JP2022144047A - 電気掃除機および回転ブラシ - Google Patents

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Yasutake Kano
剛徳 関口
Takenori Sekiguchi
龍一 内田
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Abstract

【課題】電気掃除機の回転ブラシに付着した塵埃を効率良く除去する。【解決手段】電気掃除機は、植毛13を有する回転ブラシ11が設けられた吸込具10を備える。電気掃除機は、吸込具10が載置されるための載置部26を備える。電気掃除機は、回転ブラシ11の植毛13に付着した塵埃を除去する塵埃除去具30を備える。塵埃除去具30は、載置部26に設けられている。回転ブラシ11の植毛13および塵埃除去具30の少なくとも一方は、帯電防止処理がなされている。【選択図】図6

Description

本開示は、電気掃除機および回転ブラシに関する。
下記特許文献1に開示された電気掃除機スタンドは、電気掃除機を直立した状態で支持するための支柱部と、支柱部を支持する台座部と、台座部の一端側に設けられ、上側に電気掃除機の吸込具が載置されるための載置部と、載置部の台座部とは反対側に設けられ、載置部から離れるに従って次第に低くなる傾斜部と、傾斜部の取付面部に設けられ、吸込具の底面に形成された開口に臨んで設けられた回転ブラシを吸込具の底面側から清掃する回転ブラシ清掃部と、を備える。
特許第6750541号公報
電気掃除機の回転ブラシに付着した塵埃を除去する効率の向上が求められているという課題がある。
本開示は、上述のような課題を解決するためのものである。本開示の目的は、電気掃除機の回転ブラシに付着した塵埃を効率良く除去することである。
本開示に係る電気掃除機は、回転ブラシが設けられた吸込具と、吸込具が載置されるための載置部と、載置部に設けられ、回転ブラシの植毛に付着した塵埃を除去する塵埃除去具と、を備える。回転ブラシの植毛および塵埃除去具の少なくとも一方は、帯電防止処理がなされている。
また、本開示に係る回転ブラシは、電気掃除機の吸込具に設けられるものである。本開示に係る回転ブラシは植毛を有する。本開示に係る回転ブラシが設けられる吸込具を備える電気掃除機は、吸込具が載置されるための載置部と、載置部に設けられ、回転ブラシの植毛に付着した塵埃を除去する塵埃除去具と、を備える。本開示に係る回転ブラシが有する植毛は、帯電防止処理がなされている。
本開示によれば、電気掃除機の回転ブラシに付着した塵埃を効率良く除去することが可能となる。
実施の形態1による掃除機スタンドに掃除機本体が収納された収納状態を示す側面図である。 図1に示す掃除機本体の単品の状態を示す正面図である。 図1に示す掃除機スタンドの単品の状態を示す斜視図である。 実施の形態1における塵埃除去具を単品の状態で斜め上から見た斜視図である。 実施の形態1における掃除機スタンドに備えられた塵埃除去具およびその周囲を斜め上から見た斜視図である。 収納状態における吸込具の一部および掃除機スタンドの一部をブラシ中心軸の方向から見た側面断面図である。 実施の形態1における回転ブラシの植毛を示す模式図である。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。各図において共通または対応する要素には、同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化または省略する。なお、本開示には、以下の実施の形態によって開示される構成の種々の変形例が含まれ得る。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による掃除機スタンド20に掃除機本体1が収納された収納状態を示す側面図である。本実施の形態に係る電気掃除機は、掃除機本体1と当該掃除機本体1を収納可能な掃除機スタンド20を備えるものである。図2は、図1に示す掃除機本体1の単品の状態を示す正面図である。図3は、図1に示す掃除機スタンド20の単品の状態を示す斜視図である。なお、図1において、紙面に対し、それぞれ、右方向が前方を、左方向が後方を、上方向が上方を、下方向が下方を、手前方向が右方を示す。また、図2において、紙面に対し、それぞれ、手前方向が前方を、上方向が上方を、下方向が下方を、左方向が右方を、右方向が左方を示す。つまり、前方を向いて、右方向が右方を、左方向が左方を示す。
本開示では、塵埃およびその他のゴミを総称して単に「塵埃」と呼ぶ。本開示における「塵埃」には、例えば、髪の毛、動物の毛、糸くずなどの繊維ゴミが含まれ得る。また、本開示では、塵埃が混じった空気を「含塵空気」と呼び、塵埃が取り除かれた空気を「清浄空気」と呼ぶ場合がある。
掃除機本体1は、コードレスタイプの縦型電気掃除機である。図1および図2に示すように、掃除機本体1は、筐体2、電動送風機3、バッテリー4、筒状部5、集塵部6、ハンドル7、延長管9および吸込具10を備えている。電動送風機3は、筐体2の内部に収容されている。電動送風機3は、塵埃を吸い込むための気流を発生させる。バッテリー4は、電動送風機3を駆動するための電源となる。バッテリー4は、充電可能な二次電池である。
筒状部5は、塵埃を吸い込むための接続口8を有する。接続口8は、筒状部5の一端に形成された開口である。筒状部5の内部には、接続口8を通過した含塵空気の気流を集塵部6へ導く風路が形成されている。
集塵部6は、塵埃を捕集する。集塵部6は、接続口8から吸い込まれた含塵空気から塵埃を分離し、その塵埃を捕集する。本実施の形態における集塵部6は、サイクロン分離器を備える。なお、サイクロン分離器を有する集塵部6に代えて、例えば、集塵袋によって気流を濾過することで塵埃を捕集する集塵部が備えられてもよい。ハンドル7は、使用中に使用者が手で握る部位である。使用者は、ハンドル7を握ることで掃除機本体1を把持する。
延長管9は、筒状部5の接続口8に接続されている。延長管9は、直状かつ中空管状の部材である。延長管9の一端部は、筒状部5の接続口8に対して、着脱可能である。延長管9の他端部には、関節部14を介して、吸込具10が接続されている。吸込具10の内部には、回転ブラシ11が配置されている。回転ブラシ11は、吸込具10に内蔵された、例えば電気モータまたはタービンのような駆動手段によって回転駆動される。
掃除機本体1は、電動送風機3および回転ブラシ11の動作を制御する制御部(図示省略)を有する。当該制御部は、例えば、少なくとも一つのメモリと、少なくとも一つのプロセッサとを有するものでもよい。当該制御部は、例えば、ハンドル7に設けられた操作部12に対する使用者の操作に応じて、電動送風機3および回転ブラシ11の動作を制御する。電動送風機3が駆動すると、集塵部6、筒状部5、延長管9の内部に吸引力が作用し、吸込具10から含塵空気が吸い込まれる。この時、回転ブラシ11が回転し、回転ブラシ11の回転によって掻き上げられた塵埃等も吸引される。吸込具10に吸い込まれた含塵空気は、延長管9および筒状部5を通過して集塵部6の内部に取り込まれる。集塵部6では、含塵空気から塵埃が分離される。集塵部6から排出された清浄空気は、電動送風機3を通過する。電動送風機3を通過した清浄空気は、筐体2の外部に排出される。
掃除機スタンド20は、掃除機本体1を収納しておくための装置である。本開示では、掃除機本体1が掃除機スタンド20に収納された状態を「収納状態」と称する。本実施の形態の掃除機スタンド20は、掃除機本体1を直立した状態として収納する。図1および図3に示すように、掃除機スタンド20は、台座部21、支柱部22、載置部26および傾斜部27を備えている。
台座部21は、支柱部22を支持している。支柱部22は、台座部21の上方に形成されている。支柱部22は、台座部21の上面から鉛直上向きに直立して形成されている。支柱部22は、ハンドル7と同等の太さの柱状の部分を有する。支柱部22の軸は、台座部21の左右方向における中心に位置している。つまり、支柱部22は、前面視および後面視において、掃除機スタンド20の中央に位置している。また、図1および図3に示すように、支柱部22は、平面視において、台座部21の前方寄りに位置している。
載置部26は、台座部21において、支柱部22の後方の一端側に設けられる。すなわち、載置部26は、台座部21の前後方向の略中央から、台座部21の後端方向に向かって広がって設けられている。載置部26の底部は、床面に接している。載置部26の上面は、台座部21の支柱部22が設けられている上面よりも、吸込具10の厚み以上低い位置に配置される。
傾斜部27は、載置部26から、載置部26の後方の端部方向に連続して設けられている。傾斜部27の底部は、床面に接している。傾斜部27は、載置部26から離れるに従って次第に低くなるように傾斜している。傾斜部27と載置部26との接続部分においては、傾斜部27の上面と載置部26の上面とが滑らかに連続している。
本実施の形態において、台座部21、載置部26、および傾斜部27は、全体として、上面視において、円形の輪郭を呈する。このような例に限らず、台座部21、載置部26、および傾斜部27は、全体として、上面視において、例えば、楕円形、正方形、または長方形の輪郭を呈してもよい。
台座部21には、覆い部28が設けられている。覆い部28は、台座部21の上面の後端に形成され、この後端から載置部26の上方へ、庇または屋根のように、突出して設けられている。なお、覆い部28の後端の左右方向の端部は、載置部26の左右方向の側壁から連なるように形成される。
支柱部22は、支持部23、集塵部支持部24および接続口受け部25を備えている。支持部23は、支柱部22の上端部に設けられている。集塵部支持部24は、支柱部22の上下方向の中途の位置に固定されている。集塵部支持部24は、支柱部22の側面における載置部26および傾斜部27がある側(後方側)に配置されている。集塵部支持部24は、例えば、筐体2および集塵部6と直径が等しい円筒形状を呈している。接続口受け部25は、集塵部支持部24の側面における載置部26および傾斜部27がある側に配置されている。
収納状態では、以下のようになる。掃除機本体1の前側が掃除機スタンド20の支柱部22の方へと向けた状態になる。載置部26の上に掃除機本体1の吸込具10が載置される。支持部23の上にハンドル7が載置される。集塵部支持部24の上面に集塵部6が載置される。接続口受け部25は、接続口8を含む筒状部5の下端側の一部と延長管9の上端側の一部とを支持する。
本実施の形態の掃除機スタンド20は、掃除機本体1を充電する機能を備えている。掃除機スタンド20の支持部23には、給電部が設けられている。給電部は、掃除機スタンド20の電源ケーブルと電気的に接続された端子である。掃除機本体1は、ハンドル7の前側の下端部に受電部を備えている。受電部は、掃除機本体1に内蔵されたバッテリー4の充電回路と電気的に接続された端子である。
掃除機本体1が掃除機スタンド20に載置されると、掃除機本体1側の受電部と、掃除機スタンド20の給電部とが電気的に接続される。こうして、掃除機スタンド20の電源ケーブルが外部電源に接続され、掃除機本体1が掃除機スタンド20に載置されることで、掃除機本体1に設けられたバッテリー4が充電される。すなわち、掃除機スタンド20は、支柱部22が掃除機本体1を支持した状態で掃除機本体1のバッテリー4を充電する充電手段を備えている。
図3に示すように、掃除機スタンド20は、塵埃除去具30を備える。塵埃除去具30は、収納状態のときに、回転ブラシ11に付着している塵埃を除去するための器具である。本実施の形態では、載置部26の上面に塵埃除去具30が配置されている。
図4は、実施の形態1における塵埃除去具30を単品の状態で斜め上から見た斜視図である。図5は、実施の形態1における掃除機スタンド20に備えられた塵埃除去具30およびその周囲を斜め上から見た斜視図である。
図4および図5に示すように、塵埃除去具30は、対向面31と、対向面31から突出する複数の突起部32とを有する。対向面31は、収納状態のときに回転ブラシ11に向かい合う表面である。対向面31は、収納状態のときに回転ブラシ11に接してもよい。
本開示では、回転ブラシ11の中心軸に相当する直線を「ブラシ中心軸」と称する。複数の突起部32は、互いの間に間隔を空けて、収納状態のときのブラシ中心軸に平行な方向に沿って、一列に並んでいる。図示の例では、塵埃除去具30は、一列に並ぶ9個の突起部32を有する。
収納状態のときに塵埃除去具30の突起部32が回転ブラシ11に接することで、回転ブラシ11に付着している塵埃を除去することが可能となる。複数の突起部32が一列に並んだ列の長さは、回転ブラシ11の長手方向の長さに対応している。複数の突起部32が一列に並ぶことで、回転ブラシ11の長手方向の位置に関して、塵埃を除去しきれない領域が生じることを、より確実に防止する上で有利になる。すなわち、回転ブラシ11に付着している塵埃を、概ね残らず除去することが可能となる。
収納状態のときに回転ブラシ11を回転させることで回転ブラシ11に付着した塵埃を塵埃除去具30により除去する動作を以下「塵埃除去動作」と称する。掃除機本体1が掃除機スタンド20に収納されたことを掃除機本体1の制御部が検知すると、当該制御部が自動で回転ブラシ11を回転させて塵埃除去動作を実行してもよい。このように、収納状態になったときに自動で塵埃除去動作を実行することで、回転ブラシ11に付着している塵埃を自動で除去することが可能となる。
塵埃除去動作において、掃除機本体1の制御部は、回転ブラシ11を一定時間回転させた後、回転ブラシ11を停止させて、塵埃除去動作を終了してもよい。あるいは、当該制御部は、回転ブラシ11から塵埃が除去されたことを検知した場合に、回転ブラシ11を停止させて、塵埃除去動作を終了してもよい。回転ブラシ11から塵埃が除去されると回転ブラシ11を駆動するモータの負荷が減少する。このことを利用して、当該制御部は、例えば、回転ブラシ11を駆動するモータの電流値に基づいて、回転ブラシ11から塵埃が除去されたかどうかを検知してもよい。
塵埃除去具30により回転ブラシ11から除去された塵埃は、塵埃除去具30に付着する。掃除機本体1が掃除機スタンド20に収納されたことを掃除機本体1の制御部が検知すると当該制御部が電動送風機3を一定時間作動させて吸込具10から含塵空気を吸い込むように制御してもよい。このように、収納状態になったときに電動送風機3を一定時間自動で作動させることで、回転ブラシ11から除去されて塵埃除去具30に付着した塵埃を掃除機本体1に自動で吸い込むことができる。収納状態では、載置部26の上面と、吸込具10の底面との間隔が狭いので、電動送風機3が作動すると、塵埃除去具30の上面に、強い吸引風が発生する。それゆえ、塵埃除去具30に付着した塵埃を確実に除去して掃除機本体1に吸い込むことができる。
なお、掃除機本体1が掃除機スタンド20に収納されたことを掃除機本体1の制御部が検知したときに、当該制御部は、回転ブラシ11の回転による塵埃除去動作と同時に電動送風機3を作動させてもよいし、回転ブラシ11の回転を停止して塵埃除去動作が終了した後に電動送風機3を作動させてもよい。
本開示では、収納状態のときに掃除機本体1の制御部が回転ブラシ11および電動送風機3を自動で作動させることに代えて、使用者が操作部12を操作して回転ブラシ11および電動送風機3を作動させてもよい。
本実施の形態の塵埃除去具30では、対向面31上に、複数の突起部32が、互いの間に間隔を空けて、一列だけ設けられている。これにより、以下の効果が得られる。複数の突起部32同士の間に間隔を空けることで、空気が流れる風路が形成される。このため、突起部32と回転ブラシ11との接触による塵埃除去効果に加えて、当該風路から流れる風の力を利用することができるので、回転ブラシ11から塵埃を除去する効果がさらに向上する。また、突起部32が一列だけ設けられていることで、回転ブラシ11から除去された塵埃が、塵埃除去具30に絡みついて取れにくくなることを確実に防止できる。すなわち、仮に突起部32が複数列設けられていると、ある1つの列の突起部32により回転ブラシ11から除去された繊維ゴミのような塵埃が、他の列の突起部32に絡みついて取れにくくなり得る。これに対し、本実施の形態であれば、回転ブラシ11から除去された塵埃が、塵埃除去具30に絡みつくことなく、円滑に掃除機本体1に吸い込まれるようにすることが可能となる。
図4に示すように、本実施の形態において、対向面31は、平板状の部材により形成されている。上面視において、対向面31は、ブラシ中心軸の方向を長手方向とする長方形状の輪郭を有する。対向面31には、一対の開口33が形成されている。一対の開口33は、対向面31の長手方向の中央よりも両端部に近い位置にある。一対の開口33の間に7個の突起部32が配置されている。一方の開口33と、対向面31の長手方向の一端との間に、1個の突起部32が配置されている。他方の開口33と、対向面31の長手方向の他端との間に、1個の突起部32が配置されている。
図5に示すように、本実施の形態において、対向面31が載置部26の上面に重なるように塵埃除去具30が載置部26に設置されている。つまり、対向面31は、載置部26の上面よりも、例えば、対向面31を有する塵埃除去具30を構成する板の厚み分だけ高くなる。載置部26の上面、および、対向面31は、掃除機スタンド20が置かれている床面に対して平行でもよい。
載置部26の上面から、一対の位置決め突起29が突出している。一対の位置決め突起29のそれぞれは、一対の開口33を通って、対向面31よりも上へ突出している。一対の位置決め突起29は、載置部26に載置された吸込具10に接することで吸込具10を適正な位置に位置決めする機能を有する。
上述したように、本実施の形態における塵埃除去具30は、載置部26とは別体の部品として構成されている。このような構成に代えて、塵埃除去具30が載置部26と一体に形成されていてもよい。その場合、載置部26の上面と、対向面31とが、滑らかに連続する表面を形成していてもよい。
図6は、収納状態における吸込具10の一部および掃除機スタンド20の一部をブラシ中心軸の方向から見た側面断面図である。図6において、回転ブラシ11は、ブラシ中心軸の回りに時計方向に回転する。図6に示すように、回転ブラシ11は、植毛13を有する。図7は、実施の形態1における回転ブラシ11の植毛13を示す模式図である。
植毛13は、掃除機本体1の使用時に掃除機本体1が清掃する面に接する。一例として、植毛13は、ブラシ中心軸に対して螺旋状に延びるように設けられている。植毛13は、例えば、ナイロン等の材料から構成されている。
回転ブラシ11の植毛13は、図6に示すように、一例として、複数列設けられている。複数列の植毛13のうち、少なくとも1列の植毛13は、高密度で設けられていることが望ましい。植毛13の本数の密度を高くすることで、植毛13内の隙間が小さくなる。これにより、塵埃が植毛13の根元まで入り込んでしまうことを防ぐことができる。すなわち、植毛13は、一本一本の毛がなるべく隙間なく設けられていることが望ましい。
塵埃除去具30によって植毛13に付着した塵埃の除去を行う場合、植毛13と塵埃除去具30との摩擦から静電気が発生する。この静電気により、植毛13および塵埃除去具30に塵埃が引き付けられ、当該塵埃がうまく除去できないことが考えられる。そこで、本実施の形態において、回転ブラシ11の植毛13および塵埃除去具30の少なくとも一方には、帯電防止処理がなされている。これにより、静電気の発生が抑制され、電気掃除機の回転ブラシ11に付着した塵埃を効率良く除去することが可能となる。
本開示における「帯電防止処理」としては、様々な手法が考えられる。帯電防止処理の例としては、帯電防止材料または金属材料によって部材を構成することが挙げられる。帯電防止材料の例としては、帯電防止剤をABS樹脂に混ぜた帯電防止ABS等が挙げられる。また、摩擦による静電気の発生を抑制するために各部材に施す表面処理も、帯電防止処理の例として該当する。この表面処理の例としては、フッ素加工等が挙げられる。
一例として、植毛13は、表面にフッ素加工が施されたナイロンから構成される。また、塵埃除去具30は、一例として、金属材料または帯電防止ABSから構成される。
回転ブラシ11の植毛13は、一般的にナイロン等の比較的正に帯電しやすい材料から構成されることが多い。そこで、塵埃除去具30も、一般的な樹脂材料に比べて正に帯電しやすい材料から構成することで、植毛13と塵埃除去具30との帯電極性を近くすることができる。具体的には、塵埃除去具30は、ポリプロピレンよりも正に帯電しやすい材料から構成されていることが望ましい。これにより、植毛13と塵埃除去具30との間での静電気の発生を抑制することができる。ポリプロピレンよりも正に帯電しやすい材料の例としては、上述した帯電防止ABS、金属材料、あるいはゴム材料等が挙げられる。
回転ブラシ11の植毛13には、硬さ、長さ、太さおよび材質の少なくとも1つが異なる2種類の植毛が含まれていてもよい。図7の例では、直立する比較的硬い植毛と軟らかい植毛とが混在している。硬い植毛は、回転ブラシ11が設けられた吸込具10の自走性能を向上させる機能を有する。柔らかい植毛は、主に塵埃を除去するものとして機能する。このように、複数の種類の植毛を混在させることで、複数の機能を植毛13に持たせることができる。例えば、回転ブラシ11の塵埃の固着しにくさと回転ブラシ11が塵埃を除去する性能との両立、また、吸込具10の操作性能の向上、等の効果を得ることができる。なお、植毛13には、3種類以上の植毛が含まれていてもよい。
また、塵埃除去具30には、静電気を掃除機スタンド20の外部へ放出するためのアース線34が備えられていてもよい。アース線34は、掃除機スタンド20が設置される床面等の地面と塵埃除去具30とを連通するように設けられる。アース線34によって塵埃除去具30の除電を行うことで、塵埃除去具30による塵埃除去の効果を高めることができる。
また、回転ブラシ11の植毛13および塵埃除去具30の少なくとも一方は、抗菌処理または防腐処理がなされていてもよい。抗菌処理の例としては、抗菌材料による部材の構成、あるいは抗菌剤の塗布等が挙げられる。防腐処理も同様である。電気掃除機の中でも特に塵埃に接触する箇所である植毛13および塵埃除去具30を抗菌処理または防腐処理することで、電気掃除機をより清潔に使用することが可能となる。
なお、本開示による回転ブラシおよび当該回転ブラシを備えた電気掃除機は、図示の例に限定されるものではない。例えば、本開示による電気掃除機は、被清掃面上を自律移動するロボット掃除機であってもよい。
1 掃除機本体、 2 筐体、 3 電動送風機、 4 バッテリー、 5 筒状部、 6 集塵部、 7 ハンドル、 8 接続口、 9 延長管、 10 吸込具、 11 回転ブラシ、 12 操作部、 13 植毛、 14 関節部、 20 掃除機スタンド、 21 台座部、 22 支柱部、 23 支持部、 24 集塵部支持部、 25 接続口受け部、 26 載置部、 27 傾斜部、 28 覆い部、 29 位置決め突起、 30 塵埃除去具、 31 対向面、 32 突起部、 33 開口、 34 アース線

Claims (8)

  1. 回転ブラシが設けられた吸込具と、
    前記吸込具が載置されるための載置部と、
    前記載置部に設けられ、前記回転ブラシの植毛に付着した塵埃を除去する塵埃除去具と、
    を備え、
    前記回転ブラシの植毛および前記塵埃除去具の少なくとも一方は、帯電防止処理がなされていることを特徴とする電気掃除機。
  2. 前記回転ブラシの植毛には、硬さ、長さ、太さおよび材質の少なくとも1つが異なる2種類の植毛が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の電気掃除機。
  3. 前記塵埃除去具は、ポリプロピレンよりも正に帯電しやすい材料から構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気掃除機。
  4. 前記塵埃除去具には、静電気を外部へ放出するためのアース線が備えられていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の電気掃除機。
  5. 前記回転ブラシの植毛および前記塵埃除去具の少なくとも一方は、抗菌処理または防腐処理がなされていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の電気掃除機。
  6. 前記吸込具が前記載置部に載置された状態において前記回転ブラシを回転させることで当該回転ブラシの植毛に付着した塵埃を前記塵埃除去具によって除去する請求項1から請求項5の何れか一項に記載の電気掃除機。
  7. 前記吸込具が前記載置部に載置された状態において電動送風機を作動させることで前記回転ブラシの植毛から前記塵埃除去具によって除去された塵埃を当該吸込具から吸い込む請求項1から6の何れか一項に記載の電気掃除機。
  8. 電気掃除機の吸込具に設けられ、植毛を有する回転ブラシであって、
    前記電気掃除機は、
    前記吸込具が載置されるための載置部と、
    前記載置部に設けられ、前記植毛に付着した塵埃を除去する塵埃除去具と、
    を備え、
    前記植毛は、帯電防止処理がなされていることを特徴とする回転ブラシ。
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