JP2022138046A - 監視装置および監視衛星 - Google Patents

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Abstract

【課題】監視衛星に搭載された監視装置の開口部への太陽光の入射を回避する。【解決手段】監視装置110は、赤道上空軌道に投入される人工衛星に搭載される。監視装置110は、開口カバー113を備える。開口カバー113は、前記赤道上空軌道への前記人工衛星の投入のための打ち上げ時に監視用の開口部112を覆い、前記赤道上空軌道への前記人工衛星の投入後に展開して開口部112を太陽光から遮蔽する。【選択図】図2

Description

本開示は、人工衛星による赤外監視に関するものである。
高分解能イメージャが搭載された静止観測衛星において、可視監視装置と赤外監視装置の搭載が求められている。
赤外監視装置によって夜間監視を実施する場合、直径3.6メートル超の大口径の開口部に太陽光が入射して温度が上昇することが障害になる。
特許文献1は、地球全球面内における特定緯度の地域を少ない機数で網羅的に監視するために、赤外センサを備える監視衛星を開示している。
特許4946398号公報
本開示は、監視衛星に搭載された監視装置の開口部への太陽光の入射を回避できるようにすることを目的とする。
本開示の監視装置は、
赤道上空軌道に投入される人工衛星に搭載される監視装置であり、
前記赤道上空軌道への前記人工衛星の投入のための打ち上げ時に監視用の開口部を覆い、前記赤道上空軌道への前記人工衛星の投入後に展開して前記開口部を太陽光から遮蔽する開口カバーを備える。
本開示によれば、監視衛星に搭載された監視装置の開口部への太陽光の入射を回避することが可能となる。
実施の形態1における監視衛星100の構成図。 実施の形態1における監視装置110の構成図。 実施の形態1における監視装置110の構成図。 実施の形態1における監視装置110と太陽光の関係図。 実施の形態1における監視装置110と太陽光の関係図。 実施の形態2における軌道面104の関係図。 実施の形態2における監視装置110と太陽光の関係図。 実施の形態3における監視装置110と太陽光の関係図。 実施の形態4における監視装置110と太陽光の関係図。 実施の形態5における軌道103と監視時間帯の関係図。 実施の形態5における軌道103と監視時間帯の関係図。
実施の形態および図面において、同じ要素または対応する要素には同じ符号を付している。説明した要素と同じ符号が付された要素の説明は適宜に省略または簡略化する。
実施の形態1.
監視衛星100について、図1から図5に基づいて説明する。
***構成の説明***
図1に基づいて、監視衛星100の構成を説明する。
監視衛星100は、地球を監視するための人工衛星である。
監視衛星100は、監視装置110と推進装置121と姿勢制御装置122と通信装置123と衛星制御装置124と電源装置125などを備える。
監視装置110は、地域および物体を監視するための装置である。具体的には、監視装置110は、赤外線を利用する監視装置(赤外監視装置)である。但し、監視装置110は、可視光を利用する監視装置(可視監視装置)であってもよい。また、監視衛星100は、赤外監視装置と可視監視装置との両方を備えてもよい。
監視装置110は、駆動ミラーなどを利用したポインティング機構を備える。ポインティング機構は、監視装置110の視線方向を監視対象へ向けるための機構である。
監視装置110は、監視データを生成する。監視データは、監視対象が映った画像に相当するデータである。
推進装置121は、監視衛星100に推進力を与える装置であり、監視衛星100の速度を変化させる。具体的には、推進装置121は電気推進機である。例えば、推進装置121は、イオンエンジンまたはホールスラスタである。
姿勢制御装置122は、監視衛星100の姿勢と監視衛星100の角速度といった姿勢要素を制御するための装置である。
姿勢制御装置122は、各姿勢要素を所望の方向に変化させる。もしくは、姿勢制御装置122は、各姿勢要素を所望の方向に維持する。姿勢制御装置122は、姿勢センサとアクチュエータとコントローラとを備える。姿勢センサは、ジャイロスコープ、地球センサ、太陽センサ、スター・トラッカ、スラスタおよび磁気センサなどである。アクチュエータは、姿勢制御スラスタ、モーメンタムホイール、リアクションホイールおよびコントロール・モーメント・ジャイロ等である。コントローラは、姿勢センサの計測データまたは地上システムからの各種コマンドにしたがって、アクチュエータを制御する。
通信装置123は、地上システムまたは他の人工衛星と通信するための通信装置である。例えば、通信装置123は、地上システムから各種コマンドを受信する。また、通信装置123は、監視装置110によって得られる監視データを地上システムに送信する。
衛星制御装置124は、監視衛星100の各装置を制御するコンピュータであり、処理回路を備える。例えば、衛星制御装置124は、地上システムから送信される各種コマンドにしたがって、各装置を制御する。
処理回路は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサであってもよい。
処理回路において、一部の機能が専用のハードウェアで実現されて、残りの機能がソフトウェアまたはファームウェアで実現されてもよい。つまり、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはこれらの組み合わせで実現することができる。
専用のハードウェアは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGAまたはこれらの組み合わせである。
ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略称である。
FPGAは、Field Programmable Gate Arrayの略称である。
電源装置125は、太陽電池、バッテリおよび電力制御装置などを備え、監視装置110の各装置に電力を供給する。
監視衛星100は、指向変更機構を備える。
指向変更機構は、監視装置110の指向方向を変更するための機構である。
具体的には、監視衛星100の姿勢制御装置122および監視装置110のポインティング機構が指向変更機構として利用される。
図2および図3に基づいて、監視装置110の構成を説明する。
図2に示すように、監視装置110は、円柱状の本体111を備える。
本体111は、監視のための開口部112を有する。
開口部112は、開口径Dを有する。
監視装置110は、開口部112の縁に取り付けられる開口カバー113を備える。
開口カバー113の状態は変化する。開口カバー113が折り畳まれた状態を「収納状態」と称する。開口カバー113が展開された状態を「展開状態」と称する。
収納状態において、開口カバー113は開口部112を覆う。これにより、開口部112が保護される。また、開口部112が遮光される。
展開状態において、開口部112は、光軸方向における開口部112からの長さLが開口径Dの2倍以上になる。
監視装置110または監視衛星100は、開口カバー113の状態を制御するカバー制御機構を備える。
カバー制御機構は、開口カバー113を収納状態から展開状態に変更することができる。また、カバー制御機構は、開口カバー113を展開状態から収納状態に変更することができる。
開口カバー113は、連結された2枚以上の板またはフレームに取り付けられた膜で構成される。
開口カバー113が2枚以上の板で構成される場合、カバー制御機構は、各連結部分を屈伸させることによって、開口カバー113の状態を変化させる。
開口カバー113がフレームに取り付けられた膜で構成される場合、カバー制御機構は、フレームを屈伸させることによって、開口カバー113の状態を変化させる。
開口カバー113を構成する2枚以上の板または膜は遮光性を有する。
図3に示すように、監視装置110は、開口カバー113を開口部112の縁に沿って光軸回りに動かす回動装置114を備える。
回動装置114は開口部112の縁に設けられ、開口カバー113は回動装置114に取り付けられる。
***動作の説明***
開口カバー113が収納状態で、監視装置110が監視衛星100に搭載される。監視衛星100はロケットに搭載される。
収納状態の開口カバー113は、監視装置110の開口部112を覆って開口部112を保護する。
ロケットが打ち上げられ、監視衛星100は、ロケットによって赤道上空軌道に投入される。
赤道上空軌道は赤道上空の軌道である。具体的な赤道上空軌道は静止軌道である。
監視衛星100が赤道上空軌道に投入された後、監視装置110の開口カバー113が収納状態から展開状態に変化する。
そして、開口カバー113が監視装置110の開口部112を太陽光から遮蔽する。
これにより、監視装置110の開口部112への太陽光の入射が回避され、監視装置110による監視の精度が向上する。具体的には、赤外検知方式の監視装置110によって計測される温度の精度が向上する。
監視衛星100は、赤道上空軌道に投入された後に対象地域の上空を飛翔する。
監視装置110は、地心方向を指向して対象地域を監視する。地心方向は、地球の中心への方向を意味する。
対象地域は、監視の対象となる地域である。対象地域の具体例は日本である。
具体的には、監視装置110は、遮蔽時間帯に対象地域を監視する。
遮蔽時間帯は、対象地域における標準時で当日の1時46分から当日の22時14分までの時間帯である。
遮蔽時間帯には、地球102または開口カバー113によって、開口部112が太陽光から遮蔽される。
そのため、監視装置110は、遮蔽時間帯に対象地域を監視する。
遮蔽時間帯以外の時間帯を「非遮蔽時間帯」と称する。
非遮蔽時間帯は、対象地域における標準時で当日の22時14分から翌日の1時46分までの時間帯である。
非遮蔽時間帯には、地球102および開口カバー113によって、開口部112が太陽光から遮蔽されない。
そのため、監視衛星100の指向変更機構が、非遮蔽時間帯に監視装置110の指向方向を地心方向からずらす。または、監視衛星100のカバー制御機構が、非遮蔽時間帯に開口カバー113を動かして開口カバー113で開口部112を覆う。これにより、非遮蔽時間帯に開口部112が太陽光から遮蔽される。
***実施の形態1の特徴および効果***
図4に基づいて、実施の形態1の特徴および効果を説明する。
監視衛星100の図示は省略している。
矢印付きの直線状の破線は、太陽101が放つ光(太陽光)を表している。太陽光の一部は地球102によって遮蔽される。
軌道103は、監視衛星100の軌道、すなわち赤道上空軌道を表している。監視衛星100は軌道103を周回する。
軌道103の各地点には、監視衛星100が通過する時刻を対象地域における標準時で記している。
地球102の中央の黒丸は、北極を表している。
「r」は、地球102の半径を意味する。
「R」は、軌道103の軌道半径を意味する。
「θ」および「φ」は、監視装置110の光軸に対する太陽光の入射角を意味する。
「T」は、監視衛星100が入射角φに相当する角度を移動するために要する時間を意味する。
監視装置110は、赤外検知方式で温度測定ができる。
監視衛星100が軌道103から監視装置110によって夜間監視を行う場合、開口カバー113が無いと、太陽光が入射して開口部112の温度が上昇してしまう。
しかし、監視装置110は開口カバー113を備える。そして、開口カバー113が、打ち上げ時に開口部112の保護カバーとして機能すると共に、監視時に開口部112を太陽光から遮蔽する遮蔽板として機能する。これにより、開口部112の温度が一定に保たれ、監視精度の劣化が回避される。
開口カバー113は、監視装置110の光軸方向において長さLに展開される。
長さLが開口部112の開口径Dに対してD/tanθ以上であれば、監視装置110が地心方向を指向した状態において、開口カバー113の遮蔽効果によって開口部112への太陽光の入射が回避される。そのため、夜間監視が可能となる。
展開時の開口カバー113の長さLが開口部112の開口径Dの2倍である場合、太陽光の入射角θが26.5度以上であれば、開口カバー113は開口部112を太陽光から遮蔽できる。
開口カバー113は折り畳み構造で収納されるため、開口カバー113の展開は容易である。
監視装置110が開口カバー113とは異なる遮蔽構造物を備え、遮蔽構造物が開口部112から延長された円筒状の構造を有する場合、遮蔽構造物の内部に太陽光が入射するので、太陽光反射および温度上昇が生じてしまう。
しかし、監視装置110は、板状の構造または膜状の構造を有する開口カバー113を備える。そのため、開口カバー113の遮蔽効果により、開口部112への太陽光の入射が遮断される。また、開口カバー113が太陽光によって熱せられても、開口カバー113の熱は放射冷却によって深宇宙へ排熱される。そのため、監視装置110の本体111に対する開口カバー113の悪影響はない。
監視衛星100が赤道上空軌道を周回するので、監視装置110の開口部112に対する太陽光の入射方向が監視装置110の光軸回りに変化する。そのため、展開状態の開口カバー113の位置を監視装置110の光軸回りに移動させる必要がある。
そこで、監視装置110が回動装置114を備え、回動装置114が展開状態の開口カバー113の位置を監視装置110の光軸回りに移動させる。
これにより、季節および時間帯の変化によって太陽光の入射角が変化しても、展開状態の開口カバー113が開口部112を太陽光から遮蔽できる。
図5に基づいて、実施の形態1の特徴および効果を説明する。
地球102の自転と同期する静止軌道では、経度方向の360度が24時間に相当する。そして、開口カバー113が開口部112を遮蔽することが可能な太陽光の入射角θが26.5度以上であり、26.5度は1時間46分に相当する。
そのため、当日の1時46分から当日の22時14分までの約20時間半、監視装置110は、太陽光の入射による悪影響を受けずに、昼夜の監視が可能である。
なお、春分または秋分の時期には、真夜中の0時前後に地球102によって太陽光が遮蔽されるため、監視装置110は夜間監視も可能である。
なお、赤道上空の監視装置110が地心方向を指向する場合について説明したが、監視装置110が日本の北緯35度付近などを観測する際にはエレベーション方向にオフセット角が生じて開口カバー113の長さがその角度に依存して変わることは言うまでもない。
実施の形態2.
展開時の開口カバー113の長さLが開口部112の開口径Dの2.3倍以上である形態について、主に実施の形態1と異なる点を図6および図7に基づいて説明する。
***構成の説明***
監視衛星100の構成は、実施の形態1における構成と同じである。
監視装置110の構成は、実施の形態1における構成と同様である。
但し、展開時の開口カバー113の長さLは、開口部112の開口径Dの2.3倍以上である。
***動作の説明***
監視衛星100の動作は、実施の形態1における動作と同じである。但し、監視装置110は以下のように動作する。
監視装置110は、遮蔽時間帯に対象地域を監視する。
遮蔽時間帯は、対象地域における標準時で当日の1時34分から当日の22時26分までの時間帯である。
遮蔽時間帯には、地球102または開口カバー113によって、開口部112が太陽光から遮蔽される。
そのため、監視装置110は、遮蔽時間帯に対象地域を監視する。
遮蔽時間帯以外の時間帯を「非遮蔽時間帯」と称する。
非遮蔽時間帯は、対象地域における標準時で当日の22時26分から翌日の1時34分までの時間帯である。
非遮蔽時間帯には、地球102および開口カバー113によって、開口部112が太陽光から遮蔽されない。
そのため、監視衛星100の指向変更機構が、非遮蔽時間帯に監視装置110の指向方向を地心方向からずらす。または、監視衛星100のカバー制御機構が、非遮蔽時間帯に開口カバー113を動かして開口カバー113で開口部112を覆う。これにより、非遮蔽時間帯に開口部112が太陽光から遮蔽される。
***実施の形態2の特徴および効果***
図6に基づいて、実施の形態2の特徴および効果を説明する。
二点鎖線は、赤道上空軌道の軌道面(104E,104S,104W)を表している。
軌道面104Eは、対象地域の時期が春分または秋分である場合の軌道面である。
軌道面104Sは、対象地域の時期が夏至である場合の軌道面である。
軌道面104Wは、対象地域の時期が冬至である場合の軌道面である。
地球102の自転軸が傾斜しており、監視衛星100が赤道上空軌道を飛翔する。そのため、監視装置110に対する太陽光の入射角θは、春分または秋分を基準にして、夏至と冬至に23.5度変化する。
展開時の開口カバー113の長さLが開口部112の開口径Dの2.3倍である場合、太陽光の入射角θが23.5度以上であれば、開口カバー113は開口部112を太陽光から遮蔽できる。
図7に基づいて、実施の形態2の特徴および効果を説明する。
地球102の自転と同期する静止軌道では、経度方向の360度が24時間に相当する。そして、開口カバー113が開口部112を遮蔽することが可能な太陽光の入射角θが23.5度以上であり、23.5度は1時間34分に相当する。
そのため、当日の1時34分から当日の22時26分までの約21時間、監視装置110は、太陽光の入射による悪影響を受けずに、昼夜の監視が可能である。
なお、春分または秋分の時期には、真夜中の0時前後に地球102によって太陽光が遮蔽されるため、監視装置110は夜間監視も可能である。
なお、赤道上空の監視装置110が地心方向を指向する場合について説明したが、監視装置110が日本の北緯35度付近などを観測する際にはエレベーション方向にオフセット角が生じて開口カバー113の長さがその角度に依存して変わることは言うまでもない。
実施の形態3.
赤道上空軌道の半径が16000キロメートル以下である形態について、主に実施の形態1および実施の形態2と異なる点を図8に基づいて説明する。
***構成の説明***
監視衛星100の構成は、実施の形態1における構成と同じである。
監視装置110の構成は、実施の形態2における構成と同じである。但し、監視装置110の構成が実施の形態1における構成と同じであっても構わない。
***動作の説明***
監視衛星100および監視装置110の動作は、実施の形態1または実施の形態2における動作と同じである。
但し、赤道上空軌道の半径は16000キロメートル以下である。
***実施の形態3の特徴および効果***
図8に基づいて、実施の形態3の特徴および効果を説明する。
開口カバー113が開口部112を太陽光から遮蔽することが可能な太陽光の入射角θは23.5度以上である。ここで、23.5度を「θ」と記す。
地球102の半径rは6371キロメートルである。
軌道103の高度すなわち軌道半径Rが16000キロメートル(=6371km×(1/sinθ))であれば、入射角θが23.5度より小さい太陽光は、緯度方向と経度方向とのいずれにおいても、地球102によって遮蔽される。
そのため、夜間においても、太陽光が開口部112に入射することなく、監視装置110は監視を行える。
実施の形態4.
赤道上空軌道が楕円軌道である形態について、主に実施の形態1から実施の形態3と異なる点を図9に基づいて説明する。
***構成の説明***
監視衛星100の構成は、実施の形態1における構成と同じである。
監視装置110の構成は、実施の形態2における構成と同じである。但し、監視装置110の構成が実施の形態1における構成と同じであっても構わない。
***動作の説明***
監視衛星100は、赤道上空軌道を周回する。
赤道上空軌道は、楕円軌道である。
赤道上空軌道の近地点は、対象地域の夏至と対象地域の冬至とのそれぞれで太陽から見て地球の裏側に位置する。この位置を「規定位置」と称する。
赤道上空軌道の軌道高度は、近地点において16000キロメートル以下である。
推進装置121は、監視衛星100の速度を調整することによって、赤道上空軌道の近地点を規定位置に位置させる。
例えば、以下のような制御が利用される。
監視衛星100の速度が増速すると、監視衛星100の高度が上昇する。そして、監視衛星100の高度が上昇すると、監視衛星100の対地速度が減速する。その結果、監視衛星100の位置が対象地域に対して相対的に西側に移動する。
監視衛星100の飛行速度が減速すると、監視衛星100の高度が下降する。そして、監視衛星100の高度が下降すると、監視衛星100の対地速度が増速する。その結果、監視衛星100の位置が対象地域に対して相対的に東側に移動する。
監視衛星100が赤道上空を横切る地点(分点)において推進装置121が軌道面と直交する方向へ推力を発生させれば、効果的に軌道傾斜角を微調整することができる。
***実施の形態4の特徴および効果***
図9に基づいて、実施の形態4の特徴および効果を説明する。
軌道103は楕円軌道である。
楕円軌道において、通常、楕円の長径は地球102の公転と同期せずに面内で回転する。そのため、夏至と冬至において、楕円軌道の軌道高度が特殊な場合に限り、近地点が地球102の裏側に位置することとなる。ただし、この条件を満足すれば、夜間監視において、地球102または開口カバー113が太陽光を遮蔽する。これにより、監視装置110は、太陽光の入射による悪影響を受けずに夜間監視を行うことができる。
推進装置121により、軌道面内における楕円軌道の長径の回転速度を人為的に変更することが可能である。
夏至と冬至に近地点が地球102の裏側に来るように推進装置121が動作すれば、夜間監視において、地球102または開口カバー113が太陽光を遮蔽する。これにより、監視装置110は、太陽光の入射による悪影響を受けずに夜間監視を行うことができる。
実施の形態5.
赤道上空軌道が静止軌道以外の円軌道である形態について、主に実施の形態1から実施の形態4と異なる点を図10およびから図11に基づいて説明する。
***構成の説明***
監視衛星100の構成は、実施の形態1における構成と同じである。
監視装置110の構成は、実施の形態2における構成と同じである。但し、監視装置110の構成が実施の形態1における構成と同じであっても構わない。
***動作の説明***
監視衛星100および監視装置110の動作は、実施の形態1または実施の形態2における動作と同じである。
但し、赤道上空軌道は、静止軌道以外の円軌道である。
監視衛星100の指向変更機構は、以下のように動作する。
対象地域における標準時の23時から太陽光が開口部112に入射する時刻までの間に、指向変更機構は、監視装置110の指向方向を地心方向から東側に動かす。
地球が開口部112を太陽光から遮蔽する時刻の後に、指向変更機構は、監視装置110の指向方向を西側に動かす。
監視装置110の指向方向が開口部112に太陽光が入射しない角度まで移動した後に、指向変更機構は、監視装置110の指向方向を地心方向に戻す。
***実施の形態5の特徴および効果***
図10に基づいて、実施の形態5の特徴および効果を説明する。
軌道103の高度は、約20000キロメートルである。監視衛星100は、軌道103を1日に2周回する。1周回あたりの時間は12時間である。地上解像度(GSD)は、おおよそ2.8メートルから10メートルの範囲内である。超解像は約1.7メートル以上である。
監視装置110は、9時から15時までの日中6時間の連続監視が可能である。
監視衛星100は、赤道上空の高度約20000キロメートル(軌道半径は約26700キロメートル)の軌道103を1日に2周回する。そのため、監視衛星100は、対象地域に対して相対的に東向きに移動して地表の監視対象を追い抜くことになる。
夜間において、開口部112への太陽光の入射が始まる前に監視装置110の指向方向(視野方向)を東側に移動することで、開口部112への太陽光の入射を回避することができる。また、地球102の遮蔽が始まってから監視装置110の指向方向を西側に移動することで、開口部112への太陽光の入射を回避することができる。なお、地心方向よりも東側に位置する監視対象の監視データを取得することも可能である。
図11に基づいて、実施の形態5の特徴および効果を説明する。
軌道103の高度は、約14000キロメートルである。監視衛星100は、軌道103を1日に3周回する。1周回あたりの時間は8時間である。地上解像度(GSD)は、おおよそ1.9メートルから7メートルの範囲内である。超解像は約1.2メートル以上である。
監視装置110は、10時から14時までの日中4時間の連続監視が可能である。
監視衛星100は、赤道上空の高度約14000キロメートル(軌道半径は約20700キロメートル)の軌道103を1日に3周回する。この場合にも、図10に基づいて説明した効果と同様の効果が得られる。
監視衛星100が赤道上空の高度約9300キロメートル(軌道半径は約16000キロメートル)まで降下し、展開時の開口カバー113の長さLが開口部112の開口径Dの2.3倍以上であれば、監視装置110の指向方向を東西にずらさなくても継続的な夜間監視が可能である。
***実施の形態のまとめ***
監視装置110は、赤外検知方式で温度測定ができる。
監視衛星100が軌道103から監視装置110によって夜間監視を行う場合、開口カバー113が無いと、太陽光が入射して開口部112の温度が上昇してしまう。
さらに、地球の自転軸が傾斜しているため、赤道上空軌道を飛翔する監視衛星100の監視装置110に対する太陽光の入射角度は、春分と秋分を基準として、夏至と冬至に23.5度変化する。
そこで、開口カバー113は、打ち上げ時に開口部112の保護カバーとして機能すると共に、監視時に開口部112を太陽光から遮蔽する遮蔽板として機能する。これにより、開口部112の温度が一定に保たれ、監視精度の劣化が回避される。
展開状態において、光軸方向における開口カバー113の長さが開口部112の開口径の2.3倍(=1/tan(23.5deg))以上であれば、夏至と冬至に開口部112への太陽光の入射を回避することができる。つまり、監視装置110が地心方向を指向した状態において、開口カバー113の遮蔽効果によって開口部112への太陽光の入射を回避することができる。
監視装置110が開口カバー113とは異なる遮蔽構造物を備え、遮蔽構造物が開口部112から延長された円筒状の構造を有する場合、遮蔽構造物の内部に太陽光が入射するので、太陽光反射および温度上昇が生じてしまう。
しかし、監視装置110は、板状の構造または膜状の構造を有する開口カバー113を備える。そのため、開口カバー113の遮蔽効果により、開口部112への太陽光の入射が遮断される。また、開口カバー113が太陽光によって熱せられても、開口カバー113の熱は放射冷却によって深宇宙へ排熱される。そのため、監視装置110の本体111に対する開口カバー113の悪影響はない。
地球の自転と同期する静止軌道では、経度方向の360度が24時間に相当する。そのため、15度が1時間に相当する。
光軸に対する入射角がφ以上である太陽光を遮蔽すれば、真夜中0時前後のT時間(T=φ/15)を除いて、開口部112への太陽光の侵入を回避できる。
真夜中0時ごろには、地球によって太陽光が遮蔽される。
このため、地球の半径rに対する軌道半径R(=r/φ)と、時間T(=φ/15)と、を境界条件にして、夜間の連続監視を実現することができる。つまり、軌道半径Rと時間Tの関係次第で、開口カバー113の遮蔽効果と地球の遮蔽効果を両用して夜間の連続監視を実現することができる。
***実施の形態の補足***
各実施の形態は、好ましい形態の例示であり、本開示の技術的範囲を制限することを意図するものではない。各実施の形態は、部分的に実施してもよいし、他の形態と組み合わせて実施してもよい。
100 監視衛星、101 太陽、102 地球、103 軌道、104 軌道面、110 監視装置、111 本体、112 開口部、113 開口カバー、114 回動装置、121 推進装置、122 姿勢制御装置、123 通信装置、124 衛星制御装置、125 電源装置。

Claims (18)

  1. 赤道上空軌道に投入される人工衛星に搭載される監視装置であり、
    前記赤道上空軌道への前記人工衛星の投入のための打ち上げ時に監視用の開口部を覆い、前記赤道上空軌道への前記人工衛星の投入後に展開して前記開口部を太陽光から遮蔽する開口カバー
    を備える監視装置。
  2. 前記開口カバーが、前記打ち上げ時に折り畳まれており、前記投入後に展開によって光軸方向における前記開口部からの長さが前記開口部の開口径の2倍以上または前記開口径の2.3倍以上になる
    請求項1に記載の監視装置。
  3. 前記開口カバーが、連結された2枚以上の板またはフレームに取り付けられた膜で構成される
    請求項1または請求項2に記載の監視装置。
  4. 展開後の前記開口カバーを前記開口部の縁に沿って光軸回りに動かす回動装置を備える
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の監視装置。
  5. 監視装置が搭載され赤道上空軌道に投入される監視衛星であり、
    前記監視装置が、前記赤道上空軌道への前記監視衛星の投入のための打ち上げ時に監視用の開口部を覆い、前記赤道上空軌道への前記監視衛星の投入後に展開して前記開口部を太陽光から遮蔽する開口カバーを備える
    監視衛星。
  6. 前記開口カバーが、前記打ち上げ時に折り畳まれており、前記投入後に展開によって光軸方向における前記開口部からの長さが前記開口部の開口径の2倍以上または前記開口部の開口径の2.3倍以上になる
    請求項5に記載の監視衛星。
  7. 前記開口カバーが、連結された2枚以上の板またはフレームに取り付けられた膜で構成される
    請求項5または請求項6に記載の監視衛星。
  8. 展開後の前記開口カバーを前記開口部の縁に沿って光軸回りに動かす回動装置を備える
    請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の監視衛星。
  9. 前記監視衛星は、前記赤道上空軌道に投入された後に対象地域の上空を飛翔し、
    前記開口カバーが、展開によって光軸方向における前記開口部からの長さが前記開口部の開口径の2倍以上になり、
    前記監視装置は、前記開口カバーが展開された状態で、前記対象地域における標準時で1時46分から22時14分までの間に前記対象地域を監視する
    請求項5から請求項8のいずれか1項に記載の監視衛星。
  10. 前記監視衛星は、前記監視装置の指向方向を変更する指向変更機構を備え、
    前記指向変更機構が、前記標準時における22時14分から1時46分まで、前記監視装置の指向方向を地心方向からずらすことによって、前記開口部を太陽光から遮蔽する
    請求項9に記載の監視衛星。
  11. 前記監視衛星は、前記開口カバーの状態を制御するカバー制御機構を備え、
    前記カバー制御機構が、前記標準時における22時14分から1時46分まで、前記開口カバーで前記開口部を覆うことによって、前記開口部を太陽光から遮蔽する
    請求項9に記載の監視衛星。
  12. 前記監視衛星は、赤道上空軌道に投入された後に対象地域の上空を飛翔し、
    前記開口カバーが、展開によって光軸方向における前記開口部からの長さが前記開口部の開口径の2.3倍以上になり、
    前記監視装置は、前記開口カバーが展開された状態で、前記対象地域における標準時で1時34分から22時26分までの間に前記対象地域を監視する
    請求項5から請求項8のいずれか1項に記載の監視衛星。
  13. 前記監視衛星は、前記監視装置の指向方向を変更する指向変更機構を備え、
    前記指向変更機構が、前記標準時における22時26分から1時34分まで、前記監視装置の指向方向を地心方向から変更することによって、前記開口部を太陽光から遮蔽する
    請求項12に記載の監視衛星。
  14. 前記監視衛星は、前記開口カバーの状態を制御するカバー制御機構を備え、
    前記カバー制御機構が、前記標準時における22時26分から1時34分まで、前記開口カバーで前記開口部を覆うことによって、前記開口部を太陽光から遮蔽する
    請求項12に記載の監視衛星。
  15. 前記赤道上空軌道の半径が16000キロメートル以下であり、
    前記開口カバーが、展開によって光軸方向における前記開口部からの長さが前記開口部の開口径の2.3倍以上になる
    請求項5から請求項8のいずれか1項に記載の監視衛星。
  16. 前記監視衛星は、赤道上空軌道に投入された後に対象地域の上空を飛翔し、
    前記赤道上空軌道が、楕円軌道であり、
    前記赤道上空軌道の近地点が、前記対象地域の夏至と前記対象地域の冬至とのそれぞれで太陽から見て地球の裏側に位置し、
    前記赤道上空軌道の軌道高度が、前記近地点において16000キロメートル以下である
    請求項5から請求項8のいずれか1項に記載の監視衛星。
  17. 前記監視衛星は、前記監視衛星の速度を調整する推進装置を備え、
    前記推進装置が、前記監視衛星の速度を調整することによって、前記赤道上空軌道の前記近地点を前記夏至と前記冬至とのそれぞれに太陽から見て地球の裏側に位置させる
    請求項16に記載の監視衛星。
  18. 前記監視衛星は、前記監視装置の指向方向を変更する指向変更機構を備え、対象地域の上空を飛翔し、
    前記赤道上空軌道が、静止軌道以外の円軌道であり、
    前記指向変更機構が、前記対象地域における標準時の23時から太陽光が前記開口部に入射する時刻までの間に前記指向方向を地心方向から東側に動かし、地球が前記開口部を太陽光から遮蔽する時刻の後に前記指向方向を西側に動かし、前記指向方向が前記開口部に太陽光が入射しない角度まで移動した後に前記指向方向を前記地心方向に戻す
    請求項5から請求項8のいずれか1項に記載の監視衛星。
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