JP2022129880A - 加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱する容器の大きさにかかわらず、調理物の対流の確保と、吹きこぼれの防止とを両立できる加熱調理器を提供すること。【解決手段】加熱調理器は、容器を載置する載置部と、前記載置部の下方に配置され、前記容器を加熱する一つ以上の加熱部と、前記加熱部の略上方に設けられ、前記容器の前記載置部よりも上方の温度を温度情報として検知する複数の画素を有する赤外線センサと、前記温度情報に基づいて、前記容器の大きさを計測する容器サイズ計測部と、前記容器の大きさに基づいて、前記加熱部が前記容器に与える加熱エネルギを制御する加熱制御部と、を備える。【選択図】図2

Description

本開示は、加熱調理器に関する。
従来より、加熱力の強弱によって吹きこぼれを防止する加熱調理器が知られている。
例えば、特許文献1には、加熱部と、容器又は容器内の調理物の温度を検出する温度センサと、加熱部の加熱力の変更を指示する加熱力変更指示部と、調理制御部とを備えた加熱調理器が記載されている。調理制御部は、加熱部の加熱力を第1加熱力と該第1加熱力よりも少ない第2加熱力とに切り替え、加熱力変更指示部により加熱部の加熱力を変更する指示がなされたときに、第1加熱力と第2加熱力のうちの第1加熱力のみを変更するように構成されている。
特開第2014-234929号公報
特許文献1に記載されている加熱調理装置は、加熱力の強弱を切り換えて麺茹でを行い、吹きこぼれを防止する制御を行っている。しかし、当該加熱調理装置は、加熱される容器の大きさを考慮せずに加熱力を切り換えるため、小さい容器を加熱すると吹きこぼれが発生する可能性がある。また、大きい容器を加熱すると加熱量が足らず、水が十分に沸騰しない可能性がある。このような場合、容器内での水の対流の確保ができず、調理物である麺が水の内部を移動せず、それによって均一に加熱されないなど茹で不足が生じる可能性がある。
本開示は、加熱する容器の大きさにかかわらず、調理物の対流の確保と、吹きこぼれの防止とを両立できる加熱調理器を提供することを目的とする。
本開示の加熱調理器は、容器を載置する載置部と、前記載置部の下方に配置され、前記容器を加熱する一つ以上の加熱部と、前記加熱部の略上方に設けられ、前記容器の前記載置部よりも上方の温度を温度情報として検知する複数の画素を有する赤外線センサと、前記温度情報に基づいて、前記容器の大きさを計測する容器サイズ計測部と、前記容器の大きさに基づいて、前記加熱部が前記容器に与える加熱エネルギを制御する加熱制御部と、を備える。
本開示によれば、加熱する容器の大きさにかかわらず、調理物の対流の確保と、吹きこぼれの防止とを両立できる加熱調理器を提供することができる。
一実施形態に係る加熱調理器の概略的な構成を示す図 一実施形態に係る加熱調理器の概略的な構成を示す側面図 一実施形態に係る加熱調理器の通信接続を示すブロック図 一実施形態に係る加熱調理器による加熱制御処理を示すフローチャート 一実施形態に係る加熱調理器の赤外線センサによって検知されている視野領域の一部の一例を示す図 図5に示す視野領域について検知された温度を示す図 一実施形態に係る加熱調理器の赤外線センサによって検知した温度の温度変化の一例を示すグラフ 一実施形態に係る加熱調理器の加熱コイルによる出力の一例を示すグラフ 容器の大きさを補正するために用いられる寸法を示す概略図 一実施形態に係る端末の構成を示すブロック図 端末に表示された取付位置入力プログラムの一例を示す図
以下、図面を参照しつつ、本開示に係る実施形態を説明する。ただし、以下に説明する構成は、本開示の一例に過ぎず、本開示は下記の実施形態に限定されることはなく、これら実施形態以外であっても、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(実施形態)
図1は、本開示の実施形態に係る加熱調理器1の概略的な構成を示す図である。図2は、加熱調理器1を側方から見た概略的な側面図である。図1及び図2において、加熱調理器1には容器(鍋)2が載置されている。容器2には、調理対象として調理物3が収容されている。以下、基本的に図1を参照しつつ、本開示の実施形態に係る加熱調理器1の構成を説明する。なお、図1において、X軸方向は加熱調理器1の長手方向を示し、Y軸方向は前後方向を示し、Z軸方向は高さ方向を示す。また、X軸の正の方向を右方、負の方向を左方とする。Y軸の正の方向を後方、負の方向を前方とする。
本開示に係る加熱調理器1は、麺類などの水分を多く含む調理物を収容した容器を加熱する際、調理物の対流の発生を確保しつつ、調理物の吹きこぼれを防止することが可能である。吹きこぼれ現象は、調理物から溶出したデンプン等が水面に膜を形成することで、加熱されている容器底部で発生する気泡が水面で消滅しづらくなることによる体積膨張を一因として発生する。吹きこぼれ現象を抑制するために単純に加熱力を弱くすると、容器内の調理物の沸騰が抑えられ、気泡の発生が抑制され、調理物の対流が発生しづらくなり、調理物の加熱不足が生じる可能性がある。したがって、調理物の吹きこぼれを防止するためには、容器を加熱する加熱力を単に強くし又は弱くすることではなく、容器の大きさに基づいて容器に与える加熱エネルギを制御し、気泡の発生を制御することが重要である。また、加熱によって容器底部に与えられる加熱エネルギのエネルギ密度を考慮して容器底部からの気泡の発生を制御することが重要である。本開示に係る加熱調理器は、容器の大きさに基づいて容器底部に与えられる加熱エネルギを制御することで、容器底部での気泡の発生を制御して、調理物の沸騰による調理物の対流の確保と、調理物の吹きこぼれの防止とを両立することができる。
図1に示すように、加熱調理器1は、本体4、トッププレート5、加熱コイル6A~6C、赤外線センサ7、通信回路8、操作パネル9および制御装置20を備える。
本体4は、内部に加熱コイル6A~6Cおよび制御装置20等を有する。また、本体4は、上面にトッププレート5を、側面に操作パネル9を有する。
トッププレート5は、その上部に容器2を載置することができる載置部である。トッププレート5は、本体4の上面に配置される。トッププレート5は、加熱コイル6A~6Cが発生させる磁場が透過することができる、例えばガラスなどの材料で構成されている。
加熱コイル6A~6Cは、容器2を加熱する加熱部であり、トッププレート5の下方に配置される。加熱コイル6A~6Cは、高周波電流が供給されると誘導磁界を発生させる。加熱コイル6A~6Cは、当該磁界によってトッププレート5上に配置された容器2の底面等を加熱し、それによって容器2内に収容された調理物3を加熱することができる。
図1に示すように、三つの加熱コイル6A、6B、6Cを設けることにより、加熱調理器1は、三つの調理物3を同時に加熱調理可能である。図1では、調理物3を収容する一つの容器2が加熱コイル6Aに載置された例が示されている。
赤外線センサ7は、容器2内の調理物3から放射される赤外線を検知することで、当該赤外線に基づいて調理物3の温度を温度情報として上方から検知する温度検出部であり、例えば、赤外線カメラ、熱画像カメラ等であってもよい。赤外線センサ7は、同様に、トッププレート5上から放射される赤外線を検知することで、トッププレート5の温度を温度情報として検知することができる。以下、赤外線センサ7が物体から放射されている赤外線を検知することで当該赤外線に基づいて当該物体の温度を検知することを、簡単に、赤外線センサ7によって温度を検知する、という。赤外線センサ7は、調理物3およびトッププレート5を上方から検知することができるように、トッププレート5の略上方に設けられている。赤外線センサ7は、通信回路8に接続されており、取得した温度情報を通信回路8へと出力する。
本実施形態において、赤外線センサ7の視野領域は、例えば複数の格子状の領域(例えば32×32の1024個の領域)に分割されている。それぞれの領域が、赤外線検出素子(すなわち、画素)によって温度検知する温度検出領域である。赤外線センサ7の視野領域は、その他の領域に分割されてもよい。
通信回路8は、赤外線センサ7が検知した温度情報を、有線または無線により通信回線を介して、制御装置20の構成部品の一つである通信回路22へと送信するインターフェース装置である。
操作パネル9は、加熱調理器1を動作させるための入力装置である。操作パネル9は、本体4の前方側面に設けられている。加熱調理器1のユーザは、操作パネル9を操作することで、加熱調理器1を使用する。操作パネル9による入力情報は、制御装置20の制御回路21へと出力され、制御回路21によって処理される。操作パネル9は、加熱調理器1の電源のオン、オフ、加熱コイル6A~6Cの出力(すなわち、加熱力)など、加熱調理器1を使用する上で必要な情報を表示するディスプレイ10を備えてもよい。操作パネル9は、操作入力部11を備え、例えば、あらかじめ設定されている所定のモードを動作させることができる。加熱調理器1は、少なくとも、麺類などを茹でるために加熱し、加熱による吹きこぼれを防止するように自動的に火力を制御するモードを備える。また、例えば、料理に応じて適切な火力で加熱コイル6A~6Cを制御するモードを備えてもよい。
また、本実施形態に係る加熱調理器1は、加熱コイル6A~6Cのそれぞれをユーザが操作するための複数の操作入力部12A~12Cおよび表示部13を備える。表示部13は加熱調理器1のトッププレート5の前側に配置され、加熱コイル6A~6Cの出力を表示する。操作入力部12A~12Cは、加熱調理器1のトッププレート5において、表示部13の前側に配置されている。ユーザは、操作入力部12A~12Cを操作することで、例えば、加熱コイル6A~6Cの出力を制御する。操作入力部12Aと加熱コイル6A、操作入力部12Bと加熱コイル6B、操作入力部12Cと加熱コイル6Cとは、それぞれ対応している。操作入力部12Aの操作指示に応じて、後述する加熱制御部24は、加熱コイル6Aの加熱の開始又は停止を制御する。操作入力部11、12A~12Cは、物理的なボタンであってもよいし、タッチパネルであってもよい。
上述するように、トッププレート5には容器2が載置される。容器2は、加熱調理される調理対象である調理物3を収容し、トッププレート5の下方に配置されている加熱コイル6A~6Cのいずれかによって加熱される。容器2は、例えば、鉄、ステンレス、アルミニウム、銅等の等の金属材料によって構成され得る。
図2に示すように、赤外線センサ7は、容器2内の調理物3から放射されている、調理物3の放射率に応じたエネルギE1を有する赤外線を検知することができる。したがって、後述する加熱調理器1の制御回路21は、調理物3から検知した温度に基づいて、加熱制御を行うことができる。
図3は、上述した構成部品および制御装置20の制御回路21の通信接続を示すブロック図である。
上述したように、赤外線センサ7は、通信回路8と接続されている。通信回路8は、本体4内に収容されている制御装置20の通信回路22と接続されている。制御回路21は、通信回路22と接続されており、通信回路8、22を介して、赤外線センサ7で検知された温度情報を取得する。
制御装置20は、制御回路21、通信回路22、記憶装置23を備える。
制御回路21は、コンピュータであり、加熱制御部24、容器サイズ計測部25、調理状況判断部26を備える。制御回路21は、後述するように、取付位置決定部および容器サイズ補正部を備えてもよい。制御回路21は、プログラムを実行することで所定の機能を実現するCPUまたはMPUのような汎用プロセッサを含む。制御回路21は、例えば記憶装置23に格納された演算プログラム等を呼び出して実行することにより、加熱制御部24による加熱処理、容器サイズ計測部25による計測処理など、制御装置20における各種の処理を実現する。制御回路21は、ハードウェアとソフトウェアとが協働して所定の機能を実現する態様に限定されず、所定の機能を実現する専用に設計されたハードウェア回路でもよい。すなわち、制御回路21は、CPU、MPU以外にも、GPU、FPGA、DSP、ASIC等、種々のプロセッサで実現され得る。このような制御回路21は、例えば、半導体集積回路である信号処理回路で構成され得る。加熱制御部24、容器サイズ計測部25、調理状況判断部26、取付位置決定部、容器サイズ補正部のハードウェア構成も、制御回路21と同様である。
加熱制御部24は、例えば、加熱コイル6A~6Cに流れる電流の大きさ、電流が流れる時間等を制御することで、加熱コイル6A~6Cが容器2および調理物3に与える加熱出力と加熱時間の少なくとも一方を制御することができる。加熱制御部24は、調理状況判断部26が所定の条件に達したと判定すると、上記制御を開始するように構成されてもよい。加熱制御部24は、例えば、加熱コイル6A~6Cの出力をあらかじめ定められた複数の段階の強さのいずれか1つに設定して、出力を制御する。加熱制御部24は、例えば、2000W、1450W、1000W、700W等といった電力量、または「強」、「中」、「弱」、または「1」~「9」等といった相対的な出力で、上記した複数の強さの段階を設定され得る。加熱制御部24は、連続的に出力を変更し制御できるように構成されてもよい。制御回路21は、加熱制御部24によって設定された加熱コイル6A~6Cの出力を操作パネル9または表示部13に表示してもよい。また、加熱制御部24は、上記しているように操作入力部11、12A~12Cによって入力された指示に基づいて加熱コイル6A~6Cの出力および加熱時間を制御することができる。
容器サイズ計測部25は、赤外線センサ7が検知した温度に基づく温度情報から、加熱コイル6A~6Cそれぞれが加熱している容器2の大きさを計測する。容器サイズ計測部25は、例えば、所定の閾値を設定し、当該閾値より高い温度を検知した画素がある領域を容器2であるとして、そのような画素数に基づいて容器2の面積を計測する。容器サイズ計測部25は、例えば、加熱コイル6A~6Cによる加熱開始から所定の時間経過後に、検知された温度が上記閾値を超えているか否かによって、容器2の大きさを計測してもよい。また、赤外線センサ7で検知された温度の一つが上記閾値より高い温度に設定されている別の閾値を越えると、容器サイズ計測部25は、容器の大きさを計測するように構成されてもよい。
調理状況判断部26は、詳細は後述するが、赤外線センサ7が検知した温度に基づく温度情報から、容器2内の調理物3が所定の調理状況になったか否かを判断する。所定の調理状況とは、例えば、調理物3の沸騰、容器2内への直材の投入などである。調理状況判断部26は、上記のような調理状況になったことを判断すると、加熱制御部24に当該情報を出力する。
通信回路22は、本体4内かつトッププレート5の下方に設けられており、制御回路21に接続されている。通信回路22は、赤外線センサ7が取得した温度情報を通信回路8から受信し、制御回路21へと出力する。
通信回路22は、通信回路8と同様、有線または無線により通信回線を介して通信回路8から受信するインターフェース装置である。通信回路8、22は、通信回線を介して他の装置と接続することができてもよい。インターフェース装置は、例えばUSB(登録商標)またはイーサネット(登録商標)等の有線通信規格に準拠した通信を行うことが可能である。また、インターフェース装置は、例えばWi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、携帯電話回線等の無線通信規格に準拠した通信を行うことが可能である。
記憶装置23は、種々の情報を記憶できる記憶媒体である。記憶装置23は、通信回路22が受信した温度情報を格納し、制御回路21は、格納した情報を利用することができる。記憶装置23は、例えば、DRAMやSRAM、フラッシュメモリ等のメモリ、HDD、SSD、その他の記憶デバイスまたはそれらを適宜組み合わせて実現される。記憶装置23は、上述しているように、制御装置20が制御回路21によって行う各種の処理を実現するためのプログラムを格納する。記憶装置23は、加熱コイル6A~6Cの出力、当該出力による加熱時間および赤外線センサ7が検知した温度等を記憶することができる。記憶装置23は、後述するように、例えば、計測された容器2の大きさと、当該容器2に収容される水の容量との関係を示すテーブル等、任意の情報間の関係を示すテーブルを格納してもよい。また、記憶装置23は、後述するように、例えば、上記の計測された容器2の大きさから、上記水の容量を算出するための演算プログラム等、任意の情報間の関係を算出するための演算プログラムを格納してもよい。
図4は、本実施形態に係る加熱調理器1の制御回路21によって行われる加熱制御処理を示すフローチャートである。まず、制御回路21は、加熱制御部24によって、加熱コイル6Aに電流を流し、容器2を加熱する(S1)。次に制御回路21は、赤外線センサ7が検知した温度を温度情報として取得し(S2)、容器サイズ計測部25によって容器2の大きさを計測する(S3)。
制御回路21は、容器2の大きさを計測すると、加熱制御部24によって、容器2へと投入する加熱エネルギを容器2の大きさに基づいて決定する(S4)。制御回路21は、容器2内の加熱状態が所定の状態になったと判断する(S5)と、決定した加熱エネルギを予め定められた所定範囲内で維持するよう、加熱制御部24によって加熱制御を開始する(S6)。
本実施形態に係る加熱調理器1は、このようにして容器2の大きさに基づいて決定された加熱エネルギを維持するよう、容器2の加熱時に加熱制御を行い、加熱による吹きこぼれを防止する。
図5は、本実施形態に係る加熱調理器1の赤外線センサ7によって検知されている視野領域の一部の一例である。図6は、図5に示されている視野領域について、赤外線センサ7で検知された温度の一例である。図6に示す温度は、加熱コイル6Aによって加熱された状態の容器2から検知した温度を示す。制御回路21は、容器サイズ計測部25によって、当該温度の温度情報から容器サイズを計測する。例えば、本実施形態において、容器サイズ計測部25は、赤外線センサ7によって検知した温度が80度以上である画素を容器2の領域と判断する。それによって、制御回路21は、容器サイズ計測部25によって、図6に示す領域T1を容器2の大きさとして判断する。図6に示すように赤外線センサ7は、容器2内の調理物3に相当する領域の温度を、調理物3の加熱状態に応じて検知できるため、制御回路21は、容器サイズ計測部25によって、容器2に相当する領域の画素を判断することができる。
容器2の領域と判断した画素に基づいて、制御回路21は、容器サイズ計測部25によって、容器2の大きさを計測する。例えば、記憶装置23に、画素数と容器2の面積との関係を示すテーブルを格納しておく。制御回路21は、当該テーブルを参照することで、容器2の領域と判断した画素の数から容器2の面積を計測してもよい。なお、赤外線センサ7が取り付けられている高さ方向の位置は既知であり、平均的な容器の高さも予め決定しておくことができる。それらの条件の下で撮影されたときの容器の画素数と容器2の面積との関係を求めておくことで、上述のテーブルを作成することができる。
図7は、本実施形態に係る加熱調理器1の赤外線センサ7によって検知された温度の温度変化の一例を示すグラフである。上記温度は、容器2内の少なくとも一部の領域の温度を平均した値を示す。図7のグラフに示すように、制御回路21が加熱コイル6Aによって容器2を加熱すると、赤外線センサ7によって検知される温度は上昇する。容器2に収容される調理物3が水を多く有する場合、調理物3の温度の上昇は約100度で飽和する。したがって、制御回路21は、調理状況判断部26によって、赤外線センサ7の出力から温度の飽和を検出すると、調理物3に含まれている水が沸騰していると推定することができる。赤外線センサ7によって検知される温度は、実際の温度に対して多少の誤差が生じる可能性があるため、赤外線センサ7が検知した温度の飽和は、100度以外の温度でも生じ得る。
図7に示すグラフにおいて、矢印Aで示されているタイミングは、温度上昇の飽和を検知したタイミングを示す。温度上昇の飽和を検知すると、制御回路21は、加熱制御部24によって、吹きこぼれ防止の加熱制御処理を開始してもよい。吹きこぼれ防止の加熱制御処理を行うと、矢印Aで示すタイミング以降に示すように、温度上昇の飽和後、赤外線センサ7は、温度の上昇と下降を繰り返す温度波形を取得し得る。
また、制御回路21は、加熱制御処理を別のタイミングで開始してもよい。当該タイミングの別の例は、容器2で加熱調理する食材を投入したタイミングである。図7に示すグラフにおいて、矢印Bに示されているタイミングでは、一時的な、温度の急峻な低下が検知されている。制御回路21は、容器2内で沸点に達している水に対して当該水より温度が低い食材を投入することで生じた調理物3の全体的な温度の低下を、当該温度変化として検知する。例えば、制御回路21は、調理状況判断部26によって、所定の閾値より大きな一時的な温度低下を検知すると、食材が投入されたと判断してもよい。調理状況判断部26は、所定の閾値として、例えば、20度、30度など任意の値を設定してもよい。
本実施形態に係る加熱調理器1の制御回路21は、容器2に与えられるエネルギが大きい第1の加熱エネルギと、当該エネルギが第1の加熱エネルギより小さい第2の加熱エネルギとに加熱コイル6Aの出力を所定の周期内で切り換えて、容器2への加熱を制御する。図8は、加熱制御部24によって設定された、加熱コイル6Aの出力の一例を示すグラフである。図8に示すように、矢印Cが示す第1の加熱エネルギを有する加熱コイル6Aの出力のピーク値は、1450Wである。また、矢印Dが示す第2の加熱エネルギを有する加熱コイル6Aの出力ピーク値は、1000Wである。所定の周期Tは、図8において矢印Eで示す、加熱コイル6A~6Cの出力を一定時間ごとに所定のピーク値に繰り返し変動させる際の、当該一定時間を意味する。
図8を参照しつつ、本実施形態に係る加熱調理器1による加熱制御の実施例を説明する。図8に示す実施例では、制御回路21は、加熱制御部24によって、周期の50%ごとに加熱コイル6Aの出力を第1の加熱エネルギと第2の加熱エネルギとに切り換えている。第1の加熱エネルギで加熱する時間と第2の加熱エネルギで加熱する時間とは、同一である必要はなく、制御回路21は、各加熱エネルギで加熱する時間を任意の割合で切り換えてもよい。本実施例に係る加熱調理器1は、吹きこぼれ防止の加熱制御によって、少なくとも500W、700W、1000W、1450W、2000W、2500Wのいずれかを有するピーク値の出力で、加熱コイル6A~6Cを動作させ得るが、これに限定されない。
制御回路21は、本実施例において、図8に示す加熱コイル6Aの出力によって、直径が18cmである第1容器に対する吹きこぼれ防止の加熱制御処理を行っている。当該1450Wの出力で当該第1容器を加熱すると、当該第1容器に収容された調理物3は、激しく沸騰し、第1容器底部で発生した気泡によって調理物3内で対流が発生する。本実施例では調理物3は、水および麺類であるが、これに限定されない。本実施例において、第1容器には、第1容器の高さの約60%の水位となるように調理物3が収容されている。上記のような水位となるように、第1容器には約1000gの水が収容されている。第1容器内で茹でられている麺類は、対流の流れによって水の内部を移動し、均等に加熱される。一定時間以上1450Wの出力で加熱すると、調理物3は沸騰により調理物3内で発生した気泡よって泡立ち、調理物3上の泡が増加して吹きこぼれが生じる可能性がある。そのため、本実施例では、上述しているように所定時間1450Wの出力で加熱後、出力を1450Wより低い1000Wに切り換え、吹きこぼれを防止する。本実施例では、約8秒間1450Wの出力で加熱すると1000Wに切り換えている。
第1容器を1000Wの出力で加熱すると、調理物3は、1450Wの出力で加熱したときに比べて穏やかに沸騰する。それによって、第1容器底部からの調理物3内での気泡の発生が抑制され、調理物3表面での泡立ちが抑制され、1450Wの出力による加熱では増加していた泡の量が減少する。1000Wの出力で加熱すると泡の量が減少するため、加熱調理器1は、吹きこぼれを防止することができる。
しかし、1000Wの出力での加熱では調理物3内で生じる対流の流れが弱く、麺類は1450Wの出力での加熱時ほど対流によって移動しない。したがって、1000Wの出力で加熱し続けると、麺類の一部のみが加熱される加熱むらが生じ得る。そのため、所定時間1000Wの出力で加熱し、1450Wの出力での加熱によって生じていた泡の量が減少すると、加熱調理器1の制御回路21は、1450Wの出力へと切り換え、調理物3を効果的に加熱する。本実施例では、約8秒間750Wの出力で加熱すると、1000Wに切り換えている。
以上のようにして、本実施形態に係る加熱調理器1は、容器2に与えられるエネルギが大きい第1の加熱エネルギと、当該エネルギが第1の加熱エネルギより小さい第2の加熱エネルギとに加熱コイル6Aの出力を所定時間で切り換えて、容器2への加熱を制御する。このような加熱制御を行うことで、調理加熱器1は、調理物3の吹きこぼれを防止しつつ、調理物3を対流させて効果的に加熱することができる。
上記実施例で用いた出力を、別の大きさを有する容器2に用いた場合、実施例のように調理物3の対流の発生を確保できる効果的な加熱と吹きこぼれの防止とを両立させることができない可能性がある。例えば、容器2が実施例で用いた18cmよりも大きい場合、1450Wの出力では調理物3を十分に加熱できず、上記のような対流が生じない可能性がある。また、容器2が18cmより小さい場合、1450Wの出力で加熱すると、非常に多くの泡が発生し、すぐに吹きこぼれが生じてしまう可能性がある。さらに、1000Wの出力で加熱しても、調理物3内での気泡の発生が抑制されず、多くの泡が発生して吹きこぼれが生じてしまう可能性がある。
そのため、本開示に係る加熱調理器1の制御回路21は、容器2の大きさを計測し、計測した大きさに基づいて加熱コイル6A~6Cの出力のピーク値を変更する。それによって、制御回路21は、容器2に与えられる加熱エネルギのエネルギ密度が同等となるように、容器2に与える加熱エネルギを変更する。エネルギ密度は、容器2に与えられる単位面積および単位時間あたりの加熱エネルギを意味する。制御回路21は、加熱コイル6A~6Cで容器2を加熱することによる調理物3へ与える加熱エネルギを変更して、適切な出力によって加熱制御を行うことができる。したがって、制御回路21は、容器2の大きさが大きいほど、容器2に与える加熱エネルギを大きくする。逆に、容器2の大きさが小さいほど、容器2に与える加熱エネルギを小さくする。
例えば、直径が22cmである第2容器に対して吹きこぼれ防止の加熱制御を行う場合、第2容器の面積は、121πcm2である。これに対して上記した直径18cmの第1容器の面積は、81πcm2である。したがって、第2容器の面積は、第1容器の面積の約149%の大きさを備える。制御回路21は、加熱制御部24によって、容器の大きさの差異に基づいて、上記第1容器に対する第1の加熱エネルギのエネルギ密度と同等のエネルギ密度を有する加熱コイル6Aの出力は2160Wであると算出する。上記したように本実施例に係る加熱調理器1は、所定の出力のいずれかで加熱コイル6Aを動作させることができる。そのため、制御回路21は、加熱制御部24によって、2160Wに近い2000Wの出力を第1の加熱エネルギとして選択し、第2容器を加熱する。
同様に、制御回路21は、加熱制御部24によって、上記第1容器に対する第2の加熱エネルギのエネルギ密度と同等のエネルギ密度を有する加熱コイル6Aの出力は1490Wであると算出する。そのため、制御回路21は、加熱制御部24によって、1490Wに近い1450Wの出力を第2の加熱エネルギとして選択し、第2容器を加熱する。
また、直径が14cmである第3容器に対して吹きこぼれ防止の加熱制御を行う場合、第3容器の面積は、49πcm2である。したがって、第3容器の面積は、第1容器の面積の約60%の大きさを備える。上記と同様にして、制御回路21は、加熱制御部24によって、上記第1容器に対する第1の加熱エネルギのエネルギ密度と同等のエネルギ密度を有する加熱コイル6Aの出力は870Wであると算出する。そのため、制御回路21は、加熱制御部24によって、870Wに近い1000Wの出力を第1の加熱エネルギとして選択し、第3容器を加熱する。
同様に、制御回路21は、加熱制御部24によって、上記第1容器に対する第2の加熱エネルギのエネルギ密度と同等のエネルギ密度を有する加熱コイル6Aの出力は600Wであると算出する。そのため、制御回路21は、加熱制御部24によって、600Wに近い700Wの出力を第2の加熱エネルギとして選択し、第3容器を加熱する。
このように、本実施形態に係る加熱調理器1は、加熱コイル6A~6Cの出力のピーク値を変更することで、容器2に与える加熱エネルギのエネルギ密度を容器2の大きさに基づいて変動させることができる。加熱エネルギを調整することで、制御回路21は、加熱コイル6A~6Cによって容器2に与えられるエネルギ密度が、容器の大小にかかわらず、後述するような所定の範囲内に含まれるように、制御することができる。それによって、加熱調理器1は、容器2の大きさに応じた適切な出力で、加熱による調理物3の吹きこぼれを防止しつつ、調理物3を対流させて効果的に加熱することができる。
また、上記した第2容器、第3容器に対して、第1容器と同様に各容器の高さの約60%の水位となるように調理物3を収容すると、第2容器には約620gの水が収容される。第3容器には約2250gの水が収容される。上記しているように、第2容器および第3容器には、各容器の大きさに基づいて加熱コイル6A~6Cの出力を制御することで、第1容器と同等のエネルギ密度を有する加熱エネルギを与えている。したがって、加熱エネルギを与える調理物3の体積(すなわち、容量)に応じて、加熱エネルギを与える時間の周期を変動すると、本実施形態に係る加熱調理器1は、吹きこぼれ防止の加熱制御処理を行うことができる。
第2容器に収容されている水の容量は、第1容器に収容されている水の容量の約225%である。第1容器に対する加熱制御において、第1加熱エネルギでの加熱時間および第2加熱エネルギでの加熱時間は、それぞれ8秒である。加熱制御部24は、16秒の周期で加熱エネルギを切り換える。したがって、第2容器に対して約18秒ごとに、36秒の周期で加熱エネルギを切り換えて加熱すると、第1容器に対する加熱制御と同様の加熱制御を行うことができる。算出した時間で加熱する必要はなく、例えば、第2容器に収容されている水の容量は、第1容器に収容されている水の容量の約2倍であるため、制御回路21は、32秒の周期で加熱エネルギを切り換えるように、加熱コイル6A~6Cを制御してもよい。このような加熱制御を行うことで、加熱調理器1は、第1容器に対する加熱制御と同様、調理物3の吹きこぼれを防止しつつ、調理物3を対流させて効果的に加熱することができる。
第3容器に収容されている水の容量は、第1容器に収容されている水の容量の約62%である。上記しているように第1容器に対する加熱制御において、第1加熱エネルギでの加熱時間および第2加熱エネルギでの加熱時間は、それぞれ8秒である。加熱制御部24は、16秒の周期で加熱エネルギを切り換える。したがって、加熱制御部24は、第3容器に対して約5秒ごとに、10秒の周期で加熱エネルギを切り換えて加熱すると、第1容器に対する加熱制御と同様の加熱制御を行うことができる。上記しているように、例えば、第3容器に収容されている水の容量は、第1容器に収容されている水の容量の約半分であるため、制御回路21は、8秒の周期で加熱エネルギを切り換えるように、加熱コイル6A~6Cを制御してもよい。このような加熱制御を行うことで、加熱調理器1は、第1容器に対する加熱制御と同様、調理物3の吹きこぼれを防止しつつ、調理物3を対流させて効果的に加熱することができる。
容器2に収容されている調理物3の容量は、例えば、赤外線センサ7が検知した温度の温度情報から推定され得る。制御回路21は、取得した温度情報から容器2内における水位と、容器側面の高さとを検知し、水位の情報と容器2の面積とを組み合わせて容量を算出してもよい。また、記憶装置23が、容器2の大きさと、当該大きさでの調理物の容量との組み合わせを格納してもよい。そうすることで制御回路21は、容器2の大きさを検知すると、容器2に収容されている調理物3の容量を選択し、選択した容量に基づいて加熱時間を算出し、加熱コイル6A~6Cによる加熱時間を制御することができる。さらに、調理物3の容量は、加熱コイル6A~6Cの出力と、取得した温度情報における温度変化の速度とから、算出され推定され得る。
また、記憶装置23は、容器の大きさと、当該大きさでの加熱時間の周期との組み合わせを格納してもよい。そうすることで、制御回路21は、容器の大きさを検知すると、当該大きさに基づいて周期を選択し、加熱コイル6A~6Cによる加熱時間の周期を制御することができる。上述しているように、容器2の大きさが大きいほど、容器2に収容されている調理物3の容量は大きくなるため、制御回路21は、周期を長くする。逆に、容器2の大きさが小さいほど、容器2に収容されている調理物3の容量は小さくなるため、制御回路21は、周期を短くする。
このようにして、本実施形態に係る加熱調理器1は、容器2の大きさまたは容器2に収容されている調理物3の容量に基づいて、加熱コイル6A~6Cの出力のピーク値を変更することに加えて、周期を変更して加熱時間を変更することができる。それによって、加熱調理器1は、容器2の大きさに応じた適切な出力および加熱時間で、容器2底部での気泡の発生を制御して、調理物3の対流の発生を確保できる効果的な加熱をしつつ、調理物3の吹きこぼれを防止することができる。
上記した実施例では、加熱コイル6A~6Cの出力は、あらかじめ定められた所定の出力で加熱することができるように構成されているがこれに限定されない。例えば、制御回路21は、加熱制御部24によって、加熱コイル6A~6Cの出力を連続的に変更できるように構成されてもよい。このように構成されることで、制御回路21は、容器の大きさに基づいて、より適切なエネルギ密度を有する加熱エネルギで容器を加熱することができる。
上記した実施例では、基準として第1容器に収容されている水の容量と、当該容量での加熱時間とに基づいて、別の容器に収容されている水の容量における加熱時間を算出し、当該加熱時間で加熱コイル6A~6Cの出力を切り換えているがこれに限定されない。例えば、記憶装置23に、容器2の大きさと、水の容量との関係を示すテーブルを格納し、制御回路21は、容器2の大きさを計測し、当該テーブルを参照することで、水の容量を取得してもよい。
上記実施例に記載した第1容器、第2容器、第3容器に対する第1の加熱エネルギはそれぞれ、約5.70、約5.92、約6.50W/cm2のエネルギ密度を有する。また、上記実施例に記載した第1容器、第2容器、第3容器に対する第2の加熱エネルギはそれぞれ、約3.93、約3.82、約4.55W/cm2のエネルギ密度を有する。
したがって、少なくとも上記している第1の加熱エネルギのエネルギ密度を有する加熱エネルギを容器2に与えると、加熱コイル6A~6Cは、容器2内に収容されている調理物3で対流が発生するような加熱エネルギを与えることができる。また、少なくとも上記している第2の加熱エネルギのエネルギ密度を有する加熱エネルギを容器2に与えると、加熱コイル6A~6Cは、調理物3表面での泡の発生を抑制しつつ調理物3を加熱することができるような加熱エネルギを与えることができる。
以上から、制御回路21は、加熱制御部24によって、上記に含まれるエネルギ密度のうち所定の値を基準エネルギ密度として設定し、当該基準エネルギ密度を基準として加熱エネルギのエネルギ密度を変動させるように加熱制御処理を行ってもよい。また、制御回路21は、加熱制御部24によって、上記基準エネルギ密度より大きなエネルギ密度、小さなエネルギ密度を有する加熱エネルギをそれぞれ第1加熱エネルギ、第2加熱エネルギとして設定し、加熱制御処理を行ってもよい。それによって、制御回路21は、容器2底部での気泡の発生を制御して、調理物3の対流の発生を確保できる効果的な加熱をしつつ、調理物3の吹きこぼれを防止する加熱制御処理を行うことができる。
上述したように、本開示に係る加熱調理器1は、容器2の大きさに基づいて、容器2に与える加熱エネルギのエネルギ密度が所定のエネルギ密度になるように加熱コイル6A~6Cの出力を制御することで、加熱制御を行う。したがって、容器2の大きさを適切に計測することが重要である。
本実施形態に係る加熱調理器1は、赤外線センサ7が検知する温度に基づいて、容器2の大きさを計測する。赤外線センサ7は、加熱調理器の取付時に、任意の場所に取り付けられる可能性があるため、赤外線センサ7が検知する視野領域は、赤外線センサ7の取付位置によって変化する。視野領域が変化すると、赤外線センサ7が検知する温度と赤外線センサ7の画素とに基づいて計測する容器2の大きさも変化する。したがって、制御回路21は、適切な出力で加熱制御処理を行うために、赤外線センサ7とトッププレート5との位置関係に基づいて、計測した容器2の大きさを補正する必要がある。
図9は、容器2の大きさを補正するために必要な位置関係に関する情報を示す概略図である。図9には、トッププレート5、加熱コイル6A、6B、および赤外線センサ7が記載されている。簡略化のために加熱コイル6Cは省略しているが、加熱コイル6Cに配置される容器2の大きさも、後述するようにして補正する必要があり得る。
制御装置20の制御回路21は、上述の補正を行うために、容器サイズ補正部をさらに備える。容器サイズ補正部は、制御回路21と同様のハードウェア構成を有する。容器サイズ補正部は、トッププレート5と、後述する赤外線センサ7の取付部の取付位置および取付部の可動部の取付角度とから、容器サイズ計測部で計測された容器の大きさを補正することができる。
また、赤外線センサ7は、赤外線センサ7をトッププレート5の略上方に取り付けるための取付部を備える。取付部は、例えば、加熱調理器1を配置する台所の壁面、加熱調理器1の略上方に配置される換気装置の一部などに取り付けられ得る。取付部は、取り付けられる位置に応じて、赤外線センサ7の視野領域を調整する必要がある。そのため、取付部は、赤外線センサ7の撮像角度を調整するための1軸以上の可動部を備える。可動部は、例えば、赤外線センサ7の撮像角度を上下方向および左右方向に調整することができる、ラッチなどの角度調整機構である。
図9に示す寸法X0は、加熱コイル6A、6Bそれぞれの中心間の中点と、加熱コイル6Bの中心との間のX軸方向の距離差を示す。寸法Y0は、トッププレート5の前後方向の後端と、加熱コイル6Bの中心との間のY軸方向の距離差を示す。寸法X0,Y0は、加熱調理器1の型式によって決まる寸法である
寸法X1は、加熱コイル6A、6Bそれぞれの中心間の中点と、赤外線センサ7の取付位置との間のX軸方向の距離差を示す。寸法Y1は、トッププレート5の前後方向の後端と、赤外線センサ7の取付位置との間のY軸方向の距離差を示す。寸法Z1は、トッププレート5の上面と、赤外線センサ7の取付位置との間のZ軸方向の距離差を示す。
上記した寸法X0、Y0、X1、Y1、Z1を取得することで、制御回路21は、取付位置決定部によって、赤外線センサ7の取付部の取付角度を決定することができる。制御回路21は、例えば、寸法Z1に対する寸法X1の大きさを表す角度である角度θXと、寸法Z1に対する寸法Y0と寸法Y1との和の大きさを表す角度である角度θZとを取付角度として求め、決定する。例えば、赤外線センサ7の取付部の可動部について上下方向の角度を角度θZに、左右方向の角度を角度θXに調整することで、赤外線センサ7は、適切な撮像角度を有する取付角度となるように取り付けられ得る。
制御回路21は、容器サイズ補正部によって、取得した取付位置と、決定した取付角度とに基づいて、容器サイズ計測部25が計測した容器の大きさを補正する。例えば、記憶装置23は、所定の取付位置と取付角度で赤外線センサ7を取り付けた際の、容器サイズ計測部25で計測した容器2の大きさと、実際の容器2の大きさとの関係を示すテーブルを格納してもよい。この情報を格納することで、制御回路21は、取付位置および取付角度に基づいて、容器サイズ補正部によって補正すべき割合を算出して、容器の大きさを補正することができる。例えば、表1は、所定の取付位置および取付角度に対する補正すべき割合との関係を表すテーブルの一例を示す。
Figure 2022129880000002
表1に示すテーブルは、No.1に示す取付位置および取付角度で赤外線センサ7が取付られている状態を、容器2の大きさの補正が不要な距離として作成されている。No.2に示す取付位置は、No.1に示す取付位置に対して、寸法Z1が変更されており、それによって角度θZが変更されている。表1のNo.1が示す取付位置に配置された赤外線センサ7と、加熱コイル6Aの中心との間の距離は、754.2と算出される。No.1において赤外線センサ7は、X軸方向において加熱コイル6A、6Bそれぞれの中心間の中央に配置されているため、赤外線センサ7と、加熱コイル6Aの中心との間の距離は、同様に754.2と算出される。したがって、加熱コイル6Aと加熱コイル6Bとの間の面積の大きさは、同じである。左右比は、加熱コイル6Aに対する加熱コイル6Bの面積の比を表している。なお、各加熱コイル6A、6Bの大きさは、トッププレート5上に記載された加熱コイル6A~6Cと対応する位置に記載され、各加熱コイル6A~6Cと同等の大きさを有するリングマーク(図示せず)の面積を意味する。
No.2に示す取付位置に赤外線センサ7が取り付けられると、No.1に示す取付位置に赤外線センサ7が取付られたときに比べて、赤外線センサ7と容器2との距離が遠くなる。上記と同様に算出した、赤外線センサ7と、加熱コイル6Aの中心との間の距離は、921.3と算出される。その結果、赤外線センサ7が検知した温度に基づいて制御回路21が計測した容器2の大きさは、No.1に示す取付位置で計測された容器2の大きさに対して約67%の値となる。表1に示す面積比(左側)は、No.1に記載した位置の赤外線センサ7で計測された加熱コイル6Aの面積に対する、No.2に記載した位置の赤外線センサ7で計測された加熱コイル6Aの面積の比である。表1に示す面積比(右側)は、No.1に記載した位置の赤外線センサ7で計測された加熱コイル6Bの面積と、No.2に記載した位置の赤外線センサ7で計測された加熱コイル6Bの面積との比である。したがって、容器サイズ補正部は、No.2に示す取付位置に赤外線センサ7が取り付けられている場合、容器サイズ計測部25によって計測された容器2の大きさは、約67%に小さくなっていることを考慮して、容器2の大きさを補正する。例えば、計測された容器の大きさに対して、0.67を除算することで補正できる。
No.4に示す取付位置は、No.1に示す取付位置に対して、寸法X1,Y1が変更されており、それによって角度θX,θZが変更されている。No.4に示す取付位置は、表1に示すように、寸法X1が0とは異なり、X軸方向において、加熱コイル6A、6Bそれぞれの中心間の中央以外の位置に取り付けられている。そのため、赤外線センサ7と、加熱コイル6A、加熱コイル6Bそれぞれとの間の距離に差異が生じる。No.4に示す位置に赤外線センサ7が取り付けられている場合、面積比(左側)は、0.97、面積比(右側)は0.66となる。したがって、このようにX軸方向において加熱コイル6A、6Bそれぞれの中心間の中点に赤外線センサ7が取り付けられない場合、加熱コイル6Aと加熱コイル6Bとで異なる補正を行う必要がある。
上記した例では記憶装置23にテーブルを格納し、制御回路21は、取得した取付位置と決定した取付角度に基づいて、容器サイズ補正部によって当該テーブルを参照して、補正処理を行っているがこれに限定されない。例えば、制御回路21は、後述するように任意の端末から、赤外線センサ7の取付位置を取得し、当該取付位置に基づく寸法から、取付角度、および赤外線センサ7と容器2との距離を算出してもよい。この場合、例えば、上記計算を行うための演算プログラムは、記憶装置23に格納され得る。
制御回路21は、例えば、任意の端末30から寸法情報を取得することで、容器サイズ補正部によって、上記の補正を行うことができる。端末30は、携帯端末であってもよい。図10は、端末30の構成を示すブロック図である。図10に示すように、端末30は、制御回路31、通信回路32、ディスプレイ33、カメラ34およびストレージ35を有する。
制御回路31は、例えばコンピュータである。制御回路31は、制御回路21と同様に種々のプロセッサ等で実現され得る。また、制御回路31は、例えばストレージ35に格納された演算プログラム等を呼び出して実行することにより、後述する取付位置入力プログラム40による寸法の入力処理など、各種の処理を実現する。
通信回路32は、有線または無線により通信回線を介して通信回路8に対して送受信するインターフェース装置である。通信回路32は、通信回線を介して他の装置と接続することができてもよい。インターフェース装置は、例えばUSB(登録商標)またはイーサネット(登録商標)等の有線通信規格に準拠した通信を行うことが可能である。また、インターフェース装置は、例えばWi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、携帯電話回線等の無線通信規格に準拠した通信を行うことが可能である。
ディスプレイ33は、例えば液晶または有機EL等によって構成される表示装置である。また、表示装置と一体となって設けられるタッチパネルなどの入力装置を備える。端末30は、入力装置として、タッチパネルではなく、ディスプレイ33とは別の物理的なボタンを備えてもよい。上記した寸法は、入力装置によって入力され得る。
カメラ34は、例えばCCDやCMOS等の撮像素子を備えた撮像装置であり、後述するように加熱調理器1を撮像することができる。
ストレージ35は、例えば、DRAMやSRAM、フラッシュメモリ等のメモリ、HDD、SSD、その他の記憶デバイスまたはそれらを適宜組み合わせて実現される。ストレージ35は、取付位置入力プログラム40等を格納してもよい。ストレージ35は、後述するように、入力された寸法に基づいて、赤外線センサ7の取付部の可動部の取付角度を決定するためのプログラムを格納してもよい。
図11は、端末30のディスプレイ33に表示された取付位置入力プログラム40の一例である。図11に示すように、取付位置入力プログラム40は、寸法入力部41、加熱調理器選択部42、設定角度表示部43、角度計算部44および消去部45を備える。
寸法入力部41は、ディスプレイ33を用いて寸法X1,Y1,Z1を入力できる。加熱調理器選択部42は、当該取付において利用される加熱調理器1の型式情報などを選択することができる。寸法X0,Y0は、加熱調理器1の型式によって決まる寸法であるため、型式情報を選択することで、上述の寸法X0,Y0を自動的に入力することができる。寸法X0,Y0は、寸法X1等のように手動で入力されてもよい。角度計算部44が選択されると、制御回路31は、入力された寸法から、赤外線センサ7の取付部の可動部の適切な取付角度を算出し、設定角度表示部43に表示する。各寸法と取付角度との関係を示すテーブルをストレージ35にあらかじめ格納しておき、制御回路31は、入力された寸法に基づいて、取付角度を選択してもよい。設定角度表示部43は、上記したように、赤外線センサ7の可動部の算出された適切な取付角度を表示することができる。消去部45が選択されると、上記の入力された寸法および算出された角度を消去し、再度、寸法等を入力できるようにする。
端末30の制御回路31は、通信回路32,8を介して、入力された寸法を加熱調理器1の制御装置20へ送信してもよい。また、制御回路31は、同様に、算出された取付角度を加熱調理器1の制御装置20へ送信してもよい。加熱調理器1の制御回路21は、受信した寸法および取付角度から、容器サイズ補正部で容器の大きさを補正するための情報を取得することができる。
このような構成を備えることで、加熱調理器1の設置者は、トッププレート5に対する赤外線センサ7の距離情報から、赤外線センサ7の取付部の可動部の取付角度を容易に把握することができる。それによって、調理加熱器1の赤外線センサ7は適切な取付角度で取り付けられ、加熱調理器1の制御回路21は、適切な情報に基づいて加熱制御処理を行うことができる。
また、上述するように寸法を入力するのではなく、カメラ34が加熱調理器1を撮像すると、端末30の制御回路31が、当該撮像画像から寸法を取得するように構成されてもよい。例えば、制御回路31は、加熱調理器1の本体4の形状特徴などから、寸法X0,Y0を取得することができる。制御回路31は、加熱調理器1の制御装置20から加熱調理器1の型式情報を受信することで、当該寸法を取得してもよい。同様に、制御回路31は、撮像画像から、加熱調理器1のトッププレート5に対して赤外線センサ7が取り付けられている位置の寸法を取得できるように構成されてもよい。また、撮像画像を加熱調理器1の制御装置20へと送信し、制御回路21が、撮像画像から各寸法を取得するように構成されてもよい。
このような構成を備えることで、加熱調理器1の設置者は、撮像画像を撮像することで、寸法を計測することなく、トッププレート5に対する赤外線センサ7の距離情報を取得し、赤外線センサ7の取付部の可動部の取付角度を容易に把握することができる。それによって、調理加熱器1の赤外線センサ7は適切な取付角度で取り付けられ、加熱調理器1の制御回路21は、適切な情報に基づいて加熱制御処理を行うことができる。
上記の形態は、赤外線センサ7を所定の位置に取り付けた後、当該取付位置における可動部の取付角度を調整するための情報、および制御回路31が容器サイズ補正部によって容器の大きさを補正するための情報を取得するための方法を記載しているが、これに限定されない。
例えば、加熱調理器1の本体4を所定の取付位置に配置した後、赤外線センサ7を取り付ける前に、端末30のカメラ34で加熱調理器1のトッププレート5および赤外線センサ7の取付予定位置を撮像してもよい。このようにトッププレート5と赤外線センサ7の取付予定位置を撮像することで、制御回路31は、ディスプレイ33に表示されている撮像画像に対して、赤外線センサ7の取付可能な領域を明示するように構成されてもよい。また、制御回路31は、カメラ34で撮像された映像に対して、いわゆる、拡張現実(AR)のように、赤外線センサ7を取り付け可能な領域を重ねて、ディスプレイ33に表示させてもよい。
このように構成することで、加熱調理器1の設置者は、撮像画像または映像を確認することで、赤外線センサ7の適切な取付位置を容易に把握することができる。それによって、赤外線センサ7は、適切な取付位置に取り付けられ、上述している方法などを用いて適切な取付角度で取り付けられ、加熱調理器1の制御回路21は、適切な情報に基づいて加熱制御処理を行うことができる。
(実施形態のまとめ)
以上のように説明した本実施形態に係る加熱調理器は、以下のように構成してもよい。
(態様1)加熱調理器は、容器を載置する載置部と、前記載置部の下方に配置され、前記容器を加熱する一つ以上の加熱部と、前記加熱部の略上方に設けられ、前記容器の前記載置部よりも上方の温度を温度情報として検知する複数の画素を有する赤外線センサと、前記温度情報に基づいて、前記容器の大きさを計測する容器サイズ計測部と、前記容器の大きさに基づいて、前記加熱部が前記容器に与える加熱エネルギを制御する加熱制御部と、を備える。
これにより、加熱調理器は、赤外線センサによって検知された温度に基づいて、容器の大きさを計測し、当該大きさに基づいて加熱エネルギを制御することができる。したがって、加熱調理器は、加熱する容器の大きさに基づいて、適切な加熱エネルギを当該容器に与えることができる。
(態様2)態様1の加熱調理器において、前記加熱制御部は、前記容器の大きさに基づいて、前記加熱部が前記容器に与える前記加熱エネルギのエネルギ密度を算出し、前記容器が大きいときの前記エネルギ密度と、前記容器が小さいときの前記エネルギ密度のいずれもが、所定の範囲内に含まれるように、前記加熱エネルギを制御してもよい。
これにより、加熱調理器は、容器の大きさに基づいて、当該容器に与える加熱エネルギのエネルギ密度を算出することができる。それによって、容器の大きさに基づいて、エネルギ密度が一定の大きさとなるように加熱エネルギを制御し、適切な加熱エネルギを当該容器に与えることができる。
(態様3)態様2の加熱調理器において、前記加熱制御部は、所定の基準エネルギ密度を基準として、前記加熱エネルギの前記エネルギ密度を変動させてもよい。
これにより、加熱調理器は、容器底部での気泡の発生を制御して、調理物の沸騰による調理物の対流の確保と、調理物の吹きこぼれを防止する加熱制御を行うことができる。
(態様4)態様3の加熱調理器において、前記加熱制御部は、前記所定の基準エネルギ密度よりも大きなエネルギ密度を有する第1加熱エネルギと、前記所定の基準エネルギ密度よりも小さなエネルギ密度を有する第2加熱エネルギとに切り換えて前記加熱エネルギを制御してもよい。
これにより、加熱調理器は、容器底部での気泡の発生を制御して、所定の基準エネルギ密度よりも大きなエネルギ密度を有する第1加熱エネルギによる調理物の沸騰による調理物の対流の確保と、所定の基準エネルギ密度よりも小さなエネルギ密度を有する第2加熱エネルギによる調理物の吹きこぼれを防止する加熱制御を行うことができる。
(態様5)態様3または態様4の加熱調理器において、前記所定の基準エネルギ密度が4~6.5[W/cm2]であってもよい。
これにより、加熱調理器は、基準エネルギ密度に基づいて加熱エネルギを制御することで、容器底部での気泡の発生を制御して、調理物の沸騰による調理物の対流の確保と、調理物の吹きこぼれを防止する加熱制御を行うことができる。
(態様6)態様3から態様5のいずれか一つの加熱調理器において、前記加熱制御部は、所定の周期で前記加熱エネルギを制御し、出力のピーク値と前記加熱エネルギの前記周期、または出力のピーク値のみを変えることで、前記エネルギ密度を変動させてもよい。
これにより、加熱調理器は、容器底部での気泡の発生、または気泡の発生およびその時間を制御して、調理物の沸騰による調理物の対流の確保と、調理物の吹きこぼれを防止する加熱制御を行うことができる。
(態様7)態様1から態様5のいずれか一つの加熱調理器において、前記加熱制御部は、所定の周期で前記加熱エネルギを制御し、前記容器が大きいほど、前記加熱部による前記加熱エネルギの前記周期を長く設定し、前記容器が小さいほど、前記加熱部による前記加熱エネルギの前記周期を短く設定してもよい。
これにより、加熱調理器は、加熱する容器の大きさが大きいほど、所定の周期で制御される加熱エネルギの周期を長くし、加熱する容器の大きさが小さいほど、当該周期を短くすることができる。したがって、加熱調理器は、容器の大きさに応じて適切な周期で容器に与える加熱エネルギを制御し、容器に収容されている調理物を適切に加熱することができる。
(態様8)態様1から態様7のいずれか一つの加熱調理器において、前記容器サイズ計測部は、所定の閾値以上の温度を検知した画素数に基づいて、前記容器の大きさを計測してもよい。
これにより、加熱調理器は、赤外線センサが検知した温度の温度情報に基づいて容器の大きさを計測することができる。したがって、加熱調理器は、加熱制御にあたって適切な容器の大きさを用いて、容器に与える加熱エネルギを算出することができる。また、加熱調理器は、さらなる部品を追加することなく、容器の大きさを計測することができる。
(態様9)態様1から態様8のいずれか一つの加熱調理器において、前記温度情報から前記容器内の加熱状態を判断する調理状況判断部をさらに備え、前記加熱制御部は、前記調理状況判断部が前記容器内の温度変化の飽和を検知すると、前記加熱部の前記加熱エネルギの制御を開始してもよい。
これにより、加熱調理器は、容器内の調理物が沸騰を開始すると加熱制御を行うことができる。したがって、加熱調理器は、調理物が沸騰し続けることによる吹きこぼれを防止することができる。
(態様10)態様1から態様8のいずれか一つの加熱調理器において、前記温度情報から前記容器内の加熱状態を判断する調理状況判断部をさらに備え、前記加熱制御部は、前記調理状況判断部が前記容器内において所定の閾値より大きな一時的な温度低下を検知すると、前記加熱部の前記加熱エネルギの制御を開始してもよい。
これにより、加熱調理器は、容器内に調理物として食材が投入されると加熱制御を行うことができる。したがって、加熱調理器は、調理物を加熱し続けることによる吹きこぼれを防止することができる。
(態様11)態様1から態様10のいずれか一つの加熱調理器において、1軸以上の可動部を備えた、前記赤外線センサの取付部と、前記載置部と前記取付部との間の距離情報を取得することで、前記取付部の取付角度を決定する取付位置決定部と、前記距離情報および前記取付角度に基づいて、前記容器サイズ計測部が計測した前記容器の大きさを補正する容器サイズ補正部とをさらに備え、前記加熱制御部は、前記容器サイズ補正部で補正された前記容器の大きさに基づいて、前記加熱エネルギを制御してもよい。
これにより、加熱調理器は、赤外線センサの取付部の取付位置に基づいて赤外線センサを適切な取付角度で取り付けることができ、当該取付位置と当該取付角度に基づいて、容器の大きさを補正することができる。したがって、加熱調理器は、容器の大きさについてより適切な情報を用いて加熱制御を行うことができる。
(態様12)態様11の加熱調理器において、入力部を備える端末と有線または無線によって通信可能な通信回路を備え、前記取付位置決定部は、前記端末に入力された前記距離情報を取得してもよい。
これにより、加熱調理器は、端末に入力された距離情報に基づいて、載置部と、赤外線センサの取付部との間の距離情報を取得することができる。それによって、加熱調理器は、取付位置決定部および容器サイズ補正部によって容器の大きさを適切に補正でき、加熱制御部によって、当該大きさに基づいて適切に加熱エネルギを制御することができる。
(態様13)態様11の加熱調理器において、撮像部を備える端末と有線または無線によって通信可能な通信回路を備え、前記取付位置決定部は、前記端末が前記載置部および前記取付部を撮像した画像から前記距離情報を取得してもよい。
これにより、加熱調理器は、端末によって撮像された画像に基づいて、載置部と、赤外線センサの取付部との間の距離情報を取得することができる。それによって、加熱調理器は、取付位置決定部および容器サイズ補正部によって容器の大きさを適切に補正でき、加熱制御部によって、当該大きさに基づいて適切に加熱エネルギを制御することができる。
(態様14)態様11の加熱調理器において、撮像部を備える端末と有線または無線によって通信可能な通信回路を備え、前記取付位置決定部は、前記取付部を取付可能な、前記載置部に対する距離範囲の情報を備え、前記加熱調理器は、前記取付部を取付可能な前記距離範囲の情報を前記端末に送信してもよい。
これにより、加熱調理器は、載置部に対する、赤外線センサの取付部を取付可能な範囲の距離情報を端末に送信することができる。それによって、加熱調理器は、赤外線センサの取付部の適切な取付位置を提示することができる。
本開示に記載の加熱調理器は、ハードウェア資源、例えば、プロセッサ、メモリ、と、ソフトウェア資源(コンピュータプログラム)との協働などによって実現される。
本開示によれば、容器の大きさにかかわらず、調理物の対流の確保と、吹きこぼれの防止とを両立できる加熱調理器を提供することができるため、この種の加熱調理器の産業分野において好適に利用できる。
1 加熱調理器
2 容器
3 調理物
5 トッププレート
6A,6B,6C 加熱コイル
7 赤外線センサ
20 制御装置
21 制御回路
24 加熱制御部
25 容器サイズ計測部
26 調理状況判断部
30 端末
31 制御回路

Claims (14)

  1. 容器を載置する載置部と、
    前記載置部の下方に配置され、前記容器を加熱する一つ以上の加熱部と、
    前記加熱部の略上方に設けられ、前記容器の前記載置部よりも上方の温度を温度情報として検知する複数の画素を有する赤外線センサと、
    前記温度情報に基づいて、前記容器の大きさを計測する容器サイズ計測部と、
    前記容器の大きさに基づいて、前記加熱部が前記容器に与える加熱エネルギを制御する加熱制御部と、
    を備える、加熱調理器。
  2. 前記加熱制御部は、前記容器の大きさに基づいて、前記加熱部が前記容器に与える前記加熱エネルギのエネルギ密度を算出し、前記容器が大きいときの前記エネルギ密度と、前記容器が小さいときの前記エネルギ密度のいずれもが、所定の範囲内に含まれるように、前記加熱エネルギを制御する、請求項1に記載の加熱調理器。
  3. 前記加熱制御部は、所定の基準エネルギ密度を基準として、前記加熱エネルギの前記エネルギ密度を変動させる、請求項2に記載の加熱調理器。
  4. 前記加熱制御部は、前記所定の基準エネルギ密度よりも大きなエネルギ密度を有する第1加熱エネルギと、前記所定の基準エネルギ密度よりも小さなエネルギ密度を有する第2加熱エネルギとに切り換えて前記加熱エネルギを制御する、請求項3に記載の加熱調理器。
  5. 前記所定の基準エネルギ密度が4~6.5[W/cm2]である、請求項3または請求項4に記載の加熱調理器。
  6. 前記加熱制御部は、所定の周期で前記加熱エネルギを制御し、出力のピーク値と前記加熱エネルギの前記周期、または出力のピーク値のみを変えることで、前記エネルギ密度を変動させる、請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の加熱調理器。
  7. 前記加熱制御部は、所定の周期で前記加熱エネルギを制御し、
    前記容器が大きいほど、前記加熱部による前記加熱エネルギの前記周期を長く設定し、
    前記容器が小さいほど、前記加熱部による前記加熱エネルギの前記周期を短く設定する、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の加熱調理器。
  8. 前記容器サイズ計測部は、所定の閾値以上の温度を検知した画素数に基づいて、前記容器の大きさを計測する、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の加熱調理器。
  9. 前記温度情報から前記容器内の加熱状態を判断する調理状況判断部をさらに備え、
    前記加熱制御部は、前記調理状況判断部が前記容器内の温度変化の飽和を検知すると、前記加熱部の前記加熱エネルギの制御を開始する、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の加熱調理器。
  10. 前記温度情報から前記容器内の加熱状態を判断する調理状況判断部をさらに備え、
    前記加熱制御部は、前記調理状況判断部が前記容器内において所定の閾値より大きな一時的な温度低下を検知すると、前記加熱部の前記加熱エネルギの制御を開始する、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の加熱調理器。
  11. 1軸以上の可動部を備えた、前記赤外線センサの取付部と、
    前記載置部と、前記取付部との間の距離情報を取得することで、前記取付部の取付角度を決定する取付位置決定部と、
    前記距離情報および前記取付角度に基づいて、前記容器サイズ計測部が計測した前記容器の大きさを補正する容器サイズ補正部とをさらに備え、
    前記加熱制御部は、前記容器サイズ補正部で補正された前記容器の大きさに基づいて、前記加熱エネルギを制御する、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の加熱調理器。
  12. 入力部を備える端末と有線または無線によって通信可能な通信回路を備え、
    前記取付位置決定部は、前記端末に入力された前記距離情報を取得する、請求項11に記載の加熱調理器。
  13. 撮像部を備える端末と有線または無線によって通信可能な通信回路を備え、
    前記取付位置決定部は、前記端末が前記載置部および前記取付部を撮像した画像から前記距離情報を取得する、請求項11に記載の加熱調理器。
  14. 撮像部を備える端末と有線または無線によって通信可能な通信回路を備え、
    前記取付位置決定部は、前記取付部を取付可能な、前記載置部に対する距離範囲の情報を備え、
    前記加熱調理器は、前記取付部を取付可能な前記距離範囲の情報を前記端末に送信する、請求項11に記載の加熱調理器。
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