JP2022135492A - 糞の処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】悪臭を抑えながら大量の糞を短時間で大幅に減容化することができる糞の処理方法を提供する。【解決手段】被処理物である糞20を、燃料30を燃やした際に生ずる煙40に晒すことにより、乾燥させて乾燥糞とする乾燥工程S3を繰り返し行うとともに、一の乾燥工程S3で用いる燃料30として、当該一の乾燥工程S3よりも前に行われた他の乾燥工程S3で得られた乾燥糞を用いるようにした。各乾燥工程S3においては、乾燥糞の含水率を30%以下まで低下させることが好ましい。各乾燥工程S3で燃料30として使用する乾燥糞には、アルコールを添加することもできる。また、乾燥工程S3を行う際の糞20を消臭粉末50で覆った状態とすることが好ましく、その消臭粉末50として、米糠を用いることや、吸湿材を添加したものを用いることも好ましい。各乾燥工程S3で生じた使用済みの燃料は、肥料として利用することもできる。【選択図】 図2

Description

本発明は、糞を減容化する糞の処理方法に関する。
鶏糞等の家畜糞は、植物の生育に必須のリンを豊富に含むことから、肥料として利用することができる。しかし、家畜糞は、悪臭を放つため、そのままの状態では肥料として利用することができない。この点、従来では、家畜糞を微生物に分解させて堆肥化すること(例えば特許文献1を参照。)や、家畜糞を焼却することで、悪臭を抑えること(例えば特許文献2を参照。)が行われている。
特開2010-035557号公報 特開2012-096972号公報
しかし、家畜糞を堆肥化する方法では、微生物による生分解を待たねばならず、長時間を要する。このため、この方法は、日々大量に発生する家畜糞を処理するものとしては適さない。また仮に、大量の家畜糞の全てを堆肥化できたとしても、その全てを肥料として販売することは難しく、結局、売れ残った肥料の処理に困るという問題が生ずる。
一方、家畜糞を焼却する方法では、得られた焼却灰に後処理を施す必要がある。というのも、家畜糞の焼却灰は、通常、高いpH値(水に溶かしたときにpH12~13程度)を示すため、これをそのまま土壌に撒くと、土壌のpHを上昇させてしまい、却って作物の生育に悪影響を及ぼすおそれがあるからである。
この点、上記の特許文献2の方法では、家畜糞の焼却灰と硫酸水溶液とを混合することでリンを溶出させ、溶出したリンを無機リン化合物として回収するようになっている。具体的には、家畜糞の焼却灰と硫酸水溶液とを混合して第一固液混合物を得るリン溶出工程と、 第一固液混合物を固液分離し、液体部分であるリン溶出液を得るリン溶出液取得工程と、リン溶出液と塩化カルシウムとを混合して第二固液混合物を調製する硫酸カルシウム析出工程と、第二固液混合物を固液分離し、リンを含む液体部分である硫酸除去液を得る硫酸除去工程と、硫酸除去液と水酸化カルシウムとを混合して第三固液混合物を得る無機リン化合物析出工程と、第三固液混合物を固液分離し、無機リン化合物を含む固体部分を取得する無機リン化合物取得工程とを経ることで、肥料として利用可能な無機リン化合物を得るようになっている。
しかし、特許文献2の方法では、複雑なプラントを要するため、処理コストが高くなるという問題がある。加えて、同文献の方法では、目的物である無機リン化合物のほかにも、リン溶出液取得工程で得られる固体部分(リンを溶出させた後の焼却灰)や、硫酸除去工程で得られる固体部分(硫酸カルシウムを含む析出物)や、無機リン化合物取得工程で得られる液体部分(リンを析出させた後の上澄み液)等が廃棄物として大量に生じる。これらの廃棄物は、改めて処理する必要がある。このため、同文献の方法は、無機リン化合物の取得方法としては実用化できたとしても、家畜糞の処理方法としては実用性に欠ける。
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、複雑なプラントを要することなく、悪臭を抑えながら大量の糞を短時間で大幅に減容化することができる糞の処理方法を提供するものである。
上記課題は、
被処理物である糞を、燃料を燃やした際に生ずる煙に晒すことにより、乾燥させて乾燥糞とする乾燥工程を繰り返し行うとともに、
一の乾燥工程で用いる燃料として、当該一の乾燥工程よりも前に行われた他の乾燥工程で得られた乾燥糞を用いる
ことを特徴とする糞の処理方法
を提供することによって解決される。
本発明の糞の処理方法では、糞を燻煙にさらすことによって、糞の悪臭を軽減させる。このため、短時間で大量の糞を処理することができる。また、本発明の糞の処理方法は、糞を燻煙に晒すことができる設備(燻製炉等)さえあれば実施することができる。このため、処理コストを抑えることもできる。さらに、本発明の糞の処理方法では、一の乾燥工程で用いる燃料として、当該一の乾燥工程よりも前に行われた他の乾燥工程で得られた乾燥糞を用いる。このため、燃料コストを抑えるだけでなく、その燃料(乾燥糞)を燃焼させる際に、糞(乾燥糞)を大幅に減容化(例えば1/10程度まで減容化)することもできる。
本発明の糞の処理方法においては、各乾燥工程で生じた使用済みの燃料(燃料として燃焼した後の乾燥糞の焼却灰)を、肥料として利用することもできる。これにより、廃棄物が生じないようにすることができる。また、上述したように、燃焼後の燃料(乾燥糞の焼却灰)は、大幅に減容化されるため、肥料としての売れ残りのリスクを抑えることもできる。
本発明の糞の処理方法では、各乾燥工程において、乾燥糞の含水率を30%以下まで低下させることが好ましい。これにより、乾燥糞を、燃料としてより燃焼しやすいものとすることが可能になる。
本発明の糞の処理方法では、各乾燥工程で燃料として使用する乾燥糞にアルコールを添加することもできる。これにより、乾燥糞の含水率をあまり低くしなくても、乾燥糞を燃焼させることが可能になる。加えて、燃料(乾燥糞)が燃焼する際の火力を高めることも可能になる。このため、各乾燥工程に要する時間を短縮することも可能になる。
本発明の糞の処理方法では、乾燥工程を行う際の糞を消臭粉末で覆った状態とすることが好ましい。これにより、乾燥工程を行った後だけでなく、乾燥工程を行っているときの悪臭を抑えることも可能になる。
上記の消臭粉末としては、米糠や腐葉土を好適に用いることができる。特に、米糠を消臭粉末として用いると、米の生産地から送られてきた米糠を消臭粉末として用いて、本発明の糞の処理方法を行った後、当該処理方法で燃料として燃焼された後の乾燥糞の焼却灰を肥料として上記の米の生産地に送り返すという資材の輸送サイクルを構築することもできるようになる。
また、上記の消臭粉末には、吸湿材を添加することも好ましい。というのも、例えば、米糠のみを消臭粉末として用いた場合には、消臭粉末が発酵して消臭粉末にカビが生え、発酵臭が生ずることがあるところ、消臭粉末に吸湿材を添加することで、米糠等の消臭粉末が発酵しにくくすることができるからである。このとき用いる吸湿材としては、パーライトや、ゼオライトや、バーミキュライトや、緑色凝灰岩の細粒又は粒状物等、多孔質粒状物が好適である。なかでも、パーライトを用いると、毛細管現象により水分を効率的に吸収しながらも、その吸収した水分の大部分を排出することができる。
以上のように、本発明によって、複雑なプラントを要することなく、悪臭を抑えながら大量の糞を短時間で大幅に減容化することができる糞の処理方法を提供することが可能になる。
本発明の糞の処理方法に用いる設備を説明する図である。 本発明の糞の処理方法を説明するフロー図である。
本発明の糞の処理方法の好適な実施形態について、図面を用いてより具体的に説明する。以下で述べる構成は、飽くまで好適な実施形態に過ぎず、本発明に係る糞の処理方法の技術的範囲は、以下で述べる構成に限定されない。本発明に係る糞の処理方法には、発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更を施すことができる。
図1は、本発明の処理方法に用いる設備(燻製炉10)を説明する図である。本発明の処理方法は、図1に示すように、糞20に処理を施すためのものとなっている。処理対象となる糞20は、人が排出したものであってもよいが、通常、家畜が排出したもの(家畜糞)が用いられる。家畜糞としては、鶏糞や、牛糞や、豚糞等が例示される。大規模な鶏舎等では、1日に100t以上もの鶏糞(家畜糞)が発生することも珍しくないところ、このような大量の家畜糞であっても、本発明の糞の処理方法で処理すれば、その家畜糞を大幅に減容化することが可能になる。
図2は、本発明の処理方法を説明するフロー図である。本発明の処理方法は、図2のステップS1~S6に示すように、乾燥工程(S3)を繰り返し行うものとなっている。各回の乾燥工程(S3)では、図1に示すように、被処理物である糞20を、燃料30を燃やした際に生ずる煙40(燻煙)に晒すことにより、乾燥させて乾燥糞とする。この乾燥工程(S3)により、糞20をある程度減容化することができる。また、この乾燥工程(S3)で糞20を燻煙40に晒すことによって、糞20の悪臭を軽減することができる。糞20は、バッチ単位で処理され、異なる回の乾燥工程(S3)では、異なるバッチの糞20が乾燥される。
このように、本発明の処理方法では、糞20を燻煙40に晒す乾燥工程(S3)を繰り返し行うところ、一の乾燥工程(S3)で用いる燃料30として、当該一の乾燥工程(S3)よりも前に行われた他の乾燥工程(S3)で乾燥された糞20(乾燥糞)を用いるようにしている。換言すると、n回目(nは、2以上の任意の整数。)の乾燥工程(S3)で用いる燃料30として、n’回目(n’は、1以上n-1以下の任意の整数。)の乾燥工程(S3)で乾燥された糞20(乾燥糞)を用いるようにしている。
糞20であっても、乾燥されて含水率が低くなったものは、燃やすことができる。燃料30として用いる糞20(乾燥糞)の含水率(重量パーセント。以下同じ。)は、30%以下であると好ましい。糞20(乾燥糞)の含水率は、20%以下とすることがより好ましく、15%以下とすることがさらに好ましく、10%以下とすると最適である。これにより、糞20(乾燥糞)を燃焼しやすくすることができる。燃料30としての燃焼性のみを考えると、糞20(乾燥糞)の含水率は、低ければ低いほど好ましい。しかし、そのためには、上記の乾燥工程(S3)を長時間行う必要が生じ、処理効率が低下する。このため、糞20(乾燥糞)の含水率を低くしすぎても(例えば、1%以下にまで低下させても)あまりメリットは得られない。
この点、燃料30として用いる糞20(乾燥糞)にアルコール(アルコール水溶液)を添加すると、糞20(乾燥糞)の含水率が比較的高めでも、燃料30がよく燃焼するようになる。加えて、燃料30が燃焼する際の火力を強くすることができ、乾燥工程(S3)を行う時間を短縮することも可能になる。糞20(乾燥糞)に添加するアルコール水溶液としては、アルコール濃度が50%前後(40~60%程度)のものを好適に用いることができる。
このように、本発明の処理方法では、それまでの乾燥工程(S3)で乾燥された糞20(乾燥糞)を燃料30に用いるため、燃料コストを抑えることができる。また、糞20(乾燥糞)を燃焼させると、固形物として残るのは焼却灰だけとなる。このため、糞20(乾燥糞)を大幅に減容化することもできる。本発明の処理方法では、糞20(乾燥糞)を1/10程度まで減容化することも可能である。使用済みの燃料30(燃料30を燃焼させた後に残る焼却灰)は、肥料として再利用することも可能である。
n回目の乾燥工程(S3)で燃料30に用いる糞20(乾燥糞)は、それ以前の乾燥工程(S3)で乾燥された糞20(乾燥糞)であればよく、2回以上前の乾燥工程(S3)で乾燥された糞20(乾燥糞)としてもよい。しかし、本実施形態においては、図2に示すように、n回目の乾燥工程(S3)で燃料30に用いる糞20(乾燥糞)として、直前(n-1回目)の乾燥工程(S3)で乾燥された糞20(乾燥糞)を用いている。
これにより、各回の乾燥工程(S3)を切り替える際の作業を効率的に行うことが可能になる。すなわち、本実施形態においては、図1に示すように、燃料30を収容するための燃焼室11と、乾燥対象である糞20を収容するための燻製室12とを有する燻製炉10を用いて乾燥工程(S3)を行うところ、n回目の乾燥工程(S3)で燃料30に用いる糞20(乾燥糞)として、直前(n-1回目)の乾燥工程(S3)で乾燥された糞20(乾燥糞)を用いるようにすると、n-1回目の乾燥工程(S3)を終えた際に、燻製室12にある乾燥後の糞20(乾燥糞)をそのまま下側の燃焼室11に移し替えるだけで、次の回(n回目)の乾燥工程(S3)で使用する燃料30を燃焼室11にセットすることが可能になる。
ただし、n-1回目の乾燥工程(S3)で乾燥された糞20(乾燥糞)の全量を一度に燃焼室11に投入することができるとは限らない。このような場合には、n-1回目の乾燥工程(S3)で乾燥された糞20(乾燥糞)を小分けして燃焼室11に投入していき、既に燃焼室11に投入していた燃料30が燃焼し終えたタイミングや、燃焼し終わりそうなタイミングで、残っている糞20(乾燥糞)を燃料30として追加するようにすればよい。これにより、n-1回目の乾燥工程(S3)で乾燥された糞20(乾燥糞)の全量を燃焼室11に投入できない場合でも、その全量を燃料30として燃焼させることが可能になる。換言すると、n-1回目の乾燥工程(S3)で乾燥された糞20(乾燥糞)の量と、n回目の乾燥工程(S3)で燃料30として使用される糞20(乾燥糞)の量とを一致させることができる。各回の乾燥工程(S3)における投入回数は、特に限定されないが、通常、2~10回、好ましくは、3~5回程度に収めると好適である。
各回の乾燥工程(S3)ごとに乾燥させる糞20の量は、特に限定されない。しかし、各回の乾燥工程(S3)ごとに乾燥させる糞20の量が少なすぎると、乾燥工程(S3)を行う回数が増大し、糞20の処理が間に合わなくなるおそれがある。このため、各回の乾燥工程(S3)ごとに乾燥させる糞20の量は、0.5m以上とすることが好ましい。各回の乾燥工程(S3)ごとに乾燥させる糞20の量は、1m以上とすることがより好ましく、1.5mとすることがさらに好ましい。
とはいえ、各回の乾燥工程(S3)ごとに乾燥させる糞20の量を多くしすぎると、乾燥工程(S3)を行う設備(上記の燻製炉10)が大型化する必要が生ずる。加えて、燻製炉10を大型化できたとしても、それに入れた糞20の全体を燻煙40に晒すことが難しくなる。このため、各回の乾燥工程(S3)ごとに乾燥させる糞20の量は、10m以下とすることが好ましい。各回の乾燥工程(S3)ごとに乾燥させる糞20の量は、5m以下とすることがより好ましく、3m以下とすることがさらに好ましい。本実施形態においては、各回の乾燥工程(S3)ごとに約1.7mの糞20を乾燥するようにしている。
各回の乾燥工程(S3)を行う時間は、乾燥対象の糞20の量(燻製室12に入れる糞20の量)等に応じて適宜設定される。この点、本実施形態においては、上述したように、各回の乾燥工程(S3)ごとに、約1.7mの糞20の乾燥を行うようにしているところ、その量の糞20につき、計1.5~6時間程度かけて乾燥工程(S3)を行うようにしている。具体的には、本実施形態においては、各回の乾燥工程(S3)において、燃料30を3~4回に分けて投入しているところ、燃料30の投入1回につき、0.5~1.5時間程度(より具体的には1時間前後)ずつ乾燥工程(S3)を行うようにしている。各回の乾燥工程(S3)において糞20を乾燥させる合計時間は、2~5時間とすることが好ましく、3~4時間とすることがより好ましい。
ところで、1回目の乾燥工程(S3)を行う際には、それよりも前には、乾燥工程(S3)が行われていない。このため、1回目の乾燥工程(S3)を行うときだけは、乾燥糞以外の可燃物(例えば木材等)を燃料30として用いる。
乾燥工程(S3)を行う設備は、糞20を燻煙40に晒すことができるものであれば、特に限定されない。本実施形態においては、既に述べたように、図1に示す燻製炉10を用いて乾燥工程(S3)を行うようにしている。この燻製炉10は、箱型の筐体の内側下部に燃焼室11を設け、その箱型の筐体の内側上部(燃焼室11の上側)に燻製室12を設けたものとなっている。これにより、燃焼室11から燻製室12に登ってきた燻煙40に糞20を晒すことができる。
燻製炉10の内部を昇ってきた燻煙40は、燻製炉10の上部からそのまま放出してもよいが、本実施形態においては、燻製炉10の上部と土壌中とをパイプ13(煙突)で連結し、燻煙40を土壌中に放出するようにしている。これにより、燻製炉10の周囲に燻煙40が放出されないようにして、煙害を防ぐことが可能となっている。
その日に処理すべき糞20の全てに乾燥工程(S3)を施す(乾燥工程(S3)の回数が目的回数(Nとする。)に達する)と、本発明の処理方法は完了(図2のステップS4からステップS6に移行)する。その日の最後(N回目)の乾燥工程(S3)で乾燥された糞20(乾燥糞)は、次の日の最初(1回目)の乾燥工程(S3)で燃料30として使用することができる。
本発明の処理方法は、上記の燻製炉10(図1)のように、非常にシンプルな設備を用いて、上記のフロー図(図2)のように、非常にシンプルな工程で実施することができる。このため、糞20の処理コストを抑えることができる。
ところで、燻製炉10において、燻製室12は、1室のみ設けてもよい。しかし、この場合には、各回の乾燥工程(S3)で大量の糞20を一度に乾燥しにくくなる。このため、燻製室12は、1つの燻製炉10につき、複数室設けることが好ましい。これにより、各回の乾燥工程(S3)で一度に乾燥できる糞20の量を増大することができる。本実施形態においては、図1に示すように、3つの燻製室12を上下に配しているが、燻製室12の数は、4つや5つとすることもできる。それぞれの燻製室12の底部は、棚板14が配されている。これらの棚板14は、燻煙40の流通を阻害することがないよう、金網等、開口を有する板材又は面材によって形成されている。
糞20は、それぞれの燻製室12の棚板14に直接載置してもよい。しかし、この場合には、糞20を燻製室12に入れにくくなるだけでなく、乾燥後の糞20(乾燥糞)を燻製室12から取り出しにくくなる。また、上述したように、棚板14には、燻煙40を通すための開口が設けられているところ、棚板14に載置した糞20がその開口を通じて下側に落下するおそれもある。このため、本実施形態においては、糞20をトレイ15に入れた状態で、棚板14に載置するようにしている。
それぞれのトレイ15に入れる糞20の量は、燻製炉10のサイズによっても異なり、特に限定されない。しかし、トレイ15に入れる糞20が少なすぎる(トレイ15に敷き詰める糞20の厚さが小さすぎる)と、糞20の乾燥効率が低下する。このため、それぞれのトレイ15には、厚さ1cm以上で糞20を敷き詰めることが好ましい。トレイ15に敷き詰める糞20の厚さは、2cm以上とすることが好ましく、3cm以上とすることがより好ましい。
ただし、トレイ15に入れる糞20が多すぎる(トレイ15に敷き詰める糞20の厚さが大きすぎる)と、中間部の糞20が燻煙40に晒されにくくなる。このため、トレイ15に敷き詰める糞20の厚さを大きくしすぎるのもよくない。トレイ15に敷き詰める糞20の厚さは、10cm以下とすることが好ましい。トレイ15に敷き詰める糞20の厚さは、7cm以下とすることがより好ましく、6cm以下とすることがさらに好ましい。糞20の厚さは、4~5cmの範囲で設定すると最適である。
糞20は、それ単独でトレイ15に入れてもよい。しかし、この場合には、乾燥工程(S3)を行っているときの糞20の悪臭が燻製炉10の外部に漏れ出るおそれがある。このため、本実施形態においては、図1に示すように、乾燥工程(S3)を行う対象の糞20に消臭粉末50を添加した状態で乾燥工程(S3)を行うようにしている。
消臭粉末50には、糞20に対する消臭作用を有する各種のものを用いることができる。消臭粉末50としては、米糠や、腐葉土や、炭化物(燻炭や木炭等)や、大鋸屑等が例示される。なかでも、米糠や腐葉土は、鶏糞等の糞20に対して優れた消臭作用を発揮するために、消臭粉末50として好適に使用することができる。本実施形態においても、米糠を消臭粉末50として用いている。
このように、米糠を消臭粉末50として用いることによって、米の産地で大量に発生する籾殻を処分することが可能になる。また、米糠は、安価で入手することができるため、消臭粉末50の取得費用を抑えることも可能になる。加えて、米の生産地から送られてきた米糠を使用して、本発明の処理方法を行った後、当該処理方法で燃料30として燃焼された後の乾燥糞20を稲作用の肥料として、上記の米の生産地に送り返すという、資材の輸送サイクルを構築することもできる。
消臭粉末50は、消臭対象である糞20に均一に混合してもよいが、トレイ15に入れられた糞20が露出しないように、糞20の上面全体に敷き詰めることが好ましい。これにより、糞20の悪臭がさらに漏れ出にくくすることができる。消臭粉末50を敷き詰める厚さは、特に限定されないが、1cm以上とすることが好ましく、1.5cm以上とすることがより好ましく、2cm以上とすることがさらに好ましい。ただし、消臭粉末50を厚くしすぎても、消臭粉末50の嵩が増すだけである。このため、消臭粉末50を敷き詰める厚さは、せいぜい5~10cmまでとされる。
上記の消臭粉末50には、吸湿材を添加することもできる。これにより、消臭粉末50(米糠等)の発酵を抑制し、長期間にわたって発酵臭の発生を抑えることが可能になる。吸湿材の種類は、特に限定されないが、パーライトや、ゼオライトや、バーミキュライト等の多孔質鉱物を好適に用いることができる。本実施形態の処理方法においては、消臭粉末50に吸湿材としてパーライトを添加している。パーライトは、水分を効率的に吸収しながらも排水性に優れるため、本発明の処理方法で使用する吸湿材として好適である。
米糠等の消臭粉末50の主材に対する吸湿材の配合割合は、特に限定されない。しかし、吸湿材の配合割合が低すぎると、消臭粉末50の発酵を抑えにくくなる。この点、実際に、米糠等(消臭粉末50)にパーライトやゼオライト等の多孔質鉱物(吸湿材)を配合した試料を複数種類(配合割合の異なる複数種類)作製し、それぞれの試料を鶏糞の上に敷いて経過を観察する実験を行ったところ、米糠等(消臭粉末50)100重量部に対して多孔質鉱物(吸湿材)25重量部を添加したときには、実用に耐え得るレベルでの発酵抑制効果が確認できた。
このことから、多孔質鉱物(吸湿材)は、米糠等(消臭粉末50の主材)100重量部に対して、20重量部以上の割合で添加することが好ましいと考えられる。米糠等(消臭粉末50の主材)に対する多孔質鉱物(吸湿材)の混合割合は、米糠等(消臭粉末50の主材)100重量部に対して50重量部以上とすることがより好ましく、70重量部以上とすることがさらに好ましい。多孔質鉱物(吸湿材)の混合割合に、特に上限はないが、多孔質鉱物(吸湿材)の配合割合を高くしすぎても、嵩が増すだけで、発酵抑制においてはメリットがそれ程得られない。また、上記の実験では、米糠等(消臭粉末50の主材)100重量部に対して多孔質鉱物(吸湿材)100重量部を添加すると、長期間が経過しても、気になる発酵臭がしないことが確認できている。このため、多孔質鉱物(吸湿材)は、米糠等(消臭粉末50の主材)100重量部に対して100重量部も配合すればよく、それよりも増やすメリットはあまりない。
以上で述べた本発明の処理方法は、糞20の悪臭を抑えながら、糞20を大幅に減容化することができる。このため、廃棄物の発生を最小限に抑えることもできる。また、本発明の処理方法を実施することにより最終的に得られる糞20(乾燥糞)の焼却灰は、肥料として利用することもできる。既に述べたように、肥料を大量に製造しても、それを売り切ることが難しいところ、本発明の処理方法を経ると、糞20が大幅に減容化されるため、売り切ることができる適度な量の肥料を製造することができる。さらに、本発明の処理方法は、複雑なプラントを要せず、大量の糞を短時間で処理することもできる。
10 燻製炉
11 燃焼室
12 燻製室
13 パイプ
14 棚板
15 トレイ
20 糞
30 燃料
40 燻煙
50 消臭粉末

Claims (7)

  1. 被処理物である糞を、燃料を燃やした際に生ずる煙に晒すことにより、乾燥させて乾燥糞とする乾燥工程を繰り返し行うとともに、
    一の乾燥工程で用いる燃料として、当該一の乾燥工程よりも前に行われた他の乾燥工程で得られた乾燥糞を用いる
    ことを特徴とする糞の処理方法。
  2. 各乾燥工程において、乾燥糞の含水率を30%以下まで低下させる請求項1記載の糞の処理方法。
  3. 各乾燥工程で燃料として使用する乾燥糞にアルコールを添加する請求項1又は2記載の糞の処理方法。
  4. 乾燥工程を行う際の糞を消臭粉末で覆った状態とする請求項1~3いずれか記載の糞の処理方法。
  5. 消臭粉末として、米糠を用いる請求項4記載の糞の処理方法。
  6. 消臭粉末として、吸湿材を添加したものを用いる請求項4又は5記載の糞の処理方法。
  7. 各乾燥工程で生じた使用済みの燃料を肥料として利用する請求項1~6いずれか記載の糞の処理方法。
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