JP2022152454A - 作業機械の走行システムおよび作業機械の制御方法 - Google Patents

作業機械の走行システムおよび作業機械の制御方法 Download PDF

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Takuya Sonoda
健志 上前
Kenji Uemae
好秀 中江
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洋一朗 木村
Yoichiro Kimura
貴志 前田
Takashi Maeda
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Abstract

【課題】作業機械が実際に走行した経路を容易に記録できる作業機械の走行システムを提供する。【解決手段】モータグレーダ100の走行システムは、走行装置と、コントローラとを備えている。走行装置は、モータグレーダ100を走行させる。コントローラは、自動で、モータグレーダ100が実際に走行した経路である実走行経路110を記録するよう制御する。【選択図】図5

Description

本開示は、作業機械の走行システムおよび作業機械の制御方法に関する。
米国特許第8060299号明細書(特許文献1)には、モータグレーダが移動する経路を生成して、生成した経路に沿ってモータグレーダを走行させる、自動操舵システムが開示されている。
米国特許第8060299号明細書
作業現場の状況に応じて自動操舵の経路を変更するには、その都度経路を記憶させる操作が必要であり、その操作が煩雑であった。
本開示では、作業機械が実際に走行した経路を容易に記録できる、作業機械の走行システムおよび作業機械の制御方法が提案される。
本開示に従うと、走行装置と、コントローラとを備える、作業機械の走行システムが提案される。走行装置は、作業機械を走行させる。コントローラは、自動で、作業機械が実際に走行した経路である実走行経路を記録するよう制御する。
本開示に係る走行システムおよび制御方法によれば、作業機械が実際に走行した経路を容易に記録することができる。
本開示の実施形態に基づく作業機械の構成を概略的に示す側面図である。 図1に示される作業機械の走行システムの構成の一例を示す図である。 図2に示されるコントローラ内の機能ブロックを示す図である。 第一実施形態における走行経路の自動記録と自動操舵による走行とを模式的に示す平面図である。 第二実施形態における走行経路の自動記録と自動操舵による走行とを模式的に示す平面図である。 第三実施形態における走行経路の自動記録と自動操舵による走行とを模式的に示す平面図である。 第四実施形態における走行経路の自動記録と自動操舵による走行とを模式的に示す平面図である。 第五実施形態における走行経路の自動記録と自動操舵による走行とを模式的に示す平面図である。 第六実施形態に基づく作業機械の構成を概略的に示す側面図である。 第六実施形態における走行経路の自動記録と自動操舵による走行とを模式的に示す平面図である。
以下、実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、明細書および図面において、同一の構成要素または対応する構成要素には、同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。また、図面では、説明の便宜上、構成を省略または簡略化している場合もある。
以下の説明において、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」とは、図1に示される運転室11内の運転席11Sに着座したオペレータを基準とした方向である。
[第一実施形態]
<作業機械の構成>
まず本実施形態の作業機械の一例としてモータグレーダ100の構成を図1を用いて説明する。モータグレーダ100は、走行しながら、整地作業を行なったり、除雪作業を行なったりする作業機械である。図1は、本開示の実施形態に基づく作業機械の一例としてのモータグレーダ100の構成を概略的に示す側面図である。
図1に示されるように、モータグレーダ100は、フロントフレーム14と、リアフレーム15と、左右一対のアーティキュレートシリンダ28と、運転室(キャブ)11と、エンジンカバー13と、前輪16および後輪17と、作業機12とを有している。
フロントフレーム14およびリアフレーム15は、モータグレーダ100の車体フレーム18を構成している。フロントフレーム14は、リアフレーム15の前方に配置されている。フロントフレーム14は、図示しないセンターピンにより、リアフレーム15に回動可能に連結されている。
一対のアーティキュレートシリンダ28は、車体フレーム18を挟んで左右両側に設けられている。アーティキュレートシリンダ28は、油圧により伸縮駆動する油圧シリンダである。アーティキュレートシリンダ28の伸縮駆動により、フロントフレーム14は、リアフレーム15に対して上下方向に延びる軸線を中心に回動する。
エンジンカバー13は、エンジンルームを覆っており、リアフレーム15により支持されている。エンジンルームには、エンジン81および動力伝達装置82(図2)、排気処理構造体、などが配置されている。
前輪16および後輪17は、走行輪である。前輪16は、フロントフレーム14に回転可能に取り付けられている。前輪16は、操向輪であり、フロントフレーム14に対して操向可能に取り付けられている。後輪17は、リアフレーム15に回転可能に取り付けられている。後輪17には、エンジン81からの駆動力が伝達される。前輪16および後輪17は、モータグレーダ100を走行させる実施形態の走行装置を構成している。
作業機12は、前後方向において、前輪16および後輪17の間に配置されている。作業機12は、フロントフレーム14により支持されている。作業機12は、ブレード21と、ドローバ22と、旋回サークル23と、一対のリフトシリンダ25とを有している。モータグレーダ100は、ブレード21で整地作業、除雪作業、軽切削、材料混合などの作業を行なうことができる。
ドローバ22は、フロントフレーム14の下方に設けられている。ドローバ22の前端部は、フロントフレーム14の先端部に揺動可能に連結されている。一対のリフトシリンダ25は、フロントフレーム14を挟んだ左右両側に設けられている。ドローバ22の後端部は、一対のリフトシリンダ25を介して、フロントフレーム14により支持されている。
一対のリフトシリンダ25の伸縮によって、ドローバ22の後端部がフロントフレーム14に対して上下に昇降可能である。一対のリフトシリンダ25がともに伸縮駆動することにより、フロントフレーム14および前輪16に対するブレード21の高さは上下に調整される。ドローバ22は、一対のリフトシリンダ25の互いに異なる伸縮によって、前後方向に沿った軸を中心に上下に揺動可能である。
旋回サークル23は、ドローバ22の下方に配置されている。旋回サークル23は、ドローバ22に旋回可能に連結されている。旋回サークル23は、上下方向に沿った軸を中心に、時計回りおよび反時計回りに旋回可能である。
ブレード21は、旋回サークル23の下方に配置されている。ブレード21は、地面と対向して設けられている。ブレード21は、旋回サークル23により支持されている。ブレード21は、旋回サークル23の旋回運動に伴って、上面視において前後方向に対してブレード21がなす角度(ブレード推進角)が変化するように旋回する。ブレード21の旋回軸は、上下方向に沿って延びる軸である。
図1に示されるように、モータグレーダ100は、ハンドルセンサ31と、操作レバーセンサ32と、方向検知センサ34と、FNR・車速検知センサ37とをさらに有している。
ハンドルセンサ31は、オペレータによるステアリングハンドル41(図2)の操作を検知する。ハンドルセンサ31は、たとえばステアリングハンドル41の回転によって発生するステアリングハンドル軸の角度変位を検知する軸変位センサである。
操作レバーセンサ32は、オペレータによる操作レバー42(図2)の操作を検知する。操作レバーセンサ32は、たとえば操作レバー42の角度位置を検知する位置センサである。
方向検知センサ34は、モータグレーダ100の車体フレーム18が向いている方向を検知する。方向検知センサ34は、たとえばIMU(Inertial Measurement Unit)34a、ステアリング角度センサ34b、およびアーティキュレート角度センサ34cのいずれか1つまたはこれらの任意に組み合わせであってもよい。
IMU34aは、たとえばフロントフレーム14に取り付けられている。IMU34aは、たとえば6軸IMUである。6軸IMUは、3軸加速度および3軸ジャイロ(角度、角速度または角加速度)を搭載した複合センサである。この3軸が作業機械の前後方向、左右方向、上下方向に沿うように、6軸IMUをフロントフレーム14に取り付けることができる。この場合、6軸IMUは、前後方向、左右方向、上下方向の各軸に沿う位置変化と、各軸まわりの角度変化(すなわち、作業機械のローリング、ピッチング、ヨーイング)とを検出することができる。
IMU34aは、9軸IMUであってもよい。9軸IMUは、3軸加速度、3軸ジャイロおよび3軸磁力計を搭載した複合センサである。9軸IMUは、3軸磁力計により地磁気を計測することにより、6軸IMUよりもジャイロのドリフトを抑えることができる。
IMU34aにより検知された加速度およびジャイロに基づいてモータグレーダ100の方向の変化を知ることができる。なおIMU34aは、リアフレーム15または運転室11に取り付けられていてもよい。
ステアリング角度センサ34bは、たとえばステアリングシリンダ74(図2)に取り付けられている。ステアリング角度センサ34bは、前輪16のステアリング角度(フロントフレーム14の延在方向に対して前輪16がなす角度)を検知する。
アーティキュレート角度センサ34cは、たとえばアーティキュレートシリンダ28に取り付けられている。アーティキュレート角度センサ34cは、フロントフレーム14とリアフレーム15とのアーティキュレート角度(連結角度)を検知する。
FNR・車速検知センサ37は、エンジン81から後輪17へ駆動力を伝達する動力伝達経路に設けられている。FNR・車速検知センサ37は、たとえば変速機(図2の動力伝達装置82参照)に取り付けられている。FNR・車速検知センサ37は、前進(F)、後進(R)、ニュートラル(N)の状態を検知し、またモータグレーダ100の走行中における車速を検知する。
モータグレーダ100は、衛星測位システムを利用するものである。衛星測位システムは、たとえばGNSS(Global Navigation Satellite System)を用いるものである。衛星測位システムとしてGNSSを利用する場合、モータグレーダ100は、GNSSレシーバ35を有している。GNSSレシーバ35のアンテナは、たとえば、運転室11の天井部に配置されている。GNSSレシーバ35は、衛星から測位信号を受信する。衛星測位システムは、GNSSレシーバ35が受信した測位信号により、GNSSレシーバ35のアンテナの位置を演算して、モータグレーダ100の位置データおよび方位データを生成する。衛星測位システムにより、地球を基準としたグローバル座標系におけるモータグレーダ100の位置および方位を知ることができる。
<走行システムの構成>
次に、実施形態における走行システムの構成について図2を用いて説明する。図2は、図1に示される作業機械の走行システムの構成の一例を示す図である。本実施形態におけるシステムは、図1に示す作業機械の一例としてのモータグレーダ100と、図2に示されるコントローラ40とを含んでいる。コントローラ40は、モータグレーダ100に搭載されていてもよい。コントローラ40は、モータグレーダ100の外部に設置されていてもよい。コントローラ40は、モータグレーダ100の作業現場に配置されてもよく、モータグレーダ100の作業現場から離れた遠隔地に配置されてもよい。
実施形態のモータグレーダ100は、エンジン81の駆動力が後輪17(左後輪17Lおよび右後輪17R)に伝達され後輪17を駆動輪とする、後輪駆動車である。エンジン81は、リアフレーム15に支持されている。
エンジン81の駆動力は、トルクコンバータおよび変速機などの動力伝達装置82、図示しない終減速装置、左右のタンデム装置85L,85Rなどを経て、後輪17に伝達される。左のタンデム装置85Lには、一対の左後輪17Lが接続されている。右のタンデム装置85Rには、一対の右後輪17Rが接続されている。
エンジン81から左後輪17Lおよび右後輪17Rへの動力伝達経路におけるタンデム装置85L,85Rの上流側に、サービスブレーキ87が設けられている。サービスブレーキ87は、モータグレーダ100の走行中に走行速度を減少させるために用いられるブレーキである。
モータグレーダ100は、運転室11内に、走行・停止操作部58と、操向操作部67とを備えている。走行・停止操作部58および操向操作部67は、運転室11に搭乗したオペレータによって操作される。
走行・停止操作部58は、モータグレーダ100を走行および停止させるためにオペレータによって操作される。走行・停止操作部58は、前後進操作装置と、アクセル操作装置と、ブレーキ操作装置とを含んでいる。前後進操作装置は、操作レバー42と、操作レバーセンサ32とを有している。アクセル操作装置は、アクセルペダル56aと、アクセル操作検知部56bとを有している。ブレーキ操作装置は、ブレーキペダル57aと、ブレーキ操作検知部57bとを有している。
操作レバー42は、モータグレーダ100の前進(F)、後進(R)、ニュートラル(N)の状態の変更のために、オペレータによって傾倒操作される。操作レバー42は、モータグレーダ100を前進可能な状態にするための前進位置(F位置)、モータグレーダ100を後進可能な状態にするための後進位置(R位置)、モータグレーダ100を中立状態にするためのニュートラル位置(N位置)のそれぞれに移動可能である。F位置とR位置との中間にN位置が配置されてもよい。
操作レバーセンサ32は、オペレータによる操作レバー42の操作を検知する。操作レバーセンサ32は、たとえば操作レバー42の角度位置を検知する位置センサである。操作レバーセンサ32の検知信号は電気信号としてコントローラ40へ出力される。
アクセルペダル56aは、エンジン81の目標回転速度を設定するために、オペレータによって操作される。アクセル操作検知部56bは、オペレータによるアクセルペダル56aの操作を検知する。アクセル操作検知部56bは、アクセルペダル56aの操作量を示す検知信号をコントローラ40に出力する。オペレータによるアクセルペダル56aの操作に従ってエンジン81への燃料の供給量が制御されることにより、エンジン81の回転数が制御される。
エンジン81の回転数は、エンジン回転数センサ89によって検知される。エンジン回転数センサ89は、エンジン81の回転数を示す検知信号を、コントローラ40に出力する。
ブレーキペダル57aは、モータグレーダ100の制動力を設定するために、オペレータによって操作される。ブレーキ操作検知部57bは、オペレータによるブレーキペダル57aの操作を検知する。ブレーキ操作検知部57bは、ブレーキペダル57aの操作量を示す検知信号をコントローラ40に出力する。オペレータによるブレーキペダル57aの操作により、サービスブレーキ87が駆動する。サービスブレーキ87の制動力は、ブレーキペダル57aの操作量に応じて調整可能である。
なお、図示を省略するが、動力伝達装置82の変速機が前進位置と後進位置とのそれぞれに複数の変速速度段を有し、オペレータの操作により速度段を選択可能とされてもよい。この場合、速度段を選択するためのセレクター(図示せず)が、走行・停止操作部58に設けられる。
操向操作部67は、操向機構66を動作させるためにオペレータによって操作される。操向操作部67は、ハンドルセンサ31と、ステアリングハンドル41と、操舵用パイロットバルブ71とを有している。
ステアリングハンドル41は、たとえばホイール形状のハンドルであり、オペレータによって回転操作される。ハンドルセンサ31は、オペレータによるステアリングハンドル41の操作を検知する。ハンドルセンサ31は、たとえばステアリングハンドル41の回転によって発生するステアリングハンドル軸の角度変位を検知する軸変位センサである。ハンドルセンサ31の検知信号は電気信号としてコントローラ40へ出力される。
操舵用パイロットバルブ71は、ステアリングハンドル41における回転操作に応じて、パイロット油をステアリングバルブ72に供給する。
操向機構66は、モータグレーダ100の進行方向を操作する機構である。操向機構66は、ステアリングバルブ72と、ステアリングシリンダ74と、ステアリング角度センサ34bとを有している。
ステアリングバルブ72は、電気流体圧制御弁73および操舵用パイロットバルブ71の各々から供給されるパイロット油により制御される。これによりステアリングバルブ72は、ステアリングシリンダ74へ供給される作動油の流れ方向および流量を制御する。
ステアリングシリンダ74は、ステアリングバルブ72を経由した作動油がシリンダ油室に供給されることにより、伸縮する。ステアリングシリンダ74の伸縮によって、前輪16のステアリング角度が変化する。
コントローラ40は、ハンドルセンサ31の検知信号に基づいて、電気流体圧制御弁73を制御する。これにより、オペレータによるステアリングハンドル41の操作にしたがって、ステアリングシリンダ74が伸縮し、前輪16のステアリング角度が変化する。
前輪16がフロントフレーム14の延在方向に対して右側に傾くと、モータグレーダ100の進行方向は右前方に変化する。また前輪16がフロントフレーム14の延在方向に対して左側に傾くと、モータグレーダ100の進行方向は左前方に変化する。
モータグレーダ100は、マニュアル操舵による走行が可能とされている。マニュアル操舵による走行時には、オペレータによる走行・停止操作部58および操向操作部67の操作に従って、モータグレーダ100が走行する。
またモータグレーダ100は、自動操舵による走行が可能とされている。自動操舵による走行時には、コントローラ40が、モータグレーダ100の操舵を自動で制御する。コントローラ40は、衛星測位システムを利用して、グローバル座標系におけるモータグレーダ100の位置および方位を取得する。オペレータが、自動操舵による走行時の目標走行経路を指定する。コントローラ40は、モータグレーダ100が向かおうとする方向がオペレータが指定した目標走行経路に沿うように、電気流体圧制御弁73を自動で制御する。これにより、ステアリングバルブ72が自動で制御され、ステアリングシリンダ74が自動で制御されて、前輪16のステアリング角度が自動で制御される。オペレータによる走行・停止操作部58の操作と、コントローラ40による前輪16のステアリング角度の自動制御とによって、モータグレーダ100が自動操舵による走行をする。
コントローラ40には、方向検知センサ34、GNSSレシーバ35、およびFNR・車速検知センサ37の各々から、電気信号が入力される。コントローラ40にはまた、出力部51、入力部52および表示部54が電気的に接続されている。出力部51、入力部52および表示部54の詳細は後述する。
<コントローラ40内の機能ブロック>
次に、コントローラ40内の機能ブロックについて図3を用いて説明する。図3は、図2に示されるコントローラ40内の機能ブロックを示す図である。
図3に示されるように、ハンドルセンサ31は、たとえばステアリングハンドル41が回された回転量を計測する。ハンドル操作特定部40bは、ハンドルセンサ31が計測した回転量に基づいて、ステアリングハンドル41の操作方向および操作量を特定する。
操作レバー操作特定部40cは、操作レバーセンサ32から、操作レバー42の操作を示す検知信号を取得する。操作レバー操作特定部40cは、検知信号に基づいて、操作レバー42が前進位置(F位置)、後進位置(R位置)または中立位置(N位置)のいずれの位置にあるかを取得する。
アクセル操作特定部40dは、アクセル操作検知部56bから信号を取得し、オペレータによるアクセルペダル56aの操作量を特定する。
ハンドル操作特定部40bは、ステアリングハンドル41の操作方向および操作量を、走行指令部40rに出力する。操作レバー操作特定部40cは、操作レバー42の位置(F位置、R位置またはN位置)を、走行指令部40rに出力する。アクセル操作特定部40dは、アクセルペダル56aの操作量を、走行指令部40rに出力する。
走行指令部40rは、ステアリングハンドル41の操作方向および操作量に基づいて電気流体圧制御弁73に制御信号を出力する。走行指令部40rは、操作レバー42の状態およびアクセルペダル56aの操作量に基づいて、エンジン81および動力伝達装置82に制御信号を出力する。これにより、オペレータによる操作に従ってモータグレーダ100が走行する。
走行方向・速度取得部40eは、FNR・車速検知センサ37から、モータグレーダ100の前進(F)、後進(R)、ニュートラル(N)の状態と、モータグレーダ100の走行中における車速とを示す検知信号を取得する。
位置・方位特定部40gは、上述した衛星測位システムを構成するものであり、GNSSレシーバ35が衛星から受信した測位信号に基づいて、モータグレーダ100の位置データおよび方位データを特定する。位置・方位特定部40gにより特定されるモータグレーダ100の位置データは、グローバル座標系において規定されるモータグレーダ100の位置である。位置・方位特定部40gにより特定されるモータグレーダ100の方位データは、グローバル座標系において規定されるデータであり、たとえばモータグレーダ100の前方が向いている方位(たとえば、東西南北で表される)である。
走行開始判定部40hは、アクセル操作特定部40dで特定されたアクセルペダル56aの操作量、走行方向・速度取得部40eで取得されたモータグレーダ100の前進、後進、ニュートラルの状態および車速、ならびに、位置・方位特定部40gで特定されたモータグレーダ100の位置データおよび方位データ、のいずれかのうち少なくとも1つに基づいて、モータグレーダ100の走行開始を検出する。
走行開始判定部40hは、操作レバー操作特定部40cから操作レバー42の位置を示す信号の入力を受け、アクセル操作特定部40dからアクセルペダル56aの操作量を示す信号の入力を受けて、モータグレーダ100が前進を開始したことを、モータグレーダ100の走行開始と判定してもよい。または走行開始判定部40hは、モータグレーダ100が後進を開始したことを、モータグレーダ100の走行開始と判定してもよい。モータグレーダ100の前進と後進とが切り替えられたことを、モータグレーダ100の走行開始として判定してもよい。
走行開始判定部40hは、モータグレーダ100の走行速度の閾値をメモリ40pから読み出し、モータグレーダ100の現在の走行速度を示す信号の入力を走行方向・速度取得部40eから受け、モータグレーダ100の現在の走行速度と閾値とを比較して、モータグレーダ100の走行速度が閾値以上となったことを、モータグレーダ100の走行開始と判定してもよい。
走行開始判定部40hは、モータグレーダ100の移動距離の閾値をメモリ40pから読み出し、モータグレーダ100の位置データを示す信号の入力を位置・方位特定部40gから受け、停車中のモータグレーダ100の位置データと現在のモータグレーダ100の位置データとからモータグレーダ100の移動距離を算出して、モータグレーダ100の移動距離が閾値以上となったことを、モータグレーダ100の走行開始と判定してもよい。
走行開始判定部40hは、IMU34aで検知されるモータグレーダ100の加速度が閾値以上となったことを、モータグレーダ100の走行開始と判定してもよい。
走行停止判定部40iは、アクセル操作特定部40dで特定されたアクセルペダル56aの操作量、走行方向・速度取得部40eで取得されたモータグレーダ100の前進、後進、ニュートラルの状態および車速、ならびに、位置・方位特定部40gで特定されたモータグレーダ100の位置データおよび方位データ、のいずれかのうち少なくとも1つに基づいて、モータグレーダ100の走行停止を検出する。
走行停止判定部40iは、ブレーキペダル57aの操作量に基づいてモータグレーダ100の走行停止を検出してもよい。走行停止判定部40iは、モータグレーダ100の走行速度が閾値を下回ったことを、モータグレーダ100の走行停止として検出してもよい。走行停止判定部40iは、単位時間当たりのモータグレーダ100の移動距離が閾値を下回ったことを、モータグレーダ100の走行停止として検出してもよい。
実走行経路記録部40nは、モータグレーダ100が走行を開始してからその走行を停止するまでに、モータグレーダ100が実際に走行した経路を、1つの実走行経路として記録する。実走行経路記録部40nは、走行開始判定部40hによりモータグレーダ100の走行開始が検出されると、その走行を開始した位置を実走行経路の始点として設定する。実走行経路記録部40nは、走行停止判定部40iによりモータグレーダ100の走行停止が検出されると、その走行を停止した位置を実走行経路の終点として設定する。
実走行経路記録部40nは、タイマ40mから時刻を読み出す。実走行経路記録部40nは、モータグレーダ100が走行を開始した時刻をタイマ40mから呼び出し、その時刻におけるモータグレーダ100の位置を実走行経路の始点として設定してもよい。実走行経路記録部40nは、モータグレーダ100が走行を停止した時刻をタイマ40mから呼び出し、その時刻におけるモータグレーダ100の位置を実走行経路の終点として設定してもよい。
実走行経路記録部40nは、モータグレーダ100が走行を開始したことを記録開始のトリガーとし、モータグレーダ100が走行を停止したことを記録終了のトリガーとする。実走行経路記録部40nは、位置・方位特定部40gにより特定されるモータグレーダ100の位置データおよび方位データに基づいて、走行開始から走行停止までにモータグレーダ100が実際に走行した経路を自動で記録する。たとえば実走行経路記録部40nは、実走行経路の始点に相当する時刻と実走行経路の終点に相当する時刻との間の時間を等分割し、分割した各時間の区切りとなる時刻におけるモータグレーダ100の位置および方位を特定することで、その時間におけるモータグレーダ100が実際に走行した経路を記録することができる。実走行経路記録部40nは、必要に応じて、モータグレーダ100が実際に走行した経路にスムージングの加工を加えてもよい。
実走行経路が、1つまたは複数の走行区間を含んでもよい。たとえば実走行経路が第1の走行区間と第2の走行区間とを含む場合に、第1の走行区間はモータグレーダ100が前進走行する経路であって、第2の走行区間はモータグレーダ100が後進走行する経路であってもよい。この場合、第1の走行区間と第2の走行区間とは同じ経路であってもよい。つまり、モータグレーダ100が往復走行した経路が、実走行経路として記録されてもよい。または、第1の走行区間と第2の走行区間とは、異なる経路であってもよい。第1の走行区間と第2の走行区間との両方が、モータグレーダ100が前進走行する経路であってもよく、モータグレーダ100が後進走行する経路であってもよい。
実走行経路記録部40nが記録した実走行経路は、メモリ40pに記憶される。コントローラ40は、実走行経路を記録し、記録した実走行経路をメモリ40pに記憶するよう制御する。
実走行経路記録部40nが記録した実走行経路はまた、出力部51に出力される。出力部51は、コントローラ40とは別の外部のコンピュータであってもよく、各種の記録媒体であってもよく、ディスプレイまたはプリンタなどの出力装置であってもよい。メモリ40pに記憶された実走行経路が、出力部51に出力されてもよい。
目標走行経路決定部40qは、メモリ40pに記憶された実走行経路の一部または全部を抽出して、モータグレーダ100に自動操舵による走行をさせるときの目標走行経路を決定する。コントローラ40は、モータグレーダ100が実際に走行した経路を自動で記録して、記録された実際に走行した経路をモータグレーダ100の目標走行経路とするよう制御する。たとえば目標走行経路決定部40qは、メモリ40pに記憶された複数の実走行経路のうちの1つの実走行経路を、目標走行経路として決定してもよい。
表示部54は、目標走行経路決定部40qが決定した目標走行経路を表示する。表示部54はたとえばディスプレイである。表示部54はたとえば、モータグレーダ100の現在位置から所定距離分の目標走行経路を表示可能であってもよい。表示部54はたとえば、目標走行経路の全体を表示可能であってもよい。オペレータの操作によって表示部54に表示される目標走行経路を切り替え可能であってもよい。
入力部52は、メモリ40pに記憶された複数の実走行経路から目標走行経路とする実走行経路を選択する、オペレータの入力を受ける。入力部52はたとえば、キーボード、マウス、タッチパネルなどであってもよい。入力部52と表示部54とが一体のタッチパネルであってもよい。入力部52と出力部51とが一体の装置であってもよい。
目標走行経路として選択可能な複数の実走行経路が表示部54に表示され、オペレータが入力部52を操作することで表示部54に表示された複数の実走行経路のうちのいずれか1つの実走行経路を目標走行経路として選択してもよい。目標走行経路決定部40qは、目標走行経路となり得る複数の実走行経路がメモリ40pに記憶されている場合に、オペレータの選択に従って、目標走行経路とする1つの実走行経路を決定してもよい。
目標走行経路決定部40qは、目標走行経路として選択可能な複数の実走行経路のうち、目標走行経路としてより適切な実走行経路の優先順位付けをしてもよい。目標走行経路決定部40qは、たとえば表示部54を介して、その優先順位をオペレータに通知してもよい。
走行指令部40rは、上述したマニュアル操舵による走行時の操向機構66、エンジン81および動力伝達装置82の制御に加えて、モータグレーダ100を目標走行経路に沿って自動操舵で走行させるための制御を実行する。コントローラ40は、自動操舵を開始させるためのオペレータの指令に基づいて、メモリ40pに記憶した実走行経路を目標走行経路として、モータグレーダ100を自動操舵する。たとえばコントローラ40は、メモリ40pに記憶された複数の実走行経路のうちの1つの実走行経路を目標走行経路として、モータグレーダ100を自動操舵により走行させる。
モータグレーダ100の自動操舵による走行を開始させるためのオペレータの指令は、たとえば、オペレータによるモータグレーダ100を後進させる指令である。
図3に示されるように、操作レバー操作特定部40cが操作レバー42がR位置にあることを示す検知信号を取得し、アクセル操作特定部40dがオペレータによるアクセルペダル56aの操作量が所定量以上であることを示す検知信号を取得すると、操作レバー操作特定部40cおよびアクセル操作特定部40dから走行指令部40rに、モータグレーダ100が後進を開始したことを示す信号が入力される。または、走行方向・速度取得部40eが、FNR・車速検知センサ37から、モータグレーダ100が後進の状態であって走行速度が閾値以上であることを示す検知信号を取得すると、走行方向・速度取得部40eから走行指令部40rに、モータグレーダ100が後進を開始したことを示す信号が出力される。
モータグレーダ100が後進を開始したことを示す信号の入力を受けた走行指令部40rは、モータグレーダ100が目標走行経路に沿って後進走行するように、電気流体圧制御弁73を自動で制御する。これにより、モータグレーダ100が自動操舵で後進走行する。
<走行経路の自動記録、および自動操舵による走行>
図4は、第一実施形態における、モータグレーダ100が実際に走行した経路の自動記録と、モータグレーダ100の自動操舵による走行とを模式的に示す平面図である。図4(A)には、走行開始位置110Aから走行終了位置110Bまでの経路をマニュアル操舵により走行するモータグレーダ100が図示されている。走行開始位置110Aにおいてモータグレーダ100が前進走行を開始してから、走行終了位置110Bにおいてモータグレーダ100が前進走行を停止するまでの、モータグレーダ100が実際に走行した経路である実走行経路110は、各種のセンサの検知結果に基づいて、コントローラ40によって自動的に記録されている。コントローラ40は、図4(A)に示される走行で自動的に記録された実走行経路110を、メモリ40pに記憶する。
モータグレーダ100が前進走行を停止した後、コントローラ40は、図4(A)に示される走行で記録された実走行経路110を、モータグレーダ100が自動操舵で後進走行するときの目標走行経路130に決定する。図4(B)に示されるように、走行終了位置110Bで後進を開始するオペレータの指令に基づいて、コントローラ40は、目標走行経路130に沿って(すなわち、図4(A)の走行時に記録された実走行経路110に沿って)、走行終了位置110Bから走行開始位置110Aまでモータグレーダ100を自動操舵で後進走行させる。後進時にモータグレーダ100が実際に走行した経路である実走行経路120もまた、コントローラ40によって自動的に記録されている。コントローラ40は、図4(B)に示される走行で自動的に記録された実走行経路120を、メモリ40pに記憶する。
第一実施形態では、コントローラ40は、モータグレーダ100が前進走行するときの経路である実走行経路110とモータグレーダ100が後進走行するときの経路である実走行経路120との両方を、自動的に記録する。コントローラ40は、モータグレーダ100がマニュアル操舵により実際に走行した経路と、モータグレーダ100が自動操舵により実際に走行した経路との両方を、自動的に記録する。
コントローラ40は、モータグレーダ100の前後進の切り替え毎に記録される実走行経路を、所定数記録してもよい。
コントローラ40は、モータグレーダ100の走行停止が検出された時点から所定時間さかのぼった期間にモータグレーダ100が実際に走行した経路を、自動で記録してもよい。現時点でモータグレーダ100が停車している場合、その停車のために走行を停止した時点から遡って所定時間前を時間的起点として、現時点までにモータグレーダ100が実際に走行した経路の全部が、自動で記録されてもよい。現時点でモータグレーダ100が走行している場合、直前の走行停止の時点から遡って所定時間前を時間的起点として、現時点までにモータグレーダ100が実際に走行した経路の全部が、自動で記録されてもよい。
このように、所定時間内にモータグレーダ100が実際に走行した経路を実走行経路として自動で記録してもよい。記録された実走行経路を、モータグレーダ100が走行を停止する毎に、またはモータグレーダ100の前後進が切り替わる毎に区切り、複数の走行区間として記録してもよい。その記録された複数の走行区間から1つの走行区間を目標走行経路として選定して、目標走行経路に沿ってモータグレーダ100を自動操舵により走行させてもよい。
[第二実施形態]
図5は、第二実施形態における、モータグレーダ100が実際に走行した経路の自動記録と、モータグレーダ100の自動操舵による走行とを模式的に示す平面図である。図5(A)には、走行開始位置110Aから走行終了位置110Bまでの経路をマニュアル操舵により走行するモータグレーダ100が図示されている。第一実施形態と同様に、走行開始位置110Aにおいてモータグレーダ100が前進走行を開始してから、走行終了位置110Bにおいてモータグレーダ100が前進走行を停止するまでの、モータグレーダ100が実際に走行した経路である実走行経路110は、各種のセンサの検知結果に基づいて、コントローラ40によって自動的に記録されている。コントローラ40は、図5(A)に示される走行で自動的に記録された実走行経路110を、メモリ40pに記憶する。
モータグレーダ100が前進走行を停止した後、コントローラ40は、図5(A)に示される走行で記録された実走行経路110を、モータグレーダ100が自動操舵で後進走行するときの目標走行経路130に決定する。図5(B)に示されるように、走行終了位置110Bで後進を開始するオペレータの指令に基づいて、コントローラ40は、目標走行経路130に沿って(すなわち、図5(A)の走行時に記録された実走行経路110に沿って)、走行終了位置110Bから走行開始位置110Aまでモータグレーダ100を自動操舵で後進走行させる。第一実施形態とは異なり、後進時にモータグレーダ100が実際に走行した経路である実走行経路120は、コントローラ40によって自動的に記録されない。
第二実施形態では、モータグレーダ100が前進走行するときの経路である実走行経路110を自動的に記録し、一方、モータグレーダ100が後進走行するときの経路である実走行経路120を自動的に記録しない。このように、モータグレーダ100が前進走行するか後進走行するかに従って、走行した経路を自動で記録するか記録しないかが設定されていてもよい。
図5(B)に示されるモータグレーダ100が自動操舵により走行するときの目標走行経路130は、図5(A)に示されるマニュアル操舵による走行で自動で記録された実走行経路110である。コントローラ40は、図5(B)に示される自動操舵による走行でモータグレーダ100が実際に走行する実走行経路120が、図5(A)に示されるマニュアル操舵による走行で自動で記録された実走行経路110と重複するように、モータグレーダ100を制御する。したがって、コントローラ40は、モータグレーダ100がマニュアル操舵により実際に走行した経路を自動的に記録し、一方、モータグレーダ100が自動操舵により実際に走行した経路を自動的に記録しないように、制御してもよい。
[第三実施形態]
図6は、第三実施形態における、モータグレーダ100が実際に走行した経路の自動記録と、モータグレーダ100の自動操舵による走行とを模式的に示す平面図である。図6(A)には、走行開始位置110Aから走行終了位置110Bまでの経路をマニュアル操舵により走行するモータグレーダ100が図示されている。第一実施形態と同様に、走行開始位置110Aにおいてモータグレーダ100が前進走行を開始してから、走行終了位置110Bにおいてモータグレーダ100が前進走行を停止するまでの、モータグレーダ100が実際に走行した経路である実走行経路110は、各種のセンサの検知結果に基づいて、コントローラ40によって自動的に記録されている。コントローラ40は、図6(A)に示される走行で自動的に記録された実走行経路110を、メモリ40pに記憶する。
モータグレーダ100が前進走行を停止した後、コントローラ40は、図6(A)に示される走行で記録された実走行経路110を、モータグレーダ100が自動操舵で後進走行するときの目標走行経路130に決定する。図6(B)に示されるように、走行終了位置110Bで後進を開始するオペレータの指令に基づいて、コントローラ40は、目標走行経路130に沿って(すなわち、図6(A)の走行時に記録された実走行経路110に沿って)、走行終了位置110Bから走行開始位置110Aまでモータグレーダ100を自動操舵で後進走行させる。第二実施形態と同様に、後進時にモータグレーダ100が実際に走行した経路である実走行経路120は、コントローラ40によって自動的に記録されない。
図6(C)には、図6(A)と同様に、走行開始位置110Aから走行終了位置110Bまでの経路をマニュアル操舵により前進走行するモータグレーダ100が図示されている。このときのモータグレーダ100が実際に走行した経路である実走行経路110は、各種のセンサの検知結果に基づいて、コントローラ40によって自動的に記録されている。
モータグレーダ100が図6(C)に示される前進走行を停止した後、コントローラ40は、図6(A)に示される走行で自動的に記録された実走行経路110と、図6(C)に示される走行で自動的に記録された実走行経路110とを比較する。比較の結果、図6(C)でモータグレーダ100が実際に走行した実走行経路110が、図6(A)に示される走行で自動的に記録されメモリ40pに既に記憶されている実走行経路110と、十分な精度で重複している、とコントローラ40が判断した場合に、コントローラ40は、図6(C)における走行時の実走行経路110をメモリ40pに記憶しないように、制御してもよい。
[第四実施形態]
図7は、第四実施形態における、モータグレーダ100が実際に走行した経路の自動記録と、モータグレーダ100の自動操舵による走行とを模式的に示す平面図である。図7(A)には、走行開始位置110Aから走行終了位置110Bまでの経路をマニュアル操舵により走行するモータグレーダ100が図示されている。第一実施形態と同様に、走行開始位置110Aにおいてモータグレーダ100が前進走行を開始してから、走行終了位置110Bにおいてモータグレーダ100が前進走行を停止するまでの、モータグレーダ100が実際に走行した経路である実走行経路110は、各種のセンサの検知結果に基づいて、コントローラ40によって自動的に記録されている。コントローラ40は、図7(A)に示される走行で自動的に記録された実走行経路110を、メモリ40pに記憶する。
モータグレーダ100が前進走行を停止した後、コントローラ40は、図7(A)に示される走行で記録された実走行経路110を、モータグレーダ100が自動操舵で後進走行するときの目標走行経路130に決定する。図7(B)に示されるように、走行終了位置110Bで後進を開始するオペレータの指令に基づいて、コントローラ40は、目標走行経路130に沿って(すなわち、図7(A)の走行時に記録された実走行経路110に沿って)、走行終了位置110Bから走行開始位置110Aまでモータグレーダ100を自動操舵で後進走行させる。
目標走行経路130の終端である走行開始位置110Aを越えてもなおモータグレーダ100が後進走行し続けようとする場合には、コントローラ40は、走行開始位置110Aを越えてからのモータグレーダ100の目標走行経路130として、実走行経路110を延長した経路である延長部分132を自動的に決定する。実走行経路110の形状が図7(A)に示されるように円弧状の場合、コントローラ40は、実走行経路110の円弧を延長した経路を、延長部分132とする。
コントローラ40は、実走行経路110を延長した経路である延長部分132を含む目標走行経路130を自動的に決定する。コントローラ40は、その目標走行経路130に沿って、モータグレーダ100を自動操舵で後進走行させ続ける。このようにすることで、モータグレーダ100が走行開始位置110Aに到達したときに、オペレータの意図に反してモータグレーダ100の自動操舵が停止することを回避できる。コントローラ40は、オペレータがブレーキペダル57aを操作してモータグレーダ100の走行を停止させる指令をするまでモータグレーダ100が自動操舵による走行を継続し、オペレータがモータグレーダ100を停止させる指令をしたときにモータグレーダ100が走行を停止するように、モータグレーダ100の走行を制御することができる。
目標走行経路130に沿って走行するモータグレーダ100が目標走行経路130の終端である走行開始位置110Aまたは走行終了位置110Bに近づいたときに、コントローラ40は、モータグレーダ100が目標走行経路130の終端に近づいたことをオペレータに通知してもよい。この通知は、表示部54を介して行なわれてもよく、ブザーまたはスピーカなどから音を発して聴覚的な通知がなされてもよい。
[第五実施形態]
図8は、第五実施形態における、モータグレーダ100が実際に走行した経路の自動記録と、モータグレーダ100の自動操舵による走行とを模式的に示す平面図である。図8(A)には、走行開始位置110Aから走行終了位置110Bまでの経路をマニュアル操舵により走行するモータグレーダ100が図示されている。第一実施形態と同様に、走行開始位置110Aにおいてモータグレーダ100が前進走行を開始してから、走行終了位置110Bにおいてモータグレーダ100が前進走行を停止するまでの、モータグレーダ100が実際に走行した経路である実走行経路110は、各種のセンサの検知結果に基づいて、コントローラ40によって自動的に記録されている。コントローラ40は、図8(A)に示される走行で自動的に記録された実走行経路110を、メモリ40pに記憶する。
モータグレーダ100が前進走行を停止した後、コントローラ40は、図8(A)に示される走行で記録された実走行経路110を、モータグレーダ100が自動操舵で後進走行するときの目標走行経路130に決定する。図8(B)に示されるように、走行終了位置110Bで後進を開始するオペレータの指令に基づいて、コントローラ40は、目標走行経路130に沿って(すなわち、図8(A)の走行時に記録された実走行経路110に沿って)、走行終了位置110Bから走行開始位置110Aまでモータグレーダ100を自動操舵で後進走行させる。第一実施形態とは異なり、後進時にモータグレーダ100が実際に走行した経路である実走行経路120は、コントローラ40によって自動的に記録されない。
図8(C)には、走行開始位置110Aから走行終了位置110Bまでの経路をマニュアル操舵により走行するモータグレーダ100が図示されている。図8(A)においてモータグレーダ100が走行した実走行経路110上に障害物OBSが存在するため、オペレータは障害物OBSを避けるようにモータグレーダ100をマニュアル操舵している。図8(C)におけるモータグレーダ100が実際に走行した経路である実走行経路110Xは、図8(A)におけるモータグレーダ100が実際に走行した経路である実走行経路110と異なっている。この場合、図8(C)で走行開始位置110Aにおいてモータグレーダ100が前進走行を開始してから、走行終了位置110Bにおいてモータグレーダ100が前進走行を停止するまでの、モータグレーダ100が実際に走行した経路である実走行経路110Xは、各種のセンサの検知結果に基づいて、コントローラ40によって自動的に記録されている。コントローラ40は、図8(C)に示される走行で自動的に記録された実走行経路110Xを、メモリ40pに記憶する。
メモリ40pには、図8(A)でモータグレーダ100が実際に走行した経路である実走行経路110が記憶されており、また、図8(C)でモータグレーダ100が実際に走行した経路である実走行経路110Xが記憶されている。この場合コントローラ40は、図8(A)における実走行経路110と図8(C)における実走行経路110Xとのいずれか一方を目標走行経路とするよう選択して、モータグレーダ100が自動操舵で後進走行するときの目標走行経路130を決定する。
このように、モータグレーダ100が自動操舵で後進走行するときの目標走行経路130は、直前にモータグレーダ100が走行した経路に限られず、コントローラ40が自動で記録しメモリ40pに記憶された複数の経路から選択できる。
モータグレーダ100が走行終了位置110Bから後進を開始するときに、障害物OBSが依然として存在していれば、図8(C)における実走行経路110Xを目標走行経路130として選択することができる。図8(D)に示されるように、モータグレーダ100が走行終了位置110Bから後進を開始するときに、障害物OBSが既に存在していなければ、図8(A)における実走行経路110を目標走行経路130として選択することができる。このように、刻一刻と変わる現場の状況に合わせて、最適な経路を目標走行経路130として設定して、モータグレーダ100を自動操舵で走行させることができる。
図8(A)における実走行経路110と図8(C)における実走行経路110Xとのいずれを選択して目標走行経路とするかを、コントローラ40が自動的に決定してもよい。たとえば、モータグレーダ100が、モータグレーダ100の周囲を撮像可能な撮像装置を備える場合に、コントローラ40は、撮像装置により撮像された画像に基づいて障害物OBSの存在を判断して、その判断の結果に基づいて目標走行経路を決定してもよい。または、図8(A)における実走行経路110と図8(C)における実走行経路110Xとのいずれを選択して目標走行経路とするかを、オペレータが入力部52を介してコントローラ40に入力してもよい。
[第六実施形態]
これまでの実施形態の説明では、作業機械の一例としてモータグレーダ100の走行を制御する例について説明した。作業機械は、モータグレーダ100に限られない。本開示は、モータグレーダ100以外の作業機械にも適用可能である。本開示はたとえば、ホイールローダ、ブルドーザまたはフォークリフトなどの、走行して作業をする作業機械にも適用可能である。
図9は、第六実施形態に基づく作業機械の一例としてのホイールローダ200の構成を概略的に示す側面図である。図9に示されるように、ホイールローダ200は、車体フレーム202と、作業機203と、走行装置204と、キャブ205とを備えている。車体フレーム202、キャブ205などからホイールローダ200の車体が構成されている。ホイールローダ200の車体には、作業機203および走行装置204が取り付けられている。
走行装置204は、ホイールローダ200の車体を走行させるものである。ホイールローダ200は、走行装置204により自走可能であり、作業機203を用いて所望の作業を行うことができる。
作業機203は、作業具であるバケット206を含んでいる。バケット206は、作業機203の先端に配置されている。バケット206は、作業機203の先端部分を構成するアタッチメントの一例である。作業の種類に応じて、アタッチメントが、グラップル、フォーク、またはプラウなどに付け替えられる。
図10は、第六実施形態における、ホイールローダ200が実際に走行した経路の自動記録と、ホイールローダ200の自動操舵による走行とを模式的に示す平面図である。図10には、ホイールローダにおける代表的な作業であるVシェープ作業を行うホイールローダ200が示されている。
図10(A)には、いわゆる空荷前進をするホイールローダ200が図示されている。ホイールローダ200は、走行開始位置110Aから土砂などの掘削対象物310へ向かって走行終了位置110Bまでの経路をマニュアル操舵により前進走行する。走行開始位置110Aにおいてホイールローダ200が前進走行を開始してから、走行終了位置110Bにおいてホイールローダ200がバケット206を掘削対象物310へ突っ込み走行を停止するまでの、ホイールローダ200が実際に走行した経路である実走行経路110は、各種のセンサの検知結果に基づいて、コントローラ40によって自動的に記録されている。コントローラ40は、図10(A)に示される走行で自動的に記録された実走行経路110を、メモリ40pに記憶する。
図10(B)には、いわゆる積荷後進をするホイールローダ200が図示されている。バケット206内には、掘削対象物310が積み込まれている。ホイールローダ200が前進走行を停止した後、コントローラ40は、図10(A)に示される走行で記録された実走行経路110を、ホイールローダ200が自動操舵で後進走行するときの目標走行経路130に決定する。走行終了位置110Bで後進を開始するオペレータの指令に基づいて、コントローラ40は、目標走行経路130に沿って(すなわち、図10(A)の走行時に記録された実走行経路110に沿って)、ホイールローダ200を走行終了位置110Bから走行開始位置110Aまで自動操舵で後進走行させる。
図10(C)には、いわゆる積荷前進をするホイールローダ200が図示されている。バケット206内に掘削対象物310が積み込まれた状態で、ホイールローダ200は、ダンプトラック300へ向かって前進する。ホイールローダ200は、走行開始位置110Aからダンプトラック300へ向かって走行終了位置110Cまでの経路をマニュアル操舵により前進走行する。走行終了位置110Cにおいて、ホイールローダ200は停車して、バケット206内の掘削対象物310をダンプトラック300に積み込む。走行開始位置110Aにおいてホイールローダ200が前進走行を開始してから、走行終了位置110Cにおいてホイールローダ200が前進走行を停止するまでの、ホイールローダ200が実際に走行した経路である実走行経路110Yは、各種のセンサの検知結果に基づいて、コントローラ40によって自動的に記録されている。コントローラ40は、図10(C)に示される走行で自動的に記録された実走行経路110Yを、メモリ40pに記憶する。
図10(D)には、いわゆる空荷後進をするホイールローダ200が図示されている。ホイールローダ200が前進走行を停止した後、コントローラ40は、図10(C)に示される走行で記録された実走行経路110Yを、ホイールローダ200が自動操舵で後進走行するときの目標走行経路130に決定する。走行終了位置110Cで後進を開始するオペレータの指令に基づいて、コントローラ40は、目標走行経路130に沿って(すなわち、図10(C)の走行時に記録された実走行経路110Yに沿って)、ホイールローダ200を走行終了位置110Cから走行開始位置110Aまで自動操舵で後進走行させる。
本実施形態においては、後進走行時、直前の前進走行時にホイールローダ200が実際に走行した経路に沿って、自動操舵によるホイールローダ200の後進走行が行われる。
<作用および効果>
上述した説明と一部重複する記載もあるが、本開示の実施形態の特徴的な構成および作用効果についてまとめて記載すると、以下の通りである。
図4~8,10に示されるように、コントローラ40は、自動で、モータグレーダ100が実際に走行した経路である実走行経路110を記録するよう制御する。実走行経路110の記録開始および記録終了のためにオペレータが操作をする必要がなく、自動で実走行経路110を記録することができるので、実走行経路110の記録を容易に行うことができる。
図4~8,10に示されるように、コントローラ40は、オペレータの指令に基づいて、記録した実走行経路110を目標走行経路として、作業機械を自動操舵により走行させてもよい。これにより、作業機械が実際に走行した経路を自動で記録し、オペレータが望んだタイミングでこれまで走行してきた経路に沿って作業機械を自動操舵で走行させることが可能になる。作業機械が実際に走行した経路を、作業機械を自動操舵で走行させるときの目標走行経路とすることで、障害物がなく安全に走行できることが確認された経路に沿って作業機械を走行させることができ、現場の状況に応じた適切な経路で作業機械を走行させることができる。
図4~8,10に示されるように、コントローラ40は、作業機械の走行開始を検出して実走行経路の始点を設定し、作業機械の走行停止を検出して実走行経路の終点を設定してもよい。これにより、実走行経路の記録開始および記録終了のためにオペレータが操作をする必要がなく、実走行経路を自動で記録することができる。
図4~8,10に示されるように、コントローラ40は、作業機械が前進を開始したことを、作業機械の走行開始と判定して、実走行経路の始点を設定し、実走行経路を自動で記録してもよい。これにより、実走行経路の記録開始のためにオペレータが操作をする必要がなく、実走行経路の記録を自動で開始することができる。
図4に示されるように、コントローラ40は、作業機械が後進を開始したことを、作業機械の走行開始と判定して、実走行経路の始点を設定し、実走行経路を自動で記録してもよい。これにより、実走行経路の記録開始のためにオペレータが操作をする必要がなく、実走行経路の記録を自動で開始することができる。
図3に示されるように、コントローラ40は、走行方向・速度取得部40eが、作業機械の走行速度が閾値以上であることを示す検知信号を取得すると、作業機械の走行開始と判定して、実走行経路の始点を設定し、実走行経路を自動で記録してもよい。これにより、実走行経路の記録開始のためにオペレータが操作をする必要がなく、実走行経路の記録を自動で開始することができる。
図3に示されるように、コントローラ40は、位置・方位特定部40gで特定されるモータグレーダ100の位置データに基づいて、作業機械の移動距離が閾値以上であることを認識すると、作業機械の走行開始と判定して、実走行経路の始点を設定し、実走行経路を自動で記録してもよい。これにより、実走行経路の記録開始のためにオペレータが操作をする必要がなく、実走行経路の記録を自動で開始することができる。
図2に示されるように、コントローラ40は、メモリ40pを備えている。コントローラ40は、自動で記録した実走行経路を、メモリ40pに記憶させる。図6に示されるように、作業機械が実際に走行した実走行経路がメモリ40pに既に記憶されている実走行経路と重複するとき、コントローラ40は、その実際に走行した実走行経路をメモリ40pに記憶しないよう制御してもよい。重複する実走行経路をメモリ40pに記憶せず、今までにメモリ40pに記憶した経路とは違う経路をメモリ40pに記憶するようにすることで、自動で記録した実走行経路のメモリ40pへの記憶を、効率的に行うことができる。
図5に示されるように、コントローラ40は、作業機械の走行停止が検出された時点から所定時間さかのぼった期間の実走行経路を、自動で記録してもよい。これにより、実走行経路の記録を容易に行うことができる。
図4~8,10に示されるように、コントローラ40は、オペレータの指令に基づいて、記録した実走行経路を目標走行経路として、作業機械を自動操舵により走行させてもよい。作業機械が実際に走行した実走行経路を、作業機械を自動操舵で走行させるときの目標走行経路とすることができ、現場の状況に応じた適切な経路で作業機械を走行させることができる。
図4~8,10に示されるように、コントローラ40は、オペレータによる作業機械を後進させる指令に基づいて、作業機械を自動操舵により走行させてもよい。後進走行時に作業機械を自動操舵で走行させることで、作業機械をUターンさせずに確実に元の位置に戻れることになる。これにより、サイクルタイムを短縮でき、作業機械の走行のためのスペースを低減できるので、作業機械の生産性を向上できる。後進走行時にステアリングハンドル41の操作が不要になるので、オペレータの疲労を低減することができる。
図8に示されるように、コントローラ40は、メモリ40pに記憶された複数の実走行経路から、目標走行経路とする実走行経路を選択してもよい。これにより、刻一刻と変わる現場の状況に合わせて、最適な経路を目標走行経路として設定して、作業機械を自動操舵することができる。
図3に示されるように、走行システムは、メモリ40pに記憶された複数の実走行経路から目標走行経路とする実走行経路を選択するオペレータの入力を受ける入力部52をさらに備えてもよい。これにより、オペレータの意図に従って、最適な経路を目標走行経路として設定することができる。
図7に示されるように、コントローラ40は、実走行経路を延長した経路を含む目標走行経路を決定してもよい。これにより、実走行経路の始端または終端に到達したときにオペレータの意図に反して作業機械の自動操舵を停止することを回避でき、オペレータが作業機械を停止させる指令をするまで自動操舵による走行を継続させることが可能になる。
図3に示されるように、走行システムは、目標走行経路を表示する表示部54をさらに備えてもよい。オペレータは表示部54を見て、今から自動操舵で走行する目標走行経路を把握することができる。
図3に示されるように、走行システムは、自動で記録された実走行経路を出力する出力部51をさらに備えてもよい。これにより、作業機械が実際に走行した経路をオペレータ毎の作業性の評価に使用したり、熟練オペレータの操縦する作業機械が実際に走行した経路を経験の浅いオペレータの教育に使用したりすることが可能になる。
なお、これまでの実施形態の説明では、作業機械が後進走行するときに自動操舵により走行する例について説明した。作業機械は、前進走行時にも自動操舵により走行してもよい。前進走行時にも、実走行経路を自動操舵の目標走行経路としてもよい。コントローラ40は、自動操舵による前進走行時に実際に走行した経路を自動で記録することができる。またはコントローラ40は、自動操舵による前進走行時の経路は既に記録済みの経路であると判断して、自動で記録しないようにすることもできる。
作業機械の自動操舵を開始するためのオペレータの指令は、作業機械を後進させる指令に限られない。作業機械が、自動操舵を開始するためのオペレータの操作を受け付けるエンゲージボタンを運転室内に備える構成とされ、オペレータがエンゲージボタンを操作することで作業機械の自動操舵による走行を開始してもよい。
たとえば、作業機械が、走行開始位置から走行終了位置までマニュアル操舵により前進走行した後、Uターンして前進走行時に実際に走行した経路に戻ったときに、オペレータがエンゲージボタンを操作することで、自動操舵により作業機械を前進走行させてもよい。
自動操舵での走行中に、オペレータが、たとえば目標走行経路上に障害物があることを認識して、ステアリングハンドル41を操作することにより、作業機械は障害物を避けて走行することができる。オペレータによるステアリングハンドル41のマニュアル操作により、作業機械を自動操舵により走行させる制御が終了し、以降は作業機械をマニュアル操舵により走行させることができる。そのマニュアル操舵による走行時に実際に走行した経路もまた、自動で記録される。マニュアル操舵による走行中に、オペレータがエンゲージボタンを操作すれば、自動操舵を再開することも可能である。
実走行経路を記録するには、作業機械の現在位置を正確に把握する必要がある。実施形態では、衛星測位システムを用いて作業機械の位置を検知する例について説明したが、この例に限られるものではない。作業現場に設置されたトータルステーションを使用して、作業機械の現在位置を検知してもよい。SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)を活用することによって、作業機械の現在位置を検知してもよい。
以上のように実施形態について説明を行ったが、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
11 運転室、11S 運転席、12,203 作業機、16 前輪、17 後輪、17L 左後輪、17R 右後輪、18,202 車体フレーム、21 ブレード、31 ハンドルセンサ、32 操作レバーセンサ、34 方向検知センサ、34a IMU、34b ステアリング角度センサ、34c アーティキュレート角度センサ、35 GNSSレシーバ、37 FNR・車速検知センサ、40 コントローラ、40b ハンドル操作特定部、40c 操作レバー操作特定部、40d アクセル操作特定部、40e 走行方向・速度取得部、40g 位置・方位特定部、40h 走行開始判定部、40i 走行停止判定部、40m タイマ、40n 実走行経路記録部、40p メモリ、40q 目標走行経路決定部、40r 走行指令部、41 ステアリングハンドル、42 操作レバー、51 出力部、52 入力部、54 表示部、56a アクセルペダル、56b アクセル操作検知部、57a ブレーキペダル、57b ブレーキ操作検知部、58 走行・停止操作部、66 操向機構、67 操向操作部、72 ステアリングバルブ、73 電気流体圧制御弁、74 ステアリングシリンダ、81 エンジン、82 動力伝達装置、100 モータグレーダ、110,120 実走行経路、110A 走行開始位置、110B,110C 走行終了位置、130 目標走行経路、132 延長部分、200 ホイールローダ、300 ダンプトラック、310 掘削対象物、OBS 障害物。

Claims (17)

  1. 作業機械の走行システムであって、
    前記作業機械を走行させる走行装置と、
    自動で、前記作業機械が実際に走行した経路である実走行経路を記録するよう制御するコントローラとを備える、作業機械の走行システム。
  2. 前記コントローラは、オペレータの指令に基づいて、記録した前記実走行経路を目標走行経路として、前記作業機械を自動操舵により走行させる、請求項1に記載の作業機械の走行システム。
  3. 前記コントローラは、前記作業機械の走行開始を検出して前記実走行経路の始点を設定し、前記作業機械の走行停止を検出して前記実走行経路の終点を設定する、請求項1に記載の作業機械の走行システム。
  4. 前記コントローラは、前記作業機械が前進を開始したことを、前記作業機械の走行開始と判定する、請求項3に記載の作業機械の走行システム。
  5. 前記コントローラは、前記作業機械が後進を開始したことを、前記作業機械の走行開始と判定する、請求項4に記載の作業機械の走行システム。
  6. 前記コントローラは、前記作業機械の走行速度が閾値以上になったことを、前記作業機械の走行開始と判定する、請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の作業機械の走行システム。
  7. 前記コントローラは、前記作業機械の移動距離が閾値以上となったことを、前記作業機械の走行開始と判定する、請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の作業機械の走行システム。
  8. 前記コントローラが記録した前記実走行経路を記憶するメモリをさらに備え、
    前記作業機械が実際に走行した1の実走行経路が、前記メモリに既に記憶されている前記実走行経路と重複するとき、前記コントローラは、前記1の実走行経路を前記メモリに記憶しない、請求項3から請求項7のいずれか1項に記載の作業機械の走行システム。
  9. 前記コントローラは、前記作業機械の走行停止が検出された時点から所定時間さかのぼった期間の前記実走行経路を記録する、請求項3から請求項8のいずれか1項に記載の作業機械の走行システム。
  10. 前記コントローラは、オペレータの指令に基づいて、記録した前記実走行経路を目標走行経路として、前記作業機械を自動操舵により走行させる、請求項3から請求項9のいずれか1項に記載の作業機械の走行システム。
  11. 前記コントローラは、オペレータによる前記作業機械を後進させる指令に基づいて、前記作業機械を自動操舵により走行させる、請求項10に記載の作業機械の走行システム。
  12. 前記コントローラが記録した複数の前記実走行経路を記憶するメモリをさらに備え、
    前記コントローラは、前記メモリに記憶された複数の前記実走行経路から、前記目標走行経路とする前記実走行経路を選択する、請求項10または請求項11に記載の作業機械の走行システム。
  13. 前記メモリに記憶された複数の前記実走行経路から前記目標走行経路とする前記実走行経路を選択するオペレータの入力を受ける入力部をさらに備える、請求項12に記載の作業機械の走行システム。
  14. 前記コントローラは、前記実走行経路を延長した経路を含む前記目標走行経路を決定する、請求項10から請求項13のいずれか1項に記載の作業機械の走行システム。
  15. 前記目標走行経路を表示する表示部をさらに備える、請求項10から請求項14のいずれか1項に記載の作業機械の走行システム。
  16. 記録された前記実走行経路を出力する出力部をさらに備える、請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の作業機械の走行システム。
  17. 作業機械の制御方法であって、
    前記作業機械を走行させることと、
    自動で、前記作業機械が実際に走行した経路である実走行経路を記録することとを備える、作業機械の制御方法。
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