JP2022132697A - 受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】直流成分が除去された2つの信号のピーク値が、小さい値に確実に抑制される受信装置を提供する。【解決手段】2つの信号線5a,5bを介して伝播する2つの信号の電圧差によって表される差動信号が、コネクタから信号処理回路21に入力される。第1抑制回路60及び第2抑制回路64は2つの信号のピーク値を抑制する。直流除去回路62は2つの信号の直流成分を除去する。コモンモードチョークコイル(ノイズ除去回路)63は2つの信号に含まれるコモンモードノイズを除去する。第1抑制回路60及び第2抑制回路64間に、直流除去回路62及びコモンモードチョークコイル63が配置されている。信号線5aの電圧が第1閾値電圧となった場合、第1抑制器(第1接続器)60aを介して電流が流れる。信号線5aの電圧が第2閾値電圧となった場合、第2抑制器(第2接続器)64aを介して電流が流れる。第2閾値電圧は第1閾値電圧未満である。【選択図】図2

Description

本開示は受信装置に関する。
車両には、複数の通信装置、例えば、ECU(Electronic Control Unit)が相互に通信する通信システム(例えば、特許文献1を参照)が搭載されている。特許文献1に記載の通信システムでは、複数の通信装置は、2つの信号線によって構成される通信線によって接続されている。複数の通信装置それぞれは、2つの信号線を介して伝播する2つの信号の電圧差によって表される差動信号を送信するとともに、2つの信号線の電圧差を検出することによって差動信号を受信する。
通信装置は、2つの信号線を介して伝播する2つの信号のピーク値を抑制する抑制回路と、2つの信号からコモンモードノイズを除去するノイズ除去回路と、2つの信号から直流成分を除去する直流除去回路と、差動信号をデジタル信号に変換する変換回路とを有する。コモンモードノイズは、2つの信号線において共通の方向に伝播するノイズである。通信装置が差動信号を受信する場合、通信装置では、まず、2つの信号線を介して伝播する2つの信号が抑制回路に入力され、2つの信号のピーク値が抑制される。ピーク値が抑制された2つの信号はノイズ除去回路に入力され、2つの信号からコモンモードノイズが除去される。コモンモードノイズが除去された2つの信号は直流除去回路に入力され、2つの信号から直流成分が除去される。直流成分が除去された2つの信号は変換回路に入力され、2つの信号の電圧差で表される差動信号はデジタル信号に変換される。
静電気の発生により、高電圧が通信装置に入力される可能性がある。特許文献1に記載の通信装置では、ピーク値を抑制するので、ノイズ除去回路、直流除去回路及び変換回路に高電圧が印加されることが防止される。
特開2018-74432号公報
通常、変換回路に印加することが許容される許容電圧は低い。一方で、通信規格として、通信装置に入力される信号のピーク値を、一定値よりも小さい値に抑制することを禁止する規格がある。この場合、特許文献1の構成では、直流成分が除去された2つの信号のピーク値が、小さい値に抑制されず、変換回路に許容電圧以上の電圧が印加される可能性がある。
本開示は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、直流成分が除去された2つの信号のピーク値が、小さい値に確実に抑制される受信装置を提供することにある。
本開示の一態様に係る受信装置は、2つの信号線を介して伝播する2つの信号の電圧差によって表される差動信号を受信する受信装置であって、前記2つの信号のピーク値を抑制する第1抑制回路及び第2抑制回路と、前記2つの信号の直流成分を除去する直流除去回路と、前記2つの信号に含まれるコモンモードノイズを除去するノイズ除去回路とを備え、前記2つの信号の伝播経路にて、前記第1抑制回路及び第2抑制回路間に、前記直流除去回路及びノイズ除去回路が配置され、前記差動信号は前記第1抑制回路及び第2抑制回路の順に伝播し、前記第1抑制回路は、前記2つの信号線それぞれに一端が接続される2つの第1接続器を有し、前記信号線の電圧が第1閾値電圧となった場合、前記第1接続器を介して電流が流れ、前記第2抑制回路は、前記2つの信号線それぞれに一端が接続される2つの第2接続器を有し、前記信号線の電圧が第2閾値電圧となった場合、前記第2接続器を介して電流が流れ、前記第2閾値電圧は前記第1閾値電圧未満であり、前記2つの第1接続器それぞれは、バリスタを有する。
上記の態様によれば、直流成分が除去された2つの信号のピーク値が、小さい値に確実に抑制される。
本実施形態における通信システムの要部構成を示すブロック図である。 信号処理回路の回路図である。 第1抑制器及び第2抑制器の構成要素を示す図表である。 サプレッサを有する第1抑制器の動作の説明図である。 サプレッサを有する第1抑制器の効果の説明図である。 バリスタを有する第1抑制器の動作の説明図である。 バリスタを有する第1抑制器の効果の説明図である。 キャパシタを有する第1抑制器の回路図である。 ツェナーダイオードを有する第2抑制器の動作の説明図である。 ダイオードクランプ回路を有する第2抑制器の動作の説明図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列挙して説明する。以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
(1)本開示の一態様に係る受信装置は、2つの信号線を介して伝播する2つの信号の電圧差によって表される差動信号を受信する受信装置であって、前記2つの信号のピーク値を抑制する第1抑制回路及び第2抑制回路と、前記2つの信号の直流成分を除去する直流除去回路と、前記2つの信号に含まれるコモンモードノイズを除去するノイズ除去回路とを備え、前記2つの信号の伝播経路にて、前記第1抑制回路及び第2抑制回路間に、前記直流除去回路及びノイズ除去回路が配置され、前記差動信号は前記第1抑制回路及び第2抑制回路の順に伝播し、前記第1抑制回路は、前記2つの信号線それぞれに一端が接続される2つの第1接続器を有し、前記信号線の電圧が第1閾値電圧となった場合、前記第1接続器を介して電流が流れ、前記第2抑制回路は、前記2つの信号線それぞれに一端が接続される2つの第2接続器を有し、前記信号線の電圧が第2閾値電圧となった場合、前記第2接続器を介して電流が流れ、前記第2閾値電圧は前記第1閾値電圧未満である。
上記の一態様にあっては、差動信号は、第1抑制回路に入力され、第2抑制回路から出力される。2つの信号線を介して伝播する2つの信号は第1抑制回路に入力され、2つの信号のピーク値が抑制される。直流除去回路が第1抑制回路側に配置されている場合、ピーク値が抑制された2つの信号は直流除去回路に入力され、2つの信号の直流成分が除去される。直流成分が除去された2つの信号はノイズ除去回路に入力され、2つの信号のコモンモードノイズは除去される。コモンモードノイズが除去された2つの信号が第2抑制回路に入力され、2つの信号のピーク値が抑制される。ピーク値の抑制が2回行われるため、直流成分が除去された2つの信号のピーク値は、小さい値に確実に抑制される。
また、第2抑制回路に係る第2閾値電圧は、第1抑制回路に係る第1閾値電圧未満である。このため、直流成分が除去された2つの信号のピーク値は、小さい値により確実に抑制される。
(2)本開示の一態様に係る受信装置は、前記2つの信号の反射を抑制する終端回路を備え、前記終端回路は、前記伝播経路にて、前記第1抑制回路及びノイズ除去回路の間に配置される。
上記の一態様にあっては、終端回路が第1抑制回路及びノイズ除去回路の間に配置される。このため、直流除去回路及びノイズ除去回路への高電圧の印加だけではなく、終端回路への高電圧の印加も防止される。
(3)本開示の一態様に係る受信装置では、前記2つの第1接続器それぞれは、サプレッサ又はバリスタを有する。
上記の一態様にあっては、信号のピーク値を抑制する第1接続器の構成要素として、サプレッサ又はバリスタが用いられる。
(4)本開示の一態様に係る受信装置では、前記2つの第2接続器それぞれは、サプレッサ、バリスタ、ツェナーダイオード又はダイオードクランプ回路を有する。
上記の一態様にあっては、信号のピーク値を抑制する第2接続器の構成要素として、サプレッサ、バリスタ、ツェナーダイオード又はダイオードクランプ回路が用いられる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の実施形態に係る通信システムの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<通信システムの構成>
図1は、本実施形態における通信システム1の要部構成を示すブロック図である。通信システム1は車両100に好適に搭載されている。通信システム1は、ゲートウェイ2及び複数のECU3を備える。各ECU3は、コネクタ4に通信線5によって接続されている。通信線5は2つの信号線5a,5bを有する。2つの信号線5a,5bは、撚り合されているか、又は、平行に配置されている。ゲートウェイ2は、複数のコネクタ20を有する。複数のコネクタ4それぞれは、複数のコネクタ20に着脱可能に接続される。
ゲートウェイ2及び複数のECU3それぞれは通信装置として機能する。通信システム1では、1つの通信線5に2つの通信装置が接続される。ゲートウェイ2は、各ECU3と差動信号の送受信を行う。差動信号は、2つの信号線5a,5bを介して伝播する2つの信号の電圧差で表される。通信システム1では、通信規格として、例えば、BroadR-Reachが採用される。この場合、ゲートウェイ2及び複数のECU3それぞれは、2つの信号線5a,5bの電圧を時系列的に変更することによって、電圧差が3値で表される差動信号を送信する。このとき、2つの信号線5a,5bそれぞれを信号が伝播する。
ゲートウェイ2及び複数のECU3それぞれは、信号線5a,5bの電圧差を検出することによって、差動信号を受信する。ゲートウェイ2及び複数のECU3それぞれは受信装置として機能する。1つの通信線5を介して、ゲートウェイ2及びECU3が差動信号を同時に送信している場合、ゲートウェイ2及びECU3それぞれは、受信した差動信号から、自身が送信した差動信号を差し引く。ゲートウェイ2は、差し引いた差動信号を、ECU3が送信した差動信号として扱う。ECU3は、差し引いた差動信号を、ゲートウェイ2が送信した差動信号として扱う。
ゲートウェイ2は、複数のECU3中の少なくとも2つの通信を中継する。ゲートウェイ2は、1つのECU3に接続されている通信線5を介して送信された差動信号を受信する。ゲートウェイ2は、ECU3が送信した差動信号を、基準電位が接地電位である電圧で表されるデジタル信号に変換する。ゲートウェイ2は、変換したデジタル信号に基づいて、複数のECU3の中から一又は複数の送信先を選択し、選択した一又は複数の送信先に、変換したデジタル信号に対応する差動信号を送信する。
ECU3は、自身に接続されている通信線5を介して送信された差動信号を受信する。ECU3は、ゲートウェイ2が送信した差動信号を、基準電位が接地電位である電圧で表されるデジタル信号に変換する。ECU3は、例えば、車両100に搭載された図示しない電気機器に接続されている。ECU3は、制御信号を電気機器に出力することによって、電気機器の動作を制御する。ECU3は、変換したデジタル信号に基づいて、電気機器の動作内容を決定し、決定した動作内容を示す制御信号を電気機器に出力する。電気機器は、ECU3から入力された制御信号に基づく動作を行う。
ECU3は、例えばセンサに接続されている。センサは、検出した検出結果をECU3に出力する。ECU3は、センサから入力された検出結果に基づいて、差動信号を送信すべきか否かを判定する。ECU3は、差動信号を送信すべきと判定した場合、送信先を示すデジタル信号を差動信号に変換し、変換した差動信号を、通信線5を介してゲートウェイ2に送信する。
例えば、1つのECU3が、車両100のドアの解錠指示を受け付ける。このECU3は、ドアを解錠するモータに接続されているECU3を送信先として、ドアの解錠を指示する差動信号をゲートウェイ2に送信する。ゲートウェイ2は、ドアの解錠を指示する差動信号を、ドアを解錠するモータに接続されているECU3に送信する。このECU3は、ドアの解錠を指示する制御信号をモータに出力する。モータはドアを解錠する。
<ゲートウェイ2の構成>
図1に示すように、ゲートウェイ2は、複数のコネクタ20の他に、複数の信号処理回路21、複数の変換部22、入出力部23及びマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)24を有する。前述したように、コネクタ20はコネクタ4に着脱可能に接続される。ゲートウェイ2内において、各コネクタ20は、通信線5によって信号処理回路21に接続されている。各信号処理回路21は、更に、通信線5によって変換部22に接続されている。各変換部22は入出力部23に接続されている。入出力部23は、更に、マイコン24に接続されている。
各ECU3は、通信線5を介して、信号処理回路21に差動信号を送信する。これにより、通信線5が有する2つの信号線5a,5bを2つの信号が伝播する。2つの信号の伝播経路においては、コネクタ20及び変換部22間に信号処理回路21が配置されている。コネクタ20から信号処理回路21に差動信号が入力した場合、信号処理回路21は、2つの信号のピーク値を抑制する処理、2つの信号の反射を抑制する処理、2つの信号の直流成分を除去する処理、及び、2つの信号からコモンモードノイズを除去する処理等を行う。2つの信号は、信号処理回路21から変換部22に伝播する。コモンモードノイズは、信号線5a,5bを介して共通の方向に伝播するノイズである。
各変換部22は、差動信号を、信号処理回路21及びコネクタ20,4を介してECU3に送信する。これにより、通信線5が有する2つの信号線5a,5bを2つの信号が伝播する。各変換部22は、通信線5が有する2つの信号線5a,5b間の電圧差を検出することによって、差動信号を受信する。
各変換部22は、差動信号を送信している場合、受信した差動信号から、送信した差動信号を差し引き、差し引いた差動信号をデジタル信号に変換する。各変換部22は、差動信号を送信していない場合、受信した差動信号をデジタル信号に変換する。各変換部22は、変換したデジタル信号を入出力部23に出力する。入出力部23は、複数の変換部22から入力されたデジタル信号をマイコン24に出力する。マイコン24は、入力されたデジタル信号に基づいて、入力されたデジタル信号の送信先として、複数のECU3の中から一又は複数のECU3を選択する。
マイコン24は、デジタル信号の送信先を選択した後、入力されたデジタル信号を、入出力部23に出力する。マイコン24は、更に、入出力部23に指示して、入出力部23から入力されたデジタル信号を、選択した一又は複数のECU3に対応する一又は複数の変換部22に出力させる。各変換部22は、入出力部23からデジタル信号が入力された場合、入出力部23から入力されたデジタル信号を差動信号に変換する。各変換部22は、入出力部23から入力されたデジタル信号に基づいて、2つの信号線5a,5bの電圧差を時系列的に変更する。これにより、入出力部23から入力されたデジタル信号が差動信号に変換され、変換された差動信号は、信号処理回路21及びコネクタ20,4を介してECU3に送信される。
変換部22から信号処理回路21に差動信号が入力された場合、信号処理回路21は、2つの信号のピーク値を抑制する処理、2つの信号からコモンモードノイズを除去する処理、及び、2つの信号の直流成分を除去する処理等を行う。2つの信号は、信号処理回路21から、コネクタ20,4を介してECU3に伝播する。ECU3は、変換部22から送信された差動信号を受信する。
<信号処理回路21の構成>
図2は信号処理回路21の回路図である。信号処理回路21は、第1抑制回路60、終端回路61、直流除去回路62、コモンモードチョークコイル63及び第2抑制回路64を有する。2つの信号線5a,5bを介して伝播する2つの信号の伝播経路において、第1抑制回路60及び第2抑制回路64の間に終端回路61、直流除去回路62及びコモンモードチョークコイル63が配置されている。終端回路61、直流除去回路62及びコモンモードチョークコイル63は、第1抑制回路60側から第2抑制回路64側に向かう方向に沿って、この順で配置されている。
コネクタ20から変換部22に伝播する差動信号の受信を説明する。差動信号が受信される場合、コネクタ20から、差動信号、即ち、2つの信号線5a,5bを介して伝播する2つの信号は第1抑制回路60、終端回路61、直流除去回路62、コモンモードチョークコイル63及び第2抑制回路64の順に伝播する。第1抑制回路60は、コネクタ20から入力された2つの信号のピーク値を抑制する。第1抑制回路60は2つの第1抑制器60a,60bを有する。2つの第1抑制器60a,60bそれぞれの一端は、2つの信号線5a,5bに接続されている。2つの第1抑制器60a,60bそれぞれの他端は接地されている。第1抑制器60a,60bそれぞれは第1接続器として機能する。
第1抑制器60aは、基準電位が接地電位である信号線5aの電圧の上限値及び下限値を制限するか、又は、信号線5aを介して伝播する信号の電圧を平滑することによって、信号線5aを介して伝播する信号のピーク値を抑制する。同様に、第1抑制器60bは、基準電位が接地電位である信号線5bの電圧の上限値及び下限値を制限するか、又は、信号線5bを介して伝播する信号の電圧を平滑することによって、信号線5bを介して伝播する信号のピーク値を抑制する。接地電位は、例えば、車両100のボディの電位である。
第1抑制回路60は、ピーク値が抑制された2つの信号を終端回路61に出力する。終端回路61は、2つの信号線5a,5bを介して伝播した2つの信号のコネクタ20側への反射を抑制する。終端回路61は、抵抗R1,Ra,Rb及びキャパシタC1を有する。
抵抗Ra,Rbそれぞれの一端は、信号線5a,5bに接続されている。抵抗Ra,Rbの他端は、抵抗R1の一端に接続されている。抵抗R1の他端は接地されている。キャパシタC1は抵抗R1の両端間に接続されている。抵抗Ra,Rb,R1の抵抗値と、キャパシタC1の静電容量とは、通信線5の特性インピーダンスに応じて設定されている。このため、終端回路61は、2つの信号線5a,5bを介して伝播した2つの信号の反射を抑制する。
第1抑制回路60によってピーク値が抑制された2つの信号は、終端回路61を介して直流除去回路62に入力される。直流除去回路62は、終端回路61を介して入力された2つの信号の直流成分を除去し、直流成分が除去された2つの信号をコモンモードチョークコイル63に出力する。直流除去回路62は、2つのキャパシタCa,Cbを有する。キャパシタCaは信号線5aの中途に配置されている。キャパシタCbは信号線5bの中途に配置されている。キャパシタCaは、信号線5aを介して伝播する信号の直流成分を除去し、直流成分が除去された信号を出力する。同様に、キャパシタCbは、信号線5bを介して伝播する信号の直流成分を除去し、直流成分が除去された信号を出力する。
コモンモードチョークコイル63は、直流除去回路62から入力された2つの信号からコモンモードノイズを除去する。コモンモードチョークコイル63はノイズ除去回路として機能する。コモンモードチョークコイル63は、2つのコイルと、環状のコアを有する。環状のコアに2つのコイルが巻かれている。一方のコイルは信号線5aの中途に配置されている。他方のコイルは信号線5bの中途に配置されている。
コモンモードチョークコイル63について、2つの信号線5a,5bを介して共通の方向に伝播するコモンモードの電圧に対するインピーダンスは高い。このため、コモンモードノイズはコモンモードチョークコイル63を通過しない。2つの信号線5a,5bを介して、相互に異なる方向に伝播するディファレンシャルモードの電圧に対するインピーダンスは低い。このため、差動信号に含まれるディファレンシャルモードの成分は、コモンモードチョークコイル63を通過する。結果、コモンモードチョークコイル63は、差動信号、即ち、2つの信号線5a,5bを介して伝播する2つの信号に含まれるコモンモードノイズを除去する。コモンモードチョークコイル63は、コモンモードノイズが除去された2つの信号を第2抑制回路64に出力する。
第2抑制回路64は、コモンモードチョークコイル63から伝播した2つの信号のピーク値を抑制する。第2抑制回路64は2つの第2抑制器64a,64bを有する。2つの第2抑制器64a,64bそれぞれの一端は2つの信号線5a,5bに接続されている。2つの第2抑制器64a,64bそれぞれの他端は接地されている。第2抑制器64a,64bそれぞれは第2接続器として機能する。
第2抑制器64aは、基準電位が接地電位である信号線5aの電圧の上限値及び下限値を制限するか、又は、信号線5aを介して伝播する信号の電圧を平滑することによって、信号線5aを介して伝播するピーク値を抑制する。同様に、第2抑制器64bは、基準電位が接地電位である信号線5bの電圧の上限値及び下限値を制限するか、又は、信号線5bを介して伝播する信号の電圧を平滑することによって、信号線5bを介して伝播するピーク値を抑制する。第2抑制回路64によって、ピーク値が抑制された2つの信号は変換部22に入力される。
次に、変換部22からコネクタ20に伝播する差動信号の送信を説明する。差動信号が送信される場合、変換部22から、差動信号、即ち、2つの信号線5a,5bを介して伝播する2つの信号は、第2抑制回路64、コモンモードチョークコイル63、直流除去回路62、終端回路61及び第1抑制回路60の順に伝播する。第2抑制回路64は、コモンモードチョークコイル63から入力された2つの信号と同様に、変換部22から入力された2つの信号のピーク値を抑制する。第2抑制回路64は、ピーク値が抑制された2つの信号をコモンモードチョークコイル63に出力する。
コモンモードチョークコイル63は、直流除去回路62から入力された信号と同様に、第2抑制回路64から入力された2つの信号からコモンモードノイズを除去する。コモンモードチョークコイル63は、コモンモードノイズが除去された2つの信号を直流除去回路62に出力する。
直流除去回路62は、第1抑制回路60から終端回路61を介して入力された2つの信号と同様に、コモンモードチョークコイル63から入力された2つの信号の直流成分を除去する。直流除去回路62は、直流成分が除去された2つの信号を、終端回路61を介して、第1抑制回路60に出力する。
第1抑制回路60は、コネクタ20から入力された2つの信号と同様に、直流除去回路62から終端回路61を介して入力された2つの信号のピーク値を抑制する。第1抑制回路60は、ピーク値が抑制された2つの信号をコネクタ20に出力する。
なお、ECU3は、ゲートウェイ2と同様に、信号処理回路21、変換部22及びマイコン24を有してもよい。この場合、コネクタ4及び信号処理回路21が通信線5によって接続され、信号処理回路21及び変換部22が通信線5によって接続されている。変換部22はマイコン24に接続されている。変換部22は、信号処理回路21から入力された差動信号をデジタル信号に変換し、変換したデジタル信号をマイコン24に出力する。マイコン24はデジタル信号を変換部22に出力する。変換部22は、マイコン24から入力されたデジタル信号を差動信号に変換し、変換した差動信号を信号処理回路21に出力する。ECU3の信号処理回路21では、ゲートウェイ2の信号処理回路21と同様に、2つの信号の伝播経路において、第1抑制回路60、終端回路61、直流除去回路62、コモンモードチョークコイル63及び第2抑制回路64が、コネクタ4側から変換部22側に向かう方向に沿って、この順序で配置されている。
<第1抑制器60a及び第2抑制器64aの構成要素>
図3は、第1抑制器60a及び第2抑制器64aの構成要素を示す図表である。第1抑制器60aが有する構成要素として、サプレッサ、バリスタ又はキャパシタが挙げられる。第1抑制器60bが有する構成要素として、第1抑制器60aが有する構成要素と同様の構成要素が挙げられる。2つの第1抑制器60a,60bの構成要素の種類は同じであることが好ましい。例えば、第1抑制器60aがサプレッサを有する場合、第1抑制器60bもサプレッサを有することが好ましい。
第2抑制器64aが有する構成要素として、サプレッサ、バリスタ、ツェナーダイオード、ダイオードクランプ回路又はキャパシタが挙げられる。第2抑制器64bが有する構成要素として、第2抑制器64bが有する構成要素と同様の構成要素が挙げられる。2つの第1抑制器60a,60bの構成要素と同様に、2つの第2抑制器64a,64bの構成要素の種類は同じであることが好ましい。
<サプレッサを有する第1抑制器60aの説明>
図4は、サプレッサ70を有する第1抑制器60aの動作の説明図である。図4の左側には、サプレッサ70を有する第1抑制器60aの構成が示されている。サプレッサ70の一端は信号線5aに接続されている。サプレッサ70の他端は接地されている。図4の右側には、サプレッサ70の電流電圧特性が示されている。電流電圧特性が示す電圧は、基準電位が接地電位である信号線5aの電圧である。電流電圧特性が示す電流は、サプレッサ70を介して流れる電流である。信号線5aからサプレッサ70を介して流れる電流は正の電流である。サプレッサ70を介して信号線5aへ流れる電流は負の電流である。
信号線5a上、又は、信号線5aの近傍で静電気が発生した場合、信号線5aを介して伝播する信号にノイズが重畳する。以下では、静電気に関するノイズを静電気ノイズと記載する。静電気ノイズが重畳した信号の電圧波形では、信号の電圧は、一時的に、絶対値が大きい正の電圧に上昇するか、又は、絶対値が大きい負の電圧に低下する。
サプレッサ70では、2つの導体が空気層を介して対向している。一方の導体は信号線5aに接続されている。他方の導体は接地されている。信号線5aの電圧、即ち、サプレッサ70に印加されている電圧が、一定の負電圧Vnを超えており、かつ、一定の正電圧Vp未満である場合、サプレッサ70を電流が流れることはない。サプレッサ70を電流が流れていない状態で、基準電位が接地電位である信号線5aの電圧、即ち、サプレッサ70に印加される電圧が正電圧Vpとなった場合、2つの導体間で放電が発生する。結果、正の電流が流れ、基準電位が接地電位である信号線5aの電圧の絶対値の上昇が抑制される。正電圧Vpは第1閾値電圧に相当する。
サプレッサ70を電流が流れていない状態で、基準電位が接地電位である信号線5aの電圧が負電圧Vnとなった場合も、2つの導体間で放電が発生する。結果、負の電流が流れ、基準電位が接地電位である信号線5aの電圧の絶対値の上昇が抑制される。負電圧Vnも第1閾値電圧に相当する。正電圧Vpは、負電圧Vnの絶対値と実質的に一致している。 正の電流及び負の電流がサプレッサ70を流れることによって、静電気ノイズはサプレッサ70を介して伝播し、信号線5aを介して伝播する信号から静電気ノイズが除去される。
正の電流がサプレッサ70を流れている場合、信号線5aの電圧は上限値に維持される。図4の電流電圧特性で示すように、正の電流が流れている間、正の電流は上昇し、上限値は変動する。最初、正の電流が小さい場合、上限値は一定値に維持される。その後、正の電流の上昇、即ち、時間の経過とともに上限値は急速に低下する。上限値が急速に低下した後、正の電流の上昇とともに上限値は緩やかに低下する。信号線5aの電圧が上限値未満となった場合、サプレッサ70を流れる電流はゼロ[A]となる。電流がゼロ[A]となった後においては、基準電位が接地電位である信号線5aの電圧が正電圧Vp又は負電圧Vnとなるまで、サプレッサ70を電流が流れることはない。
同様に、負の電流がサプレッサ70を流れている場合、信号線5aの電圧は下限値に維持される。負の電流が流れている間、負の電流は低下し、下限値は変動する。最初、負の電流の絶対値が小さい場合、下限値は一定値に維持される。その後、負の電流の低下、即ち、時間の経過とともに下限値は急速に上昇する。下限値が急速に上昇した後、負の電流の低下とともに下限値は緩やかに上昇する。サプレッサ70の両端間の電圧の絶対値が低下したことによって、サプレッサ70の両端間の電圧が下限値を超えた場合、サプレッサ70を流れる電流はゼロ[A]となる。電流がゼロ[A]となった後においては、基準電位が接地電位である信号線5aの電圧が正電圧Vp又は負電圧Vnとなるまで、サプレッサ70を電流が流れることはない。
図5は、サプレッサ70を有する第1抑制器60aの効果の説明図である。以下では、信号線5a上で静電気を発生した場合における信号線5aの電圧を静電気電圧と記載する。図5の左側には、第1抑制器60aが装着されていない場合における静電気電圧の波形が太い実線で示されている。図5の左側には、更に、第1抑制器60aが装着されている場合における電圧の上限値の推移が細い実線で示されている。図5の右側には、第1抑制器60aが装着されている場合における静電気電圧の波形が示されている。図5に示す静電気電圧は正の電圧である。
第1抑制器60aが装着されてない場合、静電気電圧は、急速に上昇した後、急速に低下する。静電気電圧は、急速に低下した後、緩やかに上昇する。その後、静電気電圧は、緩やかにゼロ[V]に低下する。
第1抑制器60aが装着されている場合において、静電気電圧が正電圧Vpとなったとき、サプレッサ70において放電が開始され、静電気電圧は正電圧Vpに制限される。その後、静電気電圧が上限値未満となるまで、静電気電圧は上限値と同様に推移する。静電気電圧が上限値未満となった場合、サプレッサ70において放電が停止し、静電気電圧は上限値からゼロ[V]に低下する。
静電気電圧が負の電圧である場合、サプレッサ70は、静電気電圧が正の電圧である場合と同様に作用する。従って、第1抑制器60aが装着されている場合において、静電気電圧が負電圧Vnとなったとき、サプレッサ70において放電が開始され、静電気電圧は負電圧Vnに制限される。その後、静電気電圧が下限値を超えるまで、静電気電圧は下限値と同様に推移する。静電気電圧が下限値を超えた場合、サプレッサ70において放電が停止し、静電気電圧は下限値からゼロ[V]に上昇する。
以上のように、信号線5aの電圧が正電圧Vp又は負電圧Vnとなった場合、第1抑制器60aを介して電流が流れる。サプレッサ70を有する第1抑制器60aは、信号線5aの電圧、即ち、信号線5aを介して伝播する信号のピーク値を、電流電圧特性の上限値又は下限値に抑制する。また、信号線5aの電圧が正電圧Vp又は負電圧Vnとなるまで、第1抑制器60a、即ち、サプレッサ70を介して電流が流れないので、信号線5aを介して伝播する信号のピーク値の絶対値は、正電圧Vp又は負電圧Vnの絶対値よりも小さい値に抑制されることはない。
<サプレッサ70を有する第1抑制器60b及び第2抑制器64a,64b>
第1抑制器60aがサプレッサ70を有する場合、第1抑制器60bもサプレッサ70を有することが好ましい。信号線5bに接続されるサプレッサ70を有する第1抑制器60bは、サプレッサ70を有する第1抑制器60aと同様に作用する。信号線5bの電圧が正電圧Vp又は負電圧Vnとなった場合、第1抑制器60bを介して電流が流れる。
図3に示すように、第2抑制器64a,64bそれぞれはサプレッサ70を有してもよい。信号線5aに接続されるサプレッサ70を有する第2抑制器64a、及び、信号線5bに接続されるサプレッサ70を有する第2抑制器64bそれぞれは、サプレッサ70を有する第1抑制器60aと同様に作用する。2つの信号線5a,5bそれぞれの電圧が正電圧Vp又は負電圧Vnとなった場合、第2抑制器64a,64bを介して電流が流れる。第2抑制器64a,64bの正電圧Vp及び負電圧Vnそれぞれは、第2閾値電圧に相当する。
<バリスタを有する第1抑制器60aの説明>
図6は、バリスタ71を有する第1抑制器60aの動作の説明図である。図6の左側には、バリスタ71を有する第1抑制器60aの構成が示されている。バリスタ71の一端は、信号線5aに接続されている。バリスタ71の他端は接地されている。図6の右側には、バリスタ71の電流電圧特性が示されている。電流電圧特性が示す電圧は、基準電位が接地電位である信号線5aの電圧である。電流電圧特性が示す電流は、バリスタ71を介して流れる電流である。信号線5aからバリスタ71を介して流れる電流は正の電流である。バリスタ71を介して信号線5aへ流れる電流は負の電流である。
バリスタ71の両端間の電圧(絶対値)が一定値未満である場合、バリスタ71を電流が流れることはない。バリスタ71の両端間の電圧(絶対値)が一定値以上となった場合に、バリスタ71の抵抗値が低下し、バリスタ71を電流が流れる。従って、基準電位が接地電位である信号線5aの電圧が、一定の負電圧Vnを超えており、かつ、一定の正電圧Vp未満である場合、バリスタ71を電流が流れることはない。基準電位が接地電位である信号線5aの電圧が正電圧Vpとなった場合、バリスタ71の抵抗値が低下し、正の電流が流れる。基準電位が接地電位である信号線5aの電圧の上昇が抑制される。
基準電位が接地電位である信号線5aの電圧が負電圧Vnとなった場合、負の電流が流れる。基準電位が接地電位である信号線5aの電圧の絶対値の上昇が抑制される。正電圧Vp及び負電圧Vnの絶対値は実質的に同一である。正電圧Vpは、負電圧Vnの絶対値と実質的に一致している。
正の電流及び負の電流がバリスタ71を流れることによって、静電気ノイズはバリスタ71を介して伝播し、信号線5aを介して伝播する信号から静電気ノイズが除去される。
正の電流がバリスタ71を流れている場合、信号線5aの電圧は上限値に維持される。図6の電流電圧特性で示すように、正の電流が流れている間、正の電流は上昇し、上限値は正の電流の上昇とともに緩やかに上昇する。信号線5aの電圧が上限値未満となった場合、バリスタ71の抵抗値は上昇し、バリスタ71を流れる電流はゼロ[A]に低下する。電流がゼロ[A]に低下した後においては、信号線5aの電圧が正電圧Vp又は負電圧Vnとなるまで、バリスタ71を電流が流れることはない。
同様に、負の電流がバリスタ71を流れている場合、信号線5aの電圧は下限値に維持される。図6の電流電圧特性で示すように、負の電流が流れている間、負の電流は低下し、下限値は、負の電流の低下とともに緩やかに低下する。信号線5aの電圧が下限値を超えた場合、バリスタ71の抵抗値は上昇し、バリスタ71を流れる電流はゼロ[A]に上昇する。電流がゼロ[A]に上昇した後においては、信号線5aの電圧が正電圧Vp又は負電圧Vnとなるまで、バリスタ71を電流が流れることはない。
図7は、バリスタ71を有する第1抑制器60aの効果の説明図である。図7の左側には、第1抑制器60aが装着されていない場合における静電気電圧の波形が太い実線で示されている。図7の左側には、更に、第1抑制器60aが装着されている場合における上限値の推移が細い実線で示されている。図7の右側には、第1抑制器60aが装着されている場合における静電気電圧の波形が示されている。図7に示す静電気電圧は正の電圧である。
図7の左側に示す静電気電圧の推移は、図5の左側に示す静電気電圧の推移と同じであり、前述した通りである。第1抑制器60aが装着されている場合において、静電気電圧が正電圧Vpとなったとき、バリスタ71の抵抗値が低下し、信号線5aからバリスタ71を介して電流が流れ、静電気電圧は正電圧Vpに制限される。その後、静電気電圧が上限値未満となるまで、静電気電圧は上限値と同様に推移する。静電気電圧が上限値未満となった場合、バリスタ71の抵抗値が上昇し、バリスタ71を介した電流の通流が停止する。その後、静電気電圧は上限値からゼロ[V]に低下する。
静電気電圧が負の電圧である場合、バリスタ71は、静電気電圧が正の電圧である場合と同様に作用する。従って、第1抑制器60aが装着されている場合において、静電気電圧が負電圧Vnとなったとき、バリスタ71の抵抗値が低下し、バリスタ71を電流が流れ、静電気電圧は負電圧Vnに制限される。その後、静電気電圧が下限値を超えるまで、静電気電圧は下限値と同様に推移する。静電気電圧が下限値を超えた場合、バリスタ71の抵抗値が上昇し、バリスタ71を介した電流の通流が停止する。その後、静電気電圧は下限値からゼロ[V]に上昇する。
以上のように、信号線5aの電圧が正電圧Vp又は負電圧Vnとなった場合、第1抑制器60aを介して電流が流れる。信号線5bの電圧の上昇は抑制される。バリスタ71を有する第1抑制器60aは、信号線5aの電圧、即ち、信号線5aを介して伝播する信号のピーク値を、電流電圧特性の上限値又は下限値に抑制する。また、信号線5aの電圧が正電圧Vp又は負電圧Vnとなるまで、第1抑制器60a、即ち、サプレッサ70を介して電流が流れないので、信号線5aを介して伝播する信号のピーク値の絶対値は、正電圧Vp又は負電圧Vnの絶対値よりも小さい値に抑制されることはない。
<バリスタ71を有する第1抑制器60b及び第2抑制器64a,64b>
第1抑制器60aがバリスタ71を有する場合、第1抑制器60bもバリスタ71を有することが好ましい。信号線5bに接続されるバリスタ71を有する第1抑制器60bは、バリスタ71を有する第1抑制器60aと同様に作用する。信号線5bの電圧が正電圧Vp又は負電圧Vnとなった場合、第1抑制器60bを介して電流が流れる。
図3に示すように、第2抑制器64a,64bそれぞれはバリスタ71を有してもよい。信号線5aに接続されるバリスタ71を有する第2抑制器64a、及び、信号線5bに接続されるバリスタ71を有する第2抑制器64bそれぞれは、バリスタ71を有する第1抑制器60aと同様に作用する。2つの信号線5a,5bそれぞれの電圧が正電圧Vp又は負電圧Vnとなった場合、第2抑制器64a,64bを介して電流が流れる。
<キャパシタを有する第1抑制器60aの説明>
図8はキャパシタ72を有する第1抑制器60aの回路図である。キャパシタ72の一端は信号線5aに接続されている。キャパシタ72の他端は接地されている。キャパシタ72は、基準電位が接地電位である信号線5aの電圧を平滑する。前述したように、信号線5aを介して伝播する信号にノイズが重畳した場合、信号の電圧は、一時的に、絶対値が大きい正の電圧に上昇するか、又は、絶対値が大きい負の電圧に低下する。キャパシタ72は、信号線5aの電圧を平滑するので、信号線5aの電圧、即ち、信号線5aを介して伝播する信号のピーク値は抑制される。
<キャパシタ72を有する第1抑制器60b及び第2抑制器64a,64b>
第1抑制器60aがキャパシタ72を有する場合、第1抑制器60bもキャパシタ72を有することが好ましい。信号線5bに接続されるキャパシタ72を有する第1抑制器60bは、キャパシタ72を有する第1抑制器60aと同様に作用し、信号線5bの電圧を平滑する。信号線5bの電圧のピーク値は抑制される。図3に示すように、第2抑制器64a,64bそれぞれはキャパシタ72を有してもよい。信号線5aに接続されるキャパシタ72を有する第2抑制器64a、及び、信号線5bに接続されるキャパシタ72を有する第2抑制器64bそれぞれは、キャパシタ72を有する第1抑制器60aと同様に作用する。2つの第2抑制器64a,64bそれぞれは、2つの信号線5a,5bの電圧を平滑する。信号線5a,5bそれぞれの電圧のピーク値は抑制される。第2抑制器64a,64bそれぞれがキャパシタ72を有する場合、これらのキャパシタ72は第2のキャパシタとして機能する。
<ツェナーダイオードを有する第2抑制器64aの説明>
図9は、ツェナーダイオード73を有する第2抑制器64aの動作の説明図である。図9の左側には、ツェナーダイオード73を有する第2抑制器64bの回路が示されている。ツェナーダイオード73のカソードは信号線5aに接続されている。ツェナーダイオード73のアノードは接地されている。図9の右側には、ツェナーダイオード73の電流電圧特性が示されている。電流電圧特性が示す電圧は、基準電位が接地電位である信号線5aの電圧である。電流電圧特性が示す電流は、ツェナーダイオード73を介して流れる電流である。信号線5aからツェナーダイオード73のカソード及びアノードの順に流れる電流は正の電流である。ツェナーダイオード73のアノード及びカソード、並びに、信号線5aの順に流れる電流は負の電流である。
信号線5aの電圧が一定の負電圧Vnを超えており、かつ、一定の正電圧Vp未満である場合、ツェナーダイオード73を電流が流れることはない。信号線5aの電圧が正電圧Vpとなった場合、正の電流が流れる。基準電位が接地電位である信号線5aの電圧の絶対値の上昇が抑制される。正電圧Vpは、ツェナーダイオード73の降伏電圧である。
信号線5aの電圧が負電圧Vnとなった場合、負の電流が流れる。基準電位が接地電位である信号線5aの電圧の絶対値の上昇が抑制される。負電圧Vnの絶対値は、ツェナーダイオード73の順方向電圧であり、例えば、0.6Vである。
正の電流及び負の電流がツェナーダイオード73を流れることによって、静電気ノイズはツェナーダイオード73を介して伝播し、信号線5aを介して伝播する信号から静電気ノイズが除去される。
ツェナーダイオード73の電流電圧特性は、バリスタ71の電流電圧特性と同様である。正の電流がツェナーダイオード73を流れている場合、信号線5aの電圧は上限値に維持される。図9の電流電圧特性で示すように、正の電流が流れている間、正の電流は上昇し、上限値は正の電流の上昇とともに緩やかに上昇する。信号線5aの電圧が上限値未満となった場合、ツェナーダイオード73を流れる電流はゼロ[A]に低下する。電流がゼロ[A]に低下した後においては、信号線5aの電圧が正電圧Vp又は負電圧Vnとなるまで、ツェナーダイオード73を電流が流れることはない。
同様に、負の電流がツェナーダイオード73を流れている場合、信号線5aの電圧は下限値に維持される。図9の電流電圧特性で示すように、負の電流が流れている間、負の電流は低下し、下限値は、負の電流の低下とともに緩やかに低下する。信号線5aの電圧が下限値を超えた場合、ツェナーダイオード73を流れる電流はゼロ[A]に上昇する。電流がゼロ[A]に上昇した後においては、信号線5aの電圧が正電圧Vp又は負電圧Vnとなるまで、ツェナーダイオード73を電流が流れることはない。
ツェナーダイオード73を有する第2抑制器64aの効果は、バリスタ71が有する第1抑制器60aの効果(図7参照)と同様である。第2抑制器64aが装着されている場合において、静電気電圧が正電圧Vpとなったとき、信号線5aから電流がツェナーダイオード73のカソード及びアノードの順に流れ、静電気電圧は正電圧Vpに制限される。その後、静電気電圧が上限値未満となるまで、静電気電圧は上限値と同様に推移する。静電気電圧が上限値未満となった場合、ツェナーダイオード73を介した電流の通流が停止する。その後、静電気電圧は上限値からゼロ[V]に低下する。
第2抑制器64aが装着されている場合において、静電気電圧が負電圧Vnとなったとき、ツェナーダイオード73を電流が流れ、静電気電圧は負電圧Vnに制限される。その後、静電気電圧が下限値を超えるまで、静電気電圧は下限値と同様に推移する。静電気電圧が下限値を超えた場合、ツェナーダイオード73を介した電流の通流が停止する。その後、静電気電圧は下限値からゼロ[V]に上昇する。
以上のように、信号線5aの電圧が正電圧Vp又は負電圧Vnとなった場合、第2抑制器64aを介して電流が流れる。ツェナーダイオード73を有する第2抑制器64aは、信号線5aの電圧、即ち、信号線5aを介して伝播する信号のピーク値を、電流電圧特性の上限値又は下限値に抑制する。また、信号線5aの電圧が正電圧Vp又は負電圧Vnとなるまで、第2抑制器64a、即ち、ツェナーダイオード73を電流が流れないので、信号線5aを介して伝播する信号のピーク値の絶対値は、正電圧Vp又は負電圧Vnの絶対値よりも小さい値に抑制されることはない。
<ツェナーダイオード73を有する第2抑制器64b>
第2抑制器64aがツェナーダイオード73を有する場合、第2抑制器64bもツェナーダイオード73を有することが好ましい。信号線5bに接続されるツェナーダイオード73を有する第2抑制器64bは、ツェナーダイオード73を有する第2抑制器64aと同様に作用する。信号線5bの電圧が正電圧Vp又は負電圧Vnとなった場合、第2抑制器64bを介して電流が流れる。信号線5bの電圧の絶対値の上昇が抑制される。
<ダイオードクランプ回路を有する第2抑制器64aの説明>
図10は、ダイオードクランプ回路74を有する第2抑制器64bの動作の説明図である。図10の左側には、ダイオードクランプ回路74を有する第2抑制器64bの回路が示されている。ダイオードクランプ回路74は、2つのダイオード80,81を有する。ダイオード80のカソードには、一定電圧Vccが印加されている。ダイオード80のアノードは信号線5aに接続されている。ダイオード81のカソードは信号線5aに接続されている。ダイオード81のアノードは接地されている。
図10の右側には、ダイオードクランプ回路74の電流電圧特性が示されている。電流電圧特性が示す電圧は、基準電位が接地電位である信号線5aの電圧である。電流電圧特性が示す電流は、ダイオード80,81の一方を介して流れる電流である。信号線5aからダイオード80のアノード及びカソードの順に流れる電流は正の電流である。ダイオード81のアノード及びカソード、並びに、信号線5aの順に流れる電流は負の電流である。
信号線5aの電圧が一定の負電圧Vnを超えており、かつ、一定の正電圧Vp未満である場合、ダイオード80,81を電流が流れることはない。信号線5aの電圧が正電圧Vpとなった場合、正の電流が流れる。基準電位が接地電位である信号線5aの電圧の絶対値の上昇が抑制される。正電圧Vpは、一定電圧Vccにダイオード80の順方向電圧を加算することによって得られる値である。
信号線5aの電圧が負電圧Vnとなった場合、負の電流が流れる。基準電位が接地電位である信号線5aの電圧の絶対値の上昇が抑制される。負電圧Vnの絶対値は、ダイオード81の順方向電圧であり、例えば、0.6Vである。
正の電流及び負の電流がダイオードクランプ回路74を流れることによって、静電気ノイズは、ダイオード80又はダイオード81を介して伝播し、信号線5aを介して伝播する信号から静電気ノイズが除去される。
ダイオードクランプ回路74の電流電圧特性は、バリスタ71の電流電圧特性と同様である。正の電流がダイオードクランプ回路74のダイオード80を流れている場合、信号線5aの電圧は上限値に維持される。図10の電流電圧特性で示すように、正の電流が流れている間、正の電流は上昇し、上限値は正の電流の上昇とともに緩やかに上昇する。信号線5aの電圧が上限値未満となった場合、ダイオード80を介した電流の通流が停止する。ダイオード80を介した電流の通流が停止した後においては、信号線5aの電圧が正電圧Vp又は負電圧Vnとなるまで、ダイオード80,81の一方を電流が流れることはない。
同様に、負の電流がダイオードクランプ回路74のダイオード81を流れている場合、信号線5aの電圧は下限値に維持される。図10の電流電圧特性で示すように、負の電流が流れている間、負の電流は低下し、下限値は、負の電流の低下とともに緩やかに低下する。信号線5aの電圧が下限値を超えた場合、ダイオード81を介した電流の通流は停止する。ダイオード81を介した電流の通流が停止した後においては、信号線5aの電圧が正電圧Vp又は負電圧Vnとなるまで、ダイオード80,81の一方を電流が流れることはない。
ダイオードクランプ回路74を有する第2抑制器64aの効果は、バリスタ71が有する第1抑制器60aの効果(図7参照)と同様である。第2抑制器64aが装着されている場合において、静電気電圧が正電圧Vpとなったとき、信号線5aから電流がダイオード80のアノード及びカソードの順に流れ、静電気電圧は正電圧Vpに制限される。その後、静電気電圧が上限値未満となるまで、静電気電圧は上限値と同様に推移する。静電気電圧が上限値未満となった場合、ダイオード81を介した電流の通流が停止する。その後、静電気電圧は上限値からゼロ[V]に低下する。
第2抑制器64aが装着されている場合において、静電気電圧が負電圧Vnとなったとき、ダイオード81を電流が流れ、静電気電圧は負電圧Vnに制限される。その後、静電気電圧が下限値を超えるまで、静電気電圧は下限値と同様に推移する。静電気電圧が下限値を超えた場合、ダイオード81を介した電流の通流が停止する。その後、静電気電圧は下限値からゼロ[V]に上昇する。
以上のように、信号線5aの電圧が正電圧Vp又は負電圧Vnとなった場合、第2抑制器64aを介して電流が流れる。ダイオードクランプ回路74を有する第2抑制器64aは、信号線5aの電圧、即ち、信号線5aを介して伝播する信号のピーク値を、電流電圧特性の上限値又は下限値に抑制する。また、信号線5aの電圧が正電圧Vp又は負電圧Vnとなるまで、第1抑制器60a、即ち、ダイオード80を電流が流れないので、信号線5aを介して伝播する信号のピーク値の絶対値は、正電圧Vp又は負電圧Vnの絶対値よりも小さい値に抑制されることはない。
<ダイオードクランプ回路74を有する第2抑制器64b>
第2抑制器64aがダイオードクランプ回路74を有する場合、第2抑制器64bもダイオードクランプ回路74を有することが好ましい。信号線5bに接続されるダイオードクランプ回路74を有する第2抑制器64bは、ダイオードクランプ回路74を有する第2抑制器64aと同様に作用する。信号線5bの電圧が正電圧Vp又は負電圧Vnとなった場合、第2抑制器64bを介して電流が流れる。信号線5bの電圧の絶対値の上昇が抑制される。
<正電圧Vp及び負電圧Vnの絶対値について>
ゲートウェイ2において、信号処理回路21を介して変換部22に入力する信号のノイズは小さいことが好ましい。しかしながら、通信規格として、第1抑制回路60によって信号のピーク値の絶対値を、一定値、例えば100Vよりも小さい値に抑制することが禁止されている規格がある。このため、第1抑制器60a,60bそれぞれがサプレッサ又はバリスタを有する場合、第1抑制器60a,60bとして、正電圧Vp及び負電圧Vnの絶対値が一定値を超える機器を用いる。
第1抑制器60a,60bそれぞれがサプレッサ70又はバリスタ71を有し、かつ、第2抑制器64a,64bそれぞれがサプレッサ70、バリスタ71、ツェナーダイオード73又はダイオードクランプ回路74を有すると仮定する。この構成では、第2抑制器64aの正電圧Vp及び負電圧Vnそれぞれの絶対値は、第1抑制器60aの正電圧Vp及び負電圧Vnの絶対値未満であることが好ましい。同様に、第2抑制器64bの正電圧Vp及び負電圧Vnそれぞれの絶対値は、第1抑制器60bの正電圧Vp及び負電圧Vnの絶対値未満であることが好ましい。
ECU3が信号処理回路21、変換部22及びマイコン24を有する場合において、ECU3の第1抑制器60a,60bそれぞれがサプレッサ70又はバリスタ71を有するとき、ECU3の第1抑制器60a,60bとして、正電圧Vp及び負電圧Vnの絶対値が一定値を超える機器を用いる。更に、ECU3において、第1抑制器60a,60bそれぞれがサプレッサ70又はバリスタ71を有し、かつ、第2抑制器64a,64bそれぞれがサプレッサ70、バリスタ71、ツェナーダイオード73又はダイオードクランプ回路74を有すると仮定する。この構成では、第2抑制器64aの正電圧Vp及び負電圧Vnそれぞれの絶対値は、第1抑制器60aの正電圧Vp及び負電圧Vnの絶対値未満であることが好ましい。同様に、第2抑制器64bの正電圧Vp及び負電圧Vnそれぞれの絶対値は、第1抑制器60bの正電圧Vp及び負電圧Vnの絶対値未満であることが好ましい。
サプレッサ70及びバリスタ71について、正電圧Vp及び負電圧Vnの絶対値は比較的に高い。ツェナーダイオード73及びダイオードクランプ回路74について、正電圧Vp及び負電圧Vnの絶対値は比較的に低い。このため、ツェナーダイオード73及びダイオードクランプ回路74それぞれは、第2抑制器64a又は第2抑制器64bの構成要素として用いられる。
<信号処理回路21の効果>
信号線5aを介して伝播する信号のピーク値は、第1抑制器60a及び第2抑制器64aによって2回抑制される。信号線5bを介して伝播する信号のピーク値も、第1抑制器60b及び第2抑制器64bによって2回抑制される。このため、キャパシタCa,Cbそれぞれによって直流成分が除去された2つの信号のピーク値は、小さい値に確実に抑制される。また、前述したように、第2抑制器64aの正電圧Vp及び負電圧Vnそれぞれの絶対値が、第1抑制器60aの正電圧Vp及び負電圧Vnの絶対値未満であり、かつ、第2抑制器64bの正電圧Vp及び負電圧Vnそれぞれの絶対値が、第1抑制器60bの正電圧Vp及び負電圧Vnの絶対値未満である場合、ピーク値は、小さい値により確実に抑制される。
ゲートウェイ2及びECU3が送信する差動信号のビットレートが大きい程、静電気ノイズが差動信号に与える影響は大きい。このため、差動信号のビットレートが高い程、信号処理回路21の効果は大きい。例えば、差動信号のビットレートが1Gbps以上である場合、信号処理回路21を用いることは有効である。
信号線5a,5bを介して伝播する2つの信号の伝播経路において、終端回路61は第1抑制回路60及び第2抑制回路64の間に配置される。このため、直流除去回路62及びコモンモードチョークコイル63への高電圧の印加だけではなく、終端回路61への高電圧の印加も防止される。
<変形例>
コモンモードチョークコイル63は、コモンモードノイズを除去する回路であればよい。このため、コモンモードチョークコイル63の代わりに、コモンモードノイズを除去する他の回路を用いてもよい。終端回路61は、キャパシタC1を有する回路に限定されず、例えば、抵抗Ra,Rb間の接続ノードが接地されている回路であってもよい。
開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 通信システム
2 ゲートウェイ(受信装置)
3 ECU(受信装置)
4,20 コネクタ
5 通信線
5a,5b 信号線
21 信号処理回路
22 変換部
23 入出力部
24 マイコン
60 第1抑制回路
60a,60b 第1抑制器(第1接続器)
61 終端回路
62 直流除去回路
63 コモンモードチョークコイル(ノイズ除去回路)
64 第2抑制回路
64a,64b 第2抑制器(第2接続器)
70 サプレッサ
71 バリスタ
72 キャパシタ
73 ツェナーダイオード
74 ダイオードクランプ回路
80,81 ダイオード
100 車両
C1,Ca,Cb キャパシタ
R1,Ra,Rb 抵抗

Claims (3)

  1. 2つの信号線を介して伝播する2つの信号の電圧差によって表される差動信号を受信する受信装置であって、
    前記2つの信号のピーク値を抑制する第1抑制回路及び第2抑制回路と、
    前記2つの信号の直流成分を除去する直流除去回路と、
    前記2つの信号に含まれるコモンモードノイズを除去するノイズ除去回路と
    を備え、
    前記2つの信号の伝播経路にて、前記第1抑制回路及び第2抑制回路間に、前記直流除去回路及びノイズ除去回路が配置され、
    前記差動信号は前記第1抑制回路及び第2抑制回路の順に伝播し、
    前記第1抑制回路は、前記2つの信号線それぞれに一端が接続される2つの第1接続器を有し、
    前記信号線の電圧が第1閾値電圧となった場合、前記第1接続器を介して電流が流れ、
    前記第2抑制回路は、前記2つの信号線それぞれに一端が接続される2つの第2接続器を有し、
    前記信号線の電圧が第2閾値電圧となった場合、前記第2接続器を介して電流が流れ、
    前記第2閾値電圧は前記第1閾値電圧未満であり、
    前記2つの第1接続器それぞれは、バリスタを有する
    受信装置。
  2. 前記2つの信号の反射を抑制する終端回路を備え、
    前記終端回路は、前記伝播経路にて、前記第1抑制回路及びノイズ除去回路の間に配置される
    請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記2つの第2接続器それぞれは、サプレッサ、バリスタ、ツェナーダイオード又はダイオードクランプ回路を有する
    請求項1又は請求項2に記載の受信装置。
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