JP2022146756A - 液体吐出ユニットおよび液体吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】水平面と交わる面に対して対向可能に設けた液体吐出面に洗浄剤を供給することが可能な液体吐出ユニットを提供する。【解決手段】水平面と交わる面を有する対象物に向けて液体を吐出する液体吐出ユニットであって、前記水平面と交わる面に対して対向可能な液体吐出面と、前記液体吐出面を清掃する清掃装置と、前記液体吐出面に対して前記清掃装置を相対的に動かす駆動手段とを有するとともに、前記清掃装置は、前記液体吐出面に対して接触可能に設けた接触部材と、前記接触部材の表面側から洗浄剤を供給する洗浄剤供給装置とを有する。【選択図】図4
Description
本発明は、液体吐出ユニットおよび液体吐出装置に関するものである。
特許文献1は、インク吐出部の表面のインクを掻き取るための第1ブレード部材と、前記インク吐出部の表面を水溶性有機溶剤によって洗浄するための洗浄液ローラと、前記水溶性有機溶剤によって洗浄された前記インク吐出部の表面を水によって洗浄するための水ローラと、この水ローラによって洗浄された前記インク吐出部の表面の液体を掻き取るための第2ブレード部材と、前記第1ブレード部材、前記洗浄液ローラ、前記水ローラおよび前記第2ブレード部材を支持したケーシングと、を備え、前記ケーシングは、前記インク吐出部の表面の長手方向に沿って移動可能であり、前記第1ブレード部材、前記洗浄液ローラ、前記水ローラおよび第2ブレード部材は、前記ケーシングの移動に伴って、この順で前記インク吐出部の表面に接触するように配置されている、インク吐出部のクリーニング装置を開示している。
本発明の目的は、水平面と交わる面に対して対向可能に設けた液体吐出面に洗浄剤を供給することが可能な液体吐出ユニットを提供することにある。
本発明は、水平面と交わる面を有する対象物に向けて液体を吐出する液体吐出ユニットであって、前記水平面と交わる面に対して対向可能な液体吐出面と、前記液体吐出面を清掃する清掃装置と、前記液体吐出面に対して前記清掃装置を相対的に動かす駆動手段とを有するとともに、前記清掃装置は、前記液体吐出面に対して接触可能に設けた接触部材と、前記接触部材の表面側から洗浄剤を供給する洗浄剤供給装置とを有することを特徴とする。
本発明によれば、水平面と交わる面に対して対向可能に設けた液体吐出面に洗浄剤を供給することが可能な液体吐出ユニットを提供することができる。
以下、本発明の実施例を、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の液体吐出装置の一例として示した印刷装置の全体斜視図である。
印刷装置1000は、対象物の一例である被描画物100に対向して設置している。印刷装置1000は、X軸レール101と、このX軸レール101と交差するY軸レール102と、X軸レール101およびY軸レール102と交差するZ軸レール103を備える。
Y軸レール102は、X軸レール101がY方向(正側および負側)に移動可能なように、X軸レール101を保持する。また、X軸レール101は、Z軸レール103がX方向(正側および負側)に移動可能なように、Z軸レール103を保持する。そして、Z軸レール103は、キャリッジ1がZ方向(正側および負側)に移動可能なように、キャリッジ1を保持する。ここで、キャリッジ1は液体吐出ユニットの一例である。
印刷装置1000は、キャリッジ1をZ軸レール103に沿ってZ方向に動かす第1のZ方向駆動部92と、Z軸レール103をX軸レール101に沿ってX方向に動かすX方向駆動部72を備える。また、印刷装置1000は、X軸レール101をY軸レール102に沿ってY方向に動かすY方向駆動部82を備える。さらに、印刷装置1000は、キャリッジ1に対してヘッド保持体70をZ方向に動かす第2のZ方向駆動部93を備える。ここで、ヘッド保持体70は、保持体の一例である。
上記構成の印刷装置1000は、キャリッジ1をX方向、Y方向およびZ方向に動かしながら、ヘッド保持体70に設けたヘッドから液体の一例であるインクを吐出し、被描画物100に描画を行う。なお、キャリッジ1およびヘッド保持体70のZ方向の移動は、必ずしもZ方向に平行であることを意味するものではなく、少なくともZ方向の成分を含んでいれば斜めの移動であってもよい。
なお、図1において被描画物100の表面形状は平面としているが、被描画物100の表面形状は、車やトラックの車体、航空機の機体などのように鉛直に近い面、曲率半径の大きい面、もしくは多少の凹凸を有する面でもよい。すなわち、水平面(X-Z面)と交わる面を有する被描画物は対象となる。
看板、建造物の外壁、乗り物の車体や機体など最終的に外気に触れる物品を被描画物とする印刷装置の場合、印刷面の速乾性や印刷面の強度が必要となる。そのため、印刷に使用するインクは、例えばシンナーやアセトン等の揮発性溶剤に顔料を混ぜたインクや高粘性インクを用いる。
次に、キャリッジ1の構成を説明する。
図2は、一例として示した印刷装置におけるキャリッジの全体斜視図であり、キャリッジがZ軸上の待機位置にある状態を示したものである。
液体吐出ユニットの一例であるキャリッジ1は、保持体の一例であるヘッド保持体70を備えている。キャリッジ1は、第1のZ方向駆動部92からの動力によりZ軸レール103に沿ってZ方向へ移動可能である。また、ヘッド保持体70は、図1に示した第2のZ方向駆動部93からの動力により、キャリッジ1に対してZ方向へ移動可能である。
ヘッド保持体70は、液体吐出体の一例であるヘッドを保持しており、ここでは、ヘッド保持体70に6つのヘッド300a~300fを積層状に並べて設けた構成を例示している。なお、以下の説明において、これらのヘッドを総称する場合は、ヘッド300と記す。
ヘッド300a~300fは、それぞれ複数の液体吐出口(ノズル)302を有する液体吐出面(ノズル面)302aを備える。なお、ヘッド300a~300fで用いるインクの色の種類や数は、ヘッド毎に異なる色としてもよいし、すべて同じ色としてもよい。例えば、印刷装置1000として例示した液体吐出装置が、単色を用いる塗装装置である場合は、ヘッド300a~300fで用いるインクは同色でよい。また、ヘッド300を構成するヘッドの数は6つに限るものではない。6つより多くてもよく、また、6つより少なくてもよい。
ヘッド300は、図示のように各ヘッドのノズル面302aが水平面(X-Z面)と交わり、かつ複数のノズル302の配列方向をX軸に対して傾きを持つようにしてヘッド保持体70に固定する。これにより、ノズル302は、重力方向と交わる方向(Z方向)にインクを吐出する。
また、キャリッジ1は、ヘッド300を清掃する清掃装置4を備える。キャリッジ1は、ヘッド保持体70の周囲を囲むように設けた枠体2を支持している。枠体2は、X方向に伸びたシャフト部材3を備えており、清掃装置4は、このシャフト部材3に沿って移動が可能なように、シャフト部材3に取り付けている。
図示しないが、枠体2内には、清掃装置4をシャフト部材3に沿って動かすための駆動モータ、清掃装置4のX方向における位置(待機位置、折り返し位置)を検知するための位置センサ等を備えている。これにより、上記の駆動モータは、動力伝達ベルト5に動力を伝達し、動力伝達ベルト5に連結した清掃装置4は、シャフト部材3に沿ってX方向正側に移動する。
そして、清掃装置4は、ヘッド300のノズル面302aおよびノズル302を清掃する。清掃装置4がさらにX方向正側へ移動して折り返し位置に到達すると、清掃装置4の移動方向はX方向負側に切り替わり、清掃装置4は待機位置へ戻る。ここで、上記駆動モータ、シャフト部材3、動力伝達ベルト5等は、ノズル面302aに対して清掃装置4を相対的に動かす駆動手段の一例である。
図3は、一例として示した印刷装置におけるキャリッジの全体斜視図であり、キャリッジとヘッドがZ軸上のインク吐出位置にある状態を示したものである。
図2との違いは、キャリッジ1およびヘッド保持体70を、被描画物100側(Z方向正側)へ動かした点である。ヘッド保持体70もキャリッジ1と同様に、インク吐出位置(図3)と、待機位置(図2)との間でZ方向に移動する。なお、インク吐出時のキャリッジ1のZ方向位置は、常に一定とは限らない。インク吐出時のキャリッジ1のZ方向位置は、被描画物100の表面形状に追従して可変する。
図4は、清掃装置の構成を示す説明図であり、図2および図3に示した清掃装置4を裏側から見た様子を表したものである。
上述のように、高粘性インク溶剤にシンナーやアセトン等の揮発性溶剤を混ぜたインクの場合、シンナーやアセトン等の揮発成分が揮発する際に発生する気化熱によってインク溶剤が固着する現象が生じる。また、シンナーやアセトン等の成分は揮発速度が速く、インク吐出の直後から揮発するため、ノズル302やノズル面302a上でインク溶剤が固着し易い。さらに、インクの粘性も高いため、一度固着するとブレード等の清掃部材で擦るだけでは、固着したインクを除去しきれない。
そこで本発明は、清掃装置4に、洗浄剤供給器41、洗浄剤供給ローラ42、清掃ブレード43および空吐出受け面44を備え、ノズル302およびノズル面302a上に固着したインクの除去を可能にしている。
清掃装置4は、キャリッジ1がZ軸上の待機位置にある状態(図2参照)において、ヘッド300のノズル面302aに対してX方向正側とX方向負側とを往復移動する。
洗浄剤供給器41は、洗浄剤供給ローラ42の軸方向に沿って設けた洗浄剤供給管411を有する。洗浄剤供給管411は、洗浄剤供給ローラ42の軸方向に沿って複数の洗浄剤供給口412を備え、洗浄剤の一例である有機溶剤を、後述の各供給口へ供給する。第1の洗浄剤供給口412は、洗浄剤供給ローラ42の外周面に近接した位置にあり、有機溶剤を洗浄剤供給ローラ42の外周面に向けて噴射する。ここで、洗浄剤供給器41は洗浄剤供給装置の一例である。
洗浄剤供給ローラ42は、少なくとも外層が、有機溶剤に対して吸収性の高いスポンジ等からなり、洗浄剤供給ローラ42は有機溶剤が染み込みやすい構成となっている。有機溶剤を含んだ洗浄剤供給ローラ42がヘッド300のノズル面302aに当接することで、ノズル面302に固着した残留インクを有機溶剤が溶解する。
また、洗浄剤供給ローラ42は、清掃時に矢印A方向(反時計回り)へ回転駆動する。従って、ノズル面302aに対して清掃装置4をX方向正側へ動かした場合、洗浄剤供給ローラ42は、清掃装置4の移動方向と逆方向(X方向負側)へ動きながらノズル面302aと接することになる。これにより、ノズル面302a上の残留インクに対して次々と有機溶剤を供給し続けることが可能になり、残留インクの溶解をより効果的に行うことができる。
ここで、洗浄剤供給ローラ42は、接触部材の一例である。なお、接触部材の実施形態はローラに限るものではない。例えば接触部材は、複数本の軸で支持した無端ベルトの形態であってもよい。なお、洗浄剤供給器41から洗浄剤供給ローラ42への洗浄剤の供給は、洗浄剤供給ローラ42の上方から垂れ流して供給してもよい。
上述のように、洗浄剤供給器41は、洗浄剤供給ローラ42に洗浄剤を噴射する。これにより、洗浄剤供給ローラ42の外周面に直接洗浄剤を供給し、少ない量の洗浄剤を用いてノズル面302aを効率的に清掃することができる。
清掃ブレード43は、ノズル面302aに当接して、ノズル面302aに固着した残留インク等の異物を掻き取る。すなわち、清掃ブレード43を洗浄剤供給ローラ42に対してX方向負側の位置に設け、有機溶剤によって付着力が低下した異物を、清掃ブレード43によって掻き取る。
ここで、清掃ブレード43は、当接部材の一例である。なお、当接部材の実施形態は、上述のような一枚のブレード構成に限るものではない。例えば、複数枚のブレードで構成してもよい。
空吐出受け面44は、ヘッド300でのインクの空吐出を実施する際にノズル面302aと対向して、ノズル302が吐出するインク滴を受け止めるための部材である。空吐出受け面44は、洗浄剤供給ローラ42に対してX方向正側の位置に設けてあり、清掃装置4のX方向負側への移動(復路)時に実施する空吐出工程に用いる。
また、空吐出受け面44の上部には、第2の洗浄剤供給口413を設けている。第2の洗浄剤供給口413は、洗浄剤供給器41の洗浄剤供給管411につながり、第2の洗浄剤供給口413から供給する有機溶剤によって、空吐出受け面44が受けたインク滴を洗い流す。ここで、空吐出受け面44は、液滴受け部の一例である。
上述のように本実施形態は、水平面(X-Z面)と交わる面を有する被描画物100に向けてインクを吐出するキャリッジ1であって、前記水平面と交わる面に対して対向可能なノズル面302aと、ノズル面302aを清掃する清掃装置4と、ノズル面302aに対して清掃装置4を相対的に動かす駆動手段(シャフト部材3、動力伝達ベルト5等)とを有するとともに、清掃装置4は、ノズル面302aに対して接触可能に設けた洗浄剤供給ローラ42と、洗浄剤供給ローラ42の表面側から洗浄剤(有機溶剤)を供給する洗浄剤供給器41とを有する。
これにより、水平面(X-Z面)と交わる面に対して対向可能に設けたノズル面302aに、洗浄剤を均等に供給することが可能なキャリッジ1を提供することができる。
また、上述のように、清掃装置4は、洗浄剤を供給後のノズル面302aに当接し、ノズル面302aより残留インク等の異物を除去する清掃ブレード43を有する。
これにより、洗浄剤供給ローラ42が供給した有機溶剤によって、ノズル面302aに対する付着力が低下した異物を、ノズル面302aから確実に除去することができる。
また、上述のように、清掃装置4は、ノズル面302aに設けたノズル302から吐出したインクを受けるための空吐出受け面44を有する。
これにより、空吐出受け面44がノズル302内の異物を回収し、ノズル302をリフレッシュすることができる。
また、上述のように、洗浄剤供給器41は、空吐出受け面44に洗浄剤を供給する。
これにより、空吐出受け面44が受けたインク滴を洗い流すことが可能になり、空吐出受け面44でのインク滴の堆積を防ぐことができる。
図5は、洗浄剤供給器の構成説明図であり、図5(a)は洗浄剤供給器の要部の概略構成図、図5(b)は第1のシャッタの一例を示す平面図である。
洗浄剤供給器41は、洗浄剤供給管411、第1の洗浄剤供給口412および第2の洗浄剤供給口413を主に備える。洗浄剤は、洗浄剤供給管411の上部から取り込む構成であり、各洗浄剤供給口412、413への洗浄剤供給経路上には、第1のシャッタ414および第2のシャッタ415を設けている。
第1のシャッタ414は、洗浄剤供給ローラ42に洗浄剤を供給する場合に開き、洗浄剤供給ローラ42に洗浄剤を供給しない場合は閉じる。また、第2のシャッタ415は、空吐出受け面44に洗浄剤を供給する場合に開き、空吐出受け面44に洗浄剤を供給しない場合は閉じる。
また、第1のシャッタ414は、図5(b)に示すように開口径を可変にしてもよい。すなわち、図5(b)の(i)は第1のシャッタ414が閉じている状態であり、インク吐出量、インクを吐出していない時間、インクの種類、および環境温湿度等に応じて、第1のシャッタ414の開口径を制御する。そして、図5(b)の(ii)では洗浄剤の供給量は少なく、図5(b)の(iii)では洗浄剤の供給量は多くなる。ここで、第1のシャッタ414はシャッタ部材の一例である。
上述のように、洗浄剤供給器41は、洗浄剤供給管411の供給路上に、当該供給路の開口径(開口面積)を可変にする第1のシャッタ414を有する。
これにより、最少の洗浄剤でノズル面302aを効率的に清掃することができる。
ここで、本実施形態のように洗浄剤供給ローラ42が縦置きの場合、すなわちローラ回転軸がY方向(鉛直方向)成分を持った配置である場合、洗浄剤供給ローラ42に染み込んだ洗浄剤が重力方向に流れてしまう。そのため、洗浄剤供給ローラ42は、軸方向上部側が乾きやすくなり、洗浄剤供給ローラ42の軸方向で洗浄剤が均一に染み込んだ状態とすることが困難となる。
そこで、洗浄剤供給口412の開口径を洗浄剤供給口毎に変えて、洗浄剤供給量に差を設けている。具体的には、第1の洗浄剤供給口412に対して着脱可能なキャップ部材416を設ける。キャップ部材416は開口径が異なるものが複数種類存在する。
そして、第1の洗浄剤供給口412において、上方の洗浄剤供給口から下方の洗浄剤供給口へ向かうに従い、洗浄剤の供給量が少なくなるようにキャップ部材416を予め装着しておく。
図6は、洗浄剤供給ローラへの洗浄剤供給の説明図である。
第1の洗浄剤供給口412からの洗浄剤供給量は、上方の洗浄剤供給口から下方の洗浄剤供給口へ向かうに従い少なくなるように、第1の洗浄剤供給口412の開口径をキャップ部材416で調整しておく。このようなキャップ部材416を設けることにより、洗浄剤供給ローラ42の軸方向における洗浄剤の偏りを改善することが可能になり、洗浄剤供給ローラ42に洗浄剤を均等かつ十分に供給することができる。
なお、上方の洗浄剤供給口から下方の洗浄剤供給口へ向かうに従い洗浄剤の供給量を少なくする構成は、上記に限るものではない。例えば、洗浄剤供給器41に対して洗浄剤供給ローラの軸を30度、好ましくは45度以上傾けて、洗浄剤供給ローラを設置してもよい。これにより、上方の洗浄剤供給口から下方の洗浄剤供給口へ向かうに従い洗浄剤供給ローラまでの距離が異なり、洗浄剤の供給量に差を設けることが可能になる。また、洗浄剤供給ローラを傾けて設置することで、洗浄剤供給ローラが洗浄剤に浸りつづけるという状態がなくなり、より効果的である。
上述のように、洗浄剤供給器41は、水平面(X-Z面)と交わる面の方向に複数の洗浄剤供給口412を備えるとともに、上方の洗浄剤供給口から下方の洗浄剤供給口へ向かうに従い、洗浄剤の供給量を少なくする。
これにより、縦置きの洗浄剤供給ローラ42に対しても洗浄剤を均等に供給することができる。
図7は、清掃制御に係わる部分のブロック図である。
印刷装置1000は、X方向駆動部72、Y方向駆動部82、第1のZ方向駆動部92、第2のZ方向駆動部93、清掃装置駆動部94、洗浄剤供給ローラ駆動部95、シャッタ駆動部96および洗浄剤供給部97などを備える。
また、印刷装置1000は制御部500を有し、制御部500は、清掃実行判定部504、洗浄剤供給量算出部505および消耗品状況判断部506などを備える。さらに、制御部500は、記憶部501、表示部502、操作パネル503等と接続している。
X方向駆動部72は、制御部500からの指示に基づきキャリッジ1をX方向(正側および負側)に駆動する。Y方向駆動部82は、制御部500からの指示に基づきキャリッジ1をY方向(正側および負側)に駆動する。
第1のZ方向駆動部92は、制御部500からの指示に基づきキャリッジ1をZ方向(正側および負側)に駆動する。第2のZ方向駆動部93は、制御部500からの指示に基づきキャリッジ1に対してヘッド保持体70をZ方向(正側および負側)に駆動する。
清掃装置駆動部94は、制御部500からの指示に基づきヘッド300に対して清掃装置4をX方向(正側および負側)およびZ方向(正側および負側)に駆動する。洗浄剤供給ローラ駆動部95は、制御部500からの指示に基づき洗浄剤供給ローラ42を回転駆動する。
シャッタ駆動部96は、制御部500からの指示に基づき、洗浄剤供給器41に設けた第1のシャッタ414に対しては開口径の調整およびシャッタの開閉を行い、第2のシャッタ415に対してはシャッタの開閉を行う。洗浄剤供給部97は、洗浄剤供給器41に対する洗浄剤の供給の開始および停止を行う。
制御部500は、印刷装置1000の全体の制御を司るCPU、CPUへの描画動作等の制御を実行するためのプログラムおよびその他の固定データを格納するROM等を備える。制御部500は、被描画物100に描く描画データ等を一時格納するRAM、PC等のホストから描画データ等を受信する際に使用するデータおよび信号の送受信を行うためのI/F等を備える。
制御部500は、記憶部501に対して、ヘッド300のノズル302からのインク吐出量、ノズル302からインクを吐出していない時間、インクの種類および環境温湿度に関する情報等の格納(記憶)および読み出しを行う。
制御部500は、X方向駆動部72、Y方向駆動部82、第1のZ方向駆動部92および第2のZ方向駆動部93を制御して、キャリッジ1およびヘッド保持体70を被描画物100の表面形状に沿って動かす。また、制御部500は、ヘッド保持体70に設けたヘッド300からのインク吐出を制御する。
制御部500は、キャリッジ1、ヘッド保持体70およびヘッド300に異常が発生した場合等は、その旨を表示部502に表示してユーザに報知する。また、制御部500は、操作パネル503からの指示を受信し、指示に対応する処理を実行する。
制御部500は、清掃実行判定部504、洗浄剤供給量算出部505および消耗品状況判断部506を備える。制御部500は、清掃実行判定部504からの指示を受信し、清掃装置駆動部94および洗浄剤供給ローラ駆動部95を駆動する。
また、制御部500は、洗浄剤供給量算出部505からの指示を受信し、シャッタ駆動部96および洗浄剤供給部97を駆動する。さらに、制御部500は、消耗品状況判断部506からの指示を受信し、インクや洗浄剤の消費状況や、洗浄剤供給ローラ42や清掃ブレード43の交換時期に関する情報等を表示部502に表示する。
記憶部501は、インク吐出量、インクを吐出していない時間、インクの種類および環境温湿度に関する情報や、被描画物100の表面形状を示す座標情報(3次元(XYZ)座標情報)等を格納する。
表示部502は、印刷装置1000で異常が発生した場合等に、その内容を表示してユーザに報知する。操作パネル503は、被描画物100に対する描画領域を特定するための値(座標)、キャリッジ1の移動速度およびヘッド300と被描画物100との距離等を入力することが可能である。また、操作パネル503は、描画に使用する座標情報を指定することも可能である。なお、表示部502と操作パネル503はタッチパネル等により1つの画面で行えるようにしてもよい。
清掃実行判定部504は、キャリッジ1の移動距離の情報等に基づき、ヘッド300の清掃が必要かを判定する。なお、キャリッジ1の移動距離の情報は、例えばX方向駆動部72の駆動モータの回転量などから求めることができる。
洗浄剤供給量算出部505は、記憶部501に格納したインク吐出量、インクを吐出していない時間、インクの種類および環境温湿度に関する情報等に基づき洗浄剤の供給量を算出する。洗浄剤供給量算出部505での算出結果を基に、制御部500はシャッタ駆動部96および洗浄剤供給部97を駆動する。
消耗品状況判断部506は、インクや洗浄剤の消費状況および洗浄剤供給ローラ42や清掃ブレード43の消耗状況から種々消耗品の交換時期などに関する情報を制御部500に発信する。
図8は、本発明に係る印刷装置の描画工程の一例を示すフロー図である。
図1に示した印刷装置1000の場合には、描画開始位置に位置していたキャリッジ1をX方向正側へ動かし、このX方向正側への移動(往路)によって被描画物100に1スキャン分の描画(印刷)を行う(ステップS1)。
被描画物100の表面形状が平面でない場合は、キャリッジ1はX方向正側の移動と併せて、被描画物100の表面形状を示す3次元座標情報を基にZ方向にも移動し、被描画物100の表面形状に追従して描画を行う。
往路での1スキャン分の描画が済むと、ヘッド保持体70は図3に示した液体吐出位置から図2に示した待機位置へ移動する。
ヘッド保持体70が待機位置にある期間は清掃可能期間でもあり、この期間に清掃装置4を駆動してヘッド300を清掃する(ステップS2)。
清掃装置4によるヘッド300の清掃は、キャリッジ1のX方向負側への移動による描画が始まる前までに完了する。ステップS2の清掃工程では、ヘッド300のノズル面302a上を清掃装置4が移動し、清掃装置4は、ノズル面302aに固着した残留インク等の異物除去ならびに空吐出を実施する。
キャリッジ1がX方向正側へ移動して折り返し位置に到達すると、キャリッジ1はY方向負側へ1スキャン分移動(改行)する。改行後、キャリッジ1はX方向負側への移動を開始し、このX方向負側への移動(復路)によって被描画物100に新たに1スキャン分の描画を行う(ステップS3)。
復路における1スキャン分の描画が済むと、ヘッド保持体70はステップS2と同様、液体吐出位置から待機位置へ移動し、清掃可能期間中に清掃装置4を駆動してヘッド300を清掃する(ステップS4)。清掃装置4によるヘッド300の清掃は、キャリッジ1のX方向正側への移動が始まる前までに完了する。
印刷装置1000の制御部500は、ステップS1からステップS4を描画が終了するまで繰り返し、制御部500が描画終了を判断することで、描画工程は終了する(ステップS5)。
図9は、清掃工程の一例を示すフロー図であり、図8のステップS2およびステップS4で実施する清掃工程の詳細である。
印刷装置1000の往路における1スキャン分の描画が済むと、ヘッド保持体70は図3に示した液体吐出位置から図2に示した待機位置へ移動する。ヘッド保持体70が待機位置にある期間(清掃可能期間)中に清掃装置4はヘッド300を清掃する。
清掃工程では、最初に、ヘッド300の清掃が必要かを判断する(ステップS11)。この判断は清掃実行判定部504が行い、清掃実行判定部504は、キャリッジ1の移動距離の情報等に基づき清掃実行の要否を判定する。ここで清掃不要(No)の場合は、清掃を行わずに終了する。清掃要(Yes)の場合は清掃に必要な洗浄剤(有機溶剤)の供給量を算出する(ステップS12)。
洗浄剤の供給量算出は洗浄剤供給量算出部505が行う。洗浄剤供給量算出部505は、記憶部501に格納したインク吐出量、インクを吐出していない時間、インクの種類および環境温湿度に関する情報等に基づき、洗浄剤供給量を算出する。この算出結果を基に制御部500はシャッタ駆動部96および洗浄剤供給部97を駆動する。
洗浄剤の供給量算出が済むと、ノズル面302aに対して清掃装置4のX方向正側(往路)への移動が始まる(ステップS13)。清掃装置4がX方向正側に移動している期間は、清掃装置4の洗浄剤供給ローラ42と清掃ブレード43とによる異物除去を実施する(ステップS14)。
洗浄剤供給ローラ42および清掃ブレード43がノズル面302a上を通過し、折り返し位置に到達すると、清掃装置4はX方向負側(復路)への移動を開始する(ステップS15)。
清掃装置4がX方向負側に移動している期間は、清掃装置4の空吐出受け面44に向けて、ノズル302の空吐出を実施する(ステップS16)。以上のステップをもって清掃工程は終了する。
図10は、異物除去工程の一例を示すフロー図であり、図9のステップS14で実施する異物除去工程の詳細である。
異物除去工程に入ると、洗浄剤供給ローラ42が回転を開始する(ステップS21)。同時に、洗浄剤供給器41の第1のシャッタ414が開き、第1の洗浄剤供給口412からの有機溶剤の噴射が始まる(ステップS22)。これにより洗浄剤供給ローラ42は、有機溶剤を保持した状態となる。
この状態でノズル面302aに対して清掃装置4をX方向正側(往路)へ動かし、洗浄剤供給ローラ42と清掃ブレード43とによる異物除去を行う(ステップS23)。洗浄剤供給ローラ42および清掃ブレード43がノズル面302a上を通過し、折り返し位置に到達したならば、洗浄剤供給ローラ42の回転を停止する(ステップS24)。
また、洗浄剤供給器41の第1のシャッタ414が閉じて、第1の洗浄剤供給口412からの有機溶剤の噴射が止まる(ステップS25)。次に、清掃実施回数のカウント値の加算処理を実行する(ステップS26)。
次に、この清掃実施回数等の情報を基に、洗浄剤供給ローラ42や清掃ブレード等の消耗品の交換が必要かを判断する(ステップS27)。この判断は、消耗品状況判断部506が行なう。
消耗品状況判断部506が、消耗品の交換不要(No)と判断した場合は、異物除去工程は終了となる。また、消耗品状況判断部506が、消耗品の交換要(Yes)と判断した場合は、消耗品状況判断部506は制御部500を介して表示部502にアラートを表示する(ステップS28)。これにより、ユーザに消耗品が交換時期にあることを報知する。
なお、本実施形態の場合は、異物除去工程の次に控えている空吐出工程では、洗浄剤供給ローラ42および清掃ブレード43を使用しない。そのため、ステップS28では、アラートを表示するだけにしており、一連の清掃工程は継続できるようにしている。以上のステップをもって異物除去工程は終了する。
図11は、空吐出工程の一例を示すフロー図であり、図9のステップS16で実施する空吐出工程の詳細である。
空吐出工程に入ると、洗浄剤供給器41の第2のシャッタ415が開き、第2の洗浄剤供給口413からの有機溶剤の供給を開始する(ステップS31)。これにより、空吐出受け面44の上部から下部に向かって有機溶剤が流れている状態となる。
この状態でノズル面302aに対して清掃装置4をX方向負側(復路)へ動かして行き、空吐出受け面44と対向したノズル302にて順次にインク吐出を行う(ステップS32)。これによりノズル302内に詰まった異物などは空吐出受け面44に付着する。この動作を、清掃装置4が復路終点に到達するまで実施する(ステップS33)。
空吐出受け面44がノズル面302a上を通過したならば、インク吐出を停止(ステップS34)し、洗浄剤供給器41の第2のシャッタ415を閉じ、第2の洗浄剤供給口413からの洗浄剤の供給を止める(ステップS35)。以上のステップをもって空吐出工程は終了する。
図12は、印刷工程における各部材位置関係の説明図である。
被描画物100に描画(印刷)を行う場合は、キャリッジ1を載せたZ軸レール103がX軸レール101に沿ってX方向正側へ移動する。ヘッド300は、X方向正側へ移動しながら被描画物100に向けてインクを吐出し、被描画物100に1スキャン分の画像を印刷する。図示の印刷可能期間の間は、ヘッド300を保持したヘッド保持体70は、キャリッジ1に対してZ方向正側(被描画物100側)へ飛び出した位置(液体吐出位置)にある。
なお、被描画物100の表面形状が曲面の場合、または凹凸を有した面形状の場合は、キャリッジ1全体がZ軸レール103に沿って前後にも移動し、被描画物100の表面形状に追従しながら描画を行う。
往路における1スキャン分の描画が済むと、ヘッド保持体70はZ方向負側へ動き、図の右に示した状態のように一旦、待機位置へ移動する。ヘッド保持体70が待機位置にある期間(清掃可能期間)に、清掃装置4はヘッド300のノズル面302a上をX方向に往復移動する。
清掃装置4の往復移動において、往路では清掃装置4に設けた洗浄剤供給ローラ42と清掃ブレード43を用いた異物除去を実施し、復路では清掃装置4に設けた空吐出受け面44を用いた空吐出を実施する。
清掃が完了すると、キャリッジ1はY方向負側(または正側)へ1スキャン分移動(改行)し、次に、待機位置にあったヘッド保持体70が再び液体吐出位置に移動する。その後、キャリッジ1を載せたZ軸レール103がX軸レール101に沿ってX方向負側へ移動する。ヘッド300は、X方向負側へ移動しながら、被描画物100に向けてインクを吐出し、被描画物100に新たに1スキャン分の画像を描画する。
復路における1スキャン分の描画が済むと、ヘッド保持体70はZ方向負側へ動き、図の左に示した状態のように待機位置へ移動する。その後は清掃装置4によって上述と同様のヘッド清掃を実施する。以上の動作を描画終了まで繰り返す。
図13は、清掃工程における各部材位置関係の説明図である。
清掃時は、待機位置にある清掃装置4がX方向正側へ動き、清掃装置4は往路の移動を開始する。最初に清掃装置4の洗浄剤供給ローラ42がヘッド300のノズル面302aに接触する。空吐出受け面44は、洗浄剤供給ローラ42とノズル面302aとの接触面よりもZ方向正側にシフトして設けており、空吐出受け面44は、往路の移動中はノズル面302a上を素通りする。
ノズル面302aに接触した洗浄剤供給ローラ42は、ノズル面302aに有機溶剤を供給しながらノズル面302a上をX方向正側へ移動する。洗浄剤供給ローラ42の次に、清掃装置4の清掃ブレード43がノズル面302aに接触し、ノズル面302aに固着した残留インク等の異物を清掃ブレード43によって掻き取り除去する。
洗浄剤供給ローラ42および清掃ブレード43がノズル面302a上を通過し、折り返し位置(図の破線位置)に到達すると、清掃装置4はX方向負側(復路)への移動を開始する。復路では、清掃装置4の空吐出受け面44に向けて、ヘッド300のノズル302の空吐出を実施する。
なお、空吐出においては、ノズル面302aと空吐出受け面44との距離が近すぎると、インクの跳ね返りにより飛び散りが発生しやすくなる。その場合は、復路への移動開始前に清掃装置4をZ方向正側、またはキャリッジ1をZ方向負側に動かし、インクの飛び散りを抑制するように位置を補正してもよい。
図14は、異物除去の説明図であり、図14(a)は異物除去前、図14(b)は異物除去中、図14(c)は異物除去後の様子を示している。
図14(a)に示すように、印刷後のヘッド300のノズル面302aには、印刷時にノズル302が吐出したインク(残留インク)M1が固着している。
残留インクM1に対して、図14(b)に示すように、洗浄剤供給ローラ42で洗浄剤を十分供給することで、残留インクM1のノズル面302aへの付着力は低下し、溶解状態の残留インクM2となる。
その後、溶解状態の残留インクM2を清掃ブレード43で掻き取り、図14(c)に示すように残留インクを含む異物をノズル面302aから除去する。
図15は、空吐出の説明図であり、図15(a)は空吐出開始前、図15(b)は洗浄剤供給開始、図15(c)は空吐出中の様子を示している。
上述のように、空吐出は、清掃装置4の復路移動時に実施する。清掃装置4が往路を移動中は、図15(a)に示すように、空吐出受け面44には有機溶剤の供給は行わない。
清掃装置4の復路の移動が始まると、図15(b)に示すように、第2の洗浄剤供給口413から有機溶剤S1の供給が始まる。空吐出受け面44は、有機溶剤S1の供給を受けながら、空吐出受け面44と対向するヘッド300のノズル面302a上を移動する。
ヘッド300の各ノズル302は、空吐出受け面44と対向するタイミングで空吐出受け面44に向けて空吐出を行う。空吐出受け面44上を流れる有機溶剤は、空吐出によって空吐出受け面44が受け止めたインク滴M3を下方へ流し、空吐出受け面44を洗浄する。
空吐出受け面44を流れ落ちた有機溶剤は、図示しない空吐出受け面44の下部に設けた回収部へと流れ、この回収部は有機溶剤を外部へ排出する。
なお、本発明において、液体は、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどでもよい。
これらは例えば、インクジェット用インク、塗装用塗料、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
また、本発明に係る液体吐出装置は、上述の印刷装置の形態に限るものではない。例えば、複数の関節によって人間の腕のように自由な動きを可能とした多関節ロボットのロボットアームの先端に、本発明の液体吐出ユニットを取り付けた形態でもよい。また、ドローンなどの無人航空機、または壁面を登ることが可能なロボットに、本発明の液体吐出ユニットを搭載して、塗装可能な無人航空機、あるいは塗装可能なクライミングロボットの形態としてもよい。
以上説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
態様1は、水平面(例えばX-Z面)と交わる面を有する対象物(例えば被描画物100)に向けて液体(例えばインク)を吐出する液体吐出ユニット(例えばキャリッジ1)であって、前記水平面と交わる面に対して対向可能な液体吐出面(例えばノズル面302a)と、前記液体吐出面を清掃する清掃装置(例えば清掃装置4)と、前記液体吐出面に対して前記清掃装置を相対的に動かす駆動手段(例えばシャフト部材3、動力伝達ベルト5、清掃装置駆動部94等)とを有するとともに、前記清掃装置は、前記液体吐出面に対して接触可能に設けた接触部材(例えば洗浄剤供給ローラ42)と、前記接触部材の表面側から洗浄剤(例えば有機溶剤)を供給する洗浄剤供給装置(例えば洗浄剤供給器41)とを有することを特徴とするものである。
態様1は、水平面(例えばX-Z面)と交わる面を有する対象物(例えば被描画物100)に向けて液体(例えばインク)を吐出する液体吐出ユニット(例えばキャリッジ1)であって、前記水平面と交わる面に対して対向可能な液体吐出面(例えばノズル面302a)と、前記液体吐出面を清掃する清掃装置(例えば清掃装置4)と、前記液体吐出面に対して前記清掃装置を相対的に動かす駆動手段(例えばシャフト部材3、動力伝達ベルト5、清掃装置駆動部94等)とを有するとともに、前記清掃装置は、前記液体吐出面に対して接触可能に設けた接触部材(例えば洗浄剤供給ローラ42)と、前記接触部材の表面側から洗浄剤(例えば有機溶剤)を供給する洗浄剤供給装置(例えば洗浄剤供給器41)とを有することを特徴とするものである。
態様1によれば、水平面と交わる面に対して対向可能に設けた液体吐出面に、洗浄剤を均等に供給することが可能な液体吐出ユニットを提供することができる。
(態様2)
態様2は、態様1において、前記清掃装置(例えば清掃装置4)は、前記洗浄剤(例えば有機溶剤)を供給後の前記液体吐出面(例えばノズル面302a)に当接し、前記液体吐出面より異物(例えば残留インクM2)を除去する当接部材(例えば清掃ブレード43)を有することを特徴とするものである。
態様2は、態様1において、前記清掃装置(例えば清掃装置4)は、前記洗浄剤(例えば有機溶剤)を供給後の前記液体吐出面(例えばノズル面302a)に当接し、前記液体吐出面より異物(例えば残留インクM2)を除去する当接部材(例えば清掃ブレード43)を有することを特徴とするものである。
態様2によれば、接触部材が供給した洗浄剤によって、液体吐出面に対する付着力が低下した異物を、液体吐出面から確実に除去することができる。
(態様3)
態様3は、態様1または態様2において、前記清掃装置(例えば清掃装置4)は、前記液体吐出面(例えばノズル面302a)に設けた液体吐出口(例えばノズル302)から吐出した前記液体(例えばインク)を受けるための液滴受け部(例えば空吐出受け面44)を有することを特徴とするものである。
態様3は、態様1または態様2において、前記清掃装置(例えば清掃装置4)は、前記液体吐出面(例えばノズル面302a)に設けた液体吐出口(例えばノズル302)から吐出した前記液体(例えばインク)を受けるための液滴受け部(例えば空吐出受け面44)を有することを特徴とするものである。
態様3によれば、液滴受け部が液体吐出口内の異物を回収し、液体吐出口をリフレッシュすることができる。
(態様4)
態様4は、態様1乃至態様3のいずれかにおいて、前記洗浄剤供給装置(例えば洗浄剤供給器41)は、前記液滴受け部(例えば空吐出受け面44)に前記洗浄剤(例えば有機溶剤)を供給することを特徴とするものである。
態様4は、態様1乃至態様3のいずれかにおいて、前記洗浄剤供給装置(例えば洗浄剤供給器41)は、前記液滴受け部(例えば空吐出受け面44)に前記洗浄剤(例えば有機溶剤)を供給することを特徴とするものである。
態様4によれば、液滴受け部が受けた液体を洗い流すことが可能になり、液滴受け部での液体の堆積を防ぐことができる。
(態様5)
態様5は、態様1乃至態様4のいずれかにおいて、前記洗浄剤供給装置(例えば洗浄剤供給器41)は、前記洗浄剤(例えば有機溶剤)の供給路(例えば洗浄剤供給管411)上に、当該供給路の開口面積(例えば洗浄剤供給管411の開口径)を可変にするシャッタ部材(例えば第1のシャッタ414)を有することを特徴とするものである。
態様5は、態様1乃至態様4のいずれかにおいて、前記洗浄剤供給装置(例えば洗浄剤供給器41)は、前記洗浄剤(例えば有機溶剤)の供給路(例えば洗浄剤供給管411)上に、当該供給路の開口面積(例えば洗浄剤供給管411の開口径)を可変にするシャッタ部材(例えば第1のシャッタ414)を有することを特徴とするものである。
態様5によれば、最少の洗浄剤で液体吐出面を効率的に清掃することができる。
(態様6)
態様6は、態様1乃至態様5のいずれかにおいて、前記洗浄剤供給装置(例えば洗浄剤供給器41)は、前記水平面(例えばX-Z面)と交わる面の方向に複数の洗浄剤供給口(例えば第1の洗浄剤供給口412)を備えるとともに、上方の洗浄剤供給口から下方の洗浄剤供給口へ向かうに従い、前記洗浄剤(例えば有機溶剤)の供給量を少なくすることを特徴とするものである。
態様6は、態様1乃至態様5のいずれかにおいて、前記洗浄剤供給装置(例えば洗浄剤供給器41)は、前記水平面(例えばX-Z面)と交わる面の方向に複数の洗浄剤供給口(例えば第1の洗浄剤供給口412)を備えるとともに、上方の洗浄剤供給口から下方の洗浄剤供給口へ向かうに従い、前記洗浄剤(例えば有機溶剤)の供給量を少なくすることを特徴とするものである。
態様6によれば、縦置きした接触部材に対しても洗浄剤を均等に供給することができる。
(態様7)
態様7は、態様1において、前記洗浄剤供給装置(例えば洗浄剤供給器41)は、前記接触部材(例えば洗浄剤供給ローラ42)に前記洗浄剤を噴射することを特徴とするものである。
態様7は、態様1において、前記洗浄剤供給装置(例えば洗浄剤供給器41)は、前記接触部材(例えば洗浄剤供給ローラ42)に前記洗浄剤を噴射することを特徴とするものである。
態様7によれば、接触部材の外周面に直接洗浄剤を供給し、少ない量の洗浄剤を用いて液体吐出面を効率的に清掃することができる。
1 キャリッジ(液体吐出ユニット)
70 ヘッド保持体
300 ヘッド
302 ノズル(液体吐出口)
302a ノズル面(液体吐出面)
4 清掃装置
41 洗浄剤供給器(洗浄剤供給装置)
42 洗浄剤供給ローラ(接触部材)
43 清掃ブレード(当接部材)
44 空吐出受け面(液滴受け部)
411 洗浄剤供給管(供給路)
412 第1の洗浄剤供給口
413 第2の洗浄剤供給口
414 第1のシャッタ
415 第2のシャッタ
70 ヘッド保持体
300 ヘッド
302 ノズル(液体吐出口)
302a ノズル面(液体吐出面)
4 清掃装置
41 洗浄剤供給器(洗浄剤供給装置)
42 洗浄剤供給ローラ(接触部材)
43 清掃ブレード(当接部材)
44 空吐出受け面(液滴受け部)
411 洗浄剤供給管(供給路)
412 第1の洗浄剤供給口
413 第2の洗浄剤供給口
414 第1のシャッタ
415 第2のシャッタ
Claims (10)
- 水平面と交わる面を有する対象物に向けて液体を吐出する液体吐出ユニットであって、
前記水平面と交わる面に対して対向可能な液体吐出面と、
前記液体吐出面を清掃する清掃装置と、
前記液体吐出面に対して前記清掃装置を相対的に動かす駆動手段と
を有するとともに、
前記清掃装置は、
前記液体吐出面に対して接触可能に設けた接触部材と、
前記接触部材の表面側から洗浄剤を供給する洗浄剤供給装置と
を有することを特徴とする液体吐出ユニット。 - 前記清掃装置は、前記洗浄剤を供給後の前記液体吐出面に当接し、前記液体吐出面より異物を除去する当接部材を有することを特徴とする請求項1記載の液体吐出ユニット。
- 前記清掃装置は、前記液体吐出面に設けた液体吐出口から吐出した前記液体を受けるための液滴受け部を有することを特徴とする請求項1または2記載の液体吐出ユニット。
- 前記洗浄剤供給装置は、前記液滴受け部に前記洗浄剤を供給することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の液体吐出ユニット。
- 前記洗浄剤供給装置は、前記洗浄剤の供給路上に、当該供給路の開口面積を可変にするシャッタ部材を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の液体吐出ユニット。
- 前記洗浄剤供給装置は、前記水平面と交わる面の方向に複数の洗浄剤供給口を備えるとともに、上方の洗浄剤供給口から下方の洗浄剤供給口へ向かうに従い、前記洗浄剤の供給量を少なくすることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の液体吐出ユニット。
- 前記洗浄剤供給装置は、前記接触部材に前記洗浄剤を噴射することを特徴とする請求項1記載の液体吐出ユニット。
- 水平面と交わる面を有する対象物に向けて液体を吐出する液体吐出ユニットであって、
前記水平面と交わる面に対して対向可能な液体吐出面と、
前記液体吐出面を清掃する清掃装置と、
前記液体吐出面に対して前記清掃装置を相対的に動かす駆動手段と
を有するとともに、
前記清掃装置は、
前記液体吐出面に対して接触可能に設けた接触部材と、
前記接触部材の表面側から洗浄剤を供給する洗浄剤供給装置と
を有し、
前記洗浄剤供給装置は、前記水平面と交わる面の方向に複数の洗浄剤供給口を備えることを特徴とする液体吐出ユニット。 - 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の液体吐出ユニットを有することを特徴とする液体吐出装置。
- 前記液体吐出口からの前記液体の吐出量、前記液体吐出口から前記液体を吐出していない時間、前記液体の種類および環境温湿度の少なくとも1つに応じて、前記洗浄剤の供給量を制御することを特徴とする請求項9記載の液体吐出装置。
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