JP2002213429A - プロペラシャフト - Google Patents

プロペラシャフト

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JP2002213429A
JP2002213429A JP2001350477A JP2001350477A JP2002213429A JP 2002213429 A JP2002213429 A JP 2002213429A JP 2001350477 A JP2001350477 A JP 2001350477A JP 2001350477 A JP2001350477 A JP 2001350477A JP 2002213429 A JP2002213429 A JP 2002213429A
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center
propeller
flange
center bearing
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JP2001350477A
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Masaharu Tochigi
雅晴 栃木
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Resonac Holdings Corp
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Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車体に支持されるセンターベアリング部と、
該センターベアリング部の軸線方向両側に位置される第
1及び第2シャフト部とを備えたプロペラシャフトにお
いて、センターベアリング部に第1及び第2シャフト部
がともに強固に結合されている軽量なプロペラシャフト
を提供すること。 【解決手段】 プロペラシャフトP1は、鉄系材料製セン
ターベアリング部30に第1シャフト部10及び第2シャフ
ト部20が、ボルト60とナット61との締結やカシメ等の機
械的結合によって、結合されている。第1シャフト部10
及び第2シャフト部20の双方はアルミニウム材から製作
されていることが、望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車等の車両
に用いられるプロペラシャフトに関する。
【0002】なお、この明細書において、「アルミニウ
ム」の語は、その合金を含む意味において用いる。
【0003】
【従来の技術】例えばFR方式の自動車において、トラ
ンスミッションとディファレンシャルギアとはプロペラ
シャフトを介して連結されている。
【0004】このプロペラシャフトには、様々な構造の
ものがあり、その一つに、車体に支持されるセンターベ
アリング部と、該センターベアリング部の軸線方向両側
に位置された第1及び第2シャフト部とに分割構成され
ているいわゆる2軸3継手プロペラシャフトが知られて
いる。
【0005】従来のこの種のプロペラシャフトにおいて
は、センターベアリング部には極めて高い負荷が加わる
ことから、このセンターベアリング部は、通常、高強度
材料である鉄系材料(例えば鋼材)から製作されてい
た。そして、この鉄系材料製センターベアリング部に第
1シャフト部や第2シャフト部が溶融溶接(例えばMI
G溶接)や摩擦圧接等の金属的結合によって結合されて
いた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】而して、一般に、異種
材料同士を金属的結合により強固に結合することは極め
て困難である。このため、金属的結合によって鉄系材料
製センターベアリング部に第1シャフト部や第2シャフ
ト部を強固に結合するためには、第1シャフト部や第2
シャフト部をセンターベアリング部と同じ構成材料から
製作する必要があった。
【0007】すなわち、従来のプロペラシャフトにおい
ては、センターベアリング部は鉄系材料から製作されて
いることはもとより、第1シャフト部や第2シャフト部
も鉄系材料から製作されていたため、プロペラシャフト
の重量がかなり重くなるという難点かあった。
【0008】さらに、部材が鉄系材料から製作されてい
る場合には、かかる部材に対して防錆処理(例えばダク
ロ処理)を施す必要があり、このため、従来のプロペラ
シャフトを製造する際には、第1シャフト部や第2シャ
フト部に対して防錆処理を施す必要があり、面倒な手間
が強いられていた。
【0009】この発明は、このような技術背景に鑑みて
なされたもので、その目的は、センターベアリング部
と、該センターベアリング部の軸線方向両側に位置され
る第1及び第2シャフト部とを備えたプロペラシャフト
において、作業性良く製作することのできる軽量なプロ
ペラシャフトを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明(これを「第1発明」という。)
は、車体に支持されるセンターベアリング部と、該セン
ターベアリング部の軸線方向両側に位置される第1及び
第2シャフト部と、を備えたプロペラシャフトにおい
て、センターベアリング部に第1及び第2シャフト部が
機械的結合により結合されていることを特徴としてい
る。
【0011】この場合においては、センターベアリング
部に第1及び第2シャフト部が機械的結合により結合さ
れることにより、第1及び第2シャフト部がセンターベ
アリング部とは異なる材料から製作されている場合であ
っても、センターベアリング部に第1及び第2シャフト
部が強固に結合されるようになる。また、第1及び第2
シャフト部の構成材料の選択範囲が拡大し、第1及び第
2シャフト部の構成材料として例えば軽量な材料を選択
することにより、プロペラシャフトの軽量化を図り得る
ようになるし、また、第1及び第2シャフト部の構成材
料として例えば防錆処理を行う必要のない材料を選択す
ることにより、プロペラシャフトの製作作業能率を向上
させ得るようになる。
【0012】この発明において、機械的結合としては、
例えば、ボルトとナットとの締結、、ネジ止め、回転軸
と軸受け孔との嵌合、カシメ、圧入、焼きバメが挙示さ
れる。
【0013】また、請求項2の発明は、上記請求項1記
載のプロペラシャフトにおいて、センターベアリング部
は、その一端部に設けられたフランジと、他端部に設け
られ且つ回転軸を備えたユニバーサルジョイント本体
と、を具備しており、第1及び第2シャフト部におい
て、一方のシャフト部の端部にはフランジが設けられる
とともに、他方のシャフト部の端部には軸受け孔を有す
るユニバーサルジョイントブラケットが設けられてお
り、センターベアリング部に前記一方のシャフト部が、
センターベアリング部のフランジと当該一方のシャフト
部のフランジとにおいて、ボルトとナットとの締結によ
り、結合される一方、センターベアリング部に前記他方
のシャフト部が、センターベアリング部のユニバーサル
ジョイント本体の回転軸と当該他方のシャフト部のブラ
ケットの軸受け孔との嵌合により、結合されているもの
である。
【0014】この場合には、請求項1記載のプロペラシ
ャフトが確実に得られるようになる。
【0015】また、請求項3の発明は、上記請求項1記
載のプロペラシャフトにおいて、センターベアリング部
は、その各端部に設けられたフランジを具備しており、
第1及び第2シャフト部において、一方のシャフト部の
端部にはフランジが設けられるとともに、他方のシャフ
ト部の端部には、端部にフランジが設けられたユニバー
サルジョイント本体に備えられた回転軸とユニバーサル
ジョイントブラケットに備えられた軸受け孔との嵌合に
より前記本体と前記ブラケットとが結合されて構成され
たユニバーサルジョイントが設けられており、センター
ベアリング部に前記一方のシャフト部が、センターベア
リング部の一方のフランジと当該一方のシャフト部のフ
ランジとにおいて、ボルトとナットとの締結により、結
合される一方、センターベアリング部に他方のシャフト
部が、センターベアリング部の他方のフランジと当該他
方のシャフト部のユニバーサルジョイント本体のフラン
ジとにおいて、ボルトとナットとの締結により、結合さ
れているものである。
【0016】この場合には、上記請求項1記載のプロペ
ラシャフトが確実に得られるようになる。
【0017】また、請求項4の発明は、上記請求項1記
載のプロペラシャフトにおいて、センターベアリング部
は、その一端部に設けられたフランジと、他端部に設け
られたボルト部と、を具備しており、第1及び第2シャ
フト部において、一方のシャフト部の端部にはフランジ
が設けられるとともに、他方のシャフト部の端部には、
ユニバーサルジョイント本体に備えられた回転軸とユニ
バーサルジョイントブラケットに備えられた軸受け孔と
の嵌合により前記本体と前記ブラケットとが結合されて
構成されたユニバーサルジョイントが設けられており、
センターベアリング部に前記一方のシャフト部が、セン
ターベアリング部のフランジと当該一方のシャフト部の
フランジとにおいて、ボルトとナットとの締結により、
結合される一方、センターベアリング部に前記他方のシ
ャフト部が、当該他方のシャフト部の前記ブラケットに
設けられたボルト挿通孔内に挿通された前記ボルト部
と、ナットとの締結により、結合されているものであ
る。
【0018】この場合には、上記請求項1記載のプロペ
ラシャフトが確実に得られるようになる。
【0019】また、請求項5の発明は、上記請求項1〜
4のいずれか1項記載のプロペラシャフトにおいて、前
記センターベアリング部は、ボールベアリングが装填さ
れた環状ハウジングと、該ハウジングの中空部内に回転
自在に挿通されたセンター軸と、を具備しているもので
ある。
【0020】この場合には、上記請求項1〜4のいずれ
か1項記載のプロペラシャフトが確実に得られるように
なる。
【0021】また、請求項6の発明は、上記請求項2記
載のプロペラシャフトにおいて、前記センターベアリン
グ部は、ボールベアリングが装填された環状ハウジング
と、該ハウジングの中空部内に回転自在に挿通されたセ
ンター軸と、を具備しており、且つ、前記センター軸の
一端部に前記フランジが設けられるとともに、前記セン
ター軸の他端部に前記ユニバーサルジョイント本体が設
けられたものである。
【0022】この場合には、上記請求項2記載のプロペ
ラシャフトが確実に得られるようになる。
【0023】また、請求項7の発明は、上記請求項3記
載のプロペラシャフトにおいて、前記センターベアリン
グ部は、ボールベアリングが装填された環状ハウジング
と、該ハウジングの中空部内に回転自在に挿通されたセ
ンター軸と、を具備しており、且つ、前記センター軸の
各端部に前記フランジが設けられたものである。
【0024】この場合には、上記請求項3記載のプロペ
ラシャフトが確実に得られるようになる。
【0025】また、請求項8の発明は、上記請求項4記
載のプロペラシャフトにおいて、前記センターベアリン
グ部は、ボールベアリングが装填された環状ハウジング
と、該ハウジングの中空部内に回転自在に挿通されたセ
ンター軸と、を具備しており、且つ、前記センター軸の
一端部に前記フランジが設けられるとともに、前記セン
ター軸の他端部に前記ボルト部が設けられたものであ
る。
【0026】この場合には、上記請求項4記載のプロペ
ラシャフトが確実に得られるようになる。
【0027】また、請求項9の発明は、上記請求項1〜
8のいずれか1項記載のプロペラシャフトにおいて、前
記第1及び第2シャフト部がアルミニウム材から製作さ
れるか、あるいは炭素繊維を含んだ材料から製作されて
いるものである。
【0028】この場合には、第1及び第2シャフト部が
アルミニウム材から製作されるか、あるいは炭素繊維を
含んだ材料から製作されることにより、プロペラシャフ
トの軽量化を確実に図り得るようになる。さらに、第1
及び第2シャフト部に対して防錆処理を施す必要がなく
なり、もって製作能率が向上する。
【0029】なお、この発明では、炭素繊維を含んだ材
料として、炭素繊維とプラスチックとの複合材料(例:
CFRP)、炭素繊維と炭素との複合材料(例:炭素繊
維強化炭素複合材料(C/Cコンポジット))又は炭素
繊維と金属との複合材料(例:炭素繊維強化金属複合材
料)を用いることが望ましい。また、アルミニウム材と
しては、様々な材質のものを用いることができ、また成
形方法についても限定されるものではなく、例えば、押
出加工品、鍛造品、鋳造材及びダイカスト品を用いるこ
とができる。
【0030】また、請求項10の発明は、上記請求項1
〜9のいずれか1項記載のプロペラシャフトにおいて、
前記センターベアリング部が鉄系材料から製作されてい
るものである。
【0031】この場合には、センターベアリング部が鉄
系材料から製作されることにより、センターベアリング
部として要求される強度を確実に満足し得るようにな
り、もってプロペラシャフトの強度的信頼性が向上す
る。なお、この発明では、鉄系材料として例えば鋼材が
用いられる。
【0032】また、請求項11の発明(これを「第2発
明」という。)は、車体に支持されるセンターベアリン
グ部と、該センターベアリング部の軸線方向両側に位置
される第1及び第2シャフト部と、を備えるとともに、
前記センターベアリング部に前記第1及び第2シャフト
部が結合されたプロペラシャフトにおいて、前記センタ
ーベアリング部は、ボールベアリングが装填された環状
ハウジングと、該ハウジングの中空部内に回転自在に挿
通されたセンター軸と、を具備しており、前記第1シャ
フト部、第2シャフト部及びセンター軸が、アルミニウ
ム材から製作されるか、あるいは炭素繊維を含んだ材料
から製作されていることを特徴としている。
【0033】この場合においては、第1シャフト部、第
2シャフト部及びセンター軸が、アルミニウム材から製
作されるか、あるいは炭素繊維を含んだ材料から製作さ
れることにより、プロペラシャフトの軽量化を図り得る
ようになる。また、第1シャフト部、第2シャフト部及
びセンター軸に対して防錆処理を行う必要がなくなり、
あるいは簡素な防錆処理を行うだけで良くなり、もって
プロペラシャフトの製作作業能率が向上する。
【0034】請求項12の発明は、上記請求項11記載
のプロペラシャフトにおいて、前記センター軸と前記ハ
ウジングとの間に、中空部内に前記センター軸が挿入さ
れた状態で該センター軸に固定された環状カラーが介在
されているものである。
【0035】この場合には、ハウジングとの摺動に伴う
センター軸の摩耗がカラーにより低減されるようにな
り、センター軸の耐摩耗性が向上する。
【0036】請求項13の発明は、上記請求項11又は
12記載のプロペラシャフトにおいて、前記センター軸
の一端部に、前記第1及び第2シャフト部のうち一方の
シャフト部が金属的結合により結合されるとともに、前
記センター軸の他端部に他方のシャフト部が機械的結合
により結合されているものである。
【0037】請求項14の発明は、上記請求項13記載
のプロペラシャフトにおいて、前記センター軸の他端部
には、ボルト部が設けられており、前記他方のシャフト
部の端部には、ユニバーサルジョイント本体に備えられ
た回転軸とユニバーサルジョイントブラケットに備えら
れた軸受け孔との嵌合により前記本体と前記ブラケット
とが結合されて構成されたユニバーサルジョイントが設
けられており、前記センター軸の他端部に前記他方のシ
ャフト部が、当該他方のシャフト部の前記ブラケットに
設けられたボルト挿通孔内に挿通された前記ボルト部
と、ナットとの締結により、結合されているものであ
る。
【0038】この場合には、上記請求項13記載のプロ
ペラシャフトが確実に得られるようになる。
【0039】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施形態を図面
を参照して説明する。なお、後述する第1〜第4実施形
態のプロペラシャフトでは、ユニバーサルジョイントと
して十字ジョイント(1)(2)(3)(3’)が用い
られている。この十字ジョイントは、一般的に一対の略
コ字状のブラケットが十字形状の回転軸を介して互いに
連結された構成になっており、この一対のブラケット
は、本来、互いに同一乃至類似した構成を有するもので
あるが、この明細書では、説明の便宜上、この一対のブ
ラケットのうち一方を「ジョイント本体」と呼ぶととも
に他方を「ブラケット」と呼び、そして、「ジョイント
本体」に回転軸が備えられるとともに「ブラケット」に
回転軸用の軸受け孔が設けられているものとして、説明
されている。
【0040】図1は第1実施形態のプロペラシャフト
(P1)を示している。
【0041】この第1実施形態のプロペラシャフト(P
1)は、FR方式の自動車におけるトランスミッション
とディファレンシャルギアとの間に設けられるものであ
り、2軸3継手方式のプロペラシャフトとして用いられ
るものである。
【0042】このプロペラシャフト(P1)は、センター
ベアリング部(30)と、該センターベアリング部(30)
の軸線方向両側に位置され該センターベアリング部(3
0)とは別体の第1シャフト部(10)及び第2シャフト
部(20)と、からなる。
【0043】センターベアリング部(30)は、支持用ブ
ラケット等の支持治具(図示せず)を介して車体の所定
部位(図示せず)に支持されるものであり、要求される
強度を満たすために鋼材等の鉄系材料から製作されてい
る。
【0044】第1シャフト部(10)は、センターベアリ
ング部(30)よりもトランスミッション側に位置され該
トランスミッションに接続されるものであり、アルミニ
ウム材から製作されている。
【0045】第2シャフト部(20)は、センターベアリ
ング部(30)よりもディファレンシャルギア側に位置さ
れ該ディファレンシャルギアに接続されるものであり、
アルミニウム材から製作されている。
【0046】(40)はトランスミッションに装備された
接続シャフトである。この接続シャフト(40)の端部に
は、十字形状の回転軸(41a)を備えた鉄系材料製ジョ
イント本体(51)が設けられている。
【0047】(50)はディファレンシャルギアに装備さ
れた接続部である。この接続部(50)の端部には、十字
形状の回転軸(51a)を備えたアルミニウム製ジョイン
ト本体(51)が設けられている。
【0048】而して、前記センターベアリング部(30)
は、複数のボールベアリング(例えば球状転動体)(図
示せず)が周方向に並んで装填された環状の鉄系材料製
ハウジング(31)と、該ハウジング(31)の中空部内に
回転自在に挿通された鉄系材料製センター軸(32)と、
を具備している。また、ハウジング(31)には、前記支
持部材が取り付けられており、この取付け状態におい
て、ハウジング(31)の周囲には支持部材に備えられた
ゴムブーツ(図示せず)が配置されている。
【0049】このセンターベアリング部(30)におい
て、センター軸(32)の第1シャフト部側の端部には、
第1シャフト部接続用の円形状の鉄系材料製フランジ
(33)が一体形成されている。一方、このセンター軸
(32)の第2シャフト部側の端部には、第2シャフト部
接続用の、十字形状の回転軸(34a)を備えた鉄系材料
製ジョイント本体(34)が設けられている。
【0050】前記第1シャフト部(10)は、所定長さを
有する断面円形状のアルミニウム製第1軸管(11)と、
トランスミッション接続用の略コ字状のアルミニウム製
十字ジョイントブラケット(12)と、センターベアリン
グ部接続用の円形状のアルミニウム製フランジ(13)
と、からなる。前記ブラケット(12)には軸受け孔(12
a)が設けられている。
【0051】この第1シャフト部(10)においては、ト
ランスミッション接続用ブラケット(12)が第1軸管
(11)のトランスミッション側の端部に嵌合されてこの
状態で摩擦撹拌接合により嵌合部において接合されて一
体化されている。一方、センターベアリング部接続用フ
ランジ(13)が第1軸管(11)のセンターベアリング部
側の端部に嵌合されてこの状態で摩擦撹拌接合により嵌
合部において接合されて一体化されている。なお、同図
において(W)は摩擦撹拌接合による接合部を示してい
る。
【0052】前記第2シャフト部(20)は、所定長さを
有する断面円形状のアルミニウム製第2軸管(21)と、
ディファレンシャルギア接続用の略コ字状のアルミニウ
ム製十字ジョイントブラケット(22)と、センターベア
リング部接続用の略コ字状のアルミニウム製十字ジョイ
ントブラケット(23)と、からなる。前記ディファレン
シャルギア接続用ブラケット(22)には軸受け孔(22
a)が設けられ、また同じく、センターベアリング部接
続用ブラケット(23)には軸受け孔(23a)が設けられ
ている。
【0053】この第2シャフト部(20)においては、デ
ィファレンシャルギア接続用ブラケット(22)が第2軸
管(21)のディファレンシャルギア側の端部に嵌合され
てこの状態で摩擦撹拌接合により嵌合部において接合さ
れて一体化されている。一方、センターベアリング部接
続用ブラケット(23)が第2軸管(21)のセンターベア
リング部側の端部に嵌合されてこの状態で摩擦撹拌接合
により嵌合部において接合されて一体化されている。な
お、同図において(W)は摩擦撹拌接合による接合部を
示している。
【0054】而して、このプロペラシャフト(P1)にお
いて、第1シャフト部(10)はセンターベアリング部
(30)に次のように結合されている。すなわち、センタ
ーベアリング部(30)のフランジ(33)と第1シャフト
部(10)のフランジ(13)とが背中合わせ状に重ね合わ
されてこの状態で、両フランジ(13)(33)において、
その外周縁部に沿ってボルト(60)とナット(61)とが
複数箇所で締結されることにより、第1シャフト部(1
0)がセンターベアリング部(30)に固定状態に結合さ
れている。
【0055】一方、第2シャフト部(20)はセンターベ
アリング部(30)に次のように結合されている。すなわ
ち、センターベアリング部(30)のジョイント本体(3
4)の回転軸(34a)と第2シャフト部(20)のセンター
ベアリング部接続用ブラケット(23)の軸受け孔(23
a)とがカシメによって回転自在に嵌合されることによ
り、第2シャフト部(20)がセンタージョイント部(3
0)に結合されている。こうして結合されることによ
り、センターベアリング部(30)に第2シャフト部(2
0)が十字ジョイント(3)を介して連結されることに
なる。
【0056】このプロペラシャフト(P1)をトランスミ
ッションに接続する場合には、トランスミッションの接
続シャフト(40)のジョイント本体(41)の回転軸(41
a)と、第1シャフト部(10)のトランスミッション接
続用ブラケット(12)の軸受け孔(12a)とをカシメに
よって回転自在に嵌合する。これにより、プロペラシャ
フト(P1)がトランスミッションに十字ジョイント
(1)を介して接続されるものとなる。
【0057】一方、プロペラシャフト(P1)をディファ
レンシャルギアに接続する場合には、ディファレンシャ
ルギアの接続部(50)のジョイント本体(51)の回転軸
(51a)と、第2シャフト部(20)のディファレンシャ
ルギア接続用ブラケット(22)の軸受け孔(22a)とを
カシメによって回転自在に結合する。これにより、プロ
ペラシャフト(P1)がディファレンシャルギアに十字ジ
ョイント(2)を介して接続されるものとなる。
【0058】以上の構成のプロペラシャフト(P1)にお
いては、第1シャフト部(10)と第2シャフト部(20)
の双方がアルミニウム材から製作されているので、極め
て軽量なプロペラシャフト(P1)になっている。その
上、これら第1及び第2シャフト部(10)(20)に対し
て防錆処理を施す必要もないという利点を有している。
【0059】しかも、各シャフト部(10)(20)におい
てその構成部材同士は、いずれも、溶接熱に伴う熱歪み
が大きく発生するという欠点を有するMIG溶接等の溶
融溶接によって接合固着されているものではなく、接合
熱に伴う熱歪みが殆ど発生せず且つ強固に接合できると
いう利点を有する摩擦撹拌接合によって接合一体化され
ているので、このプロペラシャフト(P1)は、高い寸法
精度と優れた強度的信頼性とを具備したものとなってい
る。
【0060】さらに、この第1実施形態のプロペラシャ
フト(P1)では、その部材点数は従来のものと同数か或
いは略同数であるから、これを能率良く組立製作するこ
とができる。
【0061】図2は、第2実施形態のプロペラシャフト
(P2)を示している。同図には、上記第1実施形態のプ
ロペラシャフト(P1)の構成要素と同じ構成要素に同一
の符号が付されている。以下、この第2実施形態のプロ
ペラシャフト(P2)を上記第1実施形態のプロペラシャ
フト(P1)との相異点を中心に説明する。
【0062】この第2実施形態のプロペラシャフト(P
2)のセンターベアリング部(30)においては、センタ
ー軸(32)の第1シャフト部側の端部には、第1シャフ
ト部接続用の円形状のフランジ(33)が一体形成されて
いる。一方、センター軸(32)の第2シャフト部側の端
部には、第2シャフト部接続用の円形状の鉄系材料製フ
ランジ(35)が設けられている。
【0063】第2シャフト部(20)は、上記第1実施形
態で示されたものに加えて更に、センターベアリング部
接続用の、十字形状の回転軸(24a)を備えたアルミニ
ウム製ジョイント本体(24)を具備している。このジョ
イント本体(24)のセンターベアリング部側の端部に
は、センターベアリング部接続用の円形状のアルミニウ
ム製フランジ(25)が設けられている。そして、このジ
ョイント本体(24)の回転軸(24a)とブラケット(2
3)の軸受け孔(23a)とがカシメによって回転自在に嵌
合されることにより、ジョイント本体(24)とブラケッ
ト(23)とが結合され、これにより当該第2シャフト部
(20)の端部に十字ジョイント(3)が構成されてい
る。
【0064】而して、このプロペラシャフト(P2)にお
いて、第2シャフト部(20)はセンターベアリング部
(30)に次のように結合されている。すなわち、センタ
ーベアリング部(30)の第2シャフト部接続用フランジ
(35)と、第2シャフト部(20)のジョイント本体(2
4)のセンターベアリング部接続用フランジ(25)とが
背中合わせ状に重ね合わされてこの状態で、両フランジ
(35)(25)において、その外周縁部に沿ってボルト
(60)とナット(61)とが複数箇所で締結されることに
より、第2シャフト部(20)がセンターベアリング部
(30)に固定状態に結合されている。
【0065】この第2実施形態のプロペラシャフト(P
2)の他の構成は上記第1実施形態のもの(P1)と同じ
であり、重複する説明を省略する。
【0066】図3は、第3実施形態のプロペラシャフト
(P3)を示している。同図には、上記第1実施形態のプ
ロペラシャフト(P1)の構成要素と同じ構成要素に同一
の符号が付されている。以下、この第3実施形態のプロ
ペラシャフト(P3)を上記第1実施形態のプロペラシャ
フト(P1)との相異点を中心に説明する。
【0067】この第3実施形態のプロペラシャフト(P
3)のセンターベアリング部(30)において、(31)
は、複数のボールベアリング(例えば球状転動体)(図
示せず)が周方向に並んで装填された環状の鉄系材料製
ハウジングである。(32)は、ハウジング(31)の中空
部内に回転自在に挿通された鉄系材料製センター軸であ
る。
【0068】センター軸(32)の第1シャフト部側の端
部には、第1シャフト部接続用の円形状の鉄系材料製フ
ランジ(33)が一体形成されている。一方、このセンタ
ー軸(32)の第2シャフト部側の端部には、鉄系材料製
ボルト部(32a)が一体形成されている。すなわち、セ
ンター軸(32)の第2シャフト部側の端部の外周面に雄
ネジ溝部が形成されることにより、該センター軸(32)
の第2シャフト部側の端部にボルト部(32a)が一体形
成されている。さらに、このセンター軸(32)の第2シ
ャフト部側の端部の外周面における前記雄ネジ溝部近傍
には、該センター軸(32)の軸線方向に延びたスプライ
ン(32b)が形成されている。
【0069】第2シャフト部(20)は、所定長さを有す
る断面円形状のアルミニウム製第2軸管(21)と、ディ
ファレンシャルギア接続用の略コ字状のアルミニウム製
十字ジョイントブラケット(22)と、十字形状の回転軸
(26a)を備えたアルミニウム製ジョイント本体(26)
と、該ジョイント本体(26)用の略コ字状のアルミニウ
ム製十字ジョイントブラケット(27)と、を具備してい
る。前記ブラケット(27)には軸受け孔(27a)が設け
られている。更に、このブラケット(27)には、前記ボ
ルト部(32a)が挿通されるボルト挿通孔(27b)が設け
られている。このボルト挿通孔(27b)の周面には、前
記スプライン(32b)と噛合する噛合部(図示せず)が
設けられている。
【0070】この第2シャフト部(20)においては、ジ
ョイント本体(26)が第2軸管(21)のセンターベアリ
ング部側の端部に嵌合されてこの嵌合状態で摩擦撹拌接
合により嵌合部において接合(接合部W)されて一体化
されている。そして、ジョイント本体(26)の回転軸
(26a)とブラケット(27)の軸受け孔(27a)とがカシ
メによって回転自在に嵌合されることにより、ジョイン
ト本体(26)とブラケット(27)とが結合され、これに
より当該第2シャフト部(20)の端部に十字ジョイント
(3')が構成されている。
【0071】而して、この第3実施形態では、第2シャ
フト部(20)はセンターベアリング部(10)に次のよう
に結合されている。すなわち、センターベアリング部
(30)のセンター軸(32)のボルト部(32a)が第2シ
ャフト部(20)のブラケット(27)のボルト挿通孔(27
b)内に挿通されてこの挿通状態で該ボルト部(32a)と
ナット(62)とが締結されることにより、第2シャフト
部(20)がセンターベアリング部(30)に結合されてい
る。また、ボルト部(32a)がボルト挿通孔(27b)内に
挿通された状態のもとで、スプライン(32b)は前記噛
合部と噛合している。
【0072】この第3実施形態のプロペラシャフト(P
3)の他の構成は上記第1実施形態のもの(P1)と同じ
であり、重複する説明を省略する。
【0073】図4は、第4実施形態のプロペラシャフト
(P4)を示している。同図には、上記第1実施形態のプ
ロペラシャフト(P1)の構成要素と同じ構成要素に同一
の符号が付されている。以下、この第4実施形態のプロ
ペラシャフト(P4)を上記第1実施形態のプロペラシャ
フト(P1)との相異点を中心に説明する。
【0074】この第4実施形態のプロペラシャフト(P
4)のセンターベアリング部(30)において、(31)
は、複数のボールベアリング(例えば球状転動体)(図
示せず)が周方向に並んで装填された環状の鉄系材料製
ハウジングである。(32)は、ハウジング(31)の中空
部内に回転自在に挿通されたアルミニウム製センター軸
であり、詳述すると、該センター軸(32)はアルミニウ
ム合金の一種であるA6061の鍛造品からなるもので
ある。
【0075】センター軸(32)の第1シャフト部側の端
部には、径方向に膨出したアルミニウム製膨出部(32
c)が一体形成されている。この膨出部(32c)の外径
は、第1シャフト部(10)の第1軸管(11)の外径と略
同寸に設定されている。
【0076】一方、このセンター軸(32)の第2シャフ
ト部側の端部には、アルミニウム製ボルト部(32a)が
一体形成されている。すなわち、センター軸(32)の第
2シャフト部側の端部の外周面に雄ネジ溝部が形成され
ることにより、該センター軸(32)の第2シャフト部側
の端部にボルト部(32a)が一体形成されている。さら
に、このセンター軸(32)の第2シャフト部側の端部の
外周面における前記雄ネジ溝部近傍には、該センター軸
(32)の軸線方向に延びたスプライン(32b)が形成さ
れている。
【0077】(38)は環状カラーである。このカラー
(38)は、ハウジング(31)との接触に伴うセンター軸
(32)の摩耗を低減させるためのものであり、かかる目
的を達成すべく該カラー(38)は鋼材等の鉄系材料から
製作されていることが望ましい。さらに、カラー(38)
が鋼材等の鉄系材料から製作されている場合には、該カ
ラー(38)は、防錆処理(例えばダクロ処理)が施され
たものであることが望ましい。このカラー(38)は、そ
の中空部内にセンター軸(32)が挿通されてこの挿通状
態で該センター軸(32)の外周面に焼きバメによって固
定されている。そしてこのカラー(38)は、センター軸
(32)とハウジング(31)との間に介在されている。な
お、この発明では、カラー(38)は、その中空部内にセ
ンター軸(32)が圧入されることによって該センター軸
(32)の外周面に固定されていても良いし、他の固定手
段により該センター軸(32)に固定されていても良い。
【0078】第1シャフト部(10)は、所定長さを有す
る断面円形状のアルミニウム製第1軸管(11)と、トラ
ンスミッション接続用の略コ字状のアルミニウム製十字
ジョイントブラケット(12)と、からなる。
【0079】第2シャフト部(20)は、所定長さを有す
る断面円形状のアルミニウム製第2軸管(21)と、ディ
ファレンシャルギア接続用の略コ字状のアルミニウム製
十字ジョイントブラケット(22)と、十字形状の回転軸
(26a)を備えたアルミニウム製ジョイント本体(26)
と、該ジョイント本体(26)用の略コ字状のアルミニウ
ム製十字ジョイントブラケット(27)と、を具備してい
る。前記ブラケット(27)には軸受け孔(27a)が設け
られている。更に、このブラケット(27)には、前記ボ
ルト部(32a)が挿通されるボルト挿通孔(27b)が設け
られている。このボルト挿通孔(27b)の周面には、前
記スプライン(32b)と噛合する噛合部(図示せず)が
設けられている。
【0080】この第2シャフト部(20)においては、ジ
ョイント本体(26)が第2軸管(21)のセンターベアリ
ング部側の端部に嵌合されてこの嵌合状態で摩擦撹拌接
合により嵌合部において接合(接合部W)されて一体化
されている。そして、ジョイント本体(26)の回転軸
(26a)とブラケット(27)の軸受け孔(27a)とがカシ
メによって回転自在に嵌合されることにより、ジョイン
ト本体(26)とブラケット(27)とが結合され、これに
より当該第2シャフト部(20)の端部に十字ジョイント
(3')が構成されている。
【0081】而して、この第4実施形態では、第1シャ
フト部(10)はセンターベアリング部(30)に次のよう
に結合されている。すなわち、第1軸管(11)のセンタ
ーベアリング部側の端部に、前記センター軸(32)の膨
出部(32c)が嵌合されてこの嵌合状態で摩擦撹拌接合
により嵌合部において接合(接合部W)されて一体化さ
れており、これにより、センターベアリング部(30)に
第1シャフト部(10)が結合されている。
【0082】第2シャフト部(20)はセンターベアリン
グ部(10)に次のように結合されている。すなわち、セ
ンターベアリング部(30)のセンター軸(32)のボルト
部(32a)が第2シャフト部(20)のブラケット(27)
のボルト挿通孔(27b)内に挿通されてこの挿通状態で
該ボルト部(32a)とナット(62)とが締結されること
により、第2シャフト部(20)がセンターベアリング部
(30)に結合されている。また、ボルト部(32a)がボ
ルト挿通孔(27b)内に挿通された状態のもとで、スプ
ライン(32b)は前記噛合部と噛合している。
【0083】以上の構成の第4実施形態のプロペラシャ
フト(P4)においては、第1シャフト部(10)と第2シ
ャフト部(20)の双方がアルミニウム材から製作されて
いるので、極めて軽量になっていることはもとより、セ
ンター軸(32)もアルミニウム材から製作されているの
で、更に一段と軽量になっている。その上、第1及び第
2シャフト部(10)(20)に対して防錆処理を施す必要
がないという利点を有するものであることはもとより、
センター軸(32)に対しても防錆処理を施す必要がない
という利点を有している。
【0084】さらに、このプロペラシャフト(P4)は次
のような利点を有している。すなわち、センター軸(3
2)がアルミニウム材から製作されている場合には、セ
ンター軸(32)はハウジング(31)との摺動によって大
きく摩耗するという不具合が生じるが、このプロペラシ
ャフト(P4)では、上述したようにセンター軸(32)と
ハウジング(31)との間にカラー(38)が介在されてい
るから、ハウジング(31)との摺動に伴うセンター軸
(32)の摩耗を該カラー(38)により低減することがで
き、すなわちセンター軸(32)の耐摩耗性を向上させる
ことができる。
【0085】以上、この発明の実施形態を説明したが、
この発明に係るプロペラシャフトは上記第1〜第4実施
形態のものに限定されるものではなく、様々に設定変更
可能である。
【0086】例えば、上記第1〜第4実施形態のプロペ
ラシャフト(P1)(P2)(P3)(P4)は、いずれも、第
1シャフト部(10)がトランスミッション側に位置され
る一方、第2シャフト部(20)がディファレンシャルギ
ア側に位置されるものであるが、この発明に係るプロペ
ラシャフトは、これが前後逆になった形状のもの、すな
わち、第1シャフト部(10)がディファレンシャルギア
側に位置されて該ディファレンシャルギアに接続される
一方、第2シャフト部(20)がトランスミッション側に
位置されて該トランスミッションに接続されるものであ
っても良い。
【0087】また、第1シャフト部(10)、第2シャフ
ト部(20)及び第4実施形態のプロペラシャフト(P4)
のセンター軸(32)は、いずれも、炭素繊維を含んだ材
料等の軽量化材料から製作されていても良い。炭素繊維
を含んだ材料としては、炭素繊維とプラスチックとの複
合材料(例:CFRP)、炭素繊維と炭素との複合材料
(例:炭素繊維強化炭素複合材料(C/Cコンポジッ
ト))又は炭素繊維と金属との複合材料を用いることが
望ましい。
【0088】また、第1シャフト部(10)を構成する構
成部材同士や第2シャフト部(20)を構成する構成部材
同士は、MIG溶接等の溶融溶接や摩擦圧接や機械的カ
シメによって一体化されていても良く、特に摩擦撹拌接
合によって接合されていることが上述した理由により望
ましい。
【0089】また、上記第1〜第4実施形態では、ユニ
バーサルジョイントとして十字ジョイントが用いられて
いるが、この発明では、他の構成のユニバーサルジョイ
ントであっても良い。
【0090】
【発明の効果】上述の次第で、第1発明によれば、セン
ターベアリング部に第1及び第2シャフト部が機械的結
合により結合されているので、第1及び第2シャフト部
がセンターベアリング部とは異なる材料から製作されて
いる場合であっても、センターベアリング部に第1及び
第2シャフト部を強固に結合することができる。さら
に、第1及び第2シャフト部の構成材料の選択範囲を拡
大することができ、したがって、第1及び第2シャフト
部の構成材料として軽量な材料を選択することができ
て、プロペラシャフトの軽量化を図ることができる。ま
た、第1及び第2シャフト部の構成材料として例えば防
錆処理を行う必要のない材料を選択することができ、こ
のためプロペラシャフトの製作作業能率を向上させるこ
とができる。
【0091】また、第1及び第2シャフト部がアルミニ
ウム材から製作されるか、あるいは炭素繊維を含んだ材
料から製作されている場合には、軽量なプロペラシャフ
トを提供することができる。したがって、このプロペラ
シャフトを用いることにより、自動車等の車両における
燃費や動力性能(起動トルク、動力エネルギー伝達率)
が向上するし、フリクションロスの軽減を図ることがで
きる。さらには、第1及び第2シャフト部に対して防錆
処理を施す必要がなくなるか、あるいは簡素な防錆処理
を施すだけで良くなるから、作業性良くプロペラシャフ
トを製造することができる。
【0092】また、センターベアリング部が鉄系材料か
ら製作されている場合には、優れた強度的信頼性を有す
るプロペラシャフトを提供することができる。
【0093】第2発明によれば、第1シャフト部、第2
シャフト部及びセンター軸が、アルミニウム材から製作
されるか、あるいは炭素繊維を含んだ材料から製作され
ているので、極めて軽量なプロペラシャフトを提供する
ことができる。したがって、このプロペラシャフトを用
いることにより、自動車等の車両における燃費や動力性
能(起動トルク、動力エネルギー伝達率)が向上する
し、フリクションロスの軽減を図ることができる。ま
た、第1シャフト部、第2シャフト部及びセンター軸に
対して防錆処理を施す必要がなくなるか、あるいは簡素
な防錆処理を施すだけで良くなるから、作業性良くプロ
ペラシャフトを製造することができる。
【0094】また、センター軸とハウジングとの間に所
定のカラーが介在されている場合には、ハウジングとの
摺動に伴うセンター軸の摩耗を低減することができ、す
なわちセンター軸の耐摩耗性を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態のプロペラシャフトを
示す一部切欠き側面図である。
【図2】この発明の第2実施形態のプロペラシャフトを
示す一部切欠き側面図である。
【図3】この発明の第3実施形態のプロペラシャフトを
示す一部切欠き側面図である。
【図4】この発明の第4実施形態のプロペラシャフトを
示す一部切欠き側面図である。
【符号の説明】
P1、P2、P3、P4…プロペラシャフト 1、2、3…十字ジョイント(ユニバーサルジョイン
ト) 10…第1シャフト部 11…第1軸管 12…トランスミッション接続用の十字ジョイントブラケ
ット 13…センターベアリング部接続用のフランジ 20…第2シャフト部 21…第2軸管 22…ディファレンシャルギア接続用の十字ジョイントブ
ラケット 23…十字ジョイントブラケット 30…センターベアリング部 31…ハウジング 32…センター軸 32a…ボルト部 33…第1シャフト部接続用のフランジ 34…第2シャフト部接続用のジョイント本体 38…カラー 40…トランスミッションの接続シャフト 50…ディファレンシャルギアの接続部 60、61…ボルト及びナット 62…ナット

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に支持されるセンターベアリング部
    (30)と、該センターベアリング部の軸線方向両側に位
    置される第1及び第2シャフト部(10)(20)と、を備
    えたプロペラシャフト(P1、P2、P3)において、 センターベアリング部(30)に第1及び第2シャフト部
    (10)(20)が機械的結合により結合されていることを
    特徴とするプロペラシャフト。
  2. 【請求項2】 センターベアリング部(30)は、その一
    端部に設けられたフランジ(33)と、他端部に設けられ
    且つ回転軸(34a)を備えたユニバーサルジョイント本
    体(34)と、を具備しており、 第1及び第2シャフト部(10)(20)において、一方の
    シャフト部(10)の端部にはフランジ(13)が設けられ
    るとともに、他方のシャフト部(20)の端部には軸受け
    孔(23a)を有するユニバーサルジョイントブラケット
    (23)が設けられており、 センターベアリング部(30)に前記一方のシャフト部
    (10)が、センターベアリング部(30)のフランジ(3
    3)と当該一方のシャフト部(10)のフランジ(13)と
    において、ボルトとナットとの締結により、結合される
    一方、 センターベアリング部(30)に前記他方のシャフト部
    (20)が、センターベアリング部(30)のユニバーサル
    ジョイント本体(34)の回転軸(34a)と当該他方のシ
    ャフト部(20)のブラケット(23)の軸受け孔(23a)
    との嵌合により、結合されている請求項1記載のプロペ
    ラシャフト。
  3. 【請求項3】 センターベアリング部(30)は、その各
    端部に設けられたフランジ(33)(35)を具備してお
    り、 第1及び第2シャフト部(10)(20)において、一方の
    シャフト部(10)の端部にはフランジ(13)が設けられ
    るとともに、他方のシャフト部(20)の端部には、端部
    にフランジ(25)が設けられたユニバーサルジョイント
    本体(24)に備えられた回転軸(24a)とユニバーサル
    ジョイントブラケット(23)に備えられた軸受け孔(23
    a)との嵌合により前記本体(24)と前記ブラケット(2
    3)とが結合されて構成されたユニバーサルジョイント
    (3)が設けられており、 センターベアリング部(30)に前記一方のシャフト部
    (10)が、センターベアリング部(30)の一方のフラン
    ジ(33)と当該一方のシャフト部(10)のフランジ(1
    3)とにおいて、ボルトとナットとの締結により、結合
    される一方、 センターベアリング部(30)に他方のシャフト部(20)
    が、センターベアリング部(30)の他方のフランジ(3
    5)と当該他方のシャフト部(20)のユニバーサルジョ
    イント本体(24)のフランジ(25)とにおいて、ボルト
    とナットとの締結により、結合されている請求項1記載
    のプロペラシャフト。
  4. 【請求項4】 センターベアリング部(30)は、その一
    端部に設けられたフランジ(33)と、他端部に設けられ
    たボルト部(32a)と、を具備しており、 第1及び第2シャフト部(10)(20)において、一方の
    シャフト部(10)の端部にはフランジ(13)が設けられ
    るとともに、他方のシャフト部(20)の端部には、ユニ
    バーサルジョイント本体(26)に備えられた回転軸(26
    a)とユニバーサルジョイントブラケット(27)に備え
    られた軸受け孔(27a)との嵌合により前記本体(26)
    と前記ブラケット(27)とが結合されて構成されたユニ
    バーサルジョイント(3')が設けられており、 センターベアリング部(30)に前記一方のシャフト部
    (10)が、センターベアリング部(30)のフランジ(3
    3)と当該一方のシャフト部(10)のフランジ(13)と
    において、ボルト(60)とナット(61)との締結によ
    り、結合される一方、 センターベアリング部(30)に前記他方のシャフト部
    (20)が、当該他方のシャフト部(20)の前記ブラケッ
    ト(27)に設けられたボルト挿通孔(27b)内に挿通さ
    れた前記ボルト部(32a)と、ナット(62)との締結に
    より、結合されている請求項1記載のプロペラシャフ
    ト。
  5. 【請求項5】 前記センターベアリング部(30)は、ボ
    ールベアリングが装填された環状ハウジング(31)と、
    該ハウジング(31)の中空部内に回転自在に挿通された
    センター軸(32)と、を具備している請求項1〜4のい
    ずれか1項記載のプロペラシャフト。
  6. 【請求項6】 前記センターベアリング部(30)は、ボ
    ールベアリングが装填された環状ハウジング(31)と、
    該ハウジング(31)の中空部内に回転自在に挿通された
    センター軸(32)と、を具備しており、且つ、前記セン
    ター軸(32)の一端部に前記フランジ(33)が設けられ
    るとともに、前記センター軸(32)の他端部に前記ユニ
    バーサルジョイント本体(34)が設けられたものである
    請求項2記載のプロペラシャフト。
  7. 【請求項7】 前記センターベアリング部(30)は、ボ
    ールベアリングが装填された環状ハウジング(31)と、
    該ハウジング(31)の中空部内に回転自在に挿通された
    センター軸(32)と、を具備しており、且つ、前記セン
    ター軸(32)の各端部に前記フランジ(33)(35)が設
    けられたものである請求項3記載のプロペラシャフト。
  8. 【請求項8】 前記センターベアリング部(30)は、ボ
    ールベアリングが装填された環状ハウジング(31)と、
    該ハウジング(31)の中空部内に回転自在に挿通された
    センター軸(32)と、を具備しており、且つ、前記セン
    ター軸(32)の一端部に前記フランジ(33)が設けられ
    るとともに、前記センター軸(32)の他端部に前記ボル
    ト部(32a)が設けられたものである請求項4記載のプ
    ロペラシャフト。
  9. 【請求項9】 前記第1及び第2シャフト部(10)(2
    0)が、アルミニウム材から製作されるか、あるいは炭
    素繊維を含んだ材料から製作されている請求項1〜8の
    いずれか1項記載のプロペラシャフト。
  10. 【請求項10】 前記センターベアリング部(30)が鉄
    系材料から製作されている請求項1〜9のいずれか1項
    記載のプロペラシャフト。
  11. 【請求項11】 車体に支持されるセンターベアリング
    部(30)と、該センターベアリング部の軸線方向両側に
    位置される第1及び第2シャフト部(10)(20)と、を
    備えるとともに、 前記センターベアリング部(30)に前記第1及び第2シ
    ャフト部(10)(20)が結合されたプロペラシャフト
    (P4)において、 前記センターベアリング部(30)は、ボールベアリング
    が装填された環状ハウジング(31)と、該ハウジング
    (31)の中空部内に回転自在に挿通されたセンター軸
    (32)と、を具備しており、 前記第1シャフト部(10)、第2シャフト部(20)及び
    センター軸(32)が、アルミニウム材から製作される
    か、あるいは炭素繊維を含んだ材料から製作されている
    ことを特徴とするプロペラシャフト。
  12. 【請求項12】 前記センター軸(32)と前記ハウジン
    グ(31)との間に、中空部内に前記センター軸(32)が
    挿入された状態で該センター軸(32)に固定された環状
    カラー(38)が介在されている請求項11記載のプロペ
    ラシャフト。
  13. 【請求項13】 前記センター軸(32)の一端部に、前
    記第1及び第2シャフト部(10)(20)のうち一方のシ
    ャフト部(10)が金属的結合により結合されるととも
    に、 前記センター軸(32)の他端部に他方のシャフト部(2
    0)が機械的結合により結合されている請求項11又は
    12記載のプロペラシャフト。
  14. 【請求項14】 前記センター軸(32)の他端部には、
    ボルト部(32a)が設けられており、 前記他方のシャフト部(20)の端部には、ユニバーサル
    ジョイント本体(26)に備えられた回転軸(36a)とユ
    ニバーサルジョイントブラケット(27)に備えられた軸
    受け孔(27a)との嵌合により前記本体(26)と前記ブ
    ラケット(27)とが結合されて構成されたユニバーサル
    ジョイント(3’)が設けられており、 前記センター軸(32)の他端部に前記他方のシャフト部
    (20)が、当該他方のシャフト部(20)の前記ブラケッ
    ト(27)に設けられたボルト挿通孔(27a)内に挿通さ
    れた前記ボルト部(32a)と、ナット(62)との締結に
    より、結合されている請求項13記載のプロペラシャフ
    ト。
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