JP2022138556A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022138556000001
【課題】用紙搬送の経路上にある複数の回転体を回転駆動する駆動源の設置個数を抑えつつ、良質な画像形成を可能にする。
【解決手段】画像形成装置1は、像担持体を回転駆動させる第1駆動源と、画像形成部30を経由して排紙部60へ用紙Sを案内する用紙搬送路L1と、用紙Sの裏面にトナー画像を転写するための用紙反転搬送路L2と、用紙搬送路L1および用紙反転搬送路L2の複数の回転体を回転駆動させる第2駆動源とを備える。第2駆動源は、用紙Sの表面印刷時には、前記各回転体の用紙搬送速度が第1速度となるように駆動され、裏面印刷時には、前記各回転体の用紙搬送速度が前記第1速度より遅い第2速度となるように駆動される。
【選択図】図1

Description

本発明は、用紙搬送装置を備える画像形成装置に関する。
画像形成装置においては、給紙部から用紙をピックアップして画像形成部に搬送することで用紙に画像が形成される。例えば電子写真方式を採用する画像形成装置では、像担持体に形成されたトナー画像を、転写部に搬送された用紙に転写して画像を形成する。このとき、トナー画像が用紙の搬送に同期して適正に転写されるように、転写部の上流側でレジストローラを介して用紙の搬送タイミングが制御されている。
ここで、レジストローラの用紙搬送速度が転写部の用紙搬送速度より小さいと、用紙は伸び縮みしないので、レジストローラでの用紙搬送速度の遅れが転写部に伝わって転写部で用紙の滑りが発生し転写不良(転写ずれ)が発生する。これを防ぐため、通常はレジストローラの用紙搬送速度は、転写部の用紙搬送速度より少し早めになるように設定されている。これによって、レジストローラと転写部との間にある用紙を適度に撓ませ、転写部における搬送速度の変化を防止するためである。しかし、この用紙の撓み量が大きすぎると、用紙の撓んだ部分が転写部よりも用紙搬送方向上流側で先に像担持体に当接するため、像担持体上のトナー画像と用紙の撓んだ部分とが擦れて画像がずれ、用紙にそのまま転写される転写ずれを発生する。そのため、レジストローラと転写部との間の用紙の撓みは常に適切に管理される必要があった。
このような問題に対して、例えば特許文献1には、用紙のサイズ、給紙トレイ、温度、湿度、用紙の表裏といった諸条件に基づいてレジストローラの回転速度を制御し、この用紙の撓みによる転写ずれの程度を小さくすることが記載されている。
特開2001-343877号公報
前記特許文献1に記載された画像形成装置では、レジストローラを駆動する駆動モータが他のローラの駆動モータとは別個に設けられているので、像担持体や転写ローラの回転速度に対してレジストローラの回転速度を容易に制御することができ、用紙の撓み量を調整しやすい。しかしながら、レジストローラ専用の駆動源を設けることはコスト増につながるとともに、画像形成装置の大型化を招くものとなって好ましくない。
通常、像担持体および転写部を除く用紙搬送路上には、前記レジストローラを含め、給紙部、排紙部、および定着部等に、それぞれ駆動源によって駆動される用紙を搬送する回転体が設けられている。これらの回転体を1つの駆動源で駆動させるようにすることは、コストを抑えて装置小型化を実現するうえで有利となる一方で、レジストローラの回転速度を個別に調節することが困難となり、用紙の撓み量を調整することがより一層難しくなるといった課題があった。
加えて、トナー画像を用紙の表面に転写するときと裏面に転写するときとでは、転写部へ到る用紙搬送の経路が異なることから、用紙に生じる撓み量も異なったものとなる。したがって、画像形成を行う用紙の表裏で、さらに撓み量を調整する必要性もあり、用紙の表面であっても裏面であっても転写ずれを抑制し得て、良好に画像形成することが求められた。
本発明は、上記のような問題点にかんがみてなされたものであり、その目的とするところは、用紙搬送の経路上に設けられる複数の回転体を回転駆動する駆動源の設置個数を抑えつつも良質で安定した画像形成を可能にする画像形成装置を提供することにある。
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、用紙の両面に画像を形成可能な画像形成装置であって、前記画像形成装置は、回転体である像担持体を有し、前記像担持体上に形成されたトナー画像を前記用紙に転写する画像形成部と、用紙積載部に積載された前記用紙を、前記画像形成部を経由して排紙部へ案内する用紙搬送路と、前記用紙搬送路から分岐し、前記画像形成部を通過した前記用紙をトナー画像が転写されていない面が前記像担持体側となるようにして再び前記画像形成部へ案内する用紙反転経路と、前記像担持体を回転駆動させる第1駆動源と、前記用紙搬送路および前記用紙反転搬送路にそれぞれ設けられた前記用紙を搬送する複数の回転体を回転駆動させる第2駆動源と、制御部と、を備えて構成される。そして、前記制御部は、前記用紙が前記用紙積載部から前記画像形成部に送られる表面印刷時は、前記各回転体の用紙搬送速度が第1速度となるように前記第2駆動源を駆動し、前記用紙が前記用紙反転経路を経由して前記画像形成部に送られる裏面印刷時は、前記各回転体の用紙搬送速度が前記第1速度より遅い第2速度となるように前記第2駆動源を駆動することを特徴としている。
より具体的な構成として、前記画像形成装置は、前記用紙に転写されたトナー画像を前記用紙に加熱定着させる定着部をさらに有し、前記複数の回転体として、前記用紙積載部から前記用紙搬送路に用紙を搬送する給紙ローラ、前記画像形成部に前記用紙を搬送するタイミングを調節するレジストローラ、前記給紙ローラと前記レジストローラとの間に設けられるレジスト前ローラ、および定着部に設けられた用紙搬送用の回転体を含み、前記用紙反転経路は、前記レジスト前ローラより用紙搬送方向の上流側で、前記用紙搬送路と合流することが好ましい。
また、前記構成の画像形成装置において、前記制御部は、前記裏面印刷から前記表面印刷への移行時において、搬送中の前記用紙の後端が前記定着部を通過してから、前記各回転体の用紙搬送速度が前記第1速度となるように前記第2駆動源を駆動することが好ましい。
また、前記構成の画像形成装置において、前記制御部は、前記裏面印刷から前記表面印刷への移行時において、搬送中の前記用紙の後端が前記画像形成部を通過してから前記定着部を通過するまでの間に、前記各回転体の用紙搬送速度が前記第2速度から前記第1速度へと徐々に変化するように前記第2駆動源を駆動するように構成されてもよい。
また、前記構成の画像形成装置において、前記制御部は、前記裏面印刷から前記表面印刷への移行時であって、前記用紙の搬送速度が第2速度となるように前記第2駆動源を駆動している状態において、前記用紙積載部から新たな用紙を、搬送中の前記用紙に追いつかないタイミングで前記用紙搬送路へ搬送することが好ましい。
また、前記の目的を達成するための本発明の他の解決手段は、用紙の両面に画像を形成可能な画像形成装置であって、前記画像形成装置は、回転体である像担持体を有し、前記像担持体上に形成されたトナー画像を前記用紙に転写する画像形成部と、用紙積載部に積載された前記用紙を、前記画像形成部を経由して排紙部へ案内する用紙搬送路と、前記用紙搬送路から分岐し、前記画像形成部を通過した前記用紙をトナー画像が転写されていない面が前記像担持体側となるようにして再び前記画像形成部へ案内する用紙反転経路と、前記像担持体を回転駆動させる第1駆動源と、前記用紙搬送路および前記用紙反転搬送路に設けられた前記用紙を搬送する複数の回転体を回転駆動させる第2駆動源と、制御部と、を備えて構成される。前記複数の回転体としては、前記用紙積載部から前記用紙搬送路に用紙を搬送する給紙ローラ、前記画像形成部に前記用紙を搬送するタイミングを調節するレジストローラ、および前記給紙ローラと前記レジストローラとの間であって前記用紙搬送路と前記用紙反転搬送路との合流部に設けられるレジスト前ローラを含む。そして、前記レジスト前ローラと前記第2駆動源との間に、前記レジスト前ローラを駆動状態と非駆動状態とを切り替え可能なクラッチと、前記クラッチによって非駆動状態のときに所定の回転トルクが発生するトルク発生部材とが設けられており、前記制御部は、前記用紙が前記用紙積載部から前記画像形成部に送られる表面印刷時は、前記クラッチを駆動状態にして前記レジストローラへ前記用紙を搬送し、前記用紙が前記用紙反転経路を経由して前記画像形成部に送られる裏面印刷時は、前記クラッチを非駆動状態にして前記レジストローラへ前記用紙を搬送することを特徴としている。
より具体的には、前記画像形成装置において、前記クラッチは、前記用紙の後端が前記レジスト前ローラを通過後、前記レジスト前ローラを駆動状態に切り替えることが好ましい。
前記構成を具備することによって本発明に係る画像形成装置においては、前記像担持体を除く複数の回転体を第2駆動源により回転駆動させる構成にあって、用紙に生じる撓み量を安定化させることが可能となり、良質な画像を形成することが可能となる。
本発明によれば、用紙の搬送路上に設けられる複数の回転体を回転駆動する駆動源の設置個数を抑えつつも良質で安定した画像形成が可能となる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置を概略的に示す説明図である。 前記画像形成装置における用紙搬送の様子を示す説明図である。 図2に続く用紙搬送の様子を示す説明図である。 図3に続く用紙搬送の様子を示す説明図である。 図4に続く用紙搬送の様子を示す説明図である。 図5に続く用紙搬送の様子を示す説明図である。 図6に続く用紙搬送の様子を示す説明図である。 前記画像形成装置に備えられるクラッチ機構の一例を示す模式図である。 本発明の実施形態1に係る画像形成装置において、1枚の用紙に対して両面印刷を行う際のクラッチ機構の動作を示すタイミングチャートである。 前記画像形成装置において、複数枚の用紙に対して両面印刷を行う際のクラッチ機構の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態2に係る画像形成装置における用紙搬送の様子を示す説明図である。 図11に続く用紙搬送の様子を示す説明図である。 前記画像形成装置において、複数枚の用紙に対して両面印刷を行う際のクラッチ機構の動作を示すタイミングチャートである。
本発明の実施形態に係る画像形成装置について、図面を参照しつつ説明する。図1は、用紙搬送装置10を備える画像形成装置1の断面を概略的に示す説明図である。
用紙搬送装置10は、像担持体上のトナー画像を用紙Sに転写する転写部37に対して給紙部40から用紙Sを搬送する。図1に示すように、用紙搬送装置10は、給紙ローラ51およびレジストローラ54を含み、複写機、ファクシミリ、プリンタおよびこれらの複合機などの画像形成装置1に用いられる。この実施形態では、画像形成装置1は、複写機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能などを有する複合機(MFP:MultifunctionPeripheral)である。
画像形成装置1は、装置本体11およびその上方に配置される原稿読取装置20を含み、原稿読取装置20で読み込まれた画像データまたは外部コンピュータから送信された画像データに基づいて、所定の用紙(記録紙)に対して多色または単色の画像を形成する。
原稿読取装置20は、透明材によって形成される原稿載置台と、原稿載置台に対して開閉可能な原稿押さえカバーが設けられている。また、図示は省略するが、原稿載置台の前面側には、ユーザによる入力操作を受け付けるタッチパネルおよび操作ボタン等の操作部(操作パネル)が設けられている。
原稿読取装置20には、光源、複数のミラー、結像レンズおよびラインセンサ等を備える原稿読取部21が設けられている。原稿読取部21は、原稿表面を光源によって露光し、原稿表面から反射した反射光を複数のミラーによって結像レンズに導く。そして、結像レンズによって反射光をラインセンサの受光素子に結像させる。ラインセンサでは、受光素子に結像した反射光の輝度または色度が検出され、原稿表面の画像に基づく画像データが生成される。
装置本体11には、画像形成部30および図示しない制御部が設けられている。制御部には、CPUおよびRAM等が備えられ、操作部への入力操作などに応じて、画像形成装置1の各構成部に制御信号を送信して種々の動作を実行させる。画像形成部30は、露光ユニット31、現像器32、感光体ドラム33、クリーナユニット34、帯電器35、1次転写ベルトユニット36、転写ローラ(2次転写ローラ)38、および定着ユニット(定着部)39等を備え、給紙カセット41または手差し給紙カセット42等の用紙積載部から給紙(搬送)される用紙上に画像を形成し、画像形成済みの用紙Sを排紙トレイ60に排紙する。用紙Sに画像を形成するための画像データとしては、前記のように、原稿読取部21で読み取った画像データまたは外部コンピュータから送信された画像データ等が利用される。
なお、画像形成装置1において扱われる画像データは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の4色のカラー画像に応じたものである。このため、現像器32、感光体ドラム33、クリーナユニット34および帯電器35のそれぞれは、各色に応じた4種類の潜像を形成するように4個ずつ設けられ、これらによって4つの画像ステーションが構成されている。
感光体ドラム33は、導電性を有する円筒状の基体の表面に感光層が形成された静電潜像担持体である。帯電器35は、この感光体ドラム33の表面を所定の電位に帯電させるものである。露光ユニット31は、レーザ出射部および反射ミラー等を備えたレーザスキャニングユニット(LSU)として構成され、帯電された感光体ドラム33の表面を露光することによって、画像データに応じた静電潜像を感光体ドラム33の表面に形成する。現像器32は、感光体ドラム33の表面に形成された静電潜像を4色(YMCK)のトナーによって顕像化するものである。クリーナユニット34は、現像および画像転写後における感光体ドラム33の表面に残留したトナーを除去して回収する。
1次転写ベルトユニット36は、1次転写ベルト361、転写駆動ローラ362、転写従動ローラ363および4つの1次転写ローラ364等を備えて像担持体を構成しており、感光体ドラム33の上方に配置されている。1次転写ベルト361は、各感光体ドラム33に接触するように設けられており、1次転写ローラ364を用いて、各感光体ドラム33に形成された各色のトナー画像を1次転写ベルト361に順次重ねて転写することによって、1次転写ベルト361上に多色のトナー画像が形成される。1次転写ローラ364は、感光体ドラム33との間を通る1次転写ベルト361に、感光体ドラム33に担持されているトナー画像を転写する。
転写駆動ローラ362の近傍には転写ローラ38が配置されており、1次転写ベルト361と転写ローラ38との間の転写ニップN1を用紙Sが通過することによって、1次転写ベルト361に形成されたトナー画像が用紙Sに転写される。これらの転写ローラ38および転写駆動ローラ362によって転写ニップN1が形成される部分は画像形成装置1における転写部37となる。
転写ローラ38は、例えば、ステンレスまたは鉄等の芯金を含み、この芯金上に、カーボン、イオン導電性フィラーまたはイオン導電性を有するベースポリマーなどにより導電性のスポンジ弾性体層が形成される。このスポンジ弾性体層の表層には、発泡体層(発泡セル)が形成される。
定着部としての定着ユニット39は、定着ローラ391、加熱ローラ392、および加圧ローラ393を備える。定着ローラ391は、この定着ローラ391および加熱ローラ392に懸架されたベルトを介して、加圧ローラ393に圧接される。定着ローラ391と、ベルトを介した加圧ローラ393との間の定着ニップN2で、用紙Sが挟持されつつ搬送されることで、用紙Sのトナー画像が加熱定着される。
用紙搬送装置10では、給紙カセット41または手差し給紙カセット42等の用紙積載部に積載された用紙Sを搬送する。用紙搬送装置10には、給紙ローラ51、レジスト前ローラ53、レジストローラ54および転写部37等が、用紙搬送方向に対してこの順番で設けられている。また、転写部37の用紙搬送方向の下流側には、定着ユニット39および定着後ローラ56等が設けられている。例示の形態では、用紙搬送装置10によって転写部37まで搬送された用紙は、転写部37を通過した後、定着ユニット39、定着後ローラ56、および排紙ローラ58を経由して排紙部としての排紙トレイ60まで搬送される。
用紙搬送装置10は、給紙カセット41または手差し給紙カセット42から、画像形成部30の転写部37に向けて用紙を搬送する用紙搬送路L1を備える。用紙搬送装置10には、用紙Sに対して両面印刷を行う際の表面印刷が終了して定着ユニット39を通過した後の用紙を、転写部37より用紙搬送方向の上流側において用紙搬送路L1に戻すための用紙反転搬送路L2が設けられている。用紙反転搬送路L2は、用紙搬送路L1から分岐し、画像形成部30を通過した用紙を、トナー画像が転写されていない面が像担持体側となるようにして再び画像形成部30へと案内する。用紙搬送路L2は、レジストローラ54よりも用紙搬送方向の上流側に配設されたレジスト前ローラ53の上流側で、用紙搬送路L1と合流する。
図2~図7は、用紙搬送路L1および用紙反転搬送路L2への用紙搬送の様子を順に示す説明図である。
図1に示したように、給紙ローラ51は用紙Sを給紙カセット41から引き出す。用紙Sは、給紙ローラ51と分離ローラ52(または分離パッド)との間を通過し、さらに用紙搬送路L1を通じてレジストローラ54へと搬送される。分離ローラ52は給紙ローラ51に対向して設けられる。また、分離ローラ52は、用紙Sを用紙搬送路L1へ向けて送り出すように回転駆動される給紙ローラ51に対して、給紙ローラ51と反対方向に回転して、または回転負荷が重くなるように設定されていることで、用紙Sが1枚ずつ引き出されるように作用する。
レジストローラ54は、ペーパーストップローラ(PSローラ)とも呼ばれ、画像形成部30が用紙Sに画像形成を行うプロセススピードと等しい速度で、用紙Sを搬送する。このレジストローラ54は、給紙ローラ51および転写部37の間に設けられており、転写部37でトナー画像が用紙Sに転写されるように用紙Sの搬送タイミングを調節する。例えば、図2に示すように、レジストローラ54は、給紙ローラ51によって搬送された用紙Sの先端(用紙搬送方向の下流側端部)を挟持した状態で待機(一旦停止)し、転写部37と同期させて用紙Sの搬送を開始する。このとき、レジストローラ54は、1次転写ベルト361の回転速度と等しい回転速度で回転する。
画像形成装置1では、用紙Sの表面に画像形成(表面印刷)を行う場合、給紙カセット41に載置された用紙Sが給紙ローラ51および分離ローラ52によって1枚ずつ用紙搬送路L1に導かれる。図3に示すように、用紙Sはレジストローラ54を経て転写部37に搬送され、転写ニップN1でトナー画像を転写される。その後、定着ニップN2を通過することによって用紙Sの未定着トナーが熱で溶融して固着される。その後、用紙Sは定着後ローラ56および排紙ローラ58を経て排紙トレイ60上に排紙される。
また、用紙Sの表裏両面に画像形成(両面印刷)を行う際には、図4に示すように、定着ニップN2を通過して表面印刷が完了した用紙Sの後端(用紙搬送方向の上流側端部)が排紙ローラ58に到達すると、排紙ローラ58を逆回転(反転)させることによって、用紙Sの後端を先頭として搬送を開始し、用紙反転搬送路L2へと導く。
図5に示すように、用紙反転搬送路L2に導かれた用紙Sは、搬送ローラ55によって搬送されつつ、レジスト前ローラ53を経て用紙搬送路L1へ導かれる。その後、用紙Sは、レジストローラ54によって所定のタイミングで転写部37に搬送される。用紙反転搬送路L2から用紙搬送路L1に合流する段階で用紙Sの表裏は反転されるので、続いて転写部37では用紙Sの裏面に画像形成(裏面印刷)が行われる。
図6に示すように、転写ニップN1に到達した用紙Sの裏面に、トナー画像が転写される。定着ニップN2を通過することによって用紙Sの裏面の未定着トナーが熱で溶融して固着される。
図7に示すように、用紙Sは定着後ローラ56および排紙ローラ58を経て排紙トレイ60上に排紙される。画像形成が行われる用紙が複数枚である場合、引き続いて他の用紙S2に画像形成が行われる。給紙部40では給紙ローラ51によって新たな用紙S2を用紙搬送路L1へと搬送し、前記と同様に画像形成が行われる。
(実施形態1)
本発明の実施形態1に係る画像形成装置1においては、前記のように用紙Sを搬送し、搬送した用紙Sに画像形成を行うために複数の回転体が回転駆動されている。これらの回転体のうち、転写ローラ38と当接する1次転写ベルト361は、転写駆動ローラ362を回転駆動させる第1駆動モータ(第1駆動源)によって周回方向に回転する像担持体を構成している。これに対して、用紙搬送路L1および用紙反転搬送路L2に設けられる他の回転体であって、転写駆動ローラ362を除く複数の回転体は、第1駆動モータとは異なる別途の駆動モータである第2駆動モータ(第2駆動源)によって回転駆動されている。
第2駆動モータによって回転駆動される回転体としては、図1に示すように、給紙部40の給紙ローラ51、レジスト前ローラ53、レジストローラ54、定着ニップN2の加圧ローラ393、定着後ローラ56、手差し給紙ローラ57、および排紙ローラ58の複数の回転体(ローラ)が設けられている。すなわち、画像形成過程で用紙Sが通過することとなる給紙、定着、排紙の各過程を第2駆動モータによる回転駆動によって担い、転写の過程については第1駆動モータによる回転駆動によって担う構成とされている。なお、レジスト前ローラ53、レジストローラ54、搬送ローラ55、定着後ローラ56、手差し給紙ローラ57には、それぞれ対となる従動ローラが対向して設けられており、用紙Sを挟持して搬送するように作用する。
ここで、従来の画像形成装置では、給紙ローラ51からレジスト前ローラ53およびレジストローラ54を経て転写部37に用紙Sが搬送される際、これらの各ローラが1つの駆動モータ(例えば第2駆動モータ)で回転駆動される構成であると、すべて等速で回転する構成とされていた。表面印刷時には、図3に示すように、搬送中の用紙Sが給紙ローラ51から定着ニップN2にかけて存在するので、給紙ローラ51に対して反対方向に回転等する分離ローラ52の作用が相まって、給紙ローラ51と分離ローラ52との間のニップが用紙搬送のブレーキとなりやすい。また、給紙ローラ51が用紙Sを送り出す用紙搬送速度に対して、その駆動源とは異なる他の駆動源で回転駆動される転写駆動ローラ362の用紙搬送速度が異なる。そのため、例えば、レジストローラ54と転写ニップN1との間で用紙Sの突っ張り現象を生じやすく、撓み量が少なくなる。突っ張り現象が起こると、前述のとおり用紙Sに形成した画像に転写ずれが発生しやすくなる。
一方、裏面印刷時には、図6に示すように、用紙反転搬送路L2から用紙搬送路L1の転写ニップN1にかけて用紙Sが存在することとなり、搬送中の用紙Sに給紙ローラ51および分離ローラ52は関与しない。そうすると、表面印刷時とは逆に、レジストローラ54と転写ニップN1との間で用紙Sに撓みを生じやすくなる。撓み量が多くなると、転写ニップN1の上流側で用紙Sへのトナーの飛び散りが発生しやすくなる。また、用紙搬送速度の相違だけでなく、画像形成装置1に設けられるこれらのローラの外径寸法のばらつき等によっても同様の現象を生じる可能性がある。
このような従来の問題点に対して、本発明者は、表面印刷時と裏面印刷時とで異なる特性を示す用紙Sの撓み量に着目し、用紙Sの搬送速度を好適に制御することで、用紙Sに生じる撓み量を安定化させることとした。
具体的には、本実施形態に係る画像形成装置1において、制御部は、用紙Sが給紙カセット41または手差し給紙カセット42から画像形成部30に送られる表面印刷時には、用紙Sを搬送する用紙搬送速度が第1速度となるように第2駆動モータを駆動する。また、用紙Sが用紙反転経路L1を経由して画像形成部30に送られる裏面印刷時には、用紙搬送速度が第1速度よりも遅い第2速度となるように第2駆動モータを駆動する。したがって、用紙Sを搬送する用紙搬送速度は、用紙Sの表面に画像を転写する表面印刷時よりも用紙Sの裏面に画像を転写する裏面印刷時の方が遅くなるように制御されている。第2駆動モータは、裏面印刷時に、用紙搬送速度が第1速度から第2速度となるように、前記複数の回転体を回転駆動する。
前記のとおり、第2駆動モータによって回転駆動される回転体としては、給紙部40の給紙ローラ51、レジスト前ローラ53、レジストローラ54、加圧ローラ393、定着後ローラ56、手差し給紙ローラ57、および排紙ローラ58の複数のローラが設けられている。また、これらの複数のローラと第2駆動モータとの間には、各ローラの駆動状態と非駆動状態とを切り替え可能なクラッチ機構が介在されている。
図8は、画像形成装置1に備えられるクラッチ機構80の構成例を示す模式図である。なお、図8では、当該クラッチ機構80の一部であって、レジスト前ローラ53と第2駆動モータ59との間に設けられるレジスト前ローラクラッチ83について模式的に示している。
レジスト前ローラ53は、第2駆動モータ59によって回転駆動される。例示の形態では、第2駆動モータ59は装置本体11の内部に備えられ、駆動軸81を有する。駆動軸81は歯車付きの軸部材であり、駆動力を伝達する。駆動軸81には複数の従動ギア82が互いに噛み合って回転可能に接続されている。第2駆動モータ59の駆動力は、これらの従動ギア82を介してレジスト前ローラクラッチ83に伝達される。なお、従動ギア82の数や配置形態は一例であって、これに限定されない。
レジスト前ローラクラッチ83は、駆動力が伝達される原動節831、および原動節831から駆動力が伝達される従動節832を備えている。従動節832はレジスト前ローラ軸833に連結されている。このレジスト前ローラクラッチ83は、電磁クラッチであり、原動節831または従動節832に設けられた電磁石を励磁することで、他方の節を吸引したり反発したりする。原動節831と従動節832とが接触すると駆動力が伝達されて駆動状態(ON)となる。原動節831と従動節832とが離間すると駆動力が伝達されず、レジスト前ローラクラッチ83は非駆動状態(OFF)となる。クラッチ機構80の動作は、制御部70によって制御される。
図9は、1枚の用紙Sを搬送して、両面印刷を行う際のクラッチ機構80の動作を示すタイミングチャートである。図示するように、画像形成装置1において印刷ジョブが開始されると、給紙ローラ51が駆動状態にされる(時間T1)。すなわち、第2駆動モータ59が駆動されてONになるとともに、給紙ローラクラッチをONとすることで、第2駆動モータ59の駆動力が給紙ローラ51に伝達される。給紙ローラ51が駆動されることにより、1枚目の用紙Sの給紙が開始される(図1参照)。1枚目の用紙Sの給紙が開始された時点では、レジスト前ローラクラッチ83およびレジストローラクラッチはOFFとなっている。その後、給紙ローラクラッチをOFFにして、給紙ローラ51は非駆動状態にされる。続いて、第1駆動モータが駆動される(時間T2)。
給紙ローラ51によって搬送された用紙Sの先端がレジストローラ54に到達すると(図2参照)、所定のタイミングでレジストローラクラッチをONとする。第2駆動モータ59の駆動力はレジストローラ54に伝達される。レジストローラ54が駆動されて、用紙Sの先端がレジストローラ54を通過する。
第2駆動モータ59の駆動力は排紙正転クラッチを介して排紙ローラ58に伝達され、図3に示すように、用紙Sを排紙トレイ60上に排出する方向に搬送する。そして、図4に示すように、用紙Sの後端が定着ニップN2を通過して表面印刷が完了する。その後、レジストローラクラッチをOFFにし、所定のタイミングで排紙反転クラッチをONにする。すなわち、用紙Sの後端が排紙ローラ58に到達すると、排紙正転クラッチをOFFにすると同時に排紙反転クラッチをONにして排紙ローラ58を逆回転(反転)させる(時間T3)。これにより、排紙ローラ58から用紙Sの後端を先頭として搬送を開始し、用紙Sが用紙反転搬送路L2へと導かれる。
また、この排紙反転クラッチをONにするタイミングで、第2駆動モータ59の回転速度を第2速度にする(時間T3)。裏面印刷のために用紙反転搬送路L2に搬送される用紙Sの用紙搬送速度は、第1速度から第2速度に変化する。用紙反転搬送路L2を搬送される用紙Sには、負荷が大きい給紙ローラ51が関与しない。したがって、このように用紙搬送速度を第2速度にすることによって、用紙Sの表面印刷時と裏面印刷時とで用紙Sに生じる撓み量を安定化させることができる。
用紙Sの後端が排紙ローラ58を通過すると排紙反転クラッチをOFFとするとともに、レジストローラクラッチをONにする(時間T4)。用紙反転搬送路L2を搬送中の用紙Sは、レジストローラ54によって所定のタイミングで転写部37に搬送されることとなる(図5参照)。画像形成がなされた用紙Sの後端が再び排紙ローラ58を通過すると、排紙正転クラッチをOFFにし(時間T5)、用紙Sの画像形成が終了する。
画像形成装置1において第1駆動モータによって駆動される転写駆動ローラ362の上流側では、用紙Sの搬送に関与する回転体の構成によって用紙Sに生じる撓み量が変化するが、このように第2駆動モータ59を第1速度と第2速度との2段階に切り替えることで、用紙Sの搬送力を制御することができ、生じる撓み量を安定化させることが可能になる。
図10は、複数枚の用紙S、S2を搬送して、両面印刷を行う際のクラッチ機構80の動作を示すタイミングチャートである。1枚目の用紙Sの表面印刷は、図9を参照して説明したタイミングチャートと同様に進められる。用紙Sの後端が排紙ローラ58を通過し、排紙反転クラッチをOFFにするタイミングで、第2駆動モータ59の回転速度を第2速度にする(時間T11)。
この用紙搬送速度を第2速度にするタイミングで、レジスト前ローラクラッチ83およびレジストローラクラッチをONにする。また、給紙ローラクラッチをONにして、給紙部40から新たな用紙S2の供給を開始する。
裏面印刷が開始され、用紙Sの後端が、転写ニップN1を通過した後、定着ニップN2を通過するまでの間に、第2駆動モータ59の回転速度を徐々に増加させ、用紙搬送速度を第2速度から第1速度へと徐々に増速していく。そして、用紙Sの後端が定着ニップN2を通過するタイミングで(図7参照)、第2駆動モータ59の回転速度を表面印刷時の用紙搬送速度である第1速度に戻す(時間T12)。このように裏面印刷から表面印刷への移行時においては、搬送中の用紙Sの後端が定着ニップN2を通過してから、用紙搬送速度が第1速度となるように第2駆動モータを駆動する。
また、第2駆動モータ59の回転速度を第2速度から第1速度へと、徐々に増速することで、裏面印刷時の用紙S、S2の後端での転写ずれを防止することができる。また、より早く用紙S、S2を排紙ローラ58へ搬送し、排紙トレイ60に排紙することができる。そのため、1分間に処理することのできる用紙枚数(用紙搬送枚数)を増加させることができる。
図7および図10に示すように、裏面印刷から表面印刷への移行時であって、用紙搬送速度が第2速度となるように第2駆動源を駆動している状態においては、搬送中の用紙Sに追いつかないタイミングで、給紙部40から新たな用紙S2を用紙搬送路L1へ搬送する。この場合、給紙ローラクラッチをONにして新たな用紙S2の供給を開始し(時間T11)、同時にレジスト前ローラクラッチおよびレジストローラクラッチをONにする。その後、レジスト前ローラクラッチを一時的にOFFにすることで、図7に示すように用紙S2をレジストローラ54で待機(一旦停止)させる。
次いで、搬送中の用紙Sに追いつかないタイミングで、レジスト前ローラクラッチおよびレジストローラクラッチをONにし、転写部37と同期させて用紙S2の搬送を開始する。これにより、表面印刷が開始される用紙S2が、裏面印刷が行われている用紙Sに重なって搬送されることなく、用紙搬送路L1に搬送される。
なお、1枚の用紙Sに両面印刷を行う場合にも、このように用紙搬送速度を第2速度から第1速度へ戻す際に徐々に増速するように構成されてもよい。また、2枚目以降の用紙S2に両面印刷を行う場合であれば、1枚目の用紙Sの後端が定着ニップN2を通過したタイミングで、直ちに第2速度から第1速度に戻してもよい。用紙Sは転写ニップN1を既に通過した状態にあるので、用紙S1に転写される画像には影響を及ぼさないと考えられるからである。
次いで、1枚目と同様に、2枚目の用紙S2が用紙搬送路L1に搬送され、用紙S2の後端が排紙ローラ58を排紙側に通過するタイミングで排紙正転クラッチをOFFとし、排紙反転クラッチをONにする(時間T13)。また、用紙S2が排紙ローラ58を通過し、排紙反転クラッチをOFFにするタイミングで、第2駆動モータ59の回転速度を第2速度にする(時間T14)。その後、裏面印刷が開始された用紙S2の後端が定着ニップN2を通過すると、第2駆動モータ59の回転速度を表面印刷時の用紙搬送速度である第1速度に戻す(時間T15)。
3枚目以降の用紙についても前記と同様にして画像形成を行うことができる。その間、転写駆動ローラ362を回転駆動する第1駆動モータは連続してONとなっている。
このように、表面印刷時と裏面印刷時とで用紙搬送速度を第1速度と第2速度との2段階の速度に制御することで、用紙搬送時の微少な送りズレを小さくすることが可能となり、異なる特性を示す用紙の撓み量を安定化させることができる。これにより、表面印刷時と裏面印刷時とのいずれにおいても転写ずれを抑制することができ、良質な画像を形成することが可能となる。
(実施形態2)
本発明に係る画像形成装置1において、表面印刷時と裏面印刷時とで異なる特性を示す用紙の撓み量を安定化させるため、1つの駆動源で回転駆動される複数の回転体に対して、前記実施形態1では用紙搬送速度を好適に変化させる構成を示した。本発明は用紙搬送速度を変化させる構成に限られず、用紙搬送負荷を調整することにっよっても用紙の撓み量を安定化させることができる。
本実施形態においても、画像形成装置1の用紙搬送路L1および用紙反転搬送路L2に設けられて第2駆動モータ59によって回転駆動される回転体に、給紙ローラ51、レジスト前ローラ53、レジストローラ54、加圧ローラ393、定着後ローラ56、手差し給紙ローラ57、および排紙ローラ58の複数のローラが含まれ、第2駆動モータ59との間にはクラッチ機構80が介在され、前記実施形態1と共通する構成である。そのため、以下の説明では、これらの共通する構成について前記実施形態1と共通の参照符号により示して、その詳細な説明を省略する。
図11および図12は、実施形態2に係る画像形成装置1における用紙搬送の途中過程の様子を順に示す説明図であり、図13は、実施形態2に係る画像形成装置1におけるクラッチ機構80の動作を示すタイミングチャートである。
本実施形態では、表面印刷時と裏面印刷時とで、用紙Sの搬送負荷が略同一となるようにクラッチ機構80の切り替えタイミングを調整する。具体的には、図8に示すように、クラッチ機構80において、レジスト前ローラ53に駆動力を伝達するレジスト前ローラクラッチ83が非駆動状態(OFF)のときには、搬送される用紙Sに対して従動するローラとなるように構成される。
例えば、図11に示すように、用紙Sが用紙反転搬送路L2から用紙搬送路L1へと搬送されている場合に、レジスト前ローラクラッチ83を駆動状態(ON)と非駆動状態(OFF)とで切り替えることで、用紙Sに対する用紙搬送負荷を変化させることができる。
給紙部40から用紙搬送路L1へと用紙Sが搬送される際には、給紙ローラ51および分離ローラ52の作用によって搬送負荷が用紙Sに作用し、用紙Sの撓み量が少なくなる傾向があった。これに対して、レジスト前ローラクラッチ83を切り替えることで用紙搬送負荷を変化させ、特に、裏面印刷時に用紙反転搬送路L2から搬送される用紙Sに対して、レジスト前ローラ53の回転駆動を停止することで、用紙搬送負荷を増加させ、表面印刷時と略同一の用紙搬送負荷を作用させる。
また、例えば図12に示すように、1枚目の用紙Sの表裏両面の画像形成が終了し、2枚目の用紙S2が用紙搬送路L1に搬送される際には、再びレジスト前ローラ53を回転駆動させて、増加させた用紙搬送負荷を元に戻すように構成される。
このようにONとOFFとが切り替えられるレジスト前ローラクラッチ83は、さらに所定の回転トルクを発生させるトルク発生部材に接続されていることが好ましい。これにより、表面印刷時と裏面印刷時とで用紙S、S2に作用する用紙搬送負荷をより一層好適に保つことが可能となる。
図13に示すように、両面印刷に係る印刷ジョブが開始されると、第2駆動モータ59がONになるとともに、給紙ローラクラッチがONとなって、給紙ローラ51が駆動される(時間T21)。用紙Sの給紙が開始された時点では、レジスト前ローラクラッチ83およびレジストローラクラッチはOFFとなっている。その後、給紙ローラクラッチをOFFにして、給紙ローラ51は非駆動状態にされる。用紙Sの先端がレジストローラ54に到達すると、所定のタイミングでレジストローラクラッチをONとし、第2駆動モータ59の駆動力がレジストローラ54に伝達される。用紙Sは用紙搬送路L1に搬送され、表面印刷が行われる。
第2駆動モータ59の駆動力は排紙正転クラッチを介して排紙ローラ58に伝達され、用紙Sを排紙トレイ60上に排出する方向に搬送する。用紙Sの後端が排紙ローラ58に到達すると、排紙正転クラッチをOFFにすると同時に排紙反転クラッチをONにして、排紙ローラ58を逆回転(反転)させる(時間T22)。用紙Sは、図11に示すように、用紙反転搬送路L2に搬送される。
用紙Sが用紙反転搬送路L2に向けて搬送され、用紙Sの後端が排紙ローラ58を通過すると、排紙反転クラッチをOFFとするとともに、レジストローラクラッチをONにする(時間T23)。また、このタイミングで、レジスト前ローラクラッチ83をOFFにする。図11に示すように、用紙反転搬送路L2を搬送中の用紙Sは、レジスト前ローラ53を通過して用紙搬送路L1へと搬送されるが、この過程で用紙搬送負荷がレジスト前ローラ53によって増加したものとなる。
用紙Sが裏面印刷のために用紙搬送路L1に搬送されるタイミングで、排紙正転クラッチをONとする(時間T24)。その後、用紙Sの後端がレジスト前ローラ53を通過したタイミングで、レジスト前ローラクラッチ83はONに切り替えられる(時間T25)。レジスト前ローラ53が回転駆動され、用紙搬送負荷は元の大きさに戻される。
このように、裏面印刷時に用紙反転搬送路L2から用紙Sが搬送される際に用紙Sに作用する用紙搬送負荷を、レジスト前ローラクラッチ83のON/OFFによって変化させ、表面印刷時における用紙搬送負荷に近づけ、略同一になるように制御する。これによって、用紙Sに生じる撓み量を表面印刷時と裏面印刷時とで大きく異なることのないように搬送することが可能となり、転写ずれの発生を抑制することができる。
続いて、2枚目以降の用紙S2に対しても同様に、用紙S2の後端が排紙ローラ58を通過すると排紙正転クラッチをOFFにし、排紙反転クラッチをONにして、用紙S2を用紙反転搬送路L2へと搬送する(時間T26)。用紙反転搬送路L2からの用紙S2の後端が排紙ローラ58を通過すると、排紙反転クラッチおよびレジスト前ローラクラッチ83をOFFにし(時間T27)、用紙搬送負荷を増加させる。そして、用紙S2が裏面印刷のために用紙搬送路L1に搬送されるタイミングで、排紙正転クラッチをONとする(時間T28)。
レジスト前ローラクラッチ83がOFFとなる時間TAの間は、用紙反転搬送路L2から用紙搬送路L1へと送られる用紙S、S2に対して、作用する負荷が増加する。増加した用紙搬送負荷は、用紙搬送のブレーキとなるので、レジストローラ54へ送られる用紙S、S2の搬送速度が低下する。そのため、給紙ローラ51と分離ローラ52との間のニップが用紙搬送のブレーキとなる表面印刷時と、給紙ローラ51が関与しない裏面印刷時とで、略同一の用紙搬送負荷を用紙S、S2に作用させることが可能となり、撓み量を安定化させることができる。
したがって、表面印刷時と裏面印刷時とで用紙搬送速度を変化させずとも、撓み量を制御でき、転写ずれを抑えた良質な画像形成が可能となる。
また、このように用紙の撓み量を制御するために、用紙搬送路および用紙反転搬送路に設けられる回転体であって、前記像担持体を除く複数の回転体を回転駆動させる駆動源として、第2駆動モータ(第2駆動源)を備えさせるだけで済み、個別に駆動源を必要としないので、画像形成装置の小型化が可能になるとともにコストを抑えることも可能となる。
なお、本実施形態に係る画像形成装置1においても、前記実施形態1に示した態様を組み合わせて適用することが可能であり、例えば第2駆動モータ59の回転速度を表面印刷時と裏面印刷時とで変化させる構成が組み合わされてもよい。
本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、前記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、すべて本発明の範囲内のものである。
1 画像形成装置
10 用紙搬送装置
30 画像形成部
36 1次転写ベルトユニット(像担持体)
361 1次転写ベルト
362 転写駆動ローラ
363 転写従動ローラ
364 1次転写ローラ
37 転写部
38 転写ローラ(2次転写ローラ)
39 定着ユニット(定着部)
40 給紙部
41 給紙カセット(用紙積載部)
42 手差し給紙カセット(用紙積載部)
51 給紙ローラ
52 分離ローラ
53 レジスト前ローラ
54 レジストローラ
55 搬送ローラ
56 定着後ローラ
57 手差し給紙ローラ
58 排紙ローラ
59 第2駆動モータ(第2駆動源)
60 排紙トレイ(排紙部)
70 制御部
80 クラッチ機構
83 レジスト前ローラクラッチ
N1 転写ニップ
N2 定着ニップ
S、S2 用紙
L1 用紙搬送路
L2 用紙反転搬送路

Claims (7)

  1. 用紙の両面に画像を形成可能な画像形成装置であって、
    前記画像形成装置は、
    回転体である像担持体を有し、前記像担持体上に形成されたトナー画像を前記用紙に転写する画像形成部と、
    用紙積載部に積載された前記用紙を、前記画像形成部を経由して排紙部へ案内する用紙搬送路と、
    前記用紙搬送路から分岐し、前記画像形成部を通過した前記用紙をトナー画像が転写されていない面が前記像担持体側となるようにして再び前記画像形成部へ案内する用紙反転経路と、
    前記像担持体を回転駆動させる第1駆動源と、
    前記用紙搬送路および前記用紙反転搬送路にそれぞれ設けられた前記用紙を搬送する複数の回転体を回転駆動させる第2駆動源と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記用紙が前記用紙積載部から前記画像形成部に送られる表面印刷時は、前記各回転体の用紙搬送速度が第1速度となるように前記第2駆動源を駆動し、
    前記用紙が前記用紙反転経路を経由して前記画像形成部に送られる裏面印刷時は、前記各回転体の用紙搬送速度が前記第1速度より遅い第2速度となるように前記第2駆動源を駆動することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、前記用紙に転写されたトナー画像を前記用紙に加熱定着させる定着部をさらに有し、
    前記複数の回転体として、前記用紙積載部から前記用紙搬送路に用紙を搬送する給紙ローラ、前記画像形成部に前記用紙を搬送するタイミングを調節するレジストローラ、前記給紙ローラと前記レジストローラとの間に設けられるレジスト前ローラ、および定着部に設けられた用紙搬送用の回転体を含み、
    前記用紙反転経路は、前記レジスト前ローラより用紙搬送方向の上流側で、前記用紙搬送路と合流することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2に記載の画像形成装置において、
    前記制御部は、前記裏面印刷から前記表面印刷への移行時において、搬送中の前記用紙の後端が前記定着部を通過してから、前記各回転体の用紙搬送速度が前記第1速度となるように前記第2駆動源を駆動することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2に記載の画像形成装置において、
    前記制御部は、前記裏面印刷から前記表面印刷への移行時において、搬送中の前記用紙の後端が前記画像形成部を通過してから前記定着部を通過するまでの間に、前記各回転体の用紙搬送速度が前記第2速度から前記第1速度へと徐々に変化するように前記第2駆動源を駆動することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項3または4のいずれか1つの請求項に記載の画像形成装置において、
    前記制御部は、前記裏面印刷から前記表面印刷への移行時であって、前記用紙の搬送速度が第2速度となるように前記第2駆動源を駆動している状態において、前記用紙積載部から新たな用紙を、搬送中の前記用紙に追いつかないタイミングで前記用紙搬送路へ搬送することを特徴とする画像形成装置。
  6. 用紙の両面に画像を形成可能な画像形成装置であって、
    前記画像形成装置は、
    回転体である像担持体を有し、前記像担持体上に形成されたトナー画像を前記用紙に転写する画像形成部と、
    用紙積載部に積載された前記用紙を、前記画像形成部を経由して排紙部へ案内する用紙搬送路と、
    前記用紙搬送路から分岐し、前記画像形成部を通過した前記用紙をトナー画像が転写されていない面が前記像担持体側となるようにして再び前記画像形成部へ案内する用紙反転経路と、
    前記像担持体を回転駆動させる第1駆動源と、
    前記用紙搬送路および前記用紙反転搬送路に設けられた前記用紙を搬送する複数の回転体を回転駆動させる第2駆動源と、
    制御部と、を備え、
    前記複数の回転体として、前記用紙積載部から前記用紙搬送路に用紙を搬送する給紙ローラ、前記画像形成部に前記用紙を搬送するタイミングを調節するレジストローラ、および前記給紙ローラと前記レジストローラとの間であって前記用紙搬送路と前記用紙反転搬送路との合流部に設けられるレジスト前ローラを含み、
    前記レジスト前ローラと前記第2駆動源との間に、前記レジスト前ローラを駆動状態と非駆動状態とを切り替え可能なクラッチと、前記クラッチによって非駆動状態のときに所定の回転トルクが発生するトルク発生部材とが設けられており、
    前記制御部は、
    前記用紙が前記用紙積載部から前記画像形成部に送られる表面印刷時は、前記クラッチを駆動状態にして前記レジストローラへ前記用紙を搬送し、
    前記用紙が前記用紙反転経路を経由して前記画像形成部に送られる裏面印刷時は、前記クラッチを非駆動状態にして前記レジストローラへ前記用紙を搬送することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項6に記載の画像形成装置において、
    前記クラッチは、前記用紙の後端が前記レジスト前ローラを通過後、前記レジスト前ローラを駆動状態に切り替えることを特徴とする画像形成装置。
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