JP2022149660A - リチウムイオン二次電池用正極及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】リチウムイオンの入出力特性に優れるリチウムイオン二次電池用正極及びリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。【解決手段】このリチウムイオン二次電池用正極は、集電体と、前記集電体の少なくとも一面に接する正極活物質層とを備え、前記正極活物質層は、複数の正極活物質と前記複数の正極活物質の少なくとも一部をそれぞれ被覆する複数の被覆層とを有し、前記複数の被覆層はそれぞれ、等電点が7以下の被覆材を含み、前記正極活物質層は、厚さ方向の中央を基準に、第1領域と、前記第1領域より前記集電体から離れた位置にある第2領域とに区分でき、前記第1領域における前記被覆材の平均重量%濃度と、前記第2領域における前記被覆材の平均重量%濃度との差が、1重量%以上である。【選択図】図2

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用正極及びリチウムイオン二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、携帯電話、ノートパソコン等のモバイル機器やハイブリットカー等の動力源としても広く用いられている。
例えば、特許文献1には、正極活物質が所定の酸化物又はフッ化物とリン酸化合物との複合被覆膜を有するリチウムイオン二次電池が記載されている。複合被覆膜は、正極活物質の酸化分解を抑制し、複合被覆膜を備えるリチウムイオン二次電池は、過充電時の熱安定性に優れる。
国際公開第2014/128903号
特許文献1に記載の複合被覆膜は、電池の反応において不活性である。複合被覆膜は、内部抵抗の増加の原因となり、リチウムイオン二次電池の入出力特性を低下させる。
本開示は上記問題に鑑みてなされたものであり、入出力特性に優れるリチウムイオン二次電池用正極及びリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、正極活物質層の厚み方向に被覆材の濃度差を生み出すことで、正極活物質層への電解液の含浸性を向上させ、リチウムイオン二次電池の入出力特性が向上することを見出した。すなわち、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
(1)第1の態様にかかるリチウムイオン二次電池用正極は、集電体と、前記集電体の少なくとも一面に接する正極活物質層とを備え、前記正極活物質層は、複数の正極活物質と前記複数の正極活物質の少なくとも一部をそれぞれ被覆する複数の被覆層とを有し、前記複数の被覆層はそれぞれ、等電点が7以下の被覆材を含み、前記正極活物質層は、厚さ方向の中央を基準に、第1領域と、前記第1領域より前記集電体から離れた位置にある第2領域とに区分でき、前記第1領域における前記被覆材の平均重量%濃度と、前記第2領域における前記被覆材の平均重量%濃度との差が、1重量%以上である。
(2)上記態様にかかるリチウムイオン二次電池用正極において、前記第2領域は、前記第1領域より前記被覆材の平均重量%濃度が濃くてもよい。
(3)上記態様にかかるリチウムイオン二次電池用正極において、前記被覆材は、100重量部の前記正極活物質に対し、0.1重量部以上5.0重量部以下であってもよい。
(4)上記態様にかかるリチウムイオン二次電池用正極において、前記複数の被覆層の平均厚さは、25μm以下であってもよい。
(5)上記態様にかかるリチウムイオン二次電池用正極において、前記複数の正極活物質は、平均粒径の異なる第1粒子と第2粒子とを含んでもよい。
(6)上記態様にかかるリチウムイオン二次電池用正極において、前記複数の正極活物質のうちの前記第1領域に属する正極活物質の平均粒径Daと、前記複数の正極活物質のうちの前記第2領域に属する正極活物質の平均粒径Dbと、前記正極活物質層の厚さhとが、2≦Db/Da≦2hの関係を満たしてもよい。
(7)第2の態様にかかるリチウムイオン二次電池は、上記態様にかかるリチウムイオン二次電池用正極を備える。
上記態様に係るリチウムイオン二次電池用正極及びリチウムイオン二次電池は、リチウムイオンの入出力特性に優れる。
第1実施形態に係るリチウムイオン二次電池の模式図である。 第1実施形態に係る正極の断面図である。
以下、実施形態について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等は実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
「リチウムイオン二次電池」
図1は、第1実施形態にかかるリチウムイオン二次電池の模式図である。図1に示すリチウムイオン二次電池100は、発電素子40と外装体50と非水電解液(図示略)とを備える。外装体50は、発電素子40の周囲を被覆する。発電素子40は、接続された一対の端子60、62によって外部と接続される。非水電解液は、外装体50内に収容されている。
(発電素子)
発電素子40は、正極20と負極30とセパレータ10とを備える。
<正極>
正極20は、例えば、正極集電体22と正極活物質層24とを有する。正極活物質層24は、正極集電体22の少なくとも一面に接する。図2は、本実施形態に係る正極20の特徴部分を拡大した断面図である。
[正極集電体]
正極集電体22は、例えば、導電性の板材である。正極集電体22は、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、チタン、ステンレス等の金属薄板である。正極集電体22の平均厚みは、例えば、10μm以上30μm以下である。
[正極活物質層]
正極活物質層24は、例えば、複数の粒子70、80と導電助剤(図示略)とバインダー(図示略)とを備える。導電助剤及びバインダーは、複数の粒子70、80の間にある。
粒子70はそれぞれ、正極活物質71と被覆層72とを有する。被覆層72は、正極活物質71の少なくとも一部を被覆する。粒子80はそれぞれ、正極活物質81と被覆層82とを有する。被覆層82は、正極活物質81の少なくとも一部を被覆する。粒子70と粒子80とは、例えば、平均粒径が異なる。粒径は、粒子の長軸長さと短軸長さの和を2で割った値である。粒子70、80の形状は問わず、例えば、不定形である。
正極活物質71、81はそれぞれ、リチウムイオンの吸蔵及び放出、リチウムイオンの脱離及び挿入(インターカレーション)、又は、リチウムイオンとカウンターアニオンのドープ及び脱ドープを可逆的に進行させることが可能な電極活物質を含む。正極活物質71と正極活物質81とは、例えば、同じ材料からなる。
正極活物質71、81はそれぞれ、例えば、複合金属酸化物である。複合金属酸化物は、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMnO)、リチウムマンガンスピネル(LiMn)、及び、一般式:LiNiCoMnの化合物(一般式中においてx+y+z+a=1、0≦x<1、0≦y<1、0≦z<1、0≦a<1、MはAl、Mg、Nb、Ti、Cu、Zn、Crより選ばれる1種類以上の元素)、リチウムバナジウム化合物(LiV)、オリビン型LiMPO(ただし、Mは、Co、Ni、Mn、Fe、Mg、Nb、Ti、Al、Zrより選ばれる1種類以上の元素又はVOを示す)、チタン酸リチウム(LiTi12)、LiNiCoAl(0.9<x+y+z<1.1)である。正極活物質71、81のそれぞれは、有機物でもよい。例えば、正極活物質71、81のそれぞれは、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセンでもよい。
正極活物質71の平均粒径と正極活物質81の平均粒径とは異なる。正極活物質層24内に含まれる正極活物質の粒度分布を測定した際に、ピークが2つ確認できる場合、正極活物質が平均粒径の異なる2種類の正極活物質71、81を有するとみなすことができる。正極活物質71は、第1粒子の一例である。正極活物質81は、第2粒子の一例である。
正極活物質層24は、厚さ方向に2つの領域に区分できる。以下、厚さ方向の中央を基準に正極集電体22の近くにある領域を第1領域R1、第1領域R1より正極集電体22から離れた位置にある領域を第2領域R2と称する。
正極活物質71は、主として第1領域R1に属する。正極活物質81は、主として第2領域R2に属する。正極活物質71、81がいずれの領域に属するかは、正極活物質71、81の重心位置で判断する。
第1領域R1に属する正極活物質の平均粒径Daと、第2領域R2に属する正極活物質の平均粒径Dbと、正極活物質層24の厚さhとは、例えば、2≦Db/Da≦2hの関係を満たす。これらの関係を満たすと、第1領域R1と第2領域R2との間に被覆層72、82を構成する被覆材の濃度差が生じやすい。第1領域R1に属する正極活物質の平均粒径Daは、正極活物質71の平均粒径とおおよそ一致する。第2領域R2に属する正極活物質の平均粒径Dbは、正極活物質81の平均粒径とおおよそ一致する。
被覆層72、82のそれぞれは、等電点が7以下の被覆材を含む。等電点は、ゼータ電位がゼロになるpH値である。等電点は、室温(25℃)で測定した値である。物質のゼータ電位は、物質の存在する系(例えば、pH値)によって変動し、ある特定の系(特定のpH)ではゼロになる。ゼータ電位がゼロの状態では、物質は電気泳動等の界面導電現象を生じない。
等電点が7以下である材料は、例えば、WO、SiO、V、TiOである。これらの材料は、被覆材として用いることができる。
被覆層72、82は、等電点未満のpHで正のゼータ電位を示し、等電点を超えるpHで負のゼータ電位を示す。被覆層72,82は、非水電解液中では負のゼータ電位を示す。非水電解液のpHは7近傍であり、被覆材が等電点となるpHよりpH値が大きいためである。非水電解液中で負のゼータ電位を示す被覆層72、82は、非水電解液中のリチウムイオンを引き寄せる。
被覆材の平均重量%濃度は、第1領域R1と第2領域R2とで異なる。第1領域R1と第2領域R2との被覆材の平均重量%濃度差の絶対値は、1重量%以上である。例えば、第2領域R2は、例えば、第1領域R1より被覆材の平均重量%濃度が濃い。被覆材の平均重量%濃度は、第1領域R1と第2領域R2とをそれぞれ分離してそれぞれの重量を測定した後に、第1領域R1及び第2領域R2のそれぞれから被覆材を分離して重量を測定することで求められる。また被覆材の平均重量%濃度は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いたエネルギー分散型X線分析(EDS)を用いて求めてもよい。EDSの原子量マッピングから正極活物質71、81を構成する原子の原子数濃度に対する被覆材72、82を構成する原子の原子数濃度を算出して求められる。例えば、正極活物質71、81がLiCoO、被覆材72、82がWOの場合は、Co原子とW原子の原子数濃度を求める。
正極活物質層24は、100重量部の正極活物質71、81に対し、0.1重量部以上5.0重量部以下の被覆材を含むことが好ましい。正極活物質71、81に対する被覆材の重量比は、正極活物質71、81に対する被覆層72、82の被覆量に対応する。被覆層72、82は、リチウムイオンを吸蔵等しないため、充放電反応に対して不活性である。被覆層72、82の被覆量が多すぎると、リチウムイオン二次電池100の抵抗増加の原因となる。被覆層72、82の被覆量が少なすぎる、過充電時における正極活物質71、81が酸化分解しやすくなる。
被覆層72、82それぞれの平均厚さは、例えば、25μm以下である。被覆層72、82それぞれの平均厚さは、例えば、0.01μm以上である。平均厚さは、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて測定される。まず走査型電子顕微鏡で撮影した正極活物質層24の断面画像において、10個の粒子70,80をそれぞれ抽出し、それぞれの被覆層72、82の厚みを測定する。そして、測定したそれぞれの被覆層72、82の厚みを平均化することで、被覆層72、82それぞれの平均厚さとなる。被覆層72、82の厚みが厚すぎるとリチウムイオン二次電池100の抵抗増加の原因となる。被覆層72、82の厚みが薄すぎると、過充電時における正極活物質71、81が酸化分解しやすくなる。
導電助剤は、粒子70、80の間の電子伝導性を高める。導電助剤は、例えば、カーボンブラック、ケッチェンブラック等のカーボン粉末、カーボンナノチューブ、炭素材料、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属微粉、炭素材料及び金属微粉の混合物、ITO等の導電性酸化物である。導電助剤は、カーボンブラック、ケッチェンブラック等の炭素材料が好ましい。
バインダーは、活物質同士を結合する。バインダーは、公知のものを用いることができる。バインダーは、例えば、フッ素樹脂である。フッ素樹脂は、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン-クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等である。
上記の他に、バインダーは、例えば、ビニリデンフルオライド-ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF-HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド-ヘキサフルオロプロピレン-テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF-HFP-TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド-ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF-PFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド-ペンタフルオロプロピレン-テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF-PFP-TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド-パーフルオロメチルビニルエーテル-テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF-PFMVE-TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド-クロロトリフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF-CTFE系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオライド系フッ素ゴムでもよい。またバインダーは、例えば、セルロース、スチレン・ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アクリル樹脂等でもよい。
<負極>
負極30は、例えば、負極集電体32と負極活物質層34とを有する。負極活物質層34は、負極集電体32の少なくとも一面に形成されている。
[負極集電体]
負極集電体32は、例えば、導電性の板材である。負極集電体32は、正極集電体22と同様のものを用いることができる。
[負極活物質層]
負極活物質層34は、負極活物質を含む。また必要に応じて、導電助剤、バインダー、固体電解質を含んでもよい。
負極活物質は、イオンを吸蔵・放出可能な化合物であればよく、公知のリチウムイオン二次電池に用いられる負極活物質を使用できる。負極活物質は、例えば、金属リチウム、リチウム合金、イオンを吸蔵・放出可能な黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛)、カーボンナノチューブ、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、低温度焼成炭素等の炭素材料、アルミニウム、シリコン、スズ、ゲルマニウム等のリチウム等の金属と化合することのできる金属、SiO(0<x<2)、二酸化スズ等の酸化物を主体とする非晶質の化合物、チタン酸リチウム(LiTi12)等を含む粒子である。
負極活物質層34は、シリコン、スズ、ゲルマニウムを含んでもよい。シリコン、スズ、ゲルマニウムは、単体元素として存在してもよいし、化合物として存在してもよい。化合物は、例えば、合金、酸化物等である。一例として、負極活物質がシリコンの場合、負極30はSi負極と呼ばれることがある。負極活物質は、例えば、シリコン、スズ、ゲルマニウムの単体又は化合物と炭素材との混合系でもよい。炭素材は、例えば天然黒鉛である。また負極活物質は、例えば、シリコン、スズ、ゲルマニウムの単体又は化合物の表面が炭素で被覆されたものでもよい。炭素材及び被覆された炭素は、負極活物質と導電助剤との間の導電性を高める。負極活物質層がシリコン、スズ、ゲルマニウムを含むと、リチウムイオン二次電池100の容量が大きくなる。
負極活物質層34は、上述のように例えば、リチウムを含んでもよい。リチウムは、金属リチウムでもリチウム合金でもよい。負極活物質層34は、金属リチウム又はリチウム合金でもよい。リチウム合金は、例えば、Si、Sn、C、Pt、Ir、Ni、Cu、Ti、Na、K、Rb、Cs、Fr、Be、Mg、Ca、Sr、Sb、Pb、In、Zn、Ba、Ra、Ge、Alからなる群から選択される1種以上の元素と、リチウムと、の合金である。一例として、負極活物質が金属リチウムの場合、負極30はLi負極と呼ばれることがある。負極活物質層34は、リチウムのシートでもよい。
負極30は、作製時に負極活物質層34を有さずに、負極集電体32のみであってもよい。リチウムイオン二次電池100を充電すると、負極集電体32の表面に金属リチウムが析出する。金属リチウムはリチウムイオンが析出した単体のリチウムであり、金属リチウムは負極活物質層34として機能する。
導電助剤及びバインダーは、正極20と同様のものを用いることができる。負極30におけるバインダーは、正極20に挙げたものの他に、例えば、セルロース、スチレン・ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アクリル樹脂等でもよい。セルロースは、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)でもよい。
<セパレータ>
セパレータ10は、正極20と負極30とに挟まれる。セパレータ10は、正極20と負極30とを隔離し、正極20と負極30との短絡を防ぐ。セパレータ10は、正極20及び負極30に沿って面内に広がる。リチウムイオンは、セパレータ10を通過できる。
セパレータ10は、例えば、電気絶縁性の多孔質構造を有する。セパレータ10は、例えば、ポリエチレン又はポリプロピレン等のポリオレフィンからなるフィルムの単層体、積層体や上記樹脂の混合物の延伸膜、或いはセルロース、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリエチレン及びポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種の構成材料からなる繊維不織布が挙げられる。セパレータ10は、例えば、固体電解質であってもよい。固体電解質は、例えば、高分子固体電解質、酸化物系固体電解質、硫化物系固体電解質である。
(端子)
端子60、62は、それぞれ正極20と負極30とに接続されている。正極20に接続された端子60は正極端子であり、負極30に接続された端子62は負極端子である。端子60、62は、外部との電気的接続を担う。端子60、62は、アルミニウム、ニッケル、銅等の導電材料から形成されている。接続方法は、溶接でもネジ止めでもよい。端子60、62は短絡を防ぐために、絶縁テープで保護することが好ましい。
(外装体)
外装体50は、その内部に発電素子40及び非水電解液を密封する。外装体50は、非水電解液の外部への漏出や、外部からのリチウムイオン二次電池100内部への水分等の侵入等を抑止する。
外装体50は、例えば図1に示すように、金属箔52と、金属箔52の各面に積層された樹脂層54と、を有する。外装体50は、金属箔52を高分子膜(樹脂層54)で両側からコーティングした金属ラミネートフィルムである。
金属箔52としては例えばアルミ箔を用いることができる。樹脂層54には、ポリプロピレン等の高分子膜を利用できる。樹脂層54を構成する材料は、内側と外側とで異なっていてもよい。例えば、外側の材料としては融点の高い高分子、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド(PA)等を用い、内側の高分子膜の材料としてはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等を用いることができる。
(非水電解液)
非水電解液は、外装体50内に封入され、発電素子40に含浸している。非水電解液は、例えば、非水溶媒と電解質とを有する。電解質は、非水溶媒に溶解している。
非水溶媒は、例えば、環状カーボネートと、鎖状カーボネートと、を含有する。環状カーボネートは、電解質を溶媒和する。環状カーボネートは、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート及びブチレンカーボネートである。環状カーボネートは、プロピレンカーボネートを少なくとも含むことが好ましい。鎖状カーボネートは、環状カーボネートの粘性を低下させる。鎖状カーボネートは、例えば、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートである。非水溶媒は、その他、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、γ-ブチロラクトン、1,2-ジメトキシエタン、1,2-ジエトキシエタン等を有してもよい。
非水溶媒中の環状カーボネートと鎖状カーボネートの割合は体積にして1:9~1:1にすることが好ましい。
電解質は、例えば、リチウム塩である。電解質は、例えば、LiPF、LiClO、LiBF、LiCFSO、LiCFCFSO、LiC(CFSO、LiN(CFSO、LiN(CFCFSO、LiN(CFSO)(CSO)、LiN(CFCFCO)、LiBOB等である。リチウム塩は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。電離度の観点から、電解質はLiPFを含むことが好ましい。
「リチウムイオン二次電池の製造方法」
正極20は、正極集電体22の少なくとも一面に、ペースト状の正極スラリー(塗膜)を塗り、乾燥させることで得られる。正極集電体22は、市販品を用いることができる。
正極スラリーを作製する際は、まず粒子70、80と導電助剤とバインダーと溶媒とを混合する。正極スラリー中には、平均粒径の異なる粒子70、80が混在している。粒子70、80は、正極活物質71、81の表面に被覆層72、82を被覆することで得られる。粒子70、80は、市販品を用いてもよい。
正極スラリーの塗布方法は、特に制限はない。例えば、スリットダイコート法、ドクターブレード法を正極スラリーの塗布方法として用いることができる。
次いで、正極スラリーから溶媒を除去する。例えば、正極スラリーが塗布された正極集電体22を、80℃~150℃の雰囲気下で乾燥させればよい。正極スラリーが乾燥する際に、正極スラリー中に混合していた粒子70、80は対流する。そして、粒子70と粒子80とは層分離し、粒径の大きな粒子70が粒径の小さい粒子80より正極集電体22側に位置する。その結果、第2領域R2は第1領域R1より被覆材の平均重量%濃度が濃くなる。このような手順で、正極集電体22上に正極活物質層24が形成された正極20が得られる。
正極活物質層24が形成された正極は、必要に応じてロールプレス装置等によりプレス処理してもよい。ロールプレスの線圧は用いる材料によって異なるが、正極活物質層24の密度が所定の値となるように調整する。正極活物質層24の密度と線圧との関係は、正極活物質層24を構成する材料比率との関係を踏まえた事前検討により求められる。
次いで、負極30を作製する。負極30は、正極20と同様に作製できる。負極集電体32の少なくとも一面に、ペースト状の負極スラリーを塗る。負極スラリーは、負極活物質、バインダー、導電助剤及び溶媒を混合し、ペースト化したものである。負極スラリーを負極集電体32に塗布し、乾燥することで負極30が得られる。
次いで、作製した正極20及び負極30の間にセパレータ10が位置するようにこれらを積層して、発電素子40を作製する。発電素子40が捲回体の場合は、正極20、負極30及びセパレータ10の一端側を軸として、これらを捲回する。
最後に、発電素子40を外装体50に封入する。非水電解液は外装体50内に注入する。非水電解液を注入後に減圧、加熱等を行うことで、発電素子40内に非水電解液が含浸する。熱等を加えて外装体50を封止することで、リチウムイオン二次電池100が得られる。
第1実施形態にかかるリチウムイオン二次電池100は、第1領域R1と第2領域R2との間に被覆材の濃度に差がある。その結果、正極活物質層24内における電荷が不均一になり、正極活物質層24内にゼータ電位の勾配が生じる。ゼータ電位の勾配は、非水電解液の正極集電体22側への移動を促す。正極集電体22側に位置する正極活物質71にも効率的にリチウムイオンが供給されると、濃度過電圧の上昇が抑制される。したがって、第1実施形態にかかるリチウムイオン二次電池100は、入出力特性に優れる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。
例えば、第1実施形態では、粒径の大きな粒子70が正極集電体22側にある例を示したが、粒子70と粒子80との位置関係は反対でもよい。
例えば、第1実施形態では粒子70、80の粒径の違いを利用して、被覆材の濃度差を生み出していた。被覆材の濃度差は、例えば、第1領域R1と第2領域R2とを被覆材の混合比の異なる正極スラリーを2段階に分けて塗工することで生み出してもよい。
「実施例1」
まず、正極を作製した。まず厚さ15μmのアルミニウム箔の一面に、正極スラリーを塗布した。正極スラリーは、被覆層が被覆された粒径の異なる2種類の正極活物質と導電助剤とバインダーと溶媒とを混合して作製した。
正極活物質は、LiCoOを用いた。正極活物質は、メジアン径(D50)が9μmのものと15μmのものとを2種類準備した。正極活物質には、酸化タングステン(WO)が12.5μm被覆されている。酸化タングステンの等電点は、0.5である。導電助剤は、カーボンブラック(Super-P)を用いた。バインダーはポリフッ化ビニリデン(PVDF)を用いた。正極活物質、導電助剤、バインダーの質量比は、96:2:2とした。乾燥後の正極活物質層における正極活物質の担持量は、25mg/cmとした。
次いで、正極スラリーを乾燥させ、正極を作製した。そして、当該正極と同条件で作製した正極における被覆材の重量分析を行った。重量分析は、完成後の正極断面をSEM-EDS分析による観察により行った。EDSの原子量マッピングにより、Co原子の原子数濃度に対するW原子の原子数濃度を算出し、第1領域及び第2領域におけるLiCoO2に対するWOの被覆材の平均重量%濃度を求めた。その結果、第1領域R1における被覆材の平均重量%濃度は0.5wt%であり、第2領域R2における被覆材の平均重量%濃度は1.5wt%であった。第1領域R1と第2領域R2との被覆材の平均重量%濃度差は、1.0wt%であった。
ついで、負極を作製した。まず厚さ10μmの銅箔の一面に、負極スラリーを塗布した。負極スラリーは、負極活物質と導電助剤とバインダーと溶媒とを混合して作製した。負極活物質は、シリコンを用いた。導電助剤は、カーボンブラック(Super-P)を用いた。バインダーはポリフッ化ビニリデン(PVDF)を用いた。負極活物質、導電助剤、バインダーの質量比は、89.5:2.4:8.1とした。乾燥後の負極活物質層における負極活物質の担持量は、2.0mg/cmとした。
(評価用リチウムイオン二次電池の作製 フルセル)
作製した負極と正極とを、厚さ10μmのポリプロピレン製のセパレータを介して交互に積層し、負極6枚と正極5枚とを積層することで積層体を作製した。さらに、積層体の負極において、負極活物質層を設けていない銅箔の突起端部にニッケル製の負極リードを取り付けた。また積層体の正極においては、正極活物質層を設けていないアルミニウム箔の突起端部にアルミニウム製の正極リードを超音波溶接機によって取り付けた。
そしてこの積層体を、ラミネートフィルムの外装体内に挿入して周囲の1箇所を除いてヒートシールすることにより閉口部を形成した。外装体内には、非水電解液を注入した。非水電解液は、フルオロエチレンカーボネート(FEC)とジエチルカーボネート(DEC)とを体積比で1:9とした溶媒中に、リチウム塩として1.0M(mol/L)のLiPFが添加したものとした。そして、残りの1箇所を真空シール機によって減圧しながらヒートシールで密封し、リチウムイオン二次電池(フルセル)を作製した。
そしてリチウムイオン二次電池の放電容量及びレート特性を求めた。これらは、二次電池充放電試験装置を用いて測定した。レート特性は、電圧範囲を4.2Vから3.0Vまでとし、フルセル設計容量当たり1C=1000mAhとし、2C放電容量維持率(%)で評価した。5C放電容量維持率は、0.2Cの電流値でCCCV充電(定電流定電圧充電、終止電流値が0.05C)を行い0.2Cの電流値で放電したときの放電容量に対して、0.2Cの電流値でCCCV充電(定電流定電圧充電、終止電流値が0.05C)を行い2Cで放電したときの放電容量の割合であり、以下の式(1)で表される。
(2C容量維持率(%))=(2C放電容量)/(0.2C放電容量)×100・・・(1)
実施例1の0.2C放電容量は161mAhであり、2C放電容量は125mAhであった。2C容量維持率は、78%であった。
「実施例2」
実施例2は、第1領域R1と第2領域R2における被覆材の濃度の関係が反対であることが実施例1と異なる。実施例2において、第1領域R1における被覆材の平均重量%濃度は1.5wt%であり、第2領域R2における被覆材の平均重量%濃度は0.5wt%であった。第1領域R1と第2領域R2との被覆材の平均重量%濃度差は、1.0wt%であった。実施例2では、第1領域R1の塗料として、メジアン径(D50)が15μmのLiCoO粒子の表面に、被覆材を、被覆率が1.5wt%になるようポットミルを用いて表面被覆したものを用意し、第2領域R2の塗料として、メジアン径(D50)が9μmのLiCoO粒子の表面に、被覆材を、被覆率が0.5wt%になるようポットミルを用いて表面被覆したものを用意した。これらの塗料を用いて第1領域R1と第2領域R2とを2段階に分けて作製することで、第1領域R1における被覆材の濃度を第2領域R2における被覆材の濃度より濃くした。
実施例2の0.2C放電容量は161mAhであり、2C放電容量は120mAhであった。2C容量維持率は、75%であった。
「実施例3、4」
実施例3、4のそれぞれは、被覆層を酸化タングステンから酸化シリコン(SiO)に変えた点が異なる。酸化シリコンの等電点は、2.0であった。
実施例3は、第1領域R1における被覆材の平均重量%濃度が0.5wt%であり、第2領域R2における被覆材の平均重量%濃度が1.5wt%であった。
実施例4は、第1領域R1における被覆材の平均重量%濃度が1.5wt%であり、第2領域R2における被覆材の平均重量%濃度が0.5wt%であった。
実施例3と実施例4はいずれも、第1領域R1と第2領域R2との被覆材の平均重量%濃度差が1.0wt%であった。
実施例3の0.2C放電容量は161mAhであり、2C放電容量は115mAhであった。2C容量維持率は、71%であった。
実施例4の0.2C放電容量は161mAhであり、2C放電容量は110mAhであった。2C容量維持率は、68%であった。
「比較例1、2」
比較例1、2のそれぞれは、被覆層を酸化タングステンから酸化アルミニウム(Al)に変えた点が異なる。酸化アルミニウムの等電点は、9.0であった。
比較例1は、第1領域R1における被覆材の平均重量%濃度が0.5wt%であり、第2領域R2における被覆材の平均重量%濃度が1.5wt%であった。
比較例2は、第1領域R1における被覆材の平均重量%濃度が1.5wt%であり、第2領域R2における被覆材の平均重量%濃度が0.5wt%であった。
比較例1と比較例2はいずれも、第1領域R1と第2領域R2との被覆材の平均重量%濃度差が1.0wt%であった。
比較例1の0.2C放電容量は161mAhであり、2C放電容量は100mAhであった。2C容量維持率は、62%であった。
比較例2の0.2C放電容量は161mAhであり、2C放電容量は96mAhであった。2C容量維持率は、60%であった。
「比較例3、4」
比較例3、4のそれぞれは、被覆層を酸化タングステンからベーマイト(AlOOH)に変えた点が異なる。ベーマイトの等電点は、7.7であった。
比較例3は、第1領域R1における被覆材の平均重量%濃度が0.5wt%であり、第2領域R2における被覆材の平均重量%濃度が1.5wt%であった。
比較例4は、第1領域R1における被覆材の平均重量%濃度が1.5wt%であり、第2領域R2における被覆材の平均重量%濃度が0.5wt%であった。
比較例3と比較例4はいずれも、第1領域R1と第2領域R2との被覆材の平均重量%濃度差が1.0wt%であった。
比較例3の0.2C放電容量は161mAhであり、2C放電容量は94mAhであった。2C容量維持率は、58%であった。
比較例4の0.2C放電容量は161mAhであり、2C放電容量は89mAhであった。2C容量維持率は、55%であった。
「比較例5」
比較例5は、正極活物質の表面に被覆層を形成しなかった点が実施例1と異なる。比較例5の0.2C放電容量は161mAhであり、2C放電容量は87mAhであった。2C容量維持率は、54%であった。
「比較例6」
比較例6は、正極スラリーに、メジアン径(D50)が15μmであり、酸化タングステンが被覆されたLiCoOのみを添加している点が、実施例1と異なる。
比較例6は、第1領域R1と第2領域R2のいずれも被覆材の平均重量%濃度が0.5wt%であった。比較例6は、第1領域R1と第2領域R2との被覆材の平均重量%濃度差が0wt%であった。
比較例6の0.2C放電容量は161mAhであり、2C放電容量は90mAhであった。2C容量維持率は、56%であった。
「比較例7」
比較例6は、正極スラリーにメジアン径(D50)が15μmであり、酸化アルミニウムが被覆されたLiCoOのみを添加している点が、実施例1と異なる。
比較例7は、第1領域R1と第2領域R2のいずれも被覆材の平均重量%濃度が9.0wt%であった。比較例7は、第1領域R1と第2領域R2との被覆材の平均重量%濃度差が0wt%であった。
比較例7の0.2C放電容量は161mAhであり、2C放電容量は84mAhであった。2C容量維持率は、52%であった。
実施例1~4及び比較例1~7の条件及び測定結果を表1にまとめた。
Figure 2022149660000002
10 セパレータ
20 正極
22 正極集電体
24 正極活物質層
30 負極
32 負極集電体
34 負極活物質層
40 発電素子
50 外装体
52 金属箔
54 樹脂層
60、62 端子
70、80 粒子
71、81 正極活物質
72、82 被覆層
100 リチウムイオン二次電池
R1 第1領域
R2 第2領域

Claims (7)

  1. 集電体と、前記集電体の少なくとも一面に接する正極活物質層とを備え、
    前記正極活物質層は、複数の正極活物質と前記複数の正極活物質のそれぞれの少なくとも一部を被覆する複数の被覆層とを有し、
    前記複数の被覆層はそれぞれ、等電点が7以下の被覆材を含み、
    前記正極活物質層は、厚さ方向の中央を基準に、第1領域と、前記第1領域より前記集電体から離れた位置にある第2領域とに区分でき、
    前記第1領域における前記被覆材の平均重量%濃度と、前記第2領域における前記被覆材の平均重量%濃度との差が、1重量%以上である、リチウムイオン二次電池用正極。
  2. 前記第2領域は、前記第1領域より前記被覆材の平均重量%濃度が濃い、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用正極。
  3. 前記被覆材は、100重量部の前記正極活物質に対し、0.1重量部以上5.0重量部以下である、請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池用正極。
  4. 前記複数の被覆層の平均厚さは、25μm以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池用正極。
  5. 前記複数の正極活物質は、平均粒径の異なる第1粒子と第2粒子とを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池用正極。
  6. 前記複数の正極活物質のうちの前記第1領域に属する正極活物質の平均粒径Daと、前記複数の正極活物質のうちの前記第2領域に属する正極活物質の平均粒径Dbと、前記正極活物質層の厚さhとが、
    2≦Db/Da≦2h
    の関係を満たす、請求項1~5のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池用正極。
  7. 請求項1~6のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池用正極を備える、リチウムイオン二次電池。
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