JP2022139406A - 臨界モード方式の力率改善回路のデジタル制御を行う集積回路及び方法 - Google Patents

臨界モード方式の力率改善回路のデジタル制御を行う集積回路及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】臨界モードの力率改善回路のデジタル制御を行う集積回路において、簡易な構成で力率改善の制御を提供する。【解決手段】臨界モードの力率改善回路(PFC)1において、集積回路2は、出力電圧検出部およびスイッチング電流検出部からの信号をアナログ/デジタル変換を行うA/Dコンバータ及びS/H回路と、を有する。A/DコンバータおよびS/H回路のサンプリング周波数は、変動するスイッチング周波数と同期する。集積回路2はさらに、A/Dコンバータの出力信号を基に基準信号と比較して演算を行い、スイッチング素子Q1をオン/オフするパルス信号を生成する演算器CAと、スイッチング周波数に応じてA/Dコンバータの出力信号を基に補正値を算出する補正値算出部CMと、算出された補正値を演算器CAの入力信号に加算する加算器SUMと、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、交流入力電圧を直流出力電圧に変換して出力する臨界モード方式の力率改善回路のデジタル制御回路を行う集積回路において、各種の検出信号をアナログ/デジタル変換するA/Dコンバータに関する。
LCDTV、OLEDTVなどの家電製品には、交流入力電源から安定した出力電圧を生成する手段として、力率改善回路(PFC)及びDC/DCコンバータが使用されている。特に、力率改善回路においては、品質の安定化、低価格化あるいは小型化の目的からデジタル制御が採用される。このため、出力電圧、およびスイッチング電流などのアナログ信号をデジタル信号に変換するためにA/Dコンバータが採用されている。
A/Dコンバータのサンプリング周波数は一般的に固定周波数である。これに対して図8に示す臨界モード方式の力率改善回路(PFC)では、図9のリアクトル電流IL1に示すように発振周波数は入力電圧に応じて変化し、また、負荷電力の大小によっても変化する。従って、臨界モード方式の力率改善回路のデジタル制御を考えた場合、少なくともリアクトル電流信号と出力電圧信号をアナログ/デジタル変換するA/Dコンバータが必要になるが、サンプリングはスイッチング周波数に同期して行わなければならない。また、力率改善回路(PFC)の出力電圧は約400Vと高電圧であり、かつ省エネルギー規制から検出回路の損失を抑える必要がある。このため、検出回路はハイインピーダンスとなるため、前述のサンプリング周波数が高周波数に変動すると検出精度が落ちる問題がある。すなわち、図8に示す臨界モード方式の力率改善回路(PFC)のサンプル&ホールド回路(以下S&H回路)S/Hの検出回路はR1,R2からなる高抵抗値である。図10に示すように、サンプリング周波数が高くなると後段のS/H回路との時定数の関係からコンデンサC3、C4に十分に充電されていない値をアナログ/デジタル変換され、サンプリング周波数が低い場合よりも検出値VC4が低くなる。その結果、図11に示すようにサンプリング周波数が高くなるにつれて力率改善回路(PFC)の出力電圧が設定電圧よりも上昇するという問題を生じる。
ここで、力率改善回路に限定したA/Dコンバータではないが、サンプリングレートを変化させるA/Dコンバータが、特許文献1に開示されている。
図Xに示す特許文献1は、A/Dコンバータの非線形補正システムで、係数記憶、係数変換回路、および補正回路を含む。係数ストレージは、最初のサンプリングレートでA/Dコンバータの非線形性を補正するための係数の最初のセットでエンコードされる。係数変換回路は、係数ストレージに結合されている。係数変換回路は、異なるサンプリングレートでA/Dコンバータの非線形性を補正するための係数の2番目のセットを生成するように構成されている。補正回路は、A/Dコンバータが異なるサンプリングレートで動作しているときに、A/Dコンバータの出力の非線形性を補正するために係数の2番目のセットを適用するように構成されている。
US9935645公報
特許文献1によれば、2つの異なるサンプリングレートでA/Dコンバータの出力の非線形性を補正することを開示している。
しかしながら、1スイッチング辺り2回のサンプリングレートと演算するための制御回路、例えばCPUの処理能力は高性能かつ、処理性能が速い高価なものが必要である。
特にLCD・OLEDの大型TVなどの力率改善回路に採用する場合、上記のA/Dコンバータおよび制御回路が高価なものになってしまう。
上記問題に鑑み、本発明は、臨界モードの力率改善回路のデジタル制御において、簡易な線形補正でA/Dコンバータのサンプリング周波数に対する補正値の算出を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、臨界モード方式の力率改善回路のデジタル制御を行う集積回路であって、前記集積回路は、前記臨界モード方式の力率改善回路の出力電圧検出部およびスイッチング電流検出部と、前記出力電圧検出部およびスイッチング電流検出部の出力信号をアナログ/デジタル変換を行うA/DコンバータおよびS/H回路と、前記A/DコンバータおよびS/H回路のサンプリング周波数は可変するスイッチング周波数と同期し、前記A/Dコンバータの出力信号を基に演算を行い、前記臨界モード方式の力率改善回路のスイッチング素子をオン/オフするパルス信号を生成する演算器と、前記臨界モード方式の力率改善回路のスイッチング周波数に基づき前記A/Dコンバータの出力信号にサンプリング周波数の補正値を線形補正する補正値算出部と、前記補正値算出部の補正値を前記演算器の入力信号に加算する加算器と、を備えたことを特徴とする。
本発明によると、臨界モード方式の力率改善回路のデジタル制御を行う集積回路のA/Dコンバータ周辺回路の規模を小さくすることができる。また、サンプリング周波数帯域を分割し、分割した帯域ごとの補正値を線形補正式で算出することで、A/Dコンバータの出力信号の精度を簡易な演算で向上できる。また、補正値を線形補正式で算出することで高速・高価な演算器(CPU)を使用することなく汎用の演算器(CPU)を使用することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る臨界モード方式のデジタル制御を行う力率改善回路を示す構成図である。 図2は、図1に示す本発明の実施形態における動作周波数と各部の動作電圧波形を示す概念図である。 図1に示す出力電圧Voutに相当する分圧信号で、コンデンサC3の電圧コンデンサC3の電圧VC3を示す。 図4(A)は出力電圧検出回路を簡易化した等価回路と、図4(B)は図1の出力電圧検出回路を抜き出した図を示す。 図5は、本本発明の実施形態におけるコンデンサ電圧Vcとサンプリング周期の特性図である。 図6は、サンプリング周期に対するコンデンサC3の端子電圧VC3の理論値および理論値を直線c+b/fに置き換えた測定値を示す特性図である。 図7は、図6に示した直線c+b/fに置き換えた測定値を複数のエリアに分割した一例である。 図8は、従来技術を示す回路構成図である。 図9は、図8に示す従来技術の制御における動作原理を示した図である。 図10は、図8に示す従来技術の一般的なA/Dコンバータの動作波形を示した図である。 図11は、図8に示す従来技術の一般的なA/Dコンバータを使った制御における課題を示した図である。 図12は、特許文献1のA/Dコンバータのブロック構成図である。
(実施形態)
図1の実施形態は、臨界モード方式の力率改善回路(PFC)である。臨界モード方式の力率改善回路(PFC)は、交流電源を全波整流し、その交流整流電圧をリアクトルL1とスイッチング素子Q1の直列接続回路でスイッチングをし、リアクトルL1の蓄積エネルギーを全波整流された電圧に重畳し、ダイオードD1を介して出力平滑コンデンサC2に供給することで、所定の出力電圧(およそ400V)を生成して負荷に供給するものである。
ここで、商用周波数の半周期以上の期間でスイッチング素子Q1のオン時間をほぼ固定してスイッチングさせる。スイッチング素子Q1のオフ時のリアクトルL1に流れるリアクトル電流がゼロになった時点(臨界点)でスイッチング素子Q1をターンオンさせる。これにより、図9に示すように交流電源に流れる電流は交流電圧と相似する波形となり、力率改善が可能になる。
ここで、スイッチング素子Q1のオンオフ制御に必要な信号は、出力電圧Voutの信号と、スイッチング素子Q1に流れるドレイン電流の信号になる。前者は、出力電圧Voutをフィードバック制御するためのオン時間を算出するために必要であり、後者は、スイッチング素子Q1に過大な電流が流れることを制限するためにある。
上記のスイッチング素子Q1のオンオフ制御を担っているのが制御回路2になる。制御回路2は、スイッチング素子Q1のゲートドライバBF、演算器CA、補正値算出部CM、加算器SUM、A/DコンバータA/D、S&H回路S/H、選択スイッチS-SWから構成される。制御回路2は集積回路で構成される。
図1を参照すると、制御回路2は、出力電圧Voutを抵抗R1とR2およびコンデンサC3で分圧した信号と、スイッチング素子Q1のドレイン電流を検出する抵抗R3の電圧降下信号とを切り替える選択スイッチS-SWを介してS&H回路S/Hに接続される。S&H回路S/Hの出力はA/DコンバータA/Dに接続され、加算器SUMを介して演算器CAに接続されている。加算器SUMの信号は演算器CAにより図示しない基準電圧と比較して演算され、演算器CAからパルス信号として、一方はスイッチング素子Q1を駆動するパルス信号としてゲートドライバBFへ出力され、他方は補正値算出部CMへ出力される。補正値算出部CMの出力は加算器SUMに接続されている。
すなわち、加算器SUMはA/DコンバータA/Dから出力された信号と、補正値算出部CMの補正信号を加算して演算器CAに入力する。このとき、補正値算出部CMは、演算器CAから出力されたパルス信号の周波数を基に線形補正された補正値を算出する。
従来技術の力率改善回路10と異なるのは、補正値算出部CMと、補正値算出部CMから算出された補正値(a-b/f)をA/DコンバータA/Dの出力信号に加算する加算器SUMを備えた点である。
図2は、図1に示す本発明の実施形態におけるスイッチング周波数と各部の動作電圧波形を示す概略図である。図2に示すように、臨界モード方式の力率改善回路(PFC)の負荷電力が重負荷から軽負荷に変化して、スイッチング周波数が低周波数から高周波数に変化すると、実線で示すA/DコンバータA/Dの実際の測定値は低下していく。ここで、一点鎖線で示す補正値算出部CMから算出された補正値を加算することで、演算器CAの入力電圧は一定に保たれ、臨界モード方式の力率改善回路(PFC)1の出力電圧Voutは一定の電圧を出力することができる。
図2では、A/DコンバータA/Dの補正に関して概念図で示したが、以下に補正値の算出方法について説明する。
図3は、図1に示す出力電圧Voutに相当する分圧信号で、コンデンサC3の電圧コンデンサC3の電圧VC3を示す。図3に示すように、A/Dコンバータのサンプリング周波数、すなわちスイッチング周波数に応じて変化する。
臨界モード方式の力率改善回路(PFC)が重負荷時の場合にはサンプリング周波数は低い周波数となり、サンプリング直前の電圧値はV4であり、サンプリング直後の電圧はV3に低下する。
また、軽負荷時の場合にはサンプリング周波数は高い周波数となる。ここで、図3、図10に示すように、サンプリング周波数が高くなるにつれて抵抗R1からの充電期間が短くなるので重負荷時と比較してコンデンサC3の電圧VC3はV3よりも低い値になる。サンプリング直前の電圧値はV2であり、サンプリング直後の電圧はV1に低下する。
ここで、サンプリング周波数とコンデンサC3の両端電圧V1,V2,V3,V4について考察する。
まず、V1とV2、V3とV4の関係は、
V1:V2=V3:V4=1/(C3+C4):1/C3
である。ここで、C3、C4はコンデンサC3、C4の容量値を示す。
次に、図1の出力電圧検出回路を簡易化した等価回路を考える。図4(A)は出力電圧検出回路を簡易化した等価回路と、図4(B)は図1の出力電圧検出回路を抜き出した図を示す。図4(B)の検出回路は少し複雑なので、(A)等価回路に置き換えることを考える。
まず、図4(A)の等価回路は下記の式(1)のように表すことができる。
I=(V-Vc)/R
=V/R-Vc/R (1)
次に、図4(B)の検出回路は、下記の式(2)のように表すことができる。
I=(Vout-Vc)/R1-Vc/R2
I=Vout/R1-Vc/R1-Vc/R2
I=Vout/R1-(Vc/R1+Vc/R2)
I=Vout/R1-Vc*(1/R1+1/R2)
I=Vout/R1-Vc*((R1+R2)/(R1*R2))
I=(Vout*R2)/(R1*R2)-Vc*((R1+R2)/(R1*R2))
I=(((Vout*R2)/(R1+R2))*(R1+R2))/(R1*R2)-Vc*(R1+R2)/(R1*R2)) (2)
ここで、式(3)の条件とすると、
Figure 2022139406000002
式(1)と同じI=V/R-Vc/Rで表現できる。式(3)のR1、R2、Voutはすべて変化しない定数なので、置き換えが可能になる。これにより、図4(B)の検出回路を図4(A)の等価回路に変換することができる。
次に回路図1の過渡特性を考える。
式1の中のVcは時間とともに変化するので、Vc(t)と定義すると、
I=V/R-Vc(t)/R (4)
となる。
また、Vc=t*I/Cの関係であることから
I=C*Vc/t (5)
ここで、Vcは時間とともに変化するので、
I=C*dVc(t)/dt (6)
式(4)に式(6)を当てはめると、
Figure 2022139406000003
となる。これを積分すると、
In(V/C-Vc(t)/C)=-t/(R*C)+InK (8)
となる。ここでInKは積分定数である。Vc(t)について解くと、
Figure 2022139406000004
ここで、t=0の時Vc(t)=0なので、
0=V-KC
K=V/C (10)
となり、式(9)は、式(11)として表せられる。
Figure 2022139406000005
ここで、式(3)の条件を式(11)に当てはめると、式(12)となる。
Vc(t)=(Vout*R2/(R1+R2))*(1-e^(-t/((R1*R2)/(R1+R2))*C))) (12)
この式(12)をグラフにすると、図5のコンデンサ電圧Vcとサンプリング周期(1/サンプリング周波数)の特性図になる。
このようにコンデンサC3の端子電圧はサンプリング周期(1/サンプリング周波数)に沿って変化する。また、重負荷時のサンプリング周期(1/サンプリング周波数)によって、初期値が変化する。この事から、このグラフは、理論値ともいえる。
ここで、初期値(V1,t1)や(V3,t3)が、どのように決まるかを考える。
まず、軽負荷時のサンプリング周波数をf1,重負荷時のサンプリング周波数をf3とする。
軽負荷時は、
Figure 2022139406000006
を満たす必要が有る。
重負荷時は、
Figure 2022139406000007
を満たす必要が有る。
したがって、最終的にこれらの条件を満たすポイントで安定する。また、図5のグラフを見ると変化の割合(微分値)が常に変化し、同じところが無いので、一つの条件で、安定点は一か所になる。
次に、安定点を表す式について考える。
まず、tを求めるとき、
Figure 2022139406000008
Figure 2022139406000009
ここで、1/f=△tと定義する。
次に、tが△t変化したときにA倍になるVaを求める。
式(16)より
Figure 2022139406000010
ここで、式(17)をVaについて解くと、
Figure 2022139406000011
これにより、tが△t変化し、且つコンデンサーC3の端子電圧がA倍になるポイントの初期値Vaを求めることができる。
ここで、ポイントの時間的初期値taを求めるために式(16)に代入すると、
ta=R*C*ln(V/(V-(V-V*e^(△t/R/C))/(A-e^(△t/R/C)))) (19)
となる。
次に、本実施形態の線形補正方法について考える。
本実施形態では、演算器CAの負担を減らすため、図6に示すコンデンサC3の端子電圧の理論値を測定値の直線c+b/fに置き換え、サンプリング周波数の測定値を算出して、その算出値から該サンプリング周波数の補正値を得る。
図6の測定値のラインは、軽負荷時のA/DコンバータA/Dの測定電圧であるV1と、重負荷時のA/DコンバータA/Dの測定電圧であるV3を通るラインにする。これは、誤差がプラスになる領域を作らないためで、誤差がプラスになると、出力電圧が、目標電圧より高くなるので、部品の破損などを招く恐れが有るためである。
測定値c+b/fのcとbは次のように与えられる。
まず、サンプリング周波数fを、f=1/△tと置き換えると、
c+b/f=c+b*△t
この事から、
b=(V3-V1)/(△t3-△t1) (20)
c=V3-b*△t3 (21)
となる。
これに式(18)のVa=(V-V*e^(△t/R/C))/(A-e^(△t/R/C))に当てはめると、
b=(V3-V1)/(△t3-△t1)
=((V-V*e^(△t3/R/C))/(A-e^(△t3/R/C))-(V-V*e^(△t1/R/C))/(A-e^(△t1/R/C))) /(△t3-△t1) (22)
c=V3-b*△t3
=(V-V*e^(△t3/R/C))/(A-e^(△t3/R/C)) -b*△t3 (23)
ここで、条件である式(3)は
R=R1*R2/(R1+R2)
V=Vout*R2/(R1+R2)
である。
また、補正値a-b/fのaは、
a=V-c (24)
よってaは、
a=V-c=V-((V-V*e^(△t3/R/C))/(A-e^(△t3/R/C)) -b*△t1) =-V*e^(△t3/R/C))/(A-e^(△t3/R/C)) +b*△t3
=-V*e^(△t3/R/C))/(A-e^(△t3/R/C)) +(((V-V*e^(△t3/R/C))/(A-e^(△t3/R/C)) - (V-V*e^(△t1/R/C))/(A-e^(△t1/R/C))) /(△t3-△t1))*△t3
=-V*e^(△t3/R/C))/(A-e^(△t3/R/C)) +((V-V*e^(△t3/R/C))/(A-e^(△t3/R/C)) - (V-V*e^(△t1/R/C))/(A-e^(△t1/R/C))) /△t1 (25)
として、式(25)で算出できる。
以上、式(25)、式(22)に基づき補正値算出部にてサンプリング周波数毎の線形の補正値a-b/fを算出する。これにより、補正値算出部の補正値をA/Dコンバータからの信号に加算器SUMで加算することで正確な値を得られる。
なお、実験による実測結果を基に定数を求めてもよく、またはシミュレーションでV1、V3を導き出し、補正値算出部の定数に当てはめてもよい。
なお、図6では、理論値と測定値との誤差が大きい。このため、図7に示すように、サンプリング周波数によってエリアを複数に分割し、エリアごとの測定値の定数に基づき補正値a-b/fを算出することで誤差を少なくすることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための例示であって、個々の構成、組合せ等を上記のものに特定するものではない。本発明は、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
例えば、線形補正するための数式Vc=a-b/fにおいて、サンプリング周波数fを周期Tに置き換えて数式Vc=a-b×Tのようにして、演算器で行う割り算を掛け算に置き換えて、演算のステップ数を減らすことが可能である。
以上のように、本発明に係る力率改善回路のデジタル制御のための集積回路は、臨界モード方式の力率改善回路に用いるのに好適である。従って、これを用いたLCD、OLEDのTV装置の電源などに利用可能である。
1、10 臨界モードの力率改善回路(PFC)
2、20 集積回路
AC 交流入力電源
A/D ADコンバータ
C1、C3、C4 コンデンサ
C2 出力平滑コンデンサ
CA 演算器
CM 補正値算出部
D1 ダイオード
Q1 スイッチング素子
R1~R3 抵抗
S/H サンプル&ホールド回路
S-SW1 選択スイッチ
SUM 加算器
本発明は、交流入力電圧を直流出力電圧に変換して出力する臨界モード方式の力率改善
回路のデジタル制御回路を行う集積回路において、各種の検出信号をアナログ/デジタル
変換するA/Dコンバータに関する。
LCDTV、OLEDTVなどの家電製品には、交流入力電源から安定した出力電圧を
生成する手段として、力率改善回路(PFC)及びDC/DCコンバータが使用されてい
る。特に、力率改善回路においては、品質の安定化、低価格化あるいは小型化の目的から
デジタル制御が採用される。このため、出力電圧、およびスイッチング電流などのアナロ
グ信号をデジタル信号に変換するためにA/Dコンバータが採用されている。
A/Dコンバータのサンプリング周波数は一般的に固定周波数である。これに対して図
8に示す臨界モード方式の力率改善回路(PFC)では、図9のリアクトル電流IL1に
示すように発振周波数は入力電圧に応じて変化し、また、負荷電力の大小によっても変化
する。従って、臨界モード方式の力率改善回路のデジタル制御を考えた場合、少なくとも
リアクトル電流信号と出力電圧信号をアナログ/デジタル変換するA/Dコンバータが必
要になるが、サンプリングはスイッチング周波数に同期して行わなければならない。また
、力率改善回路(PFC)の出力電圧は約400Vと高電圧であり、かつ省エネルギー規
制から検出回路の損失を抑える必要がある。このため、検出回路はハイインピーダンスと
なるため、前述のサンプリング周波数が高周波数に変動すると検出精度が落ちる問題があ
る。すなわち、図8に示す臨界モード方式の力率改善回路(PFC)のサンプル&ホール
ド回路(以下S&H回路)S/Hの検出回路はR1,R2からなる高抵抗値である。図1
0に示すように、サンプリング周波数が高くなると後段のS/H回路との時定数の関係か
らコンデンサC3、C4に十分に充電されていない値をアナログ/デジタル変換され、サ
ンプリング周波数が低い場合よりも検出値VC4が低くなる。その結果、図11に示すよ
うにサンプリング周波数が高くなるにつれて力率改善回路(PFC)の出力電圧が設定電
圧よりも上昇するという問題を生じる。
ここで、力率改善回路に限定したA/Dコンバータではないが、サンプリングレートを
変化させるA/Dコンバータが、特許文献1に開示されている。
12は特許文献1に開示されたA/Dコンバータの非線形補正システムで、係数記憶
、係数変換回路、および補正回路を含む。係数ストレージは、最初のサンプリングレート
でA/Dコンバータの非線形性を補正するための係数の最初のセットでエンコードされる
。係数変換回路は、係数ストレージに結合されている。係数変換回路は、異なるサンプリ
ングレートでA/Dコンバータの非線形性を補正するための係数の2番目のセットを生成
するように構成されている。補正回路は、A/Dコンバータが異なるサンプリングレート
で動作しているときに、A/Dコンバータの出力の非線形性を補正するために係数の2番
目のセットを適用するように構成されている。
US9935645公報
特許文献1によれば、2つの異なるサンプリングレートでA/Dコンバータの出力の非線
形性を補正することを開示している。
しかしながら、1スイッチング辺り2回のサンプリングレートと演算するための制御回路
、例えばCPUの処理能力は高性能かつ、処理性能が速い高価なものが必要である。
特にLCD・OLEDの大型TVなどの力率改善回路に採用する場合、上記のA/Dコン
バータおよび制御回路が高価なものになってしまう。
上記問題に鑑み、本開示の一実施形態は、臨界モードの力率改善回路のデジタル制御に
おいて、簡易な線形補正でA/Dコンバータのサンプリング周波数に対する補正値の算出
を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、臨界モード方式の力率改善回路のデジタル制御を行う集積
回路であって、前記集積回路は、前記臨界モード方式の力率改善回路の出力電圧検出部お
よびスイッチング電流検出部と、前記出力電圧検出部およびスイッチング電流検出部の出
力信号をアナログ/デジタル変換を行うA/DコンバータおよびS/H回路と、前記A/
DコンバータおよびS/H回路のサンプリング周波数は可変するスイッチング周波数と同
期し、前記A/Dコンバータの出力信号を基に演算を行い、前記臨界モード方式の力率改
善回路のスイッチング素子をオン/オフするパルス信号を生成する演算器と、前記臨界モ
ード方式の力率改善回路のスイッチング周波数に基づき前記A/Dコンバータの出力信号
にサンプリング周波数の補正値を線形補正する補正値算出部と、前記補正値算出部の補正
値を前記演算器の入力信号に加算する加算器と、を備えたことを特徴とする。
本発明によると、臨界モード方式の力率改善回路のデジタル制御を行う集積回路のA/
Dコンバータ周辺回路の規模を小さくすることができる。また、サンプリング周波数帯域
を分割し、分割した帯域ごとの補正値を線形補正式で算出することで、A/Dコンバータ
の出力信号の精度を簡易な演算で向上できる。また、補正値を線形補正式で算出すること
で高速・高価な演算器(CPU)を使用することなく汎用の演算器(CPU)を使用する
ことができる。
図1は、本発明の実施形態に係る臨界モード方式のデジタル制御を行う力率改善回路を示す構成図である。 図2は、図1に示す力率改善回路における動作周波数と各部の動作電圧波形を示す概念図である。 図1に示す力率改善回路の出力電圧Voutに相当する分圧信号で、コンデンサC3の電圧コンデンサC3の電圧VC3を示す。 図4(A)は、図1から抜き出した出力電圧検出回路を簡易化した等価回路と、図4(B)は、図1から抜き出した出力電圧検出回路を示す。 図5は、本本発明の実施形態におけるコンデンサ電圧Vcとサンプリング周期の特性図である。 図6は、サンプリング周期に対するコンデンサC3の端子電圧VC3の理論値および当該理論値を測定値に基づいて置き換えた直線c+b/fを示す特性図である。 図7は、サンプリング周波数を複数のエリアに分割し、各エリアごとにコン デンサC3の端子電圧VC3の理論値を測定値に基づき図6に示した直線c+b/fに置き換えた一例である。 図8は、従来技術を示す回路構成図である。 図9は、図8に示す従来技術の制御における動作原理を示した図である。 図10は、図8に示す従来技術の一般的なA/Dコンバータの動作波形を示した図である。 図11は、図8に示す従来技術の一般的なA/Dコンバータを使った制御における課題を示した図である。 図12は、特許文献1のA/Dコンバータのブロック構成図である。
(実施形態)
図1の実施形態は、臨界モード方式の力率改善回路(PFC)である。臨界モード方式の
力率改善回路(PFC)は、交流電源を全波整流し、その交流整流電圧をリアクトルL1
とスイッチング素子Q1の直列接続回路でスイッチングをし、リアクトルL1の蓄積エネ
ルギーを全波整流された電圧に重畳し、ダイオードD1を介して出力平滑コンデンサC2
に供給することで、所定の出力電圧(およそ400V)を生成して負荷に供給するもので
ある。
ここで、商用周波数の半周期以上の期間でスイッチング素子Q1のオン時間をほぼ固定し
てスイッチングさせる。スイッチング素子Q1のオフ時のリアクトルL1に流れるリアク
トル電流がゼロになった時点(臨界点)でスイッチング素子Q1をターンオンさせる。こ
れにより、図9に示すように交流電源に流れる電流は交流電圧と相似する波形となり、力
率改善が可能になる。
ここで、スイッチング素子Q1のオンオフ制御に必要な信号は、出力電圧Voutの信号
と、スイッチング素子Q1に流れるドレイン電流の信号になる。前者は、出力電圧Vou
tをフィードバック制御するためのオン時間を算出するために必要であり、後者は、スイ
ッチング素子Q1に過大な電流が流れることを制限するためにある。
上記のスイッチング素子Q1のオンオフ制御を担っているのが制御回路2になる。制御回
路2は、スイッチング素子Q1のゲートドライバBF、演算器CA、補正値算出部CM、
加算器SUM、A/DコンバータA/D、S&H回路S/H、選択スイッチS-SWから
構成される。制御回路2は集積回路で構成される。
図1を参照すると、制御回路2は、出力電圧Voutを抵抗R1とR2およびコンデ
ンサC3で分圧した信号と、スイッチング素子Q1のドレイン電流を検出する抵抗R3の
電圧降下信号とを切り替える選択スイッチS-SWを介してS&H回路S/Hに接続され
る。S&H回路S/Hの出力はA/DコンバータA/Dに接続され、A/DコンバータA
/Dの出力は加算器SUMを介して演算器CAに接続されている。加算器SUMの信号は
演算器CAにより図示しない基準電圧と比較して演算され、演算器CAからパルス信号と
して、一方はスイッチング素子Q1を駆動するパルス信号としてゲートドライバBFへ出
力され、他方は補正値算出部CMへ出力される。補正値算出部CMの出力は加算器SUM
に接続されている。
すなわち、加算器SUMはA/DコンバータA/Dから出力された信号と、補正値算出部
CMの補正信号を加算して演算器CAに入力する。このとき、補正値算出部CMは、演算
器CAから出力されたパルス信号の周波数を基に線形補正された補正値を算出する。
図8に示す従来技術の力率改善回路10と本実施形態の力率改善回路1が異なるのは、
補正値算出部CMと、補正値算出部CMから算出された補正値(a-b/f)をA/Dコ
ンバータA/Dの出力信号に加算する加算器SUMを備えた点である。
図2は、図1に示す本実施形態の力率改善回路1におけるスイッチング周波数と各部の
動作電圧波形を示す概略図である。図2に示すように、臨界モード方式の力率改善回路(
PFC)の負荷電力が重負荷から軽負荷に変化して、スイッチング周波数が低周波数から
高周波数に変化すると、実線で示すA/DコンバータA/Dの出力の実際の測定値は低下
していく。ここで、一点鎖線で示す補正値算出部CMから算出された補正値をA/Dコン
バータA/Dの出力に加算することで、演算器CAの入力電圧は一定に保たれ、臨界モー
ド方式の力率改善回路(PFC)1の出力電圧Voutは一定の電圧を出力することがで
きる。
図2では、A/DコンバータA/Dの出力の補正に関して概念図で示したが、以下に補
正値の算出方法について説明する。
図3は、図1に示す力率改善回路1の出力電圧Voutに相当する分圧信号で、コンデ
ンサC3の電圧VC3を示す。図3に示すように、出力電圧Voutの分圧信号(コンデ
ンサC3の電圧VC3)は、A/Dコンバータのサンプリング周波数、すなわちスイッチ
ング周波数に応じて変化する。
臨界モード方式の力率改善回路(PFC)が重負荷時の場合にはサンプリング周波数は
低い周波数となり、サンプリング直前の電圧VC3の値はV4であり、サンプリング直後
の電圧VC3の値はV3に低下する。
また、軽負荷時の場合にはサンプリング周波数は重負荷時よりも高い周波数となる。こ
こで、図3、図10に示すように、サンプリング周波数が高くなるにつれて抵抗R1から
コンデンサC3への充電期間が短くなるので重負荷時と比較して軽負荷時のコンデンサC
3の電圧VC3(例えばV2、V1)重負荷時のコンデンサC3の電圧VC3(例えば
V4、V3)よりも低い値になる。
サンプリング直前の電圧値はV2であり、サンプリング直後の電圧はV1に低下する。
ここで、サンプリング周波数とコンデンサC3の両端電圧V1,V2,V3,V4につい
て考察する。
まず、V1とV2、V3とV4の関係は、
V1:V2=V3:V4=1/(C3+C4):1/C3
である。ここで、C3、C4はコンデンサC3、C4の容量値を示す。
次に、図1の出力電圧検出回路を簡易化した等価回路を考える。図4(A)は出力電圧
検出回路を簡易化した等価回路と、図4(B)は図1の出力電圧検出回路を抜き出した図
を示す。図4(B)の検出回路は少し複雑なので、(A)等価回路に置き換えることを考
える。
まず、図4(A)の等価回路は下記の式(1)のように表すことができる。
I=(V-Vc)/R
=V/R-Vc/R (1)
次に、図4(B)の検出回路は、下記の式(2)のように表すことができる。
I=(Vout-Vc)/R1-Vc/R2
I=Vout/R1-Vc/R1-Vc/R2
I=Vout/R1-(Vc/R1+Vc/R2)
I=Vout/R1-Vc*(1/R1+1/R2)
I=Vout/R1-Vc*((R1+R2)/(R1*R2))
I=(Vout*R2)/(R1*R2)-Vc*((R1+R2)/(R1*R2))
I=(((Vout*R2)/(R1+R2))*(R1+R2))/(R1*R2)-Vc*(R1+R2)/(R1*R2)) (2)
ここで、式(3)の条件とすると、
Figure 2022139406000024
式(1)と同じI=V/R-Vc/Rで表現できる。式(3)のR1、R2、Voutはすべて変化
しない定数なので、置き換えが可能になる。これにより、図4(B)の検出回路を図4(
A)の等価回路に変換することができる。
次に回路図1の過渡特性を考える。
式1の中のVcは時間とともに変化するので、Vc(t)と定義すると、
I=V/R-Vc(t)/R (4)
となる。
また、Vc=t*I/Cの関係であることから
I=C*Vc/t (5)
ここで、Vcは時間とともに変化するので、
I=C*dVc(t)/dt (6)
式(4)に式(6)を当てはめると、
Figure 2022139406000025
となる。これを積分すると、
In(V/C-Vc(t)/C)=-t/(R*C)+InK (8)
となる。ここでInKは積分定数である。Vc(t)について解くと、
Figure 2022139406000026
ここで、t=0の時Vc(t)=0なので、
0=V-KC
K=V/C (10)
となり、式(9)は、式(11)として表せられる。
Figure 2022139406000027
ここで、式(3)の条件を式(11)に当てはめると、式(12)となる。
Vc(t)=(Vout*R2/(R1+R2))*(1-e^(-t/((R1*R2)/(R1+R2))*C))) (12)
この式(12)をグラフにすると、図5のコンデンサ電圧Vcとサンプリング周期(1/
サンプリング周波数)の特性図になる。
このようにコンデンサC3の端子電圧はサンプリング周期(1/サンプリング周波数)
に沿って変化する。また、重負荷時のサンプリング周期(1/サンプリング周波数)によ
って、初期値が変化する。この事から、このグラフは、理論値ともいえる。
ここで、初期値(V1,t1)や(V3,t3)が、どのように決まるかを考える。
まず、軽負荷時のサンプリング周波数をf1,重負荷時のサンプリング周波数をf3とする。
軽負荷時は、
Figure 2022139406000028
を満たす必要が有る。
重負荷時は、
Figure 2022139406000029
を満たす必要が有る。
したがって、最終的にこれらの条件を満たすポイントで安定する。また、図5のグラフを
見ると変化の割合(微分値)が常に変化し、同じところが無いので、一つの条件で、安定点
は一か所になる。
次に、安定点を表す式について考える。
まず、tを求めるとき、
Figure 2022139406000030
Figure 2022139406000031
ここで、1/f=△tと定義する。
次に、tが△t変化したときにA倍になるVaを求める。
式(16)より
Figure 2022139406000032
ここで、式(17)をVaについて解くと、
Figure 2022139406000033
これにより、tが△t変化したときに、コンデンサーC3の端子電圧がA倍になるポイ
ントの初期値Vaを求めることができる。
ここで、ポイントの時間的初期値taを求めるために式(16)に代入すると、
ta=R*C*ln(V/(V-(V-V*e^(△t/R/C))/(A-e^(△t/R/C)))) (19)
となる。
次に、本実施形態の線形補正方法について考える。
本実施形態では、演算器CAの負担を減らすため、図6に示すコンデンサC3の端子電
圧の理論値を測定値の直線c+b/fに置き換え、当該直線c+b/fに基づき該サンプ
リング周波数に対応する補正値を得る。
図6の直線c+b/fは、軽負荷時のA/DコンバータA/Dの測定電圧であるV1と、
重負荷時のA/DコンバータA/Dの測定電圧であるV3を通るラインにする。これは、
誤差がプラスになる領域を作らないためで、誤差がプラスになると、出力電圧が、目標電
圧より高くなるので、部品の破損などを招く恐れが有るためである。
測定値c+b/fのcとbは次のように与えられる。
まず、サンプリング周波数fを、f=1/△tと置き換えると、
c+b/f=c+b*△t
この事から、
b=(V3-V1)/(△t3-△t1) (20)
c=V3-b*△t3 (21)
となる。
これに式(18)のVa=(V-V*e^(△t/R/C))/(A-e^(△t/R/C))に当てはめると、
b=(V3-V1)/(△t3-△t1)
=((V-V*e^(△t3/R/C))/(A-e^(△t3/R/C))-(V-V*e^(△t1/R/C))/(A-e^(△t1/R/C))) /(△t
3-△t1) (22)
c=V3-b*△t3
=(V-V*e^(△t3/R/C))/(A-e^(△t3/R/C)) -b*△t3 (23)
ここで、条件である式(3)は
R=R1*R2/(R1+R2)
V=Vout*R2/(R1+R2)
である。
また、補正値a-b/fのaは、
a=V-c (24)
よってaは、
a=V-c=V-((V-V*e^(△t3/R/C))/(A-e^(△t3/R/C)) -b*△t1) =-V*e^(△t3/R/C))/(A-e^(△
t3/R/C)) +b*△t3
=-V*e^(△t3/R/C))/(A-e^(△t3/R/C)) +(((V-V*e^(△t3/R/C))/(A-e^(△t3/R/C)) - (V-V
*e^(△t1/R/C))/(A-e^(△t1/R/C))) /(△t3-△t1))*△t3
=-V*e^(△t3/R/C))/(A-e^(△t3/R/C)) +((V-V*e^(△t3/R/C))/(A-e^(△t3/R/C)) - (V-V*
e^(△t1/R/C))/(A-e^(△t1/R/C))) /△t1 (25)
として、式(25)で算出できる。
以上、式(25)、式(22)に基づき補正値算出部にてサンプリング周波数毎の線形
の補正値a-b/fを算出する。これにより、補正値算出部の補正値をA/Dコンバータ
からの信号に加算器SUMで加算することで正確な値を得られる。
なお、実験による実測結果を基に定数を求めてもよく、またはシミュレーションでV1、V
3を導き出し、補正値算出部の定数に当てはめてもよい。
なお、図6では、理論値と直線c+b/fとの誤差が大きい。このため、図7に示すよう
に、サンプリング周期(またはサンプリング周波数)を複数のエリア(または前記複数の
サンプリング周波数帯域)に分割し、前記複数のエリア(または前記複数のサンプリング
周波数帯域)ごとに設定された補正定数に基づき補正値a-b/fを算出することで誤差
を少なくすることができる。
上記実施形態によると、臨界モード方式の力率改善回路のデジタル制御を行う集積回路
のA/Dコンバータ周辺回路規模を小さくすることができる。
また、サンプリング周波数帯域を分割し、分割した帯域ごとの補正値を線形補正式で算
出することで、A/Dコンバータの出力信号の精度を簡易な演算で向上できる。
また、補正値を線形補正式で算出することで、高速・高価な演算器(CPU)を使用す
ることなく汎用の演算器(CPU)を使用することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、本発明の技術的思想を具体化
するための例示であって、個々の構成、組合せ等を上記のものに特定するものではない。
本発明は、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
例えば、線形補正するための数式Vc=a-b/fにおいて、サンプリング周波数fを
周期Tに置き換えて数式Vc=a-b×Tのようにして、演算器で行う割り算を掛け算に
置き換えて、演算のステップ数を減らすことが可能である。
以上のように、本発明に係る力率改善回路のデジタル制御のための集積回路は、臨界モ
ード方式の力率改善回路に用いるのに好適である。従って、これを用いたLCD、OLE
DのTV装置の電源などに利用可能である。
1、10 臨界モードの力率改善回路(PFC)
2、20 集積回路
AC 交流入力電源
A/D ADコンバータ
C1、C3、C4 コンデンサ
C2 出力平滑コンデンサ
CA 演算器
CM 補正値算出部
D1 ダイオード
Q1 スイッチング素子
R1~R3 抵抗
S/H サンプル&ホールド回路
S-SW1 選択スイッチ
SUM 加算器

Claims (4)

  1. 臨界モード方式の力率改善回路のデジタル制御を行う集積回路であって、
    前記集積回路は、
    前記臨界モード方式の力率改善回路の出力電圧検出部およびスイッチング電流検出部と、
    前記出力電圧検出部およびスイッチング電流検出部の出力信号をアナログ/デジタル変換を行うA/DコンバータおよびS/H回路と、
    前記A/DコンバータおよびS/H回路のサンプリング周波数は可変するスイッチング周波数と同期し、
    前記A/Dコンバータの出力信号を基に演算を行い、前記臨界モード方式の力率改善回路のスイッチング素子をオン/オフするパルス信号を生成する演算器と、
    前記臨界モード方式の力率改善回路のスイッチング周波数に基づき前記A/Dコンバータの出力信号にサンプリング周波数の補正値を線形補正する補正値算出部と、
    前記補正値算出部の補正値を前記演算器の入力信号に加算する加算器と、を備えたことを特徴とする臨界モード方式の力率改善回路のデジタル制御を行う集積回路。
  2. 前記補正値算出部は、線形補正するための数式Vc=a-b/fを備え、
    前記数式のa、bは定数であり、fはサンプリング周波数であって、
    サンプリング周波数帯域を少なくとも二分割にして、分割した帯域ごとの補正定数を備えたことを特徴とする請求項1記載の臨界モード方式の力率改善回路のデジタル制御を行う集積回路。
  3. 臨界モード方式の力率改善回路のデジタル制御を行う方法であって、
    前記デジタル制御手段は、
    前記臨界モード方式の力率改善回路の出力電圧検出手段およびスイッチング電流検出手段と、
    前記出力電圧検出手段およびスイッチング電流検出手段の出力信号をアナログ/デジタル変換を行うアナログ/デジタル変換手段およびサンプル/ホールド手段と、
    前記アナログ/デジタル変換手段およびサンプル/ホールド手段のサンプリング周波数は可変するスイッチング周波数と同期し、
    前記アナログ/デジタル変換手段の出力信号を基に演算を行い、前記臨界モード方式の力率改善回路のスイッチング素子をオン/オフするパルス信号を生成する演算手段と、
    前記臨界モード方式の力率改善回路のスイッチング周波数に基づき前記アナログ/デジタル変換手段の出力信号にサンプリング周波数の補正値を線形補正する補正値算出手段と、
    前記補正値算出手段の補正値を前記演算手段の入力信号に加算する加算手段と、を備えたことを特徴とする臨界モード方式の力率改善回路のデジタル制御を行う方法。
  4. 前記補正値算出手段は、線形補正するための数式Vc=a-b/fに基づきサンプリング周波数の補正値を算出し、
    前記数式のa、bは定数であり、fはサンプリング周波数であって、
    サンプリング周波数帯域を少なくとも二分割にして、分割した帯域ごとの補正定数に基づき補正値を算出することを特徴とする請求項1記載の臨界モード方式の力率改善回路のデジタル制御を行う方法。
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