JP2022122557A - シアン酸エステル及びその用途 - Google Patents

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理恵 安田
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慎一郎 塚田
Shinichiro Tsukada
信輔 宮内
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Abstract

【課題】アレーン環及びフルオレン環を有するシアン酸エステル及びその用途を提供する。【解決手段】シアン酸エステルは下記式(1)で表される。このシアン酸エステルは、レジスト下層膜及び/又はレジスト反射防止膜を形成するレジスト材料として適している。TIFF2022122557000011.tif33153(式中、Z1及びZ2はそれぞれ同一又は異なるアレーン環を示し、Ar1及びAr2はそれぞれ同一又は異なるアレーン環を示し、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ同一又は異なる置換基を示し、m及びnは0又は1以上の整数を示し、p及びqは0~4の整数を示す)【選択図】なし

Description

本発明は、縮合多環式アレーン環などのアレーン環を有するシアン酸エステル及びその用途、特に、耐エッチング性が高く、レジスト下層膜などを形成するレジスト材料として有用なシアン酸エステル及びその用途に関する。
シアン酸エステルは、三量化によりトリアジン環を形成し、耐熱性の高いポリマーを形成する。そのため、このような特性を利用して、シアン酸エステルは、プリプレグ、複合材料、成形材料、プリント配線基板、電子部品の封止、接着剤などの広い分野で利用されている。
国際公開第2016/163456号公報(特許文献1)には、下記式(O)で表される化合物を含むリソグラフィ用下層膜形成用材料が記載されている。
Figure 2022122557000001
(式(O)中、Xは、酸素原子若しくは硫黄原子又は無架橋であることを表し、Rは炭素数1~30の2n価の基又は単結合であり、Rは、炭素数1~10の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、炭素数6~10のアリ一ル基、炭素数2~10の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルケニル基などであり、前記アルキル基、前記アルケニル基及び前記アリ一ル基は、シアナ卜基などを含んでいてもよい。m1は、0~4の整数であり、少なくとも一つのm1は1~4の整数であり、m2は、各々独立して0~3の整数であり、pは0又は1である)
この文献1には、Rとして、フルオレン-9,9-ジイル基が例示されている。この文献の実施例には、ジベンゾキサンテンジシアナート、ビス(4,4’-ジシアナトビフェニル-3-イル)ビフェニルメタンなどが使用されている。
国際公開第2016/163456号公報
しかし、この文献には、アレーン環及びフルオレン環を含むシアン酸エステルについては具体的に記載されておらず、このようなシアン酸エステルをレジスト材料、特に、耐エッチング性の高い下層膜材料(リソグラフィ用下層膜形成材料)や反射防止膜材料として利用することも記載されていない。
従って、本発明の目的は、アレーン環及びフルオレン環を有するシアン酸エステル及びその用途(レジスト材料)を提供することにある。
本発明の他の目的は、耐エッチング性が高く、レジスト下層膜又は保護膜材料、レジスト反射防止膜材料を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、フルオレン環の9,9位に、アレーン環、特に縮合多環式アレーン環を導入したシアン酸エステルが、高い耐熱性、高い耐エッチング性を示し、レジストの下層膜(保護膜)及び/又は反射防止膜などの材料として有用であることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明のシアン酸エステルは、下記式(1)で表される。
Figure 2022122557000002
(式中、Z及びZはそれぞれ同一又は異なるアレーン環を示し、Ar及びArはそれぞれ同一又は異なるアレーン環を示し、R、R、R及びRはそれぞれ同一又は異なる置換基を示し、m及びnは0又は1以上の整数を示し、p及びqは0~4の整数を示す)
及びZは縮合多環式アレーン環であってもよい。前記シアン酸エステルは、下記式(1a)で表される化合物であってもよい。
Figure 2022122557000003
(式中、m及びnは0~6の整数を示し、R、R、R及びR、並びにp及びqは前記式(1)に同じ)
前記シアン酸エステルは、9,9-ビス(6-シアナト-2-ナフチル)フルオレン及び9,9-ビス(5-シアナト-1-ナフチル)フルオレンから選択された少なくとも一種であってもよい。前記シアン酸エステルは、結晶の形態であってもよい。
本発明は、前記シアン酸エステルを含むレジスト材料も包含する。このレジスト材料は、レジスト下層膜材料及び/又はレジスト反射防止膜材料であってもよい。なお、レジスト材料は、さらに有機溶媒を含んでいてもよい。
本発明は、前記シアン酸エステルを含むレジスト材料で形成されたレジスト下層膜及び/又はレジスト反射防止膜(前記レジスト材料の硬化物で形成され、レジスト下層膜及びレジスト反射防止膜から選択された少なくとも一種の耐性膜)も包含する。すなわち、レジスト下層膜及び/又はレジスト反射防止膜は、前記レジスト材料で形成できる。また、本発明は、前記下層膜及び/又は反射防止膜の形成方法も包含し、この方法では、基板に直接的又は間接的に前記レジスト材料を塗布し、加熱して、下層膜及び/又は反射防止膜を形成する。
本発明は、基板と、この基板に直接的又は間接的に形成された下層膜及び/又は反射防止膜と、この下層膜及び/又は反射防止膜に形成された少なくとも1つのフォトレジスト層とを備え、少なくとも前記フォトレジスト層が所定のパターンに形成されている半導体素子も包含する。この半導体素子では、前記下層膜及び/又は反射防止膜が前記レジスト材料で形成されている。
さらに、本発明は、パターン形成方法も含み、この方法では、基板に、直接的又は間接的に前記レジスト材料で下層膜及び/又は反射防止膜を形成し、この下層膜及び/又は反射防止膜に少なくとも1つのフォトレジスト層を形成し;このフォトレジスト層に所定のパターンでエネルギー線を照射して(又は露光して)現像し、パターンを形成する。この方法でも、前記レジスト材料で前記下層膜及び/又は反射防止膜を形成する。
なお、本願明細書及び特許請求の範囲において、置換基の炭素原子の数をC、C、C10などで示すことがある。例えば、炭素数が1のアルキル基は「Cアルキル基」で示し、炭素数が6~10のアリール基は「C6-10アリール基」で示す。
また、本明細書及び特許請求の範囲において、「フルオレン骨格」(又は「フルオレン環」)は、ベンゾフルオレン骨格(ベンゾフルオレン環)、ジベンゾフルオレン骨格(ジベンゾフルオレン環)などのフルオレン骨格を内在する骨格も含む意味に用いる。
本発明では、シアン酸エステルがアレーン環及びフルオレン環を有しているため、耐熱性及びエッチング耐性が高く、レジスト材料として適している。特に、耐エッチング性が高く、レジスト下層膜(又は保護膜)、及び/又はレジスト反射防止膜を形成する材料として適している。
図1は、実施例及び比較例での加工時間(エッチング時間)と膜厚との関係を示すグラフである。
[シアン酸エステル]
本発明のシアン酸エステルを示す前記式(1)において、環Z及び環Zで表されるアレーン環としては、ベンゼン環などの単環式アレーン環、多環式アレーン環などが挙げられ;多環式アレーン環としては、縮合多環式アレーン環(縮合多環式芳香族炭化水素環)、環集合アレーン環(環集合多環式芳香族炭化水素環)などが挙げられる。縮合多環式アレーン環としては縮合二乃至四環式アレーン環が挙げられ;縮合二環式アレーン環としては、ナフタレン環、インデン環などの縮合二環式C10-16アレーン環が挙げられ、縮合三環式アレーン環としては、アントラセン環、フェナントレン環などの縮合三環式C14-20アレーン環などが挙げられる。環集合アレーン環としては、ビフェニル環、フェニルナフタレン環、ビナフチル環などのビアレーン環;テルフェニル環などのテルアレーン環などが挙げられる。好ましい環集合アレーン環は、ビフェニル環などのC12-18ビアレーン環である。
好ましいアレーン環は、C6-14アレーン環、好ましくはベンゼン環、ナフタレン環、ビフェニル環などのC6-12アレーン環、さらに好ましくはベンゼン環、ナフタレン環などのC6-10アレーン環、特にナフタレン環である。特に好ましいアレーン環は、縮合多環式アレーン環、好ましくは縮合多環式C10-14アレーン環であり、さらに好ましくはナフタレン環である。なお、環Z及び環Zの種類は、互いに同一又は異なっていてもよく、好ましくは同一である。
及びRで表される置換基としては、ハロゲン原子;アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基などの炭化水素基;アルコキシ基;アシル基;ニトロ基;シアノ基;置換アミノ基などが挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などが挙げられる。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基などの直鎖状又は分岐鎖状C1-6アルキル基が挙げられる。シクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロへキシル基などのC5-8シクロアルキル基が挙げられる。アラルキル基としては、ベンジル基などのC6-10アリール-C1-4アルキル基が挙げられる。アリール基としては、フェニル基などのC6-10アリール基が挙げられる。アルコキシ基としては、メトキシ基などの直鎖状又は分岐鎖状C1-10アルコキシ基が挙げられる。アシル基としては、アセチル基などのC1-6アシル基が挙げられる。置換アミノ基としては、ジアルキルアミノ基、ジアシルアミノ基が挙げられ、ジアルキルアミノ基としては、ジメチルアミノ基などのジC1-4アルキルアミノ基が挙げられ、ジアシルアミノ基としては、ジアセチルアミノ基などのジC1-4アシルアミノ基が挙げられる。なお、R及びRで表される置換基は、同一又は異なっていてもよく、好ましくは同一である。
好ましいR及びRは、直鎖状又は分岐鎖状C1-4アルキル基、シクロヘキシル基などのC5-8シクロアルキル基、C6-14アリール基、メトキシ基などの直鎖状又は分岐鎖状C1-4アルコキシ基;さらに好ましくはメチル基、エチル基などの直鎖状又は分岐鎖状C1-3アルキル基;特にメチル基などのC1-2アルキル基である。R及びRの種類は、互いに同一又は異なっていてもよく、好ましくは同一である。なお、R又はRがアリール基であるとき、結合する環Z、Zとともに前記環集合アレーン環を形成する。
及びRの置換数m及びnは、0又は1以上の整数、例えば、0~8の整数から選択でき、好ましくは、以下段階的に、0~6、0~4、0~3、0~2、0又は1であり、特に0である。なお、置換数m及びnは、互いに同一又は異なっていてもよい。置換数m又はnが2以上である場合、2以上のR又はRの種類は、互いに同一又は異なっていてもよい。
Ar及びArで表されるアレーン環(芳香族炭化水素環)としては、ベンゼン環などの単環式アレーン環、縮合多環式アレーン環、環集合アレーン環などが挙げられる。
縮合多環式アレーン環としては、環Z及び環Zと同様の縮合多環式C10-14アレーン環などが挙げられる。好ましい縮合多環式アレーン環はナフタレン環である。
環集合アレーン環としては、ビフェニル環、ビナフチル環、フェニルナフタレン環などのビC6-12アレーン環が挙げられる。好ましい環集合アレーン環はビフェニル環である。
なお、Ar及びArの種類は、互いに同一又は異なっていてもよく、好ましくは同一である。Ar及びArで表される好ましいアレーン環は、ベンゼン環、ビフェニル環又はナフタレン環である。
Ar及びArがベンゼン環であるとき、フルオレン環の9位に対する環Z及び環Zの結合(又は置換)位置は、特に限定されず、環Z及び環Zがビフェニル環であるとき、ビフェニル環の3位又は4位、好ましくはビフェニル環の3位の位置であってもよく;環Z及び環Zがナフタレン環であるとき、ナフタレン環の1位又は2位、好ましくはナフタレン環の2位の位置で(又は2-ナフチルの関係で)あってもよい。
及びRで表される置換基としては、ハロゲン原子;アルキル基、アリール基、シアノ基などが挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などが挙げられる。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基などの直鎖状又は分岐鎖状C1-6アルキル基などが挙げられる。アリール基としては、フェニル基などのC6-10アリール基などが挙げられる。なお、R及びRで表される置換基は、同一又は異なっていてもよい。
好ましいR及びRは、ハロゲン原子、直鎖状又は分岐鎖状C1-4アルキル基、シアノ基、さらに好ましくはメチル基、エチル基などの直鎖状又は分岐鎖状C1-3アルキル基、特にメチル基などのC1-2アルキル基である。R及びRの種類は、互いに同一又は異なっていてもよく、好ましくは同一である。
及びRの置換数p及びqは、0~4の整数、好ましくは、以下段階的に、0~3、0~2、0又は1であり、特に0である。なお、置換数p及びqは、互いに同一又は異なっていてもよい。置換数p及びqが2以上である場合、2以上のR又はRの種類は、互いに同一又は異なっていてもよい。なお、R及びRの置換位置は、特に制限されず、Ar又はArがベンゼン環であるとき(フルオレン環であるとき)、フルオレン環の2~7位、好ましくは2位、3位又は7位である。
前記式(1)において、環Z、環Zに対するシアナト基(-OCN)の置換位置は、特に限定されず、環Z、環Zがナフタレン環であるとき、フルオレン環(Ar及びArがベンゼン環)の9位に対して1位又は2位で結合するナフチル基の5~8位のいずれかの位置に置換しており、フルオレン環の9位に対して、ナフタレン環の1位又は2位が置換し(1-ナフチル又は2-ナフチルの関係で置換し)、この置換位置に対して、1,5位、又は2,6位の関係で置換しているのが好ましく、2,6位で置換しているのが特に好ましい。
前記式(1)で表される化合物としては、例えば、9,9-ビス(4-シアナトフェニル)フルオレンなどの9,9-ビス(シアナトフェニル)フルオレン;9,9-ビス(4-シアナト-3-メチルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-シアナト-3,5-ジメチルフェニル)フルオレンなどの9,9-ビス(シアナト-C1-4アルキルフェニル)フルオレン;9,9-ビス(4-シアナト-3-フェニルフェニル)フルオレンなどの9,9-ビス(シアナト-ビフェニル)フルオレン;9,9-ビス(5-シアナト-1-ナフチル)、9,9-ビス(6-シアナト-2-ナフチル)フルオレンなどの9,9-ビス[シアナト-C6-12アリール]フルオレンが例示できる。
前記式(1)で表される好ましい化合物は、下記式(1a)で表されるフルオレン環(Z及びZがナフタレン環であり、Ar及びArがベンゼン環である化合物)を有する化合物;下記式(1b)で表されるベンゾフルオレン環(Z及びZがナフタレン環であり、Ar及びArの一方がベンゼン環、他方がナフタレン環である化合物)を有する化合物;及び下記式(1c)(1d)で表されるジベンゾフルオレン環(Z及びZがナフタレン環であり、Ar及びArがナフタレン環である化合物)を有する化合物である。
Figure 2022122557000004
(式中、R、R、R及びR、並びにm、n、p及びqは前記式(1)に同じ)
なお、前記式(1a)(1b)(1c)(1d)において、フルオレン環及びフルオレン環に対応する環には位置番号を付している。
このような化合物としては、前記式(1a)で表される9,9-ビス(シアナトナフチル)フルオレン、前記式(1b)で表される11,11-ビス(シアナトナフチル)-2,3-ベンゾフルオレン(11,11-ビス(シアナトナフチル)-11H-ベンゾ[b]フルオレン)、前記式(1c)で表される13,13-ビス(シアナトナフチル)-2,3,6,7-ジベンゾフルオレン(13,13-ビス(シアナトナフチル)-13H-ジベンゾ[b,h]フルオレン)、前記式(1d)で表される13,13-ビス(シアナトナフチル)-1,2,7,8-ジベンゾフルオレン(13,13-ビス(シアナトナフチル)-13H-ジベンゾ[a,i]フルオレン)などが挙げられる。なお、ナフタレン環は、1,5-ジイル、2,6-ジイルの結合手の関係で、フルオレン環とシアナト基とに結合しているのが好ましい。
さらに好ましい化合物には、下記式(1a)で表される化合物(前記式(1)において、Z及びZがナフタレン環であり、Ar及びArがベンゼン環である化合物)が含まれる。
Figure 2022122557000005
(式中、R、R、R及びR、並びにm、n、p及びqは前記式(1)に同じ)
このような化合物において、好ましいm、n、p及びqはそれぞれ0である。そのため、好ましいシアン酸エステルとしては、9,9-ビス(シアナトナフチル)フルオレン類などが挙げられる。前記9,9-ビス(シアナトナフチル)フルオレン類としては、9,9-ビス(6-シアナト-2-ナフチル)フルオレン、9,9-ビス(5-シアナト-1-ナフチル)フルオレンなどが挙げられる。これらの化合物のうち、9,9-ビス(6-シアナト-2-ナフチル)フルオレンが特に好ましい。
このようなシアン酸エステルは、室温(20℃)で液状の形態であってもよいが、好ましくは結晶の形態である。結晶の形態のシアン酸エステルは、取り扱い性が高く、工業的に有利である。例えば、前記式(1)において、環Ar、Ar、Z、及びZがベンゼン環であるシアン酸エステルの融点は、130~170℃、好ましくは140~160℃、特に145~150℃であり、環Ar、Arがベンゼン環、環Z、及びZがナフタレン環であるシアン酸エステルの融点は、200~240℃、好ましくは210~235℃、特に220~230℃である。そのため、環Z、及びZが、多環式アレーン環、特に縮合多環式アレーン環であるシアン酸エステルは耐熱性及び耐エッチング性の高い耐性膜を形成するのに適している。
[シアン酸エステルの製造方法]
前記式(1)で表されるシアン酸エステルは、慣用の方法、例えば、下記式(2)で表される化合物と、下記式(3)で表されるハロゲン化シアンとを、塩基性化合物(トリアルキルアミンなどの3級アミンなど)の存在下、溶媒中で反応させる方法を利用して調製できる。反応は、水と分液可能な溶媒の存在下で行ってもよい。また、特許文献2に記載のように、下記式(2)で表される化合物と、ハロゲン化シアンとを、3級アミンの存在下、水と有機溶媒の二相系溶媒中、酸性条件で反応させてもよい。
Figure 2022122557000006
(式中、Xはハロゲン原子を示し、Z、Z、Ar、Ar、R、R、R及びR、並びにm、n、p及びqは前記式(1)に同じ)
前式(3)で表されるハロゲン化シアンとしては、塩化シアン及び臭化シアンが挙げられる。ハロゲン化シアンの使用量は、式(2)で表される化合物のヒドロキシル基1モルに対して、0.7~5モル、好ましくは1~3.5モル、さらに好ましくは1.2~3モルである。
塩基性化合物は、有機塩基、及び無機塩基のいずれであってもよい。有機塩基としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ-n-ブチルアミンなどのトリアルキルアミン;N,N-ジメチルアニリンなどのN,N-ジアルキルアニリン;ピリジンなどの芳香族複素環式アミン;1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]-5-ノネンなどの脂肪族複素環式アミンなどが挙げられる。好ましい有機塩基は、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ-n-ブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどのトリC1-4アルキルアミンである。有機塩基の使用量は、式(2)で表される化合物のヒドロキシ基1モルに対して、1~8モル、好ましくは1.2~3.5モルである。
無機塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物;アルカリ金属炭酸塩などが挙げられる。好ましい無機塩基は、水酸化ナトリウムである。前記無機塩基の使用量は、式(2)で表される化合物のヒドロキシ基1モルに対して、1~5モル、好ましくは1.2~3.5モルである。
溶媒としては、炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、ケトン類、エステル類、アミド類、スルホキシド類、ニトリル類などが例示できる。これらの溶媒は混合溶媒としても使用でき、混合溶媒としては、水と分液可能な溶媒との混合液(水と有機溶媒の二相系溶媒)が使用できる。
炭化水素類としては、n-ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素類、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類が挙げられる。ハロゲン化炭化水素類としては、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン、ブロモベンゼンなどが挙げられる。エーテル類としては、ジエチルエーテル、ジメチルセルソルブ、ジグライム、ジオキサン、テトラヒドロフランなどが挙げられ;ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどが挙げられ;エステル類としては、酢酸メチル、酢酸エチルなどが挙げられ;アミド類としては、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドンなどが挙げられ;スルホキシド類としては、ジメチルスルホキシドなどが挙げられ;ニトリル類としては、アセトニトリル、ベンゾニトリルなどが挙げられる。
反応は、常圧又は加圧下で行うことができ、反応温度は、-20℃~50℃、好ましくは-15℃~25℃、より好ましくは-10℃~15℃である。反応は、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガスの雰囲気下で行ってもよい。
反応終了後、シアン酸エステル(1)は、慣用の分離方法、例えば、濾過、洗浄、濃縮、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段や、これらを組み合わせた分離手段により、反応混合液から分離精製できる。例えば、反応混合液を必要により濃縮し、析出物を濾別し、洗浄して乾燥してもよく、析出物を晶析してもよい。
[シアン酸エステルの用途]
式(1)で表される化合物(シアン酸エステル)は、単独で成膜性を有し、レジスト下層膜の材料として使用されているノボラック樹脂などに比べて、有機溶媒に対する溶解性も高い。特に、ガラス転移温度(耐熱性)及び耐薬品性が高く、電気絶縁性に優れており、低誘電率で誘電正接も小さな硬化膜を形成する。そのため、前記シアン酸エステルは、樹脂成分と組み合わせて樹脂組成物を形成してもよい。樹脂成分は、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエステル系樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミド樹脂、オキセタン樹脂、ベンゾオキサジン化合物などの熱硬化性樹脂が例示できる。これらの樹脂成分は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。好ましい樹脂成分は、ポリフェニレンエーテル系樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミド樹脂である。
エポキシ樹脂としては、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、シクロヘキセン環がエポキシ化された脂環式エポキシ樹脂などが例示できる。グリシジルエーテル型エポキシ樹脂としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂などが例示できる。
ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂(9,9-ビス(グリシジルオキシC6-10アリール)フルオレンなど)などが例示でき、ビスフェノール型エポキシ樹脂は、分子量の大きなフェノキシ型エポキシ樹脂であってもよい。ノボラック型エポキシ樹脂としては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂などが例示できる。
フェノール樹脂としては、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂などが例示できる。好ましいフェノール樹脂は、ノボラック型フェノール樹脂である。
式(1)で表される化合物(シアン酸エステル)の含有量は、樹脂成分100質量部に対して、10~120質量部、好ましくは20~100質量部、さらに好ましくは25~75質量部である。
前記樹脂組成物は、エラストマー、添加剤を含んでいてもよい。エラストマーとしては、スチレン-ブタジエンブロック共重合体、スチレン-イソプレンブロック共重合体、スチレン-水添ブタジエンブロック共重合体などのスチレン系エラストマー、エチレン-プロピレン系エラストマーなどのオレフィン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリエステル系エラストマーなどが例示できる。エラストマーの含有量は、前記シアン酸エステル及び樹脂成分の総量100質量部に対して、0~30質量部、好ましくは1~25質量部、さらに好ましくは5~20質量部である。
添加剤としては、充填剤、シランカップリング剤、安定化剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、保存安定剤など)、熱硬化性樹脂に応じた硬化剤、帯電防止剤、難燃剤、消泡剤、レベリング剤、着色剤などが挙げられる。
充填剤としては、カーボンブラック、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、カオリン、タルクなどの無機充填剤、ガラス繊維、炭素繊維などの繊維状充填剤などが挙げられる。充填剤の使用量は、前記シアン酸エステル及び樹脂成分の総量100質量部に対して、10~250質量部、好ましくは25~200質量部、さらに好ましくは50~150質量部である。
シランカップリング剤としては、3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシ基含有シランカップリング剤;3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル-トリ(2-メトキシエトキシ)シランなどのビニル基含有シランカップリング剤;3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-(2-アミノエチルアミノ)プロピルジメトキシメチルシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシランなどのアミノ基含有シランカップリング剤などが例示できる。これらのシランカップリング剤は単独で又は二種以上組合わせて使用できる。
シランカップリング剤の使用量は、前記シアン酸エステル及び樹脂成分の総量100質量部に対して、0.1~30質量部、好ましくは0.5~20質量部、さらに好ましくは1~10質量部である。
このような樹脂組成物は、プリプレグ、積層板(金属箔張積層板を含む)、プリント配線板(多層プリント配線板を含む)、封止剤などとして有効に利用できる。
[レジスト材料]
さらに、前記シアン酸エステルは、高い耐エッチング性(又は耐放射線性、耐高エネルギー線性)を有する硬化膜(耐性膜)を形成し、この硬化膜は反射防止能も有する。そのため、シアン酸エステルは、レジスト材料、特に、リソグラフィーにより所定のパターン(又は回路パターン)を形成するパターン形成において、保護膜、例えば、レジスト下層膜及び/又は反射防止膜(レジスト下層膜及びレジスト反射防止膜から選択された少なくとも一種の耐性膜)を形成する材料として適している。
本発明のレジスト材料(組成物)は、少なくとも前記式(1)で表されるシアン酸エステル(第1のシアン酸エステル)を含んでいればよく、必要であれば、第2のシアン酸エステルを含んでいてもよい。第2のシアン酸エステルとしては、ビフェニル型ジシアン酸エステル、ビスフェノールフルオレン骨格を有するシアン酸エステル、ビスフェノールアルカン骨格を有するシアン酸エステル、トリフェノールアルカン骨格を有するシアン酸エステル、ノボラック型シアン酸エステルなどが挙げられる。
ビスフェノールフルオレン骨格を有するシアン酸エステルとしては、9,9-ビス(4-シアナトフェニル)-9H-フルオレン、9,9-ビス(3-メチル-4-シアナトフェニル)-9H-フルオレン、9,9-ビス(3,5-ジメチル-4-シアナトフェニル)-9H-フルオレン、9,9-ビス[4-シアナト-3-フェニルフェニル]フルオレンなどが挙げられる。ビスフェノールアルカン骨格を有するシアン酸エステルとしては、ビスフェノールA型ジシアン酸エステル、ビスフェノールAP型ジシアン酸エステル、ビスフェノールB型ジシアン酸エステル、ビスフェノールC型ジシアン酸エステル、ビスフェノールE型ジシアン酸エステル、ビスフェノールF型ジシアン酸エステル、ビスフェノールAD型ジシアン酸エステル、ビスフェノールS型ジシアン酸エステル、ビスフェノールZ型ジシアン酸エステルなどが挙げられる。トリフェノールアルカン骨格を有するシアン酸エステルとしては、トリス(4-シアナトフェニル)メタン、トリス(4-シアナトフェニル)エタンなどが例示でき、ノボラック型シアン酸エステルとしては、フェノールノボラック型シアン酸エステル、クレゾールノボラック型シアン酸エステルなどが挙げられる。
第2のシアン酸エステルの使用量は、第1のシアン酸エステル100質量部に対して、0~100質量部の範囲から選択でき、2~75質量部、好ましくは5~60質量部、さらに好ましくは10~50質量部である。
少なくとも第1のシアン酸エステルを含むシアン酸エステルをそのままレジスト材料として用いてもよい。好ましいレジスト材料(組成物)は、シアン酸エステルに加えて、有機溶媒を含む。
有機溶媒は、炭化水素系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、セロソルブ系溶媒などであってもよい。炭化水素系溶媒としては、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素系溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族系炭化水素系溶媒などが挙げられる。ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどが挙げられる。エステル系溶媒としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、乳酸エチルなどが挙げられる。セロソルブ系溶媒としては、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのセロソルブ類、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテートなどのセロソルブアセテート類、メチルカルビトール、エチルカルビトールなどのカルビトール類、メチルカルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテートなどのカルビトールアセテート類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル(1-エトキシ-2-プロパノール)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートなど挙げられる。有機溶媒は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
式(1)で表される化合物(シアン酸エステル)は、加熱により硬化可能である。そのため、必ずしも必要ではないが、レジスト材料は、酸触媒(酸発生剤)、架橋剤などを含んでいてもよい。
酸発生剤は、シアン酸エステルの硬化を促進し、光酸発生剤又は熱酸発生剤のいずれであってもよい。酸発生剤としては、オニウム塩、ジアゾメタン誘導体、グリオキシム誘導体、スルホン酸エステルなどが挙げられる。
オニウム塩としては、トリフルオロメタンスルホン酸スルホニウム塩、p-トルエンスルホン酸スルホニウム塩などが例示できる。トリフルオロメタンスルホン酸スルホニウム塩としては、トリフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(p-t-ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリス(p-t-ブトキシフェニル)スルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリナフチルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸シクロヘキシルメチル(2-オキソシクロヘキシル)スルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(2-ノルボニル)メチル(2-オキソシクロヘキシル)スルホニウムなどが例示でき;p-トルエンスルホン酸スルホニウム塩としては、p-トルエンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、p-トルエンスルホン酸(p-t-ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、p-トルエンスルホン酸トリス(p-t-ブトキシフェニル)スルホニウムなどが例示できる。ジアゾメタン誘導体としては、ビス(ベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p-トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(ナフタレンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n-ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(t-ブチルスルホニル)ジアゾメタンなどが例示できる。
グリオキシム誘導体としては、ビス-(p-トルエンスルホニル)-α-ジメチルグリオキシム、ビス-(n-ブタンスルホニル)-α-ジメチルグリオキシムなどが例示できる。スルホン酸エステルとしては、N-ヒドロキシスクシンイミドメタンスルホン酸エステル、N-ヒドロキシスクシンイミドトリフルオロメタンスルホン酸エステル、N-ヒドロキシスクシンイミド1-プロパンスルホン酸エステル、N-ヒドロキシスクシンイミド2-プロパンスルホン酸エステル、N-ヒドロキシスクシンイミド1-ペンタンスルホン酸エステル、N-ヒドロキシスクシンイミドp-トルエンスルホン酸エステル、N-ヒドロキシナフタルイミドメタンスルホン酸エステル、N-ヒドロキシナフタルイミドベンゼンスルホン酸エステルなどのN-ヒドロキシイミド化合物のスルホン酸エステル誘導体;p-トルエンスルホン酸2,6-ジニトロベンジルなどのニトロベンジルスルホネート;1,2,3-トリス(メタンスルホニルオキシ)ベンゼン、1,2,3-トリス(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ベンゼン、1,2,3-トリス(p-トルエンスルホニルオキシ)ベンゼンなどのトリススルホニルオキシベンゼンなどが例示できる。
酸発生剤の含有量は、シアン酸エステル100質量部に対して、0~50質量部、好ましくは1~30質量部、さらに好ましくは2~15質量部である。
なお、酸発生剤を含むレジスト材料は、保存安定性を向上させるため、塩基性化合物を含有していてもよい。この塩基性化合物は、酸発生剤から発生した微量の酸を捕捉するクエンチャーの役割を果たし、架橋反応を向上させるのに有効である。
塩基性化合物は、有機塩基又は無機塩基のいずれであってもよく、有機塩基は、アミン類(一級アミン、二級アミン、三級アミン)のいずれであってもよい。好ましい塩基性化合物は、有機塩基、特に三級アミンである。三級アミンを含むアミン類としては、トリメチルアミン、トリエチルアミンなどのC1-10アルキルアミン;N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミンなどのテトラC1-4アルキルアルキレンジアミン;トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノールなどのアルカノールアミン;N,N-ジメチルアニリンなどのN,N-ジC1-4アルキルC6-10アレーン;ベンジルジメチルアミンなどのジC1-4アルキルアミノC1-4アルキルC6-10アレーン、モルホリン、N-メチルモルホリン、N-メチルピペリジン、ピリジン、4-ジメチルアミノピリジン、N-メチルピロリドン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、ジアザビシクロノネン(DBN)などの複素環式アミンが例示できる。
塩基性化合物の含有量は、レジスト材料100質量部に対して、0~2質量部、好ましくは0~1質量部である。
架橋剤としては、メラミン類、グアナミン類(ベンゾグアナミン類)、尿素類、エポキシ類、ビニルエーテル類、アジド類などが挙げられる。
メラミン類としては、例えば、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサメトキシメチルメラミンなどが挙げられ;グアナミン類としては、テトラメチロールグアナミン、テトラメトキシメチルグアナミンなどが挙げられ、尿素類としては、テトラメチロール尿素、テトラメトキシメチル尿素などが挙げられる。エポキシ類には、2以上、好ましくは3~6のエポキシ基を有する化合物が含まれ、このような化合物としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールメタントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリス(2,3-エポキシプロピル)トリイソシアヌレートなどが挙げられる。ビニルエーテル類には、1分子中に2以上、好ましくは3~6のビニルエーテル基を有する化合物が含まれ、このような化合物としては、エチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、1,4-シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテルなどが例示できる。
架橋剤の含有量は、シアン酸エステル100質量部に対して、0~50質量部、好ましくは1~30質量部、さらに好ましくは3~15質量部である。
レジスト材料は、必要により、添加剤を含んでいてもよい。このような添加剤としては、安定化剤(酸化防止剤、保存安定剤など)、紫外線吸収剤、界面活性剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤などが挙げられる。
レジスト膜は、慣用の方法で基材(又は基板)に直接的又は間接的にレジスト材料を適用し、生成したコーティング膜を加熱又はベークすることにより形成でき、コーティング膜は硬化させてもよい。より具体的には、レジストパターンは、基板上に前記レジスト材料を適用して下層膜(又はコーティング膜)を形成し、この下層膜上に少なくとも1つのフォトレジスト層を形成し、このフォトレジスト層に所定の波長のエネルギー線又は放射線を所定のパターンで露光又は照射し、現像することにより所定のレジストパターン(又は回路パターン)を形成できる。
なお、前記レジスト膜又は下層膜は、前記エネルギー線又は放射線を吸収する性質を有しており、反射防止膜としても機能する。そのため、前記レジスト材料は、下層膜及び/又は反射防止膜を形成するのに適している。
前記基板(又は基材)としては、公知の基板が使用でき、シリコン、窒化ケイ素、窒化チタン、アルミニウムなどで形成された基板が例示できる。基板は、基材(支持体)に被加工膜が積層された積層体であってもよい。
前記基材(又は基板)の表面にはレジスト膜との密着性を高めるための密着層を形成していてもよい。前記基材(又は基板)へのレジスト材料の適用には、スピンコートなどの塗布法、スクリーン印刷などの印刷法が利用できる。
下層膜(又はコーティング膜)は、前記基材(又は基板)へレジスト材料を適用した後、乾燥により溶媒を除去し、加熱又はベークし、硬化させるのが好ましい。加熱又はベーク温度は、80~400℃の範囲から選択でき、好ましくは100~300℃、さらに好ましくは150~250℃である。下層膜の厚みは、10nm~10μm、好ましくは20~1000nm、さらに好ましくは50~800nmである。
中間層は、酸素ガスエッチング耐性を高めるため、ポリシルセスキオキサン誘導体を含むレジストで形成してもよく、PVD法(物理的蒸着法)、CVD法(化学的蒸着法)を利用して形成してもよい。また、中間層として、酸化ケイ素、窒化ケイ素、SiON膜などのケイ素含有膜を形成すると、所定波長の光線に対する吸光性を高めることができ、反射防止機能も付与できる。
なお、フォトレジスト層は、慣用のフォトレジスト(ポジ又はネガ型フォトレジスト)が利用でき、微細なパターン形成には、ポジ型フォトレジスト、特に化学増幅ポジ型フォトレジストが利用できる。フォトレジストは、波長300nm以下の高エネルギー線に対して感光可能な材料が利用でき、具体的には、248nm、193nm、157nmのエキシマレーザー、3~20nmの軟X線、電子ビーム、X線に対して感光可能な材料が利用できる。代表的なフォトレジストは、前記と同様に、有機溶媒、酸発生剤、特に光酸発生剤を含んでいる。
フォトレジスト層は、前記と同様に、スピンコート法、スクリーン印刷などの湿式法を利用して、フォトレジスト材料を下層膜又は中間層に塗布した後、80~180℃でプリベーク(PAB)することによりコーティング層を形成できる。コーティング層の厚みは、20~500nm、好ましくは50~300nmである。コーティング層をパターン露光し、後ベーク(ポストエクスポジュアーベーク(PEB))し、現像することにより、レジストパターンを形成できる。
なお、レジストパターンをマスクとしてエッチングする場合、エッチングガスが利用でき、エッチングガスとしては、酸素ガス、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガス、水素、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、アンモニア、二酸化窒素、二酸化硫黄などが例示できる。これらのエッチングガスは混合ガスとしても使用できる。好ましいエッチングガスは酸素ガスである。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、実施例及び比較例における各評価方法は以下のとおりである。
H-NMR:核磁気共鳴装置(BRUKER社製「ADVANCE III HD」)を用い、内部標準としてテトラメチルシラン、溶媒としてCDClを用いて、H-NMRスペクトルを測定した。
融点:示差走査熱量計(エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)製「EXSTAR DSC6200」)を用い、窒素雰囲気下、測定温度30~300℃、昇温速度10℃/分の条件で測定した。得られたDSCチャート(DSC曲線)から、融解による吸熱ピークのピークトップの温度を融点として求めた。
(耐熱性(重量減少温度))
示差熱重量分析装置(日立ハイテクサイエンス(株)製、「TG/DTA6200」)を用いて、下記の条件で5%重量減少温度及び10%重量減少温度を測定した。
測定温度範囲:30~520℃
昇温温度:10℃/分
ガス雰囲気:窒素雰囲気下。
(加熱残分)
180℃まで加熱し、重量変化がなくなって1分間放置した時の重量減少を測定した。
(純度)
液体クロマトグラフィー(LC、(株)島津製作所製、「LC-2010A」)を用い、アセトニトリル/水(体積比)=70/30→95/5→70/30を溶出液として測定した。
(屈折率)
屈折計(アタゴ社製、「DR-M2」)を用いて、測定温度25℃、波長589nmに対する屈折率を測定した。
合成例1(9,9-ビス(6-シアナト-2-ナフチル)フルオレンの合成)
攪拌機、滴下ロート、温度計及び三方コックを装着した反応器に、9,9-ビス(6-ヒドロキシ-2-ナフチル)フルオレン(BNF)(大阪ガスケミカル(株)製)284g(0.63モル)を仕込んで窒素ガスで置換した後、テトラヒドロフラン2000mlを添加して溶解させ、内温5℃以下に冷却した。
ブロモシアン276g(2.52モル)を5分間で分割して添加して溶解させるとともに、内温を0℃以下に冷却し、内温0~10℃を維持しつつ、トリエチルアミン350ml(2.52モル)を150分間で添加した後、室温まで昇温して45時間に亘り反応を継続し、反応液を高速液体クロマトグラフィ(HPLC)で分析し、原料が消失しているのを確認した。
析出物を濾別し、テトラヒドロフランで洗浄し、濾液及び洗浄液を集めて加熱減圧下で濃縮し、黄土色泥状物273gを得た(粗生成物収率86.6%)。
次いで、黄土色泥状物273gを65℃でクロロホルム1000mlに溶解した後、酢酸エチル600mlを添加し、撹拌下に60分間で室温まで冷却し、次いで0℃で30分間静置した後、-20℃で一晩静置した。析出物を濾別し、-20℃に冷却したクロロホルム/酢酸エチル0.6L/0.6L(体積比1:1)混合物で洗浄した後、加熱減圧下で乾固し、下記式で表される9,9-ビス(6-シアナト-2-ナフチル)フルオレン(BNFシアン酸エステル)を結晶として得た。
Figure 2022122557000007
NMR:H-NMR(CDCl、300MHz)δ(ppm):7.3(m、2H)、7.5(d、6H)、7.6(d、2H)、7.7(s、2H)、8.0(m、8H)
融点:224℃。
合成例2(9,9-ビス(4-シアナトフェニル)フルオレンの合成)
9,9-ビス(6-ヒドロキシ-2-ナフチル)フルオレン(BNF)に代えて、9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレン(BPF)大阪ガスケミカル(株)製)を用いる以外、合成例1と同様にして下記式で表される9,9-ビス(4-シアナトフェニル)フルオレン(BPFシアン酸エステル)を結晶として得た。
Figure 2022122557000008
NMR:H-NMR(CDCl、300MHz)δ(ppm):7.2-7.4(m、14H)、7.9(d、2H)
融点:147℃。
[実施例1及び2並びに比較例1及び2]
シリコン基板に、下記組成の各レジスト組成物をそれぞれスピンコーターで塗布し、下記のように、所定の温度及び時間に亘り加熱(プリベーク;PAB)し、所定の膜厚の硬化膜を形成した。
実施例1:合成例1のBNFシアン酸エステルを10質量%の濃度で含むシクロヘキサノン溶液(硬化膜の膜厚:400nm、PAB:200℃/90秒)
実施例2:合成例2のBPFシアン酸エステルを10質量%の濃度で含むシクロヘキサノン溶液(硬化膜の膜厚:250nm、PAB:120℃/90秒)
比較例1:BisAシアン酸エステル:2,2-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン(関東化学(株))
比較例2:ArFレジスト(TArF-P6111,アクリル系ラクトン骨格を有するポリマー:東京応化工業(株))(硬化膜の膜厚:260nm、PAB:130℃/60秒)
なお、比較例1では、様々な温度条件でBisAシアン酸エステルの硬化を試みたが、硬化せず、加熱により融解、結晶化及び昇華し、単体で硬化膜を形成することが困難であった。これに対して、フルオレン骨格を有するシアン酸エステル(BNFシアン酸エステル及びBPFシアン酸エステル)は加熱により容易に硬化膜を形成した。
反応性イオンエッチング(RIE)試験
そして、以下の条件で反応性イオンエッチング(RIE)試験を行い、比較例2(ArFレジスト)のエッチングレートを「1」として、実施例1及び2のシアン酸エステルのエッチングレートを評価した。すなわち、上記のようにして、各レジスト組成物の硬化膜が形成された3枚のシリコンウエハーを用意し、各シリコンウエハーの中央を横断してマスキングテープを貼ってテストピースを作製し、全てのテストピースを反応性イオンエッチング(RIE)装置のチャンバーに入れて、以下の条件で反応性イオンエッチングを行った。なお、実施例1及び比較例2では、エッチング開始から30秒経過後、60秒経過後及び120秒経過後に、実施例2では、エッチング開始から60秒経過後、90秒経過後及び120秒経過後に、各レジスト組成物の硬化膜について、順次に1枚のテストピースを取り出した。目視でチャンバーの底部が着色するか、若しくは硬化膜が消失してシリコン基板が露出したことを確認してテストを終了した。また、このような操作を4回繰り返した。
[RIEドライエッチング条件]
ガス種:CF=100ml/分、O=2ml/分
RF出力:150W
圧力:10Pa
時間:30秒→60秒→120秒
膜厚T(nm)とエッチング時間E(秒)との関係から、エッチング速度式を求めた。エッチング時間(加工時間)と膜厚との関係を図1に示す。
なお、エッチング速度式及びエッチング速度は下記の通りであった。
実施例1(BNFシアン酸エステル):T=-0.848×E+400
エッチング速度:0.848nm/秒
実施例2(BPFシアン酸エステル):T=-1.08×E+254
エッチング速度:1.08nm/秒
比較例2(ArFレジスト):T=-1.50×E+269
エッチング速度:1.50nm/秒
比較例2(ArFレジスト)のエッチング速度を「1.0」としたとき、実施例1(BNFシアン酸エステル)および実施例2(BPFシアン酸エステル)のエッチング速度比は、以下の通りであった。
比較例2(ArFレジスト)/実施例2(BPFシアン酸エステル)/実施例1(BNFシアン酸エステル)=1.0/0.72/0.56
このエッチング速度比及び図1でのグラフの傾きからも明らかなように、比較例2(ArFレジスト)に比べて、実施例2(BPFシアン酸エステル)は高い耐エッチング性を示し、特に実施例1(BNFシアン酸エステル)はエッチング耐性が高いことが確認できた。
本発明のシアン酸エステルは、耐熱性、耐薬品性の高い硬化膜を形成する。そのため、シアン酸エステルは、各種熱硬化性樹脂の変性剤として利用できる。また、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミド樹脂などと組み合わせて、塗料、インキ、接着剤などとして利用でき、構造材料に適した樹脂組成物(難燃性樹脂組成物を含む)を形成するのにも適している。特に、電気絶縁性が高く、誘電率で誘電正接が小さいことから、前記シアン酸エステル及び樹脂組成物は、電気電子材料として適しており、シアン酸エステルを含む組成物は、プリプレグ、複合材料、成形材料、プリント配線基板、電子部品の封止剤などに利用できる。さらに、耐エッチング性の高い硬化膜を形成できる。そのため、シアン酸エステルは、レジスト材料(組成物)の成分として利用でき、フォトレジスト材料を用いて、リソグラフィにより微細加工又は所定のパターン(回路パターン)を形成する半導体デバイスの製造において、下層膜(保護膜)、反射防止膜などの耐性膜を形成するのに有利である。

Claims (12)

  1. 下記式(1)で表されるシアン酸エステル。
    Figure 2022122557000009
    (式中、Z及びZはそれぞれ同一又は異なるアレーン環を示し、Ar及びArはそれぞれ同一又は異なるアレーン環を示し、R、R、R及びRはそれぞれ同一又は異なる置換基を示し、m及びnは0又は1以上の整数を示し、p及びqは0~4の整数を示す)
  2. 及びZが縮合多環式アレーン環である請求項1記載のシアン酸エステル。
  3. 下記式(1a)で表される請求項1又は2記載のシアン酸エステル。
    Figure 2022122557000010
    (式中、m及びnは0~6の整数を示し、R、R、R及びR、並びにp及びqは前記請求項1の式(1)に同じ)
  4. 9,9-ビス(6-シアナト-2-ナフチル)フルオレン及び9,9-ビス(5-シアナト-1-ナフチル)フルオレンから選択された少なくとも一種である請求項1~3のいずれかに記載のシアン酸エステル。
  5. 結晶の形態である請求項1~4のいずれかに記載のシアン酸エステル。
  6. 請求項1~5のいずれかに記載のシアン酸エステルを含むレジスト材料。
  7. レジスト下層膜材料及びレジスト反射防止膜材料から選択された少なくとも一種である請求項6記載のレジスト材料。
  8. さらに、有機溶媒を含む請求項6又は7記載のレジスト材料。
  9. 請求項6~8のいずれかに記載のレジスト材料で形成され、レジスト下層膜及びレジスト反射防止膜から選択された少なくとも一種の耐性膜。
  10. 基板に直接的又は間接的に請求項6~8のいずれかに記載のレジスト材料を塗布し、加熱して、下層膜及び/又は反射防止膜を形成する方法。
  11. 基板と、この基板に直接的又は間接的に形成された下層膜及び/又は反射防止膜と、この下層膜及び/又は反射防止膜に形成された少なくとも1つのフォトレジスト層とを備え、少なくとも前記フォトレジスト層が所定のパターンに形成されている半導体素子であって、前記下層膜及び/又は反射防止膜が請求項6~8のいずれかに記載のレジスト材料で形成されている半導体素子。
  12. 基板に、直接的又は間接的に下層膜及び/又は反射防止膜を形成し、この下層膜及び/又は反射防止膜に少なくとも1つのフォトレジスト層を形成し;このフォトレジスト層に所定のパターンでエネルギー線を照射して現像するパターン形成方法であって、前記下層膜及び/又は反射防止膜を請求項6~8のいずれかに記載のレジスト材料で形成する、パターン形成方法。
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