JP2022152430A - ガラス板用合紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】紙粉の発生を良好に抑制可能なガラス板用合紙を提供すること。【解決手段】JIS P8136:1994で規定される摩耗試験において往復摺動回数4回で紙剥けが生じない、ガラス板用合紙、並びに、JIS P8136:1994で規定される摩耗試験において紙剥けが生じる往復摺動回数が7回以上である、ガラス板用合紙。【選択図】なし

Description

本発明は、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)ディスプレイ等のフラットパネル・ディスプレイ用のガラス板を複数枚積層して保管、運搬する過程において、ガラス板を包装する紙、及び、ガラス板の間に挟み込む紙に関するものである。
一般に、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等のフラットパネル・ディスプレイ用のガラス板を、複数枚積層して保管する過程、トラック等で運搬する流通過程等において、ガラス板同士が衝撃を受けて接触して擦れ傷が発生し、また、ガラス表面が汚染するのを防止する目的でガラス板の間に合紙と称される紙を挟み込むことが行われている。
そのようなフラットパネル・ディスプレイ用のガラス板は、一般の建築用窓ガラス板、車両用窓ガラス板等とは異なり、その表面に極めて微細な回路等が形成されることから、ガラス表面は汚染が極力無いクリーンな表面を保持していることが求められる。したがって、ガラス表面と接触する合紙にも非常に高い清浄度が求められている。
そして、近年、ガラス表面の汚染物質の1つとしてガラス合紙から発生する紙粉が認識されており、紙粉の発生を抑制するために、特許文献1では、合紙の製造に使用されるパルプのフリーネスを特定の範囲とすることが提案されている。
特開2007-131965号公報
しかし、そのような合紙であっても、紙粉の発生を良好に抑制可能な訳ではない。
本発明は、紙粉の発生を良好に抑制可能なガラス板用合紙を提供することを課題とする。
本発明の第一の態様は、JIS P8136:1994で規定される摩耗試験において往復摺動回数4回で紙剥けが生じないガラス板用合紙に関する。
本発明の第一の態様のガラス板用合紙は木材パルプを原料とすることが好ましい。前記木材パルプは古紙パルプを含まないことが好ましい。
本発明の第一の態様のガラス板用合紙は単層であることが好ましい。
本発明の第一の態様のガラス板用合紙が使用されるガラス板はディスプレイ用であることが好ましく、当該ディスプレイはTFT液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイであることが好ましい。前記ガラス板の表面にはカラーフィルターが形成されてもよい。
本発明の第二の態様は、JIS P8136:1994で規定される摩耗試験において紙剥けが生じる往復摺動回数が7回以上であるガラス板用合紙に関する。
本発明の第二の態様のガラス板用合紙は木材パルプを原料とすることが好ましい。前記木材パルプは古紙パルプを含まないことが好ましい。
本発明の第二の態様のガラス板用合紙は単層であることが好ましい。
本発明の第二の態様のガラス板用合紙が使用されるガラス板はディスプレイ用であることが好ましく、当該ディスプレイはTFT液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイであることが好ましい。前記ガラス板の表面にはカラーフィルターが形成されてもよい。
本発明により、ガラス板用合紙からの紙粉の発生を良好に抑制することができる。
本発明では、ガラス板用合紙からの紙粉の発生を良好に抑制することができるために、本発明に係るガラス板用合紙は高い清浄度が求められるガラス板用の合紙として好適であり、液晶ディスプレイ用又は有機ELディスプレイ用のガラス板用の合紙として特に好適である。
本発明者らは、ガラス板用合紙からの紙粉の発生原因について鋭意検討した結果、ガラス板の間に合紙を挿入させる給紙作業の際に、給紙作業に使用される各種のローラー等による外力の作用によって紙表面から紙粉が発生することを見出した。
そして、ガラス板用合紙への外力への作用について鋭意検討の結果、紙粉の発生に関して、ガラス板用合紙の耐表面摩耗性が重要であることを見出した。
すなわち、これまで、ガラス板用合紙の耐表面摩耗性と紙粉の発生との関係については認識されていなかったが、更に鋭意検討の結果、ガラス板用合紙の耐表面摩耗性と紙粉の発生との逆相関が判明した。そして、本発明者らは、ガラス板用合紙のJIS P8136:1994で規定される摩耗試験で評価される耐表面摩耗性を所定以上とすることにより、紙粉の発生を良好に抑制可能であることを見出し、本発明を完成した。
本発明の第一の態様のガラス板用合紙は、JIS P8136:1994で規定される摩耗試験において往復摺動回数4回で紙剥けが生じない。本発明の第一の態様のガラス板用合紙は、JIS P8136:1994で規定される摩耗試験において往復摺動回数5回で紙剥けが生じないことが好ましく、往復摺動回数6回で紙剥けが生じないことがより好ましい。本発明の第一の態様のガラス板用合紙は紙粉の発生を抑制することができる。
本発明の第二の態様のガラス板用合紙は、JIS P8136:1994で規定される摩耗試験において紙剥けが生じる往復摺動回数が7回以上である。本発明の第二の態様のガラス板用合紙は、JIS P8136:1994で規定される摩耗試験において紙剥けが生じる往復摺動回数が9回以上であることが好ましく、14回以上がより好ましく、20回以上が更により好ましい。本発明の第二の態様のガラス板用合紙も紙粉の発生を抑制することができる。
JIS P8136:1994は紙表面の摩耗試験の規格であり、試験対象の紙はJIS P8111に従って、温度23±1℃、相対湿度50±2%の標準状態に置かれる。そして、紙には500±5gfの荷重が印加されて往復摺動運動を受ける。試験は6組の紙について実施され、往復回数の平均値が往復摺動回数となる。
本発明においては、紙の表面から繊維が層状に剥がれる現象の発生又は繊維が塊として剥がれる現象の発生をもって紙剥けの発生とする。
本発明のガラス板用合紙は木材パルプを原料とすることが好ましい。木材パルプは主にセルロース繊維からなる。すなわち、本発明のガラス板用合紙はセルロース繊維からなることが好ましい。
本発明のガラス板用合紙の原料として使用可能な木材パルプとしては、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒サルファイトパルプ(NBSP)、広葉樹晒サルファイトパルプ(LBSP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)等の木材パルプを単独あるいは混合したものが好ましい。
本発明の第一及び第二の態様のガラス板用合紙を得るためには、例えば、原料となる木材パルプとして針葉樹製パルプを主に使用する、及び/又は、原料となる木材パルプ中の広葉樹製パルプの使用を制限することが好ましい。ガラス板用合紙の原料として、針葉樹製パルプを主に使用する、及び/又は、広葉樹製パルプの使用を制限することにより、ガラス板用合紙の耐表面摩耗性を向上させることができる。
また、本発明の第一及び第二の態様のガラス板用合紙を得るためには、木材パルプにセルロースナノファイバー等の微細セルロース繊維を混合することが好ましい。微細セルロース繊維の混合によりガラス板用合紙の耐表面摩耗性を向上させることができる。
更に、木材パルプと、必要に応じて、麻、竹、藁、ケナフ、楮、三椏や木綿等の非木材パルプ;カチオン化パルプ、マーセル化パルプ等の変性パルプ;レーヨン、ビニロン、ナイロン、アクリル、ポリエステル等の合成繊維若しくは化学繊維等を単独で或いは混合して併用することができる。
但し、パルプ中に樹脂分が多く含まれると、当該樹脂分がガラス板表面を汚染する等の悪影響を及ぼす可能性があるので、木材パルプとして、できるだけ樹脂分の少ない化学パルプ、例えば、針葉樹晒クラフトパルプを単独で使用することが好ましい。
また、古紙から得られた古紙パルプもインキ等に由来する樹脂分が比較的多く含まれるので、木材パルプは古紙パルプを含まないことが好ましい。更に、砕木パルプのような高収率パルプも樹脂分が多く含まれるので好ましくない。なお、合成繊維若しくは化学繊維を混合させると削刀性が向上し、合紙を平版にする際の作業性が向上するが、廃棄物処理の面においてリサイクル性が悪くなるので注意が必要である。
そして、本発明の第一及び第二の態様のガラス板用合紙を得るためには、ガラス板用合紙の原料として、合成繊維や化学繊維を使用しない方が好ましい。
木材パルプは、原料となる木材チップから、蒸解工程、精選・洗浄工程、漂白工程等を経る通常の木材パルプの製造方法によって製造することが可能である。
前記木材パルプの形態は特に限定されるものではなく、シート状、ブロック状又はフレーク状の任意の形態をとることができる。シート状のパルプは、例えば、ワイヤーパート、プレスパート、ドライパート、フィニッシングの4つの工程を備えるパルプマシンを使用して得ることができる。ワイヤーパートでは長網や真空フィルター等を使ってパルプ繊維を抄紙し、プレスパートではロールプレスを使って脱水する。ドライパートではシリンダードライヤーや、フラクトドライヤー等で乾燥し、最後にシート状パルプの両端を切り落としてロールに巻き取る。この様な方法は、紙パルプ技術協会が出版している「紙パルプ製造技術シリーズ」や、「紙パルプの製造 技術全書」に詳細に記載されている。なお、ブロック状のパルプは、例えば、上記シート状パルプを積層して得ることができ、また、フレーク状のパルプは、例えば、上記シート状パルプを粉砕して得ることができる。
前記シート状パルプの厚さは、0.7~1.5mmであることが好ましく、0.9~1.3mmであることがより好ましく、1.0~1.2mmであることが更により好ましい。
前記シート状パルプの坪量は、400~1300g/mであることが好ましく、500~1200g/mであることがより好ましく、500~1100g/mであることが更に好ましく、500~1000g/mであることが更に好ましく、700~1000g/mであることが更により好ましい。
本発明のガラス板用合紙は、例えば、木材パルプを使用して、通常の抄紙(製紙)方法により得ることができる。抄紙機としては、公知の長網抄紙機、円網抄紙機、短網抄紙機、長網と円網のコンビネーション抄紙機等を使用可能である。
本発明のガラス板用合紙は、例えば、
木材パルプのスラリーを調製するスラリー調製工程、
前記スラリーをシート状とするシート形成工程、
前記シートを脱水して湿紙を形成する湿紙調製工程、
前記湿紙を乾燥して前記合紙を得る乾燥工程
を少なくとも含む方法により製造することができる。
前記スラリー調製工程では、従来公知の方法で、木材パルプのスラリーを調製することができる。例えば、前記スラリー調製工程では、木材パルプを構成するセルロース繊維を離解させて水性懸濁液としてスラリーを調製する。
JIS P8136:1994で規定される摩耗試験において往復摺動回数4回で紙剥けが生じない、又は、JIS P8136:1994で規定される摩耗試験において紙剥けが生じる往復摺動回数が7回以上である、ガラス板用合紙を得るためには、スラリー調製工程において、木材パルプを叩解することが好ましい。
スラリーを調製する際に、木材パルプの叩解を進めると、セルロース繊維同士の絡み合いが増大し、紙層間強度が増す効果が期待できる。しかしながら、叩解を進めることによって、合紙として使用中に紙粉が発生する恐れがあるので、必要以上に叩解度を進めることは好ましくない。よって、好ましい叩解度は100~600mlcsfであり、200~600mlcsfがより好ましく、300超~550mlcsfが更により好ましく、300超~450mlcsfが更により好ましい。
前記叩解に使用される叩解機は、特には限定されるものではなく、一般的に用いられている、コニカル型リファイナー、ドラム型リファイナー、ディスク型リファイナー等を用いることができる。叩解にあたっては、木材パルプをなるべく短く切断しないようにフィブリル化することが好ましい。したがって、ダブルディスク型リファイナーが好ましい。また、プレートパターンを調整することにより、所望のカッティング、ウェットビーティング等を行うことができる。
また、本発明の性能を損なわない範囲で、上記スラリーに対して、必要に応じて、バインダー、防黴剤、各種の製紙用填料、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤、サイズ剤、着色剤、定着剤、歩留まり向上剤、スライムコントロール剤等の各種の添加剤を添加することができる。なお、これら薬品添加の際には虫やごみ等が混入しないように細心の注意を要することが好ましい。
本発明の第一及び第二の態様のガラス板用合紙は紙力増強剤を含むことが好ましい。
前記スラリーをシート状とするシート形成工程では、従来公知の方法で、シート化を行うことができる。例えば、前記スラリーを平面状のワイヤ上に吐出したり(例えば、長網抄紙機)、或いは、円筒状のシリンダーに巻き付けたワイヤでスラリーからシートを掬い取る(例えば、円網抄紙機)ことによって、シートを得ることができる。
前記シートを脱水して湿紙を形成する湿紙調製工程では、脱水の手法は任意であり、従来公知の方法を使用することができる。例えば、前記シートをロールでプレスすることによって脱水することができる。また、前記シートを吸引して脱水してもよい。特に、紙剥けを抑制する観点では、ロールプレス圧やスムーザー圧が高くなるよう調整することが好ましい。
前記シート形成工程及び湿紙調製工程は別個の装置を用いて個別に行ってもよいが、同一の装置において連続的に或いは一部重複して実施してもよい。例えば、抄紙機のワイヤーパートにおいて、スラリーをワイヤー(網)に載せてシート化しつつ、脱水して湿紙を形成してもよい。
前記乾燥工程では、ドライヤーロール等を使用する従来公知の方法で、湿紙を乾燥して前記合紙を得ることができる。
なお、ガラス板用合紙の抄造の途中および/または製造後でカレンダー処理、スーパーカレンダー処理、ソフトニップカレンダー処理、エンボス処理、クレープ処理等の加工を行っても構わない。これらの加工により、表面性や厚さを調整することができる。
本発明の第一及び第二のガラス板用合紙にはエンボス処理、クレープ処理等を行うことが好ましい。これらの処理を行うことにより、ガラス板用合紙が伸びやすくなり、紙面垂直方向の強度が増大する。
例えば、エンボス処理により、ガラス板用合紙の表面に微細な凹凸を形成することができる。凹凸の高低差は0.1mm以下が好ましい。
また、クレープ処理では、ガラス板用合紙の表面に立体的な皺模様を形成することができる。クレープ率は5~25%が好ましい。
更に、ガラス板用合紙の表裏に貫通するピンホールを形成してもよい。ピンホールの径は例えば0.01~1mmとすることができる。
エンボス加工、クレープ処理、ピンホール加工等を行うことで、ガラスとの接触面積が減り、密着強度が低減され、ガラスから合紙を容易に剥離させることができる。また、エンボス加工やクレープ処理は、合紙自体にクッション性を付与できるためガラス表面に傷が付くのを防止する効果もある。
本発明のガラス板用合紙の厚さは、20~200μmであることが好ましく、30~150μmであることがより好ましく、40~100μmであることが更により好ましい。
本発明のガラス板用合紙の坪量は、20~100g/mであることが好ましく、25~80g/mであることがより好ましく、30~70g/mであることが更により好ましい。
上記のように、原料となる木材パルプの組成・叩解度の調整、叩解機の選定、スラリーへの添加剤の選定、紙の表面処理等を単独で又は適宜組み合わせて実施することにより、JIS P8136:1994で規定される摩耗試験において往復摺動回数4回で紙剥けが生じない、又は、JIS P8136:1994で規定される摩耗試験において紙剥けが生じる往復摺動回数が7回以上である、ガラス板用合紙を得ることができる。
本発明のガラス板用合紙は複数の層を備えてもよく単一の層からなるものでもよい。複数の層を備える態様としては単一又は複数の紙層と共に単一又は複数の被覆層を備える形態が挙げられる。被覆層の種類は特には限定されるものではなく、例えば、水溶性樹脂を含む樹脂層であることができる。水溶性樹脂としては、例えば、酸化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、デキストリン等の澱粉類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体類、並びにポリビニルアルコール類等が挙げられる。一方、単一の層を備える形態は単一の紙層を備える。本発明のガラス板用合紙は単一の層からなるものが好ましい。すなわち、本発明のガラス板用合紙は単層であることが好ましい。
本発明のガラス板用合紙は200μm以下の繊維長を有する短繊維を含んでもよいが、当該短繊維は紙粉源となるおそれがあり、また、ガラス板の表面を傷付けたり汚染したりする異物を引き寄せるおそれがあるので、当該短繊維の含有量は制限されることが好ましい。
本発明のガラス板用合紙中の200μm以下の繊維長を有する短繊維の含有量は合紙の絶乾質量に対して10.5重量%以下であることが好ましく、10.0重量%以下がより好ましく、9.5重量%以下が更により好ましく、9.0重量%以下が特に好ましい。ここで、「繊維長」とは平均繊維長を意味しない。したがって、200μm以下の繊維長を有する短繊維はその全てが200μm以下の繊維長を有する。換言すれば、前記短繊維の最大繊維長は200μm以下である。ここで、繊維長とは繊維を真っ直ぐに伸ばした状態とした場合の当該繊維の長さをいう。
なお、本発明において「絶乾」とは、乾燥により被乾燥対象物中に水分が実質的に存在しない状態を意味している。
前記短繊維の平均繊維径は10μm~50μmであることが好ましく、12μm~40μmであることがより好ましく、15μm~30μmであることが更により好ましい。なお、ここでの「平均繊維径」とは、ガラス板用合紙の表面の複数箇所を電子顕微鏡によって拡大観察し、各電子顕微鏡画像中から所定数の繊維を無作為に選別し、選別された当該繊維の径を測定し平均して得られた平均繊維径を意味する。選別される繊維の数は100本以上であり、150本以上が好ましく、200本以上がより好ましく、300本以上が更により好ましい。
本発明のガラス板用合紙の表面における前記短繊維の存在量は300本~850本/cmであることが好ましく、330本~800本/cmであることがより好ましく、350本~750本/cmであることがより好ましい。短繊維の存在量が比較的少ないと短繊維によって引き寄せられる異物の量を低減することができる。
本発明のガラス板用合紙においては、一方の表面における前記短繊維の存在量と他方の表面における前記短繊維の存在量との差が当該他方の表面における前記短繊維の存在量の15%以下であることが好ましく、12%以下であることがより好ましく、10%以下であることが更により好ましい。すなわち、本発明のガラス板用合紙においては、一方の表面における短繊維の存在量が他方の表面における短繊維の存在量から上記の具体的範囲内となる程度に大きく変動しないことが好ましい。ここで、「存在量」とは、合紙の表面の単位面積当たりの前記短繊維の数を意味しており、例えば、ガラス板用合紙の表面の複数箇所を電子顕微鏡によって拡大観察し、当該箇所で観察された短繊維の数を単位面積当たりで平均することにより決定することができる。また、合紙の表面を下方に向けて所定の面積をシート等で擦って落下した繊維の中から200μm以下の短繊維の単位面積当たりの数を得ることでも決定することができる。更に、合紙を厚み方向の中央で2分して非常に薄い2枚の紙とし、各紙をスラリー化して当該スラリー中の200μm以下の短繊維の数を測定することでも決定することができる。或いは別の手法として、ガラス板用合紙の所定面積の表面を水で充分に洗浄し、脱落した繊維を繊維長測定機に供することでも短繊維の存在量を決定することができる。
本発明のガラス板用合紙の含有水分は2~10質量%であることが好ましく、3~9質量%がより好ましく、4~8質量%が更により好ましい。含有水分が2質量%未満であるとガラス合紙自体が静電気を帯びやすくなり、ガラス板との間で静電気によるブロッキング現象が発生するため好ましくない。また、含有水分が10質量%を超えると、水分過多によるガラス板とのブロッキング現象や、使用時の水分減少により寸法安定性が悪くなるおそれがある。
本発明のガラス板用合紙の表面電気抵抗値(JIS K 6911 1995年に準拠)は、当該合紙を温度が23℃、相対湿度が50%の条件で24時間以上調湿したあとに、同条件下で測定したとき、1×10~1×1013Ωの範囲内であることが好ましく、5×10~5×1012Ωの範囲内がより好ましく、1×10~1×1012Ωの範囲内が更により好ましい。表面電気抵抗値が1×10Ω未満では、ガラス板と合紙の密着性が低下するため、ハンドリング性が悪くなるおそれがある。更に、表面電気抵抗値が1×10Ω未満ということは、必要以上に水分や導電性物質(例えば界面活性剤)が添加されたことを意味する。過剰の水分はガラス合紙の寸法安定性に悪影響を及ぼす可能性があり、また、導電性物質の多くは有機性の物質であるため接触するガラス板表面にこれらの物質が移行して汚れ等の問題を引き起こす恐れがある。一方、ガラス板用合紙の表面電気抵抗値が1×1013Ωを越えるような高抵抗値になると、静電気を帯びやすくなり、接触するガラス板表面に合紙が密着してハンドリング性を著しく阻害するおそれがある。表面電気抵抗値を所望の範囲に調節する方法としては、例えば、乾燥等による水分調整が挙げられる。
本発明のガラス板用合紙はガラス板の間に挿入されて使用される。例えば、本発明のガラス板用合紙は複数のガラス板の間に、典型的には、1枚ずつ挿入され、全体として、積層体とされ、当該積層体が保管、運搬の対象となる。また、本発明のガラス板用合紙を用いてガラス板単体又は前記積層体を包装してもよい。
ガラス板としては特に限定されるものではないが、プラズマディスプレイパネル、液晶ディスプレイパネル(特にTFT液晶ディスプレイパネル)、有機ELディスプレイパネル等のフラットパネル・ディスプレイ用のガラス板であることが好ましい。フラットパネル・ディスプレイ用のガラス板の表面には微細な電極、隔壁、カラーフィルター等が形成されるが、本発明のガラス板用合紙を使用することにより、ガラス板への紙粉の転写が抑制されるので、ガラス板の表面に微細な電極、隔壁、カラーフィルター等が形成されても紙粉による不都合を抑制乃至回避することができ、結果的に、ディスプレイの欠陥を抑制乃至回避することができる。
特に、ディスプレイの大型化に伴い、フラットパネル・ディスプレイ用のガラス板のサイズ及び重量は増大しているが、本発明のガラス板用合紙はそのような大型乃至大重量のガラス板の表面を良好に保護することができる。特に、本発明のガラス板用合紙は紙粉の発生が極めて少ないので、大重量のガラス板によって押圧されても紙粉がガラス板に転写することが抑制乃至回避される。したがって、本発明のガラス板用合紙は、表面の清浄性が特に求められるフラットパネル・ディスプレイ用のガラス板に好適に使用することができる。
本発明のガラス板用合紙は、紙粉の発生が良好に抑制されるので、クリーンルーム内で使用することができる。
本発明のガラス板用合紙は、表面が極めて清浄であり、接触するガラス板の表面に所謂ヤケ又は紙肌(模様)を形成せず、また、接触するガラス板の表面に問題となる傷を付けることがない。
本発明のガラス板用合紙は、紙粉以外の異物についてもガラス板の表面に転写することが抑制乃至回避されていることが好ましい。
前記異物としては、各種の無機物又は有機物を挙げることができる。
前記無機物としては、例えば、モース硬度4以上の無機粒子が挙げられる。前記無機粒子としては、モース硬度4以上の金属酸化物又は無機ケイ素酸化物が挙げられる。金属酸化物を構成する金属は、その酸化物のモース硬度が4以上であれば特に限定されるものではなく、例えば、マグネシウム等の第2族元素の元素、チタン等の第4族元素、鉄等の第8族元素が挙げられる。無機ケイ素酸化物としては、二酸化ケイ素が好ましい。前記モース硬度4以上の無機粒子としては、例えば、酸化鉱物が挙げられる。前記モース硬度4以上の無機粒子としては、特に、酸化鉄、銅、石英、溶融石英(石英ガラス)、酸化チタン、ガラス片、水晶片、酸化マグネシウム、砂等が挙げられる。砂は、主に、モース硬度5.5の角閃石、モース硬度6の長石及びモース硬度7の石英からなる。したがって、砂のモース硬度は4以上であり、典型的には7である。モース硬度とは、硬さの指標を10段階で表したものであり、それぞれに対応する標準物質と測定する物質とを擦り、傷がつくかどうかで標準物質に対する硬さの大小を相対的に評価した値である。標準物質は、柔らかいもの(モース硬度1)から硬いもの(モース硬度10)の順に、1:滑石、2:石膏、3:方解石、4:蛍石、5:燐灰石、6:長石、7:石英、8:トパーズ、9:コランダム、10:ダイヤモンドである。モース硬度の測定方法は、表面の平滑なモース硬度既知の板2枚を用意し、測定したい異物を2枚の板の間に挟み、両方の板をこすり合わせて板表面の傷の発生有無を調べる。
また、前記無機物として、アルミニウム系無機化合物も挙げられる。ここでのアルミニウム系無機化合物とは、アルミニウムを元素として含む任意の無機化合物を意味する。アルミニウム系無機化合物は、アルミニウム元素を含んでおり固体の状態にある。ここで「固体」とは常圧(1気圧)下、且つ、常温(25℃)の状態で固体の状態にあることを意味している。したがって、固体のアルミニウム系無機化合物の融点は25℃を超えており、50℃以上が好ましく、80℃以上がより好ましく、100℃以上が更により好ましい。前記固体のアルミニウム系無機化合物のモース硬度は4以上であることが好ましい。固体のアルミニウム系無機化合物の種類は限定されるものではないが、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム及びケイ酸アルミニウムからなる群から選択される1種以上を含むものが好ましい。
更に、前記無機物としては、タルクも挙げられる。タルクは「含水ケイ酸マグネシウム」と呼ばれ、化学式は4SiO・3MgO・HOで表すことができる。化学組成は産地によって多少異なっており、理論値は、SiO 64.4%、MgO 31.8%、強熱減量(水分)4.7%の重量比となっている。タルクは滑石とも称される。前記タルクの平均粒子径は特には限定されないが、1~10μmが好ましく、1~8μmがより好ましく、1~6μmが更により好ましく、1~4μmが特に好ましい。前記平均粒子径は体積平均粒子径であってよく、例えばレーザー回折・散乱法により測定することができる。前記タルクの表面積は特には限定されないが、BET法による比表面積は1m/g以上が好ましく、10m/g以上がより好ましく、20m/g以上が更により好ましい。前記タルクの密度は特には限定されないが、JIS K5101に基づく見かけ密度は1g/ml以下が好ましく、0.8g/ml以下がより好ましく、0.6g/ml以下が更により好ましく、0.4g/ml以下が更により好ましく、0.2g/ml以下が更により好ましい。
前記有機物としては、例えば、シリコーンが挙げられる。シリコーンとしては、例えば、シリコーン油が挙げられる。シリコーン油は疎水性であり、その分子構造は、環状、直鎖状、分岐状のいずれであってもよい。シリコーン油の25℃における動粘度は、通常、0.65~100,000mm/sの範囲であるが、0.65~10,000mm/sの範囲でもよい。
シリコーン油としては、例えば、直鎖状オルガノポリシロキサン、環状オルガノポリシロキサン、及び、分岐状オルガノポリシロキサンが挙げられる。シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリジメチル-ポリジフェニルシロキサンコポリマー、ポリメチル-3,3,3-トリフルオロプロピルシロキサン等が好ましい。シリコーンとしては、ジメチルポリシロキサンが典型的である。本発明のガラス板用合紙に含まれるシリコーンの量は合紙の絶乾質量に対して0.5ppm以下であることが好ましく、0.4ppm以下であることがより好ましく、0.3ppm以下が更により好ましく、0.2ppm以下が更により好ましく、0.1ppm以下であることが特に好ましい。
本発明は、ガラス板用合紙のJIS P8136:1994で規定される摩耗試験において紙剥けが生じる往復摺動回数を7回以上とする、ガラス板用合紙からの紙粉発生抑制方法にも関する。
ガラス板の間に合紙を挿入させる給紙作業の際に、給紙作業に使用される各種のローラー等による外力の作用によって紙表面から紙粉が発生すること、そして、ガラス板用合紙の耐表面摩耗性と当該紙粉の発生との逆相関の関係の存在は本発明前は不明であった。また、ガラス板用合紙のJIS P8136:1994で規定される摩耗試験において紙剥けが生じる往復摺動回数を7回以上とすることにより、紙粉の発生を良好に抑制可能であることも本発明前は不明であった。本発明は、ガラス板用合紙からの紙粉発生抑制の新たな手法を提供するものである。
本発明の紙粉発生抑制方法に関するガラス板用合紙、摩耗試験等については、本発明のガラス板用合紙に関する上記の説明がそのまま当てはまる。例えば、前記ガラス板用合紙は木材パルプを原料とすることが好ましく、当該木材パルプが古紙パルプを含まないことがより好ましい。また、前記ガラス板用合紙は単層であることが好ましい。
本発明の紙粉発生抑制方法は、表面の清浄性が特に求められる、プラズマディスプレイパネル、液晶ディスプレイパネル(特にTFT液晶ディスプレイパネル)、有機ELディスプレイパネル等のフラットパネル・ディスプレイ用のガラス板に好適に使用することができる。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明するが、本発明の範囲は実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
木材パルプとして針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)100質量部を離解して叩解度510mlc.s.f.のパルプスラリーを調製し、長網抄紙機を使用してガラス板用合紙を作製した。抄紙の条件として、プレスパートのロールプレス圧は、第1プレスが40kg/cm、第2プレス65kg/cm、第3プレス90kg/cmに設定した。また、スムーザー圧を40kg/cmになるように設定した。
[実施例2]
実施例1で調製されたパルプスラリーに、パルプスラリーに含まれるNBKP100質量部に対して、ポリアミドエピクロロヒドリン系紙力増強剤(商品名:「WS4020」、星光PMC社製)を0.4質量部となるように配合した以外は実施例1と同様にして、坪量50g/mのガラス板用合紙を作製した。
[実施例3]
パルプスラリーの叩解度を320mlc.s.f.とし、プレスパートのロールプレス圧を第1プレス50kg/cm、第2プレス80kg/cm、第3プレス100kg/cmに設定した以外は実施例1と同様に坪量50g/mのガラス板用合紙を作製した。
[実施例4]
NBKPを2質量%になるように水へ分散させ、ダブルディスクリファイナーを用いて平均繊維長が400μmになるまで叩解し、さらに高圧ホモジナイザー(エスエムテー製、LAB1000)を用いて750barの圧力に調整して6回処理することによりセルロースナノファイバーを得た。
実施例1で調製されたパルプスラリーに、パルプスラリーに含まれるNBKP100質量部に対して、前記セルロースナノファイバーを5質量部、紙力増強剤としてポリアクリルアミド(商品名:ポリストロン1254、荒川化学工業社製)を0.4質量部となるように混合した以外は実施例1と同様に坪量50g/mのガラス板用合紙を得た。
[比較例1]
プレスパートのロールプレス圧は、第1プレスが30kg/cm、第2プレス55kg/cm、第3プレス80kg/cmに設定したとした以外は実施例1と同様に坪量50g/mのガラス板用合紙を得た。
[比較例2]
実施例1で調製されたパルプスラリーに、パルプスラリーに含まれるNBKP100質量部に対して、ポリエチレンテレフタレート繊維(繊維長3mmカット)を20質量部混合し、長網抄紙機を使用した以外は実施例1と同様に坪量50g/mのガラス板用合紙を得た。
[摩耗試験]
実施例1~4及び比較例1~2のガラス板用合紙について摩耗試験を実施した。摩耗試験はJIS P8136:1994に準じた板紙耐摩耗試験機(熊谷理機工業社製)を用いて、1組のガラス板用合紙の上から500gfの荷重をかけて毎分30往復の速度にて紙の表裏面が接触摩擦するように往復摺動させた。そして、目視にてガラス板用合紙表面の紙剥けの発生を観察し、紙剥けが生じた往復摺動回数を記録した。結果を表1に示す。
[ガラスへの転写試験(輸送テスト)]
アルミ製で75度の角度がつけられたL字架台上のガラス載置面に発泡ウレタンを敷き、ガラス板を垂直方向に載置するための載置面と、載置面の後端部から垂直方向に延びる背もたれ面に向けて、サイズ680mm × 880mm × 0.7mm のガラス板120枚の各ガラス板の間にローラーを備える給紙装置によってガラス板用合紙を挿入したガラス板及びガラス板用合紙の積層体を、背もたれ面に平行となるように立てかけ、架台に固定された帯状のベルトを後端部から背もたれ面へ全周にわたり掛け渡してガラス板を固定した。上記のようにセットされた架台は、外部からの埃や塵等の混入を防ぐため包装資材で全面を被覆した。その後、トラックでの輸送テストを実施した。輸送テスト条件は、輸送距離1000km(輸送途中に40℃ × 95%RHの環境下に5日間保管)でテストを実施した。
Figure 2022152430000001
実施例1~実施例4、比較例1及び比較例2で得たガラス板用合紙からのガラス板への紙粉の転写の程度を輸送テストにて確認したところ、比較例1及び比較例2のガラス板用合紙を使用したガラス板には比較的多くの紙粉が付着していた。一方、実施例1~4のガラス板用合紙を使用したガラス板への紙粉の付着は比較例1及び2に比べて抑制されていた。実施例1~4のガラス板用合紙では、ガラス板への紙粉の付着の程度は実施例1<実施例2<実施例3<実施例4の順であった。
[比較例1]
プレスパートのロールプレス圧は、第1プレスが30kg/cm、第2プレス55kg/cm、第3プレス80kg/cmに設定した以外は実施例1と同様に坪量50g/mのガラス板用合紙を得た。

Claims (15)

  1. JIS P8136:1994で規定される摩耗試験において往復摺動回数4回で紙剥けが生じない、ガラス板用合紙。
  2. 木材パルプを原料とする、請求項1記載のガラス板用合紙。
  3. 前記木材パルプが古紙パルプを含まない、請求項2記載のガラス板用合紙。
  4. 単層である、請求項1乃至3のいずれかに記載のガラス板用合紙。
  5. 前記ガラス板がディスプレイ用である、請求項1乃至4のいずれかに記載のガラス板用合紙。
  6. 前記ディスプレイがTFT液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイである、請求項5記載のガラス板用合紙。
  7. 前記ガラス板の表面にカラーフィルターが形成される、請求項6記載のガラス板用合紙。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載のガラス板用合紙及びガラス板からなる積層体。
  9. JIS P8136:1994で規定される摩耗試験において紙剥けが生じる往復摺動回数が7回以上である、ガラス板用合紙。
  10. 前記ガラス板用合紙が木材パルプを原料とする、請求項9記載のガラス板用合紙。
  11. 前記木材パルプが古紙パルプを含まない、請求項10記載のガラス板用合紙。
  12. 前記ガラス板用合紙が単層である、請求項9乃至11のいずれかに記載のガラス板用合紙。
  13. 前記ガラス板がディスプレイ用である、請求項9乃至12のいずれかに記載のガラス板用合紙。
  14. 前記ディスプレイがTFT液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイである請求項13記載のガラス板用合紙。
  15. 前記ガラス板の表面にカラーフィルターが形成される、請求項14記載のガラス板用合紙。
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