JP2022138413A - 車両用ホイールの不良品判定方法、車両用ホイールの不良品判定プログラムおよび車両用ホイールの不良品判定装置 - Google Patents

車両用ホイールの不良品判定方法、車両用ホイールの不良品判定プログラムおよび車両用ホイールの不良品判定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】耐久性に起因する不良品の車両用ホイールを選別する。【解決手段】車両用ホイールの不良品判定方法は、ホイールリムとホイールディスクとの境界へのレーザ光の照射によりホイールリムとホイールディスクとが接合された車両用ホイールが不良品であるか否かを判定する方法である。車両用ホイールの不良品判定方法は、レーザ光の照射による溶接痕について、ホイールリムの内周面から車両用ホイールの径方向内側に規定距離だけ離間した位置までの対象範囲内における最下点を特定する特定工程と、車両用ホイールの径方向においてホイールリムの内周面を基準とする最下点の相対距離(径方向内側を正とする)が基準距離以下であることを必要条件として含む不良品判定条件が満たされた場合には、車両用ホイールを不良品であると判定する判定工程と、を含む。【選択図】図8

Description

本明細書に開示される技術は、車両用ホイールの不良品の判定に関する。
車両用ホイールには、略円筒状のホイールリムと、該ホイールリムの内周側に嵌合されている略円盤状のホイールディスクと、を備えたものがある。この種の車両用ホイールとして、ホイールリムとホイールディスクとがアーク溶接により接合された車両用ホイールが知られている。アーク溶接では、単位面積当たりの入熱量が比較的に多いため、過度な入熱量によって車両用ホイールに熱ひずみや残留応力が生じて変形しやすい。
これに対して、ホイールリムとホイールディスクとがレーザ溶接により接合された車両用ホイールが知られている(例えば特許文献1参照)。レーザ溶接では、アーク溶接に比べて、少ない入熱量でホイールリムとホイールディスクとを接合できる。つまり、レーザ溶接では、アーク溶接に比べて、ホイールリムやホイールディスクの熱変形が少ないため、疲労強度が向上する。そのため、疲労強度を確保するために必要なホイールリムとホイールディスクとの嵌合長さを短くすることができる。これにより、レーザ溶接では、車両用ホールの寸法精度の改善と軽量化を図ることができる。
このようなレーザ溶接による車両用ホイールにも、車両の走行安全性の維持のため、高い耐久性が要求される。従来では、例えば、車両用ホイールの製造後の品質検査において、半径方向負荷耐久試験により車両用ホイールの耐久性を評価し、その評価結果に基づき、各車両用ホイールが不良品であるか否かが判定されていた。
特開平5-329671号公報
上述した車両用ホイールの従来の不良品判定方法では、製造される全ての車両用ホイールのそれぞれについて、半径方向負荷耐久試験を行う必要がある。そのため、順次製造される車両用ホイールの不良品判定を効率良く行う技術が望まれていた。
本明細書では、上述した課題を解決することが可能な技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本明細書に開示される車両用ホイールの不良品判定方法は、ホイールリムとホイールディスクとの境界へのレーザ光の照射により前記ホイールリムと前記ホイールディスクとが接合された車両用ホイールの不良品判定方法であって、前記レーザ光の照射による溶接痕について、前記ホイールリムの内周面から前記車両用ホイールの径方向内側に規定距離だけ離間した位置までの対象範囲内における最下点を特定する特定工程と、前記車両用ホイールの径方向において前記ホイールリムの内周面を基準とする前記最下点の相対距離(前記径方向内側を正とする)が基準距離以下であることを必要条件として含む不良品判定条件が満たされた場合には、前記車両用ホイールを不良品であると判定する判定工程と、を含む。
本発明者は、鋭意検討を重ねることにより、レーザ溶接による溶接痕の対象範囲内における最下点の位置と、車両用ホイールの耐久性との間に相関関係があることを新たに見出した。すなわち、本車両用ホイールの不良品判定方法では、車両用ホイールの径方向においてホイールリムの内周面を基準とする最下点の相対距離(径方向内側を正とする)が基準距離以下である場合、車両用ホイールが不良品であると判定される。これにより、本車両用ホイールの不良品判定方法によれば、レーザ溶接による溶接痕の最下点の位置に基づき、耐久性に起因する不良品の車両用ホイールを選別することができる。
(2)上記車両用ホイールの不良品判定方法において、前記不良品判定条件は、前記相対距離が前記基準距離以下である前記最下点が前記車両用ホイールの周方向に基準長さ以上連続する連続最下点が存在することを必要条件としてさらに含むとしてもよい。
例えば車両用ホイールの形状や車両用ホイールの不良品判定に要求される判定精度等によっては、相対距離が基準距離以下である最下点が存在しても、その最下点の長さが比較的に短い場合には、そのことだけをもって車両用ホイールを不良品であると判定すべきでない場合がある。これに対して、本車両用ホイールの不良品判定方法では、不良品判定条件は、連続最下点が存在することを必要条件としてさらに含む。連続最下点は、溶接痕において上記相対距離が基準距離以下である最下点が車両用ホイールの周方向に基準長さ以上連続する部分をいう。これにより、本車両用ホイールの不良品判定方法によれば、局所的な最下点の存在のみをもって車両用ホイールを不良品であると誤判定することを抑制することができる。
(3)上記車両用ホイールの不良品判定方法において、前記不良品判定条件は、前記連続最下点の全体の長さが、前記ホイールリムと前記ホイールディスクとの接合長さの基準割合以上であることを必要条件としてさらに含むとしてもよい。
例えば車両用ホイールの形状や車両用ホイールの不良品判定に要求される判定精度等によっては、連続最下点が存在しても、その連続最下点の全体の長さが比較的に短い場合には、そのことだけをもって車両用ホイールを不良品であると判定すべきでない場合がある。これに対して、本車両用ホイールの不良品判定方法では、不良品判定条件は、連続最下点の全体の長さが、ホイールリムとホイールディスクとの接合長さの基準割合以上であることを必要条件としてさらに含む。これにより、本車両用ホイールの不良品判定方法によれば、連続最下点の存在のみをもって車両用ホイールを不良品であると誤判定することを抑制することができる。
(4)本明細書に開示される車両用ホイールの不良品判定プログラムは、ホイールリムとホイールディスクとの境界へのレーザ光の照射により前記ホイールリムと前記ホイールディスクとが接合された車両用ホイールの不良品判定プログラムであって、コンピュータに、前記レーザ光の照射による溶接痕について、前記ホイールリムの内周面から前記車両用ホイールの径方向内側に規定距離だけ離間した位置までの対象範囲内における最下点を特定する特定処理と、前記車両用ホイールの径方向において前記ホイールリムの内周面を基準とする前記最下点の相対距離(前記径方向内側を正とする)が基準距離以下であることを必要条件として含む不良品判定条件が満たされた場合には、前記車両用ホイールを不良品であると判定する判定処理と、を実行させる。本車両用ホイールの不良品判定プログラムによれば、レーザ溶接による溶接痕の最下点の位置に基づき、耐久性に起因する不良品の車両用ホイールを選別することができる。
(5)本明細書に開示される車両用ホイールの不良品判定装置は、ホイールリムとホイールディスクとの境界へのレーザ光の照射により前記ホイールリムと前記ホイールディスクとが接合された車両用ホイールの不良品判定装置であって、前記レーザ光の照射による溶接痕について、前記ホイールリムの内周面から前記車両用ホイールの径方向内側に規定距離だけ離間した位置までの対象範囲内における最下点を特定する特定部と、前記車両用ホイールの径方向において前記ホイールリムの内周面を基準とする前記最下点の相対距離(前記径方向内側を正とする)が基準距離以下であることを必要条件として含む不良品判定条件が満たされた場合には、前記車両用ホイールを不良品であると判定する判定部と、を備える。本車両用ホイールの不良品判定装置によれば、レーザ溶接による溶接痕の最下点の位置に基づき、耐久性に起因する不良品の車両用ホイールを選別することができる。
なお、本明細書によって開示される技術は、種々の形態で実現することが可能である。例えば、車両用ホイールの不良品判定方法、該不良品判定方法を含む製造方法、および、不良品判定装置、不良品判定システム、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した一時的でない記録媒体等の形態で実現することが可能である。
本実施形態におけるスチールホイール100の表側の外観構成を概略的に示すXZ平面図である。 スチールホイール100の製造工程の一部を示す説明図である。 スチールホイール100の製造方法の一部を示すフローチャートである。 レーザ溶接部30付近の断面構成を模式的に示す説明図である。 スチールホイール100の耐久性とレーザ相対距離との関係を示すグラフである。 スチールホイール100の破断強度とレーザ相対距離との関係を示すグラフである。 スチールホイール100の不良品判定システム50の概略構成を示す説明図である。 不良品判定処理の内容を示すフローチャートである。
A.実施形態:
A-1.車両用スチールホイール100の構成:
図1は、本実施形態における車両用スチールホイール(以下、「スチールホイール」という)100の表側の外観構成を概略的に示すXZ平面図であり、図2は、スチールホイール100の製造工程の一部を示す説明図である。図2には、レーザ溶接装置300と、スチールホイール100の一部分とが示されており、スチールホイール100の一部分は、図1のII-IIの位置におけるYZ断面構成で示されている。各図には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されている。本明細書では、便宜的に、Y軸方向は、スチールホイール100の回転軸に平行な方向であるとし、以下、「ホイール軸方向」というものとするが、スチールホイール100は実際にはそのような向きとは異なる向きで配置されてもよい。また、スチールホイール100の径方向を「ホイール径方向」といい、スチールホイール100の回転軸周りの周方向を「ホイール周方向」という。図3以降も同様である。スチールホイール100は、特許請求の範囲における車両用ホイールの一例である。
スチールホイール100は、略円筒状のホイールリム10と、該ホイールリム10の内周側に嵌合された略円盤状のホイールディスク20と、ホイールリム10とホイールディスク20とをレーザ溶接により接合したレーザ溶接部30(後述の図4参照)とを備える。本実施形態のスチールホイール100は、ホイールリム10とホイールディスク20とが別体とされた、いわゆる2ピースタイプのスチール製ホイールである。以下、スチールホイール100に対してホイール軸方向の一方側(スチールホイール100の表面側 Y軸正方向側)を「アウター側」といい、ホイール軸方向の他方側(スチールホイール100の裏面側 Y軸負方向側)を「インナー側」という。スチールホイール100が車両本体(図示せず)に装着された場合、スチールホイール100のアウター側は、車両本体とは反対側に向けられ、スチールホイール100のインナー側は、車両本体側に向けられる。スチールホイール100のアウター側の面が意匠面とされる。
(ホイールリム10)
図2に示すように、ホイールリム10は、一対のフランジ部110A,110Bと、一対のビードシート部120A,120Bと、ドロップ部130とを含む。
一対のフランジ部110A,110Bは、ホイール軸方向(Y軸方向)視で略円環状であり、ホイールリム10におけるホイール軸方向の両端にそれぞれ位置する。一対のフランジ部110A,110Bによって、スチールホイール100に装着されたタイヤ(図示せず)がホイール軸方向に位置ずれしないように保持される。
一対のビードシート部120A,120Bは、ホイール軸方向(Y軸方向)において、一対のフランジ部110A,110Bの間に配置されている。具体的には、アウター側のビードシート部120Aは、アウター側のフランジ部110Aに対してインナー側に隣接するように配置されている。インナー側のビードシート部120Bは、インナー側のフランジ部110Bに対してアウター側に隣接するように配置されている。各ビードシート部120A,120Bは、ホイール軸方向に略平行な外周面を有し、この外周面にタイヤのビート部が接触することによってタイヤが支持される。
ドロップ部130は、ホイール軸方向(Y軸方向)において、一対のビードシート部120A,120Bの間に配置されている。ドロップ部130は、ホイール周方向視で、各ビードシート部120A,120Bに対してホイール径方向の内側に凹んだ形状になっており、これにより、ドロップ部130の外周側に溝(ドロップウェル)が形成されている。この溝がホイールリム10に形成されていることによってスチールホイール100に対してタイヤを容易に脱着できる。
(ホイールディスク20)
図1および図2に示すように、ホイールディスク20は、ハット部210と、ハブ取付部220と、ディスクフランジ部230とを含む。
ハブ取付部220は、略円盤状であり、ホイール軸方向(Y軸方向)視でホイールディスク20の略中央に位置している。ハブ取付部220の略中心には、車両本体のハブ(図示せず)が連結されるハブ孔222が形成されている。また、ハブ孔222の周囲には、複数(図1では5つ)の座面部226がホイール周方向に等間隔に並ぶように配置されている(図1参照)。
各座面部226は、締結部材(図示しない)が挿入されるボルト孔224が貫通形成される。具体的には、本実施形態では、座面部226のボルト孔224は、アウター側に向かうに連れて径が大きくなるように開口している。また、各座面部226は、ボルト孔224の周囲部分がアウター側に突出するように形成されている。具体的には、座面部226の周囲部分がインナー側に向かうに連れて径が大きくなるように傾斜している。
本実施形態では、締結部材は、例えば、スチールホイール100におけるボルト孔224のアウター側に配置され、かつ、雌ねじが形成されたナット部材と、スチールホイール100におけるボルト孔224のインナー側に配置され、かつ、雄ねじが形成されたセレーションボルトとを有する構成である。なお、締結部材は、スチールホイール100におけるボルト孔224のアウター側に配置され、かつ、雄ねじと座面とが形成されたハブボルトと、雌ねじが形成されたハブとを有する構成であってもよい。また、締結部材は、ナット部材やボルト等の螺合部材でなく、他の締結構造(圧入構造等)を有するものであってもよい。
各座面部226におけるボルト孔224の周囲部分の外周面は、ボルト孔224に近づくに連れて外径が小さくなるように縮径しているテーパ面である。締結部材で締結することによりハブ取付部220を車両本体に連結した際には、締結部材の一部(例えば、ボルトの頭部やナット)が座面部226におけるボルト孔224の周囲部分に着座する。
ディスクフランジ部230は、ホイール軸方向(Y軸方向)視で略円環状であり、ホイールディスク20の外周縁側に位置している。ディスクフランジ部230の外周面がホイールリム10のドロップ部130の内周面に嵌合されている(図2参照)。ホイールリム10とホイールディスク20とが嵌合している部分(ディスクフランジ部230)のホイール軸方向の長さは、ホイールリム10とホイールディスク20との「嵌合長さD1」である。
ハット部210は、ホイール軸方向(Y軸方向)視で、ハブ取付部220とディスクフランジ部230との間に位置し、ハブ取付部220の周囲を囲む環状の部分である。ハット部210は、アウター側に隆起している。具体的には、ハット部210は、内周部212と頂点部214と外周部216とを含む。頂点部214は、ホイール軸方向視で略円環状であり、ホイール軸方向においてハブ取付部220およびディスクフランジ部230よりもアウター側に位置している。内周部212は、ホイール軸方向視で頂点部214の内周側に位置する略円環状である。また、内周部212は、ハブ取付部220の外周縁から頂点部214に近づくに連れてアウター側に隆起するように傾斜した部分である。外周部216は、ホイール軸方向視で頂点部214の外周側に位置する略円環状である。また、外周部216は、ディスクフランジ部230から頂点部214に近づくに連れてアウター側に隆起するように傾斜した部分である。
(レーザ溶接部30)
ホイールディスク20は、ホイールリム10におけるアウター寄りの位置に配置され、ホイールディスク20(ディスクフランジ部230)の外周面がホイールリム10のドロップ部130の内周面に嵌合されるとともにレーザ溶接(例えばホイールリム10とホイールディスク20との境界付近にレーザ光Lを照射して溶接する隅肉溶接)によって一体化されている。その結果、ホイールリム10とホイールディスク20との間にレーザ溶接部30が形成されている(後述の図3参照)。なお、本実施形態では、レーザ溶接部30は、ホイールディスク20の全周または一部分にわたって形成されている。
A-2.スチールホイール100の製造方法:
次にスチールホイール100の製造方法について説明する。図3は、スチールホイール100の製造方法の一部を示すフローチャートである。図3に示すように、まず、複合体100P(図2参照)を準備する準備工程が実施される(S110)。複合体100Pは、ホイールリム10の内側にホイールディスク20が嵌合されたものであり、レーザ溶接による接合がされる前の状態である。なお、ホイールリム10は、例えばスチール製の平板を成形加工することにより作製することができる。また、ホイールディスク20は、例えばスチール製の平板を成形加工することにより作製することができる。
次に、レーザ溶接により、ホイールリム10の内周面とホイールディスク20の外周面とを接合するレーザ溶接工程が実施される(S120)。具体的には、例えばレーザ溶接装置300は、制御部310と、レーザ加工部320とを備えている。制御部310は、CPUやメモリ(図示しない)を備え、レーザ加工部320の動作を制御する。レーザ加工部320は、例えば、本体部312とヘッド部314とが互いに光ファイバ316を介して接続されたヘッド分離型である。本体部312には、例えばYAGレーザ発振器や炭素ガスレーザ発振器等のレーザ光源を備えている。ヘッド部314は、光ファイバ316を介して本体部312に接続されている。本体部312のレーザ光源から出射されたレーザ光Lは、光ファイバ316を介してヘッド部314に伝送され、ヘッド部314から複合体100Pの溶接対象箇所に照射される。
図2に示すように、複合体100Pは、例えば、そのインナー側が上方を向いた状態で保持装置(図示しない)に保持されるとともにホイール軸を中心に回転される。レーザ溶接装置300は、複合体100Pの上方に位置しており、ヘッド部314からのレーザ光Lは、スチールホイール100のインナー側において、ホイールリム10とホイールディスク20との境界付近に照射される。これにより、ホイールリム10とホイールディスク20とがレーザ溶接により接合され、スチールホイール100が製造される。
A-3.スチールホイール100の不良品判定の原理:
次に、スチールホイール100の不良品判定の原理について説明する。本発明者は、鋭意検討を重ねることにより、上記複合体100Pに対するレーザ光Lの狙い位置、および、レーザ溶接による溶接痕(レーザ溶接部30の表面 「溶接ビード」ともいう)の最下点32の位置と、スチールホイール100の耐久性との間に相関関係があることを新たに見出した。最下点32は、溶接痕について、予め定められた対象範囲内において最も低い箇所(スチールホイール100のインナー側を上方に向けた状態)である。対象範囲は、ホイールリム10の内周面からホイール径方向内側(図2および後述の図4でZ軸正方向側)に規定距離ΔDhだけ離間した位置までの範囲である。例えば、溶接痕におけるホイールディスク20側に形成され、かつ、ホイール軸方向(Y軸方向)に凹んだ箇所が最下点32になり得る。
具体的には、上述したレーザ溶接工程(図3のS120)における上記複合体100Pに対するレーザ光Lの狙い位置がホイール径方向(Z軸方向)において異なると、スチールホイール100に形成された溶接痕の形状が異なり、その溶接痕に最下点32(溶接痕の凹み等)が形成されることがある。ホイール軸方向視で、レーザ光Lの狙い位置がホイールリム10の内周面12から遠いほど、最下点32は内周面12に近い位置に形成される傾向がある。換言すれば、ホイール径方向において、内周面12を基準とするレーザ光Lの狙い位置の相対距離(ホイール径方向内側を正とする 以下、「レーザ相対距離」という)が長いほど、内周面12を基準とする最下点32の相対距離(ホイール径方向内側を正とする 以下、「最下点32の相対距離ΔD1」という)が短くなる(後述の図4参照)。そして、最下点32の相対距離ΔD1が所定の基準距離ΔDt以下である場合、スチールホイール100の耐久性が大きく低下する。
レーザ相対位置および最下点32の相対距離ΔD1と、スチールホイール100の耐久性および破断強度との関係について、具体例を挙げて説明する。製造誤差等の事情により、レーザ相対距離を常に一定に維持してホイールリム10とホイールディスク20とを接合することは難しく、その結果、複数の複合体100Pについてレーザ相対距離が互いにばらついたり、1つの複合体100Pについて周方向における複数の位置においてレーザ相対距離が互いにばらついたりすることがある。図4は、レーザ溶接部30付近の断面構成を模式的に示す説明図である。図4には、スチールホイール100の5つのサンプルS1~S5について、それぞれ、レーザ溶接部30付近(後述の図7におけるX1部分)の断面構成が示されている。5つのサンプルS1~S5は、上述したレーザ溶接工程におけるレーザ光Lの狙い位置が互いに異なる条件下で製造されたものである。すなわち、5つのサンプルS1~S5では、レーザ相対距離が互いに異なる(図4のレーザ相対距離を参照)。なお、レーザ相対距離が正の値であることは、レーザ光Lの狙い位置が、図4における内周面12の近似直線L1よりもホイール径方向内側(Z軸正方向側 ホイールディスク20の中心側)に位置していることを意味し、レーザ相対距離が負の値であることは、レーザ光Lの狙い位置が該近似直線L1よりもホイール径方向外側(Z軸負方向側 ホイールリム10側)に位置していることを意味する。また、基準距離ΔDtは、例えば半径方向負荷耐久試験等の結果に基づき決定することが可能であり、本実施形態では、例えば+0.3mmである。
図4に示すように、サンプルS1では、レーザ相対距離が-0.6mmであり、最下点32の相対距離ΔD1は、規定距離ΔDhと略一致し、基準距離ΔDtより長い値になった。サンプルS2では、レーザ相対距離が-0.3mmであり、最下点32の相対距離ΔD1は基準距離ΔDt(+0.3mm)より若干長い値になった。サンプルS3では、レーザ相対距離が略ゼロであり、最下点32の相対距離ΔD1は基準距離ΔDtより若干長い値になった。サンプルS4では、レーザ相対距離が+0.3mmであり、最下点32の相対距離ΔD1は基準距離ΔDtより若干長い値になった。一方、サンプルS6では、レーザ相対距離が+0.6mmであり、最下点32の相対距離ΔD1は基準距離ΔDtより短い値になった。
図5は、スチールホイール100の耐久性とレーザ相対距離との関係を示すグラフであり、図6は、スチールホイール100の破断強度とレーザ相対距離との関係を示すグラフである。ここでいう耐久性とは、JIS D 4103に規定された半径方向負荷耐久試験により評価される耐久性をいう。また、ここでいう破断強度は、ホイールリム10を固定してホイールディスク20に対してホイール軸方向に力を加えた場合にレーザ溶接部30またはその他の部位が破断するときの荷重である。図5および図6の横軸は、レーザ相対距離(mm)である。図5の縦軸は、耐久強度(単位は10回転)であり、半径方向負荷耐久試験において、スチールホイール100にクラックや変形が生じるまでの回転数である。図6の縦軸は、スチールホイール100の破断強度(kN)である。
図5によれば、耐久性評価では、サンプルS1~S4については、耐久強度が所定の耐久性基準Fを超えたが、サンプルS5では、耐久強度が所定の耐久性基準Fを大きく下回った。このことは、レーザ相対距離が所定の上限距離(図4の例では+0.6mm)以上になると、最下点32の相対距離ΔD1が基準距離ΔDt以下となり、スチールホイール100の耐久性が大きく低下することを意味する。また、図6によれば、破断強度評価では、サンプルS1~S5のいずれについても、破断強度が所定の強度基準Rを超えた。但し、サンプルS2の破断強度は、サンプルS3,S4の破断強度よりも低く、サンプルS1,S5の破断強度は、サンプルS2の破断強度よりもさらに低くなった。図6の評価結果は、レーザ相対距離が上限距離より長くなると、スチールホイール100の耐久性に加えて破断強度が低下することを意味する。サンプルS1,S2の評価結果によれば、レーザ相対距離が所定の下限距離(図4の例では-0.3mm)以下になると、溶接痕の凹みがホイールリム10の内周面12側に存在するようになり(図4参照)、スチールホイール100の破断強度が低下すると考えられる。
以上により、本実施形態の不良品判定方法によれば、レーザ溶接により形成される溶接痕における最下点32の位置に基づき、製造されたスチールホイール100が所望の性能(耐久性や破断強度)を有しない不良品であるか否かを判定することができる。したがって、例えば、製造された複数のスチールホイール100のそれぞれについて、まずは、本実施形態の不良品判定方法を実施し、次に、不良品と判定されなかったスチールホイール100だけについて、より精度の高い不良品判定方法(例えば半径方向負荷耐久試験等)を実施する。これにより、スチールホイール100の品質検査の負担(工数、時間、コスト等)を軽減することができる。
A-4.スチールホイール100の不良品判定のための構成:
図7は、スチールホイール100の不良品判定システム50の概略構成を示す説明図である。不良品判定システム50は、例えば製造ラインにおける品質検査工程において、製造された複数のスチールホイール100について、順次、外観検査を行うことにより、各スチールホイール100が不良品であるか否かを判定するためのシステムである。図7に示すように、不良品判定システム50は、情報処理装置500と、撮像部600と、上述の保持装置と、を備える。情報処理装置500は、特許請求の範囲における不良品判定装置の一例である。
情報処理装置500は、制御部510と、記憶部520と、表示部530と、操作入力部540と、インターフェース部550と、を備える。これらの各部は、バス560を介して互いに通信可能に接続されている。
表示部530は、例えば液晶ディスプレイ等により構成され、各種の画像や情報を表示する。操作入力部540は、例えばキーボードやマウス、ボタン、マイク等により構成され、人の操作や指示を受け付ける。なお、本実施形態では、表示部530がタッチパネルを備えることにより、操作入力部540として機能する。また、インターフェース部550は、例えばLANインターフェースやUSBインターフェース等により構成され、有線または無線により他の装置(撮像部600等)との通信を行う。
記憶部520は、例えばROMやRAM、ハードディスクドライブ(HDD)等により構成され、各種のデータやプログラムを記憶したり、各種のプログラムを実行する際の作業領域やデータの一時的な記憶領域として利用されたりする。具体的には、記憶部520には、不良品判定PGM522が格納されている。不良品判定PGM522は、スチールホイール100が不良品であるか否かを判定する処理(後述の不良品判定処理)を実行するためのコンピュータプログラムである。
制御部510は、例えばCPU等により構成され、記憶部520から読み出したコンピュータプログラムを実行することにより、情報処理装置500の動作を制御する。例えば、制御部510は、記憶部520から不良品判定PGM522を読み出して実行することにより、後述の不良品判定処理を実行する。制御部510は、不良品判定処理を実行する際、特定部512と判定部514として機能する。これら各部の機能については、後述の各種の処理の説明に合わせて説明する。
撮像部600(例えば3Dデジタルカメラ)は、例えば光切断法により被写体の表面形状の三次元の撮像画像を取得可能である。撮像部600は、保持装置に保持されたスチールホイール100における溶接痕付近を撮像可能な位置に配置されている。撮像部600は、保持装置によって回転されるスチールホイール100の溶接痕を全周にわたって所定ピッチ間隔で順次撮像する。撮像部600により撮像された複数部位(例えば6,400点分)のそれぞれにおける溶接痕の撮像データは、順次、情報処理装置500のインターフェース部550を介して記憶部520に格納される。
図8は、不良品判定処理の内容を示すフローチャートである。不良品判定処理が開始されると、図8に示すように、特定部512は、溶接痕における最下点32を特定する。具体的には、特定部512は、スチールホイール100における各部位の上記撮像データに基づき、溶接痕における最下点32の位置を特定する(S210)。S210は、特許請求の範囲における特定工程および特定処理の一例である。
より具体的には、特定部512は、上記撮像データに基づき、溶接痕の形状の高低差を測定し、その測定結果から、上記対象範囲内における最下点32(スチールホイール100のインナー側を上方に向けた状態)を特定する(S210)。なお、対象範囲の規定距離ΔDhは、例えばホイール径方向における溶接痕の幅(ビード幅)の9割以下であることが好ましく、溶接痕の幅の6割以下であることがより好ましい。本実施形態では、規定距離ΔDhは、例えば0.7mmである。この規定距離ΔDhを設定することにより、例えばスチールホイール100の本来の形状を誤って最下点32(溶接痕の凹み)であると誤判定することを抑制することができる。
次に、不良品判定PGM522は、特定部512による特定結果に基づき不良品判定条件が満たされたか否かを判断し、不良品判定条件が満たされたと判断した場合に、スチールホイール100を不良品であると判定する(S220~S260)。S220~S260は、特許請求の範囲における判定工程および判定処理の一例である。
具体的には、上記S210にて最下点32の位置が特定された場合、判定部514は、ホイールリム10の内周面12を基準とする最下点32の位置の相対距離を算出し、最下点32の相対距離ΔD1として特定する(S220)。次に、判定部514は、最下点32の相対距離ΔD1が、上記基準距離ΔDt以下であるとの第1の条件を満たされたか否かを判断する(S230)。判定部514は、第1の条件が満たされたと判断した場合(S230:YES)、例えばスチールホイール100の全周分の撮像データに基づき、連続最下点が存在するとの第2の条件を満たされたか否かを判断する(S240)。連続最下点は、相対距離ΔD1が基準距離ΔDt以下である最下点32が、ホイール周方向に基準長さ(例えば5mm)以上連続する部分である。次に、判定部514は、第2の条件が満たされたと判断した場合(S240:YES)、連続最下点の全体の長さが、ホイールリム10とホイールディスク20との接合長さの基準割合(例えば60%)以上であるとの第3の条件を満たされたか否かを判断する(S250)。ここで、ホイールリム10とホイールディスク20との接合長さとは、ホイールリム10とホイールディスク20とが接合(溶接)されている部分のホイール周方向の総長さである。本実施形態では、ホイールリム10とホイールディスク20とが、ホイールディスク20の全周にわたって接合されているため、ホイールリム10とホイールディスク20との接合長さは、ホイールディスク20の全周の長さに等しい。なお、ホイールリム10とホイールディスク20とが、ホイール周方向に互いに離間して配置された複数の接合部分によって接合されている構成では、ホイールリム10とホイールディスク20との接合長さは、それら複数の溶接部分のそれぞれのホイール周方向長さの合計である。そして、判定部514は、第3の条件が満たされたと判断した場合(S250:YES)、現在検査対象のスチールホイール100は、耐久性が耐久性基準F未満であるため、不良品であると判定し(S260)、本不良判定処理を終了する。
一方、判定部514は、上記第1の条件から第3の条件のいずれかが満たされないと判断した場合(S230:NO、S240:NO、S250:NO)、不良品であるとの判定をせずに本不良品判定処理を終了する。
A-5.本実施形態の効果:
以上説明したように、本実施形態のスチールホイール100の不良品判定方法では、最下点32の相対距離ΔD1が基準距離ΔDt以下あること(第1の条件)を必要条件として含む不良品判定条件が満たされた場合(図8のS230:YES、S240:YES、かつ、S250:YES)、スチールホイール100が不良品であると判定される(S260)。これにより、本実施形態によれば、レーザ溶接による溶接痕の最下点32の位置に基づき、耐久性に起因する不良品のスチールホイール100を選別することができる。
例えばスチールホイール100の形状やスチールホイール100の不良品判定に要求される判定精度等によっては、最下点32が存在しても、その最下点32の長さが比較的に短い場合には、そのことだけをもってスチールホイール100を不良品であると判定すべきでない場合がある。これに対して、本実施形態では、不良品判定条件は、連続最下点が存在すること(第2の条件)を必要条件としてさらに含む(図8のS240参照)。これにより、本実施形態によれば、最下点32が局所的に存在することのみをもってスチールホイール100を不良品であると誤判定することを抑制することができる。
例えばスチールホイール100の形状やスチールホイール100の不良品判定に要求される判定精度等によっては、連続最下点が存在しても、その連続最下点の全体の長さが比較的に短い場合には、そのことだけをもってスチールホイール100を不良品であると判定すべきでない場合がある。これに対して、本実施形態では、不良品判定条件は、連続最下点の全体の長さが、ホイールリム10とホイールディスク20との接合長さの基準割合以上であること(第3の条件)を必要条件としてさらに含む(図8のS250参照)。これにより、本実施形態によれば、連続最下点の存在のみをもってスチールホイール100を不良品であると誤判定することを抑制することができる。
B.変形例:
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態におけるスチールホイール100の構成はあくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、検査対象のスチールホイール100は、ホイールリム10とホイールディスク20とが全周にわたってレーザ溶接された構成であったが、ホイールリム10とホイールディスク20との周方向における一部分が溶接されていない構成であってもよい。
上記実施形態では、車両用ホイールとして、2ピースタイプのスチールホイール100を例示したが、これに限らず、例えば、アウターリムとインナーリムとの2部品から構成されたホイールリムとホイールディスクとを備えた、いわゆる3ピースタイプのホイールであるとしてもよいし、スチール製以外のホイール(例えばアルミホイール等)であるとしてもよい。
上記実施形態におけるスチールホイール100の製造方法はあくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、不良品判定条件に上述の第2の条件と第3の条件の少なくとも1つを含まなくてもよい。具体的には、図8において、判定部514は、S240およびS250の少なくとも一方の処理を実行しなくてもよい。例えば、判定部514は、第1の条件が満たされたと判断した場合(S230:YES)、不良品であると判定し(S260)、本不良判定処理を終了してもよい。
10:ホイールリム 12:内周面 20:ホイールディスク 30:レーザ溶接部 32:最下点 50:不良品判定システム 100:スチールホイール 100P:複合体 110A,110B:フランジ部 120A,120B:ビードシート部 130:ドロップ部 210:ハット部 212:内周部 214:頂点部 216:外周部 220:ハブ取付部 222:ハブ孔 224:ボルト孔 226:座面部 230:ディスクフランジ部 300:レーザ溶接装置 310,510:制御部 312:本体部 314:ヘッド部 316:光ファイバ 320:レーザ加工部 500:情報処理装置 512:特定部 514:判定部 520:記憶部 522:不良品判定PGM 530:表示部 540:操作入力部 550:インターフェース部 560:バス 600:撮像部 D1:嵌合長さ ΔD1:相対距離 ΔDh:規定距離 ΔDt:基準距離 F:耐久性基準 L1:近似直線 L:レーザ光 R:強度基準

Claims (5)

  1. ホイールリムとホイールディスクとの境界へのレーザ光の照射により前記ホイールリムと前記ホイールディスクとが接合された車両用ホイールの不良品判定方法であって、
    前記レーザ光の照射による溶接痕について、前記ホイールリムの内周面から前記車両用ホイールの径方向内側に規定距離だけ離間した位置までの対象範囲内における最下点を特定する特定工程と、
    前記車両用ホイールの径方向において前記ホイールリムの内周面を基準とする前記最下点の相対距離(前記径方向内側を正とする)が基準距離以下であることを必要条件として含む不良品判定条件が満たされた場合には、前記車両用ホイールを不良品であると判定する判定工程と、を含む、
    車両用ホイールの不良品判定方法。
  2. 請求項1に記載の車両用ホイールの不良品判定方法であって、
    前記不良品判定条件は、前記相対距離が前記基準距離以下である前記最下点が前記車両用ホイールの周方向に基準長さ以上連続する連続最下点が存在することを必要条件としてさらに含む、
    車両用ホイールの不良品判定方法。
  3. 請求項2に記載の車両用ホイールの不良品判定方法であって、
    前記不良品判定条件は、前記連続最下点の全体の長さが、前記ホイールリムと前記ホイールディスクとの接合長さの基準割合以上であることを必要条件としてさらに含む、
    車両用ホイールの不良品判定方法。
  4. ホイールリムとホイールディスクとの境界へのレーザ光の照射により前記ホイールリムと前記ホイールディスクとが接合された車両用ホイールの不良品判定プログラムであって、
    コンピュータに、
    前記レーザ光の照射による溶接痕について、前記ホイールリムの内周面から前記車両用ホイールの径方向内側に規定距離だけ離間した位置までの対象範囲内における最下点を特定する特定処理と、
    前記車両用ホイールの径方向において前記ホイールリムの内周面を基準とする前記最下点の相対距離(前記径方向内側を正とする)が基準距離以下であることを必要条件として含む不良品判定条件が満たされた場合には、前記車両用ホイールを不良品であると判定する判定処理と、
    を実行させる、車両用ホイールの不良品判定プログラム。
  5. ホイールリムとホイールディスクとの境界へのレーザ光の照射により前記ホイールリムと前記ホイールディスクとが接合された車両用ホイールの不良品判定装置であって、
    前記レーザ光の照射による溶接痕について、前記ホイールリムの内周面から前記車両用ホイールの径方向内側に規定距離だけ離間した位置までの対象範囲内における最下点を特定する特定部と、
    前記車両用ホイールの径方向において前記ホイールリムの内周面を基準とする前記最下点の相対距離(前記径方向内側を正とする)が基準距離以下であることを必要条件として含む不良品判定条件が満たされた場合には、前記車両用ホイールを不良品であると判定する判定部と、
    を備える、車両用ホイールの不良品判定装置。
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