JP2022139095A - 印刷物および印刷物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】赤外光の照明下で認識可能な第2の印刷情報が、可視光の照明下で認識可能な第1の印刷情報と重ねて形成された印刷物にあって、電子写真装置を用いて製造した場合でも、赤外光の照明下で第2の印刷情報を容易に認識可能とする。【解決手段】第1の印刷情報5と第2の印刷情報6が形成される情報重畳印刷部2の表面に、シアントナー像10とマゼンタトナー像11とイエロートナー像12の、赤外光を透過する3種類のカラートナー像を形成するとともに、赤外光を吸収する略透明な赤外トナー像13を形成する。そして、2種類のカラートナー像10,11によって第1の印刷情報5を形成し、赤外トナー像13によって第2の印刷情報6を形成し、残りのカラートナー像12によって、第2の印刷情報6の形成部位全域を含む一様な背景4を形成する。そして、赤外トナー像13を、背景4を形成するカラートナー像12の下に形成する。【選択図】図3

Description

本発明は、赤外光の照明下で認識容易となる印刷情報が、可視光の照明下で認識容易となる印刷情報と重なるように形成された印刷物に関する。
赤外光の照明下で認識可能となる透明2次元コードを、可視光の照明下で認識可能な一般的な2次元コードと重なり合うように形成した印刷物が提案されている(特許文献1参照)。
また、特許文献1では、かかる印刷物を製造するにあたって、CMYKの4色のトナー像の混色によりカラー印刷を行う一般的な電子写真装置において、K(黒)のトナーに替えて、赤外光を吸収する透明な赤外トナーを使用して、CMYの3色のトナー像の混色により可視光で視認可能な2次元コードを形成し、赤外トナーのトナー像で透明2次元コードを形成することが提案されている。
特開2018-089840号公報
しかしながら、上記特許文献1の印刷物を、上述のように電子写真装置を用いて印刷した場合、透明2次元コードの読取エラーの発生率が高いという問題がある。
本発明はかかる現状に鑑みてなされたものであり、赤外光の照明下で認識可能な第2の印刷情報が、可視光の照明下で認識可能な第1の印刷情報と重なるように形成された印刷物にあって、電子写真装置を用いて製造した場合でも、赤外光の照明下で第2の印刷情報を容易に認識可能な構成の提供を目的とする。
発明者は、上記課題を解決するために、透明2次元コードの読み取りエラーが発生する原因を検討した結果、電子写真装置を用いて印刷した上記特許文献1の印刷物の赤外線画像では、透明2次元コードの像の濃度のムラが発生しており、濃度が薄くなった部分では、像の周囲とのコントラストが低くなっていることが判明した。これは、電子写真装置において、透明2次元コードを形成する赤外トナー像を担持体から印刷基材に転写する際に、赤外トナーの一部が担持体の表面に付着して残留することにより、印刷基材に転写される赤外トナーが不足するためと考えられる。一般的なCMYKのトナーは、夫々の色の吸収特性が高いため、担持体の表面に一部が残留したとしても、色の濃さには殆ど影響しないが、現在使用可能な赤外トナーは、赤外光の吸収特性が十分でないため、印刷基材への転写量がトナー像の濃さに直結してしまうと考えられる。そして、発明者は、かかる知見に基づいて、試行錯誤を行い本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、所定波長の赤外光の照明下で認識困難であり、可視光の照明下で認識容易となる第1の印刷情報と、可視光の照明下で認識困難であり、前記所定波長の赤外光の照明下で認識容易となる第2の印刷情報とが少なくとも一部が重なるように形成された情報重畳印刷部を備える印刷物であって、前記情報重畳印刷部には、印刷基材の表面に、シアントナーからなるシアントナー像と、マゼンタトナーからなるマゼンタトナー像と、イエロートナーからなるイエロートナー像の3種類のカラートナー像が形成されるとともに、前記所定波長の赤外光を吸収する略透明な赤外トナーからなる赤外トナー像が形成されており、前記3種類のカラートナー像は、前記所定波長の赤外光を透過するものであり、前記3種類のカラートナー像のうち、1種類又は2種類のカラートナー像は、前記第1の印刷情報を形成し、前記赤外トナー像は、前記第2の印刷情報を形成し、前記3種類のカラートナー像のうち、前記第1の印刷情報を形成しない少なくとも1種類のカラートナー像は、少なくとも前記第2の印刷情報の形成部位全域を含む一様な背景を形成し、前記情報重畳印刷部において、前記背景を形成する少なくとも1種類のカラートナー像は、前記第2の印刷情報を形成する前記赤外トナー像の全体と重なるとともに、該赤外トナー像の上に形成されていることを特徴とする印刷物である。
ここで、「一様な背景」とは、全体がベタ印刷されたものに限らず、一様であると視認され得る程度に一様な網点で印刷されたものを含む。
かかる構成にあっては、電子写真装置の担持体上で、第2の印刷情報を形成する赤外トナー像を、背景のカラートナー像の上に積層して、当該赤外トナー像とカラートナー像を印刷基材に一度に転写すれば、赤外トナーを担持体の表面に殆ど残留させることなく、印刷基材に転写できる。このように、本発明の印刷物は、情報重畳印刷部を電子写真装置を用いて印刷する場合でも、第2の印刷情報を形成する赤外トナー像を印刷基材上に殆どムラなく形成でき、赤外トナーの付着量も不足し難くなるため、従来構成に比べて、第2の印刷情報の認識が容易となる。
また、本発明に係る情報重畳印刷部は、CMYKの4色のトナー像の混色によりカラー印刷を行う一般的な電子写真装置にあって、K(黒)のトナーを赤外トナーに置き換えたものを使用して印刷できるため、情報重畳印刷部を印刷するための電子写真装置を低コストで準備できるという利点がある。
また、本発明に係る赤外トナー像は、美観やセキュリティの観点から可視光の照明下では視認不能であることが望ましいが、印刷基材の表面に露出していると、わずかな色味や光沢により、微かに視認される場合がある。これに対して、本発明に係る情報重畳印刷部では、赤外トナー像の全てがカラートナー像に覆われて、印刷基材の表面に全く露出しないため、可視光の照明下で赤外トナー像が極めて視認困難となる。
なお、本発明の印刷物に形成されるトナー像は、電子写真装置による印刷によって形成され得るものであるが、本発明の印刷物には、電子写真装置による印刷に加えて、版やインクジェットプリンタ等を用いた印刷が形成されていてもよい。
本発明にあって、前記背景は、前記第1の印刷情報の形成部位全域を含むことが提案される。かかる構成によれば、可視光の照明下で第1の印刷情報の明色部が一様なものとなるため、第1の印刷情報の認識が一層容易となり、また、美観も向上する。
また、本発明にあって、前記背景を形成する前記少なくとも1つのカラートナー像は、濃度50%以上の網点印刷であることが望ましい。当該カラートナー像は、可視光の照明下において第2の印刷情報を形成する赤外トナー像を隠蔽し、また、当該赤外トナー像を余すことなく電子写真装置の担持体から印刷基材に転写するという観点では、可能な限り高濃度とすることが望ましい。しかしながら、既存の電子写真装置では、多色のトナー像をベタ印刷で重ねると、トナー量が過剰となり、トナーの転写不良、定着不良などの不具合が発生する場合があるため、背景を形成するカラートナー像の濃度は、印刷に不具合が生じない範囲内に抑える必要がある。発明者の研究によれば、少なくとも、背景を形成する少なくとも1つのカラートナー像が、濃度50%以上の網点印刷で形成されていれば、第2の印刷情報の濃度のムラを低減させる効果は得られる。
また、本発明にあって、シアントナーからなる前記カラートナー像及びマゼンタトナーからなる前記カラートナー像が前記第1の印刷情報を形成し、イエロートナーからなる前記カラートナー像が前記背景を形成することが提案される。一般的にシアントナー、マゼンタトナー、イエロートナーの中では、イエロートナーが最も明度が高いため、かかる構成によれば、背景と第1の印刷情報との明暗のコントラストを高めて、第1の印刷情報の認識容易性を向上させることができる。
本発明の別の態様として、所定波長の赤外光の照明下で認識困難であり、可視光の照明下で認識容易となる第1の印刷情報と、可視光の照明下で認識困難であり、前記所定波長の赤外光の照明下で認識容易となる第2の印刷情報とを、少なくとも一部が重なるように印刷基材上に形成する印刷物の製造方法であって、前記所定波長の赤外光を透過するシアントナーからなるカラートナー像と、前記所定波長の赤外光を透過するマゼンタトナーからなるカラートナー像と、前記所定波長の赤外光を透過するイエロートナーからなるカラートナー像と、前記所定波長の赤外光を吸収する略透明な赤外トナーからなる赤外トナー像とを形成可能なトナー像形成部を具備する電子写真装置を用いて、1種類又は2種類の前記カラートナー像からなる前記第1の印刷情報の像と、前記第1の印刷情報を形成しない2種類又は1種類の前記カラートナー像からなる一様な背景の像と、前記赤外トナー像からなる前記第2の印刷情報の像とを少なくとも一部が重なり合うように前記電子写真装置の担持体に担持させる担持工程と、前記担持工程で前記担持体に担持させた前記第1の印刷情報の像と、前記第2の印刷情報の像と、前記背景の像とを、印刷基材に一度に転写する転写工程とを実行するものであり、前記担持工程では、前記背景の像を、前記第2の印刷情報の像よりも先に前記担持体に担持させ、前記第2の印刷情報の像の全体を、前記背景の像の上に積層するように前記担持体に担持させることを特徴とする印刷物の製造方法が提案される。
ここで、本発明に係る電子写真装置が中間転写方式である場合は、本発明に係る「担持体」は中間転写体となる。また、本発明に係る電子写真装置が、トナー像を感光体上に重ね合わせて、感光体から印刷基材に一括転写する方式である場合は、本発明に係る「担持体」は感光体となる。
かかる方法にあっては、第2の印刷情報の像を形成する赤外トナー像は、担持体上では背景の像を形成するカラートナーの上に積層されるため、印刷基材への転写時に担持体上に残留し難くなる。したがって、かかる方法により印刷された第2の印刷情報は、赤外光の照明下で、濃度ムラの殆どないものとなり、従来よりも読み誤りが少なくなる。
また、赤外トナー像は略透明であるが、印刷基材上で露出させると、微かに視認され得るが、本発明により印刷された印刷物では、赤外トナーはカラートナーによって覆われるため、赤外トナーを一層視認困難にすることができる。
以上のように、本発明によれば、赤外光の照明下で認識可能な第2の印刷情報が、可視光の照明下で認識可能な第1の印刷情報と重なるように形成された印刷物を電子写真装置を用いて製造した場合でも、赤外光の照明下で第2の印刷情報を容易に認識可能となる。
実施例の金券1の(a)表面図と(b)裏面図である。 (a)は図1(b)のX部分拡大図であり、(b)は図1(b)のX部分を、特定赤外光の照明下で撮影した赤外線画像の画像を示す。 情報重畳印刷部2の層構造を示す分解斜視図である。 情報重畳印刷部2の層構造を示す断面図である。 情報重畳印刷部2を印刷するレーザープリンタ20の概略図である。 情報重畳印刷部2を印刷する工程を示す説明図である。 比較品の情報重畳印刷部2aの層構造を示す説明図である。 試験3の結果を示す図表である。
本発明の実施形態を、本発明を金券1(ギフトカード)に適用した実施例によって説明する。なお、以下の実施例において、本発明に係る所定波長の赤外光は、750nm~1400nmの波長域の赤外光(特定赤外光)に相当する。また、本発明に係る第1の印刷情報は可視2次元コード5に相当し、本発明に係る第2の印刷情報は透明2次元コード6に相当する。
本実施例の金券1は、印刷用紙3の表裏に印刷がなされた紙製のカードである。かかる金券のサイズは、横85mm×縦54mm程度であるが、本発明の印刷物のサイズはこれに限定されるものではない。図1(a)に示すように、本実施例の金券1の表側には、金券1の名称(「○○○ GIFT CARD」)や額面(「1,000円)とともに、キャラクターの画像がカラー印刷される。図1(b)に示すように、金券1の裏側には、金券1の使用方法や、カード発行元、有効期限を示す文字8が黒色で印刷されるとともに、犬のキャラクターの画像9がカラー印刷され、さらには、本発明に係る情報重畳印刷部2が右下部に印刷される。
図2に示すように、情報重畳印刷部2は、2種類の2次元コード5,6が重なり合うように印刷された正方形状の領域である。2次元コードの一方は、可視光の照明下で認識容易な可視2次元コード5であり、もう一方は、750nm~1400nmの波長域の赤外光(以下、「特定赤外光」という。)の照明下で認識容易となる透明2次元コード6である。なお、2種類の2次元コード5,6には、金券1の決済に必要なカード番号が、分割して記録される。すなわち、本実施例の金券1を使用する際は、店舗の決済用端末等に、2つの2次元コード5,6の記録情報を読み取らせることが必要となる。
可視2次元コード5は、可視光の反射特性で情報を記録する一般的なQRコード(登録商標)である。情報重畳印刷部2には、白色の印刷用紙3の表面に、一様な黄色の背景4が正方形状に印刷されており、可視2次元コード5は、黄色の背景4に対して黒色で形成される。すなわち、可視2次元コード5は、暗色部(暗モジュール)が黒色で、明色部(明モジュールと周囲の空白領域)が黄色となっている。暗色部の黒色と明色部の黄色は明度の差が大きいため、可視光の照明下であれば、可視2次元コード5の暗色部と明色部を容易に識別して、可視2次元コード5の記録情報を読み取ることができる。
透明2次元コード6は、特定赤外光の反射特性で情報を記録するものであり、モジュールの配置や符号化方法などの仕様はQRコードに準じている。情報重畳印刷部2には、印刷用紙3の表面に、特定赤外光の吸収特性を有する透明な赤外トナーが印刷される。印刷用紙3は、特定赤外光の反射特性を有しており、赤外トナーの印刷された特定赤外光の反射率の低い部分が透明2次元コード6の暗色部を形成し、赤外トナーが印刷されず印刷用紙3の表面で特定赤外光が反射する反射率の高い部分が透明2次元コード6の明色部を形成している。
図2に示すように、可視2次元コード5と透明2次元コード6は、情報重畳印刷部2の同じ位置に重なり合うように印刷される。具体的には、可視2次元コード5の方が、透明2次元コード6よりもわずかに大きくなっており、可視2次元コード5が、透明2次元コード6の全体に重なるよう形成されている。情報重畳印刷部2では、可視2次元コード5と透明2次元コード6は重なり合うように形成されるが、図2(a)に示すように、透明2次元コード6は可視光の照明下で撮影した画像では現出しないため、可視光の照明下においては、透明2次元コード6に阻害されることなく、可視2次元コード5を容易に認識できる。一方、図2(b)に示すように、特定赤外光の照明下で撮影した赤外線画像では、可視2次元コード5は現出せず、透明2次元コード6の暗色部が暗色に、明色部が明色になって現出するため、特定赤外光の照明下においては、可視2次元コード5に阻害されることなく、透明2次元コード6を容易に認識できる。
このように、本実施例に係る情報重畳印刷部2は、2種類の2次元コード5,6が認識可能な状態で重ねて印刷されるから、限られたスペースに比較的多量の情報を記録できるという利点がある。また、略透明な透明2次元コード6は、一般的なQRコードの読取装置では認識困難であり、また、一般的な複写機では複製困難であるため、セキュリティにも優れている。
以下に、情報重畳印刷部2の構成について詳細に説明する。
本実施例において、情報重畳印刷部2に記録されるカード番号は、金券1毎に異なる変動情報であるため、情報重畳印刷部2に関しては、変動情報の印刷に適した電子写真装置(レーザープリンタ等)を用いて印刷される。また、情報重畳印刷部2の周囲の文字8や画像9についても、情報重畳印刷部2と同時に電子写真装置で印刷する。情報重畳印刷部2以外の文字8や画像9は変動情報でないため、版を用いて別途印刷してもよいが、電子写真装置を用いて情報重畳印刷部2と同時に印刷することで、工数を削減できる。
情報重畳印刷部2には、印刷用紙3の表面に、4種類のトナーからなる4つのトナー像10~13が形成される。そのうち3種類は、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナーの各カラートナーが形成するカラートナー像10~12である。これらのカラートナー像10~12を形成するカラートナーは、カラーレーザープリンタで使用される一般的なものであって、特定赤外光を透過するものが用いられる。すなわち、情報重畳印刷部2を特定赤外光の照明下で撮影した赤外線画像には、カラートナー像10~12は殆ど現出しない。残りの1種類は特定赤外光の吸収特性を有する赤外トナーからなる赤外トナー像である。赤外トナーとしては、公知の透明材料にナフタロシアニン系化合物などの赤外吸収剤を添加して製造されるものが挙げられる。かかる赤外トナーは略透明であり、可視光の照明下で撮影した画像には、赤外トナー像13は殆ど現出しない。
図3に示すように、情報重畳印刷部2において、イエロートナー像12は黄色の背景4の像を形成する。また、シアントナー像10とマゼンタトナー像11は可視2次元コード5の像を形成する。そして、赤外トナー像13は透明2次元コード6の像を形成する。具体的には、イエロートナー像12は、2つの2次元コード5,6の形成部位を含む正方形状の領域、すなわち、情報重畳印刷部2の全域に形成される。ここで、イエロートナー像12は、可視光の照明下で黄色の背景4として視認される部分だけでなく、可視2次元コード5の暗色部にも形成される。そして、シアントナー像10及びマゼンタトナー像11は、可視2次元コード5の暗色部を形成する部分に夫々形成される。すなわち、可視2次元コード5の暗色部は、シアントナー像10及びマゼンタトナー像11と、背景4を形成するイエロートナー像12が重なり合って混色することによって黒色となる。そして、赤外トナー像13は、透明2次元コード6の暗色部を形成する部分に形成される。カラートナー像10~12は特定赤外光を透過し、印刷用紙3の表面は特定赤外光を反射するため、特定赤外光の照明下で撮影した赤外線画像では、赤外トナー像13が形成された透明2次元コード6の暗色部のみが暗色となり、それ以外の部分が明色となる。なお、図3では図示していないが、情報重畳印刷部2の周囲に形成される黒色の文字8やカラーの画像9は、3種類のカラートナー像10~12の混色によって形成される。
情報重畳印刷部2において、背景4を形成するイエロートナー像12は、基本的にベタ印刷で形成される。ただし、可視2次元コード5の暗色部、すなわち、シアントナー像10やマゼンタトナー像11と重なる部分については、印刷用紙3に付着するトナー量が過剰とならないよう、50%以上100%未満の濃度の網点印刷で形成される。また、シアントナー像10やマゼンタトナー像11についても、印刷用紙3に付着するトナー量が過剰とならないよう、ベタ印刷でなく、50%以上100%未満の濃度の網点印刷で形成される。一方、赤外トナー像13については、特定赤外光の吸収度合いをできるだけ高くするためにベタ印刷で形成される。
図3,4に示すように、情報重畳印刷部2に形成される4種類のトナー像10~13は、下から赤外トナー像13、シアントナー像10、マゼンタトナー像11、イエロートナー像12の順番で積層されている。一番上に積層されるイエロートナー像12は、情報重畳印刷部2の全域に亘る背景4を形成するものであり、可視2次元コード5や透明2次元コード6の全体と重なるように印刷されるため、情報重畳印刷部2では、可視2次元コード5や透明2次元コード6を形成する残りのトナー像10,11,13は、イエロートナー像12によって全体が覆われている。赤外トナー像13が印刷用紙3の表面に露出していると、可視光の照明下でも、赤外トナーの僅かな色味や光沢により透明2次元コード6が視認され得るため、美観やセキュリティの観点で好ましくないが、このように、赤外トナー像13の全体がイエロートナー像12によって覆われていれば、可視光照明下において、透明2次元コード6が視認されることはない。
以下に、情報重畳印刷部2の印刷方法について説明する。
上述のように、金券1の情報重畳印刷部2は、電子写真装置を用いて印刷される。電子写真装置としては、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(黒)の4色のトナー像の混色によりカラー印刷する一般的な電子写真装置にあって、黒(K)のトナー像を形成するためのトナー像形成部に、黒色トナーに替えて上述の赤外トナーを充填したものが用いられ得る。
図5は、情報重畳印刷部2の印刷に用いられ得るレーザープリンタ20の概略図である。かかるレーザープリンタ20は、中間転写ベルト25にトナー像を一時的に担持させる中間転写方式のカラーレーザープリンタであり、中間転写ベルト25が、本発明に係る「担持体」に相当する。具体的には、レーザープリンタ20は、トナー像を形成する4つのトナー像形成部21~24と、各トナー像形成部21~24が形成するトナー像を担持する中間転写ベルト25と、中間転写ベルト25が担持するトナー像を印刷用紙3に転写する転写部26と、印刷用紙3に転写されたトナー像を加熱して定着させる定着部27と、中間転写ベルト25に残留したトナーを除去するクリーニング部28とを備えている。
4つのトナー像形成部21~24は、電子写真方式の帯電、露光、現像のプロセスを実行することにより夫々トナー像を形成するものである。3つのトナー像形成部21~23のトナーカートリッジには、情報重畳印刷部2に印刷するシアントナー、マゼンタトナー、イエロートナーが1種類ずつ充填されており、これらのトナー像形成部21~23によって、シアントナー像、マゼンタトナー像、イエロートナー像が夫々形成される。そして、残りのトナー像形成部24のトナーカートリッジには、情報重畳印刷部2に印刷する赤外トナーが充填され、かかるトナー像形成部24によって赤外トナー像が形成される。各トナー像形成部21~24が形成したトナー像は、各トナー像形成部21~24の感光体から中間転写ベルト25に個別に転写(一次転写)され、中間転写ベルト25に担持される。
図5に示すように、レーザープリンタ20はタンデム方式であり、4つのトナー像形成部21~24は、中間転写ベルト25の進行方向に沿って並置される。具体的には、中間転写ベルト25の進行方向の上流側から、イエロートナー像のトナー像形成部21、マゼンタトナー像のトナー像形成部22、シアントナー像のトナー像形成部23、赤外トナー像のトナー像形成部24の順番で配設される。すなわち、各トナー像形成部21~24が形成するトナー像は、イエロートナー像→マゼンタトナー像→シアントナー像→赤外トナー像の順番で、中間転写ベルト25に転写される。
なお、かかるレーザープリンタ20は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(黒)の4色のトナー像の混色によりカラー印刷する汎用品にあって、黒(K)のトナー像を形成するためのトナー像形成部に、黒色トナーに替えて上述の赤外トナーを充填したものであり、その他のハードウェア構成は汎用品と同じであるため、汎用品と共通する構成については詳細な説明を省略する。
また、かかるレーザープリンタ20は、汎用品の制御プログラムを改変せずに用いることができる。すなわち、汎用品の制御プログラムは、外部コンピュータから受信するCMYK形式の印刷データに基づいて印刷を実行するものであるため、レーザープリンタ20に送信するCMYK形式の印刷データにあって、黒(K)のトナー像を指定する部分に、赤外トナー像のデータを記録したものを送信すれば、レーザープリンタ20の制御プログラムを改変することなく、赤外トナーを充填したトナー像形成部24に所要の赤外トナー像を形成させることができる。
実施例の金券1の情報重畳印刷部2は、例えば、上記レーザープリンタ20を用いて、以下のように印刷され得る。
<担持工程>
まず、レーザープリンタ20は、外部コンピュータから受信した情報重畳印刷部2の印刷データに基づいて、各トナー像形成部21~24において、情報重畳印刷部2に形成するシアントナー像10、マゼンタトナー像11、イエロートナー像12、及び赤外トナー像13を形成する。すなわち、背景4の像をイエロートナー像12により形成し、可視2次元コード5の像をシアントナー像10とマゼンタトナー像11により形成し、透明2次元コード6の像を赤外トナー像13により形成する。そして、各トナー像形成部21~24が形成したトナー像10~13を、図6(a)に示すように、中間転写ベルト25に順番に転写(一次転写)して担持させる。この時、各トナー像10~13は、相互に重なり合う位置に転写されるため、中間転写ベルト25に担持された状態では、下層からイエロートナー像12→マゼンタトナー像11→シアントナー像10→赤外トナー像13の順番で積層される。ここで、最下層に形成されるイエロートナー像12は、情報重畳印刷部2において、他のトナー像10,11,13の全体と重なり合うように形成されるものであるため、中間転写ベルト25上に担持される他のトナー像10,11,13は、中間転写ベルト25の表面に付着することなく、イエロートナー像12の上に積層される。
<転写工程>
続いて、レーザープリンタ20は、中間転写ベルト25に積層状態で担持した各トナー像10~13を、転写部26において印刷用紙3に一度に転写(二次転写)する。かかる工程では、図6(b)→図6(c)に示すように、中間転写ベルト25に担持されたトナー像10~13の層構造が、印刷用紙3への転写に伴って上下反転する。このため、中間転写ベルト25の上で最下層にあったイエロートナー像12は、印刷用紙3の上では最上層となり、中間転写ベルト25の上で最上層にあった赤外トナー像13は、印刷用紙3の上では最下層となる。また、かかる転写工程では、図6(c)に示すように、一部のトナーが印刷用紙3に転写されず、中間転写ベルト25の表面に付着したまま残留し、クリーニング部28で除去される。ここで、情報重畳印刷部2の印刷にあたっては、中間転写ベルト25の表面に付着するのは、最下層に担持されるイエロートナー像12のみであるから、中間転写ベルト25に残留するのはイエロートナーのみとなる。このため、イエロートナー像12以外のトナー像10,11,13については、トナーを中間転写ベルト25に残留させることなく印刷用紙3に転写される。
<定着工程>
最後に、レーザープリンタ20は、印刷用紙3に転写した各トナー像10~13を定着部27において加熱することで、印刷用紙3に定着させる。これにより、印刷用紙3に情報重畳印刷部2が形成される。
以上のように、レーザープリンタ20を用いて情報重畳印刷部2を印刷すれば、転写工程(二次転写)において、中間転写ベルト25に担持した赤外トナー像13を、赤外トナーを中間転写ベルト25に残留させることなく、印刷用紙3に転写できるため、透明2次元コード6を形成する赤外トナー像13を、濃度のムラを生じさせることなく、十分な濃さで印刷できる。このため、かかる印刷方法で印刷した透明2次元コード6は、レーザープリンタで印刷された従来構成の透明2次元コードに比べて、特定赤外光の照明下で透明2次元コード6を容易に認識可能となる。なお、上述の印刷方法では、イエロートナー像12については、転写工程においてトナーの一部が中間転写ベルト25に残留し、印刷用紙3に全量は転写されないが、カラートナーは、夫々の色の光に対して十分な吸収特性を有しているため、印刷用紙3に全量が転写されていなくても色再現性に大きな問題は生じない。
また、上記レーザープリンタ20は、CMYKの4色のトナー像の混色によりカラー印刷する汎用品にあって、黒(K)のトナーを赤外トナーに置換しただけのものであり、ハードウェア構成の殆どはそのまま流用可能であり、制御プログラムの改変も不要であるため、低コストで情報重畳印刷部2を印刷できるという利点がある。なお、上記レーザープリンタ20は、タンデム式のカラーレーザープリンタであるが、上述の印刷方法は、ロータリー式のカラーレーザープリンタを使用しても同様に実行可能である。また、上記レーザープリンタ20は、中間転写方式のカラーレーザープリンタであるが、上述の印刷方法は、感光体上に複数のトナー像を積層状態で担持して、感光体から印刷用紙に直接転写する方式のカラーレーザープリンタを使用しても同様に実行可能である。また、上述の印刷方法は、LEDプリンタでも同様に実行可能である。また、上述の印刷方法は、5色(CMYK+特色)のトナーで印刷可能な電子写真装置でも実行可能である。かかる電子写真装置を使用する場合は、特色のトナーとして赤外トナーを用いればよい。
上記実施例の金券1に係る情報重畳印刷部2の認識容易性を、以下の試験によって検証した。
<試験品>
上記実施例に係る情報重畳印刷部2と同じ構成の紙片を、上述の印刷方法で7枚作製し、試験品1~7とした。ここで、可視2次元コードと透明2次元コードの仕様は下記のようにした。
可視2次元コード:セルピッチ0.38mm、バージョン9、誤り訂正レベルL
透明2次元コード:セルピッチ0.64mm、バージョン3、誤り訂正レベルL
<比較品>
イエロートナー像12を、背景4を形成するものから、可視2次元コード5を形成するものに替え、その他は試験品と同様の構成となる紙片を、試験品と同様の印刷方法で7枚作製し、比較品1~7とした。かかる比較品は、特許文献1に記載された従来構成に相当するものである。図7に示すように、かかる比較品の情報重畳印刷部2aでは、赤外トナー像13が形成する透明2次元コード6の上に、シアントナー像10、マゼンタトナー像11、及びイエロートナー像12が形成する可視2次元コード5が重なることとなる。可視2次元コード5の暗色部は、シアントナー像10、マゼンタトナー像11、及びイエロートナー像12の混色により黒色となるが、明色部となる箇所に黄色の背景4は形成されないため、可視2次元コード5の明色部は、印刷用紙3の表面の白色となる。
<試験1>
試験品1~7と比較品1~7の夫々について、QRコードの読取装置を用いて可視光の照明下で情報重畳印刷部を撮影して、情報重畳印刷部に印刷された2次元コードの読取りを試みた。その結果、全ての試験品、比較品で、可視2次元コードに記録された情報が読み取られ、透明2次元コードに記録された情報が読み取られることはなかった。この結果は、上記実施例の金券1は、可視光照明下において、情報重畳印刷部2の可視2次元コード5を容易に認識でき、また、透明2次元コード6の認識は困難であることを示唆している。
<試験2>
試験品1~7と比較品1~7の夫々について、特定赤外光の照明下で赤外線画像を撮影して、各赤外線画像における透明2次元コードの濃度のムラや濃さを目視により評価した。その結果、比較品1~7は、試験品1~7に比べて、透明2次元コードの暗色部の濃度のムラが大きく、濃度の薄い部分は明色部とのコントラストが低くなっていた。この結果は、試験品1~7では、透明2次元コード6の暗色部を形成する赤外トナー像が、レーザープリンタ20の中間転写ベルト25に残留せず、全量が印刷用紙3に転写されるのに対して、比較品では、透明2次元コード6の暗色部を形成する赤外トナー像の一部が中間転写ベルト25に残留するためと考えられる。
<試験3>
試験品1~7と比較品1~7の夫々について、QRコードの読取装置を用いて特定赤外光の照明下で情報重畳印刷部2を撮影して、情報重畳印刷部に印刷された2次元コードの読取りを試みた。また、読取りに成功したものについては、誤り訂正未使用率がどの程度であったかを、読取プログラムにより算出した。「誤り訂正未使用率」は、JIS X 0526:2017で規定された2次元コードの品質を測る目安の1つであり、誤り訂正未使用率が「1」に近いほど2次元コードの認識容易性が高く、「0」に近いほど認識容易性が低いと言える。結果を図8に示す。
図8に示すように、試験品1~7は、全て透明2次元コードの記録情報の読取りに成功したのに対して、比較品1~7は、7枚中2枚について透明2次元コードの記録情報の読取りに失敗した。また、読取りに成功した7つの試験品は、誤り訂正未使用率が全て0.8以上(6つは0.9以上)であったのに対して、読取りに成功した5つの比較品は、誤り訂正未使用率が全て0.7以下(3つは0.1以下)であった。この結果は、上記実施例の金券1は、従来構成に比べて透明2次元コード6を容易に認識できることを示唆している。
以上に、本発明の実施例について説明したが、本発明は、上記実施例の形態に限定されるものでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能である。
例えば上記実施例は、本発明を金券に適用したものであるが、本発明の印刷物は金券に限らず、有価証券やチケット、証明書、商品タグ、商品包装、商品ラベルなどにも適用可能である。また、上記実施例の金券1は紙製であるが、本発明の印刷物はプラスチック製であってもよい。また、本発明の印刷物は磁気カードであってもよい。
また、上記実施例では、情報重畳印刷部2においてトナー像10~13が印刷用紙3の上に露出しているが、本発明の印刷物は、情報重畳印刷部が、透明な保護塗膜や保護フィルムで覆われたものでもよい。また、本発明の印刷物は、使用開始まで情報重畳印刷部2を隠蔽するスクラッチ層が、情報重畳印刷部2の表面に設けられたものであってもよい。
また、上記実施例では、情報重畳印刷部2において、4種類のトナー像10~13のうち、透明2次元コード6を形成する赤外トナー像13が最下層に形成され、背景4を形成するイエロートナー像12が最上層に形成されているが、本発明の印刷物では、背景4を形成するカラートナー像12の下に、透明2次元コード6を形成する赤外トナー像13が形成されていればよい。すなわち、可視2次元コード5を形成するシアントナー像10及びマゼンタトナー像11は、イエロートナー像12の上に形成されていても、赤外トナー像13の下に形成されていてもよい。
また、上記実施例では、情報重畳印刷部2の背景4をイエロートナー像12で形成し、可視2次元コード5の像をシアントナー像10とマゼンタトナー像11で形成しているが、情報重畳印刷部2の背景4をシアントナー像又はマゼンタトナー像で形成し、可視2次元コード5の像をシアントナー像とイエロートナー像、又はマゼンタトナー像とイエロートナー像で形成してもよい。また、情報重畳印刷部2の背景を2色のカラートナー像の混色で形成し、残り1色のカラートナー像で可視2次元コード5を形成してもよい。かかる構成とする場合には、情報重畳印刷部2において、背景を形成する2色のカラートナー像のうち、少なくとも一方のカラートナー像の下に赤外トナー像が形成されていれば足りる。
また、上記実施例では、可視2次元コード5が本発明に係る第1の印刷情報に相当し、透明2次元コード6が本発明に係る第2の印刷情報に相当しているが、本発明に係る第1の印刷情報及び第2の印刷情報は、2次元コードに限らず、バーコードやOCR文字など、機械で光学読取可能なものであればよい。また、上記実施例では、金券1のカード番号を、可視2次元コード5と透明2次元コード6に分割して記録しているが、本発明に係る第1の印刷情報と第2の印刷情報の内容はカード番号に限られず、また、第1の印刷情報と第2の印刷情報の内容は、相互に関連性のないものであってもよい。
また、上記実施例では、透明2次元コード6を形成する赤外トナー像13は赤外トナーのベタ印刷からなるが、本発明に係る赤外トナー像は、濃度の高い網点印刷であってもよい。
また、上記実施例では、背景4を形成するイエロートナー像12が、情報重畳印刷部2の全体に形成されているが、本発明に係る情報重畳印刷部にあって背景を形成するカラートナー像は、少なくとも透明2次元コード(第2の印刷情報)の全体と重なるように形成されていればよい。また、上記実施例では、背景4を形成するイエロートナー像12が主にベタ印刷で形成されるが、背景を形成するカラートナー像は、ベタ印刷に限られず、一定の線数と濃度で形成された網点印刷であってもよい。発明者の研究によれば、少なくとも、濃度50%以上の網点印刷であれば、ベタ印刷には劣るものの、透明2次元コードの濃度のムラを低減させる効果は得られる。
また、上記実施例では、750nm~1400nmの波長域の赤外光(特定赤外光)が、本発明に係る「所定波長の赤外光」に相当するが、本発明に係る「所定波長の赤外光」の波長域は、かかる波長域の赤外光に限られず、適宜変更可能である。
1 金券(印刷物)
2 識別情報印刷部
3 印刷用紙(印刷基材)
4 背景
5 可視二次元コード(第1の印刷情報)
6 赤外二次元コード(第2の印刷情報)
10 シアントナー像
11 マゼンタトナー像
12 イエロートナー像
13 赤外トナー像
20 レーザープリンタ(電子写真装置)
21 シアントナー像形成部
22 マゼンタトナー像形成部
23 イエロートナー像形成部
24 赤外トナー像形成部
25 中間転写ベルト(担持体)
26 転写部
27 定着部
28 クリーニング部

Claims (5)

  1. 所定波長の赤外光の照明下で認識困難であり、可視光の照明下で認識容易となる第1の印刷情報と、
    可視光の照明下で認識困難であり、前記所定波長の赤外光の照明下で認識容易となる第2の印刷情報とが
    少なくとも一部が重なるように形成された情報重畳印刷部を備える印刷物であって、
    前記情報重畳印刷部には、
    印刷基材の表面に、シアントナーからなるシアントナー像と、マゼンタトナーからなるマゼンタトナー像と、イエロートナーからなるイエロートナー像の3種類のカラートナー像が形成されるとともに、
    前記所定波長の赤外光を吸収する略透明な赤外トナーからなる赤外トナー像が形成されており、
    前記3種類のカラートナー像は、前記所定波長の赤外光を透過するものであり、
    前記3種類のカラートナー像のうち、1種類又は2種類のカラートナー像は、前記第1の印刷情報を形成し、
    前記赤外トナー像は、前記第2の印刷情報を形成し、
    前記3種類のカラートナー像のうち、前記第1の印刷情報を形成しない少なくとも1種類のカラートナー像は、少なくとも前記第2の印刷情報の形成部位全域を含む一様な背景を形成し、
    前記情報重畳印刷部において、前記背景を形成する少なくとも1種類のカラートナー像は、前記第2の印刷情報を形成する前記赤外トナー像の全体と重なるとともに、該赤外トナー像の上に形成されていることを特徴とする印刷物。
  2. 前記背景は、前記第1の印刷情報の形成部位全域を含むことを特徴とする請求項1に記載の印刷物。
  3. 前記背景を形成する前記少なくとも1つのカラートナー像は、濃度50%以上の網点印刷であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の印刷物。
  4. シアントナーからなる前記カラートナー像及びマゼンタトナーからなる前記カラートナー像が前記第1の印刷情報を形成し、
    イエロートナーからなる前記カラートナー像が前記背景を形成することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の印刷物。
  5. 所定波長の赤外光の照明下で認識困難であり、可視光の照明下で認識容易となる第1の印刷情報と、
    可視光の照明下で認識困難であり、前記所定波長の赤外光の照明下で認識容易となる第2の印刷情報とを、
    少なくとも一部が重なるように印刷基材上に形成する印刷物の製造方法であって、
    前記所定波長の赤外光を透過するシアントナーからなるカラートナー像と、前記所定波長の赤外光を透過するマゼンタトナーからなるカラートナー像と、前記所定波長の赤外光を透過するイエロートナーからなるカラートナー像と、前記所定波長の赤外光を吸収する略透明な赤外トナーからなる赤外トナー像と
    を形成可能なトナー像形成部を具備する電子写真装置を用いて、
    1種類又は2種類の前記カラートナー像からなる前記第1の印刷情報の像と、
    前記第1の印刷情報を形成しない2種類又は1種類の前記カラートナー像からなる一様な背景の像と、
    前記赤外トナー像からなる前記第2の印刷情報の像と
    を少なくとも一部が重なり合うように前記電子写真装置の担持体に担持させる担持工程と、
    前記担持工程で前記担持体に担持させた前記第1の印刷情報の像と、前記第2の印刷情報の像と、前記背景の像とを、印刷基材に一度に転写する転写工程とを実行するものであり、
    前記担持工程では、
    前記背景の像を、前記第2の印刷情報の像よりも先に前記担持体に担持させ、
    前記第2の印刷情報の像の全体を、前記背景の像の上に積層するように前記担持体に担持させることを特徴とする印刷物の製造方法。
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