JP2022144191A - 駆動軸 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量で且つ低コストな駆動軸を提供する。【解決手段】駆動軸1は、第一シャフト2と、第一シャフト2と係合される筒状の第二シャフト3と、係合部位への水の侵入を規制するカバー部材4と、を備える。第一シャフト2は、アルミ系金属又は鉄系金属により形成され、係合部位11の一方を構成する第一係合部位11aを内周面又は外周面に備えるスライド部21と、アルミ系金属又は前記鉄系金属のうちスライド部21の材質とは異なる材質によって形成され、スライド部21と接合部位23で接合され、駆動力が入力又は出力される駆動部22と、を備える。また、第二シャフト3は、スライド部21の内周面又は外周面に形成された第一係合部位11aと径方向において対向し係合させるよう、係合部位11の他方を構成する第二係合部位11bを外周面又は内周面に備え、カバー部材4は接合部位23を覆う。【選択図】図1

Description

本発明は駆動軸に関する。
従来、駆動軸の一例であるプロペラシャフトとして、例えば、下記特許文献1及び特許文献2に記載されているものが知られている。これらのプロペラシャフトは、エンジン等のパワーユニットに連結されるトランスミッションと車輪に連結されるディファレンシャルギヤとの間に、ユニバーサルジョイント(例えば十字軸継手)を介して配置され、トランスミッションの出力をディファレンシャルギヤへ伝達する。
このとき、車両の運転時においては、路面からの衝撃や車両の運転状態などにより、トランスミッション及びディファレンシャルギヤの相対位置が変化する。このため、プロペラシャフトでは、車両運転時に発生するトランスミッション及びディファレンシャルギヤの車両前後方向における相対変位を吸収するために、シャフトが少なくとも二本に分割された状態とされ、分割された二本のシャフトが軸方向(車両前後方向)において相対移動可能となるよう連結部位(係合部位)にて連結される。
特開2011-255732号公報 特開2007-90374号公報
しかしながら、このようなプロペラシャフトでは、従来、主に材質が鉄で形成されているため、質量が大きく軽量化が求められている。これに対し、特許文献2のように、一部のシャフトのみアルミ化して軽量化に対応する技術がある。特許文献2においては、第一チューブ12のみアルミ製として、アルミの第一チューブ12と鉄製のシャフト(スタブシャフト11)とを摩擦接合で接合している。しかし、このように一部のみアルミ化しただけでは、大きな軽量化の効果は得られない。また、自然電位が異なる二種の金属材料(アルミと鉄)を接合しているため、接合部に電食対策を行なう必要があり、これによってもコスト高の要因となる虞がある。
また、さらなる軽量化案として、プロペラシャフトを構成する全てのシャフトを鉄よりも比重が小さなアルミで形成しているものもある。しかしながら、この場合、アルミは鉄よりも高価であるため、コストが高くなってしまうという課題がある。また、プロペラシャフトのうち、ユニバーサルジョイントが接続されるヨークシャフトをアルミ化する場合、ヨーク部の構造が複雑であり、且つヨーク部を含むヨークシャフト全体が長尺であるため、鍛造型による成形には高度な技術が必要となり、これによっても製造コストが上昇してしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、軽量で且つ低コストな駆動軸を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために駆動軸は、筒状の第一シャフトと、前記第一シャフトとの間で駆動力の伝達を可能とし前記第一シャフトと相対回転不能かつ回転軸方向に相対移動可能となるよう、前記回転軸方向において前記第一シャフトと重複する部分に設けられる係合部位において前記第一シャフトと係合される筒状の第二シャフトと、前記係合部位への水の侵入を規制するカバー部材と、を備える。前記第一シャフトは、アルミ系金属又は鉄系金属により形成され、前記係合部位の一方を構成する第一係合部位を内周面又は外周面に備えるスライド部と、前記アルミ系金属又は前記鉄系金属のうち前記スライド部の材質とは異なる材質によって形成され、前記スライド部と接合部位で接合され、前記駆動力が入力又は出力される駆動部と、を備え、前記第二シャフトは、前記スライド部の前記内周面又は前記外周面に形成された前記第一係合部位と径方向において対向し係合させるよう、前記係合部位の他方を構成する第二係合部位を外周面又は内周面に備え、前記カバー部材は前記接合部位を覆う。
このように、駆動軸を構成する第一シャフトが、スライド部と駆動部とに分割されて形成される。そして、分割されたスライド部及び駆動部のうち一方がアルミ系金属で形成され、他方が鉄系金属によって形成されて両者が接合される。これにより、スライド部と駆動部は、二部材に分割され小型化された状態でそれぞれ鍛造型により形成される。このため、二部材のうちの一方の部材がたとえアルミ系金属で形成されても低コストに製造が可能となるとともに、駆動軸の軽量化を図ることができる。また、分割された二部材のうち一部材は鉄系金属で形成されるため低コスト化に寄与する。さらに、接合部位が、従来技術が備える簡易で低コストなカバー部材によって覆われ、電解液となる水等の侵入を防止するので、低コスト且つ効果的に接合部位における電食を防止できる。
本実施形態に係るプロペラシャフト(駆動軸)の一部断面を含む全体図である。 図1における第一シャフトと第二シャフトとの係合部位の拡大図である。 スライド部及び駆動部が接合され、第一シャフトが形成された状態を示す図である。 駆動部及びユニバーサルジョイント(十字軸継手)を説明する図である。 図4におけるV-V矢視断面の概要図である。 変形例2を説明する、図2に対応する図である。
<1.第一実施形態>
(1-1.プロペラシャフトの全体構成)
以下に、本発明に係る車両用のプロペラシャフト(駆動軸に相当)の第一の実施形態について図1-図5を参照し説明する。図1のプロペラシャフトの全体図に示すように、プロペラシャフト1は、何れも図略であるエンジンの出力軸に連結されるトランスミッションと、ディファレンシャルとの間にそれぞれユニバーサルジョイント6、7(例えば十字軸継手)を介して配置されている。
これにより、プロペラシャフト1 は、エンジンからトランスミッション及びプロペラシャフト1を介してディファレンシャルに駆動力を伝達する。図1に示すように、プロペラシャフト1は、第一シャフト2と、第二シャフト3と、ゴム製のカバー部材4とを備える。
詳細については後に説明するが、図1、図2に示すように、プロペラシャフト1の組付け状態において、第一シャフト2の図1、図2における右側の端部は、第二シャフト3の左側端部の内周側において第二シャフト3と回転軸(CL)方向で重複するよう配置される。つまり、回転軸方向において、第一シャフト2の端部が第二シャフト3の端部の内周側に挿入されている。そして、第一シャフト2の端部が第二シャフト3に挿入された状態において、回転軸方向における第一シャフト2と第二シャフト3との重複部分に設けられた係合部位11(スプライン)により両者が連結(係合)される。
(1-2.第一シャフトの構成)
まず、第一シャフト2について説明する。図3に示すように第一シャフト2は、筒状に形成され、異なる二種の材質(アルミ系金属及び鉄系金属)で形成され接合部位23で接合されるスライド部21及び駆動部22を備える。本実施形態において、スライド部21はアルミ系金属によって形成される。駆動部22は、鉄系金属により形成される。
(1-2-1.スライド部21)
スライド部21を構成するアルミ系金属としては、例えば熱処理型アルミ合金である6000系のA6061や非熱処理型アルミ合金である5000径のA5154等が適用できる。但し、この態様に限らず、所定の強度を備えてさえいれば、スライド部21には、その他さまざまな種類のアルミ合金が適用可能である。ここで、所定の強度は、プロペラシャフト1が使用される条件に応じてその都度設定すればよい。
アルミ系金属で形成されたスライド部21には、外周面全周に係合部位11の一方を構成する第一スプライン11a(第一係合部位に相当)が周方向に等間隔で形成されている。第一スプライン11aは、延在方向が回転軸方向と平行になるよう形成され、上述した第二シャフト3が備える第二スプライン11bと係合し連結する。第二スプライン11bについては後に説明する。
スライド部21は、鍛造型を用いて製造される。通常、アルミ系金属を材料として複雑な形状の製品を鍛造型によって製造する場合、高度な製造技術が必要となり、コストが上昇する虞がある。しかしながら、本実施形態において、スライド部21は、複雑な形状の駆動部22と切り離して製造することとした。このため、鍛造型を用いるにしても小型の鍛造型にて容易に製造でき、軽量化を図りつつ、コスト低減を図ることができる。
(1-2-2. 駆動部22)
上述したように、駆動部22は、アルミ系金属又は鉄系金属のうちスライド部21の材質(アルミ系金属)とは異なる鉄系金属によって形成される。鉄系金属としては、ステンレス鋼、炭素鋼等が適用できる。但し、この態様に限らず、駆動部22には、所定の強度を備えていれば、その他さまざまな種類の鉄系金属が適用可能である。ここで、所定の強度は、プロペラシャフト1が使用される条件に応じてその都度設定すればよい。
駆動部22は、一端(図3において左側)が、図1に示すようにユニバーサルジョイント6(十字軸継手)と接続され、他端(図3において右側)がスライド部21と接合部位23で接合される。つまり、駆動部22は、プロペラシャフト1におけるヨークであり、エンジンで発生した駆動力がトランスミッション、及びユニバーサルジョイント6を介して入力される部位である。
駆動部22は、図3に示すように、本体部22a及び本体部22aから二股に延びる一対のアーム22b、22cを備える。図3に示すように、一対のアーム22b、22cは、それぞれ嵌合孔22d、22eを備える。嵌合孔22d、22eは、同軸に貫通して設けられる。
このように駆動部22はヨークであり複雑な形状を有している。しかしながら、本実施形態においては、駆動部(ヨーク)とスライド部とが一体で形成される従来技術とは異なり、駆動部22とスライド部21とが別体で形成される。このため、駆動部22を、鍛造型を用いて製造する際においても比較的小型の鍛造型にて容易に製造でき、コスト低減を図ることができる。
図3に示すように、駆動部22は、本体部22aのスライド部21側の端部に円環状の端面22fを備える。そして、鉄系金属で形成された駆動部22の円環状の端面22fと、回転軸方向において対向して配置されるアルミ系金属で形成されたスライド部21の円環状の端面21aと、が摩擦圧接によって接合部位23で接合されて第一シャフト2が形成される。なお、摩擦圧接については、周知の技術であるので、詳細な説明については省略する。
図4及び図5の概要図に示すように、嵌合孔22d、22eには、駆動部22(ヨーク)と同様の鉄系材料で形成される有底筒状の軸受カップ66,66が、各開口が対向するように嵌合(圧入)される。このため、軸受カップ66,66と一対のアーム22b、22cとの間においては、電食が生じる虞はないため、電食に対する特別な対策を行なう必要がなく低コストに製造できる。
図5に示すように、同軸で直線状に配置されたユニバーサルジョイント6の十字軸部材60の一対の軸部61,61は、それぞれ複数のニードルベアリング65を介して、軸受カップ66,66の側部67,67の内周面に回動可能に支持される。
なお、図5に示す十字軸部材60において、一対の軸部61,61と直交するよう設けられた一対の軸部62,62は、一対の軸部61,61と同様、トランスミッションの出力軸(図略)の端部に設けられたヨーク70(図1、図4、図5参照)にニードルベアリング65及び一対の軸受カップ66,66を介して支持される。
このような構造により、トランスミッションの出力軸側に設けられたヨーク70と、プロペラシャフト1における第一シャフト2の端部に設けられた駆動部22(ヨーク)とが、互いの回転軸の角度が可変自在となるよう回転連結される。なお、ユニバーサルジョイント6については、周知の技術であるため、これ以上の詳細な説明は行わない。
(1-3.第二シャフト3の構成)
本実施形態において、第二シャフト3は、図1に示すように、左から順に3つのシャフト部3a(外径小及び大)、3b(外径大)、3c(外径大)からなる筒状部材である。第二シャフト3は、全体が、第一シャフト2のスライド部21(図3参照)と同様のアルミ系金属によって形成される。
図1、図2に示すように、第二シャフト3は、上述したように回転軸方向において第一シャフト2と重複する部分に設けられる係合部位11において第一シャフト2と係合されて連結される。詳細には、第二シャフト3のシャフト部3aは、回転軸方向において、図 1の左から順に、径小部3a1と、図1における右側の端面がシャフト部3bの端面と溶接によって接続される径大部3a2とを備える。
そして、径小部3a1の内周面に、係合部位11の他方を構成する第二スプライン11b(第二係合部位)が形成される。第二スプライン11bは、第一スプライン11aと係合し連結可能となるよう、径小部3a1の内周面全周の周方向に等間隔で、且つ回転軸方向と平行に延在して形成される。
このため、第一シャフト2の第二シャフト3側の端部が第二シャフト3のシャフト部3aの内周側に挿入されると、係合部位11の一方を構成する第一スプライン11a(第一係合部位)と係合部位11の他方を構成する第二スプライン11b(第二係合部位)とが係合する。これにより、第一シャフト2と第二シャフト3とが相対回転不能且つ回転軸方向に相対移動可能に連結(係合)され、第一シャフト2と第二シャフト3との間で駆動力の伝達が可能となる。
第二シャフト3のシャフト部3bは、大径で筒状に形成される。上述したようにシャフト部3bは、図1における左側の端部が、シャフト部3aの径大部3a2の端面と溶接によって接続される。また、シャフト部3cは、第二シャフト3のディファレンシャル側に配置され、シャフト部3b側の環状の端面がシャフト部3bの環状の端面と当接した状態で溶接により接続される。
シャフト部3cは、端部に第一シャフト2の駆動部22(ヨーク)と同様の構成を有したヨーク80を備え、ヨーク80に連結されたユニバーサルジョイント7(十字軸継手)を介してディファレンシャル(図略)の入力軸に連結されている。なお、ディファレンシャルの入力軸の端部にも上記ヨーク80と同様の構成を有するヨーク(図略)が設けられている。そして、この二つのヨークの間には、上記で説明したのと同様、軸受カップ66、及び十字軸部材60が介在しており、これによって、ディファレンシャルの入力軸側に設けられたヨークと、シャフト部3cに設けられたヨーク80とが、互いの回転軸の角度が可変自在に回転連結される。
なお、シャフト部3cは、アルミ系金属で形成されるが、駆動部22と同様、長尺のシャフト部を備えていない。このため、鍛造型を用いてシャフト部3cを製造する際には、ヨーク80がたとえ複雑な形状で形成されていても、上述した駆動部22と同様に比較的小型の鍛造型にて容易に低コストで製造できる。
(1-4.カバー部材4の構成)
図1に示すカバー部材4は、第一シャフト2及び第二シャフト3の各外周面に伸縮可能に配置され、全体がグリスを内封する例えばゴムからなる蛇腹円筒状のブーツによって形成されている。具体的には、カバー部材4は、回転軸方向において、少なくとも接合部位23を覆うとともに、スライド部21と第二シャフト3とが係合する係合部位11に対する外部からの水の浸入を規制するよう第一シャフト2と、第二シャフト3との間に亘って取り付けられる。
詳細には、カバー部材4の一方の端部は、図1、図2に示すように第一シャフト2のうち、接合部位23よりも駆動部22側の外周面2aにブーツバンド41によって取り付けられている。また、カバー部材4の他方の端部は第二シャフト3のうち、シャフト部3aが備える径小部3a1の外周面3dにブーツバンド42によって取り付けられている。これにより、係合部位11及び接合部位23と、外部空間Ar1との間の流通が遮断され、カバー部材4から外部空間Ar1へのグリス洩れ及び外部空間Ar1からカバー部材4内への水等の浸入を良好に規制する。
特に、カバー部材4を設けることにより、接合部位23への水の侵入が規制できるので、自然電位が異なる二種の金属材料(アルミと鉄)を用いて接合する第一シャフト2の接合部位23における電食を効果的に抑制することができる。なお、このとき、カバー部材4は、係合部位11への水の侵入対策として従来から使用されているカバー部材4を流用できる。このため、接合部位23に対する電食対策を新たに設ける必要がなく低コストで対応できる。
<2.その他>
(2-1.変形例1)
なお、上記実施形態においては、第一シャフト2と第二シャフト3とが係合部位11において係合される場合、スライド部21(第一シャフト2)がシャフト部3a(第二シャフト3)の内周側に挿入される態様とした。
しかしながら、この態様に限らず、変形例1(図6参照)として、第二シャフト103のシャフト部103aが、第一シャフト102のスライド部121の内周側に挿入されて第一シャフト102と第二シャフト103とが係合部位111にて係合される態様としてもよい。つまり、スライド部121の第一スプライン111a(第一係合部位)がスライド部121の内周面に形成され、第二スプライン111b(第二係合部位)が第二シャフト3のシャフト部103aの径小部103a1の外周面に形成されてもよい。これによっても上記実施形態と同様の効果が期待できる。
なお、このとき、カバー部材104は、一方の端部が、図6に示すように第一シャフト102のうち、接合部位123よりも駆動部122側の外周面102aにブーツバンド141によって取り付けられている。また、カバー部材104の他方の端部が、第二シャフト103のうち、シャフト部3aが備える径大部103a2の外周面103dにブーツバンド142によって取り付けられている。これにより、係合部位111及び接合部位123と、外部空間Ar1との間の流通が遮断され、カバー部材104から外部空間Ar1へのグリス洩れ及び外部空間Ar1からカバー部材104内への水等の浸入を良好に規制する。
(2-2.変形例2)
また、上記実施形態及び変形例1においては、第一シャフト2(102)における駆動部22(122)が鉄系金属で形成され、スライド部21,121がアルミ系金属によって形成されるものとした。しかしながら、この態様には限らず、変形例2(図略)として、駆動部22(122)(ヨーク)がアルミ系金属で形成され、スライド部21(121)が鉄系金属によって形成されてもよい。
ただし、この場合、アルミ系金属製の駆動部22(122)(ヨーク)の一対のアーム22b、22c(122b、122c)と、一対のアーム22b、22c(122b、122c)の嵌合孔22d、22e(122d、122e)にそれぞれ嵌合される鉄製の軸受カップ66,66と、が自然電位の異なる二種の金属となるため、両者の間で電食が生じる虞がある。このため、一対のアーム22b、22c(122b、122c)又は軸受カップ66,66の少なくとも一方に対し、電食を抑制するための電食対策(例えば表面処理等)を行なう必要がある。この場合、例えば対策分だけコストは上昇するが、全体でみれば、軽量化及びコスト低減については相応の効果が得られる。
(2-3.変形例3)
また、上記実施形態、変形例1及び変形例2においては、第一シャフト2の駆動部22(122)にエンジンからの駆動力がトランスミッション及びユニバーサルジョイント6を介して入力され、第二シャフト3(103)のシャフト部3cが備えるヨーク80から駆動力がユニバーサルジョイント7及びディファレンシャルを介して出力される態様とした。しかしながら、この態様にはかぎらず、変形例3(図略)として、第二シャフト3のヨーク80にエンジンからの駆動力が入力され、第一シャフト2(102)の駆動部22(122)(ヨーク)から駆動力がディファレンシャルに向かって出力される態様としてもよい。これによっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
<3.実施形態による効果>
上記第一実施形態によれば、プロペラシャフト1(駆動軸)において、第一シャフト2は、アルミ系金属又は鉄系金属により形成され、係合部位11の一方を構成する第一スプライン11a(第一係合部位)を内周面又は外周面に備えるスライド部21と、アルミ系金属又は鉄系金属のうちスライド部21の材質とは異なる材質によって形成され、スライド部21と接合部位23で接合され、駆動力が入力又は出力される駆動部22と、を備える。また、第二シャフト3は、スライド部21の内周面又は外周面に形成された第一スプライン11a(第一係合部位)と径方向において対向し係合させるよう、係合部位11の他方を構成する第二スプライン11b(第二係合部位)を外周面又は内周面に備え、カバー部材4は接合部位23を覆う。
このように、プロペラシャフト1(駆動軸)を構成する第一シャフト2が、スライド部21と駆動部22とに分割されて形成される。そして、分割されたスライド部21及び駆動部22のうち一方がアルミ系金属で形成され、他方が鉄系金属によって形成されて両者が接合される。これにより、スライド部21と駆動部22は、二部材に分割され小型化された状態でそれぞれ鍛造型により形成される。
このため、二部材のうちの一方の部材がたとえアルミ系金属で形成されても低コストに製造が可能となるとともに、プロペラシャフト1(駆動軸)の軽量化を図ることができる。また、分割された二部材のうち一部材は鉄系金属で形成されるためコスト低減に寄与する。さらに、接合部位23が、従来技術が備える簡易で低コストなカバー部材4によって覆われ、電解液となる水等の侵入を防止するので、低コスト且つ効果的に接合部位における電食を防止できる。
また、上記実施形態によれば、第一シャフト2において、スライド部21の第一係合部位は、回転軸方向と平行に形成される第一スプライン11aであり、駆動部22は、ユニバーサルジョイント6と接続するヨークであり、第二シャフト3において、第二係合部位は、第一係合部位と係合可能となるよう回転軸方向と平行に形成される第二スプライン11bである。このように、係合部位11が、回転軸方向と平行なスプラインによって形成されるので、低コストに、第一シャフト2と第二シャフト3との相対回転を規制できるとともに、回転軸方向への相対移動を許容させることができる。
また、上記実施形態によれば、第一シャフト2の第一スプライン11aは、スライド部21の外周面に形成され、第二シャフト3の第二スプライン11bは、第二シャフト3の内周面に形成される。これにより、第一シャフト2の外径を、第二シャフト3の外径よりも小さく形成できるので、第一シャフト2を効果的に軽量化できる。
また、上記実施形態によれば、スライド部21はアルミ系金属で形成され、駆動部22(ヨーク)は鉄系金属で形成される。これにより、駆動部22(ヨーク)に嵌合される鉄製の軸受カップ66と駆動部22(ヨーク)とは同じ金属(鉄)により形成されるので、両者の間に電食の虞はなく、電食対策が不要となるため低コストに製造できる。
また、上記実施形態によれば、スライド部21と駆動部22とは、接合部位23において摩擦圧接によって接合される。接合圧接では、異なる二種類の金属を短時間で接合できるため低コスト化が図れるとともに、異なる二種類の金属であっても十分な接合強度を容易に確保できる。
また、上記実施形態によれば、第二シャフト3はアルミ系金属で形成される。これにより、質量が大きな鉄系金属で形成される部材は、第一シャフト2におけるスライド部21及び駆動部22の何れか一方のみとなり、最も効果的にプロペラシャフト1(駆動軸)の軽量化を図ることができる。
また、上記実施形態によれば、駆動軸は車両用のプロペラシャフト1である。車両においては、車両の質量に占める割合が大きなプロペラシャフト1を軽量化することにより、燃費等に対して大きな効果が期待できる。
1:駆動軸(プロペラシャフト)、 2:第一シャフト、 3:第二シャフト、 3a、3b、3c:シャフト部、 4:カバー部材、 6、7:ユニバーサルジョイント、 11:係合部位、 11a:第一係合部位(第一スプライン)、 11b:第二係合部位(第二スプライン)、 21:スライド部、 22:駆動部、 23:接合部位、 66,66:軸受カップ、 70、80:ヨーク、 Ar1:外部空間。

Claims (7)

  1. 筒状の第一シャフトと、
    前記第一シャフトとの間で駆動力の伝達を可能とし前記第一シャフトと相対回転不能かつ回転軸方向に相対移動可能となるよう、前記回転軸方向において前記第一シャフトと重複する部分に設けられる係合部位において前記第一シャフトと係合される筒状の第二シャフトと、
    前記係合部位への水の侵入を規制するカバー部材と、
    を備える駆動軸であって、
    前記第一シャフトは、
    アルミ系金属又は鉄系金属により形成され、前記係合部位の一方を構成する第一係合部位を内周面又は外周面に備えるスライド部と、
    前記アルミ系金属又は前記鉄系金属のうち前記スライド部の材質とは異なる材質によって形成され、前記スライド部と接合部位で接合され、前記駆動力が入力又は出力される駆動部と、を備え、
    前記第二シャフトは、
    前記スライド部の前記内周面又は前記外周面に形成された前記第一係合部位と径方向において対向し係合させるよう、前記係合部位の他方を構成する第二係合部位を外周面又は内周面に備え、
    前記カバー部材は前記接合部位を覆う、駆動軸。
  2. 前記第一シャフトにおいて、
    前記スライド部の前記第一係合部位は、前記回転軸方向と平行に形成される第一スプラインであり、
    前記駆動部は、ユニバーサルジョイントと接続するヨークであり、
    前記第二シャフトにおいて、
    前記第二係合部位は、前記第一係合部位と係合可能となるよう前記回転軸方向と平行に形成される第二スプラインである、請求項1に記載の駆動軸。
  3. 前記第一シャフトの前記第一スプラインは、前記スライド部の前記外周面に形成され、
    前記第二シャフトの前記第二スプラインは、前記第二シャフトの前記内周面に形成される、請求項2に記載の駆動軸。
  4. 前記スライド部は前記アルミ系金属で形成され、前記駆動部は前記鉄系金属で形成される、請求項1-3の何れか1項に記載の駆動軸。
  5. 前記スライド部と前記駆動部とは、前記接合部位において摩擦圧接によって接合される、請求項1-4の何れか1項に記載の駆動軸。
  6. 前記第二シャフトは前記アルミ系金属で形成される、請求項1-5の何れか1項に記載の駆動軸。
  7. 前記駆動軸は車両用のプロペラシャフトである、請求項1-6の何れか1項に記載の駆動軸。
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