JP2022139763A - ステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハウジングの大型化を抑制することができるステアリング装置を提供する。【解決手段】本発明では、支持機構収容部53内において、リテーナ収容部531と開口部532との間がテーパ部533によって接続され、このテーパ部533とアジャストスクリュ63の外周面(小径部631a及び段差部631c)との間にシール部材67が挟持されている。これにより、支持機構収容部53(開口部532)においてシール部材67を保持するための環状溝の形成が不要となり、当該環状溝の形成に伴うハウジング5の厚肉化が抑制されて、当該厚肉化によるハウジング5の大型化を抑制することができる。【選択図】図2
Description
本発明は、ステアリング装置に関する。
従来のステアリング装置の一例として、例えば以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
このステアリング装置は、互いに噛み合うピニオン軸とラック軸とを有するラック・ピニオン機構を介して、ステアリングホイールの回転操作がラック軸の軸方向移動に変換されて車両のナックルが押し引きされることで、転舵輪の向きを変更する。すなわち、当該ステアリング装置は、ステアリングホイールに連係される操舵軸としてのピニオン軸と、軸方向の両端が転舵輪に連係され、ピニオン軸に噛み合うラック軸と、を備える。また、かかるステアリング装置では、ラック軸の背面をピニオン軸側へ付勢する付勢機構によって、ピニオン軸とラック軸との適正な噛み合いが維持されるようになっている。
具体的には、前記付勢機構は、ラック軸の背面を支持するリテーナ部材と、このリテーナ部材を付勢する付勢部材と、この付勢部材の付勢力(予圧)を調整する調整部材と、リテーナ部材の基端部の外周側に配置され、リテーナ部材とハウジングとの間に介在してハウジング内部を液密に保持する環状のシール部材と、を備える。すなわち、この付勢機構は、調整部材のねじ込み量に基づいて調整された付勢部材の付勢力がリテーナ部材を介してラック軸に付与されることで、ピニオン軸とラック軸との適正な噛み合いを維持している。
ここで、前記従来のステアリング装置においては、前記リテーナ部材を収容するリテーナ収容部の開口部の内周面に環状溝が形成されていて、この環状溝内に保持されるOリングによって、ハウジングと調整部材の間が液密にシールされている。
しかしながら、前記従来のステアリング装置の構成では、リテーナ収容部の開口部の内周面に前記環状溝が形成されているため、当該環状溝の深さ分だけハウジングの肉厚を大きく形成する必要があった。その結果、かかる厚肉化に起因してハウジングの大型化を招来することとなり、なおも改善の余地を残していた。
そこで、本発明は、前記従来のステアリング装置の技術的課題に鑑みて案出されたものであり、ハウジングの大型化を抑制することができるステアリング装置を提供することを目的としている。
本発明は、その一態様として、リテーナ収容部の内周面とリテーナ収容部の開口部との間がテーパ部によって接続されていて、このテーパ部と調整部材の外周面との間にシール部材が挟持されている。
本発明によれば、ハウジングの大型化を抑制することができる。
以下、本発明に係るステアリング装置の実施形態について、図面に基づいて詳述する。
(ステアリング装置の構成)
図1は、本発明に係るステアリング装置の構造を示す当該ステアリング装置の概略図である。
図1は、本発明に係るステアリング装置の構造を示す当該ステアリング装置の概略図である。
図1に示すように、ステアリング装置は、ステアリングホイールSWに連係された入力軸1と、この入力軸1に図示外のトーションバーを介して相対回転可能に連結され、先端側にピニオンギヤ2aを有するピニオン軸2と、ピニオンギヤ2aと噛合するラックギヤ3aが前面側の所定の軸方向範囲に形成され、両端が車両の左右の転舵輪WL,WRに連係されたラック軸3と、を備える。
すなわち、ステアリング装置は、ステアリングホイールSWが回転することで、入力軸1が回転して前記図示外のトーションバーが捩られることとなり、このトーションバーの捩れ変形に基づいて生ずる当該トーションバーの弾性力により、入力軸1に追従してピニオン軸2が回転する。そして、ピニオンギヤ2aとラックギヤ3aとが噛み合うことで構成されたラック・ピニオン機構をもってピニオン軸2の回転運動がラック軸3の直線運動に変換され、ラック軸3が軸方向に沿って車両の左右方向に移動することで、両転舵輪WL,WRの向きが変更される。
また、ステアリング装置においては、入力軸1とピニオン軸2との間の前記図示外のトーションバーを介した連結部にトルクセンサTSが配設されている。このトルクセンサTSは、入力軸1とピニオン軸2の相対回転量、すなわち前記図示外のトーションバーの捩れ量に基づき、運転者がステアリングホイールSWを操作する操舵トルクを検出する。そして、この操舵トルクの検出結果に基づいて制御される電動モータMから減速機構4を介してピニオン軸2に操舵アシストトルクが付与され、運転者の操舵がアシストされる。本実施形態では、減速機構4として、いわゆるウォーム歯車機構が採用されている。
(ラック支持機構の構成)
図2は、図1に示すラック支持機構の縦断面図を示している。図3は、図2に示すアジャストスクリュの斜視図を示している。図4は、図におけるシール部材の取付状態を拡大して表示した、図2のA部拡大図を示している。また、以下では、説明の便宜上、図2の中心軸線Yに沿う方向を「軸方向」、中心軸線Yに直交する方向を「径方向」、中心軸線Y周りの方向を「周方向」として説明する。さらに、図2の図中左側を「前」、図中右側を「後」と定義すると共に、リテーナ部材61について、軸方向におけるラック軸3側の端部を「第1端部」とし、ラック軸3とは反対側の端部(コイルばね62側の端部)を「第2端部」と定義して説明する。
図2は、図1に示すラック支持機構の縦断面図を示している。図3は、図2に示すアジャストスクリュの斜視図を示している。図4は、図におけるシール部材の取付状態を拡大して表示した、図2のA部拡大図を示している。また、以下では、説明の便宜上、図2の中心軸線Yに沿う方向を「軸方向」、中心軸線Yに直交する方向を「径方向」、中心軸線Y周りの方向を「周方向」として説明する。さらに、図2の図中左側を「前」、図中右側を「後」と定義すると共に、リテーナ部材61について、軸方向におけるラック軸3側の端部を「第1端部」とし、ラック軸3とは反対側の端部(コイルばね62側の端部)を「第2端部」と定義して説明する。
図2に示すように、ステアリング装置は、当該ステアリング装置の下部側に車両の左右方向(X軸方向)に沿って設けられたハウジング5のラック収容部51内にラック軸3が収容されると共に、ハウジング5においてラック軸3の前面側に臨みつつラック収容部51と交差するようにZ軸方向に沿って設けられたピニオン収容部52内にピニオン軸2が収容されている。
また、ハウジング5には、一端側がラック軸3の背面3bに臨み、他端側が外部に開口する支持機構収容部53が、ラック軸3の背面側にラック収容部51に対して直交するように、Y軸方向に沿って貫通されている。そして、この支持機構収容部53には、ピニオン軸2とラック軸3の適正な噛み合いを維持するようにラック軸3を支持するラック支持機構6が収容されている。
支持機構収容部53は、前端側においてラック収容部51に臨むように設けられ、リテーナ部材61を収容するリテーナ収容部531と、後端側において外部に臨むように設けられ、リテーナ収容部531に対して外部からリテーナ部材61を挿入するための開口部532と、を有する。
リテーナ収容部531は、リテーナ部材61(リテーナ本体部611)の外径よりも僅かに大きい一定の内径を有する円筒内周面531aによって構成されている。開口部532は、リテーナ収容部531に対して拡径状に設けられていて、前端側に形成された平面部532aと、後端側に形成され、後述するアジャストスクリュ63の雄ねじ部632と噛み合う雌ねじ部532bと、を有する。
また、支持機構収容部53では、リテーナ収容部531と開口部532の平面部532aとの間が、開口部532側に向かってリテーナ収容部531の外径を徐々に拡大してなる円錐テーパ状の傾斜面からなるテーパ部533が形成されている。このテーパ部533は、傾斜角(アジャストスクリュ63の回転軸線に相当する中心軸線Yとのなす角)θが概ね45度以下に設定され、比較的緩い傾斜をもって構成されている。また、テーパ部533とリテーナ収容部531との間は、縦断面がほぼ円弧状となるように丸められた、いわゆるR面534によって滑らかに接続されている。
ラック支持機構6は、リテーナ収容部531内に軸方向において摺動可能に収容されるリテーナ部材61と、リテーナ部材61をラック軸3側へ付勢する付勢部材としてのコイルばね62と、支持機構収容部53の開口部532に螺着され、コイルばね62の付勢力の調整に供する調整部材としてのアジャストスクリュ63と、を有する。
リテーナ部材61は、所定の金属材料により概ね円柱状に形成されたものであり、リテーナ収容部531の円筒内周面531aとの間に微小隙間Cを介してY軸方向に沿って摺動可能に収容される。具体的には、リテーナ部材61は、横断面がほぼ円形となる円柱外周面611aを有する概ね円柱状のリテーナ本体部611と、軸方向の第1端部に設けられ、ラック軸3の背面3bを支持するラック支持面612と、軸方向の第2端部に形成され、内周側にコイルばね62の前端部を受容する凹状の第1ばね受容部613と、を有する。
リテーナ本体部611は、リテーナ収容部531の円筒内周面531aとの間に微小隙間Cを介して対向する円柱状の一般部614と、この一般部614よりも第1端部側に中心軸線Yを挟んで対称となるように突出形成され、内周側にラック支持面612を構成する一対の突出部615と、を有する。すなわち、リテーナ本体部611は、円柱状に形成された一般部614における第1端部側の端面を図2のX軸方向に沿ってラック軸3の背面3bに対応する円弧状に切り欠くことによって、中心軸線Yを挟んで対称となる一対の突出部615が形成されると共に、当該一対の突出部615の内周側に凹円弧状のラック支持面612が形成されている。
ラック支持面612は、リテーナ本体部611の第1端部においてX軸方向に沿って形成され、ラック軸3の背面3bに対応する凹状の円弧面を有する。また、ラック支持面612の表面には、低摩擦材であるフッ素系樹脂材料からなる摩擦低減部材64が、ラック支持面612の全体を覆うように設けられている。この摩擦低減部材64は、前記低摩擦材からなる薄板を湾曲させてなるもので、ラック支持面612と対向する内側面の中央部に突出形成された係合突起640をラック支持面612の中央部に形成された係合孔612aに係合させることによって、ラック支持面612に取付固定されている。
また、リテーナ本体部611の一般部614の外周側には、周方向に沿って連続する環状のシール保持溝616が切欠形成されていて、このシール保持溝616内に、例えばゴム材料など所定の弾性材料からなるOリング65が嵌め込まれている。すなわち、かかる弾性保持部材としてのOリング65により、リテーナ収容部531とリテーナ部材61の微小隙間Cが閉塞され、リテーナ収容部531と同心となる径方向位置において、リテーナ部材61が弾性的に保持されている。なお、当該Oリング65は、ラック収容部51及びピニオン収容部52の内部を液密に保持する役割も担っている。
コイルばね62は、軸方向において一定の内外径を有する周知のコイルばねであって、前端側がリテーナ本体部611の後端部(第2端部)に設けられた第1ばね受容部613の底面613aに着座すると共に、後端側がアジャストスクリュ63の前端部に設けられた第2ばね受容部633の底面633aに着座することにより、リテーナ部材61とアジャストスクリュ63との間に所定の予圧をもって介装されている。
アジャストスクリュ63は、図2、図3に示すように、所定の金属材料からなる有底円筒状を呈し、コイルばね62を保持する円筒状のばね保持部631と、支持機構収容部53の雌ねじ部532bと噛み合う雄ねじ部632と、を有する。
ばね保持部631は、図3、図4に示すように、段差径状に形成された円筒状を呈し、リテーナ収容部531の円筒内周面531aと隙間X1を介して対向し、後述するシール部材67が密着可能な平滑なシール面を構成する小径部631aと、小径部631aに対して段差状に拡径し、支持機構収容部53の開口部532における平面部532aと隙間X2を介して対向する大径部631bと、を有する。小径部631aと大径部631bの間には、小径部631aの基端部から径方向外側へ概ね垂直に立ち上がる、小径部631aに対して概ね垂直となる平坦状の段差部631cが、周方向に連続して形成されている。また、ばね保持部631の内周側には、図2、図3に示すように、コイルばね62の後端部を受容する第2ばね受容部633が、前方(リテーナ部材61側)に向けて開口形成されている。
また、雄ねじ部632の後端面には、図2に示すように、外部に臨む凹状の工具係合溝634が形成されていて、当該工具係合溝634に係合する図示外の工具を介して支持機構収容部53の開口部532の雌ねじ部532bにねじ込まれることとなる。また、雄ねじ部632は、後端部が支持機構収容部53の開口部532から外部に突出するかたちで設けられていて、この外部に突出した雄ねじ部632に螺着されたロックナット66によって、緩み止めがなされた状態で支持機構収容部53の開口部532に固定される。
また、図4に示すように、支持機構収容部53においてリテーナ収容部531と開口部532との間に設けられたテーパ部533と、アジャストスクリュ63の小径部631a及び段差部631cとの間に、例えばOリングからなる円環状のシール部材67が挟持されている。すなわち、このシール部材67が支持機構収容部53のテーパ部533とアジャストスクリュ63の小径部631a及び段差部631cとに弾性的に当接することにより、リテーナ収容部531内が液密に保持されている。
なお、このシール部材67は、アジャストスクリュ63の小径部631aの外周側に段差部631cに突き当てるように嵌着された状態でアジャストスクリュ63を開口部532にねじ込むことにより、支持機構収容部53のテーパ部533とアジャストスクリュ63の小径部631a及び段差部631cとの間に挟持される。
(本実施形態の作用効果)
従来のステアリング装置は、リテーナ部材を収容するリテーナ収容部の開口部の内周面に環状溝が形成されていて、この環状溝内に保持されるOリングにより、ハウジングと調整部材(アジャストスクリュ)の間を液密にシールしていた。
従来のステアリング装置は、リテーナ部材を収容するリテーナ収容部の開口部の内周面に環状溝が形成されていて、この環状溝内に保持されるOリングにより、ハウジングと調整部材(アジャストスクリュ)の間を液密にシールしていた。
しかしながら、前記従来のステアリング装置の構成では、リテーナ収容部の開口部の内周面に環状溝が形成されているため、当該環状溝の深さ分だけハウジングの肉厚を大きく形成する必要があった。その結果、ハウジングの大型化を招来することとなり、なおも改善の余地を残していた。
これに対して、本実施形態に係るステアリング装置によれば、以下の効果が奏せられることにより、前記従来のステアリング装置の技術的課題を解決することができる。
前記ステアリング装置は、操舵力を転舵輪WL,WRに伝達するステアリング装置であって、ステアリングホイールSWに連係するピニオン軸2と、ピニオン軸2と噛み合い、ピニオン軸2の回転力を軸線方向の移動力に変換して転舵輪WL,WRに伝達するラック軸3と、ハウジングであって、ラック軸3の少なくとも一部を収容するラック収容部51と、ピニオン軸2とラック軸3とが噛み合う位置において第1端部側がラック収容部51に臨むように設けられ、ラック軸3を支持するリテーナ部材61を収容するリテーナ収容部531と、ラック収容部51と反対側のリテーナ収容部531の第2端部側に設けられ、リテーナ収容部531の内周面(円筒内周面531a)に対して拡径状に形成された開口部532と、リテーナ収容部531の内周面(円筒内周面531a)と開口部532の内周面(平面部532a)とを繋ぐテーパ部533と、を有するハウジング5と、リテーナ収容部531の前記第2端部側に配置され、ラック軸3の背面3bに向けて付勢力を発揮する付勢部材であるコイルばね62と、開口部532にねじ込まれ、コイルばね62の付勢力の調整に供する調整部材であるアジャストスクリュ63と、アジャストスクリュ63の外周面(小径部631a)とテーパ部533との間に挟持され、リテーナ収容部531を液密にシールするシール部材67と、を備えている。
このように、本実施形態では、支持機構収容部53内において、アジャストスクリュ63の小径部631aとテーパ部533との間でシール部材67を挟持する構成となっている。このため、前記従来のステアリング装置のような、支持機構収容部53(開口部532)においてシール部材67を保持するための環状溝の形成が不要となる。これにより、かかる環状溝の形成に伴うハウジング5の厚肉化が抑制されて、当該厚肉化によるハウジング5の大型化を抑制することができる。
また、本実施形態では、リテーナ収容部531と開口部532との間に設けられたテーパ部533によって、開口部532からリテーナ収容部531内へ挿入するリテーナ部材61の挿入を案内することが可能となる。これにより、リテーナ部材61の組み付け性の向上を図ることができる。
しかも、このリテーナ部材61の外周側には、リテーナ収容部531内にてリテーナ部材61を弾性保持するOリング65が嵌着されている。このため、リテーナ収容部531と開口部532の間が角部によって構成されていた場合には、リテーナ収容部531内へリテーナ部材61を挿入する際に、Oリング65が前記角部に干渉してしまい、当該Oリング65の損傷を招来してしまうおそれがある。
これに対して、本実施形態では、リテーナ収容部531と開口部532との間がテーパ部533によって接続されていることにより、リテーナ部材61の組み付け時において、Oリング65がテーパ部533に摺接しながらリテーナ収容部531の円筒内周面531aに滑らかに挿入されることとなる。これにより、リテーナ部材61の組み付け時におけるOリング65の損傷を抑制することができる。
また、本実施形態では、テーパ部533は、アジャストスクリュ63の回転軸線(中心軸線Y)とのなす角θが45度以下となるように構成されている。
このように、テーパ部533の傾斜角θが45度以下に設定されていることで、当該テーパ部533を比較的緩やかに形成することが可能となる。これにより、リテーナ部材61の挿入性がより良好なものとなる。
また、本実施形態では、リテーナ収容部531の内周面(円筒内周面531a)とテーパ部533との間が、縦断面円弧状をなすR面534によって接続されている。
このように、リテーナ収容部531の円筒内周面531aとテーパ部533との間がR面534によって接続されていることで、当該R面534によってリテーナ部材61の挿入をより滑らかに案内させることが可能となる。これにより、リテーナ収容部531に対するリテーナ部材61の挿入作業性を、一層向上させることができる。
また、本実施形態では、アジャストスクリュ63の回転軸線(中心軸線Y)に沿う方向を軸方向、前記軸方向に直交する方向を径方向としたとき、アジャストスクリュ63は、前記軸方向に沿って前記回転軸線(中心軸線Y)に平行に設けられ、前記径方向においてテーパ部533と対向する円筒部である小径部631aと、小径部631aの基端部から前記径方向の外側に向かって立ち上がり、前記軸方向においてテーパ部533と対向する段差部631cと、を有している。
前記従来のステアリング装置においては、シール部材を収縮させて環状溝に取り付けた後に、当該シール部材の内周側を通過するように調整部材(アジャストスクリュ)を組み付ける必要があった。このため、調整部材(アジャストスクリュ)とシール部材の組み付け作業が煩雑なものとなっていた。
これに対して、本実施形態では、アジャストスクリュ63が、テーパ部533と径方向に対向する円筒面を構成する小径部631aと、テーパ部533と軸方向に対向する段差面を構成する段差部631cと、を有することにより、当該アジャストスクリュ63の組み付け時において、小径部631aと段差部631cで構成される段部にシール部材67を嵌着して挿入するのみによって、アジャストスクリュ63とシール部材67を容易に組み付け可能となる。これにより、アジャストスクリュ63及びシール部材67の組み付け作業性を向上させることができる。
本発明は、前記実施形態で例示した構成や態様に限定されるものではなく、前述した本発明の作用効果を奏し得るような形態であれば、適用対象の仕様やコスト等に応じて自由に変更可能である。
特に、前記実施形態では、アジャストスクリュ63の段差部631cが小径部631aに対してほぼ垂直に構成された態様を例示したが、この段差部631cについては、テーパ部533と小径部631aを含む3点シールでもって適切なシール性を確保できる範囲内で、傾斜状に構成することも可能である。
以上説明した実施形態等に基づくステアリング装置としては、例えば以下に述べる態様のものが考えられる。
すなわち、当該ステアリング装置は、その1つの態様において、操舵力を転舵輪に伝達するステアリング装置であって、ステアリングホイールに連係するピニオン軸と、前記ピニオン軸と噛み合い、前記ピニオン軸の回転力を軸線方向の移動力に変換して前記転舵輪に伝達するラック軸と、ハウジングであって、前記ラック軸の少なくとも一部を収容するラック収容部と、前記ピニオン軸と前記ラック軸とが噛み合う位置において第1端部側が前記ラック収容部に臨むように設けられ、前記ラック軸を支持するリテーナ部材を収容するリテーナ収容部と、前記ラック収容部と反対側の前記リテーナ収容部の第2端部側に設けられ、前記リテーナ収容部の内周面に対して拡径状に形成された開口部と、前記リテーナ収容部の内周面と前記開口部の内周面とを繋ぐテーパ部と、を有するハウジングと、前記リテーナ収容部の前記第2端部側に配置され、前記ラック軸の背面に向けて付勢力を発揮する付勢部材と、前記開口部にねじ込まれ、前記付勢部材の付勢力の調整に供する調整部材と、前記調整部材の外周面と前記テーパ部との間に挟持され、前記リテーナ収容部を液密にシールするシール部材と、を備えている。
前記ステアリング装置の好ましい態様において、前記テーパ部は、前記調整部材の回転軸線とのなす角が45度以下となるように構成されている。
別の好ましい態様では、前記ステアリング装置の態様のいずれかにおいて、前記リテーナ収容部の内周面と前記テーパ部との間が、縦断面円弧状をなすR面によって接続されている。
さらに別の好ましい態様では、前記ステアリング装置の態様のいずれかにおいて、前記調整部材の回転軸線に沿う方向を軸方向、前記軸方向に直交する方向を径方向としたとき、前記調整部材は、前記軸方向に沿って前記回転軸線に平行に設けられ、前記径方向において前記テーパ部と対向する円筒部と、前記円筒部の基端部から前記径方向の外側に向かって立ち上がり、前記軸方向において前記テーパ部と対向する段差部と、を有する。
2…ピニオン軸、3…ラック軸、5…ハウジング、51…ラック収容部、531…リテーナ収容部、532…開口部、533…テーパ部、61…リテーナ部材、62…コイルばね(付勢部材)、63…アジャストスクリュ(調整部材)、67…シール部材、SW…ステアリングホイール、WL,WR…転舵輪、
Claims (4)
- 操舵力を転舵輪に伝達するステアリング装置であって、
ステアリングホイールに連係するピニオン軸と、
前記ピニオン軸と噛み合い、前記ピニオン軸の回転力を軸線方向の移動力に変換して前記転舵輪に伝達するラック軸と、
ハウジングであって、
前記ラック軸の少なくとも一部を収容するラック収容部と、
前記ピニオン軸と前記ラック軸とが噛み合う位置において第1端部側が前記ラック収容部に臨むように設けられ、前記ラック軸を支持するリテーナ部材を収容するリテーナ収容部と、
前記ラック収容部と反対側の前記リテーナ収容部の第2端部側に設けられ、前記リテーナ収容部の内周面に対して拡径状に形成された開口部と、
前記リテーナ収容部の内周面と前記開口部の内周面とを繋ぐテーパ部と、
を有するハウジングと、
前記リテーナ収容部の前記第2端部側に配置され、前記ラック軸の背面に向けて付勢力を発揮する付勢部材と、
前記開口部にねじ込まれ、前記付勢部材の付勢力の調整に供する調整部材と、
前記調整部材の外周面と前記テーパ部との間に挟持され、前記リテーナ収容部を液密にシールするシール部材と、
を備えたことを特徴とするステアリング装置。 - 請求項1に記載のステアリング装置であって、
前記テーパ部は、前記調整部材の回転軸線とのなす角が45度以下となるように構成されていることを特徴とするステアリング装置。 - 請求項1に記載のステアリング装置であって、
前記リテーナ収容部の内周面と前記テーパ部との間が、縦断面円弧状をなすR面によって接続されていることを特徴とするステアリング装置。 - 請求項1に記載のステアリング装置であって、
前記調整部材の回転軸線に沿う方向を軸方向、前記軸方向に直交する方向を径方向としたとき、
前記調整部材は、前記軸方向に沿って前記回転軸線に平行に設けられ、前記径方向において前記テーパ部と対向する円筒部と、前記円筒部の基端部から前記径方向の外側に向かって立ち上がり、前記軸方向において前記テーパ部と対向する段差部と、を有することを特徴とするステアリング装置。
Priority Applications (1)
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JP2021040281A JP2022139763A (ja) | 2021-03-12 | 2021-03-12 | ステアリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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-
2021
- 2021-03-12 JP JP2021040281A patent/JP2022139763A/ja active Pending
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