JP2022151632A - 配管構造および貫通部材 - Google Patents

配管構造および貫通部材 Download PDF

Info

Publication number
JP2022151632A
JP2022151632A JP2022021489A JP2022021489A JP2022151632A JP 2022151632 A JP2022151632 A JP 2022151632A JP 2022021489 A JP2022021489 A JP 2022021489A JP 2022021489 A JP2022021489 A JP 2022021489A JP 2022151632 A JP2022151632 A JP 2022151632A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
downspout
downpipe
pipe
eaves gutter
gutter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022021489A
Other languages
English (en)
Inventor
聡 高柳
Satoshi Takayanagi
隆明 元
Takaaki Moto
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Publication of JP2022151632A publication Critical patent/JP2022151632A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Sink And Installation For Waste Water (AREA)

Abstract

【課題】竪樋と軒樋とが干渉するときに、竪樋に軒樋を容易に貫通させる。【解決手段】配管構造は、ドレンと、ドレンの下方に位置し、底部52aに貫通孔52cが設けられた軒樋52と、軒樋52に固定され、貫通孔52cに配置されて底部52aを貫通する貫通部材55と、ドレンと接続され、貫通部材55を通過して底部52aを貫通する竪樋53と、を備え、竪樋53は、ドレンから下方に延びる第1竪樋71と、軒樋52から下方に延び、第1竪樋71よりも大径であり内部に第1竪樋71の下端が配置された第2竪樋72と、を備え、第1竪樋71または第2竪樋72は、貫通部材55内に配置され底部52aを貫通する。【選択図】図3

Description

本発明は、配管構造および貫通部材に関する。
従来から、例えば下記特許文献1に記載の雨樋が知られている。
特開2019-007340号公報
ところで、この種の雨樋において、例えば、軒樋から排水する竪樋を、軒樋から下方に延ばそうとすると、竪樋が地表に至るまでに、竪樋が他の軒樋に干渉することがある。 ここで、竪樋に他の軒樋を貫通させず、竪樋から他の軒樋に排水させると、例えば豪雨時などに、他の軒樋から排水があふれるおそれがある。
なお、このような干渉を回避するため、竪樋と軒樋とが干渉する位置において軒樋を分断し、軒樋に竪樋を回避させる構造が考えられる。しかしながらこの場合、分断位置の決定や各種寸法測定などの手間が増加したり、分断した各軒樋に対して排水口を設けたり、各軒樋に対して分断位置での止水加工が必要となったりと、費用や手間が増加する。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、竪樋と軒樋とが干渉するときに、竪樋に軒樋を容易に貫通させることを目的とする。
<1>本発明の一態様に係る配管構造は、ドレンと、前記ドレンの下方に位置し、底部に貫通孔が設けられた軒樋と、前記軒樋に固定され、前記貫通孔に配置されて前記底部を貫通する貫通部材と、前記ドレンと接続され、前記貫通部材を通過して前記底部を貫通する竪樋と、を備え、前記竪樋は、前記ドレンから下方に延びる第1竪樋と、前記軒樋から下方に延び、前記第1竪樋よりも大径であり内部に前記第1竪樋の下端が配置された第2竪樋と、を備え、前記第1竪樋または前記第2竪樋は、前記貫通部材内に配置され前記底部を貫通する。
<2>本発明の一態様に係る配管構造は、底部に貫通孔が設けられた軒樋と、前記軒樋に固定され、前記貫通孔に配置されて前記底部を貫通する貫通部材と、前記貫通部材を通過して前記底部を貫通する竪樋と、を備え、前記竪樋は、前記軒樋の上方に位置する第1竪樋と、前記軒樋の下方に位置し、前記第1竪樋よりも大径であり内部に前記第1竪樋の下端が配置された第2竪樋と、を備え、前記第1竪樋または前記第2竪樋は、前記貫通部材内に配置され前記底部を貫通する。
竪樋が、貫通部材を通過して軒樋の底部を貫通する。したがって、作業者が、竪樋に軒樋を貫通させるために、貫通部材を軒樋に固定することにより、竪樋と軒樋とが干渉する位置において必要とされる処理を実施することができる。例えば、貫通部材を軒樋に固定することで、軒樋内の水が、貫通孔から予期せず流出することを、貫通部材によって規制することができる。その上、単に貫通部材に竪樋を通過させるだけでよいので、施工性を高めることができる。
以上から、竪樋と軒樋とが干渉するときに、竪樋に軒樋を容易に貫通させることができる。
第2竪樋が、第1竪樋よりも大径であり、かつ、第1竪樋の下端が、第2竪樋内に配置されている。したがって、第1竪樋を流れる水が、第2竪樋に確実に排水される。また、第1竪樋と第2竪樋との間に継手が不要となる。
<3>上記<1>または<2>に係る配管構造では、前記軒樋から排水する呼び樋を更に備え、前記第2竪樋は、前記呼び樋が接続される合流継手を備えている、構成を採用してもよい。
第2竪樋が、合流継手を備えている。したがって、第2竪樋に、軒樋からの雨水が呼び樋を通して合流する。
ここで第2竪樋が、第1竪樋よりも大径である。したがって、第2竪樋に軒樋からの雨水が合流しても、第2竪樋が満水になりにくく、水が第2竪樋を通して確実に排水される。
<4>本発明の一態様に係る貫通部材は、上記<1>から<3>のいずれか1項に記載されている配管構造に用いられる貫通部材であって、前記貫通孔に配置される第1管と、前記第1管から径方向の外側に向けて延び前記底部の上面に配置される第1フランジと、を含む第1部材と、前記第1管の下端部に配置され、かつ、前記貫通孔の下方に配置される第2管と、前記第2管から径方向の外側に向けて延び、前記底部の下面に配置される第2フランジと、を含む第2部材と、を備えている。
貫通部材が、第1部材と第2部材とを備える。したがって、第1部材の第1フランジと第2部材の第2フランジとによって軒樋の底部を挟んだ状態で、貫通部材を軒樋に固定することができる。
<5>上記<4>に係る貫通部材では、前記第1部材および前記第2部材のうちの少なくとも1つは、射出成型品である、構成を採用してもよい。
第1部材および第2部材のうちの少なくとも1つが、射出成型品である。したがって、第1部材や第2部材の形状が複雑であっても、第1部材や第2部材が高精度に成形される。
<6>上記<4>または<5>に係る貫通部材では、前記第1管の上端は、前記軒樋の上端よりも上方に位置する、構成を採用してもよい。
第1管の上端が、軒樋の上端よりも上方に位置する。したがって、例えば、軒樋内の雨水が、第1管内に意図せず流入するのを抑制することができる。
<7>上記<4>から<6>のいずれか1項に係る貫通部材では、前記第1管を径方向の外側から覆い、前記第1フランジから上方に延びるさや管を更に備え、前記さや管の上端は、前記軒樋の上端よりも上方に位置する、構成を採用してもよい。
さや管の上端が、軒樋の上端よりも上方に位置する。したがって、例えば、軒樋内の雨水が、さや管内に意図せず流入するのを抑制することができる。
さや管が、第1管を径方向の外側から覆っている。したがって、軒樋に流入する雨水の流入を規制するため、第1管を長くするのに代えて、さや管を長くすればよい。そのため、例えば、第1管を含む第1部材が射出成型品であっても、第1部材を容易に成形することができる(なお一般的に、射出成型では、極端に長尺の部材が製造され難い)。
本発明によれば、竪樋と軒樋とが干渉するときに、竪樋に軒樋を容易に貫通させることができる。
本発明の第1実施形態に係る雨樋、およびこの雨樋が適用された建築物を示す斜視図である。 図1に示す雨樋を側方から見た側面図である。 図1および図2に示す雨樋を前方から見た正面図である。 本発明の第2実施形態に係る雨樋の正面図である。 本発明の第3実施形態に係る雨樋の正面図である。 本発明の第4実施形態に係る雨樋の正面図である。 本発明の第5実施形態に係る雨樋の正面図である。 本発明の第6実施形態に係る雨樋の正面図である。 図8に示す雨樋の縦断面図である。 図8に示す雨樋を構成する貫通部材の分解斜視図である。 図8に示す雨樋の施工方法を説明する斜視図であって、第1竪樋、貫通部材、第2軒樋を、貫通孔と同軸上に配置した状態を示す図である。 図8に示す雨樋の施工方法を説明する斜視図であって、図11に示す状態の後、第1竪樋に第1部材を配置した状態を示す図である。 図8に示す雨樋の施工方法を説明する斜視図であって、図12に示す状態の後、第1竪樋を貫通孔に配置した状態を示す図である。 図8に示す雨樋の第1変形例を示す縦断面図である。 図8に示す雨樋の第2変形例を示す縦断面図である。 図3に示すXVI-XVI断面矢視図である。 図7に示す雨樋の一部が水没した状態を示す図である。 本発明の各実施形態および各変形例に適用可能な第2竪樋の第1例を示す図である。 本発明の各実施形態および各変形例に適用可能な第2竪樋の第2例を示す図である。 本発明の各実施形態および各変形例に適用可能な第2竪樋の第3例を示す図である。 本発明の各実施形態および各変形例に適用可能な第2竪樋の第4例を示す図である。
(第1実施形態)
以下、図1から図3を参照し、本発明の一実施形態に係る雨樋(配管構造)を説明する。
図1に示すように、雨樋50は、マンションなどの建築物40に降る雨を排水する。建築物40は、屋根41と、庇42と、を備えている。
屋根41には、勾配が設けられている。庇42は、建築物40の壁面のうち、屋根41の勾配の下端が位置する壁面に設けられている。庇42は、例えば、建築物40の開口部(例えば、窓や出入口43(玄関))の雨除け等として機能する。庇42は、マンションにおけるベランダ等として機能してもよい。
雨樋50は、第1軒樋51と、第2軒樋52と、竪樋53と、ドレン54と、貫通部材55と、を備えている。
第1軒樋51は、屋根41に降る雨水を排水する。第1軒樋51は、例えば、屋根41の軒先に配置されている。なお以下では、水平方向のうち、第1軒樋51が延びる方向を第1水平方向という。
第1軒樋51は、底部51aと、2つの側部51bと、を備えている。底部51aは、排水勾配を有する平板である。2つの側部51bは、底部51aの幅方向の両端に配置されている。側部51bは、底部51aから上方に延びる。
第2軒樋52は、庇42に降る雨水を排水する。第2軒樋52は、例えば、建築物40の壁面と庇42との間に配置されている。第2軒樋52は、第1水平方向に延びる。第2軒樋52は、第1軒樋51よりも第1水平方向に短い。第2軒樋52は、第1軒樋51に対して真下に位置している。
第2軒樋52は、底部52aと、2つの側部52bと、を備えている。底部52aは、排水勾配を有する平板である。2つの側部52bは、底部52aの幅方向の両端に配置されている。側部52bは、底部52aから上方に延びる。
竪樋53は、第1軒樋51から下方に延びている。竪樋53は、第1軒樋51の排水を下方に排出する。竪樋53は、第1水平方向に間隔をあけて複数設けられている。竪樋53間の第1水平方向の間隔は、例えば、30m以下となっている。複数の竪樋53のうち、第1水平方向の最も端の竪樋53から第1軒樋51の端部(止り)までの第1水平方向の距離は、例えば15m以下となっている。竪樋53の高さは、例えば、2m以上、好ましくは3m以上である。
図2および図3に示すように、ドレン54は、第1軒樋51の内部に配置されている。ドレン54は、第1軒樋51の底部51aを貫通している。ドレン54は、排水口として機能する部材である。ドレン54は、軒樋内の雨水を軒樋外に排水する。ドレン54は、大雨時に軒樋内に流入した雨水の排水能力を向上させるための高排水機能を有する。ドレン54の単位面積あたりの排水流量は、例えば0.25L/秒・cm以上、好ましくは0.30L/秒・cm以上である。
ドレン54は、竪樋53の上端に接続されている。ドレン54は、第1軒樋51から竪樋53に排水を円滑に流入させる。雨樋50では、例えば、竪樋53内に雨水が充満する状態となると、サイフォン現象が発生し、大量の雨水がドレン54により第1軒樋51から排水される。このとき、サイフォン現象に基づく雨水の流速の上昇をドレン54が妨げないことで、大量の雨水を軒樋から竪樋53に排水することができる。ドレン54は、サイフォン現象を促進させることを目的として、例えば、図示しないリブおよび蓋を備えている。前記リブは、板状である。前記リブは、ドレン54の落し口の軸線を中心として放射状に配置されている。前記リブは、例えば、第1軒樋51内から落し口に向かう排水を整流させる。前記蓋は、落し口の上方に配置されている。前記蓋は、落し口に対向している。前記蓋は、例えば、落し口に流入する排水に空気が混入するのを規制する。
ここで前記ドレン54は、排水部材56の一部を構成する。排水部材56は、サイフォン現象を発生させる機能を有する。排水が満水状態で排水部材56の内部を流れるとき、排水にはサイフォン現象が生じている。サイフォン現象が生じている場合、サイフォン現象が生じていない場合に比べて、排水能力が高まる。
本実施形態では、排水部材56が、ドレン54と、ドレン54に接続される竪樋53と、によって構成される。排水部材56を構成する竪樋53は、ドレン54(ドレン54の下端)から下方に3m以上の長さを有する。なお後述するように、竪樋53(竪樋53A)が第1竪樋71および第2竪樋72を備えている場合、竪樋53が3m以上の長さを有することは、第1竪樋71が3m以上の長さを有することを意味する。
なお本実施形態と異なり、雨樋50が、呼び樋を備えていてもよい。呼び樋は、ドレン54と竪樋53との間に配置される。この場合、排水部材56は、ドレン54、呼び樋および竪樋53と、これらの各構成を接合するエルボ(継手)と、によって構成される。前記エルボとしては、ドレン54と呼び樋とを接合する第1エルボと、呼び樋と竪樋とを接合する第2エルボと、を含む。この場合も、呼び樋がない場合と同様に、竪樋53は3m以上の長さを有する。
ここで本実施形態では、複数の竪樋53のうちの1つの竪樋53Aは、第2軒樋52を鉛直方向に貫通する。竪樋53Aは、第1軒樋51の雨水を排水する。しかしながら、竪樋53Aは、第2軒樋52の雨水を直接は排水しない。図1に示すように、竪樋53Aは、第1水平方向に並ぶ複数の竪樋53のうちの中央に位置する竪樋53Aである。図2および図3に示すように、竪樋53Aは、貫通部材55を通過して、第2軒樋52を貫通する。
貫通部材55は、第2軒樋52に固定される。貫通部材55は、貫通孔52cに配置される。貫通孔52cは、第2軒樋52の底部52aに形成されている。なお貫通孔52cの開口面積は、例えば、5cm~300cm、好ましくは13~190cm、より好ましくは20~140cmである。貫通部材55は、第2軒樋52の底部52aを貫通する。
貫通部材55は、第1部材61と、第2部材62と、を備えている。第1部材61は、底部52aに対して上方から配置される。第1部材61は、底部52aに対して固定されていても、固定されていなくてもよい。第2部材62は、底部52aに対して下方から配置される。第2部材62は、第1部材61および底部52aのうちの少なくとも一方に固定されている。
第1部材61および第2部材62のうちの少なくとも1つは、射出成型品である。本実施形態では、第1部材61および第2部材62の両方が射出成型品である。第1部材61および第2部材62は、硬質塩化ビニル樹脂やポリカーボネート、ABS、AES等の合成樹脂の射出成型品である。なお、第2部材62および第1部材61は、合成樹脂材料に限られず、鋳型を用いた鋳鉄材料により形成されてもよい。また、第1部材61および第2部材62は、互いに異なる材料により形成されてもよい。
図3に示すように、第1部材61は、第1管63と、第1フランジ64と、を含む。第1管63および第1フランジ64は同軸上に配置されている。
第1管63は、円管である。第1管63は、貫通孔52cに配置される。図示の例では、第1管63は、鉛直方向の全長にわたって同径である。第1管63の外径は、貫通孔52cの内径に対して同等か、僅か(例えば、前記内径の5%程度)に小さい。第1管63の上端は、第2軒樋52の上端(側部52bの上端)よりも下方に位置する。ただし、第1管63の上端は、第2軒樋52の上端よりも上方に位置していてもよく、第2軒樋52の上端に対して同じ高さであってもよい。第1管63の上端が、第2軒樋52の上端よりも上方に位置する場合、例えば、第2軒樋52内の雨水が、第1管63内に意図せず流入するのを抑制することができる。
第1フランジ64は、第1管63から径方向の外側に向けて延びる。第1フランジ64は、底部52aの上面に配置される。第1フランジ64は、第1管63における鉛直方向の中央に配置されている。第1フランジ64は、第1管63の管軸に直交する方向に延びる平らな環状(円環状)である。第1フランジ64は、周方向の全周にわたって連続して延びる。第1フランジ64の下面は、底部52aの上面に固着(例えば接着)されていてもよい。
なお、第1管63のうち、第1フランジ64よりも下方に位置する部分(以下、下端部ともいう)に、雄ねじが形成されていてもよい。
第2部材62は、第2管65と、第2フランジ66と、を含む。第2管65および第2フランジ66は同軸上に配置されている。
第2管65は、円管である。第2管65は、貫通孔52cの下方に配置されている。第2管65は、第1管63の下端部に配置されている。第2管65は、第1管63よりも大径である。第2管65は、第1管63を径方向の外側から覆う。第2管65内には、第1管63の下端部が配置されている。図示の例では、第2管65の下端は、第1管63の下端よりも下方に位置する。第2管65の下端は、第1管63の下端よりも上方に位置していてもよく、第1管63の下端に対して同じ高さであってもよい。
第2管65の内周面には、前記雄ねじに嵌め合わされる雌ねじが形成されていてもよい。第2管65が、第1管63の下端部に螺着(ねじ嵌合)されていてもよい。第2管65が、第1管63に接着されていても、されていなくてもよい。
第2フランジ66は、第2管65から径方向の外側に向けて延びる。第2フランジ66は、底部52aの下面に配置される。第2フランジ66は、第2管65の上端に配置されている。第2フランジ66は、第2管65の管軸に直交する方向に延びる平らな環状(円環状)である。第2フランジ66は、周方向の全周にわたって連続して延びる。第2フランジ66の上面は、底部52aの下面に固着(例えば接着)されていても、されていなくてもよい。第2フランジ66の外径は、第1フランジ64の外径に対して、同等であってもよく、大きくてもよく、小さくてもよい。第2フランジ66は、第1フランジ64との間に、底部52aを挟む。
竪樋53Aは、第1竪樋71と、第2竪樋72と、を備えている。第1竪樋71および第2竪樋72は、主に管材によって構成されるが、管材だけでなく、継手を含んでいてもよい。
図2に示すように、第1竪樋71は、ドレン54から下方に延びる。第1竪樋71は、第1軒樋51から下方に延びる。第1竪樋71は、第1軒樋51の雨水を下方に排水する。本実施形態では、第1竪樋71は、1つの管材によって構成されている。
第2竪樋72は、第2軒樋52から下方に延びる。第2竪樋72は、第2軒樋52の下方に位置する。第2竪樋72は、第1竪樋71よりも大径である。例えば、第2竪樋72の呼び径は、第1竪樋71の呼び径よりも1サイズ以上大きい。図3に示すように、第2竪樋72の内部には、第1竪樋71の下端が配置される。第2竪樋72内において、第1竪樋71の下端は、移動自在である。第2竪樋72の内周面と第1竪樋71の外周面とは、接着されていない。第2竪樋72の内周面と第1竪樋71の外周面との間には、隙間がある。第1竪樋71と第2竪樋72とは、互いの熱伸縮が許容される。
ここで上述したように、第2竪樋72は、第1竪樋71よりも1サイズ、2サイズ、あるいは3サイズ大きい呼び径に形成されている。
具体的には、第2竪樋72は、第1竪樋71の呼び径が75Aの場合、1サイズ大きい呼び径100A、2サイズ大きい呼び径125A、あるいは3サイズ大きい呼び径150Aに形成されている。
また、第2竪樋72は、第1竪樋71の呼び径が100Aの場合、1サイズ大きい呼び径120A、2サイズ大きい呼び径150A、あるいは3サイズ大きい呼び径200Aに形成されている。
さらに、第2竪樋72は、第1竪樋71の呼び径が125Aの場合、1サイズ大きい呼び径150A、あるいは2サイズ大きい呼び径200Aに形成されている。
加えて、第2竪樋72は、第1竪樋71の呼び径が150Aの場合、1サイズ大きい呼び径200Aに形成されている。
ここで、第2竪樋72は、呼び径が200Aを超えないように形成されることが好ましい。
また、第2竪樋72は、例えば、第1竪樋71と同心に配置されていて、第1竪樋71の外周面と第2竪樋72の内周面との間には、径方向にほぼ等しい第1隙間Sが周方向全周にわたって形成されていることが好適である。
この状態において、第2竪樋72の呼び径が第1竪樋71の呼び径より1サイズ大きい場合、第1竪樋71の外周面と第2竪樋72の内周面との間の第1隙間Sは、2~19mmに形成され、好ましくは3~10mm形成されている。第1隙間Sは、第2竪樋72の上端から上方(外部)に開口されている。
第2竪樋72の呼び径が第1竪樋71の呼び径より1サイズ大きい場合、第1隙間Sを狭く抑えることができる。これにより、サイフォン現象による大きな流量の雨水が第1竪樋71を流下しても、竪樋53A内の雨水が第1隙間Sの開口(すなわち、第2竪樋72の上端)から外部に噴き出し難くできる。さらに、第1隙間Sの開口から本管32の内部にゴミや小動物が浸入し難くできる。
また、第2竪樋72の呼び径が第1竪樋71の呼び径より2サイズ大きい場合、第1隙間Sは、15~32mmに形成され、好ましくは15~22mm形成されている。
第2竪樋72の呼び径が第1竪樋71の呼び径より2サイズ大きい場合、第1隙間Sをある程度広くできる。これにより、第2竪樋72及び第1竪樋71が風や振動で振れた場合に第2竪樋72と第1竪樋71との互いの接触を抑えることができ、接触により発生する騒音を防止できる。また、第1竪樋71による径方向の熱伸縮に対応できる。
さらに、第2竪樋72の呼び径が第1竪樋71の呼び径より3サイズ大きい場合、第1竪樋71の外周面と第2竪樋72の内周面との間の第1隙間Sは、27~45mmに形成され、好ましくは28~33mm形成されている。
第2竪樋72の呼び径が第1竪樋71の呼び径より3サイズ大きい場合、第1隙間Sを充分広くできる。これにより、第2竪樋72及び第1竪樋71が風や振動で振れた場合に第2竪樋72と第1竪樋71との互いの接触を抑えることができ、接触により発生する騒音を防止できる。また、第1竪樋71による径方向の熱伸縮に対応できる。
そして本実施形態では、第1竪樋71または第2竪樋72は、貫通部材55内に配置され底部52aを貫通する。図示の例では、第2竪樋72が貫通部材55内に配置され底部52aを貫通する。第2竪樋72の上端は、第2軒樋52の上端よりも上方に位置している。
ただし、第2竪樋72の上端は、第2軒樋52の上端よりも下方に位置していてもよい。この場合、第2軒樋52内の雨水が、第2軒樋52の上端に直接、流入することが考えられる。さらに例えば、第1竪樋71が底部52aを貫通している場合、第2竪樋72が底部52aを貫通していなくてもよい。この場合、第2竪樋72の上端(図示の例では、後述する第1管材73の上端)が、底部52aの下方に位置する。
なお、第2竪樋72の呼び径は、貫通部材55の呼び径よりも1サイズ以上小さい。貫通部材55内において、第2竪樋72は、移動自在である。貫通部材55の内周面と第2竪樋72の外周面とは、接着されていない。貫通部材55の内周面と第2竪樋72の外周面との間には、隙間がある。貫通部材55と第2竪樋72とは、互いの熱伸縮が許容される。
第2竪樋72は、複数の部材(管材および継手)が組み合わされてなる。第2竪樋72は、第1管材73と、合流継手74と、第2管材75と、を備えている。第1管材73、合流継手74および第2管材75は、上方から下方に向けてこの順に配置されている。第1管材73、合流継手74および第2管材75の各呼び径は、互いに同径である。
第1管材73は、第2竪樋72の上端を構成する。第1管材73は、貫通部材55内に配置されている。第1管材73の上端は、貫通部材55の上端よりも上方に位置する。第1管材73の下端は、貫通部材55の下端よりも下方に位置する。なお図示の例では、第1竪樋71の下端は、第1管材73内に位置している。第1竪樋71の下端は、第1管材73の下端よりも上方に位置している。
図3に示すように、合流継手74は、例えばチーズである。チーズとしては、いわゆる90°チーズや45°Yチーズなどが挙げられる。合流継手74は、第1受口76と、第2受口77と、第3受口78と、を備えている。第1受口76は、上方を向く、第2受口77は、下方を向く。第3受口78は、側方(水平方向)を向く。
第1受口76には、第1管材73の下端が配置(接着)されている。第2受口77には、第2管材75の上端が配置(接着)されている。第2管材75は、合流継手74から下方に延びる。第2受口77には、呼び樋80が接続(接着)されている。呼び樋80は、第2軒樋52の雨水を排水する。呼び樋80は、第2軒樋52の底部52aに形成された排水孔(不図示)からの雨水を、合流継手74に合流させる。前記排水孔は、底部52aにおいて、貫通部材55とは異なる位置に設けられている。呼び樋80の呼び径は、合流継手74の呼び径と同径である。
なお例えば、第1竪樋71の呼び径は75、第2竪樋72(第1管材73、合流継手74、第2管材75)の呼び径は100、貫通部材55の呼び径は125、呼び樋80の呼び径は100とすることができる。
また、合流継手74に代えて、上下両端にのみ受口を有するソケットを採用してもよい。この場合、第2軒樋52の排水は、例えば、第2竪樋72に呼び樋80を介して合流されるのではなく、第2竪樋72とは別の排水系統に合流する。また、合流継手74がない場合、第2竪樋52を1つの管材によって形成することも可能である。以下に示す他の実施形態に係る合流継手74についても同様である。
以上説明したように、本実施形態に係る雨樋50によれば、竪樋53Aが、貫通部材55を通過して第2軒樋52の底部52aを貫通する。したがって、作業者が、竪樋53Aに第2軒樋52を貫通させるために、貫通部材55を第2軒樋52に固定することにより、竪樋53Aと第2軒樋52とが干渉する位置において必要とされる処理を実施することができる。例えば、貫通部材55を第2軒樋52に固定することで、第2軒樋52内の水が、貫通孔52cから予期せず流出することを、貫通部材55によって規制することができる。その上、単に貫通部材55に竪樋53Aを通過させるだけでよいので、施工性を高めることができる。
以上から、竪樋53Aと第2軒樋52とが干渉するときに、竪樋53Aに第2軒樋52を容易に貫通させることができる。
第2竪樋72が、第1竪樋71よりも大径であり、かつ、第1竪樋71の下端が、第2竪樋72内に配置されている。したがって、第1竪樋71を流れる水が、第2竪樋72に確実に排水される。また、第1竪樋71と第2竪樋72との間に継手が不要となる。
第2竪樋72が、合流継手74を備えている。したがって、第2竪樋72に、第2軒樋52からの雨水が合流する。
ここで第2竪樋72が、第1竪樋71よりも大径である。したがって、第2竪樋72に第2軒樋52からの雨水が合流しても、第2竪樋72が満水になりにくく、水が第2竪樋72を通して確実に排水される。
貫通部材55が、第1部材61と第2部材62とを備える。したがって、第1部材61の第1フランジ64と第2部材62の第2フランジ66とによって第2軒樋52の底部52aを挟んだ状態で、貫通部材55を第2軒樋52に固定することができる。
第1部材61および第2部材62のうちの少なくとも1つが、射出成型品である。したがって、第1部材61や第2部材62の形状が複雑であっても、第1部材61や第2部材62が高精度に成形される。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る雨樋50Aを、図4を参照して説明する。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態では、第2竪樋72は、貫通部材55内に配置されていない。第2竪樋72の上端は、第2軒樋52の底部52aよりも下方に位置している。第2竪樋72の上端は、貫通部材55の下端よりも下方に位置している。第2竪樋72の内径は、貫通部材55の内径よりも大きい。そのため、仮に第2軒樋52内の雨水が貫通部材55内に流入したとしても、この雨水が、第2竪樋72内に流入し、雨樋50Aの外部に排出されにくくなる。
そして本実施形態では、第2竪樋72に代えて第1竪樋71が貫通部材55内に配置され底部52aを貫通する。第1竪樋71の下端は、第2軒樋52の底部52aよりも下方に位置している。第1竪樋71の下端は、第1管材73内に配置されている。第1竪樋71の下端は、第1管材73の下端よりも上方に位置している。
第1竪樋71の呼び径は、貫通部材55の呼び径よりも1サイズ以上小さい。貫通部材55内において、第1竪樋71は、移動自在である。貫通部材55の内周面と第1竪樋71の外周面とは、接着されていない。貫通部材55の内周面と第1竪樋71の外周面との間には、隙間がある。貫通部材55と第1竪樋71とは、互いの熱伸縮が許容される。
なお例えば、第1竪樋71の呼び径は75、第2竪樋72(第1管材73、合流継手74、第2管材75)の呼び径は100、貫通部材55の呼び径は100、呼び樋80の呼び径は100とすることができる。
このように第2実施形態の貫通部材55の呼び径(100)が、第1実施形態の貫通部材55の呼び径(125)に対して小さくなっている。そのため、第2実施形態に係る雨樋50Aでは、第1実施形態に係る雨樋50に比べて、第2軒樋52における雨水の排水が、貫通部材55によって阻害され難くなっている。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る雨樋50Bを、図5を参照して説明する。
なお、この第3実施形態においては、第2実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態では、第2竪樋72が、第1管材73、合流継手74、第2管材75に加えて、ソケット79を備えている。ソケット79は、両受口の管状の継手である。ソケット79は、第1管材73の上方に位置する。ソケット79は、第2竪樋72の上端を構成する。ソケット79は、貫通部材55の下端と、第1管材73の上端と、を接続する。ソケット79の上端内には、第2部材62(第2管65)の下端が配置(接着)されている。ソケット79の下端内には、第1管材73の上端が配置(接着)されている。ソケット79と合流継手74とは、第1管材73を介して接続されている。
この雨樋50Bでは、仮に第2軒樋52内の雨水が貫通部材55内に流入したとしても、この雨水が、ソケット79内に流入し、雨樋50Bの外部に排出されにくくなる。
第1竪樋71の下端は、ソケット79内に配置されている。第1竪樋71の下端は、ソケット79の上端よりも下方に、かつ、ソケット79の下端よりも上方に位置している。ここで、第1竪樋71の下端は、貫通部材55の下端よりも上方に配置されていてもよいし、貫通部材55の下端に対して同じ高さに配置されていてもよいし、貫通部材55の下端よりも下方に配置されていてもよい。
なお例えば、第1竪樋71の呼び径は75、第2竪樋72(ソケット79、第1管材73、合流継手74、第2管材75)の呼び径は100、貫通部材55の呼び径は100、呼び樋80の呼び径は100とすることができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態に係る雨樋50Cを、図6を参照して説明する。
なお、この第4実施形態においては、第3実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態では、第2竪樋72が、合流継手74および第2管材75を備えていて、ソケット79および第1管材73を備えていない。本実施形態では、合流継手74が、第2竪樋72の上端を構成する。合流継手74は、貫通部材55の下端と、第2管材75の上端と、を接続する。第1受口76内には、第2部材62(第2管65)の下端が配置(接着)されている。
この雨樋50Cでは、仮に第2軒樋52内の雨水が貫通部材55内に流入したとしても、この雨水が、合流継手74内に流入し、雨樋50Cの外部に排出されにくくなる。
第1竪樋71の下端は、合流継手74内に配置されている。第1竪樋71の下端は、合流継手74の上端よりも下方に位置し、かつ、合流継手74の下端よりも上方に位置している。ここで、第1竪樋71の下端は、貫通部材55の下端よりも上方に配置されていてもよいし、貫通部材55の下端に対して同じ高さに配置されていてもよいし、貫通部材55の下端よりも下方に配置されていてもよい。
なお例えば、第1竪樋71の呼び径は75、第2竪樋72(合流継手74、第2管材75)の呼び径は100、貫通部材55の呼び径は100、呼び樋80の呼び径は100とすることができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態に係る雨樋50Dを、図7を参照して説明する。
なお、この第5実施形態においては、第2実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態では、第2竪樋72が、第1管材73、合流継手74、第2管材75を備えている。第2竪樋72の呼び径は、貫通部材55の呼び径よりも大きい。貫通部材55の下端は、第1管材73内に配置されている。貫通部材55の下端は、第1管材73の上端よりも下方に位置し、かつ、第1管材73の下端よりも上方に位置している。ここで、貫通部材55の下端の外面と第1管材73の上端の内面との間に隙間があってもよく、隙間がなくてもよい。
この雨樋50Dでは、仮に第2軒樋52内の雨水が貫通部材55内に流入したとしても、この雨水が、第1管材73内に流入し、雨樋50Dの外部に排出されにくくなる。
第1竪樋71の下端は、第1管材73内に配置されている。第1竪樋71の下端は、第1管材73の上端よりも下方に位置し、かつ、第1管材73の下端よりも上方に位置している。ここで、第1竪樋71の下端は、少なくとも貫通部材55の上端より下方にあればよく、第2軒樋52の底部52aよりも上方でもよいし、貫通部材55の下端よりも上方に配置されていてもよいし、貫通部材55の下端に対して同じ高さに配置されていてもよいし、貫通部材55の下端よりも下方に配置されていてもよい。
なお例えば、第1竪樋71の呼び径は75、第2竪樋72(第1管材73、合流継手74、第2管材75)の呼び径は125、貫通部材55の呼び径は100とすることができる。
ここで、呼び樋80の呼び径の説明にあたり、呼び樋80の周辺の構成について改めて説明する。
第2軒樋52と呼び樋80との間には、ドレン81と、第1継手82と、短管83と、第2継手84と、が配置されている。ドレン81は、第2軒樋52の底部52aに配置されている。ドレン81は、排水口81aを有する。第1継手82は、ドレン81と短管83とを接続する。第1継手82は、例えばソケットである。短管83は、第1継手82から下方に延びる。第2継手84は、短管83と呼び樋80とを接続する。第2継手84は、例えば、エルボである。
第2竪樋72の呼び径が125である場合、本来的には呼び樋80の呼び径も125となる。しかしながら、呼び樋80、およびこの呼び樋80よりも第2軒樋52側(上流側)に位置する各部材(第2継手84、短管83、第1継手82、ドレン81)の呼び径を125にすると、第2軒樋52の底部52aも呼び径が125のドレン81が収まるサイズにする必要がある。よって、第2軒樋52のサイズを大型にせざるを得なくなるというサイズの制約が生じる。
そのため、第1継手82や第2継手84において、第2軒樋52に対する呼び樋80側(下流側)が拡径されるように、呼び径を変換することが好ましい。例えば、第1継手82や第2継手84が拡径継手(インクリーザー)などであってもよい。
または、図7に示すように、呼び樋80と合流継手74との間に、呼び径を変換する変換継手85を設けることが好ましい。
これらのいずれの場合においても、ドレン81の呼び径を、例えば75や100など、第2竪樋72の呼び径よりも小さくすることができる。結果として、前述のようなサイズの制約の発生が抑えられる。
なお、図7に示すような変換継手85を採用する場合、ドレン81、第1継手82、短管83、第2継手84、呼び樋80の呼び径はいずれも100とした上で、変換継手85として、呼び径を100から125に変換する構成を採用することができる。
ここで図17に示すように、本実施形態に係る雨樋50Dが合流継手74の下方まで水没した場合(後述する排水桝160も含めて水没した場合)を、図17に基づいて説明する。以下、貫通部材55の下端の外面と第1管材73の上端の内面との間に隙間(以下、第2隙間S2ともいう)がある場合を前提とする。なお、図17中における短い横破線模様(ハッチング)は、雨水を表している。
例えば、豪雨などにより雨水Wが溜まり、合流継手74の下方(すなわち、第2竪樋72の途中)まで水没することが考えられる。この場合にも、第1竪樋71から第2竪樋72に流れ込んだ空気や雨水を、貫通部材55と第2竪樋72との第2隙間S2に導いて外部に矢印Aの如くオーバーフローさせて排気、排水できる。
さらに、第2竪樋72の上端(すなわち、第2隙間S2の上端)が第2軒樋52の底部52aより下方に配置されている。よって前述のように水没した場合であっても、第2軒樋52からの空気や雨水Wを、前記第2隙間S2から排気、排水できる。
なお、このような作用効果は、例えば、図4に示される第2実施形態に係る雨樋50Aにおいても同様に奏功される。第2実施形態に係る雨樋50Aでは、第2竪樋72(第1管材73)の上端が、貫通部材55の下端よりも下方にある。第2竪樋72の上端と、貫通部材55の下端と、の間には、前述の第2隙間S2に相当する空間がある。水没には、この空間を通して空気や雨水Wが排水される。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態に係る雨樋50Eを、図8から図13を参照して説明する。
なお、この第6実施形態においては、第2実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
図8から図10に示すように、本実施形態では、第1竪樋71の外周面と貫通部材55(第1管63)の内周面との間に、実質的に隙間がない。貫通部材55が第1竪樋71に組み付けられたとき、貫通部材55と第1竪樋71との間の摩擦力によって、貫通部材55が第1竪樋71から離脱されるのが抑制されてもよい。ただし、第1竪樋71の外周面と貫通部材55(第1管63)の内周面との間に隙間があってもよい。
また本実施形態では、第2部材62が、第2管65、第2フランジ66に加えて、リブ67を備えている。リブ67は、第2管65の周方向に間隔をあけて複数配置されている。リブ67の上端は、第2フランジ66の下面に連なっている。リブ67の径方向の大きさ(幅)は、リブ67の上端から下端に向かうに従い小さくなっている。リブ67は、板状である。リブ67を正面(周方向)から見たとき、リブ67は、直角三角形状である。
この雨樋50Eを施工するため、作業者が、竪樋53Aに第2軒樋52を貫通させるときの一例を説明する。作業者は、図11および図12に示すように、第1竪樋71に第1部材61を差し込む。作業者は、図13に示すように、第1部材61が差し込まれた第1竪樋71を、貫通孔52cに差し込む。作業者は、第1竪樋71の下端から第2部材62を第1竪樋71に差し込み、第2部材62を第1部材61に組み付ける。
なお本実施形態では、第1管63の下端が、第2管65の下端よりも下方に位置している。ただし、第1管63の下端が、第2管65の下端よりも上方に位置していてもよい。
また本実施形態では、第1管63の下端に対して、第2竪樋72の上端が接続されていない。しかしながら、第1管63の下端に対して、第2竪樋72の上端(例えば、第1管材73や合流継手74、その他継手(例えばソケット)など)が接続されていてもよい。
なお雨樋50Eの変形例として、図14に示す第1変形例に係る雨樋50Fや、図15に示す第2変形例に係る雨樋50Gを採用してもよい。
図14に示す第1変形例に係る雨樋50Fでは、第1管63の上端は、第2軒樋52の上端よりも上方に位置している。したがって、例えば、第2軒樋52内の雨水が、第1管63内に意図せず流入するのを抑制することができる。
図15に示す第2変形例に係る雨樋50Gでは、貫通部材55が、第1部材61、第2部材62に加えて、さや管68を更に備えている。さや管68は、第1管63を径方向の外側から覆う。さや管68は、第1フランジ64から上方に延びている。さや管68の上端は、第2軒樋52の上端よりも上方に位置する。したがって、例えば、第2軒樋52内の雨水が、さや管68内に意図せず流入するのを抑制することができる。なお、さや管68は、例えば押出成型品である。
さや管68が、第1管63を径方向の外側から覆っている。したがって、第2軒樋52に流入する雨水の流入を規制するため、第1管63を長くするのに代えて、さや管68を長くすればよい。そのため、例えば、第1管63を含む第1部材61が射出成型品であっても、第1部材61を容易に成形することができる(なお一般的に、射出成型では、極端に長尺の部材が製造され難い)。
これらの各変形例において、第1竪樋71の外周面と貫通部材55の内周面との間に、隙間があってもよい。
(第2竪樋の例)
前記各実施形態および前記各変形例に適用可能な第2竪樋72の第1例から第4例を、図18から図21に基づいて説明する。
図18に示すように、第1例に係る第2竪樋72Aは、排水桝160に接続されている。排水桝160は、地中に埋まっている。排水桝160は、底部163と、側部164と、上部開口部165と、蓋部166と、を有する。上部開口部165は、蓋部166により上方から閉じられている。排水桝160内には横管161が連通されている。横管161は、不図示の下水管等に接続されている。排水桝160内に排水された雨水は、横管161に導かれ、横管161を経て下水管等に排水される。よって、排水桝160内において横管161の上方には雨水が溜まり難い。
蓋部166には、貫通孔167が形成されている。第2竪樋72は、貫通孔167を通して排水桝160内に挿入されている。第2竪樋72の下端は、排水桝160内に位置している。第2竪樋72の下端開口は、排水桝160内に位置して排水桝160内に開口されている。第2竪樋72の下端は、横管161よりも上方に位置している。なお、貫通孔167に代えて、蓋部166に切欠きが形成され、この切欠きに第2竪樋72が挿入されていてもよい。
以上説明したように、この第2竪樋72Aによれば、第2竪樋72Aの下端開口が排水桝160内に開口している。これにより、第2竪樋72A内の空気を第2竪樋72Aの下端開口から排気しやすくでき、さらに、第2竪樋72A内の雨水を下端開口から排水桝160内に排水しやすくできる。よって、第2竪樋72Aの雨水を下端開口から排水桝160内に良好に流入させることができる。
第2竪樋72Aの下端が横管161よりも上方に位置する。よって、第2竪樋72Aの下端が排水桝160内で水没することを抑えることができる。
第2竪樋72Aが貫通孔167(または切欠き)に挿入されている。よって、第2竪樋72Aの上下方向への移動が一定量、許容される。その結果、第2竪樋72Aの施工時に第2竪樋72Aが伸縮したり、第2竪樋72Aが熱伸縮したりしても、これらの伸縮を許容することができる。
(第2竪樋の第2例)
図19に示すように、第2例に係る第2竪樋72Bの下端には、例えば、第1エルボ126と、接続管127と、第2エルボ128と、がこの順に接続されている。
第2竪樋72Bの下端は、第1エルボ126の一端に接続される。第1エルボ126の他端は、接続管127の一端に接続される。接続管127は、排水桝160の側部164を貫通する。接続管127は、横向き(水平方向)に配置されている。接続管127の一端は、排水桝160の外部に位置する。接続管127の他端は、排水桝160の内部に位置する。接続管127の他端には、第2エルボ128の一端が接続されている。第2エルボ128の他端は、下方を向いている。第2エルボ128の他端(下端開口)は、横管161よりも上方に位置する。なお第2竪樋72Bの下端も、横管161よりも上方に位置する。
以上説明したように、この第2竪樋72Bによれば、第2竪樋72Bの下端が、第1エルボ126、接続管127、第2エルボ128を介して排水桝160に接続されている。よって、第1例の第2竪樋72Aに比べて、第1エルボ126、接続管127、第2エルボ128が存在する分、第2竪樋72B内の空気が、下端から排気され難くなっている。
このような第2竪樋72Bが、図4に示す第2実施形態に係る雨樋50Aや、図7に示す第5実施形態に係る雨樋50Dに適用された場合、第2竪樋72Bの空気が第2隙間S2(第2実施形態に係る雨樋50Aの場合は、前述した空間)から外部に排気しやすくなるという効果が顕著に奏功される。
第2エルボ128の他端(下端開口)および第2竪樋72Bの下端が横管161よりも上方に位置する。よって、第2エルボ128の下端開口や第2竪樋72Bの下端が水没することを抑えることができる。
(第2竪樋の第3例)
図20に示すように、第3例に係る第2竪樋72Cは、上部管123と、下部管124と、を備えている。上部管123および下部管124は、上下方向に延びる管である。上部管123は、例えば、前述の第1管材73、合流継手74、第2管材75を備えている。上部管123は、第2竪樋72Cの上部を構成する。下部管124は、第2竪樋72Cの下部を構成する。下部管124は、地面から上方に立ち上がる。
下部管124は、上部管123よりも大きな流路面積を有している。下部管124は、上部管123よりも大径である。具体的には、下部管124は、例えば、上部管123よりも1サイズ、2サイズ、あるいは3サイズ大きい呼び径に形成されている。下部管124には、上部管123の下端が上方から挿入されている。下部管124は、上部管123を径方向の外側から養生している。下部管124は、例えば、上部管123と同心に配置されていて、上部管123の外周面と下部管124の内周面との間には、径方向にほぼ等しい隙間が周方向全周にわたって形成されていることが好適である。
(第2竪樋の第4例)
図21に示すように、第4例に係る第2竪樋72Dは、上部管123と、下部管124と、拡径継手125と、を備えている。
拡径継手125は、上部管123と下部管124とを接続する。拡径継手125の下端は、上端よりも大径である。拡径継手125の上端は、上部管123の下端に接続されている。拡径継手125の下端は、下部管124の上端に接続されている。
以上説明したように、第3例および第4例の第2竪樋72C、72Dによれば、第2竪樋72Bが上部管123および下部管124を備え、下部管124の流路面積が、上部管123の流路面積よりも大きい。よって、上部管123に負圧を生じさせ易くすることができる。これにより、例えば、上部管123が合流継手74を備える場合には、呼び樋80から上部管123に雨水を安定して合流させることができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
排水部材56がなくてもよい。竪樋53Aが、サイフォン現象を利用せずに第1軒樋51から雨水を排水してもよい。
第1部材61、第2部材62が射出成型品でなくてもよい。
第1部材61の第1フランジ64は、第1管63における鉛直方向の上端に配置され、第1管63は第2軒樋52内に配置されていなくてもよい。特に、図5、6、7に示したような、第2部材62の下端が第2竪樋72の上端部と接続、または第2竪樋72の上端部の内部に配置されている場合、第2軒樋52内の雨水が第1管63内に意図せず流入しても、第2竪樋72に流入するため、雨樋50の外部に流出することがない。
貫通部材55は、第1部材61を備えなくても良い。特に、図5、6、7に示したような、第2部材62の下端が第2竪樋72の上端部と接続、または第2竪樋72の上端部の内部に配置されている場合、第2軒樋52内の雨水が第1管63内に意図せず流入しても、第2竪樋72に流入するため、雨樋50の外部に流出することがない。
貫通部材55は、第2部材62を備えなくてもよい。特に、図5、6、7に示したような、第1部材61の下端が第2竪樋72の上端部の内部に配置されている場合、第2軒樋52内の雨水が第1管63内に意図せず流入しても、第2竪樋72に流入するため、雨樋50の外部に流出することがない。
第1部材61の第1管63または第2部材62の第2管65は円管でなくてもよく、例えば、第2軒樋52の長軸方向に長い楕円の筒や矩形の筒であってもよい。第2軒樋52の熱伸縮に伴って第1部材61、第2部材62が前記長軸方向に移動しても、第1竪樋71、第2竪樋72が第1部材61、第2部材62と干渉するのを防止できる。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
50、50A、50B、50C、50D、50E、50F、50G 雨樋(排水構造)
52 第2軒樋(軒樋)
52a 底部
52c 貫通孔
53A 竪樋
54 ドレン
55 貫通部材
56 排水部材
61 第1部材
62 第2部材
63 第1管
64 第1フランジ
65 第2管
66 第2フランジ
68 さや管
71 第1竪樋
72、72A、72B、72C、72D 第2竪樋
74 合流継手
80 呼び樋

Claims (7)

  1. ドレンと、
    前記ドレンの下方に位置し、底部に貫通孔が設けられた軒樋と、
    前記軒樋に固定され、前記貫通孔に配置されて前記底部を貫通する貫通部材と、
    前記ドレンと接続され、前記貫通部材を通過して前記底部を貫通する竪樋と、を備え、
    前記竪樋は、
    前記ドレンから下方に延びる第1竪樋と、
    前記軒樋から下方に延び、前記第1竪樋よりも大径であり内部に前記第1竪樋の下端が配置された第2竪樋と、を備え、
    前記第1竪樋または前記第2竪樋は、前記貫通部材内に配置され前記底部を貫通する、配管構造。
  2. 底部に貫通孔が設けられた軒樋と、
    前記軒樋に固定され、前記貫通孔に配置されて前記底部を貫通する貫通部材と、
    前記貫通部材を通過して前記底部を貫通する竪樋と、を備え、
    前記竪樋は、
    前記軒樋の上方に位置する第1竪樋と、
    前記軒樋の下方に位置し、前記第1竪樋よりも大径であり内部に前記第1竪樋の下端が配置された第2竪樋と、を備え、
    前記第1竪樋または前記第2竪樋は、前記貫通部材内に配置され前記底部を貫通する、配管構造。
  3. 前記軒樋から排水する呼び樋を更に備え、
    前記第2竪樋は、前記呼び樋が接続される合流継手を備えている、請求項1または2に記載の配管構造。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載されている配管構造に用いられる貫通部材であって、
    前記貫通孔に配置される第1管と、前記第1管から径方向の外側に向けて延び前記底部の上面に配置される第1フランジと、を含む第1部材と、
    前記第1管の下端部に配置され、かつ、前記貫通孔の下方に配置される第2管と、前記第2管から径方向の外側に向けて延び、前記底部の下面に配置される第2フランジと、を含む第2部材と、を備えている、貫通部材。
  5. 前記第1部材および前記第2部材のうちの少なくとも1つは、射出成型品である、請求項4に記載の貫通部材。
  6. 前記第1管の上端は、前記軒樋の上端よりも上方に位置する、請求項4または5に記載の貫通部材。
  7. 前記第1管を径方向の外側から覆い、前記第1フランジから上方に延びるさや管を更に備え、
    前記さや管の上端は、前記軒樋の上端よりも上方に位置する、請求項4から6のいずれか1項に記載の貫通部材。
JP2022021489A 2021-03-25 2022-02-15 配管構造および貫通部材 Pending JP2022151632A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021051424 2021-03-25
JP2021051424 2021-03-25

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022151632A true JP2022151632A (ja) 2022-10-07

Family

ID=83464433

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022021489A Pending JP2022151632A (ja) 2021-03-25 2022-02-15 配管構造および貫通部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022151632A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6475545B2 (ja) 雨水排水システム
JP7239774B2 (ja) 排水部材及び雨樋
JP7189280B2 (ja) 排水部材および雨樋
JP2019007340A5 (ja) 排水部材及び雨樋
JP7057466B2 (ja) サイフォン排水システム
JP6835995B1 (ja) 雨樋システム
JP6784708B2 (ja) サイフォン雨樋システム
JP2022100873A (ja) 雨水排水構造
JP5117043B2 (ja) 縦樋管における雨水流下促進装置
JP2022151632A (ja) 配管構造および貫通部材
JP7147100B1 (ja) 配管構造および建築物
JP7121178B1 (ja) 配管構造および建築物
JP7249460B2 (ja) 配管構造および建築物
JP6279794B1 (ja) サイフォン雨樋システム
JP2009062701A (ja) 樋配管システム
JP7293450B2 (ja) サイフォン排水システム
JP5092689B2 (ja) 屋根排水装置
JP2023106616A (ja) サイフォン排水システム
JP6959463B1 (ja) 配管構造
JP7241833B2 (ja) 配管構造
JP2023050784A (ja) 拡径継手および排水管構造
KR200405377Y1 (ko) 맨홀
JPS6131538A (ja) 排水配管
JP2022077075A (ja) 雨樋システム
JP6690847B2 (ja) 雨水配管構造