JP2020101756A - 画像形成装置 - Google Patents

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大介 中井
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豊 木内
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Ken Yasuda
健 保田
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Abstract

【課題】媒体が複数回定着手段を通過する場合に、所望の光沢の画像を得る。【解決手段】媒体Sに予め決められた単色又は多色の第1の画像G1を形成する第1の画像形成手段1と、第1の画像形成手段1で形成された第1の画像G1を定着させる第1の定着手段2と、媒体Sに前記第1の画像G1の色とは異なる特色を含む第2の画像G2を形成する第2の画像形成手段3と、第2の画像形成手段3で形成された第2の画像G2を定着させる第2の定着手段4と、第1の画像G1に対する光沢度の設定に依存して、第1の画像形成手段1及び第2の画像形成手段3の画像形成順を決定する決定手段5と、決定手段5での決定結果を告知する告知手段6と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
従来この種の画像形成装置としては例えば特許文献1に記載のものが既に知られている。
特許文献1には、光沢を持たせるオブジェクトはそのままに光沢を持たせないオブジェクトを白に塗りつぶしたPDLコマンドと、光沢を持たせるオブジェクトを白に塗りつぶし光沢を持たせないオブジェクトはそのままにしたPDLコマンドを生成し、前者を1回目にクリアトナーを有する印刷装置で、後者を2回目に順に印刷する画像形成装置が開示されている。本態様では、光沢を持たせる、持たせないをオブジェクト種(文字、図形、イメージ)の選択のみにすることによって、光沢を持たせるオブジェクトを1つ1つ選択する手間を省くことが可能となり、また、色トナーの消費が少ない部分にのみクリアトナーを載せることによってクリアトナーの消費を少なく抑えることが可能となる。
特開2013−186378号公報(発明を実施するための形態,図1)
本発明が解決しようとする技術的課題は、媒体が複数回定着手段を通過する場合に、所望の光沢の画像を得ることにある。
請求項1に係る発明は、媒体に予め決められた単色又は多色の第1の画像を形成する第1の画像形成手段と、前記第1の画像形成手段で形成された第1の画像を定着させる第1の定着手段と、前記媒体に前記第1の画像の色とは異なる特色を含む第2の画像を形成する第2の画像形成手段と、前記第2の画像形成手段で形成された第2の画像を定着させる第2の定着手段と、前記第1の画像に対する光沢度の設定に依存して、前記第1の画像形成手段及び前記第2の画像形成手段の画像形成順を決定する決定手段と、前記決定手段での決定結果を告知する告知手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る画像形成装置において、前記第1の画像形成手段で形成される前記第1の画像と、前記第2の画像形成手段で形成される前記第2の画像とが、媒体上で積層されるか否かを判別する積層判別手段を備え、前記決定手段は、前記積層判別手段による判別結果として前記第1及び第2の両画像が媒体上で積層される場合には、画像の積層順に依存して前記画像形成順を決定するとともに、前記両画像が媒体上で積層されない場合には、前記画像の光沢度の設定に依存して前記画像形成順を決定することを特徴とする画像形成装置である。
請求項3に係る発明は、請求項1に係る画像形成装置において、前記決定手段は、光沢度の設定がない場合には、媒体の種類に依存して前記画像形成順を決定することを特徴とする画像形成装置である。
請求項4に係る発明は、請求項1に係る画像形成装置において、前記光沢度の設定が予め決められた閾値以上の高光沢の場合には、前記各定着手段の定着温度を、光沢度の設定がない場合に比べて高温にする定着温度の制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項5に係る発明は、請求項1又は4に係る画像形成装置において、前記光沢度の設定が予め決められた閾値以下の低光沢の場合には、前記各定着手段の定着温度を、光沢度の設定がない場合に比べて低温にする定着温度の制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項6に係る発明は、請求項1に係る画像形成装置において、前記光沢度の設定が予め決められた閾値以上の高光沢の場合には、媒体が前記各定着手段を通過する速度を、光沢度の設定がない場合に比べて低速にする定着速度の制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項7に係る発明は、請求項1又は6に係る画像形成装置において、前記光沢度の設定が予め決められた閾値以下の低光沢の場合には、媒体が前記各定着手段を通過する速度を、光沢度の設定がない場合に比べて低速にする定着速度の制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項8に係る発明は、請求項1に係る画像形成装置において、前記第1の画像形成手段は、イエロ、マゼンタ、シアン、ブラックの各色成分の第1の画像を形成するものであり、前記第2の画像形成手段は、前記第1の画像形成手段で形成される第1の画像とは異なる特色を含む第2の画像を形成するものであり、前記決定手段は、前記光沢度の設定が予め決められた閾値以下の低光沢の場合には、前記第1の画像の形成前に前記特色を含む第2の画像を形成するように画像形成順を決定するとともに、前記光沢度の設定が予め決められた閾値以上の高光沢の場合には、前記第1の画像の形成後に前記特色を含む第2の画像を形成するように画像形成順を決定することを特徴とする画像形成装置である。
請求項9に係る発明は、請求項8に係る画像形成装置において、前記決定手段は、媒体の種類が予め定められた光沢度に達する高光沢な媒体であり且つ画像の光沢度の設定がない場合には、前記第1の画像の形成後に前記特色を含む第2の画像を形成するように画像形成順を決定することを特徴とする画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、媒体が複数回定着手段を通過する場合に、所望の光沢の画像を得ることができる。
請求項2に係る発明によれば、第1の画像と第2の画像との積層がない場合には画像の光沢度に依存した画像形成を実施し、両画像が積層される場合には画像の積層順に依存した画像形成を実施することができる。
請求項3に係る発明によれば、媒体の種類に依存した画像の光沢に自動的に調整することができる。
請求項4に係る発明によれば、定着温度を高温にしない場合に比べて、画像の光沢度を高めることができる。
請求項5に係る発明によれば、定着温度を低温にしない場合に比べて、画像の光沢度を低くすることができる。
請求項6に係る発明によれば、定着速度を低速にしない場合に比べて、単位時間当たりの定着熱量を増加して画像の光沢度を高めることができる。
請求項7に係る発明によれば、定着速度を低速にしない場合に比べて、定着温度を下げて画像の光沢度を低くすることができる。
請求項8に係る発明によれば、低光沢では特色による第2の画像を先に形成することで第1の画像の光沢度を低くでき、高光沢では特色による第2の画像を後に形成することで第1の画像の光沢度を高くすることができる。
請求項9に係る発明によれば、生産性優先の作像モードでは、高光沢な媒体を使用するときに、特色による第2の画像を第1の画像の後に形成することで第1の画像の光沢度を高めることができる。
(a)は本発明が適用された画像形成装置の実施の形態の概要を示す説明図、(b)は第2の画像を後刷りした一例、第2の画像を前刷りした一例を示す説明図である。 実施の形態1に係る画像形成装置の全体構成を示す説明図である。 図2に示す画像出力装置(IOT1,IOT2)の構成例を示す説明図である。 (a)〜(d)は媒体上に形成される特色画像及び一般色画像による画像層構造例を示す説明図である。 実施の形態1に係る画像形成装置のサーバによる作像シーケンスの一例を示すフローチャートである。 図5中の「重ね有り作像処理」の一例を示すフローチャートである。 図5中の「重ね無し作像処理」の一例を示すフローチャートである。 (a)は色味を指示する表示例を示す説明図、(b)は媒体種を指示する表示例を示す説明図である。 (a)は一般色→特色の画像形成順(特色後刷り)において、一般色機にグロスコート紙をセットする旨の表示例を示す説明図、(b)は同特色後刷りにおいて、特色機に一般色機で印刷された紙をセットする旨の表示例を示す説明図、(c)は特色→一般色の画像形成順(特色前刷り)において、特色機に非コート紙をセットする旨の表示例を示す説明図、(d)は同特色前刷りにおいて、一般色機に特色機で印刷された紙をセットする旨の表示例を示す説明図である。 (a)は媒体に形成される画像パターンA〜Hを模式的に示す説明図、(b)は(a)に示す画像パターンを形成する際の1台目、2台目の作像順(画像形成順に相当)を示す説明図である。 実施の形態1に係る画像形成装置における設定媒体種、作像の選択モード(通常、低グロスモード、高グロスモード)、特色画像と一般色(カラー)画像との重ね無し、重ね有りと、画像出力装置(カラー機(IOT1)、特色機(IOT2))の画像形成順との関係を示す説明図である。 一般色→特色の画像形成順を模式的に示す説明図である。 特色→一般色の画像形成順を模式的に示す説明図である。 実施の形態2に係る画像形成装置の要部を示す説明図である。 実施の形態2に係る画像形成装置における設定媒体種、作像の選択モード(通常、低グロスモード、高グロスモード)、特色画像と一般色(カラー)画像との重ね無し、重ね有りと、画像出力装置(カラー機(IOT1)、特色機(IOT2))の画像形成順、更に、定着装置の温度制御、速度制御との関係を示す説明図である。 実施の形態3に係る画像形成装置の要部を示す説明図である。
◎実施の形態の概要
図1(a)は本発明が適用された画像形成装置の実施の形態の概要を示す。
同図において、画像形成装置は、媒体Sに予め決められた単色又は多色の第1の画像G1を形成する第1の画像形成手段1と、第1の画像形成手段1で形成された第1の画像G1を定着させる第1の定着手段2と、媒体Sに第1の画像G1の色とは異なる特色を含む第2の画像G2を形成する第2の画像形成手段3と、第2の画像形成手段3で形成された第2の画像G2を定着させる第2の定着手段4と、第1の画像G1に対する光沢度の設定に依存して、第1の画像形成手段1及び第2の画像形成手段3の画像形成順を決定する決定手段5と、決定手段5での決定結果を告知する告知手段6と、を備えたものである。
このような技術的手段において、第1の画像形成手段1、第2の画像形成手段3は別々の装置筐体に搭載されていてもよいし、同一の装置筐体に搭載されていてもよい。
また、第1の画像形成手段1、第2の画像形成手段3への媒体Sの供給方式は、手動に限られず、自動でもよい。
更に、第1の画像G1は、予め決められた単色又は多色の色成分を含む。一般的にはイエロ、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分からなる色剤(例えば現像剤)が用いられる。また、第2の画像G2は、第1の画像G1とは異なる特殊な色(特色)であれば広く含む。代表的には、不透過性の金色、銀色、白色や、透過性の透明又は半透明の色剤が挙げられるが、これに限定されるものではなく、オレンジ、グリーン、バイオレット等の色剤や、企業が自社のイメージカラーとして設定した所謂コーポレートカラーの色剤や、偽造防止用の赤外線を吸収する色成分の色剤などが挙げられる。尚、コーポレートカラーの色剤としては、例えば第1の画像G1を形成する色成分の色剤を特定の比率で混合(ブレンド)したブレンド色剤を用いるようにすることも可能である。また、第2の画像形成手段3には、第1の画像G1に用いられる色剤を含んでもよい。
更にまた、決定手段5としては、第1の画像G1に対する光沢度の設定に依存して、予め決められた光沢度以上の高光沢では、例えば第1、第2の画像G1,G2の順序で画像形成を実施し、予め決められた光沢度以下の低光沢では、逆に第2、第1の画像G2,G1の順序で画像形成を実施するようにすればよい。
また、告知手段6としては、UI(User Interface)表示や音声ガイダンスが挙げられ、これにより、ユーザは画像形成順を容易に把握することが可能である。特に、媒体Sを手動で移動する態様では告知手段6を備えた態様はユーザが画像形成順の間違いを回避する上で有効である。
本例のように、第1の画像G1が第1の画像形成手段1及び第1の定着手段2で形成され、第2の画像G2が第2の画像形成手段3及び第2の定着手段4で形成される態様では、同一の媒体Sが複数回定着手段2,4を通過することになるため、第1の画像形成手段1及び第2の画像形成手段3による画像形成順を一律にして用いると、ユーザが要望する光沢度の画像を選択できないという懸念が生ずる。例えば同一の媒体S(例えば非コート紙)に対して第1の画像G1、第2の画像G2を共存させる場合には、第1の画像G1を狙いの低グロスにしたいにも拘わらず、第1の画像形成手段1と第2の画像形成手段3の画像形成順を逆にすると、第1の画像G1が高光沢の画像になることが確認されている。これは、第1の画像G1が第1、第2の定着手段2,4を2回通過する場合と、第1の定着手段2を1回通過する場合とで定着手段2,4から受ける定着量(熱量や加圧量)が相違し、これにより、第1の画像G1の光沢度が異なってしまうものと推測される。尚、高光沢な画像としては、予め決められた光沢度以上のものであればよいが、オフセット印刷により近い光沢度を得ることが好ましい。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の代表的態様又は好ましい態様について説明する。
先ず、同一の媒体Sに対して第1の画像G1及び第2の画像G2が共存する場合としては、両者の重ねがある態様(図1(b)参照)と、重ねがない態様とがある。
このことを踏まえた態様としては、第1の画像形成手段1で形成される第1の画像G1と、第2の画像形成手段3で形成される第2の画像G2とが、媒体S上で積層されるか否かを判別する積層判別手段7を備え、決定手段5は、積層判別手段7による判別結果として第1及び第2の両画像G1,G2が媒体S上で積層される場合には、画像の積層順に依存して画像形成順を決定するとともに、両画像G1,G2が媒体S上で積層されない場合には、第1の画像G1に対する光沢度の設定に依存して画像形成順を決定する態様が挙げられる。本例は、積層判別手段7を備えた態様で、第1及び第2の両画像G1,G2が媒体S上の積層状態に依存して画像形成順を決定する。例えば図1(b)に示すように、第2の画像G2が透明若しくは半透明な色剤やオレンジ、グリーン、バイオレット、コーポレートカラー等のような特殊色の色剤を使用するような場合には、第1の画像G1を形成した後に第2の画像G2を形成するという第2の画像後刷り方式を原則として採用するようにすればよく、また、第2の画像G2が不透過性の色剤、例えば金属顔料を含むような隠蔽性のある色剤を使用するような場合には、第2の画像G2を形成した後に、第1の画像G1(透過性の色剤を使用)を形成するという第2の画像前刷り方式を原則として採用するようにすればよい。
また、決定手段5の代表的態様としては、例えば第1の画像G1に対する光沢度の設定がない場合には、媒体Sの種類に依存して画像形成順を決定する態様が挙げられる。例えば媒体Sには光沢度の低いものから高いものまで各種あることから、媒体Sの光沢度に依存して高光沢な画像が必要ということであれば高光沢となる画像形成順を採択すればよく、また、媒体Sの光沢度に依存して低光沢な画像が必要ということであれば低光沢となる画像形成順を採択するようにすればよい。
また、第1の定着手段2、第2の定着手段4の好ましい態様としては、第1の画像G1に対する光沢度の設定が予め決められた閾値以上の高光沢の場合には、各定着手段2,4の定着温度を、光沢度の設定がない場合に比べて高温にする定着温度の制御手段8を備える態様が挙げられる。本例は、第1の画像G1、第2の画像G2の画像形成順に加えて、各定着手段2,4につき、定着温度を高温にすることで画像をより高光沢にしようとするものである。
更に、両定着手段2,4の好ましい関連する態様としては、第1の画像G1に対する光沢度の設定が予め決められた閾値以下の低光沢の場合には、各定着手段2,4の定着温度を、光沢度の設定がない場合に比べて低温にする定着温度の制御手段8を備える態様が挙げられる。本例は、第1の画像G1、第2の画像G2の画像形成順に加えて、各定着手段2,4につき、定着温度を低温にすることで画像をより低光沢にしようとするものである。
また、両定着手段2,4の好ましい別の態様としては、第1の画像G1に対する光沢度の設定が予め決められた閾値以上の高光沢の場合には、媒体Sが各定着手段2,4を通過する速度を、光沢度の設定がない場合に比べて低速にする定着速度の制御手段9を備える態様が挙げられる。本例は、第1の画像G1、第2の画像G2の画像形成順に加えて、各定着手段2,4につき、定着速度を低速にすることで、画像へ供給する熱量を増加させて当該画像をより高光沢にしようとするものである。
更に、両定着手段2,4の好ましい関連する態様としては、第1の画像G1に対する光沢度の設定が予め決められた閾値以下の低光沢の場合には、媒体Sが各定着手段2,4を通過する速度を、光沢度の設定がない場合に比べて低速にする定着速度の制御手段9を備える態様が挙げられる。本例は、第1の画像G1、第2の画像G2の画像形成順に加えて、各定着手段2,4につき、定着速度を低速にすることで、定着温度を低下させることにより画像へ供給する熱量を低下させて当該画像をより低光沢にしようとするものである。
また、画像形成装置の代表的態様としては、第1の画像形成手段1は、イエロ、マゼンタ、シアン、ブラックの各色成分の第1の画像G1を形成するものであり、第2の画像形成手段3は、第1の画像形成手段1で形成される第1の画像G1とは異なる特色を含む第2の画像G2を形成するものであり、決定手段5は、第1の画像G1に対する光沢度の設定が予め決められた閾値以下の低光沢の場合には、第1の画像G1の形成前に特色の第2の画像G2を形成するように画像形成順を決定するとともに、第1の画像G1に対する光沢度の設定が予め決められた閾値以上の高光沢の場合には、第1の画像G1の形成後に特色の第2の画像G2を形成するように画像形成順を決定する態様が挙げられる。
このような画像形成装置において高光沢な媒体Sに適した態様としては、決定手段5は、媒体Sの種類が予め定められた光沢度に達する高光沢な媒体Sであり且つ画像の光沢度の設定がない場合には、第1の画像G1の形成後に特色の第2の画像G2を形成するように画像形成順を決定する態様が挙げられる。
◎実施の形態1
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて本発明をより詳細に説明する。
−画像形成装置の全体構成−
図2は実施の形態1に係る画像形成装置の全体構成を示す。
同図において、画像形成装置は、情報処理装置の一例として一若しくは複数設置されるクライアントPC(Personal Computerの略)100と、2台の画像出力装置(図2ではIOT(Image Output Terminalの略)1、IOT2と表記)111,112と、クライアントPC100と2台の画像出力装置111,112とをネットワークを介して通信可能に接続するサーバ130と、を備えたものである。
−クライアントPC−
本例において、クライアントPC100は、CPU、ROM、RAM及び入出力ポートを含むマイクロコンピュータからなる制御装置(図示せず)が搭載されたコンピュータ本体を有し、このコンピュータ本体には表示手段としてのディスプレイ、入力手段としてのキーボード、マウスが接続されている。
そして、ユーザは、クライアントPC100において、画像出力装置111,112で出力すべき画像(例えば複数の一般的な色成分の一般色からなる画像と一般色以外の特殊な色(以下特色という)からなる画像との組合せ画像)を作成し、これらの画像データDT、更には、画像を出力する媒体情報をサーバ130に送信する。
−画像出力装置−
本例において、画像出力装置111(IOT1に相当)は、図2及び図3に示すように、装置筐体20内に一般色からなる画像を形成する作像エンジン21を搭載し、更に、作像エンジン21を始めとする各要素を制御するためのマイクロコンピュータからなる制御装置121を備えている。
また、画像出力装置112(IOT2に相当)は、図2及び図3に示すように、装置筐体20内に特色からなる画像を形成する作像エンジン21を搭載し、更に、作像エンジン21を始めとする各要素を制御するための制御装置122を備えている。
ここで、一般色からなる画像とは、本例では、複数の色成分として例えばイエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)からなる画像を指す。また、特色からなる画像とは、本例では、光沢に寄与する色として白、金、銀、透明に相当するクリア(CL)のいずれかを用いた画像を指す。
尚、画像出力装置111,112の構成例については後述する。
−サーバ−
本例において、サーバ130は、図2に示すように、クライアントPC100から取得した情報に基づいて各画像出力装置111,112を制御する制御装置131を備えている。本例では、制御装置131はCPU、ROM、RAM及び入出力ポートを含むマイクロコンピュータからなり、ROMには各画像出力装置111,112の作像シーケンスを決定する作像プログラム(図5〜図7参照)が予めインストールされており、CPUにて作像プログラムを実行することで、クライアントPC100からの取得した一般色+特色の画像データDT及び媒体種情報から、画像出力装置111,112の画像形成条件(画像形成順)を決定し、かつ、画像出力装置(IOT1)111には一般色の画像データDT1を、画像出力装置(IOT2)112には特色の画像データDT2を所定のタイミングで供給するようになっている。
−画像出力装置の各構成要素−
同図において、画像出力装置111,112の基本的構成は略同様であるので、ここでは、画像出力装置111を主として例に挙げて説明する。
画像出力装置111の基本的構成は、装置筐体20内に前述した作像エンジン21を搭載するものであり、作像エンジン21としては、複数の色成分(本実施の形態ではイエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K))の一般色の画像を形成する画像形成部22(具体的には22a〜22d)と、各画像形成部22にて形成された各色成分画像を順次転写(一次転写)保持するベルト状の中間転写体30と、中間転写体30上に転写された各色成分画像を媒体(用紙又はフィルム)S(図4参照)に二次転写(一括転写)する二次転写装置(一括転写装置)50と、を備え、更に、二次転写された画像を媒体S上に定着させる定着装置70と、二次転写域に媒体Sを搬送する媒体搬送系80と、を備えている。
尚、画像出力装置112の基本的構成は、画像出力装置111と異なり、画像形成部22(具体的には22e〜22h)が複数の特色(本実施の形態では白、金、銀、クリア(CL))の画像を形成するものである。
また、画像出力装置111,112の装置筐体20の上部には例えばタッチ式の操作パネル40が設置されており、この操作パネル40上で画像出力装置111,112に対する各種操作を行うことが可能になっている。
−画像形成部−
本実施の形態において、各画像形成部22(22a〜22d)は、夫々ドラム状の感光体23を有し、各感光体23の周囲には、感光体23が帯電されるコロトロンや転写ロール等の帯電装置24、帯電された感光体23上に静電潜像が書き込まれるレーザ走査装置等の露光装置25、感光体23上に書き込まれた静電潜像がYMCKの各色成分トナーにて現像される現像装置26、感光体23上のトナー画像が中間転写体30に転写される転写ロール等の一次転写装置27及び感光体23上の残留トナーが除去される感光体清掃装置28を夫々配設したものである。
尚、画像出力装置112の画像形成部22(22e〜22h)の各現像装置26は白、金、銀、クリア(CL)の色成分トナーを用いて現像されるようになっている。
また、中間転写体30は、複数(本実施の形態では三つ)の張架ロール31〜33に掛け渡されており、例えば張架ロール31が図示外の駆動モータにて駆動される駆動ロールとして用いられ、当該駆動ロールにて循環移動するようになっている。更に、張架ロール31,33間には二次転写後の中間転写体30上の残留トナーを除去するための中間転写体清掃装置35が設けられている。
−二次転写装置(一括転写装置)−
更に、二次転写装置(一括転写装置)50は、図3に示すように、中間転写体30の張架ロール33に対向した部位に転写ロール55を圧接配置すると共に、中間転写体30の張架ロール33を転写ロール55の対向電極をなす対向ロール56としたものである。ここで、本例では、転写ロール55は金属製シャフトの周囲に発泡ウレタンゴムやEPDMにカーボンブラック等が配合された弾性層を被覆した構成になっており、転写ロール55と対向ロール56との間で挟持した中間転写体30のニップ領域を二次転写域(一括転写域)TRとして機能するようにしたものである。
更にまた、対向ロール56(本例では張架ロール33を兼用)には導電性の給電ロール(図示せず)を介して転写電源(図示せず)からの転写電圧が印加されており、転写ロール55及び対向ロール56間に所定の転写電界が形成されるようになっている。
尚、本例では、二次転写装置50は中間転写体30に転写ロール55を圧接配置した態様であるが、これに限られるものではなく、転写ロール55を張架ロールの一つとして転写ベルトを張架ロール間に掛け渡すベルト転写モジュール等を用いてもよいことは勿論である。
−定着装置−
定着装置70は、図3に示すように、媒体Sの画像保持面側に接触して配置される駆動回転可能な加熱定着ロール71と、当該加熱定着ロール71に対向して圧接配置され、加熱定着ロール71に追従して回転する加圧定着ロール72とを有し、両定着ロール71,72間の定着領域に媒体S上に保持された画像を通過させ、当該画像を加熱加圧定着するものである。
ここで、加熱定着ロール71は例えばロール本体内にヒータを内蔵したり、あるいは、ロール本体外周面に外部ヒータを接触させることでロール本体を加熱するようになっており、また、加圧定着ロール72には必要に応じてヒータを付加するようにしてもよいことは勿論である。尚、本例はロール対構成例を示すものであるが、これに限られるものではなく、加熱定着ロール71を例えば電磁誘導加熱方式を採用した加熱定着ベルトで構成するなど適宜選定して差し支えない。
−媒体搬送系−
更に、媒体搬送系80は、図3に示すように、複数段(本例では二段)の媒体供給容器81,82を有し、媒体供給容器81,82のいずれかから供給される媒体Sを略鉛直方向に延びる鉛直搬送路83から略水平方向に延びる水平搬送路84を経て二次転写域TRへと至り、その後、転写された画像が保持された媒体Sを、搬送ベルト85を経由して定着装置70による定着部位に至り、装置筐体20の側方に設けられた媒体排出受け86に排出するものである。
そして更に、媒体搬送系80は、水平搬送路84のうち定着装置70の媒体搬送方向下流側に位置する部分から下方に向かって分岐する反転可能な分岐搬送路87を有し、当該分岐搬送路87で反転された媒体Sを戻し搬送路88を経て再び鉛直搬送路83から水平搬送路84へと戻し、二次転写域TRにて媒体Sの裏面に画像を転写し、定着装置70を経て媒体排出受け86へ排出するようになっている。
また、媒体搬送系80には媒体Sの位置を整合して二次転写域TRに供給する位置整合ロール90のほか、各搬送路83,84,87,88には適宜数の搬送ロール91が設けられている。更にまた、装置筐体20の媒体排出受け86の反対側には水平搬送路84に向かって手差し媒体が供給可能な手差し媒体供給器92が設けられている。
−画像層構造−
本実施の形態では、一方の画像出力装置(IOT1)111は一般色画像G1を形成して出力するものであり、他方の画像出力装置(IOT2)112は特色画像G2を形成して出力するものであり、媒体Sの表面又は裏面に形成される画像層構造としては、例えばユーザがクライアントPC100から指示した媒体Sの種類などに応じて適宜選定されるようになっている。
例えば図4(a)に示すように、媒体Sが白紙であり、クリア(CL)トナーによる特色画像G2を光沢用として用いる場合には、媒体S上にYMCKトナーによる一般色画像G1を形成した後にクリアトナーによる特色画像G2を積層するようにすればよい。このとき、YMCKトナーによる一般色画像G1がクリアトナーによる特色画像G2によって透明のフィルムで被覆(コーティング)されたような状態になり、一般色画像G1に光沢を付与することが可能である。
また、図4(b)に示すように、媒体Sが透明フィルムや色紙であり、一般色画像G1のカラー発色性を向上させるような場合には、媒体S上に白トナーによる特色画像G2を形成した後にYMCKトナーによる一般色画像G1を積層するようにすればよい。特に、色紙や透明フィルムを使用する場合に、直接YMCKトナーによる画像を形成すると、色紙の色が混ざった色に見えたり、透明フィルムでは透けて色味が変わって見えたりする場合がある。これに対して、図4(b)に示すように、白トナーによる特色画像G2を下地とすることで、色紙や透明フィルムを使用してもYMCKトナーによる一般色画像G1の発色性を向上させ、鮮明に見えるようにすることが可能である。
更に、図4(c)に示すように、媒体Sが白紙であり、例えば銀トナーによる特色画像G2をカラーメタリック用として用いる場合には、媒体S上に銀トナーによる特色画像G2を形成した後、YMCKトナーによる一般色画像G1を積層するようにすればよい。例えば銀トナーによる特色画像G2を下地として、その表面に例えばYトナーによる一般色画像G1を積層すると、金属光沢を有する黄色画像に見えるようにすることが可能である。
尚、YMCKトナーによる一般色画像G1の上に白、金、銀トナーによる特色画像G2を積層するような場合には、白、金、銀トナーは遮光性を有するため、一般色画像G1の上に白、金又は銀トナーによる特色画像G2が押印(スタンプ)されたような画像を形成することが可能になる。
更にまた、図4(d)に示すように、媒体Sが白紙であり、YMCKトナーによる一般色画像G1と例えば白、銀、クリアトナーによる特色画像G2とが積層されない状態で併存する場合には、一般色画像G1、特色画像G2の画像形成順は一義的には決まらないが、媒体Sの種類と一般色画像G1の光沢についてのユーザの要請(高光沢、通常、低光沢)に基づいて、一般色画像G1、特色画像G2の画像形成順が決められる。この点の詳細については後述する。
−サーバによる作像シーケンス−
次に、図5乃至図7を用いてサーバ130による作像シーケンスについて説明する。
図5に示すように、サーバ130の制御装置131は、先ず、クライアントPC100から画像データDTを取得すると、当該画像データDTが「一般色+特色」であるか否かをチェックする。
そして、当該画像データDTが「一般色+特色」ではない場合、つまり、画像データDTが一般色のみである場合には、一般色機である画像出力装置(IOT1)111の操作パネル40に媒体セット表示を行い、媒体Sのセットが完了した状態で画像出力装置111のみによる作像を実施する。
また、画像データDTが特色のみである場合には、特色機である画像出力装置(IOT2)112の操作パネル40に媒体セット表示を行い、媒体Sのセットが完了した状態で画像出力装置112のみによる作像を実施する。
また、サーバ130の制御装置131は、画像データDTが「一般色+特色」である場合には、一般色画像G1と特色画像G2とが重なり合う「重ね有り」の位置関係にあるか否かをチェックし、「重ね有り」の位置関係にある条件では「重ね有り作像処理」(図6参照)を実施し、「重ね有り」の位置関係にない条件では「重ね無し作像処理」(図7参照)を実施する。
<重ね有り作像処理>
本例において、重ね有り作像処理は、図6に示すように、特色がクリアか、金、銀、白のいずれかをチェックし、クリアである場合には、「一般色→特色」の印刷順(画像形成順)に決定し、一方、クリア以外の白、金、銀のいずれかである場合には、「特色→一般色」の印刷順(画像形成順)に決定する。
また、クライアントPC100の操作パネル40には、図8(a)に示すように、画像データDTのうち特色画像データDT2については色味に関する表示部101があり、この表示部101には、「カラーメタリック」、「カラー発色性向上」、「金・銀スタンプ」、「白スタンプ」、「光沢」の選択キー102が選択可能に表示され、いずれかを選択した後に決定キー103を押圧することでいずれかの色味を指定することが可能である。尚、図8(a)の戻るキー104は色味指定をリセットする際に押圧操作するものである。
このため、クライアントPC100からは特色画像データDT2と共に色味情報がサーバ130に送信されることになるが、ユーザが指定した色味情報によっては、前述した印刷順の決定事項に反する条件(例えば「金・銀スタンプ」、「白スタンプ」)があり、このような色味情報が指定されていない場合には、前述した印刷順の決定事項を確定することとし、前述した印刷順の決定事項に反する条件が存在する場合には、ユーザの指示を優先して印刷順が逆に変更される。
この後、「一般色→特色」の印刷順が確定すると、サーバ130の制御装置131は、一般色機である画像出力装置(IOT1)111の操作パネル40に媒体セット表示を行い、媒体Sのセットが完了した状態で一般色機である画像出力装置(IOT1)111による作像を実施する。ここで行われる「媒体セット表示」は、例えば図9(a)に示すように、操作パネル40の対象機表示欄41、媒体種表示欄42にサーバ130で取得・決定した事項(「一般色機」、「グロスコート紙」)を表示する。そして、ユーザが一般色機に所定の媒体Sをセットした状態で「OK」キー43を押圧操作することにより、一般色機による作像が開始される。
この後、画像出力装置111による作像が終了すると、特色機である画像出力装置(IOT2)112の操作パネル40に一般色機である画像出力装置(IOT1)111で印刷済の媒体セット表示を行い、媒体Sのセットが完了した状態で画像出力装置(IOT2)112による作像を実施する。ここで行われる「印刷済の媒体セット表示」は、例えば図9(b)に示すように、操作パネル40の対象機表示欄41、媒体種表示欄42にサーバ130で取得・決定した事項(「特色機」、「一般色機で印刷された紙」)を表示する。そして、ユーザが特色機に印刷済の媒体Sをセットした状態で「OK」キー43を押圧操作することにより、特色機による作像が開始される。
また、「特色→一般色」の印刷順が確定すると、サーバ130の制御装置131は、特色機である画像出力装置(IOT2)112の操作パネル40に媒体セット表示を行い、媒体Sのセットが完了した状態で特色機である画像出力装置(IOT2)112による作像を実施する。ここで行われる「媒体セット表示」は、例えば図9(c)に示すように、操作パネル40の対象機表示欄41、媒体種表示欄42にサーバ130で取得・決定した事項(「特色機」、「非コート紙」)を表示する。そして、ユーザが特色機に所定の媒体Sをセットした状態で「OK」キー43を押圧操作することにより、特色機による作像が開始される。
この後、画像出力装置(IOT2)112による作像が終了すると、一般色機である画像出力装置(IOT1)111の操作パネル40に特色機である画像出力装置(IOT2)112で印刷済の媒体セット表示を行い、媒体Sのセットが完了した状態で画像出力装置(IOT1)111による作像を実施する。ここで行われる「印刷済の媒体セット表示」は、例えば図9(d)に示すように、操作パネル40の対象機表示欄41、媒体種表示欄42にサーバ130で取得・決定した事項(「一般色機」、「特色機で印刷された紙」)を表示する。そして、ユーザが一般色機に印刷済の媒体Sをセットした状態で「OK」キー43を押圧操作することにより、一般色機による作像が開始される。
<重ね無し作像処理>
本例において、重ね無し作像処理は、図7に示すように、サーバ130が取得した媒体種情報に基づいて、媒体種判別を実施する。
本例では、クライアントPC100の操作パネル40には、図8(b)に示すように、媒体種を選択する表示部105があり、この表示部105には、「非コート紙」、「グロスコート紙」、「マットコート紙」、「キャストコート紙」、「透明フィルム」の選択キー106が選択可能に表示され、いずれかを選択した後に決定キー107を押圧することでいずれかの媒体種を指定することが可能である。尚、図8(b)の戻るキー108は媒体種指定をリセットする際に押圧操作するものである。
ここで、媒体種は、光沢度(グロス)の程度に応じて、非コート紙側の光沢度が最も低く、以下のように分けられている。
非コート紙<マットコート紙<グロスコート紙<キャストコート紙の関係を満たす。
また、透明フィルムの光沢度はグロスコート紙、キャストコート紙に相当するものであり、非画像保持面側である裏側から見ると、透明フィルムの光沢によって高光沢の画像が得られるが、透明フィルムの画像保持面側である表側から見ると、透明フィルム上の一般色画像G1、特色画像G2の光沢度を評価することが可能である。このため、透明フィルムについては画像保持面側(表側)から見て高グロスか否かを判断することとする。
先ず、媒体種が「非コート紙」の場合には、ユーザの要請が高グロス(高光沢)モードか否かを判断し、高グロスモードの場合には、「一般色→特色」の印刷順(画像形成順)で作像を実施し、それ以外(低グロス(低光沢)モード、通常)の場合には、「特色→一般色」の印刷順で作像を実施する。
本例では、低グロスモード、通常(生産性優先)、高グロスモードの関係は、予め決められた通常の光沢度範囲の上限以上が高グロスモードであり、通常の光沢度範囲の下限以下が低グロスモードを意味する。
また、媒体種が「マットコート紙」の場合には、「非コート紙」の場合と同様に、ユーザの要請が高グロス(高光沢)モードか否かを判断し、高グロスモードの場合には、「一般色→特色」の印刷順(画像形成順)で作像を実施し、それ以外(低グロス(低光沢)モード、通常)の場合には、「特色→一般色」の印刷順で作像を実施する。
これに対し、媒体種が「グロスコート紙」、「キャストコート紙」及び「透明フィルム(表)」の場合には、ユーザの要請が低グロス(低光沢)モードか否かを判断し、低グロスモードの場合には、「特色→一般色」の印刷順(画像形成順)で作像を実施し、それ以外(高グロスモード、通常)の場合には、「一般色→特色」の印刷順で作像を実施する。
尚、「一般色→特色」の印刷順、あるいは、「特色→一般色」の印刷順で作像を実施するに際しては、「重ね有り作像処理」の場合と同様に、媒体セット表示を伴って一般色機である画像出力装置(IOT1)111、特色機である画像出力装置(IOT2)112による作像を実施することが必要である。
−媒体に形成される画像パターン−
本例では、画像出力装置(IOT1,IOT2)111,112は、媒体Sの片面に画像を形成する片面作像モードのみならず、媒体Sの両面に画像を形成する両面作像モードを有している。
このため、本例では、図10(a)に示すように、媒体Sの表裏面に形成可能な画像パターンとしては、A乃至Hの8通りが挙げられる。
ここで、2つの画像出力装置(IOT1,IOT2)111,112による作像手法を図10(b)に示す。
同図において、画像パターンAは媒体Sの両面に一般色画像G1+特色画像G2を形成するものであり(A−1通り)、画像パターンBは媒体Sの表面に一般色画像G1+特色画像G2を形成し、媒体Sの裏面に一般色画像G1又は特色画像G2のいずれかを形成するものであり(B−2通り)、画像パターンCは媒体Sの裏面に一般色画像G1+特色画像G2を形成し、媒体Sの表面に一般色画像G1又は特色画像G2のいずれかを形成するものである(C−2通り)。
更に、画像パターンDは媒体Sの表面に一般色画像G1+特色画像G2を形成するものであり(D−1通り)、画像パターンEは媒体Sの裏面に一般色画像G1+特色画像G2を形成するものであり(E−1通り)、画像パターンFは媒体Sの表裏面に一般色画像G1又は特色画像G2を形成するものであり(F−4通り)、画像パターンGは媒体Sの裏面に一般色画像G1又は特色画像G2を形成するものであり(G−2通り)、画像パターンHは媒体Sの表面に一般色画像G1又は特色画像G2を形成するものである(H−2通り)。
−印刷順(画像形成順)の決定要素についての相互関係−
以上説明してきたように、本実施の形態では、サーバ130は、図11に示すように、一般色機である画像出力装置(IOT1)111と特色機である画像出力装置(IOT2)112とを用い、「5項目に分けられた設定媒体種」、「3項目に分けられた一般色画像G1に対する光沢度(グロス)に関する選択モード」、「重ね有り無しの条件」に基づいて両者の印刷順(画像形成順)を決定する。
ここで、一般色画像G1と特色画像G2とが積載される重ね有り作像処理では、設定媒体種、グロスの選択モードとは無関係に、特色画像G2が隠蔽トナー(白、金、銀)により形成される場合には、原則として「特色→一般色」の印刷順(画像形成順)が選定される。但し、特色画像G2が白スタンプや金・銀スタンプである場合、あえて一般色画像G1上に隠蔽トナーを積層させる場合にあっては、例外的に「一般色→特色」の印刷順(画像形成順)が選定される。
また、特色画像G2が非隠蔽トナー(透過性トナーに相当)としてクリアトナーにて形成される場合には、原則として「一般色→特色」の印刷順(画像形成順)が選定される。
これに対し、一般色画像G1と特色画像G2とが積層されない重ね無し作像処理では、図7に示すように、媒体種及び光沢(グロス)の選択モードに依存して「特色→一般色」の印刷順又は「一般色→特色」の印刷順が選定される。
この場合、媒体Sがグロスコート紙、キャストコート紙、透明フィルムのように高グロス媒体である場合には、高グロスモードの設定に対しては「一般色→特色」の印刷順(画像形成順)が選定され、高グロス媒体に適した高グロス画像が得られる。
逆に、媒体Sが非コート紙、マットコート紙のように低グロス媒体である場合には、低グロスモードの設定に対しては「特色→一般色」の印刷順(画像形成順)が選定され、低グロス媒体に適した低グロス画像が得られる。
−画像形成装置の印刷過程−
<「一般色→特色」の印刷順>
図12に示すように、クライアントPC100からサーバ130に画像データDT及び媒体種、特色の色味情報が送信された(図中(1)参照)と仮定すると、サーバ130がクライアントPC100から取得した情報に基づいて画像出力装置(IOT1,IOT2)111,112につき「一般色→特色」の印刷順を選定し、先ず一般色機である画像出力装置(IOT1)111に対して媒体セット表示を行い、一般色画像データDT1を送信する(図中(2)参照)。
そして、一般色機である画像出力装置(IOT1)111による作像が終了すると、印刷済みの媒体S(一般色画像G1を出力)が画像出力装置(IOT1)111の媒体排出受け86(図3参照)に排出される(図中(3)参照)。
この後、サーバ130は、特色機である画像出力装置(IOT2)112に対して印刷済の媒体Sを例えば手差し媒体供給器92(図3参照)にセットする旨の表示を行い、ユーザがこれを確認して手差し媒体供給器92に印刷済の媒体Sをセットする(図中(4))参照)と、特色機である画像出力装置(IOT2)112による作像を開始し、画像出力装置(IOT2)112の媒体排出受け86に「一般色画像+特色画像」を含む印刷済の媒体Sを排出させる(図中(5)参照)。
<「特色→一般色」の印刷順>
図13に示すように、クライアントPC100からサーバ130に画像データDT及び媒体種、特色の色味情報が送信された(図中(1)参照)と仮定すると、サーバ130がクライアントPC100から取得した情報に基づいて画像出力装置(IOT1,IOT2)111,112につき「特色→一般色」の印刷順を選定し、先ず特色機である画像出力装置(IOT2)112に対して媒体セット表示を行い、特色画像データDT2を送信する(図中(2)参照)。
そして、特色機である画像出力装置(IOT2)112による作像が終了すると、印刷済みの媒体S(特色画像G2を出力)が画像出力装置(IOT2)112の媒体排出受け86(図3参照)に排出される(図中(3)参照)。
この後、サーバ130は、一般色機である画像出力装置(IOT1)111に対して印刷済の媒体Sを例えば手差し媒体供給器92(図3参照)にセットする旨の表示を行い、ユーザがこれを確認して手差し媒体供給器92に印刷済の媒体Sをセットする(図中(4)参照)と、一般色機である画像出力装置(IOT1)111による作像を開始し、画像出力装置(IOT1)111の媒体排出受け86に「一般色画像+特色画像」を含む印刷済の媒体Sを排出させる(図中(5)参照)。
◎実施の形態2
図14は実施の形態2に係る画像形成装置の要部を示す説明図である。
同図において、画像形成装置の基本的構成は、実施の形態1と同様に、クライアントPC100と2台の画像出力装置(IOT1,IOT2)111,112とを通信可能に接続するサーバ130とを備え、画像出力装置(IOT1,IOT2)111,112内にはサーバ130からの指示に従って画像出力装置(IOT1,IOT2)111,112を制御する制御装置121,122を搭載したものであるが、これらの制御装置121,122の構成が実施の形態1とは異なっている。尚、図14中、実施の形態1と同様な構成要素については、一部省略して簡略した形で表記すると共に実施の形態1と同様な符号を付し、ここではその詳細な説明を省略する。
本実施の形態では、サーバ130の基本的構成は実施の形態1と略同様に構成されており、また、画像出力装置(IOT1,IOT2)111,112の制御装置121,122は、サーバ130からの指示に従って作像シーケンスを行う実施の形態1と略同様な作像制御部125を有しているが、実施の形態1と異なり、各定着装置70の定着温度を制御する定着温度制御部126及び各定着装置70の定着速度を制御する定着速度制御部127を有するものである。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の作動について説明する。
本例では、サーバ130は、実施の形態1と略同様に、2台の画像出力装置(IOT1,IOT2)111,112を用い、図15に示すように、「5項目に分けられた設定媒体種」、「3項目に分けられた一般色画像G1に対する光沢度(グロス)に関する選択モード」、「重ね有り無しの条件」に基づいて両者の印刷順(画像形成順)を決定する。
このため、2台の画像出力装置(IOT1,IOT2)111,112は、サーバ130の指示に従って作像制御部125による作像を実施する。
しかしながら、本実施の形態では、定着温度制御部126によって定着装置70の定着温度が制御され、更に、定着装置70の定着速度が制御されるようになっている。
先ず、定着温度制御部126は、図15に示すように、重ね無し作像処理において、高グロスモードが選択された条件では、通常(生産性優先)時の場合に比べて定着温度を上昇させ、画像の光沢度を更に高めるようにしたものである。
一方、定着温度制御部126は、重ね無し作像処理において、低グロスモードが選択された条件では、通常(生産性優先)時の場合に比べて定着温度を減少させ、画像の光沢度を更に低下させるようにしたものである。
更に、本実施の形態では、定着速度制御部127は、図15に示すように、重ね無し作像処理において、高グロスモードが選択された条件では、通常(生産性優先)時の場合に比べて定着速度を低下させ、単位時間当たりの熱量を増加させることで画像の光沢度を更に高めるようにしたものである。
一方、定着速度制御部127は、図15に示すように、重ね無し作像処理において、低グロスモードが選択された条件では、通常(生産性優先)時の場合に比べて定着速度を低下させ、これに伴って定着装置70の定着温度を下げることにより画像の光沢度を更に下げるようにしたものである。
尚、本実施の形態では、定着温度制御部126及び定着速度制御部127は、各画像出力装置(IOT1,IOT2)111,112間で略同様な条件で定着温度、定着速度を制御するようにしてもよいし、夫々異なる条件で制御するようにしてもよいことは勿論である。
◎実施の形態3
図16は実施の形態3に係る画像形成装置の要部を示す。
同図において、画像形成装置は、一般色機としての画像出力装置(IOT1)111を前段側に、特色機としての画像出力装置(IOT2)112を後段側に設置し、両者間に中継搬送装置113を介在させて画像出力装置111,112の媒体搬送路を接続し、更に、画像出力装置(IOT1)111の前段側には媒体供給装置110を設置し、画像出力装置(IOT2)112の後段側には後処理装置(フィニッシャ)114を設置するようにしたものである。
そして、クライアントPC100はサーバ130を介して画像出力装置(IOT1,IOT2)111,112、媒体供給装置110、中継搬送装置113及び後処理装置114に通信可能に接続されている。
本例において、媒体供給装置110は複数の媒体供給器141を有しており、その一部には手差し媒体供給器142を有している。更に、媒体供給装置110には操作部(入力部や表示部を含む)143が設けられている。
また、画像出力装置(IOT1,IOT2)111,112の基本的構成は実施の形態1と略同様であり、装置筐体20内に作像エンジン21(画像形成部22、中間転写体30、一括転写装置50)を搭載し、更に、画像定着用の定着装置70を搭載すると共に、夫々制御装置121,122を備えている。
ここで、制御装置121,122は、実施の形態1又は2の構成を採用するようにすればよい。
更に、中継搬送装置113は、手差しインサータ145を有し、前後に位置する画像出力装置(IOT1,IOT2)111,112の媒体搬送路を接続する中継搬送路146を有している。
更にまた、後処理装置114は、パンチャ151、端綴じ装置152、中綴じ装置153及び媒体排出受け154を有しており、更に、手差しインサータ155を有している。
本実施の形態においては、媒体供給装置110の媒体供給器141や手差し媒体供給器142から媒体が供給され、一般色機としての画像出力装置(IOT1)111、中継搬送装置113、特色機としての画像出力装置(IOT2)112、後処理装置114を経て媒体排出受け154に排出されるようになっている。
従って、本実施の形態では、サーバ130が「一般色→特色」の印刷順(画像形成順)を決定したと仮定すると、媒体供給装置110から供給された媒体は、一般色機としての画像出力装置(IOT1)111による作像が行なわれ、定着装置70にて1回目の定着処理が行われる。この後、画像出力装置(IOT1)111にて印刷済の媒体は、中継搬送装置113を経て特色機としての画像出力装置(IOT2)112に導かれ、画像出力装置(IOT2)112による作像が行われ、定着装置70にて2回目の定着処理が行われる。しかる後、「一般色画像+特色画像」を含む媒体は後処理装置114を経て媒体排出受け154に排出される。
このように、本例の場合には、「一般色→特色」の印刷順(画像形成順)の場合には、媒体は自動的に画像出力装置(IOT1,IOT2)111,112に搬入され、作像、定着処理が実施される。
しかしながら、サーバ130が「特色→一般色」の印刷順(画像形成順)の場合には、例えば一般色機としての画像出力装置(IOT1)111による作像が行われず、特色機としての画像出力装置(IOT2)112による作像が行われるようにすればよく、媒体供給装置110から供給される媒体は、一般色機としての画像出力装置(IOT1)111内の媒体搬送路を経て中継搬送装置113から特色機としての画像出力装置(IOT2)112内に導かれた後に、画像出力装置(IOT2)112による作像が実施され、後処理装置114を経て媒体排出受け154へと排出される。
この後、媒体排出受け154に排出された特色画像印刷済の媒体を手動で媒体供給装置110にセットし、一般色機としての画像出力装置(IOT1)111による作像、定着を経て、中継搬送装置113、画像出力装置(IOT2)112及び後処理装置114の媒体搬送路を経て媒体排出受け154に排出するようにすればよい。
尚、この場合、手動で印刷済の媒体を運ぶようにしているが、別途設置した搬送ユニットにて自動的に搬送するようにしてもよいことは勿論である。
本実施の形態では、「一般色→特色」の印刷順(画像形成順)の場合には、画像出力装置(IOT1,IOT2)111,112による作像、定着処理が連続的に行われるため、例えば一般色機としての画像出力装置(IOT1)111の定着装置70では仮定着にしておき、特色機としての画像出力装置(IOT2)112の定着装置70にて本定着するようにしてもよい。本例では、両方の定着装置70で本定着する場合に比べて、定着装置70に要する電力を低減することが可能である。
更に、本実施の形態を始め、実施の形態1、実施の形態2では、2台の画像出力装置(IOT1,IOT2)111,112を設置するようにしているが、例えば画像出力装置を3台以上接続するようにしてもよく、一般色機としての画像出力装置を1台目と3台目に設置し、特色機としての画像出力装置を2台目に設置するようにしておけば、「一般色→特色」の印刷順(画像形成順)では、1台目、2台目をペアとして連続的に作動させ、また、「特色→一般色」の印刷順(画像形成順)では、2台目、3台目をペアとして連続的に作動させるようにすれば、いずれの場合にも自動的に一連で作像処理を実施することが可能である。
また、各実施の形態では、いずれも2台の画像出力装置(IOT1,IOT2)111,112を採用しているが、これに限られるものではなく、一つの装置筐体内に2組の作像エンジンを連続的に配設し、夫々の作像エンジンで形成された画像を定着する定着装置を夫々搭載するようにしてもよい。
1…第1の画像形成手段,2…第1の定着手段,3…第2の画像形成手段,4…第2の定着手段,5…決定手段,6…告知手段,7…積層判別手段,8…定着温度の制御手段,9…定着速度の制御手段,G1…第1の画像,G2…第2の画像,S…媒体

Claims (9)

  1. 媒体に予め決められた単色又は多色の第1の画像を形成する第1の画像形成手段と、
    前記第1の画像形成手段で形成された第1の画像を定着させる第1の定着手段と、
    前記媒体に前記第1の画像の色とは異なる特色を含む第2の画像を形成する第2の画像形成手段と、
    前記第2の画像形成手段で形成された第2の画像を定着させる第2の定着手段と、
    前記第1の画像に対する光沢度の設定に依存して、前記第1の画像形成手段及び前記第2の画像形成手段の画像形成順を決定する決定手段と、
    前記決定手段での決定結果を告知する告知手段と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記第1の画像形成手段で形成される前記第1の画像と、前記第2の画像形成手段で形成される前記第2の画像とが、媒体上で積層されるか否かを判別する積層判別手段を備え、
    前記決定手段は、前記積層判別手段による判別結果として前記第1及び第2の両画像が媒体上で積層される場合には、画像の積層順に依存して前記画像形成順を決定するとともに、前記両画像が媒体上で積層されない場合には、前記画像の光沢度の設定に依存して前記画像形成順を決定することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記決定手段は、光沢度の設定がない場合には、媒体の種類に依存して前記画像形成順を決定することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記光沢度の設定が予め決められた閾値以上の高光沢の場合には、前記各定着手段の定着温度を、光沢度の設定がない場合に比べて高温にする定着温度の制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1又は4に記載の画像形成装置において、
    前記光沢度の設定が予め決められた閾値以下の低光沢の場合には、前記各定着手段の定着温度を、光沢度の設定がない場合に比べて低温にする定着温度の制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記光沢度の設定が予め決められた閾値以上の高光沢の場合には、媒体が前記各定着手段を通過する速度を、光沢度の設定がない場合に比べて低速にする定着速度の制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1又は6に記載の画像形成装置において、
    前記光沢度の設定が予め決められた閾値以下の低光沢の場合には、媒体が前記各定着手段を通過する速度を、光沢度の設定がない場合に比べて低速にする定着速度の制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記第1の画像形成手段は、イエロ、マゼンタ、シアン、ブラックの各色成分の第1の画像を形成するものであり、
    前記第2の画像形成手段は、前記第1の画像形成手段で形成される第1の画像とは異なる特色を含む第2の画像を形成するものであり、
    前記決定手段は、前記光沢度の設定が予め決められた閾値以下の低光沢の場合には、前記第1の画像の形成前に前記特色を含む第2の画像を形成するように画像形成順を決定するとともに、前記光沢度の設定が予め決められた閾値以上の高光沢の場合には、前記第1の画像の形成後に前記特色を含む第2の画像を形成するように画像形成順を決定することを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項8に記載の画像形成装置において、
    前記決定手段は、媒体の種類が予め定められた光沢度に達する高光沢な媒体であり且つ画像の光沢度の設定がない場合には、前記第1の画像の形成後に前記特色を含む第2の画像を形成するように画像形成順を決定することを特徴とする画像形成装置。
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