方法、並びに、セメント混合材の品質予測方法に関する。
火力発電所において発生する石炭灰は、燃焼させた微粉状の石炭が、ボイラ出口での温度低下に伴って球形の微粒子となって、電気集塵機に捕集されたフライアッシュと、石炭灰粒子が凝集し、多孔質の塊となってボイラ底部のクリンカホッパに落下して堆積したクリンカアッシュに大別される。
フライアッシュは、粒径0.1~300μm程度の球形粒子である特徴を生かして、セメント混合材として利用することができる。一方、クリンカアッシュは、最大粒径が37.5mm程度と大きく、その形状も球形ではないため、セメント混合材やコンクリート混和材としては利用しにくく、主に路盤材や、岸壁の裏込材や、盛土材等の土工資材や、セメントクリンカの原料として利用されている。
セメント混合材として、クリンカアッシュを有効かつ多量に用いることができるセメント組成物の製造方法として、特許文献1には、次の工程(A)、並びに工程(B):(A)ボーグ式を用いて算出したセメント鉱物組成が、CSで55~70質量%、CSで10~30質量%、CAで7~15質量%、及びCAFで7~15質量%であるセメントクリンカを得る工程、並びに(B)得られたセメントクリンカ100質量部に、二水石こうを2~5質量部、及びガラス化率が75質量%以上のクリンカアッシュを3~45質量部添加し、混合粉砕する工程を備える、セメント組成物の製造方法が記載されている。
セメントの物性を損なわずに、炉底灰を用いることができるセメント組成物として、特許文献2には、セメントクリンカーと石膏と炉底灰とを含んでなる水硬性組成物であって、前記炉底灰は、ブレーン比表面積3400±300cm/gの状態で、色差計により測定したハンターLabにおける明度指数Lの値が41以上のものであることを特徴とする水硬性組成物が記載されている。
特開2018-131361号公報 特許第6356057号公報
クリンカアッシュは、フライアッシュと比較して、流動性及び強度発現性に劣り、品質のばらつきが大きいため、セメント混合材としての利用が難しいという問題がある。
本発明の目的は、流動性及び強度発現性に優れた混合セメントを得ることができる、クリンカアッシュを含むセメント混合材を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、{ブレーン比表面積(cm/g)/(ムライトの含有率+クォーツの含有率+トリディマイトの含有率)(質量%)}の数値が200以上であるクリンカアッシュ粉末を含むセメント混合材によれば上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[8]を提供するものである。
[1] クリンカアッシュ粉末を含むセメント混合材であって、上記クリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積、並びに、上記クリンカアッシュ粉末の、ムライト、クォーツ、及びトリディマイトの含有率を用いて下記式(1)から得られる数値が、200以上であることを特徴とするセメント混合材。
上記ブレーン比表面積/(上記ムライトの含有率+上記クォーツの含有率+上記トリディマイトの含有率) ・・・(1)
(ただし、上記式(1)中、ブレーン比表面積の単位はcm/g、含有率の単位は質量%である。)
[2] 上記クリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積が4,000cm/g以上である前記[1]に記載のセメント混合材。
[3] 上記クリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積、並び、上記クリンカアッシュ粉末の、CaO、MgO、Al、及びSiOの含有率を用いて下記式(2)から得られる数値が、1,200以上である前記[1]又は[2]に記載のセメント混合材。
上記ブレーン比表面積×{(上記CaOの含有率+上記MgOの含有率+上記Alの含有率)/上記SiOの含有率} ・・・(2)
(ただし、上記式(2)中、ブレーン比表面積の単位はcm/g、含有率の単位は質量%である。)
[4] 前記[1]~[3]のいずれかに記載のセメント混合材と、セメントクリンカ粉砕物と、石膏を含むセメント組成物。
[5] セメント混合材の原料であるクリンカアッシュの、ムライト、クォーツ、及びトリディマイトの含有率を測定する測定工程と、上記クリンカアッシュを粉砕してなるクリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積、並びに、上記クリンカアッシュの、ムライト、クォーツ、及びトリディマイトの含有率を用いて下記式(3)から得られる数値が、200以上となるように、上記クリンカアッシュを粉砕して、クリンカアッシュ粉末を含むセメント混合材を得る粉砕工程、を含むことを特徴とするセメント混合材の製造方法。
上記ブレーン比表面積/(上記ムライトの含有率+上記クォーツの含有率+上記トリディマイトの含有率) ・・・(3)
(ただし、上記式(3)中、ブレーン比表面積の単位はcm/g、含有率の単位は質量%である。)
[6] 上記測定工程において、上記クリンカアッシュの、CaO、MgO、Al、及びSiOの含有率を測定し、上記粉砕工程において、上記クリンカアッシュを粉砕してなるクリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積、並びに、上記クリンカアッシュの、CaO、MgO、Al、及びSiOの含有率を用いて下記式(4)から得られる数値が、1,200以上になるように、上記クリンカアッシュを粉砕する前記[5]に記載のセメント混合材の製造方法。
上記ブレーン比表面積×{(上記CaOの含有率+上記MgOの含有率+上記Alの含有率)/上記SiOの含有率} ・・・(4)
(ただし、上記式(4)中、ブレーン比表面積の単位はcm/g、含有率の単位は質量%である。)
[7] 上記測定工程と上記粉砕工程の間に、クリンカアッシュの、ムライト、クォーツ、及びトリディマイトの含有率の合計が37質量%以下であるかどうかを判別し、上記合計が37質量%以下である場合、上記クリンカアッシュをセメント混合材の原料として使用し、上記合計が37質量%を超える場合、上記クリンカアッシュをセメント混合材の原料として使用しない選別工程を含む前記[5]又は[6]に記載のセメント混合材の製造方法。
[8] クリンカアッシュ粉末を含むセメント混合材の品質予測方法であって、上記品質予測方法で用いる、フロー値比の予測式及び活性度指数の予測式を作成するための2種以上のクリンカアッシュ粉末を用意する試料準備工程と、上記クリンカアッシュ粉末のフロー値比を従属変数とし、上記クリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積、並びに、上記クリンカアッシュ粉末の、ムライト、クォーツ、及びトリディマイトの含有率を用いて下記式(5)から得られる数値を独立変数として、上記2種以上のクリンカアッシュ粉末の、上記従属変数と上記独立変数の組み合わせを用いて重回帰分析を行って、フロー値比の予測式を作成する第一の予測式作成工程と、上記クリンカアッシュ粉末の活性度指数を従属変数とし、上記クリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積、並びに、上記クリンカアッシュ粉末の、CaO、MgO、Al、及びSiOの含有率を用いて下記式(6)から得られる数値を独立変数として、上記2種以上のクリンカアッシュ粉末の、上記従属変数と上記独立変数の組み合わせを用いて重回帰分析を行って、活性度指数の予測式を作成する第二の予測式作成工程と、品質予測の対象であるセメント混合材に含まれる、クリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積、並びに、上記クリンカアッシュ粉末の、ムライト、クォーツ、トリディマイト、CaO、MgO、Al、及びSiOの含有率の実測値と、上記フロー値比の予測式及び上記活性度指数の予測式を用いて、品質予測の対象となるセメント混合材に含まれる、上記クリンカアッシュ粉末の、フロー値比及び活性度指数の予測値を得て、該予測値に基づいて上記セメント混合材の品質を予測する予測工程を含むことを特徴とするセメント混合材の品質予測方法。
上記ブレーン比表面積/(上記ムライトの含有率+上記クォーツの含有率+上記トリディマイトの含有率) ・・・(5)
上記ブレーン比表面積×{(上記CaOの含有率+上記MgOの含有率+上記Alの含有率)/上記SiOの含有率} ・・・(6)
(ただし、上記式(5)~(6)中、ブレーン比表面積の単位はcm/g、含有率の単位は質量%である。)
本発明によれば、セメント混合材の原料としてクリンカアッシュを用いているにも関わらず、上記セメント混合材を含む混合セメントの流動性及び強度発現性を優れたものにすることができる。
クリンカアッシュ粉末の、{ブレーン比表面積/(ムライトの含有率+クォーツの含有率+トリディマイトの含有率)}と、フロー値比との相関関係を示す図である。 クリンカアッシュ粉末の、〔ブレーン比表面積×{(上記CaOの含有率+上記MgOの含有率+上記Alの含有率)/上記SiOの含有率}〕と、活性度指数との相関関係を示す図である。
本発明のセメント混合材は、クリンカアッシュ粉末を含むセメント混合材であって、クリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積、並びに、クリンカアッシュ粉末の、ムライト(Mulite)、クォーツ(Quartz)、及びトリディマイト(Tridymite)の含有率を用いて下記式(1)から得られる数値が、200以上であるものである。
上記ブレーン比表面積/(上記ムライトの含有率+上記クォーツの含有率+上記トリディマイトの含有率) ・・・(1)
(ただし、上記式(1)中、ブレーン比表面積の単位はcm/g、含有率の単位は質量%である。)
なお、本明細書中、式(1)~(6)から得られる数値の単位は、省略するものとする。例えば、式(1)から得られる数値の単位である「cm/(g・質量%)」は、本明細書中、省略される。
ここで、クリンカアッシュ粉末とは、火力発電所等において、微粉状の石炭の燃焼によって発生した赤熱状態の石炭灰が、相互に凝集して多孔質の塊状となった後、ボイラの底部の水槽に落下し急冷されて固化した塊状物(クリンカアッシュ)を粉砕してなるものである。
上記式(1)から得られる数値は、200以上、好ましくは220以上、より好ましくは250以上、特に好ましくは300以上である。上記数値が200未満であると、セメント混合材を含む混合セメント(以下、単に「混合セメント」ともいう。)の流動性および強度発現性が低下する。上記数値の上限値は、特に限定されないが、製造の容易性等の観点から、好ましくは500、より好ましくは450である。
クリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積は、混合セメントの強度発現性向上の観点から、好ましくは3,000cm/g以上、より好ましくは3,500cm/g以上、特に好ましくは4,000cm/g以上である。上記ブレーン比表面積の上限値は、特に限定されないが、製造の容易性等の観点から、好ましくは8000cm/g、より好ましくは6500cm/g、特に好ましくは5500cm/g、特に好ましくは5000cm/gである。
また、クリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積、並び、クリンカアッシュ粉末の、CaO、MgO、Al、及びSiOの含有率を用いて下記式(2)から得られる数値は、好ましくは1,200以上である。
上記ブレーン比表面積×{(上記CaOの含有率+上記MgOの含有率+上記Alの含有率)/上記SiOの含有率} ・・・(2)
(ただし、上記式(2)中、ブレーン比表面積の単位はcm/g、含有率の単位は質量%である。)
上記式(2)から得られる数値は、好ましくは1,200以上、より好ましくは1,500以上、さらに好ましくは2,200以上、さらに好ましくは2,500以上、特に好ましくは2,600以上である。上記数値が1,200以上であれば、混合セメントの強度発現性をより向上することができる。上記数値の上限値は、特に限定されないが、製造の容易性等の観点から、好ましくは5,000、より好ましくは4,000である。
クリンカアッシュ粉末のガラス化率(クリンカアッシュ中の非晶質相量)は、強度発現性をより向上させる観点からは、好ましくは70質量%以上、より好ましくは75質量%以上、さらに好ましくは78質量%以上、特に好ましくは80質量%以上である。
また、上記ガラス化率は、十分な強度発現性を有し、かつ、クリンカアッシュの利用を促進する観点からは、好ましくは60質量%以上、より好ましくは62~85質量%、さらに好ましくは65~80質量%、特に好ましくは65~75質量%である。
一般的に、ガラス化率が高まるほどポゾラン活性が向上し、セメント混合材としての有用性が向上すると考えられている。これに対して、本発明のセメント混合材は、ガラス化率が高い(例えば、75質量%を超える)場合のみならず、ガラス化率が低い(例えば、63~75質量%)クリンカアッシュ粉末を用いた場合であっても、流動性、及び、強度発現性に優れたものである。
ガラス化率が低くても、本発明の効果が得られる場合があるという点を考慮した場合、ガラス化率の範囲の上限値は、好ましくは75質量%未満、より好ましくは73質量%、さらに好ましくは71質量%、特に好ましくは67質量%である。
セメント混合材は、本発明の効果に影響を及ぼさない範囲で、クリンカアッシュ粉末以外の他の材料を含んでいてもよい。他の材料としては、フライアッシュ、シリカフューム、高炉スラグ微粉末等が挙げられる。
セメント混合材中の、クリンカアッシュ粉末の割合は、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、特に好ましくは95質量%以上である。
本発明のセメント組成物は、上述したセメント混合材と、セメントクリンカ粉砕物と、石膏を含むものである。
セメントクリンカとしては、特に限定されるものではなく、例えば、普通ポルトランドセメントクリンカ、早強ポルトランドセメントクリンカ、中庸熱ポルトランドセメントクリンカ、低熱ポルトランドセメントクリンカ、及び耐硫酸塩ポルトランドセメントクリンカ等の各種ポルトランドセメントクリンカ等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
中でも、セメント組成物の強度発現性等の観点から、普通ポルトランドセメントクリンカが好ましい。
本発明のセメント組成物の製造方法としては、特に限定されるものではなく、(i)予め粉砕してなるセメントクリンカとクリンカアッシュ粉末と予め粉砕してなる石膏を混合する方法、(ii)予め粉砕してなるセメント(クリンカ粉末と石膏の混合物)と、クリンカアッシュ粉末を混合する方法等が挙げられる。また、(ii)の方法において、クリンカアッシュ粉末として、石膏を含むもの(予めクリンカアッシュと石膏を同時に粉砕しながら混合したもの)を用いてもよい。
石膏としては、特に限定されるものではなく、無水石膏、二水石膏、半水石膏、又はこれらの混合物が挙げられる。
セメント組成物100質量%中のセメント混合材の割合は、好ましくは1~40質量%、より好ましくは2~30質量%、特に好ましくは5~20質量%である。上記割合が1質量%以上であれば、クリンカアッシュの有効利用をより促進することができる。上記割合が40質量%以下であれば、セメント組成物の流動性及び強度発現性の低下を防ぐことができる。
セメント組成物は、必要に応じて他の材料を配合してもよい。必要に応じて配合される他の材料としては、細骨材や、粗骨材や、水や、AE剤、減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、及び高性能AE減水剤等の各種混和剤や、フライアッシュ、シリカフューム、高炉スラグ微粉末等の各種混和材等が挙げられる。
本明細書中、水硬性組成物とは、セメント組成物と水を含む硬化性組成物であって、水硬性組成物の硬化前の形態および硬化後の形態を包含するものである。水硬性組成物の例としては、ペースト、モルタル、及びコンクリートが挙げられる。
また、水と予め粉砕してなるセメント(クリンカ粉末と石膏の混合物)を混練する際に、クリンカアッシュ粉末を混合して、上記セメントとクリンカアッシュ粉末の混合物が本発明のセメント組成物となる水硬性組成物を調製してもよい。
上述したセメント混合材を製造する方法の例としては、セメント混合材の原料であるクリンカアッシュの、ムライト、クォーツ、及びトリディマイトの含有率を測定する測定工程と、クリンカアッシュを粉砕してなるクリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積、並びに、クリンカアッシュの、ムライト、クォーツ、及びトリディマイトの含有率を用いて下記式(3)から得られる数値が、200以上となるように、クリンカアッシュを粉砕して、クリンカアッシュ粉末を含むセメント混合材を得る粉砕工程を含む方法等が挙げられる。
上記ブレーン比表面積/(上記ムライトの含有率+上記クォーツの含有率+上記トリディマイトの含有率) ・・・(3)
(ただし、上記式(3)中、ブレーン比表面積の単位はcm/g、含有率の単位は質量%である。)
以下、工程ごとに詳しく説明する。
[測定工程]
本工程は、セメント混合材の原料であるクリンカアッシュの鉱物組成である、ムライト、クォーツ、及びトリディマイトの含有率を測定する工程である。
セメント混合材の原料であるクリンカアッシュは、塊状物であっても、予め粉砕されてなる粉粒状物であってもよい。
鉱物組成を測定する方法としては、クリンカアッシュ粉末に対してX線回折(XRD)/リートベルト法を用いてムライトの含有率等の鉱物組成を求める方法等が挙げられる。
また、本工程において、クリンカアッシュ粉末の化学組成である、CaO、MgO、Al、及びSiOの含有率を測定してもよい。化学組成を測定する方法としては、蛍光X線分析(XRF)を用いてクリンカアッシュ粉末の化学組成を測定する方法等があり、CaOの含有率等の化学組成は、後述する粉砕工程において、特定の式から得られる数値を満たすクリンカアッシュ粉末が得られるようにクリンカアッシュを粉砕する際に、適宜用いられる。
[粉砕工程]
本工程は、クリンカアッシュを粉砕してなるクリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積、並びに、クリンカアッシュの、ムライト、クォーツ、及びトリディマイトの含有率を用いて下記式(3)から得られる数値が、200以上となるように、クリンカアッシュを粉砕して、クリンカアッシュ粉末を含むセメント混合材を得る工程である。
上記ブレーン比表面積/(上記ムライトの含有率+上記クォーツの含有率+上記トリディマイトの含有率) ・・・(3)
(ただし、上記式(3)中、ブレーン比表面積の単位はcm/g、含有率の単位は質量%である。)
上記式(3)から得られる数値は、200以上、好ましくは220以上、より好ましくは250以上、特に好ましくは300以上である。上記数値が200未満であると、セメント混合材の流動性および強度発現性が低下する。上記数値の上限値は、特に限定されないが、製造の容易性等の観点から、好ましくは500、より好ましくは450である。
粉砕手段としては、特に限定されるものではなく、例えば、ボールミル、ディスクミル、竪型ローラーミル等が挙げられる。
粉砕の条件として、さらに、以下の条件を加えてもよい。
追加の条件としては、強度発現性及び流動性のより優れたセメント混合材を得る観点から、クリンカアッシュを粉砕してなるクリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積、並びに、クリンカアッシュの、CaO、MgO、Al、及びSiOの含有率を用いて下記式(4)から得られる数値が、1,200以上になるように、クリンカアッシュを粉砕することである。
上記ブレーン比表面積×{(上記CaOの含有率+上記MgOの含有率+上記Alの含有率)/上記SiOの含有率} ・・・(4)
(ただし、上記式(4)中、ブレーン比表面積の単位はcm/g、含有率の単位は質量%である。)
上記式(4)から得られる数値は、好ましくは1,200以上、より好ましくは1,500以上、さらに好ましくは2,200以上、さらに好ましくは2,500以上、特に好ましくは2,600以上である。上記数値が1,200以上であれば、セメント混合材の強度発現性をより向上することができる。上記数値の上限値は、特に限定されないが、製造の容易性等の観点から、好ましくは5,000、より好ましくは4,000である。
セメント混合材が、クリンカアッシュ粉末以外の他の材料を含む場合、他の材料は、粉砕工程中または粉砕工程後に適宜混合すればよい。
また、測定工程と粉砕工程の間に、クリンカアッシュの、ムライト、クォーツ、及びトリディマイトの含有率の合計が37質量%以下であるかどうかを判別し、上記合計が37質量%以下である場合、上記クリンカアッシュをセメント混合材の原料として使用し、上記合計が37質量%を超える場合、上記クリンカアッシュをセメント混合材の原料として使用しない選別工程を設けてもよい。
クリンカアッシュの、ムライト、クォーツ、及びトリディマイトの含有率の合計が37質量%を超える場合、上記式(3)及び上記式(4)から得られる数値が、所望の数値(例えば、上記式(3)から得られる数値が200以上であり、かつ、上記式(4)から得られる数値が1,200以上)となるようなブレーン比表面積を有するクリンカアッシュ粉末を得ることが困難となる場合がある。このため、上記合計が37質量%以下であるクリンカアッシュを、セメント混合材の原料として使用することが好ましい。上記合計が37質量%を超えるクリンカアッシュは、路盤材や、岸壁の裏込材や、盛土材等の土工資材や、セメントクリンカの原料として使用することができる。
また、セメント混合材に含まれるクリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積、並びに、クリンカアッシュ粉末の、ムライト、クォーツ、トリディマイト、CaO、MgO、Al、及びSiOの含有率を用いて、上記クリンカアッシュ粉末の品質を予測し、予測結果に基づいてセメント混合材の品質を予測することができる。
具体的には、後述する試料準備工程、第一の予測式作成工程、第二の予測式作成工程、及び予測工程を含むセメント混合材の品質予測方法が挙げられる。以下、工程ごとに詳しく説明する。
[試料準備工程]
本工程は、品質予測方法で用いる、フロー値比の予測式及び活性度指数の予測式を作成するための2種以上のクリンカアッシュ粉末を用意する工程である。
クリンカアッシュ粉末の種類の数(換言すると、後述する第一の予測式作成工程、及び第二の予測式作成工程で用いられる、従属変数及び独立変数からなるデータの組み合わせの個数)は、予測の精度をより向上させる観点から、2以上、好ましくは5以上、より好ましくは10以上、特に好ましくは20以上である。上記数は、クリンカアッシュ粉末の活性度指数の実測値を得るためのモルタル供試体の作製に要する労力を小さくする観点から、好ましくは40以下、より好ましくは30以下である。
[第一の予測式作成工程]
本工程は、クリンカアッシュ粉末のフロー値比を従属変数とし、クリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積、並びに、クリンカアッシュ粉末の、ムライト、クォーツ、及びトリディマイトの含有率を用いて下記式(5)から得られる数値を独立変数として、2種以上のクリンカアッシュ粉末の、従属変数と独立変数の組み合わせを用いて重回帰分析を行って、フロー値比の予測式を作成する工程である。
上記ブレーン比表面積/(上記ムライトの含有率+上記クォーツの含有率+上記トリディマイトの含有率) ・・・(5)
(ただし、上記式(5)中、ブレーン比表面積の単位はcm/g、含有率の単位は質量%である。)
試料準備工程で準備した2種以上のクリンカアッシュ粉末の各々から得られた、上記従属変数及び上記独立変数からなるデータの組み合わせを用いて重回帰分析を行うことで、より高い精度でフロー値比を予測することができる予測式を得ることができる。
[第二の予測式作成工程]
本工程は、クリンカアッシュ粉末の活性度指数を従属変数とし、クリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積、並びに、クリンカアッシュ粉末の、CaO、MgO、Al、及びSiOの含有率を用いて下記式(6)から得られる数値を独立変数として、2種以上のクリンカアッシュ粉末の、従属変数と独立変数の組み合わせを用いて重回帰分析を行って、活性度指数の予測式を作成する工程である。
上記ブレーン比表面積×{(上記CaOの含有率+上記MgOの含有率+上記Alの含有率)/上記SiOの含有率} ・・・(6)
(ただし、上記式(6)中、ブレーン比表面積の単位はcm/g、含有率の単位は質量%である。)
試料準備工程で準備した2種以上のクリンカアッシュ粉末の各々から得られた、上記従属変数及び上記独立変数からなるデータの組み合わせを用いて重回帰分析を行うことで、より高い精度で活性度指数を予測することができる予測式を得ることができる。
なお、活性度指数としては、「JIS A 6201:2015(コンクリート用フライアッシュ)」に規定されている、28日活性度指数又は91日活性度指数が挙げられる。
28日活性度指数及び91日活性度指数の両方を予測したい場合には、28日活性度指数及び91日活性度指数の各々について、活性度指数の予測式を作成すればよい。
また、クリンカアッシュ粉末のフロー値比及び活性度指数は、「JIS A 6201:2015(コンクリート用フライアッシュ)」に準拠して測定することができる。
[予測工程]
本工程は、品質予測の対象であるセメント混合材に含まれる、クリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積、並びに、上記クリンカアッシュ粉末の、ムライト、クォーツ、トリディマイト、CaO、MgO、Al、及びSiOの含有率の実測値と、上述したフロー値比の予測式及び活性度指数の予測式を用いて、品質予測の対象となるセメント混合材に含まれる、クリンカアッシュ粉末の、フロー値比及び活性度指数の予測値を得て、該予測値に基づいて上記セメント混合材の品質を予測する工程である。
なお、より高い精度でセメント混合材の品質を予測する観点から、品質予測の対象であるセメント混合材に含まれる、クリンカアッシュ粉末の割合は、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上、特に好ましくは100質量%である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[使用材料]
(1)クリンカアッシュA~F(品質が各々異なるもの)
クリンカアッシュA~Fの化学組成及び鉱物組成を表1~2に示す。
なお、クリンカアッシュの化学組成はXRFを用いて測定し、クリンカアッシュの鉱物組成は、XRD/リートベルト法に基づいた外部標準法によって求めた。蛍光X線装置は、リガク社製の商品名「ZSX Primus II」を用い、検量線(石炭灰)法によって化学組成を測定した。X線回折装置はブルカー・エイエックス社製の商品名「D8ADVANCE A25」を用い、リートベルト解析ソフトにはブルカー・エイエックス社製の商品名「TOPAS Ver.6.0」を用いた。X線回折の測定は、CuKα線、管電圧50kV、管電流40mA、走査範囲5°~65°(2θ)、ステップ幅0.0234、スキャンスピード0.13sec/stepの条件で行い、外部標準試料には関東化学社製の「特級試薬炭酸カルシウム」を用いた。解析対象のクリンカアッシュ鉱物はムライト、クォーツ、トリディマイト、アノーサイト、クリストバライト、ヘマタイト、マグネタイト、カルサイト、半水石こう、無水石こうとし、外部標準法によってガラス化率も測定した。
Figure 2022154169000001
Figure 2022154169000002
[実施例1~9、比較例1~11]
表3に示す種類のクリンカアッシュについて、表3に示すブレーン比表面積(表3中、「ブレーン」と示す。)となるまで、ボールミルを用いて粉砕し、クリンカアッシュ粉末を得た。
クリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積、鉱物組成、及び化学組成から、{ブレーン比表面積/(ムライトの含有率+クォーツの含有率+トリディマイトの含有率)}(以下「Bl/MQT」と略す場合がある。)、及び、〔ブレーン比表面積×{(CaOの含有率+MgOの含有率+Alの含有率)/SiOの含有率}〕(以下「Bl×CMA/S」と略す場合がある。)を算出した。
なお、クリンカアッシュ粉末の鉱物組成及び化学組成の数値は、クリンカアッシュ(粉砕前)の鉱物組成及び化学組成の数値を用いた。これらの数値は、粉砕の前後で同じである。
また、クリンカアッシュ粉末のフロー値比、28日活性度指数、及び、91日活性度指数を、「JIS A 6201:2015(コンクリート用フライアッシュ)」に準拠して測定した。
結果を表3に示す。
Figure 2022154169000003
表3から、実施例1~9のクリンカアッシュ粉末(Bl/MQTの数値:200以上)のフロー値比は95~98、28日活性度指数は80~100、91日活性度指数は90~105であることがわかる。このことから、実施例1~9のクリンカアッシュ粉末は、「JIS A 6201:2015(コンクリート用フライアッシュ)」に規定されているフライアッシュII種の品質(フロー値比:95以上、28日活性度指数:80以上、91日活性度指数:90以上)を満たしていることがわかる。
中でも、ブレーン比表面積が4,000cm/g以上であるクリンカアッシュ粉末(実施例2~9)のクリンカアッシュ粉末の28日活性度指数は85~100、91日活性度指数は96~105であり、これらのクリンカアッシュ粉末は、一般的にフライアッシュII種の良品と呼ばれる品質(28日活性度指数:85以上、91日活性度指数:95以上)を満たしていることがわかる。
また、Bl×CMA/Sが2,500以上であるクリンカアッシュ粉末(実施例6、7,9)の28日活性度指数(90~100)、91日活性度指数(101~105)は、「JIS A 6201:2015(コンクリート用フライアッシュ)」に規定されているフライアッシュI種の品質(28日活性度指数:90以上、91日活性度指数:100以上)を満たしていることがわかる。
また、実施例7のクリンカアッシュのガラス化率は64.5質量%と低い数値であるが、「JIS A 6201:2015(コンクリート用フライアッシュ)」に規定されているフライアッシュII種の品質を満たしていることがわかる。
一方、比較例1~11のクリンカアッシュ粉末(Bl/MQTの数値は200未満)のフロー値比は89~93であることがわかる。このことから、比較例1~11のクリンカアッシュ粉末は、「JIS A 6201:2015(コンクリート用フライアッシュ)」に規定されているフライアッシュII種の品質(フロー値比:95以上)を満たしていないことがわかる。
なお、フロー値比が大きいことは、混合セメントの流動性が優れていることを意味する。また、活性度指数が大きいことは、混合セメントの強度発現性が優れていることを意味する。
[実施例10]
クリンカアッシュ粉末の試料を21種類用意し、各々の試料の、鉱物組成(ムライト、クォーツ、及びトリディマイトの含有率)、化学組成(CaO、MgO、Al、及びSiOの含有率)、ブレーン比表面積、フロー値比、並びに、28日活性度指数及び91日活性度指数の実測値を測定した。
また、測定結果に基づいて、Bl/MQT、及び、Bl×CMA/Sの数値を算出した。
各々の試料から得られた、クリンカアッシュ粉末のフロー値比を従属変数とし、Bl/MQTの数値を独立変数として、従属変数と独立変数の組み合わせからなるデータ(21個)を用いて重回帰分析を行い、フロー値比の予測式として、下記重回帰式(決定係数R=0.7931)を得た。
フロー値比=0.0262×(Bl/MQT)+88.468
上記重回帰式から、Bl/MQTとフロー値比は高い相関関係を有しており、上記重回帰式(予測式)を用いてフロー値比を、高い精度で予測し得ることがわかる。
Bl/MQTとフロー値比の関係を図1に示す。
また、各々の試料から得られた、クリンカアッシュ粉末の28日活性度指数を従属変数とし、Bl×CMA/Sの数値を独立変数として、従属変数と独立変数の組み合わせからなるデータ(21個)を用いて重回帰分析を行い、28日活性度指数の予測式として、下記重回帰式(決定係数R=0.8038)を得た。
28日活性度指数=0.0086×(Bl×CMA/S)+69.949
さらに、各々の試料から得られた、クリンカアッシュ粉末の91日活性度指数を従属変数とし、Bl×CMA/Sの数値を独立変数として、従属変数と独立変数の組み合わせからなるデータ(21個)を用いて重回帰分析を行い、91日活性度指数の予測式として、下記重回帰式(決定係数R=0.8397)を得た。
91日活性度指数=0.0068×(Bl×CMA/S)+82.759
上記重回帰式から、Bl×CMA/Sと活性度指数は高い相関関係を有しており、上記重回帰式(予測式)を用いて活性度指数を、高い精度で予測し得ることがわかる。
Bl×CMA/Sと、28日活性度指数または91日活性度指数の関係を図2に示す。

Claims (8)

  1. クリンカアッシュ粉末を含むセメント混合材であって、
    上記クリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積、並びに、上記クリンカアッシュ粉末の、ムライト、クォーツ、及びトリディマイトの含有率を用いて下記式(1)から得られる数値が、200以上であることを特徴とするセメント混合材。
    上記ブレーン比表面積/(上記ムライトの含有率+上記クォーツの含有率+上記トリディマイトの含有率) ・・・(1)
    (ただし、上記式(1)中、ブレーン比表面積の単位はcm/g、含有率の単位は質量%である。)
  2. 上記クリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積が4,000cm/g以上である請求項1に記載のセメント混合材。
  3. 上記クリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積、並び、上記クリンカアッシュ粉末の、CaO、MgO、Al、及びSiOの含有率を用いて下記式(2)から得られる数値が、1,200以上である請求項1又は2に記載のセメント混合材。
    上記ブレーン比表面積×{(上記CaOの含有率+上記MgOの含有率+上記Alの含有率)/上記SiOの含有率} ・・・(2)
    (ただし、上記式(2)中、ブレーン比表面積の単位はcm/g、含有率の単位は質量%である。)
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載のセメント混合材と、セメントクリンカ粉砕物と、石膏を含むセメント組成物。
  5. セメント混合材の原料であるクリンカアッシュの、ムライト、クォーツ、及びトリディマイトの含有率を測定する測定工程と、
    上記クリンカアッシュを粉砕してなるクリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積、並びに、上記クリンカアッシュの、ムライト、クォーツ、及びトリディマイトの含有率を用いて下記式(3)から得られる数値が、200以上となるように、上記クリンカアッシュを粉砕して、クリンカアッシュ粉末を含むセメント混合材を得る粉砕工程、を含むことを特徴とするセメント混合材の製造方法。
    上記ブレーン比表面積/(上記ムライトの含有率+上記クォーツの含有率+上記トリディマイトの含有率) ・・・(3)
    (ただし、上記式(3)中、ブレーン比表面積の単位はcm/g、含有率の単位は質量%である。)
  6. 上記測定工程において、上記クリンカアッシュの、CaO、MgO、Al、及びSiOの含有率を測定し、
    上記粉砕工程において、上記クリンカアッシュを粉砕してなるクリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積、並びに、上記クリンカアッシュの、CaO、MgO、Al、及びSiOの含有率を用いて下記式(4)から得られる数値が、1,200以上になるように、上記クリンカアッシュを粉砕する請求項5に記載のセメント混合材の製造方法。
    上記ブレーン比表面積×{(上記CaOの含有率+上記MgOの含有率+上記Alの含有率)/上記SiOの含有率} ・・・(4)
    (ただし、上記式(4)中、ブレーン比表面積の単位はcm/g、含有率の単位は質量%である。)
  7. 上記測定工程と上記粉砕工程の間に、クリンカアッシュの、ムライト、クォーツ、及びトリディマイトの含有率の合計が37質量%以下であるかどうかを判別し、上記合計が37質量%以下である場合、上記クリンカアッシュをセメント混合材の原料として使用し、上記合計が37質量%を超える場合、上記クリンカアッシュをセメント混合材の原料として使用しない選別工程を含む請求項5又は6に記載のセメント混合材の製造方法。
  8. クリンカアッシュ粉末を含むセメント混合材の品質予測方法であって、
    上記品質予測方法で用いる、フロー値比の予測式及び活性度指数の予測式を作成するための2種以上のクリンカアッシュ粉末を用意する試料準備工程と、
    上記クリンカアッシュ粉末のフロー値比を従属変数とし、上記クリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積、並びに、上記クリンカアッシュ粉末の、ムライト、クォーツ、及びトリディマイトの含有率を用いて下記式(5)から得られる数値を独立変数として、上記2種以上のクリンカアッシュ粉末の、上記従属変数と上記独立変数の組み合わせを用いて重回帰分析を行って、フロー値比の予測式を作成する第一の予測式作成工程と、
    上記クリンカアッシュ粉末の活性度指数を従属変数とし、上記クリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積、並びに、上記クリンカアッシュ粉末の、CaO、MgO、Al、及びSiOの含有率を用いて下記式(6)から得られる数値を独立変数として、上記2種以上のクリンカアッシュ粉末の、上記従属変数と上記独立変数の組み合わせを用いて重回帰分析を行って、活性度指数の予測式を作成する第二の予測式作成工程と、
    品質予測の対象であるセメント混合材に含まれる、クリンカアッシュ粉末のブレーン比表面積、並びに、上記クリンカアッシュ粉末の、ムライト、クォーツ、トリディマイト、CaO、MgO、Al、及びSiOの含有率の実測値と、上記フロー値比の予測式及び上記活性度指数の予測式を用いて、品質予測の対象となるセメント混合材に含まれる、上記クリンカアッシュ粉末の、フロー値比及び活性度指数の予測値を得て、該予測値に基づいて上記セメント混合材の品質を予測する予測工程を含むことを特徴とするセメント混合材の品質予測方法。
    上記ブレーン比表面積/(上記ムライトの含有率+上記クォーツの含有率+上記トリディマイトの含有率) ・・・(5)
    上記ブレーン比表面積×{(上記CaOの含有率+上記MgOの含有率+上記Alの含有率)/上記SiOの含有率} ・・・(6)
    (ただし、上記式(5)~(6)中、ブレーン比表面積の単位はcm/g、含有率の単位は質量%である。)
JP2021057073A 2021-03-30 2021-03-30 セメント混合材及びその製造方法、並びに、セメント混合材の品質予測方法 Pending JP2022154169A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021057073A JP2022154169A (ja) 2021-03-30 2021-03-30 セメント混合材及びその製造方法、並びに、セメント混合材の品質予測方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021057073A JP2022154169A (ja) 2021-03-30 2021-03-30 セメント混合材及びその製造方法、並びに、セメント混合材の品質予測方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022154169A true JP2022154169A (ja) 2022-10-13

Family

ID=83557200

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021057073A Pending JP2022154169A (ja) 2021-03-30 2021-03-30 セメント混合材及びその製造方法、並びに、セメント混合材の品質予測方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022154169A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6947501B2 (ja) セメント組成物
JP4705846B2 (ja) セメントクリンカーおよびセメント組成物
JP4135743B2 (ja) セメント組成物
JP2011132045A (ja) セメント組成物の水和熱低減方法
JP2012171857A (ja) セメント組成物及びその製造方法
JP7218083B2 (ja) セメント組成物の製造方法
JP4585328B2 (ja) 固化材組成物
JP2011020890A (ja) セメント組成物の水和熱低減方法及びセメント組成物の製造方法
WO2012120747A1 (ja) セメント組成物及びその製造方法
JP2004292307A (ja) 水硬性組成物
JP2010001196A (ja) セメント組成物
JP4478531B2 (ja) セメント組成物
JP7103869B2 (ja) セメント組成物
JP6980552B2 (ja) セメント組成物
KR102255380B1 (ko) 시멘트 조성물 및 시멘트 조성물의 제조 방법
JP2022154169A (ja) セメント混合材及びその製造方法、並びに、セメント混合材の品質予測方法
JP5135127B2 (ja) カルシウムアルミネート
JP7051610B2 (ja) セメント組成物及びその製造方法
JP4462746B2 (ja) セメントクリンカーの製造方法、セメントクリンカーおよびセメント組成物
JP2008156231A (ja) セメント組成物
JP6867801B2 (ja) セメント組成物
JP7185508B2 (ja) セメント組成物
JP7185509B2 (ja) セメント組成物
JP2014185040A (ja) セメント組成物
JP2020001943A (ja) 高炉スラグ粉末、並びに高炉スラグ粉末を含むセメント組成物及びモルタル組成物、並びにセメント組成物の流動性予測方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240131