JP2022146596A - 情報処理装置、及び情報処理プログラム - Google Patents

Abstract

【課題】ユーザーの要求に沿った製品を他の会社よりも効率よく生産する会社の広告を優先して配信する。【解決手段】広告管理装置３は、発注者が注文した製品を受注生産する複数の受注会社の各々から生産情報を受け付け、受け付けた生産情報から製品の生産効率を示す配信スコアを受注会社毎に算出し、配信スコアが大きな受注会社の広告ほど、製品の発注元における広告への接触度合いが高くなるように、発注担当者が使用する発注端末４へ広告を配信する。【選択図】図１

Description

本発明は、情報処理装置、及び情報処理プログラムに関する。

特許文献１には、音声のみの広告を管理する広告管理部と、前記広告が配信される店舗のランクを設定するランク設定部と、前記店舗が保有するポイント、及び前記店舗に設定された前記ランク毎の前記ポイントを管理するポイント管理部と、前記広告を配信するために必要とされる前記ポイントを第１店舗及び第２店舗の間で交換することで、指定されたスケジュールで前記第１店舗の前記広告を前記第２店舗に配信し、前記第２店舗の広告を前記第１店舗で配信するように管理する配信管理部と、を備える広告管理サーバが開示されている。

特許文献２には、音声又は映像のうち、少なくとも映像を含む広告を管理する広告管理部と、前記広告が配信されるクライアントのランクを設定するランク設定部と、前記広告を配信する前記クライアントが保有するポイント、及び前記クライアントに設定された前記ランク毎の前記ポイントを管理するポイント管理部と、前記広告を配信するために必要とされる前記ポイントを、前記クライアントに含まれる第１クライアント及び第２クライアントの間で交換することで、指定されたスケジュールで前記第１クライアントの前記広告を前記第２クライアントに配信し、前記第２クライアントの前記広告を前記第１クライアントで配信するように管理する配信管理部と、を備える広告管理サーバが開示されている。

特開２０１８－１５６５１４号公報 特開２０２０－４２５０８号公報

インターネット等で配信される広告は、広告の配信元となる会社が支払った広告費に応じて配信時間帯及び配信量が決められ、他の会社より広告費を多く払った会社の広告は、他の会社の広告に優先して配信される。

しかしながら、広告が他の会社より多く配信されている会社が、必ずしも企業努力によって安価で、かつ、品質のよい製品を効率よく生産しているとは限られず、また、他の会社より社会貢献度が高く、従業員の労働環境もよい会社であるかはわからない。

本発明は、ユーザーの要求に沿った製品を他の会社よりも効率よく生産する会社の広告を優先して配信することができる情報処理装置、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。

第１態様に係る情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、発注者が注文した製品を受注生産する複数の受注会社の各々から前記製品の生産効率に関する少なくとも１つの指標値を受け付け、前記指標値から受注会社毎に得られるスコアであって、前記製品の生産効率が高くなるにつれて大きい値を示す配信スコアが大きな受注会社の広告ほど、前記製品の発注者が接触する接触度合いが高くなるように、前記製品の発注者が前記製品の発注に用いる発注端末への広告配信を制御する。

第２態様に係る情報処理装置は、第１態様に係る情報処理装置において、広告には、それぞれ広告を配信したい配信対象に関する属性を表す配信属性が対応付けられており、前記プロセッサは、前記配信スコアが最も大きい受注会社が予め登録する複数の広告の中から、前記製品の発注元に関する属性を表す発注元属性と前記配信属性の合致度合いが最も高くなる広告を前記発注端末に配信するように制御する。

第３態様に係る情報処理装置は、第２態様に係る情報処理装置において、広告に、広告と前記製品の受注会社において前記製品を生産する機材との対応関係を表す広告タグが設定されている場合、前記プロセッサは、前記広告タグで対応付けられた機材の稼働状況によって、前記発注元属性と前記配信属性の合致度合いを調整する。

第４態様に係る情報処理装置は、第３態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記広告タグが対応付けられた機材の予め定めた期間における稼働状況から前記広告タグが対応付けられた機材における今後の稼働状況を推定し、前記製品の注文が現状より受けにくくなると推定される場合には、前記発注元属性と前記配信属性の合致度合いが、機材の今後の稼働状況を加味しなかった場合の合致度合いより低くなるように調整し、前記製品の注文が現状より受けやすくなると推定される場合には、前記発注元属性と前記配信属性の合致度合いが、機材の今後の稼働状況を加味しなかった場合の合致度合いより高くなるように調整する。

第５態様に係る情報処理装置は、第１態様～第４態様の何れかの態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、無作為に大きさが設定される調整値を前記配信スコアに加算する。

第６態様に係る情報処理装置は、第１態様～第５態様の何れかの態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記配信スコアが大きくなるほど、前記製品の受注会社から徴収する広告の配信費用が基準額より安くなるように広告の配信費用を調整する。

第７態様に係る情報処理装置は、第６態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、閾値で区切った区分毎に予め設定した前記基準額に対する調整率若しくは調整額を用いて、前記発注端末に配信する広告の配信費用を調整する。

第８態様に係る情報処理装置は、第１態様～第７態様の何れかの態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記配信スコアが大きな受注会社の広告ほど、予め定めた期間における広告の配信頻度が高くなるように、前記発注端末への広告配信を制御する。

第９態様に係る情報処理装置は、第１態様～第８態様の何れかの態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記配信スコアが大きな受注会社の広告ほど、広告が予め指定した大きさよりも大きく前記発注端末の画面に表示されるように、前記発注端末への広告配信を制御する。

第１０態様に係る情報処理プログラムは、コンピュータに、発注者が注文した製品を受注生産する複数の受注会社の各々から前記製品の生産効率に関する少なくとも１つの指標値を受け付け、前記指標値から受注会社毎に得られるスコアであって、前記製品の生産効率が高くなるにつれて大きい値を示す配信スコアが大きな受注会社の広告ほど、前記製品の発注者が接触する接触度合いが高くなるように、前記製品の発注者が前記製品の発注に用いる発注端末への広告配信を制御する処理を実行させるプログラムである。

第１態様、及び第１０態様によれば、ユーザーの要求に沿った製品を他の会社よりも効率よく生産する会社の広告を優先して配信することができる、という効果を有する。

第２態様によれば、複数の広告の中から、配信対象となる会社に最も適合した広告を配信することができる、という効果を有する。

第３態様によれば、広告の製品を生産する機材の稼働状況に応じて、配信する広告を変更することができる、という効果を有する。

第４態様によれば、機材毎の稼働率が近づくように機材の稼働率を調整することができる、という効果を有する。

第５態様によれば、特定の広告ばかりが配信されないようにすることができる、という効果を有する。

第６態様によれば、製品の生産効率が高い会社ほど、基準額より安い広告費で広告を他の会社に優先して配信することができる、という効果を有する。

第７態様によれば、製品の生産効率に応じて広告費を増減することができる、という効果を有する。

第８態様によれば、配信スコアが大きな受注会社の広告ほど、ユーザーが広告に接触する機会を増やすことができる、という効果を有する。

第９態様によれば、配信スコアが大きな受注会社の広告ほど、他の広告よりユーザーの目に留まりやすくすることができる、という効果を有する。

受発注システムの構成の一例を示す図である。 生産情報の一例を示す図である。 生産管理指標の一例を示す図である。 発注画面の一例を示す図である。 広告の登録画面の一例を示す図である。 受発注システムにおける処理の流れの一例を示すシーケンス図である。 広告管理装置における電気系統の要部構成例を示す図である。 広告の配信制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。 費用調整表の一例を示す図である。 スコア調整表の一例を示す図である。 広告の大きさを調整した発注画面の一例を示す図である。

以下、本実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、同じ構成要素及び同じ処理には全図面を通して同じ符号を付与し、重複する説明を省略する。

図１は、本実施形態に係る製品の受発注システム１の構成例を示す図である。受発注システム１で取り扱う製品は、注文を受けてから生産を開始するような製品、すなわち受注生産による製品であればその種類に制約はない。また、ここでの製品には有体物の他、設計データのような無形物も含まれる。

以降では一例として、本やパンフレットといった印刷物の注文を発注会社から受け付けて、予め登録されている複数の受注会社の中から発注会社が指定した受注会社で印刷物の生産が行われるように、発注会社と受注会社を仲介する受発注システム１について説明する。

図１に示すように、受発注システム１には、各々の発注会社に設置された発注端末４、及び各々の受注会社に設置された受注端末５が通信回線７で接続されている。図１の例では発注会社Ａ、発注会社Ｂ、及び発注会社Ｃに設置された３台の発注端末４（それぞれ「発注端末４Ａ」、「発注端末４Ｂ」、及び「発注端末４Ｃ」という）と、受注会社Ａ、受注会社Ｂ、及び受注会社Ｃに設置された３台の受注端末５（それぞれ「受注端末５Ａ」、「受注端末５Ｂ」、及び「受注端末５Ｃ」という）が受発注システム１に接続されているが、受発注システム１に接続される発注端末４及び受注端末５の台数に制約はない。また、通信回線７の種別にも制約はなく、有線であっても無線であってもよく、また、専用回線であっても公衆回線であってもよい。

受発注システム１は、各受注会社から受注端末５を経由して製品の生産情報及び広告情報を取得し、予め登録されている複数の広告の中から、取得した生産情報を用いて発注会社に適した広告を選択して、選択した広告を発注会社に配信する。

発注会社における製品の発注担当者は、例えば発注端末４で製品の仕様、及び製品の注文先、すなわち受注会社を指定して製品の注文を行うが、受発注システム１から配信された広告が発注端末４における製品の発注画面２１と共に表示される（後述する図４参照）。したがって、製品の発注担当者は広告に表示された受注会社を意識することになるため、広告が配信されていない受注会社よりも広告が配信された受注会社の方が製品の注文を受ける確率が上がることになる。なお、発注担当者は製品の注文を行う発注者の一例である。

受発注システム１は発注端末４から製品の注文を受け付けると、注文で指定された受注会社に製品の発注を行う。

こうした処理を行う受発注システム１は、内部ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）８で接続された受発注装置２と広告管理装置３を含む。

受発注装置２は、発注端末４経由で各発注会社から製品の注文を受け付け、注文で指定された受注会社に製品の発注を行う仲介機能を有すると共に、受注端末５経由で各受注会社から生産情報を受け付け、受け付けた生産情報を受注会社毎に管理する管理機能を有する。

製品の生産情報とは、受注会社における製品の生産体制、生産効率、及び生産状況を表す情報であり、換言すれば、受注会社における製品の生産能力を表す情報である。

図２は、生産情報の一例を示す図である。図２に示すように、受発注装置２は、各受注会社から機材情報、工程情報、及び生産管理指標を生産情報として受け付ける。

機材情報とは、例えば受注会社が製品を生産するために所有している機材の種類、型番、台数、設定されている広告タグ、並びに、対応可能な加工及び製法のように、製品を生産する機材そのものに関する情報のことである。なお、機材に設定される広告タグについては後ほど詳細に説明する。

工程情報とは、例えば製品の生産スケジュール、製品の生産に関する進捗情報、及び製品毎にどの工程を実行中であるかを表すトレーサビリティ情報といった、受注会社における製品の生産状況に関する情報のことである。

生産管理指標とは、受注会社における製品の生産効率に関する少なくとも１つの指標値のことである。

図３は、生産管理指標の一例を示す図である。生産管理指標には、例えば時間稼働率、性能稼働率、Ａ能率、Ｃ能率、負荷率、改善率、納期達成率、良品数、及び設備総合効率の各項目が含まれ、各々の項目が生産管理指標である。

時間稼働率は機材の負荷時間に対する稼働時間の割合であり、受注会社の機材毎に通知される生産管理指標の一例である。機材の負荷時間とは機材の通電時間のことであり、時間稼働率は、特定の期間（例えば１日）の負荷時間に対して、機材の動作確認を含めて機材が稼働していた時間、すなわち機材が動作していた時間の割合を表す。

性能稼働率は機材の稼働時間に対する正味稼働時間の割合であり、受注会社の機材毎に通知される生産管理指標の一例である。正味稼働時間とは、稼働時間のうち実際に製品を生産していた時間であり、機材が正常に動作するかを確認する事前確認のように、注文された製品を生産していない時間を稼働時間から除いた時間である。

Ａ能率は機材の正味稼働時間に対する製品の生産数の割合であり、受注会社の機材毎に通知される生産管理指標の一例である。

Ｃ能率は機材の負荷時間に対する製品の生産数の割合であり、受注会社の機材毎に通知される生産管理指標の一例である。

負荷率は製品を生産する担当者のシフト時間に対する機材あたりのジョブ時間の割合であり、例えば受注会社の機材毎に全担当者の平均値で通知される生産管理指標の一例である。担当者のシフト時間とは、例えば８：３０～１７：００のように、担当者毎に予め規定された工場での勤務時間のことであり、ジョブ時間とは担当者が機材を操作して製品を生産及び加工に直接携わっている時間である。

改善率は、特定の期間において時間稼働率やＡ能率といった生産管理指標を表す各割合や値がどの程度改善されたかを表す割合であり、生産管理指標を表す割合や値毎に通知される生産管理指標の一例である。

納期達成率は、発注会社から受け付けた製品の注文数のうち、発注会社と契約した納期までに製品を納めた注文数、すなわち納期達成注文数の割合であり、製品の種類毎、若しくは受注会社全体の割合として通知される生産管理指標の一例である。

良品率は、良品及び不良品の区分に関係なく生産した製品に対する良品数の割合であり、製品の種類毎、若しくは受注会社全体の割合として通知される生産管理指標の一例である。

設備総合効率は、それぞれ受注会社が所有する全機材を対象とした時間稼働率及び性能稼働率と、受注会社で生産された全製品を対象とした良品率との積で表される割合であり、受注会社における製品の生産効率を総合的に表す生産管理指標の一例である。

上記に示した生産管理指標の定義からわかるように、各生産管理指標はその値が高いほど、受注会社が製品を効率よく生産していることを表している。なお、図３に示した生産管理指標は一例であり、図３に示した項目以外であっても、例えば従業員の有給休暇の消化率や平均在職年数といった従業員の働きやすさを表す項目のような製品の生産効率に影響を与える間接的な項目であっても、受注会社における製品の生産効率を表す項目であれば本実施形態に係る生産管理指標に含まれる。

受発注装置２は、このような機材情報、工程情報、及び生産管理指標を生産情報として各受注会社から受け付け、生産情報を時系列に沿って受注会社毎に記憶する。各受注会社からの生産情報の取得間隔は受発注装置２で設定可能であり、各受注会社の受注端末５は受発注装置２から生産情報の取得要求を受け付けると、最新の生産情報を受発注装置２に送信する。当然のことながら、各受注会社の受注端末５は、受発注装置２から生産情報の取得要求がない場合であっても、例えば受注端末５の起動のように予め定めた事象の発生を契機として、自発的に生産情報を受発注装置２へ送信してもよい。

一方、広告管理装置３は、受発注装置２に記憶されている各受注会社の生産情報を取得し、取得した生産情報を用いて、予め登録された受注会社の中から他の受注会社よりも製品を効率よく生産する受注会社を選択し、選択した受注会社の広告を他の受注会社よりも優先して発注会社に配信する情報処理装置の一例である。広告管理装置３が配信した広告は、発注会社の発注担当者が製品の注文を行うために発注情報を入力する発注画面２１に表示される。

図４は、発注端末４に表示される発注画面２１の一例を示す図である。図４に示すように、発注担当者が製品の発注情報を入力する入力フォームは発注画面２１のメイン領域２１－１に表示される。広告管理装置３が配信した広告は、例えばメイン領域２１－１の横に設けられた広告領域２１－２に表示されるが、発注画面２１における広告領域２１－１の位置に制約はない。

広告領域２１－２に表示される広告の広告管理装置３への登録は、例えば受注会社で広告業務に携わる広告担当者によって行われる。

図５は、広告担当者からの要求によって広告管理装置３が受注端末５に表示する広告の登録画面６の一例を示す図である。

登録画面６には、例えば配信対象（会社）、配信対象（ユーザー）、配信期間、配信最大回数、広告内容、広告タグ、ランディングページＵＲＬ（Ｕｎｉｆｏｒｍ Ｒｅｓｏｕｒｃｅ Ｌｏｃａｔｏｒ）、広告種別、及び広告イメージＵＲＬの各設定項目が含まれる。

配信対象（会社）は、広告を配信したい発注会社の属性を設定する設定項目であり、例えば業種や会社規模の設定が行われる。

配信対象（ユーザー）は、広告を配信したい発注会社における従業員の属性を設定する設定項目であり、例えば従業員が担当する部門や従業員の役職の選択が行われる。

配信期間は、いつからいつまで広告を配信するか、その期間を設定する設定項目である。

配信最大回数は、設定した配信期間における広告の配信回数の上限を設定する設定項目である。

広告内容は、配信したい広告がどのような内容の広告であるのかを設定する設定項目である。

広告タグは、広告と、当該広告を配信する受注会社（「配信元受注会社」という）において広告で宣伝した製品を生産する機材と、の対応関係を設定する設定項目である。例えば金、銀、及びメタリック印刷が可能な機材には予め「金・銀・メタリック」の広告タグが設定されており、登録画面６で広告に「金・銀・メタリック」の広告タグが設定されると、当該広告と金、銀、及びメタリック印刷が可能な機材とが対応付けられる。すなわち広告で宣伝する製品を生産するために用いられる機材の特徴及び機能が広告タグの設定値として設定される。

ランディングページＵＲＬは、発注画面２１の広告領域２１－２が選択された場合に発注端末４に表示する広告画面のリンク先を設定する設定項目である。

広告種別は、例えば発注画面２１における広告の表示位置、表示演出、及び広告領域２１－２の大きさのように広告の表示形態を設定する設定項目である。

広告イメージＵＲＬは、発注画面２１の広告領域２１－２に表示する広告画面のリンク先を設定する設定画面である。

各受注会社の広告担当者は、広告毎に登録画面６に表示される各設定項目を設定して広告管理装置３に広告を登録する。登録画面６によって広告管理装置３に登録される情報を広告情報という。

なお、登録画面６における配信対象（会社）と配信対象（ユーザー）は、広告担当者が特に広告を配信したいと考えている配信先の属性を示すことから、広告を配信したい配信対象に関する属性、すなわち配信属性の一例である。

後ほど説明するように、広告管理装置３は、選択した広告の配信元受注会社が複数の広告を登録している場合、登録画面６で設定された広告の配信属性と、広告の配信先となる製品の発注元に関する属性の合致度に基づいて、複数の広告の中から配信する広告を選択する。なお、製品の発注元に関する属性には、登録画面６の配信対象（ユーザー）で表されるような発注担当者個人に関する属性の他、登録画面６の配信対象（会社）で表されるような発注担当者が所属する会社に関する属性も含まれる。以降では、製品の発注元に関する属性を「発注元属性」という。

広告管理装置３は、登録されている広告に広告タグが設定されている場合、広告に設定されている広告タグと同じ広告タグが設定されている機材、すなわち広告タグで対応付けられた機材の稼働状況に応じて、発注元属性と配信属性の合致度合いを調整する。

図６は、これまで説明した受発注システム１における処理の流れの一例を示すシーケンス図である。

広告担当者によって、受注端末５に表示された広告の登録画面６から広告情報が設定され、広告管理装置３に広告が登録される（シーケンスＦ１参照）。

また、各受注会社の受注端末５からは予め定めた間隔毎、及びランダムなタイミングの少なくとも一方のタイミングで生産情報が送信され、受注会社毎に生産情報が受発注装置２で管理される（シーケンスＦ２参照）。

一方、発注端末４から発注画面２１の表示要求が行われると（シーケンスＦ３参照）、広告管理装置３は受発注装置２から各受注会社の生産情報を取得すると共に（シーケンスＦ４参照）、登録されている広告情報を広告毎に取得する（シーケンスＦ５参照）。

その上で、広告管理装置３は、取得した生産情報及び広告情報を用いて、予め登録されている各受注会社の複数の広告の中から発注画面２１の表示要求を行った発注会社に適した広告を選択し、選択した広告を含む発注画面２１を、発注画面２１の表示要求を行った発注端末４に送信する広告の配信制御処理を行う（シーケンスＦ６参照）。これにより、発注端末４に表示される発注画面２１内に、広告管理装置３が選択した広告が表示される。

こうした処理を行う受発注システム１における広告管理装置３は、コンピュータ１０を用いて構成される。

図７は、コンピュータ１０を用いた広告管理装置３における電気系統の要部構成例を示す図である。

コンピュータ１０は、広告管理装置３が有する機能の実行を担うプロセッサの一例であるＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）１１、コンピュータ１０を広告管理装置３として機能させる情報処理プログラムを記憶するＲＯＭ（Ｒｅａｄ Ｏｎｌｙ Ｍｅｍｏｒｙ）１２、ＣＰＵ１１の一時的な作業領域として使用されるＲＡＭ（Ｒａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）１３、不揮発性メモリ１４、及び入出力インターフェース(Ｉ／Ｏ)１５を備える。ＣＰＵ１１、ＲＯＭ１２、ＲＡＭ１３、不揮発性メモリ１４、及びＩ／Ｏ１５はバス１６を介して各々接続されている。

不揮発性メモリ１４は、不揮発性メモリ１４に供給される電力が遮断されても記憶した情報が維持される記憶装置の一例であり、例えば半導体メモリが用いられるがハードディスクを用いてもよい。不揮発性メモリ１４には、例えばＣＰＵ１１が情報処理プログラムを実行する場合に参照する閾値等のパラメータや広告情報が記憶される。

また、Ｉ／Ｏ１５には、例えば通信ユニット１７、入力ユニット１８、及び表示ユニット１９が接続される。

通信ユニット１７は通信回線７及び内部ＬＡＮ８に接続され、受発注装置２、各発注端末４、各受注端末５、及び通信回線７に接続されたその他の図示しない外部装置とデータ通信を行う通信プロトコルを備える。

入力ユニット１８は、広告管理装置３の操作者からの指示を受け付けてＣＰＵ１１に通知する装置であり、例えばボタン、タッチパネル、キーボード、ポインティングデバイス、及びマウス等が用いられる。

表示ユニット１９は、ＣＰＵ１１によって処理された情報を表示する装置であり、例えば液晶ディスプレイ、有機ＥＬ（Ｅｌｅｃｔｒｏ Ｌｕｍｉｎｅｓｃｅｎｃｅ）ディスプレイ、及び映像をスクリーンに投影するプロジェクタのような表示デバイスが用いられる。

なお、コンピュータ１０はクラウドコンピューティングを用いて構成してもよく、この場合、外部装置から通信回線７経由でコンピュータ１０の遠隔操作が行われる。したがって、コンピュータ１０において、入力ユニット１８及び表示ユニット１９は必ずしも必要なユニットではない。

次に、広告管理装置３の作用について詳細に説明する。図８は、例えば発注端末４から発注画面２１の表示要求を受け付けた場合に、広告管理装置３のＣＰＵ１１によって実行される広告の配信制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。

広告の配信制御処理を規定する情報処理プログラムは、例えば広告管理装置３のＲＯＭ１２に予め記憶されている。広告管理装置３のＣＰＵ１１は、ＲＯＭ１２に記憶される情報処理プログラムを読み込み、広告の配信制御処理を実行する。

なお、広告管理装置３の不揮発性メモリ１４には、各受注会社の広告と対応付けられた広告情報が予め記憶されており、受発注装置２には各受注会社の生産情報が管理されているものとする。

ステップＳ１０において、ＣＰＵ１１は、受発注装置２から最新の生産情報を受注会社毎に取得してＲＡＭ１３に記憶する。

ステップＳ２０において、ＣＰＵ１１は、ステップＳ１０で生産情報を取得した受注会社毎に配信スコアｙを算出する。配信スコアｙとは、生産情報に含まれる生産管理指標から得られるスコアであって、生産管理指標によって示される製品の生産効率が高くなるにつれて大きな値を示すスコアである。すなわち、配信スコアｙは、製品に関する発注会社からの要求を満たせるように受注会社が行っている企業努力を数値化したスコアである。

ＣＰＵ１１は、例えば（１）式を用いて配信スコアｙを算出する。

ここで“ｉ”は生産管理指標の各項目を表すインデックスであり、“ｎ”は生産管理指標の項目数を表す。また、“ｘ”は配信スコアｙの算出対象となる受注会社における生産管理指標の項目毎の値を要素とする生産管理指標ベクトルであり、ｇ_ｉ（ｘ）は、生産管理指標ベクトルｘからインデックスｉで表される生産管理指標の項目の値を取得する関数である。なお、生産管理指標の値が機材毎に通知される項目の場合、ＣＰＵ１１は、同じ項目における機材毎の生産管理指標の平均値を生産管理指標ベクトルの要素として用いればよい。

“ｗ_ｉ”は、インデックスｉで表される生産管理指標の項目毎に予め定めた実数の重み係数であり、不揮発性メモリ１４に予め記憶されている。重み係数ｗ_ｉは例えば不揮発性メモリ１４に予め記憶されており、変更可能である。

例えば関数ｇ_１（ｘ）は時間稼働率を取得する関数、関数ｇ_２（ｘ）は性能稼働率を取得する関数というように、関数ｇ_ｉ（ｘ）は、図３に示した生産管理指標の項目毎に生産管理指標ベクトルｘから対応する生産管理指標の項目の値を取得する。

このようにＣＰＵ１１は、項目毎に重み係数ｗ_ｉで重み付けを行った生産管理指標を用いて、受注会社毎に配信スコアｙを算出する。

配信スコアｙの大きさは、受注会社における製品の生産効率の高さを表していることから、ステップＳ３０において、ＣＰＵ１１は、ステップＳ２０で算出した受注会社毎の配信スコアｙの中から、配信スコアｙが最も大きい受注会社を、広告を配信する配信元受注会社に決定する。

したがって、配信スコアｙが大きな受注会社の広告ほど、例えば１週間や１か月といった予め定めた期間における広告の配信頻度が他の受注会社の広告よりも高くなる。

なお、（１）式に示したように、受注会社の生産管理指標だけを用いて配信元受注会社を決定すると、他の受注会社に比べて製品の生産効率が常に高い受注会社が存在するような場合、当該受注会社の広告しか発注会社に配信されなくなってしまう。したがって、ＣＰＵ１１は、配信スコアｙの算出毎に大きさが無作為に設定される調整値ｂ（ｂは実数）を加算した（２）式を用いて、受注会社毎の配信スコアｙを算出してもよい。

（２）式を用いて配信スコアｙを算出することにより、製品の生産効率が２番目以下の受注会社であっても、発注会社に広告が配信される状況が発生する。

配信元受注会社が登録している広告が１つであれば、配信元受注会社を決定することで配信する広告も一意に決定されるが、配信元受注会社が複数の広告を登録していることがある。したがって、ＣＰＵ１１は、以降の処理で複数の広告の中から配信する広告を決定する。

そのためステップＳ４０において、ＣＰＵ１１は、配信元受注会社が登録している各広告の広告情報を不揮発性メモリ１４から取得する。

ステップＳ５０において、ＣＰＵ１１は、発注画面２１の表示要求を行った発注会社の発注元属性を取得する。具体的には、ＣＰＵ１１は、資本金や業種等の発注会社に関する情報を記憶したデータベースや、発注担当者が発注画面２１の表示要求を行う際に発注端末４に入力した情報から発注元属性を取得する。

広告情報の配信属性は広告を配信したい配信対象を表していることから、ステップＳ６０において、ＣＰＵ１１は、ステップＳ４０で取得した各広告の広告情報からそれぞれ配信属性を抽出し、抽出した配信属性とステップＳ５０で取得した発注元属性の合致度合いを配信元受注会社が登録している広告毎に算出する。

配信属性を“ｕ”、発注元属性を“ｖ”、配信属性と発注元属性の合致度合いを表す類似度を“ｚ”とすれば、類似度ｚはｚ＝ｆ（ｕ，ｖ）で表される。関数ｆ（ｕ，ｖ）は配信属性と発注元属性の類似度を算出する関数であり、例えばパターンマッチングや距離関数等、類似度を評価する公知の評価関数が用いられる。類似度ｚを表す値が大きいほど、配信属性と発注元属性の合致度合いが高いことを表している。

ＣＰＵ１１は、配信属性と発注元属性の類似度ｚが最も高い広告を、発注会社に適した広告、すなわち配信広告に決定する。

このようにＣＰＵ１１は、配信属性と発注元属性の類似度ｚに基づいて発注会社に配信する広告を決定してもよいが、広告で製品を宣伝することで、当該製品の今後の予め定めた期間（例えば１週間）における注文数が現状の注文数より増加することも考えられる。そうすると、広告で宣伝する製品を生産する機材の今後の稼働率が現状より既に高くなることが見込まれている場合、宣伝により更に製品の注文が増加し、注文を処理しきれずに製品の納品までの期間が標準期間よりも延びてしまうような状況が発生することが考えられる。

したがって、ＣＰＵ１１は、広告で宣伝しようとしている製品を生産する機材の今後の稼働状況によって類似度ｚを調整してもよい。

例えばＣＰＵ１１は、広告情報を通じて広告に設定されている広告タグを取得し、生産情報に含まれる機材情報から、広告と同じ広告タグが設定されている機材を特定する。その上で、ＣＰＵ１１は、特定した機材の時間稼働率やＡ能率といった機材の稼働情報を表す生産管理指標から、広告と同じ広告タグが設定されている機材の今後の稼働状況を推定する。なお、機材における今後の稼働状況の推定には公知の推定手法が用いられる。

機材について製品を生産していない空き時間が現状より増加すると推定される場合、すなわち広告で宣伝しようとしている製品の注文を現状より多く受けられると推定される場合には、ＣＰＵ１１は、当該機材と同じ広告タグが設定されている広告の類似度ｚを、機材の稼働状況を加味しなかった場合に得られる類似度ｚより値が高くなるように調整する。

一方、機材について製品を生産していない空き時間が現状より減少すると推定される場合、すなわち広告で宣伝しようとしている製品の注文が現状より少ない数しか受けられないと推定される場合には、ＣＰＵ１１は、当該機材と同じ広告タグが設定されている広告の類似度ｚを、機材の稼働状況を加味しなかった場合に得られる類似度ｚより値が低くなるように調整する。

ステップＳ７０において、ＣＰＵ１１は、広告の配信に伴って受注会社から徴収する広告の配信費用を算出する。

広告の配信費用として、例えば配信１回あたりの基準額が予め設定されているが、ＣＰＵ１１は、ステップＳ２０で算出した配信スコアｙの値に応じて、広告の配信費用を調整してもよい。

図９は、費用調整表９の一例を示す図である。費用調整表９では、閾値で区切られた配信スコアｙの区分毎に広告の配信費用の調整率が対応付けられている。図９に示す費用調整表９の例では、配信スコアｙが０以上１０未満の場合には２０％の調整率が対応付けられており、配信スコアｙが８０以上９０未満の場合には－１０％の調整率が対応付けられている。正の調整率は、広告の配信費用の基準額を費用調整表９に表示されている調整率の値だけ増加させることを表し、負の調整率は、広告の配信費用の基準額を費用調整表９に表示されている調整率の値だけ減少させることを表している。

ＣＰＵ１１は費用調整表９を参照し、受注会社における製品の生産効率が基準額に対応した製品の生産効率より高くなるにつれて、広告の配信費用が基準額より安くなるように調整する一方、受注会社における製品の生産効率が基準額に対応した製品の生産効率より低くなるにつれて、広告の配信費用が基準額より高くなるように調整する。

なお、費用調整表９の調整率の代わりに調整額を設定してもよく、また、配信スコアｙを用いて調整率及び調整額を算出する演算式を設定してもよいことは言うまでもない。調整率の代わりに調整額を用いる場合、基準額より広告の配信費用を増加させる配信スコアｙの区分には正の調整額が設定され、基準額より広告の配信費用を減少させる配信スコアｙの区分には負の調整額が設定される。すなわち、特定の配信スコアｙの区分の調整額を基準とし、配信スコアｙが大きくなるにつれて絶対値が大きくなる負の調整額が設定され、配信スコアｙが小さくなるにつれて絶対値が大きくなる正の調整額が設定される。

ステップＳ８０において、ＣＰＵ１１は、類似度ｚに基づいてステップＳ６０で決定した広告が広告領域２１－２に表示された発注画面２１を、発注画面２１の表示要求を行った発注端末４に送信して発注端末４に広告を配信する。

以上により図８に示した広告の配信制御処理を終了する。

図８に示した広告の配信制御処理では、配信スコアｙを用いて配信元受注会社を決定した後、広告の配信属性と発注画面２１の表示要求を行った発注会社における発注元属性の類似度ｚを用いて、配信元受注会社が登録している複数の広告から発注会社に配信する広告を決定した。

しかしながら、配信スコアｙの算出に広告の配信属性と発注会社の発注元属性の類似度ｚを最初から加味して、発注会社に配信する広告を決定してもよい。例えば配信スコアｙを算出する（２）式を（３）式のように変形してもよい。

（３）式において“ｗ”は、類似度ｚに対して重み付けを行う実数の重み係数である。重み係数ｗは例えば不揮発性メモリ１４に予め記憶されており、変更可能である。ＣＰＵ１１は、登録されている広告毎に（３）式を用いて配信スコアｙを算出し、配信スコアｙが最も大きい広告を発注会社に配信する広告として決定すればよい。

更に、ＣＰＵ１１は、広告で宣伝しようとしている製品を生産する機材の今後の稼働状況を配信スコアｙの算出に利用してもよい。（４）式は、広告で宣伝しようとしている製品を生産する機材の今後の稼働状況を加味した配信スコアｙの算出式の一例である。

“ｒ”は登録画面６で設定可能な広告タグ毎の設定状況を表す値を要素とする広告タグベクトルである。例えば図５に示したように、登録画面６で設定可能な広告タグが箔押し、金・銀・メタリック、及びラベル・パッケージである場合、広告タグベクトルｒ＝（箔押し，金・銀・メタリック，ラベル・パッケージ）と表される。

ＣＰＵ１１は、広告に広告タグが設定されているか否か広告情報を用いて広告タグ毎に判定し、広告タグが広告に設定されていれば、広告に設定されている広告タグに対応する位置にある広告タグベクトルｒの要素に“１”を設定し、広告タグが広告に設定されていなければ、広告に設定されていない広告タグに対応する位置にある広告タグベクトルｒの要素を“０”に設定する。

スコア調整関数ｈ（ｒ）は、広告タグベクトルｒによって表される各広告タグの設定状況から、広告に設定されている広告タグと同じ広告タグが設定されている機材の今後の稼働状況を配信スコアｙの調整値として出力するスコア調整関数である。スコア調整関数ｈ（ｒ）の値が大きいほど、広告で宣伝しようとしている製品の今後の生産余力が現状より増加することを表す。

すなわち、スコア調整関数ｈ（ｒ）は特定の生産余力（例えば現状の生産余力）を基準とし、推定した生産余力が基準から大きくなるにつれて絶対値が大きくなる正の調整値を出力し、推定した生産余力が基準から小さくなるにつれて絶対値が大きくなる負の調整値を出力する。

図１０は、今後予想される製品の生産余力を表す指標の一例である機材の稼働率と、配信スコアｙの調整値（「調整スコア」という）とを対応付けたスコア調整表２０の一例を示す図である。ＣＰＵ１１は、予め推定した、広告で宣伝しようとしている製品を生産する機材の今後の稼働率が含まれる区分と対応付けられている調整スコアをスコア調整関数ｈ（ｒ）の出力とする。

図１０に示すスコア調整表２０では、稼働率が４０％以上６０％未満を基準とし、稼働率が４０％より低くなるにつれて製品の生産余力が大きくなることから、稼働率の低下に伴い絶対値が大きくなる正の調整スコアが設定されている。また、稼働率が６０％より高くなるにつれて製品の生産余力が小さくなることから、稼働率の上昇に伴い絶対値が大きくなる負の調整スコアが設定されている。なお、広告で宣伝しようとしている製品を生産する機材が複数存在する場合には、ＣＰＵ１１は、各々の機材における今後の稼働率の平均値を用いて、スコア調整表２０から調整スコアを取得すればよい。

なお、（４）式において“ｗ_０”は、スコア調整関数ｈ（ｒ）に対して重み付けを行う実数の重み係数である。重み係数ｗ_０は例えば不揮発性メモリ１４に予め記憶されており、変更可能である。

ＣＰＵ１１は、登録されている広告毎に（３）式、若しくは（４）式から配信スコアｙを算出し、配信スコアｙが最も大きい広告を発注会社に配信する広告として決定すればよい。

なお、図８に示した広告の配信制御処理では、配信スコアｙが大きな受注会社の広告ほど広告の配信頻度を高めるようにしたが、ＣＰＵ１１は、配信スコアｙが大きな受注会社の広告ほど、当該広告の広告情報に含まれる広告種別で指定されている広告の大きさよりも大きい広告が広告領域２１－２に表示されるように、表示する広告の大きさを調整してもよい。

図１１は、表示される広告の大きさを調整した発注画面２１の例を示す図である。図１１（Ａ）は、配信スコアｙが予め定めた基準となるスコア範囲に含まれる場合の広告領域２１－２の大きさを表した図である。これに対して、図１１（Ｂ）は、配信スコアｙが予め定めた基準となるスコア範囲よりも高いスコア範囲に含まれる場合の広告領域２１－２の大きさを表した図である。

このように、ＣＰＵ１１は、配信スコアｙによる広告の配信頻度の制御と共に、又は配信スコアｙによる配信頻度の制御の代わりに、配信スコアｙが大きくなるにつれて、広告を表示する広告領域２１－２の大きさを広告情報に含まれる広告種別で指定された大きさより大きくしてもよい。

なお、広告種別で指定された広告領域２１－２の大きさは受注会社との契約事項であることから、受注会社にとって不利になる調整は行わないことが好ましい。したがって、ＣＰＵ１１は、配信スコアｙが予め定めた基準となるスコア範囲より低いスコア範囲に含まれたとしても、広告を表示する広告領域２１－２の大きさを広告種別で指定された大きさより小さくすることなく、広告種別で指定された大きさのままにする。

本実施形態では、受発注システム１で受注会社が生産する製品の広告を配信する例について説明したが、何れかの発注会社が受発注システム１に参加する受注会社に自社の製品や会社の広告を配信する場合にも受発注システム１を利用することができる。この場合、受発注装置２は発注会社から生産情報を受け付け、広告管理装置３は発注端末４に広告の登録画面６を表示すると共に、受注端末５に発注会社の広告を表示する。

発注会社で製品の生産を行っていない場合、発注会社から受け付ける生産情報には例えば生産管理指標だけが含まれる。製品を生産しない発注会社の生産管理指標には、製品の生産効率に関する指標値の代わりに、例えば従業員１人当たりにおける製品の月毎の販売数といった従業員の販売効率に関する指標値等を用いればよい。

広告管理装置３は、製品の販売効率が高い発注会社の広告ほど、受注会社が広告に接触する接触度合いが高くなるように広告配信を制御する。

例えば受注会社が自社製品の販路拡大のために自社製品を優先的に取り扱ってくれる販売代理店を探しているような場合、発注会社が広告を配信することで、配信される広告を参考にして受注会社が製品の販売代理店として契約してくれるメリットが発注会社に発生する。

以上、実施形態を用いて受発注システム１の一態様について説明したが、開示した受発注システム１の形態は一例であり、受発注システム１の形態は実施形態に記載の範囲に限定されない。本開示の要旨を逸脱しない範囲で実施形態に多様な変更又は改良を加えることができ、当該変更又は改良を加えた形態も開示の技術的範囲に含まれる。

また、上記の実施形態では、広告の配信制御処理をソフトウエアで実現する形態について説明した。しかしながら、図８のフローチャートと同等の処理をハードウエアで処理させるようにしてもよい。この場合、広告の配信制御処理をソフトウエアで実現した場合と比較して処理の高速化が図られる。

上記の実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ（例えばＣＰＵ１１）や、専用のプロセッサ（例えば ＧＰＵ：Ｇｒａｐｈｉｃｓ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ、ＡＳＩＣ：Ａｐｐｌｉｃａｔｉｏｎ Ｓｐｅｃｉｆｉｃ Ｉｎｔｅｇｒａｔｅｄ Ｃｉｒｃｕｉｔ、ＦＰＧＡ：Ｆｉｅｌｄ Ｐｒｏｇｒａｍｍａｂｌｅ Ｇａｔｅ Ａｒｒａｙ、プログラマブル論理デバイス、等）を含むものである。

また、上記の実施形態におけるプロセッサの動作は、１つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記の実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。

上記の実施形態では、ＲＯＭ１２に情報処理プログラムが記憶されている例について説明したが、情報処理プログラムの記憶先はＲＯＭ１２に限定されない。本開示の情報処理プログラムは、コンピュータ１０で読み取り可能な記憶媒体に記録された形態で提供することも可能である。例えば情報処理プログラムをＣＤ－ＲＯＭ（Ｃｏｍｐａｃｔ Ｄｉｓｋ Ｒｅａｄ Ｏｎｌｙ Ｍｅｍｏｒｙ）及びＤＶＤ－ＲＯＭ（Ｄｉｇｉｔａｌ Ｖｅｒｓａｔｉｌｅ Ｄｉｓｋ Ｒｅａｄ Ｏｎｌｙ Ｍｅｍｏｒｙ）のような光ディスクに記録した形態で提供してもよい。また、情報処理プログラムを、ＵＳＢ（Ｕｎｉｖｅｒｓａｌ Ｓｅｒｉａｌ Ｂｕｓ）メモリ及びメモリカードのような可搬型の半導体メモリに記録した形態で提供してもよい。ＲＯＭ１２、不揮発性メモリ１４、ＣＤ－ＲＯＭ、ＤＶＤ－ＲＯＭ、ＵＳＢ、及びメモリカードは非一時的（ｎｏｎ－ｔｒａｎｓｉｔｏｒｙ）記憶媒体の一例である。

更に、広告管理装置３は、通信回線７に接続された外部装置から情報処理プログラムをダウンロードし、ダウンロードした情報処理プログラムを記憶装置に記憶してもよい。この場合、広告管理装置３のＣＰＵ１１は、外部装置からダウンロードした情報処理プログラムを読み込んで広告の配信制御処理を実行する。

１ 受発注システム、２ 受発注装置、３ 広告管理装置、４（４Ａ、４Ｂ、４Ｃ） 発注端末、５（５Ａ、５Ｂ、５Ｃ） 受注端末、６ 登録画面、７ 通信回線、８ ＬＡＮ、９ 費用調整表、１０ コンピュータ、１１ ＣＰＵ、１２ ＲＯＭ、１３ ＲＡＭ、１４ 不揮発性メモリ、１５ Ｉ／Ｏ、１６ バス、１７ 通信ユニット、１８ 入力ユニット、１９ 表示ユニット、２０ スコア調整表、２１ 発注画面、２１－１ メイン領域、２１－２ 広告領域、ｂ 調整値、ｒ 広告タグベクトル、ｘ 生産管理指標ベクトル、ｙ 配信スコア、ｚ 類似度

Claims (10)

1. プロセッサを備え、
   前記プロセッサは、
   発注者が注文した製品を受注生産する複数の受注会社の各々から前記製品の生産効率に関する少なくとも１つの指標値を受け付け、
   前記指標値から受注会社毎に得られるスコアであって、前記製品の生産効率が高くなるにつれて大きい値を示す配信スコアが大きな受注会社の広告ほど、前記製品の発注者が接触する接触度合いが高くなるように、前記製品の発注者が前記製品の発注に用いる発注端末への広告配信を制御する
   情報処理装置。
2. 広告には、それぞれ広告を配信したい配信対象に関する属性を表す配信属性が対応付けられており、
   前記プロセッサは、前記配信スコアが最も大きい受注会社が予め登録する複数の広告の中から、前記製品の発注元に関する属性を表す発注元属性と前記配信属性の合致度合いが最も高くなる広告を前記発注端末に配信するように制御する
   請求項１記載の情報処理装置。
3. 広告に、広告と前記製品の受注会社において前記製品を生産する機材との対応関係を表す広告タグが設定されている場合、
   前記プロセッサは、前記広告タグで対応付けられた機材の稼働状況によって、前記発注元属性と前記配信属性の合致度合いを調整する
   請求項２記載の情報処理装置。
4. 前記プロセッサは、前記広告タグが対応付けられた機材の予め定めた期間における稼働状況から前記広告タグが対応付けられた機材における今後の稼働状況を推定し、前記製品の注文が現状より受けにくくなると推定される場合には、前記発注元属性と前記配信属性の合致度合いが、機材の今後の稼働状況を加味しなかった場合の合致度合いより低くなるように調整し、前記製品の注文が現状より受けやすくなると推定される場合には、前記発注元属性と前記配信属性の合致度合いが、機材の今後の稼働状況を加味しなかった場合の合致度合いより高くなるように調整する
   請求項３記載の情報処理装置。
5. 前記プロセッサは、無作為に大きさが設定される調整値を前記配信スコアに加算する
   請求項１～請求項４の何れか１項に記載の情報処理装置。
6. 前記プロセッサは、前記配信スコアが大きくなるほど、前記製品の受注会社から徴収する広告の配信費用が基準額より安くなるように広告の配信費用を調整する
   請求項１～請求項５の何れか１項に記載の情報処理装置。
7. 前記プロセッサは、閾値で区切った区分毎に予め設定した前記基準額に対する調整率若しくは調整額を用いて、前記発注端末に配信する広告の配信費用を調整する
   請求項６記載の情報処理装置。
8. 前記プロセッサは、前記配信スコアが大きな受注会社の広告ほど、予め定めた期間における広告の配信頻度が高くなるように、前記発注端末への広告配信を制御する
   請求項１～請求項７の何れか１項に記載の情報処理装置。
9. 前記プロセッサは、前記配信スコアが大きな受注会社の広告ほど、広告が予め指定した大きさよりも大きく前記発注端末の画面に表示されるように、前記発注端末への広告配信を制御する
   請求項１～請求項８の何れか１項に記載の情報処理装置。
10. コンピュータに、
    発注者が注文した製品を受注生産する複数の受注会社の各々から前記製品の生産効率に関する少なくとも１つの指標値を受け付け、
    前記指標値から受注会社毎に得られるスコアであって、前記製品の生産効率が高くなるにつれて大きい値を示す配信スコアが大きな受注会社の広告ほど、前記製品の発注者が接触する接触度合いが高くなるように、前記製品の発注者が前記製品の発注に用いる発注端末への広告配信を制御する処理を実行させる
    情報処理プログラム。

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