JP2022134757A - ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】転舵シャフトの軸方向に作用する力をより好適に吸収することができるステアリング装置を提供する。【解決手段】ステアリング装置は、軸受20、皿ばね32およびプレート31を有している。軸受20は、ハウジング10に対してボールねじナットを回転可能に支持するとともにハウジング10に対して転舵シャフトの軸方向に摺動可能に設けられている。皿ばね32は、ハウジング10と軸受20との間に圧縮状態で設けられてボールねじナットを転舵シャフトの軸方向に軸受20を介して弾性支持する。プレート31は、ハウジング10と皿ばね32との間に設けられて皿ばね32が転舵シャフトの軸方向に移動することを規制する。プレート31の皿ばね32が接触する内周側の部分は、ハウジング10に対して転舵シャフトの軸方向に離隔していて、かつプレート31のハウジング10に接触する外周部分よりも曲げ剛性が低い。【選択図】図4

Description

本発明は、ステアリング装置に関する。
たとえば特許文献1の電動パワーステアリング装置は、ボールねじ機構、減速機構およびモータを有している。モータの回転は減速機構を介してボールねじ機構に伝達される。ボールねじ機構は、減速機構を介して伝達されるモータの回転を転舵シャフトの軸方向の力に変換する。この転舵シャフトに付与される軸方向の力がアシスト力となって運転者のステアリング操作が補助される。
ボールねじ機構のナットは、転舵シャフトの周囲を覆うハウジングに対して軸受を介して回転可能に支持されている。転舵シャフトの軸方向において、軸受とハウジングとの間の隙間には円環状の皿ばねおよびプレートが設けられている。皿ばねは軸受とプレートとの間に配置されている。軸受は転舵シャフトの軸方向における両側から皿ばねによって挟み込まれる。ナットは軸受を介して皿ばねによって転舵シャフトの軸方向に弾性支持される。
運転者のステアリング操作を通じて転舵シャフトに軸方向の力が作用したとき、初期動作としてナットおよび軸受が転舵シャフトと一体となって皿ばねの弾性力に抗しつつ軸方向に移動した後、ナットが転舵シャフトに対して相対回転する。転舵シャフトに軸方向の力が作用し始めたときに転舵シャフトが軸方向に動きやすくなるため、ステアリング操作の初期段階における抵抗感が低減される。また、ナットもより円滑に回転し始めるため、より滑らかな操舵感触が得られる。
車両の転舵輪からいわゆる逆入力荷重(衝撃)が転舵シャフトに作用した場合においても、ナットおよび軸受は転舵シャフトと一体的にその軸方向へ移動しようとする。このとき、ナットおよび軸受の移動に伴い皿ばねがたわむことにより逆入力荷重が吸収される。すなわち、皿ばねは転舵輪から伝わる衝撃を受け、その衝撃力を弾性エネルギーに変化させることにより緩衝する。
ここで、軸受が転舵シャフトの軸方向に移動した際、皿ばねがいわゆる密着状態まで使用されるおそれがある。密着状態とは、皿ばねがその全たわみ量、あるいはそれに近いたわみ量だけたわむことによって、皿ばねの軸方向の長さが板厚と同等の長さ、あるいはそれに近い長さになっている状態をいう。皿ばねが密着状態まで使用されると、皿ばねに過大な応力が作用する。このため、皿ばねの寿命を短くする一因となる。
そこで、たとえばプレートの皿ばね側の面には、皿ばねのたわみを規制する規制部としてテーパ面が設けられている。テーパ面は皿ばねの内縁部から外縁部へ向けて皿ばねの肉厚が徐々に厚くなるように傾斜している。プレートのテーパ面に皿ばねが接触することにより皿ばねのたわみが規制される。このため、皿ばねが密着状態まで使用されることが抑制される。皿ばねに作用する応力を緩和することができるため、皿ばねの寿命を確保することができる。
特開2015-186949号公報
特許文献1のステアリング装置のように、皿ばねのたわみ量(ストローク量)を制限することにより、たしかに皿ばねの寿命を確保することができる。しかし、皿ばねのたわみ量を制限する分だけ皿ばねによって吸収できるエネルギーがより小さくなる。このため、たとえば転舵シャフトにより大きな逆入力荷重が作用した場合、たわみ量が制限される皿ばねでは逆入力荷重を十分に吸収することができないおそれがある。このことは、ラトル音が発生する一因にもなる。
上記の課題を解決し得るステアリング装置は、ハウジングと、前記ハウジングの外部に設けられるモータと、前記ハウジングの内部で直線運動することにより転舵輪を転舵させる転舵シャフトと、前記ハウジングの内部で前記転舵シャフトに複数のボールを介して螺合されて前記モータの回転に連動して回転する円筒状のナットと、前記ハウジングの内周面に対して前記ナットの外周面を回転可能に支持するとともに前記ハウジングの内周面に対して前記転舵シャフトの軸方向に摺動可能に設けられた軸受と、前記転舵シャフトの軸方向における前記ハウジングと前記軸受との間に圧縮状態で設けられて前記ナットを前記転舵シャフトの軸方向に前記軸受を介して弾性支持する皿ばねと、前記転舵シャフトの軸方向における前記ハウジングと前記皿ばねとの間に設けられて前記皿ばねが前記転舵シャフトの軸方向に移動することを規制する環状のプレートと、を備えている。前記プレートの前記皿ばねが接触する部分は、前記ハウジングに対して前記転舵シャフトの軸方向に離隔していて、かつ前記プレートの前記ハウジングに接触する部分よりも前記転舵シャフトの軸方向における曲げ剛性が低い。
この構成によれば、プレートの皿ばねが接触する部分は板ばねとして機能する。軸受が転舵シャフトの軸方向へ移動しようとするときには、プレートの皿ばねが接触する部分、および皿ばねの双方がたわむ。このため、皿ばねのみがたわむ場合に比べて、プレートの皿ばねが接触する部分のたわみの分だけトータルとしてのたわみ量が大きくなる。したがって、転舵シャフトの軸方向に作用する力をより好適に吸収することができる。
上記のステアリング装置において、前記皿ばねの内縁部は前記プレートの内周側または外周側の部分に接触していてもよい。この場合、前記プレートの前記皿ばねが接触する部分の厚みは、前記プレートの前記ハウジングに接触する部分の厚みよりも薄く設定されていてもよい。
この構成によれば、プレートの皿ばねが接触する内周側または外周側の部分の曲げ剛性を、プレートのハウジングに接触する部分の曲げ剛性よりも低くすることができる。
上記のステアリング装置において、前記プレートは、前記皿ばねと接触する側の側面とは反対側の側面に設けられた環状の溝を有していてもよい。この場合、前記溝は、その全周にわたって前記プレートの前記皿ばねが接触する内周側または外周側に開放されていてもよい。
この構成によれば、プレートの皿ばねと接触する側の側面とは反対側の側面に環状の溝を設けることにより、プレートの皿ばねが接触する部分の曲げ剛性をプレートのハウジングに接触する部分の曲げ剛性よりも低くすることができる。
上記のステアリング装置において、前記プレートは、前記皿ばねと接触する側の側面とは反対側の側面に設けられた環状のテーパ面を有していてもよい。この場合、前記テーパ面は、前記プレートの前記皿ばねが接触する内周側または外周側に向かうにつれて前記プレートの肉厚が薄くなるように傾斜していてもよい。
この構成によれば、プレートの皿ばねと接触する側の側面とは反対側の側面に環状のテーパ面を設けることにより、プレートの皿ばねが接触する部分の曲げ剛性をプレートのハウジングに接触する部分の曲げ剛性よりも低くすることができる。
上記のステアリング装置において、前記プレートは、その前記皿ばね側の側面における外周側の部分と内周側の部分との境界部分に設けられた段状の部分である規制部を有していてもよい。この場合、前記規制部は、前記皿ばねが平らになる密着状態に至る前に前記皿ばねに当接するようにしてもよい。
この構成によれば、皿ばねが平らになる密着状態に至ることが抑制される。このため、皿ばねに過大な応力が作用することが抑制される。したがって、皿ばねの寿命を確保することができる。
上記のステアリング装置において、前記プレートは、その外周面と前記皿ばねとは反対側の側面とが交わる角部に設けられた逃げ部を有していてもよい。この場合、前記逃げ部は、前記プレートの前記皿ばね側の側面から前記皿ばねと反対側の側面へ向かうにつれて徐々に縮径する環状のテーパ面であってもよい。
プレートの内周側の部分に皿ばねを介して転舵シャフトの軸方向の力が印加されるとき、プレートが回転しようとすることがある。このとき、プレートの外周には逃げ部が設けられているため、プレートの外周部分がハウジングに干渉することを抑制することができる。
上記のステアリング装置において、前記プレートは、その皿ばね側の側面に設けられて前記皿ばねを前記転舵シャフトの径方向に支持するばね支持部を有していてもよい。
この構成によれば、皿ばねの転舵シャフトの径方向における位置ずれを抑制することができる。
本発明のステアリング装置によれば、転舵シャフトの軸方向に作用する力をより好適に吸収することができる。
ステアリング装置の第1の実施の形態の概略構成を示す断面図。 第1の実施の形態におけるアシスト機構の断面図。 第1の実施の形態におけるボールねじ機構の軸受支持部の断面図。 第1の実施の形態におけるボールねじ機構の軸受支持部の断面図。 第1の実施の形態における軸受支持部の分解斜視図。 第1の実施の形態における軸受支持部の分解斜視図。 第1の実施の形態における軸受支持部の動作を示す断面図。 第1の実施の形態における軸受支持部の動作を示す断面図。 第1の実施の形態における軸受支持部の動作を示す断面図。 第2の実施の形態におけるボールねじ機構の軸受支持部の断面図。 他の実施の形態におけるボールねじ機構の軸受支持部の断面図。 他の実施の形態におけるボールねじ機構の軸受支持部の断面図。 他の実施の形態におけるボールねじ機構の軸受支持部の断面図。 他の実施の形態におけるボールねじ機構の軸受支持部の断面図。 他の実施の形態におけるボールねじ機構の軸受支持部の断面図。
<第1の実施の形態>
以下、ステアリング装置を電動パワーステアリング装置に具体化した第1の実施の形態を説明する。
図1に示すように、電動パワーステアリング装置1は、操舵機構4およびアシスト機構5を有している。操舵機構4は、運転者のステアリングホイール2の操作に応じて転舵輪3を転舵させる。アシスト機構5は、操舵機構4にアシスト力を付与することにより運転者のステアリング操作を補助する。
操舵機構4は、ステアリングシャフト40および転舵シャフト42を有している。ステアリングシャフト40の上端部にはステアリングホイール2が連結されている。ステアリングホイール2の下端部はラックアンドピニオン機構41を介して転舵シャフト42に連結されている。ラックアンドピニオン機構41は、ステアリングホイール2の操作に伴うステアリングシャフト40の回転運動を転舵シャフト42の軸方向ZAの往復直線運動に変換する。この転舵シャフト42の軸方向ZAの往復直線運動がその両端に連結されたタイロッド43に伝達されることにより転舵輪3の転舵角、ひいては車両の進行方向が変更される。
アシスト機構5はモータ6および動力伝達機構7を有している。動力伝達機構7は転舵シャフト42と共にハウジング10に収容されている。ハウジング10は、動力伝達機構7の付近で転舵シャフト42の軸方向ZAに分割された第1のハウジング11および第2のハウジング12を有し、それらが互いに連結されてなる。モータ6は、その出力軸60が転舵シャフト42の中心軸に対して平行となるようにハウジング10の外壁にボルト13によって取り付けられている。モータ6の出力軸60は、ハウジング10の外壁に設けられた貫通孔14を通じてハウジング10の内部に延びている。動力伝達機構7は、ボールねじ機構8およびベルト伝動機構9を有している。ボールねじ機構8は、転舵シャフト42の外周に取り付けられる。ベルト伝動機構9は、モータ6の出力軸60の回転を減速し、この減速される出力軸60の回転をボールねじ機構8に伝達する。
図2に示すように、ボールねじ機構8は、円筒状のナット(ボールねじナット)80を有している。ナット80は、転舵シャフト42の外周面に設けられた螺旋状のねじ溝44に複数のボール82を介して螺合されている。ナット80の内周面には、転舵シャフト42のねじ溝44に対向する螺旋状のねじ溝81が設けられている。転舵シャフト42のねじ溝44とナット80のねじ溝81とにより囲まれる螺旋状の空間は、ボール82が転動する転動路Rとして機能する。ナット80には、転動路Rの二箇所の間を短絡する図示しない環流路が設けられている。ボール82は、ナット80の環流路を介して転動路Rを無限循環することが可能である。
ナット80は、軸受20を介してハウジング10の内周面に対して回転可能に支持されている。軸受20としては、たとえば複列アンギュラ玉軸受が採用される。ナット80の外周面には、軸受20および従動プーリ91が取り付けられている。軸受20および従動プーリ91は、ナット80の軸方向において互いに隣り合っている。軸受20の内輪21はナット80の外周面に嵌合されている。内輪21は、ナット80の軸方向において、ナット80の第1の端部に設けられた円環状のフランジ部83に当接している。従動プーリ91は、ナット80の第2の端部の外周面に設けられた雄ねじ部84に螺合されることによってナット80に固定されている。また、従動プーリ91とフランジ部83とで軸受20の内輪21が挟み込まれることによって、軸受20の内輪21がナット80に固定されている。軸受20の外輪22の外周面は、ハウジング10の内周面に当接している。外輪22の外周面は、転舵シャフト42の軸方向ZAにおいて、ハウジング10の内周面に対して摺動可能である。
ベルト伝動機構9は、駆動プーリ90、先の従動プーリ91および無端状のベルト92を有している。駆動プーリ90は、モータ6の出力軸60に対して一体的に取り付けられている。ベルト92は、駆動プーリ90と従動プーリ91との間に巻き掛けられている。
したがって、モータ6への通電に基づきモータ6の出力軸60が回転すると、この出力軸60と一体的に駆動プーリ90が回転する。この駆動プーリ90の回転がベルト92を介して従動プーリ91に伝達される。これにより、従動プーリ91およびナット80は一体的に回転する。このときナット80に付与されるトルクに基づきボールねじ機構8が駆動する。すなわち、ナット80が転舵シャフト42に対して相対回転すると、ボール82がナット80および転舵シャフト42から負荷としての摩擦を受けて転動路Rを無限循環する。このボール82の無限循環を通じてナット80に付与されるトルクが転舵シャフト42に伝達されることにより、転舵シャフト42がナット80に対して軸方向ZAに相対移動する。すなわち、転舵シャフト42には、ボール82の無限循環を通じて、軸方向ZAの力が付与される。この転舵シャフト42に付与される軸方向ZAの力がアシスト力となって、運転者のステアリング操作が補助される。
ここで、電動パワーステアリング装置1は、ナット80を転舵シャフト42の軸方向ZAに支持するための構成として、第1の支持部30Aおよび第2の支持部30Bを有している。これら第1の支持部30Aおよび第2の支持部30Bは、ハウジング10の内部に設けられている。
図3に示すように、第1の支持部30Aは、軸受20の外輪22における第1の側面23と第1のハウジング11の支持部11aとの間に設けられている。支持部11aは、第1のハウジング11の内径を異ならせることによって設けられる環状の段差部分である。第2の支持部30Bは、軸受20の外輪22における第2の側面24と第2のハウジング12の延設部12a(開口端面)との間に設けられている。延設部12aは、第1のハウジング11の開口に内嵌される部分であって、外輪22の第2の側面24に向かって延びている。第1の支持部30Aおよび第2の支持部30Bは、軸受20の外輪22を転舵シャフト42の軸方向ZAにおいて弾性支持する。すなわち、第1の支持部30Aおよび第2の支持部30Bは、ナット80を転舵シャフト42の軸方向ZAにおいて間接的に弾性支持する。
つぎに、第1の支持部30Aおよび第2の支持部30Bの構成を詳細に説明する。ただし、第1の支持部30Aおよび第2の支持部30Bは同一の構成を有する。このため、ここでは説明の便宜上、第1の支持部30Aの構成についてのみ説明し、第2の支持部30Bの構成についてはその詳細な説明を割愛する。
図4に示すように、第1の支持部30Aはプレート31および皿ばね32を有している。皿ばね32は、プレート31と軸受20の外輪22との間に位置している。プレート31および皿ばね32は、それぞれ金属材料により形成されている。
図5および図6に示すように、皿ばね32は、円錐台状をなしている。皿ばね32の内縁部32aは軸方向の一端側に位置し、皿ばね32の外縁部32bは軸方向の他端側に位置する。皿ばね32は、その円錐台の上底部分および下底部分に転舵シャフト42の軸方向ZAの荷重が加わったとき、皿ばね32の高さを低くする方向にたわむことによりばね作用を発揮する。皿ばね32の高さとは、円錐台の上底と下底との間の距離をいう。
図4~図6に示すように、プレート31は、つば付きの短円筒状をなしている。プレート31の軸方向に直交する断面形状はL字状をなしている。プレート31は、環状のばね受け部31aおよび円筒状のばね支持部31bを有している。ばね受け部31aは、ばね支持部31bの外周面からプレート31の径方向へ向けて張り出す環状の平板部分である。ばね支持部31bは、ばね受け部31aの内周縁からプレート31の軸方向に沿って延びる円筒状の部分である。
図4に示すように、ばね受け部31aは、厚肉部111および薄肉部112を有している。厚肉部111は、ばね受け部31aにおける外周側の部分である。薄肉部112は、ばね受け部31aにおける内周側の部分である。厚肉部111の肉厚は、薄肉部112の肉厚よりも厚い。ちなみに、肉厚とはプレート31の軸方向における長さをいう。薄肉部112は、厚肉部111に比べて肉厚が薄い分だけ、プレート31の軸方向の力に対する曲げ剛性が低い。厚肉部111および薄肉部112は、ばね受け部31aに第1の溝31eおよび第2の溝31fを設けることによって形成される。
図5に示すように、第1の溝31eは、ばね受け部31aの第1の側面31cに設けられている。第1の側面31cは、ばね受け部31aにおける皿ばね32側の側面である。第1の溝31eは、ばね支持部31bとの境界に沿った環状に設けられている。
図6に示すように、第2の溝31fは、ばね受け部31aの第2の側面31dに設けられている。第2の側面31dは、ばね受け部31aにおける皿ばね32と反対側の側面である。第2の溝31fは、ばね受け部31aの内周に沿った環状に設けられている。第2の溝31fは、その全周にわたってばね受け部31aの内周側に開放されている。第1の溝31eおよび第2の溝31fは、プレート31の軸方向において互いに対応して位置する。
図4に示すように、ばね受け部31aは、厚肉部111および薄肉部112の他に、逃げ部113を有している。逃げ部113は、ばね受け部31aの外周面と第2の側面31dとが交わる角部に設けられている。図6にも示されるように、逃げ部113は、たとえばプレート31の軸方向において第1の側面31cから第2の側面31dへ向かうにつれて徐々に縮径する環状のテーパ面である。
図4に示すように、プレート31は、転舵シャフト42の軸方向ZAにおいて、軸受20の外輪22との間に隙間を空けて設けられている。ばね受け部31aにおける第1の側面31cの厚肉部111に対応する部分は、転舵シャフト42の軸方向ZAにおいて、皿ばね32を介して外輪22に対向している。ばね受け部31aにおける第2の側面31dの厚肉部111に対応する部分は、転舵シャフト42の軸方向ZAにおいて、第1のハウジング11の支持部11aに当接している。
薄肉部112は、転舵シャフト42の径方向ZBにおいて、第1のハウジング11の支持部11aよりも内側にはみ出している。薄肉部112と支持部11aとは、転舵シャフト42の軸方向ZAにおいて、隙間を介して互いに離隔している。ばね受け部31aの内周縁でもあるプレート31の内周縁には、円筒状のばね支持部31bが設けられている。ばね支持部31bは軸受20側へ向けて突出している。このばね支持部31bの外周には、皿ばね32の内周部分が挿入されている。皿ばね32は、ばね支持部31bによって転舵シャフト42の径方向に支持される。皿ばね32の内縁部32aは、ばね受け部31aにおける第1の側面31cの薄肉部112に対応する部分に接触している。皿ばね32の外縁部32bは、軸受20の外輪22に接触している。
皿ばね32は、転舵シャフト42の軸方向ZAに沿った方向において若干圧縮された状態で、プレート31と軸受20の外輪22との間にセットされる。このため、第1の支持部30Aの皿ばね32は軸受20の外輪22に対して弾性力F1を付与する。同様に、第2の支持部30Bの皿ばね32は軸受20の外輪22に対して弾性力F2を付与する。すなわち、軸受20の外輪22は、第1の支持部30Aおよび第2の支持部30Bが発揮する弾性力F1,F2によって、転舵シャフト42の軸方向ZAにおいて弾性支持されている。また、ナット80は、軸受20を介して第1の支持部30Aおよび第2の支持部30Bにより転舵シャフト42の軸方向ZAにおいて弾性支持されている。
<第1の実施の形態の作用>
つぎに、第1の支持部30Aおよび第2の支持部30Bの作用を説明する。ただし、第1の支持部30Aおよび第2の支持部30Bは同一の作用を奏する。このため、ここでは説明の便宜上、第1の支持部30Aの作用についてのみ説明し、第2の支持部30Bの作用についてはその詳細な説明を割愛する。
なお、初期状態として、転舵シャフト42は車両の直進状態に対応する中立位置に保持されている。また、第1の支持部30Aは先の図4に示される状態に維持されている。すなわち、皿ばね32はプレート31と軸受20の外輪22との間において若干圧縮された状態でセットされている。
さて、たとえば運転者のステアリング操作あるいは転舵輪3からの逆入力を通じて転舵シャフト42に対して軸方向ZAの力が作用すると、ボールねじ機構8のナット80および軸受20はたとえば第1の支持部30Aへ向かって一体的に変位する。この軸受20の変位に伴い、皿ばね32は軸受20の変位方向と同じ方向へ向けて押圧される。
図7に示すように、軸受20の変位開始の初期、皿ばね32の外縁部32bには、軸受20の外輪22(第1の側面23)を介して転舵シャフト42の軸方向ZAの外力F3が印加される。この外力F3は、皿ばね32の内縁部32aを介してプレート31の薄肉部112に伝達される。薄肉部112に伝達される外力F3は、厚肉部111を介して第1のハウジング11の支持部11aにより受け止められる。
ここで、薄肉部112はその肉厚の薄さにゆえに転舵シャフト42の軸方向ZAに変形しやすい。このため、薄肉部112は外力F3の印加を受けて厚肉部111との境界部分BPを支点として時計方向へ向けてたわむ。これに伴い、プレート31は境界部分BPを支点として時計方向へ向けて回転する。ただし、プレート31の外周には逃げ部113が設けられているため、プレート31が回転する際にプレート31の外周部分がハウジング10に干渉することはない。プレート31の回転に伴い、ばね受け部31aの第2の側面31dの外周側の部分は、第1のハウジング11の支持部11aから離れる。
皿ばね32は、プレート31と軸受20の外輪22との間において圧縮された状態である。このため、薄肉部112がたわむことに伴い、皿ばね32はその高さを高くする方向へ向けて弾性復帰しようとする。すなわち、皿ばね32の内縁部32aは、その弾性力によって、薄肉部112の変位に追従するかたちで薄肉部112のたわみ方向と同じ方向へ向けて変位する。ちなみに、皿ばね32の外縁部32bは、軸受20の変位開始の初期においては変位することなく、転舵シャフト42がその中立位置に位置するときと同じ位置に保持される。
このように、軸受20の変位開始の初期においては、皿ばね32はその高さを低くする方向にたわまない。しかし、プレート31の薄肉部112が皿ばね32を介して軸受20の変位方向と同じ方向へたわむ。これにより、外力F3が吸収される。すなわち、薄肉部112は板ばねとして作用する。
図8に示すように、軸受20がプレート31側へ向けてさらに変位すると、この変位に伴い、皿ばね32はその高さを低くする方向へたわみ始める。すなわち、皿ばね32の外縁部32bはばね受け部31aに対してより近づくように変位する一方、皿ばね32の内縁部32aはばね受け部31aからより離れるように変位する。この内縁部32aの変位に伴い、薄肉部112は先の図4に示す原位置へ弾性復帰しようとする。すなわち、薄肉部112は、皿ばね32の内縁部32aの変位に追従するかたちで内縁部32aの変位方向と同じ方向へ向けて変位する。これに伴い、プレート31は境界部分BPを支点として反時計方向へ向けて回転し、やがて、ばね受け部31aの第2の側面31dはその全面において第1のハウジング11の支持部11aに接触した状態に戻る。
このように、今度は皿ばね32がその高さを低くする方向にたわむことにより外力F3が吸収される。すなわち、軸受20の変位開始の初期には板ばねとしての薄肉部112の弾性力により外力F3が吸収される一方、皿ばね32がたわみ始めた以降は皿ばね32の弾性力によって外力F3が吸収される。
ここで、ばねの弾性エネルギーUは次式(1)で表される。
U=(1/2)・K・X …(1)
ただし、「K」はばね定数、「X」はばねの変位量(ストローク量)である。
式(1)から、ばねの弾性エネルギーUは、ばねの変位量Xの二乗に比例することがわかる。すなわち、ばねの変位量Xが増加すれば、その増加する変位量Xの二乗に比例して吸収されるエネルギーも増大する。
第1の支持部30Aでは、「薄肉部112のたわみ量」と「皿ばね32のたわみ量」とを合計したたわみ量が、先の式(1)における「ばねの変位量X」に相当する。
このため、第1の支持部30Aの弾性エネルギーは次式(2)で表される。
U=(1/2)・K・(X1+X2) …(2)
ただし、「X1」は皿ばね32のたわみ量、「X2」は薄肉部112のたわみ量である。
ちなみに、皿ばね32のみをたわませるようにした場合、第1の支持部30Aの弾性エネルギーは次式(3)で表される。
U=(1/2)・K・X1 …(3)
ただし、「X1」は皿ばね32のたわみ量である。
式(2),(3)からも分かるように、皿ばね32および薄肉部112の双方をたわませるようにした場合、皿ばね32のみをたわませるようにしたときに比べて、より多くの弾性エネルギーを吸収することが可能である。
図9に示すように、軸受20がプレート31側へ向けてさらに変位すると、皿ばね32はその高さを低くする方向へ向けてさらにたわむ。やがて、皿ばね32のばね受け部31a側の側面が、ばね受け部31aの規制部RDに当接する。この規制部RDは、ばね受け部31aの第1の側面31cにおける厚肉部111と薄肉部112との境界部分に形成される段状の部分である。外力F3は、規制部RDを介して皿ばね32からプレート31の厚肉部111に伝達される。厚肉部111に伝達される外力F3は、第1のハウジング11の支持部11aにより受け止められる。ちなみに、皿ばね32が規制部RDに当接するタイミングで、プレート31の薄肉部112は原位置へ復帰する。薄肉部112は、たわみが生じていない状態に維持される。
皿ばね32がプレート31の規制部RDに当接した以降、それ以上に皿ばね32が平らになる方向へ弾性変形することが規制される。すなわち、皿ばね32がいわゆる密着状態まで使用されることが規制されるため、皿ばね32に過大な応力が作用することを抑制できる。したがって、皿ばね32の寿命を確保することが可能となる。また、プレート31の薄肉部112は、たわみのない状態に維持される。このため、薄肉部112には皿ばね32の弾性力のみが作用する。したがって、薄肉部112、ひいてはプレート31に過大な応力が作用することが抑制される。
<第1の実施の形態の効果>
したがって、第1の実施の形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)プレート31には薄肉部112が設けられている。この薄肉部112は板ばねとして機能する。軸受20が転舵シャフト42の軸方向ZAへ移動しようとするとき、薄肉部112および皿ばね32の双方がたわむ。このため、皿ばね32のみがたわむ場合に比べて、薄肉部112のたわみの分だけ第1の支持部30Aにおけるトータルとしてのたわみ量がより大きくなる。したがって、第1の支持部30Aにおいて、より大きい外力F3を吸収することができる。ひいては、転舵輪3からの逆入力荷重を好適に緩和することができる。また、ボールねじ機構8などにおけるラトル音の発生が抑制される。ちなみに、第2の支持部30Bにおいても第1の支持部30Aと同様の作用を奏する。
(2)プレート31には、規制部RDが設けられている。このため、皿ばね32が規制部RDに当接した以降、それ以上に皿ばね32が平らになる方向へ弾性変形することが規制される。皿ばね32が平らになる、いわゆる密着状態まで使用されることが規制されるため、皿ばね32に過大な応力が作用することが抑制される。したがって、皿ばね32の寿命を確保しつつ、第1の支持部30Aにおいて吸収できるエネルギーをより増大させることができる。第2の支持部30Bにおいても第1の支持部30Aと同様の作用を奏する。
(3)ばね受け部31aの外周面と第2の側面31dとが交わる角部には逃げ部113が設けられている。たとえば第1の支持部30Aにおいて、薄肉部112に皿ばね32を介して外力F3が印加されるとき、プレート31が時計方向へ向けて回転することがある。このとき、プレート31の外周には逃げ部113が設けられているため、プレート31の外周部分がハウジング10に干渉することはない。
(4)第1の支持部30Aおよび第2の支持部30Bは、軸受20およびナット80を転舵シャフト42の軸方向ZAにおいて弾性支持する。このため、電動パワーステアリング装置1における組み立て上のがた、特に転舵シャフト42の軸方向ZAにおけるがたが詰められる。たとえば、皿ばね32の弾性力により、ハウジング10とプレート31との間、プレート31と皿ばね32との間、ならびに皿ばね32とナット80との間は、それぞれ少なくとも一部分同士が接触した状態に維持される。すなわち、電動パワーステアリング装置1の構成要素における転舵シャフト42の軸方向ZAにおける寸法公差を第1の支持部30Aおよび第2の支持部30Bにおいて吸収することができる。したがって、転舵シャフト42の軸方向ZAにおける電動パワーステアリング装置1の各構成要素間のクリアランス設計をより簡単にすることができる。
(5)プレート31の第1の側面31cには、皿ばね32を転舵シャフト42の径方向ZBに支持するばね支持部31bが設けられている。このため、皿ばね32の転舵シャフト42の径方向ZBにおける位置ずれを抑制することができる。
(6)薄肉部112は、プレート31のばね受け部31aに第1の溝31eおよび第2の溝31fを形成することにより設けられる。プレート31に第1の溝31eおよび第2の溝31fを形成するだけ簡単に薄肉部112を設けることができる。
<第2の実施の形態>
つぎに、ステアリング装置の第2の実施の形態を説明する。本実施の形態は、プレート31の形状の点で先の第1の実施の形態と異なる。
図10に示すように、プレート31は、第1の実施の形態における第2の溝31fに代えて、環状のテーパ面31gを有している。テーパ面31gは、ばね受け部31aにおける第2の側面31dの内周側の部分に設けられている。テーパ面31gは、ばね受け部31aの内周側へ向かうにつれてばね受け部31aの肉厚が徐々に薄くなるように傾斜している。ばね受け部31aに第1の溝31eおよびテーパ面31gを設けることによって薄肉部112が形成されている。薄肉部112は、厚肉部111に比べて肉厚が薄い分だけ、プレート31の軸方向の力に対する曲げ剛性が低い。ちなみに、テーパ面31gの外径の寸法あるいは傾斜の度合いを調節することにより薄肉部112のたわみやすさが調節される。
したがって、第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態の(1)~(5)と同様の効果に加え、つぎの効果を得ることができる。
(7)薄肉部112は、プレート31のばね受け部31aに第1の溝31eおよびテーパ面31gを形成することにより設けられる。プレート31に第1の溝31eおよびテーパ面31gを形成するだけ簡単に薄肉部112を設けることができる。
<他の実施の形態>
なお、第1および第2の実施の形態は、つぎのように変更して実施してもよい。
・第1および第2の実施の形態では、軸受20として複列アンギュラ玉軸受を採用したが、他のタイプの軸受を採用してもよい。たとえば、単列アンギュラ玉軸受を使用してもよい。
・第1および第2の実施の形態では、プレート31のばね支持部31bを円筒状に設けたが、ばね支持部31bの形状は皿ばね32を転舵シャフト42の径方向ZBに支持することができるのであれば適宜の形状に変更してもよい。要は、皿ばね32を転舵シャフト42の径方向ZBに支持する支持部がプレート31に設けられていればよい。
・図11に示すように、第1の実施の形態において、製品仕様などによっては、ばね支持部31bをプレート31の外周縁に設けてもよい。ばね支持部31bは、ばね受け部31aの外周縁からプレート31の軸方向に沿って軸受20へ向けて延びるように設けられる。また、第1の溝31eは、その全周にわたってばね受け部31aの内周側に開放して設けてもよい。このようにすれば、プレート31が転舵シャフト42の径方向ZBに移動することを、ばね支持部31bによって規制することが可能である。同様に、第2の実施の形態においても、ばね支持部31bをプレート31の外周縁に設けてもよい。
・図12に示すように、第1の実施の形態において、ばね支持部31bをプレート31の外周縁に設けることに加え、薄肉部112をプレート31の外周側の部分に設ける一方、厚肉部111をプレートの内周側の部分に設けるようにしてもよい。この場合、第2の溝31fは、その全周にわたってばね受け部31aの外周側に開放して設けられる。また、皿ばね32は、転舵シャフト42の軸方向ZAにおいて第1の実施の形態とは逆の向きに設けられる。すなわち、皿ばね32の外縁部32bは、ばね受け部31aにおける第1の側面31cの薄肉部112に対応する部分に接触する。皿ばね32の内縁部32aは、軸受20の外輪22に接触する。同様に、第2の実施の形態においても、ばね支持部31bをプレート31の外周縁に設けることに加え、薄肉部112をプレート31の外周側の部分に設ける一方、厚肉部111をプレートの内周側の部分に設けるようにしてもよい。
・図13に示すように、第1の実施の形態において、薄肉部112をプレート31の外周側の部分に設ける一方、厚肉部111をプレートの内周側の部分に設けるようにしてもよい。この場合、第1の溝31eおよび第2の溝31fは、それらの全周にわたってばね受け部31aの外周側に開放して設けられる。また、皿ばね32は、転舵シャフト42の軸方向ZAにおいて第1の実施の形態とは逆の向きに設けられる。すなわち、皿ばね32の外縁部32bは、ばね受け部31aにおける第1の側面31cの薄肉部112に対応する部分に接触する。皿ばね32の内縁部32aは、軸受20の外輪22に接触する。同様に、第2の実施の形態においても、薄肉部112をプレート31の外周側の部分に設ける一方、厚肉部111をプレートの内周側の部分に設けるようにしてもよい。
・図14に示すように、第1の実施の形態において、製品仕様などによっては、プレート31として、ばね支持部31bを含む支持部を割愛した構成を採用してもよい。この場合、第1の溝31eをプレート31の内周側に開放して設けてもよい。同様に、第2の実施の形態においても、プレート31として、ばね支持部31bを含む支持部を割愛した構成を採用してもよい。
・図15に示すように、第1の実施の形態において、プレート31としてばね支持部31bを含む支持部を割愛することに加え、薄肉部112をプレート31の外周側の部分に設ける一方、厚肉部111をプレートの内周側の部分に設けるようにしてもよい。この場合、第1の溝31eおよび第2の溝31fは、それらの全周にわたってばね受け部31aの外周側に開放して設けられる。また、皿ばね32は、転舵シャフト42の軸方向ZAにおいて第1の実施の形態とは逆の向きに設けられる。すなわち、皿ばね32の外縁部32bは、ばね受け部31aにおける第1の側面31cの薄肉部112に対応する部分に接触する。皿ばね32の内縁部32aは、軸受20の外輪22に接触する。同様に、第2の実施の形態においても、プレート31として、ばね支持部31bを含む支持部を割愛することに加え、薄肉部112をプレート31の外周側の部分に設ける一方、厚肉部111をプレートの内周側の部分に設けるようにしてもよい。
・第1および第2の実施の形態において、製品仕様などによっては、プレート31として第1の溝31eを割愛した構成を採用してもよい。薄肉部112の曲げ剛性は、第2の溝31fの深さ、あるいはテーパ面31gの傾斜の度合いなどによって調節される。
・第1および第2の実施の形態では、皿ばね32が当接するばね受け部31aの内周側の部分を、その肉厚をより薄くすることによって弾性変形しやすくしたが、つぎのようにしてもよい。すなわち、プレート31のばね受け部31aの厚みを定められた一定の厚みに設定する。ただし、ばね受け部31aの外周側の部分は、より剛性の高い金属材料で形成する。また、皿ばね32が当接するばね受け部31aの内周側の部分は、より剛性の低い金属材料で形成する。ばね支持部31bは、ばね受け部31aの内周側の部分と同様の金属材料で形成してもよいし、ばね受け部31aの外周側の部分と同様の金属材料で形成してもよい。このようにすれば、ばね受け部31aに厚肉部111および薄肉部112を設けることなく、ばね受け部31aの内周側の部分を外周側の部分に比べてよりたわみやすくすることが可能である。異種金属の接合方法としては、溶接などの材料的接合、ねじ固定などの機械的接合、あるいは接着などの化学的接合が考えられる。
・第1および第2の実施の形態では、ステアリング装置を電動パワーステアリング装置に具体化したが、たとえばステアバイワイヤ式のステアリング装置に具体化してもよい。この場合、モータ6は、転舵力を発生させる転舵モータとして機能する。転舵力とは、転舵輪3を転舵させるための力をいう。
1…ステアリング装置
3…転舵輪
6…モータ
10…ハウジング
20…軸受
31…プレート
31b…ばね支持部
31f…第2の溝
31g…テーパ面
32…皿ばね
42…転舵シャフト
80…ナット
82…ボール
111…厚肉部
112…薄肉部
113…逃げ部
RD…規制部

Claims (7)

  1. ハウジングと、
    前記ハウジングの外部に設けられるモータと、
    前記ハウジングの内部で直線運動することにより転舵輪を転舵させる転舵シャフトと、
    前記ハウジングの内部で前記転舵シャフトに複数のボールを介して螺合されて前記モータの回転に連動して回転する円筒状のナットと、
    前記ハウジングの内周面に対して前記ナットの外周面を回転可能に支持するとともに前記ハウジングの内周面に対して前記転舵シャフトの軸方向に摺動可能に設けられた軸受と、
    前記転舵シャフトの軸方向における前記ハウジングと前記軸受との間に圧縮状態で設けられて前記ナットを前記転舵シャフトの軸方向に前記軸受を介して弾性支持する皿ばねと、
    前記転舵シャフトの軸方向における前記ハウジングと前記皿ばねとの間に設けられて前記皿ばねが前記転舵シャフトの軸方向に移動することを規制する環状のプレートと、を備え、
    前記プレートの前記皿ばねが接触する部分は、前記ハウジングに対して前記転舵シャフトの軸方向に離隔していて、かつ前記プレートの前記ハウジングに接触する部分よりも前記転舵シャフトの軸方向における曲げ剛性が低いステアリング装置。
  2. 前記皿ばねの内縁部は前記プレートの内周側または外周側の部分に接触していて、
    前記プレートの前記皿ばねが接触する部分の厚みは、前記プレートの前記ハウジングに接触する部分の厚みよりも薄く設定されている請求項1に記載のステアリング装置。
  3. 前記プレートは、前記皿ばねと接触する側の側面とは反対側の側面に設けられた環状の溝を有し、
    前記溝は、その全周にわたって前記プレートの前記皿ばねが接触する内周側または外周側に開放されている請求項2に記載のステアリング装置。
  4. 前記プレートは、前記皿ばねと接触する側の側面とは反対側の側面に設けられた環状のテーパ面を有し、
    前記テーパ面は、前記プレートの前記皿ばねが接触する内周側または外周側に向かうにつれて前記プレートの肉厚が薄くなるように傾斜している請求項2に記載のステアリング装置。
  5. 前記プレートは、その前記皿ばね側の側面における外周側の部分と内周側の部分との境界部分に設けられた段状の部分である規制部を有し、
    前記規制部は、前記皿ばねが平らになる密着状態に至る前に前記皿ばねに当接する請求項2~請求項4のうちいずれか一項に記載のステアリング装置。
  6. 前記プレートは、その外周面と前記皿ばねとは反対側の側面とが交わる角部に設けられた逃げ部を有し、
    前記逃げ部は、前記プレートの前記皿ばね側の側面から前記皿ばねと反対側の側面へ向かうにつれて徐々に縮径する環状のテーパ面である請求項2~請求項5のうちいずれか一項に記載のステアリング装置。
  7. 前記プレートは、その皿ばね側の側面に設けられて前記皿ばねを前記転舵シャフトの径方向に支持するばね支持部を有している請求項1~請求項6のうちいずれか一項に記載のステアリング装置。
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