JP2022143733A - 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、および電子機器 - Google Patents
電気光学装置、電気光学装置の製造方法、および電子機器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2022143733A JP2022143733A JP2021044414A JP2021044414A JP2022143733A JP 2022143733 A JP2022143733 A JP 2022143733A JP 2021044414 A JP2021044414 A JP 2021044414A JP 2021044414 A JP2021044414 A JP 2021044414A JP 2022143733 A JP2022143733 A JP 2022143733A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- region
- semiconductor layer
- thickness
- concentration
- silicon film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Thin Film Transistor (AREA)
Abstract
【課題】光リーク電流を抑え、オン電流を増大させるTFTを備えた電気光学装置、電気光学装置の製造方法、および電子機器を提供すること。【解決手段】液晶装置100は、画素電極15と、画素電極15とドレイン領域30dとが電気的に接続される半導体層30aと、を備え、半導体層30aは、チャネル領域30cと、チャネル領域30cを挟んで配置されるソース領域30sおよびドレイン領域30dと、を有し、ソース領域30sは、チャネル領域30cから離れて配置される高濃度ソース領域301と、チャネル領域30cおよび高濃度ソース領域301の間に介在する低濃度ソース領域302と、を含み、高濃度ソース領域301の半導体層30aの厚さは、ドレイン領域30dおよびチャネル領域30cの半導体層30aの厚さよりも厚い。【選択図】図7
Description
本発明は、電気光学装置、電気光学装置の製造方法、および電子機器に関する。
従来、画素電極のスイッチング素子として、薄膜トランジスター(TFT:Thin Film Transistor)を備えたアクティブ駆動型の電気光学装置が知られていた。このようなTFTには、半導体層にLDD(Lightly Doped Drain)構造を有するものがある。例えば、特許文献1には、ソース領域およびドレイン領域をチャネル領域より厚肉としたTFTが開示されている。
しかしながら、特許文献1のTFTを液晶装置などの電気光学装置に適用すると、半導体層のドレイン領域がチャネル領域より厚肉であるため、光リーク電流を抑えることが難しいという課題があった。また、光リーク電流を抑えるために半導体層の幅を狭くすると、オン電流が低下し易いという課題もあった。オン電流を増大させるために、半導体層のソース領域の幅を広げると開口率が悪化し易い。すなわち、光リーク電流を抑えると共に、オン電流を増大させるTFTを備えた電気光学装置が求められていた。
電気光学装置は、画素電極と、前記画素電極とドレイン領域とが電気的に接続される半導体層と、を備え、前記半導体層は、チャネル領域と、前記チャネル領域を挟んで配置されるソース領域および前記ドレイン領域と、を有し、前記ソース領域は、前記チャネル領域から離れて配置される高濃度ソース領域と、前記チャネル領域および前記高濃度ソース領域の間に介在する低濃度ソース領域と、を含み、前記ドレイン領域は、前記チャネル領域から離れて配置される高濃度ドレイン領域と、前記チャネル領域および前記高濃度ドレイン領域の間に介在する低濃度ドレイン領域と、を含み、前記高濃度ソース領域の半導体層の厚さは、前記ドレイン領域および前記チャネル領域の半導体層の厚さよりも厚い。
基板上へ第1の非晶質シリコン膜を堆積させる工程と、前記第1の非晶質シリコン膜を覆って第2の非晶質シリコン膜を堆積させて、平面的に、前記第1の非晶質シリコン膜と前記第2の非晶質シリコン膜とが重なる厚膜化領域と、前記第1の非晶質シリコン膜と重ならない前記第2の非晶質シリコン膜のみの標準膜厚領域と、を形成する工程と、前記第1の非晶質シリコン膜および前記第2の非晶質シリコン膜を、多結晶シリコン膜とする工程と、前記多結晶シリコン膜を覆って絶縁膜を形成する工程と、平面的に前記標準膜厚領域の一部と重ねて、前記絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、前記多結晶シリコン膜に低濃度の不純物イオンを注入する工程と、前記厚膜化領域の一部と、前記標準膜厚領域の一部と、に前記不純物イオンを注入して、前記厚膜化領域の一部に高濃度ソース領域と、前記標準膜厚領域の一部に高濃度ドレイン領域と、を含む半導体層を形成する工程と、を含む電気光学装置の製造方法。
電子機器は、上記の電気光学装置を備える。
以下の各図においては、必要に応じて相互に直交する座標軸としてXYZ軸を付し、各矢印が指す方向を+方向とし、+方向と反対の方向を-方向とする。なお、+Z方向を上方ということもあり、+Z方向から見ることを平面視あるいは平面的という。また、各構造物を認識可能な程度の大きさにするため、各構造物の尺度を実際とは異ならせている。
さらに、例えば基板に対して、基板上に、との記載は、基板の上に接して配置される場合、基板の上に他の構造物を介して配置される場合、または基板の上に一部が接して配置され、一部が他の構造物を介して配置される場合のいずれかを表す。また、基板上に設けられる膜や層などの構造物の厚さとは、基板の法線方向であるZ軸に沿う方向における距離を指す。
1.第1実施形態
本実施形態では、液晶装置として薄膜トランジスター(TFT:Thin Film Transistor)を備えたアクティブ駆動型の液晶装置を例示する。まず、本実施形態に係る液晶装置100の構成について図1から図4を参照して説明する。図2は、図1の線分H-H’を含み、YZ平面に沿う断面を示している。また、図2では、図示の便宜上、液晶層に含まれる液晶の大きさ、数を実際とは異ならせている。
本実施形態では、液晶装置として薄膜トランジスター(TFT:Thin Film Transistor)を備えたアクティブ駆動型の液晶装置を例示する。まず、本実施形態に係る液晶装置100の構成について図1から図4を参照して説明する。図2は、図1の線分H-H’を含み、YZ平面に沿う断面を示している。また、図2では、図示の便宜上、液晶層に含まれる液晶の大きさ、数を実際とは異ならせている。
図1および図2に示すように、本実施形態に係る液晶装置100は、素子基板10、対向基板20、および液晶層50を備える。素子基板10と対向基板20とは、略矩形であって、対向基板20の外縁に沿って配置されるシール材60を介して重ねられて接合される。シール材60の内側には、マトリクス状に配列された複数の画素Pを含む表示領域Eが設けられる。
素子基板10は、データ線駆動回路101、2つの走査線駆動回路102、検査回路103、および複数の外部接続用端子104を有する。素子基板10は平面的に対向基板20よりも大きい。素子基板10には、対向基板20と重ならない領域に複数の外部接続用端子104が設けられ、複数の外部接続用端子104とシール材60との間にデータ線駆動回路101が設けられる。
シール材60と表示領域Eとの間には、表示領域Eを囲む見切り部24が設けられる。見切り部24は、略矩形であって、2辺がY軸に沿い、他の2辺がX軸に沿う。Y軸に沿う上記2辺には、各々走査線駆動回路102が平面的に重ねられて配置される。2つの走査線駆動回路102は、配線107を介して電気的に接続される。X軸に沿う上記2辺のうち、+Y方向の1辺には検査回路103が平面的に重ねられて配置される。検査回路103は、後述するデータ線と電気的に接続される。
データ線駆動回路101および2つの走査線駆動回路102は、外部接続用端子104と電気的に接続される。対向基板20の四隅には上下導通部106が設けられる。
素子基板10と対向基板20とは、Z軸に沿う方向に対向して配置される。液晶層50は、素子基板10と対向基板20との間に配置され、これらの2つの基板とシール材60とに囲まれる。液晶層50は液晶50aを含む。液晶50aは正または負の誘電異方性を有する。本実施形態では負の誘電異方性を有する液晶50aを採用する。
素子基板10は、基板本体としての基板10s、TFT30を含む配線層、複数の画素電極15、および配向膜18を有し、これらの構成が基板10sから液晶層50に向かって上記の順に配置される。配向膜18は、画素電極15と液晶層50との間に配置される。
対向基板20は、基板本体としての基板20s、見切り部24、絶縁層25、共通電極21、および配向膜22を有し、これらが基板20sから液晶層50に向かって上記の順に配置される。配向膜22は、共通電極21と液晶層50との間に配置される。共通電極21は複数の画素電極15に対応して配置される。
配向膜18,22には、酸化ケイ素などの無機材料が採用される。配向膜18,22は図示しない複数のカラムを有する。複数のカラムは、Z軸に沿う方向と交差する方向に沿って延在する柱状の結晶である。配向膜18,22は、負の誘電異方性を有する液晶50aを略垂直配向させる。なお、無機配向膜に代えて、配向膜18,22に有機配向膜を適用してもよい。
基板10s,20sには、例えば、ガラス基板や石英基板などの透光性および絶縁性を有する平板が採用される。本明細書において透光性とは、可視光の透過率が50%以上であることをいう。
液晶装置100は、透過型であって、対向基板20から光Lが入射し、液晶層50を介して素子基板10から出射する。光Lは液晶層50を透過する際に、液晶50aの配向状態に応じて変調される。液晶装置100に対する光Lの入射方向は、上記に限定されず、素子基板10から光Lが入射する構成であってもよい。また、液晶装置100は、透過型であることに限定されず、反射型であってもよい。液晶装置100には、ノーマリーホワイトモードやノーマリーブラックモードの光学設計が採用される。液晶装置100は、光Lの入射側と出射側とに偏光素子を備えてもよい。
図3は、液晶装置100における画素Pの等価回路を示す図である。図3に示すように、液晶装置100は、互いに絶縁された信号配線として、データ線6、走査線3および容量線8を各々複数有する。走査線3はX軸に沿って延在し、データ線6および容量線8はY軸に沿って延在する。なお、容量線8は、Y軸に沿う構成に限定されず、X軸に沿う構成であってもよい。
画素電極15、TFT30および容量素子16は、走査線3とデータ線6および容量線8とによって区分された領域に画素Pごと設けられ、画素Pの画素回路を構成する。走査線3、データ線6および容量線8などの信号配線類は、上述の配線層に設けられる。
走査線3は、スイッチング素子であるTFT30のゲートに電気的に接続される。データ線6は、TFT30のデータ線側ソースドレイン領域に電気的に接続される。走査線3は、同一行に設けられたTFT30のオン、オフを一斉に制御する。画素電極15は、TFT30の画素電極側ソースドレイン領域に電気的に接続される。
データ線6は、上述のデータ線駆動回路101に電気的に接続され、データ線駆動回路101から供給される画像信号を画素Pに供給する。画像信号は、各データ線6へ線順次に供給されてもよく、隣り合う複数のデータ線6へグループごとに供給されてもよい。
走査線3は、上述の走査線駆動回路102に電気的に接続され、走査線駆動回路102から供給される走査信号を画素Pに供給する。走査信号は、走査線3へ所定のタイミングにてパルス的に線順次で供給される。
走査信号の入力によりTFT30が一定期間オン状態とされ、画像信号が所定のタイミングで画素電極15に印加される。画像信号は、画素電極15を介して液晶層50に所定レベルで書き込まれ、画素電極15と液晶層50を挟んだ共通電極21との間で一定期間保持される。このとき、画像信号に応じて印加される電圧によって、液晶50aの配向状態が変化する。保持された画像信号がリークするのを防ぐため、画素電極15と共通電極21との間に設けられた液晶容量に対して、容量素子16が電気的に並列接続される。
容量素子16は、TFT30の半導体層と容量線8との間の層に設けられる。容量素子16は、TFT30および画素電極15と、容量線8との間で電気的に接続される。
図4は、画素Pの開口領域OPおよび非開口領域CLを示す図である。図4に示すように、液晶装置100における画素Pは、表示領域EにおいてX軸に沿う方向およびY軸に沿う方向にマトリクス状に配置される。画素Pは、例えば、平面視で略四角形の開口領域OPを有する。開口領域OPは、X軸およびY軸に沿って延在し、格子状に設けられた遮光性の非開口領域CLに囲まれる。
X軸に沿って延在する非開口領域CLには、上記の走査線3が配置される。Y軸に沿って延在する非開口領域CLには、上記のデータ線6が配置される。走査線3およびデータ線6には遮光性の導電性部材が採用される。走査線3、データ線6、および上記の容量線8などによって非開口領域CLが構成される。非開口領域CLは、対向基板20に設けられるブラックマトリクスである遮光部を含んでもよい。
非開口領域CLの交差部付近には、開口領域OPにおける開口率を確保するために、上述したTFT30などが配置される。TFT30などが配置されるため、上記交差部付近は他の部分に比べて幅が広い。
複数の画素Pに対応して、複数の画素電極15がマトリクス状に配置される。画素電極15は、平面視で略正方形であって、外縁が非開口領域CLとほぼ重なるように開口領域OPに設けられる。
素子基板10の詳細な構成について図5および図6を参照して説明する。図5は、図4の線分A-A’を含む、YZ平面に沿う断面であり、素子基板10の断面の構成を示している。図6は、図4の線分B-B’を含むXZ平面に沿う断面であり、図5と交差する断面の構成を示している。図5および図6では、配向膜18の図示を省略している。
図5および図6に示すように、基板10s上には、複数の層が設けられる。素子基板10は、基板10s、TFT30、第1走査線3a、第2走査線3b、および容量素子16を有する。TFT30は、半導体層30aおよびゲート電極30gを含む。上述した走査線3は、第1走査線3aおよび第2走査線3bを含む。第1走査線3aおよび第2走査線3bは遮光性を有する。なお、第2走査線3bはゲート電極30gを含み、平面的に、第2走査線3bとチャネル領域30cとが重なる領域がゲート電極30gとして機能する。
素子基板10が有する複数の層は、基板10sから上方に向かって、順に、第1走査線3aを含む第1層、半導体層30aを含む第2層、第2走査線3bおよびゲート電極30gを含む第3層、容量素子16のうち、第1容量電極16a、第1容量絶縁層16b、および第2容量電極16cを含む第4層、容量素子16のうち、第3容量電極16d、第2容量絶縁層16e、および第4容量電極16fを含む第5層、データ線6を含む第6層、容量線8および中継電極48を含む第7層、画素電極15を含む第8層を備える。
第1層と第2層との間には下地絶縁層11が、第2層と第3層との間にはゲート絶縁層12が、第3層と第4層との間には層間絶縁層13aが、第4層と第5層との間には層間絶縁層13bが、第5層と第6層との間には層間絶縁層13cが、第6層と第7層の間には層間絶縁層13dが、第7層と第8層との間には層間絶縁層13eが、それぞれ設けられる。これにより各層間における短絡の発生が防止される。
基板10s上の第1層には、第1走査線3aが設けられる。第1走査線3aは、TFT30の半導体層30aと基板10sとの間に配置される。第1走査線3aは、X軸に沿って複数の画素Pに亘って延在すると共に、+Y方向および-Y方向に突出する。第1走査線3aのうち、+Y方向および-Y方向に突出する領域は、平面的に半導体層30aと重なる。第1走査線3aは、主に下方である-Z方向から半導体層30aに入射する光を遮光する機能を有する。第1走査線3aは、図示しないコンタクトホールを介して第2走査線3bと電気的に接続される。
第1走査線3aの形成材料としては、遮光性を有する、例えば、チタン(Ti)、クロム(Cr)、W(タングステン)Ta(タンタル)、モリブデン(Mo)などの高融点金属のうちの1種類以上を含む、金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、導電性ポリシリコンまたはアモルファスシリコンなどのシリコン膜などを単層または複数層としたものが挙げられる。
第1走査線3aと第2層との間には、下地絶縁層11が設けられる。下地絶縁層11は、第1走査線3aとTFT30とを絶縁する機能を有する。下地絶縁層11は、例えば、酸化シリコン(None-doped Silicate Glass:NSG)や窒化シリコンを用いて形成される。
第1層上の第2層および第3層には、TFT30が配置される。TFT30は、第2層に設けられる半導体層30aと、第3層に設けられるゲート電極30gと、を含む。TFT30の半導体層30aにはLDD(Lightly Doped Drain)構造が備わる。
半導体層30aは、第2層においてY軸に沿う方向に延在する。半導体層30aは、チャネル領域30cと、チャネル領域30cをY軸に沿う方向に挟んで配置されるソース領域30sおよびドレイン領域30dと、を有する。チャネル領域30cに対して、+Y方向にソース領域30sが配置され、-Y方向にドレイン領域30dが配置される。
ソース領域30sは、高濃度ソース領域301と、接続層であるLDD領域としての低濃度ソース領域302と、を含む。高濃度ソース領域301は、半導体層30aの+Y方向の端部にあって、チャネル領域30cから離れて配置される。低濃度ソース領域302は、チャネル領域30cおよび高濃度ソース領域301の間に介在する。
ドレイン領域30dは、高濃度ドレイン領域304と、接続層であるLDD領域としての低濃度ドレイン領域303と、を含む。高濃度ドレイン領域304は、半導体層30aの-Y方向の端部にあって、チャネル領域30cから離れて配置される。低濃度ドレイン領域303は、チャネル領域30cおよび高濃度ドレイン領域304の間に介在する。半導体層30aの厚さを含む形状の詳細については後述する。
高濃度ソース領域301は、コンタクトホール41を介して上方のデータ線6と電気的に接続される。高濃度ドレイン領域304には、容量素子16の第3容量電極16dが電気的に接続される。
半導体層30aを被覆してゲート絶縁層12が設けられる。ゲート絶縁層12は、半導体層30aとゲート電極30gとの間にあって、半導体層30aとゲート電極30gとを絶縁する。
ゲート電極30gは、チャネル領域30cとZ軸に沿う方向に対向して、第3層に設けられる。第2走査線3bは、図示しない領域においてゲート電極30gと連続すると共に、複数の画素Pに亘ってX軸に沿う方向に延在する。なお、ゲート電極30gと第2走査線3bとは別配線であってもよい。
ゲート電極30gおよび第2走査線3bは、例えば、導電性のポリシリコン、金属シリサイド、金属あるいは金属化合物などを用いて形成される。
ゲート電極30gおよび第2走査線3bの上方を覆って層間絶縁層13aが設けられる。層間絶縁層13aは、例えば、NSG膜、燐(P)を含むPSG(Phospho silicate Glass)膜、ホウ素(B)を含むBSG(Boro silicate Glass)膜、ホウ素(B)と燐(P)とが含まれるBPSG(Boro-phospho silicate Glass)膜などのシリコン系酸化膜の1種類以上を用いて形成される。
容量素子16は、層間絶縁層13a上にあって、平面的に上述した非開口領域CLの交差部付近に配置される。容量素子16は、遮光性を有する形成材料を含むことから、TFT30への上方からの入射光を遮る機能も有する。容量素子16は、第1容量電極16a、第1容量絶縁層16b、第2容量電極16c、第3容量電極16d、第2容量絶縁層16e、および第4容量電極16fを含む。
容量素子16のうち、第1容量電極16a、第1容量絶縁層16b、および第2容量電極16cが第1の蓄積容量を形成し、第3容量電極16d、第2容量絶縁層16e、および第4容量電極16fが第2の蓄積容量を形成する。第1の蓄積容量と第2の蓄積容量とは、第1容量電極16aと第4容量電極16fとが電気的に接続され、第2容量電極16cと第3容量電極16dとが電気的に接続されることによって、一体の容量素子16として機能する。
第1の蓄積容量では、層間絶縁層13aに接して第1容量電極16aが配置され、第1容量絶縁層16bを介して第2容量電極16cが配置される。第1の蓄積容量の上方を覆って層間絶縁層13bが設けられる。層間絶縁層13bには、層間絶縁層13aと同様な形成材料が採用される。
第2の蓄積容量では、層間絶縁層13bに接して第3容量電極16dが配置され、第2容量絶縁層16eを介して第4容量電極16fが配置される。第2の蓄積容量の上方を覆って層間絶縁層13cが設けられる。層間絶縁層13cには、層間絶縁層13aと同様な材料が採用される。
第1容量電極16aと第4容量電極16fとは、層間絶縁層13b,13cなどを貫通するコンタクトホール42によって上方の中継電極43と電気的に接続される。中継電極43は、コンタクトホール44を介して、容量線8と電気的に接続される。第2容量電極16cは、層間絶縁層13bを貫通して下方に延在する第3容量電極16dの一部と電気的に接続される。第3容量電極16dの他の一部は、ゲート絶縁層12および層間絶縁層13a,13bを貫通する貫通孔を介して下方に延在し、高濃度ドレイン領域304と電気的に接続される。第2容量電極16cは、層間絶縁層13b,13cを貫通するコンタクトホール45によって、中継電極46、コンタクトホール47、中継電極48、およびコンタクトホール49を介して、画素電極15と電気的に接続される。
第1容量電極16a、第2容量電極16c、第3容量電極16d、および第4容量電極16fの形成材料としては、導電性を有し、形成時にCVD(Chemical Vapor Deposition)法が採用可能であれば特に限定されない。該形成材料の具体例としては、タングステン(W)、窒化チタン(TiN)、導電性のポリシリコン膜などが挙げられる。
第1容量絶縁層16bおよび第2容量絶縁層16eは、誘電率が異なる誘電体材料を用いて形成された複数の層から成る。誘電体材料としては、例えば、酸化ハフニウム、酸化アルミニウム、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化タンタルなどが挙げられ、これらが組み合わされて用いられる。誘電率が異なる複数の層を組み合わせることにより、単層と比べてより大きな電気容量を確保可能となる。なお、第1容量絶縁層16bおよび第2容量絶縁層16eは、複数の層から成ることに限定されない。
第2の蓄積容量の上方を覆って層間絶縁層13cが設けられる。層間絶縁層13cには、層間絶縁層13aと同様な形成材料が採用される。
層間絶縁層13c上には、データ線6が設けられる。データ線6は、画素Pの非開口領域CLにおいてY軸に沿う方向に延在する。データ線6は、ゲート絶縁層12、層間絶縁層13b,13cを貫通するコンタクトホール41を介して、高濃度ソース領域301と電気的に接続される。
データ線6の形成材料としては、導電性を有する低抵抗配線材料であれば特に限定されないが、例えば、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)などの金属やその金属化合物が挙げられる。例えば、データ線6は、Ti(チタン)層/TiN(窒化チタン)層/Al(アルミニウム)層/TiN(窒化チタン)層の4層構造である。
層間絶縁層13c上には、データ線6と同様な形成材料から成る中継電極43などが設けられる。データ線6および中継電極43などを覆って層間絶縁層13dが設けられる。層間絶縁層13dには、層間絶縁層13aと同様な形成材料が採用される。
層間絶縁層13d上には、容量線8が設けられる。容量線8は、平面的にY軸に沿う方向に延在するデータ線6と重ねられて配置される。容量線8は、図示を省略するが、対向基板20の上下導通部106と電気的に接続される。そのため、容量線8には、共通電極21に与えられる共通電位と同じ電位が与えられる。容量線8によって、画素電極15に対する、データ線6や走査線3の電位による影響の波及が抑えられる。
容量線8は、上述したように、コンタクトホール44、中継電極43、およびコンタクトホール42を介して、第1容量電極16aおよび第4容量電極16fと電気的に接続される。容量線8の形成材料としては、データ線6と同様な、導電性を有する低抵抗配線材料が採用される。
層間絶縁層13d上には、容量線8と同様な形成材料から成る中継電極48などが設けられる。容量線8および中継電極48などを覆って層間絶縁層13eが設けられる。層間絶縁層13eには、層間絶縁層13aと同様な形成材料が採用される。
層間絶縁層13e上には、画素電極15が設けられる。画素電極15は上述した開口領域OPに配置される。画素電極15は、例えばITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)などの透明導電膜を成膜した後、パターニングすることによって形成される。画素電極15は、コンタクトホール49、中継電極48、コンタクトホール47、中継電極46、およびコンタクトホール45を介して、第2容量電極16c、高濃度ドレイン領域304と電気的に接続される。
画素電極15および画素電極15が配置されない層間絶縁層13eの上方を覆って、図示しない配向膜18が設けられる。本実施形態では、素子基板10の配向膜18および対向基板20の配向膜22に無機配向膜を採用する。該無機配向膜は、酸化シリコンなどの無機材料を、斜め方向などから蒸着して柱状に成長させたカラムの集合体から成る。
TFT30および半導体層30aの詳細な構成について、図7および図8を参照して説明する。図7は、TFT30の詳細な構成を示す拡大断面図であって、図5におけるTFT30が含まれる領域を拡大している。図8は、半導体層30aの詳細な構成を示す概略平面図であって、半導体層30aを平面視した状態を示している。
図7に示すように、TFT30は、半導体層30aと、半導体層30aのチャネル領域30cとゲート絶縁層12を介して対向するゲート電極30gと、を備える。半導体層30aは、Y軸に沿う方向に延在し、+Y方向の端部から-Y方向へ、高濃度ソース領域301、低濃度ソース領域302、チャネル領域30c、低濃度ドレイン領域303、高濃度ドレイン領域304の順に配置される。
高濃度ソース領域301の厚さは、チャネル領域30cの厚さよりも厚い。低濃度ドレイン領域303および高濃度ドレイン領域304を含むドレイン領域30dの厚さは、チャネル領域30cの厚さと同等である。
低濃度ソース領域302は、高濃度ソース領域301との境界を含む第1の領域302aと、チャネル領域30cとの境界を含む第2の領域302bと、を有する。第1の領域302aの厚さは、高濃度ソース領域301の厚さと同等である。第2の領域302bの厚さは、チャネル領域30cの厚さと同等である。
低濃度ソース領域302が第1の領域302aおよび第2の領域302bを有するため、オン電流をさらに増大させることができる。また、チャネル領域30cの厚さが第1の領域302aの厚さよりも薄いため、TFT30のソースドレインの耐圧低下が抑制されてオフ電流を低減させることができる。
ここで、低濃度ソース領域302は、第1の領域302aと第2の領域302bとから成る形態に限定されない。低濃度ソース領域302は、第1の領域302aと第2の領域302bとの間に、双方の厚さを繋ぐ斜面の領域を有してもよい。
図8に示すように、半導体層30aでは、高濃度ソース領域301の+Y方向の端部にコンタクトホール41が、高濃度ドレイン領域304の-Y方向の端部に第3容量電極16dが、各々電気的に接続される。そのため、平面視した場合に、低濃度ソース領域302、チャネル領域30c、および低濃度ドレイン領域303のX軸に沿う方向の幅に対して、上述の2つの端部は広くされている。
低濃度ソース領域302において、第1の領域302aと第2の領域302bとの境界は、特に限定されない。該境界は、図示したように、低濃度ソース領域302におけるY軸に沿う方向の中ほどにあってもよく、+Y方向寄り或いは-Y方向寄りにあってもよい。
本実施形態に係る電気光学装置の製造方法としての液晶装置の製造方法について、図9から図15を参照して説明する。図9は、TFT30の製造工程の一部を示すフロー図である。図10から図15は、TFT30の一部の製造方法を示す模式図である。ここで、図10から図15では、図5に示した図4の線分A-A’における断面に対して、図示する領域を拡大すると共に、一部の構成の図示を省略している。
本実施形態の電気光学装置としての液晶装置100の製造方法は、以下に述べるTFT30の製造方法を含み、TFT30の製造方法に備わる工程以外では公知の技術が採用可能である。そのため、以下の説明では、TFT30の製造方法についてのみ述べることとする。また、TFT30の製造方法においても、特に断りがない限り公知の技術が採用可能である。
図9に示すように、本実施形態の素子基板10の製造方法は、工程S1から工程S7を含む。以下、工程S1から工程S7の各工程について説明する。なお、図9の工程フローは一例であって、これに限定されるものではない。
工程S1では、図10に示すように、第1走査線3aおよび下地絶縁層11が設けられた基板10s上に、第1の非晶質シリコン膜30x1を堆積させる。第1の非晶質シリコン膜30x1は、例えば、減圧CVDなどの気相法にて形成される。そして工程S2へ進む。
工程S2では、図11に示すように、第1の非晶質シリコン膜30x1を覆って第2の非晶質シリコン膜30x2を堆積させる。第2の非晶質シリコン膜30x2の堆積には、第1の非晶質シリコン膜30x1と同様な方法が採用される。
このとき、第2の非晶質シリコン膜30x2は、第1の非晶質シリコン膜30x1上に一部が乗り上げ、それ以外は下地絶縁層11に接して形成される。そのため、平面的に、第1の非晶質シリコン膜30x1と第2の非晶質シリコン膜30x2とが重なる厚膜化領域a1と、第1の非晶質シリコン膜30x1と重ならない第2の非晶質シリコン膜30x2のみの標準膜厚領域a2と、が形成される。
ここで、例えば、第1の非晶質シリコン膜30x1の厚さを約55nmとし、第2の非晶質シリコン膜30x2の厚さを約55nmとする。この場合、厚膜化領域a1の厚さは約110nmとなり、標準膜厚領域a2の厚さは約55nmとなる。なお、厚膜化領域a1と標準膜厚領域a2との間に、標準膜厚領域a2の厚さよりも膜厚が厚い領域が生じてもよい。そして工程S3へ進む。
工程S3では、図12に示すように、第1の非晶質シリコン膜30x1および第2の非晶質シリコン膜30x2に加熱処理を施して、ポリシリコンを含む多結晶シリコン膜30x3とする。そして工程S4へ進む。
工程S4では、まず、多結晶シリコン膜30x3を覆って、絶縁膜としてのゲート絶縁層12を形成する。ゲート絶縁層12として、2種類の酸化シリコンからなる2重構造を採用してもよい。この場合には、シリコンの半導体膜を熱酸化して得られる第1酸化シリコン膜を形成した後、減圧CVD法を用いて700℃から900℃の高温条件で第2酸化シリコン膜を形成する。そして工程S5へ進む。
工程S5では、図13に示すように、ゲート絶縁層12上へゲート電極30gを形成する。このとき、多結晶シリコン膜30x3のチャネル領域30cとなる領域と、ゲート電極30gと、を平面的に重ねて配置する。ゲート電極30gは、例えば、導電性のポリシリコン膜とタングステンシリサイド膜との2層構造である。導電性のポリシリコン膜は、減圧CVD法にて燐(P)がドープされたポリシリコン膜を堆積させた後に、燐拡散処理を行ってポリシリコン膜中に燐原子が1×1019個/cm3以上の濃度で含まれるように形成する。そして工程S6へ進む。
工程S6では、図14に示すように、多結晶シリコン膜30x3に低濃度の不純物イオンを注入する。これにより、多結晶シリコン膜30x3のうち、ゲート電極30gと平面的に重なる領域以外に不純物イオンが注入される。不純物イオンには、例えば燐イオンを採用する。そして工程S7へ進む。
工程S7では、図15に示すように、低濃度ソース領域302および低濃度ドレイン領域303と成る領域と、ゲート電極30gと、の上方を覆ってマスク層m1を設ける。このとき、マスクm1の+Y方向の端部を、平面的に厚膜化領域a1と重ねる。また、マスクm1の-Y方向の端部を、標準膜厚領域a2の-Y方向の端部に対して、+Y方向に配置する。
そして、平面的にマスクm1と重ならない領域に不純物イオンを注入する。詳しくは、厚膜化領域a1の-Y方向の一部と、標準膜厚領域a2の+Y方向の一部と、に不純物イオンがさらに注入される。これにより、厚膜化領域a1の一部に高濃度ソース領域301が、標準膜厚領域a2の一部に高濃度ドレイン領域304が、それぞれ形成される。これにより、LDD構造を有する半導体層30aが形成される。不純物イオンには、工程S6と同様なイオンが採用される。
本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
液晶装置100において、光リーク電流を抑えると共に、オン電流を増大させることができる。詳しくは、ドレイン領域30dの厚さがチャネル領域30cの厚さに等しいことから、ドレイン領域30dおよびチャネル領域30cの厚さを薄くして光リーク電流を抑えることができる。一般に、半導体層30aの厚さを薄くすると、光リーク電流は抑えられるが、オン電流が低下し易くなる。これに対して、高濃度ソース領域301の厚さをチャネル領域30cの厚さよりも厚くすることで、配線抵抗が低減されて、オン電流を増大させることができる。したがって、光リーク電流を抑えると共に、オン電流を増大させるTFT30を備えた液晶装置100を提供することができる。また、オン電流が増大され得るため、平面的な半導体層30aの幅を広げる必要がなく、開口率を確保することができる。
さらに、光リーク電流を抑えると共に、オン電流を増大させるTFT30を備えた液晶装置100を製造することができる。詳しくは、厚膜化領域a1と標準膜厚領域a2とによって、厚さに非対称性を有する半導体層30aが形成される。そして、厚膜化領域a1に高濃度ソース領域301と低濃度ソース領域302の一部とを形成することができる。
2.第2実施形態
本実施形態では、電気光学装置としてTFTを備えたアクティブ駆動型の液晶装置を例示する。本実施形態に係る液晶装置は、第1実施形態の液晶装置100に対して、素子基板の構成を異ならせたものである。以下の説明では、第1実施形態と同一の構成部位については、同一の符号を使用して重複する説明は省略する。
本実施形態では、電気光学装置としてTFTを備えたアクティブ駆動型の液晶装置を例示する。本実施形態に係る液晶装置は、第1実施形態の液晶装置100に対して、素子基板の構成を異ならせたものである。以下の説明では、第1実施形態と同一の構成部位については、同一の符号を使用して重複する説明は省略する。
本実施形態に係る液晶装置における素子基板210の構成について、図16および図17を参照して説明する。図16は、本実施形態の素子基板210における、第1実施形態の図5に相当する断面の構成を示している。図17は、素子基板210における半導体層230aの詳細な構成を示す概略平面図であって、半導体層230aを平面視した状態を示している。
図16に示すように、素子基板210は、半導体層230aが配置される基板10sを有する。素子基板210は、基板10sと半導体層230aとの間の層に、遮光性を有する遮光層として、走査線3の一部でもある第1走査線203aを備える。
第1走査線203aは、平面的に、ドレイン領域30d、チャネル領域30c、および低濃度ソース領域302と重なり、高濃度ソース領域301と上層とのコンタクトホール41とは重ならない。第1走査線203aには、第1実施形態の第1走査線3aと同様な形成材料が採用される。
半導体層230aは+Y方向に延在して配置される。詳細は後述するが、半導体層230aの図示しないさらに+Y方向には、別のチャネル領域30cおよび別のドレイン領域30dが配置される。
図17に示すように、半導体層230aは、2つのチャネル領域30cと、2つのドレイン領域30dと、2つのソース領域30sと、を有する。2つのソース領域30sは、連続して形成され、互いの間に配置される1つのコンタクトホール41によって、上方の図示しないデータ線6と電気的に接続される。半導体層230aは、第1の半導体230a1と第2の半導体230a2を備える。半導体層230aの長手方向であるY軸に沿う方向において、平面的に、コンタクトホール41の一方である+Y方向に、1つのソース領域30s、1つのチャネル領域30c、および1つのドレイン領域30dが配置され、第1の半導体230a1が形成される。また、半導体層230aの長手方向であるY軸に沿う方向において、平面的に、コンタクトホール41の他方である-Y方向に、1つのソース領域30s、1つのチャネル領域30c、および1つのドレイン領域30dが配置され、第2の半導体230a2が形成される。第1の半導体230a1と第2の半導体a2とは、ソース領域30s側の1つのコンタクトホール41を共用する。すなわち、本実施形態の半導体層230aでは、2つのソース領域30s、2つのチャネル領域30c、および2つのドレイン領域30dが、1つのコンタクトホール41を共用する。
本実施形態によれば、第1実施形態の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
2つのソース領域30s、2つのチャネル領域30c、および2つのドレイン領域30dが1つのコンタクトホール41を共用することから、画素Pを小さくして、容易に狭ピッチ化することができる。
3.第3実施形態
本実施形態に係る電子機器として投射型表示装置1000を例示する。
本実施形態に係る電子機器として投射型表示装置1000を例示する。
図18に示すように、投射型表示装置1000は、ランプユニット1001、色分離光学系のダイクロイックミラー1011,1012、3個の液晶装置1B,1G,1R、反射ミラー1111,1112,1113、リレーレンズ1121,1122,1123、色合成光学系のダイクロイックプリズム1130、投射光学系の投射レンズ1140を備える。
ランプユニット1001は、例えば、放電型の光源である。光源の方式はこれに限定されず、発光ダイオード、レーザーなどの固体光源を採用してもよい。
ランプユニット1001から出射された光は、ダイクロイックミラー1011,1012によって、各々異なる波長域の3色の色光に分離される。3色の色光とは、略赤色の赤色光R、略緑色の緑色光G、略青色の青色光Bである。
ダイクロイックミラー1011は、赤色光Rを透過し、赤色光Rよりも波長が短い、緑色光Gおよび青色光Bを反射する。ダイクロイックミラー1011を透過した赤色光Rは、反射ミラー1111で反射し、液晶装置1Rに入射する。ダイクロイックミラー1011で反射した緑色光Gは、ダイクロイックミラー1012で反射した後、液晶装置1Gに入射する。ダイクロイックミラー1011で反射した青色光Bは、ダイクロイックミラー1012を透過して、リレーレンズ系1120へ入射する。
リレーレンズ系1120は、リレーレンズ1121,1122,1123、反射ミラー1112,1113を有する。青色光Bは、緑色光Gや赤色光Rと比べて光路が長いため、光束が大きくなりやすい。そのため、リレーレンズ1122を用いて光束の拡大を抑える。リレーレンズ系1120に入射した青色光Bは、リレーレンズ1121によって収束しつつ反射ミラー1112で反射して、リレーレンズ1122の近傍で収束する。そして、青色光Bは、反射ミラー1113およびリレーレンズ1123を経て、液晶装置1Bに入射する。
投射型表示装置1000における、光変調装置である液晶装置1R,1G,1Bには、上記実施形態の液晶装置が適用される。上記実施形態の液晶装置は、液晶装置1R,1G,1Bに対して1つ以上に適用されればよく、全てに適用されることがより好ましい。
液晶装置1R,1G,1Bのそれぞれは、投射型表示装置1000の上位回路と電気的に接続される。したがって、赤色光R、緑色光G、青色光Bの階調レベルを指定する各画像信号が外部回路から上位回路に供給されて処理されると、液晶装置1R,1G,1Bが駆動されて各色光が変調される。
液晶装置1R,1G,1Bで変調された赤色光R、緑色光G、青色光Bは、ダイクロイックプリズム1130に3方向から入射する。ダイクロイックプリズム1130は、入射した赤色光R、緑色光G、青色光Bを合成する。ダイクロイックプリズム1130では、赤色光Rおよび青色光Bが90度に反射し、緑色光Gが透過する。これにより、赤色光R、緑色光G、青色光Bは、カラー画像を表示する表示光として合成されて投射レンズ1140に入射する。
投射レンズ1140は、投射型表示装置1000の外側を向いて配置される。表示光は、投射レンズ1140を介して拡大されて出射され、投射対象であるスクリーン1200に投射画像が投射される。
本実施形態では、電子機器として投射型表示装置1000を例示したが、これに限定されない。本発明の液晶装置は、例えば、投射型のHUD(Head-Up Display)、直視型のHMD(Head Mounted Display)、パーソナルコンピューター、デジタルカメラ、液晶テレビなどの電子機器に適用されてもよい。
本実施形態によれば、光リーク電流が抑制されると共に、オン電流が増大するTFT30によって、液晶装置1R,1G,1Bにおけるフリッカーなどの表示不良が低減される。これにより、表示品質が向上した投射型表示装置1000を提供することができる。
3a…遮光層としての第1走査線、10s…基板、12…絶縁膜としてのゲート絶縁層、15…画素電極、21…共通電極、30…TFT、30a,230a…半導体層、30c…チャネル領域、30d…ドレイン領域、30g…ゲート電極、30s…ソース領域、30x1…第1の非晶質シリコン膜、30x2…第2の非晶質シリコン膜、30x3…多結晶シリコン膜、100…電気光学装置としての液晶装置、1B,1G,1R…液晶装置、301…高濃度ソース領域、302…低濃度ソース領域、302a…第1の領域、302b…第2の領域、303…低濃度ドレイン領域、304…高濃度ドレイン領域、1000…電子機器としての投射型表示装置、a1…厚膜化領域、a2…標準膜厚領域。
Claims (8)
- 画素電極と、
前記画素電極とドレイン領域とが電気的に接続される半導体層と、を備え、
前記半導体層は、チャネル領域と、前記チャネル領域を挟んで配置されるソース領域および前記ドレイン領域と、を有し、
前記ソース領域は、前記チャネル領域から離れて配置される高濃度ソース領域と、前記チャネル領域および前記高濃度ソース領域の間に介在する低濃度ソース領域と、を含み、
前記ドレイン領域は、前記チャネル領域から離れて配置される高濃度ドレイン領域と、前記チャネル領域および前記高濃度ドレイン領域の間に介在する低濃度ドレイン領域と、を含み、
前記高濃度ソース領域の半導体層の厚さは、前記ドレイン領域および前記チャネル領域の半導体層の厚さよりも厚い電気光学装置。 - 前記ドレイン領域の半導体層の厚さは、前記チャネル領域の半導体層の厚さと等しい、請求項1に記載の電気光学装置。
- 前記低濃度ソース領域は、前記高濃度ソース領域との境界を含む第1の領域と、前記チャネル領域との境界を含む第2の領域と、を有し、
前記第1の領域の半導体層の厚さは、前記第2の領域の半導体層の厚さより厚い、請求項1に記載の電気光学装置。 - 前記第1の領域の半導体層の厚さは、前記高濃度領域の半導体層の厚さと等しく、
前記第2の領域の半導体層の厚さは、前記チャネル領域の半導体層の厚さと等しい、請求項3に記載の電気光学装置。 - 前記半導体層は、2つの前記チャネル領域と、2つの前記ドレイン領域と、2つの前記ソース領域と、を有し、
前記2つの前記ソース領域は、連続して形成され、互いの間に配置される1つのコンタクトホールによって上方の配線と電気的に接続され、
前記半導体層の長手方向において、前記コンタクトホールの一方に、1つの前記ソース領域、1つの前記チャネル領域、および1つの前記ドレイン領域が配置され、前記コンタクトホールの他方に、1つの前記ソース領域、1つの前記チャネル領域、および1つの前記ドレイン領域が配置され、
2つの前記ソース領域、2つの前記チャネル領域、および2つの前記ドレイン領域は、前記コンタクトホールを共用する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電気光学装置。 - 前記半導体層が配置される基板を有し、
前記基板と前記半導体層との間の層に、遮光性を有する遮光層を備え、
前記遮光層は、平面的に、前記ドレイン領域、前記チャネル領域、および前記低濃度ソース領域と重なり、前記高濃度ソース領域と上層とのコンタクト領域とは重ならない、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電気光学装置。 - 基板上へ第1の非晶質シリコン膜を堆積させる工程と、
前記第1の非晶質シリコン膜を覆って第2の非晶質シリコン膜を堆積させて、平面的に、前記第1の非晶質シリコン膜と前記第2の非晶質シリコン膜とが重なる厚膜化領域と、前記第1の非晶質シリコン膜と重ならない前記第2の非晶質シリコン膜のみの標準膜厚領域と、を形成する工程と、
前記第1の非晶質シリコン膜および前記第2の非晶質シリコン膜を、多結晶シリコン膜とする工程と、
前記多結晶シリコン膜を覆って絶縁膜を形成する工程と、
平面的に前記標準膜厚領域の一部と重ねて、前記絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、
前記多結晶シリコン膜に低濃度の不純物イオンを注入する工程と、
前記厚膜化領域の一部と、前記標準膜厚領域の一部と、に前記不純物イオンを注入して、前記厚膜化領域の一部に高濃度ソース領域と、前記標準膜厚領域の一部に高濃度ドレイン領域と、を含む半導体層を形成する工程と、を含む電気光学装置の製造方法。 - 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電気光学装置を備える電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021044414A JP2022143733A (ja) | 2021-03-18 | 2021-03-18 | 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、および電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021044414A JP2022143733A (ja) | 2021-03-18 | 2021-03-18 | 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、および電子機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022143733A true JP2022143733A (ja) | 2022-10-03 |
Family
ID=83454289
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021044414A Pending JP2022143733A (ja) | 2021-03-18 | 2021-03-18 | 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、および電子機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022143733A (ja) |
-
2021
- 2021-03-18 JP JP2021044414A patent/JP2022143733A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10088727B2 (en) | Liquid crystal device and electronic apparatus | |
JP6566079B1 (ja) | 電気光学装置、電子機器 | |
JP2017072741A (ja) | 電気光学装置、電子機器、電気光学装置の製造方法 | |
JP6044358B2 (ja) | 電気光学装置用基板、電気光学装置、および電子機器 | |
JP2018101067A (ja) | 電気光学装置、電子機器 | |
JP2008191517A (ja) | 電気光学装置用基板及び電気光学装置、並びに電子機器 | |
JP2018136477A (ja) | 電気光学装置、電子機器 | |
JP6696539B2 (ja) | 電気光学装置、電子機器 | |
JP2009122256A (ja) | 電気光学装置及び電子機器 | |
JP2008225034A (ja) | 電気光学装置及び電子機器 | |
JP7352826B2 (ja) | 電気光学装置および電子機器 | |
JP2007199350A (ja) | 電気光学装置及びその製造方法並びに電子機器 | |
JP2007178650A (ja) | 電気光学装置及びその製造方法並びに電子機器 | |
JP2022143733A (ja) | 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、および電子機器 | |
JP4449863B2 (ja) | 電気光学装置、電子機器 | |
JP7517104B2 (ja) | 電気光学装置、電子機器、および電気光学装置の製造方法 | |
JP7119564B2 (ja) | 電気光学装置、電子機器 | |
JP2020204690A (ja) | 電気光学装置、および電子機器 | |
JP2021092680A (ja) | 電気光学装置および電子機器 | |
US11609468B2 (en) | Electro-optical device and electronic apparatus | |
JP7533122B2 (ja) | 電気光学装置、電子機器 | |
US11740522B2 (en) | Electro-optical device and electronic apparatus | |
JP7409236B2 (ja) | 電気光学装置、及び電子機器 | |
JP7463872B2 (ja) | 電気光学装置および電子機器 | |
JP6620803B2 (ja) | 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電子機器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20210915 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20211104 |