JP7261774B2 - マスク用耳掛け部、マスク、マスク用耳掛け部の製造方法、及びマスクの製造方法 - Google Patents

マスク用耳掛け部、マスク、マスク用耳掛け部の製造方法、及びマスクの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、マスク用耳掛け部、マスク、マスク用耳掛け部の製造方法、及びマスクの製造方法に関する。
顔に装着するマスクの構成として、装着者の顔を少なくとも部分的に覆うマスク本体と、マスク本体にそれぞれ結合された一対の耳掛け部、すなわちマスク本体をその装着位置に保持するために装着者の各耳に掛けることができる部材とを備えたものが知られている。
マスクに用いられる耳掛け部として、シート状のものが知られている。例えば、特許文献1に開示のマスクは、両耳掛け部が接続部で互いに接続された状態で同一平面上に延在する単一シート状の耳掛けシートを備えている。特許文献1には、耳掛け部を伸縮性スパンボンド不織布等から構成することが記載されている。
特開第5762803号公報
特許文献1に開示されているようなシート状の耳掛け部のうち、顔の左右方向に延在する部分は、装着動作時に伸長されやすくなっている方が好ましい。一方、耳掛け部のうち装着時(装着中)に耳の後ろに位置する部分は、あまり大きく伸長変形しない方が、耳の後ろで肌に接触した状態を安定的に維持できるので、好ましい。よって、耳掛け部は、装着しやすさ及び装着感を向上させる観点から、シート状の耳掛け部の伸長特性又は変形特性を場所によって異ならせることが望ましい。しかしながら、そのような検討は、従来なされてこなかった。
上記に鑑みた本発明の一態様は、装着しやすさ及び装着感を向上させたマスク用耳掛け部を提供することを課題とする。
本発明の第一の態様は、伸縮性部材と、前記伸縮性部材が伸長された状態で当該伸縮性部材の両面にそれぞれ、複数の接合部により接合された第1表面シート材及び第2表面シート材とを有する材料から形成されたマスク用耳掛け部であって、マスク本体に固定される基部と、装着者の耳裏に位置する耳裏配置部と、上側で前記基部から前記耳裏配置部へと延在する上側移行部と、下側で前記基部から耳裏配置部へ移行する下側移行部とを有し、前記耳裏配置部における前記複数の接合部の単位面積当たり個数が、前記上側移行部及び前記下側移行部の少なくとも一方における前記複数の接合部の単位面積当たり個数より多い。
上記第一の態様によれば、伸縮性部材と、伸縮性部材が伸長された状態で両面にそれぞれ複数の接合部により接合された第1表面シート材及び第2表面シート材とを有する材料から形成されている。このような材料では、材料製造時に伸縮性部材の伸長度合いを調整することで所望の伸縮性を実現できるので、高い伸縮性を有する耳掛け部を得ることができる。また、上記材料は、自然状態では、第1表面シート材及び第2表面シート材に多数の小さな皺が寄った状態となっているので、微視的には肌に不連続に接触できるため肌触りも良好である。
さらに、本態様では、耳裏配置部において接合点がより密に形成されている。すなわち、第1表面シート材、伸縮性部材、及び第2表面シート材が共に固定されている箇所が、単位面積当たりで比較的多くなっているので、引張りに対する抵抗が比較的大きく、伸ばされにくい。耳裏配置部は通常、耳裏、すなわち耳より後側の肌及び/又は耳たぶの裏面に、面で接触した状態で装着されるので、耳裏配置部自体が大きく伸長して変形すると肌との摩擦によって違和感が生じる場合があるが、本形態によればそのような違和感も低減できる。一方、装着時に顔の左右方向に沿って配置される上側移行部及び/又は下側移行部では、接合点がより疎に形成されている。すなわち、第1表面シート材、伸縮性部材、及び第2表面シート材が共に固定されている箇所が、単位面積当たりで比較的少なくなっているので、引張りに対する抵抗が比較的小さく、伸ばされやすくなっている。そのため、装着動作時をスムーズに行うことができる。このように、本態様によれば、装着時の違和感を低減して装着感を向上できるとともに、装着動作も容易である。
本発明の第二の態様では、前記耳裏配置部における前記複数の接合部の各一の面積が、前記上側移行部及び下側移行部の少なくとも一方における前記複数の接合部の各一の面積より小さい。
上記第二の態様によれば、耳裏配置部において複数の接合部の各一の面積(接合部1つ当たりの面積)がより小さくなっているので、接合部の面積当たりの周長さが長くなっている。上述の第1表面シート材、伸縮性部材、及び第2表面シート材が剥がれるような力が掛かった場合、剥がれ始めるのは接合部の周縁であるので、接合部の面積当たりの周長さが長いことで、第1表面シート材、伸縮性部材、及び第2表面シート材の相互の剥がれに対する抵抗も大きくなる。よって、本態様によれば、耳裏配置部を、より剥がれにくくより丈夫に構成することができる。
本発明の第三の態様では、前記耳裏配置部における前記複数の接合部の左右方向のピッチが、前記上側移行部及び前記下側移行部の少なくとも一方における前記複数の接合部の左右方向のピッチより小さい。
上記第三の態様によれば、耳裏配置部における複数の接合部の左右方向のピッチがより小さく、上側移行部及び/又は下側移行部における複数の接合部の左右方向のピッチがより大きくなっている。よって、特に左右方向で、上側移行部及び/又は下側移行部が、耳裏配置部がよりも伸ばされやすくなっているので、装着動作時に耳掛け部を左右方向に伸ばす動作がよりスムーズになる。
本発明の第四の態様では、前記接合部が、前記伸縮性部材、前記第1表面シート材、及び前記第2表面シート材がともに融着された融着部である。
上記第四の態様によれば、接合部が融着部であるので、第1表面シート材、伸縮性部材、及び第2表面シート材をより確実に、一体的に接合させることができる。
本発明の第五の態様では、前記伸縮性部材が伸縮性フィルムである。
上記第五の態様によれば、伸縮性部材をフィルムという形態にすることで、高い伸縮性を得ることができる。また、耳掛け部の製造も容易となる。
本発明の第六の態様では、前記第1表面シート材及び第2表面シート材が不織布を含む。
上記第六の態様によれば、肌に直接接触し得る第1表面シート材及び第2表面シート材を不織布とすることで、耳材の表面に柔らかさを付与でき、耳材の装着感を向上できる。
本発明の第七の態様は、マスク本体と、上記第一から第六のいずれかの態様のマスク用耳掛け部が対にされ、当該マスク用耳掛け部の耳裏配置部同士が分離可能に結合されてなる耳掛け部シートとを備えた、マスクである。
上記第七の態様によれば、上記第一の態様に関して述べた効果と同様の効果を奏するマスクを提供できる。
本発明の第八の態様では、前記マスク本体の両側部にそれぞれ配置された補助材を備え、前記耳掛け部の基部がそれぞれ、前記補助材を介して前記マスク本体に結合されている。
上記第八の態様によれば、耳掛け部とマスク本体とを直接結合することなく、マスクを形成することができるので、耳掛け部と補助材との結合部、及びマスク本体と補助材との結合部を別々に、それぞれ適切な結合形式で形成できる。また、耳掛け部の一部がマスク本体との接着のために使われることを回避できるので、耳掛け部がマスク本体に直接結合されている場合に比べ、耳掛け部をマスク本体に対してより自由に動かすことができるので、耳掛け部の装着位置の自由度が高まる。
本発明の第九の態様は、マスク用耳掛け部の製造方法であって、(a1)伸縮性部材帯の両面にそれぞれ、当該伸縮性部材帯を所定方向に伸長させた状態で、第1表面シート材帯及び第2表面シート材帯をそれぞれ配置し、(a2)前記第1表面シート材帯、前記伸縮性部材帯、及び前記第2表面シート材帯を、複数の接合部で接合して積層体を得て、(a3)前記積層体を前記所定方向に弛緩させ、(a4)所定形状に切断して、一対に耳掛け部が分離可能に結合されてなる耳掛け部シートを形成することを含み、前記マスク用耳掛け部が、マスク本体に固定される基部と、装着者の耳裏に位置する耳裏配置部と、上側で前記基部から前記耳裏配置部へと延在する上側移行部と、下側で前記基部から耳裏配置部へ移行する下側移行部とを有し、前記(a2)の接合の際に、前記耳裏配置部における前記複数の接合部の単位面積当たり個数が、前記上側移行部及び前記下側移行部の少なくとも一方における前記複数の接合部の単位面積当たり個数より多くなるようにする
上記第九の態様によれば、上記第一の態様に関して述べた効果と同様の効果を奏するマスク用耳掛け部の製造方法を提供できる。
本発明の第十の態様は、マスクの製造方法であって、(a)上記第九の態様の製造方法によってマスク用耳掛け部シートを製造し、(b)離間させた2つの前記耳掛け部シートの側部に1つの補助材帯を接合し、(c)前記補助材帯をマスク本体帯に接合させ、(d)前記補助材帯及び前記マスク本体帯を切断して、個別のマスクを形成する。
上記第十の態様によれば、上記第一の態様に関して述べた効果と同様の効果を奏するマスクの製造方法を提供できる。
本発明の一態様によれば、装着しやすさ及び装着感を向上させたマスク用耳掛け部を提供できる。
本発明の一形態によるマスクの外側から見た平面図である。 図1に示すマスクの内側(顔側)から見た平面図である。 図1のI-I線断面図である。 使用時に、一対の耳掛け部がそれぞれ側方へ開かれた後の平面図である。 図4のII-II線断面図である。 本発明の一形態による耳掛け部の断面図である。 本発明の一形態による耳掛け部の平面図である。 接合部の拡大図である。 マスクの製造装置の概略図である。 マスクの製造について説明するための図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳説する。なお、各図面において、特に説明がない限り、同一の又は対応する構成については同一の符号を付して説明を省略する場合がある。また、図面は、発明の理解を助けるための模式的なものである。
(マスクの基本構成)
まず、本形態におけるマスクの基本構成について説明する。本形態におけるマスクは、装着者の顔、より具体的には装着者の少なくとも鼻及び口を覆うことのできるマスクであってよい。本形態によるマスクは、異物が顔に到達することを防止したり、装着者から発生する飛沫が飛散することを防止したりする機能を有し得るものであって、衛生マスク又はサージカルマスクとも呼ばれる。
図1に、マスク1の平面図を示す。図1は、マスク1を外側、すなわち装着時に顔に対向しない、外部に露出させる側から見た図である。また、図2に、マスク1を内側(顔側)から見た平面図を示す。さらに、図3に、図1のI-I線断面図を示す。
図1に示すように、本形態によるマスク1は、装着時に装着者の顔の正面に配置され、装着者の主として鼻及び口を覆うことができるマスク本体10と、マスク本体10に結合された一対の耳掛け部20a、20aとを備えている。マスク本体10は、装着時に装着者の顔の上下方向に対応する上下方向(縦方向)D1と、上下方向D1に直交する左右方向(横方向)D2とを有する。図1の形態では、マスク本体10は、左右方向D2に長辺を有する長方形の平面視形状を有するが、マスク本体10の平面視形状は図示のものに限られない。
図1及び図2に示すように、マスク本体10は、上下方向D1に並んで配置された複数の襞(プリーツ)によって形成されるプリーツ構造15を有している。プリーツ構造15の襞は、本体10を構成するシートを左右方向D2に沿った折り線にて折ることによって形成される。そして、複数の襞が形成された状態で、マスク本体10の側部(左右方向D2端部)が圧着等により接合され、固定される。そのため、マスク1の使用時には、プリーツ構造15の襞を上下方向D1に広げることで、左右方向D2中央が、マスク1の外面側に突出するように湾曲して、顔の立体形状に適合するような形状に変形し得る。プリーツ構造15の具体的な構成は特に限定されず、マスク本体に形成される公知の構成であってよい。
マスク本体10は、複数の層が積層されてなる多層構造を有していてよい。例えば、異物(塵、花粉、細菌、ウィルス等)を捕集する機能が高められた中間層を、外層及び内層で挟んだ3層を少なくとも含む構造であってよい。マスク本体10を構成する各層は、不織布、織物、編物等の繊維含有層を含むことが好ましく、不織布を含むことがより好ましい。不織布としては、スパンボンド不織布、スパンレース不織布、メルトブローン不織布、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布等が挙げられる。また、中間層には、細い繊維を含み得るメルトブローン不織布が用いられることが好ましい。また、繊維含有層を構成する繊維は樹脂繊維であると好ましく、樹脂繊維の樹脂の種類としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等が挙げられる。外層及び内層の目付は、15~50g/mであってよい。異物捕集性の高い中間層の目付は、10~100g/mであると好ましく、15~50g/mであるとより好ましい。
一対の耳掛け部20a、20aはそれぞれ、平面視で環状(若しくは閉じた帯状)であるか、又は環を含む形状を有していてよい。装着するためには、耳掛け部20aの環の内側、すなわち耳掛け部20aの中央の開口29に装着者の耳が入るようにして、耳掛け部20aを耳に掛けることができる。
図1及び図2に示すように、一対の耳掛け部20a、20aは、左右方向D2中央で互いに分離可能に結合した単一シート状の、若しくは一続きの耳掛け部シート20として形成されていてよい。ここで、「単一シート」とは、連続した1枚のシートからなる形態を指し、「シート」は、複数の層が積層されてなる積層体も含み得る概念である。一対の耳掛け部20a、20aが、シート状であることで、耳掛け部20aを耳に掛けた時に、耳の後ろ(若しくは耳裏)、すなわち耳より後側の肌及び/又は耳たぶの裏面に面接触できるので、耳に掛かる負担を軽減することができる。そのため、マスクを長時間装着していたとしても痛みや違和感を低減できる。また、一対の耳掛け部20a、20aが、単一シート状であることで(耳掛け部シート20から構成されていることで)、製造時に一対の耳掛け部20a、20aの位置決めを同時にできることから、マスクの製造も容易とある。
耳掛け部シート20は、使用開始時に、所定位置で破断させることによって分離した一対の耳掛け部20a、20aを形成できるように構成されている。より具体的には、図1の形態では、一対の耳掛け部20a、20aは、結合部28にて結合されている。結合部28の結合形式は特に限定されないが、使用者の通常の力で引っ張ることによって分離可能な結合であることが好ましい。例えば図1に示すようにミシン目として形成されていてよい。また、シートの厚みを小さくすること、又はその他の手段によって、一対の耳掛け部20a、20aの境界を脆弱化したり、応力が掛かりやすくしたりすることによって、結合部28を形成してもよい。
図1~図3に示すように、単一シート状の一対の耳掛け部20a、20a、若しくは耳掛け部シート20は、マスク本体10に重ねて配置されている。耳掛け部シート20は、平面視でマスク本体10から少なくとも左右方向D1にはみ出さない形状及び大きさを有していてよい。この場合、耳掛け部シート20の左右方向D2長さは、マスク1の左右方向D2長さに対して、70~95%とすることができる。このような構成により、製造時に、耳掛け部シート20の折りや曲げ等の複雑な工程を必要とすることなく、マスク本体10と耳掛け部シート20とを重ねて接合することによって、マスクの連続的な製造を行うことができる。なお、1つの耳掛け部20aの左右方向D2長さは、60~90mm、好ましくは65~85mmであってよい。
一対の耳掛け部20a、20aは、本体10の側部(左右方向D2端部)にそれぞれ、直接的に又は間接的に結合されていてよい。すなわち、一対の耳掛け部20a、20aのそれぞれの左右方向D2外側の部分が本体10に結合され、それ以外の部分は、本体10には結合されない。本形態によるマスク1の使用を開始する際には、使用者は、マスク1の装着前に、一対の耳掛け部20a、20a同士の結合部28での結合を解除して、耳掛け部20a、20aを互いに分離させ(分離動作ともいう)、耳掛け部20a、20aの本体10に接合されていない部分を左右方向D2側方へ開く(展開動作ともいう)。
(補助材)
なお、一対の耳掛け部20a、20aは、図1及び図3に示すように、それぞれシート状の補助材30、30を介してマスク本体10の両側部に結合されていてよい。耳掛け部20aとマスク本体10との結合に補助材30を介在させることによって、耳掛け部20aとマスク本体10とを直接結合することなく、マスク1を形成することができる。よって、耳掛け部20aと補助材30との結合、及びマスク本体10と補助材30との結合を別々に、それぞれ適切な形式で形成できる。また、耳掛け部20aの領域の一部がマスク本体10との固定のために使われることを回避できる。よって、補助材30を用いることで、耳掛け部20aが直接マスク本体10に結合されている場合に比べ、耳掛け部20aをマスク本体10に対してより自由に動かすことができるので、耳掛け部20aを耳に装着する際の耳掛け部20aの、耳に対する位置をより自由に設定できる。図1~図3に示す形態では、マスク本体10とシート状の補助材30とが重ねられて、第1側部接合部50にて接合されている。また、シート状の耳掛け部20aとシート状の補助材30とが重ねられて、第2側部接合部60にて接合されている。
補助材30は、マスク1の上下方向D1全体にわたって延在するシート状の部材であってよい。補助材30の左右方向D2の長さ(幅)は、マスク1全体のサイズ及び構成、本体10及び耳掛け部20aのサイズ、形状、材質にもよるが、15~35mmであると好ましい。補助材30の目付は、5~100g/mであってよい。また、補助材30の厚みは、100~1,000μmであってよい。
補助材30は、伸縮性のない若しくは小さい材料から形成してもよいし、ある程度の伸縮性を有する材料から形成されていてもよい。補助材30は、例えば、伸縮性不織布を含んでいてよい。その場合、補助材30は、少なくとも左右方向D2で伸縮性を有することが好ましいが、補助材30の伸縮性は耳掛け部20aの伸縮性よりも小さいことが好ましい。なお、補助材30は、力が掛かると形状が不可逆的に変形し得る材料から形成してもよい。
第1側部接合部50及び第2側部接合部60は、例えば、圧力及び/又は熱を加えることによって、部材の対向する面同士を接合させる手段、例えばヒートシール、超音波シール、非加熱のエンボス加工等によって形成できる。このうち、確実な接合が可能であることから、ヒートシールを用いることが好ましい。
補助材30が設けられている場合、一対の耳掛け部20a、20aを構成する耳掛け部シート20の左右方向D2長さは、マスク1の左右方向D2長さより短くなっている。これにより、耳掛け部20aの左右方向D2の外端21と本体10の左右方向D2の外端11とをずらすことができ、耳掛け部20aに覆われていないマスク本体10の左右方向D2端部付近に、補助材30を貼着することができる。
(耳掛け部の分離・展開動作)
マスク1の使用開始時に、使用者は、一対の耳掛け部20a、20aをそれぞれの手で摘まんで又は把持して、互いに反対方向に引っ張ることができる。これにより、まず、分離可能な結合部28の結合を解除することができる。結合部28が、一対の耳掛け部20a、20a間の境界線に沿って形成されたミシン目から構成されているのであれば、ミシン目を破断して両耳掛け部20a、20aを境界線に沿って分離できる。その後、使用者は、一対の耳掛け部20a、20aをそれぞれ把持したまま、図3に示されているように、左右方向D2の外方(矢印で図示)へ開くことができる。
図4に、図1の状態から一対の耳掛け部20a、20aを左右方向D2外方にそれぞれ開いた状態を示す。また、図5に、図4のII-II線断面図を示す。図4及び図5に示すように、一対の耳掛け部20a、20aを開くと、耳掛け部20a、20aが裏返される、すなわち、耳掛け部20a、20aの、使用開始前の状態で本体10に対向していた面が露出する。
使用者が一対の耳掛け部20a、20aをそれぞれ把持して左右方向D2外方に開いた後には、マスク本体10の顔側の面が装着者の顔に対向するようにマスク本体10を装着者の顔に配置し、耳掛け部20a、20aをそれぞれ装着者の各耳に掛ける。
使用開始前の状態(図1~図3)では、単一シート状の一対の耳掛け部20a、20a(耳掛け部シート20)は、マスク本体10に重ねて配置されている。一対の耳掛け部20a、20aは、マスク本体10のどちらの面に重ねられていてもよいが、図示の形態のように、マスク本体10の外面に重ねられていることが好ましい。これにより、マスク1を装着するに際し、マスク本体10の内面(顔側の面)への接触を低減することができるか、又は接触をほぼなくすことができる。
例えば、使用者がマスク1を自分に装着する場合、マスク本体10の内面が自分の顔を向くように、マスク1を自分の顔に配置し、マスク本体10の外面を一方の手で押さえつつ、他方の手で耳掛け部20a、20aの結合部28での結合を解除し、1つの耳掛け部20aを耳に掛ける。そして、マスク本体10を押さえていた一方の手を他方の手に替えた後、一方の手でもう1つの耳掛け部20aを耳に掛けることができる。
また、マスク1の外側を鉛直上方にして(本体10の外面を上方にして)マスク1を置いた状態で、使用者が一対の耳掛け部20a、20aをそれぞれ手で把持して左右方向D2外方へ開く。その後、一対の耳掛け部20a、20aを把持したまま、マスク1を自分以外の装着者の顔へと移動させて、マスク本体10を装着者の顔の所望の位置へ配置したら、持ち方を変えずに、一対の耳掛け部20a、20aをそれぞれ装着者の耳に掛けることができる。よって、本形態によるマスク1は、例えば子供、病人等の、マスクを自らで装着することが困難である人にマスクを装着させる場合にも、好適に使用することができる。
なお、耳掛け部20a、20aを把持する場合、使用者は、平面視で耳掛け部20a、20aのそれぞれの環の外方に突出した摘み部25、25を持つこともできる。摘み部25、25を持って耳掛け部20a、20aを扱うことによって、より衛生的にマスクの分離動作及び展開動作を行うことができる。摘み部25、25は、図1に示すようにマスク本体10の外縁を越えて、特にマスク本体10の下端を越えて突出していると好ましい。
さらに、本体10には、本体10の裏表(外面及び内面)の区別を可能にするマーク18を、エンボス加工、印刷、縫込み等によって形成してもよい。マーク18は、使用者が目視で認識できるものであれば、その形態は限定されない。マーク18は、図1及び図2等に示すように、文字であってもよいし、数字、記号、図形、ロゴ等であってもよい。マーク18が文字であれば、使用者が文字を正しく読める側を外面と認識できる。
(耳掛け部、及び耳掛け部シート)
図6(a)に、耳掛け部20a又は耳掛け部シート20を構成する材料を、左右方向D2に沿って切った部分的な拡大断面図を示す。図6(a)に示すように、耳掛け部20a又は耳掛け部シート20を構成する材料は、複数の層が積層されてなるシートであってよい。図6(a)の例では、当該材料は、伸縮性材料(伸縮性フィルム)5を備えており、伸縮性材料(伸縮性フィルム)5の一方の面である第1面に第1表面シート材2が、第1面の反対側の面である第2面に第2表面シート材3が配置されている。なお、伸縮性部材は、引張り力を加えることによって少なくも1つの方向に伸長可能であり、且つ加えていた引張り力を解除することによって(外力を加えない状態で)元の長さ(自然長)に戻る性質を有する部材である。
図6(a)に示すように、本例では伸縮性部材として伸縮性フィルム5が用いられている。伸縮性フィルム5の材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリウレタン等が挙げられる。伸縮性フィルム5の伸縮性は、引張試験機による測定で最大伸張率が自然長の3.5~4.0倍であるものが好ましい。なお、伸縮性フィルム5は、湿気を通過させる機能を有してよい。
伸縮性フィルムに代えて、糸ゴム等の糸状伸縮体(若しくは糸状弾性体)を複数並置してなる糸状伸縮体集合体を設けてもよい。しかし、フィルムの形態の伸縮性部材であると、すなわち厚さがほぼ均一な、平坦な成形体であるフィルムの形態であると、高い伸縮性又は伸長性が得られ、製造時の取り扱いも容易であるという点で好ましい。
図6(a)に示す材料は、より具体的には、伸縮性フィルム5が伸長された状態で伸縮性フィルムの両面(第1面及び第2面)にそれぞれ第1表面シート材及び第2表面シート材が、複数の接合部40、40、…によって接合されたものである。図6(a)に示す材料を得るためには、まず図6(b)に示すように、伸縮性フィルム5に引張り外力Tを加えて伸縮性フィルム5を自然長から伸長させておき、その状態のままで、縮められていない自然状態の第1表面シート材2及び第2表面シート材3を、複数の接合部40、40、…(後に詳述)にて間欠的に接合する。その後、引張り外力Tを解除して伸縮性フィルム5を弛緩させることによって、図6(a)に示す自然状態の材料が得られる。
図6(a)に示す材料の状態は、自然状態、すなわち何も外力を加えていない状態(自然長を有する状態)である。この状態では、図6(b)に示す引張り外力Tが加えられている状態では平坦になっていた第1表面シート材2及び第2表面シート材3に、皺(襞)が形成されていて、断面で見ると波状になっている(図6(a))。これは、伸縮性フィルム5の長さが自然長に戻る際に、複数の接合部40、40、…で接合されている部分以外の部分が、伸縮性フィルム5から離れるように盛り上がったためである。
耳掛け部20a(耳掛け部シート20)のための材料として、表面に多数の襞が形成されているので、耳掛け部20aの表面が肌に接した時、耳掛け部20aの素材が肌の全面に接触するのではなく、耳掛け部20aと肌との間に空間が形成されるので、肌にべったり張り付くような感覚を低減でき、装着感を向上させることができる。なお、当該材料から耳掛け部20a(耳掛け部シート20)を形成する際には、伸縮性フィルム5の伸縮方向(伸長方向)が、マスクの左右方向D2に沿うようにする。これにより、耳掛け部20a(耳掛け部シート20)の表面には、おおよそマスク1の上下方向D1に沿って延びる複数の皺が形成されることになる。
第1表面シート材2及び第2表面シート材3は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、第1表面シート材2及び第2表面シート材3は、繊維構造体であると好ましい。繊維構造体としては、不織布、織物、編物等が挙げられ、このうち不織布は、肌触り、通気性が良く、装着感の向上に寄与するから、好ましい。不織布としては、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、スパンレース不織布、ニードルパンチ不織布、ケミカルボンド不織布等が挙げられる。このうち、毛羽立ちがなく、強度の高いスパンボンド不織布、柔らかさのあるエアスルー不織布等を適宜選択することができる。また、不織布に含まれる繊維は樹脂繊維であると好ましく、樹脂繊維の樹脂の種類としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等が挙げられる。第1表面シート材2又は第2表面シート材3が不織布である場合、不織布の目付は、5~50g/mであってよく、特に8~25g/mが好ましい。
本形態の耳掛け部20aを、伸縮性フィルム5が第1表面シート材2及び第2表面シート材3によって両面で覆われている材料から構成すると、マスク装着時に伸縮性フィルム5と肌との直接接触を回避でき、装着感を向上させることができる。
上記の接合部40、40、…は、超音波シール、ヒートシール等の融着手段、或いは接着剤等を利用して形成することができるが、より確実な接合が可能であることから融着手段、特に超音波シールによって形成することが好ましい。本形態では、第1表面シート材2、伸縮性フィルム5、及び第2表面シート材3がいずれも熱可塑性樹脂を含む又は熱可塑性樹脂からなっているので、接合部(融着部)40、40、…では、3つの層がともに層が互いに溶着されて、一体化されている。また、融着部の形成条件によっては、接合部に貫通孔が形成される場合もある。その場合には、耳掛け部20a(耳掛け部シート20)の通気性を向上させることができる。
図7に、本形態による耳掛け部20a、20a(耳掛け部シート20)の平面図を示す。図7に示すように、耳掛け部20aは、平面視で環状(若しくは閉じた帯状)であるか、又は環を含む形状を有していてよい。そして、耳掛け部20aは、マスク本体10に固定される(図1の形態では補助材を介してマスク本体10に結合される)基部22と、装着者の耳の裏に位置する耳裏配置部24と、耳掛け部20aの上側において基部22から耳裏配置部24へ移行する上側移行部23と、耳掛け部20aの下側において基部22から耳裏配置部24へ移行する下側移行部26とを有していてよい。基部22及び耳裏配置部24は、おおよそ上下方向D1に沿って延在し、互いに対向している。また、上側移行部23及び下側移行部26は、おおよそ左右方向D2に沿って延在し、互いに対向している。
図7に示す例では、耳材20aに含まれる環の形状は、おおよそ矩形環状であるが、おおよそ円形又は楕円形であってもよい。耳材20aは、環の周方向に沿って方向が大きく変更される場所が3つある形状(すなわち三角形環状)、或いは5つ以上ある形状(すなわち矩形環状以外の多角形環状)を有していてもよい。
耳掛け部20a、20a(耳掛け部シート20)は、上述の材料、すなわち伸縮性部材5と、伸縮性部材5が伸長された状態で両面にそれぞれ、複数の接合部40、40、…により接合された第1表面シート材2及び第2表面シート材3とを有する材料から形成されている。しかし、図7に示すように、複数の接合部40、40、…の分布は均一ではない。より具体的には、耳掛け部20a、20aは、接合部41、41、…を粗く分布させた疎分布領域R1、R1(合わせてR1と呼ぶ場合がある)と、接合部42、42、…をより密に分布させた密分布領域R2とを有する。なお、疎分布領域R1、R1は、同じ構成であることが好ましい。
図8(a)に、疎分布領域R1、R1の部分的な拡大平面図を示す。また、図8(b)に密分布領域R2の部分的な拡大平面図を示す。図8(a)及び(b)に示すように、密分布領域R2では、形成されている接合部42、42、…の密度、すなわち単位面積当たり個数Nが、疎分布領域R1、R1に形成されている接合部41、41、…の密度、すなわち単位面積当たり個数Nよりも大きい。なお、上記の単位面積当たり個数は、耳掛け部20a又は耳掛け部シート20の最大伸長状態で測定した個数である。最大伸長状態とは、耳掛け部20a又は耳掛け部シート20を伸長させて、表面シート材が自然長になった状態、すなわち表面シート材の皺が実質的に確認されなくなった状態を指す。
図7に示すように、耳裏配置部24は、密分布領域R2を有し、上側移行部23は、上側の疎分布領域R1を有し、下側移行部26は、下側の疎分布領域R1を有していてよい。さらに、耳裏配置部24が密分布領域R2からなり、上側移行部23が、上側の疎分布領域R1からなり、下側移行部26が、下側の疎分布領域R1からなっていてよい。よって、耳裏配置部24における接合部の単位面積当たり個数は、上側移行部23における接合部の単位面積当たり個数より多く、下側移行部26における接合部の単位面積当たり個数よりも多い。
なお、図7に示す例では、基部22も密分布領域R2を有しているが、基部22は、必ずしも密分布領域R2を有していなくともよい。但し、基部22及び耳裏配置部24の両方が密分布領域R2を有する場合には、耳掛け部シート20の製造が容易となるので好ましい。より具体的には、耳掛け部シート20となる耳掛け部シート帯20Aの搬送方向(左右方向D2に相当)に沿って帯状の密分布領域R2を、連続して形成できる。また、疎分布領域R1、R1も、帯状の密分布領域R2の両側にそれぞれ、搬送方向に沿って連続した帯状に形成できる。
耳裏配置部24において、接合部がより密に形成されているということは、耳裏配置部24においては、第1表面シート材2、伸縮性部材5、及び第2表面シート材3が共に固定されている箇所が、単位面積当たりでより多くなっていることを意味する。よって、耳裏配置部24は、引張りに対する抵抗が比較的大きく、伸ばされにくい。耳裏配置部24は通常、耳裏、すなわち耳より後側の肌及び/又は耳たぶの裏面に、面で接触した状態で装着されるので、耳裏配置部24自体が大きく伸長して変形すると肌との摩擦によって違和感が生じる可能性もある。しかしながら、本形態の上記構成によれば、そのような違和感も低減できる。
さらに、接合部がより密に形成されていることで、第1表面シート材2、伸縮性部材5、及び第2表面シート材3が剥がれにくくなり、耳裏配置部24の強度も上がる。よって、上述の一対の耳掛け部20a、20aの分離動作の際に、結合部28付近に比較的大きな力が掛かっても、材料の構造が壊れにくい。
一方、装着時に顔の左右方向D2に沿って配置される上側移行部23及び下側移行部26では、接合点がより疎に形成されているが、これは、第1表面シート材2、伸縮性部材5、及び第2表面シート材3が共に固定されている箇所が、単位面積当たりで比較的少なくなっていることを意味する。よって、上側移行部23及び下側移行部26は、引張りに対する抵抗が比較的小さく、伸ばされやすくなっている。そのため、装着動作時には、比較的小さい力で、上側移行部23及び下側移行部26を左右方向D2に伸ばすことができる、耳掛け部20a、20aを耳に掛ける動作をスムーズに行うことができる。
このように、耳掛け部20aの場所によって接合部40、40、…の密度を変え、伸長特性を変えることで、上記構成によれば、装着時の違和感を低減して装着感を向上できるとともに、装着動作も容易になる
なお、本形態のような、第1表面シート材2と第2表面シート材3との間に伸縮性フィルム5を挟んだ材料から、耳掛け部シート20を所定形状に切り出す場合、切断位置において、面方向に働く圧縮応力に起因して、伸縮性フィルム5の縁部が、第1表面シート材2の縁部及び第2表面シート材3の縁部よりも内側に引き込まれやすくなる。その場合、第1表面シート材2及び第2表面シート材3が端縁から突出するため、端縁から剥がれやすくなり得る。特に耳掛け部シート20の左右方向D2の中央、すなわち耳裏配置部24においては端縁が肌に当たりやすいので、剥がれる可能性は、耳掛け部20aの他の部分より高くなり得る。よって、耳裏配置部24が、接合部40、40、…の単位面積当たり個数の多い密分布領域R2を有することで、上述のような伸縮性フィルム5の引き込みが発生しにくくなり、耳裏配置部24が壊れにくくなる。また、第1表面シート材2及び第2表面シート材3が端縁から突出している状態は見栄えを損なう可能性もあるが、目立ちやすい耳裏配置部24において、伸縮性フィルム5の引き込みを抑制できれば、耳掛け部20a、20a、ひいてはマスク1全体の見栄えも向上させることができる。
なお、密分布領域R2における、接合部42、42、…の単位面積当たり個数Nは、好ましくは2~50個/cm、より好ましくは8~34個/cmであってよい。また、疎分布領域R1における接合部41、41、…の単位面積当たり個数Nは、1~20個/cm、より好ましくは5~15個/cmであってよい。さらに、密分布領域R2における接合部42、42、…の単位面積当たり個数Nの、疎分布領域R1における接合部41、41、…の単位面積当たり個数Nに対する比の値(N/N)は、好ましくは1.5~2.5、より好ましくは1.75~2.25であってよい。
さらに、図8(a)及び(b)に示すように、密分布領域R2における接合部42の各一の面積Sは、疎分布領域R1における接合部41の各一の面積Sよりも小さくなっていてよい。そして、耳裏配置部24が密分布領域R2を有し、上側移行部23が上側の疎分布領域R1を有し、下側移行部26が下側の疎分布領域R1を有することから、耳裏配置部24における接合部の各一の面積は、上側移行部23における接合部の各一の面積より小さく、下側移行部26における接合部の各一の面積より小さくなっていてよい。
ここで、接合部の面積が小さいということは、接合部の面積当たりの周長さが長いことを意味する。上述の第1表面シート材2、伸縮性部材5、及び第2表面シート材3が互いに剥がされるような力が働いた場合、剥がれ始まるのは、接合部が特に強く接合されているのは接合部の周縁であるので、接合部の面積当たりの周長さが長いことで、第1表面シート材2、伸縮性部材5、及び第2表面シート材3の相互の剥がれに対する抵抗も大きくなる。よって、密分布領域R2を含む耳裏配置部24は、より剥がれにくくより丈夫に構成することができる。
密分布領域R2における接合部42の各一の面積Sは、好ましくは0.02~0.72mm、より好ましくは0.08~0.45mmであってよい。また、疎分布領域R1における接合部41の各一の面積Sは、好ましくは0.2~0.8mm、より好ましくは0.3~0.6mmであってよい。さらに、密分布領域R2における接合部42の各一の面積Sの、疎分布領域R1における接合部41の各一の面積Sに対する比の値(S/S)は、好ましくは0.1~0.9、より好ましくは0.25~0.75であってよい。
さらに、図8(a)及び(b)に示すように、密分布領域R2における接合部42、42、…同士の左右方向D2のピッチpx2は、疎分布領域R1における接合部41、41、…の左右方向D2のピッチpx1よりも小さくなっていてよい。そして、耳裏配置部24が密分布領域R2を有し、上側移行部23が上側の疎分布領域R1を有し、下側移行部26が下側の疎分布領域R1を有することから、耳裏配置部24における接合部の左右方向D2のピッチは、上側移行部23における接合部の左右方向D2のピッチより小さく、下側移行部26における接合部の左右方向D2のピッチより小さくなっていてよい。
接合部同士の左右方向D2のピッチが小さいと、第1表面シート材2、伸縮性部材5、及び第2表面シート材3が固定されている間隔が、左右方向D2で小さいということになる。耳掛け部20a、20a(耳掛け部シート20)は、主として左右方向D2で伸長されるので、左右方向D2のピッチの違いによって、耳裏配置部24の伸ばしやすさと、上側移行部23及び下側移行部26の伸ばしやすさとをさらに異ならせることができ、装着時の装着感を向上できるとともに、装着動作も容易になるという作用を高めることができる。
なお、密分布領域R2における接合部42、42、…の左右方向D2のピッチpx2も、疎分布領域R1における接合部41、41、…の左右方向D2のピッチpx1よりも小さくなっていてよい。そして、耳裏配置部24における接合部の左右方向D2のピッチは、上側移行部23における接合部の左右方向D2のピッチより小さく、下側移行部26における接合部の左右方向D2のピッチより小さくなっていてよい。
密分布領域R2における左右方向D2の接合部42のピッチpx2は、好ましくは0.3~13.5mm、より好ましくは1.25~7.5mmであってよい。また、疎分布領域R1における接合部41の左右方向のピッチpx1は、好ましくは3~15mm、より好ましくは5~10mmであってよい。さらに、密分布領域R2における接合部42の左右方向のピッチpx2の、疎分布領域R1における接合部41の左右方向のピッチpx1に対する比の値(px2/px1)は、好ましくは0.1~0.9、より好ましくは0.25~0.75であってよい。なお、上記ピッチは、耳掛け部20a又は耳掛け部シート20の最大伸長状態で測定したピッチである。
なお、密分布領域R2における上下方向D1の接合部42、42、…のピッチpy2は、疎分布領域R1における接合部41、41、…の上下方向D1のピッチpy1よりも小さくなっていてもよいし、大きくなっていてもよいし、また同程度であってもよい。但し、密分布領域R2における上下方向D1の接合部42、42、…のピッチpy2が、疎分布領域R1における接合部41、41、…の上下方向D1のピッチpy1よりも小さいと、密分布領域R2のける接合部42、42、…をより一層密に形成できるという観点から好ましい。
図8(a)及び(b)に示すように、接合部40、40、…の平面視での配置は千鳥状になっていると好ましいが、格子状であってもよい。また、千鳥状及び格子状のいずれでもない配置であってもよい。例えば、図8(c)に示すように、左右方向D2に沿って配置された接合部の列が、上下方向D1に並んで配置されていて、隣り合う列が左右方向D2に、左右方向D2のピッチpx2の1/2より小さい距離だけ少しずつずらされていてもよい。
さらに、接合部40の形状は、疎分布領域R1であるか密分布領域R2であるかに関わらず、円形(図8(a)であってもよいし、楕円形(図8(b)及び(c))であってもよいし、別の形状、例えば多角形であってもよい。また、図8(a)及び(b)に示すように、疎分布領域R1(R1、R1)の接合部41の形状と、密分布領域R2の接合部42の形状とを異ならせてもよい。密分布領域R2の接合部42の形状を上下方向D1に長径を有する楕円形であると、接合部42の左右方向D2の長さを短くできるので、材料に形成される皺の間隔を狭く、皺の高さをより小さくできるので、見栄えを良くすることができる。
なお、複数の接合部40、40、…の面積の合計は、耳掛け部20a、20a(耳掛け部シート20)の面積の1~20%とすることができる。なお、この複数の接合部40、40、…の面積の割合は、耳掛け部20a又は耳掛け部シート20の最大伸長状態で測定した値とする。
(マスクの製造)
図9に、マスクの製造装置300の概略図を示す。このマスクの製造装置300は、その上流に、耳掛け部の製造装置100を備え、続いて、製造されたマスク用耳掛け部とマスクの他の部材とを組み合わせる、マスク部材組み合わせ装置200が設けられている。
耳掛け部の製造装置100は、伸縮性フィルム5を形成するための伸縮性フィルム帯(伸縮性部材帯)5Aを供給する伸縮性フィルム帯供給手段123、第1表面シート材2を形成する第1表面シート材帯2Aを供給するための第1表面シート材帯供給手段121、及び第2表面シート材3を形成する第2表面シート材帯3Aを供給するための第2表面シート材帯供給手段122を備えている。各供給手段から長尺の素材、すなわち、伸縮性フィルム帯5A、第1表面シート材帯2A、及び第2表面シート材帯3Aが供給され、続いて、伸縮性フィルム帯5Aの一方の面(第1面)に第1表面シート材帯2Aが、他方の面(第2面)に第2表面シート材帯3Aが重ねられ、多層構造体6Aが形成される。多層構造体6Aは搬送方向Dtで搬送される。
ここで、伸縮性フィルム帯5Aは、搬送方向Dtに伸長された状態で、つまり搬送方向Dtに引張り力(テンション)が加えられた状態で、搬送されている。伸縮性フィルム帯5Aの伸長の度合いは、伸縮性フィルム帯供給手段123の繰り出し速度、及び搬送手段(図示せず)によって制御される。伸縮性フィルム帯5Aは、例えば、自然長の1.5~4倍、好ましくは2~3倍程度になるように伸長させることが好ましい。一方、第1表面シート材帯2A及び第2表面シート材帯3Aは、自然長を有する状態で(引っ張られていない状態)で搬送される。そのため、伸縮性フィルム帯5Aの各面に積層された第1表面シート材帯2A及び第2表面シート材帯3Aの表面は、皺のない状態を有している。
続いて、上記多層構造体6Aは接合手段140に送られ、伸縮性フィルム帯5Aと第1表面シート材帯2Aとの間、及び伸縮性フィルム帯5Aと第2表面シート材帯3Aとの間に、不連続な接合部、すなわち溶着部を、多層構造体6A全体にわたって形成する。接合手段140は、超音波シール手段であると好ましいが、融着等の別の手段を利用するものであってもよい。接合手段140において、多層構造体6Aの層間が、不連続な複数の接合部40で接合されることによって、積層体8Aを得ることができる。
図9には、部分IIIの拡大断面図も示す。伸縮性フィルム帯5Aと第1表面シート材帯2Aとの間、及び伸縮性フィルム帯5Aと第2表面シート材帯3Aとの間にはそれぞれ、複数の接合部40、40、…が間欠的に形成される。この際、接合部40、40、…は、図7及び図8を参照して説明したように、得られる耳掛け部20a、20a(耳掛け部シート20)に、接合部40、40、…の密集度合いが異なる領域が形成される(図10を参照して後述)。
さらに、積層体8Aは、弛緩手段160に送られる。弛緩手段160においては、搬送方向Dtに伸縮性フィルム帯5Aに掛かっていたテンションが緩められる。弛緩手段160においてテンションが緩められる程度は限定されないが、伸縮性フィルム帯5Aが自然長に戻るまでとすることが好ましい。伸縮性フィルム帯5Aを弛緩させることによって、伸縮性フィルム帯5Aが収縮する。ここで、第1表面シート材帯2A、伸縮性フィルム帯5A、及び第2表面シート材帯3Aは、接合部40、40、…によって接合されており、その位置で固定されている。そのため、伸縮性フィルム帯5Aが収縮して長さが縮まると、第1表面シート材2及び第2表面シート材3の、接合部40、40、…によって接合されていない部分は、伸縮性フィルム帯5Aに追随せずに緩み、表面から盛り上がる(図6も参照)。そのため、第1表面シート材帯2A及び第2表面シート材帯3Aには、搬送方向Dtに直交する方向に沿って延びる小さな襞が多数形成される。なお、第1表面シート材帯2A及び第2表面シート材帯3Aは、襞が形成されている状態では、元の長さに戻る力は発生していないか又はほとんど発生していない。
図9には、部分IVの拡大断面図も示す。図示のように、耳掛け部シート帯20Aにおいては、伸縮性フィルム帯5Aは平坦であるが、第1表面シート材帯2A及び第2表面シート材帯3Aは緩んで、皺が形成されている。また、耳掛け部シート帯20Aは、第1表面シート材帯2A及び第2表面シート材帯3Aを搬送方向Dtに沿って切った断面で見ると、連続した凹凸が搬送方向Dtに沿って形成されている。
続いて、耳掛け部シート帯20Aは、打ち抜き手段180に送られる。打ち抜き手段180においては、耳掛け部シート帯20Aは、打ち抜き型によって、個々の耳掛け部シート20の形状が得られるように打ち抜かれる。いずれにしても、打ち抜き手段180によって、複数の耳掛け部シート20、20、…を得ることができる。
このように、耳掛け部シート20の製造方法は、第1面と、当該第1面と反対側の第2面とを有する伸縮性フィルム帯5Aを、所定方向(搬送方向Dt)に伸長させた状態で、伸縮性フィルム帯5Aの両面に第1表面シート材帯2A及び第2表面シート材帯3Aをそれぞれ配置し、第1表面シート材帯2A、伸縮性フィルム帯5A、及び第2表面シート材帯3Aが複数の接合部で接合された積層体8Aを得て、積層体8Aを所定方向(搬送方向Dt)に収縮させ、切断して、互いに分離可能に結合された一対の耳掛け部を構成する耳掛け部シート20を複数形成することを含む。
耳掛け部シート20、20、…は、マスク部材組み合わせ装置200に送られる。マスク部材組み合わせ装置200においては、耳掛け部シート20の一方の面に補助材帯30Aが配置される。マスク部材組み合わせ装置200は、マスク本体を形成するマスク本体帯10Aを供給するためのマスク本体帯供給手段221を備えている。マスク本体帯供給手段221は、耳掛け部シート20の、補助材帯30Aが配置された側と反対側に、マスク本体帯10Aを供給する。なお、図10の例では、補助材帯30Aは、最も外側に配置されているが、耳掛け部シート20とマスク本体帯10Aとの間に配置することもできる。
耳掛け部シート20、補助材帯30A、及びマスク本体帯10Aが組み合わせられた後、接合・切断部240によって、所定の位置で、ヒートシール等によって接合されて上述の第1側部接合部50及び第2側部接合部60(図1及び図3等)が形成される。また、接合に続いて又は接合と同時に切断される。これにより、個々のマスク1を得ることができる。
図10に、マスク用耳掛け部製造装置100及びマスク部材組み合わせ装置200におけるプロセスを平面視で概略的に示す。図10に示すように、接合手段140及び弛緩部160を経て得られた耳掛け部シート帯20Aは、搬送方向Dtに沿って、接合部40、40、…の密集度合いの異なる領域、すなわち疎分布領域R1、R1、及び密分布領域R2が形成される。疎分布領域R1、R1、及び密分布領域R2は、搬送方向Dtに直交する方向(耳掛け部シート帯20Aの幅方向)に隣接して帯状に形成される。疎分布領域R1、R1及び密分布領域R2を有する耳掛け部シート帯20Aを打ち抜き手段180で打ち抜き、耳掛け部シート20を得ることができる。このように、耳掛け部シート帯20Aに、搬送方向Dtに沿って連続する疎分布領域R1、R1及び密分布領域R2を搬送方向Dtに直交する方向に隣接させて形成することで、接合手段140の大きな設定変更を伴うことなく、得ようとする耳掛け部20aの耳裏配置部24と、上側移行部23及び下側移行部26とで、接合部40の密集度合いを変えることができる。
得られた耳掛け部シート20aを離間させてさらに搬送し、耳掛け部の側部に1つの補助材帯30Aを接合する。さらに、マスク本体帯10Aに接合させた後、補助材帯30A及びマスク本体帯10Aを切断して、個別のマスク1を形成する。
1 マスク
2 第1表面シート材
2A 第1表面シート材帯
3 第2表面シート材
3A 第2表面シート材帯
5 伸縮性フィルム(伸縮性部材)
5A 伸縮性フィルム帯(伸縮性部材帯)
6A 多層構造体
8A 積層体
10 マスク本体
10A マスク本体帯
15 プリーツ
20 耳掛け部シート
20a 耳掛け部
20A 耳掛け部シート帯
22 基部
23 上側移行部
24 耳裏配置部
25 摘み部
26 下側移行部
28 分離可能な結合部
29 開口
30 補助材
30A 補助材帯
40、41、42 接合部
50 第1側部接合部
60 第2側部接合部
100 マスク用耳掛け部製造装置
121 第1表面シート材帯供給手段
122 第2表面シート材帯供給手段
123 伸縮性フィルム帯供給手段
140 接合手段
160 弛緩手段
180 打ち抜き手段
200 マスク部材組み合わせ装置
221 マスク本体帯供給手段
240 接合・切断部
300 マスク製造装置
R1、R1、R1 疎分布領域
R2 密分布領域
D1 マスクの上下方向
D2 マスクの左右方向
Dt 搬送方向

Claims (10)

  1. 伸縮性部材と、前記伸縮性部材が伸長された状態で当該伸縮性部材の両面にそれぞれ、複数の接合部により接合された第1表面シート材及び第2表面シート材とを有する材料から形成されたマスク用耳掛け部であって、
    マスク本体に固定される基部と、装着者の耳裏に位置する耳裏配置部と、上側で前記基部から前記耳裏配置部へと延在する上側移行部と、下側で前記基部から前記耳裏配置部へ移行する下側移行部とを有し、
    前記耳裏配置部における前記複数の接合部の単位面積当たり個数が、前記上側移行部及び前記下側移行部おける前記複数の接合部の単位面積当たり個数より多い、マスク用耳掛け部。
  2. 前記耳裏配置部における前記複数の接合部の各一の面積が、前記上側移行部及び前記下側移行部の少なくとも一方における前記複数の接合部の各一の面積より小さい、請求項1に記載のマスク用耳掛け部。
  3. 前記耳裏配置部における前記複数の接合部の左右方向のピッチが、前記上側移行部及び前記下側移行部の少なくとも一方における前記複数の接合部の左右方向のピッチより小さい、請求項1又は2に記載のマスク用耳掛け部。
  4. 前記接合部が、前記伸縮性部材、前記第1表面シート材、及び前記第2表面シート材がともに融着された融着部である、請求項1から3のいずれか一項に記載のマスク用耳掛け部。
  5. 前記伸縮性部材が伸縮性フィルムである、請求項1から4のいずれ一項に記載のマスク用耳掛け部。
  6. 前記第1表面シート材及び前記第2表面シート材が不織布を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載のマスク用耳掛け部。
  7. マスク本体と、
    請求項1から6のいずれか一項に記載のマスク用耳掛け部が対にされ、当該マスク用耳掛け部の耳裏配置部同士が分離可能に結合されてなる耳掛け部シートとを備えた、マスク。
  8. 前記マスク本体の両側部にそれぞれ配置された補助材を備え、
    前記耳掛け部の前記基部がそれぞれ、前記補助材を介して前記マスク本体に結合されている、請求項7に記載のマスク。
  9. マスク用耳掛け部の製造方法であって、
    (a1)伸縮性部材帯の両面にそれぞれ、当該伸縮性部材帯を所定方向に伸長させた状態で、第1表面シート材帯及び第2表面シート材帯をそれぞれ配置し、
    (a2)前記第1表面シート材帯、前記伸縮性部材帯、及び前記第2表面シート材帯を、複数の接合部で接合して積層体を得て、
    (a3)前記積層体を前記所定方向に弛緩させ、
    (a4)所定形状に切断して、一対に耳掛け部が分離可能に結合されてなる耳掛け部シートを形成することを含み、
    前記マスク用耳掛け部が、マスク本体に固定される基部と、装着者の耳裏に位置する耳裏配置部と、上側で前記基部から前記耳裏配置部へと延在する上側移行部と、下側で前記基部から前記耳裏配置部へ移行する下側移行部とを有し、
    前記(a2)接合の際に、前記耳裏配置部における前記複数の接合部の単位面積当たり個数が、前記上側移行部及び前記下側移行部おける前記複数の接合部の単位面積当たり個数より多くなるようにする、マスク用耳掛け部の製造方法。
  10. マスクの製造方法であって、
    (a)請求項9に記載の製造方法によってマスク用耳掛け部シートを製造し、
    (b)離間させた2つの前記耳掛け部シートの側部に1つの補助材帯を接合し、
    (c)前記補助材帯をマスク本体帯に接合させ、
    (d)前記補助材帯及び前記マスク本体帯を切断して、個別のマスクを形成する、マスクの製造方法。
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