JP2022150438A - ベッド装置 - Google Patents

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明浩 緑川
Akihiro Midorikawa
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Abstract

【課題】 マットレスのずれを良好に抑制するとともに、使用感に優れたベッド装置を提供する。【解決手段】 一実施形態に係るベッド装置は、ベッドフレームと、前記ベッドフレームにより支持された床板と、前記床板に置かれるマットレスのずれを抑制するマットレス止め具と、を備えている。前記マットレス止め具は、前記床板の端部に装着される装着部と、前記装着部と一体成形され、前記装着部が前記端部に装着された状態において前記床板の上方に突出するマットレス受け部と、を有している。前記装着部は、第1樹脂材料により形成され、前記マットレス受け部は、前記第1樹脂材料よりも軟質の第2樹脂材料により形成されている。【選択図】 図6

Description

本発明は、ベッド装置に関する。
従来、高齢者や身体の不自由な者などの利用者がベッド装置上で容易に姿勢を変更できるように、背上げ機能や膝上げ機能のような補助機能を備えたベッド装置が知られている。この種のベッド装置は、背部、腰部および脚部などの複数の部位に対応する分割された床板を有しており、リモートコントローラのような入力装置の操作に応じて駆動機構が各床板を互いに回動させる。
床板の上にはマットレスが置かれる。マットレスの水平方向へのずれ(変位)を抑制するために、マットレス止め具が床板に取り付けられることがある(例えば特許文献1)。
特開2018-29889号公報
従来のマットレス止め具は硬質であり、寝心地を悪化させたり、マットレスの縁に触れた際に違和感を生じさせたりする要因となり得る。一方で、マットレス止め具が軟質であると、水平方向の力を受けた際に床板から容易に外れ、マットレスのずれを抑制することができない。
そこで、本発明は、マットレスのずれを良好に抑制するとともに、使用感に優れたベッド装置を提供することを目的の一つとする。
一実施形態に係るベッド装置は、ベッドフレームと、前記ベッドフレームにより支持された床板と、前記床板に置かれるマットレスのずれを抑制するマットレス止め具と、を備えている。前記マットレス止め具は、前記床板の端部に装着される装着部と、前記装着部と一体成形され、前記装着部が前記端部に装着された状態において前記床板の上方に突出するマットレス受け部と、を有している。前記装着部は、第1樹脂材料により形成され、前記マットレス受け部は、前記第1樹脂材料よりも軟質の第2樹脂材料により形成されている。
前記装着部は、前記床板の前記端部に装着された状態において前記床板の上面と接触する上板部を有してもよい。また、前記マットレス受け部は、前記上板部の上面を覆う被覆部と、前記被覆部から上方に突出する側壁部と、を有してもよい。一例では、前記マットレス受け部の摩擦係数は、前記装着部の摩擦係数よりも大きい。
本発明によれば、マットレスのずれを良好に抑制するとともに、使用感に優れたベッド装置を提供することができる。
図1は、一実施形態に係るベッド装置の概略的な斜視図である。 図2は、一実施形態に係るベッド装置の概略的な側面図である。 図3は、一実施形態に係るマットレス止め具の概略的な斜視図である。 図4は、一実施形態に係るマットレス止め具の概略的な平面図である。 図5は、一実施形態に係るマットレス止め具の概略的な側面図である。 図6は、図3に示すVI-VI線に沿うマットレス止め具の概略的な断面図である。
一実施形態につき図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係るベッド装置1の概略的な斜視図である。図2は、ベッド装置1の概略的な側面図である。
図1および図2に示すように、頭側S1と足側S2を定義する。頭側S1は、ベッド装置1の上に寝た利用者の頭が位置する側である。足側S2は、ベッド装置1の上に寝た利用者の足が位置する側である。
ベッド装置1は、ベッドフレーム2と、床板3とを備えている。ベッドフレーム2は、ベースフレーム20と、ベースフレーム20により支持された可動フレーム21とを備えている。ベースフレーム20の4隅には、ベッド装置1を床面に置くための脚部材22が設けられている。
床板3は、可動フレーム21により支持されている。図1および図2の例において、床板3は、背床板30と、固定床板31と、第1脚床板32と、第2脚床板33とを備えている。背床板30、固定床板31、第1脚床板32および第2脚床板33は、頭側S1から足側S2に向けてこの順で並んでいる。
背床板30の足側S2の端部は、固定床板31の頭側S1の端部と回動可能に連結されている。固定床板31の足側S2の端部は、第1脚床板32の頭側S1の端部と回動可能に連結されている。第1脚床板32の足側S2の端部は、第2脚床板33の頭側S1の端部と回動可能に連結されている。固定床板31は、可動フレーム21に固定されている。
背床板30、固定床板31、第1脚床板32および第2脚床板33には、複数の貫通孔Hが設けられている。これら貫通孔Hは、例えば図示したようにベッド装置1の幅方向に長尺な形状を有しているが、この例に限られない。
図2に示すように、ベッド装置1は、駆動機構4をさらに備えている。駆動機構4は、可動フレーム21をベースフレーム20に対して昇降させる。また、駆動機構4は、例えば図2において破線で示すように床板3を平坦な形状から所定の形状に変形させる。
図2において破線で示す例では、背床板30は、頭側S1の端部が足側S2の端部よりも上方に位置するように傾斜している。第1脚床板32は、足側S2の端部が頭側S1の端部よりも上方に位置するように傾斜している。第2脚床板33は、頭側S1の端部が足側S2の端部よりも上方に位置するように傾斜している。
床板3の上には、図2に一点鎖線で示すようなマットレスMが置かれる。図2に示すマットレスMの形状は一例であり、図示したものより薄くてもよいし、厚くてもよい。
ベッド装置1は、マットレスMのずれを抑制するマットレス止め具5をさらに備えている。図1および図2の例においては、背床板30の幅方向における端部30a,30bに1つずつマットレス止め具5が装着されている。また、第2脚床板33の足側S2の端部33aに2つのマットレス止め具5が装着されている。
このような位置にマットレス止め具5を装着すると、マットレスMのうち背床板30に置かれた部分が幅方向にずれることが抑制される。さらに、マットレスMが第2脚床板33よりも足側S2にずれることが抑制される。なお、マットレス止め具5の配置位置や数は、図2の例に限られない。
図3は、マットレス止め具5の概略的な斜視図である。図4は、マットレス止め具5の概略的な平面図である。図5は、マットレス止め具5の概略的な側面図である。図6は、図3に示すVI-VI線に沿うマットレス止め具5の概略的な断面図である。説明の便宜のために、図3乃至図6に示すように、互いに直交する第1方向X、第2方向Yおよび第3方向Zを定義する。第3方向Zの矢印が示す方向を上または上方と呼び、その反対方向を下または下方と呼ぶことがある。
マットレス止め具5は、装着部6と、マットレス受け部7とを備えている。図3乃至図6においては、マットレス受け部7にドット模様を付している。
装着部6は、上板部60と、第1爪部61と、第2爪部62とを有している。上板部60は、第1方向Xおよび第2方向Yと平行な上面60aおよび下面60bを有している。上板部60の第1方向Xにおける先端の角は、円弧状に丸められている。
第1爪部61は、基部610と、先端部611とを有している。基部610は、上板部60の第1方向Xにおける端部から下方に延出している。基部610は、第2方向Yおよび第3方向Zと平行な板状である。先端部611は、基部610の第3方向Zにおける端部から第1方向Xに延出している。先端部611は、基部610と同等の幅を有する板状である。
図4および図5に示すように、基部610および先端部611の第2方向Yにおける幅は、上板部60の第2方向Yにおける幅よりも小さい。ただし、基部610および先端部611の第2方向Yにおける幅は、上板部60の第2方向Yにおける幅以上であってもよい。
図5および図6に示すように、第2爪部62は、上板部60の下面60bに設けられている。第2爪部62は、基部620と、先端部621と、リブ622とを有している。基部620は、下面60bから下方に延出している。先端部621は、基部620から第1爪部61の基部610に向けて延出している。リブ622は、先端部621と下面60bの間に位置し、先端部621、基部620および下面60bと繋がっている。リブ622により、第2爪部62の強度が高められる。
マットレス受け部7は、被覆部70と、側壁部71と、接続部72と、リブ73とを有している。被覆部70は、上板部60の上面60aを全体的に覆っている。他の例として、被覆部70は、上面60aの一部のみを覆ってもよい。側壁部71は、被覆部70の第1方向Xにおける端部から上方に突出している。側壁部71は、第2方向Yおよび第3方向Zと平行な板状である。図5に示すように、側壁部71の第3方向Zにおける先端の角は、円弧状に丸められている。
図6に示すように、接続部72は、被覆部70と側壁部71を接続している。接続部72の一部は被覆部70よりも下方に位置し、基部610の第3方向Zにおける端部近傍を覆っている。
図3に示すように、リブ73は、被覆部70と側壁部71で構成される角に位置し、被覆部70および側壁部71の双方と繋がっている。図3の例においては、リブ73の表面が円弧状である。リブ73は、例えばマットレス受け部7の第2方向Yにおける中央に位置している。リブ73により、マットレス受け部7の強度が高められる。
図3に示すように、上板部60および被覆部70は、第1方向Xにおいて長さL1を有している。また、側壁部71は、第3方向Zにおいて長さL2を有している。図3の例においては、長さL1が長さL2よりも大きい(L1>L2)。すなわち、被覆部70の上面の面積は、側壁部71の側面の面積よりも大きい。
装着部6は、図1に示した貫通孔Hを利用して床板3(背床板30、固定床板31、第1脚床板32、第2脚床板33)の端部に装着することが可能である。図6においては、一例として、装着部6が背床板30の端部30aに装着された状態を示している。
装着部6が背床板30の端部30aに装着された状態においては、上板部60の下面60bが背床板30の上面と接触し、基部610が端部30aにおける背床板30の側面と接触し、先端部611が背床板30の下面と接触している。また、第2爪部62が貫通孔Hの内側に位置し、先端部621が貫通孔Hの内壁に接触している。貫通孔Hの内壁の一部が先端部621と下面60bの間に位置してもよい。第1爪部61により、マットレス止め具5の第3方向Zへの移動が抑制される。また、第2爪部62により、マットレス止め具5の第1方向Xへの移動が規制される。
装着部6が端部30aに装着された状態においては、側壁部71が背床板30の上方に突出する。マットレスMは、被覆部70の上に置かれる。すなわち、被覆部70は、マットレスMの下面と接触している。マットレスMの側面は、側壁部71と接触している。これにより、マットレスMの第1方向Xへのずれが抑制される。
本実施形態において、装着部6は、第1樹脂材料(硬質樹脂)により形成されている。マットレス受け部7は、第1樹脂材料よりも軟質の第2樹脂材料(軟質樹脂)により形成されている。ここでいう軟質とは、例えば、第2樹脂材料の硬度が第1樹脂材料の硬度よりも小さいこと、第2樹脂材料のヤング率が第1樹脂材料のヤング率よりも小さいこと、第1樹脂材料および第2樹脂材料でそれぞれ同形状のサンプルを作成した場合に第2樹脂材料のサンプルの方が第1樹脂材料のサンプルよりも座屈荷重(座屈応力)が小さいことなどを意味する。
第2樹脂材料の摩擦係数は、第1樹脂材料の摩擦係数よりも大きい。第2樹脂材料の摩擦係数は、床板3(背床板30、固定床板31、第1脚床板32、第2脚床板33)の上面の摩擦係数より大きいことが好ましい。
一例として、第1樹脂材料としては、PP(ポリプロピレン樹脂)、PA(ポリアミド樹脂)、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)などを用いることができる。また、第2樹脂材料としては、EVA(エチレン-酢酸ビニル共重合体)、シリコン樹脂、TPO(オレフィン系エラストマー)、TPS(スチレン系エラストマー)などを用いることができる。
装着部6の各部(上板部60、第1爪部61、第2爪部62)は、第1樹脂材料により一体的に形成されている。マットレス受け部7の各部(被覆部70、側壁部71、接続部72、リブ73)は、第2樹脂材料により一体的に形成されている。
さらに、装着部6およびマットレス受け部7は、二色成形により一体的に形成されている。すなわち、マットレス止め具5は、装着部6とマットレス受け部7の一体成形品である。
以上のような構成のマットレス止め具5においては、装着部6が硬質の第1樹脂材料により形成されているために、装着された床板3から外れにくい。これにより、マットレスのずれを良好に抑制することができる。さらに、マットレス受け部7が軟質の第2樹脂材料により形成されているために、仮にベッド装置1の利用者が側壁部71等に触れた場合であっても、利用者に負荷を与えない形状に側壁部71が変形する。これにより、優れた寝心地を実現できる。また、仮にマットレス受け部7が硬質であれば、マットレスMの縁に利用者が座るなどした際に違和感や負荷を与え得るが、マットレス受け部7が本実施形態のように軟質であればこれら違和感や負荷が生じにくい。このように、本実施形態によれば、ベッド装置1の使用感や安全性を高めることが可能である。
また、装着部6とマットレス受け部7が一体成形されているために、両者を機械的に結合するための構造が不要であるとともに、装着部6とマットレス受け部7の間に隙間が生じない。そのため、マットレスMなどが装着部6とマットレス受け部7の間に挟まれることがない。
上板部60の上面60aは、第1樹脂材料よりも摩擦係数が大きい第2樹脂材料の被覆部70により覆われている。これにより、マットレスMのずれをより良好に抑制できる。側壁部71も同じく第2樹脂材料で形成されているため、マットレスMが側壁部71に対してずれにくい。
マットレス受け部7の接続部72の一部は、被覆部70よりも下方に位置し、基部610の第3方向Zにおける端部近傍を覆っている。これにより、マットレス受け部7と装着部6の接合強度を高めることができる。さらに、側壁部71の根本付近が第1方向Xに変形しにくくなり、マットレスMのずれをより良好に抑制できる。
図3を用いて説明したように、上板部60および被覆部70の長さL1は、マットレス受け部7の長さL2よりも大きい。このように、マットレスMと床板3の間に挟まれる部分を大きくすることで、マットレス受け部7に水平方向(第1方向X)の力が加わった場合でも、マットレス止め具5が床板3に装着された状態を良好に維持できる。さらに、マットレス受け部7の長さL2が小さければ、利用者がマットレス受け部7に触れにくくなり、ベッド装置1の寝心地および安全性をさらに高めることができる。
なお、本実施形態は、本発明の範囲を当該実施形態にて開示した構成に限定するものではない。本発明は、本実施形態にて開示した構成を種々の態様に変形して実施することができる。
例えば、本実施形態においては床板3の形状を変形可能なベッド装置1と、床板3に装着可能なマットレス止め具5とを開示した。マットレス止め具5は、床板3の形状を変形させることができない他種のベッド装置にも適用できる。
装着部6の形状は、床板に装着可能であれば、本実施形態に開示したものに限られない。装着部6の形状は、マットレス止め具5が取り付けられる床板の形状に応じて適宜に変形し得る。マットレス受け部7の形状も、装着部6の形状等に応じて適宜に変形し得る。
1…ベッド装置、2…ベッドフレーム、3…床板、4…駆動機構、5…マットレス止め具、6…装着部、7…マットレス受け部、60…上板部、61…第1爪部、62…第2爪部、70…被覆部、71…側壁部、72…接続部、73…リブ、H…貫通孔、M…マットレス。

Claims (3)

  1. ベッドフレームと、
    前記ベッドフレームにより支持された床板と、
    前記床板に置かれるマットレスのずれを抑制するマットレス止め具と、
    を備え、
    前記マットレス止め具は、
    前記床板の端部に装着される装着部と、
    前記装着部と一体成形され、前記装着部が前記端部に装着された状態において前記床板の上方に突出するマットレス受け部と、
    を有し、
    前記装着部は、第1樹脂材料により形成され、
    前記マットレス受け部は、前記第1樹脂材料よりも軟質の第2樹脂材料により形成されている、
    ベッド装置。
  2. 前記装着部は、前記床板の前記端部に装着された状態において前記床板の上面と接触する上板部を有し、
    前記マットレス受け部は、
    前記上板部の上面を覆う被覆部と、
    前記被覆部から上方に突出する側壁部と、
    を有している、
    請求項1に記載のベッド装置。
  3. 前記マットレス受け部の摩擦係数は、前記装着部の摩擦係数よりも大きい、
    請求項1または2に記載のベッド装置。
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