JP2022153831A - マスク、及びマスクの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シート状の耳掛け部のマスク本体からの浮きが生じにくいマスクを提供する。【解決手段】マスク本体と、一対のシート状の環状耳掛け部とを備えたマスクであって、前記環状耳掛け部がそれぞれ、横方向の端部に固定され且つ縦方向に延在する固定部を有し、前記固定部が、前記マスク本体の外面に、前記縦方向に延在する接合領域で接合されており、前記固定部の内周縁の少なくとも一部が、前記接合領域に含まれる。【選択図】図1

Description

本発明は、マスク、及びマスクの製造方法に関する。
顔に装着するマスクの構成として、装着者の顔を少なくとも部分的に覆うマスク本体と、マスク本体にそれぞれ結合された一対の耳掛け部、すなわち、装着者の各耳に掛けることでマスク本体をその装着位置に保持することができる一対の部材とを備えたものが知られている。
近年、マスクの装着中に耳に掛かる負担を軽減するため、紐状でなく、シート状の耳掛け部を用いることが検討されている。例えば、特許文献1には、1つ又は複数のシート片から形成された環状の第1の耳掛け部及び第2の耳掛け部が、それぞれ第2の方向(縦方向)に沿って線状に設けられている第1の接合部及び第2の接合部によって、マスク本体部の一方の面に接合されているマスクが記載されている。このようなマスクを使用する際には、第1の耳掛け部及び第2の耳掛け部を第1方向(横方向)の外方にそれぞれ開く。その際、第1の耳掛け部が第1の接合部の箇所で横方向に折り返されるとともに、第2の耳掛け部が第2の接合部の箇所で横方向に折り返される。
特許第5436262号公報
特許文献1に記載されている構成では、マスク使用時に両耳掛け部がそれぞれ横方向外方に折り返された場合、耳掛け部の環のうち、マスク本体の横方向の端部に固定されている縦方向に延在する部分(特許文献1における基部)が、縦方向に沿った接合部を境に折られる。その際、接合部から横方向外側の部分はマスク本体に接合されたままになっているが、接合部から横方向内側の部分は折り返され、裏返される。ここで、耳掛け部がマスク本体の外面(顔に対向させる面とは反対側の面)に接合されている場合、接合部の位置、耳掛け部の材質、マスクの装着の仕方によっては、耳掛け部の上記基部の折り返された部分がマスク本体に沿わずに、マスク本体から離れるように浮いてしまうことがある。このような耳掛け部の、マスク本体から外部に浮いた部分は、マスク装着中に装着者の動作の妨げとなる可能性があり、また外観も損ね得る。
上記に鑑みた本発明の一態様は、シート状の耳掛け部のマスク本体からの浮きが生じにくいマスクを提供することを課題とする。
本発明の第一の態様は、マスク本体と、一対のシート状の環状耳掛け部とを備えたマスクであって、前記環状耳掛け部がそれぞれ、前記マスク本体の横方向の端部に固定され且つ縦方向に延在する固定部を有し、前記固定部が、前記マスク本体の外面に、前記縦方向に延在する接合領域で接合されており、前記固定部の内周縁の少なくとも一部が、前記接合領域に含まれる。
上記第一の態様によれば、環状耳掛け部の固定部(マスク本体の横方向の端部に固定され且つ縦方向に延在する部分)の内周縁の少なくとも一部が、環状耳掛け部とマスク本体との接合領域に含まれる。そのため、マスクの使用時に、環状耳掛け部を横方向外方に開いた際、固定部の折返し部分を少なくできる又はなくすことができる。これにより、マスク装着中に、環状耳掛け部の固定部がマスク本体からの浮いてしまうことを防止できる。よって、マスク装着中に装着者の動作を妨げる可能性、例えば、マスクの上からさらなる防護手段(フェイスガード等)を装着した場合に、防護手段の部品に耳掛け部が引っ掛かる可能性を低減できる。また、装着中のマスクの外観も良好となる。
なお、装着中に固定部の折返し部分がマスク本体から浮き上がることを防止するためには、そもそも縦方向に延在する固定部を有さない耳掛け部、例えば横方向外方に開くC字形状の非環状の耳掛け部を使用することも考えられる。しかし、このような非環状耳掛け部とマスク本体とは、マスク本体の横方向端部の上端及び下端で固定するのみであり、縦方向に延在する接合領域は形成できない。そうすると、耳掛け部とマスク本体との結合強度が低下し、耳掛け部を強く引っ張った場合等に耳掛け部がマスク本体から外れてしまう可能性がある。これに対し、本態様では、環状耳掛け部が、縦方向に延在する固定部を有し、その固定部が縦方向に延在する接合領域でマスク本体に接合されているので、耳掛け部とマスク本体との結合強度が良好に維持される。よって、本態様によれば、マスクの装着時に固定部がマスク本体から外部に浮くことを防止できるとともに、耳掛け部とマスク本体とが堅固に結合された、壊れにくいマスクを提供できる。
本発明の第二の態様では、前記固定部の内周縁が前記接合領域に含まれている範囲が、前記固定部の前記縦方向の長さの60%以上である。
上記第二の態様によれば、固定部の内周縁のより多くの部分が接合領域に含まれるので、耳掛け部のマスク本体からの浮きを生じにくくするという上述の効果をより確実に得ることができる。
本発明の第三の態様では、前記接合領域の最大幅が3~15mmである。
上記第三の態様によれば、耳掛け部とマスク本体との結合強度を上げ、且つマスクの横方向の両端部の柔軟性も保つことができる。
本発明の第四の態様では、前記接合領域が、融着処理が施された融着処理領域に含まれ、前記固定部の前記横方向の最小幅が、前記融着処理領域の前記横方向の幅の50~100%である。
上記第四の態様によれば、耳掛け部とマスク本体との結合強度を上げ、且つマスクの横方向の両端部の柔軟性も保つことができる。
本発明の第五の態様では、前記環状耳掛け部が、上側で前記固定部から前記横方向に延びる上側延在部と、下側で前記固定部から前記横方向に延びる下側延在部とを有し、前記上側延在部の延在方向と前記縦方向とが下側でなす角度が90°未満であり、前記下側延在部の延在方向と前記縦方向とが上側でなす角度が90°超である。
上記第五の態様によれば、マスク本体を顔により密着させやすいマスクを提供できる。
本発明の第六の態様は、マスク本体と、一対のシート状の環状耳掛け部とを備えたマスクの製造方法であって、前記マスク本体となる長尺のマスク本体帯と、前記一対のシート状の環状耳掛け部となる長尺の環状耳掛け部帯とを準備し、前記環状耳掛け部帯が、一の環状耳掛け部の固定部と、当該固定部に前記マスク本体の横方向で隣接する環状耳掛け部の固定部とが前記横方向に連続する連続部分を含み、前記環状耳掛け部帯を、前記マスク本体帯の外面に重ね、前記環状耳掛け部帯の前記連続部分を、前記マスク本体帯に連続接合領域で、前記固定部の内周縁の少なくとも一部が前記連続接合領域内に含まれるように接合して、接合体を得て、前記接合体を、前記一の環状耳掛け部の固定部と前記隣接する環状耳掛け部の固定部とが分離するように切断して、マスクを得る。
上記六の態様によれば、第一から第五のいずれかの態様による効果を奏するマスクを提供できる。また、マスク本体に対する耳掛け部の配置がずれにくい、マスクの製造方法を提供できる。
本発明の一態様によれば、装着時に、シート状の耳掛け部のマスク本体からの浮きが生じにくいマスクを提供できる。
本発明の第1実施形態によるマスクを外面側から見た平面図である。 図1に示すマスクの内面側(顔側)から見た平面図である。 図1に示す耳掛け部が側方へ開かれた後の状態を示す部分図である。 図1に示すマスクにおける接合領域の拡大図である。 従来のマスクの形態を示す。 従来のマスクの耳掛け部が側方へ開かれた後の状態を示す部分図である。 本発明の第2実施形態によるマスクを外面側から見た平面図である。 図7における環状耳掛け部の平面図である。 図7に示す耳掛け部が側方へ開かれた後の状態を示す部分図である。 本発明の一形態によるマスクの製造方法の工程の一部を説明するための図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳説する。なお、各図面において、特に説明がない限り、同一の又は対応する構成については同一の符号を付して説明を省略する場合がある。
<第1実施形態>
(マスクの基本構成)
本発明の一形態は、装着者の顔、より具体的には装着者の少なくとも鼻及び口を覆うことのできるマスクであってよい。本形態によるマスクは、異物が顔に到達することを防止したり、装着者が発する飛沫が飛散することを防止したりする機能を有し得るものであって、衛生マスク又はサージカルマスクとも呼ばれる。マスクは、使い捨てのものであっても、洗濯によって繰り返し使用可能なものであってもよい。
図1に、第1実施形態によるマスク1の平面図を示す。図1は、マスク1を外側(若しくは外面側)、すなわち装着時に顔に対向させず外部に露出させる面側から見た図である。また、図2に、マスクを内側(顔に対向させる面側)から見た平面図を示す。
図1に示すように、本形態によるマスク1は、装着時に装着者の顔の正面に配置され、装着者の主として鼻及び口を覆うことができるマスク本体10と、マスク本体10に接合領域50、50で接合された一対のシート状の環状耳掛け部20a、20aとを備えている。マスク1及びマスク本体10は、装着時に装着者の顔の上下方向に対応する上下方向(縦方向)D1と、装着時に装着者の顔の左右方向に対応する左右方向(横方向)D2とを有する。縦方向D1と横方向D2とは直交している。
図1及び図2に示すマスク本体10は、横方向D2に長辺を有する長方形の平面視形状を有するが、マスク本体10の平面視形状は図示のものに限られない。また、図1及び図2に示すように、マスク本体10は、縦方向D1に並んで配置された複数の襞(プリーツ)によって形成されるプリーツ構造15を有している。プリーツ構造15の襞は、マスク本体10を構成するシートを横方向D2に沿った折り線にて折ることによって形成される。そして、複数の襞が形成された状態で、マスク本体10の横方向D2両端部が、ヒートシール等によって固定される。そのため、マスク1の使用時には、マスク1の横方向D2の中央付近のプリーツ構造15の襞を縦方向D1に広げることができる。それにより、マスク本体10の横方向D2中央が、縦方向D1でも横方向D2でもマスク1の外面側に突出するように湾曲して、顔の立体形状に適合するような形状に変形し得る。プリーツ構造15の具体的な構成は特に限定されず、マスク本体に形成される公知の構成であってよいが、図1及び図2に示すように、縦方向D1の中央に箱襞が形成されていると、装着時にマスク本体10の縦方向D1の中央を顔から離れる方向に突出させやすいので好ましい。
マスク本体10は、複数の層が積層されてなる多層構造を有していてよい。例えば、異物(塵、花粉、細菌、ウィルス等)を捕集する機能が高められた中間層を、外層及び内層で挟んだ3層を少なくとも含む構造であってよい。マスク本体10を構成する各層は、不織布、織物、編物等の繊維含有層を含むことが好ましく、不織布を含むことがより好ましい。不織布としては、スパンボンド不織布、スパンレース不織布、メルトブローン不織布、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布等が挙げられる。また、中間層には、細い繊維を含み得るメルトブローン不織布が用いられることが好ましい。また、繊維含有層を構成する繊維は樹脂繊維であると好ましく、樹脂繊維の樹脂の種類としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等が挙げられる。外層及び内層の目付は、10~50g/mであってよい。異物捕集性の高い中間層の目付は、10~100g/mであると好ましく、15~50g/mであるとより好ましい。
装着時には、一対の環状耳掛け部20a、20aはそれぞれ、環の内側、すなわち環状耳掛け部20aの中央の開口29に装着者の耳が入るようにして、耳掛け部20aを耳に掛けることができる形状となっている。図1及び図2に示すように、一対の環状耳掛け部20a、20aは、紐状又は糸状と異なり、シート状に形成されている。一対の環状耳掛け部20a、20aが、シート状であることで、マスク装着時に耳掛け部20aを耳に掛けた時に、耳の後ろ又は耳たぶの裏面に面接触できるため、耳に掛かる負担を軽減することができる。そのため、長時間使用したとしても違和感を低減できる。
図1及び図2に示す形態では、一対の環状耳掛け部20a、20aは、横方向D2の中央で互いに分離可能に結合した単一シート状に、すなわち、耳掛け部シート20として形成されている。ここで、単一シートとは、連続した1枚のシートからなる形態を指す。この1枚のシートは、単層であってもよいし、複数の層が積層されてなる積層体であってもよい。一対の環状耳掛け部20a、20aが単一シート状になっていることで、製造時に環状耳掛け部20a、20aの位置決めを同時に行うことができ、マスクの製造がより容易になる。しかし、本形態では、一対の環状耳掛け部20a、20aは必ずしも結合されていなくともよい。
一対の環状耳掛け部20a、20aが耳掛け部シート20として形成されている場合、耳掛け部シート20は、所定位置で破断させることによって分離した一対の環状耳掛け部20a、20aを形成できるように構成されていてよい。図1の形態では、一対の環状耳掛け部20a、20aは、結合部28にて結合されている。結合部28の結合形式は特に限定されないが、使用者の通常の力で引っ張ることによって分離可能な結合であることが好ましい。例えば図1に示すようにミシン目として形成されていてよい。また、シートの厚みを小さくすること、又はその他の手段によって、一対の環状耳掛け部20a、20aの境界を脆弱化したり、応力が掛かりやすくしたりすることによって、結合部28を形成してもよい。また、結合部28は、使用者がハサミ等の道具によって切断できるように構成されていてもよい。
環状耳掛け部20a、20a(又は耳掛け部シート20)は、伸縮性を有する材料、少なくとも横方向に伸縮性を有する材料から形成されていてよい。環状耳掛け部20a、20aが伸縮性を有することで、マスクの装着動作時には、使用者は、環状耳掛け部20a、20aを耳の後ろまで引っ張ってから耳に掛けるという動作を容易に行うことができ、また装着時(装着中)も、耳掛け部20a、20aに発生する引張り応力によって、マスク本体10を顔にフィットさせることができる。
耳掛け部20aは、伸縮性を有する材料からなる単層シートであってもよいし、伸縮性の材料からなる層を含む複数の層が積層されてなる多層シートであってもよい。伸縮性の材料とは、伸縮性の不織布、伸縮性フィルム、又は糸ゴム等の糸状若しくは紐状の伸縮性部材であってよい。伸縮性の不織布が含まれる場合、当該不織布の伸縮性は、不織布が伸縮性繊維を含むことによって、例えば繊維の材料自体が伸縮性を有する又は繊維が捲縮繊維であることによって発現されていてよい。或いは、所定の物理的構造によって、例えば表面に凹凸を有することによって伸縮性が発現されていてもよい。伸縮性の不織布の具体例としては、縮性エアスルー不織布、伸縮性スパンボンド不織布、伸縮性スパンレース不織布、伸縮性ニードルパンチ不織布、伸縮性ケミカルボンド不織布等が挙げられる。用いられる不織布の目付は、好ましくは5~50g/m、より好ましくは8~35g/mであってよい。
環状耳掛け部20aが、複数の不織布の層が積層されてなる多層シートから構成されている場合、例えば、スパンボンド不織布/メルトブローン不織布/スパンボンド不織布といった構成とすることができ、これらのうち少なくとも1層に伸縮性の不織布を使用することができる。また、環状耳掛け部20aが、伸縮性フィルムを含む多層シートから構成されている場合、不織布/伸縮性フィルム、不織布/伸縮性フィルム/不織布(例えば、スパンボンド不織布/伸縮性フィルム/スパンボンド不織布、エアスルー不織布/伸縮性フィルム/エアスルー不織布等)といった構成が挙げられる。2層が積層されてなるシートの場合、どちらか一方の層を伸縮性として、当該伸縮性の層を伸長させた状態で、もう一方の層を積層させて間欠的に固定した後、弛緩させて自然状態に戻して、環状耳掛け部20a用のシートを得ることができる。また、3層が積層されてなるシートの場合、中央の層を伸長させた状態で、両面にそれぞれ層を積層させて間欠的に固定した後、弛緩させて自然状態に戻して、環状耳掛け部20a用のシートを得ることができる。
上記のうち、製造が容易であり、高い伸縮性が得られることから、伸縮性フィルムを用いた構成、特に伸縮性フィルムの両面に不織布を配置してなる構成が好ましい。伸縮性フィルムの材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリウレタン等が挙げられる。伸縮性フィルムの伸縮性は、引張試験機による測定で最大伸長率(引張破断時の伸長率)が3.5~4.0であるものが好ましい。また、伸縮性フィルムは、湿気を通過させる機能を有してよい。伸縮性フィルムを用いる場合、伸縮性フィルムを自然長に対する所定倍率で伸長させた状態で、不織布を超音波溶着等によって伸縮性フィルムに間欠的に接合させた後、弛緩させて自然状態に戻すことで、環状耳掛け部20a用のシートを得ることができる。伸縮性フィルムの弛緩によって不織布の接合されていない部分が盛り上がるため、得られるシートには、伸縮方向に概ね直交する方向に沿って延びる多数の皺が形成されている。
なお、環状耳掛け部20a用のシートは、糸状ゴムを伸長させた状態で、伸縮性の小さい又は伸縮性を有さない不織布で挟み込むことによって形成してもよい。また、上記の材料同士を、伸縮性又は非伸縮性のホットメルト不織布(加熱により繊維が軟化又は溶融して他部材と接着可能な不織布)で貼り合わせてもよい。
環状耳掛け部20a(耳掛け部シート20)の目付は、20~150g/mであってよい。また、耳掛け部20aの厚みは、100~3,000μmであってよい。
(マスクの使用)
本形態によるマスク1の使用を開始する際、使用者は、マスク1の装着前に、環状耳掛け部20a、20aをそれぞれ横方向D2側方へ開く。上述のように一対の環状耳掛け部20a、20a同士が分離可能に結合されている場合には、展開前に、結合を解除して環状耳掛け部20a、20aを互いに分離させる。
図3に、図1のマスク1の環状耳掛け部20a、20aを展開した後の状態の右側部分を示す。環状耳掛け部20aを横方向D2外方に展開させた後には、環状耳掛け部20aが裏返されて、環状耳掛け部20aのマスク本体10に対向していた面が露出する。そして、マスク本体10の外面のほぼ全体も露出する。
図1~図3に示すように、本形態では、一対の環状耳掛け部20a、20aは、マスク本体10の外面に配置されている。そのため、一対の環状耳掛け部20a、20a同士を分離させて横方向D2外方へ開く動作において、マスク本体10の内面に触れる可能性を低減できるか又はその可能性をなくすことができ、衛生的観点から好ましい。
本形態によるマスク1は、例えば次のように使用することができる。マスク本体10の外面を上にしてマスク1が置かれている状態で、使用者が一対の環状耳掛け部20a、20aをそれぞれ手で把持して横方向D2外方へ開いた後、一対の環状耳掛け部20a、20aを把持したままマスク1を他人(装着者)の顔へと移動させる。そして、マスク本体10をその他人の顔の所望の位置へ配置した後、持ち方を変えることなく、一対の環状耳掛け部20a、20aをそれぞれ、他人の耳に掛けることができる。よって、本形態によるマスク1は、例えば子供、病人等の、マスクを自らで装着することが困難である人にマスクを装着させる場合に、好適に使用できる。
なお、一対の環状耳掛け部20a、20aには、一対の環状耳掛け部20a、20aを互いに分離して横方向D2外方に開く際に使用者が摘まむことができる摘み部25、25が形成されていてよい(図1)。摘み部25、25は、平面視でマスク本体10の端縁から、好ましくはマスク1の下端(又はマスク本体10の下端)から突出していると好ましい。その場合、マスク本体10自体に、すなわちマスク本体10の外面及び内面のどちらにも触れずに又はほとんど触れずに、使用者が両手で摘み部25、25を摘まむこともできる。よって、使用者は、マスク本体10に触れずに又はほとんど触れずに一対の環状耳掛け部20a、20aを分離・展開させることができる。よって、使用者が手指の衛生に十分な配慮ができない状況であっても、良好な衛生状態のマスク1を自らに又は他人に装着できる。
また、環状耳掛け部20aが摘み部25を有することで、使用者は、環状耳掛け部20aを装着者の耳に掛ける時又は掛けた後に、摘み部25を持って耳掛け部の調整を容易に行うこともできる。すなわち、摘み部25を持って、環状耳掛け部20aを、耳に対して相対的に環状耳掛け部20aの周方向にずらして位置調整を行うこと、或いは環状耳掛け部20aを後側に向かって引っ張ったり緩めたりして環状耳掛け部20aの張り具合を調整することが可能である。
さらに、本形態では、一対の環状耳掛け部20a、20aがマスク本体の外面の両側部にそれぞれ接合されているので(図1及び図2)、マスク1の装着時、すなわち環状耳掛け部20a、20aを側方に開いて耳に掛けている状態では、マスク本体10の両側部は、耳掛け部20aによって外面側から顔に向かって押さえられることになる。これにより、マスク本体10の両側部においてマスク本体10と顔との隙間を小さくすることができ、マスクの機能、例えば異物を遮断する機能、装着者が発した飛沫を飛散させない機能等を向上できる。また、本体の両側部の内面側(顔側)に環状耳掛け部20aが接合されていないことで、装着中に、マスク本体10の両側部において環状耳掛け部20aが装着者の顔に直接接触しないため、違和感も低減される。
(環状耳掛け部の形状)
図1に示すように、環状耳掛け部20aの環の形状は、略四角形(好ましくは矩形)であってよい。或いは、環状耳掛け部20aの内周縁又は外周縁の曲率半径が極小となる箇所を4つ含む形状であってよい。但し、環状耳掛け部20aの形状は、四角形以外の多角形、円形、楕円形等であってもよい。また、環状耳掛け部20aは環状であれば、耳掛け部20aの内周縁及び/又は外周縁には凹凸が形成されていてもよく、例えば内周縁及び/又は外周縁の輪郭が波形であってよい。
環状耳掛け部20aは、マスク本体10の外面の横方向D2の端部に固定された、縦方向D1に沿って延在する固定部21と、固定部21から横方向D2中央に延在する、固定部21以外の部分である自由部22とを有していてよい。自由部22は、マスク本体10には接合されておらず、マスク1の装着時に環状耳掛け部20a、20aを横方向D2外方に開いた際には、その全体が横方向D2外方に開かれて裏返される。自由部22は、横方向D2の一方に開いたC字形状を有する。
本例のように環状耳掛け部20aが略四角形の場合、固定部21は、四角形の1辺に対応し、一方、自由部22は四角形の残りの3辺を構成する部分であってよい。より具体的には、自由部22は、装着時に装着者の耳の後方に配置される、縦方向D1に沿って延在する耳後方配置部24と、固定部21と耳後方配置部24とをマスク1の上側で繋ぐ、略直線状に延びた上側延在部23と、固定部21と耳後方配置部24とをマスク1の下側で繋ぐ、略直線状に延びた下側延在部26とを有していてよい。
なお、本例の場合、固定部21は、上側で(上側延在部23と接続されている側で)環状耳掛け部20aの内周縁の曲率半径が最小となる点p1と、下側で(下側延在部26と接続されている側で)環状耳掛け部20aの内周縁の曲率半径が最小となる点p2とのうち、より横方向D2中央に位置する点(本例では点p1)を通る縦方向D1に平行な線を境界線として、当該境界線より横方向D2外側から環状耳掛け部20aの横方向D2の外端縁までの部分とすることができる。図4に、図1における右側の接合領域50及びその近傍の部分の拡大図を示す。図4には、横方向D2で見た固定部21の範囲21R、及び自由部22の範囲22Rの例を示す。図示の例では、上側で環状耳掛け部20aの内周縁の曲率半径が最小となる点を通り縦方向D1に平行な線Xを、固定部21と自由部22との境界線としている。
(接合領域)
上述のように本形態では、一対のシート状の環状耳掛け部20a、20a(若しくは耳掛け部シート20)は、マスク本体10の外面に重ねられ、横方向D2の両端部にそれぞれ、接合領域50、50で接合されている。接合領域50、50は、例えば、耳掛け部20a及びマスク本体10の素材を、少なくともそれらの表面を溶融させて、耳掛け部20a及びマスク本体10の互いに対向する面同士を融着させる手段(融着手段)、例えばヒートシール、超音波シール等により形成されていてよい。或いは、接合領域50、50は、接着剤、又は材料の溶融を伴わない他の機械的結合手段によっても形成できる。耳掛け部20a及びマスク本体10の素材が熱可塑性樹脂である場合には、両者が融着されやすく、より確実な接合が可能であることから、ヒートシールを用いることが好ましい。
接合領域50が融着手段によって形成されている場合、融着手段によって融着処理が施された領域、すなわち融着処理領域60は、接合領域50と一致していてもよいが、必ずしも接合領域50と一致しない。例えば、図1及び図4に示すように、融着処理領域60(グレーで表示)は、マスク本体10と固定部21との接合領域50(斜線で表示)よりも広い範囲に形成されていてよい。すなわち、融着処理領域60は、図1及び図4に示すように、重ねられた固定部21とマスク本体10とが処理されている領域のみならず、マスク本体10のみが融着処理されている領域も含んでいてよい。例えば、固定部21の内周縁21iがほぼ直線状に延びている主部分の横方向D2内側には、マスク本体10にのみ融着処理が施されていてよい。
図1及び図4に示すように、本形態では、環状耳掛け部20aの固定部21の内周縁21iの少なくとも一部が、接合領域50に含まれている。別の言い方をすると、固定部21の内周縁21iの少なくとも一部が、融着処理領域60と重なっている(すなわち融着処理領域60内に位置するか、又は融着処理領域60の周縁と重なっている)。別の言い方をすると、固定部21の内周縁21iが、融着処理領域60を通る、或いは環状耳掛け部20aの内周縁が融着処理領域60を通るように構成されている。このような構成により、固定部21が内周縁21iまでマスク本体10に確実に固定され、マスクの装着時に、固定部21の内周縁21i付近の部分がマスク本体10から浮き上がることを防止できる。
上記効果について、以下により詳細に説明する。そのために図5に、従来のマスク1'の平面図を示す。図5は、図1に対応する図であり、マスク1'をマスク本体10の外面側から見た図である。マスク1'の基本的な構成は、図1に示すマスク1と同様であるが、マスク1'における接合領域50'、50'の構成が、マスク1における接合領域50、50と異なっている。
図5に示すように、従来のマスク1'においても、接合領域50'は、マスク本体10の横方向D2の端部に、縦方向D1に沿って形成されているが、固定部21の内周縁21iは接合領域50'に含まれていない。また、融着処理領域60も、固定部21の内周縁21iと重なっておらず、また環状耳掛け部20aの内周縁とも重なっていない。
図6に、マスク1'(図5)のマスクの環状耳掛け部20a、20aを横方向D2外方に開いた後の状態の部分図を示す。図6は、図3に対応する図である。図6に示すように、マスク1'の場合、環状耳掛け部20aを横方向D2外方に開くと、固定部21は、接合領域50'の横方向D2の内側の端縁にて、折り返される。ここで、固定部21のうち、接合領域50'よりも横方向D2内側の部分は、マスク本体10に接合されていないので、装着時にもマスク本体10の面に沿わず、マスク本体10から離れるように立ち上がり、浮きfrとなってしまう傾向がある。
これに対し、固定部21の内周縁21iの少なくとも一部が接合領域50に含まれている本形態(図1~図4)によれば、マスク1の装着時に環状耳掛け部20a、20aを横方向D2外方に開いた場合、固定部21の内周縁21iの少なくとも一部がマスク本体10に接合されているので、従来の構成で生じていた浮きfr(図6)は形成され難くなるか又は形成されない(図3)。このような浮きを抑えられることによって、装着者の顔の周りで物体を通過させる動作が必要となった場合に、そのような動作を妨げない。例えばマスク1の装着中にさらなる防護手段(フェイスシールド等)を装着する必要が生じた場合には、防護手段の突出した部品が浮きに引っ掛かってマスク又は防護手段が損傷することを防止できる。また、図3に示すように、装着中のマスク1を観察した場合に、環状耳掛け部20a、20aは環形状ではなく、上側延在部23及び下側延在部26が上下で独立して、それぞれマスク本体10から直接延びているものとして視認され得る。そのため、すっきりとした外観にもなり、審美的に好ましい。
なお、上述のような、固定部21の浮きを抑え、また良好な外観を得るためには、固定部21が縦方向D1に連続していない構成、すなわち、環状ではなく、横方向D2外方に開いたC字形状の耳掛け部を用いることも考えられる。しかしながら、本形態のように、固定部21が縦方向D1に沿って延在していることで、縦方向D1に沿って連続した接合領域50(若しくは融着処理領域60)を形成できるので、マスク本体10と耳掛け部との接合強度を高めることができる。よって、本形態によれば固定部21の浮きを抑えつつ、壊れにくい堅固なマスクを得ることができる。
また、固定部21の内周縁21iが接合領域50に含まれている範囲、或いは固定部21の内周縁21iが融着処理領域60に重なっている範囲は、縦方向D1で見て、固定部21の縦方向D1の長さ全体の好ましくは60%以上、より好ましくは80%以上であってよい。これにより、固定部21の浮きを抑える上述の効果が一層高まる。さらに、図示のように、固定部21の主部分(内周縁21iが縦方向D1に沿ってほぼ直線状に延びている部分)の内周縁が接合領域50に含まれている、或いは、固定部21の主部分の内周縁が融着処理領域60に含まれていることで、固定部21の浮きはより一層形成され難くなる。
図1~図4に示すように、接合領域50は、縦方向D1に沿って、好ましくは耳掛け部20aの縦方向D1の上端から下端まで連続して形成されていることが好ましい。また、接合領域50は、縦方向D1に沿って線状に形成されていてもよいが、接着強度を向上させる観点から、ある程度の幅を有することが好ましい。よって、融着処理領域60も、縦方向D1に沿って、好ましくは耳掛け部20aの縦方向D1の上端から下端まで連続して形成されていることが好ましい。また、融着処理領域60は、ある程度の幅を有することが好ましい。
融着処理領域60の幅W(図4)は、好ましくは3~15mm、より好ましくは4~12mmであってよい。融着処理領域60の幅Wは縦方向D1で一定でなくともよいが、幅一定の融着処理領域60の方が、製造が容易なため、好ましい。なお、融着処理領域60の幅が一定でない場合、上記幅Wの数値は平均値であってよい。
固定部21の最小幅W(図4)も、好ましくは3~15mm、より好ましくは4~12mmであってよい。固定部21の幅が変動している場合には、上記数値は平均値とする。また、固定部21の最小幅Wは、主部分(内周縁が縦方向D1に沿ってほぼ直線状に延びている部分)の幅であってよい。
さらに、固定部21の最小幅Wは、融着処理領域60の幅Wに対して50~100%であってよい。W/W×100の値が上記範囲となるようにすることで、マスク本体10と固定部21との良好な接合強度を維持できる。また、W/W×100を98%以下、好ましくは95%以下とすることで、融着処理領域60が、固定部21の内周縁21iから横方向D2内側に越えることができるので、固定部21の内周縁21iをより確実にマスク本体10に接合させることができる。また、製造時にマスク本体10と環状耳掛け部20aとの間で位置ずれが生じた場合でも、そのような位置ずれ誤差を吸収できる。なお、融着処理領域60は、図1及び図4に示すように、マスク本体10の横方向D2の端縁にまで延在していることが好ましい。
環状耳掛け部20aとマスク本体10とは、接合領域50内全体で連続して、融着等により接合されてもよい。或いは、接合領域50内に、微視的に環状耳掛け部20aとマスク本体10とが接合されている接合小部分と、微視的に環状耳掛け部20aとマスク本体10とが接合されていない非接合小部分とを含んでいてもよい。後者のように、接合領域50が接合小部分と非接合小部分とが含む場合、柔軟性及び接着強度のバランスを確保でき、好ましい。上記の接合小部分は、接合領域50内にドット状に点在していてよい。1つのドットの形状は、円形、楕円形、四角形等の多角形の他、ハート形、星形等の形状であってよい。また、接合小部分は、縦方向D1又は横方向D2に延びる複数の線、格子、クロスハッチ等として形成されていてもよい。また、微視的には、接合小部分が、固定部21の内周縁21iに重なっていると好ましい。
<第2実施形態>
図7に、本発明の第2実施形態によるマスク101を示す。図7は、マスク101を外側(若しくは外面側)、すなわち装着時に顔に対向させず外部に露出させる面側から見た図である。第2実施形態によるマスク101の基本的な構造は、第1実施形態によるマスク1(図1)と同様であり、マスク本体110と、一対のシート状の環状耳掛け部120a、120aとを備えている。しかし、本形態では、用いられている環状耳掛け部120a、120a(耳掛け部シート120)の形状等が、第1実施形態によるマスク1(図1)とは異なっている。
本形態における一対のシート状の環状耳掛け部120a、120aは、第1実施形態によるマスク1(図1)と同様に、それぞれ四角環状の形状を有する。そして、環状耳掛け部120aは、マスク本体110の横方向D2の端部に固定され且つ縦方向D1に延在する固定部121と、固定部121以外の部分であり、環状耳掛け部120aを横方向D2外方に展開した際にその全体が裏返される自由部122とを有する。そして、自由部122は、装着時に装着者の耳の後方に配置される、縦方向D1に沿って延在する耳後方配置部124と、固定部121と耳後方配置部124とをマスク101の上側で繋ぐ、略直線状に延びた上側延在部123と、固定部121と耳後方配置部124とをマスク101の下側で繋ぐ、略直線状に延びた下側延在部126とを有していてよい。上側延在部123は、固定部121から横方向D2中央に向かって延びており、下側延在部126は、固定部121から横方向D2中央に向かって延びている部分といえる。上記の固定部121、耳後方配置部124、上側延在部123、及び下側延在部126は、環状耳掛け部120aの四角環の各辺に相当する部分である。
本形態においても、固定部121は、マスク本体110の外面に、縦方向D1に延在する接合領域150で接合されている。但し、本形態では、接合領域150と融着処理領域160とは等しくなっている。すなわち、接合領域150が融着処理領域160を越えない。別の言い方をすると、融着処理は、マスク本体110と固定部121とが重ねられた部分に施されており、マスク本体110のみに融着処理が施された部分はないということになる。そのため、マスク本体110が融着処理によって硬くなることを回避できる。
そして、固定部121の内周縁121iも、接合領域150に含まれている。図示の例では、固定部121の内周縁121iの全てが接合領域150に含まれている。接合領域150と融着処理領域160とが等しいので、固定部121の内周縁121iの全てが、融着処理領域160の周縁と重なっている。これにより、第2実施形態によるマスク101においても、第1実施形態で説明した効果と同様の効果、すなわち固定部121の内周縁121iまでがマスク本体110に確実に固定され、マスクの装着時に固定部121の内周縁121i付近の部分がマスク本体110から浮き上がることを防止できる。
なお、図7においては、接合領域150をより詳細に記載している。図7に示すように、接合領域150には、微視的に環状耳掛け部120aとマスク本体110とが接合(融着)されている複数の接合小部分150a、150aが離間して形成されている。図示の接合小部分150a、150a、…は、平面視で正方形の形状を有している。接合小部分150a、150a、…の面積の合計は、接合領域150の面積の50%以上であってよい。また、最も横方向D2の内側に配置されている接合小部分150a、150aの横方向D2の内端は、固定部121の内周縁121iと重なっている。
また、図7には、マスク本体110の上側に形成された上側エンボス141、及び下側に形成された下側エンボス142も示す。上側エンボス141は、マスク本体110の上側での折返し部分を固定するためのエンボスであり、下側エンボス142は、マスク本体110の下側の折返し部分を固定するためのエンボスである。上側エンボス141、及び下側エンボス142はいずれも、横方方向D2に間欠的に配置された熱融着小部分として形成されており、全体として横方向D2に延びる線状となっている。上側エンボス141は、縦方向D1に並ぶ2つの直線状に形成されていて、2つの直線状のエンボスの間の領域には、長尺板状のノーズフィットワイヤ145が埋め込まれていてよい。ノーズフィットワイヤ145は、マスクの装着時に鼻の形状に合わせて変形でき且つその変形状態を維持できる材料から形成れている。下側エンボス142も、縦方向D1に並ぶ2つの直線状に形成されている。
また、マスク本体110には、マスク本体110の外面及び内面の区別を可能にするマーク118を、エンボス加工、印刷、縫込み等によって形成してもよい。マーク118は、使用者が目視で認識できるものであれば、その形態は限定されない。マーク118は、図7に示すように文字であってもよいし、数字、記号、図形、ロゴ等であってもよい。
図8に、図7に示すマスク101の一対の環状耳掛け部120a、120a(耳掛け部シート120)のみを示して、本形態における環状耳掛け部120aの形状についてより詳細に説明する。
上述のように、環状耳掛け部120aは、マスク本体110に固定される固定部(縦方向D1に延在)121と、装着時に装着者の耳の後方に主として配置される耳後方配置部(略縦方向D1に延在)124と、固定部121と耳後方配置部124とを上側で繋ぐ上側延在部123と、固定部121と耳後方配置部124とを下側で繋ぐ下側延在部126とを有する。ここで、上側延在部123及び下側延在部126は、固定部121から横方向D2中央に向かって延びている。しかし、上側延在部123は、横方向D2に対して平行ではなく(縦方向D1に対して直交せず)、横方向D2中央に向かうほど下側に傾斜するように形成されている。すなわち、上側延在部123の延在方向と縦方向D1とが下側で(縦方向D1中央側で)なす角度が90°未満となっている。また、下側延在部126も、横方向D2に対して平行ではなく(縦方向D1に対して直交せず)、横方向D2中央に向かうほど下側に傾斜するように形成されている。すなわち、下側延在部126の延在方向と縦方向D1とが上側で(縦方向D1中央側で)なす角度が90°超となっている。
図8に示す形態では、上記の上側延在部123の延在方向は、上側延在部123のうち、内周縁及び外周縁がともに直線状となっている部分における中心線Xの方向とすることができる。中心線Xは、上側延在部123の幅の中央を通る線である。また、上側延在部123の内周縁123iの直線部分の方向、又は上側延在部123の外周縁123oの直線部分の方向であってもよい。さらに、上記の下側延在部126の延在方向は、下側延在部126のうち、内周縁及び外周縁がともに直線状となっている部分における中心線Xの方向とすることができる。中心線Xは、下側延在部126の幅の中央を通る線である。また、下側延在部126の内周縁126iの直線部分の方向、又は下側延在部126の外周縁126oの直線部分の方向であってもよい。
図8には、上側延在部123における中心線Xと縦方向D1とが下側でなす角度αc、外周縁123oの直線部分の方向と縦方向D1とが下側でなす角度αo、及び内周縁123iの直線部分の方向と縦方向D1とが下側でなす角度αiを示す。本形態では、角度αc、αo、及びαiの1以上が、90°未満であり、好ましくは85°未満、より好ましくは80°未満、さらに好ましくは79°以下であってよく、好ましくは65°以上、より好ましくは70°以上、さらに好ましくは75°以上であってよい。なお、角度αoは角度αiより大きく形成されていてよい(すなわち、αo>αiであってよい)。
また、図8には、下側延在部126における中心線Xと縦方向D1とが上側でなす角度βc、外周縁126oの直線部分の方向と縦方向D1とが上側でなす角度βo、及び内周縁126iの直線部分の方向と縦方向D1とが上側でなす角度βiを示す。本形態では、角度βc、βo、及びβiの1以上が、90°超であり、好ましくは93°以上、より好ましくは95°以上、さらに好ましくは98°以上であってよく、好ましくは115°以下、より好ましくは110°以下、さらに好ましくは105°以下であってよい
。なお、角度βoは角度βiより小さく形成されていてよい(すなわち、βo<βiであってよい)。
下側延在部126の延在方向と縦方向D1とが上側でなす角度は、上側延在部123の延在方向と縦方向D1とが下側でなす角度よりも大きいことが好ましい。例えば、下側延在部126における上記角度βcは、上側延在部123における上記角度αcよりも大きくてよい(βc>αc)。
図9に、環状耳掛け部120aが横方向D2外方に開かれた状態を部分的に示す。図9では、図7のマスク101の右半分のみを示している。このように、上側延在部123及び下側延在部126は、横方向D2外方に開かれた状態でも、マスク本体110から離れるほど下側に向かうように延在している。ここで、マスク装着時には、顔の上下方向(縦方向D1)で見て、耳の位置は、マスク本体110よりもやや上側に位置する場合が多い。そのため、マスク101の装着時には、耳後方配置部124はマスク本体110に対して上方に位置することになる。よって、上側延在部123及び下側延在部126は、斜め上に(矢印A1、A2の方向に)引っ張られることになる。そうすると、上側延在部123及び下側延在部126の根元、すなわち接合領域150(融着処理領域160)との境界付近の部分は、わずかに上方に(矢印B1、B2の方向に)回転して、歪みが生じる。本形態では、環状耳掛け部120aはマスク本体110の外面に接合されていて、マスク本体110は環状耳掛け部120aによって、顔に向かう方向に押さえられているので、上側延在部123及び下側延在部126の根元での上記歪みは、顔の方に向かいやすくなる。そのため、上側延在部123及び下側延在部126が共にマスク本体110を押し付けやすくなり、マスク本体110を顔により密着させることができる。
<マスクの製造方法>
本発明の別の形態は、マスクの製造方法であってよい。図10に、例として第1実施形態によるマスク1の製造における工程の一部を模式的に示す。図10においては、マスク1の詳細な構造(マスク本体のプリーツ等)の図示は省略する。図10に示すように、後にマスク本体1となる長尺のマスク本体帯10Aが、ロール等から繰り出されて、搬送方向Dtで搬送される。さらに、後に一対のシート状の環状耳掛け部20a、20a(若しくは耳掛け部シート20)となる長尺の環状耳掛け部帯20Aも、マスク本体帯10Aの外面に重ねられ、搬送方向Dtで搬送される。
環状耳掛け部帯20Aは、複数の耳掛け部シート20が横方向D2に連続するように形成されている。すなわち、環状耳掛け部帯20Aにおいては、複数の環状耳掛け部が、一の環状耳掛け部の固定部21が、隣接する環状耳掛け部の固定部21と接するように配置されている。このように、隣接する固定部21同士の連続部分が形成されていて、その連続部分が環状耳掛け部帯20Aの形状保持に寄与し、搬送中も環状耳掛け部帯20Aが変形したり、蛇行等して位置ずれしたりすることを防止できる。
重ねられたマスク本体帯10Aと環状耳掛け部帯20Aとは、環状耳掛け部帯20Aの上述の連続部分(隣接する固定部21同士が連続している部分)に、融着処理を施すことができ、これにより、連続融着処理領域60A、及び連続接合領域50Aを形成することができる。この場合、固定部21の内周縁21iの少なくとも一部が連続接合領域50Aにそれぞれ含まれるようにして、融着を行う。この融着処理においても、環状耳掛け部20aが、縦方向D1に連続して延びる固定部21を有することによって(図1)、環状耳掛け部帯20Aが、搬送方向Dtに直交する方向に連続して延びる、隣接する固定部同士の連続部分を有することによって(図10)、環状耳掛け部帯20Aの変形(歪み)や、マスク本体帯10Aに対する位置ズレを防止できる。融着処理によって、マスク本体帯10Aと環状耳掛け部帯20Aとが接合された接合体が形成される。そして、上記接合体が形成された後、隣接する固定部同士が分離するように、切断線CLにて切断して、マスク1を得ることができる。
なお、第2実施形態によるマスク101も同様に、図10を参照して説明した製造方法によって製造することができる。
1 マスク
1' 従来のマスク
10 マスク本体
10A マスク本体帯
15 プリーツ
20 耳掛け部シート
20A 環状耳掛け部帯
20a 環状耳掛け部
21 固定部
21i 固定部の内周縁
22 自由部
23 上側延在部
24 耳後方配置部
25 摘み部
26 下側延在部
28 分離可能な結合部
29 開口
50 接合領域
50A 連続接合領域
60 融着処理領域
60A 連続融着処理領域
D1 縦方向(上下方向)
D2 横方向(左右方向)
Dt 搬送方向
fr 固定部の浮き

Claims (6)

  1. マスク本体と、一対のシート状の環状耳掛け部とを備えたマスクであって、
    前記環状耳掛け部がそれぞれ、前記マスク本体の横方向の端部に固定され且つ縦方向に延在する固定部を有し、前記固定部が、前記マスク本体の外面に、前記縦方向に延在する接合領域で接合されており、
    前記固定部の内周縁の少なくとも一部が、前記接合領域に含まれる、マスク。
  2. 前記固定部の内周縁が前記接合領域に含まれている範囲が、前記固定部の前記縦方向の長さの60%以上である、請求項1に記載のマスク。
  3. 前記接合領域の最大幅が3~15mmである、請求項1又は2に記載のマスク。
  4. 前記接合領域が、融着処理が施された融着処理領域に含まれ、
    前記固定部の前記横方向の最小幅が、前記融着処理領域の前記横方向の幅の50~100%である、請求項1から3のいずれか一項に記載のマスク。
  5. 前記環状耳掛け部が、上側で前記固定部から前記横方向に延びる上側延在部と、下側で前記固定部から前記横方向に延びる下側延在部とを有し、
    前記上側延在部の延在方向と前記縦方向とが下側でなす角度が90°未満であり、
    前記下側延在部の延在方向と前記縦方向とが上側でなす角度が90°超である、請求項1から4のいずれか一項に記載のマスク。
  6. マスク本体と、一対のシート状の環状耳掛け部とを備えたマスクの製造方法であって、
    前記マスク本体となる長尺のマスク本体帯と、前記一対のシート状の環状耳掛け部となる長尺の環状耳掛け部帯とを準備し、前記環状耳掛け部帯が、一の環状耳掛け部の固定部と、当該固定部に前記マスク本体の横方向で隣接する環状耳掛け部の固定部とが前記横方向に連続する連続部分を含み、
    前記環状耳掛け部帯を、前記マスク本体帯の外面に重ね、
    前記環状耳掛け部帯の前記連続部分を、前記マスク本体帯に連続接合領域で、前記固定部の内周縁の少なくとも一部が前記連続接合領域内に含まれるように接合して、接合体を得て、
    前記接合体を、前記一の環状耳掛け部の固定部と前記隣接する環状耳掛け部の固定部とが分離するように切断して、マスクを得る、製造方法。
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