JP2022134925A - 振動型モータ及び光学部材駆動装置 - Google Patents

振動型モータ及び光学部材駆動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】部品点数の増加を防ぎつつ、可動体と被駆動体を確実に係合させる振動型モータを提供する。【解決手段】振動型モータ1は、電圧の印加によって振動し、駆動力を生じる振動子131と、該振動子131と摩擦接触して駆動力を受ける摩擦部材121と、固定体13と、該固定体13に対して駆動方向D1に移動する可動体12と、被駆動体14と、を備え、振動子131は固定体13に設けられ、摩擦部材121は可動体12に設けられ、振動子131を摩擦部材121に押し当てる加圧力F1である外力F2の一部によって可動体12が被駆動体14に係合する。【選択図】図4

Description

本発明は、被駆動体を駆動する振動型モータ及び光学部材駆動装置に関する。
電気-機械エネルギー変換素子である圧電素子を用いた振動型(超音波)モータが知られている。振動型モータは圧電素子が接合されて長尺状の摩擦部材に加圧接触する振動子を有し、超音波振動によって生じる振動子の突起先端の楕円運動によって摩擦部材を相対的に直進移動させる。また、振動型モータは静粛駆動が可能であり、並進駆動と回転駆動の両駆動に対応可能であることから、例えば、カメラのレンズ鏡筒においてレンズ等の光学部材の駆動へ好適に用いられる。振動型モータの各構成要素は、主に、移動しない固定体と移動する可動体に仕分けされ、可動体は、光学部材を保持する被駆動体に連結される。
ところで、振動型モータによって光学部材を駆動する場合、シャッターチャンスを逃さないために、光学部材を高速に駆動し且つ精度良く位置決めすることが求められる。そのために、可動体と被駆動体を安定的に連結し、可動体に対する被駆動体の追従性を上げる必要がある。
これに対応して、付勢バネを用いて被駆動体に取り付けられた連結部材を付勢することにより、連結部材を可動体に押し付けて可動体と被駆動体を安定的に係合する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許5955347号
しかしながら、振動型モータでは、振動子を摩擦部材に加圧接触させるためにも付勢バネが必要であるため、特許文献1の技術では複数の付勢バネが必要となり、部品点数が増加するという問題がある。
本発明の目的は、部品点数の増加を防ぎつつ、可動体と被駆動体を確実に係合させることができる振動型モータ及び光学部材駆動装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の振動型モータは、電圧の印加によって振動し、駆動力を生じる振動子と、該振動子と摩擦接触して前記駆動力を受ける摩擦部材と、固定体と、該固定体に対して所定の駆動方向に移動する可動体と、被駆動体と、を備え、前記振動子は前記固定体及び前記可動体の一方に設けられ、前記摩擦部材は前記固定体及び前記可動体の他方に設けられ、前記振動子を前記摩擦部材に向けて付勢する加圧力に起因する外力の一部によって前記可動体が前記被駆動体に係合することを特徴とする。
本発明によれば、部品点数の増加を防ぎつつ、可動体と被駆動体を確実に係合させることができる。
本発明の実施の形態に係る振動型モータが適用される撮像装置の構成を概略的に示す断面図である。 振動型モータの構成を説明するための図である。 振動型モータのモーターユニット部の構成を説明するための分解図である。 固定体に対する可動体の支持機構、並びに可動体及び被駆動体の連結形態を説明するための図である。 被駆動体の駆動方向に直交する方向に関する微小揺動を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る振動型モータが適用される撮像装置の構成を概略的に示す断面図である。図1において、撮像装置2は、カメラ本体22とレンズ鏡筒21を有し、レンズ鏡筒21はマウント221を介してカメラ本体22へ着脱自在に取り付けられる。カメラ本体22の内部には、レンズ鏡筒21の光軸C上に撮像素子22aが設けられる。
レンズ鏡筒21は固定筒211を有し、固定筒211はマウント221のフランジ部と当接する。カメラ本体22にレンズ鏡筒21が取り付けられる場合、固定筒211はマウント221に固定される。固定筒211の前後両端には、レンズG1を保持する前鏡筒212とレンズG3を保持する後鏡筒213とがそれぞれ固定される。さらに、レンズ鏡筒21の内部には、振動型モータ1と、振動型モータ1の被駆動体14を光軸Cと略平行な駆動方向D1(所定の駆動方向)に案内する2本のガイドバー16と、が配置され、被駆動体14はフォーカスレンズG2を保持する。各ガイドバー16の両端は前鏡筒212と後鏡筒213にそれぞれ保持される。振動型モータ1は後鏡筒213に不図示のビスで固定される。なお、振動型モータ1と、被駆動体14に保持されるフォーカスレンズG2とは、本実施の形態に係る光学部材駆動装置を構成する。
撮像装置2では、振動型モータ1がフォーカスレンズG2とともに被駆動体14を駆動方向D1(光軸C)に駆動する。そして、駆動されたフォーカスレンズG2が光軸Cにおける適切な位置に移動することで撮像素子22a上に被写体像が結像される。
図2は、振動型モータ1の構成を説明するための図である。図2(A)は振動型モータ1を正面から眺めた場合を示し、図2(B)は振動型モータ1を側面から眺めた場合を示し、図2(C)は振動型モータ1を斜め上方から眺めた場合を示し、図2(D)は振動型モータ1を斜め下方から眺めた場合を示す。また、図3は、振動型モータ1のモーターユニット部11の構成を説明するための分解図である。図3(A)はモーターユニット部11を斜め上方から眺めた場合を示し、図3(B)はモーターユニット部11を斜め下方から眺めた場合を示す。
振動型モータ1は、主として、モーターユニット部11と被駆動体14によって構成され、モーターユニット部11は、後鏡筒213に不図示のビスで固定されて移動しない固定体13と、駆動方向D1に移動する可動体12とを有する。被駆動体14は可動体12と係合し、可動体12の移動に伴い、駆動方向D1に駆動される。可動体12は、長尺状の摩擦部材121と、可動案内部材122と、2つの転動ボール15(球体)とを有する。可動案内部材122は摩擦部材121を支持し、2つの転動ボール15は可動案内部材122を支持する。本実施の形態では、可動案内部材122と転動ボール15が摩擦部材121の保持機構を構成する。
固定体13は、振動子131と、振動子保持部材132と、接続板133と、固定枠134と、固定案内部材135とを有する。本実施の形態では、振動子保持部材132と、接続板133と、固定枠134と、固定案内部材135とが振動子131の保持機構を構成する。また、固定体13は、加圧バネ136と、加圧板137と、緩衝部材138と、カバー板139とを有する。本実施の形態では、加圧バネ136と、加圧板137と、緩衝部材138と、カバー板139とが、振動子131を所定の加圧力F1によって摩擦部材121に向けて付勢する加圧機構を構成する。
摩擦部材121は、例えば、金属板からなり、摺動面121aにおいて振動子131の突起131cと摩擦接触する。可動案内部材122は、例えば、金属板からなり、案内溝122a(第2の係合溝)と連結溝122b(第1の係合溝)が設けられる。案内溝122aは駆動方向D1に沿って延在し、連結溝122bは連結溝122bと駆動方向D1と直交する方向D2(以下、「直交方向D2」という。)に沿って延在する。また、摩擦部材121は可動案内部材122に不図示のビスで締結される。
振動子131は、例えば、板状の圧電素子131aと、該圧電素子131aに貼り付けられた2つの突起131cを有する弾性部材131bとからなる。圧電素子131aは、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなり、弾性部材131bは、例えば、金属板からなる。振動子131では、圧電素子131aへ適切な交流電圧を印加すると、各突起131cの先端に楕円運動が生じる。振動子保持部材132は、例えば、樹脂の枠体からなり、振動子131に直接接着されて振動子131を保持する。接続板133は、例えば、薄い金属板からなり、固定枠134は、例えば、樹脂の枠体からなる。振動子保持部材132と固定枠134を接続板133によって接続する。このとき、固定枠134は、振動子131と振動子保持部材132を、加圧力F1の作用方向に沿う移動を許容し且つ駆動方向D1に沿う移動を許容しないように保持する。固定案内部材135は、例えば、金属板であり、案内溝135aが設けられる。案内溝135a(第2の係合溝)は駆動方向D1に沿って延在する。固定枠134は固定案内部材135へ不図示のビスで締結される。固定案内部材135は断面コの字状に成形され、固定枠134が接続される際、固定案内部材135と固定枠134の間の空間に摩擦部材121や可動案内部材122を収容する。
加圧バネ136は、例えば、圧縮コイルバネからなり、弾性変形することによって振動子131を摩擦部材121に向けて付勢する加圧力F1を発生する。加圧バネ136は一方の端がカバー板139と当接し、他方の端が加圧板137に当接する。カバー板139と加圧板137は、例えば、金属板からなる。加圧板137には、例えば、フェルトなどの緩衝部材138が貼り付けられる。加圧力F1は、加圧板137や緩衝部材138を介して振動子131へ作用する。ここで、振動子131は加圧力F1の作用方向に沿う移動を許容するように保持されるため、加圧力F1が阻害されることなく振動子131の各突起131cに作用する。各突起131cは、固定案内部材135と固定枠134の間の空間に収容される摩擦部材121の摺動面121aに向けて付勢されて接触する。
また、被駆動体14は、駆動方向D1と略並行方向に延在する2本のガイドバー16によって案内される。被駆動体14は、各ガイドバー16が遊嵌される案内穴14a、14bと、半球突起14c(図2(C)参照)と、を有する。半球突起14cが可動体12の連結溝122bへ係合することにより、被駆動体14は可動体12と一体的に移動する。
振動子131の圧電素子131aへの交流電圧の印加によって、各突起131cの先端に楕円運動が生じると、各突起131cは接触する摩擦部材121へ動摩擦力による駆動力を作用させ、摩擦部材121を駆動方向D1へ相対的に移動させる。ここで、振動子131が設けられる固定体13は移動しないため、摩擦部材121が設けられる可動体12が駆動方向D1へ移動する。
図4は、固定体13に対する可動体12の支持機構、並びに可動体12及び被駆動体14の連結形態を説明するための図である。図4(A)は可動体12や固定体13の平面図であり、図4(B)は図4(A)の線A-Aに沿う断面図であり、図4(C)は図4(A)の線B-Bに沿う拡大断面図である。図4(A)では、固定体13に関して主要部のみが示される。
モーターユニット部11では、固定案内部材135と固定枠134の間の空間に可動案内部材122が収容される際、案内溝122aと案内溝135aが対向する。案内溝122aと案内溝135aはいずれも断面がV字形状のV字溝である。可動案内部材122には摩擦部材121を介して加圧力F1が付与され、これにより、可動案内部材122は固定案内部材135へ向けて付勢される。このとき、案内溝122aと案内溝135aの間に2つの転動ボール15が挟持され、各転動ボール15は固定案内部材135に対して可動案内部材122を移動可能に支持する。本実施の形態では、案内溝122a、案内溝135a及び2つの転動ボール15が第2の係合部を構成する。また、案内溝122aと案内溝135aのいずれも駆動方向D1に沿って延在するため、各転動ボール15も案内溝122aと案内溝135aに沿って駆動方向D1に転動する。その結果、第2の係合部は、可動案内部材122が設けられる可動体12の駆動方向D1に沿う移動を許容し、且つガイドする。
さらに、案内溝122aと案内溝135aはいずれも断面がV字形状であるため、各転動ボール15の案内溝122aや案内溝135aの傾斜面に対する滑りを許容する。その結果、第2の係合部は、可動案内部材122が設けられる可動体12の2つの転動ボール15を結ぶ回動軸A1回りの回動を許容する。2つの転動ボール15を結ぶ回動軸A1は案内溝122aや案内溝135aと略平行、すなわち、駆動方向D1と略平行である。したがって、可動案内部材122が設けられる可動体12は、駆動方向D1と略平行な回動軸A1回りに回動可能に支持される。一方、案内溝122aと案内溝135aはいずれも断面がV字形状であるため、2つの転動ボール15によって直交方向D2に沿う移動が規制される。すなわち、可動案内部材122が設けられる可動体12の直交方向D2に沿う移動を規制する。
また、固定案内部材135と固定枠134の間の空間に可動案内部材122が収容される際、連結溝122bと被駆動体14の半球突起14cが対向する。連結溝122bは直交方向D2に沿って延在する。したがって、連結溝122bと半球突起14cが係合する際、半球突起14cは、連結溝122bに沿って滑ることにより、可動案内部材122と被駆動体14の直交方向D2に関する相対的な移動を許容するように可動案内部材122を支持する。本実施の形態では、可動案内部材122の連結溝122b及び被駆動体14の半球突起14cが第1の係合部を構成する。ここで、上述したように、可動案内部材122の直交方向D2に沿う移動が規制されるため、結果として、第1の係合部は、被駆動体14の直交方向D2に沿う移動を許容する。
また、連結溝122bは断面がV字形状のV字溝であり、連結溝122bの傾斜面122cは駆動方向D1と直交する面に対して傾斜角θをなし、半球突起14cと点接触する。これにより、半球突起14cの駆動方向D1が規制されるとともに、連結溝122bに対する半球突起14cの傾きが許容される。その結果、被駆動体14の駆動方向D1が規制されるとともに、可動案内部材122が設けられる可動体12に対する被駆動体14の傾きが許容される。
ところで、振動型モータ1では、図4(A)に示すように、加圧力F1の作用方向から可動体12を眺めたとき、回動軸A1から直交方向D2に距離L1ほど離れた作用点において、加圧力F1が外力F2として可動案内部材122に作用する。これにより、可動体12は回動軸A1回りに回動する。一方、加圧力F1の作用方向から可動体12を眺めたとき、可動体12の回動に伴い、回動軸A1から直交方向D2に距離L2ほど離れた当接点P1において、被駆動体14と可動案内部材122が当接して半球突起14cが連結溝122bと係合する。この当接点P1における係合により、可動体12の回動軸A1回りの回動が規制される。
このとき、図4(B)に示すように、外力F2の一部が付勢力F3として第2の係合部へ作用するとともに、外力F2の他の一部が付勢力F4として第1の係合部へ作用する。具体的に、付勢力F3は2つの転動ボール15を案内溝122aと案内溝135aの間に挟持させて可動体12を固定体13によって支持させる力として作用する。また、付勢力F4は、連結溝122bを半球突起14cへ押し当て可動体12が被駆動体14に係合するための力として作用する。すなわち、振動型モータ1では、外力F2によって固定体13が可動体12を支持するようになるだけではなく、可動体12が被駆動体14と係合する。
本実施の形態によれば、振動子131を摩擦部材121へ向けて付勢する加圧力F1である外力F2の一部(付勢力F4)によって可動体12が被駆動体14に係合する。また、可動体12の可動案内部材122が間に他の部材を挟持することなく被駆動体14と係合する。すなわち、本実施の形態では、振動子131を摩擦部材121に加圧接触させる加圧力F1の一部によって可動体12を被駆動体14に係合させることができる。また、連結部材を用いることなく、可動体12を被駆動体14へ実質的に連結することができる。これにより、加圧バネ136とは別の加圧バネや可動体12と被駆動体14を連結する連結部材を用いる必要を無くすことができる。その結果、部品点数の増加を防ぎつつ、可動体12と被駆動体14を確実に係合させることができる。
また、本実施の形態では、加圧バネ136が振動子131を摩擦部材121へ向けて付勢する限り、可動体12を被駆動体14に係合させる付勢力F4が作用し続けるため、被駆動体14に対する可動体12のがたつきの発生を抑制することができる。
さらに、本実施の形態では、第2の係合部において、可動体12の可動案内部材122の案内溝122aと、固定体13の固定案内部材135の案内溝135aの間に2つの転動ボール15が挟持される。これにより、案内溝122aと案内溝135aの平行が維持され、直交方向D2に平行な軸周りに可動体12が固定体13に対して回動することがない。これにより、駆動方向D1に沿う可動体12の円滑な移動を維持することができる。
また、本実施の形態では、付勢力F4は距離L1、距離L2及び外力F2を用いて下記式(1)で表される。
F4 = (L1/L2)×F2 …(1)
すなわち、式(1)に示すように、付勢力F4は距離L1、距離L2、外力F2によって決定され、可動体12の駆動方向D1の位置と無関係である。したがって、付勢力F4の大きさは、可動体12の駆動方向D1の位置によって変化しない。これにより、可動体12が駆動方向D1に移動しても、付勢力F4の大きさは変わらず、可動体12を被駆動体14へ安定的に係合させ続けることができる。
さらに、本実施の形態では、可動体12と被駆動体14のそれぞれへ駆動方向D1に沿い且つ互いに逆方向に作用する力を加えた際に可動体12と被駆動体14の係合を維持することができる力の最大値を最大連結力Fpmaxとする。この最大連結力Fp maxは、傾斜面122cが駆動方向D1と直交する面に対してなす傾斜角θと付勢力F4を用いて下記式(2)で表される。
Fpmax = tanθ×F4 … (2)
また、振動子131と摩擦部材121の動摩擦係数をμとすると、振動子131や摩擦部材121に生じる動摩擦力Ffは、加圧力F1を用いて下記式(3)で表される。
Ff = μ×F1 … (3)
ここで、振動型モータ1が発生する駆動方向D1の駆動力は、振動子131と摩擦部材121の動摩擦力に依存するため、振動型モータ1が発生可能な駆動方向D1の駆動力の最大値は動摩擦力Ffに等しい。また、最大連結力Fpmaxが大きいほど、振動型モータ1が大きな駆動力を発生しても可動体12と被駆動体14の係合を維持することができるようになる。しかしながら、最大連結力Fpmaxが大きくなると、連結溝122bと半球突起14cの滑り性が悪化するおそれがある。したがって、最大連結力Fpmaxは振動型モータ1が発生することができる駆動力の最大値(すなわち、動摩擦力Ff)へ所定の安全率を乗じた数値以下に設定することが好ましい。また、振動子131や摩擦部材121に生じる摩擦力は、動摩擦力に限られず、振動子131と摩擦部材121の固着等によって瞬間的に静摩擦力となることがあり、動摩擦力の2倍程度まで増加することがある。したがって、所定の安全率としては2倍を設定することが好ましく、最大連結力Fpmaxと動摩擦力Ffは下記式(4)を満たすのが好ましい。
Fpmax < 2×Ff … (4)
そして、上記式(4)を上述した式(1)、式(2)や式(3)を用いて変換すると下記式(5)が導かれる。
(L1/L2)×tanθ < 2μ … (5)
すなわち、可動体12と被駆動体14の係合を維持する観点からは、距離L1、距離L2、傾斜面122cの傾斜角θや振動子131と摩擦部材121の動摩擦係数μが上記式(5)を満たすことが好ましい。
また、駆動方向D1に対してガイドバー16が完全に並行とならず、微小に傾く場合、被駆動体14が駆動方向D1に駆動されるときに、被駆動体14が駆動方向D1に直交する方向に関して微小に揺動することがある。図5は、被駆動体14の駆動方向D1に直交する方向に関する微小揺動を説明するための図である。図5(A)は、被駆動体14の直交方向D2に関する揺動が発生した場合を示し、図5(B)は、被駆動体14の駆動方向D1及び直交方向D2の両方に直交する他の直交方向D3に関する揺動が発生した場合を示す。また、図5(A)及び図5(B)は、いずれも振動型モータ1を駆動方向D1と直交する面で切断した場合の断面を示す。
被駆動体14の直交方向D2に関する揺動(図中の「M1」参照)が発生した場合、被駆動体14は可動体12に対して、図中のM3で示すように、直交方向D2に移動する。ところで、上述したように、第1の係合部は被駆動体14の直交方向D2に沿う移動を許容する。したがって、被駆動体14の直交方向D2に関する揺動が発生しても、可動体12と被駆動体14の係合を維持することができる。
また、被駆動体14の他の直交方向D3に関する揺動(図中の「M2」参照)が発生した場合、可動体12は、図中のM4で示すように、回動軸A1回りに回動する。ところで、上述したように、第2の係合部は可動体12の回動軸A1回りの回動を許容する。したがって、被駆動体14の他の直交方向D3に関する揺動が発生し、これに起因して可動体12の回動軸A1回りの回動が発生しても、可動体12と被駆動体14の係合を維持することができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は上述した各実施の形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
本実施の形態では、振動型モータ1によって光学部材としてフォーカスレンズG2が駆動方向D1に駆動されたが、駆動方向D1に駆動される光学部材はレンズに限られず、撮像素子やその他の光学素子であってもよい。また、複数の振動型モータ1が配置されてもよく、この場合、光学部材が駆動方向D1だけでなく他の方向にも駆動される多軸駆動が行われてもよい。
また、振動型モータ1では、可動体12に摩擦部材121が設けられ、固定体13に振動子131が設けられたが、可動体12に振動子131が設けられ、固定体13に摩擦部材121が設けられてもよい。この場合、振動子131を摩擦部材121に向けて付勢する加圧力の反力が、外力F2として、振動子131を介して可動体12へ作用する。これにより、振動子131を摩擦部材121に向けて付勢する加圧力の反力の一部によって可動体12を被駆動体14に係合させることができる。
さらに、振動型モータ1の第1の係合部では、可動案内部材122に連結溝122bが形成され、被駆動体14に半球突起14cが形成されるが、可動案内部材122に半球突起が形成され、被駆動体14に断面がV字形状の連結溝が形成されてもよい。
また、振動型モータ1の第2の係合部では、案内溝122aと案内溝135aの間に2つの転動ボール15が挟持されたが、案内溝122aと案内溝135aの間には3つ以上の転動ボール15が挟持されてもよい。これにより、可動体12の直交方向D2に平行な軸周りの回動を確実に防止することができる。
1 振動型モータ
2 撮像装置
12 可動体
121 摩擦部材
122a 案内溝
122b 連結溝
122c 傾斜面
13 固定体
131 振動子
135a 案内溝
14 被駆動体
14c 半球突起
15 転動ボール
16 ガイドバー
D1 駆動方向
D2 直交方向
G2 フォーカスレンズ

Claims (7)

  1. 電圧の印加によって振動し、駆動力を生じる振動子と、
    該振動子と摩擦接触して前記駆動力を受ける摩擦部材と、
    固定体と、
    該固定体に対して所定の駆動方向に移動する可動体と、
    被駆動体と、を備え、
    前記振動子は前記固定体及び前記可動体の一方に設けられ、
    前記摩擦部材は前記固定体及び前記可動体の他方に設けられ、
    前記振動子を前記摩擦部材に向けて付勢する加圧力に起因する外力の一部によって前記可動体が前記被駆動体に係合することを特徴とする振動型モータ。
  2. 前記可動体及び前記被駆動体を互いに係合させる第1の係合部と、
    前記固定体及び前記可動体を互いに係合させる第2の係合部と、をさらに備え、
    前記第2の係合部は、前記所定の駆動方向への前記可動体の移動を許容し、
    前記第1の係合部は、前記所定の駆動方向と直交する方向への前記被駆動体の移動を許容することを特徴とする請求項1に記載の振動型モータ。
  3. 前記第2の係合部は、前記所定の駆動方向に沿う回動軸の回りに前記可動体を回動可能に支持し、
    前記第1の係合部は、前記可動体の前記回動軸の回りの回動を規制することを特徴とする請求項2に記載の振動型モータ。
  4. 前記第2の係合部は、複数の球体と、前記複数の球体を間に挟むように配置される2つの第2の係合溝からなり、前記2つの第2の係合溝は前記所定の駆動方向に沿って延在することを特徴とする請求項3に記載の振動型モータ。
  5. 前記第1の係合部は、突起と、該突起が当接する傾斜面を有する第1の係合溝とを有し、
    前記第1の係合溝は前記所定の駆動方向と直交する方向に沿って延在し、
    前記傾斜面は前記突起の前記所定の駆動方向に沿う移動を規制することを特徴とする請求項3又は4に記載の振動型モータ。
  6. 前記所定の駆動方向と直交する面に対して前記第1の係合溝の前記傾斜面がなす傾斜角をθとし、前記振動子と前記摩擦部材の動摩擦係数をμとし、前記外力の作用方向から前記可動体を眺めたときの前記第2の係合部における前記回動軸から前記外力の作用点までの距離をL1とし、前記外力の作用方向から前記可動体を眺めたときの前記第2の係合部における前記回動軸から前記第1の係合部における前記突起と前記傾斜面の当接点までの距離をL2とした場合、前記θ、前記μ、前記L1及び前記L2は下記式を満たすことを特徴とする請求項5に記載の振動型モータ。
    (L1/L2)×tanθ < 2μ
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に振動型モータと、
    前記被駆動体に保持される光学部材と、を備え、
    前記可動体の移動に伴い、前記光学部材を移動させることを特徴とする光学部材駆動装置。
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