JP2022143206A - プロペラファン、扇風機、およびサーキュレータ - Google Patents

プロペラファン、扇風機、およびサーキュレータ Download PDF

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Abstract

【課題】効率よく送風することが可能なプロペラファンを提供する。【解決手段】回転軸を中心に回転し、前記回転軸に平行な第1方向に送風するプロペラファンは、前記回転軸を中心に回転するハブ部と、前記ハブ部の外周面に設けられた複数の羽根と、を備え、前記複数の羽根の各々は、前記ハブ部の前記外周面に接合された第1部分と、前記第1部分より前記回転軸から遠い第2部分とを含み、前記第1部分および第2部分の各々は、回転方向における前部に対して後部が前記第1方向に向かって湾曲した形状を有し、前記前部に対する前記後部の湾曲角度は、前記第1部分より前記第2部分の方が大きい。【選択図】図2

Description

本発明は、プロペラファン、扇風機、およびサーキュレータに関する。
特許文献1には、扇風機やサーキュレータに用いられるプロペラファンの形状が開示されている。
特許第6143725号公報
扇風機やサーキュレータなどの機器に用いられるプロペラファンでは、当該機器の消費電力および/または騒音が低減するように効率よく送風することが求められている。
そこで、本発明は、効率よく送風することが可能なプロペラファンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としてのプロペラファンは、回転軸を中心に回転し、前記回転軸に平行な第1方向に送風するプロペラファンであって、前記回転軸を中心に回転するハブ部と、前記ハブ部の外周面に設けられた複数の羽根と、を備え、前記複数の羽根の各々は、前記ハブ部の前記外周面に接合された第1部分と、前記第1部分より前記回転軸から遠い第2部分とを含み、前記第1部分および第2部分の各々は、回転方向における前部に対して後部が前記第1方向に向かって湾曲した形状を有し、前記前部に対する前記後部の湾曲角度は、前記第1部分より前記第2部分の方が大きい、ことを特徴とする。
本発明によれば、例えば、効率よく送風することが可能なプロペラファンを提供することができる。
本実施形態のプロペラファンが適用された扇風機の外観図 本実施形態のプロペラファンの構成例を示す図 本実施形態のプロペラファンの羽根の形状を説明するための図 本実施形態のプロペラファンの羽根の形状を説明するための図 従来のプロペラファンの構成例を示す図 本実施形態のプロペラファンと従来のプロペラファンとの比較結果(回転数に対する消費電力)を示す図 本実施形態のプロペラファンと従来のプロペラファンとの比較結果(風量に対する騒音)を示す図
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
本発明に係る一実施形態のプロペラファン10について説明する。本実施形態のプロペラファン10は、気体(例えば空気)を送風するためのファンであり、扇風機(手持式扇風機を含む)および/またはサーキュレータなどの機器に適用されうる。以下では、本実施形態のプロペラファン10を扇風機1に適用(搭載)する例について説明する。
図1は、本実施形態のプロペラファン10を適用した扇風機1の外観を示している。扇風機1は、例えば、プロペラファン10と、プロペラファン10を回転駆動するモータ部2と、プロペラファン10を覆うカバー部3と、制御部4とを備えうる。モータ部2は、プロペラファン10が取り付けられる回転シャフト2aと、当該回転シャフト2aを回転駆動するモータ2bとを有し、モータ2bにより回転シャフト2aを回転駆動することで、回転シャフト2aの回転軸Aを中心としてプロペラファン10を回転駆動することができる。カバー部3は、ユーザがプロペラシャフト10に接触することを防止するためにプロペラファン10を覆う部材であり、気体を通すための複数の開口が設けられている。本実施形態のカバー部3は、プロペラシャフト10の前側を覆う前側カバー3aと、モータ部2に設けられてプロペラシャフト10の後側を覆う後側カバー3bとを有し、前側カバー3aと後側カバー3bとを連結することでプロペラシャフト10の全体を覆うように構成されている。また、制御部4は、例えばプロセッサやメモリ等を含み、モータ2への給電を制御することによりプロペラファン10の回転を制御する。
ここで、図1の扇風機1では、回転シャフト2aがモータ2bの一部として構成されているが、それに限られず、ベルトやギア等の動力伝達機構を介してモータ2bの動力を回転シャフト2aに伝達することで回転シャフト2aを回転駆動してもよい。また、図1の扇風機1は、取付部材5によってプロペラファン10がモータ部2の回転シャフト2aに取り付けられる構成であるが、取付部材5を用いずにプロペラファン10が回転シャフト2aに取り付けられる構成であってもよい。
[プロペラファンの構成]
次に、本実施形態のプロペラファン10の構成について説明する。図2は、本実施形態のプロペラファン10の構成例を示す図である。図2(a)はプロペラファン10の前面図を示し、図2(b)はプロペラファン10の斜視図を示し、図2(c)はプロペラファン10の側方図を示している。以下では、プロペラファン10の回転軸Aと平行な方向をZ軸方向とし、Z軸方向に平行な面内で互いに直交する2つの軸方向をX軸方向およびY軸方向として説明する。以下の説明において「X軸方向」と記載している場合、それは+X方向および-X方向を含むものとして定義されうる。「Y軸方向」および「Z軸方向」についても同様である。また、図中では、プロペラファン10の回転方向Drを破線矢印で示している。
本実施形態のプロペラファン10は、前述したように、モータ部2の回転シャフト2aに取り付けられ、当該回転シャフト2aの回転軸Aを中心に回転することにより、回転軸Aと平行な第1方向(本実施形態では+Z方向)に送風するように構成される。プロペラファン10は、回転軸Aを中心に回転するハブ部11と、ハブ部11の外周面に設けられた複数の羽根12とを備える。ハブ部11は、モータ部2の回転シャフト2aに取り付けられる部分であり、本実施形態の場合、円柱状に形成されるとともに、回転シャフト2aが貫通する貫通孔11aが設けられている。また、複数の羽根12は、回転軸Aを中心としてプロペラファン10(ハブ部11)が回転することにより前方(第1方向(+Z方向))に送風する部材である。複数の羽根12の各々は、板状に構成されており、回転により前方に送風することができるように、回転軸Aと垂直な面に対して傾けて配置されている。本実施形態のプロペラファン10は、5枚の羽根12によって構成されているが、羽根12の数は5枚に限られるものではない。
複数の羽根12の各々は、図2(a)に示されるように、ハブ部11の外周面に接合された第1部分Pと、第1部分Pより回転軸Aから遠い第2部分Pとを含み、第1部分Pおよび第2部分Pの双方は、回転方向Drにおける前部(前端部)に対して後部(後端部)が+Z方向に向かって湾曲した形状を有する。そして、回転方向Drにおける前部に対する後部の湾曲角度は、第1部分Pより第2部分Pの方が大きくなるように構成される。本実施形態の場合、各羽根12は、回転方向Drにおける前部としての第1面12aと、回転方向Drにおける後部としての第2面12bとを含む。第1面12aは、回転軸Aに垂直な面(XY面)に対して傾けられている。また、第2面12bは、第1面12aに連続する面であり、回転方向Drにおける第1面の後側に設けられ、第1面12aに対して+Z方向に屈曲するように傾けられている。このように各羽根12を構成することにより、プロペラファン10の回転に従って、プロペラファン10の前方(+Z方向)に効率よく送風することができるため、消費電力および騒音を低減することができる。
また、各羽根12は、回転軸Aを中心とする半径方向(放射方向)の端部が-Z方向(第1方向と反対の第2方向)に向かって湾曲した形状を有する。本実施形態の場合、図2(a)に示されるように、各羽根12は、半径方向の端部に第3面12cを有する。第3面12cは、第1面12aに連続する面であり、第1面12aの半径方向外側に設けられ、第1面12aに対して-Z方向に湾曲(屈曲)するように傾けられている。この第3面12cを各羽根12に設けることにより、特に騒音の点で更に有利となりうる。
以下、1つの羽根12における具体的な形状について説明する。
図3は、羽根12の形状を説明するための図である。図3(a)は、プロペラファン10を前方から見た図を示しており、図3(b)~(e)は、図3(a)の各位置X~Xでの羽根12の断面形状をそれぞれ示している。図3(b)は、位置Xにおける羽根12の断面形状を示しており、図3(c)は、位置Xにおける羽根12の断面形状を示している。また、図3(d)は、位置Xにおける羽根12の断面形状を示しており、図3(e)は、位置Xにおける羽根12の断面形状を示している。位置Xは、図2(a)で示される第1部分Pに含まれる位置であり、位置X~X(特に位置X~X)の少なくとも1つは、図2(a)で示される第2部分Pに含まれる位置である。ここで、各位置X~Xは、本実施形態ではX軸方向の位置として定義されているが、回転軸Aを中心とする半径方向における位置として理解されてもよい。また、本実施形態では、各位置X~XにおけるYZ断面を示しているが、回転方向Drに沿った断面として理解されてもよく、このように理解されても同様の羽根12の断面形状となりうる。
本実施形態の羽根12における回転方向Drの前部(第1面12a)は、図3(b)~(d)に示されるように、回転軸Aと垂直な面(XY面)に対して傾けられており、当該面に対する角度α(傾き角度)が、回転軸Aから離れるにつれて小さくなるように構成されている。つまり、羽根12の前部(第1面12a)は、位置Xでの角度αより位置Xでの角度αの方が小さく、位置Xでの角度αより位置Xでの角度αの方が小さくなるように傾けられている(捻じられている)。一例として、位置Xを含む第1部分Pでの角度αは、15~25度の範囲内で設定されるとよく、位置X~Xの少なくとも一方を含む第2部分Pでの角度αは、3~20度の範囲内で設定されるとよい。なお、図3(e)に示される位置Xでの角度αは、位置Xでの角度αと同程度である。
羽根12における回転方向Drの後部(第2面12b)は、図3(b)~(d)に示されるように、前部(第1面12a)に対して湾曲しており、当該前部に対する角度β(湾曲角度)が、回転軸Aから離れるにつれて大きくなるように構成されている。つまり、羽根12の後部(第2面12b)は、位置Xでの角度βより位置Xでの角度βの方が大きく、位置Xでの角度βより位置Xでの角度βの方が大きくなるように、第1面12aに対して湾曲(屈曲)している。一例として、位置Xを含む第1部分Pでの角度βは、5~15度の範囲内で設定されるとよく、位置X~Xの少なくとも一方を含む第2部分Pでの角度βは、15~35度の範囲内で設定されるとよい。なお、図3(e)に示される位置Xでの角度βは、位置Xでの角度βと同程度である。
ここで、羽根12の後部(第2面12b)は、その厚さが回転軸Aから離れるにつれて厚くなるように構成されるとよい。図3(b)~(d)を参照すると、位置Xでの後部の厚さTは、位置Xでの後部の厚さTと同様であるが、位置Xでの後部の厚さTは、位置Xでの後部の厚さTより厚くなっている。この構成にすることで、羽根12の剛性を高め、プロペラファン10の回転中における羽根12の振動を低減することができるため、振動による送風の乱れを低減するとともに、消費電力の低減および騒音の低減の点でも有利になりうる。
また、図3(e)では、第1面12aの半径方向外側の端部(第3面12c)を含む位置Xでの断面が示されている。当該端部(以下では、外側端部と表記することがある)は、第1面13aより回転方向Drに突出した部分であるとともに、前述したように、第1面12aに対して-Z方向に湾曲(屈曲)するように傾けられている。以下に、外側端部(第3面12c)の構成について図4を参照しながら説明する。
図4は、羽根12の形状を説明するための図である。図4(a)は、プロペラファン10を前方から見た図を示しており、図4(b)~(d)は、図4(a)における各位置Y~Yでの羽根12の断面形状(XZ断面形状)をそれぞれ示している。図4(b)は、位置Yにおける羽根12の断面形状を示しており、図4(c)は、位置Yにおける羽根12の断面形状を示している。また、図4(d)は、位置Yにおける羽根12の断面形状を示している。ここで、各位置Y~Yは、本実施形態ではY軸方向の位置として定義しているが、回転軸Aを中心とする角度として理解されてもよい。また、本実施形態では、各位置Y~YにおけるXZ断面を示しているが、回転軸Aを中心とする半径方向に沿った断面として理解されてもよく、このように理解されても同様の羽根12の断面形状となりうる。
本実施形態の羽根12における外側端部(第3面12c)は、第1面12aに対して角度θで-Z方向に湾曲(屈曲)するように傾けられている。具体的には、位置Yでは、-Z方向に湾曲している外側端部を含んでいないが、位置Yでは、第1面12aに対して角度θで外側端部が-Z方向に湾曲し、位置Yでは、第1面12aに対して角度θで外側端部が-Z方向に湾曲している。角度θと角度θとは同程度であり、一例として、角度θは、20~30度の範囲内で設定されるとよい。
[効果]
次に、本実施形態のプロペラファン10の形状による効果について説明する。ここでは、本実施形態のプロペラファン10との比較対象として、図5に示される従来のプロペラファン20が用いられる。図5は、従来のプロペラファン20の構成例を示す図である。図5(a)は従来のプロペラファン20の前面図を示し、図5(b)は従来のプロペラファン20の斜視図を示している。従来のプロペラファン20は、一般的に広く普及しているファンであり、扇風機1の回転シャフト2aに取り付けられるハブ部21と、ハブ部21の外周面に設けられた複数の羽根22とを備えている。従来のプロペラファン20は、本実施形態のプロペラファン10と同様の大きさを有するとともに、本実施形態のプロペラファン10と同じ枚数の羽根22を有している。但し、従来のプロペラファン20では、本実施形態のプロペラファン10における上記の第2面12bおよび第3面12cが設けられていない。
図6~図7は、本実施形態のプロペラファン10と従来のプロペラファン20との比較結果を示している。図6は、プロペラファンの回転数[RPM(Rotations Per Minute)]に対する消費電力[W]を示す図であり、図7は、風量[m/min]に対する騒音[dBA]を示す図である。図6~図7に示されるように、本実施形態のプロペラファン10は、上記形状を有することにより、従来のプロペラファン20と比較して、回転数に対し消費電力を低減(高効率)及び風量に対し騒音を低減(静音)することができる。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。
10:プロペラファン、11:ハブ部、12:羽根、12a:第1面、12b:第2面、12c:第3面

Claims (8)

  1. 回転軸を中心に回転し、前記回転軸に平行な第1方向に送風するプロペラファンであって、
    前記回転軸を中心に回転するハブ部と、
    前記ハブ部の外周面に設けられた複数の羽根と、
    を備え、
    前記複数の羽根の各々は、前記ハブ部の前記外周面に接合された第1部分と、前記第1部分より前記回転軸から遠い第2部分とを含み、
    前記第1部分および第2部分の各々は、回転方向における前部に対して後部が前記第1方向に向かって湾曲した形状を有し、
    前記前部に対する前記後部の湾曲角度は、前記第1部分より前記第2部分の方が大きい、
    ことを特徴とするプロペラファン。
  2. 前記第1部分における前記湾曲角度は、5~15度の範囲内であり、
    前記第2部分における前記湾曲角度は、15~35度の範囲内である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のプロペラファン。
  3. 前記第2部分における前記後部の厚さは、前記第1部分における前記後部の厚さより厚い、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のプロペラファン。
  4. 前記第1部分および前記第2部分の各々において、前記回転方向における前記前部は、前記回転軸と垂直な面に対して傾いており、
    前記面に対する前記前部の傾き角度は、前記第1部分より前記第2部分の方が小さい、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプロペラファン。
  5. 前記第1部分における前記傾き角度は、15~25度の範囲内であり、
    前記第2部分における前記傾き角度は、3~20度の範囲内である、
    ことを特徴とする請求項4に記載のプロペラファン。
  6. 前記複数の羽根の各々は、前記回転軸を中心とする半径方向の端部が、前記第1方向と反対の第2方向に向かって湾曲した形状を有する、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプロペラファン。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のプロペラファンを備える扇風機。
  8. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のプロペラファンを備えるサーキュレータ。
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